説明

撮像装置

【課題】焦点検出精度と安定性に優れ、操作性に優れた撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタル一眼レフカメラは、撮影画面内に撮影レンズ3が撮影する被写体Sの像と複数の焦点検出領域21a〜21iとを同時に表示するファインダー20と、各焦点検出領域における撮影レンズの焦点状態を検出すると共に各焦点検出領域と前記被写体までの被写体距離を検出する焦点検出装置9と、ファインダーにおいて見掛けの焦点検出領域21iと真の焦点検出領域21aとを設定する設定部22と、見掛けの焦点検出領域の焦点検出結果を、見掛けの焦点検出領域と真の焦点検出領域の被写体距離の差だけ補正し、真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なうカメラ制御回路10と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、撮影光学系の焦点ずれ量(デフォーカス量)を校正するように設定された工場出荷時の調整値をユーザーが自由に補正可能とする撮像装置を開示している。特許文献2は、レンズ毎の自動焦点調節(AF)を微調節する機能(AFマイクロアジャストメント)を有する撮像装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−174690号公報
【特許文献2】特開2005−227639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人物の顔にピントが合った撮影をする場合、顔は必ずしもコントラストが高くないために焦点検出精度と安定性が得られない場合がある。また、構図を優先して被写体(例えば、走者)を撮影する場合には被写体の顔は周辺に位置し、被写体が動体であれば、画面の周辺部の焦点検出領域(又は焦点検出枠)を被写体から外さずに追跡し続けることは困難である。
【0005】
本発明は、焦点検出精度と安定性に優れ、操作性に優れた撮像装置を提供することを例示的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としての撮像装置は、撮影レンズが撮影する被写体の像と複数の焦点検出領域とを撮影画面に同時に表示するファインダーと、各焦点検出領域における前記撮影レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、前記ファインダーに表示される前記複数の焦点検出領域のうちで、前記焦点検出手段による焦点検出に使用される見掛けの焦点検出領域と、前記焦点検出手段には使用されないが実際に合焦すべき真の焦点検出領域と、を設定する設定手段と、各焦点検出領域と前記被写体までの距離に関する距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記焦点検出手段による前記見掛けの焦点検出領域に関する焦点検出結果を、前記距離情報取得手段が取得した前記見掛けの焦点検出領域と前記真の焦点検出領域の前記被写体までの距離の差だけ補正し、前記真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なう焦点調節手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の別の側面としての撮像装置は、複数の焦点検出領域における撮影レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、撮影画面内に撮影された画像と複数の焦点検出領域とを同時に記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記撮影画面を表示する表示手段と、前記表示手段に表示される前記撮影画面において特定領域を設定する設定手段と、前記特定領域から被写体までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記記憶手段に記憶された前記撮影画面の撮影に使用された前記複数の焦点検出領域の中の一つの焦点検出領域と前記設定手段が設定した前記特定領域との被写体距離の差を前記距離情報取得手段が取得した前記距離情報に基づいて補正し、補正された被写体距離の差に基づいて前記一つの焦点検出領域の焦点状態を補正し、前記特定領域が合焦するように焦点調節を行なう焦点調節手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、焦点検出精度と安定性に優れ、操作性に優れた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明が適用可能な撮像装置のブロック図である
