摂取に関連するバイオフィードバックおよび個別薬物療法の方法およびシステム
医学的に処方された治療計画の実施およびそのアドヒアランスにおいて、患者を支援するために役立つ情報を取得するための方法、装置およびシステムが提供される。治療は、バイオフィードバック法および/または個別治療の態様を組み込むことができる。方法は、摂取可能な事象マーカーに関連する生体情報の受信装置による受信、生体情報の生体情報分析を実行するよう構成されたマイクロプロセッサを搭載したコンピュータ装置による分析、ならびに分析および/またはバイオフィードバック法の患者の治療または活動への統合に少なくとも一部基づいた治療上の助言の判断の各ステップを含む。システムは、摂取可能な事象マーカーに関連する生体情報を受信するための生体情報モジュール、その生体情報を分析するための分析モジュール、および任意で、少なくとも一部はその分析に基づいて治療上の助言を判断して伝達するための判断モジュールを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年1月6日に出願された「Ingestion−Related Biofeedback Method and System」という名称の米国特許仮出願第61/142,869号、および2009年11月11日に出願された「Method and System for Personalized Medical Therapy」という名称の米国特許仮出願第61/260,325号の両方の利益を主張し、その両方の出願内容全体が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
序論
本発明は、一般に、薬物療法のシステム、装置、および方法に関する。より詳細には、本発明は、患者による装置、薬剤または物質の摂取に関連する情報を利用するためのシステム、装置、および方法に関する。
【0003】
薬物療法の適切な調整は、薬物療法の成功において重要な要素である。薬物療法の有効性に関するいくつかの結論は、治療中に患者の直接的な感覚的症状の分析から得られ、修正の指標として使用される可能性があるが、多くの疾患は、患者がほとんど直接感覚的に自覚していないところに存在する。高血圧はそのような病状の1つである。薬物療法の成功におけるもう1つの重要な要素は、患者のアドヒアランス(adherence:遵守)である。信頼できるアドヒアランス情報は、有効性および変更決定の通知に使用される。しかし、信頼できるアドヒアランス情報の欠如は、問題となる可能性がある。アドヒアランス情報は、入手できない可能性がある。さらに、アドヒアランス情報は、不完全、不正確、または不十分なことがある。例えば、包括的なアドヒアランス情報がない場合になされた、情報不足での薬物療法の判断は、準最適の治療プログラムに終わる可能性がある。かかるプログラムは、生活の質の喪失、健康の喪失、および/または寿命の喪失に終わる可能性がある。
【0004】
バイオフィードバックは、薬物療法を調整したり、薬物療法を遵守するよう患者を励ましたりするのに利用可能である。バイオフィードバックは、モニター対象者に対して、そのモニター対象者が別の方法ではこれらの不随意、無感および/またはほとんど感じられない生命行為(血圧、心拍および呼吸数と強度など)を制御するのを助けるために、言語的、テキスト的、視覚的および/または聴覚的信号を提示することにより、身体健康のある選択された内部の生理学的指標を明らかにする技術として定義され得る。バイオフィードバック技術では、健康状態の獲得、またはより一貫した維持のために、人がモニター対象の生理学的指標を変更できるようにする。かかる健康管理目標の達成には、通常、患者側の自発的な協力を必要とする。
【0005】
ある慢性疾患または進行中の健康状態(例えば、高血圧)の管理は、患者の1つ以上の生命側面をモニタリングまたは制御することにより、支援することができる。これらの疾病制御パラメータの例には、糖尿病患者の血糖、喘息患者の呼吸流量、高血圧患者の血圧、循環器疾患犠牲者のコレステロール、摂食障害患者の体重、HIV感染者のT細胞またはウィルス数、およびメンタルヘルス患者の抑鬱状態の望ましくない発症の頻度または時期がある。これら疾病の継続的な性質のため、臨床医は、臨床診療施設外で定期的に1つ以上の生命健康行為をモニタリングすることにより、有用な情報を得ることができる。
【0006】
患者は、臨床医支援によるセルフケアまたは外来の治療計画で、1つ以上の生命健康パラメータをモニターおよび制御することができる。「健康パラメータ」という用語は、例えば、患者、運動選手、またはその他の生物の健康など、健康に関連するあらゆるパラメータを指す。これらの治療計画において、患者は、制御パラメータに影響を及ぼすセルフケア行為の実行に対して責任を持つ。患者はまた、セルフケア行為の成功およびさらなる調整の必要性を判断する制御パラメータの測定に対して責任を持つ。かかる治療計画の成功実現は、適切なセルフケア行為の選択および実行のため、患者側の高度な動機づけ、訓練、および理解を必要とする。信頼できる、有用な指導がタイミング良く患者に提供される場合、健康改善計画における患者の信頼が高まる可能性がある。信頼が高まると、患者は、その健康改善計画を遵守する傾向が強まる可能性がある。そして、アドヒアランス(遵守)が、その健康改善計画の成功の可能性を高めるのである。
【0007】
また、摂取可能な医薬品(例えば、処方箋薬および一般用医薬品)は、所与の患者に処方される治療計画の重要な側面の可能性がある。医薬品の計画的投薬の遵守が確実にモニタリングされることは、バイオフィードバックの有効性を最適化するのに望ましい。
【0008】
様々な生理学的パラメータを考慮して開発された行動指導、およびその患者の生命健康側面の長期的モニタリングの提供という、長年に渡る切実な要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、前述した問題の少なくともいくつかに対処しようとする。本開示は、医学的に処方された治療計画の実施および遵守において、患者をサポートするための有用な情報を取得するための方法およびシステムを含む。その治療法は、バイオフィードバック法および/または個別療法の態様を包含する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
方法は、摂取可能な事象マーカーに関連する生体情報の取得、その生体情報の分析(生体情報分析を実行するように構成されたマイクロプロセッサを搭載したコンピューティング装置による)、および、少なくとも一部はその分析に基づく治療上の助言の判断、の各ステップを含む。その方法はさらに任意で、バイオフィードバック技術の患者の治療および/または活動への統合を含む。
【0011】
システムは、摂取可能な事象マーカーに関連する情報を取得するための生体情報モジュール、その情報を分析するための分析モジュール、および任意で少なくとも一部はその情報分析に基づき患者への治療上の助言を判断して伝達するための判断モジュールを含む。
【0012】
(文献の引用)
本明細書で言及するすべての公開、特許、および特許出願は、個々の公開、特許、または特許出願の各々が、具体的および個別に参照により組み込まれることを指示された場合と同一の範囲で、本明細書に組み込まれる。
【0013】
かかる引用は、2008年11月20日に公開された「Pharma−Information System」という名称の米国特許出願公開第20080284599号、「Transbody Communication Systems Employing Communication Channels」という名称の米国特許出願公開第20090135886号、2009年3月26日に公開された「In−Body Device With Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の米国特許出願公開第20090082645号、2009年9月21日に出願された「Communication System With Partial Power Source」という名称の米国特許出願第12/546,017号、2009年10月13日に出願された「Receiver and Method」という名称の米国特許仮出願第61/251,088号、および2008年3月5日に出願された米国特許仮出願第61/034,085号を含む。
【0014】
かかる引用には、さらに、特許協力条約(PCT)に基づいて出願された特許出願を含み、2006年4月28日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US2006/016370号、2007年10月17日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US07/82563号、2008年2月1日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US2008/52845号、国際公開第/2006/116718として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2006/016370号、国際公開第/2008/052136として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/082563号、国際公開第/2008/063626として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/024225号、国際公開第/2008/066617として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/022257号、国際公開第/2008/101107として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/053999号、国際公開第/2008/112577として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/056296号、国際公開第/2008/112578として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/056299号、およびPCT特許出願番号PCT/US2008/077753号を含む。
【0015】
本明細書で説明または言及する公開は、本出願の出願日より前に、それらの開示のみを目的として提供されている。本明細書の何も、先行発明という理由で、本発明がかかる公開に先行する権利がないことを認めるとは解釈されない。さらに、本明細書で提供する公開日は、実際の公開日と異なることがあるため、独力で確認する必要がある。
【0016】
本発明のこれら、および種々の態様のさらなる特徴は、添付の明細書を参照すると、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】IEMD、患者管理データシステムおよび1つ以上の生命維持パラメータセンサーと通信で接続された電気通信ネットワークの概略図である。
【図2】図1の患者管理データシステムの概略図である。
【図3】図1および図2の患者管理データシステムのシステムソフトウェアの構成図である。
【図4A】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1患者レコードの図である。
【図4B】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1投薬レコードの図である。
【図4C】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1行動助言レコードの図である。
【図4D】図4Aの第1患者レコードの典型的な患者病歴データの図である。
【図5】本発明の方法の追加の態様を示す図であり、ここでは、図1および図2の電気通信ネットワーク、IEMD、患者管理データシステム、および1つ以上の生命維持パラメータセンサーを用いて、患者が健康状態の治療を受ける。
【図6】本発明の方法の別の態様を示す図であり、ここでは、患者のある行動、およびその患者と図1および図2の患者管理データシステムとのやりとりが示される。
【図7】図1、図2および図3の患者管理データシステムが、図1のネットワーク、IEMDおよびセンサーと通信することによって実施されるプロセスを示す図である。
【図8】臨床医またはエキスパートシステムが患者の生命維持パラメータをモニターし、図1のネットワークを経由して、その患者の健康改善を目的とする治療的な行動を提案する方法のプロセス図である。
【図9】図1に示す患者側送受信機および/または患者側入力装置にテキストまたは音声メッセージを送信するかどうか、および送信する場合はいつ送信するかを判断するための患者管理データシステムの方法を示すプロセス図である。
【図10】図1に示す患者側送受信機および/または患者側入力装置にテキストまたは音声メッセージを送信するかどうか、および送信する場合はいつ送信するかを判断するための患者管理データシステムの方法を示すもう1つ別のプロセス図である。
【図11】例示的なプロセス図を示す。
【図12】複数の生体センサーと接続され、携帯電話、他の携帯計算装置および情報技術ネットワークと通信する患者の概略図である。
【図13】アイコンを表示している図12の携帯電話のディスプレイ画面の図である。
【図14】図12および図13の携帯電話の構成図を示す。
【図15】図12、図13および図14の携帯電話のモバイル用電話システムソフトウェアの構成図である。
【図16】開示された第1の例示的な追加または代替プロセスを示し、ここでは、図12〜図15の携帯電話が図13の1つ以上のアイコンを表示する。
【図17】図17Aは、図13のアイコンに関するアイコン識別子を含む例示的なレコードの図である。図17Bは、図12の生体センサーによって生成および送信される生体情報を含むログ事象データの図である。
【図18】図6Aの複数の事象ログデータおよび図17Bの複数の生体データが、図12、図13および図14のディスプレイ画面に表示されているグラフ114を示す。
【図19】図12〜図15の携帯電話が、ネットワークを経由して、図12のデータベースシステムおよび/または診断システムに情報を送信する追加または代替方法を示す図である。
【図20】追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12〜図15の携帯電話が、ネットワークを経由して、図12のデータベースシステムおよび/または診断システムから情報を受信する。
【図21】さらに別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12の患者の図12〜図15の携帯電話から収集された全地球測位データ(以下、「GPSデータ」という)を用いて、その患者が関与している社会的交流の現在および相対的なレベルを判定する。
【図22】さらにまた別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、診断医が、図12の診断システムの活動モニター論理を適用する。
【図23】図12の診断システムの診断システムソフトウェアの概略図である。
【図24】図12および図23の診断システムに保存されている情報の概略図である。
【図25】さらに別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12の患者の図12〜図15の携帯電話から収集されたGPSデータを用いて、その患者が関与している社会的交流の現在および相対的なレベルを判定する。
【図26】さらにもう1つ別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、診断医が、GPSデータのベースライン(以下、「GPSベースライン」という)を生成するために、図12および図23の診断システムの移動度モニター論理を適用する。
【図27】またさらに別の追加または代替方法のプロセス図であり、ここでは、図1の患者に、薬を服用する、医学的に助言された行動を取る、または行動を中止するように警告するため、図12〜図15の携帯電話が、独特の着信音、アラーム音、音声メッセージ、および/またはテキストメッセージをレンダリングするようにプログラムされる。
【図28】さらなる追加または代替の方法であり、ここでは、図12〜図15の電話が、図12の患者に、図12の1つ以上の薬を服用する(例えば、摂取、吸入、挿入、または局所への塗布)ことを思い出させるようにプログラムされている。
【図29】図12〜図15の携帯電話、図12のDBコンピュータ、および/または図12および図23の診断システムに保存されている複数の患者レコードから選択された第1の例示的な患者レコードの概略図である。
【図30】さらに別の追加または代替方法であり、ここでは、患者レコードが、図12〜図15の電話によって、図1の1つ以上のセンサーから受信した生体データを記録して、図1の患者に、瞑想、リラクゼーション、もしくは他の治療上または処方された行動を行うよう促すためにリマインド警告を送信するために、利用される。
【図31】もう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、患者の日常生活で定期的に起こるストレスの高い事象が識別され、図12〜図15の電話が、そのストレスを誘発する事象の悪影響を減らすために、図12の患者に、治療的措置を取ることを促すようにプログラムされている。
【図32】例示的な患者の活動ログの概略図である。
【図33】さらにまた別の追加または代替方法を示し、ここでは、診断医が、診断検査結果、遺伝子検査結果、患者レコード、患者活動ログに関する情報、ならびに治療法を開発および処方するための他の情報を分析する。
【図34】患者識別子、電話識別子、および複数の診断検査メモを含む例示的な第1診断検査レコードの概略図である。
【図35】図34の患者識別子、電話識別子、および複数の遺伝子検査メモを含む例示的な第1遺伝子検査レコードの概略図である。
【図36】患者レコード、診断レコードおよび遺伝子レコードを含んでいる場合の診断システムソフトウェアを示す概略図である。
【図37】追加のセンサーでモニターされている図12の患者の概略図である。
【図38】図12の例示的な心拍センサーの概略図である。
【図39】さらにもう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、診断医が情報を受信および分析して、図12〜図15および図37の患者に治療上の指導を助言する。
【図40】またもう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、図12および図37の患者が、また別の関与するモダリティ(engagement modalities)によって、図12の薬剤の処方された摂取を遵守するよう促される。
【図41】図12のパッチ式受信機が、図12の患者に装着または接続され、2つの別々の期間に渡ってモニターされる、もう1つ別の追加プロセスを示す。
【図42】治療計画の遵守を容易にするシステムを示す。
【図43】通信バスを経由して、他の全ての部分と通信で接続されている患者管理システムを含み、治療計画の遵守を容易にするシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、特定の方法、装置、およびシステムに関して説明しているが、当業者には、本発明の本当の精神と範囲から逸脱することなく、種々の変更および同等物での置換が可能であることを理解されるであろう。また、本発明の目的、精神、および範囲に対して、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス段階を適合させるよう、多数の変更がなされ得る。かかる全ての変更は、本明細書に添付の請求項の範囲内であることが意図される。
【0019】
本明細書で列挙する方法は、事象の列挙順に加え、論理的に可能な列挙事象の任意の順序で実行し得る。
【0020】
本明細書に値の範囲が規定されている場合、間にある各値、つまり、コンテキストが別の方法で明瞭に指示されていない限り、下限値の10分の1の単位まで、その範囲の上限値と下限値の間であって、その決められた範囲内の他の指定された値または間にある値は、本発明に包含されると理解されたい。これらのより小範囲の上限値および下限値は、その決められた範囲内で具体的に除外された制限を条件として、その小範囲に単独で含まれ、本発明内にも包含される。その決められた範囲がその制限範囲の1つまたは両方を含む場合、それらの包含された制限のいずれかまたは両方を除いて、本発明にも含まれる。
【0021】
別に定義されていない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する当技術分野の当業者の1人によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書の記述と同様または同等な任意の方法および材料も本発明の実施または検査に使用できるが、その方法および材料について、これから述べる。
【0022】
本明細書および添付の請求項で使用されているように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、そのコンテキストで別に明瞭に規定していない限り、複数の参照対象を含むことに留意されたい。さらに、請求項は、オプションの要素を除外して下書きされる可能性があることにも留意されたい。そのため、本文は、「単に(solely)」、「のみ(only)」などのかかる排他的用語および請求項の要素に関連する同類のものの使用、または「否定の(negative)」制限の使用に対する根拠の先例として役立つことを目的とする。
【0023】
ここで、一般には図を、特に図1を参照すると、図1は、IEMD 4が患者の身体6内に摂取されている摂取可能な装置4(以下、「IEMD」4という)と通信で接続されている電気通信ネットワーク2の概略図である。患者側送受信機8は、摂取可能な事象データM(または「IEM M」)を含むIEMD 4からの無線送信を受信するように構成されている。別法としては、患者側送受信機8は、電気通信ネットワーク2、またはその電気通信ネットワーク2に通信で接続されているか、もしくはそれに含まれる一態様である装置もしくはソース6〜24を経由して、IEM M、またはIEM Mのデータを含む伝達情報を取得するように構成することも可能である。
【0024】
IEMD 4は、様々な方法で(例えば、摂取のタイミング、消化器系物質との接触、検体採取など)、摂取データの収集、採取、および/または生成を行う。また、様々な摂取可能な事象マーカーデータソース装置IEMD 4は、様々な方法で(例えば、無線方式、体組織を介した伝導方式など)、IEM Mデータを伝達する。下記は、摂取可能な装置300aの例である。
【0025】
2006年4月28日に出願されたPCT/US2006/016370号で説明されている創薬インフォマティクス(pharma−informatics)システムは、医薬品の身体6への実際の物理的送達の検出を可能にする組成物、システムおよび方法を含む。その組成物の実施形態は、識別子および活性薬剤を含む。
【0026】
2008年2月1日に出願されたPCT/US008/52845号で説明されているシステムは、本明細書で摂取可能な事象マーカーIEMと呼ばれるIEMD 4、および本明細書で個人用信号受信機と呼ばれる患者側送受信機8を含む。IEMD 4から送信されたデータの態様は識別子を含んでもよく、これは、生理学的に許容可能なキャリアに存在しても、存在しなくてもよい。その識別子は、消化管内部の標的部位など、身体6内部の標的とする生理的部位に接触することで活性化されるという特徴を持つ。患者側送受信機8は、生理的位置(例えば、身体6の内部またはその表面など)と関連付けられて、IEMD 4からの信号を受信するように構成することができる。使用中、IEMD 4は、患者側送受信機8で受信した信号を送信する。
【0027】
電気通信ネットワーク2(以下、「ネットワーク」2という)と関連する摂取データは、例えば、IEMD 4で生成される生理学的データなど、個人用患者データを含む。例として、生成測定基準(例えば、摂取時刻データなど、様々な測定基準を得るために処理された物理データ)、結合測定基準(例えば、摂取物質を識別するデータと結合された摂取時刻データなど、別の生成測定基準と結合された生成測定基準)、および患者データ(例えば、摂取物質を識別するデータ、およびECGデータ、温度などの生理学的データなどと結合された摂取時刻データなど、様々な生理学的データと統合された生成測定基準および/または結合測定基準)がある。
【0028】
2007年10月17日に出願されたPCT特許出願PCT/US07/82563号に記載されている摂取可能な制御活性化識別子は、創薬インフォマティクスが使用可能な組成物などの摂取可能な組成物を含む。その摂取可能な制御活性化識別子は、目標とする標的部位における所定の刺激の存在に応じて、その識別子の活性化をもたらす制御活性化要素を含む。
【0029】
2008年3月5日に出願された米国特許仮出願第61/034,085号に記載されているライフサイクル創薬インフォマティクスシステムは、RFID、ならびに投薬および/または薬剤の存在中その薬剤の追跡を可能にする投薬パッケージと結合された伝導通信技術を含む。そのシステムはさらに、RFID技術に関連する潜在的なプライバシーおよび信号劣化の懸念に対処しながら、体内データ送信を可能にする。
【0030】
対象とする摂取可能な識別子のさらなる例として、国際公開第/2006/116718として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2006/016370号、国際公開第/2008/052136として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/082563号、国際公開第/2008/063626として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/024225号、国際公開第/2008/066617として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/022257号、国際公開第/2008/095183として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/052845号、国際公開第/2008/101107として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/053999号、国際公開第/2008/112577として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/056296号、国際公開第/2008/112578として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/056299号、およびPCT特許出願整理番号PCT/US2008/077753号に記載のあるそれらの識別子を含む様々な種類の対象とする識別子の例に記載のあるものを含むが、それらに制限されず、また、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
患者側送受信機8は、IEMD 4から無線送信を受信するように構成されている電気通信装置であるか、またはそれを備えていてもよく、任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(h.)無線通信対応の携帯端末を備える。
【0032】
電気通信ネットワーク2は、例えば、全体または一部において、電話網2A,無線通信ネットワーク、コンピュータネットワーク、および/またはインターネット2Bであるか、またはそれらを含んでもよい。
【0033】
患者側送受信機8は、電気通信ネットワーク2を経由して、患者管理データシステム(以下、「PMDS」10という)と通信で接続されている。患者側送受信機8は、第1ネットワーク送受信機12との配線接続および/または無線通信モードによって、電気通信ネットワーク2(以下、「ネットワーク」2という)と通信で接続することが可能であり、第1ネットワーク送受信機12は、配線接続によってネットワーク2と通信で接続される。
【0034】
患者側メッセージングモジュール14は、追加としてネットワーク2に接続され、そこで、その患者側メッセージングモジュール14は、臨床医または自動化情報システム(図示せず)が、薬剤摂取、患者の行動および治療活動に関する助言を患者に送信できるようにする。患者側メッセージングモジュール14および/またはPDMS送受信機8は、第2ネットワーク送受信機16との配線接続および/または無線通信モードによって、ネットワーク2と通信で接続することが可能であり、第2ネットワーク送受信機16は、配線接続によりネットワーク2と通信で接続される。
【0035】
患者側メッセージングモジュール14はPMDS 10内に含まれていてもよく、また、その患者側メッセージングモジュール14および/またはPMDS 10は、ネットワーク2を経由した通信用に構成された統合または分散の電子情報技術システムを含んでも、またはそれに含まれていてもよく、任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)モバイルまたは携帯デジタル電話、(h.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(i.)無線通信対応の携帯端末を備えることを理解されたい。
【0036】
患者側入力装置18は、追加としてネットワーク2に接続され、そこで、その患者側入力装置18は、患者または介護者(図示せず)が、推奨された治療への患者のアドヒアランスまたは非アドヒアランス、患者の行動、患者の身体的、精神的、もしくは感情的な状態、患者によるリスクを負ったり求めたりする行動、およびその患者の治療活動に関する報告ならびに情報を送信できるようにする。患者側入力装置18は、患者側送受信機8の内部に含めることができ、かつ/または電子通信装置、もしくは、ネットワーク2経由での通信用に構成された統合もしくは分散電子情報技術システムを含むか、もしくはそれらの内部に含めることができ、さらに任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、(h.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(i.)無線通信対応の携帯端末を備える。
【0037】
第1の生命維持パラメータモニター20(または「第1センサー」20)は、患者の身体6に接続されており、例えば、動作感知装置、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。第2の生命維持パラメータモニター22(または「第2センサー」22)は、患者の身体6に接続されており、追加として、例えば、動作感知装置23、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0038】
動作感知装置23は、分析モジュールおよびPMDS 10に通信で接続されており、それによってPMDS 10が、その動作感知装置23によって生成されて伝達された患者の行動データをその患者の少なくとも1つの健康パラメータの分析に組み込む。動作感知装置23は、例えば、携帯電話、加速度計および/または全地球測位信号装置であるか、それらを含むか、またはそれらの内部に含まれていてもよい。
【0039】
第3の生命維持パラメータモニター24は、患者の身体6から離して配置されており、例えば、音声検出、空気圧の変化、光エネルギー反射、および/または熱検出のどの遠隔感知により、その患者の身体6の生命維持パラメータをモニターするように構成されている。第3センサー24は、例えば、動作感知装置、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0040】
2008年2月1日に出願されたPCT/US2008/52845号に記載されているシステムは、その明細書で摂取可能な事象マーカーIEMD 4として参照されるIEMD 4、およびその明細書で個人用信号送受信機として参照される患者側送受信機8を含む。IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24から送信されたIEM Mデータの態様は、識別子(本明細書では、時々、例えば、「摂取可能な事象マーカー」、「イオン放出モジュール(ionic emission module)」、および/または「IEM」として参照される)を含むことがあり、これは、生理学的に許容可能なキャリアに存在することもあれば存在しないこともある。その識別子は、消化管内部の標的部位など、身体内部の標的とする生理的部位に接触することで活性化されるという特徴を持つ。患者側送受信機8は、生理的位置(例えば、身体の内部または表面など)と関連付けられるように、かつ、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24からの信号を受信するように構成することができる。使用中、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24は、患者側送受信機8で受信した信号を送信する。
【0041】
ネットワーク2と関連する摂取データは、例えば、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24で生成される生理学的データなどの個人データを含む。例として、生成測定基準(例えば、摂取時刻データなど、様々な測定基準を得るために処理された物理データ)、結合測定基準(例えば、摂取物質を識別するデータと結合された摂取時刻データなど、別の生成測定基準と結合された生成測定基準)、および患者データ(例えば、摂取物質を識別するデータ、およびECGデータ、温度などの生理学的データなどと結合された摂取時刻データなど、様々な生理学的データと統合された生成測定基準および/または結合測定基準)がある。
【0042】
2007年10月17日に出願されたPCT/US07/82563号に記載されている摂取可能な制御活性化識別子は、創薬インフォマティクスが使用可能な組成物などの摂取可能な組成物を含む。その摂取可能な制御活性化識別子は、目標とする標的部位における所定の刺激の存在に応じて、その識別子の活性化をもたらす制御活性化要素を含む。
【0043】
2008年3月5日に出願された米国特許出願整理番号61/034,085号に記載されているライフサイクル創薬インフォマティクスシステムは、RFIDならびに投薬および/または薬剤の存在中その薬剤の追跡を可能にする投薬パッケージと結合された伝導通信技術を含む。そのシステムはさらに、RFID技術に関連する潜在的なプライバシーおよび信号劣化の懸念に対処しながら、体内データ送信を可能にする。
【0044】
図2に示すコンピュータキテクチャは、中央処理装置26(以下、「CPU」という)、
ランダムアクセスメモリ30(以下、「RAM」という)および読取り専用メモリ(以下、「ROM」という)32を含むシステムメモリ28、ならびにシステムメモリ28をCPU 26に接続する電源および通信システムバス34を含むPMDS 10の態様を図示する。PMDS 10内の要素間での情報の転送に役立つ、基本ソフトウェアでコード化された命令およびルーチンを含む基本入出力システム36は、起動中などに、ROM 20に格納される。PMDS 10はさらに、システムメモリ28および/またはコンピュータ可読媒体42に格納されているシステムソフトウェア38およびデータベース管理システム40(以下、「DBMS」40という)を含み、これについては以降で詳述する。
【0045】
媒体書き込み/読み取り装置44は、電源および通信システムバス34(以下、「バス」34という)を通してCPU 26と双方向通信で接続される。その媒体書き込み/読み取り装置44および関連するコンピュータ可読媒体42が選択され、PMDS 10用に不揮発性記憶装置を提供するよう構成される。本明細書に含まれるコンピュータ可読媒体42は、ハードディスクやCD−ROMドライブなどの大容量記憶装置を指すが、当業者には、コンピュータ可読媒体は、PMDS 10でアクセスできる任意の利用可能な媒体でよいことを理解されたい。
【0046】
限定ではなく、例として、コンピュータ可読媒体42は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えることができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を保存するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定ではなく、例えば、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のソリッドステートメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学式記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用可能であって、PMDS 10でアクセス可能な他の媒体を含む。
【0047】
コンピュータ可読媒体42は、図に記載され、本開示によって可能にされているとおり、PMDS 10で実行される場合、PMDS 10に1つ以上のステップを実行させる機械可読命令を含むことができる。バス34はさらに、ネットワークインタフェース46、ユーザー入力インタフェース48、ユーザー音声入力インタフェース50、およびビデオ画面インタフェース52と、CPU 26およびシステムメモリ28を双方向通信で接続する。ビデオ画面インタフェース52は、データの視覚表現を画像表示画面54上に向けて送り、その画像表示画面54とCPU 26を、通信バス34を経由して、双方向通信で接続する。ユーザー入力インタフェース48は、例えば、電子キーボード、コンピュータマウス、コンピュータトラックボール、またはコンピュータマウスパッドなどのユーザー入力装置56を、通信バス34経由でCPU 26と接続して、臨床医が、アイコン選択、コマンド、およびデータをPMDS 10に入力できるようにする。そのアイコン選択は、画像表示画面54上に提示された画像から選択することもできる。
【0048】
音声入力インタフェース50は、例えば、音声マイクロホンなどのユーザー音声入力装置58を、通信バス34を経由してCPU 26と接続し、臨床医が、アイコン選択、コマンド、およびデータをPMDS 10に伝達する音声入力を入力して、かつ/または言語表現をデジタル化できるようにする。言語表現のデジタル化表現は、患者側入力装置18および/または患者側送受信機8とのVoIP通信を可能にするため、ネットワークインタフェース46を経由して送信することができる。
【0049】
通信バス34と通信で接続された音声出力インタフェース60は、例えば、VoIPメッセージなどのデジタル化された言語情報を、ネットワークインタフェース46を経由してネットワーク2から受信して、音声出力装置62に、そのデジタル化言語情報から生成された言語メッセージを、音声的に出力させる。
【0050】
音声/テキスト変換器モジュール64は、(1.)患者レコードR.0に格納するため、デジタル化音声データのテキストデータへの変換、および(b.)テキストデータの、ソーステキストデータの音声化を代表とする、音声データへの変換、を行う。変換されたテキストデータは、バス34を経由して、システムメモリ28もしくはネットワーク2から受信するか、またはCPU26で生成することができる。
【0051】
