説明

接触部材温度制御装置

【課題】より効率的に使用者に温かさを体感させることができる接触部材温度制御装置を提供すること。
【解決手段】基準温度よりも低い温度を発生させる複数の冷却素子3と基準温度よりも高い温度を発生させる複数のヒータ4とをリム20の表面に横縞状に配置したステアリング装置100は、冷却素子3及びヒータ4を共に稼働させリム20を握る運転者の掌の皮膚における温覚及び冷覚を同時に刺激し温冷覚の錯覚を生じさせることによりヒータ4の温度よりも高い温度をその運転者に擬似的に体感させてその運転者の動静脈吻合の開閉を制御する動静脈吻合制御手段50を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の皮膚に接触する部材の温度を制御する装置に関し、特に、基準温度よりも低い温度を発生させる複数の微小な低温熱源部と、基準温度よりも高い温度を発生させる複数の微小な高温熱源部とをその部材の表面に混在させて配置しながらそれら熱源部の温度を制御する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基準温度よりも低温の熱を発生させる複数の微小な冷却用ペルチェ素子と基準温度よりも高温の熱を発生させる複数の微小なヒータとをステアリングホイールの表面に縦縞状に並べて配置したステアリング装置の温度コントローラが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この温度コントローラは、ステアリング装置の表面温度が所定温度を下回る場合にヒータを作動させてステアリング装置表面の温度を快適な温度に維持する。
【0004】
また、この温度コントローラは、車両を運転する運転者の注意力が低下していると判定した場合には、冷却用ペルチェ素子及びヒータの双方を同時に作動させて運転者の皮膚表面の狭い範囲に分布する温冷覚を同時に刺激しながら温冷覚の錯覚による擬似的な痛みを運転者に感じさせることで運転者の注意力を高めるようにする。
【特許文献1】特開2007−101082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のステアリング装置におけるヒータは、低温火傷を防止するためにその上限温度が制限される必要があり、運転者に効率的に温かさを体感させるには不十分な場合がある。
【0006】
また、温冷覚の錯覚による擬似的な痛みを運転者に感じさせることでは運転者に温かさを体感させることはできない。
【0007】
上述の点に鑑み、本発明は、より効率的に使用者に温かさを体感させることができる接触部材温度制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、第一の発明に係る接触部材温度制御装置は、基準温度よりも低い低温設定温度を発生させる複数の第一熱源部と基準温度よりも高い高温設定温度を発生させる複数の第二熱源部とを接触部材の表面に混在させて配置する接触部材温度制御装置であって、前記第一熱源部及び前記第二熱源部を共に稼働させ前記接触部材に接触する使用者の皮膚で温冷覚の錯覚を生じさせることにより前記第二熱源部の高温設定温度よりも高い温度を該使用者に体感させて該使用者の動静脈吻合の開閉を制御する動静脈吻合制御手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、第二の発明は、第一の発明に係る接触部材温度制御装置であって、前記高温設定温度は、低温火傷に関する安全基準を満たす温度であることを特徴とする。
【0010】
また、第三の発明は、第一又は第二の発明に係る接触部材温度制御装置であって、前記高温設定温度は、40℃であり、前記低温設定温度は、24℃であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上述の手段により、本発明は、より効率的に使用者に温かさを体感させることができる接触部材温度制御装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、寒冷環境下にいる者により効率的に温かさを体感させるための手段として、温冷覚の錯覚による動静脈吻合の開閉制御を用いることとする。
