説明

撮像装置および撮像装置の起動方法

【課題】撮影に支障がないように撮像装置の起動時の電力消費を低減し、電池による長時間の撮影を可能にする撮像装置および撮像装置の起動方法を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも2つの回路部と、回路部に個別に電力を供給する電源部と、を有する撮像装置において、撮像装置の使用状態に基づいて、起動モードを判定する起動モード判定手段と、起動モード判定手段が判定した前記起動モードの手順に従って、電源部から回路部への電力供給を制御する電源制御手段と、を備え、起動モード判定手段は、撮像装置の撮影時における使用状態に応じて、少なくとも2つの起動モードを判定することを特徴とする撮像装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置および撮像装置の起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの撮像装置は小型化が進み、それにともなって電池の大きさも小さくなっている。液晶表示のバックライト、フラッシュの発光や光学系の駆動のために多くの電力を消費すると、電源電圧が降下してデジタルカメラの処理システムがダウンする可能性が高くなる。そのため消費電力を低減し、撮影可能時間を長くするため、ユーザが省電力化のモードを選択し、各機能における省電力化の度合いを個々に独立して設定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、記録制御手段に撮像手段より低速の駆動クロックを与えることにより、記録時の消費電力を低減し、電池寿命を長くする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−320626号公報
【特許文献2】特開2003−32535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されている省電力化の方法では、ユーザが省電力化のモードを選択する必要があり、面倒であった。また、省電力化のモードを選択した後、次に撮影しようとしたとき、省電力化のモードを解除するのを忘れて、必要な機能が動作せずシャッタチャンスを逃すこともあった。
【0004】
また、特許文献2に記載されている省電力化の方法では、最も多くの電力を消費するデジタルカメラの起動時の消費電力を低減することはできない。そのため、起動時に電池電圧が低下し、正常な起動動作ができないため撮影できなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮影に支障がないように撮像装置の起動時の電力消費を低減し、電池による長時間の撮影を可能にする撮像装置および撮像装置の起動方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、下記構成により達成することができる。
【0007】
1.
少なくとも2つの回路部と、
前記回路部に個別に電力を供給する電源部と、
を有する撮像装置において、
前記撮像装置の使用状態に基づいて、起動モードを判定する起動モード判定手段と、
前記起動モード判定手段が判定した前記起動モードの手順に従って、前記電源部から前記回路部への電力供給を制御する電源制御手段と、
を備え、
前記起動モード判定手段は、前記撮像装置の撮影時における使用状態に応じて、少なくとも2つの起動モードを判定することを特徴とする撮像装置。
【0008】
2.
前記起動モードには少なくとも2つの起動モードを含み、
第1の起動モードより第2の起動モードの方が、
前記電源制御手段が、第1の回路部に電力供給を開始した後、第2の回路部に電力供給を開始する時間間隔が長いこと、
を特徴とする1に記載の撮像装置。
【0009】
3.
前記撮像装置は、撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段を有し、
前記電源制御手段は、
前記第2の回路部である前記レンズ駆動手段の回路部に、
前記電源部から、
前記第2の起動モードで電力を供給することを特徴とする1または2に記載の撮像装置。
【0010】
4.
前記撮像装置は、
間隔を置いて連続撮影を行うインターバル撮影モードを設定する撮影モード設定手段を有し、
前記撮像装置の使用状態がインターバル撮影モードのとき、
前記起動モード判定手段は、起動モードを前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする2乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
【0011】
5.
前記撮像装置は、
前記撮像装置を三脚に取り付ける三脚ネジと、
前記撮像装置を三脚に取り付けられた状態を検知する三脚検知手段と、
を有し、
前記三脚検知手段が、
前記撮像装置が三脚に取り付けた状態であることを検知したとき、
前記起動モード判定手段は、前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
【0012】
6.
前記撮像装置は、
電池電圧を、複数の閾値電圧と比較する電圧比較手段を有し、
前記電圧比較手段が、電池電圧を第1の閾値電圧以上、第2の閾値電圧以下と判定したとき、
前記起動モード判定手段は、前記前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置。
【0013】
7.
