説明

撮像装置

【課題】大きな負のディストーションを発生させることなく特に広角系に適した小型の撮影光学系を備える撮像装置等を提供すること。
【解決手段】撮影光学系と、電子撮像素子とを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする撮像装置である。
-1.73<IH/EXP<-0.65 …(1)
0.50<TH/TC<1 …(2)
ここで、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置P、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
THは前記撮像素子の中心からIHの位置の主光線に対する集光効率、
TCは光軸上の垂直入射光に対する集光効率、
である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、銀塩フィルムカメラ対応の撮影レンズにおいては、広角レンズの小型には軸外光束のフィルムへの入射角を浅くすることが有効とされている。また、COS(コサイン)4乗則等による光量不足を補うため、負の歪曲収差を発生させることが知られている。さらに、電子撮像素子に対応したものは、軸外光束の撮像面への入射角を垂直に近くすることが求められる。このため、負の歪曲収差を発生させレンズを小型にして、歪曲収差を画像処理で補正する手法も提案されている。また、撮像素子を考慮しない形での撮影レンズの小型化については、撮像素子を考慮しない形での提案も数多くされている。
一方、撮像素子に関しては、オンチップレンズに屈折率分布型レンズを用いる提案がされている。
また、画像処理の手法としては、隣接する画素の出力を加算することで感度を向上させること、即ちアップさせることが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−351972号公報
【特許文献2】特開2005−266129号公報
【特許文献3】特開2006−54526号公報
【特許文献4】特開2006−330675号公報
【非特許文献1】"A MOS Image Sensor with Microlenses Built by Sub-Wavelength Patterning", ISSCC 2007/SESSION 28/IMAGE SENSORS/28.8
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
撮影光学系と電子撮像素子を組み合わせることにより、被写体の画像の再生に撮影光学系の集光作用と画像処理を組み合わせることができる。また、特に画角の広い撮影光学系において、小型化を進めるには、射出瞳の位置を撮像面に近づけることが効果的である。しかし、射出瞳の位置を像面に近づけると撮像面の周辺部において、周辺光量が不足し画質を劣化するという問題が発生する。
【0005】
従来は、これに対して負のディストーション(歪曲収差)を発生させ、周辺光量を増加させ、画像処理により歪曲収差を補正するということが行われてきた。この場合、被写体の形の歪みを補正する周辺部の解像力が落ちるという課題があった。また、撮像素子に投影された画像データの一部を使えなくなるという効率の悪さがあった。また、負のディストーションを発生させるために、射出瞳位置を像面に十分近づけさせられないという課題もあった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大きな負のディストーションを発生させることなく特に広角系に適した小型の撮影光学系を備える撮像装置を提供することを目的とする。さらに詳しくは、周辺光量に関して、歪曲収差による補正を前提としない小型の撮影光学系を備える撮像装置を提供することを目的とする。または、正のディストーションを発生させ、周辺の解像度を確保した小型の撮影光学系を備える撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明による撮像装置は、撮影光学系と、電子撮像素子とを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする。
-1.73<IH/EXP<-0.65 …(1)
0.50<TH/TC<1 …(2)
ここで、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
TH前記撮像素子の中心からIHの位置の主光線に対する集光効率、
TCは光軸上の垂直入射光に対する集光効率、
である。
【0008】
また、上記の撮像装置において、前記撮像素子は以下の条件式を満足することを特徴とする。
5000<N×FN<45000 …(3)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【0009】
また、上記の撮像装置において、前記撮像素子のオンチップレンズは屈折率分布型レンズであり、前記屈折率分布レンズは入射光の波長と同程度または前記波長より短い線幅で分割された構造により構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、上記の撮像装置において、前記撮像素子のオンチップレンズは、入射光の波長より十分大きく、巨視的には、ほぼ平面であり、撮像面全体が一つの平面または曲面であることを特徴とする。
【0011】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系と前記撮像素子の間を空気のみとし、前記撮影光学系と前記撮像素子との間隔は以下の条件を満足することを特徴とする。
0.1<(fb/IH)/FN<0.3 …(4)
ここで、
fbはバックフォーカス、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【0012】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系の絞りより像側の像面に凸面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことを特徴とする。
【0013】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系の絞りより物体側の像面に凹面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことを特徴とする。
【0014】
また、上記の撮像装置において、前記撮像素子のオンチップレンズと光電変換面の間に赤外カットフィルター機能を有することを特徴とする。
【0015】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系はローパスフィルター機能を有することを特徴とする。
【0016】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系の像側の面と前記撮像素子のオンチップレンズ面はお互いに隣接する面であり、以下の条件式を満足することを特徴とする。
2300<N …(5)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
である。
【0017】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系の最大像高に入射する光束が通過する撮影光学系最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、以下の条件式を満足することを特徴とする。
-1.5<IH/PR<-0.1 ・・・(6)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは撮影光学系最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径である。
【0018】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系は、被写体側から順に、正の前群と、絞りと、正のパワーを有するレンズを有する後群から構成され、最大像高に入射する光束が通過する前記撮影光学系の最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、以下の条件式を満足することを特徴とする。
-1.5<IH/PR<-0.1 …(6)
0.8 <(1/(fall+EXP)-1/fr)<6 …(7)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは前記撮影光学系の最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径、
fallは前記撮影光学系の全体の焦点距離、
EXPは撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記後群の焦点距離、
である。
【0019】
また、上記の撮像装置において、前記撮影光学系は、被写体側から順に、少なくとも絞りと後群から構成され、以下の条件式を満足することを特徴する。
-3.5<fall/EXP<-0.5 …(8)
-2<fr/ff<10 …(9)
-1.2<rsf/rsr<4 …(10)
-3<fall/rsr<2.5 …(11)
ここで、
fallは前記撮影光学系の全系の焦点距離、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記前群の焦点距離、
ffは絞りよりも被写体側のレンズ群の焦点距離、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。尚、絞りより被写体側にレンズ群が存在するとき前群とし、絞りより被写体側にレンズ群が存在しないとき、1/ff=0、1/rsf=0とする。
【0020】
また、上記の撮像装置において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
