携帯端末装置
【課題】異なるグループに属する2つの情報を状況に応じて好適に表示することができ、ユーザの使い勝手の良い携帯端末装置を提供する。
【解決手段】携帯電話機は、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21とを備え、第1ディスプレイ11のみが外部に現れる第1の状態と、双方のディスプレイ11、21が外部に現れる第2の状態とに切り替えられる。さらに、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが、メモリ200内のデータベースに、識別フラグにて区別されて記憶されている。CPU100は、第1の状態にあるときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ、第2の状態にあるときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させるとともに、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる。
【解決手段】携帯電話機は、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21とを備え、第1ディスプレイ11のみが外部に現れる第1の状態と、双方のディスプレイ11、21が外部に現れる第2の状態とに切り替えられる。さらに、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが、メモリ200内のデータベースに、識別フラグにて区別されて記憶されている。CPU100は、第1の状態にあるときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ、第2の状態にあるときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させるとともに、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機やPDA等の携帯端末装置には、スケジュール管理を行うためのアプリケーション(スケジューラ)が備えられている(たとえば、特許文献1参照)。ユーザは、スケジューラを起動して、予めスケジュール情報を登録することができ、また、登録しておいたスケジュール情報を確認することができる。
【0003】
このように、ユーザは、スケジューラを利用して、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とを一元管理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−110394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような携帯端末装置では、スケジュールが確認される際、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが区別なく表示される。たとえば、同じ日付のスケジュール情報が同じ画面に表示されるような構成の場合には、同じ日付の仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが同じ画面に表示される。
【0006】
しかしながら、会社の同僚には、プライベート用のスケジュール情報を見られたくない場合があり、家族や友人には、仕事用のスケジュール情報を見られたくない場合がある。
【0007】
また、仕事中など仕事用のスケジュール情報だけを見たい状況において、両方のスケジュール情報が混在していると、所望のスケジュール情報を確認しづらい。仕事以外のときなどプライベート用のスケジュール情報だけを見たい状況においても同様である。
【0008】
携帯端末装置には、電話番号や住所などアドレス管理を行うためのアプリケーション(アドレス帳)が備られている。アドレス帳においても、仕事用のアドレス情報(電話番号、メールアドレス、住所など)とプライベート用のアドレス情報とが一元管理されており、アドレス情報が確認される際、仕事用のアドレス情報とプライベート用のアドレス情報とが区別なく表示される。よって、アドレス帳の機能においても、スケジュール管理の機能と同様な問題が生じ得る。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、異なるグループに属する情報を状況に応じて好適に表示することができ、ユーザの使い勝手の良い携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の携帯端末装置は、第1の表示部および第2の表示部と、前記第1の表示部のみが外部に現れる第1の状態と、前記第1の表示部および前記第2の表示部の双方が外部に現れる第2の状態とに切り替えるための切替部と、前記第1の表示部および前記第2の表示部への表示を制御する表示制御部と、情報をグループ分けして記憶する記憶部とを備える。ここで、前記表示制御部は、前記第1の状態にあるときには、前記第1の表示部に第1のグループの情報を表示し、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に前記第1のグループとは別の第2のグループの情報が含まれるよう表示を行う。
【0011】
たとえば、前記複数のグループは、仕事に係るグループおよびプライベートに係るグループを含み得る。また、前記情報は、スケジュール情報またはアドレス情報を含み得る。
【0012】
本発明の携帯端末装置によれば、表示形態を第1の状態としておくことで、他のグループの情報(たとえば、プライベート用のスケジュール情報やアドレス情報)を他人に見られる惧れなく、所望のグループの情報(たとえば、仕事に係るスケジュール情報やアドレス情報)を確認することができる。また、表示形態を第2の状態に切り替えることにより、他のグループの情報を確認することができる。
【0013】
本発明の携帯端末装置において、前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部に前記第1のグループの情報を表示するとともに前記第2の表示部に前記第2のグループの情報を表示するような構成とされ得る。
【0014】
このような構成とすれば、第1のグループの情報と第2のグループの情報が各表示部に分けて表示されるため、それぞれの情報を容易に確認できる。
【0015】
本発明の携帯端末装置において、前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときに、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に全ての前記グループの情報が含まれるよう表示を行うような構成とされ得る。
【0016】
このような構成とすれば、第2の状態において、全グループの情報を確認することができる。
【0017】
本発明の携帯端末装置は、位置情報を取得する位置取得部と、位置と前記グループとを対応づけて登録する位置登録部とを備えるような構成とされ得る。この場合、前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在位置に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる。
【0018】
また、本発明の携帯端末装置は、時刻を計測する計時部と、時刻と前記グループとを対応づけて登録する時刻登録部とを備えるような構成とされ得る。この場合、前記表示制御部は、現在時刻に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる。
【0019】
このような構成とすれば、第1の状態において、ユーザが情報を確認する場所や時間帯に応じて、ユーザに所望され得るグループの情報を、第1の表示部に表示させることができる。たとえば、現在の場所が会社である場合や現在時刻が勤務時間帯である場合には、第1の状態において、仕事に係る情報を表示させることができる。一方、現在の場所が自宅である場合や現在時刻が勤務時間外の時間帯である場合には、第1の状態において、プライベートに係る情報を表示させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、異なるグループに属する情報を状況に応じて好適に表示することができ、ユーザの使い勝手の良い携帯端末装置を提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態から開いた状態へ切替えるための切替え操作について説明するための図である。
【図3】実施の形態に係る携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態において、第1ディスプレイに表示される初期画面の表示例を示す図である。
【図5】実施の形態に係るスケジュール情報を登録するための制御処理について説明するための図である。
【図6】実施の形態に係るスケジュール情報の登録画面の表示例を示す図である。
【図7】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図8】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図9】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図10】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態で第1ディスプレイに表示されるグループの決定に用いられる場所と時間の条件を登録する操作について説明するための図である
【図11】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す他の処理フローである。
【図12】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す他の処理フローである。
【図13】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面においてスクロール操作がなされたときの制御処理の処理フローを示す図である。
【図14】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す図である。
【図15】実施の形態に係る第2キャビネットが開いた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す図である。
【図16】変更例1に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図17】変更例1に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図18】変更例2に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図19】変更例2に係る第2キャビネットが閉じた状態で第1ディスプレイに表示されるグループを選択するための選択画面の表示例、および選択画面での選択に応じて表示される確認画面の表示例を示す図である。
【図20】変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図21】変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図22】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図23】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図24】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、携帯電話機の構成を示す図(分解斜視図)である。携帯電話機は、第1キャビネット1と、第2キャビネット2と、これら第1、第2キャビネット1、2を保持する保持体3とで構成されている。
【0025】
第1キャビネット1は、横長の直方体形状を有する。第1キャビネット1には、第1ディスプレイ11が配されており、そのディスプレイ面が、第1キャビネット1の正面に臨んでいる。第1ディスプレイ11は、後述のように第1液晶パネル11aと第1液晶パネル11aを照明する第1バックライト11bとで構成されている。
【0026】
第1ディスプレイ11の前面には、第1タッチパネル12が配されている。第1タッチパネル12は透明なシート状を有しており、第1タッチパネル12を透してディスプレイ11に表示される表示画面を見ることができる。
【0027】
第1タッチパネル12は、マトリクス状に配された第1透明電極と第2透明電極とを備えている。第1タッチパネル12は、これら透明電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザに触られたディスプレイ面上の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。
【0028】
第1キャビネット1の内部には、中央やや後ろ位置にカメラモジュール13が配されている。このカメラモジュール13における被写体像を取り込むためのレンズ窓(図示せず)が、第1キャビネット1の下面に設けられている。第1キャビネット1の内部には、また、前面近傍の中央位置に磁石14が配されており、右前角部に磁石15が配されている。さらに、上キャビネット1の右側面および左側面には、それぞれ、突起部16、17が設けられている。
【0029】
第2キャビネット2は、横長の直方体形状を有する。すなわち、第2キャビネット2は、第1キャビネット1とほぼ同じ形状と大きさを有する。第2キャビネット2には、第2ディスプレイ21が配されており、そのディスプレイ面が、第2キャビネット2の正面に臨んでいる。第2ディスプレイ21は、後述のように第2液晶パネル21aと第2液晶パネル21aを照明する第2バックライト21bとで構成されている。なお、第1ディスプレイ11および第2ディスプレイ21は、有機EL等他の表示素子により構成されてもよい。
【0030】
第2ディスプレイ21の前面には、第2タッチパネル22が配されている。第2タッチパネル22の構成は、第1タッチパネル12と同様である。
【0031】
第2キャビネット2の内部には、後面近傍の中央位置に磁石23が配されている。
この磁石23と第1キャビネット1の磁石14とは、後述の如く大画面を構成する位置に第1キャビネット1と第2キャビネット2が位置づけられた状態(開状態)にあるときに、互いに引き合うよう構成されている。なお、第1キャビネット1および第2キャビネット2において、一方の磁石の磁力が十分大きければ、他方の磁石を磁性体に代えてもよい。
【0032】
第2キャビネット2内部において、右前角部には閉鎖センサ24が配されており、右後角部には開放センサ25が配されている。これらセンサ24、25は、たとえば、ホールICなどで構成され、磁石の磁力に反応して検出信号を出力する。後述するように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが重なった状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、閉鎖センサ24に接近するので、閉鎖センサ24からON信号が出力される。一方、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが前後に並んだ状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、開放センサ25に接近するので、開放センサ25からON信号が出力される。
