説明

携帯電子装置と共に使用される別個のコード制御部及び別個のコード制御部を有する付属品

携帯電子装置に補助装置を接続するための制御コードが提供される。制御コードは可撓性の細長い筐体と、補助装置が接続される筐体の一端部から筐体の他端部まで延出する複数の電気導体とを含む。更に、制御コードは、筐体の他端部に装着され、補助装置と協働する携帯電子装置を動作可能にするために携帯電子装置に複数の電気導体を接続するように構成されたコネクタを含む。コネクタは、携帯電子装置により受け入れ可能に構成された少なくとも1つの端子を含み、少なくとも1つの端子は、筐体の物理的操作から発生する制御入力を携帯電子装置に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に携帯電子装置に関し、特に、携帯電子装置と共に使用されるコード制御部及びコード制御部を有する付属品に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子装置は、ここ数十年間の間に普及し、今でも人気が増え続けている。最新の携帯電子装置の多くは音声信号及び/又はビデオ信号の記録又は再生の機能を有しているか又はそれに適した機能を有している。例えば、携帯CDプレーヤ又はDVDプレーヤ、MPEGプレーヤ、MP−3プレーヤなどは非常に多様な形態の個人向けエンターテイメントを提供する。音声及び/又は映像によるエンターテイメントに関わらず、どのようなユーザの好みをも満たす数多くの携帯電子装置が存在している。
【0003】
同様に、移動電話、ページャ、通信機、例えば、電子オーガナイザ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォンなどの形態をとる携帯電子装置の普及も進んでいる。ユーザは、そのような装置を利用して、他者と通信し、データを格納及び操作し、テキストを作成するなどの操作を同一の装置内で何度でも実行できる。
【0004】
所定の携帯電子装置が実行する特定の用途に対応して、携帯電子装置と組み合わせて1つ以上の付属品が使用される場合が多い。そのような付属品の例としては、ヘッドセット、携帯キーボード、入力ペン、スキャナなどがあり、それらは適切なコード及びコネクタを介して携帯電子装置に結合される。多くの用途でヘッドセットが使用される。通常、ヘッドセットは、1つ又は2つのイヤプラグの形態からなる1つ以上のスピーカ及び/又は1つ以上のマイクロホンを具備する。ヘッドセットを使用することにより、移動電話のユーザは、周囲の人々が電話の会話を聴取できない状態を維持でき、プライバシーを享受することができる。更に、ヘッドセットの適切なマイクロホンを使用すれば、バックグラウンドノイズが高い状況であっても、十分に通話を成立させることができる。
【0005】
携帯電子装置と共に使用される多くの付属品においては、付属品を介して携帯電子装置を制御できることが望ましく、更には制御できるようにすることが必要である。例えば、ヘッドセットの場合、ヘッドセットを介して携帯電子装置の音量を調整できることが望ましい。これにより、ユーザは、ポケット、バッグ又は携帯電子装置が保持されうる任意の場所に手を伸ばして、携帯電子装置上で音量を調整する必要がなくなる。携帯音楽プレーヤ又は音楽プレーヤを内蔵する移動電話の場合、ヘッドセットを介して音量、再生、停止、スキップ、繰返し、一時停止などの機能をユーザが制御できることが望ましい。移動電話の場合、ヘッドセットを介してユーザが着呼できるか又は終話できれば、ポケット、バッグなどの中にある移動電話まで手を伸ばす必要がなくなり、望ましい。他の種類の付属品の場合には、付属品自体を介して携帯電子装置をオン及びオフするか又はその他の機能を実行できるようにすることが望ましい。
【0006】
従来より、付属品を介してユーザがパーソナル電子装置を制御できるように構成した付属品は存在している。例えば、音量調整を含むヘッドセットは存在している。しかし、通常、音量調整はイヤホン自体にあるボタンの形態をとっているため、そのカバーは大型となり、一般に、イヤホンを装着している人は不便を感じていた。また、制御ボタンの数が増すにつれて、ヘッドセットは大きくなり、不便さも増す。同様に、イヤホンを携帯電子装置に接続するコードに配置した制御スイッチを介して音量調整が可能なヘッドセットもある。しかし、制御スイッチは、通常、スライドスイッチ、押しボタンなどを収納する小さな箱形カバーの形態をとっている。その場合、付属品のコードは更に大型となり、使い勝手が悪くなるうえ、装着している人は余分な重さを感じ、歩くにつれて振り子効果をより大きく受けることとなる。この場合も、制御ボタンの数が増すにつれて、ヘッドセットは大きくなり、不便さが増すこととなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の欠点を考慮して、当該技術分野においては、パーソナル電子装置を制御可能な小型且つ利便性の高い付属品が強く求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの面によれば、携帯電子装置に補助装置を接続するための制御コードが提供される。制御コードは可撓性の細長い筐体と、補助装置が接続される筐体の一端部から筐体の他端部まで延出する複数の電気導体とを含む。更に、制御コードは、筐体の他端部に装着され、補助装置と協働する携帯電子装置の動作を可能にするために携帯電子装置に複数の電気導体を接続するように構成されたコネクタを含む。コネクタは、携帯電子装置により受け入れ可能に構成された少なくとも1つの端子を含み、少なくとも1つの端子は、筐体の物理的操作から得られる制御入力を携帯電子装置に対して行う。
