説明

操作パネル装置および画像形成装置

【課題】画像形成装置の多機能化を維持しながら、操作パネルをコンパクトに構成するとともに、操作者による操作パネルの視認性の向上を図ることを可能とする、操作パネル装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】操作部パネル100は、表面に第1操作キー群が配置された第1操作パネル110と、第1操作パネル110の表面に対して相対的にスライド可能に設けられ、表面に第2操作キー群が配置された第2操作パネル120とを含み、支持部と操作パネル100との間には、支持部に対する操作パネル100の支持角度を変更するための支持角度可変機構が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作パネル装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置に用いられる操作パネルにおいては、モードの切り換えキー、ワンタッチキー等の各種操作キーが設けられている。近年、画像形成装置の多機能化に伴って、配置される操作キーの数量も多くなり、操作パネルが大型化する傾向にある。また、操作パネルの操作面における操作キーの配置も雑然となってきている。
【0003】
また、読取部と作像部との間に形成される空間部に、記録された用紙の排出機能を有する画像形成装置においては、撮像装置の高機能化により操作キーが多くなり、画像形成装置の正面(操作者が操作する側)に、大型の操作パネルが形成される。この場合には、操作者から見て、操作パネルに視線を遮られ上記空間部に排出される用紙を画像形成装置の上方から確認することができない。また、操作パネル自体の視認性の向上も強く要求されている。
【0004】
特許文献1には、ファクシミリ装置等に搭載される操作パネルが開示され、この操作パネルは、複数のキーを備え、本体に対して固定的に取り付けられる操作パネルと、複数のキーを備え、本体にから引き出し可能に取り付けられるワンタッチパネルとを有し、このワンタッチパネルは本体の一側面近傍に開閉可能に配設されている。
【0005】
特許文献2には、車載用操作パネルのキー部を使用頻度の高いキー領域部と使用頻度の低いキー領域部とに分離配列し、移動可能な表示部をスライドさせ、左方向に移動させたときに、使用頻度の高いキー領域部が操作可能となり、右方向へ移動させたときに使用頻度の低いキー領域部が操作可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−337501号公報
【特許文献2】特開平8−72624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
操作パネルの大型化を回避するために、操作パネルを単に小さくするだけでは、ある機能を有する操作キーを削除する必要が生じ、被操作装置に要求される多機能化を妨げる結果となる。
【0008】
また、画像形成装置においては、操作パネルからの指示だけでなく、外部装置であるパソコンからの指示を受けて画像形成装置としての機能を実現させることが多くなってきている。たとえば、画像形成装置においては、パソコンからのプリント出力指示に基づき、記録された用紙を出力する。そのため、使用頻度の少ない操作キーについては、常時露出させておく必要がない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明は、画像形成装置の多機能化を維持しながら、操作パネルをコンパクトに構成するとともに、操作者による操作パネルの視認性の向上を図ることを可能とする、操作パネル装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に基づいた操作パネル装置においては、画像形成装置に対して取り付けられる支持部と、上記支持部に支持され、上記画像形成装置を操作する操作パネルと、を備える画像形成装置に用いられる操作パネル装置であって、上記操作パネルは、上面に第1操作キー群が配置された第1操作パネルと、上記第1操作パネルの上記上面に対して相対的にスライド可能に設けられ、上面に第2操作キー群が配置された第2操作パネルとを含んでいる。
【0011】
上記支持部と上記操作パネルとの間には、上記支持部に対する上記操作パネルの支持角度を変更するための支持角度可変機構が設けられる。
【0012】
他の形態では、上記支持角度可変機構は、上記操作パネルの上記支持部に対する支持角度を変更する際には、上記第1操作パネルと上記第2操作パネルとの相対的なスライドを禁止する機構を含む。
【0013】
他の形態では、上記支持角度可変機構は、上記支持部に対する上記操作パネルの支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態と、上記支持部に対する上記操作パネルの支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態と、が選択可能に設けられ、上記角度変更禁止状態と上記角度変更可能状態とを切り替えるレバーを含む。
【0014】
他の形態では、上記レバーは、上記第1操作パネルに設けられる。
他の形態では、上記レバーの操作方向と、上記操作パネルの支持角度の変更方向とが異なる方向である。
【0015】
他の形態では、当該操作パネル装置の操作者から見て、上記レバーは上記第1操作パネルの右側および左側の両側に設けられる。
【0016】
他の形態では、上記レバーは、上記第1操作パネルに対する上記第2操作パネルのスライド方向とは反対側に設けられる。