【0033】
さらに、第2キャビネット2の右側面には2つの軸部26が設けられており、左側面には2つの軸部27が設けられている。
【0034】
保持体3は、底板部31と、底板部31の右端部に形成された右保持部32と、底板部31の左端部に形成された左保持部33とで構成されている。底板部31、右保持部32および左保持部33に囲まれた収容領域Rに、第1キャビネット1および第2キャビネット2が上下に重なった状態で収容される。
【0035】
底板部31には、3つのコイルバネ34が左右方向に並ぶように配されている。これらコイルバネ34は、第2キャビネット2が保持体3に取り付けられた状態において、第2キャビネット2の下面に当接し、第2キャビネット2に対して上方に押し上げる力を付与する。
【0036】
右保持部32の上面にはマイク35および電源キー36が配されている。また、右保持部32の外側面には、操作キー群37が配されている。操作キー群37は、たとえば、3つの操作キー37a、37b、37cからなる。マナーモードの設定など、一定の機能については、これら操作キーを操作することにより、タッチパネル12、22を操作することなく実行される。左保持部33の上面には、通話スピーカ38が配されている。ユーザは、左保持部33側が耳元に、右保持部32側が口元にくるように携帯電話機を持って、通話を行う。
【0037】
右保持部32および左保持部33の内側面には、案内溝39(左保持部33側のみ図示)が形成されている。案内溝39は、前後方向に延びる上溝39aおよび下溝39bと、溝の前側に形成され、上溝39aと下溝39bとに繋がるよう上下に延びる2つの縦溝39cとで構成されている。
【0038】
携帯電話機をアセンブルする際には、軸部26、27をガイド溝39の下溝39bに挿入するようにして、第2キャビネット2を保持体3の収容領域R内に配置し、さらに、突起部16、17をガイド溝39の上溝39aに挿入するようにして、第1キャビネット1を保持体3の収容領域R内であって第2キャビネット2の上に配置する。
【0039】
こうして、第1キャビネット1は、上溝39aに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネット2は、下溝39bに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネット2が前方に移動し、軸部26、27が縦溝39cまでくると、第2キャビネット2は、縦溝39cに案内されて上下にスライド可能となる。
【0040】
図2は、第2キャビネット2が閉じた状態から開いた状態へ切替えるための操作について説明するための図である。
【0041】
初期の状態においては、同図(a)に示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の背後に隠れた状態となっている。この状態(閉状態)においては、第1ディスプレイ11のみが外部に露出している。切替えの操作は、ユーザによって手動で行われる。
【0042】
まず、ユーザは、同図(b)に示すように、第1キャビネット1を後方(矢印の方向)に移動させる。次に、第1キャビネット1の後方への移動が完了すると、同図(c)に示すように、第2キャビネット2を前方へ引き出す。この引出し操作によって、第2キャビネット2が第1キャビネット1に完全に重ならない位置、すなわち第1キャビネット1の前に並ぶ位置まで移動すると、上述のように、軸部26、27が縦溝39cにくるので、第2キャビネット2はコイルバネ33に押されて上昇する。このとき、磁石14と磁石23とが引き合うことによって、さらに大きな上昇力が働く。こうして、第2キャビネット2が完全に開いた状態(開状態)になると、同図(d)に示すように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが、前後に密着するように、且つ面一となるように並ぶ。第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21の双方が外部に露出し、2つの画面が一体化された大画面の状態となる。
【0043】
図3は、携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機は、上述した各構成要素の他、CPU100、メモリ200、映像エンコーダ301、音声エンコーダ302、GPSモジュール303、キー入力回路304、時計回路305、通信モジュール306、バックライト駆動回路307、映像デコーダ308、音声デコーダ309、外部スピーカ310を備えている。
【0044】
カメラモジュール13はCCD等の撮像素子を有する。カメラモジュール13は、撮像素子から出力された撮像信号をデジタル化し、その撮像信号にガンマ補正等の各種補正を施して映像エンコーダ301へ出力する。映像エンコーダ301は、カメラモジュール13からの撮像信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
【0045】
マイク35は、集音した音声を音声信号に変換して音声エンコーダ302へ出力する。音声エンコーダ302は、マイク35からのアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換するとともに、デジタルの音声信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
【0046】
GPSモジュール303は、上空にある複数のGPS衛星からの信号に基づいて、経度、緯度等の地理的な現在位置を測位し、その位置情報(GPS情報)をCPU100に出力する。
【0047】
キー入力回路304は、電源キー36や操作キー群37の各キーが操作されたときに、各キーに応じた入力信号をCPU100へ出力する。時計回路305は、時刻を計測してCPU100へ出力する。CPU100は、時計回路305による計時結果から日時を把握する。
【0048】
通信モジュール306は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などの送信データを無線信号に変換し、アンテナ306aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ306aを介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などの受信データに変換してCPU100へ出力する。
【0049】
バックライト駆動回路307は、CPU100からの制御信号に応じた電圧信号を第1バックライト11bおよび第2バックライト21bに供給する。第1バックライト11bは、バックライト駆動回路307からの電圧信号により点灯し、第1液晶パネル11aを照明する。第2バックライト21bは、バックライト駆動回路307からの電圧信号により点灯し、第2液晶パネル21aを照明する。
【0050】
なお、第2バックライト21bは閉状態から開き始めると点灯してもよいし、開状態になったとき、あるいは開状態になる前(たとえば、図2(c)の状態)に点灯してもよい。
【0051】
映像デコーダ308は、CPU100からの映像信号を第1液晶パネル11aおよび第2液晶パネル21aで表示できるアナログ若しくはデジタルの映像信号に変換し、これら液晶パネル11a、21aに出力する。第1液晶パネル11aおよび第2液晶パネル21aは、映像信号に応じた画像(表示画面)を各ディスプレイ面上に表示する。
【0052】
音声デコーダ309は、CPU100からの音声信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音声信号に変換して通話スピーカ38に出力する。また、音声デコーダ309は、CPU100からの着信音、アラーム音等の各種報知音の音信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音信号に変換して外部スピーカ310へ出力する。通話スピーカ38は、音声デコーダ309からの音声信号を音声として再生する。外部スピーカ310は、音声デコーダ309からの着信音等を再生する。
【0053】
メモリ200は、ROMおよびRAMを含む。メモリ200には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ200には、カメラモジュール13で撮影した画像データや通信モジュール304を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
【0054】
CPU100は、キー入力回路304およびタッチパネル12、22からの操作入力信号に基づき、制御プログラムに従って、カメラモジュール13、マイク35、通信モジュール306、液晶パネル11a、21a、通話スピーカ38、外部スピーカ310等を動作させる。これにより、通話機能、電子メール機能等の各種機能(アプリケーション)を実行する。
【0055】
また、CPU100は、メモリ200内に用意されたワークエリア内で、各ディスプレイ11、21に表示する表示画面を生成し、表示画面を構成するための映像信号を出力する。
【0056】
図4は、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11に表示される初期画面の表示例を示す図である。
【0057】
第2キャビネット2が閉じた状態において、たとえば、第1ディスプレイ11には、初期画面としてメニュー画面が表示される。メニュー画面には、たとえば、同図に示すように、各種のアプリケーションを実行するためのアイコンM1が表示されている。アプリケーションは、あらかじめ登録されているアプリケーション以外にも、たとえば、インターネットを通じたダウンロード等により入手可能であり、入手されたアプリケーションは、インストールにより携帯電話機に追加される。
【0058】
ユーザは、第1ディスプレイ11に表示された所望のアイコンを指などでタッチすることにより、所望のアプリケーションを実行することができる。
【0059】
第1ディスプレイ11には、さらに、受信状態を示すアンテナマークM2およびバッテリーの残量を示す残量マークM3が表示されている。ユーザは、アンテナマークM2により受信状態を確認でき、残量マークM3によりバッテリーの残量を確認することができる。
【0060】
さて、上記初期画面において、「スケジュール」のアイコンM1がユーザによってタッチされると、スケジューラが起動し、スケジュール管理の機能が実行される。ユーザは、スケジュールの登録画面おいて所望のスケジュール情報を登録し、登録したスケジュール情報を確認画面において確認することができる。
【0061】
図5は、スケジュール情報を登録するための制御処理について説明するための図である。同図(a)は、スケジュール登録に係る処理フローを示し、同図(b)は、登録されるスケジュール情報に係るデータベース(以下、「スケジュールデータベース」という)を示す。なお、スケジュールデータベースは、メモリ200に構築される。
【0062】
また、図6は、スケジュール情報の登録画面の表示例を示す図である。同図(a)は、スケジュール情報が入力される前の状態を示し、同図(b)は、スケジュール情報が入力された後の状態を示す。
【0063】
図5(a)を参照して、CPU100は、スケジュール情報の登録画面を呼び出すための操作がユーザによってなされたか否かを判定する(S101)。ユーザは、スケジュール管理機能の初期画面において、登録画面の呼出し操作を行うことができる。
【0064】
ユーザによって登録画面の呼び出し操作が行われると(S101:YES)、CPU100は、第1ディスプレイ11および第2ディスプレイ21に登録画面を表示させる。即ち、CPU100は、図6(a)に示すように、第1ディスプレイ11に、日時および内容の入力を行うための表示を行わせ、さらに、グループ(「プライベート」、「仕事」)の選択を行うための絵柄D1の表示を行わせる。また、CPU100は、第2ディスプレイ21に文字や数字の入力を行うためのQWERTYキーM4の表示を行わせる。
【0065】
図6(b)に示すように、ユーザは、QWERTYキーM4を用いて日時と内容を入力する。さらに、ユーザは、入力したスケジュール情報のグループを選択する。たとえば、「仕事」のグループを選択する場合、ユーザは、図6に斜線部で示す窓部を、指等でドラッグして右から左へスライドさせることで、「仕事」のグループの窓部を開け、「プライベート」のグループを窓部で覆う。こうして、ユーザは、日時および内容の入力と、グループの選択が完了すると、登録キーを押す。
【0066】
CPU100は、ユーザによって登録操作が行われると(S103:YES)、スケジュールデータベースに、入力されたスケジュール情報を登録する。このとき、図5(b)に示すように、スケジュール情報の種別に応じて、スケジュールデータベースの識別フラグがセットされる。即ち、仕事用のスケジュール情報であれば、仕事用のフラグがセットされ、フプライベート用のスケジュール情報であれば、プライベート用のフラグがセットされる。
【0067】
次に、CPU100は、本携帯電話機との間でスケジュール情報の同期設定がなされている会社や自宅のパソコンへ、登録されたスケジュール情報を、通信モジュール306を介して送信する(S105)。CPU100は、今回、登録されたスケジュール情報が、仕事に係るものであれば、スケジュールデータベース内の全ての仕事に係るスケジュール情報を会社のパソコンに送信し、プライベートに係るものであれば、スケジュールデータベース内の全てのプライベートに係るスケジュール情報を自宅のパソコンに送信する。これに基づき、会社や自宅のパソコンでは、スケジュール情報の同期処理が行われ、携帯電話機側にあるスケジュール情報と同期するよう、パソコンのメモリ内のスケジュールデータベースが書き換えられることとなる。
【0068】
CPU100は、登録画面の呼出し操作がなされなければ(S101:NO)、同期設定がなされている会社や自宅のパソコンからスケジュール情報が通信モジュール306で受信されたか否かを判定する(S106)。
【0069】
自宅または会社のパソコンでは、スケジュール情報が新たに登録されると、スケジュールデータベース内の全てのスケジュール情報が送信される。これにより、CPU100は、スケジュール情報が受信されたと判定すると(S106:YES)、スケジュール情報の同期処理を行う(S107)。
【0070】
即ち、まず、CPU100は、スケジュール情報の送信元が会社のパソコンであるか自宅のパソコンであるかを判定する。同期設定がなされる際、メモリ200には、同期設定が行われたパソコンを識別するための識別情報が記憶される。スケジュール情報には、パソコンの識別情報が付加されており、CPU100は、この識別情報に基づいて送信元のパソコンを判定する。
【0071】
CPU100は、送信元が会社のパソコンであると判定すると、送られてきた全てのスケジュール情報と、メモリ200内のスケジュールデータベースの仕事用のスケジュール情報とを比較し、スケジュールデータベースに登録されていないスケジュール情報を登録する。このとき、そのスケジュール情報に対し、仕事用のフラグがセットされる。一方、CPU100は、自宅のパソコンであると判定すると、送られてきた全てのスケジュール情報と、メモリ200内のスケジュールデータベースのプライベート用のスケジュール情報とを比較し、スケジュールデータベースに登録されていないスケジュール情報を登録する。このとき、そのスケジュール情報に対し、プライベート用のフラグがセットされる。
【0072】
以上のように、登録画面を用いた入力によって、あるいは、会社や自宅のパソコンからの送信によって、スケジュール情報の登録が行われる。