【0009】
別の面によれば、筐体は、複数の導体を取り囲む内側シースと、内側シースを取り囲み且つ内側シースから、通常は離間して配置された外側シースとを具備し、互いに対向する内側シースの面及び外側シースの面はそれぞれ少なくとも部分的に導電性であり、制御コードは、制御コードの長さに沿って互いに離間して配置され且つ内側シースの面と外側シースの面とを分離させる複数の別個のスペーサを更に具備し、別個のスペーサは、内側シースの面と外側シースの面とを互いに接触させるような物理的操作の結果として容易につぶれる空隙を相互間に形成する。
【0010】
本発明の別の面によれば、内側シースは、複数の電気導体の周囲に巻き付けられた導電性の面を有する材料から形成される。
【0011】
更に別の面によれば、内側シースは、複数の電気導体が貫通する中空の芯を有する可撓性の管から構成される。
【0012】
更に別の面においては、制御コードは、内側シースの少なくとも一部と外側シースの一部との間に結合された複数の別個の抵抗器素子を含む。
【0013】
別の面によれば、内側シースの面と外側シースの面とを互いに接触させるような物理的操作の結果として空隙がつぶれることにより、別個の抵抗器素子のうち対応する少なくとも1つの抵抗器素子は少なくとも1つの端子から見た場合の抵抗に、選択的に追加されるか又は該抵抗から選択的に除去される。
【0014】
別の面によれば、別個の抵抗器素子は別個のスペーサに埋め込まれる。
【0015】
更に別の面によれば、特定の同時操作を示す制御入力を発生するために、筐体は複数の別個の場所で同時に物理的に操作することが可能である。
【0016】
更に別の面によれば、制御コードは、物理的操作の結果として、少なくとも1つの端子から見た場合の抵抗に、選択的に追加されるか又は該抵抗から選択的に除去される複数の別個の抵抗器素子を含む。
【0017】
別の面によれば、携帯電子装置が提供される。携帯電子装置は、所定の機能を実行する機能回路網と、制御コードのコネクタを受け入れ可能な装置コネクタと、携帯電子装置の動作を制御する際に又は携帯電子装置の動作を制御するために携帯電子装置と関連する所定の基準に従って制御コードにより供給される制御信号に適応するアダプタとを含む。
【0018】
1つの面によれば、制御信号は、再生、一時停止、停止、音量、トラック選択、着呼、発呼及び終話のうち少なくとも1つを制御するように動作する。
【0019】
1つの面によれば、携帯電子装置は移動電話である。
【0020】
別の面によれば、携帯電子装置は音楽プレーヤである。
【0021】
更に別の面によれば、携帯電子付属品が提供される。携帯電子付属品は制御コードを含み、補助装置を更に含む。
【0022】
別の面によれば、補助装置は移動電話用パーソナルハンズフリー装置である。
【0023】
更に別の面によれば、補助装置はパーソナルヘッドホンである。
【0024】
上記の目的及び関連する目的を実現するために、本発明は、以下に十分に説明され且つ請求の範囲の中で特定される特徴を含む。以下の説明及び添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明する。しかし、それらの実施形態は、本発明の原理を採用しうる種々の方法のうちいくつかの方法を示したものである。本発明の他の目的、利点及び新規な特徴は、図面と関連させて本発明の以下の詳細な説明を考慮することにより明らかになるであろう。
【0025】
本明細書中で使用される場合の用語「具備する」は、記載される特徴、数字、ステップ又は構成要素の存在を特定すると解釈されるが、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、構成要素又はそれらの集合の存在又は追加を除外するものではないことを留意すべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、図面を参照して本発明を説明する。図中、同じ図中符号は一貫して同じ要素を表すために使用される。
【0027】
図1は、本発明に係る付属品20の一実施形態を示す。この特定の実施例においては、付属品20は、移動電話24などの携帯電子装置に制御コード26を介して接続するヘッドセット22の形態の補助装置を含む。従来のヘッドセットの場合と同様に、移動電話24のユーザは、ヘッドセット22を使用して、通話の相手側との間でパーソナルハンズフリー(PHF)通信を体験できる。
【0028】
本発明の制御コード26は可撓性の細長い筐体28を含む。筐体28は、ヘッドセット22を移動電話24に接続する1本以上の導電性ワイヤを含む。特に、ヘッドセット22は筐体28の一端部に接続され、コネクタ30は他端部に接続される。コネクタ30は、移動電話24に含まれる対応するコネクタ32を介して移動電話24に着脱自在に接続するように構成される。これにより、周知のように、ユーザは必要に応じてPHF付属品20を移動電話に装着できる。
【0029】
一実施形態においては、制御コード26の一部を固定状態に維持するために、ヘッドセット22は適切なコネクタ(図示せず)を介して制御コード26の端部に固定装着される。別の実施形態によれば、ヘッドセット22を含む種々の異なる補助装置と組み合わせて同一の制御コード26を使用できるように、ヘッドセット22は制御コード26に着脱自在に接続される。
【0030】