-0.6<rsf/rsr<4 …(10’)
ここで、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、大きな負のディストーションを発生させることなく特に広角系に適した小型の撮影光学系備える撮像装置を提供できる。さらに詳しくは、周辺光量に関して、歪曲収差による補正を前提としない小型の撮影光学系を備える撮像装置を提供できる。または、正のディストーションを発生させ、周辺の解像度を確保し、且つ、必要に応じて画素加算等の方法で画質を向上させる小型の撮影光学系を備える撮像装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
実施形態の撮像装置について説明する。本実施形態の撮像装置は、撮影光学系と、電子撮像素子とを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする。
-1.73<IH/EXP<-0.65 …(1)
0.50<TH/TC<1 …(2)
ここで、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
TH前記撮像素子の中心からIHの位置の主光線に対する集光効率、
TCは光軸上の垂直入射光に対する集光効率、
である。
【0023】
条件式(1)は射出瞳位置に関するものである。条件式(1)の下限を下回るとコサイン4乗の値が0.5より大きくなる。このため、画像処理を前提としたとき小型と光量のバランスからみて光学系が十分小型化できなくなる。また、条件式(1)の上限を上回るとコサイン4乗の値が2−4を超える。このため、画像処理を施しても十分な画質を再現できなくなる。さらに、条件式(2)の上限、下限を超えると、大きな負のディストーションを発生させることなしに十分な光束を撮像素子の画素に導くことができなくなり、好ましくない。
【0024】
なお、コサイン4乗則とは、入射角と照度の関係を示すもので、レンズに入射する光の入射角が光軸に対して、θの場合、照度は以下の関係性を満足するものをいう。
I = I0cos4θ
ここで、
I0 は入射前の光の照度、
I は入射後の光の照度である。
【0025】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮像素子は以下の条件式を満足することが望ましい。
5000<N×FN<45000 …(3)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【0026】
長辺の画素数が多くなると、照度によって画素加算や周辺の画素情報を加味した画像処理の質が向上する。Fナンバーが小さくなると多くの光量が得られ、また、回折の影響を受けにくくなる。このため、良質の結像性能を得ることができる。条件式(3)の下限を下回るとVGAクラスの画像でも周辺性能の確保が難しくなる。条件式(3)の上限を上回ると、撮影レンズそのものが大きくなること、画像処理の負担が大きくなること等が生じ好ましくない。一方、撮影した画像の印刷物やディスプレーでの表示の画質向上の効果が相対的に小さくなるので好ましくない。
【0027】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮像素子のオン(ON)チップレンズは屈折率分布型レンズであるのが好ましい。そして、屈折率分布レンズは入射光の波長と同程度、または波長より短い線幅で分割された構造により構成されていることが好ましい。
【0028】
一般的なオンチップレンズで条件式(1)、(2)を満足するには、周辺部での個々のレンズ位置の精度を飛躍的に向上することが求められる。また、光束のレンズチップへの入射角も主光線角以上にきつく(大きく)なり、表面反射率が高くなる。また、それぞれのオンチップレンズの凸面が撮像面に垂直になるように構成されている。このため、受光効率が低下する。
【0029】
ここで、容易に作成できるオンチップレンズとコンデンサーレンズを組み合わせる方法もある。しかしながら、撮像面の近くにレンズを配置することは、無用なフレアーやゴーストの原因となる。本実施形態では、特開2006−351972や上述した非特許文献1等で提案されている屈折率分布型レンズを使うことで入射面を平面に近くすることができ受光効率を上げることができ、所謂屈折現象によらないのでフレアーの発生が小さくなる。
【0030】
尚、条件式(1)の下限を下回る場合、一般的なオンチップレンズで構成する方が、構成が簡易で好ましい。また、撮影光学系からの斜入射特性に合わせて各画素のオンチップレンズの特性を合わせるのが好ましい。また、画像周辺部での急激な光量低下を防ぐため、像高の50%付近での撮像素子に入射する主光線角度の変化よりも、像高の80%付近での撮像素子に入射する主光線角度の変化が緩やかな構成にするのが望ましい。
【0031】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮像素子のオンチップレンズは、入射光の波長より十分大きく、巨視的には、ほぼ平面であり、撮像面全体が一つの平面または曲面であることが望ましい。
【0032】
それぞれの画素を凸面で構成すると、条件式(1)を満足する軸外光束が入射するとき、受光効率の低下や、画素混合のような現象等により画質劣化を起こす機会が増大する。このため、オンチップレンズを屈折率分布型レンズとし、且つ、撮像素子への入射面をほぼ平面とし、撮像面全体を一つの平面または曲面としている。これにより、受光効率等の画質劣化を防ぐことができる。特に、撮像面全体を一つの平面とすることで製造の効率を向上できる。特に、全体的に凹面とすることで、更に受光効率を上げることができる。ここで、各画素が巨視的にはほぼ平面とは、撮像面全体が一つの面となっている一部であるという程度に平面であるという意味合いである。全体が平面であれば、各画素も平面であることが望ましい。
【0033】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系と撮像素子の間を空気のみとし、撮影光学系と撮像素子との間隔は以下の条件を満足することが望ましい。
0.1<(fb/IH)/Fn<0.3 ・・・(4)
ここで、
fbはバックフォーカス、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【0034】
撮影光学系への入射角が大きい場合、ローパスフィルターや赤外線カットフィルターを撮影光学系と撮像素子の間に配置するのは、フィルターの表面反射率やフィルター特性上、好ましくない。即ち、これらのフィルター機能を撮影光学系内に持たせるか、撮像素子内に持たせることが望ましい。さらに、条件式(4)を満足することにより、撮像素子と撮影光学系の間で起きるフレアーやゴーストを軽減できるので、好ましい。
【0035】
即ち、fbを大きくすると不要光が撮影光学系に再入射するエネルギーを小さくできる。しかしながら、光学系が大きくなる。また、FNを小さくするとフレアー光を分散でき正規の結像に対する単位面積辺りの光量を小さくできる。しかしながら、被写界深度が浅くなることや、光学系が複雑になる。
【0036】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系の絞りより像側の像面に凸面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことが望ましい。
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系の絞りより物体側の像面に凹面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことが望ましい。
【0037】
条件式(1)を満足する光学系では、撮影光学系と撮像素子の間に赤外カットフィルターを配置する場合、フィルタが干渉フィルタータイプのとき、入射角による分光反射透過率特性が変化するので好ましくない。また、フィルタが吸収フィルタータイプのとき、フィルターを透過する光路長差が大きく変化し、反射率特性も変化するので好ましくない。一方、条件式(1)を満足し、且つ、薄型の光学系では光束と光軸の角度の正負の関係は変化しにくい。そして、本態様の構成で赤外カット機能を有する表面処理(コーティング)を施すことが効果的である。また、このコーティングは複数面を合わせて赤外カットフィルターの機能を満たしてもよい。
【0038】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮像素子のオンチップレンズと光電変換面の間に赤外カットフィルター機能を有することが望ましい。
【0039】
オンチップレンズを透過した光束はほぼ光軸と平行になる。このため、オンチップレンズと光電変換面の間に赤外カットフィルター機能を配置すると良好な特性を得やすくなる。尚、干渉フィルタータイプで構成することにより、オンチップレンズと光電変換面の距離を延ばす必要がなくなるので好ましい。
【0040】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系内にローパスフィルター機能を有することが望ましい。
撮影光学系内にローパスフィルター機能を持たせることにより、撮影光学系と撮像素子の間にフィルターを配置する必要がなくなる。撮影光学系内のローパスフィルターは、位相型、収差型、楔プリズム型のいずれの型でもよい。このように構成することで画素数の少ない撮像素子の場合でも、モアレが発生しない撮影光学系が構成できる。
【0041】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系の像側の面と撮像素子のオンチップレンズ面はお互いに隣接する面であり、以下の条件式を満足することが望ましい。
2300<N (5)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
である。