無線インタフェース66は、バス34と無線送受信機68との間の双方向通信を可能にし、それにより、PMDS 10が、無線および/または有線電話網2Aを経由して、ネットワーク2の要素8〜16と通信できる。
【0052】
ネットワーク2の追加の要素8および12〜16は、PMDS 10の態様26〜68の1つ、いくつか、または全てを含み得ることを理解されたい。さらに、PMDS 10は、オプション、追加、または代替として、IEM M、またはIEM Mのデータを含む伝達情報を、電子通信ネットワーク2、またはその電子通信ネットワーク2と通信で接続されているか、もしくはその内部に含まれる一態様装置もしくはソース6〜24を経由して取得するように構成され得ることを理解されたい。
【0053】
図3は、図1および図2に示すPMDS 10のシステムソフトウェア38の図である。オペレーティングシステム70は、音声入力ドライバ74に指示して、音声入力装置58で検出される音声信号をデジタル化させてデジタル化音声レコードを形成し、ネットワーク2を経由して、そのデジタル化音声レコードを患者側送受信機8または患者側入力装置18に送信することにより、VOIPクライアントソフトウェアモジュール72がネットワーク2に音声データを提供できるようにする。第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16は、PMDS 10と患者側送受信機8および/またはネットワーク送受信機18との間の音声情報の送信を容易にできることを理解されたい。音声出力ドライバ76は、ネットワーク2から受信したデジタル化音声信号を処理した後、臨床医が聞くために、音声出力インタフェース60および音声出力装置62に、受信したデジタル化音声信号から音声信号を生成して送信するよう指示する。
【0054】
ディスプレイドライバ78は、ビデオインタフェース52およびビデオ画面54に指示して、ネットワーク2、患者側送受信機8、患者側入力装置18、第1ネットワーク送受信機12、第2ネットワーク送受信機16、PMDS 10のグラフィカルユーザーインタフェースドライバ80、音声入力装置58および/または入力装置56から受信したか、またはそれらから生成された入力から生成された情報を視覚的に提示させる。ウェブブラウザ82は、PMDS 10が、インターネット2Bから受信した情報を視覚的に表示できるようにする。ユーザーレコードR.0および複数のユーザーレコードR.1〜R.NがDBMS 40の患者データベース84に保存される。
【0055】
テキストエディタ86および電子メールクライアント87は、単独で、または共同して、臨床医が、例えば、テキストメッセージを作成し、かつ/または薬剤摂取のためのリマインダメッセージを含めて、ネットワーク2経由で、患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するのを可能にする。第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16は、PMDS 10と患者側送受信機8および/または患者側入力装置18との間のテキストメッセージの送信を容易にできることを理解されたい。
【0056】
ネットワーク2の追加の要素8および12〜16は、PMDS 10のソフトウェア態様70〜86の1つ、いくつか、または全てを含み得ることを理解されたい。
【0057】
ここで、一般に図を、特に図4Aを参照すると、図4Aは、典型的な第1患者レコードR.0を示す図であり、残りの患者レコードR.1〜R.Nの1つ以上も全体または一部においてその形式に従う。第1のレコード識別子R.0.IDは、PMDS 10内で第1レコードR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1レコードR.0に関連付けられた患者を識別する。ネットワーク患者アドレスR.0.ADDRは、例えば、電子メールメッセージなどの電子メッセージが送信できる患者側送受信機8および/または患者側入力装置18のネットワークアドレスを識別する。患者電話番号R.0.ADDR.Tは、テキストメッセージまたは音声通信が可能な電話通信セッションの確立に使用される電話番号を識別する。1つ以上の投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nは、その患者に処方された1つ以上の薬剤を指定する。投薬リマインダフラグR.0.FMは、その患者がPMDS 10によって薬の服用または塗布をリマインドされるかどうかを示す。1つ以上の行動レコードR.0.BHR.0〜R.0.BHR.Nは、その患者に処方された1つ以上の行動を指定する。行動リマインドフラグR.0.FBは、その患者がPMDS 10によって、指定された行動を取る(または避ける)ようにリマインドされるかどうかを示す。患者病歴データは、その患者に関連する情報を保持し、患者からの証明の受信および摂取可能な事象データIEM Mの受信のレコードを含んでもよい。患者活動データR.ACTは、期待されるタイプの患者活動、およびその患者が期待される各活動を行うことを期待される時間を記述した情報を保持する。
【0058】
ここで、一般に図を、特に図4Bを参照すると、図4Bは、典型的な第1投薬レコードR.0.MR.0を示す図である。第1投薬レコード識別子RM.IDは、PMDS 10内で第1投薬レコードR.0.MR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連付けられた患者を識別する。投薬識別子MED.IDは、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連付けられた薬剤および投薬量を識別する。投薬量データMED.Dは、識別された薬剤が服用または塗布される用量を示す。
【0059】
使用スケジュールMED.Sは、関連する薬剤をいつ服用または塗布するよう処方されているかを示す。第1リマインドフラグFLAG1は、患者が、次の処方された時間までに、関連する薬剤の塗布または服用をリマインドされるかどうかを示し、リマインダは、次の処方された時間までに、およそ第1リマインド期間TR1に送信される可能性がある。第1リマインド投薬テキストTXT1(以下、「第1リマインドテキスト」TR1という)は、関連する薬剤の服用または塗布を促すために、服用または塗布の予定時間に先立って、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0060】
第2リマインドフラグFLAG2は、処方された服用時間が経過した後、第2リマインドTR2時間内に、摂取事象データIEM Mがネットワーク2で受信されていない場合に、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連する薬剤を服用するよう、患者に注意するかどうかを示す。第2リマインドテキストTXT2は、投薬識別子MED.0で識別される関連する薬剤の服用または塗布を促すために、予定時間の後、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0061】
ここで、一般に図を、特に図4Cを参照すると、図4Cは、典型的な第1行動レコードR.0.BHR.0を示す図である。第1行動レコード識別子R.BHR.IDは、PMDS 10内で第1行動レコードR.0.BHR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連付けられた患者を識別する。行動識別子BHR.IDは、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連付けられた行動を識別する。行動記述テキストBHR.Dは、行うかまたは避けるように助言された行動のテキスト記述を含む。行動の実施スケジュールBHR.Sは、関連する行動を、いつ行うかまたは避けるように処方されているかを示す。第1行動リマインドフラグBFLG1は、患者が、次の処方された時間までに、関連する行動を行うかまたは避けるようリマインドされるかどうかを示し、リマインダは、次の処方された時間までに、およそTRB1期間に送信される可能性がある。第1行動テキストTXT1Bは、行動識別子BHR.IDで識別される行動を行うか、または避けるよう促すために、行動の予定時間に先立って、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0062】
第2行動リマインドフラグBFLG2は、処方された行動時間が経過した後、一定の時間内に、患者による証明がネットワーク2で受信されていない場合、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連する行動を行うか、または避けるよう、患者にリマインドするかどうかを示す。第2行動テキストTXT2Bは、行動識別子BHR.IDで識別される関連する行動を行うかまたは避けるのを促すために、例えば、行動を取るかまたは回避する予定時間の後、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0063】
ここで、一般に図を、特に図4Dを参照すると、図4Dは、第1レコードR.0の典型的な患者病歴データH.Dを示す図である。患者病歴データH.Dは、例えば、(a.)以前受信した摂取マーカーIEM Mの複数のマーカーレコードH.M0〜H.MN、(b.)患者から受信した証明の表記を含む複数の証明レコードH.PA0〜H.PAN、(c.)患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に対して以前送信されテキストメッセージの複数のテキストメッセージレコードH.T0〜H.TNを含む。受信された患者の証明レコードH.PA0〜H.PANは、例えば、実行された行動の証明の表記、薬剤の塗布または服用の証明、および/または回避した行動の証明を含む。
【0064】
ここで、一般に図を、特に図5を参照すると、図5は、本発明の方法の追加の態様を示す図であり、この態様で、患者は健康状態の治療を行う。ステップ502で、患者を識別するPMDS 10でデータベースレコードR.0が開始される。患者は、ステップ504で評価され、ステップ506で診断される。患者の活動モデルは、ステップ508で生成され、ここでは、その患者の日常活動が、データベースレコードR.0のソフトウェアでコード化された部分に含まれる。ステップ510で、投薬と行動が処方され、その処方された投薬と行動は、データベースレコードR.0に保存される。その患者は、ステップ514で、データベースレコードRに保存されているとおり、処方された投薬および行動について指導および助言を受ける。
【0065】
1つ以上のIEMD 4から送信された摂取マーカーIEM Mの受信ならびに、センサー20、22、23および24の測定と送信は、患者側送受信機8で受信され、ネットワーク2経由でPMDS 10に送信され、ステップ516で、受信したパラメータに関するデータで患者レコードR.0が更新される。例えば、(a.)ステップ508の活動モデルと異なる患者の活動の変化、(b.)処方された投薬服用スケジュールの患者によるアドヒアランスおよび非アドヒアランス、ならびに(c.)処方された患者の行動の実行または回避など、の患者による証明は、ステップ518で、患者側入力装置18および、ネットワーク2経由でPMDS 10によって受信される。
【0066】
ステップ516および518で受信された情報は、ステップ520で、患者レコードR.0に含まれる他の情報を考慮して、臨床医またはエキスパート情報技術システム(図示せず)によって評価される。その臨床医またはエキスパート情報技術システムは、ステップ522で、患者の診断を更新することができ、さらに、ステップ524で、その患者の治療を中止するかどうかを判断できる。ステップ524で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、患者の現在の治療周期を中止することを判断した場合、その患者は、治療の中止を通知され、ステップ526で、データベースレコードR.0が治療中止の通知で更新される。その治療は、ステップ528で終了する。
【0067】
ステップ524で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、患者の現在の治療周期を継続することを判断した場合、臨床医またはエキスパート情報技術システムは、患者レコードR.0、または1つ以上の追加の患者レコードR.0〜R.Nの分析により判断し、任意で、患者と相談のうえ、ステップ530で、投薬の服用量や服用回数の増減を行うかどうかを判断する。ステップ530で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、投薬の服用量または服用回数の増減を行うことを判断した場合、その患者は、処方の変更を通知され、ステップ534で、調剤が更新される。
【0068】
臨床医またはエキスパートシステムは、患者レコードR.0の分析により判断し、任意で、その患者と相談のうえ、ステップ536で、処方または推奨される行動を変更するかどうかを判断する。その患者は、ステップ538で、処方または推奨される行動の変更または追加を通知される。
【0069】
PMDS 10は、患者レコードR.0の分析により、ステップ542で、例えば、薬剤の服用もしくは塗布、または処方もしくは推奨される行動の実行を、患者に対してリマインドするかどうかを判断し、その患者は、ステップ542で、例えば、薬剤の服用もしくは塗布、または処方あるいは推奨される行動の実行をリマインドされる。
【0070】
ここで、一般には図を、特に図6を参照すると、図6は、本発明の方法の別の態様を示す図であり、この態様では、患者のある行動が示される。ステップ602で、患者は、投薬および行動の処方箋を受信する。投薬の処方箋には、服用する薬剤と、処方された薬剤の服用予定の両方が含まれることを理解されたい。患者は、ステップ604で、予期される活動予定を、患者側入力装置18を用いてPMDS 10に報告する。予期される活動予定には、例えば、単純作業、経費報告書作成、スタッフミーティング、顧客対応時間、交渉セッション、従業員レビューミーティング、販売予測の作成とプレゼンテーションなどの作業セッションを含めることができる。患者によって報告される予期される活動は、ステップ604で、患者側入力装置18およびネットワーク2によって、患者データベース84の患者データR.0に組み込まれる。患者は、ステップ606で、1つ以上のセンサー20、22、23および24を取り付けて、そのセンサー20、22、23および24で、その患者の1つ以上の生命維持パラメータを検出できるようにする。患者は、ステップ608で、IEMD 4がマーカーデータIEM Mを用いて摂取報告を送信するIEMD 4を摂取する。患者は、さらに、IEMD 4の1つ以上の摂取を含めるため、ステップ602で受信した処方箋で提案されているとおり、行動を遵守し、ステップ612で、提案された行動の遵守を報告できる。
【0071】
患者は、ステップ614で、以降の医学的助言の中止を選択してもよく、例えば、IEMD 4の摂取を中止するため、ステップ616に進み、患者側入力装置18およびネットワーク2を用いて、PMDS 10遵守の中止を報告することができる。患者は、ステップ618で、処方された行動の実施を中止してもよい。あるいは、患者は、ステップ614からステップ620まで進んで、PMDS 10によって割り当てられた処方箋が変更されているかどうかを判断するため,PMDS 10に問い合わせを行うことを決定してもよい。患者が、ステップ620で、割り当てられた処方箋が変更されていないと判断した場合、患者は、ステップ620からステップ608に戻る。患者が、ステップ620で、割り当てられた処方箋が変更されていると判断した場合、患者は、変更済みの割り当てられた処方箋を受信して再検討するため、ステップ620からステップ602に戻る。
【0072】
ここで、一般には図を、特に図7を参照すると、図7は、ネットワーク2、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4と通信して、PMDS 10によって実施されるプロセスを示す。ステップ702で、PMDS 10は、IEMD 4から送信された摂取報告のマーカーデータIEM Mを受信する。ステップ704で、PMDS 10はマーカーデータIEM Mで識別される薬剤およびそのマーカーデータIEM Mの受信時刻を、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nと比較する。PMDS 10は、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合しているかどうか判定する。PMDS 10が、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合していないと判定した場合、PMDS 10は、その時受信したマーカーデータIEM Mを、非適合の事象として患者病歴データH.Dに記録し、ステップ710で、非アドヒアランスの患者通知を、患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に対して、発行および送信する。PMDS 10が、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合していると判定した場合、PMDS 10は、ステップ712で、患者病歴データH.Dをアドヒアランスの通知で更新する。PMDS 10は、ステップ710またはステップ712のいずれかから、ステップ714に進んで、別の計算操作を実行する。
【0073】
ここで、一般には図を、特に図8を参照すると、図8は、臨床医またはエキスパートシステムが、患者の生命維持パラメータをモニターして、その患者の健康改善を目的とした治療的な行動をネットワーク2経由で提案する方法のプロセス図である。ステップ802で、PMDS 10は、1つ以上のセンサー20、22、23および24から生命維持パラメータデータを受信する。ステップ804では、PMDS 10は、ステップ802で受信した生命維持パラメータデータを、例えば、心拍数、血圧、呼吸数、呼吸強度、および皮膚電気伝導度など、瞬時生命維持パラメータの健康値の範囲と比較する。PMDS 10は、ステップ806で、ステップ802で受信した生命維持データが、PMDS 10またはネットワーク2内の他のどこかに保存されている瞬時生命維持パラメータの健康な範囲内にあるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ806で、ステップ802で受信した生命維持データが、瞬時生命維持パラメータの健康な範囲内にないと判定すると、PMDS 10は、ステップ806からステップ808に進んで、生命維持パラメータの受信時刻を、その患者に関連する1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nの患者活動データR.ACTの活動予定と関連付ける。ステップ810では、PMDS 10は、ステップ802で選択された健康の範囲内で、ステップ802で参照された生命維持パラメータを維持するように患者を励ますことを目的として、治療的な行動を選択する。ステップ810で選択される治療的な行動は、PMDS 10への入力、または患者側メッセージングモジュール14によって、臨床医により提供できる。ステップ802で参照された生命維持パラメータが、循環器の高血圧である場合、選択される治療的な行動は、例えば、落ち着いた音楽の聴取、瞑想の実施、および/または体操であるか、またはそれらを含むことができる。ステップ812で、治療的な行動が、ステップ802で受信された生命維持パラメータデータの受信時刻に関連する患者活動データR.ACT内の患者活動を考慮して、患者に処方される。患者の行動に関する提案は、ステップ814で、PMDS 10および/または患者側メッセージングモジュール14から送信され、その提案は、ステップ808で関連付けられ、患者活動データR.ACTに報告された患者の行動に関連付けられた時刻に、ステップ810で選択された治療的な行動を行うよう、患者に助言する。PMDS 10は、ステップ816から進んで、代替または追加の計算操作を行う。
【0074】
ここで、一般には図を、特に図9を参照すると、図9は、テキストメッセージまたは音声メッセージを患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するかどうかと、送信する場合はいつ送信するかを判定するための、PMDS 10の方法のプロセス図である。ステップ902で、PMDSは1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nにアクセスする。PMDS 10は、ステップ904で、薬剤の摂取がその患者に処方されているかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ904で、その患者が、薬剤の摂取を処方されている場合、PMDS 10は、ステップ904からステップ906に進んで、代替または追加の計算操作を行う。
【0075】
PMDS 10が、ステップ904で、その患者が、患者レコードR.0〜R.Nの投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで、薬剤を含むIEMD 4を摂取することを処方されていると判定した場合、PMDS 10は、ステップ904からステップ908に進み、瞬時投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nの第1リマインドフラグFLAG1を調べる。第1リマインドフラグFLAG1が、処方された薬剤摂取の助言を患者にリマインドするという指示を示している場合、PMDS 10は、ステップ908からステップ910に進む。PMDS 10は、ステップ910で、使用スケジュールMED.Sの情報を分析することにより、IEMD 4を摂取する次の予定時刻を計算し、次の予定摂取時刻TNEXTを計算する。PMDS 10は、ステップ908でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第1リマインド期間TR1を読み込む。PMDS 10は、ステップ914で、リアルタイムクロック27にアクセスして、現在の実時刻TACTUALを判断し、現在の時刻TACTUALと次の予定摂取時刻TNEXTとの間の時差TDELTAを計算する。PMDS 10は、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満であるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満でないと判定した場合、PMDS 10は、ステップ918からステップ906に進む。PMDS 10が、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満であると判定した場合、PMDS 10は、ステップ918からステップ920に進んで、ステップ908でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第1リマインドテキストTXT1を選択し、ステップ922で、その第1リマインドテキストTXT1を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信する。
【0076】
PMDS 10は、ステップ922またはステップ906のいずれかからステップ924に進み、IEMD 4からのマーカーIEM Mの送信、ならびにセンサー20、22、23および24のモニタリングを中止するかどうかを判断する。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーIEM Mの送信のモニタリングを継続することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ924からステップ902に進む。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーIEM Mの送信のモニタリングを中止することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ924からステップ926に進み、代替または追加の計算操作を実行する。
【0077】
ここで、一般には図を、特に図10を参照すると、図10は、摂取マーカーデータIEM Mが、IEMD 4が処方どおりに摂取されるときにマーカーデータIEM Mが受信される頃に、摂取マーカーデータIEM Mが受信されない場合に、テキストメッセージまたは音声メッセージを患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するかどうかと、送信する場合はいつ送信するかを判定するための、PMDS 10の方法のプロセス図である。PMDS 10は、ステップ1002で、1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nにアクセスする。PMDS 10は、ステップ1004で、薬剤の摂取が患者に処方されているかどうかを判断する。PMDS 10が、ステップ1004で、患者が薬剤の摂取を処方されていないと判断した場合、PMDS 10は、ステップ1004からステップ1006に進んで、代替または追加の計算操作を実行する。
【0078】
PMDS 10が、ステップ1004で、その患者が、患者レコードR.0〜R.Nの投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで、薬剤を含むIEMD 4を摂取することを処方されていると判断した場合、PMDS 10は、ステップ1004からステップ1008に進んで、瞬時投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nの第2リマインドフラグFLAG2を調べる。『ステップ1004の投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで指示されているとおりにIEMD 4が摂取されているときに受信されるであろう摂取可能な事象マーカーデータIEM Mが受信されていない場合に、第2リマインドフラグFLAG2が、助言された薬剤摂取を患者にリマインドするという指示を示している場合、』第2リマインドフラグFLAG2が、次の処方された処方どおりの薬剤摂取が遅れていることを患者にリマインドするという指示を示している場合、PMDS 10は、ステップ1008からステップ1010に進む。PMDS 10は、ステップ1010で、使用スケジュールMED.Sの情報を分析することにより、IEMD 4摂取のため、次の予定時刻を計算し、次の予定摂取時刻TNEXTを計算する。PMDS 10は、ステップ1012で、リアルタイムクロック27にアクセスして、現在の実時刻TACTUALを判断し、ステップ1014で、現在の時刻TACTUALと次の予定摂取時刻TNEXTとの間の時差TOVERを計算する。
【0079】
PMDS 10は、ステップ1016で、ステップ1008でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第2リマインド期間TR2を読み込む。PMDS 10は、ステップ1018で、ステップ1014で計算された時差TOVERが、ステップ1016の第2リマインド期間TR2未満であるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ1018で、時差TOVERが第2リマインド期間TR2未満であると判定した場合、PMDS 10は、ステップ1018からステップ1006に進む。PMDS 10が、ステップ1018で、時差TOVERが第2リマインド期間TR2未満でないと判定した場合、PMDS 10は、ステップ1018からステップ1020に進んで、ステップ1008でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第2リマインドテキストTXT2を選択し、ステップ1022で、その第2リマインドテキストTXT2を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信する。
【0080】
PMDS 10は、ステップ1022またはステップ1006のいずれかからステップ1024に進み、IEMD 4からのマーカーMの送信、ならびにセンサー20、22、23および24のモニタリングを中止するかどうかを判断する。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーMの送信のモニタリングを継続することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ1024からステップ1002に進む。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーMの送信のモニタリングを中止することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ1024からステップ1026に進み、代替または追加の計算操作を実行する。
【0081】
ここで、一般には図を、特に図2、図4A、図4B、図4C、および図4Dを参照すると、音声/テキスト変換器モジュール64は、患者側送受信機8、患者側入力装置18、患者側メッセージングモジュール14、第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16から受信したデジタル化音声データをテキストデータに変換して、患者レコードR.0、例えば、患者病歴データH.D、患者活動データR.ACT、第1リマインドテキストTXT1、第2リマインドテキストTXT2、第1行動リマインドテキストTXT1B、第2行動リマインドテキストTXT2B、および/または行動記述テキストBHR.Dに保存するように構成される。
【0082】
音声/テキスト変換器モジュール64は、さらに、デジタル化音声データ表現を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するため、テキストデータを、PMDS 10および/または患者側メッセージングモジュール14からのソーステキストデータの音声化を代表とする、デジタル化音声データに変換するように構成される。そのテキストデータおよびデジタル化音声データは、バス34を経由して、システムメモリ28もしくはネットワーク2から受信するか、またはCPU26で生成できる。
【0083】
ここで、一般には図を、特に図12を参照すると、図12は、複数の生体センサーに接続され、携帯電話、他の携帯計算装置および情報技術ネットワークと通信する患者の概略図である。一例を挙げれば、血圧センサー90を右腕92に巻き付け、無線心拍センサー94を右脚96に付け、無線体温センサー98を左外耳道100内に装着し、そして、呼吸モニター102を患者の口と鼻の領域104に装着した患者88の概略図である。これらのセンサーは、第1ネットワークコンピュータ106に双方向通信で接続されている。例示として、生体データは、例えば、温度、ph因子、脈拍数などの身体関連データを含み、摂取データは、例えば、薬剤の性質、種類、服用量、服用時間、処方箋のアドヒアランス、処方箋アドヒアランスのレベル、などの事象および/または薬剤関連データを含むことができ、これらは、例えば、コンピュータ、パッチ式受信機などの無線通信装置または受信機に伝達される。生体データは、例えば、遺伝子データ、感情データ、および他のデータなど、様々なデータと比較され得る一意の識別子を含むことができる。かかるデータは、例えば、携帯電話、無線コンピュータ、PDA、および検証用の無線通信システムまたは受信機など、1つ以上の様々な装置に関連付けることができる。
【0084】
データベースコンピュータ108(または「DBコンピュータ」108)および医療診断計算システム110(以下、「診断システム」110という)は、ネットワーク2に双方向通信で接続される。ソフトウェアコード化データベースは、コンピュータデータベース108と関連付けることができ、患者88に関する現在および病歴のデータを含むことができる。病歴データは、例えば、診療記録、健康の記録、または患者の診療歴および治療の体系的な文書であるカルテを含む。「診療記録」という用語は、患者に関する身体的情報と、各患者の既往歴の全てを含む情報本体の両方に対して用いられる。ネットワーク2は、電話網2Aによって代表される電話網、および、電気通信網112(以下、「TELCO」112という)に代表される、例えば、ファックスなどの他の形態の通信機器と、双方向通信で接続される。
【0085】
例えば、デジタル携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116および無線機器対応の携帯端末(PDA)118などの通信装置は、さらに、無線通信システム120(以下、「無線通信システム(wireless comms system)」120という)を経由して、ネットワーク2と双方向通信で接続される。本開示で使用される「コンピュータ」という用語の定義は、例えば、デジタル携帯電話、携帯端末、ネットワークコンピュータ、コンピュータワークステーション、自動データベースシステム、サーバー、およびウェブサーバーを含むことを理解されたい。
【0086】
もう1つ別の態様では、1つ以上のセンサー20、22、23、24、94、98、および/または102は、皮膚上または皮下に設置されるか、またはリストバンドもしくは任意のかかる装着型の装置として装着される、パッチ式受信機122と、伝導的に、または通信で接続される。そして、パッチ式受信機122は、第1ネットワークコンピュータ106と通信で接続される。第1ネットワークコンピュータ106は、電気通信ネットワーク2と双方向通信で接続される。ネットワーク2は、さらに、インターネット2Bとの双方向通信を容易にすることができる。
【0087】
IEMD 4は、任意で薬剤126を含む。IEMD 4は、本明細書で開示するように、体内装置である。体内装置の例には、ステント、薬物送達装置、整形外科用インプラント、埋め込み型診断装置(例えば、センサー、バイオマーカー記録計など)など、これらに限らず、埋め込み型治療機器などの埋め込み型装置、前述したIEMD 4などの摂取可能な装置を含むが、これらに限定されない。
【0088】
様々な態様において、生体データは、例えば、コンピュータ106のような生体データ受信機など、1つ以上の受信装置(図示せず)との間でやりとりすることができる。生体データ受信機106、114、116、118および120は、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、携帯端末118、および/または埋め込み型受信機、半埋め込み型受信機などの個人用受信機、および個人用パッチ式信号受信機122などの外部取付け装置などとして、様々な方法で具体化可能である。パッチ式受信機は、例えば、接着剤、クリップ、布、または当技術分野で既知の他の適切な取付け方法で、その個人の身体、衣服、または個人用具に着脱可能に取り付けられる個人用受信機である。
【0089】
本発明の方法の例示的な一応用例として、患者88は、薬剤126と統合されたIEMD 4を摂取してもよい。IEMD 4は、生体データおよび摂取データを含むデータを伝達できる。その生体データは、例えば、温度、ph因子、脈拍数などの身体関連データを含み、摂取データは、例えば、薬剤の性質、種類、服用量、摂取時間、処方箋のアドヒアランス、処方箋アドヒアランスのレベル、などの事象および/または薬剤関連データを含むことができ、これらは、無線通信装置114、116、118、および120、または、例えば、コンピュータ106、パッチ式受信機などの受信機に伝達される。生体データは、例えば、遺伝子データ、感情データ、および他のデータなど、様々なデータと比較され得る一意の識別子を含むことができる。かかるデータは、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、PDA 118、および検証用の無線通信システム120または受信機など、1つ以上の様々な装置に関連付けることができる。
【0090】
生体データの受信は、例えば、患者88またはヒト以外の体に着脱可能な方法で外部に装着可能なパッチ式受信機、または皮下装置内部に含まれる、埋め込み型装置、および/または、例えば、携帯電話114など、装着用に設計されているかもしくは設計されていない装置、もしくは身体に永続的もしくは半永続的に接触する他の装置のような様々な外部装置などの個人用信号受信機など、1つ以上の受信装置の影響を受ける可能性がある。摂取可能な事象マーカーシステムは、特許出願PCT/US2008/52845号に記述されており、IEMD 4および個人用パッチ式信号受信機122を含む。そのパッチ式受信機122は、例えば、少なくともデータおよび/または信号などを受信可能な装置を含む。パッチ式受信機122は、例えば、人体またはヒト以外の体の外部に永続的または着脱可能に取付け可能である。例えば、パッチ式受信機122は、受信機ならびに患者88への取り付けおよび取り外しのための接着剤層を含んでいてもよい。また、パッチ式受信機122は、例えば、皮下埋め込みなど、埋め込み型または半埋め込み型でもよい。
【0091】
無線通信システム120、携帯電話114、無線コンピュータ116、および/または携帯端末118は、生体データを受信、送信、および/または中継するシステム、サブシステム、装置、および/またはコンポーネントを含んでいてもよい。様々な態様で、無線通信システム120は、パッチ式受信機120などの受信機37、およびインターネット2Bなどの通信ネットワーク2と、通信で相互運用する。無線通信システム120の例として、例えば、前述のような、サーバー、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、インテリジェント装置/機器などがある。
【0092】
様々な態様で、無線通信システム120は、統合された装置として、または、例えば、相互に通信し、パッチ式受信機およびインターネット2Bと通信する、デスクトップコンピュータと携帯電話など、分散コンポーネントとして具体化することができる。
【0093】
さらに、ネットワークの様々な態様は、装置の組み合わせを含む。例えば、かかる一組み合わせは、携帯端末118または携帯電話114と通信するパッチ式受信機122のような、受信機122である。従って、例えば、パッチ式受信機122は、IEMD 4から受信した生体データを、受信機とその上で利用可能なソフトウェアエージェントを搭載した携帯電話114に無線で送信する。その携帯電話114は、IEMD 4によって送信された生体データを受信する。ある状況では、患者88は、処方薬126をIEMD 4と一緒に服用する。IEMD 4は、例えば、薬剤の種類および服用量など、様々な情報を識別し、この情報を生体データ情報内に含めて、例えば、伝導通信を介して、パッチ式受信機122に送信するが、これは、患者88に着脱可能に取り付けることができる。パッチ式受信機122は、生体データを、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、携帯端末118、および/または、場合によっては無線通信装置120に送信する。
【0094】
説明を簡単にするため、本発明の体内装置は、例えば、無線IEMD 4など、その縁(skirt)がIEMD 4の一部である縁(図示せず)によって提供される機能のような、現在のパスの拡張(path extender)機能を備えた構成に関して、ここでさらに記述される。1つ以上のIEMD 4は、ある構成において、媒体を含む組成物であるか、またはそれらを含んでいてもよく、その場合、その媒体は、薬剤126のような活性薬剤を含んでいても、含んでいなくてもよい。
【0095】
