説明

撮像装置、撮像装置の制御方法及び撮像装置の制御方法のプログラム

【課題】本発明は、撮像装置、撮像装置の制御方法及び撮像装置の制御方法のプログラムに関し、例えばカメラ一体型ビデオテープレコーダに適用して、ユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供する。
【解決手段】本発明は、ゼブラ表示で特定パターンに置き換える輝度レベルをヒストグラム80上で特定可能にマーカーMを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、撮像装置の制御方法及び撮像装置の制御方法のプログラムに関し、例えばカメラ一体型ビデオテープレコーダに適用することができる。本発明は、ゼブラ表示で特定パターンに置き換える輝度レベルをヒストグラム上で特定可能にマーカーを表示することにより、ユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ一体型ビデオテープレコーダ等の撮像装置では、いわゆるゼブラ表示、ヒストグラム表示等の露光制御の確認方法が採用されている。
【0003】
ここでゼブラ表示は、モニタ画像の表示において、特定輝度レベルの領域を斜め縞模様等の特定パターンで置き換えて表示する方法であり、適正露光の部位、過露光の部位等をモニタ画像上で簡易に確認することができる。具体的に、人物撮影時には、顔の部分が輝度レベル70〔%〕程度になるように露光制御して適切に人物を撮影できることから、ゼブラ表示において、輝度レベル70〔%〕前後の領域を斜め縞模様で表示すれば、人物撮影時における適正露光を確認することができる。また輝度レベル100〔%〕以上の領域を斜め縞模様で表示すれば、白飛びしている部位を簡易に判断することができる。
【0004】
これに対してヒストグラム表示は、例えば画素単位で輝度レベルを集計して集計結果をヒストグラムで表示するものであり、撮像結果における輝度レベルの分布を簡易に確認することができる。すなわち輝度レベルの高い側に分布が偏っている場合には、全体的に白とび気味の映像であることが判り、またこれとは逆に、輝度レベルの低い側に分布が偏っている場合には、全体的に黒つぶれ気味の映像であることが判る。
【0005】
特開平9−51472号公報には、ヒストグラム上で最も分布の大きな輝度レベルを判定して逆光か否か判断し、この判定結果を利用して露光制御する方法が提案されている。
【0006】
ところでヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行すれば、ヒストグラム表示、ゼブラ表示をそれぞれ独立して実行する場合に比して、格段的に多くの露光制御に関する情報をユーザーに提供することができると考えられる。
【0007】
しかしながら単に、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行した場合、却ってユーザーが混乱する恐れもある。このようなユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供することができれば、ユーザーの使い勝手を一段と向上することができると考えられる。
【特許文献1】特開平9−51472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供することができる撮像装置、撮像装置の制御方法及び撮像装置の制御方法のプログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、撮像装置に適用して、撮像結果を取得する撮像部と、前記撮像結果のモニタ画像を表示する表示部と、前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出部と、前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定部と、ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出部の検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定部の判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する制御部とを有し、前記制御部は、前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する。
【0010】
また請求項7の発明は、撮像部で取得した撮像結果を表示部で表示する撮像装置の制御方法に適用して、前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出ステップと、前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定ステップと、ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出ステップの検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定ステップの判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する表示ステップとを有し、前記表示ステップは、前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する。
