携帯型表示装置及びプログラム
【課題】電源オフ状態において表示させる情報を変更させることができる携帯型表示装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】携帯型表示装置は、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部を備えている。携帯型表示装置は、不揮発性表示部を駆動して、不揮発性表示部に情報を表示する。携帯型表示装置は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。
【解決手段】携帯型表示装置は、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部を備えている。携帯型表示装置は、不揮発性表示部を駆動して、不揮発性表示部に情報を表示する。携帯型表示装置は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型表示装置及びプログラムに関するものであり、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する携帯型表示装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電源からの電力供給が断たれたときにおいても表示状態を保持する不揮発性表示部を備えた電子ペーパー等の携帯型表示装置が使用されている(例えば、特許文献1参照)。このような携帯型表示装置では、電源オン状態から電源オフ状態となる直前において不揮発性表示部に表示されている情報をそのまま維持することによって、電源オン状態から電源オフ状態に移行した後においても、表示されていた情報をユーザに対して閲覧可能に表示させることができる。例えば、ある情報を表示させた状態において、電源オン状態から電源オフ状態となった場合には、その表示されている情報をそのまま維持し、表示させ続けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−187927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような携帯型表示装置では、電源オフ状態においては、情報の表示を一定に維持することとなる。したがって、再び電源オン状態になって、他の情報に書き換えられるまでは、携帯型表示装置は同じ情報を維持したままとなる。
【0005】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、電源オフ状態において表示させる情報を変更させることができる携帯型表示装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0007】
すなわち、請求項1記載の本発明では、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備え、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする携帯型表示装置とした。
【0008】
また、請求項2記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を前記所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御部は、前記所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に前記変更する情報の取得を要求して、前記外部装置から前記変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から前記変更する情報を受信した場合に前記所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行して当該変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項5記載の本発明では、請求項1又は2に記載の発明において、電源オフ状態のときに前記不揮発性表示部に表示する複数の情報を記憶可能とした情報記憶部を備え、前記制御部は、電源オフ状態において、前記所定のタイミングで繰り返し、前記情報記憶部に記憶された複数の情報から前記不揮発性表示部に表示する情報を選択して前記不揮発性表示部に表示することを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項6記載の本発明では、請求項5に記載の発明において、前記制御部は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、前記情報記憶部に記憶された複数の情報のうち、当該移行直前の電源オン状態において前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を前記不揮発性表示部に表示することを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項7記載の本発明では、請求項6に記載の発明において、前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、前記不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、前記不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報であることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項8記載の本発明では、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備えた携帯型表示装置の制御部に、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更するステップを実行させるプログラムとした。
【発明の効果】
【0015】
また、請求項1に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。
【0016】
また、請求項2に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、情報を変更させるタイミングを、予め時間又は期間として設定するため、ユーザに時間又は期間を認識させることができ、更に、例えば、スケジュール、カレンダ、カウントダウン等、時間又は期間毎に変更することによって、利便性も高い。
【0017】
また、請求項3に係る発明では、所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に変更する情報の取得を要求して、外部装置から変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、外部装置への要求によって、変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更することとなり、外部装置において記憶されている情報にも変更可能となる。
【0018】
また、請求項4に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から変更する情報を受信した場合に所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行してその変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、外部装置からの情報の受信によって、変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更することとなり、外部装置において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0019】
また、請求項5に係る発明では、電源オフ状態において、所定のタイミングで繰り返し、電源オフ状態のときに不揮発性表示部に表示する複数の情報から、不揮発性表示部に表示する情報を選択して不揮発性表示部に表示する。従って、電源オフ状態においても、不揮発性表示部には複数の情報からいずれかが選択されて表示するため、電源オフ状態において表示させる情報にバリエーションを増大させることができる。
【0020】
また、請求項6に係る発明では、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、記憶された複数の情報のうち、その移行直前の電源オン状態において不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を不揮発性表示部に表示する。従って、ユーザが視認していた情報に関連する情報を表示することによって、電源オン状態と電源オフ状態とで関連性を持たせることができる。
【0021】
また、請求項7に係る発明では、不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報である。従って、不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報に関連する情報を表示させることができ、そのフォルダや情報種別毎に、関連する情報を設定可能であり、簡便である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】携帯型表示装置1の正面図である。
【図2】携帯型表示装置1及び外部装置200の電気的構成を示す模式図である。
【図3】携帯型表示装置1における電源オフ表示テーブルを示す説明図である。
【図4】電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【図5】電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【図6】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】外部装置200において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】携帯型表示装置1とサーバ300において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】携帯型表示装置1とサーバ300において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
尚、本発明は、電源オン状態から電源オフ状態に移行する際における制御に関するものであり、以下の実施形態における携帯型表示装置1に採用する。
【0025】
まず、図1を参照して、携帯型表示装置1の外観及び主な動作について説明する。図1は、携帯型表示装置1の正面図である。
【0026】
図1に示すように、携帯型表示装置1は、略直方体形状をしており、その正面には電気泳動表示装置(不揮発性表示部)21が設けられている。また、図1において図示しないが、携帯型表示装置1の右側面には、メモリカード23(図2参照)を挿入するためのカードスロットが設けられている。携帯型表示装置1では、メモリカード23に記憶されているコンテンツを電気泳動表示装置21に表示させることができる。尚、本実施の形態における「コンテンツ」は、文字、静止画像及び動画のうちの少なくとも1つの情報を含む。そして、「コンテンツ」のデータは、文字を表示させるためのデータ,画像を表示させるためのデータ及び動画を表示させるためのデータのうちの少なくとも1つのデータで構成される。
【0027】
そして、電気泳動表示装置21の右側には、ユーザによって操作可能な操作部としての操作キー14が設けられている。決定キー145の上下左右にはそれぞれ、上キー141,下キー142,左キー144,右キー143が設けられている。例えば、上キー141及び下キー142は目次画面やメニュー画面においてコンテンツを選択するためのキーであり、左キー144及び右キー143は表示されているコンテンツのページめくりを行うためのキーである。これらの操作キー14を電気泳動表示装置21に表示されている情報に応じて操作することにより、メモリカード23に記憶されているコンテンツを表示させたり、各種設定の指示がなされたりする。
【0028】
また、操作キー14の下部には電源キー15が設けられている。電源キー15は、携帯型表示装置1の電源の入り切りを指示するキーである。
【0029】
次に、図2を参照して、携帯型表示装置1の電気的構成について説明する。図2は、携帯型表示装置1の電気的構成を示す模式図である。即ち、電源キー15は、携帯型表示装置1をオフ状態からオン状態に移行させ、また、携帯型表示装置1をオン状態からオフ状態に移行させるキーである。
【0030】
図2に示すように、携帯型表示装置1には、制御部としてのCPU10と、表示コントローラ11と、充電コントローラ12と、メモリカードインタフェース(I/F)13と、操作キー14と、電源キー15と、ROM16と、RAM17と、EEPROM18と、RTC(Real Time Clock)19と、通信コントローラ24が設けられている。
【0031】
CPU10は携帯型表示装置1の制御を司る。ROM16は、各種データ及び携帯型表示装置1を動作させる表示端末プログラムが記憶されている。RAM17は各種データを一時的に記憶するメモリである。EEPROM18は、不揮発性メモリである。RTC19は、時間を計測する。そして、表示コントローラ11は、電気泳動表示装置21(図1参照)への情報の表示を制御する。メモリカードI/F13は、メモリカード23からの情報の読み取りと、メモリカード23への情報の書き込みを制御する。そして、通信コントローラ24は、通信部25を制御し、サーバ300などの他の装置と通信可能とする。尚、携帯型表示装置1は、図示外の外部電源から電力供給を受けていない場合には、内部電源であるバッテリ22の電力で駆動される。バッテリ22又は外部電源からの電力供給経路は、CPU10に対するものと、ROM16,RAM17,EEPROM18,表示コントローラ11といった周辺機器に対するものとの2系統ある。そして、充電コントローラ12は、バッテリ22への外部電源からの充電を制御する。
【0032】
また、この携帯型表示装置1では、電源キー15の押下により電源の入り切りを指示できる。電源オフ状態で電源キー15が押下されたり、操作キー14が押下されたりすると、「電源投入」の指示とされ、CPU10及び周辺機器への電力供給が行われ、携帯型表示装置1は稼働状態、即ち電源オン状態となる。一方、電源オン状態で電源キー15が押下されると、「電源切断」の指示とされ、電源オン状態から電源オフ状態へ移行するための電源オフ処理が行われて、CPU10及び周辺機器への電力供給が断たれる。また、ユーザからの操作が所定時間(電源オフ設定時間)行われなかった場合にも、携帯型表示装置1は使用されていない状態であるとして、電源オフ処理が行われて、CPU10の動作モードが省電力モードに移行して、周辺機器への電力供給が断たれる。尚、このときにもRTC19等には電力が供給されており、後述する更新時間に応じてCPU10及び周辺機器を動作させるようにしている。