【図2】図1に示す撮像装置のファインダーの撮影画面を示す図である。
【図3】図1に示す撮像装置のカメラ制御回路によるAF動作を説明するためのフローチャートである。(実施例1)
【図4】図1に示す撮像装置のカメラ制御回路によるAF動作を説明するためのフローチャートである。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明が適用可能な撮像装置(デジタル一眼レフカメラ)のブロック図である。1はカメラ本体、2は撮影レンズ(撮影光学系)3をカメラ本体1に着脱するためのマウントであり、各種信号を通信したり、駆動電源を供給したりするためのインターフェイス部であるマウント接点2aを有する。
【0011】
撮影レンズ3は交換可能なレンズであり、内部にフォーカスレンズ群3a及びズームレンズ群3bを有する。なお、各レンズ群は便宜上1枚のレンズで図示している。各レンズ群はその全てもしくは一部を移動させることで焦点距離を変化させたり、フォーカス調節を行ったりすることができる。4は撮影レンズ3全体を制御し、CPU等からなるレンズ制御回路である。
【0012】
5は主ミラーであり、カメラの動作状態に応じて回動可能となっている。主ミラー5は、被写体をファインダーで観察する時は撮影光路に進入して撮影レンズ3からの光束を折り曲げてファインダー光学系へ導き、露光時は撮影光路から退避して撮影レンズ3からの光束を撮像素子8へ導く。
【0013】
6は主ミラー5と共に回動するサブミラー(ハーフミラー)であり、主ミラー5が撮影光路へ斜設されている時に主ミラー5を透過した光束を、折り曲げて焦点検出装置9へ導く。7はシャッターである。撮像素子8はCCDやCMOSからなり、撮影レンズにより形成される被写体像を光電変換することで被写体画像を形成する。撮像素子8の一部に焦点検出用画素を埋め込んで位相差検出方式の焦点検出を行ってもよい。
【0014】
焦点検出装置(焦点検出手段)9は合焦位置を判断する信号を出力し、不図示のエリアセンサー(ラインセンサー)から構成され、各焦点検出領域における撮影レンズ3の焦点状態を位相差検出方式で検出する。具体的には、焦点検出装置9は、被写体からの光を集光し、(撮影レンズ3とは異なる測距光学系である)セパレータレンズによって2つの光束に分割し、2つの光束を異なる2つの光電変換素子列に結像する。被写体距離が変化すると、2つの光束から生じる被写体像の間の距離が変動する。光電変換素子列は被写体輝度によって定まる時間だけ電荷を蓄積し、電荷蓄積後に光電変換素子列の出力はAD変換器によって量子化され、量子化された信号は相関演算回路にて相関が検出される。この相関演算により、2つの信号の間で画素単位のずれ量が算出される。焦点検出装置9は、ずれ量、2つの光電素子列間の距離及び測距光学系の焦点距離から三角測量の原理を用いて光軸方向の被写体距離を測定し、これをカメラ制御回路10に出力する。即ち、焦点検出装置9は、各焦点検出領域と被写体までの距離に関する距離情報を取得する距離情報取得手段として機能する。
【0015】
カメラ制御回路10はカメラ本体1全体を制御する。また、カメラ制御回路10は、後述する見掛けの焦点検出領域の焦点検出結果を、見掛けの焦点検出領域と真の焦点検出領域の被写体距離の差だけ補正し、真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なう焦点調節手段として機能する。更に、カメラ制御回路10は焦点検出装置9からの出力信号を用いて位相差焦点検出を行い、撮影レンズ3のフォーカスレンズが合焦範囲にあるか否かを判定する位相差合焦判定手段としても機能する。また、カメラ制御回路10は撮像素子8からの出力信号を用いて光電変換画像(撮影画像)のコントラスト検出を行い、撮影レンズ3内の焦点調節レンズが合焦位置にあるか否かを判定するコントラスト合焦判定手段としても機能する。カメラ制御回路10は、CPU(制御部)、記憶部(記憶手段)として機能するROMやRAM、設定時間を経時するタイマーなどを備えている。
【0016】
11は撮影レンズ3の一次結像面に配置されたピント板であり、入射面にはフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面には被写体像(ファインダー像)が結像している。
【0017】