撮像装置の使用状態を判定する使用状態判定工程と、
予め設定された複数の起動モードの中から、前記使用状態判定工程の判定結果に対応する、撮影時の起動モードを判定する起動モード判定工程と、
前記起動モード判定工程で判定した前記判定結果に対応する起動モードに基づいて、電源部から回路部への電力供給を行う起動工程と、
を含むことを特徴とする撮像装置の起動方法。
【発明の効果】
【0014】
撮影に支障がないように、デジタルカメラの起動時の電力消費を低減し、電池による長時間の撮影を可能にする撮像装置および撮像装置の起動方法を提供できる。特に、デジタルカメラの起動を急がない場合を検出して、起動時の電力消費を低減するので効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラ1の外観図である。図1(a)はデジタルカメラ1前面の斜視図、図1(b)はデジタルカメラ1背面の斜視図である。
【0017】
図1(a)において、81は撮影レンズ、82はファインダ窓、83はシャッタボタン、84はフラッシュ発光部、86は調光用センサ窓、87はストラップ取り付け部である。89はレンズカバーであり、開状態で図示のように撮影レンズ81は撮影可能状態となり、閉方向へ少し移動させることで撮影レンズ81は沈胴する。即ち、レンズカバー89の開閉とカメラの電源スイッチ94が連動している。
【0018】
レリーズボタン83は半押し(以後スイッチSW1のONという)によりカメラの撮影準備動作、即ち焦点合わせ動作(AF機能)や露光条件の決定動作(AE機能)が行われ、全押し(以後スイッチSW2のONという)により撮影露光動作が行われる。
【0019】
図1(b)において、91はファインダ接眼部、92は赤と緑の表示ランプであり、AFやAEの情報をスイッチSW1がONされた時、点灯もしくは点滅により撮影者に表示するものである。93はズームボタンであり、ズームアップ、ズームダウンをおこなうボタンである。
【0020】
95はメニュー/セットボタン、96は選択ボタンで4方向スイッチ、LCD181は例えば液晶パネルなどを用いた画像表示部であり画像やその他文字情報等を表示する。メニュー/セットボタン95で、LCD181上に各種のメニューを表示させ、選択ボタン96で選択し、メニュー/セットボタン95で確定させる機能を有している。前記メニューには撮影モードの選択メニューがあり、撮影者はメニュー/セットボタン95、選択ボタン96により、1コマ撮影モード、連続撮影モード、インターバル撮影モードを設定できる。インターバル撮影モードは、間隔を置いて連続撮影を行う撮影モードである。撮影間隔と撮影コマ数は、メニュー/セットボタン95、選択ボタン96を用いて設定する。メニュー/セットボタン95、選択ボタン96は本発明の撮影モード設定手段である。
【0021】
再生ボタン97は、撮影した画像の再生をおこなうボタンである。98はディスプレイボタンで、LCD181に表示された画像やその他文字情報の表示や消去を選択するボタンである。99は消去ボタンで、撮影記録した画像の消去をおこなうボタンである。101は三脚ネジ、102は電池/カード蓋、105は三脚取り付け検知スイッチである。三脚に取り付けた撮影では、三脚ネジ101を用いてデジタルカメラ1を三脚に固定して撮影する。三脚取り付け検知スイッチ105は、デジタルカメラ1を三脚に取り付ける三脚取り付け検知スイッチ105の突起部が押されてオンになる。三脚取り付け検知スイッチ105は、三脚に取り付けた状態を検知する本発明の三脚検知手段である。
【0022】
電池/カード蓋102の内部には、本カメラの電源を供給する電池27と、撮影した画像を記録するカード型のメモリカード25が挿脱可能になっている。
【0023】
本発明に係る撮像装置の制御系について図2を用いて説明する。
【0024】
図2は本発明に係わるデジタルカメラ1の内部構成を示す概略ブロック図である。なお、図1に示したものと同じ構成要素には同符号を付してその説明を省略する。
【0025】
デジタルカメラ1は、撮影レンズ81、撮像部29、画像処理部22、メインマイコン部7、LCD181等の複数の回路部を有する。電源部28は電池27から入力された電圧を、各回路部に必要な電圧に変換し、メインマイコン部7の電源制御部60からの指令により各回路部に供給する。例えば図2のように、電源部28は、メインマイコン部7に電圧Va、画像処理部22および画像メモリ23には電圧Vb、撮影レンズ81には電圧Vc、LCD181には電圧Vd、撮像部29には電圧Veを供給する。なお、メインマイコン部7に供給する電圧Vaは、電池27が電源部28に接続されていれば、常に電源部28から供給されている。
【0026】
電源部28は本発明の電源部、電源制御部60は本発明の電源制御手段である。
【0027】
なお、本実施形態では説明を簡略化するため各回路部へ供給する電圧は単一の電圧で説明するが、複数の電圧であっても良い。
【0028】
メインマイコン部7は、マイクロコンピュータを備えて構成される。すなわち、メインマイコン部7は、各種演算処理を行うCPU70と、演算を行うための作業領域となるRAM75と、制御プログラム等が記憶されるROM76とを備え、デジタルカメラ1の各処理部の動作を統括的に制御する。不揮発性メモリであるROM76としては、例えば、データの電気的な書き換えが可能なEEPROMが採用される。これにより、ROM76は、データの書き換えが可能で、かつ、電源を落とした場合でもそのデータの内容を保持する。
【0029】
操作部60の独立して設けられた複数の操作部材であるシャッタボタン83、ズームボタン93、ズームボタン93、メニュー/セットボタン95、選択ボタン96、再生ボタン97、ディスプレイボタン98、消去ボタン99、および電源スイッチ94の出力はメインマイコン部70に入力されている。