【0013】
「温冷覚の錯覚」とは、皮膚表面の近接する温冷覚が同時に刺激されると、与えられた刺激とは異なる刺激を錯覚する現象であり、温冷覚が同時に刺激されることで痛みを感じるようになる現象として知られている。
【0014】
また、「動静脈吻合」とは、ヒトの指、掌、趾の先端部、爪の下、耳朶等に存在する、細動脈と細静脈とを直結する血管であり、細動脈を流れて来た血液が毛細血管を経由せずに細静脈へ流れることができるようにするための短絡路である。
【0015】
ヒトは、寒冷刺激によって交感神経が刺激されると、前毛細血管括約筋を収縮させ動静脈吻合を開いて細動脈血を細静脈に流入させ且つ皮膚表面の毛細血管を流れる血液量を低下させながら心臓や脳等の深部体温の維持を図るが、温熱刺激によって交感神経が刺激されると、前毛細血管括約筋を拡張させ動静脈吻合を閉じて細動脈血を毛細血管に流入させ且つ皮膚表面の毛細血管を流れる血液量を増大させながら代謝を促進させる。
【0016】
また、指や掌への局所的な温熱刺激は、その温熱刺激を直接受けた指や掌ばかりでなく、温熱刺激を直接受けていない四肢全体の血流をも促進することが知られており、痛みを感じない限りにおいて(温熱刺激を与える間、継続的に痛み(不快)を感じさせるわけにはいかないからである。)、温熱刺激が大きい程(指先で体感した温度が高い程)動静脈吻合が閉じる度合いも大きく皮膚表面の毛細血管を流れる血液量も増大し、より効率的に体全体で温かさを体感させることができる。
【0017】
以上の見識に基づいて、本発明は、温冷覚の同時刺激により「痛み」を錯覚させる代わりに「熱さ(高温物体温度の実際の温度より高い温度)」を錯覚させる温度の組み合わせ(高温物体の温度と低温物体の温度との組み合わせ)を用いて効率的に使用者の特定部位の動静脈吻合を閉じさせて使用者に温かさを体感させるようにする。
【0018】
以下では、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明に係る接触部材温度制御装置を有するステアリング装置の構成例を示すブロック図である。ステアリング装置100は、車両等の進行方向を定めるステアリング操作に用いられる車載装置であって、制御部1、ステアリングホイール2、冷却素子3、ヒータ4、冷却素子用温度センサ5、ヒータ用温度センサ6、制御開始ボタン7、低温設定温度変更ボタン8、高温設定温度変更ボタン9、冷却素子用電源10、ヒータ用電源11、及び動静脈吻合状態検出器12から構成される。
【0020】
制御部1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non Volatile RAM)、追記型記憶装置等を備えたコンピュータであって、動静脈吻合制御手段50に対応するプログラムをROMに記憶しながら、冷却素子用温度センサ5、ヒータ用温度センサ6、制御開始ボタン7、低温設定温度変更ボタン8、高温設定温度変更ボタン9、及び動静脈吻合状態検出器12からの出力を受け、動静脈吻合制御手段50に対応する処理をCPUに実行させ、演算結果を冷却素子用電源10及びヒータ用電源11に対して出力する。
【0021】
ステアリングホイール2は、車両の運転者がステアリング操作を行う際に手で握る把持部材である環状のリム20、リム20の回転を支えるハブ21、及び、リム20とハブ21とを連結する複数のスポーク22から構成される。なお、リム20は、本実施例では、環状であるが、円環の一部が欠けた形状など、運転者が車両等を操作し易い他の形状であってもよい。
【0022】
冷却素子3は、板状構造の電子部品であり、一方の面で吸熱を行い、他方の面で発熱を行うペルチェ素子である。ペルチェ素子は、可動部を有さずメンテナンスが容易であり、騒音も発生させないために係る用途に好適である。
【0023】
ヒータ4は、電気を熱に変換するシートヒータやニクロム線等であり、好適には、雰囲気温度がマイナス5℃のところに置かれた状態から40℃に達するまでの時間を約10秒とする。
【0024】
