説明

携帯端末装置および光源制御プログラム

【課題】より確実にユーザにデータの送信に失敗したことを知らしめることが可能な携帯端末装置および光源制御プログラムを提供する。
【解決手段】携帯端末装置100であって、外部からの指示を受け付ける操作部13−1と、外部からの指示に応じてデータを送信する送信部15−1と、情報を表示する表示部121−1と、表示部121−1を照らす第1の光源122−1と、外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、第1の光源を消灯させる第1の消灯手段11−2と、データの送信動作が開始されると、第1の消灯手段11−2を無効化する第1の無効化手段11−3と、データの送信が成功したか否かを判断する判断手段11−4と、データの送信が成功したと判断された場合に、第1の消灯手段11−2を有効化する第1の有効化手段11−5とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信可能な携帯端末装置および当該携帯端末装置に用いられる光源制御プログラムに関し、特に表示部もしくは操作部に光源が備えられているデータ送信可能な携帯端末装置および当該携帯端末装置に用いられる光源制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末装置は、そのほとんどが電子メール送信機能を有している。近年では、携帯電話やPDAなどの携帯端末装置には、他の携帯電話やパーソナルコンピュータやPDAなどと電子メールのやり取りが可能な電子メール送受信機能が必須となっている。
【0003】
一般的に、これらの携帯端末装置は表示部と操作部を有している。暗所であっても表示部や操作部の視認性を損なわないようにするため、表示部や操作部の背面に光源を備えている携帯端末装置も多い。これらの光源は情報機器のCPU(Central Processing Unit)などによって制御されている。ユーザが最後に電子機器を操作してから一定時間が経過した場合、CPUは省電力モードに移行して光源を消灯する。このような構成によって、携帯端末装置の消費電力を低減させている。
【0004】
しかし、長時間の処理を行っている場合、たとえばユーザが所望する操作に必要な操作キーを探す際において操作部が点灯している時間内にユーザによって次の操作が行えなかった場合、操作中にも関わらず表示部と操作部が消灯してしまうことがある。つまり、ユーザが操作中であるにもかかわらず、携帯端末装置が視認性を大きく損なってしまうという不具合があった。
【0005】
そこで、特開平11−275202号公報(特許文献1)では、所定指示の発生時から設定時間が経過するまでの間、照明を点灯するように制御する電子機器が開示されている。電子機器は、キースイッチの操作間隔が長くなる傾向にある特定の処理モードの実行を判定する判定手段と、該判定手段によって特定の処理モードの実行が判定されたとき前記設定時間の経過判定を繰り返す繰り返し手段と、を備える。特定の処理モードの実行が判定されたとき、設定時間の照明制御を繰り返すので、特定の処理モード実行中の消灯を回避でき、使い勝手を改善して誤操作を回避できる。
【特許文献1】特開平11−275202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の一般的な携帯端末装置では、たとえば電子メール送信機能とこの省電力モードの機能が別々に動作しており、例えば、電子メールの送信に失敗した場合であっても省電力モードに移行してしまい、ユーザが電子メールの送信に失敗したことに気付かないという不具合が生じていた。これは、電波状況によっては、ユーザが最後の操作を行ってから省電力モードへ移行するまでの時間の方が、電子メールの送信動作が完了するまでの時間よりも短いことが起こり得るからである。そのため、電子メールの送信に成功した場合であっても、ユーザが電子メールの送信に成功したことを確認するために表示部を再度点灯させる必要があった。このように、従来の一般的な携帯端末装置はユーザに煩わしい確認作業を強いるものであった。
【0007】
そして、特開平11−275202号公報(特許文献1)に記載の電子機器においても、特定処理モードである場合と特定処理モードではない場合とで異なる設定時間を設けているに過ぎず、電子メールの送信に失敗した場合であっても設定時間後には照明が消えてしまい、ユーザが電子メールの送信に失敗したことに気付かない。また、特開平11−275202号公報(特許文献1)に記載の電子機器においては、特定処理モードを実行中の場合はユーザによる操作が必要ないときでも表示部と操作部の両方を点灯し続けるために、消費電力が大きくなるという課題がある。
【0008】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであって、本発明の主たる目的は、より確実にユーザにデータの送信に失敗したことを知らしめることが可能な携帯端末装置および光源制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの局面に従うと、外部からの指示を受け付ける操作部と、データを送信する送信部と、情報を表示する表示部と、表示部から発光するための光を発する第1の光源と、外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、第1の光源を消灯させる第1の消灯手段と、データの送信動作が開始されると、第1の消灯手段を無効化する第1の無効化手段と、データの送信が成功したか否かを判断する判断手段と、データの送信が成功したと判断された場合に、第1の消灯手段を有効化する第1の有効化手段とを備える、携帯端末装置が提供される。
【0010】
この局面によれば、データの送信動作が開始されてからデータの送信が成功するまで第1の光源が消灯されないため、ユーザがデータの送信結果を、特にデータの送信に失敗したことを認識し易くなる。
【0011】
好ましくは、第1の有効化手段は、データの送信が失敗したと判断された場合であっても、外部からの指示が入力されると第1の消灯手段を有効化する。
【0012】
この発明の別の局面に従うと、外部からの指示を受け付ける操作部と、データを送信する送信部と、情報を表示する表示部と、表示部から発光するための光を発する第1の光源と、外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、第1の光源を消灯させる第1の消灯手段と、データの送信が成功したか否かを判断する判断手段と、データの送信が失敗したと判断された場合に、第1の消灯手段を無効化する第2の無効化手段と、第1の消灯手段が無効化されているときに、外部からの指示が入力されると第1の消灯手段を有効化する第2の有効化手段とを備える、携帯端末装置が提供される。
【0013】
この局面によれば、データの送信が失敗してから外部からの指示が入力されるまで第1の光源が消灯されないため、ユーザがデータの送信結果を、特にデータの送信に失敗したことを認識し易くなる。
【0014】
好ましくは、操作部を照らす第2の光源をさらに備え、第1の消灯手段は、外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、第2の光源をさらに消灯させる。
【0015】
好ましくは、データの送信動作中は、第1の所定期間経過前であっても、第2の光源を消灯させる第2の消灯手段をさらに備える。
【0016】
好ましくは、データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで第1の光源を点滅させる点滅手段をさらに備える。
【0017】