【0042】
条件式(5)を満足することにより、被写体側の周波数に対して、ナイキスト周波数が大きくなり、ローパスフィルターを配置しなくても良好な画質を得ることができる。尚、特定方向のみにローパスさせるフィルターを組み合わせてもよい。このようなフィルターは薄く構成できる場合が多い。
【0043】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系の最大像高に入射する光束が通過する撮影光学系最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、以下の条件式を満足することが望ましい。
-1.5<IH/PR<-0.1 ・・・(6)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは撮影光学系最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径である。
【0044】
条件式(1)、(2)を満足した上で条件式(6)を満足することが望ましい。条件式(6)の下限を下回ると、レンズ系の外径が大きくなり、光学系への負担が増してしまう。さらに、ディストーションやアス(非点収差)などの軸外収差が悪化し、バランスがくずれるため好ましくない。また、以下に説明する再入射光による画質劣化の機会が増えるので、好ましくない。条件式(6)の下限を下回ると、像高による撮像素子への変化が大きくなる。このため、レンズと撮像素子の偏心精度の許容値、オンチップレンズの許容値が小さくなり好ましくない。
【0045】
次に、上述した再入射光による画質劣化について説明する。ここで、条件式(4)と条件式(6)の組み合わせも有意義である。即ち、IHに対してfbを短くすると撮像素子での反射光が最終面で反射し、撮像素子に再入射することによる画質の劣化が問題になる。光軸周辺においては、このような再入射する光束も、光軸周辺に集まるため目立たない。これに対して、周辺においては、正規入射位置と再入射する位置が異なる場合があり画質の劣化になりやすい。
【0046】
特に、条件式(1)を満足する場合、この位置が異なりやすい。これを解消する方法、構成として、再入射位置を有効画面外とする構成、再入射光を拡散させ単位面積当たりのエネルギーを小さくし、目立たなくする構成が考えられる。前者の構成はfbの短い状態では実現が難しいので好ましくない。尚、条件式(6)において、PRは撮影光学系最終面の最大像高に入射する主光線の通過位置における面の法線の局所的曲率半径であることが望ましい。
【0047】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系は、被写体側から順に、正の前群と、絞りと、正のパワーを有するレンズを有する後群から構成され、
最大像高に入射する光束が通過する撮影光学系の最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、
以下の条件式を満足することが望ましい。
-1.5<IH/PR<-0.1 …(6)
0.8 <(1/(fall+exp)-1/fr)<6 …(7)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは前記撮影光学系の最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径、
fallは前記撮影光学系の全体の焦点距離、
EXPは撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記後群の焦点距離、
である。
【0048】
また、条件式(1)、(2)を満足した上で条件式(6)と条件式(7)を満足することが望ましい。条件式(7)の下限を下回ると、絞りと撮像面の間にレンズを配置するのが困難となる。条件式(7)の上限を上回ると、絞りの位置が像面から離れ小型化に反する。特に、条件式(7)との組み合わせにおいて条件式(6)の下限を下回ると、絞りと最終面の間で発生する軸外収差が大きくなる傾向が強くなり好ましくない。
【0049】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、撮影光学系は、被写体側から順に、少なくとも絞りと後群から構成され、以下の条件式を満足することが望ましい。
-3.5<fall/exp<-0.5 …(8)
-2<fr/ff<10 …(9)
-1.2<rsf/rsr<4 …(10)
-3<fall/rsr<2.5 …(11)
ここで、
fallは前記撮影光学系の全系の焦点距離、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記前群の焦点距離、
ffは絞りよりも被写体側のレンズ群の焦点距離、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。尚、絞りより被写体側にレンズ群が存在するとき前群とし、絞りより被写体側にレンズ群が存在しないとき、1/ff=0、1/rsf=0とする。
【0050】
条件式(8)は、広角レンズにおいて負の大きなディストーションを発生しないようにするのに適した範囲を規定している。条件式(8)を満足することにより入射光束の角度を射出光束の角度の差を小さくできる。さらに、条件式(9)を満足することで絞り前後での対称系を確保でき、負の大きなディストーションの発生を小さくできる。また、条件式(10)を満足することにより、球面収差、コマ収差を良好に補正できる。即ち、軸外光束の角度が急で、光束の分離が急激に進むので、絞り近傍のこの面で球面収差とコマ収差の適正な補正が必要になる。条件式(11)を満足することで、小型でかつ収差補正に十分なスペースを確保できる。尚、ここで負の大きなディストーションとは-7%を超え、画像処理等による補正が必要なレベルのものをいう。
【0051】
また、本実施形態の好ましい態様によれば、以下の条件式を満足することが望ましい。
-0.6<rsf/rsr<4 …(10’)
ここで、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。
【0052】
条件式(10’)を満足することによりディストーションを小さくするのに適した光学系を得ることができる。条件式(10’)の下限を下回ると、絞り前後の面での主光線の補正バランスがとりにくくなる。特に、最終面での軸外光束への補正の負担が高くなる。この結果、正のディストーションを発生させる傾向が強くなる。尚、絞りより被写体側にレンズ素子を配さない撮影光学系も可能である。この場合、3面以上のレンズ面が、レンズ断面図において光軸上と異なる方向に凸面を有する形状とするのが望ましい。
【0053】
尚、本実施形態における撮影光学系において、フォーカシング機能は、全部または一部のレンズを動かすことにより構成しても良い。が、主たるフォーカシング機能は絞りより被写体側にあるのが好ましい。即ち、フォーカシングによる画角の変化を少なくすることができる。
【0054】
以下に、撮像装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図29は、屈折率分布型のオンチップレンズによる入射角度と受光効率の関係を示す。これは、上述した非特許文献1から推定されるものである。本実施形態の各実施例はこれを基準に説明する、なお、特許請求の範囲に含まれる範囲において、これに限るものでない。また、各実施例において、画素サイズは2.2μm×2.2μm、アスペクト比は4:3を基準にしている。なお、特許請求の範囲に含まれる範囲において、これに限るものでない。特に画素サイズをさらに小さくして、画素数を増大させること、撮影レンズの焦点距離と最大像高を小さくすることは、好ましい。
なお、図30、図31は、上述した文献に開示されている屈折率分布型のオンチップレンズを有する撮像素子の構造を示している。
【実施例1】
【0055】
本発明に実施例1について説明する。図1は実施例1に係る撮像装置が備える撮影光学系の断面図である。また、図2は実施例1の収差図であり、無限遠被写体合焦時の球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示している。また、図3は像高と受光効率の関係、図4は主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0056】
本実施例は、図1に示すように、被写体側より順に、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1、絞りS(r3面)、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2、両凹負レンズL3から構成される。センサー面はIで示す。
【0057】
非球面は、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1の両面、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2の両面、両凹負レンズL3の両面との6面に用いている。
【0058】
歪曲収差(ディストーション)はほぼ±7%以内に収まっている。赤外線カット機能は、正メニスカスレンズL1、正メニスカスレンズL2のいずれか1つまたは複数の面に赤外線の透過率の低いコーティングを施すことで対応できる。ローパス機能を絞りS(r3面)の近傍に配置してもよい。尚、センサー面Iと近くなるが、レンズL3とセンサー面Iの間に赤外線カット機能やローパスフィルター機能を有するフィルター群を配置することもできる。このとき、フィルターにはSWS(波長以下の微細構造)等による反射率低減機能を付加することが望ましい。
【実施例2】
【0059】
次に、実施例2について説明する。図5、図6、図7、図8は、実施例1と同様に、それぞれ本実施例の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0060】