【0030】
操作者(ユーザ)は、この操作部60にて所定の操作を行うことにより、各種の設定操作を行うことができる。
【0031】
また、三脚検知スイッチ105の出力もCPU70に入力されている。
【0032】
撮影レンズ81は、複数のレンズを有するレンズ部32を備えている。これら複数のレンズの光軸上の位置を、ズーム・フォーカス駆動部332が駆動することにより移動させ、所定の位置に移動する。レンズ部32を、起動時に撮影可能状態にしたり、沈胴状態にする制御は、CPU70が指令し、ズーム・フォーカス駆動部332が複数のレンズの光軸上の位置の移動を行う。
【0033】
ズーム・フォーカス駆動部332は本発明のレンズ駆動手段である。
【0034】
また、これら複数のレンズの内、フォーカシングに用られるレンズは、AF制御部71からの制御信号により、ズーム・フォーカス駆動部332が駆動して焦点調節を行う。さらに、CPU70のAE制御部71は絞り・シャッター駆動部331を駆動し、絞り33を所定の絞り値まで所定の時間開閉し、絞り値と電荷蓄積時間で決定される露光量を調定する。
【0035】
なお、本発明は、CCD(Charge Coupled Device)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子に適用可能であるが、本実施形態では、固体撮像素子としてCCD5を用いた場合について説明する。
【0036】
撮像部29はCCD5、CCD駆動部6、AD変換部21を有し、電源部28から電圧Veを供給される。
【0037】
撮影前において、CPU70の指令により、CCD駆動部6はタイミング信号を発生し、CCD5からライブビュー画像の読み出し駆動を行っている。
【0038】
撮影時は、AE制御部71は絞り33を一旦閉じ、その間にCCD駆動部6がCCD5の電荷を掃き出す。その後、AE制御部71は絞り33を開き、所定の電荷蓄積時間の間、CCD5を露光する。露光後、CCD駆動部のタイミング信号により、CCD5から撮影画像の読み出しが始まる。
【0039】
A/D変換部21、画像処理部22および画像メモリ23は、CCD5にて取得された画像を扱う処理部を示している。すなわち、CCD5にて取得されたアナログ信号の画像は、A/D変換部21にてデジタル信号に変換される。
【0040】
画像処理部22はガンマ補正部221、輪郭補正部222、画像圧縮部223、デジタルズーム部224などの画像処理機能を有する。ガンマ補正部221、輪郭補正部222の補正量の設定値はメインマイコン部7からの指令により設定される。また、デジタルズーム部224の拡大倍率の設定はメインマイコン部7の変倍制御部77からの指令により設定される。
【0041】
ガンマ補正部221は、入出力特性である階調特性を表すルックアップテーブルを備え、入力されたデジタル値に対応するデジタル値に変換して出力する機能を有している。すなわち、A/D変換部21で変換されたデジタル信号を、CPU70が前記ルックアップテーブルに設定する階調特性で階調変換する。
【0042】
輪郭補正部222は、CPU70の設定する入出力特性である周波数応答特性で画像の輪郭などを補正し、画像メモリ23に一時的に格納する。
【0043】
画像圧縮部223は、画像処理後のデジタル信号をJPEG形式などに圧縮する。
【0044】
手ぶれ検出部44は、角速度を検出する角速度センサを有し、前記角速度センサが検出した角速度に応じた電圧を出力する。メインマイコン部7は、入力された検出部44を構成する各センサの出力電圧をデジタル値に変換し、角速度とする。
【0045】
メインマイコン部7は、自動合焦制御部(AF制御部)71、自動露出制御部(AE制御部)72、起動モード判定部78、電圧比較部80,電源制御部60などの各種の制御機能を有する。メインマイコン部7の各種の機能は、予めROM76内に記憶される制御プログラムに従ってCPU70が演算処理を行うことにより実現される。
【0046】
また、圧縮後の画像をメモリカード25に記録したり、またLCD181などに表示出力する制御機能も持っている。このような画像に対する各種の処理もメインマイコン部7の制御に基づいて行われる。
【0047】
AF制御部71は、ズーム・フォーカス駆動部332を制御して、フォーカシングレンズを小刻みに移動させ、それぞれで得られた画像データに基づいて画像の評価をおこない最適なフォーカシングレンズの位置を決定する(AF機能)。
【0048】
AE制御部72は、撮影前に画像メモリ23より得られる画像データに基づいて、撮影時の絞り値とシャッタ速度の露光条件を設定する(AE機能)。
【0049】
また、AE制御部72は、フラッシュ撮影時においてフラッシュ94の制御も行う。
【0050】
手ぶれ制御部78は、手ぶれ検出部44から角速度の情報を得てレンズ部32の図示しない結像面におけるぶれ量を算出し、シャッタ速度と焦点距離から求めた手ぶれ限界値と比較した結果に応じて、ズームフォーカス駆動部332を制御する。
【0051】
起動モード判定部79は、デジタルカメラ1の使用状態に基づいて、適切な起動モードを判定する。起動モード判定部79は、本発明の起動モード判定手段である。
【0052】
操作者(ユーザ)が操作部60で行った設定と、三脚取り付け検知スイッチ105の検知状態は、CPU70に入力され、カメラの使用状態としてCPU70がRAM75に一時記憶する。
【0053】
電源制御部60は、電源部28に指令し、各回路部への電力供給を制御する。電源制御部60は、本発明の電源制御手段である。
【0054】
電圧比較部80は、電源部28に接続されている電池27の電圧が、予め決められた閾値電圧以上か、閾値電圧未満かを判定する。電圧比較部80は、本発明の電圧比較手段である。