【0017】
他の形態では、通常状態においては、上記支持角度可変機構により、上記操作パネルの上記支持部に対する角度の変更は禁止され、上記第1操作パネルと上記第2操作パネルとの相対的なスライドを禁止する機構が作動した場合にのみ、上記操作パネルの上記支持部に対する角度の変更を可能とする。
【0018】
他の形態では、上記支持角度可変機構による、上記操作パネルの上記支持部に対する角度の変更を禁止する機構が上記第1操作パネルに設けられる。
【0019】
他の形態では、上記第1操作パネルと上記第2操作パネルとの相対的な移動を禁止する機構が、上記第1操作パネルに対する上記第2操作パネルのスライド方向とは反対側に設けられる。
【0020】
他の形態では、上記支持部は、上記第1操作パネルを支持する。
他の形態では、上記第2操作パネルは、上記第1操作パネルの上記第1操作キー群を覆う位置と、上記第1操作キー群を露出する位置との間をスライドする。
【0021】
他の形態では、上記支持部は、支持軸と、一端および他端が上記第1操作パネルの下面側に向けて延びるように成形され、上記支持軸が嵌め入れられるコイルばねと有し、上記第1操作パネルの下面には、凹部が設けられ、上記凹部の前側には、その下面に上記コイルばねの一端が固定され、上下方向に移動可能な可動部材が配置され、上記凹部の後側には、上下方向に移動可能な操作レバーが配置され、上記可動部材と上記操作レバーとの間に回転中心を有し、その前端が上記可動部材の上面に当接し、その後端が上記操作レバーの上面に当接するシーソ部材が配置される。
【0022】
上記コイルばねの巻き付け力により、上記可動部材が上方に押し上げられた状態では、上記コイルばねは上記支持軸を締付ける状態となり、上記コイルばねは上記支持軸の軸周りを回動しないため、上記支持部に対する上記操作パネルの支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態が選択される。
【0023】
上記操作レバーが上方に押し上げられた状態では、上記操作レバーにより、上記シーソ部材の上記後端が、上記回転中心を中心に押し上げられて、上記シーソ部材の上記前端が、上記可動部材を下方に押し下げることにより、上記コイルばねの上記支持軸への締付が緩む状態となり、上記コイルばねは上記支持軸の軸周りを回動することが可能となるため、上記支持部に対する上記操作パネルの支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態が選択される。
【0024】
この発明に基づいた画像形成装置においては、上述のいずれかに記載の操作パネル装置を有する。
【発明の効果】
【0025】
この発明に基づいた操作パネル装置および画像形成装置によれば、画像形成装置側の多機能化を維持しながら操作パネルをコンパクトに構成するとともに、操作者による操作パネルの視認性の向上を図ることを可能とする、操作パネル装置および画像形成装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】各実施の形態における操作パネル装置が採用される画像形成装置の全体構成を示す全体斜視図である。
【図2】実施の形態1における操作パネル装置の第2操作パネルが閉じた状態の斜視図である。
【図3】実施の形態1における操作パネル装置の第2操作パネルがスライドし、開いた状態の斜視図である。
【図4】実施の形態1における操作パネル装置の第2操作パネルが閉じた状態の見上げ図である。
【図5】図2中のV−V線矢視断面図であり、実施の形態1における操作パネル装置の支持角度可変機構による角度の変更が禁止された状態を示す断面図である。
【図6】実施の形態1における操作パネル装置の第1操作パネルと第2操作パネルとの相対的な移動を禁止する機構を示す斜視図である。
【図7】実施の形態1における操作パネル装置の第1操作パネルと第2操作パネルとの相対的な移動を禁止する機構を示す見上げ図である。
【図8】実施の形態1における操作パネル装置の支持角度可変機構による角度の変更が許容された状態を示す断面図である。
【図9】実施の形態1における操作パネル装置の支持角度可変機構による角度の変更が許容された状態を示す斜視図である。
【図10】図2中のX−X線矢視断面図であり、実施の形態1における操作パネル装置の支持角度可変機構による角度の変更が禁止された状態を示す断面図である。
【図11】実施の形態2における操作パネル装置の第1操作パネルと第2操作パネルとの相対的なスライドが禁止されていない状態を示す斜視図である。
【図12】実施の形態2における操作パネル装置の第1操作パネルと第2操作パネルとの相対的なスライドが禁止されていない状態を示す断面図である。
【図13】実施の形態2における操作パネル装置の第1操作パネルと第2操作パネルとの相対的な移動が禁止されている状態を示す断面図である。
【図14】実施の形態3における操作パネル装置の角度の変更を禁止する機構が作動している状態を示す斜視図である。
【図15】実施の形態3における操作パネル装置の角度の変更を禁止する機構が作動している状態を示す断面図である。
【図16】実施の形態3における操作パネル装置の角度の変更を禁止する機構が作動していない状態を示す斜視図である。
【図17】実施の形態3における操作パネル装置の角度の変更を禁止する機構が作動していない状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明に基づいた各実施の形態における操作パネル装置および画像形成装置について、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