【0073】
なお、携帯電話機からの送信処理は、パソコンとの間で近接通信が可能となったときに、この近接通信を用いて行ってもよく、リアルタイムに送信しなくてもよい。また、携帯電話機の受信処理についても、近接通信が可能となったときに、所定のタイミングで行うようにしてもよい。
【0074】
図7は、スケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図8および図9は、スケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0075】
図7を参照して、CPU100は、スケジュール情報の確認画面を呼び出すための操作がユーザによってなされたか否かを判定する(S201)。ユーザは、スケジュール管理機能の初期画面において、確認画面の呼出し操作を行うことができる。この際、ユーザにより、スケジュール情報を確認したい日付を指定する操作が呼出し操作とともになされる。
【0076】
ユーザによって確認画面の呼び出し操作が行われると(S201:YES)、CPU100は、第2キャビネット2が閉じた状態であるか否かを判定する(S202)。そして、第2キャビネット2が閉じた状態であれば(S202:YES)、GPSモジュールからの位置情報に基づいて、現在、位置情報が取得された場所が、仕事に係る場所であるか否かを判定する(S203)。さらに、CPU100は、現在時刻が仕事に係る時間帯であるか否かを判定する(S204)。
【0077】
ユーザは、たとえば、図10(a)に示す条件登録画面を用いて、仕事に係る場所の位置情報と仕事に係る時間帯を予め登録しておく。ユーザは、自分の会社とその勤務時間を登録する場合、会社において条件登録画面を呼び出す。そして、「グループ」の項目において、「仕事」と「プライベート」の2つのグループから登録するグループとして、「仕事」のグループを選択する。次に、ユーザは、「位置」の項目にある「位置情報取得」のキーを押して、会社の位置情報をGPSモジュール303にて取得する。さらに、ユーザは「曜日」の項目において出勤する曜日を選択し、「時間」の項目において出勤時間帯を入力する。入力が完了すると、ユーザは、登録キーを押す。これによって、図10(b)示すように、条件登録画面で入力された情報がメモリ200内のデータベースに登録される。なお、位置情報や時間帯については、データベースに複数個登録できるようにすることが望ましい。
【0078】
CPU100は、現在取得された位置情報(その場所における位置情報)が、登録した位置情報に対して所定の範囲内の位置であれば、仕事に係る場所であると判定する。また、CPU100は、現在時刻が、登録された曜日かつ勤務時間帯であれば、仕事に係る時間帯であると判定する。
【0079】
CPU100は、現在の場所が仕事に係る場所であるか(S203:YES)、あるいは現在時刻が仕事に係る時間帯であれば(S204:YES)、仕事中にスケジュール情報が確認されている可能性が高いため、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S205)。これにより、ユーザは、仕事用のスケジュールの確認が行える。
【0080】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースから仕事用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第1ディスプレイ11に表示させる。これにより、第1ディスプレイ11には、たとえば、図8(a)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎に仕事用のスケジュール内容が表示される。
【0081】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、仕事用のスケジュール情報のみを確認できる。
【0082】
次に、CPU100は、第2キャビネット2が開かれたか否かを判定する(S206)。つまり、仕事用のスケジュールを見ているユーザは、プライベート用のスケジュール情報を確認したくなった場合、第2キャビネット2を開く。
【0083】
CPU100は、第2キャビネット2が開かれると(S206:YES)、第1ディスプレイ11の表示状態を維持したまま、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S207)。
【0084】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースからプライベート用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第2ディスプレイ21に表示させる。これにより、第2ディスプレイ21には、たとえば、図8(b)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎にプライベート用のスケジュール内容が表示される。
【0085】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、仕事用のスケジュール情報を確認できるとともに、第2ディスプレイ21を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報を確認することができる。
【0086】
一方、CPU100は、ステップS203で現在の場所が仕事に係る場所でないと判定し(S203:NO)、かつステップS204で現在時刻が仕事に係る時間帯でないと判定すれば(S204:YES)、プライベート中にスケジュール情報が確認されている可能性が高いため、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0087】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースからプライベート用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第1ディスプレイ11に表示させる。これにより、第1ディスプレイ11には、たとえば、図9(a)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎にプライベート用のスケジュール内容が表示される。
【0088】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報のみを確認できる。
【0089】
次に、CPU100は、第2キャビネット2が開かれたか否かを判定する(S209)。つまり、プライベート用のスケジュールを見ているユーザは、仕事用のスケジュール情報を確認したくなった場合には、第2キャビネット2を開く。
【0090】
CPU100は、第2キャビネット2が開かれると(S209:YES)、第1ディスプレイ11の表示状態を維持したまま、第2ディスプレイ21に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S210)。
【0091】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースから仕事用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第2ディスプレイ21に表示させる。これにより、第2ディスプレイ21には、たとえば、図9(b)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎に仕事用のスケジュール内容が表示される。
【0092】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報を確認できるとともに、第2ディスプレイ21を見ることにより、仕事用のスケジュール情報を確認することができる。
【0093】
さて、第2キャビネット2が開いた状態で、ユーザによりスケジュール確認画面の呼出し操作がなされる場合がある。CPU100は、確認画面の呼出し操作がなされた際に(S101:YES)、第2キャビネット2が開いていれば(S202:NO)、現在の場所や時間帯に関係なく、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S211)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S212)。
【0094】
なお、この場合、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に仕事用のスケジュール情報が表示されてもよい。また、ステップS203および/またはS204と同様な判定がなされ、仕事に係る場所や時間帯であれば、双方のディスプレイ11、21に仕事用のスケジュール情報が表示され、プライベートに係る場所や時間帯であれば、双方のディスプレイ11、21にプライベート用のスケジュール情報が表示されてもよい。このときは、1つのディスプレイのときの倍の数のスケジュール情報が表示できることになる。
【0095】
上記構成では、場所の判定と時刻の判定の双方を行うようにしているが、図11に示すように、場所の判定のみを行うようにしてもよい。この場合、CPU100は、現在の場所が仕事に係る場所であれば(S203:YES)、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S205)、仕事に係る場所でなければ(S203:NO)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0096】
また、図12に示すように、時刻の判定のみを行うようにしてもよい。この場合、CPU100は、現在時刻が仕事に係る時間帯であれば(S204:YES)、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S205)、仕事に係る時間帯でなければ(S204:NO)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0097】
図13は、スケジュール情報の確認画面においてスクロール操作がなされたときの制御処理の処理フローを示す図である。また、図14は、第2キャビネット2が閉じた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示し、図15は、第2キャビネット2が開いた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す。
【0098】
図13を参照して、CPU100は、確認画面が表示された状態において、スクロール操作がなされたか否かを判定する(S301)。たとえば、CPU100は、ユーザの指等によってディスプレイ面が上から下になぞられれば、現在の画面を下へ移動させる操作がなされたと判定し、ディスプレイ面が下から上になぞられれば、現在の画面を上へ移動させる操作がなされたと判定する。
【0099】
CPU100は、スクロール操作がなされたときに(S301:YES)、第2キャビネット2が閉じていれば(S302:YES)、スクロール操作に従って、第1ディスプレイ11の確認画面をスクロールさせる(S303)。図14(a)のように、第1ディスプレイ11が上から下にスクロール操作されると、図14(b)のように、前の時刻帯の確認画面へとスクロールする。
【0100】
一方、CPU100は、スクロール操作がなされたときに(S301:YES)、第2キャビネット2が開いていれば(S302:NO)、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21のどちらがスクロール操作されても、操作されたディスプレイのスクロールに連動させて、他のディスプレイを同じようにスクロールさせる(S304)。図15(a)のように、第1ディスプレイ11が上から下にスクロール操作されると、図15(b)のように、双方のディスプレイ11、21が前の時刻帯の確認画面へとスクロールする。
【0101】
このように、2つのディスプレイが連動してスクロールすれば、同じ時刻帯の仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報を容易に確認することができる。
【0102】
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、仕事中(プライベート中)には、第2キャビネット2を閉じた状態としておくことで、ユーザは、第1ディスプレイ11により、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報のみを容易に確認できる。また、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が他人に見られる惧れがない。しかも、ユーザは、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が見たいときには、第2キャビネット2を開くことで、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報を容易に確認することができる。
【0103】
また、本実施の形態によれば、仕事中である可能性が高いときには、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報が表示され、プライベート中である可能性が高いときには、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報が表示さる。即ち、一つのディスプレイにスケジュール表示する場合には、状況に応じて、所望とされ得るグループのスケジュール情報が表示されるので、ユーザは、表示を切替える操作を逐一行う必要がなく、ユーザの使い勝手が良くなる。
【0104】
<変更例1>
図16は、変更例1に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図17は、変更例1に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0105】
上記実施の形態では、第2キャビネット2が開かれた状態で、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報が、各々時間軸で一つにまとまり、各ディスプレイ11、21に表示されるような構成とされている。
【0106】
しかしながら、双方のディスプレイ11、21による表示形態を、本変更例のようにすることもできる。
【0107】
本変更例では、図7のステップS207、210、S211およびS212の処理に替えて、図16のステップS213の処理が実行される。CPU100は、第2キャビネット2が開かれた状態にある場合(S202:YES、S206:YES、S209:YES)、図17(b)に示すように、双方のディスプレイ11、21を用いて時刻毎に全てのスケジュール情報を表示する。
【0108】
なお、この場合もユーザは、同図(a)、(b)の状態で画面をなぞる等のスクロール操作を行うことにより、表示を上下にスクロールさせることができる。これにより、簡便に、所望の時刻帯のスケジュールを確認することができる。
【0109】
<変更例2>
図18は、変更例2に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図19(a)は、第2キャビネット2が閉じた状態で第1ディスプレイ11に表示されるグループを選択するための選択画面の表示例を示す図であり、図19(b)、(c)は、選択画面での選択に応じて表示される確認画面の表示例を示す図である。