【0055】
本発明に係る撮像装置の電源投入後の動作について説明する。
【0056】
図3は、第1の実施形態における起動時の流れを示すフローチャートである。なお、図3においては、デジタルカメラ1の電源スイッチ94がオンになってからの処理について説明する。また、デジタルカメラ1の撮影モード等各種設定は、予め撮影者が操作部60を操作して設定し、カメラの使用状態としてRAM75に記憶されているものとする。インターバル撮影時はCPU70により、自動的に所定の周期で電源スイッチ94がオンになるものとする。
【0057】
S102:電池27の電圧VoとVth0とを比較するステップである。
【0058】
電圧比較部80は、メインマイコン部7に入力された後、図示せぬA/D変換器によりデジタル値に変換された電池27の電圧Voと、予めROM76に記憶されているバッテリチェックのための閾値電圧Vth0とを比較する(ステップS102)。
【0059】
Vo<Vth0の場合、(ステップS102;No)、ステップS120に進む。
【0060】
S120:電池切れ警告を行うステップである。
【0061】
Vo<Vth0の場合、電池27の電圧が不十分なので、CPU70は電池切れ警告を行って起動時の処理を終了する(ステップS120)。
【0062】
Vo≧Vth0の場合、(ステップS102;Yes)、ステップS103に進む。
【0063】
S103:起動モード判定部79が、撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0064】
起動モード判定部79は、RAM75に記憶されているデジタルカメラ1の使用状態を読み出し、撮影モードか、否か、判定する(ステップS103)。
【0065】
撮影モードではない場合、(ステップS103;No)、ステップS130に進む。
【0066】
S130:再生時の起動を行うステップである。
【0067】
CPU70は、再生時の起動ルーチンをコールする(ステップS130)。再生時の起動ルーチンについては、後に詳しく説明する。
【0068】
S131:ユーザが再生操作を行った画像を再生するステップである。
【0069】
再生ルーチンにより処理は行われる。ユーザが再生操作を行ったメモリカード25に記憶されている画像を、画像処理部22で再生し、LCD181に表示する(ステップS131)。
【0070】
撮影モードの場合、(ステップS103;Yes)、ステップS104に進む。
【0071】
S104:インターバル撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0072】
起動モード判定部79は、RAM75に記憶されているデジタルカメラ1の使用状態を読み出し、インターバル撮影モードか、否か、判定する(ステップS104)。
【0073】
インターバル撮影ではない場合、(ステップS104;No)、ステップS107に進む。
【0074】
S107:通常撮影時の起動を行うステップである。
【0075】
インターバル撮影ではない場合、起動モード判定部79は、通常撮影時起動ルーチンをコールし、撮影準備状態にするための起動を行う(ステップS107)。通常撮影時起動ルーチンでは、最小限の起動時間で撮影準備を行うことができる。通常撮影時起動ルーチンについては、後に詳しく説明する。通常撮影時起動ルーチン終了後、ステップS109に進む。
【0076】
インターバル撮影の場合、(ステップS104;Yes)、ステップS108に進む。
【0077】
S108:省電力撮影時の起動を行うステップである。
【0078】
インターバル撮影の場合、起動モード判定部79は、省電力撮影時起動ルーチンをコールし、撮影準備状態にするための起動を行う(ステップS107)。省電力撮影時起動ルーチンでは、起動時の電力消費を低減し、電池27による長時間の撮影を可能にすることができる。省電力撮影時起動ルーチンについては、後に詳しく説明する。省電力撮影時起動ルーチン終了後、ステップS109に進む。
【0079】
S109:撮影待機状態のステップである。
【0080】
デジタルカメラ1の各回路部が撮影可能な状態になり、ユーザはLCD181に表示されたライブビュー画像を見て画角を調整し、いつでもシャッタボタン83を押せる状態である(ステップS109)。
【0081】
S110:撮影のステップである。
【0082】
ユーザがシャッタボタン83を押すと、CPU70は、AF制御、AE制御の後、CCD5に露光し、CCD5から得られた画像データを、一旦画像メモリ23に記憶する。次に、画像メモリ23に記憶されている撮影画像データを、画像処理部22により、ホワイトバランス補正やガンマ補正、輪郭補正など所定の画像処理を行う。画像処理後、CPU70の指令により、画像圧縮部223により圧縮された撮影画像データを順次メモリカード25に記録する。インターバル撮影時は、この後CPU70の指令により電源スイッチ94がオフになる。
【0083】
以上で撮影モードの処理は終了である。
【0084】
次に、本実施形態の起動時の処理について、図4、図5、図6を用いて説明する。
【0085】
図4は、各回路部への電源供給のタイミングと電池電圧との関係の一例を説明するための説明図である。図4(a)は通常撮影起動時の電源供給のタイミングと電池電圧との関係の一例であり、図4(b)は省電力撮影起動時の電源供給のタイミングと電池電圧との関係の一例である。
【0086】
図5は、通常撮影起動ルーチンの手順を示すフローチャートである。また、図6は、省電力撮影起動ルーチンの手順を示すフローチャートである。
【0087】
最初に図4(a)と図5を用いて通常撮影起動ルーチンの手順について説明する。
【0088】