また、冷却素子3及びヒータ4は、発熱するそれらの表面が露出したものであってもよく、薄い表皮等で被覆されているものであってもよい。なお、冷却素子3及びヒータ4は、冷却素子3及びヒータ4の熱を伝える伝熱部材であってもよい。伝熱部材は、好適には、熱伝導率が高くエネルギー損失が少ない金属材料で形成され、金属材料は、例えば、金、アルミニウム、銅、銀、白金、亜鉛等である。他の材料としてセラミックやエポキシ系接着剤が用いられてもよい。
【0025】
また、冷却素子3であるペルチェ素子は、吸熱面及び発熱面の双方を有するので、ペルチェ素子の発熱面をヒータ4又はヒータ4の一部として使用してもよい。
【0026】
冷却素子用温度センサ5は、リム20の表面にある冷却素子3又はそれらに接続される伝熱部材の温度を測定し、測定結果を制御部1に出力する。
【0027】
ヒータ用温度センサ6は、リム20の表面にあるヒータ4又はそれらに接続される伝熱部材の温度を測定し、測定結果を制御部1に出力する。
【0028】
制御開始ボタン7は、冷却素子3による冷却とヒータ4による加熱とを開始させるためのボタンであり、開始信号を制御部1に出力して、冷却素子3、ヒータ4をそれぞれ低温設定温度、高温設定温度の状態に移行させる。
【0029】
低温設定温度は、冷却素子3の目標到達温度であり、皮膚にある冷点を刺激するのに十分低い温度であって、例えば、体温よりも低い24℃に設定される。
【0030】
また、高温設定温度は、ヒータ4の目標到達温度であり、皮膚にある温点を刺激するのに十分高い温度であって、例えば、体温よりも高い40℃に設定される。高温設定温度の上限は、各国又は各種団体によって規定される低温火傷等に関する安全基準を満たす温度であり、その上限温度を維持継続させる最大許容時間を併せて定めるようにしてもよい。
【0031】
また、低温設定温度(24℃)と高温設定温度(40℃)との組み合わせは、温冷覚の錯覚により痛みを錯覚させることなく、熱さを錯覚させるのに適した組み合わせであり、種々の温度の組み合わせを適用したステアリング装置100を被験者に握らせた場合の被験者の皮膚電気活動や脈派振幅の大きさに基づいて決定された組み合わせである。なお、低温設定温度及び高温設定温度の値は、制御部1のNVRAMに予め記憶されている。
【0032】
低温設定温度変更ボタン8は、冷却素子3の低温設定温度を変更するためのボタンであり、高温設定温度変更ボタン9は、ヒータ4の高温設定温度を変更するためのボタンである。低温設定温度変更ボタン8及び高温設定温度変更ボタン9は、例えば、インストルメントパネルに設置される上下ボタンで構成され、制御部1のNVRAMに記憶されたそれぞれの値を運転者が手動で調節できるようにする。
【0033】
冷却素子用電源10は、冷却素子3に電気エネルギーを供給する電源であり、制御部1からの出力に基づいて冷却素子3に電気エネルギーを供給しながら冷却素子3を低温設定温度で維持させる。
【0034】
ヒータ用電源11は、ヒータ4に電気エネルギーを供給する電源であり、制御部1からの出力に基づいてヒータ4に電気エネルギーを供給しながらヒータ4を高温設定温度で維持させる。
【0035】
動静脈吻合状態検出器12は、使用者の特定部位における動静脈吻合の状態を検出するための装置であり、例えば、指先に設置されるパルスオキシメータであって、非侵襲的に経皮的動脈血酸素飽和度をモニターしながら指先の毛細血管を流れる血流を測定して指先における動静脈吻合の状態を検出し、その検出結果を制御部1に出力する。
【0036】
また、動静脈吻合状態検出器12は、レーザードップラー血流計、皮膚電位計、脳波計、心電図計、体温計、血管形状計等の出力に基づいて動静脈吻合の状態を検出するようにしてもよい。
【0037】
動静脈吻合制御手段50は、制御開始ボタン7が押下された場合に、NVRAMに記憶された低温設定温度及び高温設定温度の値を読み出し、冷却素子用温度センサ5及びヒータ用温度センサ6が出力する冷却素子3及びヒータ4の温度情報に応じて冷却素子用電源10及びヒータ用電源11に制御信号を出力しながら、冷却素子3を低温設定温度の状態に移行させ、且つ、ヒータ4を高温設定温度の状態に移行させる。
【0038】