【0028】
また、各実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。
【0029】
なお、以下の説明においては、画像形成装置1の正面側に操作パネル装置が、図1に示されるような状態において配置された場合に、画像形成装置1の正面側に操作者が位置した場合の、操作者に近い側を「前」とし、操作者から遠い側を「後」とする。操作パネル装置に対して、操作者の右手が位置する方向を「右」、操作者の左手が位置する方向を「左」とする。操作パネルにおいて操作者からの入力操作を受け付ける側の面を「上面」、反対側の面を「下面」とする。また、操作パネルに関連する各部材は、操作パネルに対向する側の面を「上面」とし、操作パネルとは対向しない側の面を「下面」とする。
【0030】
(画像形成装置1の全体構成)
図1は、各実施の形態における操作パネル装置が採用される被操作装置の一例としての画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。画像形成装置1は、原稿を光学的に読取って画像データを得るスキャナ部13と、画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するプリンタ部14とを備える。画像形成装置1の本体上面には、原稿をスキャナ部13に送るフィーダ部17を有し、下部にはプリンタ部14に記録シートを供給する複数の給紙部18を有し、中央部にはプリンタ部14によって画像を印刷された記録シートが排紙されるトレー19を有する。
【0031】
画像形成装置1は、本体上面の正面側(ユーザが対向する側)に、画像形成装置1を操作する操作パネル装置10Aを備える(実施の形態2では、操作パネル装置10B、実施の形態3では、操作パネル装置10C)。操作パネル装置10Aは、複数のキーと、当該キーに対するユーザ(操作者)の操作による各種の指示や、文字、数字などのデータの入力を受付ける操作部と、ユーザに対する指示メニューや取得した画像に関する情報などの表示を行なう液晶等からなる操作ディスプレイとを有する。以下、各実施の形態における操作パネル装置10Aの詳細構造について図を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における操作パネル装置10Aの構成について、図2から図10を参照しながら説明する。まず、図2から図4を参照して、操作パネル装置10Aの外観構成について説明する。なお、図2は、操作パネル装置10Aの第2操作パネルが閉じた状態の斜視図、図3は、操作パネル装置10Aの第2操作パネルがスライドし、開いた状態の斜視図、図4は、操作パネル装置10Aの第2操作パネルが閉じた状態の見上げ図である。
【0033】
図2から図4を参照して、この操作パネル装置10Aは、画像形成装置1に対して取り付けられる支持部500と、この支持部500に支持される操作パネル100とを備える。操作パネル100は、上面に第1操作キー群10bが配置された第1操作パネル110と、この第1操作パネル110の上面に対して相対的にスライド可能に設けられ、上面に第2操作キー群10cおよびタッチパネル式の操作ディスプレイ10aが配置された第2操作パネル120とを含む。
【0034】
図2に示す状態では、第2操作パネル120は、第1操作パネル110の上記第1操作キー群10bを覆う位置を示し、第1操作パネル110の前面操作キー群10dを除き、第1操作パネル110の上面全面が、第2操作パネル120により覆われている。図3に示す状態では、第2操作パネル120が第1操作パネル110に対して、図示において左方向(図中矢印X1方向)にスライドした場合を示し、第1操作パネル110に設けられた第1操作キー群10bが露出した状態を示す。第1操作キー群10b、第2操作キー群10c、および前面操作キー群10dはそれぞれ、複数のキー(ハードキー)を含む。
【0035】
図4を参照して、第1操作パネル110の下面側には、この画像形成装置1に対して第1操作パネル110を固定するための支持部500が設けられている。支持部500は、操作者側の前寄りに設けられ、支持部500に対して操作パネル装置10Aが、操作者側に回動(図中矢印T方向)するように、操作パネル装置10Aの支持角度を変更するための支持角度可変機構を有する。
【0036】
支持部500は、画像形成装置1側に固定される一対の支持部材500a,500bと、第1操作パネル110の下面側に固定される一対の被支持部110a,110bと、支持軸300とを有する。一対の支持部材500a,500bは、操作者から見て左右方向に所定の間隙を隔てて配置されている。一対の被支持部110a,110bは、一対の支持部材500a,500bの内側において、操作者から見て左右方向に所定の間隙を隔てて配置されている。
【0037】
支持軸300は、操作者から見て左右方向に延び、一対の支持部材500a,500bに対して両端が固定され、一対の被支持部110a,110bに対しては回動可能に貫通している。これにより、支持軸300を回転中心として、操作パネル装置10Aが支持軸300の軸芯周りを回動(図中矢印T方向)する。
【0038】
さらに、支持部500は、支持軸300が嵌め入れられるコイルばね400を有する。コイルばね400の両端部は、第1操作パネル110の下面側に向けて延びるように成形されている。コイルばね400の一端400aは、第1操作パネル110の下面側に固定され、コイルばね400の他端400bは、第1操作パネル110の前側の下面側に設けられた可動部材700に固定されている。コイルばね400および可動部材700の動作については後述する。