S201:電源部28が、電圧Vbを供給開始するステップである。
【0089】
電源制御部60は、電源部28に指令し、画像処理部22と画像メモリ23を含む回路部に電圧Vbを、図4(a)のT0のタイミングで供給開始する。
【0090】
S202:画像処理部22が初期化するステップである。
【0091】
電圧Vbが供給されると、画像処理部22は初期化を開始し、画像処理部22自身と画像メモリ23を初期化する。初期化は例えば画像メモリ23の全てのビットを0を書き込み処理を行うので、多くの電力を消費し、電池電圧Voは例えばVL1まで低下する。画像処理部22が初期化の完了までに時間t1(ms)を要し、T2のタイミングで完了する。
【0092】
S203:電源制御部60が、時間t0(ms)の間待つステップである。
【0093】
ステップS202において、電力消費のピークが過ぎ、電池電圧VoがVL1より高くなる時間t0(ms)の間、待機する。
【0094】
S204:電源部28が、電圧Vcを供給開始するステップである。
【0095】
電源制御部60は、電源部28に指令し、撮影レンズ81の回路部に電圧Vcを、図4(a)のT1のタイミングで供給を開始する。
【0096】
S205:CPU70が、レンズ位置を初期化するステップである。
【0097】
CPU70は、ズーム、フォーカス駆動部332に指令し、撮影レンズ81のレンズ部32を所定の撮影可能位置までの移動を開始する。なお、レンズ部32が所定の撮影可能位置まで移動を完了するまでに時間t2(ms)を要し、図4(a)のT3のタイミングで完了する。
【0098】
S206:電源部28が、電圧Veを供給開始するステップである。
【0099】
次に、電源制御部60は、電源部28に指令し、撮像部29の回路部に電圧Veの供給を開始する。
【0100】
S207:電源部28が、電圧Vdを供給開始するステップである。
【0101】
次に、電源制御部60は、電源部28に指令し、LCD181の回路部に電圧Vdの供給を開始する。
【0102】
以上で通常撮影起動時の電源供給の手順は終了である。
【0103】
このように、T0からT2の間は、画像処理部22の初期化と、レンズ部32の移動、および電圧Veと電圧Vdの供給開始が重なるので、多くの電力を消費し、電池電圧VoはVL2まで低下する。T3のタイミングで、レンズ部32が所定の撮影可能位置まで移動を完了し、撮影準備が完了すると、電力消費は定常状態になり電源電圧VoはVL3まで回復する。
【0104】
次に図4(b)と図6を用いて省電力撮影起動ルーチンの手順について説明する。図5と同一ステップには同番号を付し、説明を省略する。
【0105】
図6は省電力撮影起動ルーチンの手順を説明するフローチャートである。
【0106】
S201:電源部28が、電圧Vbを供給開始するステップである。
【0107】
S202:画像処理部22が初期化するステップである。
【0108】
S302:電源制御部60が、時間t1(ms)の間待つステップである。
【0109】
ステップS302において、電源制御部60は画像処理部22が初期化が完了するまでの時間t1(ms)の間、待機する。画像処理部22と画像メモリ23の初期化が完了するT2のタイミングでは、電力消費が減少し、電池電圧VoはVL4まで上昇する。
【0110】
S303:電源部28が、電圧Vcを供給開始するステップである。
【0111】
電源制御部60は、電源部28に指令し、撮影レンズ81の回路部に電圧Vcを、図4(b)のT4のタイミングで供給を開始する。
【0112】
S304:CPU70が、レンズ位置を初期化するステップである。
【0113】
CPU70は、ズーム、フォーカス駆動部332に指令し、撮影レンズ81のレンズ部32を所定の撮影可能位置までの移動を開始する。
【0114】
S305:電源制御部60が、時間t2(ms)の間待つステップである。
【0115】
ステップS305において、電源制御部60はレンズ部32を所定の撮影可能位置までの移動が完了するまでの時間t2(ms)の間、待機する。レンズ部32の所定の撮影可能位置までの移動が完了するT5のタイミングでは、電力消費が減少し、電池電圧Voは上昇している。
【0116】
S306:電源制御部60が、電圧Veを供給するステップである。
【0117】
T5のタイミング後、電源制御部60は、電源部28に指令し、撮像部29の回路部に電圧Veの供給を開始する。
【0118】
S307:電源制御部60が、電圧Vdを供給するステップである。
【0119】
次に、電源制御部60は、電源部28に指令し、LCD181の回路部に電圧Vdの供給を開始する。
【0120】
図4(b)に示すように、電圧Ve、電圧Vdを供給開始した直後は若干電源電圧Voが低下するが、t3(ms)後には定常状態になり、T6のタイミングで撮影可能な準備状態になる。
【0121】
以上で省電力撮影起動時の電源供給の手順は終了である。
【0122】
このように、T0からT2の間は、画像処理部22の初期化を行い、T4からT5の間は、レンズ部32の移動を行うので、電圧Veと電圧Vdの供給開始が重ならない。そのため、起動電流が流れるタイミングが分散し、電池電圧Voは例えば電圧VL5までしか低下せずにすむ。一方、図4(a)の通常撮影起動時における電池電圧Voは、画像処理部22の初期化と、レンズ部32の移動が重なって大電流が流れるため、電池27の内部抵抗による電圧低下が増し、電圧VL5より低い電圧VL2まで低下する。
【0123】
通常撮影起動時のように短時間に大電流を流すと、電池の残容量が少ない場合、大きな電圧降下を生じ、バッテリチェック電圧にまで電池電圧が降下してしまうので、起動ができなくなることがある。一方、省電力撮影起動時では、大きな電圧降下が発生しないように起動するので、バッテリチェック電圧まで電池電圧が降下しない。したがって、省電力撮影起動時では、起動が可能になり、電池による長時間の撮影が可能になる。