【0033】
尚、上記電源オフ状態として、本実施形態では、CPU10及び周辺機器への電力供給が断たれる状態としているが、これに限らず、次の状態(a)〜(d)のいずれか、もしくは、状態(a)〜(c)のいずれかの組み合わせの状態、もしくは、(b)〜(d)のいずれかの組み合わせの状態としてもよい。(a)CPU10の電力供給が停止された状態。(b)少なくともいずれか一つの周辺機器(たとえば、RAM17、表示コントローラ等の各コントローラ11、電気泳動表示装置21等)の電力供給が停止された状態。(c)少なくともいずれか一つの周辺機器の動作モードが通常時よりも消費電力の少ない省電力モードに移行した状態。(d)CPU10の動作モードが通常時よりも消費電力の少ない省電力モードに移行した状態。または、これらの電源オフ状態は次のときに引き起こされる。電源キー15が押下されたとき。または、所定時間の間、操作キー14が押下されなかったとき。バッテリ22の電池残量が少なくなったとき。または、バッテリ22の電池残量が無くなること、もしくは、バッテリ22の未装填が原因で、バッテリ22から電力の供給が不可能になったとき。
【0034】
電気泳動表示装置21は、不揮発性の不揮発性表示部であり、電気泳動表示装置21への電力供給が断たれても表示状態を保持することができる。つまり、この電気泳動表示装置21は、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する。このため、電源オフ状態であっても維持(保持)された情報を視認可能となり、省電力を図ることもできる。
【0035】
また、この携帯型表示装置1は、外部装置200とメモリカード23を介してデータの読み書きが可能である。この外部装置200は、携帯型表示装置1に対して文書などのコンテンツのデータや、そのコンテンツに関連する電源オフ時表示情報などを供給することとなる。
【0036】
外部装置200には、制御部としてのCPU210と、表示コントローラ211と、メモリカードインタフェース(I/F)213と、操作部214と、ROM216と、RAM217と、ハードディスクドライブ(HDD)218と、表示装置221とが設けられている。
【0037】
CPU210は外部装置200の制御を司る。ROM216は、各種データ及び外部装置200を動作させる表示端末プログラムが記憶されている。RAM217は各種データを一時的に記憶するメモリであり、HDD218は、外部装置200の各種データを記憶する不揮発性の記憶媒体である。そして、表示コントローラ211は、表示装置221への情報の表示を制御する。メモリカードI/F213は、メモリカード23からのデータの読み取り、メモリカード23へのデータの書き込みを制御する。
【0038】
この外部装置200は、メモリカード23を介して、携帯型表示装置1におけるコンテンツのデータを供給するために用いられるが、特に、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定を行うためにも用いられる。
【0039】
また、この携帯型表示装置1は、サーバ300と通信網(図示せず)を介して通信可能である。このサーバ300は、携帯型表示装置1に対して文書などのコンテンツのデータや、そのコンテンツに関連する電源オフ時表示情報のデータなどを供給することとなる。
【0040】
サーバ300には、制御部としてのCPU310と、ROM316と、RAM317と、ハードディスクドライブ(HDD)318と、通信コントローラ324と、が設けられている。
【0041】
CPU310はサーバ300の制御を司る。ROM316は、各種データ及びサーバ300を動作させるプログラムが記憶されている。RAM317は各種データを一時的に記憶するメモリであり、HDD318は、サーバ300の各種データを記憶する不揮発性の記憶媒体である。そして、通信コントローラ324は、通信部325を制御し、携帯型表示装置1などの他の装置と通信可能とする。
【0042】
このサーバ300は、通信網(図示せず)を介して、携帯型表示装置1におけるコンテンツのデータを供給するために用いられるが、特に、そのコンテンツに対応する電源オフ時表示情報を更新するためにも用いられる。
【0043】
表示コントローラ11は、CPU10から受信する情報の書き換え指示に従って、電気泳動表示装置21のゲートドライバ(図示せず)とソースドライバ(図示せず)とを制御して、電気泳動表示装置21の画像を書き換える。
【0044】
電気泳動表示装置21は、電気泳動表示パネル(図示せず)と、電気泳動表示パネルの各ゲートラインへゲート信号を出力するためのゲートドライバと、電気泳動表示パネルの各ソースラインへソース信号を出力するためのソースドライバとを備える。電気泳動表示パネルは、アクティブマトリクス方式の表示パネルである。電気泳動表示パネルは、表示面側の透明基板と、透明基板に対向する位置に設けられた背面基板とを有する。透明基板と背面基板との間に電気泳動型の表示素子が設けられている。アクティブマトリクス方式の表示パネルは、透明基板側に設けられた共通電極と背面基板側に画素ごとに設けられた画素電極とにそれぞれ電圧を印加することにより情報の書き換えが行われる。表示コントローラ11から情報の書き換えの指示を受けたゲートドライバとソースドライバとは、書き換える情報に応じたゲート信号とソース信号とを電気泳動表示パネルのゲートラインとソースラインとに出力する。これにより電気泳動表示パネルの各画素電極には電気泳動型の表示素子を制御する電圧が印加され、電気泳動表示パネルに表示された情報は書き換えられる。
【0045】
次に、図3を参照して、携帯型表示装置1で電源オフ状態において表示させる情報である電源オフ時表示情報を決定するための電源オフ表示テーブルについて説明する。図3は、携帯型表示装置1における電源オフ表示テーブルを示す説明図である。
【0046】
電源オフ表示テーブルには、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)と、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)と、が含まれている。電源オフ表示テーブル(本体)は、携帯型表示装置1の自体(本体)全般に対応する電源オフ時表示情報の設定を記憶したテーブルであり、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)は、コンテンツ毎に対応する電源オフ時表示情報の設定を記憶したテーブルである。また、電源オフ表示テーブルは、携帯型表示装置1のEEPROM18やメモリカード23内に記憶されている。具体的には、電源オフ表示テーブル(本体)はEEPROM18に記憶されており、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)はメモリカード23に記憶されている。電源オフ表示テーブルは、図3に示すように、設定対象と、その設定対象に対応する電源オフ時表示情報の設定とが対応付けられている。電源オフ表示テーブルにおける電源オフ時表示情報の設定は、操作キー14や外部装置200の操作部214の操作により行うことができる。
【0047】
電源オフ時表示情報の設定の種類には、図3(b)に示すコンテンツに対応する設定として本体設定が含まれている。本体設定は、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)のみで設定可能であり、コンテンツにおけるデフォルト設定である。この本体設定は、上述した電源オフ表示テーブル(本体)の設定に基づいて、電源オフ時表示情報を決定する設定である。例えば、図3(b)の電源オフ表示テーブル(コンテンツ)では、文書Hにおいて本体設定が設定されている。文書Hを表示している状態で電源オン状態から電源オフ状態に移行するときは、図3(a)に示す電源オフ表示テーブル(本体)が参照され、文書Hが、情報1、情報2、情報3が電源オフ状態のときに電気泳動表示装置21に表示される。
【0048】
また、複数種類の表示を行うことができる情報と、一種類の表示を行うことができる情報と、が一つのコンテンツに対応して設定可能である。具体的に、複数種類の表示を行うことができる情報としては、日にちによって表示が更新されるスケジュール(図5(a)、図5(b)参照)、イベントに対するカウントダウン(図5(c)参照)、カレンダ(図5(d)参照)、時間によって表示が更新される天気予報(図5(e)参照)などが含まれる。このため、例えば、図3に示す文書A、文書D、文書E、文書Fに対しては、それぞれ一つの情報が対応付けられているため、複数種類の表示を行うことのできる情報を表示可能(更新可能)となる。
【0049】
また、一つのコンテンツに対応して複数の情報が対応付けることができる。例えば、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)や、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)における文書Gのように、一種類の表示を行う情報であっても、一つのコンテンツに対応して複数の情報を対応付けることによって、複数種類の情報を表示可能(更新可能)となる。
【0050】
このような電源オフ表示テーブルが記憶された携帯型表示装置1のEEPROM18やメモリカード23内には、コンテンツのデータが記憶されているが、上述した電源オフ時表示情報として設定されている情報1〜3、カレンダ、天気予報、カウントダウン、スケジューラ、広告情報1、広告情報2に関する画像などのデータ、情報も記憶されている。EEPROM18や、メモリカード23は、情報記憶部の一例である。
【0051】
次に、図4及び図5を参照して、電気泳動表示装置21の表示内容について説明する。図4及び図5は、電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【0052】
電気泳動表示装置21では、電源オン状態においては、図4(a)に示すようなメールの内容など、各種情報が表示される。この場合においては、電気泳動表示装置21の表示領域下方(フッタ)には、ページ情報等が表示されている。
【0053】
そして、このような電源オン状態で、電源キー15の押下操作が行われたときや、操作キー14の操作なく電源オフ設定時間が経過したときには、電源オン状態から電源オフ状態となるが、この場合において、図4(b)に示すように、電源オフ時表示情報(例えば、鯉のぼりの画像)が表示され、電気泳動表示装置21の表示領域下方には、「電源オフしました」というメッセージが表示される。
【0054】
また、図4(b)に示すような電源オフ状態において、電源キー15の押下操作が行われたときや、別の操作キー14が操作されたときには、電源オン状態となり、図4(c)に示すように、電気泳動表示装置21の表示領域には、トップページが表示される。
【0055】
また、図4(b)に示すような電源オフ状態において、電源キー15の押下操作が行われず、所定時間経過した場合には、図4(d)に示すように、図4(b)の状態で表示されていた情報とは異なる電源オフ時表示情報(例えば、富士山の画像)が表示される。詳しくは後述するが、この場合においては、電源オフ状態になってから所定時間経過後に電源オン状態に移行させ、今まで表示していた情報から、別の情報に切り替えることとなる。
【0056】
また、図4(e)に示すように、操作キー14の操作に応じて電気泳動表示装置21には、電源オフ設定時間、本体に対応する電源オフ時表示情報が表示される。ユーザは、図4(f)で示す画面を表示して、操作キー14を操作することで電源オフ設定時間と、本体に対応する電源オフ時表示情報との設定が可能である。尚、電源オン状態において、操作キー14等の操作なく電源オフ設定時間が経過したときには、上述したように電源オン状態から電源オフ状態となる。
【0057】
また、図4(f)に示すように、本体に対応する電源オフ時表示情報の設定として複数の情報を設定することが可能である。複数の情報が電源オフ時表示情報として設定されている場合は、これらの複数の情報の表示順序も設定可能である。尚、携帯型表示装置1においては、図4(f)に示すように、本体に対応する電源オフ時表示情報が設定可能であるが、外部装置200などの操作に応じて、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報が設定可能である。
【0058】
尚、電源オフ時表示情報の設定として複数の情報が設定されている場合には、予め定められ、EEPROM18に記憶されている更新時間(例えば10分)が経過するごとに、電源オフ状態において表示される情報が更新される。
【0059】
具体的には、図4(f)に示すように設定されると、操作キー14の操作がなく15分経過した場合には、1番目に設定されている鯉のぼり画像を図4(b)に示すように表示させる。そして、電源オン状態から電源オフ状態となる。その後、操作キー14の操作が無く、更新時間として設定されている10分経過した場合には、2番目に設定されている富士山画像を図4(d)に示すように表示させる。そして、その後、操作キー14の操作が無く、更新時間として設定されている10分経過後に、3番目に設定されている桜画像を表示させ、そのまた10分後に1番目に設定されている鯉のぼり画像を表示させることとなる。
【0060】
また、電源オフ時表示情報の設定としてスケジュールが設定されていた場合において、電源オフ状態に移行する際には、日にち情報に基づいて、日にち情報が示す日にちに対応するスケジュールを図5(a)に示すように表示させる。日にち情報は現在の日にちが何年の何月何日かを示す情報であり、RTC19で計測される時間に基づいて適宜、日にち情報は更新される。日にち情報はEEPROM18に記憶されている。そして、電源オフ状態が継続され、日にちが更新されるタイミングで、電源オフ状態から電源オン状態に一時的に移行し、その更新された日にち情報に基づいて図5(b)に示すように表示させる。具体的な一例を挙げると、日付が変更されると、図5(a)に示すように3月19日のスケジュール画像が表示された状態から、図5(b)に示すように3月20日のスケジュール画像が表示された状態となる。
【0061】
また、例えば、図5(c)に示すようなカウントダウン、図5(d)に示すようなカレンダ、図5(e)に示すような天気予報などが電源オフ時表示情報として設定されると、スケジュールと同じように、所定のタイミングで電源オフ状態から一時的に電源オン状態となり、表示が切り替えられることとなる。カウントダウンやカレンダに関しては、スケジュールと同じように日にちの切り替わりのタイミングで表示が切り替わり、天気予報に関しては、数時間毎に表示が切り替わる。尚、本実施形態では、電源オフ状態の際に、予めメモリカード23に記憶されている電源オフ時表示情報を表示するものとして説明するが、一時的に電源オン状態となったときに通信部25を介して、その時に応じた電源オフ時表示情報をサーバ300から取得してそれを表示させるようにしてもよい。
