説明

携帯電話

【課題】屋外での充電、部分的な付け替えができるようにする
【解決手段】両耳部1、口部2、腕部7a、7b、足部6a、6b、頭部aa、目部4及び胴体部bbを有し、ロボットの形状をしている。通話相手からの音声を出力するスピーカー1a、1bをロボットの両耳部1に配置している。通話相手への音声を集音するマイク2aをロボットの口部2に配置している。胴体部bbにはボタン8を配置している。ロボットの腕部7aを付け替え可能にする付け替え手段が設けられている。ソーラーパネル3はロボットの胴体部bbに配置されている。ソーラーパネル3は太陽光を受けて電力を供給するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット型の携帯電話に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ぬいぐるみの形状をしており、通話相手の声に合わせてロボットが動作するVoIP電話機が用いられている。特許文献1、2はその一例である。特許文献1の電話は、お互いに相手の動作部分を動作させたり、カメラ部からの映像をお互いに送り合う等、通話相手が目の前にいるかのように通話ができるようになっている。
また、特許文献2の携帯電話は、人形型の携帯電話であり、ソフト外装はケースを被いファスナーによりその表面に固定されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】 特開2004−357259号公報
【特許文献2】 実用新案登録第3104727号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2の携帯電話は、屋外で充電することができない。また、特許文献2はソフト外装全体を付け替えることはできるが、部分的な付け替えができない。
【0005】
本発明の目的は、屋外で充電ができ、部分的な付け替えができるような携帯電話を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯電話は、両耳部、口部、腕部、足部、頭部及び目部の少なくともいずれかと、胴体部とを有するロボットの形状を有しており、前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部の少なくともいずれか2つを互いに付け替え可能にする付け替え手段と、前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれかに配置されたソーラーパネルとを備えている。
【0007】
本発明の携帯電話によると、ソーラーパネルが備えられているため、外出中でも自然に充電することができる。また、部品の付け替え手段が備えられているため、自分で好きな部品に付け替えることができる。
【0008】
また、本発明においては、電話の相手の声のトーンに合わせて光る、前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれかに発光部をさらに備えることが可能である。
【0009】
また、本発明においては、前記ロボットの両耳部、腕部、足部、胴体部及び目部のいずれかに受電手段をさらに備えることが可能である。これによると、天気が悪い場合でも充電することができる。
【0010】
また、本発明においては、前記ダイヤル入力手段としてダイヤル音声を認識するダイヤル音声認識手段をさらに備えることが可能である。
【0011】
また、本発明においては、前記ダイヤル入力手段として、ダイヤルを入力するためのボタン及び入力されたボタンに応じた音声を前記スピーカーに出力させる音声発声手段をさらに備えることが可能である。
【0012】
また、本発明においては、音声の録音、及び、再生を実行する録音再生手段をさらに備えることが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の携帯電話によると、ソーラーパネルを有しているので外出していても自動的に充電をすることができる。また、部品の付け替え手段を有するので自分の好きなように部品を付け替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の好適な実施の形態について図を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の携帯電話の全体図である。携帯電話はロボット型の外枠Aを有している。外枠Aの上部には頭部aaがある。頭部aaには両耳部1があり、その内部には通話相手からの音声の出力、及び音声の再生のためのスピーカー部1a及び1bが内蔵されている。また頭部aaには目部4が配置されており、さらにその内側に発光部4a及び4bが内蔵されている。これは通話相手の声のトーンに合わせて発光部4a及び4bが光ることで、透明なプラスティック製でできた目部4が外から見ると光っているように見える。また、通話相手への音声の集音及び録音をするためのマイク2aが内蔵された口部2が配置されている。
【0016】
頭部aaの下には、胴体部bbが配置されている。胴体部bbには太陽光を受けて電力を供給するためのソーラーパネル3及びダイヤルを入力するためのボタン8が配置されている。このボタン8には0〜9のボタン、#、*のボタン、及び入、消、切のボタンがある。例えば、このボタンの1と#を続けて押すことで音声の録音、ボタンの1と*を続けて押すと音声の再生、そして*を続けて2回押すと音声入力ができるような構造になっている。
【0017】
胴体部bbの外部には腕部7a及び7bが配置されている。またこの腕部7bの内部には受電部5が配置されている。これは伸びるような構造になっているプラグであり、腕部7bの先端を開けて、そこから伸ばしてコンセントに繋ぐことで受電することができるものである。さらに、胴体部の外部には足部6a及び6bが配置されている。
【0018】
図2は、携帯電話の腕部7aの構成を正面から見た図である。図2に示すように、胴体部には突起9が設置されており、腕部7aにあるくぼみをその突起9にはめ込むような構造になっている。この場合、腕部7aと同様のくぼみを有する7cのような他の部品に付け替えも可能である。さらに、突起9及び腕部7aの内部には受電部5を通すことができるような構造になっている。
【0019】
また耳部1、足部6においても頭部aa及び胴体部bbに突起があり、その突起に耳部1のくぼみ及び足部6のくぼみを差し込むような構造になっている。このことで、耳部1及び足部6においても腕部7bと同様に、部分的な付け替えができるような構造になっている。
【0020】
図3には、携帯電話の各部を制御する制御部の構成を示すブロック図を記載した。なお、この制御部は、プロセッサ回路や記憶回路などのハードウェアと、そのハードウェアを音声認識部cなどの各機能部として機能させるプログラム等のソフトウェアとから構築されている。また、この制御部を構築するハードウェア等は、胴体部bb内に設置されている。
【0021】
まず、電話相手との通話は、通信部hを介して行われる。つまり、制御部は、ダイヤル入力部gに入力されたダイヤルに相当する相手との通信を開始する。そして、マイク2aからの音声を通信部hを介して電話相手に送信し、電話相手からの音声を通信部hを介して受信して、スピーカー1a,1bから出力させる。これによって、電話相手との通話が可能となっている。
【0022】