好ましくは、点滅手段は、データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで第2の光源を点滅させる。
【0018】
この発明のさらに別の局面に従うと、外部からの指示を受け付ける操作部と、データを送信する送信部と、情報を表示する表示部と、表示部から発光するための光を発する第1の光源と、操作部を照らす第2の光源と、データの送信状態を検出する検出手段と、データの送信状態に基づき、データの送信開始からデータの送信が成功するまで、第1の光源および第2の光源の少なくともいずれかを点灯状態に維持する光源制御手段とを備える、携帯端末装置が提供される。
【0019】
この局面によれば、データの送信状態に応じて表示部と操作部の点灯/消灯を制御することによって、より確実にユーザにデータの送信に失敗したことを知らしめることができる。
【0020】
好ましくは、光源制御手段は、データの送信が失敗した場合であっても、外部からの指示が入力されると点灯状態を解除する。
【0021】
好ましくは、光源制御手段は、データの送信動作中は第2の光源を消灯させる。
好ましくは、光源制御手段は、データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで第1の光源を点滅させる。
【0022】
好ましくは、光源制御手段は、データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで第2の光源を点滅させる。
【0023】
好ましくは、データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで音声による警告を発するスピーカをさらに備える。
【0024】
好ましくは、データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで携帯端末装置を振動させる振動装置をさらに備える。
【0025】
この発明のさらに別の局面に従うと、データ送信可能な携帯端末装置に、データの送信状態に応じて第1の光源を点灯もしくは消灯させる光源制御プログラムであって、携帯端末装置は、外部からの指示を受け付ける操作部と、データを送信する送信部と、情報を表示する表示部と、表示部から発光するための光を発する第1の光源とを備え、プログラムは、携帯端末装置に、外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、第1の光源を消灯させるステップと、データの送信動作が開始されると、消灯させるステップを無効化するステップと、データの送信が成功したか否かを判断するステップと、データの送信が成功したと判断された場合に、消灯させるステップを有効化するステップと実行させる。
【0026】
この発明のさらに別の局面に従うと、データ送信可能な携帯端末装置に、データの送信状態に応じて第1の光源を点灯もしくは消灯させる光源制御プログラムであって、携帯端末装置は、外部からの指示を受け付ける操作部と、データを送信する送信部と、情報を表示する表示部と、表示部から発光するための光を発する第1の光源とを備え、プログラムは、携帯端末装置に、第1の所定期間外部からの指示が入力されない場合に、第1の光源を消灯させるステップと、データの送信が成功したか否かを判断するステップと、データの送信が失敗したと判断された場合に、消灯させるステップを無効化するステップと、外部からの指示が入力されると消灯させるステップを有効化するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明に係る携帯端末装置および光源制御プログラムによって、より確実にユーザにデータの送信に失敗したことを知らしめることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお以下の説明では、同一の部品については同一の符号を付すものとし、前記部品の名称や機能が同一である場合には、前記部品についての詳細な説明は繰り返さない。
【0029】
また、以下では、携帯電話100を、本発明の「携帯端末装置」の一例として説明を行なうこととする。ただし、本発明は、PDAなどの他の携帯端末装置にも適用可能なものである。
【0030】
[実施の形態1]
<全体構成>
まず、携帯端末装置の第1の実施の形態としての携帯電話100について説明する。図1は、本実施の形態に係る携帯電話100を示す外観斜視図である。図1には、携帯端末装置として、代表的に折畳式の携帯電話100を示すが、このような形式に限定されるものではない。そして、図1は、携帯電話100の筐体55,56を開いた状態における正面側の斜視図である。
【0031】
図1に示すように、携帯電話100は、第1の筐体55と、第2の筐体56と、第1のスピーカ51と、図示しない第2のスピーカと、メインディスプレイ52(後述するLCD121とLCDバックライト122などから構成される。)と、操作キー13と、マイク54とを含む。第1の筐体55と第2の筐体56とは、接続部57にて折畳み可能に接続されている。
【0032】
操作キー53は、複数の機能キーを含む機能キー群58と、数字等の入力のためのテンキーを含むテンキー群59とを有する。機能キー群58は、メインディスプレイ52の少なくとも一部(メインディスプレイ52全体、またはメインディスプレイ52上に表示されたカーソル等)を上下左右それぞれに所定の距離だけ移動させるための方向キーや、移動したカーソル等に対応する処理に決定することを入力するための決定キーなどを含む。
【0033】
<ハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態に係る携帯電話100は、CPU(Central processing unit)11と、表示制御部12と、LCD(Liquid Crystal Display)121と、LCDバックライト122と、操作キー13、キーバックライト14と、通信制御部15と、無線部151と、アンテナ152と、電源回路16と、第1のメモリ17と、第2のメモリ18と、周辺I/F(Inter Face)回路19と、第1のスピーカ51と、第2のスピーカ61と、振動装置23と、それらを互いに接続する内部バス20とを有する。
【0034】
CPU11は、携帯電話100の各部を制御するものであって、各種演算処理を行うものである。CPU11は、当該演算結果をLCD121に表示させる。また、CPU11は、通信制御部15と無線部151とアンテナ152と連携しながら、電子メールの送受信などのデータ通信機能を実現する。そして、第2のメモリ18に記憶されている制御プログラムを読み出して、当該プログラムを実行することによって、後述する各機能を実現し、各処理を実行する。より詳細には、携帯電話100にて行われる各処理は、たとえば、第2のメモリ18に格納された各種の処理手順に関するプログラムが一旦第1のメモリ17へと読み出され、読み出された前記プログラムがCPU11上で実行されることによって、実現されるものである。ただし、携帯電話100は、各機能を実現する専用の各種回路などを備える構成であってもよい。
【0035】
表示制御部12は、CPU11の命令を受けて、LCD121やLCDバックライト122を制御する。LCD121は、表示制御部12の命令を受けてユーザへ様々な情報を表示する。LCDバックライト122は、表示制御部12の命令を受けてLCD121を背面から照明する。LCDバックライト122によって、ユーザは、暗闇においてもLCD121が表示する文字や画像を認識することができる。より詳しくは、LCDバックライト122が消灯されている場合であっても、LCD121とLCDバックライト122との間に配置される図示しないマジックミラーによって反射される外光によって、ユーザはLCD121の表示する文字や画像を認識することができる。本実施の形態に係る携帯電話100は、LCDバックライト122のオンとオフとにより、2種類の明るさが実現できる。