【0062】
また、図5(f)に示すように広告情報を電源オフ時表示情報としてコンテンツに対応付けて設定させてもよい。ここで、週間漫画雑誌等をコンテンツとして、漫画単行本の広告情報などを電源オフ時表示情報として採用した場合を具体的な一例として挙げる。この場合において、通信網を介してサーバ300から、ユーザが所望とする週間漫画雑誌をダウンロードした場合に、その週間漫画雑誌に漫画単行本の広告情報が対応付けられて自動的にダウンロードされる。そして、電源オフ状態に移行する際に、その直前に週間漫画雑誌のコンテンツが表示されていた場合には、電源オフ状態において、週間漫画雑誌に対応する漫画単行本の広告情報が表示されることとなる。また、例えば、単行本の発売日となったタイミングで、単行本の発売日の広告情報が、単行本が発売中の広告情報に切り替わるようにしてもよい。
【0063】
次に、図6から図11のフローチャートを参照して、携帯型表示装置1等の動作について説明する。図6から図10は、携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートであり、図11は、外部装置200において実行される処理の動作を示すフローチャートである。特に、図6に示すメイン処理は、携帯型表示装置1が電源オフ状態から電源オン状態に移行する際に開始される。つまり、電源キー15が押下される、又は、いずれかの操作キー14が押下された際に開始される。
【0064】
まず、図6に示すように、メイン処理では、CPU10は、起動処理を行う(ステップS11)。CPU10は、詳しくは図7を用いて後述するが、携帯型表示装置1の起動処理を実行することとなる。そして、CPU10は、電気泳動表示装置21に、図7(c)に示すようにトップページを表示する(ステップS12)。
【0065】
次に、CPU10は、操作キー14や電源キー15のいずれかのキーの押下操作があったか否かを判定する(ステップS51)。CPU10は、いずれかのキーの押下操作があったと判定した場合には(ステップS51:YES)、ステップS55に進み、いずれかのキーの押下操作がなかったと判定した場合には(ステップS51:NO)、電源オフ設定時間を計測するためにタイマ計測を開始し(ステップS52)、ステップS53に進む。
【0066】
ステップS53においても、CPU10は、いずれかのキーの押下操作があったか否かを判定する。CPU10は、操作キー14の押下操作があったと判定した場合には(ステップS53:YES)、ステップS55に進み、いずれかのキーの押下操作がなかったと判定した場合には(ステップS53:NO)、電源オフ設定時間が経過したか否かを判定する(ステップS54)。CPU10は、電源オフ設定時間が経過したと判定した場合には(ステップS54:YES)、ステップS66に進み、電源オフ設定時間が経過していないと判定した場合には(ステップS54:NO)、再度、ステップS53に進む。
【0067】
ステップS55において、CPU10は、電源キー15が押下操作されたか否かを判定する。CPU10は、電源キー15が押下操作されたと判定した場合には(ステップS55:YES)、ステップS66に進み、電源キー15が押下操作されていないと判定した場合には(ステップS55:NO)、その操作に対応する処理を実行し(ステップS57)、再度、ステップS51に進む。
【0068】
これによって、電源オン状態において、いずれかのキーの操作がなく電源オフ設定時間が経過した場合や、電源キー15の操作があった場合には、ステップS66に進むこととなる。
【0069】
ステップS66において、CPU10は、電源オフ表示テーブルの設定に従って電源オフ時表示情報を表示する。CPU10は、電源オン状態から電源オフ状態に移行する際に電気泳動表示装置21に表示されていたコンテンツに対応する電源オフ時表示情報を、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)から読み出し、その設定に基づいて電源オフ時表示情報を表示する。
【0070】
また、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定として、複数の電源オフ時表示情報が設定されている場合には、CPU10は、それら複数の電源オフ時表示情報のうち、最初の順番に設定されている電源オフ時表示情報を電気泳動表示装置21に表示することとなる。
【0071】
尚、電源オン状態において表示していたコンテンツに対する電源オフ時表示情報の設定が、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)にされていない場合は、電源オフ表示テーブル(本体)の設定に基づいて、電源オフ時表示情報を表示する。また、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)において、表示中のコンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定が本体設定である場合には、CPU10は、電源オフ表示テーブル(本体)に設定されている電源オフ時表示情報を電気泳動表示装置21に表示することとなる。
【0072】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示し(ステップS67)、ステップS68に進む。そして、詳しくは図8を用いて後述するが、CPU10は、停止処理を行う(ステップS68)。
【0073】
また、ステップS68が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。ステップS69においては詳しく図11を用いて後述するが、CPU10は、電源オフ中処理を実行する。この処理において、CPU10は、表示間隔となった場合に、一時的に、電源オン状態に移行し、情報を切り替えて、再度、電源オフ状態に移行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS11に処理を移すこととなる。
【0074】
図6のステップS11などで呼び出される起動処理では、まず、図7に示すように、CPU10の動作モードを省電力モードから通常動作モードへ移行して(ステップS21)、次いで周辺機器への電力供給が開始される(ステップS22)。そして、周辺機器の初期化処理が行われ(ステップS23)、CPU10においてシステムが起動される(ステップS24)。このシステム起動により、それ以降のような処理が実行される。
【0075】
図6のステップS68などで呼び出される停止処理では、まず、図8に示すように、CPU10は、周辺機器の電力供給停止を行い(ステップS26)、CPU10の動作モードを省電力モードに移行する(ステップS27)。これによって、携帯型表示装置1は、電源オフ状態となる。尚、省電力モードとは、CUP10が通常時よりも消費電力の少ないモードである。
【0076】
図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図9に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されたか否かを判定する(ステップS201)。CPU10は、電源キー15が押下されたと判定した場合には(ステップS201:YES)、本処理を終了し、図6のステップS11に処理を移すこととなる。これによって、電源オフ状態において、電源キー15を押下することによって、電源オン状態に移行されることとなる。一方、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS201:NO)、ステップS202に進む。
【0077】
ステップS202において、CPU10は、更新時間が経過したか否かを判定する。この処理において、CPU10は、電気泳動表示装置21に表示している電源オフ時表示情報に対応する更新時間が経過したか否かを判定することとなる。具体的には、CPU10は、表示させているコンテンツに対応付けてスケジュール、カウントダウン、カレンダが設定されている場合には、日にちを切り替えるタイミングで更新時間が経過したと判定し、表示させているコンテンツに対応付けて天気予報が設定されている場合には、数時間毎に更新時間が経過したと判定することとなる。また、表示させているコンテンツに複数の情報が電源オフ時表示情報として設定されている場合には、EEPROM18にあらかじめ設定されている更新時間が経過するか否かに基づいて、更新時間が経過したか否かを判断する。
【0078】
CPU10は、更新時間が経過していないと判定した場合には(ステップS202:NO)、再度、ステップS201に処理を移す。一方、CPU10は、更新時間が経過したと判定した場合には(ステップS202:YES)、ステップS203に処理を移す。
【0079】
そして、ステップS203において、CPU10は、起動処理を実行し、携帯型表示装置1を起動させる。そして、CPU10は、更新する電源オフ時表示情報を作成し(ステップS204)、更新した電源オフ時表示情報を表示することとなる(ステップS205)。このように、CPU10は、更新時間が経過したタイミングで、電源オフ状態から電源オン状態に一時的に移行させ、表示していた情報を変更することとなる。
【0080】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示する(ステップS206)。そして、CPU10は、停止処理を行い(ステップS207)、再度、ステップS201に進む。
【0081】
これによって、CPU10は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を所定のタイミングとして、繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。また、この情報は、複数の情報から選択された情報であり、特に、コンテンツや本体設定に基づいて選択される。
【0082】
従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。また、電源オフ状態においても、複数の情報からいずれかを選択することができる。
【0083】
更にまた、情報を変更させるタイミングを、予め時間又は期間として設定するため、ユーザに時間又は期間を認識させることができ、更に、例えば、スケジュール、カレンダ、カウントダウン等、時間又は期間毎に変更することによって、利便性も高い。
【0084】
次に、電源オフ設定処理について説明する。電源オン状態の携帯型表示装置1において所定操作が行われると、まず、図4(f)に示した設定画面が表示され、その後、電源オフ設定処理が呼び出される。この設定画面では、電源オフ設定時間を設定するための項目である「電源オフ設定時間」と、電源オフ時表示情報を設定するための項目である「電源オフ時表示情報」とが表示されている。
【0085】
電源オフ設定処理では、CPU10は、操作キー14の押下操作に応じて、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS101)。CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS101:YES)、ユーザに対して自動的に電源オフ状態に移行する機能を有効にするか否かの選択を促すメッセージを表示し、操作キー14によるユーザの選択操作を受け付け、その選択操作に応じて、経過時間によって電源オフ状態とするか否かを判定する(ステップS102)。CPU10は、経過時間によって電源オフ状態とすると判定した場合には(ステップS102:YES)、具体的な設定値の入力を促すメッセージを表示し、ユーザにより入力された設定値を、電源オフ設定時間に設定し(ステップS103)、ステップS105に進む。一方、CPU10は、経過時間によって電源オフ状態としないと判定した場合には(ステップS102:NO)、電源オフ設定時間を設定せず(ステップS104)、ステップS105に進む。また、CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作がなかったと判定した場合には(ステップS101:NO)、ステップS105に進む。
【0086】
次に、CPU10は、操作キー14の押下操作に応じて、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS105)。CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS105:YES)、電源オフ時表示情報の設定を促すメッセージを表示し、設定の入力を終了する操作が行われたか否かを判定する(ステップS106)。CPU10は、設定の入力を終了する操作が行われていないと判定した場合には(ステップS106:NO)、ステップS107に進む。一方、CPU10は、設定の入力を終了する操作が行われたと判定した場合や(ステップS106:YES)、「電源オフ設定時間」の項目が選択されないと判定した場合には(ステップS105:NO)、本処理を終了する。
【0087】
ステップS107において、CPU10は、ユーザにより電源オフ時に表示する情報を指定する操作の入力を受け付ける(ステップS107)。尚、ステップS107においては、メモリカード23に記憶された情報が指定される。
【0088】
ユーザにより指定された情報を電源オフ時表示情報として電源オフ表示テーブル(本体)に登録し(ステップS108)、再度、ステップS106に進む。これによって、CPU10は、操作キー14などの操作部の操作に応じて指定された一又は複数の情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を選択し、電源オフ表示テーブル(本体)に記憶することとなる。
【0089】
尚、本実施形態では、電源オフ設定処理においては、更新時間を設定できないものとして説明したが、設定画面において複数の情報が電源オフ時表示情報として設定される場合には「更新時間」の項目も選択可能にし、更新時間をユーザに選択させるようにしてもよい。
【0090】
次に、外部装置200において所定操作で呼び出される電源オフ設定処理について説明する。電源オフ設定処理は外部装置200において所定操作が行われ、メニュー画面が表示装置221に表示された後に実行される処理である。メニュー画面では、複数のメニュー項目が選択可能に表示され、メニュー項目のひとつとして「電源オフ時表示情報」の項目も表示される。図11に示すように、電源オフ設定処理では、外部装置200におけるCPU210は、操作部214の操作に応じて、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS111)。CPU210は、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS111:YES)、メモリカード23に記憶されているコンテンツの一覧を表示して、設定を行うコンテンツの選択を促すメッセージを表示し、一覧の中からコンテンツを選択する操作の入力を受け付ける(ステップS112)。そして、CPU210は、一覧の中からコンテンツを選択する操作の入力があるか否かを判定する(ステップS113)。CPU210は、コンテンツを選択する操作の入力があると判定した場合には(ステップS113:YES)、ステップS114に進む。一方、CPU210は、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作がなかったと判定した場合や(ステップS111:NO)、コンテンツを選択する操作の入力がないと判定した場合には(ステップS113:NO)、本処理を終了する。