以下の説明を読むことにより理解されるように、本発明の制御コード26を使用して、ユーザは単純に制御コード26を物理的に操作するだけで移動電話24(又は他の携帯電子装置)の動作を制御できる。特に、ユーザは、可撓性の細長い筐体28を強く押す、つまむ、曲げるなどの操作を単純に実行することにより、移動電話24を制御するようにしてもよい。そのような物理的操作の結果、移動電話24を制御するために、抵抗又は容量などの制御コード26の1つ以上の特性の変化が検出される。筐体28の物理的操作により、ヘッドセット22又は制御コード26自体に制御ボタン又はスイッチを設ける必要なく種々の異なる種類の制御を実行することができる。これによりヘッドセット又はコードが大型化し、ユーザの使い勝手が悪くなるといった状況を回避することができる。
【0031】
本明細書中、本発明は主に移動電話24の付属品及びコード制御部に関連して説明する。しかし、本発明が多様な種類の付属品及び携帯電子装置に適用可能であることは当業者により理解されるであろう。本発明は必ずしも移動電話に限定されず、あらゆる種類の付属品及び携帯電子装置を包含することを意図している。
【0032】
本明細書中で使用される用語「携帯電子装置」は携帯無線通信機器を含む。用語「携帯無線通信装置」は本明細書中において「移動無線端末」と呼ばれる場合もあり、移動無線端末には、移動電話、ページャ、通信機、例えば電子オーガナイザ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォンなどの全ての機器が含まれる。
【0033】
図2は、制御コード26及びヘッドセット22を詳細に示したものである。ヘッドセット22はスピーカ40及びマイクロホン42を含む。従来通り、スピーカ40はユーザの耳の付近に配置されるように設計され、マイクロホン42は(例えば、ブームを介して)口の付近に配置されるように設計される。1本以上の導電性ワイヤ44は制御コード26の細長い筐体28の内部に含まれ、スピーカ40をコネクタ30の対応する端子46に接続する。ユーザがパーソナルハンズフリー方式で通話の相手側の声を聞くことができるように、ワイヤ44は移動電話24からの音声信号をスピーカ40に伝導するように機能することが理解されるであろう。同様に、1本以上の導電性ワイヤ48は細長い筐体28の内部に含まれ、マイクロホン42をコネクタ30の対応する端子50に接続する。この場合も、ユーザがパーソナルハンズフリー方式で通話の相手側に話しかけることができるように、ワイヤ48はマイクロホン42からの音声信号を移動電話24へ伝導するように機能することが理解されるであろう。
【0034】
図2に示される本発明の実施例においては、制御コード26は、コネクタ30の内部に1対の端子52及び54を更に含む。以下に更に詳細に説明されるように、端子52及び54は、筐体28の物理的操作から得られる制御入力を移動電話24に供給するために制御コード26の内部に電気的に接続される。この制御入力は端子52及び54におけるインピーダンス(例えば抵抗及び/又は容量)の変化により表現されてもよい。あるいは、制御入力は、端子52及び54で出力される別個の電圧、デジタルコードなどにより表現されてもよい。いずれにしても、強く押す、つまむ、曲げるなどの筐体28の物理的操作の結果、移動電話24に制御入力が供給される。この制御入力はヘッドセット22の音量増減、着呼又は終話などの機能を実行する。制御コード26が移動電話24により理解される所定の方法で制御入力を移動電話24に供給するように構成されている限り、ユーザは、制御コード26を使用して、単純に筐体28を物理的に操作するだけで実質的にどのような機能を制御してもよい。ヘッドセット22に余分な制御ボタンを設けたり、可撓性の細長い筐体28に加えてスイッチ又は制御ボタンを収納するコントロールボックスを設ける必要はない。
【0035】
図3及び図4は、本発明の特定の一実施形態に係る細長い筐体28の関連部分をそれぞれ示す側面図及び端部横断面図である。筐体28はほぼ中空の芯60を含み、導電性のワイヤ44及び48(図3及び図4には図示せず)は、芯60を貫通してコネクタ30とヘッドセット22との間に延出する。中空の芯60は、ほぼ円筒形の内側シース62により形成される。内側シース62は、ヘッドセットを携帯電子装置に接続するコードの絶縁/保護被覆材として通常使用される種類の、一般には柔軟なゴム又はプラスチックなどの可撓性材料から製造されるのが好ましい。本明細書中、可撓性であるとは、一般に、材料が筐体28の長手方向軸に沿って弾性的に湾曲しやすいか又は撓みやすく且つ/又は筐体28の長手方向軸に関して半径方向に弾性的に湾曲しやすいか又は撓みやすいことを意味する。
【0036】
図4に最も良く示されるように、内側シース62の外面には導電層64が設けられる。導電層64は筐体28のほぼ全長に沿って設けられるのが好ましいが、少なくとも、制御を実行するために物理的操作が加えられるべき筐体28の関連部分に沿って設けられる。導電層64は、本明細書中で理解されるような本発明の特定の実施形態に基づいて、コネクタ30の端子52に直接的又は間接的に接続される。導電層64は、内側シース62の面に積層された銅又は他の導電性材料の薄いシートから製造されるのが好ましい。あるいは、導電層64は、周知の蒸着技術を使用して内側シース62の面に蒸着された導電性材料から製造されてもよい。内側シース62の面に導電層64を形成するための特定の方法は最も広い意味において本発明を限定するものではなく、本明細書においてはあらゆる方法が考えられる。
【0037】