【0036】
操作キー13は、上述したように、電源キー、数字キー、各種ファンクションキーなど十数個のキースイッチからなり、ユーザからの各種操作を受け付けて、ユーザからの支持をCPU11へと入力する。キーバックライト14は操作キー13を背面から照らすものであって、暗闇であっても、ユーザはそれぞれの操作キー13の種類を認識することができる。
【0037】
通信制御部15は所定のプロトコルに従って符号化や複合化を行う。無線部151は、通信制御部15からの信号を高周波に変調したり高周波から変調したりする。アンテナ152は、無線部151からの信号を基地局へ送信したり、基地局から受信したりする。電源回路16は、図示せぬバッテリと接続されて、携帯電話100の各部へ電力を供給する。
【0038】
ただし、表示制御部12と通信制御部15の少なくとも一方を、CPU11が実現する構成としてもよい。
【0039】
第1のメモリ17は、ワークRAM(Random Access Memory)として使用される。第1のメモリ17は、一般的に揮発性のメモリが使用されるが、書き込み可能な不揮発性のメモリであってもよい。より詳細には、本実施の形態に係る第1のメモリ17は、代表的に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、PSRAM(Pseudo-SRAM、擬似SRAM)、SDRAM(Synchronous DRAM)などによって実現される。
【0040】
第2のメモリ18は、制御プログラムなどのデータを格納する。第2のメモリ18は、一般的に不揮発性のメモリが使用される。第2のメモリ18は、代表的に、EEPROM(Electrically EPROM)、NAND型フラッシュメモリ、NOR型フラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現される。なお、制御プログラム以外のデータ(フォントデータ、調整データ、ユーザ設定等)は、主に第2のメモリ18に格納されるが、一時的に第1のメモリ17に格納される構成であってもよい。
【0041】
周辺I/F回路19は、イヤホンマイクや充電器やUSB(Universal Serial Bus:ユニバーサルシリアルバス)などの他の機器と接続する際に中継点(接続部)となるものである。
【0042】
第1のスピーカ51は、通話音声が出力されるものであって、筐体55の内側に設けられている。一方、第2のスピーカ61は、着信音声や、ハンズフリー通話の際の通話音声が出力されるものであって、たとえば筐体56の側面に設けられるものである。
【0043】
振動装置23は、たとえばCPU11にて制御されるモータの回転軸に、その回転中心から偏心させる状態で錘を付けて構成されるものである。CPU11が振動装置23を駆動させることによって、錘の回転による振動が携帯電話100の筐体を介して当該携帯電話を保持しているユーザへと伝わる。
【0044】
図1および図2に示すように、第1の筐体55および第2の筐体56の内部には、図示せぬ回路基板が格納されており、当該回路基板上にCPU11、表示制御部12、通信制御部15、無線部151、電源回路16、第1のメモリ17、第2のメモリ18、周辺I/F回路19などが実装されている。さらに、当該回路基板に対して、フレキシブル基板などを用いて、LCD121、LCDバックライト122、操作キー13、キーバックライト14、アンテナ152が接続されている。なお、操作キー13やキーバックライト14に関しては、回路基板上に直接実装されてもよい。
【0045】
本実施の形態に係る携帯端末装置および光源制御処理は、携帯電話100などのハードウェアと制御プログラムなどのソフトウェアとによって実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、製造時に第2のメモリ18に格納されたり、ユーザがネットワークなどを介してダウンロードすることによって流通する。そして、前記ソフトウェアは、第2のメモリ18から第1のメモリ17に読出されてCPU11により実行される。
【0046】
<機能構成>
図3は、本実施の携帯に係る携帯電話100の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、携帯端末装置は、表示部121−1と、第1の光源122−1と、操作部13−1と、第2の光源14−1と、送信部15−1と、スピーカ51−1と、振動装置23と、第1の消灯部11−2と、第1の無効化部11−3と、判断部(検出部)11−4と、第1の有効化部11−5と、点滅部11−6と、第2の消灯部11−8を含む。
【0047】
ここで、第1の消灯部11−2と、第1の無効化部11−3と、判断部11−4と、第1の有効化部11−5と、点滅部11−6と、第2の消灯部11−8とは、制御装置11−1によって実現されるものである。制御装置11−1は、たとえばCPU11や表示制御部12や通信制御部15などの演算処理装置と、制御装置11−1に含まれる上記の各機能を実現するための制御プログラムとによって実現されるものである。また、消灯部11−2と、第1の無効化部11−3と、第1の有効化部11−5と、点滅部11−6と、第2の消灯部11−8とは光源制御部11−7を構成する。
【0048】
以下、携帯端末装置が有する各種機能について説明するが、前述したように以下の各ブロックの機能や各ステップの処理は、CPU11等によって実現される制御装置11−1上で実行されるソフトウェアによって実現される構成としてもよいし、各々を専用のハードウェア回路等によって実現してもよい。
【0049】
まず、表示部121−1は、LCD121によって実現されるものであって、たとえばCPU11の演算結果などの情報を表示する。第1の光源122−1は、LCDバックライト122によって実現されるものであって、表示部121−1を照らすことによって、表示部121−1で表示されている内容をユーザなどに知らしめる。第1の光源122−1は、第1の消灯部11−2と点滅部11−6とを含む光源制御部11−7からの指令に応じてオンとオフとが切り替えられるものである。第1の光源122−1は、表示部121−1に照明を当てることによって、暗闇においても表示部121−1が表示する内容をユーザに認識させることができる。
【0050】
操作部13−1は、たとえば操作キー13によって実現されるものであって、外部からの指示を受け付ける。ここで、「受け付ける」とは、少なくともデータや信号を制御装置11−1に与えるための動作を含む概念であって、たとえばユーザなどによる外部からの操作に対するコマンドを生成して制御装置11−1へ与える動作も含む概念である。加えて、「受け付ける」とは、制御装置11−1が操作キーや音声入力などによって人間からの情報を受け付ける動作だけでなく、他のプログラムや他の媒体などからデータや信号を受け付けて制御装置11−1へ与える動作も含む概念である。
【0051】
そして、本実施の形態においては、操作部13−1が、携帯電話100の下部筐体56に設けられている操作キー13によって実現されているが、たとえば表示部121−1を実現するタッチパネルによって実現されるものであってもよい。操作部13−1がタッチパネルによって実現される場合には、ユーザはスタイラスペンなどを用いて指示を入力する構成であってもよい。
【0052】
第2の光源14−1は、たとえば操作キー13の背面に設けられているキーバックライト14によって実現されるものであって、操作部13を照らすことによって、ユーザによる操作部13−1への入力を容易なものにする。操作部13−1が、表示部121−1を実現するタッチパネルによって実現される場合には、第2の光源14−1を第1の光源122−1が実現する構成であってもよい。