【0110】
上記実施の形態では、第2キャビネット2が閉じられているときに、第1ディスプレイ11に表示されるスケジュール情報が、場所や時間帯に応じて自動的に選択されるような構成とされている。
【0111】
しかしながら、本変更例のように、第1ディスプレイ11に表示されるスケジュール情報が、ユーザによって選択されるような構成とされてもよい。
【0112】
本変更例では、図7のステップS203およびS204の処理に替えて、図18のステップS214およびS215の処理が実行される。CPU100は、確認画面の呼び出し操作が行われた際(S201:YES)、第2キャビネット2が閉じていれば(S202:YES)、図19(a)に示すように、グループを選択するための選択画面を第1ディスプレイ11に表示させる(S214)。そして、この選択画面において、ユーザにより「仕事」のグループが選択されれば(S215:YES)、図19(b)に示すように、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S205)。一方、ユーザにより「プライベート」のグループが選択されれば(S215:NO)、図19(c)に示すように、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0113】
なお、本変更例のように、確認画面が呼び出される度にユーザに選択を求めるような構成ではなく、所定の設定画面において、ユーザが予め何れかのグループを選択し設定できるような構成とされてもよい。この場合、確認画面が呼び出されると、予め設定されたグループのスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示される。
【0114】
<変更例3>
上記実施の形態では、本発明を、スケジュール管理の機能に適用した例について説明した。しかしながら、本発明を、アドレス帳の機能に適用することもできる。
【0115】
図20および図21は、変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0116】
本変更例においても、図5と同様の登録に係る制御処理が行われることにより、アドレス情報が、メモリ200内のアドレス情報に係るデータベース(以下、「アドレスデータベース」という)に登録される。たとえば、アドレス情報として、名前、電話番号、住所、メールアドレス、写真画像等がアドレスデータベースに登録され、一人ひとりのアドレス情報に対して仕事用のフラグ、またはプライベート用のフラグがセットされる。
【0117】
なお、本変更例の場合には、携帯電話機と会社や自宅のパソコンとの間でアドレス情報の同期設定が行われることとなる。
【0118】
また、本変更例では、図7、図11または図12と同様の表示に係る制御処理が行われる。即ち、図20に示すように、第2キャビネット2が閉じられた状態において、アドレス情報の確認画面の呼出し操作がなされた場合、仕事に係る場所や時間帯であれば、図20(a)に示すように、仕事用のアドレス情報、たとえば、アドレスデータベースに登録されたアドレス情報のうち写真画像と名前が、第1ディスプレイ11に表示される。そして、第2キャビネット2が開かれると、図20(b)に示すように、第2ディスプレイ21にプライベート用のアドレス情報が表示される。
【0119】
同様に、第2キャビネット2が閉じられた状態において、アドレス情報の確認画面の呼出し操作がなされた場合、プライベートに係る場所や時間帯であれば、図21(a)に示すように、プライベート用のアドレス情報が、第1ディスプレイ11に表示される。そして、第2キャビネット2が開かれると、図21(b)に示すように、第2ディスプレイ21に仕事用のアドレス情報が表示される。
【0120】
なお、アドレス情報の場合には、仕事とプライベートの共通のアドレス情報が存在し得る。この場合、アドレスデータベースでは仕事用とプライベート用の双方のフラグがセットされる。そして、図20および図21に示すように、第1ディスプレイ11のみの表示状態において、仕事とプライベートの共通のアドレス情報には、共通であることを示すマーク(たとえば、四角にPのマーク)が付される。なお、双方のディスプレイ11、21による表示状態に切り替わった場合、第2ディスプレイ21には、共通のアドレス情報は表示されない。また、図20および図21では、写真画像のないアドレス情報については、人物が破線で表されている。
【0121】
なお、本変更例においても、図13から図15で説明したスクロール操作に係る制御処理が実行され得る。また、変更例1および変更例2の構成が適用され得る。
【0122】
<その他>
上記実施の形態および変更例に示す形態以外にも、さらに種々変更が可能である。
【0123】
たとえば、上記実施の形態では、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21にプライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示されるようにしている。
【0124】
しかしながら、このような表示形態を第1のモードとしたうえで、さらに、以下に示す第2のモードが、第1のモードと選択的に実行されるような構成としてもよい。
【0125】
図22から図24は、第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0126】
第2のモードが選択された場合、図22(a)のように、第1ディスプレイ11のみに仕事用のスケジュール情報が表示された状態から、図22(b)のように、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に表示された仕事用のスケジュール情報の確認画面の後続の確認画面が、第2ディスプレイ21に表示される。
【0127】
また、第1ディスプレイ11には、切替キーM5が表示されており、図23(a)に示す、仕事用のスケジュール情報が表示された状態において、切替キーM5が押されると、図23(b)に示す、プライベート用のスケジュール情報が表示された状態となる。図23(b)の表示状態から、再び切替キーM5が押されれば、図23(a)の表示状態へ戻る。
【0128】
さらに、図24(a)のように、第1ディスプレイ11のみにプライベート用のスケジュール情報が表示された状態から、図24(b)のように、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に表示されたプライベート用のスケジュール情報の確認画面の後続の確認画面が、第2ディスプレイ21に表示される。
【0129】
なお、図22(b)に示す表示状態において、切替キーM5が押されると、図24(b)に示す表示状態に切り替わるようにされてもよい。さらに、図24(b)に示す状態から切替キーM5が押されたときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報が表示されるようにされてもよい。
【0130】
このように、第2のモードを設けるようにすれば、表示形態の幅が広がり、ユーザにとって、さらに使い勝手が良くなる。
【0131】
なお、図22から図24の構成は、図20および図21の変更例に適用することもできる。
【0132】
また、上記実施の形態では、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示された状態から、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11には、引き続き仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示されるような構成とされている。
【0133】
しかしながら、これとは逆に、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示された状態から、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11には、新たにプライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示されるような構成とされてもよい。
【0134】
また、上記実施の形態では、図6の登録画面において、ユーザが、「仕事」と「プライベート」の2つグループから何れかのグループを選択できる構成とされている。スケジュール情報は、選択されたグループに対応する識別フラグが付されてスケジュールデータベースに登録される。しかしながら、「仕事」と「プライベート」の2つのグループが、さらに小さなグループ、たとえば、「仕事」のグループなら、「仕事(狭義)」、「会議」、「出張」等に、「プライベート」のグループなら、「デート」、「食事」、「趣味」等に分けられ、登録画面では、これら小グループが表示されるようにしてもよい。スケジュール情報は、選択された小グループに対応する識別フラグが付されてスケジュールデータベースに登録される。
【0135】
この場合、たとえば、「仕事」のグループに属するスケジュール情報が表示されるときには、「仕事」のグループに属する小グループ(「仕事(狭義)」、「会議」、「出張」等)の識別フラグがセットされたスケジュール情報がスケジュールデータベースから読み出される。また、「プライベート」のグループに属するスケジュール情報が表示されるときには、「プライベート」のグループに属する小グループ(「デート」、「食事」、「趣味」等)の識別フラグがセットされたスケジュール情報がスケジュールデータベースから読み出される。
【0136】
さらに、上記実施の形態では、仕事に係るグループとプライベートに係るグループの2つのグループが設定されている。
【0137】
しかしながら、「仕事」と「プライベート」に限らず、他のグループ分けがなされてもよい。たとえば、家族に係るグループと家族以外に係るグループに分けられてもよい。この場合、たとえば、図10(a)と同様の条件登録画面により、自宅の位置情報や自宅にいる時間帯が登録され、図7、図11または図12と同様の制御処理により、ステップS203では、現在の場所が家族に係る場所か否かが判定され、ステップS204では、現在時刻が家族に係る時間帯か否かが判定される。そして、現在の場所が自宅であるときや現在時刻が自宅にいるような時間帯であるときには、第2キャビネット2が閉じた状態で、家族に係るスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示される。
【0138】
また、スケジュール情報が、3つ、あるいはそれ以上のグループに分けられるような構成とされてもよい。たとえば、「仕事」、「習い事」、「フリー」の3つグループ分け、「学校」、「クラブ活動」、「習い事」、「フリー」の4つのグループ分け、等が考えられる。この場合、第2キャビネット2が開かれた状態において、第2ディスプレイ21には、第1ディスプレイ11に表示された一つのグループ以外の全てのグループのスケジュール情報が表示され得る。あるいは、第2ディスプレイ21には、他のグループの中からユーザによって予め選択された一つのグループのスケジュール情報が表示され得る。さらには、第2ディスプレイ21には、他の何れかのグループのスケジュール情報が表示され、図22に示すような切替キーM5によってさらに他のグループに切り替えられるようにしても良い。また、図17の場合と同様、第2キャビネット2が開かれた状態において、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21に全てのグループのスケジュール情報を表示するようにしても良い。
【0139】
なお、「仕事」と「プライベート」のグループ分けや、「家族」と「家族以外」のグループ分けなど、どのようなグループ分けを行うかをユーザが設定できるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザは、「仕事」や「家族」など、どの事柄を優先するかを考えて、所望するグループ分けを行うことができる。
【0140】
さらに、上記実施の形態では、スケジュール情報が何れのグループに属するか否かを識別フラグによって識別するようにしているが、メモリ200内に、グループ毎に異なるデータベースを構築することによって、グループの識別を行うようにしてもよい。
【0141】
また、上記実施の形態では、スケジュール情報が送信されるパソコンが会社のパソコンであるか自宅のパソコンであるかに応じてスケジュールデータベースの識別フラグが設定されるような構成とされている。しかしながら、送信元のパソコンによらず、そのスケジュール情報に仕事用かプライベート用かの識別情報が付加されている場合には、その識別情報に従って識別フラグがセットされるような構成とされてもよい。
【0142】
さらに、上記実施の形態では、携帯電話機と会社や自宅のパソコンのスケジューラとの間でスケジュール情報の同期設定がなされるような構成とされている。しかしながら、これに限らず、ウェブサイト上のスケジュール管理機能との間でスケジュール情報の同期設定がなされるような構成とされてもよい。この場合、ウェブサーバからスケジュール情報が送信され、その際、仕事用かプライベート用かを識別する識別情報がスケジュール情報に付加され得る。よって、携帯電話機側では、識別情報を判定するにより、スケジュールデータベースにおいて識別フラグがセットされ得る。
【0143】
さらに、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0144】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0145】
11 第1ディスプレイ(第1の表示部)
14 磁石(切替部)
16 突起部(切替部)
17 突起部(切替部)
21 第2ディスプレイ(第2の表示部)
23 磁石(切替部)
26 軸部(切替部)
27 軸部(切替部)
34 コイルバネ(切替部)
39 案内溝(切替部)
100 CPU(表示制御部)
200 メモリ(記憶部、位置登録部、時刻登録部)
303 GPSモジュール(位置取得部)
305 時計回路(計時部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機やPDA等の携帯端末装置には、スケジュール管理を行うためのアプリケーション(スケジューラ)が備えられている(たとえば、特許文献1参照)。ユーザは、スケジューラを起動して、予めスケジュール情報を登録することができ、また、登録しておいたスケジュール情報を確認することができる。
【0003】
このように、ユーザは、スケジューラを利用して、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とを一元管理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−110394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような携帯端末装置では、スケジュールが確認される際、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが区別なく表示される。たとえば、同じ日付のスケジュール情報が同じ画面に表示されるような構成の場合には、同じ日付の仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報とが同じ画面に表示される。
【0006】
しかしながら、会社の同僚には、プライベート用のスケジュール情報を見られたくない場合があり、家族や友人には、仕事用のスケジュール情報を見られたくない場合がある。
【0007】