本実施例は、図5に示すように、被写体側より順に、被写体側に強い凸面を向けた平凸正レンズL1と像側に強い凹面を向けた平凹負レンズL2からなる接合レンズと、絞りS(r4面)、被写体側に強い凹面を向けた平凹負レンズL3と像側に強い凸面を向けた平凸正レンズL4からなる接合レンズと、赤外線カット機能やローパスフィルター機能を有するフィルター群L5と、センサー面Iで構成される。
【0061】
非球面は、被写体側に強い凸面を向けた平凸正レンズL1の被写体側面と、像側に強い凹面を向けた平凹負レンズL2の像側面と、被写体側に強い凹面を向けた平凹負レンズL3の像側面と、像側に強い凸面を向けた平凸正レンズL4の像側面との4面に用いている。
【0062】
本実施例は、小型化を実現しながら、フィルターを配置するスペースを確保している。また、正の大きなディストーションを持ち、周辺解像度の確保を考慮している。
【実施例3】
【0063】
次に、実施例3について説明する。図9、図10、図11、図12は、実施例1と同様に、それぞれ実施例3の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0064】
本実施例は、図9に示すように、被写体側より順に、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1、絞りS(r3面)、像側の凸面を向けた正メニスカスレンズL2、から構成される。センサー面はIである。
【0065】
非球面は、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1の両面、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2の両面との4面に用いている。
【0066】
本実施例は2枚というシンプルな構成ながら、正の大きなディストーションを持ち、周辺解像度の確保を考慮し、他の諸収差も良好に補正されている。絞りSは、メニスカスレンズL1の像面側の面上に構成してもよい。また、ローパス機能はメニスカスレンズL1の像面側の面に配置してもよい。また、赤外線カット機能は、いずれかの一つまたは複数のレンズ面に赤外線の透過率の低いコーティングを施すことで対応してもよい。
【0067】
尚、センサー面Iと近くなるが、レンズL2とセンサー面Iの間に赤外線カット機能やローパスフィルター機能を有するフィルター群を配置することもできる。このとき、フィルターにはSWS等による反射率低減機能を付加することが望ましい。
【実施例4】
【0068】
次に、実施例4について説明する。図13、図14、図15、図16は、実施例1と同様に、それぞれ実施例4の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0069】
本実施例は、図13に示すように、被写体側より順に、被写体側に凹を向けた負メニスカスレンズL1、絞りS(r3面)、両凸正レンズL2、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL3、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL4から構成される。センサー面はIである。
【0070】
非球面は、被写体側に凹を向けた負メニスカスレンズL1の両面、両凸正レンズL2の両面、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL3の両面、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL4の両面との8面に用いている。
【0071】
本実施例は、最大軸外主光線センサー入射角を約50度とし、小型化を図りつつ、歪曲収差(ディストーション)を±0.5%以下で実現し、画像処理なしで歪みのない撮影を可能としている。また、他の諸収差も良好に構成している。また、絞りSは、両凸正レンズL2の被写体側の面上に構成してもよい。また、ローパス機能は両凸正レンズL2の被写体側の面に配置してもよい。また、赤外線カット機能は、例えば、負メニスカスレンズL5の被写体側のレンズ面に赤外線の透過率の低いコーティングを施すことで対応してもよい。また、センサー内のカラーフィルター等に赤外線カット機能を付加しても良い。尚、センサー面と近くなるが、負メニスカスレンズL5とセンサー面Iの間に赤外線カット機能やローパスフィルター機能を有するフィルター群を配置することもできる。このとき、フィルターにはSWS等による反射率低減機能を付加することが望ましい。
【実施例5】
【0072】
次に、実施例5について説明する。図17、図18、図19、図20は、実施例1と同様に、それぞれ実施例5の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0073】
本実施例は、図17に示すように、被写体側より順に、絞りS(r1面)、両凸正レンズL1、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズでレンズ断面図上、像側の軸外に凹面部を有するレンズL2、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズでレンズ断面図上両側のレンズ面の軸外部に像側に凸面部を有するレンズL3、赤外線カット機能やローパスフィルター機能を有するフィルター群L4、センサー面Iで構成される。
【0074】
非球面は、両凸正レンズL1の両面、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL2の両面、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL3の両面との6面に用いている。
【0075】
このような構成にすることで、前置絞りタイプながら、小型で且つ、歪曲収差(ディストーション)を±2%以下で実現し、画像処理なしで歪みのない撮影を可能とし、また、他の諸収差も良好に構成している。また、フィルター類のスペースも十分確保できている。
【実施例6】
【0076】
次に、実施例6について説明する。図21、図22、図23、図24は、実施例1と同様に、それぞれ実施例6の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0077】
本実施例は、図21に示すように、被写体側より順に、像面側に凹面を向けた平凹負レンズL1、被写体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との接合レンズ、絞りS(r6面)、被写体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL4、被写体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL5、センサー面Iで構成される。
【0078】
非球面は、像面側に凹面を向けた平凹負レンズL1の像側の面、両凸正レンズL3の像側の面、被写体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL4の両面、被写体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL5の被写体側の面との5面に用いている。
【実施例7】
【0079】
次に、実施例7について説明する。図25、図26、図27、図28は、実施例1と同様に、それぞれ実施例7の断面図、収差図、像高と受光効率の関係、主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示したものである。
【0080】
本実施例は、図25に示すように、被写体側より順に、被写体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2、被写体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4との接合レンズ、絞りS(r8面)、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL5と被写体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL6と、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL7、センサー面Iで構成される。
【0081】
非球面は、被写体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2の被写体側の面、被写体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4との接合レンズ、被写体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL5の被写体側の面との2面に用いている。
【0082】
次に、上記各実施例の数値データを掲げる。記号は上記の外、r1、r2…は各レンズ面の曲率半径、d1、d2…は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。
【0083】
なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0084】
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A4 4 +A6 6 +A8 8 +A10y10+A12y12
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「E−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。また、非球面係数が記載されていないものは、その値はゼロである。
【0085】
さらに、非球面には面番号に*印を付している。また、単位はmmである。
【0086】
数値実施例1