【0011】
また請求項8の発明は、撮像部で取得した撮像結果を表示部で表示する撮像装置の制御方法のプログラムに適用して、前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出ステップと、前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定ステップと、ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出ステップの検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定ステップの判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する表示ステップとを有し、前記表示ステップは、前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する。
【0012】
請求項1、請求項7又は請求項8の構成によれば、特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能にマーカーを表示することから、単に輝度分布が輝度レベルの高い側、輝度レベルの低い側に偏っているとの判断だけでなく、いわゆるゼブラ表示している特定輝度レベルを基準にして、輝度レベルの偏り、分布を判定することができる。従って単にヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行する場合に比して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供することができる。またこのマーカーの表示によりヒストグラム表示とゼブラ表示とを関連付けることができ、ユーザーの混乱を有効に回避することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【実施例1】
【0015】
(1)実施例の構成
図2(A)及び(B)は、本発明の実施例1のカメラ一体型ビデオテープレコーダの側面図及び背面図である。なおこの側面図は、レンズを取り外した状態を示すものである。このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1は、上面に電子ビューファインダー3が設けられ、背面に着脱可能にバッテリ4を保持する。またカメラ一体型ビデオテープレコーダ1は、背面に、カメラ設定のオート/マニュアル操作を切り換える操作子5、ゲイン調整の操作子6、シャッター速度設定の操作子7、ホワイトバランス調整の操作子8が設けられる。なおこれら操作子6〜8は、操作子5の操作によりマニュアル操作に設定された場合に、操作可能に設定される。またカメラ一体型ビデオテープレコーダ1は、背面に、メニュー画面の表示を指示する操作子9、このメニュー画面でカーソルを移動させ、メニューを選択する押圧操作可能な回転操作子10が設けられる。また右側面側には、録画開始/停止の操作子12、電源の操作子13、ズーム操作の操作子14、静止画記録を指示する操作子15が設けられる。
【0016】
また左側側面には、開閉可能に扉18が設けられ、この扉18の内側に液晶表示装置によるモニタ用の表示部19が設けられる。また左側側面には、このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1の光学系の操作をマニュアル操作に切り換えるカメラマニュアル操作子20、光学系の絞りをマニュアル操作する絞りの操作子21、オートフォーカスの操作子22、各種ユーザー設定の操作子23〜25、フィルタのオンオフ操作子26、オートフォーカス調整の領域切り換えの操作子27、マニュアル操作のフォーカス調整操作子28が設けられる。また扉18を閉じた際に、この扉18で覆われる部位に、再生停止、巻き戻し、再生、早送り、スロー再生等の操作子30〜34、一時停止、録画の操作子35〜37、音量調整の操作子38、いわゆるゼブラ表示設定の操作子39、表示部19の表示に関する操作子40、各種ユーザー設定の操作子41〜43が設けられる。また扉18の下には、画質調整プロファイルを選択する操作子50、カメラの各種ステータスを確認するための操作子51が設けられる。
【0017】