【0091】
尚、ステップS111や、ステップS113でNOと判断される場合は、その他のメニュー項目が選択されるか否かが判断され、その他のメニュー項目が選択された場合はそれに応じた処理を実行した後、本処理を終了する。図11と上記の説明ではこれらのステップを省略して記載している。
【0092】
ステップS114において、CPU210は、ステップS112において選択されたコンテンツに対して、ユーザにより電源オフ時に表示する情報を指定する操作の入力を受け付ける(ステップS114)。尚、ステップS114においては、メモリカード23に記憶された情報やHDD218に記憶された情報が指定される。
【0093】
次に、ユーザにより指定された情報を、ステップS112において選択されたコンテンツに対応する電源オフ時表示情報として電源オフ表示テーブル(コンテンツ)に登録する(ステップS115)。尚、ステップS115において、電源オフ表示テーブルに電源オフ時表示情報として登録された情報がメモリカード23にあらかじめ記憶されていない場合は、ステップS115において、CPU210がメモリカード23にその情報を記憶する。
【0094】
そして、再度、ステップS112に進む。これによって、CPU210は、操作部214の操作に応じて指定された一又は複数の情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を、移行直前の電源オン状態において表示しているコンテンツに関連する情報として選択し、電源オフ表示テーブルに記憶することとなる。これによって、CPU210は、操作部214の操作に応じて、電源オフ時に表示する情報をコンテンツに関連付けてメモリカード23に記憶することとなり、このメモリカード23を読み取る携帯型表示装置1のCPU10は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に表示しているコンテンツに関連する情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を表示することとなる。
【0095】
以上のようにして、本実施の形態の携帯型表示装置1では、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。
【0096】
尚、上記実施の形態におけるCPU10は、「制御部」に相当し、電気泳動表示装置21は、「不揮発性表示部」に相当し、操作キー14は、「操作部」に相当し、EEPROM18、メモリカード23は、「情報記憶部」に相当する。
【0097】
尚、本発明の携帯型表示装置1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0098】
上述した実施形態においては、携帯型表示装置1において、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)を更新し、携帯型表示装置1とは異なる外部装置200において、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)を更新したが、これに限らず、例えば、携帯型表示装置1自体で図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)を更新してもよい。また、例えば、外部装置200において、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)を更新してもよい。
【0099】
また、上述した実施形態においては、携帯型表示装置1の本体として、更には、コンテンツ毎に、電源オフ時表示情報を設定可能としたが、これに限らない。例えば、コンテンツの種別毎、コンテンツのデータが格納されているフォルダ毎、コンテンツの名前別(具体的にはあ行など)、コンテンツに機密情報が設定されているか否か、コンテンツのセキュリティレベル、電源オフ状態となる際における時間などに対して、予め設定された情報を設定可能としてもよい。
【0100】
また、通信網を介してサーバ300などに対して、コンテンツやそれに対応する電源オフ時表示情報をダウンロードするタイミングで、電源オン状態に一時的に移行し、電源オフ時表示情報を変更するようにしてもよい。また、新規にコンテンツや電源オフ時表示情報をダウンロードするものだけではなく、例えば、コンテンツや電源オフ時表示情報の更新用のダウンロードであってもよい。
【0101】
このような実施形態について、図12を用いて以下に説明する。尚、本実施形態においては、発明の理解を容易とするために、異なる構成、処理について主に説明をし、同じような構成、処理については説明を省略する。
【0102】
携帯型表示装置1において、図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図12に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されたか否かを判定する(ステップS250)。CPU10は、電源キー15が押下されたと判定した場合には(ステップS250:YES)、電源オフ状態にする前に図3に示すようなテーブルなどの各種情報を更新し、本処理を終了し、図6のステップS11に処理を移すこととなる。一方、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS250:NO)、ステップS251に進む。
【0103】
ステップS251において、CPU10は、図9のステップS202と同じように、更新時間が経過したか否かを判定する。この処理において、CPU10は、電気泳動表示装置21に表示しているコンテンツに対応する更新時間が経過したか否かを判定することとなる。
【0104】
CPU10は、更新時間が経過していないと判定した場合には(ステップS251:NO)、再度、ステップS250に処理を移す。一方、CPU10は、更新時間が経過したと判定した場合には(ステップS251:YES)、ステップS253に処理を移す。
【0105】
そして、CPU10は、起動処理を実行し(ステップS253)、更新要求情報をサーバ300に送信する(ステップS254)。
【0106】
一方、サーバ300において、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があるか否かを判定する(ステップS301)。CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があると判定した場合には(ステップS301:YES)、ステップS303に処理を移す。一方、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報がないと判定した場合には(ステップS301:NO)、再度、ステップS301に処理を移す。このように、更新する電源オフ時表示情報があるか否かが逐次監視されることとなる。
【0107】
そして、サーバ300において、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があり、携帯型表示装置1から更新要求を受信した場合には(ステップS303)、更新する電源オフ時表示情報を送信する(ステップS304)。この処理が終了した場合には、後述する受信完了の受信を待ち(ステップS305)、再度、ステップS301に進む。
【0108】
携帯型表示装置1において、CPU10は、サーバ300から更新する電源オフ時表示情報を受信し(ステップS255)、受信完了情報をサーバ300に送信する(ステップS256)。
【0109】
そして、CPU10は、受信した電源オフ時表示情報を、今まで表示していた電源オフ時表示情報に代えて表示する(ステップS257)。
【0110】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示する(ステップS258)。そして、CPU10は、停止処理を行い(ステップS259)、再度、ステップS250に進む。
【0111】
このように、CPU10は、所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、電気泳動表示装置21に表示する情報が記憶されたサーバ300に変更する情報の取得を要求して、サーバ300から変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。
【0112】
従って、サーバ300への要求によって、変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなり、サーバ300において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0113】
また、上述した実施形態においては、携帯型表示装置1からサーバ300に要求を行うことによって、電源オフ状態における表示を変更させたが、これに限らず、例えば、サーバ300から携帯型表示装置1に要求を行うことによって、電源オフ状態における表示を変更させてもよい。
【0114】
このような実施形態について、図13を用いて以下に説明する。尚、本実施形態においては、発明の理解を容易とするために、異なる構成、処理について主に説明をし、同じような構成、処理については説明を省略する。
【0115】
携帯型表示装置1において、図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図13に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS251:NO)、サーバ300から起動要求があったか否かを判定する(ステップS260)。
【0116】
一方、サーバ300において、更新する電源オフ時表示情報があると判定した場合には(ステップS301:YES)、その電源オフ時表示情報を送信する端末を決定する。この場合において、CPU310は、更新する前の電源オフ時表示情報を送信した履歴を参照し、更新する電源オフ時表示情報を送信する端末を決定することとなる。そして、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報を送信する携帯型表示装置1に起動要求を送信する(ステップS302)。
【0117】
携帯型表示装置1において、CPU10は、サーバ300から起動要求を受信した場合には(ステップS260:YES)、上述した実施形態と同じようにステップS253に処理を移す。
【0118】
これによって、CPU10は、電源オフ状態のときにおいて、電気泳動表示装置21に表示する情報が記憶されたサーバ300(外部装置)から、変更する情報を受信した場合に所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行してその変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。
【0119】
従って、サーバ300からの情報の受信によって、CPU10は、変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなり、サーバ300において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0120】
尚、上述した実施形態においては、メモリカード23にコンテンツのデータを格納させたが、これに限らず、例えば、USBケーブルなどを介して、携帯型表示装置1におけるEEPROM18にコンテンツのデータを格納させてもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 携帯型表示装置
10 CPU
14 操作キー
15 電源キー
16 ROM
18 EEPROM
19 RTC
21 電気泳動表示装置
22 バッテリ
23 メモリカード
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型表示装置及びプログラムに関するものであり、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する携帯型表示装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電源からの電力供給が断たれたときにおいても表示状態を保持する不揮発性表示部を備えた電子ペーパー等の携帯型表示装置が使用されている(例えば、特許文献1参照)。このような携帯型表示装置では、電源オン状態から電源オフ状態となる直前において不揮発性表示部に表示されている情報をそのまま維持することによって、電源オン状態から電源オフ状態に移行した後においても、表示されていた情報をユーザに対して閲覧可能に表示させることができる。例えば、ある情報を表示させた状態において、電源オン状態から電源オフ状態となった場合には、その表示されている情報をそのまま維持し、表示させ続けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−187927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような携帯型表示装置では、電源オフ状態においては、情報の表示を一定に維持することとなる。したがって、再び電源オン状態になって、他の情報に書き換えられるまでは、携帯型表示装置は同じ情報を維持したままとなる。
【0005】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、電源オフ状態において表示させる情報を変更させることができる携帯型表示装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0007】
すなわち、請求項1記載の本発明では、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備え、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする携帯型表示装置とした。
【0008】