また、動静脈吻合制御手段50は、動静脈吻合が閉じた状態を実現するために、動静脈吻合状態検出器12の出力に基づいて冷却素子3の低温設定温度とヒータ4の高温設定温度とをフィードバック制御するようにしてもよく、例えば、指先の毛細血管における血流が少なく動静脈吻合の閉じ度合いが小さいと判定した場合に、動静脈吻合の閉じ度合いが大きくなるよう、低温設定温度及び高温設定温度の一方又は双方を調節するようにしてもよい(例えば、低温設定温度と高温設定温度との間の温度差を小さくする。)。
【0039】
また、動静脈吻合制御手段50は、動静脈吻合状態検出器12の出力とその時点における低温設定温度及び高温設定温度の組み合わせとを関連付けて運転者毎に制御部1の追記型記憶装置に記憶し、各運転者に応じた低温設定温度及び高温設定温度の最適な組み合わせ(動静脈吻合を閉じるのに最適な組み合わせ)を事後的に解析できるようにしてもよい。
【0040】
図2は、リム20の部分斜視図である。リム20は、表面に冷却素子3及びヒータ4を有する。冷却素子3及びヒータ4の各構成要素は、長さと幅とがそれぞれ5mm程度であり、交互に所定の間隔を空けて相互に接触しないように配置され、その間隔は例えば5mm程度である。本実施例では、冷却素子3及びヒータ4がリム20の円周方向Aに連続して並んで列を形成し、リム20の断面が描く円の円周方向Bに冷却素子3の列とヒータ4の列とが交互に横縞状に配置される。なお、冷却素子3及びヒータ4の配置は、隣り合う素子の少なくとも一つが他方の素子となるよう配置されていればよく、交互に縦縞状となるように配置されてもよく、綾目状に配置されてもよい。
【0041】
また、冷却素子3及びヒータ4は、環状のリム20の円周方向全体にわたって配置されてもよく、運転者が握り易い部分にだけ部分的に配置されてもよい。冷却素子3及びヒータ4を配置する範囲が狭いと、構成要素の数を抑えられるために、低消費電力と高い温度応答性とを実現できる。一方、配置範囲が広いと、運転者の様々なリム20の握り方に対応できる。また、リム20は、本実施例では、中空構造となっており、内部に排熱用ファン27を有し、表面下部に外気を吸入するための吸気孔26を有するが、中実構造であってもよい。
【0042】
図3は、リム20の断面図である。リム20の表面には、冷却素子3及びヒータ4が配置される。冷却素子3は、吸熱面がリム20の外部空間に接し、発熱面がリム20の内部空間に接するようにして配置される。なお、リム20の断面は円形であるが、楕円形その他の運転者が握り易い形状であってもよく、冷却素子3及びヒータ4は、リム20の断面円周の全体にわたってリム20の表面に配置されてもよく、図に示すように、例えば100度程度の角度範囲に配置されてもよい。この角度範囲が狭いと、冷却素子3及びヒータ4がステアリングホイール2の外部の空気と接触する面積が小さくなるために、低消費電力と高い温度応答性とを実現できる。一方、この角度範囲が広いと、運転者の様々なリム20の握り方に対応できる。
【0043】
図4は、ステアリングホイール2の上面図であり、図5は、ステアリングホイール2の正面図である。矢印は、図3のリム20の内部空間における空気の流れを示す。図3に示す排熱用ファン27が作動すると、ステアリングホイール2の外部にある空気は、図3に示す吸気孔26を介してリム20内に吸入される。また、排熱用ファン27は、冷却素子3の発熱面やヒータ4により加熱されたリム20内の空気を、リム20の排気孔(図示せず。)に接続される中空のスポーク22及びハブ21を介してステアリングホイール2の外部に排出する。
【0044】
これにより、リム20内部の過度の温度上昇を抑え、冷却素子3の吸熱(冷却)面の温度を上昇させないようにする。その結果、ペルチェ素子3の吸熱面は安定的に低温を保持することが可能となる。
【0045】
以上の構成により、ステアリング装置100は、温冷覚の錯覚を通じてヒータ4が提示する実際の温度よりも高い温度を運転者に擬似的に体感させることで、運転者の指先の動静脈吻合を効率的に閉じ指先の毛細血管における血流を促進し、低温火傷を発生させることなく、より効率的に温かさを体感させることができる。これにより、運転者は、カーエアコン等による過度の暖房の使用を控えることができ、省エネを促進できる。