ここでユーザー設定の操作子23〜25のうちの操作子23は、自動露光制御の制御目標値を増減させる操作子である。従ってカメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、操作子20を操作して光学系の制御を自動に設定した場合に、この操作子23を操作して絞り制御の目標値を増減できるように構成される。これに対して操作子20を操作して光学系の制御をマニュアルに設定した場合、操作子21を操作して絞り量を直接可変できるように構成される。
【0018】
またゼブラ表示設定の操作子39は、ゼブラ表示の停止、輝度レベル70〔%〕の領域を斜め縞模様表示するゼブラ表示、輝度レベル100〔%〕以上の領域を斜め縞模様表示するゼブラ表示を選択するスライドスイッチである。従ってこのカメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、このゼブラ表示設定の操作子39を操作して、表示部19で表示するモニタ画像をゼブラ表示できるように構成される。これに対して操作子9を操作して表示部19にメニュー画面を表示し、このメニュー画面上でヒストグラム表示のメニューを選択することにより、表示部19でモニタ画像を表示した際に、このモニタ画像の一部でヒストグラム表示できるように構成される。
【0019】
図3は、カメラ一体型ビデオテープレコーダ1を示すブロック図である。このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1において、撮像素子61は、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor )センサであり、光学系により撮像面に形成された光学像を光電変換処理して出力する。
【0020】
カメラ駆動制御部62は、GUI(Graphical User Interface)制御部63の制御に従ってカメラ映像制御部64、光学系を制御する。すなわちカメラ映像制御部64は、カメラ映像制御部64で生成されるビデオデータの輝度レベルを、画素単位で重み付け加算し、撮像結果の明るさを検出する。なおここでこの画素単位の重み付け加算は、中央重点側光等の測光モードに応じた重み付け加算である。またカメラ映像制御部64は、この重み付け加算結果をしきい値で判定して撮像結果の明るさを判定し、判定結果をGUI制御部63に通知する。なおこの輝度レベルの処理は、画素単位の処理に代えて、一定領域単位で平均輝度レベル等を求めて処理するようにしてもよい。
【0021】
またカメラ駆動制御部62は、ユーザーが操作子20を操作して光学系の制御をマニュアルに設定した場合、操作子21の操作に応動して絞りを可変する。またカメラ駆動制御部62は、ユーザーが操作子20を操作して光学系の制御を自動露光制御に設定した場合、重み付け加算結果が、操作子23で設定された制御目標値となるように、光学系の絞りを制御する。なおこの自動露光制御において、カメラ駆動制御部62は、絞り量に加えて、シャッター速度、ビデオデータのゲインを併せて可変する。
【0022】
カメラ映像制御部64は、撮像素子61の出力信号を信号処理して撮像結果のビデオデータをベースバンド制御部68に出力する。またカメラ映像制御部64は、撮像結果の輝度レベルを画素単位で集計し、撮像結果における輝度レベルの分布を検出する。なおこの輝度レベルの処理も、画素単位の処理に代えて、一定領域単位で平均輝度レベル等を求めて実行するようにしてもよい。カメラ映像制御部64は、カメラ駆動制御部62を介してこの検出結果をGUI制御部63に通知する。
【0023】
マイク65は、撮影対象の音声を取得して音声信号を出力し、入出力回路66は、このマイク65の音声信号を増幅して出力する。AD/DA回路67は、この入出力回路66から出力される音声信号をアナログディジタル変換回路処理し、オーディオデータをベースバンド制御部68に出力する。なおこのカメラ一体型ビデオテープレコーダ1は、記録媒体に記録したビデオ信号及びオーディオ信号を再生して外部装置に出力できるように構成され、この場合、AD/DA回路67は、ベースバンド制御部68から出力されるオーディオデータをアナログ信号に変換して出力し、入出力回路66は、このアナログ信号を外部装置に出力する。
【0024】
ベースバンド制御部68は、GUI制御部63の制御に従って動作を切り換え、撮像結果の記録時、カメラ映像制御部64から出力されるビデオデータ、AD/DA回路67から出力されるオーディオデータを処理し、HDVコーデック69又はテープデッキ制御部72に出力する。また表示部19、電子ビューファインダー(EVF)3で撮像結果のモニタ画像を表示する。このときベースバンド制御部68は、GUI制御部63からヒストグラム表示が指示されると、GUI制御部63の指示に従ってヒストグラム表示を実行する。
【0025】