スペーサ層66は導電層62を取り囲んでいる。スペーサ層66を取り囲む導電層68は、筐体28に含まれる外側シース70の内面に形成される。スペーサ層66はそれ自体が可撓性であり、一般に、内側シース62の外面にある導電層64をほぼ円筒形の外側シース70の内面に形成された導電層68から分離する働きをする。本実施形態においては、スペーサ層66は非導電性メッシュスリーブから形成されてもよい。例えば、スペーサ層66はナイロンなどの織布から製造されてもよい。織布を構成する繊維の太さ及び密度は、通常の状態(すなわち、ユーザによる筐体28の物理的操作が実行されていない状態)にある場合に、スペーサ層66が導電層64及び68の間の分離を維持するように選択される。これに対し、例えば、ユーザの指によって筐体28がつままれるか、強く押されるか又は曲げられた場合には、スペーサ層66は半径方向につぶれるので、つままれた場所、押された場所、曲げられた場所などにおいて導電層64及び68は互いに接触する。
【0038】
導電層68は、導電層64と同様に、コネクタ30の端子54に直接的又は間接的に接続される。本発明の一実施形態によれば、導電層64及び68の一方又は双方は抵抗素子を含む。その結果、端子52及び54が導電層に直接接続されている場合、端子52及び54に発生する抵抗は、筐体28をつまむ、強く押す、曲げるなどの結果として導電層64及び68が互いに接触する場所までの筐体28の長さに沿って場所の関数として変化する。例えば、図5は、筐体をつまむ、強く押す、曲げるなどの結果として導電層64及び68が互いに接触する場所がコネクタ30から離間するほど、端子52及び54の間の抵抗Rが容易に増加することを示す。
【0039】
移動電話24は、物理的操作の結果としての抵抗の変化を検出することにより、音量を上げる、音量を下げるなどの動作を実行するように構成されている。例えば、端子52及び54の間の抵抗Rは細長い筐体28の長さに沿って多くの別個の帯域に分割されている。導電層64及び68を接触させるようにユーザが筐体28をつまむか、曲げるか又は強く押すと、その結果として、端子52及び54の間に抵抗が発生する。移動電話24は、その抵抗がどの帯域に含まれるかを判定し、ヘッドセット22の音量を対応するレベルに調整するように構成することができる。このように、多くの異なるレベル(例えば、11レベル)で音量調整を実行するためにコード制御部が使用されてもよい。
【0040】
あるいは、筐体28は連続方式と呼んでもよい方法で物理的に操作されてもよい。例えば、ユーザは指を使って特定の場所で筐体28をつまむか、強く押すか又は曲げる。そして、つまんだ状態、押した状態又は曲げた状態を維持しつつ、ユーザは、筐体の長さに沿った特定のつまむ場所、押す場所又は曲げる場所を変えるように指を上又は下へ滑らせてもよい。ユーザが指をコネクタ30に向かって滑らせるか又はコネクタ30から離れるように滑らせるかに応じて、端子52及び54の間の抵抗は、そのような指を滑らせる操作時間に応じて減少又は増加する。移動電話24は、そのような抵抗の連続的減少又は連続的増加を検出し、それに比例して音量レベルを調整するように構成することができる。本開示に基づいて、本発明の基本原理を利用してあらゆる種類の制御を実行できることは明らかであろう。
【0041】
内側シース62と同様に、外側シース70は、ヘッドセットを携帯電子装置に接続するコードの絶縁/保護被覆材として通常使用される種類の、一般には柔軟なゴム又はプラスチックなどの可撓性材料から製造されるのが好ましい。また、導電層68は筐体28のほぼ全長に沿って設けられるのが好ましいが、少なくとも、制御を実行するために物理的操作が加えられるべき筐体28の関連部分に沿って設けられる。導電層68は、外側シース70の内面の表面に積層された銅又は他の導電性材料の薄いシートから形成されるのが好ましい。あるいは、導電層68は、周知の蒸着技術を使用して外側シース70の内面に蒸着された導電性材料から形成されてもよい。導電層68を形成するための特定の方法は同様に最も広い意味において本発明を限定するものではなく、本明細書においてはあらゆる方法が考えられる。
【0042】
図6は、図3及び図4の実施形態のような抵抗原理ではなく、静電容量原理を利用する本発明の一実施形態を示したものである。同一の図中符号により表されるように、図6の実施形態の構成は図3及び図4の実施形態の構成とほぼ同一である。従って、簡潔にするために主な相違点のみを説明する。特に、図3及び図4の実施形態におけるスペーサ層66の代わりに、図6に示されるような可撓性誘電体層80が使用される。誘電体層80は導電層64及び68を分離することにより、導電層64及び68が端子52及び54に直接接続されている場合に端子の間に静電容量値が得られる。通常の条件(すなわち、筐体28の物理的操作を伴わない条件)の下では、端子52及び54は相互間に所定の静電容量を有する。ユーザが筐体28をつまむか、強く押すか又は曲げると、可撓性誘電体層80はつままれた場所、押された場所又は曲げられた場所で半径方向に容易につぶれる。その結果、つままれた場所、押された場所、曲げられた場所などで導電層64及び68の間の空隙はひずみ、一般に縮小する。これにより、物理的操作の場所及び/又は程度に従って、端子52及び54の間に発生する容量は変化する。
【0043】
筐体28の特定の静電容量特性は理論的又は経験的に判定でき、抵抗を用いる実施形態と同様に、端子52及び54の間の静電容量の変化は、移動電話24を制御するために利用されてもよい。更に別の実施形態においては、導電層64及び68のうち1つ以上は、図3及び図4の実施形態と同様の抵抗素子を含んでもよい。この場合、端子52及び54は、同様に移動電話24を制御するために複素インピーダンスを利用することとなる。