12はファインダー光路変更用のペンタプリズムであり、ピント板11の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。13,14は接眼レンズである。ピント板11、ペンタプリズム12、接眼レンズ13,14によりファインダー光学系を構成する。15は撮影した画像などを表示する液晶モニタ(表示手段)である。16は、記憶手段としての記録媒体である。
【0018】
20はファインダーであり、撮影レンズ3が撮影する被写体の像と複数の焦点検出領域とを撮影画面に同時に表示する。21はファインダー20に表示される複数の焦点検出領域の中で見掛けの焦点検出領域と真の焦点検出領域とを設定する設定部である。見掛けの焦点検出領域は、焦点検出装置9による焦点検出に使用される焦点検出領域である。真の焦点検出領域は、焦点検出装置9による焦点検出には使用されないが、実際に合焦すべき焦点検出領域である。設定部22は、ダイヤル、スイッチ、ポインティングデバイス、その他の入力部から構成される設定手段である。
【0019】
図2はファインダー20の撮影画面を示す図であり、被写体Sは、例えば、陸上競技でゼッケン19を付けた走者である。走者を撮影する場合、走者の顔にピントが合うことが重要であるが、走者の顔はコントラストが低く、また、画面の周辺にあり、なおかつ、被写体は動いているから走者の顔にピントを合わせることは難しい。
【実施例1】
【0020】
以下、図2及び図3を参照して、実施例1のカメラ制御回路10によるAF動作について説明する。図3は、実施例1のカメラ制御回路10によるAF動作を説明するためのフローチャートであり、Sはステップの略である。被写体がファインダー20に配置されると図3に示すフローが実行される。
【0021】
この状態では、図2に示すように、被写体Sと、複数の焦点検出領域21a〜21iがファインダー20の撮影画面に同時に表示されている。図2に示す複数の焦点検出領域21a〜21iの配置は単なる例示であり、本発明の複数の焦点検出領域の配置は図2のものに限定されず、マトリックス状など他の配置でもよい。
【0022】
カメラ制御回路10は、複数の焦点検出領域21a〜21iの情報を、コントラスト方式の焦点検出手段を利用してもよいし、複数のラインセンサー(不図示)を利用した位相差方式の焦点検出手段を利用して表示してもよい。あるいは、撮像素子8の一部に含まれた焦点検出用画素を利用した位相差方式の焦点検出手段を使用してもよい。いずれの焦点検出手段も撮影レンズ3の焦点状態を検出することができる。
【0023】
まず、カメラ制御回路10は、撮影者に見掛けの焦点検出領域を設定するように促す表示をファインダー20内で行なう(S101)。見掛けの焦点検出領域は、一般に、ファインダー20から見た構図の中で真の焦点検出領域よりもAF精度が高く安定したAF結果を得ることができ、動きが少なく中心に近い位置である。本実施例では、見掛けの焦点検出領域と真の焦点検出領域が異なる。
【0024】
カメラ制御回路10は、見掛けの焦点検出領域を設定するように促す表示をする際に、コントラストの高い焦点検出領域の色を変更したり、点滅させたりするなどして見掛けの焦点検出領域の候補として表示する(S102)。
【0025】
次に、カメラ制御回路10は、撮影者が設定部22を介して見掛けの焦点検出領域を設定したかどうかを判断する(S103)。カメラ制御回路10は、不図示のタイマーが経時する設定期間内に見掛けの焦点検出領域の入力がなければ(S103のNO、S104のYES)、見掛けの焦点検出領域を自動的に設定する(S105)。この場合、カメラ制御回路10は、例えば、構図中心に対応する焦点検出領域又は最もコントラストの高い焦点検出領域に設定する。設定期間内であればフローはS103に戻り、S103で設定されればフローはS106に移行する。
【0026】
本実施例では、撮影者がS103において、焦点検出領域21iを見掛けの焦点検出領域に設定するものとする。構図中心の焦点検出領域21iをコントラストの高いゼッケン19の位置に設定することによってAF精度が良く安定した結果を得ることができる。
【0027】
次に、カメラ制御回路10は、真の焦点検出領域を設定するように促す表示をファインダー20内で行なう(S106)。真の焦点検出領域は、人物の撮影であれば、一般に、人物の顔の一部を含む領域である。
【0028】
次に、カメラ制御回路10は、撮影者が設定部22を介して真の焦点検出領域を設定したかどうかを判断する(S107)。カメラ制御回路10は、不図示のタイマーが経時する設定期間内に真の焦点検出領域の入力がなければ(S107のNO、S108のYES)、真の焦点検出領域を自動的に(例えば、見掛けの焦点検出領域に)設定する(S109)。設定期間内であればフローはS107に戻り、S107で設定されればフローはS110に移行する。