次に、音声発声については、ボタン8のうち、例えば”1”のボタンを押すと、ダイヤル入力部gに信号が送られると同時に、その信号が音声発声部fにも到達する。音声発声部fは、ボタン8からの信号に基づき、入力された“1”のボタンに対応する「いち」という音声をスピーカー1a及び1bに発声させる構造になっている。このことにより、ユーザは押したボタンを音声で確認することができる。更にダイヤルを押し間違えた場合はボタン8の”消”を押すことで押したボタンをキャンセルできる。
【0023】
次に、発光部の発光については、音声認識部cで電話相手の音声を認識する。音声認識部cは電話相手のトーンを認識する。そして、音声認識部cが、認識したトーン別の信号を発光部4a及び4bに送る。さらに発光部4a及び4bが、音声認識部cからの信号に基づいて光る。例えば、音声認識部cは音声の周波数が高いときはトーンが高いと判定し、発光部4a及び4bをピンク色に光らせる。また、音声の周波数が低いときはトーンが低いと判定し、発光部4a及び4bを青色に光らせる。さらに、音声の周波数が中程度のときはトーンが中くらいであると判定し、発光部4a及び4bを緑色に光らせる。このことで、相手の気分を発光によって瞬時に判断することができる構造になっている。
【0024】
また、音声の録音については、マイク2aから音声を入力するとその音声を示す信号が録音再生部dに送られる。録音再生部dはその信号を音声用データに変換し、記憶部eに記憶させる。これによって、音声が録音される。この場合、ボイスレコーダー等として携帯電話を利用できる。また、通信部hを介して電話相手の音声を示すデータを録音再生部dが記憶部eに記憶させてもよい。この場合、携帯電話に留守番電話の録音機能を持たせることができる。
【0025】
または音声の再生についてはボタン8を押すと、録音再生部dが記憶部eに記憶された音声用データを取り出し、取り出した音声用データに応じた信号をスピーカー1a及び1bに送る。これによって、スピーカー1a及び1bから録音されていた音声が出力される構造になっている。
【0026】
なお、本実施形態では、音声によってダイヤル入力することもできる。マイク2aから音声を入力すると、音声認識部cは、音声を識別し、識別したダイヤル番号に応じた信号をダイヤル入力部gに送る。さらにその信号を音声発声部fに送り、音声発声部fからスピーカー1a及び1bに送る。これによってディスプレイ及びボタン9がなくてもダイヤル入力ができる構造になっている。
【0027】
また、太陽光がソーラーパネル3に当たると、ソーラーパネル3は太陽光によるエネルギーを電力に変換する。その電力は電池10に供給される。電池10は、発光部4a及び4b、及びその他の各部に電力を供給するような構造になっている。これによって、屋外での充電が可能になる。なお、受電部からの電力も電池10に供給される。
【0028】
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0029】
例えば、上述の実施形態においては、両耳部、口部、腕部、足部、頭部及び目部を有している。しかし、少なくともいずれかを有していればよい。
【0030】
また、スピーカー1は両耳部1に配置されている。しかし、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれに配置されてもよい。さらに、マイク2は口部2に配置されている。しかし、両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれに配置されてもよい。また、ソーラーパネルも同様に両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれに配置されてもよい。さらに目や口の付け替え及び胴体の付け替えも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯電話の全体図である。
【図2】図1に示す携帯電話の腕部の内部構成の正面図である。
【図3】音声発声手段、発光部の発光手段、音声の録音手段、音声の再生手段及びソーラーパネルによる電力供給手段を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1a、1b スピーカー
2a マイク
3 ソーラーパネル
4 目部
5 受電手段
6a、6b 足部
7 腕部
bb 胴体部
8 ボタン
aa 頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両耳部、口部、腕部、足部、頭部及び目部の少なくともいずれかと、胴体部とを有するロボットの形状をしており、
前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、胴体部及び目部のいずれかに配置された、通話相手からの音声を出力するスピーカーと、
前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれかに配置された通話相手への音声を集音するマイクと、
通話相手のダイヤルが入力されるダイヤル入力手段と、
前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部の少なくともいずれか2つを互いに付け替え可能にする付け替え手段と、
前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれかに配置されたソーラーパネルとを備えており、
前記ソーラーパネルが太陽光を受けて電力を供給する携帯電話。
【請求項2】
電話の相手の声のトーンに合わせて光る、前記ロボットの両耳部、口部、腕部、足部、頭部、胴体部及び目部のいずれかに配置された発光部をさらに備えている請求項1に記載の携帯電話。
【請求項3】
前記ロボットの両耳部、腕部、足部、胴体部及び目部のいずれかに配置された受電手段をさらに備えている請求項1又は2に記載の携帯電話。
【請求項4】
前記ダイヤル入力手段として、ダイヤル音声を認識するダイヤル音声認識手段をさらに備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯電話。
【請求項5】
前記ダイヤル入力手段として、ダイヤルを入力するためのボタンをさらに備えており、
入力されたボタンに応じた音声を前記スピーカーに出力させる音声発声手段をさらに備えている請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯電話。
【請求項6】
音声の録音、及び、再生を実行する録音再生手段をさらに備えている請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯電話。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−177761(P2009−177761A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43566(P2008−43566)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【特許番号】特許第4201211号(P4201211)
【特許公報発行日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(508057874)
【Fターム(参考)】