【0053】
送信部15−1は、たとえば通信制御部15と無線部151とアンテナ152とによって実現されるものであって、外部(たとえばユーザ)からの指示に応じて外部のネットワークなどにデータを送信する。送信部15−1は、たとえば、外部のネットワークとデータパケットの送受信を行うものである。そして、受け取るデータパケットの内容から、電子メールが相手側に受信されたことや、送信先アドレスに該当する相手がいないことなどを把握することができる。
【0054】
次に、第1の消灯部11−2と、第1の無効化部11−3と、判断部11−4と、第1の有効化部11−5と、点滅部11−6と、光源制御部11−7とは、たとえば第2のメモリ18から第1のメモリ17へと読み出されたプログラムがCPU11上で実行されることによって実現される。つまり、第2のメモリ18に記憶されたプログラムが一旦第1のメモリ17へと読み出されて、CPU11が第1のメモリ17から前記プログラムを読み出しながら順次実行することによって、以下の光源制御処理などの機能が実現される。
【0055】
このようにして、第1の消灯部11−2は、操作部13−1を通じて、第1の所定期間外部(たとえばユーザ)からの指示が入力されない場合に、第1の光源122−1を消灯させる、すなわち「省電力モード」へと移行させる。また、第1の消灯部11−2は、操作部13−1を通じて、第1の所定期間外部からの指示が入力されない場合に、第2の光源14−1を消灯させる、すなわち「省電力モード」へと移行させる。このように、一定期間ユーザからの入力が行われない場合に、自動的に第1の光源122−1や第2の光源14−1を消灯させることにより、携帯端末装置における電力の消耗を低減している。
【0056】
第1の無効化部11−3は、データの送信動作が開始されると、すなわち送信部15−1にて電子メールなどの送信動作が開始されると、消灯部11−2の機能を無効化する。つまり、第1の所定期間ユーザからの指示が入力されない場合であっても、たとえば電子メールの送信動作中は、第1の光源122−1と第2の光源14−1を消灯させないのである。これによって、ユーザによる操作無くして、ユーザは送信動作中であるか送信動作が完了したか否かを把握することができる。
【0057】
判断部11−4は、送信部15−1からの情報に基づいて、データの送信が成功したか否かを判断する。たとえば、上述したように、送信部15−1から渡されるデータパケットの内容から、電子メールが相手側に受信されたことや、送信先アドレスに該当する相手がいないことなどを把握して、そのようなデータ送信状態を第1のメモリ17に記憶することができる。
【0058】
第1の有効化部11−5は、データの送信が成功したと判断された場合に、第1の消灯部11−2の機能を再度有効化する。すなわち、判断部11−4によってデータの送信が成功したと判断された場合には、第1の消灯部11−2によって第1の所定期間ユーザからの指示が入力されない場合に第1の光源122−1が消灯する状態となる。
【0059】
また、第1の有効化部11−5は、前記データの送信が失敗したと判断された場合であっても、操作部13−1に外部からの指示が入力されると消灯部11−2の機能を有効化する。すなわち、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合であっても、操作部13−1を通じてユーザからの入力を待つ。そして、操作部13−1を通じて、ユーザからの入力を受け付けると、第1の消灯部11−2によって第1の所定期間ユーザからの指示が入力されない場合に第1の光源122−1が消灯する状態となる。
【0060】
第2の消灯部11−8は、外部の入力があるか否かにかかわらず、データの送信動作中は第2の光源14−1を消灯させる。ここで、データの送信動作中は、操作部13−1が外部からの入力を受け付けない構成としてもよい。
【0061】
そして、点滅部11−6は、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで第1の光源122−1を点滅させる。すなわち、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合、第1の消灯部11−2が第1の光源122−1と第2の光源14とを消灯する状態とはなっていない。このとき、点滅部11−6が、第1の光源を122−1を点滅させるようにするのである。これによって、ユーザに、データの送信が失敗した旨をより確実に知らしめることが可能になる。また、点滅部11−6は、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで第2の光源14−1を点滅させる。
【0062】
換言すれば、判断部(検出部)11−4は、送信部15−1からの情報に基づいてデータの送信状態を検出する。具体的には、判断部11−4は、CPU11もしくは第1のメモリ17に格納されている電子メールの送信ステータスを検出する。具体的には、判断部11−4は、送信部15−1からの情報に基づいて、メール送信中、メール送信成功、メール送信失敗の各状態を判断する。例えば、CPU11の図示せぬ内部レジスタのメール送信状態に関する箇所を読み出し、CPU11へ携帯電話機がメール送信中、メール送信成功、メール送信失敗のどの状態にあるのかを検出して、当該状態を光源制御部11−7に伝達する。
【0063】
そして、光源制御部11−7が、データの送信状態に応じて、第1の光源122−1と第2の光源14−1とを点灯させたり、点滅させたり、消灯させたりする。具体的には、光源制御部11−7は、データの送信状態に基づき、データの送信開始からデータの送信が成功するまで、第1の光源122−1および第2の光源14−1の少なくともいずれかを点灯状態に維持する。光源制御部11−7は、データの送信が失敗した場合であっても、外部からの指示が入力されると点灯状態を解除する。また、光源制御手段11−7は、データの送信動作中は第2の光源14−1を消灯させる。光源制御手段11−7は、データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで第1の光源122−1を点滅させる。加えて、光源制御手段11−7は、データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで第2の光源14−1を点滅させる。
【0064】
スピーカ51−1は、第1のスピーカ51と第2のスピーカ61の少なくともいずれかによって実現されるものであって、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで音声による警告を発する。当該音声は、データ送信が失敗したとき専用のメロディーであることが好ましい。スピーカ51−1による音声は、外部から入力があるまで出力してもよいし、ユーザによって予め設定された所定時間だけ出力するものであってもよい。
【0065】
振動装置23は、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで携帯端末装置自体を振動させる。振動装置23による振動は、外部から入力があるまで出力してもよいし、ユーザによって予め設定された所定時間だけ振動するものであってもよい。
【0066】
<光源制御処理>
次に、本実施の形態に係る処理について説明する。図4は、本実施の形態に係る携帯電話100における光源制御処理の流れを示すフローチャートである。以下では、データ送信の一例として、電子メールの送信を行う場合について説明を行う。
【0067】
