説明

携帯型縦弾性係数測定装置、縦弾性係数測定方法、及び破断強度測定方法

【課題】現場において既存構造物の縦弾性定数と破断強度をリアルタイムで測定できるようにすることにより、試験経費の削減と現場における最適な復旧と補修を可能とする。
【解決手段】測定対象物体の表面から柱状体が残るように穿孔することにより前記測定対象物体中に形成された片持ち梁構造の試験体の開放端に曲げ荷重を作用させる携帯型荷重載荷器と、前記荷重を検出する荷重検出器と、前記荷重により前記試験体に生じた変位を検出する変位検出器と、前記変位を縦弾性係数に換算する換算器とを備える。前記測定対象物体は、コンクリート、アスファルトコンクリートおよび木材等で建造された人工構造物、又は岩盤、樹木等の非人工構造物であってよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートやアスファルトコンクリート、木材などの固形物体からなる既存の人工構造物や、岩盤や樹木などの固形物体である既存の非人工物体(以下、測定対象物体と称する)の診断に用いられる縦弾性係数測定装置と破断強度測定方法に関する。特に、測定対象物体である人工構造物や非人工物体の所在現場において、前記測定対象物体に形成した試験体に必要な荷重を載荷し縦弾性係数を測定する携帯型縦弾性係数測定装置、荷重載荷時の試験体の曲げ変形を利用した縦弾性測定方法および破断強度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、既存の構造物(測定対象物体)の診断のために縦弾性係数の測定、破断強度の測定を行う方法としては、測定対象物体から円柱状の試験体(直径:100mm×長さ:200mm)を採取して測定室に持ち帰り、万能試験機を用いて縦弾性係数の測定や破断強度の測定を行うのが一般的である。
【0003】
ここで使用する万能試験機は、圧縮または引張試験により、構造物を構成する材料の弾性係数や破断強度を測定するものであり、使用する試験体は、上述した円柱状の試験体である。この試験体を用いて圧縮強度の測定を行うには400kgf/cm2を試験体に載荷する必要がある。また、引張試験により破断強度を測定するには、30kgf/cm2を載荷する必要がある。かかる荷重の載荷には、油圧等の外部動力が必要である。
【0004】
また、これまでの測定方法では、円柱状の試験体を採取する必要があり、その寸法は直径:100mm×長さ:200mmと大きい。このため、構造物に大きな採取跡が残ってしまうとともに、採取した円柱状試験体を測定室に持ち帰らなければならないため、現場においてリアルタイムに構造物の縦弾性係数や破断強度を測定できないという問題があった。また、このことは現場の状況に応じて最適な復旧活動がその場でできないという問題があった。
【0005】
更に、試験体を測定室に持ち帰らなければならないことから輸送コストがかかるとともに、高価で大きな万能試験器を用いなければ試験ができないため、構造物の診断にコストがかかるという問題があった。
【0006】
標準より小さい径の試験体を採取して圧縮強度を測定する方法として、コンクリート構造体から直径:15mmから30mm、長さは直径の倍程度の小径円柱状試験体を複数採取し、その小径円柱状試験体を複数回に渡る圧縮試験の平均値から構造物の縦弾性係数や破断強度を推定する技術が提案されている(特許文献1)。
【0007】
しかし、この技術においても採取した円柱状試験体は、従来の万能試験機を使っての圧縮試験によって縦弾性係数の測定や破断強度の試験を行わなければならず、現場においてリアルタイムに構造物の縦弾性係数の測定や破断強度の試験を行うことができないという問題がある。
【0008】
上記の問題を解決する方法として、測定対象物体に直径:45mm×長さ:90mm〜135mm程度の円柱状試験体を形成し、この試験体にねじり試験を施すことによって測定対象物体の縦弾性係数やねじり強度を現場にて推定する技術が提案されている(特許文献2)。しかし、この技術においては直接測定できる弾性係数はせん断弾性係数であり、縦弾性係数を求めるためにはポアソン比を適当な値に仮定しなければならないという問題がある。
【特許文献1】特許第3067016号公報