面番号 r d nd νd 有効径
物面 ∞ ∞
1* 2.1718 0.626 1.52559 56.45 1.9
2* 12.9262 0.21 1.39
3 (絞り) ∞ 0.327 1.03
4* -2.9343 1.085 1.52559 56.45 1.39
5* -1.1431 0.241 2.15
6* -19.2395 1.253 1.58393 30.21 2.62
7* 1.8828 1.214 4.27
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 4.87
L2 4 2.948
L3 6 -2.871


非球面データ
第1面
K=-2.0704, A2=0,A4=2.3738E-02,A6= 1.0747E-02
第2面
K=127.5681,A2=0,A4= 6.8204E-03
第4面
K= -37.2316,A2=0,A4= -2.5507E-01,A6=2.1522E-02
第5面
K=-0.7297, A2=0,A4=-6.6339E-02,A6= -1.0620E-02
第6面
K=196.0254, A2=0,A4= -1.5353E-01,A6=4.2527E-02
第7面
K=-8.9067, A2=0,A4=-2.7429E-02,A6=1.8190E-03

【0087】
数値実施例2


面番号 r d nd νd 有効径
物面 ∞ ∞
1* 1.9369 0.752 1.83481 42.71 1.95
2 ∞ 0.199 1.58393 30.21 1.32
3* 2.1252 0.084 0.91
4(絞り) ∞ 0.317 0.8
5* -1.572 0.198 1.58393 30.21 1.1
6 ∞ 0.627 1.83481 42.71 1.48
7* -1.9229 1 1.9
8 ∞ 0.5 1.51633 64.14 3.58
9 ∞ 1.259 3.98
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 2.32
L2 2 -3.689
L3 5 -2.692
L 6 2.303

接合レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1, L2 1 4.554
L3, L4 5 7.248

非球面データ
第1面
K=0,A2=0,A4=8.9185E-03,A6=4.9032E-03
第3面
K=0,A2=0,A4=7.7033E-02,A6=-1.1908E-01
第5面
K=0,A2=0,A4=-1.2021E-02,A6=-4.8359E-03
第7面
K=0,A2=0,A4=8.6867E-03,A6=1.4758E-02

【0088】
数値実施例3

面番号 r d nd νd 有効径
物面 ∞ ∞
1* 1.4081 1.1436 1.52559 56.45 1.8
2* 6.2963 0.0237 0.9
3(絞り) ∞ 0.4013 0.78
4* -5.4766 2.0974 1.52559 56.45 1.36
5* -4.253 0.1994 4.1
6 ∞ 0.5 1.51633 64.14 5.01
7 ∞ 0.3 5.38
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 3.193
L2 4 22.771

非球面データ
第1面
K=-4.7059,A2=0,A4= 2.6221E-02,A6= 2.2300E-03,A8=-1.5356E-03,A10=1.6984E-04
第2面
K=0,A2=0,A4=6.5372E-02,A6=-3.9544E-03,A8=7.5934E-03,A10=-2.1773E-06,
A12=-2.5634E-03,A14= 1.0325E-03
第4面
K=-0.5805,A2=0,A4=2.0148E-03.A6=1.3550E-03,A8=3.8538E-03,A10=-4.8816E-03
第5面
K=0,A2=0,A4= 5.2276E-02,A6=-2.9145E-03,A8=-2.3567E-02
第6面
K=-5.3767,A2=0,A4=5.7845E-02,A6=-3.1126E-03,A8=-3.5389E-02
第7面
K=0,A2=0,A4=7.3307E-02,A6=-8.4035E-03,A8=4.9403E-03,A10=-3.4278E-03,A12=9.7300E-04
第8面
K=1.0328,A2=0,A4=-1.0364E-02,A6=-1.4788E-03
第9面
K=0,A2=0,A4= -1.6068E-02,A6=7.4698E-04,A8=-5.8444E-05

【0089】
数値実施例4

面番号 r d nd vd 有効径
物面 ∞ ∞
1* -2.6456 0.4 1.52542 55.78 2.89
2* -5.0632 0.873 2.38
3 (絞り) ∞ -0.2 1.94
4* 2.5143 1.247 1.6935 53.21 1.94
5* -2.4404 0.063 1.82
6* -2.1394 0.818 1.60687 27.03 1.76
7* -9.4751 1.699 2.18
8* -2.4138 0.4 1.52542 55.78 3.13
9* -29.9695 1.338 4.49
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 -11.182
L2 4 1.991
L3 6 -4.754
L4 8 -5.022