まず、携帯電話100は、通常、ユーザからの入力が一定時間無かった場合にLCDバックライト122とキーバックライト14とを消灯するモード、すなわち省電力モードへ移行するように構成されている。このような省電力モードへ移行可能な状態は、第1の消灯部11−2が有効である状態である。逆に、省電力モードへの移行が禁止されている状態は、第1の消灯部11−2が無効化された状態である。
【0068】
図4に示すように、携帯電話100のメールソフトが起動して、ユーザが操作キー13を用いて宛先、件名、本文を入力してメール送信キーを押下すると、すなわちユーザからの命令によって電子メールが通信制御部15から送信されると(ステップ101にてYESの場合、以下ステップをSと略す。)、第1の無効化部11−3として機能するCPU11が光源制御プログラムを起動する。すなわち、CPU11は、省電力モードへの移行禁止を表示制御部12に指示する(S102)。そして、CPU11はメール送信ステータスの取得を開始して、メール送信ステータスが電子メールの送信中であるかどうかの判断を行う(S103)。
【0069】
メール送信ステータスが、送信中であった場合(S103にてYESの場合)、CPU11はメール送信ステータスの取得とメール送信中であるか否かの判断を繰り返す。メール送信ステータスが、送信中で無かった場合(S103にてNOの場合)、CPU11はメールの送信が正常に完了(成功)したか否かの判断を行う(S104)。
【0070】
メール送信ステータスが送信成功であった場合(S104にてYESの場合)、CPU11は表示制御部12に対して表示機能をオフするよう指示する(S105)。そして、表示制御部12は、CPU11からの表示をオフする指示に基づいてLCD121とLCDバックライト122をオフ状態にした後、省電力モードへの移行禁止を解除して(S106)、光源制御プログラムを終了する。
【0071】
一方、メール送信ステータスが送信失敗であった場合(S104にてNOの場合)、CPU11は、LCD121にメール送信失敗ポップアップ表示を表示するよう指示する(S107)。
【0072】
ここで、図5は携帯端末装置がデータ送信を失敗した場合における表示部121−1の表示内容の一例を示すイメージ図である。判断部11−4が電子メールの送信が失敗したと判断すると、表示部121−1はたとえば図5に示すような画面を表示する。表示部121−1は、メール送信失敗ポップアップ表示64、電波受信感度表示61、外部メモリ状態表示62、電池残量表示63などを示す。
【0073】
メール送信失敗ポップアップ表示64は、メール送信に失敗した場合にメール送信に失敗した旨のダイアログボックスを表示するためのものであって、当該表示によってユーザに送信失敗を連絡する。電波受信感度表示61は、周辺の電波強度を模式的に表現したものであり、周囲の電波強度が弱くなるにつれて右側の縦棒が3本→2本→1本→0本と次第に少なくなっていき、完全に電波が遮断されると「圏外」と表示される。外部メモリ状態表示62は外部メモリの挿抜状態を表すものであり、SDカードなどの外部メモリが携帯電話機に挿入されていれば表示、挿入されていなければ非表示となる。電池残量表示63は、携帯電話機の内部バッテリの残量を模式的に表したものであり、電池残量が少なくなるにつれて表示の白抜きの部分が3個→2個→1個と次第に少なくなっていき、完全に残量がなくなると0個になる。
【0074】
そして、CPU11は、操作キー13や周辺I/F回路19など外部からの入力があるか否かを判断する(S108)。そして、CPU11は、外部からの入力がない場合(S108にてNOの場合)、当該判断を所定時間繰り返す(S109)。外部からの入力を待つ時間は、ユーザが予め設定可能な時間であってもよいし、携帯電話100に予め定められている時間であっても良い。もし外部からの入力が行われた場合(S108にてYESの場合)、CPU11は省電力モードへの移行禁止を解除し(S106)、光源制御プログラムを終了する。
【0075】
一定時間が経過しても外部からの入力が行われなかった場合(S109にてYESの場合)、第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61から音声を出力したり、振動装置23を振動させることによって、ユーザへ電子メールの再送を促す(S110)。その後、外部からの入力を待つステップへ戻る(S108)。第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61からの音声出力や、振動装置23の振動は所定時間実行するものであってもよいし、外部からの入力を受け付ける(S108にてYES)まで実行するものであってもよい。
【0076】
ここで、S102において、CPU11から表示制御部12に対して省電力モードへの移行禁止が指示されているため、送信失敗であった場合(S104にてNOの場合)、LCD121とLCDバックライト122がオフ状態にされずに常に点灯したままになる。これによって、送信を失敗したことが目視できるようになるため、ユーザへメールの再送を促すことができる。さらに、送信成功した場合はLCD121とLCDバックライト122とがオフされ、送信失敗した場合はLCD121とLCDバックライト122とがオンされるため、ユーザがわざわざLCD121とLCDバックライト122とをオンにせずとも送信成功を知ることができ、送信状態の確認のためだけに携帯電話100を操作する煩わしさを解消することができる。そして、LCD121とLCDバックライト122とをオフ状態にする方法は、供給電源を遮断しても良いし、デバイスに内蔵してあるスリープモードを実行してもよいし、オフ状態が実現できればよいものである。
【0077】
<変形例1>
次に、携帯電話100の変形例について説明する。本変形例に係る携帯電話200は、光源制御処理における処理手順においてのみ携帯電話100と異なるものである。全体構成とハードウェア構成と機能構成については、図1〜図3に示した携帯電話100と同様であるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0078】
以下では、本実施の形態に係る携帯電話200における光源制御処理について説明する。図6は、本変形例に係る携帯電話200における光源制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0079】
まず、携帯電話200は、通常、ユーザからの入力が一定時間無かった場合にLCDバックライト122とキーバックライト14とを消灯するモード、すなわち省電力モードへ移行するように構成されている。
【0080】
そして、図6に示すように、ユーザが携帯電話200のメールソフトを起動して、操作キー13を用いて宛先、件名、本文を入力してメール送信キーを押下すると、すなわちユーザからの命令によって電子メールが通信制御部15から送信されると(ステップ201にてYESの場合、以下ステップをSと略す。)、第1の無効化部11−3として機能するCPU11が光源制御プログラムを起動する。すなわち、CPU11は、省電力モードへの移行禁止を表示制御部12とCPU11が実現する操作キー制御部とに指示する(S202)。そして、CPU11はメール送信ステータスの取得を開始して、メール送信ステータスが電子メールの送信中であるかどうかの判断を行う(S203)。
【0081】
メール送信ステータスが、送信中であった場合(S203にてYESの場合)、CPU11はキーバックライト14を消灯させる(S204)。そして、CPU11は、メール送信ステータスの取得とメール送信中であるか否かの判断を繰り返す。メール送信ステータスが、送信中で無かった場合(S203にてNOの場合)、CPU11はメールの送信が正常に完了(成功)したか否かの判断を行う(S205)。
【0082】