対象とするIEMD 4は、2006年4月28日に出願された「Pharma−Information Systems」という名称のPCT出願番号PCT/US2006/016370号、2007年10月17日に出願された「In−vivo Low Voltage Oscillator for Medicl Devices」という名称のPCT出願番号PCT/US2007/022257号、2007年10月25日に出願された「Controlled Activation Ingestible Identifier」という名称のPCT出願番号PCT/US2007/82563号、2007年7月11日に出願された「Acoustic Pharma Informatics System」という名称の米国特許出願番号11/776,480号、2008年2月1日に出願された「Ingestible Event Marker Systems」という名称のPCT/US2008/52845号、2008年2月14日に出願された「In−Body Power Source Having Surface Area Electrode」という名称の特許出願番号PCT/US08/53999号、2008年9月25日に出願された、「In−body Device With Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の米国特許出願番号12/238345号に記載のあるものを含み、これら出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0096】
IEMD 4は、そのIEMD 4の特定の構成に従って、IEMD 4が生理学的な位置(または位置)に接触することにより、情報の伝達、例えば、生成、変更、作成、送信など、を行う。本組成のIEMD 4は、組成の特定の構成および目的とする応用に応じて異なる可能性がある。
【0097】
そのため、IEMD 4の変形形態は、標的部位で活性化されると、例えば、瞬時IEMD 4が、例えば、生理的な位置など、患者の身体6内部で、標的の表面または領域に接触し、かつ/または、例えば、胃の中の胃酸など、導電性流体に接触して、電流を変化させると、例えば、一意の識別子を伝達する。構成に応じて、標的の生理的な部位または位置は異なり、典型的な対象とする標的の生理的部位には、例えば、口、食道、胃、小腸、大腸など、消化器系内の位置が含まれるが、これらに限定されない。
【0098】
ある構成では、IEMD 4は、標的部位の特定の組成にかかわらず、例えば、胃液など、標的部位で液体に接触すると活性化されるように構成される。いくつかの構成では、IEMD 4は、その組成物が標的の生理的部位に接触した直後に、照合によって活性化されるように構成される。いくつかの構成では、IEMD 4は、標的部位で活性化されるように構成されるが、その標的部位には、指定期間が経過した後に到達する。
【0099】
特定の応用での必要に応じて、例えば、変更された電流、RFID信号などの、事象マーカーIEMD 4に関連する摂取可能な事象マーカーデータIEM Mの伝達は、組成物が標的部位に接触したことを識別するだけの情報のように一般的なこともあれば、または、例えば、バッチ内のグループまたは複数の異なるマーカーから特定の事象マーカーデータIEM Mが標的の生理的部位に接触したことを何らかの方法で一意に識別する情報のように、一意のこともある。
【0100】
そのため、そのIEMD 4は、例えば、一回分の錠剤など、一回分の服用単位とともに使用される場合、その一回分の他の服用単位のメンバーのIEMD 4によって発せられた信号と区別できない情報に関連付けられるものである可能性がある。さらに別の構成では、その一回分の各メンバーは、少なくとも、その一回分のメンバーの他の全ての摂取可能な事象マーカーに関して、一意の情報に関連付けられたIEMD 4を有する。例えば、そのバッチの摂取可能な無線装置IEMD 4の各々は、そのバッチ内のその特定の摂取可能な無線装置を、少なくともそのバッチの他の全ての摂取可能な事象マーカーMと比較して、かつ/または、摂取可能な事象マーカーMのある領域と比較して、一意に識別する信号を発する。一構成では、その情報は、所与の事象に関する情報を直接伝えるか、または、例えば、識別コードを組成物と結び付けるデータベースなど、データベースからその事象に関する情報の検索に使用される識別コードを提供する。
【0101】
IEMD 4は、マーカーデータIEM Mとして、様々な異なるタイプの信号を生成でき、これには、例えば、RF信号、磁気信号、伝導性(近接場)信号、音声信号などが含まれるが、これらに限定されない。ある構成では、対象とする特定の信号は、2006年4月28日に出願されたPCT出願整理番号PCT/US2006/16370号に記載があり、本出願における様々なタイプの信号の開示は、参照により、本明細書に明確に組み込まれる。IEMD 4の送信時間は異なる可能性があり、ある構成では、送信時間は約0.1マイクロ秒〜約48時間以上に及ぶ可能性があり、約0.1マイクロ秒〜約24時間以上のこともあれば、約0.1マイクロ秒〜約4時間以上、例えば、約1分〜約10分を含め、約1秒から約4時間までに及ぶこともある。所与の構成に応じて、IEMD 4は、所与の信号を一度送信する。あるいは、IEMD 4は、同一情報の信号、例えば、同一の信号を2〜3回送信するように構成されていることがあり、その場合、個々の同じ信号の集まりは、冗長信号としてまとめて参照されることがある。
【0102】
例えば、異なる物質124A、124Bなど、成分の様々な構成が可能である。導電性流体と接触すると、電流が発生する。制御装置124Cは、その電流を変更することができる。その変更された電流は、例えば、受信装置などによって検出可能であり、前述のとおり、固有のIEMなどを提供する情報に関連付けることができる。その電極を構成する異なる物質は、識別子が動作する環境に適した任意の2つの物質にすることができる。その異なる物質は、異なる電気化学ポテンシャルを有する、任意の一対の物質である。例えば、イオン溶液が胃酸から成るいくつかの構成では、腐食が早く進まないように、電極は、例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム、または同様のものなど、貴金属で構成することができる。別法として、例えば、電極は、アルミニウム、または、適切なイオン溶液内での存続時間が、識別子がその意図された機能を実行できるだけ十分に長い他の導電性物質から作成できる。適切な物質は、金属に限定されず、ある構成では、対を成す物質は、金属および非金属から選択され、例えば、金属(Mgなど)と塩で構成されている対もある。有効な電極物質については、例えば、金属、塩、または層間化合物など、適切に異なる電気化学ポテンシャル(電位)および低界面抵抗を有していれば、いかなる物質の組み合わせも適切である。
【0103】
別の様々な構成は、例えば、RFID信号発生器など、他の伝達関連のコンポーネントを含むことができる。
【0104】
様々な態様では、IEMD 4は、 薬剤126が、患者88の胃腸管の経路内で溶解するときに摂取警告を伝達する。IEMD 4は、その摂取警告を、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120などによって検出可能な無線送信として送信するよう構成される。さらに、無線心拍センサー94、無線体温センサー98、および/または呼吸モニター102は、任意で、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120などによって検出可能な無線送信で、生体測定値を送信するよう構成される。例えば、IEMD 4、無線心拍センサー94、無線体温センサー98、および/または呼吸モニター102の無線送信は、代替または追加で、高周波もしくはパルス送信および/または光波もしくはパルス送信であるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0105】
医薬組成物40の代替構成およびIEMD 4に関する情報は、2008年11月20に公開された「Pharma−Information System」という名称の米国特許出願公開第20080284599号で開示されており、参照により、その内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0106】
ここで、一般には図を、特に図13を参照すると、図13は、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、および/または無線機器対応の携帯端末118のディスプレイ画面128の図であり、その画面では、複数のアイコン129〜136が、ユーザーによる選択のために利用可能である。一構成では、ディスプレイ画面128は、タッチスクリーン方式であり、アイコン129〜136は、患者88の指圧または体温を加えることによって選択される。別の構成では、代替または追加で、患者88は、アイコン129〜136の上にカーソル138を置き、そのカーソル138が置かれているアイコン129〜136を、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、および/または無線機器対応の携帯端末118などの入力装置140を用いて選択することによって、1つ以上のアイコンを選択できる。薬剤カーソル138は、例えば、1つ以上の医薬組成物122の経口もしくは経鼻摂取、薬剤126の局所投与、または薬剤126の患者88への注射もしくは他の導入により、薬剤126の服用を示すため、患者88によって選択される。達成アイコン130は、例えば、運動セッション、体操またはイベント、趣味、瞑想セッション、治療的な行為または実施、余暇活動、レクリエーション活動、リハビリテーション活動、睡眠時間、食事摂取、水分摂取、性的な思考、月経の態様の到来など、活動の達成やそれに関与したことを示すため、患者88によって選択される。
【0107】
各感情アイコン129〜136は、例えば、幸福、感謝、親切、愛情、歓喜、愛好、怒り、恐怖、心配、憎悪、不安、嫉妬、羨望、軽蔑、憤慨、感知される痛み、感知される喜び、信頼、不安定、楽観主義、悲観主義、忍耐、焦燥、魅力、嫌悪、明瞭、混乱、奨励、落胆、ロマンチックな気持ち、性的興奮、または、エロチックな気持ちなど、関連する感情または心理状態のユーザーによる認知を示すために、患者88によって選択される。各悲しげなアイコン134〜135は、例えば、吐き気、下痢、不安、身体的苦痛、出血、または平衡感覚障害など、望ましくない事象または状態の発生を報告するために、患者88によって選択される。外部アイコン136は、例えば、着信電話や友人の来訪など、患者88の外部の事象または状態の認知を示すため、患者88によって選択できる。各アイコン129〜136は、個々に、単一の感情、認知、事象、過程または状態に関連付けられることを理解されたい。
【0108】
ここで、一般には図を、特に図14を参照すると、図14は、携帯電話114の概略図である。ネットワークコンピュータ106、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120は、携帯電話114の要素の1つまたは全てを備えることを理解されたい。
【0109】
携帯電話114は、中央処理装置142(または「CPU」142)およびファームウェア144を含む。ファームウェア144は、さらに、その携帯電話114の起動に使用されるモバイル用基本入出力システム146から成るソフトウェアコード化命令のセットを含む。電源および通信バス148(または「モバイルバス」148)は、CPU 142、ファームウェア144、ディスプレイ装置インタフェース150、入力装置140、電話音声出力モジュール152、無線ネットワークインタフェース154、全地球測位システムモジュール156、電話システムメモリ158、電話媒体書き込み/読み取り装置160、日付時刻回路スタンプ162、電話音声入力モジュール164、機械的振動モジュール166、スモールメッセージサービスモジュール168、および加速度計170を、双方向通信で接続する。
【0110】
ディスプレイインタフェース150は、電話ディスプレイ画面128から構成されるディスプレイモジュール156を通信バス148と双方向通信で接続する。電話音声出力モジュール152は、デジタル化情報をバス148および各種装置から受け取り、その情報から可聴音波出力を生成する。
【0111】
電源バッテリー176は、携帯電話114の構成要素142〜174に、モバイルバス148を通してエネルギーを供給する。
【0112】
無線ネットワークインタフェース154は、電子通信バス148とネットワーク2を双方向通信で接続する。システムメモリ158は、ランダムオンリーアクセスメモリであり、その中にモバイル用電話システムソフトウェア178が保持され、任意で、ソフトウェアコード化命令の削除、追加または更新により、編集または修正される。
【0113】
全地球測位システムモジュールGPS(以下、「GPSモジュール」156という)は、地球周回軌道衛星から構成される全地球測位システムと通信して、GPSモジュール156が、GPSモジュール156の地球上での位置の座標を決定できるようにする通信装置である。
【0114】
日付/時刻回路162は、通信バス148と双方向通信で接続され、電話CPU 142によってポーリングされた時に、デジタル化日付時刻スタンプデータを提供する。日付/時刻回路162は、さらに、電話CPU 142および携帯電話114が通常、時間の経過、期間の継続の測定、ならびにアラームおよび警告のスケジューリングに利用する時間パルス信号および同期信号を生成する。
【0115】
電話媒体書き込み/読み取り装置160は、コンピュータプログラム製品180から、機械可読、コンピュータ実行可能なソフトウェアコード化命令の読み取りを行い、さらに任意で書き込みを行うように構成される。その電話媒体書き込み/読み取り装置160および関連するコンピュータプログラム製品180は、携帯電話114用に不揮発性記憶装置を提供するために、選択されて構成される。本明細書に含まれるコンピュータプログラム製品180の説明では、例えば、ハードディスクやCD−ROMドライブなどの大容量記憶装置を指しているが、当業者には、コンピュータプログラム製品160は、デジタル電話114でアクセス可能な任意の利用可能な媒体でもよいことを理解されたい。
【0116】
限定ではなく、例として、コンピュータプログラム製品180は、コンピュータ操作可能ストレージ媒体182および通信媒体であるか、またはそれらを含むことができる。コンピュータ操作可能ストレージ媒体182は、例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を保存するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、着脱可能および着脱不能な媒体を含む。コンピュータ操作可能ストレージ媒体は、例えば、RAM、ROM、EPROM,EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のソリッドステートメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学式記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ディスク記憶装置、または所望の情報の保存に使用可能であって、携帯電話114でアクセス可能な他の任意の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0117】
コンピュータプログラム製品180は、コンピュータ操作可能ストレージ媒体内に機械可読命令を含むことができ、これは、コンピュータによって実行される時、図で説明され、本開示によって可能にされているとおりに、コンピュータに1つ以上のステップを実行させ、かつ/または1つ以上のデータ構造を生成、更新、保持および利用させる。
【0118】
入力装置140は、文字入力キーボード184および/またはマウス186、または、当技術分野で周知の他のポインティングおよびクリック選択またはデータ入力装置であるか、またはそれらを含んでもよい。
【0119】
ここで、一般には図を、特に図15を参照すると、図15は、携帯電話114のモバイル用電話システムソフトウェア178の概略図である。モバイル機器向けオペレーティングシステム188は、携帯電話114のハードウェア構成要素142〜186と、携帯電話114のモバイル用システムソフトウェア178との間の制御層として機能する。ネットワーク通信ソフトウェア190は、無線ネットワークインタフェース154が、ネットワーク2と、内部通信バス148およびCPU 142を双方向通信で接続できるようにする。モバイル用ディスプレイ装置ドライバ192は、CPU 142が、アイコン129〜136のレンダリングを含めるために、電話ディスプレイ画面128の状態を管理できるようにする。モバイル入力装置ドライバ194は、CPUが、入力装置140からのコマンド、命令、データおよび選択の受け取り、実行、および解釈を行うことができるようにする。モバイル読み取り装置196は、CPU 140が、コンピュータプログラム製品180からのソフトウェアコード化プログラム、コマンド、命令、データおよび選択の受け取り、実行、および解釈を行うことができるようにする。グラフィカルユーザーインタフェースドライバ198(または「モバイルGUI」198)は、携帯電話114が、例えば、アイコン129〜136のレンダリングなど、データを視覚的にレンダリングできるようにする。
【0120】
モバイル用電話システムソフトウェア178は、さらに、複数のレコード202.A〜202.N、および複数のロギングされた事象データ204.A〜204.N(以下、「ログ」204.A〜204.Nという)を保存するデータベース管理システム200(以下、「モバイルDBMS」200)を含む。このシステムソフトウェア178は、さらに、複数のソフトウェアアプリケーション206.A〜206.Nを含む。
【0121】
ここで、一般には図を、特に図16を参照すると、図16は、例示的なプロセスが示されている方法の第1の態様を図示している。図16のプロセスでは、携帯電話114は、ステップ1600で電源が入れられ、ステップ1602で、1つ以上のアイコン129〜136を表示する。コンピュータは、ステップ1604で、患者88がアイコン129〜136を選択しているかどうかを判断する。ステップ1604で、携帯電話114が、患者88がアイコン129〜136を選択していると判断した場合、携帯電話114は、ステップ1606に進んで、例示的なレコード202.Aを形成し、そのレコード202.AをDBMS 188に保存するが、そこで、レコード202.Aは、アイコン識別子および、日付時刻回路162で生成されて、アイコン129〜136の選択時刻に関連付けられた日付/時刻スタンプデータを加える。
【0122】
携帯電話114は、ステップ1608で、例示的なレコード202.Aに含まれるか、またはそれに関連付けられた情報を、ディスプレイ画面128に、図表による表現で表示するかどうかを判断する。携帯電話114は、レコード202.Aの情報を、複数のロギングされている事象データ204.A〜204.Nに含まれるか、またはそれらに関連する情報との視覚的に表現された時間的関係でレンダリングする。携帯電話114は、ステップ1610で、図18の例示的なグラフ181のような図表表現を交互に表示するか、またはステップ1612に進む。携帯電話114は、ステップ1612で、ステップ1602でアイコン129〜136を表示するために戻る、つまり継続するか、または別の計算プロセスを実行するために、ステップ1612でアイコン129〜136の表示を中止し、ステップ1614に進んで、継続するかどうかを判断する。
【0123】
ここで、一般に図を、とりわけ図17Aおよび図17Bを参照すると、図17Aは、アイコン識別子202.A.1を含む例示的なレコード202.Aの図である。日付時刻スタンプ202.A.2は、日付時刻回路162で生成される。アイコン識別子202.A.1は、例示的なレコード202.Aをアイコン29〜36に関連付ける。図17Bは、生体識別子204.A.1、測定された生体値204.A.2,および事象生体値204.A.2の記録時間に関連する事象日付時刻スタンプ204.A.3を含む例示的なログ事象データ204.Aの図である。ある例示的な方法では、生体識別子204.A.1は、例示的なログデータ204.Aを、例えば、心拍数、血圧、体温、および/または呼吸数の測定値と関連付けることができ、測定された生体値204.A.2は、例示的なログデータ204.Aの生体識別子204.A.1によって識別される生体パラメータの数値である。オプションのレコード情報202.A.3は、コンピュータプログラム製品180からのアップロード、および/またはネットワーク2からのダウンロードにより、患者88によって、入力モジュール140を用いて提供された追加情報を含む。レコード情報202.A.3は、コンピュータキーボード184またはマウス186から入力されたテキスト情報を含むことができる。さらに別の追加または代替方法に従って、レコード情報202.A.3は、任意で、音声入力モジュール164を用いて、携帯電話114に入力可能であるが、その音声入力モジュール164は、音波を受け取り、その音波からデジタル化録音を生成し、そのデジタル化録音は、レコード情報202.A.3に音声データとして保存できる。さらに、音声入力および/または音声入力モジュール122で受信された音波のテキスト解釈は、その後、レコード情報202.A.1にテキストデータとして保存される。
【0124】
アイコン識別子202.A.1が、識別されたアイコン132〜136が達成を指定していることを示しているか、または、レコード情報202.A.3が、包含する例示的なレコード202.Aが達成を識別していることを示している場合、例示的なレコード202.Aは、達成レコード202.Aとして定義され、例示的なレコード情報202.A.3は、達成情報202.A.3として定義される。
【0125】
ここで、一般に図を、とりわけ図18を参照すると、図18は、複数の事象ログデータ204.A.2〜204.N.2の各データが、分毎の拍動測定値を、生体値204.A〜204.Nとして含む、グラフ206を示している。各生体値204.A.2〜204.N.2が、グラフ206内に、その値に従い、心拍数軸208.Aに沿ってプロットされ、同一の事象ログデータ204.A〜204.Nの日付時刻スタンプ204.A.3〜204.N.3の値が、時間軸208.Bに沿ってプロットされる。さらに、1つ以上のレコード202.A〜202.Nは、同じ時間軸208.Bに沿って、事象としてプロットされ、表示された各レコード202.A〜202.Nに関連する質は、時間軸208.Bに沿って示される。従って、患者88は、グラフ206をレビューして、レコード202.A〜202.N、および複数の事象ログデータ204.A〜204.Nに含まれる生体データ測定値204.A.2〜204.N.2によって文書化された各事象間の時間的な関連を観察することができる。
【0126】
ここで、一般に図を、とりわけ図19を参照すると、図19は、追加または代替の方法を示しており、この方法では、携帯電話114は、ステップ1902で、例示的なレコード202.Aをネットワーク2経由で、データベースシステム108および/または診断システム110に送信する。ステップ1904で、携帯電話114は、ネットワーク2を経由して、医学的な助言内容を含むデジタル化メッセージを受信する。携帯電話114は、ステップ1906で、医学的な指導内容をディスプレイ画面上に表示する。図19のさらに別の一態様では、医学的な指導内容は、音声出力モジュール152を通して、可聴信号出力にレンダリングされる。
【0127】
ここで、一般に図を、とりわけ図20を参照すると、図20は、さらに、方法の追加または代替態様を示しており、この態様では、携帯電話114は、ステップ2002で、1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nを、ネットワーク2を経由して受信する。次に、携帯電話114は、ステップ2004で、1つ以上の事象ログ204.A〜204.NをモバイルDBMS 200に保存する。ステップ2002で受信された1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nは、その後、ステップ1610の次の実行で、グラフ206の次の計算に含まれることになる。ステップ2002で受信した1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nは、例えば、心拍数、血圧、呼吸数または体温の測定値である生体測定値204.A.2〜204.N.2を含み得ることを理解されたい。
【0128】
ここで、一般に図を、とりわけ図3および図21を参照すると、図21は、さらに別の追加または代替方法を示しており、この方法で、患者88の携帯電話114から収集したGPSデータは、患者88が関与する社会的交流の現在および相対的レベルの判定に使用される。ステップ2102で、携帯電話114は、患者88に関連付けられる。ステップ2104で、携帯電話114の通信トラフィックがモニターされ、各通話が、PMDS 10の患者データベース40のセッションレコード210.A〜210.Nに記録される。携帯電話114の使用のモニタリングは、患者88が、通信可能サービス(communications enabling serces)を受ける通信業者によって、および/または無線通信システム120によるモニタリングによって実現される。セッションレコード210.A〜210.Nおよび患者データベースは、ステップ2106で、診断システム110および/またはデータベースコンピュータ108に、送信、保存、および診断医によるレビューのためにアクセス可能にされる。診断医は、ステップ2108で、社会的交流のレベルが、患者88のメンタルヘルス状態における低下リスクの増加を示していると判断すると、その診断医は次に、ステップ2110で、患者88または第三者に、メンタルヘルス低下の恐れを警告するため、アラームを発行するかどうかを判断する。アラームは、オプションのステップ2112で、携帯電話114に送信されてレンダリングされる。追加または代替として、診断医は、ステップ2114で、患者88の1つ以上の健康問題の、例えば、診断、調査、分析、判定などの治療上の助言、またはそれに関する処方箋を生成することができ、任意で、ステップ2116で、ステップ2114で生成された医学的アドバイスが携帯電話114に送信されてレンダリングされる。ステップ2112で送信およびレンダリングされたアラームと、ステップ2116で送信およびレンダリングされたアドバイスのどちらか、または両方は、任意で、全体または一部において、代替または追加で、携帯電話114、第1ネットワークコンピュータ106、無線通信機器対応のネットワークコンピュータ116および/または無線通信機器対応の携帯端末118に送信されてレンダリングされることを理解されたい。
【0129】
図14、図15および図21を参照すると、携帯電話114は、複数の事前に録音された着信音を持ち得ることが理解されよう。ステップ2112のアラームは、デジタル化アラーム音レコード214からの派生として音響エネルギーを生成する携帯電話114によってレンダリングされる可能性があり、そこで生成された音は、患者88には、携帯電話で着信音レコード212の1つからレンダリングして生成された音とは明確に区別できる。代替または追加として、ステップ2112のアラームは、患者88の注意を引くため、携帯電話114に指示して、振動モジュール166に通電させることができる。
【0130】
ステップ2116で、携帯電話114によって送信および受信された医学的アドバイスは、全体または一部において、患者88が聞くために、音声出力モジュール152によってレンダリングされる可能性のある音声メッセージ216、および/または患者88がディスプレイ画面128から読むことができるテキストメッセージ218に含めることができる。
【0131】
追加または代替として、テキストメッセージ218、ステップ2116の治療上のアドバイスの一部または全て、および/またはアラーム2112は、携帯電話114のSMSモジュール168で受信されてレンダリングされ、例えば、AT&T(TM)テキストメッセージングサービスまたはスモールメッセージサービスプロバイダなど、電話サービスプロバイダによりTELCO 112を経由して可能にされる、テキストメッセージサービスまたはスモールメッセージサービスを利用して、携帯電話114への送信が可能になる。
【0132】
ここで、一般に図を、特に図3および図22を参照すると、さらにもう1つ別の代替または追加の方法において、診断医は、図22のプロセスで、診断システム110の活動モニタープロセスを利用して、電話通信のコミュニケーション活動ベースラインを生成し、そのベースラインを、最近の電話通信の予測と比較して、患者88による現在の電話使用が、その患者のメンタルヘルスが低下状態に入る(例えば、ある特定の状況では、社交性の低下は、精神状態または他の状態の低下の早期指標の可能性がある)リスクが増加していることを示すかどうかを判断するために、現在の通信頻度を生成する。ステップ2202で、診断システム110は、第1期間T1中、例えば、ここ3ヶ月間、患者88によって行われた通話数を数える。ステップ2204で、診断システム110は、第1期間T1で割って、行われた通話C1のベースライン比R1を計算する。ベースライン比R1は、このため、コミュニケーション活動ベースライン220の1つの具体化である。
【0133】
ステップ2206で、診断システム110は、より短期間で最近の第2期間T2中に、例えば、ここ5日間に、患者88が行った通話数C2を判断する。ステップ2208で、その診断システムは次に、より最近行われた通話数C1を第2期間T2で割った数に等しい現在の比R2を計算する。
【0134】
ステップ2210で、診断システム110は、現在の比R2をベースライン比R1で割って、この除算の結果が第1指標値V1、例えば、0.70未満であるかどうかを判定する。図22のプロセスの例示的な一応用では、第1指標値V1が0.70で、第1の比R1が、最近3ヶ月間に、患者88が携帯電話114で単位時間当たりに行った通話数を示し、第2の比R2が、ここ5日間に、患者88が携帯電話114で単位時間当たりに行った通話数を示しており、そのため、患者88によって行われた通話の頻度が、最近3ヶ月間に患者88が示した通話頻度の70%を下回る場合、診断システム110は、ステップ2212で、図21のプロセスで上述したとおり、患者88に対して警告を発行する。ステップ2212の警告は、診断医の指示、または診断システム110の自動活動モニター論理223のいずれかによって発行される可能性があることを理解されたい。また、活動モニター論理223は、携帯電話114から行われた通話数と、携帯電話114で受けた通話数と合計した数によって、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。さらに、活動モニター論理223は、携帯電話114からの相手が不在の電話を含めて、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。さらにまた、活動モニター論理223は、代替または追加として、携帯電話114へ送信および/または、携帯電話114から送信されたテキストメッセージ数を計算して、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。
【0135】
さらに、診断医は、ステップ2210〜2216で、ステップ2212の送信された警告の一要素として、患者88に対して治療上の指導を提供できることを理解されたい。
【0136】
ここで、一般に図を、特に図23を参照すると、図23は、診断システム110の診断システムソフトウェア222の概略図である。診断システムソフトウェア222は、診断システムオペレーティングシステム224、および1つ以上の着信音レコード212のデジタル化ソフトウェアでコード化された複数のレコード、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはネットワーク2を経由して携帯電話114に送信される可能性のあるテキストメッセージ218を保存する患者DBMS 40を含む。患者DBMS 40は、複数の通話レコード226.A〜226.N、複数のGPSレコード228.A〜228.N、複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.N、およびGPSベースラインデータ220を含むことができる。複数の通話レコード226.A〜226.N、複数のGPSレコード228.A〜228.N、および複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.Nは、ネットワーク2を経由し、TELCO 112および/または通信ネットワークサービスプロバイダによって、診断システム110に提供される可能性がある。
【0137】
ここで、一般に図を、特に図24A、図24Bおよび図24Cを参照すると、図24Aは、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供される複数の通話レコード226.A〜226.Nから選択された例示的な第1通話レコード224.Aの概略図である。各通話レコード226.A〜226.Nは、ネットワーク2によって可能にされる個々の通信セッションに関連する情報を含む。通信セッションは、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol)技術および/または電話網2Bによって可能にされ得ることを理解されたい。複数の通話レコード226.A〜226.N内に含まれる情報は、全体または一部において、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。
【0138】
例示的な第1通話レコード226.Aは、例えば、「即時通信セッション」など、第1通信セッションに関連する。電話識別子226.A.1は、携帯電話114を識別する。電話識別子226.A.1は、例えば、電話番号もしくはネットワークアドレスでも、または、もう1つ別の電話(図示せず)もしくはコンピュータ106、116のネットワークアドレスでもよい。第2電話識別子226.A.2は、第2電話(図示せず)またはコンピュータ106もしくは116を識別する。第2電話識別子226.A.2は、電話番号もしくはネットワークアドレスでも、または、他の当事者のプライバシー保護のために発行された第2電話もしくはコンピュータ106もしくは116の参照番号でもよいことを理解されたい。起点フラグ226.A.3は、即時通信セッションが、(a.)携帯電話114、または(b.)コンピュータ106もしくは別のコンピュータ116のいずれによって開始されたかを示す。通話開始データ226.A.4は、即時通信セッションの開始時間を示す。通話時間データ226.A.5は、その即時通信セッションの時間の長さを記録する。GPSデータ226.A.6は、その即時通信セッションの開始時刻または即時通信セッション期間中のある時点における携帯電話114の位置を示す全地球測位システムデータを示す。GPSデータ226.A.6は、全地球測位システムから受信した情報に合わせ、携帯電話114のGPSモジュールによって生成され得る。
【0139】
ここで、一般に図を、特に図24Bを参照すると、図24Bは、例示的な第1GPSレコード228.Aの概略図である。電話識別子228.A.1は、携帯電話114を識別する。GPSサンプリングデータ228.A.2は、携帯電話114の位置を示す全地球測位システムデータを含む。GPS時刻データ228.A.3は、GPSサンプリングデータ228.A.2が携帯電話114によって取得された時刻および日付を示す。
【0140】
ここで、一般に図を、特に図24Cを参照すると、図24Cは、複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.Nから選択された、例示的な第1テキストメッセージレコード230.Aの概略図である。各テキストレコード230.A〜230.Nは、ネットワーク2によって可能にされる個々のテキスト通信(texting)セッションに関連する情報を含む。通信セッションは、例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol)技術、電話網2Bなど、様々な技術によって可能にされ得ることを理解されたい。複数のテキストレコード230.A〜230.N内に含まれる情報は、全体または一部において、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。
【0141】
例示的なテキストメッセージレコード230.Aは、第1テキストセッション、すなわち、「即時テキストセッション」に関連する。通話識別子230.Aは、携帯電話114を識別する。第2電話識別子230.A.2は、第2電話(図示せず)、または即時テキストメッセージに関係するコンピュータ106もしくは116を識別する。テキスト時刻データ230.A.3は、即時テキストメッセージセッションの開始時刻または終了時刻を識別する。起点フラグ230.A.4は、即時通信セッションが、例えば、(a.)携帯電話114、または(b.)コンピュータ106もしくは別のコンピュータ116のいずれによって開始されたかを示す。
【0142】
ここで、一般に図を、特に図25を参照すると、図25は、さらに別の追加または代替の方法を図示しており、この方法では、患者88の携帯電話114から収集されたGPSデータが、患者88が関与する社会的交流の現在および相対的なレベルの判定に使用される。ステップ2502で、携帯電話114は、患者88に関連付けられて、モニターされる。携帯電話114のGPSモジュール156は、定期的にサンプリングされ、サンプリングされた各データは、患者DBMS 40の個々のGPSレコード228.A〜228.Nに記録される。携帯電話114の使用のモニタリングは、全体または一部において、例えば、ステップ2504で、患者88が、無線通信システム120などによりテキスト通信可能サービスおよび/またはモニタリングを受ける電話セッション中に、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。GPSレコード228.A〜228.Nおよび患者データベース40は、診断システム110および/またはデータベースコンピュータ108に、送信、保存、および診断医によるレビューのためにアクセス可能にされる。診断医は、ステップ2508で、社会的交流のレベルが、患者88のメンタルヘルス状態における低下リスクの増加を示していると判断すると、その診断医は次に、ステップ2510で、患者88または第三者に、メンタルヘルス低下の恐れを警告するため、アラームを発行するかどうかを判断する。アラームは、オプションのステップ2512で、携帯電話114に送信されてレンダリングされる。追加または代替として、診断医は、ステップ2514で、例えば、患者88の1つ以上の健康問題の診断、またはそれらに関する処方箋を生成することができ、任意で、ステップ2516で生成された医学的アドバイスが携帯電話114に送信されてレンダリングされる。ステップ2512で送信およびレンダリングされたアラームと、ステップ2516で送信およびレンダリングされたアドバイスのいずれか、または両方は、任意で、代替または追加で、全体または一部において、携帯電話114、第1ネットワークコンピュータ106、無線通信機器対応のネットワークコンピュータ116および/または無線通信機器対応の携帯端末118に送信されてレンダリングされることを理解されたい。
【0143】