またベースバンド制御部68は、ユーザーが操作子39を操作してゼブラ表示を指示した場合、GUI制御部63の制御に従って、操作子39で設定されたゼブラ表示の輝度レベルに応じた判定基準用のしきい値を設定する。またカメラ駆動制御部62は、この判定基準値で、カメラ映像制御部64で生成されるビデオデータの輝度レベルを画素単位で判定し、ゼブラ表示する領域を検出する。なおここでこの判定基準値は、輝度レベル70〔%〕の領域を斜め縞模様表示するゼブラ表示では、輝度レベル(70−2.5)〔%〕及び(70+2.5)〔%〕の2つの基準値であり、ベースバンド制御部68は、輝度レベルがこの2つの判定基準値の間の領域を斜め縞模様に置き換えてモニタ画像を表示し、ゼブラ表示の処理を実行する。これに対してこの判定基準値は、輝度レベル100〔%〕以上の領域を斜め縞模様表示するゼブラ表示では、輝度レベル100〔%〕であり、ベースバンド制御部68は、輝度レベルがこの判定基準値以上の領域を斜め縞模様に置き換えてモニタ画像を表示し、ゼブラ表示の処理を実行する。
【0026】
またベースバンド制御部68は、モニタ画像を表示している状態で、GUI制御部63により指示された各種ステータスをオンスクリーン表示する。またGUI制御部63からメニュー画面の表示が指示されると、表示部19、電子ビューファインダー3にメニュー画面を表示する。
【0027】
これに対して撮像結果を再生してモニタする場合、HDVコーデック69又はテープデッキ制御部72からビデオデータ及びオーディオデータを取得し、取得したビデオデータのモニタ画像を表示部19、電子ビューファインダー3で表示する。またこの場合も、モニタ画像を表示している状態で、GUI制御部63により指示されたステータスをオンスクリーン表示し、さらにはメニュー画面を表示する。
【0028】
HDVコーデック69は、撮像結果をHDTVフォーマットで記録する場合、ベースバンド制御部68から出力されるビデオデータをHDTVのビデオデータに変換し、ベースバンド制御部68から出力されるオーディオデータと共に符号化復号部71に出力する。これに対して撮像結果を再生してモニタする場合にあって、この撮像結果がHDTVフォーマットで記録されている場合、符号化復号部71から出力されるビデオデータ及びオーディオデータを入力し、記録時とは逆に処理してベースバンド制御部68に出力する。
【0029】
DVコーデック70は、撮像結果をDVフォーマットで記録する場合、ベースバンド制御部68から出力されるビデオデータをDVフォーマットのビデオデータに変換し、ベースバンド制御部68から出力されるオーディオデータと共にテープデッキ制御部72に出力する。これに対して撮像結果を再生してモニタする場合にあって、この撮像結果がDVフォーマットで記録されている場合、テープデッキ制御部72から出力されるビデオデータ及びオーディオデータを入力し、記録時とは逆に処理してベースバンド制御部68に出力する。
【0030】
符号化復号部71は、撮像結果をHDTVフォーマットで記録する場合、HDVコーデック69から出力されるビデオデータ及びオーディオデータを符号化処理してテープデッキ制御部72に出力する。これに対して撮像結果を再生してモニタする場合にあって、この撮像結果がHDVフォーマットで記録されている場合、テープデッキ制御部72から出力されるビットストリームをビデオデータ及びオーディオデータに復号し、ベースバンド制御部68に出力する。
【0031】
テープデッキ制御部72は、メカ駆動制御部73の制御により磁気テープ走行系の動作を制御し、符号化復号部71、DVコーデック70の出力データを順次磁気テープに記録する。また再生時、磁気テープからビデオデータ及びオーディオデータを再生して符号化復号部71又はDVコーデック70に出力する。
【0032】
従ってこのカメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、撮像素子61で取得した撮像結果をベースバンド制御部68で処理して表示部19、EVF3で表示し、撮像結果のモニタ画像を表示する。またこの撮像結果をHDTVフォーマットで記録する場合には、ベースバンド制御部68から出力されるビデオデータ及びオーディオデータをHDVコーデック69、符号化復号部71、テープデッキ制御部72で順次処理して磁気テープに記録する。また撮像結果をDVフォーマットで記録する場合には、ベースバンド制御部68から出力されるビデオデータ及びオーディオデータをDVコーデック70、テープデッキ制御部72で順次処理して磁気テープに記録する。
【0033】
また磁気テープに記録された撮像結果を再生してモニタする場合に、この撮像結果がHDTVフォーマットで記録されている場合には、テープデッキ制御部72、符号化復号部71、HDVコーデック69で磁気テープ出力を順次処理して元のビデオデータ及びオーディオデータを再生し、この再生したビデオデータをベースバンド制御部68で処理して表示部19、EVF3で表示する。また撮像結果がDVフォーマットで記録されている場合には、テープデッキ制御部72、DVコーデック70で磁気テープ出力を順次処理して元のビデオデータ及びオーディオデータを再生し、この再生したビデオデータをベースバンド制御部68で処理して表示部19、EVF3で表示する。
【0034】