また、仕事中など仕事用のスケジュール情報だけを見たい状況において、両方のスケジュール情報が混在していると、所望のスケジュール情報を確認しづらい。仕事以外のときなどプライベート用のスケジュール情報だけを見たい状況においても同様である。
【0008】
携帯端末装置には、電話番号や住所などアドレス管理を行うためのアプリケーション(アドレス帳)が備られている。アドレス帳においても、仕事用のアドレス情報(電話番号、メールアドレス、住所など)とプライベート用のアドレス情報とが一元管理されており、アドレス情報が確認される際、仕事用のアドレス情報とプライベート用のアドレス情報とが区別なく表示される。よって、アドレス帳の機能においても、スケジュール管理の機能と同様な問題が生じ得る。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、異なるグループに属する情報を状況に応じて好適に表示することができ、ユーザの使い勝手の良い携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の携帯端末装置は、第1の表示部および第2の表示部と、前記第1の表示部のみが外部に現れる第1の状態と、前記第1の表示部および前記第2の表示部の双方が外部に現れる第2の状態とに切り替えるための切替部と、前記第1の表示部および前記第2の表示部への表示を制御する表示制御部と、情報をグループ分けして記憶する記憶部とを備える。ここで、前記表示制御部は、前記第1の状態にあるときには、前記第1の表示部に第1のグループの情報を表示し、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に前記第1のグループとは別の第2のグループの情報が含まれるよう表示を行う。
【0011】
たとえば、前記複数のグループは、仕事に係るグループおよびプライベートに係るグループを含み得る。また、前記情報は、スケジュール情報またはアドレス情報を含み得る。
【0012】
本発明の携帯端末装置によれば、表示形態を第1の状態としておくことで、他のグループの情報(たとえば、プライベート用のスケジュール情報やアドレス情報)を他人に見られる惧れなく、所望のグループの情報(たとえば、仕事に係るスケジュール情報やアドレス情報)を確認することができる。また、表示形態を第2の状態に切り替えることにより、他のグループの情報を確認することができる。
【0013】
本発明の携帯端末装置において、前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部に前記第1のグループの情報を表示するとともに前記第2の表示部に前記第2のグループの情報を表示するような構成とされ得る。
【0014】
このような構成とすれば、第1のグループの情報と第2のグループの情報が各表示部に分けて表示されるため、それぞれの情報を容易に確認できる。
【0015】
本発明の携帯端末装置において、前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときに、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に全ての前記グループの情報が含まれるよう表示を行うような構成とされ得る。
【0016】
このような構成とすれば、第2の状態において、全グループの情報を確認することができる。
【0017】
本発明の携帯端末装置は、位置情報を取得する位置取得部と、位置と前記グループとを対応づけて登録する位置登録部とを備えるような構成とされ得る。この場合、前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在位置に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる。
【0018】
また、本発明の携帯端末装置は、時刻を計測する計時部と、時刻と前記グループとを対応づけて登録する時刻登録部とを備えるような構成とされ得る。この場合、前記表示制御部は、現在時刻に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる。
【0019】
このような構成とすれば、第1の状態において、ユーザが情報を確認する場所や時間帯に応じて、ユーザに所望され得るグループの情報を、第1の表示部に表示させることができる。たとえば、現在の場所が会社である場合や現在時刻が勤務時間帯である場合には、第1の状態において、仕事に係る情報を表示させることができる。一方、現在の場所が自宅である場合や現在時刻が勤務時間外の時間帯である場合には、第1の状態において、プライベートに係る情報を表示させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、異なるグループに属する情報を状況に応じて好適に表示することができ、ユーザの使い勝手の良い携帯端末装置を提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態から開いた状態へ切替えるための切替え操作について説明するための図である。
【図3】実施の形態に係る携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態において、第1ディスプレイに表示される初期画面の表示例を示す図である。
【図5】実施の形態に係るスケジュール情報を登録するための制御処理について説明するための図である。
【図6】実施の形態に係るスケジュール情報の登録画面の表示例を示す図である。
【図7】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図8】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図9】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図10】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態で第1ディスプレイに表示されるグループの決定に用いられる場所と時間の条件を登録する操作について説明するための図である
【図11】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す他の処理フローである。
【図12】実施の形態に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す他の処理フローである。
【図13】実施の形態に係るスケジュール情報の確認画面においてスクロール操作がなされたときの制御処理の処理フローを示す図である。
【図14】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す図である。
【図15】実施の形態に係る第2キャビネットが開いた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す図である。
【図16】変更例1に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図17】変更例1に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図18】変更例2に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。
【図19】変更例2に係る第2キャビネットが閉じた状態で第1ディスプレイに表示されるグループを選択するための選択画面の表示例、および選択画面での選択に応じて表示される確認画面の表示例を示す図である。
【図20】変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図21】変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図22】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図23】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【図24】その他の変更例に係る第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、携帯電話機の構成を示す図(分解斜視図)である。携帯電話機は、第1キャビネット1と、第2キャビネット2と、これら第1、第2キャビネット1、2を保持する保持体3とで構成されている。
【0025】
第1キャビネット1は、横長の直方体形状を有する。第1キャビネット1には、第1ディスプレイ11が配されており、そのディスプレイ面が、第1キャビネット1の正面に臨んでいる。第1ディスプレイ11は、後述のように第1液晶パネル11aと第1液晶パネル11aを照明する第1バックライト11bとで構成されている。
【0026】
第1ディスプレイ11の前面には、第1タッチパネル12が配されている。第1タッチパネル12は透明なシート状を有しており、第1タッチパネル12を透してディスプレイ11に表示される表示画面を見ることができる。
【0027】
第1タッチパネル12は、マトリクス状に配された第1透明電極と第2透明電極とを備えている。第1タッチパネル12は、これら透明電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザに触られたディスプレイ面上の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。
【0028】
第1キャビネット1の内部には、中央やや後ろ位置にカメラモジュール13が配されている。このカメラモジュール13における被写体像を取り込むためのレンズ窓(図示せず)が、第1キャビネット1の下面に設けられている。第1キャビネット1の内部には、また、前面近傍の中央位置に磁石14が配されており、右前角部に磁石15が配されている。さらに、上キャビネット1の右側面および左側面には、それぞれ、突起部16、17が設けられている。
【0029】
第2キャビネット2は、横長の直方体形状を有する。すなわち、第2キャビネット2は、第1キャビネット1とほぼ同じ形状と大きさを有する。第2キャビネット2には、第2ディスプレイ21が配されており、そのディスプレイ面が、第2キャビネット2の正面に臨んでいる。第2ディスプレイ21は、後述のように第2液晶パネル21aと第2液晶パネル21aを照明する第2バックライト21bとで構成されている。なお、第1ディスプレイ11および第2ディスプレイ21は、有機EL等他の表示素子により構成されてもよい。
【0030】
第2ディスプレイ21の前面には、第2タッチパネル22が配されている。第2タッチパネル22の構成は、第1タッチパネル12と同様である。
【0031】
第2キャビネット2の内部には、後面近傍の中央位置に磁石23が配されている。
この磁石23と第1キャビネット1の磁石14とは、後述の如く大画面を構成する位置に第1キャビネット1と第2キャビネット2が位置づけられた状態(開状態)にあるときに、互いに引き合うよう構成されている。なお、第1キャビネット1および第2キャビネット2において、一方の磁石の磁力が十分大きければ、他方の磁石を磁性体に代えてもよい。
【0032】
第2キャビネット2内部において、右前角部には閉鎖センサ24が配されており、右後角部には開放センサ25が配されている。これらセンサ24、25は、たとえば、ホールICなどで構成され、磁石の磁力に反応して検出信号を出力する。後述するように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが重なった状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、閉鎖センサ24に接近するので、閉鎖センサ24からON信号が出力される。一方、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが前後に並んだ状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、開放センサ25に接近するので、開放センサ25からON信号が出力される。
【0033】
さらに、第2キャビネット2の右側面には2つの軸部26が設けられており、左側面には2つの軸部27が設けられている。
【0034】
保持体3は、底板部31と、底板部31の右端部に形成された右保持部32と、底板部31の左端部に形成された左保持部33とで構成されている。底板部31、右保持部32および左保持部33に囲まれた収容領域Rに、第1キャビネット1および第2キャビネット2が上下に重なった状態で収容される。
【0035】
底板部31には、3つのコイルバネ34が左右方向に並ぶように配されている。これらコイルバネ34は、第2キャビネット2が保持体3に取り付けられた状態において、第2キャビネット2の下面に当接し、第2キャビネット2に対して上方に押し上げる力を付与する。
【0036】
右保持部32の上面にはマイク35および電源キー36が配されている。また、右保持部32の外側面には、操作キー群37が配されている。操作キー群37は、たとえば、3つの操作キー37a、37b、37cからなる。マナーモードの設定など、一定の機能については、これら操作キーを操作することにより、タッチパネル12、22を操作することなく実行される。左保持部33の上面には、通話スピーカ38が配されている。ユーザは、左保持部33側が耳元に、右保持部32側が口元にくるように携帯電話機を持って、通話を行う。
【0037】
右保持部32および左保持部33の内側面には、案内溝39(左保持部33側のみ図示)が形成されている。案内溝39は、前後方向に延びる上溝39aおよび下溝39bと、溝の前側に形成され、上溝39aと下溝39bとに繋がるよう上下に延びる2つの縦溝39cとで構成されている。
【0038】
携帯電話機をアセンブルする際には、軸部26、27をガイド溝39の下溝39bに挿入するようにして、第2キャビネット2を保持体3の収容領域R内に配置し、さらに、突起部16、17をガイド溝39の上溝39aに挿入するようにして、第1キャビネット1を保持体3の収容領域R内であって第2キャビネット2の上に配置する。
【0039】
こうして、第1キャビネット1は、上溝39aに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネット2は、下溝39bに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネット2が前方に移動し、軸部26、27が縦溝39cまでくると、第2キャビネット2は、縦溝39cに案内されて上下にスライド可能となる。
【0040】
図2は、第2キャビネット2が閉じた状態から開いた状態へ切替えるための操作について説明するための図である。
【0041】
初期の状態においては、同図(a)に示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の背後に隠れた状態となっている。この状態(閉状態)においては、第1ディスプレイ11のみが外部に露出している。切替えの操作は、ユーザによって手動で行われる。
【0042】