【0044】
図3〜図4及び図6の実施形態は、それぞれ、ヘッドセット22と移動電話24との間で音声信号を供給するワイヤ44及び48とは無関係に、筐体28の特性の変化に依存する。これに対し、図7及び図8の実施形態においては、全く同じワイヤ44及び48が利用されてもよい。例えば、図8は、筐体28がスピーカ40に/から音声信号を供給する1対のワイヤ44及びマイクロホン42に/から音声信号を供給する1対のワイヤ48を含む場合を示したものである。ワイヤ44及び48は外側シース70の内側にあり、可撓性誘電体材料80によりほぼ取り囲まれている。端子52及び54は、例えば、ブリッジ構造でワイヤ44及び48に接続される。筐体28が物理的に操作された場合、ワイヤ44及び48の間の空隙がひずみ、それにより、筐体28が物理的に操作されていない通常の状態と比較して端子52及び54の間の容量が変化する。この場合も、筐体28のこの特性の変化は移動電話24を制御するために使用されうる。
【0045】
特に図7及び図8の実施形態においては、ワイヤ44及び48における音声信号の取り込みを回避するように、端子52及び54は十分に絶縁されるのが好ましいことが理解されるであろう。
【0046】
図9は、本発明に係る制御コード筐体28の別の実施形態を示す。本実施形態においては、先の場合と同様に、絶縁された導電性ワイヤ(例えば、44及び48)は、例えば、携帯電子装置と補助装置との間で信号及び/又は電圧などを通信するように機能する。例えば、従来の同軸ケーブルで見られる巻き付けシースと同様に、導電性シース62はワイヤ44及び48を包囲する。別個のスペーサ要素66a、66b、66cなどは、ワイヤ44及び48を取り囲むシース62の長さに沿って互いに離間して配置される。スペーサ要素66a〜66cは、外側シース70の内面上にある導電層68を内側導電性シース62の外面にある導電層64から、通常は離間した状態に保持するように機能する。同様に、端子52は導電層64に電気的に結合され、端子54は導電層68に電気的に結合される。
【0047】
図9に示されるように、スペーサ要素66a〜66cは相互間に空間81を規定する。通常、空間81は単純に空気で充満される。ユーザが空間81のうち1つの領域、例えば、図9に矢印A及びBで示される場所で筐体28を押すと、近接する領域で外側シース70がつぶれるので、導電層68は導電層64と機械的及び電気的に接触する。この場合にも、導電層64及び/又は導電層68が抵抗素子(例えば、オーム/単位長さ)を有する結果、ユーザが筐体28を操作した場所(例えば、特定の空間81の場所)に応じて、端子52及び54の間に所定のインピーダンスが発生する。上述の実施形態の場合と同様に、そのようなインピーダンスを利用して、先に説明された方法で携帯電子装置を制御できる。
【0048】
図9に示されるコードを製造する1つの方法によれば、ワイヤ44及び48は、内側導電性シース62内に巻き付けられる1つ以上の撚線対を表してもよい。内側導電性シース内に巻き付けられた撚線対は市販されており、容易に入手できる。円筒形のスペーサ66a、66b、66cなどは、ワイヤ44及び48と共に導電性シース62を受け入れることができる大きさに規定された中心孔を含む。導電性シース62は所望の数のスペーサ66a、66b、66cなどに単純にねじ込まれる。スペーサは単純な摩擦嵌めによりシース62の長さに沿って固着されていてもよく、任意の種類の接着剤などによって固着されていてもよいことは理解されよう。その後、完成したコード筐体28を形成するように、構体は内面に導電層68が形成された外側シース70に挿入される。
【0049】
先の実施形態と同様に、外側シース70はゴム、プラスチック又は任意の他の可撓性材料から製造される。内側シース62は、同軸ケーブルの製造に際して一般に使用される導電性のテープ、布、メッシュ又は他のほぼあらゆる種類の遮蔽材料から製造されうる。この場合も、導電層68は、外側シース70の内面に積層された銅又は他の導電性材料の薄いシートから形成される。あるいは、導電層68は蒸着又は他の周知の技術により形成される。
【0050】
スペーサ66a、66b、66cなどは、導電層64及び68の分離を維持するのに十分な剛性を有するゴム、プラスチック又は他の任意の非導電性材料から製造されるのが好ましいことが理解されよう。同時に、ユーザが認知できないほどの大きさに抑えるよう、材料は軽量であるのが好ましい。
【0051】
図10は、図9の実施形態のわずかに変形した例を示す。この特定の実施形態においては、図9の巻き付け内側シース62の代わりに、図3に関連して先に説明された種類の内側シース62が使用される。特に、図10は、筐体28が可撓性の管の形態の内側シース62を含む場合を示している。内側シース62は、導電性ワイヤ44及び48(図示せず)が貫通する中空の芯60を形成し、図3の実施形態と同様の導電層64を外面に含む。空間81の領域でユーザが筐体を押すか又は他の方法により筐体を物理的に操作すると、端子52及び54の間のインピーダンスが変化し、それにより、先の実施形態の場合と同様に携帯電子装置が制御される。
【0052】
図11Aは本発明の別の実施形態を示す。本実施形態においては、コード筐体28の内部に一連の別個の抵抗が組み込まれる。その結果、端子52及び54の間に1組の異なるインピーダンスが発生するために、一連の抵抗は選択的に接続・切断される。
【0053】