LINK制御部74は、IEEE1124の入出力回路であり、外部装置が接続されると、メカ駆動制御部73の制御によりこの外部装置との間で接続を確立し、種々のデータを入出力する。また外部装置との間でビデオデータ及びオーディオデータを入出力し、この入出力するビデオデータのフォーマットに応じて、テープデッキ制御部72、符号化復号部71、DVコーデック70との間で、外部装置との間で入出力するビデオデータ及びオーディオデータを送受する。
【0035】
メカ駆動制御部73は、このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1の記録再生系を制御する制御回路であり、GUI制御部63の制御により各部を制御する。
【0036】
GUI制御部63は、図示しないメモリに記録したプログラムを実行する演算処理手段であり、カメラ駆動制御部62、メカ駆動制御部73を介してこのカメラ一体型ビデオテープレコーダ1全体の動作を制御する。従ってこのカメラ一体型ビデオテープレコーダ1において、このGUI制御部63が実行するプログラムは、事前に、このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1にインストールされて提供されるものの、これに代えて光ディスク、磁気ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録して提供するようにしてもよく、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供するようにしてもよい。
【0037】
すなわちGUI制御部63は、操作子9の操作に応動してメニュー画面を表示部19、電子ビューファインダー3で表示し、このメニュー画面におけるメニューの選択により、各部の設定を受け付ける。ここでこのメニュー画面における設定の受け付けは、例えばヒストグラム表示の有無、このヒストグラム表示におけるマーカーの表示/非表示、マーカーの色彩、制御目標値の表示等である。
【0038】
これに対してGUI制御部63は、操作子13の操作により撮像結果を取得し、表示部19、電子ビューファインダー3でモニタ画像を表示する。このときGUI制御部63は、メニュー画面の設定によりユーザーがヒストグラム表示を指示した場合、ヒストグラム表示をベースバンド制御部68に指示する。
【0039】
すなわちこの場合、GUI制御部63は、図1(A)に示すように、カメラ駆動制御部62を介してカメラ映像制御部64から通知される輝度レベルの分布検出結果に基づいて、横軸を輝度レベルに設定したヒストグラムを画像合成し、モニタ画像上でのこのヒストグラム80の表示をベースバンド制御部68に指示する。なおこの図1(A)において、316minは、バッテリ残量であり、00:10:22:17は、タイムコードである。またCH1、CH2は、それぞれチャンネル1及び2のオーディオデータの信号レベル表示である。
【0040】
またGUI制御部63は、撮像素子61で取得した撮像結果のモニタ画像を表示している際に、ユーザーが操作子39を操作してゼブラ表示を指示すると、ベースバンド制御部68にゼブラ表示を指示する。このときGU1制御部63は、表示部19、電子ビューファインダー3でヒストグラム表示している場合にあって、メニュー画面の設定により事前にユーザーがマーカーの表示を指示している場合、ヒストグラム上において、ゼブラ表示で斜め縞模様表示する輝度レベルを特定可能にマーカーMを表示する。より具体的に、この実施例では、このマーカーMが、ヒストグラム80とは異なる色彩により、ヒストグラム80の上端まで延長する棒線により形成される。なおGUI制御部63は、このマーカーMの色彩等の設定をメニュー画面で受け付けることになる。
【0041】
すなわち図1(B)に示すように、ユーザーが輝度レベル70〔%〕のゼブラ表示を指示した場合、ヒストグラム80上で輝度レベル70〔%〕の位置に、マーカーMを表示する。これに対してユーザーが輝度レベル100〔%〕以上のゼブラ表示を指示した場合、図4に示すように、ヒストグラム80上で輝度レベル100〔%〕の位置に、マーカーMを表示する。
【0042】
これに対してユーザーが制御目標値の表示を指示している場合にあって、自動露光制御により絞りを制御する場合、この自動露光制御の目標値をヒストグラム上で特定できるようにマーカーを表示する。具体的に、この実施例では、図4について上述したマーカーMと同一形状であって、異なる色彩により制御目標のマーカーを表示する。従ってGUI制御部63は、ユーザーが操作子を操作してこの自動露光制御の目標値を可変すると、ヒストグラム上でこの目標値を示すマーカーの位置を移動させることになる。
【0043】
またGUI制御部63は、カメラ映像制御部64から出力される明るさの判定結果に基づいて、自動絞り制御、マニュアル操作による絞り制御において、撮像結果の明るさが不足している場合、ヒストグラム表示を切り換え、撮像結果の明るさが不足していることをユーザーに通知する。ここでこの実施例において、このヒストグラム表示の切り換えは、撮像結果の明るさが不足している場合、ヒストグラム表示の輝度レベルを低下させて実行される。なおこの場合に、ゼブラ表示の輝度レベルを示すマーカーM、制御目標値を示すマーカーを表示している場合には、このマーカーの色彩を例えば赤色に切り換える。