まず、ユーザは、同図(b)に示すように、第1キャビネット1を後方(矢印の方向)に移動させる。次に、第1キャビネット1の後方への移動が完了すると、同図(c)に示すように、第2キャビネット2を前方へ引き出す。この引出し操作によって、第2キャビネット2が第1キャビネット1に完全に重ならない位置、すなわち第1キャビネット1の前に並ぶ位置まで移動すると、上述のように、軸部26、27が縦溝39cにくるので、第2キャビネット2はコイルバネ33に押されて上昇する。このとき、磁石14と磁石23とが引き合うことによって、さらに大きな上昇力が働く。こうして、第2キャビネット2が完全に開いた状態(開状態)になると、同図(d)に示すように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが、前後に密着するように、且つ面一となるように並ぶ。第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21の双方が外部に露出し、2つの画面が一体化された大画面の状態となる。
【0043】
図3は、携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機は、上述した各構成要素の他、CPU100、メモリ200、映像エンコーダ301、音声エンコーダ302、GPSモジュール303、キー入力回路304、時計回路305、通信モジュール306、バックライト駆動回路307、映像デコーダ308、音声デコーダ309、外部スピーカ310を備えている。
【0044】
カメラモジュール13はCCD等の撮像素子を有する。カメラモジュール13は、撮像素子から出力された撮像信号をデジタル化し、その撮像信号にガンマ補正等の各種補正を施して映像エンコーダ301へ出力する。映像エンコーダ301は、カメラモジュール13からの撮像信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
【0045】
マイク35は、集音した音声を音声信号に変換して音声エンコーダ302へ出力する。音声エンコーダ302は、マイク35からのアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換するとともに、デジタルの音声信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
【0046】
GPSモジュール303は、上空にある複数のGPS衛星からの信号に基づいて、経度、緯度等の地理的な現在位置を測位し、その位置情報(GPS情報)をCPU100に出力する。
【0047】
キー入力回路304は、電源キー36や操作キー群37の各キーが操作されたときに、各キーに応じた入力信号をCPU100へ出力する。時計回路305は、時刻を計測してCPU100へ出力する。CPU100は、時計回路305による計時結果から日時を把握する。
【0048】
通信モジュール306は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などの送信データを無線信号に変換し、アンテナ306aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ306aを介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などの受信データに変換してCPU100へ出力する。
【0049】
バックライト駆動回路307は、CPU100からの制御信号に応じた電圧信号を第1バックライト11bおよび第2バックライト21bに供給する。第1バックライト11bは、バックライト駆動回路307からの電圧信号により点灯し、第1液晶パネル11aを照明する。第2バックライト21bは、バックライト駆動回路307からの電圧信号により点灯し、第2液晶パネル21aを照明する。
【0050】
なお、第2バックライト21bは閉状態から開き始めると点灯してもよいし、開状態になったとき、あるいは開状態になる前(たとえば、図2(c)の状態)に点灯してもよい。
【0051】
映像デコーダ308は、CPU100からの映像信号を第1液晶パネル11aおよび第2液晶パネル21aで表示できるアナログ若しくはデジタルの映像信号に変換し、これら液晶パネル11a、21aに出力する。第1液晶パネル11aおよび第2液晶パネル21aは、映像信号に応じた画像(表示画面)を各ディスプレイ面上に表示する。
【0052】
音声デコーダ309は、CPU100からの音声信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音声信号に変換して通話スピーカ38に出力する。また、音声デコーダ309は、CPU100からの着信音、アラーム音等の各種報知音の音信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音信号に変換して外部スピーカ310へ出力する。通話スピーカ38は、音声デコーダ309からの音声信号を音声として再生する。外部スピーカ310は、音声デコーダ309からの着信音等を再生する。
【0053】
メモリ200は、ROMおよびRAMを含む。メモリ200には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ200には、カメラモジュール13で撮影した画像データや通信モジュール304を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
【0054】
CPU100は、キー入力回路304およびタッチパネル12、22からの操作入力信号に基づき、制御プログラムに従って、カメラモジュール13、マイク35、通信モジュール306、液晶パネル11a、21a、通話スピーカ38、外部スピーカ310等を動作させる。これにより、通話機能、電子メール機能等の各種機能(アプリケーション)を実行する。
【0055】
また、CPU100は、メモリ200内に用意されたワークエリア内で、各ディスプレイ11、21に表示する表示画面を生成し、表示画面を構成するための映像信号を出力する。
【0056】
図4は、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11に表示される初期画面の表示例を示す図である。
【0057】
第2キャビネット2が閉じた状態において、たとえば、第1ディスプレイ11には、初期画面としてメニュー画面が表示される。メニュー画面には、たとえば、同図に示すように、各種のアプリケーションを実行するためのアイコンM1が表示されている。アプリケーションは、あらかじめ登録されているアプリケーション以外にも、たとえば、インターネットを通じたダウンロード等により入手可能であり、入手されたアプリケーションは、インストールにより携帯電話機に追加される。
【0058】
ユーザは、第1ディスプレイ11に表示された所望のアイコンを指などでタッチすることにより、所望のアプリケーションを実行することができる。
【0059】
第1ディスプレイ11には、さらに、受信状態を示すアンテナマークM2およびバッテリーの残量を示す残量マークM3が表示されている。ユーザは、アンテナマークM2により受信状態を確認でき、残量マークM3によりバッテリーの残量を確認することができる。
【0060】
さて、上記初期画面において、「スケジュール」のアイコンM1がユーザによってタッチされると、スケジューラが起動し、スケジュール管理の機能が実行される。ユーザは、スケジュールの登録画面おいて所望のスケジュール情報を登録し、登録したスケジュール情報を確認画面において確認することができる。
【0061】
図5は、スケジュール情報を登録するための制御処理について説明するための図である。同図(a)は、スケジュール登録に係る処理フローを示し、同図(b)は、登録されるスケジュール情報に係るデータベース(以下、「スケジュールデータベース」という)を示す。なお、スケジュールデータベースは、メモリ200に構築される。
【0062】
また、図6は、スケジュール情報の登録画面の表示例を示す図である。同図(a)は、スケジュール情報が入力される前の状態を示し、同図(b)は、スケジュール情報が入力された後の状態を示す。
【0063】
図5(a)を参照して、CPU100は、スケジュール情報の登録画面を呼び出すための操作がユーザによってなされたか否かを判定する(S101)。ユーザは、スケジュール管理機能の初期画面において、登録画面の呼出し操作を行うことができる。
【0064】
ユーザによって登録画面の呼び出し操作が行われると(S101:YES)、CPU100は、第1ディスプレイ11および第2ディスプレイ21に登録画面を表示させる。即ち、CPU100は、図6(a)に示すように、第1ディスプレイ11に、日時および内容の入力を行うための表示を行わせ、さらに、グループ(「プライベート」、「仕事」)の選択を行うための絵柄D1の表示を行わせる。また、CPU100は、第2ディスプレイ21に文字や数字の入力を行うためのQWERTYキーM4の表示を行わせる。
【0065】
図6(b)に示すように、ユーザは、QWERTYキーM4を用いて日時と内容を入力する。さらに、ユーザは、入力したスケジュール情報のグループを選択する。たとえば、「仕事」のグループを選択する場合、ユーザは、図6に斜線部で示す窓部を、指等でドラッグして右から左へスライドさせることで、「仕事」のグループの窓部を開け、「プライベート」のグループを窓部で覆う。こうして、ユーザは、日時および内容の入力と、グループの選択が完了すると、登録キーを押す。
【0066】
CPU100は、ユーザによって登録操作が行われると(S103:YES)、スケジュールデータベースに、入力されたスケジュール情報を登録する。このとき、図5(b)に示すように、スケジュール情報の種別に応じて、スケジュールデータベースの識別フラグがセットされる。即ち、仕事用のスケジュール情報であれば、仕事用のフラグがセットされ、フプライベート用のスケジュール情報であれば、プライベート用のフラグがセットされる。
【0067】
次に、CPU100は、本携帯電話機との間でスケジュール情報の同期設定がなされている会社や自宅のパソコンへ、登録されたスケジュール情報を、通信モジュール306を介して送信する(S105)。CPU100は、今回、登録されたスケジュール情報が、仕事に係るものであれば、スケジュールデータベース内の全ての仕事に係るスケジュール情報を会社のパソコンに送信し、プライベートに係るものであれば、スケジュールデータベース内の全てのプライベートに係るスケジュール情報を自宅のパソコンに送信する。これに基づき、会社や自宅のパソコンでは、スケジュール情報の同期処理が行われ、携帯電話機側にあるスケジュール情報と同期するよう、パソコンのメモリ内のスケジュールデータベースが書き換えられることとなる。
【0068】
CPU100は、登録画面の呼出し操作がなされなければ(S101:NO)、同期設定がなされている会社や自宅のパソコンからスケジュール情報が通信モジュール306で受信されたか否かを判定する(S106)。
【0069】
自宅または会社のパソコンでは、スケジュール情報が新たに登録されると、スケジュールデータベース内の全てのスケジュール情報が送信される。これにより、CPU100は、スケジュール情報が受信されたと判定すると(S106:YES)、スケジュール情報の同期処理を行う(S107)。
【0070】
即ち、まず、CPU100は、スケジュール情報の送信元が会社のパソコンであるか自宅のパソコンであるかを判定する。同期設定がなされる際、メモリ200には、同期設定が行われたパソコンを識別するための識別情報が記憶される。スケジュール情報には、パソコンの識別情報が付加されており、CPU100は、この識別情報に基づいて送信元のパソコンを判定する。
【0071】
CPU100は、送信元が会社のパソコンであると判定すると、送られてきた全てのスケジュール情報と、メモリ200内のスケジュールデータベースの仕事用のスケジュール情報とを比較し、スケジュールデータベースに登録されていないスケジュール情報を登録する。このとき、そのスケジュール情報に対し、仕事用のフラグがセットされる。一方、CPU100は、自宅のパソコンであると判定すると、送られてきた全てのスケジュール情報と、メモリ200内のスケジュールデータベースのプライベート用のスケジュール情報とを比較し、スケジュールデータベースに登録されていないスケジュール情報を登録する。このとき、そのスケジュール情報に対し、プライベート用のフラグがセットされる。
【0072】
以上のように、登録画面を用いた入力によって、あるいは、会社や自宅のパソコンからの送信によって、スケジュール情報の登録が行われる。
【0073】
なお、携帯電話機からの送信処理は、パソコンとの間で近接通信が可能となったときに、この近接通信を用いて行ってもよく、リアルタイムに送信しなくてもよい。また、携帯電話機の受信処理についても、近接通信が可能となったときに、所定のタイミングで行うようにしてもよい。
【0074】
図7は、スケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図8および図9は、スケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0075】
図7を参照して、CPU100は、スケジュール情報の確認画面を呼び出すための操作がユーザによってなされたか否かを判定する(S201)。ユーザは、スケジュール管理機能の初期画面において、確認画面の呼出し操作を行うことができる。この際、ユーザにより、スケジュール情報を確認したい日付を指定する操作が呼出し操作とともになされる。
【0076】
ユーザによって確認画面の呼び出し操作が行われると(S201:YES)、CPU100は、第2キャビネット2が閉じた状態であるか否かを判定する(S202)。そして、第2キャビネット2が閉じた状態であれば(S202:YES)、GPSモジュールからの位置情報に基づいて、現在、位置情報が取得された場所が、仕事に係る場所であるか否かを判定する(S203)。さらに、CPU100は、現在時刻が仕事に係る時間帯であるか否かを判定する(S204)。
【0077】
ユーザは、たとえば、図10(a)に示す条件登録画面を用いて、仕事に係る場所の位置情報と仕事に係る時間帯を予め登録しておく。ユーザは、自分の会社とその勤務時間を登録する場合、会社において条件登録画面を呼び出す。そして、「グループ」の項目において、「仕事」と「プライベート」の2つのグループから登録するグループとして、「仕事」のグループを選択する。次に、ユーザは、「位置」の項目にある「位置情報取得」のキーを押して、会社の位置情報をGPSモジュール303にて取得する。さらに、ユーザは「曜日」の項目において出勤する曜日を選択し、「時間」の項目において出勤時間帯を入力する。入力が完了すると、ユーザは、登録キーを押す。これによって、図10(b)示すように、条件登録画面で入力された情報がメモリ200内のデータベースに登録される。なお、位置情報や時間帯については、データベースに複数個登録できるようにすることが望ましい。
【0078】
CPU100は、現在取得された位置情報(その場所における位置情報)が、登録した位置情報に対して所定の範囲内の位置であれば、仕事に係る場所であると判定する。また、CPU100は、現在時刻が、登録された曜日かつ勤務時間帯であれば、仕事に係る時間帯であると判定する。
【0079】
CPU100は、現在の場所が仕事に係る場所であるか(S203:YES)、あるいは現在時刻が仕事に係る時間帯であれば(S204:YES)、仕事中にスケジュール情報が確認されている可能性が高いため、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S205)。これにより、ユーザは、仕事用のスケジュールの確認が行える。
【0080】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースから仕事用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第1ディスプレイ11に表示させる。これにより、第1ディスプレイ11には、たとえば、図8(a)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎に仕事用のスケジュール内容が表示される。