図11Aに示すように、この場合、内側シース62は、携帯電子装置と補助装置との間で信号及び/又は電圧を通信する導電性ワイヤ44及び48を包囲する。更に、これに加えて、内側シース62は以下に更に詳細に説明される戻りワイヤ82を収納する。
【0054】
内側シース62は、同様に外面に形成された導電層64を含む。しかし、本実施形態においては、導電層64は複数の別個のセグメント64a、64b、64cなどから構成される。別個のセグメント64a、64b、64cはシース62の長さに沿って分割され、非導電性空隙83などを介して互いに電気的に絶縁されている。
【0055】
図9の実施形態の場合と同様に、スペーサ66a、66b、66cなどが、外側シース70の内面にある導電層68と内側シース62の外面にある導電層64との間の間隔を規定するために、筐体28の長さに沿って設けられている。しかし、本実施形態においては、導電層68は、同様に、更に別個のセグメント68a、68b、68cなどから構成される。別個のセグメントはシース70の長さに沿って分割され、非導電性空隙84などを介して互いに電気的に絶縁されている。本実施形態においては、隣接するセグメント間の電気的絶縁を容易にするために、それぞれの空隙84にスペーサ66a、66b、66cなどが設けられている。
【0056】
図11Aに示されるように、筐体28内部の導電層64の別個のセグメントの各々と、導電層68の対応する別個のセグメントとの間には抵抗器Rが設けられている。例えば、内側導電層のセグメント64aと外側導電層のセグメント68aとの間には抵抗器R1が結合されている。同様に、内側導電層のセグメント64bと外側導電層のセグメント68bとの間には抵抗器R2が結合され、内側導電層のセグメント64cと外側導電層のセグメント68cとの間には抵抗器R3が結合されている。抵抗器R1〜R3は従来の実装抵抗器素子、所定の長さの抵抗線などであってもよい。抵抗器の特定の構成は、最も広い意味において本発明を限定するものではない。また、筐体28は、上部導電層64及び下部導電層68から成る一連の3つの導電性セグメント、3つの抵抗器などを含むものとして図示されているが、これに限られず、切替えの際の所望の選択の数に応じて、任意の数が使用されてもよいことは当業者には理解されるであろう。
【0057】
コード筐体28は、内側導電層64の所定のセグメントを外側導電層68の隣接するセグメントに電気的に接続する戻りワイヤ85を更に含む。例えば、ワイヤ85は内側導電層のセグメント64aを外側導電層のセグメント68bに結合し、別のワイヤ85は内側導電層のセグメント64bを外側導電層のセグメント68cに結合する。更に理解しやすいように、図11Bに示される等価の電気回路を用いて以下に説明すると、ワイヤ85はコード筐体28内部の隣接する切替え領域S1、S2及びS3を結合するように機能する。ワイヤ85は、短絡回路として機能するように、抵抗器R1及びR3と比較して相対的に低い抵抗を有するのが好ましい。
【0058】
内側導電層の最終セグメント64cには接続されるワイヤ85がない。その代わりに、前述の戻りワイヤ82が内側導電層のセグメント64cに一端部において接続される。コード筐体28の反対側の端部にある戻りワイヤ82の他端部は端子52に結合される。
【0059】
図11Aの実施形態における抵抗器R1〜R3及びワイヤ85は、スペーサ66a、66b、66cなどに隣接して配置される別個の構成要素として示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく他の配置も可能である。構成要素を支持する構造を規定すると共に、対応するスイッチを起動するために、図11Aの矢印S1、S2及び/又はS3の領域を押すことにより所定のスイッチS1、S2及び/又はS3をユーザが起動した場合に損傷が起こらないように保護するように、スペーサ66a、66b、66cなどに近接して配置するのが好ましい。特に、図11Bに関する以下の説明からわかるように、ユーザは、所定の空間81の領域で筐体28を押すことにより、上部導電層のセグメント(例えば、68b)を下部導電層のセグメント(例えば、64b)に接触させる。そのような接触の結果、それらのセグメントの間の抵抗器(例えば、R2)は端子52及び54の間の総抵抗から除外される。
【0060】
別の実施形態においては、それぞれの抵抗器R1、R2、R3など及び/又はワイヤ85は、対応するスペーサ66a、66b、66cなどの中に物理的に組み込まれていてもよい。例えば、抵抗器及び/又はワイヤは、所定のスペーサの成形工程の一部として、抵抗器及び/又はワイヤの端子を露出させたままの状態でスペーサの中に形成されていてもよい。その後、露出した端子は、製造工程の一部として、それぞれ対応する内側導電層又は外側導電層のセグメントにはんだ付けされるか又はその他の方法により接続されていてもよい。
【0061】
図11Bは、図11Aの実施形態の等価の電気回路を示している。対応する上部導電層のセグメントと下部導電層のセグメントとを接触させるためのユーザによる物理的操作の結果として、スイッチS1〜S3のいずれも閉じない場合、端子52及び54の間の抵抗はR1+R2+R3である。スイッチS1〜S3のうちいずれか1つを閉じることにより、対応する抵抗器が端子52及び54の間の抵抗から有効に除外される。
【0062】