【0044】
この状態で、操作子12が操作されると、メニュー画面でユーザーが設定したフォーマットでこの撮像結果を磁気テープに記録する。またGUI制御部63は、再生に関する操作子30〜34が操作されると、これらの操作子30〜34の操作に応動して各部の動作を制御し、磁気テープに記録された撮像結果を再生してモニタ画像を表示する。
【0045】
(2)実施例の動作
以上の構成において、このカメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、撮像素子61で得られた撮像結果がカメラ映像制御部64で処理された後、ベースバンド制御部68を介して表示部19、電子ビューファインダー3で表示され、撮像結果のモニタ画像が表示される(図2及び図3)。この撮像結果は、ユーザーによる操作子の操作に応動してテープデッキ制御部72に出力されて磁気テープに記録される。また再生処理に関する操作子30〜34等の操作に応動して、磁気テープに記録された撮像結果がテープデッキ制御部72で再生され、符号化復号部71、HDVコーデック69で順次処理されて、又はDVコーデック70で処理されて、ベースバンド制御部68に入力され、表示部19、電子ビューファインダー3でモニタ画像が表示される。
【0046】
このようにして記録再生する撮像結果は、撮像素子61で取得された後、カメラ映像制御部64で処理する際に、カメラ駆動制御部62で明るさが検出され、ユーザーが自動露光制御を指示した場合には、この明るさ検出結果が目標値になるように、光学系の絞り等が制御される。これに対してユーザーがマニュアル操作を指示した場合には、ユーザーによる操作子21の操作に応じた絞り量で撮像結果が取得される。
【0047】
また撮像結果は、カメラ映像制御部64において、画素単位で輝度レベルが集計されて輝度レベルの分布が検出され、ユーザーの指示によりヒストグラムを表示する場合には、この分布検出結果に基づいて、GUI制御部63でヒストグラムの画像が合成され、この画像合成されたヒストグラムが表示部19、電子ビューファインダー3で表示される。
【0048】
またベースバンド制御部68において、ユーザーによるゼブラ表示の指示に従って判定基準値が生成され、撮像結果は、この判定基準値によって輝度レベルが順次判定され、ユーザーにより指示された特定輝度レベルの領域が検出される。撮像結果は、ユーザーがゼブラ表示を指示した場合には、この特定輝度レベルの領域が斜め縞模様の特定パターンに置き換えられてモニタ画像が表示される。
【0049】
従ってこの実施例のカメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、従来の撮像装置と同様に、必要に応じてヒストグラム表示、ゼブラ表示で露光制御の状態を確認して所望する被写体を撮影することができる。
【0050】
すなわち例えば人物のズームアップ映像を自動露光制御で撮影している場合には、ゼブラ表示で輝度レベル70〔%〕の領域を斜め縞模様で表示するようにして、人物の顔がこの斜め縞模様に置き換わって表示されていることをモニタ画像で確認して、適切な露光を確認することができる。またマニュアルによる絞り制御では、人物の顔がこの斜め縞模様に置き換わって表示されるように絞りを可変して、適正露光で人物の映像を取得することができる。また輝度レベル100〔%〕以上の領域を斜め縞模様で表示すれば、白飛びしている部位を簡易に判断することができる。
【0051】
これに対してヒストグラム表示するようにして、輝度レベルの高い側に分布が偏っている場合には、全体的に白飛び気味の映像であると判断することができ、またこれとは逆に、輝度レベルの低い側に分布が偏っている場合には、全体的に黒つぶれ気味の映像であること判断することができる。
【0052】
この実施例では、ユーザーの指示によりこれらゼブラ表示とヒストグラム表示を同時に実行するように構成され、これによりゼブラ表示のみの場合、ヒストグラム表示のみの場合に比して、格段的に多くの露光制御に関する情報をユーザーに提供することができる。
【0053】
しかしながら単にゼブラ表示とヒストグラム表示を同時に実行したのでは、露光制御の確認方法を単に2種類提供することに留まり、却ってユーザーが混乱する恐れもある。このように2種類の確認方法を提供する以上、これら2種類の確認方法を有機的に結び付けて、一段と有意義な露光制御の情報を提供することができれば、一段とユーザーの使い勝手を向上できると考えられる。
【0054】
そこでこの実施例では、ゼブラ表示とヒストグラム表示を同時に実行する場合、ゼブラ表示により斜め縞模様を領域の輝度レベルをヒストグラム80上で確認できるように、マーカーMが表示される(図1(B))。これによりこの実施例では、2つの露光制御の確認方法を有機的に結び付けて、一段と有意義な露光制御の情報を提供することができ、またユーザーの混乱も有効に回避することができる。
【0055】