携帯電話114は、事前に録音された複数の標準着信音レコード212を持ち得ることが理解されよう。ステップ2512のアラームは、アラーム音レコード214からの派生として音響エネルギーを生成する携帯電話114によってレンダリングされる可能性があり、そこで生成された音は、患者88には、携帯電話114で着信音レコード212の1つからレンダリングして生成された音とは明確に区別できる。代替または追加として、ステップ2512のアラームは、患者88の注意を引くため、携帯電話114に指示して、振動モジュール166に通電させることができる。
【0144】
ステップ2516で、携帯電話114によって送信および受信された医学的アドバイスは、全体または一部において、患者88が聞くために、音声出力モジュール152によってレンダリングされる可能性のある音声メッセージ216、および/または患者88がディスプレイ画面128から読むことができるテキストメッセージレコード230に含めることができる。
【0145】
追加または代替として、テキストメッセージ230、ステップ2516の治療上のアドバイスの一部または全て、および/またはアラーム212は、携帯電話114のSMSモジュール168で受信されてレンダリングされるように、テキストメッセージングサービスまたはスモールメッセージサービスを利用して、携帯電話へ送信され、また、電話サービスプロバイダによりTELCO 112で、またはそれを経由して、全体または一部において、提供される可能性がある。
【0146】
ここで、一般に図を、特に図3および図26を参照すると、さらにもう1つ別の代替または追加の方法において、診断医は、診断システム110の移動度モニター論理232を利用して、複数のGPSレコード228.A〜228.Nの電話GPS情報から算出されたGPSベースライン220を生成し、さらに、そのベースラインを、最近の複数のGPS測定値と比較して、患者88の移動度が、その患者のメンタルヘルスが低下状態に入るリスクが増加していることを示しているかどうかを判断する。ステップ2602で、診断システム110は、延長された期間T3中、例えば、ここ3ヶ月間に、収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べる。ステップ2604で、診断システム110は、例えば、長期間移動度値M1など、延長された期間T3中に、患者88によって示された移動を示すGPS移動度ベースライン220を計算する。
【0147】
図26の方法の一代替態様で、移動度ベースライン220は、(a.)複数のGPSレコード228.A〜228.Nを選択し、(b.)GPS時刻データ228.A.3〜228.N.3順でGPSレコード228.A〜228.Nを順序付けして、(c.)その順序付けされた各GPSレコード228.A〜228.N間の距離を、続いている、順序付けされた各GPS位置データ228.A.2〜228.N.2間の直線測定によって算出し、(d.)前ステップで測定された距離を合計して、(e.)その測定された距離を、選択された複数のGPSレコード228.A〜2298.Nの、最も早いGPS時刻データ228.A.3〜228.N.3と、最近のGPS時刻データ228.A.3〜228.N.3との間の時間の長さで割ることにより、自動的に計算される。
【0148】
ステップ2604で、診断システム110は、より短期間で最近の移動度期間T4中、例えば、ここ5日間で収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べ、ステップ2604で、最近の移動度値M1を計算する。ステップ2606で、診断システムは次に、より長期間で収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べて、長期間移動度値M2を計算する。
【0149】
ステップ2608で、診断システム110は、最近の移動度値M1を長期間移動度値M2で割って、現在の移動度比R3を計算する。
【0150】
ステップ2610で、診断システム110は、現在の移動度比R3をレベルLと比較する。例示的な一応用では、患者の最近の移動度の測定値が、移動度ベースライン220で示されるその患者の推定移動度の70%を下回る場合、診断システム110は、ステップ2612で、図25のプロセスで上述したとおり、患者88に対して警告を発行する。ステップ2612の警告は、診断医の指示、または移動度モニター論理232のいずれかによって発行される可能性があることを理解されたい。さらに、診断医は、ステップ2620〜2216で、ステップ2612の送信されたアラームの要素として、および、図25のステップ2512〜2520により、治療上の指導を提供することを理解されたい。
【0151】
ここで、一般に図を、特に図27を参照すると、図27は、さらに別の追加または代替方法のプロセス図であり、この方法では、携帯電話114は、患者88に薬剤の服用、医学的に推奨された行動を行うこと、または行動を止めることを警告するために、特徴的な着信音レコード212、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはテキストメッセージレコード218をレンダリングするようにプログラムされる。ステップ2702で、携帯電話114は、例えば、患者88、診断医、ヘルスケア提供者、または他の当事者などのプログラマが、その携帯電話114を警告プログラミングモードにするコマンドを入力したかどうかを判定する。ステップ2702で、携帯電話114が、プログラマがプログラミングコマンドを入力したと判定した場合、携帯電話114はステップ2704に進み、プログラマが選択した警告の選択を受け入れるが、その警告の選択は、例えば、特徴的な着信音レコード212、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはテキストメッセージレコード218を含むが、これらに限定されないグループから示される可能性がある。ステップ2706で、携帯電話114は、その携帯電話114が、選択された警告をレンダリングする時刻を示すプログラマからの警告時刻を受け入れる。携帯電話114は、ステップ2706からステップ2708に進んで、日付/時刻回路162にアクセスし、ステップ2710で、警告時刻が過ぎたかどうかを判定する。ステップ2710で、携帯電話14が、警告時刻が到来したと判定した場合、携帯電話114は、ステップ2712に進んで、選択されたアラームをレンダリングするが、かかるレンダリングは、例えば、振動モジュール166、着信音レコード212から生成された音、アラーム音レコード214、および/または音声出力モジュールを用いた音声メッセージレコード216、および/またはディスプレイ画面を用いたテキストメッセージレコード218の実行を含む。携帯電話114は、ステップ2710またはステップ2712のいずれかから進んで、ステップ2714で、警告サイクルを中止するかどうかを判断する。ステップ2714で、携帯電話114が、ステップ2708および2710の警告サイクルを中止することを判断した場合、携帯電話114はステップ2716に進んで、追加または代替の計算操作を実行するが、この操作は、後で、ステップ2702へ戻ることを含む。ステップ2714で、携帯電話114が、ステップ2708〜2714の警告サイクルの実行を続行することを判断した場合、携帯電話114は、ステップ2718に進んで、ステップ2710のプログラム済み警告時刻と、ステップ2708での日付/時刻回路162の実行による現在の出力で示される実際の時刻とをもう一回比較する前に、追加または代替の計算操作を実行する。
【0152】
ステップ2710でレンダリングされた警告は、患者に第2薬剤240を摂取するか、または外用薬242を患者88の皮膚領域244に塗布するよう、促すことが可能なことを理解されたい。
【0153】
ここで、一般に図を、特に図28を参照すると、図28は、さらにまた別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、携帯電話114は、1つ以上の薬剤126を、例えば、経口摂取、吸入、挿入、または局所塗布などの方法で服用することを、患者88にリマインドするようにプログラムされる。携帯電話114は、ステップ2802で、静止時刻変数TDを日付/時刻回路162から受信した現在の日付および時刻の測定値で初期化する。電話114は次に、ステップ2804に進んで、代替の計算操作を実行し、定期的にステップ2806に戻り、ステップ2802の最後の実行以降、加速度計170が動作を検出したかどうかを判定するために、加速度計170に問い合わせを行うかどうかを判断する。ステップ2806で、電話114が、ステップ2802の最後の実行以降、加速度計170が電話114の動作を示していると判断した場合、電話114はステップ2808に進んで、静止時刻変数TDの現在値と、日付/時刻回路162から受信した実際の日付/時刻の測定値TAとの間の経過時間が、睡眠時間値TS(例えば、睡眠時間値は、4時間〜8時間の間の値が好ましい)より長いかどうかを判断する。電話114が、ステップ2808で、睡眠時間値TSより長い期間、加速度計170が動作を検出していないと判断した場合、電話114はステップ2810に進んで、患者88に、1つ以上の薬剤、例えば、薬剤126、240および242などを服用するよう促すために、警告をレンダリングする。
【0154】
図1の動作感知器は、加速度計170、GPSモジュール156、および携帯電話114であるか、これらを含むか、またはこれらの内部に含まれることを理解されたい。
【0155】
携帯電話114が、ステップ2802で、警告時刻が到来したと判断した場合、携帯電話114はステップ2810に進んで、選択されたアラームをレンダリングするが、かかるレンダリングは、例えば、振動モジュール166、着信音レコード212から生成された音、アラーム音レコード214、および/または音声出力モジュールを用いた音声メッセージレコード216、および/またはディスプレイ装置156を用いたテキストメッセージレコード218の実行を含む。
【0156】
携帯電話114は、ステップ2810またはステップ2812のいずれかから進んで、ステップ2800〜2812の警告サイクルを中止するかどうかを判断する。ステップ2814で、携帯電話114が、ステップ2800〜2812の警告サイクルを中止することを判断した場合、携帯電話114はステップ2814に進んで、追加または代替の計算操作を実行するが、この操作は、後で、ステップ2802へ戻ることを含む。
【0157】
ここで、一般に図を、特に図29を参照すると、図29は、携帯電話114、DBコンピュータ108、および/または診断システム110に保存されているとおり、患者DBMS 40および/またはモバイルDBMS 200に保存されている複数の患者レコード232.A.1〜232.A.Nから選択された第1の例示的な患者レコード232.Aを示す図である。第1の例示的な患者レコード232.Aは、患者識別子232.A.1、電話識別子232.A.2、生体データフィールド232.A.3、摂取レコード232.A.4、患者リマインダ命令データフィールド232.A.5、および行動データフィールド232.A.6を含む。患者識別子232.A.1は、DBMS 178および206に対して患者88を一意に識別する。電話識別子232.A.2は、DBMS 178および206に対して電話114を一意に識別する。生体データフィールド232.A.3は、各日付時刻スタンプが関連する生体データの生成時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、センサー20〜30および98〜104から受信された生体データを含む。摂取レコード232.A.4は、各日付時刻スタンプが包含する摂取レコードの生成時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、例えば、吸入、塗布、挿入、経口摂取などの方法で服用する薬剤を識別するデータを含む。患者リマインダ命令データフィールド232.A.5は、電話114に、患者88に対して指定された薬剤摂取、リラクゼーション行為、および/または治療的な行動を実行するように促すために、いつどのような方法で警告をレンダリングするかを指示する命令を含む。行動データフィールド232.A.6は、各日付時刻スタンプが参照される実行または行動の時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、薬剤摂取、リラクゼーション行為、治療的な行動、および/または患者88の他の行為もしくは行動の実行を記述するデータを含む。
【0158】
ここで、一般に図を、特に図30を参照すると、図30は、さらに追加または代替方法を図示しており、この方法では、患者レコード232.A〜232.Nは、1つ以上のセンサー20〜23および98〜104から受信された生体データを記録し、患者88に対して、薬剤摂取、リラクゼーション行為、または他の治療的な行動を実行するよう促す警告を送信するため、電話114によって利用される。ステップ3002で、電話114は、例えば、薬剤126、240、または242などの薬剤服用の通知を受信して、例示的な第1患者レコード232.Aの摂取レコードデータフィールド232.A.4内の関連する時刻日付スタンプと共に、薬剤利用データを記録する。ステップ3004で、電話114は、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報に従って、患者に警告を発行する。ステップ3006で、電話114は、1つ以上のセンサー20〜23および98〜104から受信した生体データを受信し、その受信した生体データを、生体データフィールド232.A.3内の関連する時刻日付データと共に記録する。その生体データは、(a.)血圧センサー90で生成または、血圧センサー90から受信した血圧または高血圧の測定、(b.)心拍センサー94で生成または心拍センサー94から受信した心拍数の測定、(c.)体温センサー98で生成または体温センサー98から受信した体温の測定、および/または(d.)呼吸センサー102で生成または呼吸センサー102から受信した呼吸数の測定の可能性があることを理解されたい。
【0159】
ステップ3008で、例示的な第1患者データレコード232.Aに保存されているデータは、GUIドライバ198によりディスプレイ画面を用いて、また任意で図18への参照で記述したとおり、患者88に対して視覚的に提示される。ステップ3008のこの提示は、患者88の動作が、患者88の生理学的な状態に与える影響のフィードバックを患者88に提供し、それによって、例えば、平静、穏やか、冷静などの処方された行動、およびリマインダメッセージ指示232.A.5で指定された行動を実行するため、例えば、小休止する、ある状況を回避する、錠剤を飲む、などを実践するように、患者88に促すという意図を持って、実行される。
【0160】
電話114は、ステップ3010で、ステップ3000〜3008のサイクルの実行を継続するか、またはステップ3014の代替計算プロセスに進むかを判断する。電話114が、ステップ3010で、ステップ3000〜3008のサイクルの実行を継続することを判断した場合、電話はステップ3012に進んで、患者88に対する指示が、薬剤126、240および242の服用量、薬剤126、240および242の服用予定、または推奨される患者の行為もしくは行動であるかどうかを判断する。ステップ3012で、治療上の変更が決定された場合、電話114はステップ3016に進んで、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報を変更する。電話114は、その後、ステップ3016からステップ3002に進む。
【0161】
ステップ3006の1つ以上の実行で受信された生体データは、(a.)無線通信システム120、および/または無線機器対応のセンサー20〜23、90、94、98、および102、ならびに/または(b.)ネットワーク2との配線接続によって受信される可能性があることを理解されたい。さらに、組成装置122の摂取の通知は、IEMD 4および/または無線通信システム120から無線で送信され、電話114で受信される可能性があることを理解されたい。
【0162】
また、ステップ3016で実行されるように、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報の変更は、ヘルスケアの専門家により、DBコンピュータ108および/または診断システム110からの入力として指示および提供される。
【0163】
ここで、一般に図を、特に図31を参照すると、図31は、もう1つ別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、患者の生活で日常的に生じるストレスの高い事象が識別されて、電話114が、ストレスを誘発する事象の悪影響を弱めるために、治療的または処方されたステップまたは指示に従うよう、患者88に促すことをプログラムされる。ステップ3102で、複数の患者レコード232.A〜232.Nは、センサー20〜23、90、94、98および102の測定値を観察および保存することによって形成される。ステップ3104で、患者活動ログ168の形成およびデータ投入が行われ、ここに、患者88が、時刻および日付、ならびにその患者88が経験した日常の事象の記述を記録する。患者活動ログ168は、患者88による電話114、PDA 118、および/または無線コンピュータ116への入力からデータ投入を行うことができる。診断医または他のヘルスケアの専門家は、患者88によって経験された生理的ストレスの感覚による指標と、例えば、上司、部下、家族との会合など、患者の生活における予測可能な事象との間のパターンを分離して見つけるため、複数の患者ログ234.A〜234.Nを、患者レコード232.A〜232.Nと比較して分析する。診断医または他のヘルスケアの専門家は次に、ステップ3108で、起こることが予想でき、患者88をストレスの高い状態にするそれらの事象を判断する。診断医はその後、電話114が、1つ以上の予想されるストレス誘発事象が起こる前に、患者にメッセージを発行するようにプログラムする。診断医または他のヘルスケアの専門家は、ステップ3112で、ステップ3102〜3112のループを継続するか、またはステップ3114の代替プロセスに進むかを判断する。
【0164】
図32は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の活動メモ234.A.1〜234.A.Nを含む、例示的な患者活動ログ234.Aの概略図である。各活動メモ234.A.1〜234.A.Nは、例えば、会社への到着、通勤体験、体操、社会的交流、および仕事関連の行動など、患者88が経験した活動の日付、時刻および性質の患者88による記録を含む。
【0165】
ここで、一般に図を、特に図33を参照すると、図33は、さらに追加または代替方法を図示しており、この方法では、診断医は、治療法を開発して処方するため、診断検査結果、遺伝子検査結果、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.Nに関する情報、および他の情報を分析する。1つ以上の診断検査は、ステップ3302で実施される。これら診断検査の結果は、ステップ3304で、診断システム110、1つ以上の診断検査レコード236.A〜236.Nに保存される。1つ以上の遺伝子検査は、ステップ3306で実施される。これら遺伝子検査の結果は、ステップ3306で、診断システム110、1つ以上の遺伝子検査レコード252.A〜252.Nに保存される。診断医は次に、ステップ3310で、診断システム110を利用して、診断検査レコード236.A〜236.N、遺伝子検査レコード252.A〜252.N、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.N、および他の情報を分析する。診断医はその後、ステップ3312で、治療計画を更新し、ステップ3314で、携帯電話114を、ステップ3312で処方された治療法に従うよう患者88に促すように設計されている警告およびアラームを、患者88に対して送信するようにプログラムする。
【0166】
診断医または他のヘルスケアの専門家は、ステップ3316で、ステップ3302〜3316のループを継続するか、またはステップ3318の代替プロセスに進むかを判断する。
【0167】
図34は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の診断検査メモ236.A.1〜236.A.Nを含む、例示的な診断検査レコード236.Aの概略図である。各診断検査メモ236.A.1〜236.A.Nは、診断検査、その診断検査の時刻および日付、ならびにその診断検査の結果を含む。
【0168】
図35は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の遺伝子検査メモ238.A.1〜238.A.Nを含む、例示的な遺伝子検査レコード238.Aの概略図である。各遺伝子検査メモ238.A.1〜238.A.Nは、遺伝子検査、その遺伝子検査の時刻および日付、ならびにその遺伝子検査の結果を含む。
【0169】
図36は、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.N、診断検査レコード236.A〜236.N、および遺伝子検査レコード238.A〜238.Nを含む、診断システムソフトウェア222の概略図である。
【0170】
図37は、追加のセンサー240および242にモニターされている患者88の概略図である。インピーダンスセンサー240は、一般に、第2皮膚領域244で生じる汗によって決定される患者88の皮膚のインピーダンスにおける変動を検出するために、構成および装着される。心電計センサー242(または「ECGセンサー」242)は、患者88の心臓の電気的活動を測定するため、患者88に対して構成および装着される。
【0171】
図38は、例示的な心拍センサー94の概略図である。心拍センサー94は、フレキシブルバンド94F上に全て設置されている、生体感知装置94A、論理回路94B、無線インタフェース94C、信号エミッター94D、およびバッテリー94Eを含む。生体感知装置94Aは、患者88の心拍数をモニターおよび測定し、心拍測定値を論理回路94Bに送信する。論理回路94Bは、生体データメッセージを形成してデータ投入し、無線インタフェース94Cに指示して、その生体メッセージを、エミッター94Dを用いて、無線伝送で送信させる。エミッター94Dは電波アンテナまたは光パルスエミッターでもよいことを理解されたい。エミッター94Dは、電話114、無線コンピュータ116、PDA 118および/または無線通信システム120による受信成功用の生体メッセージを送信するように構成される。バッテリー94Eは、生体感知装置94A、論理回路94B、無線インタフェース94Cおよび信号エミッター94Dに電力を供給する。
【0172】
第1ストラップ94Gおよび第2ストラップ94Hは、それぞれフレキシブルバンドに繋がれて、心拍センサーを患者88に取り外し可能に接続できるようにする。第1フックとループ状布きれ94Iおよび第2フックとループ状布きれ94Kは、患者88の皮膚領域163および176にフレキシブルバンド94Eを取り外し可能に取り付けて保持するように装着される。代替または追加として、フレキシブルバンド94Fの粘着性布きれ94Lは、そのフレキシブルバンドを、患者88の皮膚領域163および164に取り外し可能に取り付けられるように構成および装着される。
【0173】
図38の心拍センサー94の図は、例示的なものであって、他のセンサー20〜23、94、98、102、240および242の一部を説明するものであることを理解されたい。
【0174】
ここで、一般に図を、特に図39を参照すると、図39は、さらにもう1つ別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、診断医は、情報を受信して分析し、患者88に治療上の指導をアドバイスする。ステップ3902で、電話114は、加速度計170から加速度計データを受信する。電話114は、ステップ3904で、その受信した加速度計データを診断医に送信し、そこで、加速度計データは、移動レコード248.A〜248.Nに保存される。診断システム110は、ステップ3906で、複数の移動レコード248.A〜248.Nの分析によって患者88の歩行を計算し、その歩行計算を保存する。電話114は、ステップ3908で、インピーダンスセンサー240から皮膚インピーダンスデータを受信し、その受信したインピーダンスデータを診断システム110に送信する。電話114は、ステップ3910で、ECGセンサー242から心電計データを受信し、その受信した心電計データを診断システム110に送信する。電話114は、ステップ3912で、体温センサー98から体温データを受信し、その受信した体温データを診断システム110に送信する。
【0175】
診断システム110は、ステップ3914で、計算した歩行、ならびにステップ3904およびステップ3908〜3912で受信したデータを、GUIドライバ176でレンダリングして、ディスプレイ画面上で診断医に対して表示する。診断医は、表示された情報を分析し、ステップ3916で、ネットワーク2を経由して、診断情報、予測情報、および治療上の指導を患者88に伝達する。
【0176】
診断医は、ステップ3918で、ステップ3902〜3318のループを継続するか、またはステップ3920の代替活動に進むかを判断する。
【0177】
ここで、一般に図を、特に図22および図40を参照すると、図40は、またもう1つ別の追加または代替方法の態様を図示しており、この態様では、患者は、さらに別の関与するモダリティによって薬剤126の処方された摂取を遵守するように促される。ステップ4002で、電話114は、IEMD 4が摂取信号を送信したかどうかを判断する。電話114が、ステップ4002で、IEMD 4が摂取信号を送信したと判断した場合、電話114は、ステップ4004で、ネットワーク2を経由して、摂取信号が受信されたことをDBコンピュータ108に通知する。すると、そのDBコンピュータは、ステップ4006で、ステップ4004で送信された情報に従って、仮想ペットの状態を更新する。仮想ペットの状態は、仮想ペットパーソナリティソフトウェアの一態様であり、仮想サービスサーバー258上でホストされる仮想世界ウェブサービス256によって維持される。仮想世界サービスサーバー258は、ネットワーク2を通して電話114にアクセス可能であり、仮想ペットパーソナリティソフトウェア254は、ネットワーク2を経由して仮想世界サービスサーバー256に配信されたものとして、仮想世界ウェブサービス256および患者88およびDBコンピュータ108からの指示に基づいて、状態および状況を保持する。
【0178】
DBコンピュータ108はさらに、ステップ4008で、患者に関連し、患者データベース40に保存されている追加情報と組み合わせて、ステップ4004で送信された情報が、患者88が褒美を獲得しているか、または新しい褒美の状態もしくはレベルに達していることを示しているかどうかを判定する。DBコンピュータ108が、ステップ4008で、患者88が褒美を獲得していると判定した場合、ステップ4010で褒美が発行される。ステップ4010の褒美は、電話114に指示して、振動、祝辞の視覚的表示、および/または楽しい可聴音もしくは音楽のレンダリングをさせる程度の、ささやかなものでかまわない。ステップ4010の褒美は、物理的なコイン、メダル、またはクリスタルの配達の準備も含むことができる。ステップ4010の褒美は、代替または追加として、(a.)患者88への着信音またはファイルの提供、(b.)追加料金なしでの、患者88への音楽ダウンロードサービスの提供、および/または(c.)祝辞を印刷したカードの配達を含めることができる。様々な態様では、褒美は、1つ以上の褒美/インセンティブソースによるか、またはそれらに関連する別の方法によって提供され得る。かかるソースは、例えば、特許報酬システム(例えば、発明の態様と連動して、またはそのために開発された)、および既存の報酬システム(例えば、1つ以上の独立したプロバイダに関連する、ポイントシステム、クーポンシステムなど、商用インセンティブまたは報酬システム)を含むことができる。
【0179】
オプションのステップ4012で、DBコンピュータ108は、ネットワーク2を経由して、オンラインのコミュニティに、患者88の達成および/または状態を通知する。DBコンピュータ108は、ステップ4014で、ステップ4002〜4014のループを継続するか、またはステップ4016の代替計算操作に進むかを判断する。
【0180】
ここで、一般に図を、特に図41を参照すると、図41は、もう1つ別の追加のプロセスを図示しており、この方法では、パッチ式受信機122は、ステップ4102で、患者88、または患者88の衣服もしくは個人用具に装着または取り付けられる。パッチ式受信機122で受信された生体データは、ステップ4104で、第1期間T1中にモニターされる。ステップ4104で受信された生体データは、ステップ4106で、患者データベース40に保存される。パッチ式受信機122で受信された生体データは次に、ステップ4108で、第2期間T2中にモニターされる。ステップ4110で、第1期間T1中および第2期間T2中に、例えば、1つ以上のIEMD 4から、パッチ式受信機122で受信された生体データは、診断医および/または活動モニター論理223によって比較される。診断医および/または活動モニター論理223はその後、ステップ4112で、少なくとも一部は、第1期間T1中および第2期間T2中に、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mを送信する1つ以上のIEMD 4の動作の、ステップ4112での比較に基づいて、所定の行動を取るかどうかを判断する。携帯電話114を利用した患者88への警告の送信またはヘルスケア提供者への患者88の状態の通知など、所定の行動は、ステップ4114で影響を受ける。
【0181】
様々な態様において、システムが提供されており、例えば、図42に例示するように、システム4200は、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mに関連する生体情報を受信するための生体情報モジュール4202、その生体情報を分析するための分析モジュール4204、および少なくとも一部はその分析に基づいて治療上の助言を判断するための判断モジュール4206を含むことができる。生体情報は、例えば、心拍数、血圧などの生理的情報など、生物に関連する任意のデータおよび/または情報を含む。当業者には、モジュールがスタンドアロン、または様々な組み合わせで統合され得ることを認識されたい。さらに、1つ以上のモジュールは、ソフトウェアモジュール、ハードウェア、電気回路などとして、実装可能である。
【0182】
図43は、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mに関連するか、またはその内部に含まれる生体情報を受信するための生体情報モジュール4202、その生体情報を分析するための分析モジュール4204、および少なくとも一部はその分析に基づいて治療上の助言を判断するための判断モジュール4206を含むことができる治療計画のアドヒアランスを容易にする統合システム4300を図示している。患者管理データシステム10は、任意で、統合システム4300内に含まれ、通信バス4302を介して、統合システム4300の他の全ての部分と通信で接続できる。さらに、1つ以上のモジュール4202、4204、4206およびPMDS 10は、ソフトウェアモジュール、ハードウェア、電気回路などとして、実装することができる。ここで図2を参照すると、ある代替構成において、統合システム4300は、全体または一部において、PMDS 10内に統合することができる。
【0183】
さらに、1つ以上のモジュールは、1つ以上の装置と関連付けることができる。説明のため、受信機またはコンピュータは、統合システム4300の生体情報モジュール4202と関連付けることができる。1つ以上のモジュール4202、4204、4206、およびPMDS 10は、コンピュータ、ネットワーク、インターネット2B、電話網2A、データベースコンピュータ108、データベース40、摂取可能な事象装置IEMD 4、摂取可能な事象マーカーデータIEM M、受信機(例えば、IEMD 4または他の装置に関連する受信機、無線コンピュータ116)、体温センサー、呼吸センサー、血圧センサー、心拍センサー、ならびに/または他の装置およびシステムと関連付けることができる。
【0184】
本発明は、特定の方法、装置およびシステムに関して記述しているが、当業者には、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および同等物での置換が可能であることを理解されたい。さらに、本発明の目的、精神および範囲に合わせて、特定の状況、材料、物質の構成、プロセス、プロセスのステップに適合するよう、多くの変更を行うことが可能である。かかる全ての変更は、本明細書に添付の請求項の範囲内にあることを意図する。
【0185】
前述の開示および説明は、本発明の例証のみのものであり、本発明の範囲の限定または定義を意図するものではない。前述の記述は例証を目的とするものであって、制限的なものではない。提示した例は、多数の特定事項を含むが、それらは例証を目的とするものであって、限定するものではない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、ここで説明したシステムおよび方法の様々な適応および変更が構成され得ることを理解されるであろう。それ故、本発明が、本明細書に具体的に記述した以外として、実施され得ることを理解されたい。開示および請求した本発明の範囲は、従って、当業者の知識を基準に、前述の開示を踏まえて決定されるべきである。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年1月6日に出願された「Ingestion−Related Biofeedback Method and System」という名称の米国特許仮出願第61/142,869号、および2009年11月11日に出願された「Method and System for Personalized Medical Therapy」という名称の米国特許仮出願第61/260,325号の両方の利益を主張し、その両方の出願内容全体が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
序論
本発明は、一般に、薬物療法のシステム、装置、および方法に関する。より詳細には、本発明は、患者による装置、薬剤または物質の摂取に関連する情報を利用するためのシステム、装置、および方法に関する。
【0003】
薬物療法の適切な調整は、薬物療法の成功において重要な要素である。薬物療法の有効性に関するいくつかの結論は、治療中に患者の直接的な感覚的症状の分析から得られ、修正の指標として使用される可能性があるが、多くの疾患は、患者がほとんど直接感覚的に自覚していないところに存在する。高血圧はそのような病状の1つである。薬物療法の成功におけるもう1つの重要な要素は、患者のアドヒアランス(adherence:遵守)である。信頼できるアドヒアランス情報は、有効性および変更決定の通知に使用される。しかし、信頼できるアドヒアランス情報の欠如は、問題となる可能性がある。アドヒアランス情報は、入手できない可能性がある。さらに、アドヒアランス情報は、不完全、不正確、または不十分なことがある。例えば、包括的なアドヒアランス情報がない場合になされた、情報不足での薬物療法の判断は、準最適の治療プログラムに終わる可能性がある。かかるプログラムは、生活の質の喪失、健康の喪失、および/または寿命の喪失に終わる可能性がある。
【0004】
バイオフィードバックは、薬物療法を調整したり、薬物療法を遵守するよう患者を励ましたりするのに利用可能である。バイオフィードバックは、モニター対象者に対して、そのモニター対象者が別の方法ではこれらの不随意、無感および/またはほとんど感じられない生命行為(血圧、心拍および呼吸数と強度など)を制御するのを助けるために、言語的、テキスト的、視覚的および/または聴覚的信号を提示することにより、身体健康のある選択された内部の生理学的指標を明らかにする技術として定義され得る。バイオフィードバック技術では、健康状態の獲得、またはより一貫した維持のために、人がモニター対象の生理学的指標を変更できるようにする。かかる健康管理目標の達成には、通常、患者側の自発的な協力を必要とする。
【0005】
ある慢性疾患または進行中の健康状態(例えば、高血圧)の管理は、患者の1つ以上の生命側面をモニタリングまたは制御することにより、支援することができる。これらの疾病制御パラメータの例には、糖尿病患者の血糖、喘息患者の呼吸流量、高血圧患者の血圧、循環器疾患犠牲者のコレステロール、摂食障害患者の体重、HIV感染者のT細胞またはウィルス数、およびメンタルヘルス患者の抑鬱状態の望ましくない発症の頻度または時期がある。これら疾病の継続的な性質のため、臨床医は、臨床診療施設外で定期的に1つ以上の生命健康行為をモニタリングすることにより、有用な情報を得ることができる。
【0006】
患者は、臨床医支援によるセルフケアまたは外来の治療計画で、1つ以上の生命健康パラメータをモニターおよび制御することができる。「健康パラメータ」という用語は、例えば、患者、運動選手、またはその他の生物の健康など、健康に関連するあらゆるパラメータを指す。これらの治療計画において、患者は、制御パラメータに影響を及ぼすセルフケア行為の実行に対して責任を持つ。患者はまた、セルフケア行為の成功およびさらなる調整の必要性を判断する制御パラメータの測定に対して責任を持つ。かかる治療計画の成功実現は、適切なセルフケア行為の選択および実行のため、患者側の高度な動機づけ、訓練、および理解を必要とする。信頼できる、有用な指導がタイミング良く患者に提供される場合、健康改善計画における患者の信頼が高まる可能性がある。信頼が高まると、患者は、その健康改善計画を遵守する傾向が強まる可能性がある。そして、アドヒアランス(遵守)が、その健康改善計画の成功の可能性を高めるのである。
【0007】
また、摂取可能な医薬品(例えば、処方箋薬および一般用医薬品)は、所与の患者に処方される治療計画の重要な側面の可能性がある。医薬品の計画的投薬の遵守が確実にモニタリングされることは、バイオフィードバックの有効性を最適化するのに望ましい。
【0008】
様々な生理学的パラメータを考慮して開発された行動指導、およびその患者の生命健康側面の長期的モニタリングの提供という、長年に渡る切実な要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、前述した問題の少なくともいくつかに対処しようとする。本開示は、医学的に処方された治療計画の実施および遵守において、患者をサポートするための有用な情報を取得するための方法およびシステムを含む。その治療法は、バイオフィードバック法および/または個別療法の態様を包含する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
方法は、摂取可能な事象マーカーに関連する生体情報の取得、その生体情報の分析(生体情報分析を実行するように構成されたマイクロプロセッサを搭載したコンピューティング装置による)、および、少なくとも一部はその分析に基づく治療上の助言の判断、の各ステップを含む。その方法はさらに任意で、バイオフィードバック技術の患者の治療および/または活動への統合を含む。
【0011】
システムは、摂取可能な事象マーカーに関連する情報を取得するための生体情報モジュール、その情報を分析するための分析モジュール、および任意で少なくとも一部はその情報分析に基づき患者への治療上の助言を判断して伝達するための判断モジュールを含む。