R1、R2及びR3などの値を適切に選択することにより、2n個の別個の切替え状態が可能である(nはスイッチの数に等しい)ので、コード筐体28を介してユーザによる更に複雑な入力が可能となる。例えば、図11A及び図11Bの実施形態の場合、R1=400Ω、R2=200Ω及びR3=100Ωであると仮定する。以下に示す端子52及び54における出力は、ユーザが所定の時点で操作した所定のスイッチR1〜R3の関数として定義されうる。
【0063】
【表1】

【0064】
異なる実施形態に関連して本明細書中で説明される種々の特徴及び機能を種々の異なる態様で組み合わせることにより、多様な他の実施形態を実現してもよいことは当業者により理解されるであろう。そのようなあらゆる実施形態は本発明の範囲内にあると考えられる。
【0065】
図12は、本発明の特定の実施形態に係る制御コード26及び移動電話24の機能ブロック図である。本実施形態においては、直接インピーダンス値の形態で制御信号を供給するように、導電層64は端子52に直接接続され、導電層68は端子54に直接接続される。端子52及び54は、コネクタ32を介して移動電話24に接続される。移動電話24の内部には、端子52及び54の間のインピーダンス(例えば、抵抗又は容量)を検出するインピーダンス測定回路86が含まれる。インピーダンス測定回路86は測定されたインピーダンス値をアダプタ88へ出力する。アダプタ88は、移動電話24が補助装置からの制御信号を受信する際の通常の形態である別個の電圧、抵抗、デジタルコマンドなどにインピーダンス(又はインピーダンスの変化)を適応させる。アダプタ88の出力は、移動電話24内部の入出力(I/O)インタフェース90及びコントローラ92に供給される。アダプタ88の出力に基づいて、コントローラ92は移動電話24の機能94(例えば、発呼/着呼、電話帳の制御等)を従来の方法で制御する。
【0066】
図12の実施形態は、移動電話24が端子52及び54におけるインピーダンスに基づく制御信号をI/Oインタフェース90において直接受信するための既存の構成を有していないことを前提とする。従って、インピーダンス測定回路86及びアダプタ88が設けられる。インピーダンス測定回路86及びアダプタ88は、そのような回路網を従来の移動電話設計又は既存の移動電話設計に追加することにより、図示するように移動電話24内部に含まれることとなる。あるいは、インピーダンス測定回路86及びアダプタ88は、一端部で従来の移動電話24に接続し、他端部でコネクタ30を介して制御コード26に接続する別個のアドオン装置として構成及び販売されてもよい。
【0067】
更に別の実施形態として、図13は、制御コード26のコネクタ30がインピーダンス測定回路86及びアダプタ88を含む実施形態を示している。回路に対する電力は、コネクタ30内部のバッテリ(図示せず)により供給されるか、又はI/Oインタフェース90を介して移動電話24自体により供給される。細長い筐体28からの導電層64及び68は、接続線52'及び54'を介してインピーダンス測定回路86にそれぞれ直接入力される。図9の実施形態と同様に、インピーダンス測定回路86はインピーダンス又はその変化を測定し、アダプタ88にその出力を供給する。アダプタ88は端子52/54及びコネクタ30を介して適切な制御信号を移動電話24へ出力する。
【0068】
図13の実施形態においては、制御コード26を装置別付属品として構成及び販売できることが理解されるであろう。言い換えれば、従来の移動電話24のユーザ又は所有者は、別個のアドオンアダプタを使用することなく、移動電話24に適切な制御信号を供給するように設計された制御コード26を購入することができる。
【0069】
これらの実施形態の場合にも、本発明は、補助装置を携帯電子装置に接続する制御コードの物理的操作に基づいて単純に携帯電子装置を制御する方法を提供する。携帯電子装置は移動電話、CDプレーヤ、MP3プレーヤ、ビデオプレーヤなどであってもよい。制御される特定の機能としては、ポケット、バッグなどに手を伸ばす不便な動作をする必要なく且つ/又は大型となって使い勝手の悪い制御部の使用を余儀なくされることなく、コードを介して制御又は調整することが好ましいあらゆる実質的な機能が挙げられる。そのような機能は音量、トラック選択、スキップ、着呼、発呼、終話などであってもよい。
【0070】
特定の好適な実施形態に関して本発明を図示及び説明したが、本明細書を読み且つ理解することにより、当業者が等価な構成及び変形を考えうることは明らかである。本発明はそのような全ての等価な構成及び変形を含み、請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施例に係る携帯電子装置と共に使用されるコード制御部を有する補助装置を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るコード制御部を有する補助装置を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る図3の制御コードを示す概略端部横断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る制御コードが物理的に操作される制御コードの長さに沿った場所に基づく制御コードのインピーダンスの変化を示すグラフである。
【図6】本発明の別の実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図7】本発明の更に別の実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る図7の制御コードを示す概略端部横断面図である。