すなわち例えば輝度レベル70〔%〕でゼブラ表示した場合には、ヒストグラム上でマーカーの位置を確認して、撮像結果で、輝度レベル70〔%〕以上の領域の占める面積と、輝度レベル70〔%〕未満の領域の占める面積とを視覚的に簡易かつ確実に把握することができる。従ってこの各領域の面積に応じて、絞りを微調整して、一段と高品位の撮像結果を得ることができる。
【0056】
また例えば輝度レベル100〔%〕でゼブラ表示した場合、白飛びしている領域の面積をヒストグラム上で簡易に確認することができ、この場合も、この面積の確認により絞りを微調整して一段と高品位の撮像結果を得ることができる。
【0057】
またさらにこの実施例では、このマーカーの表示がメニュー画面の設定により切り換えられ、これによってもマーカーにより確認する際のユーザーの使い勝手が向上される。
【0058】
これに対してメニュー画面においてユーザーが目標値の表示を指示した後、自動絞り制御を選択した場合、ゼブラ表示に係る輝度レベルに代えて、露光制御の目標値をヒストグラム上で特定可能にマーカーが表示される。
【0059】
すなわち自動露光制御により所望の被写体を撮影する場合でも、シーンによっては、暗めにしたり、明るめにしたりして撮像結果を取得したい場合がある。この場合に、カメラ一体型ビデオテープレコーダ1では、自動露光制御の目標値を可変することになるが、実際上、目標値を可変しても、撮像結果の明るさがどの程度変化するのかについては、ある程度、経験を積まなければ正確には把握できない。
【0060】
しかしながらこの実施例のように、露光制御の目標値をヒストグラム上で特定可能にマーカーを表示すれば、例えば自動露光制御の目標値を1段階可変して、どの程度、撮像結果の明るさが変化するのか、従来に比して容易に把握することが可能となる。従ってこの実施例では、意図した明るさで撮像結果を取得することが可能となり、一段と高品位の撮像結果を得ることができる。
【0061】
また自動露光制御、マニュアルの露光制御において、撮像結果の明るさが不足している場合にはヒストグラム表示の色彩が変化し、簡易な構成により光量不足をユーザーに通知して撮影の失敗を未然に防止することができる。
【0062】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、ゼブラ表示で特定パターンに置き換える輝度レベルをヒストグラム上で特定可能にマーカーを表示することにより、ユーザーの混乱を有効に回避して、ヒストグラム表示とゼブラ表示とを同時に実行することによる有意義な情報をユーザーに提供する。
【0063】
またこの特定の輝度レベルをユーザーの指示に従って切り換えることにより、必要に応じて種々に撮像結果を確認することができる。
【0064】
またマーカーの表示をユーザーの指示に応じて切り換えることにより、ユーザーの使い勝手を向上することができる。
【0065】
また自動露光制御の制御目標値をヒストグラム上で特定可能に、目標値のマーカーを表示することにより、絞りの可変操作による撮像結果の明るさの確認を一段と容易にして使い勝手を向上することができる。
【0066】
すなわちユーザーの指示に応じて目標値を切り換えることにより、種々に目標値を切り換えて、目標値を切り換えた際の撮像結果の明るさの確認を一段と容易にして使い勝手を向上することができる。
【0067】
また撮像結果の明るさが所定の基準値に満たない場合、ヒストグラムの表示の色を切り換えることにより、簡易な構成で光量不足をユーザーに通知して撮影の失敗を未然に防止することができる。
【実施例2】
【0068】
なお上述の実施例においては、ゼブラ表示する領域の中心輝度レベル、下限の輝度レベルを確認できるようにマーカーを表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図5に示すように、ゼブラ表示する領域の下限の輝度レベル、上限の輝度レベルをそれぞれマーカーM1、M2で表示するようにしてもよい。
【0069】
また上述の実施例においては、ゼブラ表示する特定輝度レベルに対応するマーカー、自動露光制御の制御目標値に対応するマーカーを選択的に表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらのマーカーを例えば色彩等により区別可能として同時に表示するようにしてもよい。
【0070】
また上述の実施例においては、棒形状のマーカーを表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の形状のマーカーを広く適用することができる。
【0071】
また上述の実施例においては、本発明をカメラ一体型ビデオテープレコーダに適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、動画、静止画を撮影する種々の撮像装置に広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、例えばカメラ一体型ビデオテープレコーダに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施例1のカメラ一体型ビデオテープレコーダにおける表示部の表示を示す平面図である。