【0012】
(文献の引用)
本明細書で言及するすべての公開、特許、および特許出願は、個々の公開、特許、または特許出願の各々が、具体的および個別に参照により組み込まれることを指示された場合と同一の範囲で、本明細書に組み込まれる。
【0013】
かかる引用は、2008年11月20日に公開された「Pharma−Information System」という名称の米国特許出願公開第20080284599号、「Transbody Communication Systems Employing Communication Channels」という名称の米国特許出願公開第20090135886号、2009年3月26日に公開された「In−Body Device With Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の米国特許出願公開第20090082645号、2009年9月21日に出願された「Communication System With Partial Power Source」という名称の米国特許出願第12/546,017号、2009年10月13日に出願された「Receiver and Method」という名称の米国特許仮出願第61/251,088号、および2008年3月5日に出願された米国特許仮出願第61/034,085号を含む。
【0014】
かかる引用には、さらに、特許協力条約(PCT)に基づいて出願された特許出願を含み、2006年4月28日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US2006/016370号、2007年10月17日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US07/82563号、2008年2月1日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US2008/52845号、国際公開第/2006/116718として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2006/016370号、国際公開第/2008/052136として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/082563号、国際公開第/2008/063626として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/024225号、国際公開第/2008/066617として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2007/022257号、国際公開第/2008/101107として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/053999号、国際公開第/2008/112577として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/056296号、国際公開第/2008/112578として公開されたPCT特許出願番号PCT/US2008/056299号、およびPCT特許出願番号PCT/US2008/077753号を含む。
【0015】
本明細書で説明または言及する公開は、本出願の出願日より前に、それらの開示のみを目的として提供されている。本明細書の何も、先行発明という理由で、本発明がかかる公開に先行する権利がないことを認めるとは解釈されない。さらに、本明細書で提供する公開日は、実際の公開日と異なることがあるため、独力で確認する必要がある。
【0016】
本発明のこれら、および種々の態様のさらなる特徴は、添付の明細書を参照すると、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】IEMD、患者管理データシステムおよび1つ以上の生命維持パラメータセンサーと通信で接続された電気通信ネットワークの概略図である。
【図2】図1の患者管理データシステムの概略図である。
【図3】図1および図2の患者管理データシステムのシステムソフトウェアの構成図である。
【図4A】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1患者レコードの図である。
【図4B】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1投薬レコードの図である。
【図4C】図1の患者管理データシステムまたはネットワーク内の他の場所で保存される典型的な第1行動助言レコードの図である。
【図4D】図4Aの第1患者レコードの典型的な患者病歴データの図である。
【図5】本発明の方法の追加の態様を示す図であり、ここでは、図1および図2の電気通信ネットワーク、IEMD、患者管理データシステム、および1つ以上の生命維持パラメータセンサーを用いて、患者が健康状態の治療を受ける。
【図6】本発明の方法の別の態様を示す図であり、ここでは、患者のある行動、およびその患者と図1および図2の患者管理データシステムとのやりとりが示される。
【図7】図1、図2および図3の患者管理データシステムが、図1のネットワーク、IEMDおよびセンサーと通信することによって実施されるプロセスを示す図である。
【図8】臨床医またはエキスパートシステムが患者の生命維持パラメータをモニターし、図1のネットワークを経由して、その患者の健康改善を目的とする治療的な行動を提案する方法のプロセス図である。
【図9】図1に示す患者側送受信機および/または患者側入力装置にテキストまたは音声メッセージを送信するかどうか、および送信する場合はいつ送信するかを判断するための患者管理データシステムの方法を示すプロセス図である。
【図10】図1に示す患者側送受信機および/または患者側入力装置にテキストまたは音声メッセージを送信するかどうか、および送信する場合はいつ送信するかを判断するための患者管理データシステムの方法を示すもう1つ別のプロセス図である。
【図11】例示的なプロセス図を示す。
【図12】複数の生体センサーと接続され、携帯電話、他の携帯計算装置および情報技術ネットワークと通信する患者の概略図である。
【図13】アイコンを表示している図12の携帯電話のディスプレイ画面の図である。
【図14】図12および図13の携帯電話の構成図を示す。
【図15】図12、図13および図14の携帯電話のモバイル用電話システムソフトウェアの構成図である。
【図16】開示された第1の例示的な追加または代替プロセスを示し、ここでは、図12〜図15の携帯電話が図13の1つ以上のアイコンを表示する。
【図17】図17Aは、図13のアイコンに関するアイコン識別子を含む例示的なレコードの図である。図17Bは、図12の生体センサーによって生成および送信される生体情報を含むログ事象データの図である。
【図18】図6Aの複数の事象ログデータおよび図17Bの複数の生体データが、図12、図13および図14のディスプレイ画面に表示されているグラフ114を示す。
【図19】図12〜図15の携帯電話が、ネットワークを経由して、図12のデータベースシステムおよび/または診断システムに情報を送信する追加または代替方法を示す図である。
【図20】追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12〜図15の携帯電話が、ネットワークを経由して、図12のデータベースシステムおよび/または診断システムから情報を受信する。
【図21】さらに別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12の患者の図12〜図15の携帯電話から収集された全地球測位データ(以下、「GPSデータ」という)を用いて、その患者が関与している社会的交流の現在および相対的なレベルを判定する。
【図22】さらにまた別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、診断医が、図12の診断システムの活動モニター論理を適用する。
【図23】図12の診断システムの診断システムソフトウェアの概略図である。
【図24】図12および図23の診断システムに保存されている情報の概略図である。
【図25】さらに別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、図12の患者の図12〜図15の携帯電話から収集されたGPSデータを用いて、その患者が関与している社会的交流の現在および相対的なレベルを判定する。
【図26】さらにもう1つ別の追加または代替方法を示す図であり、ここでは、診断医が、GPSデータのベースライン(以下、「GPSベースライン」という)を生成するために、図12および図23の診断システムの移動度モニター論理を適用する。
【図27】またさらに別の追加または代替方法のプロセス図であり、ここでは、図1の患者に、薬を服用する、医学的に助言された行動を取る、または行動を中止するように警告するため、図12〜図15の携帯電話が、独特の着信音、アラーム音、音声メッセージ、および/またはテキストメッセージをレンダリングするようにプログラムされる。
【図28】さらなる追加または代替の方法であり、ここでは、図12〜図15の電話が、図12の患者に、図12の1つ以上の薬を服用する(例えば、摂取、吸入、挿入、または局所への塗布)ことを思い出させるようにプログラムされている。
【図29】図12〜図15の携帯電話、図12のDBコンピュータ、および/または図12および図23の診断システムに保存されている複数の患者レコードから選択された第1の例示的な患者レコードの概略図である。
【図30】さらに別の追加または代替方法であり、ここでは、患者レコードが、図12〜図15の電話によって、図1の1つ以上のセンサーから受信した生体データを記録して、図1の患者に、瞑想、リラクゼーション、もしくは他の治療上または処方された行動を行うよう促すためにリマインド警告を送信するために、利用される。
【図31】もう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、患者の日常生活で定期的に起こるストレスの高い事象が識別され、図12〜図15の電話が、そのストレスを誘発する事象の悪影響を減らすために、図12の患者に、治療的措置を取ることを促すようにプログラムされている。
【図32】例示的な患者の活動ログの概略図である。
【図33】さらにまた別の追加または代替方法を示し、ここでは、診断医が、診断検査結果、遺伝子検査結果、患者レコード、患者活動ログに関する情報、ならびに治療法を開発および処方するための他の情報を分析する。
【図34】患者識別子、電話識別子、および複数の診断検査メモを含む例示的な第1診断検査レコードの概略図である。
【図35】図34の患者識別子、電話識別子、および複数の遺伝子検査メモを含む例示的な第1遺伝子検査レコードの概略図である。
【図36】患者レコード、診断レコードおよび遺伝子レコードを含んでいる場合の診断システムソフトウェアを示す概略図である。
【図37】追加のセンサーでモニターされている図12の患者の概略図である。
【図38】図12の例示的な心拍センサーの概略図である。
【図39】さらにもう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、診断医が情報を受信および分析して、図12〜図15および図37の患者に治療上の指導を助言する。
【図40】またもう1つ別の追加または代替方法を示しており、ここでは、図12および図37の患者が、また別の関与するモダリティ(engagement modalities)によって、図12の薬剤の処方された摂取を遵守するよう促される。
【図41】図12のパッチ式受信機が、図12の患者に装着または接続され、2つの別々の期間に渡ってモニターされる、もう1つ別の追加プロセスを示す。
【図42】治療計画の遵守を容易にするシステムを示す。
【図43】通信バスを経由して、他の全ての部分と通信で接続されている患者管理システムを含み、治療計画の遵守を容易にするシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、特定の方法、装置、およびシステムに関して説明しているが、当業者には、本発明の本当の精神と範囲から逸脱することなく、種々の変更および同等物での置換が可能であることを理解されるであろう。また、本発明の目的、精神、および範囲に対して、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス段階を適合させるよう、多数の変更がなされ得る。かかる全ての変更は、本明細書に添付の請求項の範囲内であることが意図される。
【0019】
本明細書で列挙する方法は、事象の列挙順に加え、論理的に可能な列挙事象の任意の順序で実行し得る。
【0020】
本明細書に値の範囲が規定されている場合、間にある各値、つまり、コンテキストが別の方法で明瞭に指示されていない限り、下限値の10分の1の単位まで、その範囲の上限値と下限値の間であって、その決められた範囲内の他の指定された値または間にある値は、本発明に包含されると理解されたい。これらのより小範囲の上限値および下限値は、その決められた範囲内で具体的に除外された制限を条件として、その小範囲に単独で含まれ、本発明内にも包含される。その決められた範囲がその制限範囲の1つまたは両方を含む場合、それらの包含された制限のいずれかまたは両方を除いて、本発明にも含まれる。
【0021】
別に定義されていない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する当技術分野の当業者の1人によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書の記述と同様または同等な任意の方法および材料も本発明の実施または検査に使用できるが、その方法および材料について、これから述べる。
【0022】
本明細書および添付の請求項で使用されているように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、そのコンテキストで別に明瞭に規定していない限り、複数の参照対象を含むことに留意されたい。さらに、請求項は、オプションの要素を除外して下書きされる可能性があることにも留意されたい。そのため、本文は、「単に(solely)」、「のみ(only)」などのかかる排他的用語および請求項の要素に関連する同類のものの使用、または「否定の(negative)」制限の使用に対する根拠の先例として役立つことを目的とする。
【0023】
ここで、一般には図を、特に図1を参照すると、図1は、IEMD 4が患者の身体6内に摂取されている摂取可能な装置4(以下、「IEMD」4という)と通信で接続されている電気通信ネットワーク2の概略図である。患者側送受信機8は、摂取可能な事象データM(または「IEM M」)を含むIEMD 4からの無線送信を受信するように構成されている。別法としては、患者側送受信機8は、電気通信ネットワーク2、またはその電気通信ネットワーク2に通信で接続されているか、もしくはそれに含まれる一態様である装置もしくはソース6〜24を経由して、IEM M、またはIEM Mのデータを含む伝達情報を取得するように構成することも可能である。
【0024】
IEMD 4は、様々な方法で(例えば、摂取のタイミング、消化器系物質との接触、検体採取など)、摂取データの収集、採取、および/または生成を行う。また、様々な摂取可能な事象マーカーデータソース装置IEMD 4は、様々な方法で(例えば、無線方式、体組織を介した伝導方式など)、IEM Mデータを伝達する。下記は、摂取可能な装置300aの例である。
【0025】
2006年4月28日に出願されたPCT/US2006/016370号で説明されている創薬インフォマティクス(pharma−informatics)システムは、医薬品の身体6への実際の物理的送達の検出を可能にする組成物、システムおよび方法を含む。その組成物の実施形態は、識別子および活性薬剤を含む。
【0026】
2008年2月1日に出願されたPCT/US008/52845号で説明されているシステムは、本明細書で摂取可能な事象マーカーIEMと呼ばれるIEMD 4、および本明細書で個人用信号受信機と呼ばれる患者側送受信機8を含む。IEMD 4から送信されたデータの態様は識別子を含んでもよく、これは、生理学的に許容可能なキャリアに存在しても、存在しなくてもよい。その識別子は、消化管内部の標的部位など、身体6内部の標的とする生理的部位に接触することで活性化されるという特徴を持つ。患者側送受信機8は、生理的位置(例えば、身体6の内部またはその表面など)と関連付けられて、IEMD 4からの信号を受信するように構成することができる。使用中、IEMD 4は、患者側送受信機8で受信した信号を送信する。
【0027】
電気通信ネットワーク2(以下、「ネットワーク」2という)と関連する摂取データは、例えば、IEMD 4で生成される生理学的データなど、個人用患者データを含む。例として、生成測定基準(例えば、摂取時刻データなど、様々な測定基準を得るために処理された物理データ)、結合測定基準(例えば、摂取物質を識別するデータと結合された摂取時刻データなど、別の生成測定基準と結合された生成測定基準)、および患者データ(例えば、摂取物質を識別するデータ、およびECGデータ、温度などの生理学的データなどと結合された摂取時刻データなど、様々な生理学的データと統合された生成測定基準および/または結合測定基準)がある。
【0028】
2007年10月17日に出願されたPCT特許出願PCT/US07/82563号に記載されている摂取可能な制御活性化識別子は、創薬インフォマティクスが使用可能な組成物などの摂取可能な組成物を含む。その摂取可能な制御活性化識別子は、目標とする標的部位における所定の刺激の存在に応じて、その識別子の活性化をもたらす制御活性化要素を含む。
【0029】
2008年3月5日に出願された米国特許仮出願第61/034,085号に記載されているライフサイクル創薬インフォマティクスシステムは、RFID、ならびに投薬および/または薬剤の存在中その薬剤の追跡を可能にする投薬パッケージと結合された伝導通信技術を含む。そのシステムはさらに、RFID技術に関連する潜在的なプライバシーおよび信号劣化の懸念に対処しながら、体内データ送信を可能にする。
【0030】
対象とする摂取可能な識別子のさらなる例として、国際公開第/2006/116718として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2006/016370号、国際公開第/2008/052136として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/082563号、国際公開第/2008/063626として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/024225号、国際公開第/2008/066617として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2007/022257号、国際公開第/2008/095183として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/052845号、国際公開第/2008/101107として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/053999号、国際公開第/2008/112577として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/056296号、国際公開第/2008/112578として公開されたPCT特許出願整理番号PCT/US2008/056299号、およびPCT特許出願整理番号PCT/US2008/077753号に記載のあるそれらの識別子を含む様々な種類の対象とする識別子の例に記載のあるものを含むが、それらに制限されず、また、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
患者側送受信機8は、IEMD 4から無線送信を受信するように構成されている電気通信装置であるか、またはそれを備えていてもよく、任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(h.)無線通信対応の携帯端末を備える。
【0032】
電気通信ネットワーク2は、例えば、全体または一部において、電話網2A,無線通信ネットワーク、コンピュータネットワーク、および/またはインターネット2Bであるか、またはそれらを含んでもよい。
【0033】
患者側送受信機8は、電気通信ネットワーク2を経由して、患者管理データシステム(以下、「PMDS」10という)と通信で接続されている。患者側送受信機8は、第1ネットワーク送受信機12との配線接続および/または無線通信モードによって、電気通信ネットワーク2(以下、「ネットワーク」2という)と通信で接続することが可能であり、第1ネットワーク送受信機12は、配線接続によってネットワーク2と通信で接続される。
【0034】
患者側メッセージングモジュール14は、追加としてネットワーク2に接続され、そこで、その患者側メッセージングモジュール14は、臨床医または自動化情報システム(図示せず)が、薬剤摂取、患者の行動および治療活動に関する助言を患者に送信できるようにする。患者側メッセージングモジュール14および/またはPDMS送受信機8は、第2ネットワーク送受信機16との配線接続および/または無線通信モードによって、ネットワーク2と通信で接続することが可能であり、第2ネットワーク送受信機16は、配線接続によりネットワーク2と通信で接続される。
【0035】
患者側メッセージングモジュール14はPMDS 10内に含まれていてもよく、また、その患者側メッセージングモジュール14および/またはPMDS 10は、ネットワーク2を経由した通信用に構成された統合または分散の電子情報技術システムを含んでも、またはそれに含まれていてもよく、任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)モバイルまたは携帯デジタル電話、(h.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(i.)無線通信対応の携帯端末を備えることを理解されたい。
【0036】
患者側入力装置18は、追加としてネットワーク2に接続され、そこで、その患者側入力装置18は、患者または介護者(図示せず)が、推奨された治療への患者のアドヒアランスまたは非アドヒアランス、患者の行動、患者の身体的、精神的、もしくは感情的な状態、患者によるリスクを負ったり求めたりする行動、およびその患者の治療活動に関する報告ならびに情報を送信できるようにする。患者側入力装置18は、患者側送受信機8の内部に含めることができ、かつ/または電子通信装置、もしくは、ネットワーク2経由での通信用に構成された統合もしくは分散電子情報技術システムを含むか、もしくはそれらの内部に含めることができ、さらに任意で、例えば、(a.)情報家電、(b.)テレビのセットトップボックス、(c.)米国ニューヨーク州ニューヨーク市に所在するSony Corporation of Americaが販売するVAIO FS8900(TM)ノートブックコンピュータ、(d.)米国カリフォルニア州サンタクララに所在するSun Microsystemsが販売するSUN SPARCSERVER (TM)コンピュータワークステーションで、LINUX(TM)またはUNIX(登録商標)(TM)オペレーティングシステムが稼働するもの、(e.)米国ワシントン州レッドモンドに所在するMicrosoft Corporationが販売するWINDOWS(登録商標)XP(TM)またはVISTA(TM)オペレーティングシステムが稼働するように構成された、無線通信対応のパーソナルコンピュータ、(f.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するPowerBook G4(TM)パーソナルコンピュータ、(g.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、(h.)米国カリフォルニア州クパチーノに所在するApple Computerが販売するiPhone(TM)携帯電話、および/または(i.)無線通信対応の携帯端末を備える。
【0037】
第1の生命維持パラメータモニター20(または「第1センサー」20)は、患者の身体6に接続されており、例えば、動作感知装置、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。第2の生命維持パラメータモニター22(または「第2センサー」22)は、患者の身体6に接続されており、追加として、例えば、動作感知装置23、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0038】
動作感知装置23は、分析モジュールおよびPMDS 10に通信で接続されており、それによってPMDS 10が、その動作感知装置23によって生成されて伝達された患者の行動データをその患者の少なくとも1つの健康パラメータの分析に組み込む。動作感知装置23は、例えば、携帯電話、加速度計および/または全地球測位信号装置であるか、それらを含むか、またはそれらの内部に含まれていてもよい。
【0039】
第3の生命維持パラメータモニター24は、患者の身体6から離して配置されており、例えば、音声検出、空気圧の変化、光エネルギー反射、および/または熱検出のどの遠隔感知により、その患者の身体6の生命維持パラメータをモニターするように構成されている。第3センサー24は、例えば、動作感知装置、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および/または患者の皮膚電流伝導度モニターであるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0040】
2008年2月1日に出願されたPCT/US2008/52845号に記載されているシステムは、その明細書で摂取可能な事象マーカーIEMD 4として参照されるIEMD 4、およびその明細書で個人用信号送受信機として参照される患者側送受信機8を含む。IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24から送信されたIEM Mデータの態様は、識別子(本明細書では、時々、例えば、「摂取可能な事象マーカー」、「イオン放出モジュール(ionic emission module)」、および/または「IEM」として参照される)を含むことがあり、これは、生理学的に許容可能なキャリアに存在することもあれば存在しないこともある。その識別子は、消化管内部の標的部位など、身体内部の標的とする生理的部位に接触することで活性化されるという特徴を持つ。患者側送受信機8は、生理的位置(例えば、身体の内部または表面など)と関連付けられるように、かつ、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24からの信号を受信するように構成することができる。使用中、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24は、患者側送受信機8で受信した信号を送信する。
【0041】
ネットワーク2と関連する摂取データは、例えば、IEMD 4ならびに/またはセンサー20、22、23および24で生成される生理学的データなどの個人データを含む。例として、生成測定基準(例えば、摂取時刻データなど、様々な測定基準を得るために処理された物理データ)、結合測定基準(例えば、摂取物質を識別するデータと結合された摂取時刻データなど、別の生成測定基準と結合された生成測定基準)、および患者データ(例えば、摂取物質を識別するデータ、およびECGデータ、温度などの生理学的データなどと結合された摂取時刻データなど、様々な生理学的データと統合された生成測定基準および/または結合測定基準)がある。
【0042】
2007年10月17日に出願されたPCT/US07/82563号に記載されている摂取可能な制御活性化識別子は、創薬インフォマティクスが使用可能な組成物などの摂取可能な組成物を含む。その摂取可能な制御活性化識別子は、目標とする標的部位における所定の刺激の存在に応じて、その識別子の活性化をもたらす制御活性化要素を含む。
【0043】
2008年3月5日に出願された米国特許出願整理番号61/034,085号に記載されているライフサイクル創薬インフォマティクスシステムは、RFIDならびに投薬および/または薬剤の存在中その薬剤の追跡を可能にする投薬パッケージと結合された伝導通信技術を含む。そのシステムはさらに、RFID技術に関連する潜在的なプライバシーおよび信号劣化の懸念に対処しながら、体内データ送信を可能にする。
【0044】
図2に示すコンピュータキテクチャは、中央処理装置26(以下、「CPU」という)、
ランダムアクセスメモリ30(以下、「RAM」という)および読取り専用メモリ(以下、「ROM」という)32を含むシステムメモリ28、ならびにシステムメモリ28をCPU 26に接続する電源および通信システムバス34を含むPMDS 10の態様を図示する。PMDS 10内の要素間での情報の転送に役立つ、基本ソフトウェアでコード化された命令およびルーチンを含む基本入出力システム36は、起動中などに、ROM 20に格納される。PMDS 10はさらに、システムメモリ28および/またはコンピュータ可読媒体42に格納されているシステムソフトウェア38およびデータベース管理システム40(以下、「DBMS」40という)を含み、これについては以降で詳述する。
【0045】
媒体書き込み/読み取り装置44は、電源および通信システムバス34(以下、「バス」34という)を通してCPU 26と双方向通信で接続される。その媒体書き込み/読み取り装置44および関連するコンピュータ可読媒体42が選択され、PMDS 10用に不揮発性記憶装置を提供するよう構成される。本明細書に含まれるコンピュータ可読媒体42は、ハードディスクやCD−ROMドライブなどの大容量記憶装置を指すが、当業者には、コンピュータ可読媒体は、PMDS 10でアクセスできる任意の利用可能な媒体でよいことを理解されたい。
【0046】
限定ではなく、例として、コンピュータ可読媒体42は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えることができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を保存するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定ではなく、例えば、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のソリッドステートメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学式記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用可能であって、PMDS 10でアクセス可能な他の媒体を含む。
【0047】
コンピュータ可読媒体42は、図に記載され、本開示によって可能にされているとおり、PMDS 10で実行される場合、PMDS 10に1つ以上のステップを実行させる機械可読命令を含むことができる。バス34はさらに、ネットワークインタフェース46、ユーザー入力インタフェース48、ユーザー音声入力インタフェース50、およびビデオ画面インタフェース52と、CPU 26およびシステムメモリ28を双方向通信で接続する。ビデオ画面インタフェース52は、データの視覚表現を画像表示画面54上に向けて送り、その画像表示画面54とCPU 26を、通信バス34を経由して、双方向通信で接続する。ユーザー入力インタフェース48は、例えば、電子キーボード、コンピュータマウス、コンピュータトラックボール、またはコンピュータマウスパッドなどのユーザー入力装置56を、通信バス34経由でCPU 26と接続して、臨床医が、アイコン選択、コマンド、およびデータをPMDS 10に入力できるようにする。そのアイコン選択は、画像表示画面54上に提示された画像から選択することもできる。
【0048】
音声入力インタフェース50は、例えば、音声マイクロホンなどのユーザー音声入力装置58を、通信バス34を経由してCPU 26と接続し、臨床医が、アイコン選択、コマンド、およびデータをPMDS 10に伝達する音声入力を入力して、かつ/または言語表現をデジタル化できるようにする。言語表現のデジタル化表現は、患者側入力装置18および/または患者側送受信機8とのVoIP通信を可能にするため、ネットワークインタフェース46を経由して送信することができる。
【0049】
通信バス34と通信で接続された音声出力インタフェース60は、例えば、VoIPメッセージなどのデジタル化された言語情報を、ネットワークインタフェース46を経由してネットワーク2から受信して、音声出力装置62に、そのデジタル化言語情報から生成された言語メッセージを、音声的に出力させる。
【0050】
音声/テキスト変換器モジュール64は、(1.)患者レコードR.0に格納するため、デジタル化音声データのテキストデータへの変換、および(b.)テキストデータの、ソーステキストデータの音声化を代表とする、音声データへの変換、を行う。変換されたテキストデータは、バス34を経由して、システムメモリ28もしくはネットワーク2から受信するか、またはCPU26で生成することができる。
【0051】
無線インタフェース66は、バス34と無線送受信機68との間の双方向通信を可能にし、それにより、PMDS 10が、無線および/または有線電話網2Aを経由して、ネットワーク2の要素8〜16と通信できる。
【0052】
ネットワーク2の追加の要素8および12〜16は、PMDS 10の態様26〜68の1つ、いくつか、または全てを含み得ることを理解されたい。さらに、PMDS 10は、オプション、追加、または代替として、IEM M、またはIEM Mのデータを含む伝達情報を、電子通信ネットワーク2、またはその電子通信ネットワーク2と通信で接続されているか、もしくはその内部に含まれる一態様装置もしくはソース6〜24を経由して取得するように構成され得ることを理解されたい。
【0053】
図3は、図1および図2に示すPMDS 10のシステムソフトウェア38の図である。オペレーティングシステム70は、音声入力ドライバ74に指示して、音声入力装置58で検出される音声信号をデジタル化させてデジタル化音声レコードを形成し、ネットワーク2を経由して、そのデジタル化音声レコードを患者側送受信機8または患者側入力装置18に送信することにより、VOIPクライアントソフトウェアモジュール72がネットワーク2に音声データを提供できるようにする。第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16は、PMDS 10と患者側送受信機8および/またはネットワーク送受信機18との間の音声情報の送信を容易にできることを理解されたい。音声出力ドライバ76は、ネットワーク2から受信したデジタル化音声信号を処理した後、臨床医が聞くために、音声出力インタフェース60および音声出力装置62に、受信したデジタル化音声信号から音声信号を生成して送信するよう指示する。
【0054】
ディスプレイドライバ78は、ビデオインタフェース52およびビデオ画面54に指示して、ネットワーク2、患者側送受信機8、患者側入力装置18、第1ネットワーク送受信機12、第2ネットワーク送受信機16、PMDS 10のグラフィカルユーザーインタフェースドライバ80、音声入力装置58および/または入力装置56から受信したか、またはそれらから生成された入力から生成された情報を視覚的に提示させる。ウェブブラウザ82は、PMDS 10が、インターネット2Bから受信した情報を視覚的に表示できるようにする。ユーザーレコードR.0および複数のユーザーレコードR.1〜R.NがDBMS 40の患者データベース84に保存される。
【0055】
テキストエディタ86および電子メールクライアント87は、単独で、または共同して、臨床医が、例えば、テキストメッセージを作成し、かつ/または薬剤摂取のためのリマインダメッセージを含めて、ネットワーク2経由で、患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するのを可能にする。第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16は、PMDS 10と患者側送受信機8および/または患者側入力装置18との間のテキストメッセージの送信を容易にできることを理解されたい。
【0056】
ネットワーク2の追加の要素8および12〜16は、PMDS 10のソフトウェア態様70〜86の1つ、いくつか、または全てを含み得ることを理解されたい。
【0057】
ここで、一般に図を、特に図4Aを参照すると、図4Aは、典型的な第1患者レコードR.0を示す図であり、残りの患者レコードR.1〜R.Nの1つ以上も全体または一部においてその形式に従う。第1のレコード識別子R.0.IDは、PMDS 10内で第1レコードR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1レコードR.0に関連付けられた患者を識別する。ネットワーク患者アドレスR.0.ADDRは、例えば、電子メールメッセージなどの電子メッセージが送信できる患者側送受信機8および/または患者側入力装置18のネットワークアドレスを識別する。患者電話番号R.0.ADDR.Tは、テキストメッセージまたは音声通信が可能な電話通信セッションの確立に使用される電話番号を識別する。1つ以上の投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nは、その患者に処方された1つ以上の薬剤を指定する。投薬リマインダフラグR.0.FMは、その患者がPMDS 10によって薬の服用または塗布をリマインドされるかどうかを示す。1つ以上の行動レコードR.0.BHR.0〜R.0.BHR.Nは、その患者に処方された1つ以上の行動を指定する。行動リマインドフラグR.0.FBは、その患者がPMDS 10によって、指定された行動を取る(または避ける)ようにリマインドされるかどうかを示す。患者病歴データは、その患者に関連する情報を保持し、患者からの証明の受信および摂取可能な事象データIEM Mの受信のレコードを含んでもよい。患者活動データR.ACTは、期待されるタイプの患者活動、およびその患者が期待される各活動を行うことを期待される時間を記述した情報を保持する。
【0058】
ここで、一般に図を、特に図4Bを参照すると、図4Bは、典型的な第1投薬レコードR.0.MR.0を示す図である。第1投薬レコード識別子RM.IDは、PMDS 10内で第1投薬レコードR.0.MR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連付けられた患者を識別する。投薬識別子MED.IDは、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連付けられた薬剤および投薬量を識別する。投薬量データMED.Dは、識別された薬剤が服用または塗布される用量を示す。
【0059】
使用スケジュールMED.Sは、関連する薬剤をいつ服用または塗布するよう処方されているかを示す。第1リマインドフラグFLAG1は、患者が、次の処方された時間までに、関連する薬剤の塗布または服用をリマインドされるかどうかを示し、リマインダは、次の処方された時間までに、およそ第1リマインド期間TR1に送信される可能性がある。第1リマインド投薬テキストTXT1(以下、「第1リマインドテキスト」TR1という)は、関連する薬剤の服用または塗布を促すために、服用または塗布の予定時間に先立って、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0060】