非球面データ
第2面
K=1.5419,A2=0,A4= -7.5136E-02,A6=-6.6120E-02,A8=-1.1726E-01
第3面
K=-3.1883,A2=0,A4=-3.3532E-01,A6= 2.7435E-01,A8=-1.5698E-01
第4面
K=-0.9547,A2=0,A4=4.8369E-01,A6=-9.9110E-02,A8=1.8389E-02
第5面
K= -0.1148,A2=0,A4=4.0560E-01,A6= -6.1849E-02,A8=4.2315E-02
第6面
K=-2.9112,A2=0,A4=-7.1142E-02,A6=-1.3183E-02
第7面
K=-5,A2=0,A4= -6.1704E-03,A6=-3.9079E-02,A8=1.2513E-02,A10=-1.8260E-03

【0090】
数値実施例5

面番号 r d nd vd 有効径
物面 ∞ ∞
1(絞り) ∞ 0.2 1.14
2* 2.1304 1.054 1.53296 55.69 1.62
3* -1.2576 0.2 2.01
4* -0.6 0.537 1.58856 30.21 2.04
5* -1.2071 0.362 2.29
6* 1.3884 0.53 1.53296 55.69 2.98
7* 1.201 0.667 3.62
8 ∞ 0.2 4.27
9 ∞ 0.5 1.51825 64.14 4.5
10 ∞ 0.3 4.85
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 2 1.664
L2 4 -3.015
L3 6 -1000.02

非球面データ
第2面
K=17.1045,A2=0,A4=1.7277E-03,A6=2.3593E-04,A8=-6.4699E-06
第5面
K=0,A2=0,A4=2.2485E-04,A6=-3.6442E-05,A8=-4.3487E-06
第7面
K=-2.4849,A2=0,A4=3.4700E-03,A6=2.0632E-04,A8=-1.3696E-04
第8面
K=-2.8354,A2=0,A4=9.1116E-03,A6= -1.8289E-03,A8=-2.5761E-05
第9面
K=0.0347,A2=0,A4=1.4367E-02,A6=-4.5744E-03,A8=3.1799E-04
第10面
K=19.4581,A2=0,A4=-1.2173E-03,A6=-1.3403E-03,A8=1.6211E-04,A10=-6.1856E-06

【0091】
数値実施例6

面番号 r d nd vd 有効径
物面 ∞ ∞
1 ∞ 0.5 1.7432 49.34 4
2* 10.3794 0.869 3.68
3 9.4771 1.64 2.0033 28.27 3.52
4 3.6338 2.535 1.7432 49.34 3
5* -4.2061 0.1 2.6
6(絞り) ∞ 3.51 2.3
7* -10.3339 1.294 1.58423 30.49 4.6
8* -3.4759 0.715 5.04
9* -3.5527 0.6 1.83481 42.71 4.96
10$ 15.9619 1.768 6.45
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 -13.969
L2 3 -6.84
L3 4 3.043
L4 7 8.381
L5 9 -3.433

接合レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L2,L3 3 5.224

非球面データ
第2面
K=17.1045,A2=0,A4=1.7277E-03,A6=2.3593E-04,A8=-6.4699E-06
第5面
K=0,A2=0,A4= 2.2485E-04,A6=-3.6442E-05,A8-4.3487E-06
第7面
K=-2.4849,A2=0,A4=3.4700E-03,A6=2.0632E-04,A8=1.3696E-04
第8面
K=-2.8354,A2=0,A4=9.1116E-03,A6=-1.8289E-03,A8=-2.5761E-05
第9面
K=0.0347,A2=0,A4=1.4367E-02,A6=-4.5744E-03,A8=3.1799E-04
第10面
K=19.4581,A2=0,A4=-1.2173E-03,A6=-1.3403E-03,A8=1.6211E-04,A10=-6.1856E-06

【0092】
数値実施例7

面番号 r d nd vd 有効径
物面 ∞ ∞
1 23.1442 0.337 1.71999 50.23 3.56
2 7.165 0.157 3.56
3* 5.5974 0.449 1.49241 57.66 3.52
4 7.2912 1.067 3.38
5 13.6301 0.516 1.64769 33.79 3.18
6 3.6139 1.581 1.5725 57.74 3.01
7 -3.6139 0.225 2.83
8(絞り) ∞ 3.666 2.3
9* -9.0802 0.045 1.52288 52.5 4.49
10 -12.3547 0.763 1.57501 41.49 4.47
11 -5.7464 1.156 4.63
12 -2.6576 0.359 1.6968 55.53 4.64
13 -11.06 1.916 6.13
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L1 1 -14.542
L2 3 44.996
L3 4 -7.75
L4 5 3.429
L5 9 -65.831
L6 10 17.928
L7 12 -5.11

接合レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
L3,L4 5 5.594
L5,L6 9 24.143

非球面データ
第2面
K= -0.1663,A2=0,A4=-6.8994E-03,A6=-8.0553E-04,A8=-1.2259E-04,A10= 1.1496E-05
第9面
K=0,A2=0,A4=3.8612E-03 ,A6=1.8043E-04 ,A8=1.0677E-04 ,A10=-9.5103E-06

【0093】
次に、各実施例における条件式の値を掲げる。なお、BF(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。なお、ex01〜ex07は、実施例1〜実施例7を示している。

各種データ
ex01 ex02 ex03 ex04 ex05 ex06 ex07
焦点距離 3.56 3.716 3.5 4.751 3.252 8.107 8.826
Fナンバー 3 3.503 3.255 2.84 2.85 3.78 3.78
画角(ω)° 38.7 37.5 39.2 30.9 38.6 30.9 28.8
像高 2.85 2.85 2.85 2.8412 2.6 4.85 4.85
レンズ全長 4.956 4.767 4.485 6.6281 4.396 13.519 12.237
BF 1.214 2.5898 0.819 1.3281 1.513 1.768 1.916

入射瞳位置 0.728 0.841 1.087 0.9836 0 3.259 3.055
射出瞳位置 -2.718 -3.702 -3.08 -2.2087 -3.144 -2.874 -3.141
前側主点位置 -0.374 0.828 0.598 -8.8323 -0.005 -2.79 -3.5229
後側主点位置 -2.3454 -1.1264 -2.681 -3.4224 -1.7393 -6.338 -6.91

fr 17.04 7.25 22.77 3.23 3.25 -6.31 -6.59
RP -10 -2.096 -2.73 -4.211 -2.191 -26.54 -11.06
mcl 2.04 0.76 1.98 2.12 2.42 2.89 2.65
rsf 12.926 2.125 6.296 -5.063 1E+08 -4.2061 -3.6139
rsr -2.9343 -1.572 -5.4766 2.5143 2.1304 -10.334 -9.0802
ff 4.8691 4.5535 3.1934 -11.182 1E+08 6.3526 6.6853
TH 71 73 74 60 80 62 65
TC 100 100 100 100 100 100 100