また、請求項2記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を前記所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御部は、前記所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に前記変更する情報の取得を要求して、前記外部装置から前記変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から前記変更する情報を受信した場合に前記所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行して当該変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項5記載の本発明では、請求項1又は2に記載の発明において、電源オフ状態のときに前記不揮発性表示部に表示する複数の情報を記憶可能とした情報記憶部を備え、前記制御部は、電源オフ状態において、前記所定のタイミングで繰り返し、前記情報記憶部に記憶された複数の情報から前記不揮発性表示部に表示する情報を選択して前記不揮発性表示部に表示することを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項6記載の本発明では、請求項5に記載の発明において、前記制御部は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、前記情報記憶部に記憶された複数の情報のうち、当該移行直前の電源オン状態において前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を前記不揮発性表示部に表示することを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項7記載の本発明では、請求項6に記載の発明において、前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、前記不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、前記不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報であることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項8記載の本発明では、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備えた携帯型表示装置の制御部に、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更するステップを実行させるプログラムとした。
【発明の効果】
【0015】
また、請求項1に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。
【0016】
また、請求項2に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、情報を変更させるタイミングを、予め時間又は期間として設定するため、ユーザに時間又は期間を認識させることができ、更に、例えば、スケジュール、カレンダ、カウントダウン等、時間又は期間毎に変更することによって、利便性も高い。
【0017】
また、請求項3に係る発明では、所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に変更する情報の取得を要求して、外部装置から変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、外部装置への要求によって、変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更することとなり、外部装置において記憶されている情報にも変更可能となる。
【0018】
また、請求項4に係る発明では、電源オフ状態のときにおいて、不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から変更する情報を受信した場合に所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行してその変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、外部装置からの情報の受信によって、変更する情報を取得し、不揮発性表示部に表示する情報を変更することとなり、外部装置において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0019】
また、請求項5に係る発明では、電源オフ状態において、所定のタイミングで繰り返し、電源オフ状態のときに不揮発性表示部に表示する複数の情報から、不揮発性表示部に表示する情報を選択して不揮発性表示部に表示する。従って、電源オフ状態においても、不揮発性表示部には複数の情報からいずれかが選択されて表示するため、電源オフ状態において表示させる情報にバリエーションを増大させることができる。
【0020】
また、請求項6に係る発明では、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、記憶された複数の情報のうち、その移行直前の電源オン状態において不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を不揮発性表示部に表示する。従って、ユーザが視認していた情報に関連する情報を表示することによって、電源オン状態と電源オフ状態とで関連性を持たせることができる。
【0021】
また、請求項7に係る発明では、不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報である。従って、不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報に関連する情報を表示させることができ、そのフォルダや情報種別毎に、関連する情報を設定可能であり、簡便である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】携帯型表示装置1の正面図である。
【図2】携帯型表示装置1及び外部装置200の電気的構成を示す模式図である。
【図3】携帯型表示装置1における電源オフ表示テーブルを示す説明図である。
【図4】電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【図5】電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【図6】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】外部装置200において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】携帯型表示装置1とサーバ300において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】携帯型表示装置1とサーバ300において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
尚、本発明は、電源オン状態から電源オフ状態に移行する際における制御に関するものであり、以下の実施形態における携帯型表示装置1に採用する。
【0025】
まず、図1を参照して、携帯型表示装置1の外観及び主な動作について説明する。図1は、携帯型表示装置1の正面図である。
【0026】
図1に示すように、携帯型表示装置1は、略直方体形状をしており、その正面には電気泳動表示装置(不揮発性表示部)21が設けられている。また、図1において図示しないが、携帯型表示装置1の右側面には、メモリカード23(図2参照)を挿入するためのカードスロットが設けられている。携帯型表示装置1では、メモリカード23に記憶されているコンテンツを電気泳動表示装置21に表示させることができる。尚、本実施の形態における「コンテンツ」は、文字、静止画像及び動画のうちの少なくとも1つの情報を含む。そして、「コンテンツ」のデータは、文字を表示させるためのデータ,画像を表示させるためのデータ及び動画を表示させるためのデータのうちの少なくとも1つのデータで構成される。
【0027】
そして、電気泳動表示装置21の右側には、ユーザによって操作可能な操作部としての操作キー14が設けられている。決定キー145の上下左右にはそれぞれ、上キー141,下キー142,左キー144,右キー143が設けられている。例えば、上キー141及び下キー142は目次画面やメニュー画面においてコンテンツを選択するためのキーであり、左キー144及び右キー143は表示されているコンテンツのページめくりを行うためのキーである。これらの操作キー14を電気泳動表示装置21に表示されている情報に応じて操作することにより、メモリカード23に記憶されているコンテンツを表示させたり、各種設定の指示がなされたりする。
【0028】
また、操作キー14の下部には電源キー15が設けられている。電源キー15は、携帯型表示装置1の電源の入り切りを指示するキーである。
【0029】
次に、図2を参照して、携帯型表示装置1の電気的構成について説明する。図2は、携帯型表示装置1の電気的構成を示す模式図である。即ち、電源キー15は、携帯型表示装置1をオフ状態からオン状態に移行させ、また、携帯型表示装置1をオン状態からオフ状態に移行させるキーである。
【0030】
図2に示すように、携帯型表示装置1には、制御部としてのCPU10と、表示コントローラ11と、充電コントローラ12と、メモリカードインタフェース(I/F)13と、操作キー14と、電源キー15と、ROM16と、RAM17と、EEPROM18と、RTC(Real Time Clock)19と、通信コントローラ24が設けられている。
【0031】
CPU10は携帯型表示装置1の制御を司る。ROM16は、各種データ及び携帯型表示装置1を動作させる表示端末プログラムが記憶されている。RAM17は各種データを一時的に記憶するメモリである。EEPROM18は、不揮発性メモリである。RTC19は、時間を計測する。そして、表示コントローラ11は、電気泳動表示装置21(図1参照)への情報の表示を制御する。メモリカードI/F13は、メモリカード23からの情報の読み取りと、メモリカード23への情報の書き込みを制御する。そして、通信コントローラ24は、通信部25を制御し、サーバ300などの他の装置と通信可能とする。尚、携帯型表示装置1は、図示外の外部電源から電力供給を受けていない場合には、内部電源であるバッテリ22の電力で駆動される。バッテリ22又は外部電源からの電力供給経路は、CPU10に対するものと、ROM16,RAM17,EEPROM18,表示コントローラ11といった周辺機器に対するものとの2系統ある。そして、充電コントローラ12は、バッテリ22への外部電源からの充電を制御する。
【0032】
また、この携帯型表示装置1では、電源キー15の押下により電源の入り切りを指示できる。電源オフ状態で電源キー15が押下されたり、操作キー14が押下されたりすると、「電源投入」の指示とされ、CPU10及び周辺機器への電力供給が行われ、携帯型表示装置1は稼働状態、即ち電源オン状態となる。一方、電源オン状態で電源キー15が押下されると、「電源切断」の指示とされ、電源オン状態から電源オフ状態へ移行するための電源オフ処理が行われて、CPU10及び周辺機器への電力供給が断たれる。また、ユーザからの操作が所定時間(電源オフ設定時間)行われなかった場合にも、携帯型表示装置1は使用されていない状態であるとして、電源オフ処理が行われて、CPU10の動作モードが省電力モードに移行して、周辺機器への電力供給が断たれる。尚、このときにもRTC19等には電力が供給されており、後述する更新時間に応じてCPU10及び周辺機器を動作させるようにしている。
【0033】
尚、上記電源オフ状態として、本実施形態では、CPU10及び周辺機器への電力供給が断たれる状態としているが、これに限らず、次の状態(a)〜(d)のいずれか、もしくは、状態(a)〜(c)のいずれかの組み合わせの状態、もしくは、(b)〜(d)のいずれかの組み合わせの状態としてもよい。(a)CPU10の電力供給が停止された状態。(b)少なくともいずれか一つの周辺機器(たとえば、RAM17、表示コントローラ等の各コントローラ11、電気泳動表示装置21等)の電力供給が停止された状態。(c)少なくともいずれか一つの周辺機器の動作モードが通常時よりも消費電力の少ない省電力モードに移行した状態。(d)CPU10の動作モードが通常時よりも消費電力の少ない省電力モードに移行した状態。または、これらの電源オフ状態は次のときに引き起こされる。電源キー15が押下されたとき。または、所定時間の間、操作キー14が押下されなかったとき。バッテリ22の電池残量が少なくなったとき。または、バッテリ22の電池残量が無くなること、もしくは、バッテリ22の未装填が原因で、バッテリ22から電力の供給が不可能になったとき。
【0034】
電気泳動表示装置21は、不揮発性の不揮発性表示部であり、電気泳動表示装置21への電力供給が断たれても表示状態を保持することができる。つまり、この電気泳動表示装置21は、電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する。このため、電源オフ状態であっても維持(保持)された情報を視認可能となり、省電力を図ることもできる。
【0035】
また、この携帯型表示装置1は、外部装置200とメモリカード23を介してデータの読み書きが可能である。この外部装置200は、携帯型表示装置1に対して文書などのコンテンツのデータや、そのコンテンツに関連する電源オフ時表示情報などを供給することとなる。
【0036】
外部装置200には、制御部としてのCPU210と、表示コントローラ211と、メモリカードインタフェース(I/F)213と、操作部214と、ROM216と、RAM217と、ハードディスクドライブ(HDD)218と、表示装置221とが設けられている。
【0037】
CPU210は外部装置200の制御を司る。ROM216は、各種データ及び外部装置200を動作させる表示端末プログラムが記憶されている。RAM217は各種データを一時的に記憶するメモリであり、HDD218は、外部装置200の各種データを記憶する不揮発性の記憶媒体である。そして、表示コントローラ211は、表示装置221への情報の表示を制御する。メモリカードI/F213は、メモリカード23からのデータの読み取り、メモリカード23へのデータの書き込みを制御する。
【0038】
この外部装置200は、メモリカード23を介して、携帯型表示装置1におけるコンテンツのデータを供給するために用いられるが、特に、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定を行うためにも用いられる。
【0039】
また、この携帯型表示装置1は、サーバ300と通信網(図示せず)を介して通信可能である。このサーバ300は、携帯型表示装置1に対して文書などのコンテンツのデータや、そのコンテンツに関連する電源オフ時表示情報のデータなどを供給することとなる。
【0040】