第2リマインドフラグFLAG2は、処方された服用時間が経過した後、第2リマインドTR2時間内に、摂取事象データIEM Mがネットワーク2で受信されていない場合に、第1投薬レコードR.0.MR.0に関連する薬剤を服用するよう、患者に注意するかどうかを示す。第2リマインドテキストTXT2は、投薬識別子MED.0で識別される関連する薬剤の服用または塗布を促すために、予定時間の後、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0061】
ここで、一般に図を、特に図4Cを参照すると、図4Cは、典型的な第1行動レコードR.0.BHR.0を示す図である。第1行動レコード識別子R.BHR.IDは、PMDS 10内で第1行動レコードR.0.BHR.0を一意に識別し、患者識別子R.0.PIDは、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連付けられた患者を識別する。行動識別子BHR.IDは、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連付けられた行動を識別する。行動記述テキストBHR.Dは、行うかまたは避けるように助言された行動のテキスト記述を含む。行動の実施スケジュールBHR.Sは、関連する行動を、いつ行うかまたは避けるように処方されているかを示す。第1行動リマインドフラグBFLG1は、患者が、次の処方された時間までに、関連する行動を行うかまたは避けるようリマインドされるかどうかを示し、リマインダは、次の処方された時間までに、およそTRB1期間に送信される可能性がある。第1行動テキストTXT1Bは、行動識別子BHR.IDで識別される行動を行うか、または避けるよう促すために、行動の予定時間に先立って、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0062】
第2行動リマインドフラグBFLG2は、処方された行動時間が経過した後、一定の時間内に、患者による証明がネットワーク2で受信されていない場合、第1行動レコードR.0.BHR.0に関連する行動を行うか、または避けるよう、患者にリマインドするかどうかを示す。第2行動テキストTXT2Bは、行動識別子BHR.IDで識別される関連する行動を行うかまたは避けるのを促すために、例えば、行動を取るかまたは回避する予定時間の後、患者に対するリマインダメッセージとして送信できる事前に登録されたテキストメッセージである。
【0063】
ここで、一般に図を、特に図4Dを参照すると、図4Dは、第1レコードR.0の典型的な患者病歴データH.Dを示す図である。患者病歴データH.Dは、例えば、(a.)以前受信した摂取マーカーIEM Mの複数のマーカーレコードH.M0〜H.MN、(b.)患者から受信した証明の表記を含む複数の証明レコードH.PA0〜H.PAN、(c.)患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に対して以前送信されテキストメッセージの複数のテキストメッセージレコードH.T0〜H.TNを含む。受信された患者の証明レコードH.PA0〜H.PANは、例えば、実行された行動の証明の表記、薬剤の塗布または服用の証明、および/または回避した行動の証明を含む。
【0064】
ここで、一般に図を、特に図5を参照すると、図5は、本発明の方法の追加の態様を示す図であり、この態様で、患者は健康状態の治療を行う。ステップ502で、患者を識別するPMDS 10でデータベースレコードR.0が開始される。患者は、ステップ504で評価され、ステップ506で診断される。患者の活動モデルは、ステップ508で生成され、ここでは、その患者の日常活動が、データベースレコードR.0のソフトウェアでコード化された部分に含まれる。ステップ510で、投薬と行動が処方され、その処方された投薬と行動は、データベースレコードR.0に保存される。その患者は、ステップ514で、データベースレコードRに保存されているとおり、処方された投薬および行動について指導および助言を受ける。
【0065】
1つ以上のIEMD 4から送信された摂取マーカーIEM Mの受信ならびに、センサー20、22、23および24の測定と送信は、患者側送受信機8で受信され、ネットワーク2経由でPMDS 10に送信され、ステップ516で、受信したパラメータに関するデータで患者レコードR.0が更新される。例えば、(a.)ステップ508の活動モデルと異なる患者の活動の変化、(b.)処方された投薬服用スケジュールの患者によるアドヒアランスおよび非アドヒアランス、ならびに(c.)処方された患者の行動の実行または回避など、の患者による証明は、ステップ518で、患者側入力装置18および、ネットワーク2経由でPMDS 10によって受信される。
【0066】
ステップ516および518で受信された情報は、ステップ520で、患者レコードR.0に含まれる他の情報を考慮して、臨床医またはエキスパート情報技術システム(図示せず)によって評価される。その臨床医またはエキスパート情報技術システムは、ステップ522で、患者の診断を更新することができ、さらに、ステップ524で、その患者の治療を中止するかどうかを判断できる。ステップ524で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、患者の現在の治療周期を中止することを判断した場合、その患者は、治療の中止を通知され、ステップ526で、データベースレコードR.0が治療中止の通知で更新される。その治療は、ステップ528で終了する。
【0067】
ステップ524で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、患者の現在の治療周期を継続することを判断した場合、臨床医またはエキスパート情報技術システムは、患者レコードR.0、または1つ以上の追加の患者レコードR.0〜R.Nの分析により判断し、任意で、患者と相談のうえ、ステップ530で、投薬の服用量や服用回数の増減を行うかどうかを判断する。ステップ530で、臨床医またはエキスパート情報技術システムが、投薬の服用量または服用回数の増減を行うことを判断した場合、その患者は、処方の変更を通知され、ステップ534で、調剤が更新される。
【0068】
臨床医またはエキスパートシステムは、患者レコードR.0の分析により判断し、任意で、その患者と相談のうえ、ステップ536で、処方または推奨される行動を変更するかどうかを判断する。その患者は、ステップ538で、処方または推奨される行動の変更または追加を通知される。
【0069】
PMDS 10は、患者レコードR.0の分析により、ステップ542で、例えば、薬剤の服用もしくは塗布、または処方もしくは推奨される行動の実行を、患者に対してリマインドするかどうかを判断し、その患者は、ステップ542で、例えば、薬剤の服用もしくは塗布、または処方あるいは推奨される行動の実行をリマインドされる。
【0070】
ここで、一般には図を、特に図6を参照すると、図6は、本発明の方法の別の態様を示す図であり、この態様では、患者のある行動が示される。ステップ602で、患者は、投薬および行動の処方箋を受信する。投薬の処方箋には、服用する薬剤と、処方された薬剤の服用予定の両方が含まれることを理解されたい。患者は、ステップ604で、予期される活動予定を、患者側入力装置18を用いてPMDS 10に報告する。予期される活動予定には、例えば、単純作業、経費報告書作成、スタッフミーティング、顧客対応時間、交渉セッション、従業員レビューミーティング、販売予測の作成とプレゼンテーションなどの作業セッションを含めることができる。患者によって報告される予期される活動は、ステップ604で、患者側入力装置18およびネットワーク2によって、患者データベース84の患者データR.0に組み込まれる。患者は、ステップ606で、1つ以上のセンサー20、22、23および24を取り付けて、そのセンサー20、22、23および24で、その患者の1つ以上の生命維持パラメータを検出できるようにする。患者は、ステップ608で、IEMD 4がマーカーデータIEM Mを用いて摂取報告を送信するIEMD 4を摂取する。患者は、さらに、IEMD 4の1つ以上の摂取を含めるため、ステップ602で受信した処方箋で提案されているとおり、行動を遵守し、ステップ612で、提案された行動の遵守を報告できる。
【0071】
患者は、ステップ614で、以降の医学的助言の中止を選択してもよく、例えば、IEMD 4の摂取を中止するため、ステップ616に進み、患者側入力装置18およびネットワーク2を用いて、PMDS 10遵守の中止を報告することができる。患者は、ステップ618で、処方された行動の実施を中止してもよい。あるいは、患者は、ステップ614からステップ620まで進んで、PMDS 10によって割り当てられた処方箋が変更されているかどうかを判断するため,PMDS 10に問い合わせを行うことを決定してもよい。患者が、ステップ620で、割り当てられた処方箋が変更されていないと判断した場合、患者は、ステップ620からステップ608に戻る。患者が、ステップ620で、割り当てられた処方箋が変更されていると判断した場合、患者は、変更済みの割り当てられた処方箋を受信して再検討するため、ステップ620からステップ602に戻る。
【0072】
ここで、一般には図を、特に図7を参照すると、図7は、ネットワーク2、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4と通信して、PMDS 10によって実施されるプロセスを示す。ステップ702で、PMDS 10は、IEMD 4から送信された摂取報告のマーカーデータIEM Mを受信する。ステップ704で、PMDS 10はマーカーデータIEM Mで識別される薬剤およびそのマーカーデータIEM Mの受信時刻を、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nと比較する。PMDS 10は、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合しているかどうか判定する。PMDS 10が、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合していないと判定した場合、PMDS 10は、その時受信したマーカーデータIEM Mを、非適合の事象として患者病歴データH.Dに記録し、ステップ710で、非アドヒアランスの患者通知を、患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に対して、発行および送信する。PMDS 10が、ステップ706で、ステップ702で受信したマーカーデータIEM Mが、投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nに適合していると判定した場合、PMDS 10は、ステップ712で、患者病歴データH.Dをアドヒアランスの通知で更新する。PMDS 10は、ステップ710またはステップ712のいずれかから、ステップ714に進んで、別の計算操作を実行する。
【0073】
ここで、一般には図を、特に図8を参照すると、図8は、臨床医またはエキスパートシステムが、患者の生命維持パラメータをモニターして、その患者の健康改善を目的とした治療的な行動をネットワーク2経由で提案する方法のプロセス図である。ステップ802で、PMDS 10は、1つ以上のセンサー20、22、23および24から生命維持パラメータデータを受信する。ステップ804では、PMDS 10は、ステップ802で受信した生命維持パラメータデータを、例えば、心拍数、血圧、呼吸数、呼吸強度、および皮膚電気伝導度など、瞬時生命維持パラメータの健康値の範囲と比較する。PMDS 10は、ステップ806で、ステップ802で受信した生命維持データが、PMDS 10またはネットワーク2内の他のどこかに保存されている瞬時生命維持パラメータの健康な範囲内にあるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ806で、ステップ802で受信した生命維持データが、瞬時生命維持パラメータの健康な範囲内にないと判定すると、PMDS 10は、ステップ806からステップ808に進んで、生命維持パラメータの受信時刻を、その患者に関連する1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nの患者活動データR.ACTの活動予定と関連付ける。ステップ810では、PMDS 10は、ステップ802で選択された健康の範囲内で、ステップ802で参照された生命維持パラメータを維持するように患者を励ますことを目的として、治療的な行動を選択する。ステップ810で選択される治療的な行動は、PMDS 10への入力、または患者側メッセージングモジュール14によって、臨床医により提供できる。ステップ802で参照された生命維持パラメータが、循環器の高血圧である場合、選択される治療的な行動は、例えば、落ち着いた音楽の聴取、瞑想の実施、および/または体操であるか、またはそれらを含むことができる。ステップ812で、治療的な行動が、ステップ802で受信された生命維持パラメータデータの受信時刻に関連する患者活動データR.ACT内の患者活動を考慮して、患者に処方される。患者の行動に関する提案は、ステップ814で、PMDS 10および/または患者側メッセージングモジュール14から送信され、その提案は、ステップ808で関連付けられ、患者活動データR.ACTに報告された患者の行動に関連付けられた時刻に、ステップ810で選択された治療的な行動を行うよう、患者に助言する。PMDS 10は、ステップ816から進んで、代替または追加の計算操作を行う。
【0074】
ここで、一般には図を、特に図9を参照すると、図9は、テキストメッセージまたは音声メッセージを患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するかどうかと、送信する場合はいつ送信するかを判定するための、PMDS 10の方法のプロセス図である。ステップ902で、PMDSは1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nにアクセスする。PMDS 10は、ステップ904で、薬剤の摂取がその患者に処方されているかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ904で、その患者が、薬剤の摂取を処方されている場合、PMDS 10は、ステップ904からステップ906に進んで、代替または追加の計算操作を行う。
【0075】
PMDS 10が、ステップ904で、その患者が、患者レコードR.0〜R.Nの投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで、薬剤を含むIEMD 4を摂取することを処方されていると判定した場合、PMDS 10は、ステップ904からステップ908に進み、瞬時投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nの第1リマインドフラグFLAG1を調べる。第1リマインドフラグFLAG1が、処方された薬剤摂取の助言を患者にリマインドするという指示を示している場合、PMDS 10は、ステップ908からステップ910に進む。PMDS 10は、ステップ910で、使用スケジュールMED.Sの情報を分析することにより、IEMD 4を摂取する次の予定時刻を計算し、次の予定摂取時刻TNEXTを計算する。PMDS 10は、ステップ908でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第1リマインド期間TR1を読み込む。PMDS 10は、ステップ914で、リアルタイムクロック27にアクセスして、現在の実時刻TACTUALを判断し、現在の時刻TACTUALと次の予定摂取時刻TNEXTとの間の時差TDELTAを計算する。PMDS 10は、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満であるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満でないと判定した場合、PMDS 10は、ステップ918からステップ906に進む。PMDS 10が、ステップ918で、時差TDELTAが第1リマインド期間TR1未満であると判定した場合、PMDS 10は、ステップ918からステップ920に進んで、ステップ908でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第1リマインドテキストTXT1を選択し、ステップ922で、その第1リマインドテキストTXT1を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信する。
【0076】
PMDS 10は、ステップ922またはステップ906のいずれかからステップ924に進み、IEMD 4からのマーカーIEM Mの送信、ならびにセンサー20、22、23および24のモニタリングを中止するかどうかを判断する。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーIEM Mの送信のモニタリングを継続することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ924からステップ902に進む。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーIEM Mの送信のモニタリングを中止することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ924からステップ926に進み、代替または追加の計算操作を実行する。
【0077】
ここで、一般には図を、特に図10を参照すると、図10は、摂取マーカーデータIEM Mが、IEMD 4が処方どおりに摂取されるときにマーカーデータIEM Mが受信される頃に、摂取マーカーデータIEM Mが受信されない場合に、テキストメッセージまたは音声メッセージを患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するかどうかと、送信する場合はいつ送信するかを判定するための、PMDS 10の方法のプロセス図である。PMDS 10は、ステップ1002で、1つ以上の患者レコードR.0〜R.Nにアクセスする。PMDS 10は、ステップ1004で、薬剤の摂取が患者に処方されているかどうかを判断する。PMDS 10が、ステップ1004で、患者が薬剤の摂取を処方されていないと判断した場合、PMDS 10は、ステップ1004からステップ1006に進んで、代替または追加の計算操作を実行する。
【0078】
PMDS 10が、ステップ1004で、その患者が、患者レコードR.0〜R.Nの投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで、薬剤を含むIEMD 4を摂取することを処方されていると判断した場合、PMDS 10は、ステップ1004からステップ1008に進んで、瞬時投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nの第2リマインドフラグFLAG2を調べる。『ステップ1004の投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nで指示されているとおりにIEMD 4が摂取されているときに受信されるであろう摂取可能な事象マーカーデータIEM Mが受信されていない場合に、第2リマインドフラグFLAG2が、助言された薬剤摂取を患者にリマインドするという指示を示している場合、』第2リマインドフラグFLAG2が、次の処方された処方どおりの薬剤摂取が遅れていることを患者にリマインドするという指示を示している場合、PMDS 10は、ステップ1008からステップ1010に進む。PMDS 10は、ステップ1010で、使用スケジュールMED.Sの情報を分析することにより、IEMD 4摂取のため、次の予定時刻を計算し、次の予定摂取時刻TNEXTを計算する。PMDS 10は、ステップ1012で、リアルタイムクロック27にアクセスして、現在の実時刻TACTUALを判断し、ステップ1014で、現在の時刻TACTUALと次の予定摂取時刻TNEXTとの間の時差TOVERを計算する。
【0079】
PMDS 10は、ステップ1016で、ステップ1008でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第2リマインド期間TR2を読み込む。PMDS 10は、ステップ1018で、ステップ1014で計算された時差TOVERが、ステップ1016の第2リマインド期間TR2未満であるかどうかを判定する。PMDS 10が、ステップ1018で、時差TOVERが第2リマインド期間TR2未満であると判定した場合、PMDS 10は、ステップ1018からステップ1006に進む。PMDS 10が、ステップ1018で、時差TOVERが第2リマインド期間TR2未満でないと判定した場合、PMDS 10は、ステップ1018からステップ1020に進んで、ステップ1008でアクセスした投薬レコードR.0.MR.0〜R.0.MR.Nから第2リマインドテキストTXT2を選択し、ステップ1022で、その第2リマインドテキストTXT2を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信する。
【0080】
PMDS 10は、ステップ1022またはステップ1006のいずれかからステップ1024に進み、IEMD 4からのマーカーMの送信、ならびにセンサー20、22、23および24のモニタリングを中止するかどうかを判断する。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーMの送信のモニタリングを継続することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ1024からステップ1002に進む。PMDS 10が、センサー20、22、23および24、ならびにIEMD 4からのマーカーMの送信のモニタリングを中止することを決定した場合、PMDS 10は、ステップ1024からステップ1026に進み、代替または追加の計算操作を実行する。
【0081】
ここで、一般には図を、特に図2、図4A、図4B、図4C、および図4Dを参照すると、音声/テキスト変換器モジュール64は、患者側送受信機8、患者側入力装置18、患者側メッセージングモジュール14、第1ネットワーク送受信機12および/または第2ネットワーク送受信機16から受信したデジタル化音声データをテキストデータに変換して、患者レコードR.0、例えば、患者病歴データH.D、患者活動データR.ACT、第1リマインドテキストTXT1、第2リマインドテキストTXT2、第1行動リマインドテキストTXT1B、第2行動リマインドテキストTXT2B、および/または行動記述テキストBHR.Dに保存するように構成される。
【0082】
音声/テキスト変換器モジュール64は、さらに、デジタル化音声データ表現を患者側送受信機8および/または患者側入力装置18に送信するため、テキストデータを、PMDS 10および/または患者側メッセージングモジュール14からのソーステキストデータの音声化を代表とする、デジタル化音声データに変換するように構成される。そのテキストデータおよびデジタル化音声データは、バス34を経由して、システムメモリ28もしくはネットワーク2から受信するか、またはCPU26で生成できる。
【0083】
ここで、一般には図を、特に図12を参照すると、図12は、複数の生体センサーに接続され、携帯電話、他の携帯計算装置および情報技術ネットワークと通信する患者の概略図である。一例を挙げれば、血圧センサー90を右腕92に巻き付け、無線心拍センサー94を右脚96に付け、無線体温センサー98を左外耳道100内に装着し、そして、呼吸モニター102を患者の口と鼻の領域104に装着した患者88の概略図である。これらのセンサーは、第1ネットワークコンピュータ106に双方向通信で接続されている。例示として、生体データは、例えば、温度、ph因子、脈拍数などの身体関連データを含み、摂取データは、例えば、薬剤の性質、種類、服用量、服用時間、処方箋のアドヒアランス、処方箋アドヒアランスのレベル、などの事象および/または薬剤関連データを含むことができ、これらは、例えば、コンピュータ、パッチ式受信機などの無線通信装置または受信機に伝達される。生体データは、例えば、遺伝子データ、感情データ、および他のデータなど、様々なデータと比較され得る一意の識別子を含むことができる。かかるデータは、例えば、携帯電話、無線コンピュータ、PDA、および検証用の無線通信システムまたは受信機など、1つ以上の様々な装置に関連付けることができる。
【0084】
データベースコンピュータ108(または「DBコンピュータ」108)および医療診断計算システム110(以下、「診断システム」110という)は、ネットワーク2に双方向通信で接続される。ソフトウェアコード化データベースは、コンピュータデータベース108と関連付けることができ、患者88に関する現在および病歴のデータを含むことができる。病歴データは、例えば、診療記録、健康の記録、または患者の診療歴および治療の体系的な文書であるカルテを含む。「診療記録」という用語は、患者に関する身体的情報と、各患者の既往歴の全てを含む情報本体の両方に対して用いられる。ネットワーク2は、電話網2Aによって代表される電話網、および、電気通信網112(以下、「TELCO」112という)に代表される、例えば、ファックスなどの他の形態の通信機器と、双方向通信で接続される。
【0085】
例えば、デジタル携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116および無線機器対応の携帯端末(PDA)118などの通信装置は、さらに、無線通信システム120(以下、「無線通信システム(wireless comms system)」120という)を経由して、ネットワーク2と双方向通信で接続される。本開示で使用される「コンピュータ」という用語の定義は、例えば、デジタル携帯電話、携帯端末、ネットワークコンピュータ、コンピュータワークステーション、自動データベースシステム、サーバー、およびウェブサーバーを含むことを理解されたい。
【0086】
もう1つ別の態様では、1つ以上のセンサー20、22、23、24、94、98、および/または102は、皮膚上または皮下に設置されるか、またはリストバンドもしくは任意のかかる装着型の装置として装着される、パッチ式受信機122と、伝導的に、または通信で接続される。そして、パッチ式受信機122は、第1ネットワークコンピュータ106と通信で接続される。第1ネットワークコンピュータ106は、電気通信ネットワーク2と双方向通信で接続される。ネットワーク2は、さらに、インターネット2Bとの双方向通信を容易にすることができる。
【0087】
IEMD 4は、任意で薬剤126を含む。IEMD 4は、本明細書で開示するように、体内装置である。体内装置の例には、ステント、薬物送達装置、整形外科用インプラント、埋め込み型診断装置(例えば、センサー、バイオマーカー記録計など)など、これらに限らず、埋め込み型治療機器などの埋め込み型装置、前述したIEMD 4などの摂取可能な装置を含むが、これらに限定されない。
【0088】
様々な態様において、生体データは、例えば、コンピュータ106のような生体データ受信機など、1つ以上の受信装置(図示せず)との間でやりとりすることができる。生体データ受信機106、114、116、118および120は、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、携帯端末118、および/または埋め込み型受信機、半埋め込み型受信機などの個人用受信機、および個人用パッチ式信号受信機122などの外部取付け装置などとして、様々な方法で具体化可能である。パッチ式受信機は、例えば、接着剤、クリップ、布、または当技術分野で既知の他の適切な取付け方法で、その個人の身体、衣服、または個人用具に着脱可能に取り付けられる個人用受信機である。
【0089】
本発明の方法の例示的な一応用例として、患者88は、薬剤126と統合されたIEMD 4を摂取してもよい。IEMD 4は、生体データおよび摂取データを含むデータを伝達できる。その生体データは、例えば、温度、ph因子、脈拍数などの身体関連データを含み、摂取データは、例えば、薬剤の性質、種類、服用量、摂取時間、処方箋のアドヒアランス、処方箋アドヒアランスのレベル、などの事象および/または薬剤関連データを含むことができ、これらは、無線通信装置114、116、118、および120、または、例えば、コンピュータ106、パッチ式受信機などの受信機に伝達される。生体データは、例えば、遺伝子データ、感情データ、および他のデータなど、様々なデータと比較され得る一意の識別子を含むことができる。かかるデータは、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、PDA 118、および検証用の無線通信システム120または受信機など、1つ以上の様々な装置に関連付けることができる。
【0090】
生体データの受信は、例えば、患者88またはヒト以外の体に着脱可能な方法で外部に装着可能なパッチ式受信機、または皮下装置内部に含まれる、埋め込み型装置、および/または、例えば、携帯電話114など、装着用に設計されているかもしくは設計されていない装置、もしくは身体に永続的もしくは半永続的に接触する他の装置のような様々な外部装置などの個人用信号受信機など、1つ以上の受信装置の影響を受ける可能性がある。摂取可能な事象マーカーシステムは、特許出願PCT/US2008/52845号に記述されており、IEMD 4および個人用パッチ式信号受信機122を含む。そのパッチ式受信機122は、例えば、少なくともデータおよび/または信号などを受信可能な装置を含む。パッチ式受信機122は、例えば、人体またはヒト以外の体の外部に永続的または着脱可能に取付け可能である。例えば、パッチ式受信機122は、受信機ならびに患者88への取り付けおよび取り外しのための接着剤層を含んでいてもよい。また、パッチ式受信機122は、例えば、皮下埋め込みなど、埋め込み型または半埋め込み型でもよい。
【0091】
無線通信システム120、携帯電話114、無線コンピュータ116、および/または携帯端末118は、生体データを受信、送信、および/または中継するシステム、サブシステム、装置、および/またはコンポーネントを含んでいてもよい。様々な態様で、無線通信システム120は、パッチ式受信機120などの受信機37、およびインターネット2Bなどの通信ネットワーク2と、通信で相互運用する。無線通信システム120の例として、例えば、前述のような、サーバー、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、インテリジェント装置/機器などがある。
【0092】
様々な態様で、無線通信システム120は、統合された装置として、または、例えば、相互に通信し、パッチ式受信機およびインターネット2Bと通信する、デスクトップコンピュータと携帯電話など、分散コンポーネントとして具体化することができる。
【0093】
さらに、ネットワークの様々な態様は、装置の組み合わせを含む。例えば、かかる一組み合わせは、携帯端末118または携帯電話114と通信するパッチ式受信機122のような、受信機122である。従って、例えば、パッチ式受信機122は、IEMD 4から受信した生体データを、受信機とその上で利用可能なソフトウェアエージェントを搭載した携帯電話114に無線で送信する。その携帯電話114は、IEMD 4によって送信された生体データを受信する。ある状況では、患者88は、処方薬126をIEMD 4と一緒に服用する。IEMD 4は、例えば、薬剤の種類および服用量など、様々な情報を識別し、この情報を生体データ情報内に含めて、例えば、伝導通信を介して、パッチ式受信機122に送信するが、これは、患者88に着脱可能に取り付けることができる。パッチ式受信機122は、生体データを、例えば、携帯電話114、無線コンピュータ116、携帯端末118、および/または、場合によっては無線通信装置120に送信する。
【0094】
説明を簡単にするため、本発明の体内装置は、例えば、無線IEMD 4など、その縁(skirt)がIEMD 4の一部である縁(図示せず)によって提供される機能のような、現在のパスの拡張(path extender)機能を備えた構成に関して、ここでさらに記述される。1つ以上のIEMD 4は、ある構成において、媒体を含む組成物であるか、またはそれらを含んでいてもよく、その場合、その媒体は、薬剤126のような活性薬剤を含んでいても、含んでいなくてもよい。
【0095】
対象とするIEMD 4は、2006年4月28日に出願された「Pharma−Information Systems」という名称のPCT出願番号PCT/US2006/016370号、2007年10月17日に出願された「In−vivo Low Voltage Oscillator for Medicl Devices」という名称のPCT出願番号PCT/US2007/022257号、2007年10月25日に出願された「Controlled Activation Ingestible Identifier」という名称のPCT出願番号PCT/US2007/82563号、2007年7月11日に出願された「Acoustic Pharma Informatics System」という名称の米国特許出願番号11/776,480号、2008年2月1日に出願された「Ingestible Event Marker Systems」という名称のPCT/US2008/52845号、2008年2月14日に出願された「In−Body Power Source Having Surface Area Electrode」という名称の特許出願番号PCT/US08/53999号、2008年9月25日に出願された、「In−body Device With Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の米国特許出願番号12/238345号に記載のあるものを含み、これら出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0096】
IEMD 4は、そのIEMD 4の特定の構成に従って、IEMD 4が生理学的な位置(または位置)に接触することにより、情報の伝達、例えば、生成、変更、作成、送信など、を行う。本組成のIEMD 4は、組成の特定の構成および目的とする応用に応じて異なる可能性がある。
【0097】
そのため、IEMD 4の変形形態は、標的部位で活性化されると、例えば、瞬時IEMD 4が、例えば、生理的な位置など、患者の身体6内部で、標的の表面または領域に接触し、かつ/または、例えば、胃の中の胃酸など、導電性流体に接触して、電流を変化させると、例えば、一意の識別子を伝達する。構成に応じて、標的の生理的な部位または位置は異なり、典型的な対象とする標的の生理的部位には、例えば、口、食道、胃、小腸、大腸など、消化器系内の位置が含まれるが、これらに限定されない。
【0098】
ある構成では、IEMD 4は、標的部位の特定の組成にかかわらず、例えば、胃液など、標的部位で液体に接触すると活性化されるように構成される。いくつかの構成では、IEMD 4は、その組成物が標的の生理的部位に接触した直後に、照合によって活性化されるように構成される。いくつかの構成では、IEMD 4は、標的部位で活性化されるように構成されるが、その標的部位には、指定期間が経過した後に到達する。
【0099】
特定の応用での必要に応じて、例えば、変更された電流、RFID信号などの、事象マーカーIEMD 4に関連する摂取可能な事象マーカーデータIEM Mの伝達は、組成物が標的部位に接触したことを識別するだけの情報のように一般的なこともあれば、または、例えば、バッチ内のグループまたは複数の異なるマーカーから特定の事象マーカーデータIEM Mが標的の生理的部位に接触したことを何らかの方法で一意に識別する情報のように、一意のこともある。
【0100】
そのため、そのIEMD 4は、例えば、一回分の錠剤など、一回分の服用単位とともに使用される場合、その一回分の他の服用単位のメンバーのIEMD 4によって発せられた信号と区別できない情報に関連付けられるものである可能性がある。さらに別の構成では、その一回分の各メンバーは、少なくとも、その一回分のメンバーの他の全ての摂取可能な事象マーカーに関して、一意の情報に関連付けられたIEMD 4を有する。例えば、そのバッチの摂取可能な無線装置IEMD 4の各々は、そのバッチ内のその特定の摂取可能な無線装置を、少なくともそのバッチの他の全ての摂取可能な事象マーカーMと比較して、かつ/または、摂取可能な事象マーカーMのある領域と比較して、一意に識別する信号を発する。一構成では、その情報は、所与の事象に関する情報を直接伝えるか、または、例えば、識別コードを組成物と結び付けるデータベースなど、データベースからその事象に関する情報の検索に使用される識別コードを提供する。
【0101】
IEMD 4は、マーカーデータIEM Mとして、様々な異なるタイプの信号を生成でき、これには、例えば、RF信号、磁気信号、伝導性(近接場)信号、音声信号などが含まれるが、これらに限定されない。ある構成では、対象とする特定の信号は、2006年4月28日に出願されたPCT出願整理番号PCT/US2006/16370号に記載があり、本出願における様々なタイプの信号の開示は、参照により、本明細書に明確に組み込まれる。IEMD 4の送信時間は異なる可能性があり、ある構成では、送信時間は約0.1マイクロ秒〜約48時間以上に及ぶ可能性があり、約0.1マイクロ秒〜約24時間以上のこともあれば、約0.1マイクロ秒〜約4時間以上、例えば、約1分〜約10分を含め、約1秒から約4時間までに及ぶこともある。所与の構成に応じて、IEMD 4は、所与の信号を一度送信する。あるいは、IEMD 4は、同一情報の信号、例えば、同一の信号を2〜3回送信するように構成されていることがあり、その場合、個々の同じ信号の集まりは、冗長信号としてまとめて参照されることがある。
【0102】
例えば、異なる物質124A、124Bなど、成分の様々な構成が可能である。導電性流体と接触すると、電流が発生する。制御装置124Cは、その電流を変更することができる。その変更された電流は、例えば、受信装置などによって検出可能であり、前述のとおり、固有のIEMなどを提供する情報に関連付けることができる。その電極を構成する異なる物質は、識別子が動作する環境に適した任意の2つの物質にすることができる。その異なる物質は、異なる電気化学ポテンシャルを有する、任意の一対の物質である。例えば、イオン溶液が胃酸から成るいくつかの構成では、腐食が早く進まないように、電極は、例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム、または同様のものなど、貴金属で構成することができる。別法として、例えば、電極は、アルミニウム、または、適切なイオン溶液内での存続時間が、識別子がその意図された機能を実行できるだけ十分に長い他の導電性物質から作成できる。適切な物質は、金属に限定されず、ある構成では、対を成す物質は、金属および非金属から選択され、例えば、金属(Mgなど)と塩で構成されている対もある。有効な電極物質については、例えば、金属、塩、または層間化合物など、適切に異なる電気化学ポテンシャル(電位)および低界面抵抗を有していれば、いかなる物質の組み合わせも適切である。