【0081】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、仕事用のスケジュール情報のみを確認できる。
【0082】
次に、CPU100は、第2キャビネット2が開かれたか否かを判定する(S206)。つまり、仕事用のスケジュールを見ているユーザは、プライベート用のスケジュール情報を確認したくなった場合、第2キャビネット2を開く。
【0083】
CPU100は、第2キャビネット2が開かれると(S206:YES)、第1ディスプレイ11の表示状態を維持したまま、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S207)。
【0084】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースからプライベート用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第2ディスプレイ21に表示させる。これにより、第2ディスプレイ21には、たとえば、図8(b)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎にプライベート用のスケジュール内容が表示される。
【0085】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、仕事用のスケジュール情報を確認できるとともに、第2ディスプレイ21を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報を確認することができる。
【0086】
一方、CPU100は、ステップS203で現在の場所が仕事に係る場所でないと判定し(S203:NO)、かつステップS204で現在時刻が仕事に係る時間帯でないと判定すれば(S204:YES)、プライベート中にスケジュール情報が確認されている可能性が高いため、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0087】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースからプライベート用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第1ディスプレイ11に表示させる。これにより、第1ディスプレイ11には、たとえば、図9(a)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎にプライベート用のスケジュール内容が表示される。
【0088】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報のみを確認できる。
【0089】
次に、CPU100は、第2キャビネット2が開かれたか否かを判定する(S209)。つまり、プライベート用のスケジュールを見ているユーザは、仕事用のスケジュール情報を確認したくなった場合には、第2キャビネット2を開く。
【0090】
CPU100は、第2キャビネット2が開かれると(S209:YES)、第1ディスプレイ11の表示状態を維持したまま、第2ディスプレイ21に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S210)。
【0091】
即ち、CPU100は、スケジュールデータベースから仕事用のフラグがセットされたスケジュール情報を読み出し、第2ディスプレイ21に表示させる。これにより、第2ディスプレイ21には、たとえば、図9(b)に示すように、ユーザにより指定された日付の時刻毎に仕事用のスケジュール内容が表示される。
【0092】
こうして、ユーザは、第1ディスプレイ11を見ることにより、プライベート用のスケジュール情報を確認できるとともに、第2ディスプレイ21を見ることにより、仕事用のスケジュール情報を確認することができる。
【0093】
さて、第2キャビネット2が開いた状態で、ユーザによりスケジュール確認画面の呼出し操作がなされる場合がある。CPU100は、確認画面の呼出し操作がなされた際に(S101:YES)、第2キャビネット2が開いていれば(S202:NO)、現在の場所や時間帯に関係なく、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S211)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S212)。
【0094】
なお、この場合、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に仕事用のスケジュール情報が表示されてもよい。また、ステップS203および/またはS204と同様な判定がなされ、仕事に係る場所や時間帯であれば、双方のディスプレイ11、21に仕事用のスケジュール情報が表示され、プライベートに係る場所や時間帯であれば、双方のディスプレイ11、21にプライベート用のスケジュール情報が表示されてもよい。このときは、1つのディスプレイのときの倍の数のスケジュール情報が表示できることになる。
【0095】
上記構成では、場所の判定と時刻の判定の双方を行うようにしているが、図11に示すように、場所の判定のみを行うようにしてもよい。この場合、CPU100は、現在の場所が仕事に係る場所であれば(S203:YES)、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S205)、仕事に係る場所でなければ(S203:NO)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0096】
また、図12に示すように、時刻の判定のみを行うようにしてもよい。この場合、CPU100は、現在時刻が仕事に係る時間帯であれば(S204:YES)、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させ(S205)、仕事に係る時間帯でなければ(S204:NO)、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0097】
図13は、スケジュール情報の確認画面においてスクロール操作がなされたときの制御処理の処理フローを示す図である。また、図14は、第2キャビネット2が閉じた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示し、図15は、第2キャビネット2が開いた状態でスクロール操作がなされたときの画面表示例を示す。
【0098】
図13を参照して、CPU100は、確認画面が表示された状態において、スクロール操作がなされたか否かを判定する(S301)。たとえば、CPU100は、ユーザの指等によってディスプレイ面が上から下になぞられれば、現在の画面を下へ移動させる操作がなされたと判定し、ディスプレイ面が下から上になぞられれば、現在の画面を上へ移動させる操作がなされたと判定する。
【0099】
CPU100は、スクロール操作がなされたときに(S301:YES)、第2キャビネット2が閉じていれば(S302:YES)、スクロール操作に従って、第1ディスプレイ11の確認画面をスクロールさせる(S303)。図14(a)のように、第1ディスプレイ11が上から下にスクロール操作されると、図14(b)のように、前の時刻帯の確認画面へとスクロールする。
【0100】
一方、CPU100は、スクロール操作がなされたときに(S301:YES)、第2キャビネット2が開いていれば(S302:NO)、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21のどちらがスクロール操作されても、操作されたディスプレイのスクロールに連動させて、他のディスプレイを同じようにスクロールさせる(S304)。図15(a)のように、第1ディスプレイ11が上から下にスクロール操作されると、図15(b)のように、双方のディスプレイ11、21が前の時刻帯の確認画面へとスクロールする。
【0101】
このように、2つのディスプレイが連動してスクロールすれば、同じ時刻帯の仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報を容易に確認することができる。
【0102】
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、仕事中(プライベート中)には、第2キャビネット2を閉じた状態としておくことで、ユーザは、第1ディスプレイ11により、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報のみを容易に確認できる。また、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が他人に見られる惧れがない。しかも、ユーザは、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が見たいときには、第2キャビネット2を開くことで、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報を容易に確認することができる。
【0103】
また、本実施の形態によれば、仕事中である可能性が高いときには、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報が表示され、プライベート中である可能性が高いときには、第2キャビネット2が閉じた状態において、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報が表示さる。即ち、一つのディスプレイにスケジュール表示する場合には、状況に応じて、所望とされ得るグループのスケジュール情報が表示されるので、ユーザは、表示を切替える操作を逐一行う必要がなく、ユーザの使い勝手が良くなる。
【0104】
<変更例1>
図16は、変更例1に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図17は、変更例1に係るスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0105】
上記実施の形態では、第2キャビネット2が開かれた状態で、仕事用のスケジュール情報とプライベート用のスケジュール情報が、各々時間軸で一つにまとまり、各ディスプレイ11、21に表示されるような構成とされている。
【0106】
しかしながら、双方のディスプレイ11、21による表示形態を、本変更例のようにすることもできる。
【0107】
本変更例では、図7のステップS207、210、S211およびS212の処理に替えて、図16のステップS213の処理が実行される。CPU100は、第2キャビネット2が開かれた状態にある場合(S202:YES、S206:YES、S209:YES)、図17(b)に示すように、双方のディスプレイ11、21を用いて時刻毎に全てのスケジュール情報を表示する。
【0108】
なお、この場合もユーザは、同図(a)、(b)の状態で画面をなぞる等のスクロール操作を行うことにより、表示を上下にスクロールさせることができる。これにより、簡便に、所望の時刻帯のスケジュールを確認することができる。
【0109】
<変更例2>
図18は、変更例2に係るスケジュール情報を表示するための制御処理を示す処理フローである。また、図19(a)は、第2キャビネット2が閉じた状態で第1ディスプレイ11に表示されるグループを選択するための選択画面の表示例を示す図であり、図19(b)、(c)は、選択画面での選択に応じて表示される確認画面の表示例を示す図である。
【0110】
上記実施の形態では、第2キャビネット2が閉じられているときに、第1ディスプレイ11に表示されるスケジュール情報が、場所や時間帯に応じて自動的に選択されるような構成とされている。
【0111】
しかしながら、本変更例のように、第1ディスプレイ11に表示されるスケジュール情報が、ユーザによって選択されるような構成とされてもよい。
【0112】
本変更例では、図7のステップS203およびS204の処理に替えて、図18のステップS214およびS215の処理が実行される。CPU100は、確認画面の呼び出し操作が行われた際(S201:YES)、第2キャビネット2が閉じていれば(S202:YES)、図19(a)に示すように、グループを選択するための選択画面を第1ディスプレイ11に表示させる(S214)。そして、この選択画面において、ユーザにより「仕事」のグループが選択されれば(S215:YES)、図19(b)に示すように、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報を表示させる(S205)。一方、ユーザにより「プライベート」のグループが選択されれば(S215:NO)、図19(c)に示すように、第1ディスプレイ11にプライベート用のスケジュール情報を表示させる(S208)。
【0113】
なお、本変更例のように、確認画面が呼び出される度にユーザに選択を求めるような構成ではなく、所定の設定画面において、ユーザが予め何れかのグループを選択し設定できるような構成とされてもよい。この場合、確認画面が呼び出されると、予め設定されたグループのスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示される。
【0114】
<変更例3>
上記実施の形態では、本発明を、スケジュール管理の機能に適用した例について説明した。しかしながら、本発明を、アドレス帳の機能に適用することもできる。
【0115】
図20および図21は、変更例3に係るアドレス情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0116】
本変更例においても、図5と同様の登録に係る制御処理が行われることにより、アドレス情報が、メモリ200内のアドレス情報に係るデータベース(以下、「アドレスデータベース」という)に登録される。たとえば、アドレス情報として、名前、電話番号、住所、メールアドレス、写真画像等がアドレスデータベースに登録され、一人ひとりのアドレス情報に対して仕事用のフラグ、またはプライベート用のフラグがセットされる。
【0117】
なお、本変更例の場合には、携帯電話機と会社や自宅のパソコンとの間でアドレス情報の同期設定が行われることとなる。
【0118】
また、本変更例では、図7、図11または図12と同様の表示に係る制御処理が行われる。即ち、図20に示すように、第2キャビネット2が閉じられた状態において、アドレス情報の確認画面の呼出し操作がなされた場合、仕事に係る場所や時間帯であれば、図20(a)に示すように、仕事用のアドレス情報、たとえば、アドレスデータベースに登録されたアドレス情報のうち写真画像と名前が、第1ディスプレイ11に表示される。そして、第2キャビネット2が開かれると、図20(b)に示すように、第2ディスプレイ21にプライベート用のアドレス情報が表示される。
【0119】
同様に、第2キャビネット2が閉じられた状態において、アドレス情報の確認画面の呼出し操作がなされた場合、プライベートに係る場所や時間帯であれば、図21(a)に示すように、プライベート用のアドレス情報が、第1ディスプレイ11に表示される。そして、第2キャビネット2が開かれると、図21(b)に示すように、第2ディスプレイ21に仕事用のアドレス情報が表示される。
【0120】