【特許文献2】特願2004−081786号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の課題は、コンクリートなどの既存の人工構造物や岩盤などの既存の非人工物体の所在現場において、構造物の診断に必要な縦弾性係数と破断強度を直接測定できるようにするための、縦弾性係数測定装置の提供、これを用いた縦弾性係数の測定方法、及び破断強度試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、測定対象物体の表面から柱状体が残るように穿孔し、測定対象物体中に形成された片持ち梁構造の試験体の開放端の一端に曲げ荷重を作用させる携帯型荷重載荷器と、前記荷重を検出する荷重検出器と、前記荷重により前記試験体に生じた変位を検出する変位検出器と、前記変位を縦弾性係数に換算する換算器とを備えたことを特徴とする。構造物などの測定対象物体にコアドリル等により円柱状試験体を片持ち梁となるように形成し、この片持ち梁の開放端の一端に集中荷重を加えることにより曲げ変形を生じさせる。携帯型荷重試験器により加えた荷重の値と曲げ変形により生じた変位の値から構造体の縦弾性係数を換算する換算器により、試験体を採取、持ち帰ることなく、測定対象物体の縦弾性係数を直接測定することができる。
(2)前記測定対象物体は、コンクリート、アスファルトコンクリートおよび木材等で建造された人工構造物、又は岩盤、樹木等の非人工物体であることを好適である。
(3)本発明は、測定対象物体の表面から柱状体が残るように穿孔し、該測定対象物体中に片持ち梁構造の試験体を形成し、前記試験体の開放端に曲げ荷重を作用させることにより曲げ変形を発生させ、前記変形により生じた変位を前記測定対象物体の縦弾性係数に換算することを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記(3)に記載の荷重を前記試験体が破断するまで加えることにより、測定対象物体の破断強度を測定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の携帯型縦弾性係数測定装置によれば、油圧等の外部動力を用いることなく、測定対象物体の所在現場において、縦弾性係数を直接測定することができる。また、本発明の携帯型荷重試験器により荷重を前記試験体が破断に至るまで増大させて、破断時の荷重の値を求めることにより、現場において測定対象物体の破断強度を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図面に基づき本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は測定対象物体10に円柱状の試験体11を形成した状態を示した図である。円柱状試験体11は、市販のコアドリルを用いることによって形成すればよい。従来技術においては、ダイヤモンドチップを先端に有する円筒状のドリルビットを備えたコアドリルにより、中実の大口径の孔を測定対象物体10に設けた後、中実の円柱体(試験体11)を測定対象物体10から折り取り、それを万能試験機に供するための直径:100mm×長さ:200mmの円柱状試験体を得ている。
【0014】
本実施の形態では、円筒状ドリルビットを用いて穿孔を行うところまでは、これまでのコアドリルの使用方法と何ら変わるところはないが、試験体11を折り取らずに前記測定対象物体10にそのまま残置しておくことに特徴がある。
【0015】
図2は試験体11を測定対象物体10に残置させ、測定対象物体10に現場にて形成した円柱状試験体11を荷重が載荷された片持ち梁としてとらえた状態を示したものである。図2に示すように現場にて荷重を載荷することによって、前記試験体11は曲げ変形の状態となり変位を生じさせることができる。
【0016】
測定対象物体10が所在する現場にて載荷荷重の大きさを変化させながら、変位を記録し、既知の方法、すなわち構造力学等で一般的に知られている片持ち梁の開放端に荷重を載荷した際の荷重とたわみの関係式を換算式として適用すれば、現場にて縦弾性係数を測定できることになる。この時、前記荷重を与えながら前記変位を記録しつづける時間は5分〜10分間程度であり、前記の換算式を予めノート型パーソナルコンピュータなどの記憶・演算装置に格納しておけば、現場にて縦弾性係数を求めることができる。
【0017】