【0103】
別の様々な構成は、例えば、RFID信号発生器など、他の伝達関連のコンポーネントを含むことができる。
【0104】
様々な態様では、IEMD 4は、 薬剤126が、患者88の胃腸管の経路内で溶解するときに摂取警告を伝達する。IEMD 4は、その摂取警告を、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120などによって検出可能な無線送信として送信するよう構成される。さらに、無線心拍センサー94、無線体温センサー98、および/または呼吸モニター102は、任意で、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120などによって検出可能な無線送信で、生体測定値を送信するよう構成される。例えば、IEMD 4、無線心拍センサー94、無線体温センサー98、および/または呼吸モニター102の無線送信は、代替または追加で、高周波もしくはパルス送信および/または光波もしくはパルス送信であるか、またはそれらを含んでいてもよい。
【0105】
医薬組成物40の代替構成およびIEMD 4に関する情報は、2008年11月20に公開された「Pharma−Information System」という名称の米国特許出願公開第20080284599号で開示されており、参照により、その内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0106】
ここで、一般には図を、特に図13を参照すると、図13は、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、および/または無線機器対応の携帯端末118のディスプレイ画面128の図であり、その画面では、複数のアイコン129〜136が、ユーザーによる選択のために利用可能である。一構成では、ディスプレイ画面128は、タッチスクリーン方式であり、アイコン129〜136は、患者88の指圧または体温を加えることによって選択される。別の構成では、代替または追加で、患者88は、アイコン129〜136の上にカーソル138を置き、そのカーソル138が置かれているアイコン129〜136を、例えば、携帯電話114、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、および/または無線機器対応の携帯端末118などの入力装置140を用いて選択することによって、1つ以上のアイコンを選択できる。薬剤カーソル138は、例えば、1つ以上の医薬組成物122の経口もしくは経鼻摂取、薬剤126の局所投与、または薬剤126の患者88への注射もしくは他の導入により、薬剤126の服用を示すため、患者88によって選択される。達成アイコン130は、例えば、運動セッション、体操またはイベント、趣味、瞑想セッション、治療的な行為または実施、余暇活動、レクリエーション活動、リハビリテーション活動、睡眠時間、食事摂取、水分摂取、性的な思考、月経の態様の到来など、活動の達成やそれに関与したことを示すため、患者88によって選択される。
【0107】
各感情アイコン129〜136は、例えば、幸福、感謝、親切、愛情、歓喜、愛好、怒り、恐怖、心配、憎悪、不安、嫉妬、羨望、軽蔑、憤慨、感知される痛み、感知される喜び、信頼、不安定、楽観主義、悲観主義、忍耐、焦燥、魅力、嫌悪、明瞭、混乱、奨励、落胆、ロマンチックな気持ち、性的興奮、または、エロチックな気持ちなど、関連する感情または心理状態のユーザーによる認知を示すために、患者88によって選択される。各悲しげなアイコン134〜135は、例えば、吐き気、下痢、不安、身体的苦痛、出血、または平衡感覚障害など、望ましくない事象または状態の発生を報告するために、患者88によって選択される。外部アイコン136は、例えば、着信電話や友人の来訪など、患者88の外部の事象または状態の認知を示すため、患者88によって選択できる。各アイコン129〜136は、個々に、単一の感情、認知、事象、過程または状態に関連付けられることを理解されたい。
【0108】
ここで、一般には図を、特に図14を参照すると、図14は、携帯電話114の概略図である。ネットワークコンピュータ106、無線機器対応のネットワークコンピュータ116、無線機器対応の携帯端末118、および/または無線通信システム120は、携帯電話114の要素の1つまたは全てを備えることを理解されたい。
【0109】
携帯電話114は、中央処理装置142(または「CPU」142)およびファームウェア144を含む。ファームウェア144は、さらに、その携帯電話114の起動に使用されるモバイル用基本入出力システム146から成るソフトウェアコード化命令のセットを含む。電源および通信バス148(または「モバイルバス」148)は、CPU 142、ファームウェア144、ディスプレイ装置インタフェース150、入力装置140、電話音声出力モジュール152、無線ネットワークインタフェース154、全地球測位システムモジュール156、電話システムメモリ158、電話媒体書き込み/読み取り装置160、日付時刻回路スタンプ162、電話音声入力モジュール164、機械的振動モジュール166、スモールメッセージサービスモジュール168、および加速度計170を、双方向通信で接続する。
【0110】
ディスプレイインタフェース150は、電話ディスプレイ画面128から構成されるディスプレイモジュール156を通信バス148と双方向通信で接続する。電話音声出力モジュール152は、デジタル化情報をバス148および各種装置から受け取り、その情報から可聴音波出力を生成する。
【0111】
電源バッテリー176は、携帯電話114の構成要素142〜174に、モバイルバス148を通してエネルギーを供給する。
【0112】
無線ネットワークインタフェース154は、電子通信バス148とネットワーク2を双方向通信で接続する。システムメモリ158は、ランダムオンリーアクセスメモリであり、その中にモバイル用電話システムソフトウェア178が保持され、任意で、ソフトウェアコード化命令の削除、追加または更新により、編集または修正される。
【0113】
全地球測位システムモジュールGPS(以下、「GPSモジュール」156という)は、地球周回軌道衛星から構成される全地球測位システムと通信して、GPSモジュール156が、GPSモジュール156の地球上での位置の座標を決定できるようにする通信装置である。
【0114】
日付/時刻回路162は、通信バス148と双方向通信で接続され、電話CPU 142によってポーリングされた時に、デジタル化日付時刻スタンプデータを提供する。日付/時刻回路162は、さらに、電話CPU 142および携帯電話114が通常、時間の経過、期間の継続の測定、ならびにアラームおよび警告のスケジューリングに利用する時間パルス信号および同期信号を生成する。
【0115】
電話媒体書き込み/読み取り装置160は、コンピュータプログラム製品180から、機械可読、コンピュータ実行可能なソフトウェアコード化命令の読み取りを行い、さらに任意で書き込みを行うように構成される。その電話媒体書き込み/読み取り装置160および関連するコンピュータプログラム製品180は、携帯電話114用に不揮発性記憶装置を提供するために、選択されて構成される。本明細書に含まれるコンピュータプログラム製品180の説明では、例えば、ハードディスクやCD−ROMドライブなどの大容量記憶装置を指しているが、当業者には、コンピュータプログラム製品160は、デジタル電話114でアクセス可能な任意の利用可能な媒体でもよいことを理解されたい。
【0116】
限定ではなく、例として、コンピュータプログラム製品180は、コンピュータ操作可能ストレージ媒体182および通信媒体であるか、またはそれらを含むことができる。コンピュータ操作可能ストレージ媒体182は、例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を保存するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、着脱可能および着脱不能な媒体を含む。コンピュータ操作可能ストレージ媒体は、例えば、RAM、ROM、EPROM,EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のソリッドステートメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学式記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ディスク記憶装置、または所望の情報の保存に使用可能であって、携帯電話114でアクセス可能な他の任意の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0117】
コンピュータプログラム製品180は、コンピュータ操作可能ストレージ媒体内に機械可読命令を含むことができ、これは、コンピュータによって実行される時、図で説明され、本開示によって可能にされているとおりに、コンピュータに1つ以上のステップを実行させ、かつ/または1つ以上のデータ構造を生成、更新、保持および利用させる。
【0118】
入力装置140は、文字入力キーボード184および/またはマウス186、または、当技術分野で周知の他のポインティングおよびクリック選択またはデータ入力装置であるか、またはそれらを含んでもよい。
【0119】
ここで、一般には図を、特に図15を参照すると、図15は、携帯電話114のモバイル用電話システムソフトウェア178の概略図である。モバイル機器向けオペレーティングシステム188は、携帯電話114のハードウェア構成要素142〜186と、携帯電話114のモバイル用システムソフトウェア178との間の制御層として機能する。ネットワーク通信ソフトウェア190は、無線ネットワークインタフェース154が、ネットワーク2と、内部通信バス148およびCPU 142を双方向通信で接続できるようにする。モバイル用ディスプレイ装置ドライバ192は、CPU 142が、アイコン129〜136のレンダリングを含めるために、電話ディスプレイ画面128の状態を管理できるようにする。モバイル入力装置ドライバ194は、CPUが、入力装置140からのコマンド、命令、データおよび選択の受け取り、実行、および解釈を行うことができるようにする。モバイル読み取り装置196は、CPU 140が、コンピュータプログラム製品180からのソフトウェアコード化プログラム、コマンド、命令、データおよび選択の受け取り、実行、および解釈を行うことができるようにする。グラフィカルユーザーインタフェースドライバ198(または「モバイルGUI」198)は、携帯電話114が、例えば、アイコン129〜136のレンダリングなど、データを視覚的にレンダリングできるようにする。
【0120】
モバイル用電話システムソフトウェア178は、さらに、複数のレコード202.A〜202.N、および複数のロギングされた事象データ204.A〜204.N(以下、「ログ」204.A〜204.Nという)を保存するデータベース管理システム200(以下、「モバイルDBMS」200)を含む。このシステムソフトウェア178は、さらに、複数のソフトウェアアプリケーション206.A〜206.Nを含む。
【0121】
ここで、一般には図を、特に図16を参照すると、図16は、例示的なプロセスが示されている方法の第1の態様を図示している。図16のプロセスでは、携帯電話114は、ステップ1600で電源が入れられ、ステップ1602で、1つ以上のアイコン129〜136を表示する。コンピュータは、ステップ1604で、患者88がアイコン129〜136を選択しているかどうかを判断する。ステップ1604で、携帯電話114が、患者88がアイコン129〜136を選択していると判断した場合、携帯電話114は、ステップ1606に進んで、例示的なレコード202.Aを形成し、そのレコード202.AをDBMS 188に保存するが、そこで、レコード202.Aは、アイコン識別子および、日付時刻回路162で生成されて、アイコン129〜136の選択時刻に関連付けられた日付/時刻スタンプデータを加える。
【0122】
携帯電話114は、ステップ1608で、例示的なレコード202.Aに含まれるか、またはそれに関連付けられた情報を、ディスプレイ画面128に、図表による表現で表示するかどうかを判断する。携帯電話114は、レコード202.Aの情報を、複数のロギングされている事象データ204.A〜204.Nに含まれるか、またはそれらに関連する情報との視覚的に表現された時間的関係でレンダリングする。携帯電話114は、ステップ1610で、図18の例示的なグラフ181のような図表表現を交互に表示するか、またはステップ1612に進む。携帯電話114は、ステップ1612で、ステップ1602でアイコン129〜136を表示するために戻る、つまり継続するか、または別の計算プロセスを実行するために、ステップ1612でアイコン129〜136の表示を中止し、ステップ1614に進んで、継続するかどうかを判断する。
【0123】
ここで、一般に図を、とりわけ図17Aおよび図17Bを参照すると、図17Aは、アイコン識別子202.A.1を含む例示的なレコード202.Aの図である。日付時刻スタンプ202.A.2は、日付時刻回路162で生成される。アイコン識別子202.A.1は、例示的なレコード202.Aをアイコン29〜36に関連付ける。図17Bは、生体識別子204.A.1、測定された生体値204.A.2,および事象生体値204.A.2の記録時間に関連する事象日付時刻スタンプ204.A.3を含む例示的なログ事象データ204.Aの図である。ある例示的な方法では、生体識別子204.A.1は、例示的なログデータ204.Aを、例えば、心拍数、血圧、体温、および/または呼吸数の測定値と関連付けることができ、測定された生体値204.A.2は、例示的なログデータ204.Aの生体識別子204.A.1によって識別される生体パラメータの数値である。オプションのレコード情報202.A.3は、コンピュータプログラム製品180からのアップロード、および/またはネットワーク2からのダウンロードにより、患者88によって、入力モジュール140を用いて提供された追加情報を含む。レコード情報202.A.3は、コンピュータキーボード184またはマウス186から入力されたテキスト情報を含むことができる。さらに別の追加または代替方法に従って、レコード情報202.A.3は、任意で、音声入力モジュール164を用いて、携帯電話114に入力可能であるが、その音声入力モジュール164は、音波を受け取り、その音波からデジタル化録音を生成し、そのデジタル化録音は、レコード情報202.A.3に音声データとして保存できる。さらに、音声入力および/または音声入力モジュール122で受信された音波のテキスト解釈は、その後、レコード情報202.A.1にテキストデータとして保存される。
【0124】
アイコン識別子202.A.1が、識別されたアイコン132〜136が達成を指定していることを示しているか、または、レコード情報202.A.3が、包含する例示的なレコード202.Aが達成を識別していることを示している場合、例示的なレコード202.Aは、達成レコード202.Aとして定義され、例示的なレコード情報202.A.3は、達成情報202.A.3として定義される。
【0125】
ここで、一般に図を、とりわけ図18を参照すると、図18は、複数の事象ログデータ204.A.2〜204.N.2の各データが、分毎の拍動測定値を、生体値204.A〜204.Nとして含む、グラフ206を示している。各生体値204.A.2〜204.N.2が、グラフ206内に、その値に従い、心拍数軸208.Aに沿ってプロットされ、同一の事象ログデータ204.A〜204.Nの日付時刻スタンプ204.A.3〜204.N.3の値が、時間軸208.Bに沿ってプロットされる。さらに、1つ以上のレコード202.A〜202.Nは、同じ時間軸208.Bに沿って、事象としてプロットされ、表示された各レコード202.A〜202.Nに関連する質は、時間軸208.Bに沿って示される。従って、患者88は、グラフ206をレビューして、レコード202.A〜202.N、および複数の事象ログデータ204.A〜204.Nに含まれる生体データ測定値204.A.2〜204.N.2によって文書化された各事象間の時間的な関連を観察することができる。
【0126】
ここで、一般に図を、とりわけ図19を参照すると、図19は、追加または代替の方法を示しており、この方法では、携帯電話114は、ステップ1902で、例示的なレコード202.Aをネットワーク2経由で、データベースシステム108および/または診断システム110に送信する。ステップ1904で、携帯電話114は、ネットワーク2を経由して、医学的な助言内容を含むデジタル化メッセージを受信する。携帯電話114は、ステップ1906で、医学的な指導内容をディスプレイ画面上に表示する。図19のさらに別の一態様では、医学的な指導内容は、音声出力モジュール152を通して、可聴信号出力にレンダリングされる。
【0127】
ここで、一般に図を、とりわけ図20を参照すると、図20は、さらに、方法の追加または代替態様を示しており、この態様では、携帯電話114は、ステップ2002で、1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nを、ネットワーク2を経由して受信する。次に、携帯電話114は、ステップ2004で、1つ以上の事象ログ204.A〜204.NをモバイルDBMS 200に保存する。ステップ2002で受信された1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nは、その後、ステップ1610の次の実行で、グラフ206の次の計算に含まれることになる。ステップ2002で受信した1つ以上の事象ログ204.A〜204.Nは、例えば、心拍数、血圧、呼吸数または体温の測定値である生体測定値204.A.2〜204.N.2を含み得ることを理解されたい。
【0128】
ここで、一般に図を、とりわけ図3および図21を参照すると、図21は、さらに別の追加または代替方法を示しており、この方法で、患者88の携帯電話114から収集したGPSデータは、患者88が関与する社会的交流の現在および相対的レベルの判定に使用される。ステップ2102で、携帯電話114は、患者88に関連付けられる。ステップ2104で、携帯電話114の通信トラフィックがモニターされ、各通話が、PMDS 10の患者データベース40のセッションレコード210.A〜210.Nに記録される。携帯電話114の使用のモニタリングは、患者88が、通信可能サービス(communications enabling serces)を受ける通信業者によって、および/または無線通信システム120によるモニタリングによって実現される。セッションレコード210.A〜210.Nおよび患者データベースは、ステップ2106で、診断システム110および/またはデータベースコンピュータ108に、送信、保存、および診断医によるレビューのためにアクセス可能にされる。診断医は、ステップ2108で、社会的交流のレベルが、患者88のメンタルヘルス状態における低下リスクの増加を示していると判断すると、その診断医は次に、ステップ2110で、患者88または第三者に、メンタルヘルス低下の恐れを警告するため、アラームを発行するかどうかを判断する。アラームは、オプションのステップ2112で、携帯電話114に送信されてレンダリングされる。追加または代替として、診断医は、ステップ2114で、患者88の1つ以上の健康問題の、例えば、診断、調査、分析、判定などの治療上の助言、またはそれに関する処方箋を生成することができ、任意で、ステップ2116で、ステップ2114で生成された医学的アドバイスが携帯電話114に送信されてレンダリングされる。ステップ2112で送信およびレンダリングされたアラームと、ステップ2116で送信およびレンダリングされたアドバイスのどちらか、または両方は、任意で、全体または一部において、代替または追加で、携帯電話114、第1ネットワークコンピュータ106、無線通信機器対応のネットワークコンピュータ116および/または無線通信機器対応の携帯端末118に送信されてレンダリングされることを理解されたい。
【0129】
図14、図15および図21を参照すると、携帯電話114は、複数の事前に録音された着信音を持ち得ることが理解されよう。ステップ2112のアラームは、デジタル化アラーム音レコード214からの派生として音響エネルギーを生成する携帯電話114によってレンダリングされる可能性があり、そこで生成された音は、患者88には、携帯電話で着信音レコード212の1つからレンダリングして生成された音とは明確に区別できる。代替または追加として、ステップ2112のアラームは、患者88の注意を引くため、携帯電話114に指示して、振動モジュール166に通電させることができる。
【0130】
ステップ2116で、携帯電話114によって送信および受信された医学的アドバイスは、全体または一部において、患者88が聞くために、音声出力モジュール152によってレンダリングされる可能性のある音声メッセージ216、および/または患者88がディスプレイ画面128から読むことができるテキストメッセージ218に含めることができる。
【0131】
追加または代替として、テキストメッセージ218、ステップ2116の治療上のアドバイスの一部または全て、および/またはアラーム2112は、携帯電話114のSMSモジュール168で受信されてレンダリングされ、例えば、AT&T(TM)テキストメッセージングサービスまたはスモールメッセージサービスプロバイダなど、電話サービスプロバイダによりTELCO 112を経由して可能にされる、テキストメッセージサービスまたはスモールメッセージサービスを利用して、携帯電話114への送信が可能になる。
【0132】
ここで、一般に図を、特に図3および図22を参照すると、さらにもう1つ別の代替または追加の方法において、診断医は、図22のプロセスで、診断システム110の活動モニタープロセスを利用して、電話通信のコミュニケーション活動ベースラインを生成し、そのベースラインを、最近の電話通信の予測と比較して、患者88による現在の電話使用が、その患者のメンタルヘルスが低下状態に入る(例えば、ある特定の状況では、社交性の低下は、精神状態または他の状態の低下の早期指標の可能性がある)リスクが増加していることを示すかどうかを判断するために、現在の通信頻度を生成する。ステップ2202で、診断システム110は、第1期間T1中、例えば、ここ3ヶ月間、患者88によって行われた通話数を数える。ステップ2204で、診断システム110は、第1期間T1で割って、行われた通話C1のベースライン比R1を計算する。ベースライン比R1は、このため、コミュニケーション活動ベースライン220の1つの具体化である。
【0133】
ステップ2206で、診断システム110は、より短期間で最近の第2期間T2中に、例えば、ここ5日間に、患者88が行った通話数C2を判断する。ステップ2208で、その診断システムは次に、より最近行われた通話数C1を第2期間T2で割った数に等しい現在の比R2を計算する。
【0134】
ステップ2210で、診断システム110は、現在の比R2をベースライン比R1で割って、この除算の結果が第1指標値V1、例えば、0.70未満であるかどうかを判定する。図22のプロセスの例示的な一応用では、第1指標値V1が0.70で、第1の比R1が、最近3ヶ月間に、患者88が携帯電話114で単位時間当たりに行った通話数を示し、第2の比R2が、ここ5日間に、患者88が携帯電話114で単位時間当たりに行った通話数を示しており、そのため、患者88によって行われた通話の頻度が、最近3ヶ月間に患者88が示した通話頻度の70%を下回る場合、診断システム110は、ステップ2212で、図21のプロセスで上述したとおり、患者88に対して警告を発行する。ステップ2212の警告は、診断医の指示、または診断システム110の自動活動モニター論理223のいずれかによって発行される可能性があることを理解されたい。また、活動モニター論理223は、携帯電話114から行われた通話数と、携帯電話114で受けた通話数と合計した数によって、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。さらに、活動モニター論理223は、携帯電話114からの相手が不在の電話を含めて、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。さらにまた、活動モニター論理223は、代替または追加として、携帯電話114へ送信および/または、携帯電話114から送信されたテキストメッセージ数を計算して、C1および/またはC2を算出する可能性があることを理解されたい。
【0135】
さらに、診断医は、ステップ2210〜2216で、ステップ2212の送信された警告の一要素として、患者88に対して治療上の指導を提供できることを理解されたい。
【0136】
ここで、一般に図を、特に図23を参照すると、図23は、診断システム110の診断システムソフトウェア222の概略図である。診断システムソフトウェア222は、診断システムオペレーティングシステム224、および1つ以上の着信音レコード212のデジタル化ソフトウェアでコード化された複数のレコード、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはネットワーク2を経由して携帯電話114に送信される可能性のあるテキストメッセージ218を保存する患者DBMS 40を含む。患者DBMS 40は、複数の通話レコード226.A〜226.N、複数のGPSレコード228.A〜228.N、複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.N、およびGPSベースラインデータ220を含むことができる。複数の通話レコード226.A〜226.N、複数のGPSレコード228.A〜228.N、および複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.Nは、ネットワーク2を経由し、TELCO 112および/または通信ネットワークサービスプロバイダによって、診断システム110に提供される可能性がある。
【0137】
ここで、一般に図を、特に図24A、図24Bおよび図24Cを参照すると、図24Aは、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供される複数の通話レコード226.A〜226.Nから選択された例示的な第1通話レコード224.Aの概略図である。各通話レコード226.A〜226.Nは、ネットワーク2によって可能にされる個々の通信セッションに関連する情報を含む。通信セッションは、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol)技術および/または電話網2Bによって可能にされ得ることを理解されたい。複数の通話レコード226.A〜226.N内に含まれる情報は、全体または一部において、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。
【0138】
例示的な第1通話レコード226.Aは、例えば、「即時通信セッション」など、第1通信セッションに関連する。電話識別子226.A.1は、携帯電話114を識別する。電話識別子226.A.1は、例えば、電話番号もしくはネットワークアドレスでも、または、もう1つ別の電話(図示せず)もしくはコンピュータ106、116のネットワークアドレスでもよい。第2電話識別子226.A.2は、第2電話(図示せず)またはコンピュータ106もしくは116を識別する。第2電話識別子226.A.2は、電話番号もしくはネットワークアドレスでも、または、他の当事者のプライバシー保護のために発行された第2電話もしくはコンピュータ106もしくは116の参照番号でもよいことを理解されたい。起点フラグ226.A.3は、即時通信セッションが、(a.)携帯電話114、または(b.)コンピュータ106もしくは別のコンピュータ116のいずれによって開始されたかを示す。通話開始データ226.A.4は、即時通信セッションの開始時間を示す。通話時間データ226.A.5は、その即時通信セッションの時間の長さを記録する。GPSデータ226.A.6は、その即時通信セッションの開始時刻または即時通信セッション期間中のある時点における携帯電話114の位置を示す全地球測位システムデータを示す。GPSデータ226.A.6は、全地球測位システムから受信した情報に合わせ、携帯電話114のGPSモジュールによって生成され得る。
【0139】
ここで、一般に図を、特に図24Bを参照すると、図24Bは、例示的な第1GPSレコード228.Aの概略図である。電話識別子228.A.1は、携帯電話114を識別する。GPSサンプリングデータ228.A.2は、携帯電話114の位置を示す全地球測位システムデータを含む。GPS時刻データ228.A.3は、GPSサンプリングデータ228.A.2が携帯電話114によって取得された時刻および日付を示す。
【0140】
ここで、一般に図を、特に図24Cを参照すると、図24Cは、複数のテキストメッセージレコード230.A〜230.Nから選択された、例示的な第1テキストメッセージレコード230.Aの概略図である。各テキストレコード230.A〜230.Nは、ネットワーク2によって可能にされる個々のテキスト通信(texting)セッションに関連する情報を含む。通信セッションは、例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol)技術、電話網2Bなど、様々な技術によって可能にされ得ることを理解されたい。複数のテキストレコード230.A〜230.N内に含まれる情報は、全体または一部において、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。
【0141】
例示的なテキストメッセージレコード230.Aは、第1テキストセッション、すなわち、「即時テキストセッション」に関連する。通話識別子230.Aは、携帯電話114を識別する。第2電話識別子230.A.2は、第2電話(図示せず)、または即時テキストメッセージに関係するコンピュータ106もしくは116を識別する。テキスト時刻データ230.A.3は、即時テキストメッセージセッションの開始時刻または終了時刻を識別する。起点フラグ230.A.4は、即時通信セッションが、例えば、(a.)携帯電話114、または(b.)コンピュータ106もしくは別のコンピュータ116のいずれによって開始されたかを示す。
【0142】
ここで、一般に図を、特に図25を参照すると、図25は、さらに別の追加または代替の方法を図示しており、この方法では、患者88の携帯電話114から収集されたGPSデータが、患者88が関与する社会的交流の現在および相対的なレベルの判定に使用される。ステップ2502で、携帯電話114は、患者88に関連付けられて、モニターされる。携帯電話114のGPSモジュール156は、定期的にサンプリングされ、サンプリングされた各データは、患者DBMS 40の個々のGPSレコード228.A〜228.Nに記録される。携帯電話114の使用のモニタリングは、全体または一部において、例えば、ステップ2504で、患者88が、無線通信システム120などによりテキスト通信可能サービスおよび/またはモニタリングを受ける電話セッション中に、電話サービスプロバイダによって、TELCO 112で、またはTELCO 112を経由して、提供され得る。GPSレコード228.A〜228.Nおよび患者データベース40は、診断システム110および/またはデータベースコンピュータ108に、送信、保存、および診断医によるレビューのためにアクセス可能にされる。診断医は、ステップ2508で、社会的交流のレベルが、患者88のメンタルヘルス状態における低下リスクの増加を示していると判断すると、その診断医は次に、ステップ2510で、患者88または第三者に、メンタルヘルス低下の恐れを警告するため、アラームを発行するかどうかを判断する。アラームは、オプションのステップ2512で、携帯電話114に送信されてレンダリングされる。追加または代替として、診断医は、ステップ2514で、例えば、患者88の1つ以上の健康問題の診断、またはそれらに関する処方箋を生成することができ、任意で、ステップ2516で生成された医学的アドバイスが携帯電話114に送信されてレンダリングされる。ステップ2512で送信およびレンダリングされたアラームと、ステップ2516で送信およびレンダリングされたアドバイスのいずれか、または両方は、任意で、代替または追加で、全体または一部において、携帯電話114、第1ネットワークコンピュータ106、無線通信機器対応のネットワークコンピュータ116および/または無線通信機器対応の携帯端末118に送信されてレンダリングされることを理解されたい。
【0143】
携帯電話114は、事前に録音された複数の標準着信音レコード212を持ち得ることが理解されよう。ステップ2512のアラームは、アラーム音レコード214からの派生として音響エネルギーを生成する携帯電話114によってレンダリングされる可能性があり、そこで生成された音は、患者88には、携帯電話114で着信音レコード212の1つからレンダリングして生成された音とは明確に区別できる。代替または追加として、ステップ2512のアラームは、患者88の注意を引くため、携帯電話114に指示して、振動モジュール166に通電させることができる。
【0144】
ステップ2516で、携帯電話114によって送信および受信された医学的アドバイスは、全体または一部において、患者88が聞くために、音声出力モジュール152によってレンダリングされる可能性のある音声メッセージ216、および/または患者88がディスプレイ画面128から読むことができるテキストメッセージレコード230に含めることができる。
【0145】
追加または代替として、テキストメッセージ230、ステップ2516の治療上のアドバイスの一部または全て、および/またはアラーム212は、携帯電話114のSMSモジュール168で受信されてレンダリングされるように、テキストメッセージングサービスまたはスモールメッセージサービスを利用して、携帯電話へ送信され、また、電話サービスプロバイダによりTELCO 112で、またはそれを経由して、全体または一部において、提供される可能性がある。
【0146】
ここで、一般に図を、特に図3および図26を参照すると、さらにもう1つ別の代替または追加の方法において、診断医は、診断システム110の移動度モニター論理232を利用して、複数のGPSレコード228.A〜228.Nの電話GPS情報から算出されたGPSベースライン220を生成し、さらに、そのベースラインを、最近の複数のGPS測定値と比較して、患者88の移動度が、その患者のメンタルヘルスが低下状態に入るリスクが増加していることを示しているかどうかを判断する。ステップ2602で、診断システム110は、延長された期間T3中、例えば、ここ3ヶ月間に、収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べる。ステップ2604で、診断システム110は、例えば、長期間移動度値M1など、延長された期間T3中に、患者88によって示された移動を示すGPS移動度ベースライン220を計算する。
【0147】
図26の方法の一代替態様で、移動度ベースライン220は、(a.)複数のGPSレコード228.A〜228.Nを選択し、(b.)GPS時刻データ228.A.3〜228.N.3順でGPSレコード228.A〜228.Nを順序付けして、(c.)その順序付けされた各GPSレコード228.A〜228.N間の距離を、続いている、順序付けされた各GPS位置データ228.A.2〜228.N.2間の直線測定によって算出し、(d.)前ステップで測定された距離を合計して、(e.)その測定された距離を、選択された複数のGPSレコード228.A〜2298.Nの、最も早いGPS時刻データ228.A.3〜228.N.3と、最近のGPS時刻データ228.A.3〜228.N.3との間の時間の長さで割ることにより、自動的に計算される。
【0148】
ステップ2604で、診断システム110は、より短期間で最近の移動度期間T4中、例えば、ここ5日間で収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べ、ステップ2604で、最近の移動度値M1を計算する。ステップ2606で、診断システムは次に、より長期間で収集されたGPS情報を含むGPSレコード228.A〜228.Nを調べて、長期間移動度値M2を計算する。
【0149】
ステップ2608で、診断システム110は、最近の移動度値M1を長期間移動度値M2で割って、現在の移動度比R3を計算する。
【0150】
ステップ2610で、診断システム110は、現在の移動度比R3をレベルLと比較する。例示的な一応用では、患者の最近の移動度の測定値が、移動度ベースライン220で示されるその患者の推定移動度の70%を下回る場合、診断システム110は、ステップ2612で、図25のプロセスで上述したとおり、患者88に対して警告を発行する。ステップ2612の警告は、診断医の指示、または移動度モニター論理232のいずれかによって発行される可能性があることを理解されたい。さらに、診断医は、ステップ2620〜2216で、ステップ2612の送信されたアラームの要素として、および、図25のステップ2512〜2520により、治療上の指導を提供することを理解されたい。
【0151】
ここで、一般に図を、特に図27を参照すると、図27は、さらに別の追加または代替方法のプロセス図であり、この方法では、携帯電話114は、患者88に薬剤の服用、医学的に推奨された行動を行うこと、または行動を止めることを警告するために、特徴的な着信音レコード212、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはテキストメッセージレコード218をレンダリングするようにプログラムされる。ステップ2702で、携帯電話114は、例えば、患者88、診断医、ヘルスケア提供者、または他の当事者などのプログラマが、その携帯電話114を警告プログラミングモードにするコマンドを入力したかどうかを判定する。ステップ2702で、携帯電話114が、プログラマがプログラミングコマンドを入力したと判定した場合、携帯電話114はステップ2704に進み、プログラマが選択した警告の選択を受け入れるが、その警告の選択は、例えば、特徴的な着信音レコード212、アラーム音レコード214、音声メッセージレコード216、および/またはテキストメッセージレコード218を含むが、これらに限定されないグループから示される可能性がある。ステップ2706で、携帯電話114は、その携帯電話114が、選択された警告をレンダリングする時刻を示すプログラマからの警告時刻を受け入れる。携帯電話114は、ステップ2706からステップ2708に進んで、日付/時刻回路162にアクセスし、ステップ2710で、警告時刻が過ぎたかどうかを判定する。ステップ2710で、携帯電話14が、警告時刻が到来したと判定した場合、携帯電話114は、ステップ2712に進んで、選択されたアラームをレンダリングするが、かかるレンダリングは、例えば、振動モジュール166、着信音レコード212から生成された音、アラーム音レコード214、および/または音声出力モジュールを用いた音声メッセージレコード216、および/またはディスプレイ画面を用いたテキストメッセージレコード218の実行を含む。携帯電話114は、ステップ2710またはステップ2712のいずれかから進んで、ステップ2714で、警告サイクルを中止するかどうかを判断する。ステップ2714で、携帯電話114が、ステップ2708および2710の警告サイクルを中止することを判断した場合、携帯電話114はステップ2716に進んで、追加または代替の計算操作を実行するが、この操作は、後で、ステップ2702へ戻ることを含む。ステップ2714で、携帯電話114が、ステップ2708〜2714の警告サイクルの実行を続行することを判断した場合、携帯電話114は、ステップ2718に進んで、ステップ2710のプログラム済み警告時刻と、ステップ2708での日付/時刻回路162の実行による現在の出力で示される実際の時刻とをもう一回比較する前に、追加または代替の計算操作を実行する。