【0029】
本実施例では、撮影者がS107において、被写体Sの顔に対応する焦点検出領域21aを見掛けの焦点検出領域に設定するものとする。
【0030】
次に、カメラ制御回路10は、焦点検出装置9及び/又は撮像素子8から見掛けの焦点検出領域(即ち、焦点検出領域21i)に関する焦点検出結果を取得する(S110)。コントラストが高い焦点検出領域21iを使用して焦点検出が行われるため、低コントラストの焦点検出領域21aでAFし続けてかつ走者である被写体を追跡するよりも焦点検出精度は高く且つ安定する。S110で得られた焦点検出結果はカメラ制御回路10の記憶部に記憶される。本実施例では、S110で焦点検出装置9による検出結果を用いているので、見掛けの焦点検出領域と真の焦点検出領域のそれぞれの被写体距離もカメラ制御回路10は得ることができる。
【0031】
次に、カメラ制御回路10は、見掛けの焦点検出領域21iと真の焦点検出領域21aのそれぞれに関してカメラと被写体までの距離(被写体距離)の差を算出する(S111)。上述したように、焦点検出装置9が被写体距離をカメラ制御回路10に通知するが、撮影レンズ3のレンズ制御回路4にこの機能を持たせてもよい。S110で得られたそれぞれの被写体距離又は被写体距離の差はカメラ制御回路10の記憶部に記憶される。
【0032】
被写体距離の差はピント面上で被写体が遠距離では無視できるほど小さく、被写体が近づくにつれてその影響が大きくなり、単なる差では見掛けの焦点検出領域から真の焦点検出領域への変換が困難になる。そこで、カメラ制御回路10は、S110で焦点検出装置9が取得した見掛けの焦点検出領域と被写体までの距離に関する距離情報に基づいてS111で算出された被写体距離の差を補正する(S112)。
【0033】
この場合、カメラ制御回路10の記憶部は、予め被写体距離と補正量との関係を格納しておく。かかる関係は、被写体距離が小さい時には補正量は小さく、被写体距離が大きくなるにつれて補正量は大きくなる。この関係は、被写体距離の全範囲に亘って線形の関係ではない。例えば、被写体距離が一定範囲においては補正量が一定で、被写体距離がそれよりも大きい範囲では補正量が線形に増加したり、被写体距離の全範囲に亘って曲線が曲線状に増加したりする。
【0034】
S112によって、カメラ制御回路10は、焦点検出装置9が取得した被写体距離の情報に基づいて被写体距離の差を補正し、補正された被写体距離の差に基づいて真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なうことができる。
【0035】
次に、カメラ制御回路10は、S110で得られた見掛けの焦点検出領域に関する焦点検出結果を、S111で得られた被写体距離の差又はS113で補正された被写体距離の差に基づいて補正する(S113)。これにより、ゼッケンに対応する焦点検出領域21iと顔に対応する焦点検出領域21aのデフォーカス量の差を補正し、真の焦点検出領域21aの焦点検出結果を精度良く且つ安定して得ることができる。
【0036】
その後、S114で得られた結果に基づいて、カメラ制御回路10はフォーカスレンズを移動して真の焦点検出領域21aが合焦するように焦点調節を行なった後で撮影を行なう。
【実施例2】
【0037】
以下、図4を参照して、実施例2のカメラ制御回路10によるAF動作についてについて説明する。実施例2も図1と同様の撮像装置を使用する。図4は、実施例2のカメラ制御回路10によるAF動作を説明するためのフローチャートであり、Sはステップの略である。本実施例では、撮像素子8の一部に配置された焦点検出用画素を使用するが、他の焦点検出手段を使用してもよい。
【0038】
まず、カメラ制御回路10は、その記憶部又は記録媒体16に、撮影された画像、焦点検出領域の焦点検出情報及び距離情報を撮影画面に同時に記憶する(S201)。この撮影は、見掛けの焦点検出領域で行われるものとする。また、距離情報は、被写体距離の情報であってもよいし、見掛けの焦点検出領域と他の位置との被写体距離の差の情報であってもよい。
【0039】
次に、撮影者からの入力に応答して、カメラ制御回路10は、記憶手段に記憶された撮影画像を液晶モニタ15に再生表示する(S202)。
【0040】