なお、アドレス情報の場合には、仕事とプライベートの共通のアドレス情報が存在し得る。この場合、アドレスデータベースでは仕事用とプライベート用の双方のフラグがセットされる。そして、図20および図21に示すように、第1ディスプレイ11のみの表示状態において、仕事とプライベートの共通のアドレス情報には、共通であることを示すマーク(たとえば、四角にPのマーク)が付される。なお、双方のディスプレイ11、21による表示状態に切り替わった場合、第2ディスプレイ21には、共通のアドレス情報は表示されない。また、図20および図21では、写真画像のないアドレス情報については、人物が破線で表されている。
【0121】
なお、本変更例においても、図13から図15で説明したスクロール操作に係る制御処理が実行され得る。また、変更例1および変更例2の構成が適用され得る。
【0122】
<その他>
上記実施の形態および変更例に示す形態以外にも、さらに種々変更が可能である。
【0123】
たとえば、上記実施の形態では、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21にプライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示されるようにしている。
【0124】
しかしながら、このような表示形態を第1のモードとしたうえで、さらに、以下に示す第2のモードが、第1のモードと選択的に実行されるような構成としてもよい。
【0125】
図22から図24は、第2のモードにおけるスケジュール情報の確認画面の表示例を示す図である。
【0126】
第2のモードが選択された場合、図22(a)のように、第1ディスプレイ11のみに仕事用のスケジュール情報が表示された状態から、図22(b)のように、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に表示された仕事用のスケジュール情報の確認画面の後続の確認画面が、第2ディスプレイ21に表示される。
【0127】
また、第1ディスプレイ11には、切替キーM5が表示されており、図23(a)に示す、仕事用のスケジュール情報が表示された状態において、切替キーM5が押されると、図23(b)に示す、プライベート用のスケジュール情報が表示された状態となる。図23(b)の表示状態から、再び切替キーM5が押されれば、図23(a)の表示状態へ戻る。
【0128】
さらに、図24(a)のように、第1ディスプレイ11のみにプライベート用のスケジュール情報が表示された状態から、図24(b)のように、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11に表示されたプライベート用のスケジュール情報の確認画面の後続の確認画面が、第2ディスプレイ21に表示される。
【0129】
なお、図22(b)に示す表示状態において、切替キーM5が押されると、図24(b)に示す表示状態に切り替わるようにされてもよい。さらに、図24(b)に示す状態から切替キーM5が押されたときには、第1ディスプレイ11に仕事用のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21にプライベート用のスケジュール情報が表示されるようにされてもよい。
【0130】
このように、第2のモードを設けるようにすれば、表示形態の幅が広がり、ユーザにとって、さらに使い勝手が良くなる。
【0131】
なお、図22から図24の構成は、図20および図21の変更例に適用することもできる。
【0132】
また、上記実施の形態では、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示された状態から、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11には、引き続き仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に、プライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示されるような構成とされている。
【0133】
しかしながら、これとは逆に、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示された状態から、第2キャビネット2が開かれると、第1ディスプレイ11には、新たにプライベート用(仕事用)のスケジュール情報が表示され、第2ディスプレイ21に、仕事用(プライベート用)のスケジュール情報が表示されるような構成とされてもよい。
【0134】
また、上記実施の形態では、図6の登録画面において、ユーザが、「仕事」と「プライベート」の2つグループから何れかのグループを選択できる構成とされている。スケジュール情報は、選択されたグループに対応する識別フラグが付されてスケジュールデータベースに登録される。しかしながら、「仕事」と「プライベート」の2つのグループが、さらに小さなグループ、たとえば、「仕事」のグループなら、「仕事(狭義)」、「会議」、「出張」等に、「プライベート」のグループなら、「デート」、「食事」、「趣味」等に分けられ、登録画面では、これら小グループが表示されるようにしてもよい。スケジュール情報は、選択された小グループに対応する識別フラグが付されてスケジュールデータベースに登録される。
【0135】
この場合、たとえば、「仕事」のグループに属するスケジュール情報が表示されるときには、「仕事」のグループに属する小グループ(「仕事(狭義)」、「会議」、「出張」等)の識別フラグがセットされたスケジュール情報がスケジュールデータベースから読み出される。また、「プライベート」のグループに属するスケジュール情報が表示されるときには、「プライベート」のグループに属する小グループ(「デート」、「食事」、「趣味」等)の識別フラグがセットされたスケジュール情報がスケジュールデータベースから読み出される。
【0136】
さらに、上記実施の形態では、仕事に係るグループとプライベートに係るグループの2つのグループが設定されている。
【0137】
しかしながら、「仕事」と「プライベート」に限らず、他のグループ分けがなされてもよい。たとえば、家族に係るグループと家族以外に係るグループに分けられてもよい。この場合、たとえば、図10(a)と同様の条件登録画面により、自宅の位置情報や自宅にいる時間帯が登録され、図7、図11または図12と同様の制御処理により、ステップS203では、現在の場所が家族に係る場所か否かが判定され、ステップS204では、現在時刻が家族に係る時間帯か否かが判定される。そして、現在の場所が自宅であるときや現在時刻が自宅にいるような時間帯であるときには、第2キャビネット2が閉じた状態で、家族に係るスケジュール情報が第1ディスプレイ11に表示される。
【0138】
また、スケジュール情報が、3つ、あるいはそれ以上のグループに分けられるような構成とされてもよい。たとえば、「仕事」、「習い事」、「フリー」の3つグループ分け、「学校」、「クラブ活動」、「習い事」、「フリー」の4つのグループ分け、等が考えられる。この場合、第2キャビネット2が開かれた状態において、第2ディスプレイ21には、第1ディスプレイ11に表示された一つのグループ以外の全てのグループのスケジュール情報が表示され得る。あるいは、第2ディスプレイ21には、他のグループの中からユーザによって予め選択された一つのグループのスケジュール情報が表示され得る。さらには、第2ディスプレイ21には、他の何れかのグループのスケジュール情報が表示され、図22に示すような切替キーM5によってさらに他のグループに切り替えられるようにしても良い。また、図17の場合と同様、第2キャビネット2が開かれた状態において、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21に全てのグループのスケジュール情報を表示するようにしても良い。
【0139】
なお、「仕事」と「プライベート」のグループ分けや、「家族」と「家族以外」のグループ分けなど、どのようなグループ分けを行うかをユーザが設定できるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザは、「仕事」や「家族」など、どの事柄を優先するかを考えて、所望するグループ分けを行うことができる。
【0140】
さらに、上記実施の形態では、スケジュール情報が何れのグループに属するか否かを識別フラグによって識別するようにしているが、メモリ200内に、グループ毎に異なるデータベースを構築することによって、グループの識別を行うようにしてもよい。
【0141】
また、上記実施の形態では、スケジュール情報が送信されるパソコンが会社のパソコンであるか自宅のパソコンであるかに応じてスケジュールデータベースの識別フラグが設定されるような構成とされている。しかしながら、送信元のパソコンによらず、そのスケジュール情報に仕事用かプライベート用かの識別情報が付加されている場合には、その識別情報に従って識別フラグがセットされるような構成とされてもよい。
【0142】
さらに、上記実施の形態では、携帯電話機と会社や自宅のパソコンのスケジューラとの間でスケジュール情報の同期設定がなされるような構成とされている。しかしながら、これに限らず、ウェブサイト上のスケジュール管理機能との間でスケジュール情報の同期設定がなされるような構成とされてもよい。この場合、ウェブサーバからスケジュール情報が送信され、その際、仕事用かプライベート用かを識別する識別情報がスケジュール情報に付加され得る。よって、携帯電話機側では、識別情報を判定するにより、スケジュールデータベースにおいて識別フラグがセットされ得る。
【0143】
さらに、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0144】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0145】
11 第1ディスプレイ(第1の表示部)
14 磁石(切替部)
16 突起部(切替部)
17 突起部(切替部)
21 第2ディスプレイ(第2の表示部)
23 磁石(切替部)
26 軸部(切替部)
27 軸部(切替部)
34 コイルバネ(切替部)
39 案内溝(切替部)
100 CPU(表示制御部)
200 メモリ(記憶部、位置登録部、時刻登録部)
303 GPSモジュール(位置取得部)
305 時計回路(計時部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置において、
第1の表示部および第2の表示部と、
前記第1の表示部のみが外部に現れる第1の状態と、前記第1の表示部および前記第2の表示部の双方が外部に現れる第2の状態とに切り替えるための切替部と、
前記第1の表示部および前記第2の表示部への表示を制御する表示制御部と、
情報をグループ分けして記憶する記憶部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態にあるときには、前記第1の表示部に第1のグループの情報を表示し、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に前記第1のグループとは別の第2のグループの情報が含まれるよう表示を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部に前記第1のグループの情報を表示するとともに前記第2の表示部に前記第2のグループの情報を表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときに、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に全ての前記グループの情報が含まれるよう表示を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
位置情報を取得する位置取得部と、
位置と前記グループとを対応づけて登録する位置登録部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在位置に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
時刻を計測する計時部と、
時刻と前記グループとを対応づけて登録する時刻登録部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在時刻に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記複数のグループは、仕事に係るグループおよびプライベートに係るグループを含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記情報は、スケジュール情報またはアドレス情報を含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項1】
携帯端末装置において、
第1の表示部および第2の表示部と、
前記第1の表示部のみが外部に現れる第1の状態と、前記第1の表示部および前記第2の表示部の双方が外部に現れる第2の状態とに切り替えるための切替部と、
前記第1の表示部および前記第2の表示部への表示を制御する表示制御部と、
情報をグループ分けして記憶する記憶部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態にあるときには、前記第1の表示部に第1のグループの情報を表示し、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に前記第1のグループとは別の第2のグループの情報が含まれるよう表示を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときには、前記第1の表示部に前記第1のグループの情報を表示するとともに前記第2の表示部に前記第2のグループの情報を表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記表示制御部は、前記第2の状態にあるときに、前記第1の表示部と前記第2の表示部とからなる表示画面に全ての前記グループの情報が含まれるよう表示を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
位置情報を取得する位置取得部と、
位置と前記グループとを対応づけて登録する位置登録部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在位置に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
時刻を計測する計時部と、
時刻と前記グループとを対応づけて登録する時刻登録部と、を備え、
前記表示制御部は、前記第1の状態において、現在時刻に適合するグループの情報を前記第1のグループの情報として前記第1の表示部に表示させる、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記複数のグループは、仕事に係るグループおよびプライベートに係るグループを含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記情報は、スケジュール情報またはアドレス情報を含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−135346(P2011−135346A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293130(P2009−293130)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]