【図2】本発明の実施例1のカメラ一体型ビデオテープレコーダを示す正面図、側面図である。
【図3】図2のカメラ一体型ビデオテープレコーダを示すブロック図である。
【図4】図2のカメラ一体型ビデオテープレコーダにおける目標値のマーカーの表示を示す平面図である。
【図5】他の実施例のカメラ一体型ビデオテープレコーダの表示部の表示を示す平面図である。
【符号の説明】
【0074】
1……カメラ一体型ビデオテープレコーダ、3……電子ビューファインダー、19……表示部、5〜51……操作子、61……撮像素子、63……GUI制御部、72……テープデッキ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像結果を取得する撮像部と、
前記撮像結果のモニタ画像を表示する表示部と、
前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出部と、
前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定部と、
ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出部の検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定部の判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御部は、
ユーザーの指示に従って前記特定の輝度レベルを切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記マーカーの表示をユーザーの指示に応じて切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像結果の明るさを検出し、明るさ検出結果が所定の目標値になるように、前記撮像部を自動絞り制御する絞り制御部を有し、
前記制御部は、
前記ユーザーの指示により、前記目標値を前記ヒストグラム上で特定可能に、目標値のマーカーを表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記絞り制御部は、
ユーザーの指示に応じて前記目標値を切り換える
ことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記撮像結果の明るさが前記所定の基準値に満たない場合、前記ヒストグラムの表示の色を切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像部で取得した撮像結果を表示部で表示する撮像装置の制御方法において、
前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出ステップと、
前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定ステップと、
ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出ステップの検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定ステップの判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する表示ステップとを有し、
前記表示ステップは、
前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項8】
撮像部で取得した撮像結果を表示部で表示する撮像装置の制御方法のプログラムにおいて、
前記撮像結果における輝度分布を検出する輝度分布検出ステップと、
前記撮像結果の輝度レベルを判定する輝度レベル判定ステップと、
ユーザーの指示に応じて、前記輝度分布検出ステップの検出結果に基づいて、前記撮像結果の輝度分布を示すヒストグラムを前記表示部で表示すると共に、前記輝度レベル判定ステップの判定結果に基づいて、前記撮像結果における特定の輝度レベルの領域を特定のパターンに置き換えて、前記表示部で前記モニタ画像を表示する表示ステップとを有し、
前記表示ステップは、
前記特定の輝度レベルを前記ヒストグラム上で特定可能に、マーカーを表示する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法のプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−60866(P2008−60866A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234750(P2006−234750)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】