【0124】
図7を用いて再生起動ルーチンの手順について説明する。
【0125】
S701:電源部28が、電圧Vbを供給開始するステップである。
【0126】
電源制御部60は、電源部28に指令し、画像処理部22と画像メモリ23を含む回路部に電圧Vbを供給開始する。
【0127】
S702:画像処理部22が初期化するステップである。
【0128】
電圧Vbが供給されると、画像処理部22は初期化を開始し、画像処理部22自身と画像メモリ23を初期化する。
【0129】
S703:電源部28が、電圧Vdを供給開始するステップである。
【0130】
次に、電源制御部60は、電源部28に指令し、LCD181の回路部に電圧Vdの供給を開始する。
【0131】
以上で再生起動時の電源供給の手順は終了である。
【0132】
次に図8を用いて本発明の第2の実施形態について説明する。
【0133】
図8は、第2の実施形態における起動時の手順を示すフローチャートである。第2の実施形態では、三脚にデジタルカメラ1を固定した撮影(三脚固定撮影と呼ぶ。)かどうか、を判定するステップ105を図3で説明した手順に加えている。図3で説明したステップと同一のステップには同番号を付し、説明を省略する。
【0134】
なお、図8においても、デジタルカメラ1の電源スイッチ94がオンになってからの処理について説明する。また、デジタルカメラ1の撮影モード等各種設定は、予め撮影者が設定し、カメラの使用状態としてRAM75に記憶されているものとする。インターバル撮影時はCPU70により、自動的に所定の周期で電源スイッチ94がオンになるものとする。
【0135】
S102:電池27の電圧VoとVth0とを比較するステップである。
【0136】
Vo<Vth0の場合、(ステップS102;No)、ステップS120に進む。
【0137】
S120:電池切れ警告を行うステップである。
【0138】
Vo<Vth0の場合、電池27の電圧が不十分なので電池切れ警告を行って終了する(ステップS120)。
【0139】
Vo≧Vth0の場合、(ステップS102;Yes)、ステップS103に進む。
【0140】
S103:起動モード判定部79が、撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0141】
撮影モードではない場合、(ステップS103;No)、ステップS130に進む。
【0142】
S130:再生時の起動を行うステップである。
【0143】
S131:ユーザが再生操作を行った画像を再生するステップである。
【0144】
撮影モードの場合、(ステップS103;Yes)、ステップS104に進む。
【0145】
S104:インターバル撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0146】
インターバル撮影ではない場合、(ステップS104;No)、ステップS105に進む。
【0147】
S105:起動モード判定部79が、三脚にデジタルカメラ1を固定した撮影か、否か、判定するステップである。
【0148】
三脚取り付け検知スイッチ105が三脚へ取り付けられている状態ではない場合、(ステップS105;No)、起動モード判定部79は通常撮影モードと判定し、ステップS107に進む。
【0149】
S107:通常撮影時の起動を行うステップである。
【0150】
インターバル撮影、または三脚固定撮影ではない場合、起動モード判定部79が、通常撮影時起動ルーチンをコールし、撮影準備状態にするための起動を行う(ステップS107)。
【0151】
インターバル撮影の場合、(ステップS104;Yes)、ステップS108に進む。
【0152】
三脚固定撮影の場合、(ステップS105;Yes)、ステップS108に進む。
【0153】
S108:省電力撮影時の起動を行うステップである。
【0154】
インターバル撮影、または三脚固定撮影の場合、省電力撮影起動ルーチンをコールし、撮影準備状態にするための起動を行う(ステップS107)。
【0155】
S109:撮影待機状態のステップである。
【0156】
S110:撮影のステップである。
【0157】
以上で撮影モードの処理は終了である。
【0158】
三脚固定撮影では、撮影の準備に時間をかけても良い場合が多く、デジタルカメラ1の起動を急ぐよりも、電池による撮影可能時間が長いことを望まれている。本実施形態では、三脚固定撮影の判定を加え、三脚固定時は省電力時起動モードにするので、電池による長時間の撮影が可能になる。なお、本実施形態ではステップS104でインターバル撮影モードの判定を行っているが、ステップS104を省略し、ステップS105の三脚固定撮影の判定のみを行ってもよい。
【0159】
次に図9を用いて第3の実施形態について説明する。
【0160】
図9は、第3の実施形態における起動時の手順を示すフローチャートである。第3の実施形態では、電池電圧Voを第1の閾値電圧Vth1、第2の閾値電圧Vth2と比較する手順に加えている。図3、図8で説明したステップと同一のステップの説明は同番号を付し、省略する。
【0161】
なお、図9においても、デジタルカメラ1の電源スイッチ94がオンになってからの処理について説明する。また、デジタルカメラ1の撮影モード等各種設定は、予め撮影者が設定し、カメラの使用状態としてRAM75に記憶されているものとする。インターバル撮影時はCPU70により、自動的に所定の周期で電源スイッチ94がオンになるものとする。
【0162】
S101:電池27の電圧Voと第1の閾値電圧Vth1とを比較するステップである。