【0152】
ステップ2710でレンダリングされた警告は、患者に第2薬剤240を摂取するか、または外用薬242を患者88の皮膚領域244に塗布するよう、促すことが可能なことを理解されたい。
【0153】
ここで、一般に図を、特に図28を参照すると、図28は、さらにまた別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、携帯電話114は、1つ以上の薬剤126を、例えば、経口摂取、吸入、挿入、または局所塗布などの方法で服用することを、患者88にリマインドするようにプログラムされる。携帯電話114は、ステップ2802で、静止時刻変数TDを日付/時刻回路162から受信した現在の日付および時刻の測定値で初期化する。電話114は次に、ステップ2804に進んで、代替の計算操作を実行し、定期的にステップ2806に戻り、ステップ2802の最後の実行以降、加速度計170が動作を検出したかどうかを判定するために、加速度計170に問い合わせを行うかどうかを判断する。ステップ2806で、電話114が、ステップ2802の最後の実行以降、加速度計170が電話114の動作を示していると判断した場合、電話114はステップ2808に進んで、静止時刻変数TDの現在値と、日付/時刻回路162から受信した実際の日付/時刻の測定値TAとの間の経過時間が、睡眠時間値TS(例えば、睡眠時間値は、4時間〜8時間の間の値が好ましい)より長いかどうかを判断する。電話114が、ステップ2808で、睡眠時間値TSより長い期間、加速度計170が動作を検出していないと判断した場合、電話114はステップ2810に進んで、患者88に、1つ以上の薬剤、例えば、薬剤126、240および242などを服用するよう促すために、警告をレンダリングする。
【0154】
図1の動作感知器は、加速度計170、GPSモジュール156、および携帯電話114であるか、これらを含むか、またはこれらの内部に含まれることを理解されたい。
【0155】
携帯電話114が、ステップ2802で、警告時刻が到来したと判断した場合、携帯電話114はステップ2810に進んで、選択されたアラームをレンダリングするが、かかるレンダリングは、例えば、振動モジュール166、着信音レコード212から生成された音、アラーム音レコード214、および/または音声出力モジュールを用いた音声メッセージレコード216、および/またはディスプレイ装置156を用いたテキストメッセージレコード218の実行を含む。
【0156】
携帯電話114は、ステップ2810またはステップ2812のいずれかから進んで、ステップ2800〜2812の警告サイクルを中止するかどうかを判断する。ステップ2814で、携帯電話114が、ステップ2800〜2812の警告サイクルを中止することを判断した場合、携帯電話114はステップ2814に進んで、追加または代替の計算操作を実行するが、この操作は、後で、ステップ2802へ戻ることを含む。
【0157】
ここで、一般に図を、特に図29を参照すると、図29は、携帯電話114、DBコンピュータ108、および/または診断システム110に保存されているとおり、患者DBMS 40および/またはモバイルDBMS 200に保存されている複数の患者レコード232.A.1〜232.A.Nから選択された第1の例示的な患者レコード232.Aを示す図である。第1の例示的な患者レコード232.Aは、患者識別子232.A.1、電話識別子232.A.2、生体データフィールド232.A.3、摂取レコード232.A.4、患者リマインダ命令データフィールド232.A.5、および行動データフィールド232.A.6を含む。患者識別子232.A.1は、DBMS 178および206に対して患者88を一意に識別する。電話識別子232.A.2は、DBMS 178および206に対して電話114を一意に識別する。生体データフィールド232.A.3は、各日付時刻スタンプが関連する生体データの生成時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、センサー20〜30および98〜104から受信された生体データを含む。摂取レコード232.A.4は、各日付時刻スタンプが包含する摂取レコードの生成時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、例えば、吸入、塗布、挿入、経口摂取などの方法で服用する薬剤を識別するデータを含む。患者リマインダ命令データフィールド232.A.5は、電話114に、患者88に対して指定された薬剤摂取、リラクゼーション行為、および/または治療的な行動を実行するように促すために、いつどのような方法で警告をレンダリングするかを指示する命令を含む。行動データフィールド232.A.6は、各日付時刻スタンプが参照される実行または行動の時刻を個々に識別する時刻/日付回路162によって生成された関連する時刻日付スタンプと共に、薬剤摂取、リラクゼーション行為、治療的な行動、および/または患者88の他の行為もしくは行動の実行を記述するデータを含む。
【0158】
ここで、一般に図を、特に図30を参照すると、図30は、さらに追加または代替方法を図示しており、この方法では、患者レコード232.A〜232.Nは、1つ以上のセンサー20〜23および98〜104から受信された生体データを記録し、患者88に対して、薬剤摂取、リラクゼーション行為、または他の治療的な行動を実行するよう促す警告を送信するため、電話114によって利用される。ステップ3002で、電話114は、例えば、薬剤126、240、または242などの薬剤服用の通知を受信して、例示的な第1患者レコード232.Aの摂取レコードデータフィールド232.A.4内の関連する時刻日付スタンプと共に、薬剤利用データを記録する。ステップ3004で、電話114は、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報に従って、患者に警告を発行する。ステップ3006で、電話114は、1つ以上のセンサー20〜23および98〜104から受信した生体データを受信し、その受信した生体データを、生体データフィールド232.A.3内の関連する時刻日付データと共に記録する。その生体データは、(a.)血圧センサー90で生成または、血圧センサー90から受信した血圧または高血圧の測定、(b.)心拍センサー94で生成または心拍センサー94から受信した心拍数の測定、(c.)体温センサー98で生成または体温センサー98から受信した体温の測定、および/または(d.)呼吸センサー102で生成または呼吸センサー102から受信した呼吸数の測定の可能性があることを理解されたい。
【0159】
ステップ3008で、例示的な第1患者データレコード232.Aに保存されているデータは、GUIドライバ198によりディスプレイ画面を用いて、また任意で図18への参照で記述したとおり、患者88に対して視覚的に提示される。ステップ3008のこの提示は、患者88の動作が、患者88の生理学的な状態に与える影響のフィードバックを患者88に提供し、それによって、例えば、平静、穏やか、冷静などの処方された行動、およびリマインダメッセージ指示232.A.5で指定された行動を実行するため、例えば、小休止する、ある状況を回避する、錠剤を飲む、などを実践するように、患者88に促すという意図を持って、実行される。
【0160】
電話114は、ステップ3010で、ステップ3000〜3008のサイクルの実行を継続するか、またはステップ3014の代替計算プロセスに進むかを判断する。電話114が、ステップ3010で、ステップ3000〜3008のサイクルの実行を継続することを判断した場合、電話はステップ3012に進んで、患者88に対する指示が、薬剤126、240および242の服用量、薬剤126、240および242の服用予定、または推奨される患者の行為もしくは行動であるかどうかを判断する。ステップ3012で、治療上の変更が決定された場合、電話114はステップ3016に進んで、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報を変更する。電話114は、その後、ステップ3016からステップ3002に進む。
【0161】
ステップ3006の1つ以上の実行で受信された生体データは、(a.)無線通信システム120、および/または無線機器対応のセンサー20〜23、90、94、98、および102、ならびに/または(b.)ネットワーク2との配線接続によって受信される可能性があることを理解されたい。さらに、組成装置122の摂取の通知は、IEMD 4および/または無線通信システム120から無線で送信され、電話114で受信される可能性があることを理解されたい。
【0162】
また、ステップ3016で実行されるように、リマインダメッセージ指示232.A.5に保存されている情報の変更は、ヘルスケアの専門家により、DBコンピュータ108および/または診断システム110からの入力として指示および提供される。
【0163】
ここで、一般に図を、特に図31を参照すると、図31は、もう1つ別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、患者の生活で日常的に生じるストレスの高い事象が識別されて、電話114が、ストレスを誘発する事象の悪影響を弱めるために、治療的または処方されたステップまたは指示に従うよう、患者88に促すことをプログラムされる。ステップ3102で、複数の患者レコード232.A〜232.Nは、センサー20〜23、90、94、98および102の測定値を観察および保存することによって形成される。ステップ3104で、患者活動ログ168の形成およびデータ投入が行われ、ここに、患者88が、時刻および日付、ならびにその患者88が経験した日常の事象の記述を記録する。患者活動ログ168は、患者88による電話114、PDA 118、および/または無線コンピュータ116への入力からデータ投入を行うことができる。診断医または他のヘルスケアの専門家は、患者88によって経験された生理的ストレスの感覚による指標と、例えば、上司、部下、家族との会合など、患者の生活における予測可能な事象との間のパターンを分離して見つけるため、複数の患者ログ234.A〜234.Nを、患者レコード232.A〜232.Nと比較して分析する。診断医または他のヘルスケアの専門家は次に、ステップ3108で、起こることが予想でき、患者88をストレスの高い状態にするそれらの事象を判断する。診断医はその後、電話114が、1つ以上の予想されるストレス誘発事象が起こる前に、患者にメッセージを発行するようにプログラムする。診断医または他のヘルスケアの専門家は、ステップ3112で、ステップ3102〜3112のループを継続するか、またはステップ3114の代替プロセスに進むかを判断する。
【0164】
図32は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の活動メモ234.A.1〜234.A.Nを含む、例示的な患者活動ログ234.Aの概略図である。各活動メモ234.A.1〜234.A.Nは、例えば、会社への到着、通勤体験、体操、社会的交流、および仕事関連の行動など、患者88が経験した活動の日付、時刻および性質の患者88による記録を含む。
【0165】
ここで、一般に図を、特に図33を参照すると、図33は、さらに追加または代替方法を図示しており、この方法では、診断医は、治療法を開発して処方するため、診断検査結果、遺伝子検査結果、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.Nに関する情報、および他の情報を分析する。1つ以上の診断検査は、ステップ3302で実施される。これら診断検査の結果は、ステップ3304で、診断システム110、1つ以上の診断検査レコード236.A〜236.Nに保存される。1つ以上の遺伝子検査は、ステップ3306で実施される。これら遺伝子検査の結果は、ステップ3306で、診断システム110、1つ以上の遺伝子検査レコード252.A〜252.Nに保存される。診断医は次に、ステップ3310で、診断システム110を利用して、診断検査レコード236.A〜236.N、遺伝子検査レコード252.A〜252.N、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.N、および他の情報を分析する。診断医はその後、ステップ3312で、治療計画を更新し、ステップ3314で、携帯電話114を、ステップ3312で処方された治療法に従うよう患者88に促すように設計されている警告およびアラームを、患者88に対して送信するようにプログラムする。
【0166】
診断医または他のヘルスケアの専門家は、ステップ3316で、ステップ3302〜3316のループを継続するか、またはステップ3318の代替プロセスに進むかを判断する。
【0167】
図34は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の診断検査メモ236.A.1〜236.A.Nを含む、例示的な診断検査レコード236.Aの概略図である。各診断検査メモ236.A.1〜236.A.Nは、診断検査、その診断検査の時刻および日付、ならびにその診断検査の結果を含む。
【0168】
図35は、患者ID 232.A.1、電話ID 232.A.2、および複数の遺伝子検査メモ238.A.1〜238.A.Nを含む、例示的な遺伝子検査レコード238.Aの概略図である。各遺伝子検査メモ238.A.1〜238.A.Nは、遺伝子検査、その遺伝子検査の時刻および日付、ならびにその遺伝子検査の結果を含む。
【0169】
図36は、患者レコード232.A〜232.N、患者活動ログ234.A〜234.N、診断検査レコード236.A〜236.N、および遺伝子検査レコード238.A〜238.Nを含む、診断システムソフトウェア222の概略図である。
【0170】
図37は、追加のセンサー240および242にモニターされている患者88の概略図である。インピーダンスセンサー240は、一般に、第2皮膚領域244で生じる汗によって決定される患者88の皮膚のインピーダンスにおける変動を検出するために、構成および装着される。心電計センサー242(または「ECGセンサー」242)は、患者88の心臓の電気的活動を測定するため、患者88に対して構成および装着される。
【0171】
図38は、例示的な心拍センサー94の概略図である。心拍センサー94は、フレキシブルバンド94F上に全て設置されている、生体感知装置94A、論理回路94B、無線インタフェース94C、信号エミッター94D、およびバッテリー94Eを含む。生体感知装置94Aは、患者88の心拍数をモニターおよび測定し、心拍測定値を論理回路94Bに送信する。論理回路94Bは、生体データメッセージを形成してデータ投入し、無線インタフェース94Cに指示して、その生体メッセージを、エミッター94Dを用いて、無線伝送で送信させる。エミッター94Dは電波アンテナまたは光パルスエミッターでもよいことを理解されたい。エミッター94Dは、電話114、無線コンピュータ116、PDA 118および/または無線通信システム120による受信成功用の生体メッセージを送信するように構成される。バッテリー94Eは、生体感知装置94A、論理回路94B、無線インタフェース94Cおよび信号エミッター94Dに電力を供給する。
【0172】
第1ストラップ94Gおよび第2ストラップ94Hは、それぞれフレキシブルバンドに繋がれて、心拍センサーを患者88に取り外し可能に接続できるようにする。第1フックとループ状布きれ94Iおよび第2フックとループ状布きれ94Kは、患者88の皮膚領域163および176にフレキシブルバンド94Eを取り外し可能に取り付けて保持するように装着される。代替または追加として、フレキシブルバンド94Fの粘着性布きれ94Lは、そのフレキシブルバンドを、患者88の皮膚領域163および164に取り外し可能に取り付けられるように構成および装着される。
【0173】
図38の心拍センサー94の図は、例示的なものであって、他のセンサー20〜23、94、98、102、240および242の一部を説明するものであることを理解されたい。
【0174】
ここで、一般に図を、特に図39を参照すると、図39は、さらにもう1つ別の追加または代替方法を図示しており、この方法では、診断医は、情報を受信して分析し、患者88に治療上の指導をアドバイスする。ステップ3902で、電話114は、加速度計170から加速度計データを受信する。電話114は、ステップ3904で、その受信した加速度計データを診断医に送信し、そこで、加速度計データは、移動レコード248.A〜248.Nに保存される。診断システム110は、ステップ3906で、複数の移動レコード248.A〜248.Nの分析によって患者88の歩行を計算し、その歩行計算を保存する。電話114は、ステップ3908で、インピーダンスセンサー240から皮膚インピーダンスデータを受信し、その受信したインピーダンスデータを診断システム110に送信する。電話114は、ステップ3910で、ECGセンサー242から心電計データを受信し、その受信した心電計データを診断システム110に送信する。電話114は、ステップ3912で、体温センサー98から体温データを受信し、その受信した体温データを診断システム110に送信する。
【0175】
診断システム110は、ステップ3914で、計算した歩行、ならびにステップ3904およびステップ3908〜3912で受信したデータを、GUIドライバ176でレンダリングして、ディスプレイ画面上で診断医に対して表示する。診断医は、表示された情報を分析し、ステップ3916で、ネットワーク2を経由して、診断情報、予測情報、および治療上の指導を患者88に伝達する。
【0176】
診断医は、ステップ3918で、ステップ3902〜3318のループを継続するか、またはステップ3920の代替活動に進むかを判断する。
【0177】
ここで、一般に図を、特に図22および図40を参照すると、図40は、またもう1つ別の追加または代替方法の態様を図示しており、この態様では、患者は、さらに別の関与するモダリティによって薬剤126の処方された摂取を遵守するように促される。ステップ4002で、電話114は、IEMD 4が摂取信号を送信したかどうかを判断する。電話114が、ステップ4002で、IEMD 4が摂取信号を送信したと判断した場合、電話114は、ステップ4004で、ネットワーク2を経由して、摂取信号が受信されたことをDBコンピュータ108に通知する。すると、そのDBコンピュータは、ステップ4006で、ステップ4004で送信された情報に従って、仮想ペットの状態を更新する。仮想ペットの状態は、仮想ペットパーソナリティソフトウェアの一態様であり、仮想サービスサーバー258上でホストされる仮想世界ウェブサービス256によって維持される。仮想世界サービスサーバー258は、ネットワーク2を通して電話114にアクセス可能であり、仮想ペットパーソナリティソフトウェア254は、ネットワーク2を経由して仮想世界サービスサーバー256に配信されたものとして、仮想世界ウェブサービス256および患者88およびDBコンピュータ108からの指示に基づいて、状態および状況を保持する。
【0178】
DBコンピュータ108はさらに、ステップ4008で、患者に関連し、患者データベース40に保存されている追加情報と組み合わせて、ステップ4004で送信された情報が、患者88が褒美を獲得しているか、または新しい褒美の状態もしくはレベルに達していることを示しているかどうかを判定する。DBコンピュータ108が、ステップ4008で、患者88が褒美を獲得していると判定した場合、ステップ4010で褒美が発行される。ステップ4010の褒美は、電話114に指示して、振動、祝辞の視覚的表示、および/または楽しい可聴音もしくは音楽のレンダリングをさせる程度の、ささやかなものでかまわない。ステップ4010の褒美は、物理的なコイン、メダル、またはクリスタルの配達の準備も含むことができる。ステップ4010の褒美は、代替または追加として、(a.)患者88への着信音またはファイルの提供、(b.)追加料金なしでの、患者88への音楽ダウンロードサービスの提供、および/または(c.)祝辞を印刷したカードの配達を含めることができる。様々な態様では、褒美は、1つ以上の褒美/インセンティブソースによるか、またはそれらに関連する別の方法によって提供され得る。かかるソースは、例えば、特許報酬システム(例えば、発明の態様と連動して、またはそのために開発された)、および既存の報酬システム(例えば、1つ以上の独立したプロバイダに関連する、ポイントシステム、クーポンシステムなど、商用インセンティブまたは報酬システム)を含むことができる。
【0179】
オプションのステップ4012で、DBコンピュータ108は、ネットワーク2を経由して、オンラインのコミュニティに、患者88の達成および/または状態を通知する。DBコンピュータ108は、ステップ4014で、ステップ4002〜4014のループを継続するか、またはステップ4016の代替計算操作に進むかを判断する。
【0180】
ここで、一般に図を、特に図41を参照すると、図41は、もう1つ別の追加のプロセスを図示しており、この方法では、パッチ式受信機122は、ステップ4102で、患者88、または患者88の衣服もしくは個人用具に装着または取り付けられる。パッチ式受信機122で受信された生体データは、ステップ4104で、第1期間T1中にモニターされる。ステップ4104で受信された生体データは、ステップ4106で、患者データベース40に保存される。パッチ式受信機122で受信された生体データは次に、ステップ4108で、第2期間T2中にモニターされる。ステップ4110で、第1期間T1中および第2期間T2中に、例えば、1つ以上のIEMD 4から、パッチ式受信機122で受信された生体データは、診断医および/または活動モニター論理223によって比較される。診断医および/または活動モニター論理223はその後、ステップ4112で、少なくとも一部は、第1期間T1中および第2期間T2中に、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mを送信する1つ以上のIEMD 4の動作の、ステップ4112での比較に基づいて、所定の行動を取るかどうかを判断する。携帯電話114を利用した患者88への警告の送信またはヘルスケア提供者への患者88の状態の通知など、所定の行動は、ステップ4114で影響を受ける。
【0181】
様々な態様において、システムが提供されており、例えば、図42に例示するように、システム4200は、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mに関連する生体情報を受信するための生体情報モジュール4202、その生体情報を分析するための分析モジュール4204、および少なくとも一部はその分析に基づいて治療上の助言を判断するための判断モジュール4206を含むことができる。生体情報は、例えば、心拍数、血圧などの生理的情報など、生物に関連する任意のデータおよび/または情報を含む。当業者には、モジュールがスタンドアロン、または様々な組み合わせで統合され得ることを認識されたい。さらに、1つ以上のモジュールは、ソフトウェアモジュール、ハードウェア、電気回路などとして、実装可能である。
【0182】
図43は、摂取可能な事象マーカーデータIEM Mに関連するか、またはその内部に含まれる生体情報を受信するための生体情報モジュール4202、その生体情報を分析するための分析モジュール4204、および少なくとも一部はその分析に基づいて治療上の助言を判断するための判断モジュール4206を含むことができる治療計画のアドヒアランスを容易にする統合システム4300を図示している。患者管理データシステム10は、任意で、統合システム4300内に含まれ、通信バス4302を介して、統合システム4300の他の全ての部分と通信で接続できる。さらに、1つ以上のモジュール4202、4204、4206およびPMDS 10は、ソフトウェアモジュール、ハードウェア、電気回路などとして、実装することができる。ここで図2を参照すると、ある代替構成において、統合システム4300は、全体または一部において、PMDS 10内に統合することができる。
【0183】
さらに、1つ以上のモジュールは、1つ以上の装置と関連付けることができる。説明のため、受信機またはコンピュータは、統合システム4300の生体情報モジュール4202と関連付けることができる。1つ以上のモジュール4202、4204、4206、およびPMDS 10は、コンピュータ、ネットワーク、インターネット2B、電話網2A、データベースコンピュータ108、データベース40、摂取可能な事象装置IEMD 4、摂取可能な事象マーカーデータIEM M、受信機(例えば、IEMD 4または他の装置に関連する受信機、無線コンピュータ116)、体温センサー、呼吸センサー、血圧センサー、心拍センサー、ならびに/または他の装置およびシステムと関連付けることができる。
【0184】
本発明は、特定の方法、装置およびシステムに関して記述しているが、当業者には、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および同等物での置換が可能であることを理解されたい。さらに、本発明の目的、精神および範囲に合わせて、特定の状況、材料、物質の構成、プロセス、プロセスのステップに適合するよう、多くの変更を行うことが可能である。かかる全ての変更は、本明細書に添付の請求項の範囲内にあることを意図する。
【0185】
前述の開示および説明は、本発明の例証のみのものであり、本発明の範囲の限定または定義を意図するものではない。前述の記述は例証を目的とするものであって、制限的なものではない。提示した例は、多数の特定事項を含むが、それらは例証を目的とするものであって、限定するものではない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、ここで説明したシステムおよび方法の様々な適応および変更が構成され得ることを理解されるであろう。それ故、本発明が、本明細書に具体的に記述した以外として、実施され得ることを理解されたい。開示および請求した本発明の範囲は、従って、当業者の知識を基準に、前述の開示を踏まえて決定されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝達情報に関連する摂取可能な事象マーカーと、
前記伝達情報を受信するための無線送受信機を備え、患者の健康パラメータの分析において前記伝達情報の少なくとも1つのデータを組み込む分析モジュールと
を備えたシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのデータが、前記患者を記述する生体情報を指定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分析モジュールが、治療上の助言を判断する判断モジュールに通信で接続され、前記治療上の助言が、前記患者の健康パラメータの分析に少なくとも一部基づいて生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記無線送受信機からの送信として、前記患者に前記治療上の助言を伝達するための通信装置をさらに備えた、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記通信装置が、電話、携帯電話、コンピュータ、携帯端末、およびネットワーク機器から本質的になるグループから選択される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記判断モジュールが、前記少なくとも1つのデータおよび前記患者を記述する遺伝子情報に少なくとも一部基づいて、前記治療上の助言を生成する、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記判断モジュールが、前記少なくとも1つのデータおよび前記生体情報に少なくとも一部基づき、追加の患者情報を考慮して、前記治療上の助言を生成する、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記追加の患者情報が、ライフスタイルデータ、患者の治療へのアドヒアランス情報、行動情報、感情情報および診断検査情報から本質的になるグループから選択される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記治療上の助言が、薬剤処方箋の調整、瞑想の実践、リラクゼーションの実践、体操、処置変更、治療変更および食事調整から本質的になる助言グループから選択される、請求項3に記載のシステム。
【請求項10】
患者の動作データを生成するために、前記患者に装着された動作感知装置をさらに備え、前記動作感知装置が前記分析モジュールに通信で接続され、少なくとも1つの患者の健康パラメータの分析において、前記分析モジュールが前記患者の動作データを組み込む、請求項3に記載のシステム。
【請求項11】
前記動作感知装置が、携帯電話、加速度計および全地球測位信号装置からなるグループから選択される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムがさらに、
前記分析モジュールに通信で接続された患者管理データシステムと、
前記患者管理データシステムに通信で接続され、前記患者の健康パラメータをモニターするための生命維持パラメータモニターとを備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記生命維持パラメータモニターが、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および患者の皮膚電流伝導度モニターから本質的になるグループから選択される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記患者から情報を受信するための患者データ入力モジュールをさらに備え、前記患者データ入力モジュールが前記患者管理データシステムと通信で接続されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記患者データ入力モジュールが、前記患者管理データシステムと双方向通信で接続されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記患者データ入力モジュールが、電話、携帯電話、コンピュータ、携帯端末、ネットワーク機器、および音声録音装置から本質的になるグループから選択される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記患者管理データシステムが、ヒト患者の状態改善を目的とする行動を取ることの指示を含む、少なくとも1つの行動の助言を保存する、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記患者の動作を検知して、前記患者管理データシステムに報告するための動作感知装置をさらに備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記患者管理データシステムが、電気通信ネットワークと通信で接続され、かつ、前記患者の状態改善を目的とする行動を取ることの指示が、前記電気通信ネットワークから、前記患者管理データシステムによって受信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
伝達情報に関連する摂取可能な事象マーカーと、
前記伝達情報を受信するための無線送受信機、および患者に行動の助言を提供するための患者メッセージングモジュールを備えた患者管理データシステムと、
前記患者の生命維持パラメータのモニタリングのため、前記患者管理データシステムと通信で接続された生命維持パラメータモニタリングシステムと、
前記患者に関連する前記生命維持パラメータおよび健康データを保存するため、前記患者管理データシステムに関連付けられたデータベースであって、前記患者管理データシステムが、前記患者に関連する前記生命維持パラメータ、前記伝達情報および前記健康データの分析に基づき、前記患者に少なくとも1つの行動の助言を生成して伝達する、データベースと、
を備えたシステム。
【請求項1】
伝達情報に関連する摂取可能な事象マーカーと、
前記伝達情報を受信するための無線送受信機を備え、患者の健康パラメータの分析において前記伝達情報の少なくとも1つのデータを組み込む分析モジュールと
を備えたシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのデータが、前記患者を記述する生体情報を指定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分析モジュールが、治療上の助言を判断する判断モジュールに通信で接続され、前記治療上の助言が、前記患者の健康パラメータの分析に少なくとも一部基づいて生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記無線送受信機からの送信として、前記患者に前記治療上の助言を伝達するための通信装置をさらに備えた、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記通信装置が、電話、携帯電話、コンピュータ、携帯端末、およびネットワーク機器から本質的になるグループから選択される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記判断モジュールが、前記少なくとも1つのデータおよび前記患者を記述する遺伝子情報に少なくとも一部基づいて、前記治療上の助言を生成する、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記判断モジュールが、前記少なくとも1つのデータおよび前記生体情報に少なくとも一部基づき、追加の患者情報を考慮して、前記治療上の助言を生成する、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記追加の患者情報が、ライフスタイルデータ、患者の治療へのアドヒアランス情報、行動情報、感情情報および診断検査情報から本質的になるグループから選択される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記治療上の助言が、薬剤処方箋の調整、瞑想の実践、リラクゼーションの実践、体操、処置変更、治療変更および食事調整から本質的になる助言グループから選択される、請求項3に記載のシステム。
【請求項10】
患者の動作データを生成するために、前記患者に装着された動作感知装置をさらに備え、前記動作感知装置が前記分析モジュールに通信で接続され、少なくとも1つの患者の健康パラメータの分析において、前記分析モジュールが前記患者の動作データを組み込む、請求項3に記載のシステム。
【請求項11】
前記動作感知装置が、携帯電話、加速度計および全地球測位信号装置からなるグループから選択される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムがさらに、
前記分析モジュールに通信で接続された患者管理データシステムと、
前記患者管理データシステムに通信で接続され、前記患者の健康パラメータをモニターするための生命維持パラメータモニターとを備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記生命維持パラメータモニターが、心拍モニター、血圧モニター、呼吸モニター、および患者の皮膚電流伝導度モニターから本質的になるグループから選択される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記患者から情報を受信するための患者データ入力モジュールをさらに備え、前記患者データ入力モジュールが前記患者管理データシステムと通信で接続されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記患者データ入力モジュールが、前記患者管理データシステムと双方向通信で接続されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記患者データ入力モジュールが、電話、携帯電話、コンピュータ、携帯端末、ネットワーク機器、および音声録音装置から本質的になるグループから選択される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記患者管理データシステムが、ヒト患者の状態改善を目的とする行動を取ることの指示を含む、少なくとも1つの行動の助言を保存する、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記患者の動作を検知して、前記患者管理データシステムに報告するための動作感知装置をさらに備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記患者管理データシステムが、電気通信ネットワークと通信で接続され、かつ、前記患者の状態改善を目的とする行動を取ることの指示が、前記電気通信ネットワークから、前記患者管理データシステムによって受信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
伝達情報に関連する摂取可能な事象マーカーと、
前記伝達情報を受信するための無線送受信機、および患者に行動の助言を提供するための患者メッセージングモジュールを備えた患者管理データシステムと、
前記患者の生命維持パラメータのモニタリングのため、前記患者管理データシステムと通信で接続された生命維持パラメータモニタリングシステムと、
前記患者に関連する前記生命維持パラメータおよび健康データを保存するため、前記患者管理データシステムに関連付けられたデータベースであって、前記患者管理データシステムが、前記患者に関連する前記生命維持パラメータ、前記伝達情報および前記健康データの分析に基づき、前記患者に少なくとも1つの行動の助言を生成して伝達する、データベースと、
を備えたシステム。
【図4B】
【図4C】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図4C】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【公表番号】特表2012−514799(P2012−514799A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544680(P2011−544680)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/020269
【国際公開番号】WO2010/080843
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(505222679)プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/020269
【国際公開番号】WO2010/080843
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(505222679)プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
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