【0046】
また、ステアリング装置100は、温冷覚の錯覚を通じてヒータ4が提示する実際の温度よりも高い温度を運転者に擬似的に体感させることで、ヒータ4の高温設定温度を比較的低めに抑えながらも運転者に十分な温かさを擬似的に体感させることができ、暖房に必要な電力消費量を低減させることができる。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0048】
例えば、上述の実施例では、接触部材温度制御装置がステアリング装置100に適用されているが、シフトノブ、アクセルペダル、ブレーキペダル、シート、アームレスト、ヘッドレスト等、運転者の皮膚が直接触れ得る他の部材に適用されてもよい。
【0049】
また、ステアリング装置100は、低温火傷に関する安全基準を満たす温度以下に高温設定温度を限定し、或いは、低温火傷に関する安全基準を満たす継続間隔以内に高温設定温度の継続時間を限定しながら、その高温設定温度よりも高い温度を運転者に錯覚させるので、52〜86℃の熱を生体に加えることで生理的反応を励起して血液循環の改善、疼痛の軽減、又はリラクゼーション等を行う温熱療法を擬似的に実施し、運転中に低温火傷を発生させることなく温熱療法と同等の治療効果を運転者に提供することができる。
【0050】
また、ステアリング装置100は、温冷覚の錯覚を通じて高温設定温度よりも高い温度の熱さを運転者に体感させる段階(温段階)と、冷却素子3により運転者に冷たさを体感させる段階(冷段階)とを交互(例えば、温段階2分間、冷段階1分間である。)に繰り返すことで、温冷交互浴を擬似的に実施し、運転中に低温火傷を発生させることなく温冷交互浴と同等の治療効果を運転者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ステアリング装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】リムの部分斜視図である。
【図3】リムの断面図である。
【図4】ステアリングホイールの上面図である。
【図5】ステアリングホイールの正面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 制御部
2 ステアリングホイール
3 冷却素子
4 ヒータ
5 冷却素子用温度センサ
6 ヒータ用温度センサ
7 制御開始ボタン
8 低温設定温度変更ボタン
9 高温設定温度変更ボタン
10 冷却素子用電源
11 ヒータ用電源
12 動静脈吻合状態検出器
20 リム
21 ハブ
22 スポーク
26 吸気孔
27 排熱用ファン
50 動静脈吻合制御手段
100 ステアリング装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準温度よりも低い低温設定温度を発生させる複数の第一熱源部と基準温度よりも高い高温設定温度を発生させる複数の第二熱源部とを接触部材の表面に混在させて配置する接触部材温度制御装置であって、
前記第一熱源部及び前記第二熱源部を共に稼働させ前記接触部材に接触する使用者の皮膚で温冷覚の錯覚を生じさせることにより前記第二熱源部の高温設定温度よりも高い温度を該使用者に体感させて該使用者の動静脈吻合の開閉を制御する動静脈吻合制御手段を備える、
ことを特徴とする接触部材温度制御装置。
【請求項2】
前記高温設定温度は、低温火傷に関する安全基準を満たす温度である、
ことを特徴とする請求項1に記載の接触部材温度制御装置。
【請求項3】
前記高温設定温度は、40℃であり、前記低温設定温度は、24℃である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の接触部材温度制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−101525(P2010−101525A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271595(P2008−271595)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】