以上の説明では、載荷荷重の大きさが測定対象物体10の弾性変形範囲内であることが前提となっている。しかし、載荷荷重の値を試験体が破断に至るまで大きくすることによって、破断時の荷重を現場にて記録することも可能である。これにより、破断強度を測定することが可能である。なお、破断時の荷重の大きさがわかればよいので、変位の計測は省略しても試験を行うことが可能である。
【0018】
図3は本発明の一実施の形態である携帯型縦弾性係数測定装置の構成機器を示した図である。図3に示すように、実施の形態発明による携帯型縦弾性係数測定装置は、携帯型荷重載荷器30と前記携帯型荷重載荷器30により載荷した荷重を検出するための荷重検出器31と、試験体11に生じた曲げ変形による変位を検出するための変位検出器32によって構成されていれば良い。
【0019】
図3に示す測定対象物体10の材質や形成した円柱状試験体11の寸法によって縦弾性係数の測定方法は多少異なるが、ここでは前記試験体11の直径と長さが従来技術に比較して小型(直径:45mm×長さ:約113mm〜158mm程度)の場合について説明する。
なお、実際の現場においては図1で示したように、測定対象物体10に形成した試験体11の周囲には測定対象物体10が存在しているが、図3においては、本発明の縦弾性係数測定方法をわかりやすく説明するため、前記試験体11の周囲から測定対象物体10を省略して示しある。
【0020】
試験体11と測定対象物体10は、試験体11が片持ち梁状であることを強調するために試験体11の底面のみが測定対象物体10と一体化している様子を図示し、試験体11の周囲には本発明による縦弾性係数を測定するために必要な構成機器を分離して示している。
【0021】
図3においては、荷重検出器31は、携帯型荷重載荷器30と試験体11の間に位置しているが、荷重検出器31は携帯型荷重載荷器30によって発生される荷重を検出できればこれに限定されるものではない。測定対象物体10の材質や試験体11の寸法や現場での状況に応じて適宜に設置位置を変えることができる。
【0022】
図4は、携帯型荷重載荷器30の動作を説明するためのものである。図4(a)に携帯型荷重載荷器30の詳細を示す。載荷時の作動概要は載荷ハンドル400を回転させることによって、固定ボデー411に対してスライドボデー410を平行移動させることによって所定の載荷力を得ることができる。すなわち、載荷ハンドル400は貫通孔402によってハンドルブラケット401と接続されている一方、ハンドルブラケット401はメインスクリュー404と固定されている。
【0023】
したがって、載荷ハンドル400を回転させることによってメインスクリュー404も回転し、スライドボデー410に設けられたメインスクリュー受け雌ねじ405との作用によって固定ボデー411に対してスライドボデー410が相対的に移動することとなる。さらにメインスクリュー404は固定ボデー411に平行に取り付けられているアッパースライドピン406とロワースライドピン407によって挟まれており、スライドボデー410にはアッパースライドピン受け孔408とロワースライドピン受け孔409とが設けられているので、メインスクリュー404の回転によって作動するスライドボデー410は平行に相対移動することになる。
【0024】
また、メインスクリュー404、アッパースライドピン406およびロワースライドピン407は載荷しようとする荷重(最大で100kgf程度)に対して十分な剛性を有しているため、前記試験体11に直接接触し、荷重を載荷する曲率歯412と載荷時の反力を分担するフラット歯413も平行に移動することができる。また、試験体11と直接接触する前記曲率歯412は曲率をもっているため、試験体11との接触状況を管理することが容易である。
【0025】
なお、載荷ハンドル400の両端に設けられているハンドルストッパー403は、載荷ハンドル400がハンドルブラケット401から脱落するのを防止するためのものである。図4(b)に試作した荷重載荷器30の写真を示す。
【実施例1】
【0026】