【図9】本発明の更に別の実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図10】本発明の更に別の実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図11A】本発明の更に別の実施形態に係る制御コードの関連部分を示す概略長手方向横断面図である。
【図11B】本発明に係る図11Aの実施形態を示す等価電気回路図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る制御コード及び携帯電子装置を示す概略ブロック図である。
【図13】本発明の別の実施形態に係る制御コード及び携帯電子装置を示す概略ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電子装置に補助装置を接続するための制御コードであって、
可撓性の細長い筐体と、
前記補助装置が接続される前記筐体の一端部から前記筐体の他端部まで延出する複数の電気導体と、
前記筐体の前記他端部に装着され、前記補助装置と協働する前記携帯電子装置を動作可能にするために、前記複数の電気導体を前記携帯電子装置に接続するように構成されたコネクタとを具備し、
前記コネクタは、前記携帯電子装置により受け入れ可能に構成された少なくとも1つの端子を含み、前記少なくとも1つの端子は、前記筐体の物理的操作から発生する制御入力を前記携帯電子装置に供給することを特徴とする制御コード。
【請求項2】
前記筐体は、前記複数の電気導体を取り囲む内側シースと、前記内側シースを取り囲み且つ前記内側シースから、通常時には離間して配置された外側シースとを具備し、
互いに対向する前記内側シースの面及び前記外側シースの面は、それぞれ少なくとも部分的に導電性であり、
前記制御コードの長さに沿って互いに離間して配置され、前記内側シースの面と前記外側シースの面とを分離する複数の別個のスペーサを更に具備し、前記別個のスペーサは、前記内側シースの面と前記外側シースの面とを互いに接触させるような前記物理的操作の結果として容易につぶれうる空隙を相互間に形成していることを特徴とする請求項1記載の制御コード。
【請求項3】
前記内側シースは、前記複数の電気導体の周囲に巻き付けられた導電性の面を有する材料から形成されることを特徴とする請求項2記載の制御コード。
【請求項4】
前記内側シースは、前記複数の電気導体が貫通する中空の芯を有する可撓性の管から構成されることを特徴とする請求項2記載の制御コード。
【請求項5】
前記内側シースの少なくとも一部と前記外側シースの一部との間に結合された複数の別個の抵抗器素子を更に具備することを特徴とする請求項2記載の制御コード。
【請求項6】
前記内側シースの面と前記外側シースの面とを互いに接触させる前記物理的操作の結果として前記空隙がつぶれることで、前記別個の抵抗器素子のうち対応する少なくとも1つの抵抗器素子は、前記少なくとも1つの端子から見た場合の抵抗に、選択的に追加されるか又は該抵抗から選択的に除去されることを特徴とする請求項5記載の制御コード。
【請求項7】
前記別個の抵抗器素子は前記別個のスペーサに埋め込まれることを特徴とする請求項6記載の制御コード。
【請求項8】
特定の同時操作であることを示す制御入力を発生させるために、前記筐体は複数の別個の場所で同時に物理的操作が可能であることを特徴とする請求項1記載の制御コード。
【請求項9】
前記物理的操作の結果として、前記少なくとも1つの端子から見た場合の抵抗に、選択的に追加されるか又は該抵抗から選択的に除去される複数の別個の抵抗器素子を具備することを特徴とする請求項8記載の制御コード。
【請求項10】
携帯電子装置であって、
所定の機能を実行する機能回路網と、
請求項2記載の制御コードの前記コネクタを受け入れ可能な装置コネクタと、
前記携帯電子装置の動作の制御中に又は前記携帯電子装置の動作を制御するために、携帯電子装置と関連する所定の基準に従って、前記制御コードより供給される制御信号に適応したアダプタと
を具備することを特徴とする携帯電子装置。
【請求項11】
前記制御信号は再生、一時停止、停止、音量、トラック選択、着呼、発呼及び終話のうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項10記載の携帯電子装置。
【請求項12】
前記携帯電子装置は移動電話であることを特徴とする請求項10記載の携帯電子装置。
【請求項13】
前記携帯電子装置は音楽プレーヤであることを特徴とする請求項10記載の携帯電子装置。
【請求項14】
請求項2記載の制御コードを具備し、前記補助装置を更に具備することを特徴とする携帯電子付属品。
【請求項15】
前記補助装置は移動電話用パーソナルハンズフリー装置であることを特徴とする請求項14記載の携帯電子付属品。
【請求項16】
前記補助装置はパーソナルヘッドホンであることを特徴とする請求項14記載の携帯電子付属品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−519653(P2009−519653A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545122(P2008−545122)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【国際出願番号】PCT/IB2006/002534
【国際公開番号】WO2007/069007
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】