条件式
ex01 ex02 ex03 ex04 ex05 ex06 ex07
IH/EXP -1.048 -0.814 -0.925 -1.285 -0.827 -1.705 -1.544
TH/TC 0.71 0.73 0.74 0.6 0.8 0.62 0.65
N×FN 6219 7256 6748.44 8330.4 5389.35 13346.2 13346.2
(fb/IH)/Fn 0.142 0.26 0.088 0.116 0.204 0.096 0.104
N 2073 2073 2073 2932 1891 3527 3527
IH/PR -0.285 -1.359 -1.044 -0.957 -1.187 -0.183 -0.439
(1/(fall+exp)-1/fr)
1.133 4.538 2.339 0.31 8.931 0.3486 0.328
fall/EXP -1.309 -1.061 -1.136 -1.514 -1.034 -2.85 -2.81
fr/ff 3.5 1.592 7.131 -0.289 0 -0.993 -0.986
rsf/rsr -0.227 -0.74 -0.87 -0.497 0 2.457 2.513
fall/rsr -1.213 -2.364 -0.639 1.889 1.526 -0.784 -0.972

【実施例8】
【0094】
さて、以上のような本発明の結像光学系は、物体の像をCCDやCMOSなどの電子撮像素子で撮影する撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ、情報処理装置の例であるパソコン、電話、携帯端末、特に持ち運びに便利な携帯電話等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0095】
図32〜図34に本発明による結像光学系をデジタルカメラの撮影光学系41に組み込んだ構成の概念図を示す。図32はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図33は同後方斜視図、図34はデジタルカメラ40の光学構成を示す断面図である。
【0096】
デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含む。そして、撮影者が、カメラ40の上部に配置されたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1のレンズ48を通して撮影が行われる。
【0097】
撮影光学系41によって形成された物体像は、CCD49の撮像面上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、画像処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この画像処理手段51にはメモリ等が配置され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、このメモリは画像処理手段51と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。
【0098】
さらに、ファインダー用光路44上には、ファインダー用対物光学系53が配置されている。このファインダー用対物光学系53は、カバーレンズ54、第1プリズム10、開口絞り2、第2プリズム20、フォーカス用レンズ66からなる。このファインダー用対物光学系53によって、結像面67上に物体像が形成される。この物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。このポロプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。
【0099】
このように構成されたデジタルカメラ40によれば、撮影光学系41の構成枚数を少なくした小型化・薄型化のレンズを有する電子撮像装置が実現できる。なお、本発明は、上述した沈胴式のデジタルカメラに限られず、屈曲光学系を採用する折り曲げ式のデジタルカメラにも適用できる。
【0100】
次に、本発明の結像光学系が対物光学系として内蔵された情報処理装置の一例であるパソコンを図35〜図37に示す。図35はパソコン300のカバーを開いた状態の前方斜視図、図36はパソコン300の撮影光学系303の断面図、図37は図14の側面図である。図35〜図37に示されるように、パソコン300は、キーボード301と、情報処理手段や記録手段と、モニター302と、撮影光学系303とを有している。
【0101】
ここで、キーボード301は、外部から操作者が情報を入力するためのものである。情報処理手段や記録手段は、図示を省略している。モニター302は、情報を操作者に表示するためのものである。撮影光学系303は、操作者自身や周辺の像を撮影するためのものである。モニター302は、液晶表示素子やCRTディスプレイ等であってよい。液晶表示素子としては、図示しないバックライトにより背面から照明する透過型液晶表示素子や、前面からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子がある。また、図中、撮影光学系303は、モニター302の右上に内蔵されているが、その場所に限らず、モニター302の周囲や、キーボード301の周囲のどこであってもよい。
【0102】
この撮影光学系303は、撮影光路304上に、例えば実施例1のレンズからなる対物光学系100と、像を受光する電子撮像素子チップ162とを有している。これらはパソコン300に内蔵されている。
【0103】
鏡枠の先端には、対物光学系100を保護するためのカバーガラス102が配置されている。
電子撮像素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、パソコン300の処理手段に入力される。そして、最終的に、物体像は電子画像としてモニター302に表示される。図35には、その一例として、操作者が撮影した画像305が示されている。また、この画像305は、処理手段を介し、遠隔地から通信相手のパソコンに表示されることも可能である。遠隔地への画像伝達は、インターネットや電話を利用する。
【0104】
次に、本発明の結像光学系が撮影光学系として内蔵された情報処理装置の一例である電話、特に持ち運びに便利な携帯電話を図38に示す。図38(a)は携帯電話400の正面図、図38(b)は側面図、図38(c)は撮影光学系405の断面図である。図38(a)〜(c)に示されるように、携帯電話400は、マイク部401と、スピーカ部402と、入力ダイアル403と、モニター404と、撮影光学系405と、アンテナ406と、処理手段とを有している。
【0105】
ここで、マイク部401は、操作者の声を情報として入力するためのものである。スピーカ部402は、通話相手の声を出力するためのものである。入力ダイアル403は、操作者が情報を入力するためのものである。モニター404は、操作者自身や通話相手等の撮影像や、電話番号等の情報を表示するためのものである。アンテナ406は、通信電波の送信と受信を行うためのものである。処理手段(不図示)は、画像情報や通信情報、入力信号等の処理を行ためのものである。
【0106】
ここで、モニター404は液晶表示素子である。また、図中、各構成の配置位置、特にこれらに限られない。この撮影光学系405は、撮影光路407上に配された対物光学系100と、物体像を受光する電子撮像素子チップ162とを有している。対物光学系100としては、例えば実施例1のレンズが用いられる。これらは、携帯電話400に内蔵されている。
【0107】
鏡枠の先端には、対物光学系100を保護するためのカバーガラス102が配置されている。
電子撮影素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、図示していない画像処理手段に入力される。そして、最終的に物体像は、電子画像としてモニター404に、又は、通信相手のモニターに、又は、両方に表示される。また、処理手段には信号処理機能が含まれている。通信相手に画像を送信する場合、この機能により、電子撮像素子チップ162で受光された物体像の情報を、送信可能な信号へと変換する。
【0108】
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施例1の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図2】実施例1の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図3】実施例1の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図4】実施例1の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施例2の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図6】実施例2の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図7】実施例2の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図8】実施例2の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図9】本発明の実施例3の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図10】実施例3の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図11】実施例3の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図12】実施例3の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図13】本発明の実施例4の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