図5は先端にダイヤモンドチップを有する外径:52mm×内径:45mm×有効穿孔深さ:300mmの円筒状ドリルビットを用いて、コアドリルによりモルタルで作成した測定対象物体10に直径:45mm×長さ:約113mm〜158mmの円柱状試験体11を形成した状態と、さらに、試験体11に隣接させて、携帯型荷重載荷器30と荷重検出器31を収納させるためのスペース12を直径:32mmのドリルビットを用いて深さが30mm程度になるように穿孔した状態を示したものである。このときに穿孔突起部13が形成されるのだが、これは携帯型荷重載荷器30と荷重検出器31を収納させる際の妨げとなったので、タガネやマイナスの貫通ドライバーを用いてハンマーなどの打撃により取り除くこととした。
【0027】
図5(b)に測定対象物体10に形成した試験体11と収納スペース12の断面を示す。図6は図5で示した穿孔突起部13を取り除いた後の状態を示したものである。図6(a)はモルタル製の測定対象物体10に円柱状試験体11が形成されており、携帯型荷重載荷器30と荷重検出器31の収納スペースが直線状に接続されていることがわかる。図6(b)に実際に形成した写真を示す。
【0028】
図7は縦弾性係数を測定するための試験を行っている様子を示したものである。収納スペース12に納められた携帯型荷重載荷器30の載荷ハンドル400を回転させることによって、曲率歯412に荷重が作用し、フラット歯413が反力を受け持っており、そのときの荷重を荷重検出器31が計測している。そして、モルタル製の測定対象物体10に形成した直径:45mm×長さ:約113mm〜158mmの円柱状試験体11に、曲げ変形が生じており、そのときの変位を変位検出器32が計測している。
【0029】
ここに、測定対象物体10とそこに形成された円柱状試験体11はモルタルであること、また、円柱状試験体11の寸法が直径:45mm×長さ:約113mm〜158mmであることから、ここでは縦弾性係数を測定する方法と破断強度を試験するために、荷重検出器31として(株)東京測器研究所製の品名:圧縮超小型荷重計、品番:CLS-2KNAを用いることとし、また、変位検出器32には(株)東京測器研究所製の品名:クリップ型変位計、品番:UB-2を用いることにした。
【0030】
ただし、前述したように、破断強度試験の際には破断時の荷重の大きさのみが計測できればよいので、変位検出器32は省略することができる。また、ここで用いた荷重検出器31の使用制限として、載荷された荷重を正確に検出するためには底面が平面と接していることが条件となっている。そこで本実施例では、クランクプレート14を用いることにより、この条件を満たすことにした。
【0031】
図8はクランクプレート14の詳細を示したものである。このクランクプレート14は荷重検出器31と直接接触する平面プレート部15と、収納スペース12に設置がしやすいように設けられた取っ手16とから構成されており、クランクプレート14に求められる性能は破断強度を試験するための大きさの荷重を載荷しても平面プレート部15が変形しない程度の剛性をもつことであるが、これは、クランクプレート14に一般構造用鋼であるSS41程度の強度を持たせれば十分に達成することができる。クランクプレート14は収納スペース12の大きさに応じて作成すれば良いのだが、概ね1〜2mm程度の厚みが必要である。
【0032】
図9は縦弾性係数を測定しているときの実際の様子を写真で示したものである。ここでは、載荷が容易に行えるように、携帯型荷重載荷器30の載荷ハンドル400をレンチで延長して回転させ、荷重を載荷している。
【0033】
図10に上記の要領で載荷を行い、試験体11が曲げ変形を生じる際にたわんだ変位量を横軸にとり、載荷した荷重の大きさを縦軸にとったときの結果を示す。たわみ(変位)と荷重の関係をプロットし、そのときのたわみと荷重との関係を最小二乗法などによって近似直線100を得て、さらにその傾き101をその場で求める。
【0034】
直線の傾き101は既知の換算式によって縦弾性係数に変換することができる。さらに、測定対象物体10が等方性であると仮定し、前記特許文献2により求めたせん断弾性係数とからポアソン比を導出することもできる。
【0035】
表1は同一の測定対象物体10に対して、試験体11の直径寸法Dを45mmに固定し、試験体11の長さLを約113mm、135mmおよび158mmに設定して縦弾性係数を求めた結果である。これらの試験体11の直径寸法Dと長さ寸法Lの比L/Dはそれぞれ約2.5、3および3.5に相当するが、いずれの値も20回〜30回測定を行った結果を平均したものであり、従来の圧縮試験により求めた縦弾性係数の値約21GPaとほぼ同じであることが確認できた。