【0163】
Vth1は、省電力撮影時起動モードであれば起動できる電池27の限界の電圧である。例えば、Vth1=4Vとして説明する。
【0164】
Vo<Vth1の場合、(ステップS101;No)、ステップS120に進む。
【0165】
S120:電池切れ警告を行うステップである。
【0166】
Vo<Vth1の場合、電池27の電圧が不十分なので電池切れ警告を行って終了する(ステップS120)。
【0167】
Vo≧Vth1の場合、(ステップS102;Yes)、ステップS103に進む。
【0168】
S103:撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0169】
撮影モードではない場合、(ステップS103;No)、ステップS130に進む。
【0170】
S130:再生時の起動を行うステップである。
【0171】
S131:ユーザが再生操作を行った画像を再生するステップである。
【0172】
撮影モードの場合、(ステップS103;Yes)、ステップS104に進む。
【0173】
S104:インターバル撮影モードか、否か、判定するステップである。
【0174】
インターバル撮影ではない場合、(ステップS104;No)、ステップS105に進む。
【0175】
S105:起動モード判定部79が、三脚にデジタルカメラ1を固定した撮影か、否か、判定するステップである。
【0176】
三脚取り付け検知スイッチ105が三脚へ取り付けられている状態を検知しない場合、(ステップS105;No)、起動モード判定部79は通常撮影モードと判定し、ステップS106に進む。
【0177】
S106:電池27の電圧Voと第2の閾値電圧Vth2とを比較するステップである。
【0178】
Vth2は、通常撮影時起動モードで起動できる電池27の限界の電圧である。通常撮影時起動モードは消費電力が多いので、Vth2>Vth1である。例えば、Vth1=4V、Vth2=5Vとすると4V以上5V未満では、電池の残容量が少なくても起動可能な起動モードで起動する。
【0179】
Vo<Vth2の場合、(ステップS106;No)、ステップS108に進む。
【0180】
Vo<Vth2の場合、省電力撮影時起動モードで起動するので、CPU70は省電力起動ルーチンをコールする(ステップS108)。
【0181】
Vo≧Vth2の場合、(ステップS106;Yes)、ステップS107に進む。
【0182】
S107:通常撮影時の起動を行うステップである。
【0183】
S108:省電力撮影時の起動を行うステップである。
【0184】
インターバル撮影、三脚固定撮影の場合、またはVo≧Vth2の場合、省電力撮影時起動ルーチンをコールし、撮影準備状態にするための起動を行う(ステップS107)。
【0185】
S109:撮影待機状態のステップである。
【0186】
S110:撮影のステップである。
【0187】
以上で撮影モードの処理は終了である。
【0188】
このように、第3の実施形態では電池27の電圧をチェックする閾値電圧を通常撮影時の起動可能な閾値電圧Vth1と、省電力撮影時の起動可能な閾値電圧Vth2の2段階設けることにより、電池27の電圧が低下しても起動は遅くなるが省電力撮影時起動ルーチンによる起動を可能にした。
【0189】
なお、本実施形態ではインターバル撮影と三脚固定撮影の判定を行っているが、いずれか一方、または両方のステップを省略しても良い。
【0190】
次に、第4の実施形態として、省電力撮影起動ルーチンにおいて撮影レンズ81のズーム、フォーカス駆動部332に供給する電圧を、通常撮影起動ルーチンにおける電圧Vcより低い電圧Vc’に変更し、さらなる省電力化を行う方法を説明する。
【0191】
図10は省電力撮影起動ルーチンの手順を説明するフローチャートである。図6と同じステップには同番号を付し、説明を省略する。
【0192】
S201:電源部28が、電圧Vbを供給開始するステップである。
【0193】
S202:画像処理部22が初期化するステップである。
【0194】
S302:電源制御部60が、時間t1(ms)の間待つステップである。
【0195】
S402:電源部28が、電圧Vc’を供給開始するステップである。
【0196】
電源制御部60は、電源部28に指令し、撮影レンズ81の回路部に電圧Vc’を、図4(b)のT4のタイミングで供給を開始する。電圧Vc’は、通常撮影起動時の電圧Vcより低い、ズーム・フォーカス駆動部332がレンズ部32を駆動可能な電圧である。
【0197】
S304:CPU70が、レンズ位置を初期化するステップである。
【0198】
CPU70は、ズーム、フォーカス駆動部332に指令し、撮影レンズ81のレンズ部32を所定の撮影可能位置までの移動を開始する。
【0199】
S403:電源制御部60が、時間t4(ms)の間待つステップである。
【0200】
ステップS305において、電源制御部60はレンズ部32を所定の撮影可能位置までの移動が完了するまでの時間t4(ms)の間、待機する。電圧Vcより低い電圧Vc’でレンズ部32を駆動しているので、所定の撮影可能位置までの移動する時間は、図4のt2(ms)より長くなるが、消費電力が減るのでこの間の電池電圧の低下は少なくなる。
【0201】
S306:電源制御部60が、電圧Veを供給するステップである。
【0202】
S307:電源制御部60が、電圧Vdを供給するステップである。
【0203】
以上で省電力撮影起動時の電源供給の手順は終了である。
【0204】
このように、本実施形態では、最も電力を消費するズーム、フォーカス駆動部332に供給する電圧を低くすることにより、電池27の供給する電力が減るので、電池27の寿命が長くなり、長時間の撮影が可能になる。