メール送信ステータスが送信成功であった場合(S205にてYESの場合)、CPU11は表示制御部12に対して表示機能をオフするよう指示する(S206)。そして、表示制御部12は、CPU11からの表示オフ指示を元にLCD121とLCDバックライト122をオフ状態にした後、省電力モードへの移行禁止を解除して(S207)、光源制御プログラムを終了する。
【0083】
一方、メール送信ステータスが送信失敗であった場合(S205にてNOの場合)、CPU11は、LCD121に図5に示したようなメール送信失敗ポップアップ表示を表示するよう指示する(S208)。同時に、CPU11は、キーバックライト14を点灯させる(S209)。ただし、CPU11は、S209においてLCDバックライト122−1とキーバックライト14とを点滅させる構成であってもよい。
【0084】
そして、CPU11は、操作キー13や周辺I/F回路19など外部からの入力があるか否かを判断する(S210)。そして、CPU11は、外部からの入力がない場合(S210にてNOの場合)、当該判断を所定時間繰り返す(S211)。外部からの入力を待つ時間は、ユーザが予め設定可能な時間であってもよいし、携帯電話100に予め定められている時間であっても良い。もし外部からの入力が行われた場合(S210にてYESの場合)、CPU11は省電力モードへの移行禁止を解除し(S207)、光源制御プログラムを終了する。
【0085】
一定時間が経過しても外部からの入力が行われなかった場合(S211にてYESの場合)、第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61からメロディー音声を出力したり、振動装置23を振動させることによって、ユーザへ電子メールの再送を促す(S212)。その後、外部からの入力を待つステップへ戻る(S210)。第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61からの音声出力や、振動装置23の振動は所定時間実行するものであってもよいし、外部からの入力を受け付ける(S210にてYES)まで実行するものであってもよい。
【0086】
このように、本変形例においては、メール送信動作の開始後、直ちにキーバックライト14を消灯するため実施の形態1に係る携帯電話100よりも消費電力を削減できる。実施の形態1と同様に、送信が成功した場合は、LCD121、LCDバックライト122、キーバックライト14が消灯される。また、送信が失敗した場合は、LCD121、LCDバックライト122、キーバックライト14が点灯(点滅)するため、ユーザが電子メールの送信が成功したか失敗したかを容易に知ることができる。その結果、ユーザが送信状態の確認のために携帯電話100を操作する煩わしさから開放される。
【0087】
[実施の形態2]
次に、携帯端末装置の実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る携帯電話300は、機能構成の一部と光源制御処理における処理手順において携帯電話100と異なるものである。全体構成およびハードウェア構成については、図1および図2に示した携帯電話100と同様であるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0088】
図7は、本実施の形態に係る携帯電話300の機能構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、携帯端末装置は、表示部121−1と、第1の光源122−1と、操作部13−1と、第2の光源14−1と、送信部15−1と、スピーカ51−1と、振動装置23と、第1の消灯部11−2と、第2の無効化部11−9と、判断部(検出部)11−4と、第2の有効化部11−10と、点滅部11−6と、第2の消灯部11−8を含む。以上のように、実施の形態2に係る携帯電話300は、実施の形態1に係る携帯電話100と比較して、第2の無効化部11−9と第2の有効化部11−10とが異なるものである。
【0089】
そして、実施の形態1と同様に、第1の消灯部11−2と、第2の無効化部11−9と、判断部11−4と、第2の有効化部11−10と、点滅部11−6と、第2の消灯部11−8とは、制御装置11−1によって実現されるものである。また、消灯部11−2と、第1の無効化部11−9と、第1の有効化部11−10と、第2の消灯部11−8と、点滅部11−6とは光源制御部11−7を構成する。以下、携帯端末装置が有する各種機能について説明するが、実施の形態1において説明した機能ブロックについての説明は繰り返さない。
【0090】
第2の無効化部11−9と、第2の有効化部11−10とは、たとえば第2のメモリ18から第1のメモリ17へと読み出されたプログラムがCPU11上で実行されることによって実現される。つまり、第2のメモリ18に記憶されたプログラムが一旦第1のメモリ17へと読み出されて、CPU11が第1のメモリ17から前記プログラムを読み出しながら順次実行することによって、以下の光源制御部や光源制御処理が実現される。
【0091】
このようにして、第2の無効化部11−9は、送信部15−1による前記データの送信が失敗したと判断された場合に、前記消灯部11−2を無効化する。つまり、電子メールの送信に失敗した場合は、第1の所定期間ユーザからの指示が入力されない場合であっても、第1の光源122−1と第2の光源14−1を消灯させないのである。これによって、ユーザによる操作無くして、ユーザは送信動作中であるか送信動作が完了したか否かを把握することができる。
【0092】
そして、第2の有効化部11−5は、たとえば操作部13−1を介して外部からの指示が入力されると前記第1の消灯部11−2を有効化する。すなわち、判断部11−4によってデータの送信が失敗したと判断された場合であっても、第2の有効化部11−5は、操作部13−1を通じてユーザからの入力を待つ。そして、操作部13−1を通じて、ユーザからの入力を受け付けると、再度、第1の消灯部11−2によって第1の所定期間ユーザからの指示が入力されない場合に第1の光源122−1が消灯する状態へと戻る。
【0093】
以下では、本実施の形態に係る携帯電話300における光源制御処理について説明する。図8は、本実施の形態に係る携帯電話300における光源制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0094】
まず、携帯電話300は、通常、ユーザからの入力が一定時間無かった場合にLCDバックライト122とキーバックライト14とを消灯するモード、すなわち省電力モードへ移行するように構成されている。
【0095】
そして、図8に示すように、携帯電話300のメールソフトが起動して、ユーザが操作キー13を用いて宛先、件名、本文を入力してメール送信キーを押下すると、すなわちユーザからの命令によって電子メールが通信制御部15から送信されると(ステップ301にてYESの場合、以下ステップをSと略す。)、第2の無効化部11−9として機能するCPU11が光源制御プログラムを起動する。
【0096】
本実施の形態においては、このタイミングでは、未だCPU11が省電力モードへの移行禁止を指示しないように構成されている。つまり、本実施の形態においては、電子メールの送信中は省電力モードへの移行が禁止されていないため、ユーザによる最後の操作から所定時間(ユーザによって設定可能な時間であって、十数秒程度であることが好ましい。)が経過すると、第1の消灯部11−2として機能するCPU11がLCDバックライト122とキーバックライト14とを消灯する。
【0097】