図14】実施例4の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図15】実施例4の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図16】実施例4の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図17】本発明の実施例5の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図18】実施例5の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図19】実施例5の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図20】実施例5の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図21】本発明の実施例6の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図22】実施例6の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図23】実施例6の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図24】実施例6の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図25】本発明の実施例7の無限遠被写体合焦時のレンズ断面図である。
【図26】実施例7の無限遠被写体合焦時の収差図である。
【図27】実施例7の像高と受光効率の関係を示す図である。
【図28】実施例7の主光線の撮像素子に入射する角度と像高の関係を示す図である。
【図29】屈折率分布型のオンチップレンズによる入射角度と受光効率の関係を示す図である。
【図30】屈折率分布型のオンチップレンズを有する撮像素子の構造を示す図である。
【図31】屈折率分布型のオンチップレンズを有する撮像素子の構造を示す他の図である。
【図32】本発明による光学系を組み込んだデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図である。
【図33】デジタルカメラ40の後方斜視図である。
【図34】デジタルカメラ40の光学構成を示す断面図である。
【図35】本発明の光学系が対物光学系として内蔵された情報処理装置の一例であるパソコン300のカバーを開いた状態の前方斜視図である。
【図36】パソコン300の撮影光学系303の断面図である。
【図37】パソコン300の側面図である。
【図38】本発明の光学系が撮影光学系として内蔵された情報処理装置の一例である携帯電話を示す図であり、(a)は携帯電話400の正面図、(b)は側面図、(c)は撮影光学系405の断面図である。
【符号の説明】
【0110】
L1 レンズ
L2 レンズ
L3 レンズ
L4 レンズ
L5 レンズ、フィルタ
I センサ面
E 観察者の眼球
40 デジタルカメラ
41 撮影光学系
42 撮影用光路
43 ファインダー光学系
44 ファインダー用光路
45 シャッター
46 フラッシュ
47 液晶表示モニター
48 レンズ
49 CCD
50 撮像面
51 処理手段
53 ファインダー用対物光学系
55 ポロプリズム
57 視野枠
59 接眼光学系
66 フォーカス用レンズ
67 結像面
100 対物光学系
102 カバーガラス
162 電子撮像素子チップ
166 端子
300 パソコン
301 キーボード
302 モニター
303 撮影光学系
304 撮影光路
305 画像
400 携帯電話
401 マイク部
402 スピーカ部
403 入力ダイアル
404 モニター
405 撮影光学系
406 アンテナ
407 撮影光路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影光学系と、
電子撮像素子とを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする撮像装置。
-1.73<IH/EXP<-0.65 …(1)
0.50<TH/TC<1 …(2)
ここで、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置P、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
THは前記撮像素子の中心からIHの位置の主光線に対する集光効率、
TCは光軸上の垂直入射光に対する集光効率、
である。
【請求項2】
前記撮像素子は以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
5000<N×FN<45000 …(3)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【請求項3】
前記撮像素子のオンチップレンズは屈折率分布型レンズであり、
前記屈折率分布レンズは入射光の波長と同程度または前記波長より短い線幅で分割された構造により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像素子のオンチップレンズは、入射光の波長より十分大きく、巨視的には、ほぼ平面であり、撮像面全体が一つの平面または曲面であることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮影光学系と前記撮像素子の間を空気のみとし、
前記撮影光学系と前記撮像素子との間隔は以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
0.1<(fb/IH)/FN<0.3 …(4)
ここで、
fbはバックフォーカス、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
FNは撮影光学系のFno、
である。
【請求項6】
前記撮影光学系の絞りより像側の像面に凸面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記撮影光学系の絞りより物体側の像面に凹面を向けたレンズ群に赤外カット機能を有する表面処理を施したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像素子のオンチップレンズと光電変換面の間に赤外カットフィルター機能を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記撮影光学系はローパスフィルター機能を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記撮影光学系の像側の面と前記撮像素子のオンチップレンズ面はお互いに隣接する面であり、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の撮像装置。
2300<N …(5)
ここで、
Nは前記撮像素子の長辺側の画素数(水平画素数)、
である。
【請求項11】
前記撮影光学系の最大像高に入射する光束が通過する撮影光学系最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の撮像装置。
-1.5<IH/PR<-0.1 ・・・(6)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは撮影光学系の最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径、
である。
【請求項12】
前記撮影光学系は、被写体側から順に、正の前群と、絞りと、正のパワーを有するレンズを有する後群から構成され、
最大像高に入射する光束が通過する前記撮影光学系の最終面の形状は、像面に対して凸面の一部であり、
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
-1.5<IH/PR<-0.1 …(6)
0.8 <(1/(fall+EXP)-1/fr)<6 …(7)
ここで、
IHは前記撮像素子の対角長の半分、
PRは前記撮影光学系の最終面の最大像高に入射するいずれかの位置における面の法線の局所的曲率半径、
fallは前記撮影光学系の全体の焦点距離、
EXPは撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記後群の焦点距離、
である。
【請求項13】
前記撮影光学系は、被写体側から順に、少なくとも絞りと後群から構成され、
以下の条件式を満足することを特徴する請求項1乃至12のいずれか一項に記載の撮像装置。
-3.5<fall/EXP<-0.5 …(8)
-2<fr/ff<10 …(9)
-1.2<rsf/rsr<4 …(10)
-3<fall/rsr<2.5 …(11)
ここで、
fallは前記撮影光学系の全系の焦点距離、
EXPは前記撮影光学系の射出瞳の位置、
frは前記前群の焦点距離、
ffは絞りよりも被写体側のレンズ群の焦点距離、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。尚、絞りより被写体側にレンズ群が存在するとき前群とし、絞りより被写体側にレンズ群が存在しないとき、1/ff=0、1/rsf=0とする。
【請求項14】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
-0.6<rsf/rsr<4 …(10’)
ここで、
rsfは絞りの被写体側に隣接するレンズの曲率半径、
rsrは絞りの像側に隣接するレンズの曲率半径、
である。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2009−223251(P2009−223251A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−70638(P2008−70638)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】