サーバ300には、制御部としてのCPU310と、ROM316と、RAM317と、ハードディスクドライブ(HDD)318と、通信コントローラ324と、が設けられている。
【0041】
CPU310はサーバ300の制御を司る。ROM316は、各種データ及びサーバ300を動作させるプログラムが記憶されている。RAM317は各種データを一時的に記憶するメモリであり、HDD318は、サーバ300の各種データを記憶する不揮発性の記憶媒体である。そして、通信コントローラ324は、通信部325を制御し、携帯型表示装置1などの他の装置と通信可能とする。
【0042】
このサーバ300は、通信網(図示せず)を介して、携帯型表示装置1におけるコンテンツのデータを供給するために用いられるが、特に、そのコンテンツに対応する電源オフ時表示情報を更新するためにも用いられる。
【0043】
表示コントローラ11は、CPU10から受信する情報の書き換え指示に従って、電気泳動表示装置21のゲートドライバ(図示せず)とソースドライバ(図示せず)とを制御して、電気泳動表示装置21の画像を書き換える。
【0044】
電気泳動表示装置21は、電気泳動表示パネル(図示せず)と、電気泳動表示パネルの各ゲートラインへゲート信号を出力するためのゲートドライバと、電気泳動表示パネルの各ソースラインへソース信号を出力するためのソースドライバとを備える。電気泳動表示パネルは、アクティブマトリクス方式の表示パネルである。電気泳動表示パネルは、表示面側の透明基板と、透明基板に対向する位置に設けられた背面基板とを有する。透明基板と背面基板との間に電気泳動型の表示素子が設けられている。アクティブマトリクス方式の表示パネルは、透明基板側に設けられた共通電極と背面基板側に画素ごとに設けられた画素電極とにそれぞれ電圧を印加することにより情報の書き換えが行われる。表示コントローラ11から情報の書き換えの指示を受けたゲートドライバとソースドライバとは、書き換える情報に応じたゲート信号とソース信号とを電気泳動表示パネルのゲートラインとソースラインとに出力する。これにより電気泳動表示パネルの各画素電極には電気泳動型の表示素子を制御する電圧が印加され、電気泳動表示パネルに表示された情報は書き換えられる。
【0045】
次に、図3を参照して、携帯型表示装置1で電源オフ状態において表示させる情報である電源オフ時表示情報を決定するための電源オフ表示テーブルについて説明する。図3は、携帯型表示装置1における電源オフ表示テーブルを示す説明図である。
【0046】
電源オフ表示テーブルには、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)と、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)と、が含まれている。電源オフ表示テーブル(本体)は、携帯型表示装置1の自体(本体)全般に対応する電源オフ時表示情報の設定を記憶したテーブルであり、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)は、コンテンツ毎に対応する電源オフ時表示情報の設定を記憶したテーブルである。また、電源オフ表示テーブルは、携帯型表示装置1のEEPROM18やメモリカード23内に記憶されている。具体的には、電源オフ表示テーブル(本体)はEEPROM18に記憶されており、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)はメモリカード23に記憶されている。電源オフ表示テーブルは、図3に示すように、設定対象と、その設定対象に対応する電源オフ時表示情報の設定とが対応付けられている。電源オフ表示テーブルにおける電源オフ時表示情報の設定は、操作キー14や外部装置200の操作部214の操作により行うことができる。
【0047】
電源オフ時表示情報の設定の種類には、図3(b)に示すコンテンツに対応する設定として本体設定が含まれている。本体設定は、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)のみで設定可能であり、コンテンツにおけるデフォルト設定である。この本体設定は、上述した電源オフ表示テーブル(本体)の設定に基づいて、電源オフ時表示情報を決定する設定である。例えば、図3(b)の電源オフ表示テーブル(コンテンツ)では、文書Hにおいて本体設定が設定されている。文書Hを表示している状態で電源オン状態から電源オフ状態に移行するときは、図3(a)に示す電源オフ表示テーブル(本体)が参照され、文書Hが、情報1、情報2、情報3が電源オフ状態のときに電気泳動表示装置21に表示される。
【0048】
また、複数種類の表示を行うことができる情報と、一種類の表示を行うことができる情報と、が一つのコンテンツに対応して設定可能である。具体的に、複数種類の表示を行うことができる情報としては、日にちによって表示が更新されるスケジュール(図5(a)、図5(b)参照)、イベントに対するカウントダウン(図5(c)参照)、カレンダ(図5(d)参照)、時間によって表示が更新される天気予報(図5(e)参照)などが含まれる。このため、例えば、図3に示す文書A、文書D、文書E、文書Fに対しては、それぞれ一つの情報が対応付けられているため、複数種類の表示を行うことのできる情報を表示可能(更新可能)となる。
【0049】
また、一つのコンテンツに対応して複数の情報が対応付けることができる。例えば、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)や、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)における文書Gのように、一種類の表示を行う情報であっても、一つのコンテンツに対応して複数の情報を対応付けることによって、複数種類の情報を表示可能(更新可能)となる。
【0050】
このような電源オフ表示テーブルが記憶された携帯型表示装置1のEEPROM18やメモリカード23内には、コンテンツのデータが記憶されているが、上述した電源オフ時表示情報として設定されている情報1〜3、カレンダ、天気予報、カウントダウン、スケジューラ、広告情報1、広告情報2に関する画像などのデータ、情報も記憶されている。EEPROM18や、メモリカード23は、情報記憶部の一例である。
【0051】
次に、図4及び図5を参照して、電気泳動表示装置21の表示内容について説明する。図4及び図5は、電気泳動表示装置21にコンテンツが表示されている状態を示す説明図である。
【0052】
電気泳動表示装置21では、電源オン状態においては、図4(a)に示すようなメールの内容など、各種情報が表示される。この場合においては、電気泳動表示装置21の表示領域下方(フッタ)には、ページ情報等が表示されている。
【0053】
そして、このような電源オン状態で、電源キー15の押下操作が行われたときや、操作キー14の操作なく電源オフ設定時間が経過したときには、電源オン状態から電源オフ状態となるが、この場合において、図4(b)に示すように、電源オフ時表示情報(例えば、鯉のぼりの画像)が表示され、電気泳動表示装置21の表示領域下方には、「電源オフしました」というメッセージが表示される。
【0054】
また、図4(b)に示すような電源オフ状態において、電源キー15の押下操作が行われたときや、別の操作キー14が操作されたときには、電源オン状態となり、図4(c)に示すように、電気泳動表示装置21の表示領域には、トップページが表示される。
【0055】
また、図4(b)に示すような電源オフ状態において、電源キー15の押下操作が行われず、所定時間経過した場合には、図4(d)に示すように、図4(b)の状態で表示されていた情報とは異なる電源オフ時表示情報(例えば、富士山の画像)が表示される。詳しくは後述するが、この場合においては、電源オフ状態になってから所定時間経過後に電源オン状態に移行させ、今まで表示していた情報から、別の情報に切り替えることとなる。
【0056】
また、図4(e)に示すように、操作キー14の操作に応じて電気泳動表示装置21には、電源オフ設定時間、本体に対応する電源オフ時表示情報が表示される。ユーザは、図4(f)で示す画面を表示して、操作キー14を操作することで電源オフ設定時間と、本体に対応する電源オフ時表示情報との設定が可能である。尚、電源オン状態において、操作キー14等の操作なく電源オフ設定時間が経過したときには、上述したように電源オン状態から電源オフ状態となる。
【0057】
また、図4(f)に示すように、本体に対応する電源オフ時表示情報の設定として複数の情報を設定することが可能である。複数の情報が電源オフ時表示情報として設定されている場合は、これらの複数の情報の表示順序も設定可能である。尚、携帯型表示装置1においては、図4(f)に示すように、本体に対応する電源オフ時表示情報が設定可能であるが、外部装置200などの操作に応じて、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報が設定可能である。
【0058】
尚、電源オフ時表示情報の設定として複数の情報が設定されている場合には、予め定められ、EEPROM18に記憶されている更新時間(例えば10分)が経過するごとに、電源オフ状態において表示される情報が更新される。
【0059】
具体的には、図4(f)に示すように設定されると、操作キー14の操作がなく15分経過した場合には、1番目に設定されている鯉のぼり画像を図4(b)に示すように表示させる。そして、電源オン状態から電源オフ状態となる。その後、操作キー14の操作が無く、更新時間として設定されている10分経過した場合には、2番目に設定されている富士山画像を図4(d)に示すように表示させる。そして、その後、操作キー14の操作が無く、更新時間として設定されている10分経過後に、3番目に設定されている桜画像を表示させ、そのまた10分後に1番目に設定されている鯉のぼり画像を表示させることとなる。
【0060】
また、電源オフ時表示情報の設定としてスケジュールが設定されていた場合において、電源オフ状態に移行する際には、日にち情報に基づいて、日にち情報が示す日にちに対応するスケジュールを図5(a)に示すように表示させる。日にち情報は現在の日にちが何年の何月何日かを示す情報であり、RTC19で計測される時間に基づいて適宜、日にち情報は更新される。日にち情報はEEPROM18に記憶されている。そして、電源オフ状態が継続され、日にちが更新されるタイミングで、電源オフ状態から電源オン状態に一時的に移行し、その更新された日にち情報に基づいて図5(b)に示すように表示させる。具体的な一例を挙げると、日付が変更されると、図5(a)に示すように3月19日のスケジュール画像が表示された状態から、図5(b)に示すように3月20日のスケジュール画像が表示された状態となる。
【0061】
また、例えば、図5(c)に示すようなカウントダウン、図5(d)に示すようなカレンダ、図5(e)に示すような天気予報などが電源オフ時表示情報として設定されると、スケジュールと同じように、所定のタイミングで電源オフ状態から一時的に電源オン状態となり、表示が切り替えられることとなる。カウントダウンやカレンダに関しては、スケジュールと同じように日にちの切り替わりのタイミングで表示が切り替わり、天気予報に関しては、数時間毎に表示が切り替わる。尚、本実施形態では、電源オフ状態の際に、予めメモリカード23に記憶されている電源オフ時表示情報を表示するものとして説明するが、一時的に電源オン状態となったときに通信部25を介して、その時に応じた電源オフ時表示情報をサーバ300から取得してそれを表示させるようにしてもよい。
【0062】
また、図5(f)に示すように広告情報を電源オフ時表示情報としてコンテンツに対応付けて設定させてもよい。ここで、週間漫画雑誌等をコンテンツとして、漫画単行本の広告情報などを電源オフ時表示情報として採用した場合を具体的な一例として挙げる。この場合において、通信網を介してサーバ300から、ユーザが所望とする週間漫画雑誌をダウンロードした場合に、その週間漫画雑誌に漫画単行本の広告情報が対応付けられて自動的にダウンロードされる。そして、電源オフ状態に移行する際に、その直前に週間漫画雑誌のコンテンツが表示されていた場合には、電源オフ状態において、週間漫画雑誌に対応する漫画単行本の広告情報が表示されることとなる。また、例えば、単行本の発売日となったタイミングで、単行本の発売日の広告情報が、単行本が発売中の広告情報に切り替わるようにしてもよい。
【0063】
次に、図6から図11のフローチャートを参照して、携帯型表示装置1等の動作について説明する。図6から図10は、携帯型表示装置1において実行される処理の動作を示すフローチャートであり、図11は、外部装置200において実行される処理の動作を示すフローチャートである。特に、図6に示すメイン処理は、携帯型表示装置1が電源オフ状態から電源オン状態に移行する際に開始される。つまり、電源キー15が押下される、又は、いずれかの操作キー14が押下された際に開始される。
【0064】
まず、図6に示すように、メイン処理では、CPU10は、起動処理を行う(ステップS11)。CPU10は、詳しくは図7を用いて後述するが、携帯型表示装置1の起動処理を実行することとなる。そして、CPU10は、電気泳動表示装置21に、図7(c)に示すようにトップページを表示する(ステップS12)。
【0065】
次に、CPU10は、操作キー14や電源キー15のいずれかのキーの押下操作があったか否かを判定する(ステップS51)。CPU10は、いずれかのキーの押下操作があったと判定した場合には(ステップS51:YES)、ステップS55に進み、いずれかのキーの押下操作がなかったと判定した場合には(ステップS51:NO)、電源オフ設定時間を計測するためにタイマ計測を開始し(ステップS52)、ステップS53に進む。
【0066】
ステップS53においても、CPU10は、いずれかのキーの押下操作があったか否かを判定する。CPU10は、操作キー14の押下操作があったと判定した場合には(ステップS53:YES)、ステップS55に進み、いずれかのキーの押下操作がなかったと判定した場合には(ステップS53:NO)、電源オフ設定時間が経過したか否かを判定する(ステップS54)。CPU10は、電源オフ設定時間が経過したと判定した場合には(ステップS54:YES)、ステップS66に進み、電源オフ設定時間が経過していないと判定した場合には(ステップS54:NO)、再度、ステップS53に進む。
【0067】
ステップS55において、CPU10は、電源キー15が押下操作されたか否かを判定する。CPU10は、電源キー15が押下操作されたと判定した場合には(ステップS55:YES)、ステップS66に進み、電源キー15が押下操作されていないと判定した場合には(ステップS55:NO)、その操作に対応する処理を実行し(ステップS57)、再度、ステップS51に進む。
【0068】
これによって、電源オン状態において、いずれかのキーの操作がなく電源オフ設定時間が経過した場合や、電源キー15の操作があった場合には、ステップS66に進むこととなる。
【0069】