そして、CPU11はメール送信ステータスの取得を開始して、メール送信ステータスが電子メールの送信中であるかどうかの判断を行う(S302)。メール送信ステータスが送信中である場合(S302にてYESの場合)、メール送信ステータスの取得とメール送信中であるか否かの判断を繰り返す(S302)。ここで、上記の変形例と同様に、メール送信ステータスが、送信中であった場合(S302にてYESの場合)、CPU11がキーバックライト14を消灯させる構成としてもよい。メール送信ステータスが、送信中で無かった場合(S302にてNOの場合)、CPU11はメールの送信が正常に完了(成功)したか否かの判断を行う(S303)。
【0098】
メール送信ステータスが送信成功であった場合(S303にてYESの場合)、CPU11はLCDバックライト122(表示制御部12)とキーバックライト14に消灯するよう指示する(S304)。そして、表示制御部12は、CPU11からの表示オフ指示を元にLCD121とLCDバックライト122を消灯状態にした後、光源制御プログラムを終了する。
【0099】
一方、メール送信ステータスが送信失敗であった場合(S303にてNOの場合)、CPU11は、LCD121に図5に示したようなメール送信失敗ポップアップ表示を表示するよう指示する(S305)。同時に、CPU11は、LCDバックライト122とキーバックライト14とを点灯させる(S306)。
【0100】
そして、CPU11は、省電力モードへの移行禁止を表示制御部12とCPU11が実現する操作キー制御部とに指示する(S307)。CPU11は、操作キー13や周辺I/F回路19など外部からの入力があるか否かを判断する(S308)。そして、CPU11は、外部からの入力がない場合(S308にてNOの場合)、当該判断を所定時間繰り返す(S309)。外部からの入力を待つ時間は、ユーザが予め設定可能な時間であってもよいし、携帯電話100に予め定められている時間であっても良い。もし外部からの入力が行われた場合(S308にてYESの場合)、CPU11は省電力モードへの移行禁止を解除し(S310)、光源制御プログラムを終了する。
【0101】
一定時間が経過しても外部からの入力が行われなかった場合(S309にてYESの場合)、第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61から音声を出力したり、振動装置23を振動させることによって、ユーザへ電子メールの再送を促す(S311)。その後、外部からの入力を待つステップへ戻る(S308)。第1のスピーカ51もしくは第2のスピーカ61からの音声出力や、振動装置23の振動は所定時間実行するものであってもよいし、外部からの入力を受け付ける(S308にてYES)まで実行するものであってもよい。
【0102】
本実施の形態に係る携帯電話300では、S306においてCPU11が、LCD121、LCDバックライト122、キーバックライト14をそれぞれ点灯する構成になっている。しかし、S306においてCPU11が、LCD121、LCDバックライト122、キーバックライト14のオンとオフとを一定時間ごとに切り替えて、点滅させる構成にしてもよい。これによって、電子メールの送信の失敗に対する視認性がさらに向上し、ユーザにより効率的にメールの再送を促すことができる。
【0103】
最後に、実施の形態2に係る携帯電話300と実施の形態1(変形例を含む。)に係る携帯電話100(200)との差異を説明する。実施の形態1に係る携帯電話100と実施の形態2に係る携帯電話300との差異は、光源制御プログラムを実行中のCPU11の命令実行数である。実施の形態1に係る携帯電話100では、メール送信開始時に省電力モードへの移行禁止を指示するが、実施の形態2に係る携帯電話300では送信失敗時にのみ省電力モードへの移行禁止を指示する。メール送信に失敗する数はメール送信する数より確実に少ないため、省電力モードへの移行を禁止するための命令実行数が実施の形態2に係る携帯電話300の方が少なくなり、CPU11の負荷が小さくなることにより、処理をスムーズに行うことができる。
【0104】
次に実施の形態1の変形例に係る携帯電話200と実施の形態2に係る携帯電話300との差異は、実施の形態2に係る携帯電話300の方が、命令実行数が少ない点と、メール送信中であってもLCD121とLCDバックライト122をオフするために消費電力を低減できる点にある。変形例に係る携帯電話200では、メール送信中はLCD121とLCDバックライト122とが点灯されているが、実施の形態2に係る携帯電話300ではメール送信失敗時以外は省電力モードへ移行可能なため、LCD121、LCDバックライト122、キーバックライト14を、ユーザの最後の操作から一定時間後にオフする。そのため、実施の形態2に係る携帯電話300の方が消費電力を低減することができる。
【0105】
以上の実施形態では折り畳み式携帯電話機への適用例を示したが、それに限らず、ストレート式携帯電話機や、スライド式携帯電話機へも同様に適用することができる。また携帯電話機に限らず、PDAやノート型PCなどメール送信機能を有する電子機器全般に適用することができることは勿論である。さらに、上記の実施形態ではその電子機器のメインの表示部に適用したが、サブ表示部を有する電子機器においては、そのサブ表示部に対しても同様に適用することができる。さらに、上記の実施形態ではプログラムに適用して実施したが、ハードロジックで実施することも勿論可能であるし、本発明のプログラムをCD−ROMやSDカードといった外部メモリなどに保存して実施することも可能である。
【0106】
また、本発明の実施形態では、表示部としてLCDを例に説明したが、表示部は他にも、EL(Electro Luminescence)やCRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)、PDP(Plasma Display Panel)など、表示できるものであれば適用可能である。さらに、表示部と表示部の照明が分離している必要も無く、表示部自身が発光するような装置でも構わない。操作部は、押し下げ式のメカ・キーを例に説明したが、スライド式のメカ・キーやタッチパネル、静電タッチキーなどユーザが操作するものであれば適用可能である。他にも、LCD/キーバックライトはLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を例に説明したが、他にも蛍光灯や電球など発光体であれば何でも良い。さらに、操作部自身が発光するような装置を用いても構わない。また、表示部と操作部が一体化しているような機器にも適用できることは勿論である。
【0107】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本実施の形態に係る携帯電話を示す外観斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る携帯電話のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る携帯電話の機能構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る携帯電話における光源制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】携帯端末装置がデータ送信を失敗した場合における表示部の表示内容の一例を示すイメージ図である。
【図6】変形例に係る携帯電話における光源制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態2に係る携帯電話の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図8】実施の形態2に係る携帯電話における光源制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0109】