次に、カメラ制御回路10は、撮影者が、液晶モニタ15に表示される撮影画面において真の焦点検出領域(特定領域)を設定したかどうかを判断する(S203)。撮影者は、例えば、設定部22を使用して図2における被写体Sの顔(又はその一部)を囲む領域を指定する。上述したように、焦点検出装置9は、特定領域から被写体までの距離情報を取得する距離情報取得手段として機能する。
【0041】
次に、カメラ制御回路10は、記録した焦点検出用画素を利用して、S203で設定された領域のデフォーカス量を算出する(S204)。
【0042】
次に、カメラ制御回路10は、S204で算出されたデフォーカス量を被写体距離の差だけ補正する(S206)。その被写体距離の差は、S112と同様に、補正することが好ましい(S205)。即ち、カメラ制御回路10は、記憶された撮影画面の撮影に使用された複数の焦点検出領域の中の一つの焦点検出領域と設定部22が設定した特定領域との被写体までの距離の差を焦点検出装置9が検出した距離情報に基づいて補正する。そして、カメラ制御回路10は、補正された被写体距離の差に基づいて前記一つの焦点検出領域の焦点状態を補正する。
【0043】
図3及び図4は、CPUが実行するプログラムとして具現化される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
撮像装置は、被写体の撮像に適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
8 撮像素子
9 焦点検出装置
10 カメラ制御回路
15 液晶モニタ
20 ファインダー
17 動体検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズが撮影する被写体の像と複数の焦点検出領域とを撮影画面に同時に表示するファインダーと、
各焦点検出領域における前記撮影レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、
前記ファインダーに表示される前記複数の焦点検出領域のうちで、前記焦点検出手段による焦点検出に使用される見掛けの焦点検出領域と、前記焦点検出手段には使用されないが実際に合焦すべき真の焦点検出領域と、を設定する設定手段と、
各焦点検出領域と前記被写体までの距離に関する距離情報を取得する距離情報取得手段と、
前記焦点検出手段による前記見掛けの焦点検出領域に関する焦点検出結果を、前記距離情報取得手段が取得した前記見掛けの焦点検出領域と前記真の焦点検出領域の前記被写体までの距離の差だけ補正し、前記真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なう焦点調節手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記焦点調節手段は、前記距離情報取得手段が取得した前記距離情報に基づいて前記被写体までの距離の差を補正し、補正された前記被写体までの距離の差に基づいて前記真の焦点検出領域が合焦するように焦点調節を行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
各焦点検出領域における撮影レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、
撮影された画像と複数の焦点検出領域とを撮影画面に同時に記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記撮影画面を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される前記撮影画面において特定領域を設定する設定手段と、
前記特定領域から被写体までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
前記記憶手段に記憶された前記撮影画面の撮影に使用された前記複数の焦点検出領域の中の一つの焦点検出領域と前記設定手段が設定した前記特定領域との前記被写体までの距離の差を前記距離情報取得手段が取得した前記距離情報に基づいて補正し、補正された前記被写体までの距離の差に基づいて前記一つの焦点検出領域の焦点状態を補正する焦点調節手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−48032(P2011−48032A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194905(P2009−194905)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】