ステップS66において、CPU10は、電源オフ表示テーブルの設定に従って電源オフ時表示情報を表示する。CPU10は、電源オン状態から電源オフ状態に移行する際に電気泳動表示装置21に表示されていたコンテンツに対応する電源オフ時表示情報を、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)から読み出し、その設定に基づいて電源オフ時表示情報を表示する。
【0070】
また、コンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定として、複数の電源オフ時表示情報が設定されている場合には、CPU10は、それら複数の電源オフ時表示情報のうち、最初の順番に設定されている電源オフ時表示情報を電気泳動表示装置21に表示することとなる。
【0071】
尚、電源オン状態において表示していたコンテンツに対する電源オフ時表示情報の設定が、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)にされていない場合は、電源オフ表示テーブル(本体)の設定に基づいて、電源オフ時表示情報を表示する。また、電源オフ表示テーブル(コンテンツ)において、表示中のコンテンツに対応する電源オフ時表示情報の設定が本体設定である場合には、CPU10は、電源オフ表示テーブル(本体)に設定されている電源オフ時表示情報を電気泳動表示装置21に表示することとなる。
【0072】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示し(ステップS67)、ステップS68に進む。そして、詳しくは図8を用いて後述するが、CPU10は、停止処理を行う(ステップS68)。
【0073】
また、ステップS68が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。ステップS69においては詳しく図11を用いて後述するが、CPU10は、電源オフ中処理を実行する。この処理において、CPU10は、表示間隔となった場合に、一時的に、電源オン状態に移行し、情報を切り替えて、再度、電源オフ状態に移行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS11に処理を移すこととなる。
【0074】
図6のステップS11などで呼び出される起動処理では、まず、図7に示すように、CPU10の動作モードを省電力モードから通常動作モードへ移行して(ステップS21)、次いで周辺機器への電力供給が開始される(ステップS22)。そして、周辺機器の初期化処理が行われ(ステップS23)、CPU10においてシステムが起動される(ステップS24)。このシステム起動により、それ以降のような処理が実行される。
【0075】
図6のステップS68などで呼び出される停止処理では、まず、図8に示すように、CPU10は、周辺機器の電力供給停止を行い(ステップS26)、CPU10の動作モードを省電力モードに移行する(ステップS27)。これによって、携帯型表示装置1は、電源オフ状態となる。尚、省電力モードとは、CUP10が通常時よりも消費電力の少ないモードである。
【0076】
図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図9に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されたか否かを判定する(ステップS201)。CPU10は、電源キー15が押下されたと判定した場合には(ステップS201:YES)、本処理を終了し、図6のステップS11に処理を移すこととなる。これによって、電源オフ状態において、電源キー15を押下することによって、電源オン状態に移行されることとなる。一方、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS201:NO)、ステップS202に進む。
【0077】
ステップS202において、CPU10は、更新時間が経過したか否かを判定する。この処理において、CPU10は、電気泳動表示装置21に表示している電源オフ時表示情報に対応する更新時間が経過したか否かを判定することとなる。具体的には、CPU10は、表示させているコンテンツに対応付けてスケジュール、カウントダウン、カレンダが設定されている場合には、日にちを切り替えるタイミングで更新時間が経過したと判定し、表示させているコンテンツに対応付けて天気予報が設定されている場合には、数時間毎に更新時間が経過したと判定することとなる。また、表示させているコンテンツに複数の情報が電源オフ時表示情報として設定されている場合には、EEPROM18にあらかじめ設定されている更新時間が経過するか否かに基づいて、更新時間が経過したか否かを判断する。
【0078】
CPU10は、更新時間が経過していないと判定した場合には(ステップS202:NO)、再度、ステップS201に処理を移す。一方、CPU10は、更新時間が経過したと判定した場合には(ステップS202:YES)、ステップS203に処理を移す。
【0079】
そして、ステップS203において、CPU10は、起動処理を実行し、携帯型表示装置1を起動させる。そして、CPU10は、更新する電源オフ時表示情報を作成し(ステップS204)、更新した電源オフ時表示情報を表示することとなる(ステップS205)。このように、CPU10は、更新時間が経過したタイミングで、電源オフ状態から電源オン状態に一時的に移行させ、表示していた情報を変更することとなる。
【0080】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示する(ステップS206)。そして、CPU10は、停止処理を行い(ステップS207)、再度、ステップS201に進む。
【0081】
これによって、CPU10は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を所定のタイミングとして、繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。また、この情報は、複数の情報から選択された情報であり、特に、コンテンツや本体設定に基づいて選択される。
【0082】
従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。また、電源オフ状態においても、複数の情報からいずれかを選択することができる。
【0083】
更にまた、情報を変更させるタイミングを、予め時間又は期間として設定するため、ユーザに時間又は期間を認識させることができ、更に、例えば、スケジュール、カレンダ、カウントダウン等、時間又は期間毎に変更することによって、利便性も高い。
【0084】
次に、電源オフ設定処理について説明する。電源オン状態の携帯型表示装置1において所定操作が行われると、まず、図4(f)に示した設定画面が表示され、その後、電源オフ設定処理が呼び出される。この設定画面では、電源オフ設定時間を設定するための項目である「電源オフ設定時間」と、電源オフ時表示情報を設定するための項目である「電源オフ時表示情報」とが表示されている。
【0085】
電源オフ設定処理では、CPU10は、操作キー14の押下操作に応じて、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS101)。CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS101:YES)、ユーザに対して自動的に電源オフ状態に移行する機能を有効にするか否かの選択を促すメッセージを表示し、操作キー14によるユーザの選択操作を受け付け、その選択操作に応じて、経過時間によって電源オフ状態とするか否かを判定する(ステップS102)。CPU10は、経過時間によって電源オフ状態とすると判定した場合には(ステップS102:YES)、具体的な設定値の入力を促すメッセージを表示し、ユーザにより入力された設定値を、電源オフ設定時間に設定し(ステップS103)、ステップS105に進む。一方、CPU10は、経過時間によって電源オフ状態としないと判定した場合には(ステップS102:NO)、電源オフ設定時間を設定せず(ステップS104)、ステップS105に進む。また、CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作がなかったと判定した場合には(ステップS101:NO)、ステップS105に進む。
【0086】
次に、CPU10は、操作キー14の押下操作に応じて、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS105)。CPU10は、「電源オフ設定時間」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS105:YES)、電源オフ時表示情報の設定を促すメッセージを表示し、設定の入力を終了する操作が行われたか否かを判定する(ステップS106)。CPU10は、設定の入力を終了する操作が行われていないと判定した場合には(ステップS106:NO)、ステップS107に進む。一方、CPU10は、設定の入力を終了する操作が行われたと判定した場合や(ステップS106:YES)、「電源オフ設定時間」の項目が選択されないと判定した場合には(ステップS105:NO)、本処理を終了する。
【0087】
ステップS107において、CPU10は、ユーザにより電源オフ時に表示する情報を指定する操作の入力を受け付ける(ステップS107)。尚、ステップS107においては、メモリカード23に記憶された情報が指定される。
【0088】
ユーザにより指定された情報を電源オフ時表示情報として電源オフ表示テーブル(本体)に登録し(ステップS108)、再度、ステップS106に進む。これによって、CPU10は、操作キー14などの操作部の操作に応じて指定された一又は複数の情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を選択し、電源オフ表示テーブル(本体)に記憶することとなる。
【0089】
尚、本実施形態では、電源オフ設定処理においては、更新時間を設定できないものとして説明したが、設定画面において複数の情報が電源オフ時表示情報として設定される場合には「更新時間」の項目も選択可能にし、更新時間をユーザに選択させるようにしてもよい。
【0090】
次に、外部装置200において所定操作で呼び出される電源オフ設定処理について説明する。電源オフ設定処理は外部装置200において所定操作が行われ、メニュー画面が表示装置221に表示された後に実行される処理である。メニュー画面では、複数のメニュー項目が選択可能に表示され、メニュー項目のひとつとして「電源オフ時表示情報」の項目も表示される。図11に示すように、電源オフ設定処理では、外部装置200におけるCPU210は、操作部214の操作に応じて、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作があったか否かを判定する(ステップS111)。CPU210は、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作があったと判定した場合には(ステップS111:YES)、メモリカード23に記憶されているコンテンツの一覧を表示して、設定を行うコンテンツの選択を促すメッセージを表示し、一覧の中からコンテンツを選択する操作の入力を受け付ける(ステップS112)。そして、CPU210は、一覧の中からコンテンツを選択する操作の入力があるか否かを判定する(ステップS113)。CPU210は、コンテンツを選択する操作の入力があると判定した場合には(ステップS113:YES)、ステップS114に進む。一方、CPU210は、「電源オフ時表示情報」の項目を選択する操作がなかったと判定した場合や(ステップS111:NO)、コンテンツを選択する操作の入力がないと判定した場合には(ステップS113:NO)、本処理を終了する。
【0091】
尚、ステップS111や、ステップS113でNOと判断される場合は、その他のメニュー項目が選択されるか否かが判断され、その他のメニュー項目が選択された場合はそれに応じた処理を実行した後、本処理を終了する。図11と上記の説明ではこれらのステップを省略して記載している。
【0092】
ステップS114において、CPU210は、ステップS112において選択されたコンテンツに対して、ユーザにより電源オフ時に表示する情報を指定する操作の入力を受け付ける(ステップS114)。尚、ステップS114においては、メモリカード23に記憶された情報やHDD218に記憶された情報が指定される。
【0093】
次に、ユーザにより指定された情報を、ステップS112において選択されたコンテンツに対応する電源オフ時表示情報として電源オフ表示テーブル(コンテンツ)に登録する(ステップS115)。尚、ステップS115において、電源オフ表示テーブルに電源オフ時表示情報として登録された情報がメモリカード23にあらかじめ記憶されていない場合は、ステップS115において、CPU210がメモリカード23にその情報を記憶する。
【0094】
そして、再度、ステップS112に進む。これによって、CPU210は、操作部214の操作に応じて指定された一又は複数の情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を、移行直前の電源オン状態において表示しているコンテンツに関連する情報として選択し、電源オフ表示テーブルに記憶することとなる。これによって、CPU210は、操作部214の操作に応じて、電源オフ時に表示する情報をコンテンツに関連付けてメモリカード23に記憶することとなり、このメモリカード23を読み取る携帯型表示装置1のCPU10は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に表示しているコンテンツに関連する情報(例えば、情報1、情報2、情報3など)を表示することとなる。
【0095】
以上のようにして、本実施の形態の携帯型表示装置1では、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して不揮発性表示部に表示する情報を変更する。従って、電源オフ状態であっても、所定のタイミングで電源オン状態に移行して、表示させる情報を変更させることができる。
【0096】
尚、上記実施の形態におけるCPU10は、「制御部」に相当し、電気泳動表示装置21は、「不揮発性表示部」に相当し、操作キー14は、「操作部」に相当し、EEPROM18、メモリカード23は、「情報記憶部」に相当する。
【0097】
尚、本発明の携帯型表示装置1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0098】