【0205】
以上のように本実施形態によれば、撮影に支障がないようにデジタルカメラの起動時の電力消費を低減し、電池による長時間の撮影を可能にする撮像装置および撮像装置の起動方法を提供できる。
【0206】
なお、本実施形態としてデジタルカメラを例示したが、携帯電話やビデオカメラなどにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0207】
【図1】本発明に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラ1の外観図である。
【図2】本発明に係わるデジタルカメラ1の内部構成を示す概略ブロック図である。
【図3】第1の実施形態における起動時の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明に係わるデジタルカメラ1の各回路部への電源供給のタイミングと電池電圧との関係の一例を説明するための説明図である。
【図5】通常撮影起動ルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図6】省電力撮影起動ルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図7】再生起動ルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態における起動時の手順を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施形態における起動時の手順を示すフローチャートである。
【図10】省電力撮影起動ルーチンの手順を説明するフローチャートである
【符号の説明】
【0208】
1 デジタルカメラ
5 CCD
22 画像処理部
23 画像メモリ
25 メモリカード
27 電池
28 電源部
29 撮像部
44 手ぶれ検出部
60 電源制御部
70 CPU
77 補正データ作成部
78 手ぶれ制御部
79 起動モード判定部
80 電圧比較部
81 撮影レンズ
105 三脚取付検知スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの回路部と、
前記回路部に個別に電力を供給する電源部と、
を有する撮像装置において、
前記撮像装置の使用状態に基づいて、起動モードを判定する起動モード判定手段と、
前記起動モード判定手段が判定した前記起動モードの手順に従って、前記電源部から前記回路部への電力供給を制御する電源制御手段と、
を備え、
前記起動モード判定手段は、前記撮像装置の撮影時における使用状態に応じて、少なくとも2つの起動モードを判定することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記起動モードには少なくとも2つの起動モードを含み、
第1の起動モードより第2の起動モードの方が、
前記電源制御手段が、第1の回路部に電力供給を開始した後、第2の回路部に電力供給を開始する時間間隔が長いこと、
を特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像装置は、撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段を有し、
前記電源制御手段は、
前記第2の回路部である前記レンズ駆動手段の回路部に、
前記電源部から、
前記第2の起動モードで電力を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像装置は、
間隔を置いて連続撮影を行うインターバル撮影モードを設定する撮影モード設定手段を有し、
前記撮像装置の使用状態がインターバル撮影モードのとき、
前記起動モード判定手段は、起動モードを前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする請求項2乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像装置は、
前記撮像装置を三脚に取り付ける三脚ネジと、
前記撮像装置を三脚に取り付けられた状態を検知する三脚検知手段と、
を有し、
前記三脚検知手段が、
前記撮像装置が三脚に取り付けた状態であることを検知したとき、
前記起動モード判定手段は、前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像装置は、
電池電圧を、複数の閾値電圧と比較する電圧比較手段を有し、
前記電圧比較手段が、電池電圧を第1の閾値電圧以上、第2の閾値電圧以下と判定したとき、
前記起動モード判定手段は、前記前記第2の起動モードと判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像装置の使用状態を判定する使用状態判定工程と、
予め設定された複数の起動モードの中から、前記使用状態判定工程の判定結果に対応する、撮影時の起動モードを判定する起動モード判定工程と、
前記起動モード判定工程で判定した前記判定結果に対応する起動モードに基づいて、電源部から回路部への電力供給を行う起動工程と、
を含むことを特徴とする撮像装置の起動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−221205(P2007−221205A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−36183(P2006−36183)
【出願日】平成18年2月14日(2006.2.14)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】