11 CPU、11−1 制御装置、11−2 消灯部、11−3 第1の無効化部、11−4 判断部、11−5 第1の有効化部、11−6 点滅部、11−7 光源制御部、11−8 第2の消灯部、11−9 第2の無効化部、11−10 第2の有効化部、13 操作キー、13−1 操作部、14 キーバックライト、14−1 第2の光源、15 通信制御部、15−1 送信部、16 電源回路、17 第1のメモリ、18 第2のメモリ、23 振動装置、51−1 スピーカ、52 メインディスプレイ、54 マイク、100,200,300 携帯電話、121 LCD、121−1 表示部、122 バックライト、122−1 第1の光源、151 無線部、152 アンテナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの指示を受け付ける操作部と、
データを送信する送信部と、
情報を表示する表示部と、
前記表示部から発光するための光を発する第1の光源と、
外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、前記第1の光源を消灯させる第1の消灯手段と、
前記データの送信動作が開始されると、前記第1の消灯手段を無効化する第1の無効化手段と、
前記データの送信が成功したか否かを判断する判断手段と、
前記データの送信が成功したと判断された場合に、前記第1の消灯手段を有効化する第1の有効化手段とを備える、携帯端末装置。
【請求項2】
前記第1の有効化手段は、前記データの送信が失敗したと判断された場合であっても、外部からの指示が入力されると前記第1の消灯手段を有効化する、請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
外部からの指示を受け付ける操作部と、
データを送信する送信部と、
情報を表示する表示部と、
前記表示部から発光するための光を発する第1の光源と、
外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、前記第1の光源を消灯させる第1の消灯手段と、
前記データの送信が成功したか否かを判断する判断手段と、
前記データの送信が失敗したと判断された場合に、前記第1の消灯手段を無効化する第2の無効化手段と、
前記第1の消灯手段が無効化されているときに、外部からの指示が入力されると前記第1の消灯手段を有効化する第2の有効化手段とを備える、携帯端末装置。
【請求項4】
前記操作部を照らす第2の光源をさらに備え、
前記第1の消灯手段は、外部からの指示が前記第1の所定期間入力されない場合に、前記第2の光源をさらに消灯させる、請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記データの送信動作中は、前記第1の所定期間経過前であっても、前記第2の光源を消灯させる第2の消灯手段をさらに備える、請求項4に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで前記第1の光源を点滅させる点滅手段をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記点滅手段は、前記データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで前記第2の光源を点滅させる、請求項6に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
外部からの指示を受け付ける操作部と、
データを送信する送信部と、
情報を表示する表示部と、
前記表示部から発光するための光を発する第1の光源と、
前記操作部を照らす第2の光源と、
前記データの送信状態を検出する検出手段と、
前記データの送信状態に基づき、前記データの送信開始から前記データの送信が成功するまで、前記第1の光源および前記第2の光源の少なくともいずれかを点灯状態に維持する光源制御手段とを備える、携帯端末装置。
【請求項9】
前記光源制御手段は、前記データの送信が失敗した場合であっても、外部からの指示が入力されると前記点灯状態を解除する、請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前記光源制御手段は、前記データの送信動作中は前記第2の光源を消灯させる、請求項8または9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記光源制御手段は、前記データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで前記第1の光源を点滅させる、請求項8から10のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
前記光源制御手段は、前記データの送信が失敗した場合に、外部からの指示が入力されるまで前記第2の光源を点滅させる、請求項8から11のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項13】
前記データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで音声による警告を発するスピーカをさらに備える、請求項1から12のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項14】
前記データの送信が失敗したと判断された場合に、外部からの指示が入力されるまで前記携帯端末装置を振動させる振動装置をさらに備える、請求項1から13のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項15】
データ送信可能な携帯端末装置に、データの送信状態に応じて第1の光源を点灯もしくは消灯させる光源制御プログラムであって、
前記携帯端末装置は、
外部からの指示を受け付ける操作部と、
データを送信する送信部と、
情報を表示する表示部と、
前記表示部から発光するための光を発する第1の光源とを備え、
前記プログラムは、前記携帯端末装置に、
外部からの指示が第1の所定期間入力されない場合に、前記第1の光源を消灯させるステップと、
前記データの送信動作が開始されると、前記消灯させるステップを無効化するステップと、
前記データの送信が成功したか否かを判断するステップと、
前記データの送信が成功したと判断された場合に、前記消灯させるステップを有効化するステップと実行させる、光源制御プログラム。
【請求項16】
データ送信可能な携帯端末装置に、データの送信状態に応じて第1の光源を点灯もしくは消灯させる光源制御プログラムであって、
前記携帯端末装置は、
外部からの指示を受け付ける操作部と、
データを送信する送信部と、
情報を表示する表示部と、
前記表示部から発光するための光を発する第1の光源とを備え、
前記プログラムは、前記携帯端末装置に、
第1の所定期間外部からの指示が入力されない場合に、前記第1の光源を消灯させるステップと、
前記データの送信が成功したか否かを判断するステップと、
前記データの送信が失敗したと判断された場合に、前記消灯させるステップを無効化するステップと、
外部からの指示が入力されると前記消灯させるステップを有効化するステップとを実行させる、光源制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−118312(P2009−118312A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290741(P2007−290741)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】