上述した実施形態においては、携帯型表示装置1において、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)を更新し、携帯型表示装置1とは異なる外部装置200において、図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)を更新したが、これに限らず、例えば、携帯型表示装置1自体で図3(b)に示すような電源オフ表示テーブル(コンテンツ)を更新してもよい。また、例えば、外部装置200において、図3(a)に示すような電源オフ表示テーブル(本体)を更新してもよい。
【0099】
また、上述した実施形態においては、携帯型表示装置1の本体として、更には、コンテンツ毎に、電源オフ時表示情報を設定可能としたが、これに限らない。例えば、コンテンツの種別毎、コンテンツのデータが格納されているフォルダ毎、コンテンツの名前別(具体的にはあ行など)、コンテンツに機密情報が設定されているか否か、コンテンツのセキュリティレベル、電源オフ状態となる際における時間などに対して、予め設定された情報を設定可能としてもよい。
【0100】
また、通信網を介してサーバ300などに対して、コンテンツやそれに対応する電源オフ時表示情報をダウンロードするタイミングで、電源オン状態に一時的に移行し、電源オフ時表示情報を変更するようにしてもよい。また、新規にコンテンツや電源オフ時表示情報をダウンロードするものだけではなく、例えば、コンテンツや電源オフ時表示情報の更新用のダウンロードであってもよい。
【0101】
このような実施形態について、図12を用いて以下に説明する。尚、本実施形態においては、発明の理解を容易とするために、異なる構成、処理について主に説明をし、同じような構成、処理については説明を省略する。
【0102】
携帯型表示装置1において、図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図12に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されたか否かを判定する(ステップS250)。CPU10は、電源キー15が押下されたと判定した場合には(ステップS250:YES)、電源オフ状態にする前に図3に示すようなテーブルなどの各種情報を更新し、本処理を終了し、図6のステップS11に処理を移すこととなる。一方、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS250:NO)、ステップS251に進む。
【0103】
ステップS251において、CPU10は、図9のステップS202と同じように、更新時間が経過したか否かを判定する。この処理において、CPU10は、電気泳動表示装置21に表示しているコンテンツに対応する更新時間が経過したか否かを判定することとなる。
【0104】
CPU10は、更新時間が経過していないと判定した場合には(ステップS251:NO)、再度、ステップS250に処理を移す。一方、CPU10は、更新時間が経過したと判定した場合には(ステップS251:YES)、ステップS253に処理を移す。
【0105】
そして、CPU10は、起動処理を実行し(ステップS253)、更新要求情報をサーバ300に送信する(ステップS254)。
【0106】
一方、サーバ300において、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があるか否かを判定する(ステップS301)。CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があると判定した場合には(ステップS301:YES)、ステップS303に処理を移す。一方、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報がないと判定した場合には(ステップS301:NO)、再度、ステップS301に処理を移す。このように、更新する電源オフ時表示情報があるか否かが逐次監視されることとなる。
【0107】
そして、サーバ300において、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報があり、携帯型表示装置1から更新要求を受信した場合には(ステップS303)、更新する電源オフ時表示情報を送信する(ステップS304)。この処理が終了した場合には、後述する受信完了の受信を待ち(ステップS305)、再度、ステップS301に進む。
【0108】
携帯型表示装置1において、CPU10は、サーバ300から更新する電源オフ時表示情報を受信し(ステップS255)、受信完了情報をサーバ300に送信する(ステップS256)。
【0109】
そして、CPU10は、受信した電源オフ時表示情報を、今まで表示していた電源オフ時表示情報に代えて表示する(ステップS257)。
【0110】
そして、CPU10は、フッタ(表示領域下方)に「電源オフしました」というメッセージを表示する(ステップS258)。そして、CPU10は、停止処理を行い(ステップS259)、再度、ステップS250に進む。
【0111】
このように、CPU10は、所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、電気泳動表示装置21に表示する情報が記憶されたサーバ300に変更する情報の取得を要求して、サーバ300から変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。
【0112】
従って、サーバ300への要求によって、変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなり、サーバ300において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0113】
また、上述した実施形態においては、携帯型表示装置1からサーバ300に要求を行うことによって、電源オフ状態における表示を変更させたが、これに限らず、例えば、サーバ300から携帯型表示装置1に要求を行うことによって、電源オフ状態における表示を変更させてもよい。
【0114】
このような実施形態について、図13を用いて以下に説明する。尚、本実施形態においては、発明の理解を容易とするために、異なる構成、処理について主に説明をし、同じような構成、処理については説明を省略する。
【0115】
携帯型表示装置1において、図6のステップS69で呼び出される電源オフ中処理では、まず、図13に示すように、CPU10は、電源キー15が押下されていないと判定した場合には(ステップS251:NO)、サーバ300から起動要求があったか否かを判定する(ステップS260)。
【0116】
一方、サーバ300において、更新する電源オフ時表示情報があると判定した場合には(ステップS301:YES)、その電源オフ時表示情報を送信する端末を決定する。この場合において、CPU310は、更新する前の電源オフ時表示情報を送信した履歴を参照し、更新する電源オフ時表示情報を送信する端末を決定することとなる。そして、CPU310は、更新する電源オフ時表示情報を送信する携帯型表示装置1に起動要求を送信する(ステップS302)。
【0117】
携帯型表示装置1において、CPU10は、サーバ300から起動要求を受信した場合には(ステップS260:YES)、上述した実施形態と同じようにステップS253に処理を移す。
【0118】
これによって、CPU10は、電源オフ状態のときにおいて、電気泳動表示装置21に表示する情報が記憶されたサーバ300(外部装置)から、変更する情報を受信した場合に所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行してその変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなる。
【0119】
従って、サーバ300からの情報の受信によって、CPU10は、変更する情報を取得し、電気泳動表示装置21に表示する情報を変更することとなり、サーバ300において記憶されている情報にも変更可能となり、更に簡便である。
【0120】
尚、上述した実施形態においては、メモリカード23にコンテンツのデータを格納させたが、これに限らず、例えば、USBケーブルなどを介して、携帯型表示装置1におけるEEPROM18にコンテンツのデータを格納させてもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 携帯型表示装置
10 CPU
14 操作キー
15 電源キー
16 ROM
18 EEPROM
19 RTC
21 電気泳動表示装置
22 バッテリ
23 メモリカード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、
前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備え、
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする携帯型表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を前記所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯型表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に前記変更する情報の取得を要求して、前記外部装置から前記変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から前記変更する情報を受信した場合に前記所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行して当該変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯型表示装置。
【請求項5】
電源オフ状態のときに前記不揮発性表示部に表示する複数の情報を記憶可能とした情報記憶部を備え、
前記制御部は、電源オフ状態において、前記所定のタイミングで繰り返し、前記情報記憶部に記憶された複数の情報から前記不揮発性表示部に表示する情報を選択して前記不揮発性表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、前記情報記憶部に記憶された複数の情報のうち、当該移行直前の電源オン状態において前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を前記不揮発性表示部に表示することを特徴とする請求項5に記載の携帯型表示装置。
【請求項7】
前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、前記不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、前記不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報であることを特徴とする請求項6に記載の携帯型表示装置。
【請求項8】
電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、
前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備えた携帯型表示装置の制御部に、
電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更するステップを実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、
前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備え、
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする携帯型表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、予め設定されている時間又は期間を前記所定のタイミングとして、電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯型表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定のタイミングで電源オフ状態から電源オン状態に移行した後に、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置に前記変更する情報の取得を要求して、前記外部装置から前記変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、電源オフ状態のときにおいて、前記不揮発性表示部に表示する情報が記憶された外部装置から前記変更する情報を受信した場合に前記所定のタイミングとなったと判定して、電源オフ状態から電源オン状態に移行して当該変更する情報を取得し、前記不揮発性表示部に表示する情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯型表示装置。
【請求項5】
電源オフ状態のときに前記不揮発性表示部に表示する複数の情報を記憶可能とした情報記憶部を備え、
前記制御部は、電源オフ状態において、前記所定のタイミングで繰り返し、前記情報記憶部に記憶された複数の情報から前記不揮発性表示部に表示する情報を選択して前記不揮発性表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、電源オン状態から電源オフ状態へ移行する際に、前記情報記憶部に記憶された複数の情報のうち、当該移行直前の電源オン状態において前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報を前記不揮発性表示部に表示することを特徴とする請求項5に記載の携帯型表示装置。
【請求項7】
前記不揮発性表示部に表示している情報に関連する情報は、前記不揮発性表示部に表示している情報が記憶されているフォルダに格納されている情報、又は、前記不揮発性表示部に表示している情報と同じ情報種別の情報であることを特徴とする請求項6に記載の携帯型表示装置。
【請求項8】
電源からの電力供給が断たれたときでも表示を維持する不揮発性表示部と、
前記不揮発性表示部を駆動して、前記不揮発性表示部に情報を表示する制御部と、を備えた携帯型表示装置の制御部に、
電源オフ状態のときにおいて、所定のタイミングで繰り返し電源オフ状態から電源オン状態に移行して前記不揮発性表示部に表示する情報を変更するステップを実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2011−39200(P2011−39200A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185143(P2009−185143)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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