【0036】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の携帯型荷重試験器によれば、現場においてリアルタイムで構造物の縦弾性係数と破断強度とを簡易に測定することができることから、試験経費を大幅に低減したり、現場において適切は復旧及び補修作業を行ったりすることに利用できる可能性がある。
【符号の説明】
【0038】
10 測定対象物体
11 試験体
30 携帯型荷重載荷器
31 荷重検出器
32 変位検出器
400 載荷ハンドル
401 ハンドルブラケット
402 貫通孔
403 ハンドルストッパー
404 メインスクリュー
405 メインスクリュー受け雌ねじ
406 アッパースライドピン
407 ロワースライドピン
408 アッパースライドピン受け孔
409 ロワースライドピン受け孔
410 スライドボデー
411 固定ボデー
412 曲率歯
413 フラット歯
12 収納スペース
13 穿孔突起部
14 クランクプレート
15 平面プレート部
16 取っ手
100 近似直線
101 近似直線の傾き
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】測定対象物体に形成された円柱状試験体を示した図である。
【図2】測定対象物体に形成した円柱状試験体を荷重が載荷された片持ち梁としてとらえた状態を示した図である。
【図3】本実施例で用いた携帯型縦弾性係数測定装置の構成機器を示した図である。
【図4】本実施例で使用する携帯型荷重載荷器の動作を説明するための詳細を示した図である。
【図5】本実施例で使用する測定対象物体に形成した試験体と、試験体に隣接させて設けた収納スペースを示した図である。
【図6】本実施例で使用する収納スペースを穿孔突起部を取り除くことにより整形した状態を示した図である。
【図7】本実施例での縦弾性係数の測定中の様子を示したものである。
【図8】本実施例で使用するクランクプレートの詳細を示した図である。
【図9】本実施例の縦弾性定数測定中の写真を示したものである。
【図10】本実施例で計測されたたわみ量と載荷荷重の大きさの関係図を示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物体の表面から柱状体が残るように穿孔し形成された前記測定対象物体中の片持ち梁構造の試験体の開放端に曲げ荷重を作用させる携帯型荷重載荷器と、
前記荷重を検出する荷重検出器と、
前記荷重により前記試験体に生じた変位を検出する変位検出器と、
前記変位を縦弾性係数に換算する換算器とを備えたことを特徴とする携帯型縦弾性係数測定装置。
【請求項2】
前記測定対象物体は、コンクリート、アスファルトコンクリートおよび木材等で建造された人工構造物、又は岩盤、樹木等の非人工構造物であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型縦弾性係数測定装置。
【請求項3】
測定対象物体の表面から柱状体が残るように穿孔し、片持ち梁構造の試験体を形成し、
前記試験体の開放端に曲げ荷重を作用させることにより曲げ変形を発生させ、
前記変形により生じた変位を前記測定対象物体の縦弾性係数に換算することを特徴とする縦弾性係数測定方法。
【請求項4】
請求項3に記載の荷重を前記試験体が破断するまで加えることにより構造体の破断強度を測定することを特徴とする破断強度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−275319(P2008−275319A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236169(P2005−236169)
【出願日】平成17年8月16日(2005.8.16)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成17年2月17日 国立大学法人山梨大学主催の「平成16年度 山梨大学大学院工学研究科博士前期課程/医学工学総合教育部修士課程 自然機能開発専攻『修士論文発表会』」において文書をもって発表
【出願人】(304023994)国立大学法人山梨大学 (223)
【Fターム(参考)】