【0039】
第1操作パネル110の後側の下面側には、操作レバー610が設けられている。本実施の形態における操作レバー610は、第1操作パネル110の後側において左右方向に延びるように設けられるとともに、上下方向に移動可能に設けられている。操作レバー610の動作については後述する。なお、支持部500において、コイルばね400、一対の支持部材500a,500b、一対の被支持部110a,110b、可動部材700、操作レバー610、および後述のシーソ部材800が支持角度可変機構を構成する主な要素となる。
【0040】
次に、図5から図10を参照して、コイルばね400、可動部材700および操作レバー610の動作について説明する。なお、図5は、図2中のV−V線矢視断面図であり、操作パネル装置10Aの支持角度可変機構による角度の変更が禁止された状態を示す断面図、図6は、操作パネル装置10Aの第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的な移動を禁止する機構を示す斜視図、図7は、操作パネル装置10Aの第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的な移動を禁止する機構を示す見上げ図、図8は、操作パネル装置10Aの支持角度可変機構による角度の変更が許容された状態を示す断面図、図9は、操作パネル装置10Aの支持角度可変機構による角度の変更が許容された状態を示す斜視図、図10は、図2中のX−X線矢視断面図であり、操作パネル装置10Aの支持角度可変機構による角度の変更が禁止された状態を示す断面図である。
【0041】
まず、図5および図6を参照して、第1操作パネル110の上面には、左右方向に延びるガイド凸部110bが設けられている。また、第2操作パネル120の下面には、ガイド凸部110bが受け入れられる左右方向に延びるガイド凹部120bが設けられている。ガイド凸部110bとガイド凹部120bとが嵌合することで、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的な左右方向へのスライドが可能となる。
【0042】
第1操作パネル110の下面には、凹部110xが設けられ、凹部110xの前側には、可動部材700が上下方向に移動可能に収容されている。この可動部材700には、上記したように、コイルばね400の他端400bが固定されている。
【0043】
凹部110x内には、左右方向に延びる回転中心Aを有するシーソ部材800が収容されている。シーソ部材800の後端800aは、操作レバー610の上面に当接し、シーソ部材800の前端800bは、可動部材700の上面に当接している。
【0044】
操作レバー610は、第1操作パネル110の下面側に設けられた凹部110xにおいて、上下方向に移動可能に収容されている。操作レバー610の上面の左右には、それぞれ円筒形状の係合突起610aが設けられている。一方、第2操作パネル120の係合突起610aが対向する位置にはそれぞれ、係合突起610aの挿入が可能な係合凹部120aが設けられている。
【0045】
(動作)
次に、図4から図8を参照して、支持部500における、コイルばね400、可動部材700、操作レバー610、および後述のシーソ部材800を用いた支持角度可変機構の動作について説明する。なお、図4および図5は、第2操作パネル120のスライドが禁止されていない状態であり、図6から図8は、第2操作パネル120のスライドが禁止されている状態である。
【0046】
まず、図4および図5を参照して、この状態では、コイルばね400の巻き付け力により、可動部材700が上方に押し上げられた状態である。その結果、コイルばね400は支持軸300を締付ける状態となり、コイルばね400は支持軸300の周りを回動しない。また、可動部材700が上方に押し上げられた状態であるため、シーソ部材800の前端800bは、回転中心Aを中心に上方に持ち上げられた状態となる。その結果、シーソ部材800の後端800aは、回転中心Aを中心に下方に押し下げられる。これにより、操作レバー610は、シーソ部材800の後端800aにより押し下げられる。
【0047】
(通常状態、角度変更禁止、スライド可)
図5に示す状態が、操作パネル装置10Aの通常状態である。コイルばね400は支持軸300を締付ける状態であるため、コイルばね400は支持軸300の周りを回動しない。その結果、操作パネル100も支持軸300の周りを回動せず、支持部500に対する操作パネル100の支持角度の変更が禁止された状態である。
【0048】
一方、操作レバー610は、凹部110xの下方に位置する状態であるため、係合突起610aは、係合凹部120aに嵌め入れられていない。その結果、この状態では、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対してスライド可能な状態となる。
【0049】
(角度変更禁止解除、スライド不可)
次に、図6から図8を参照して、操作者により操作レバー610が押し上げられ(図中矢印P方向)た状態について説明する。この状態では、操作レバー610により、シーソ部材800の後端800aが、回転中心Aを中心に押し上げられる。
【0050】
これにより、図8に良く表れるように、シーソ部材800は、T1方向に回動し、シーソ部材800の前端800bが、可動部材700を下方(図中矢印D方向)に押し下げる。その結果、コイルばね400の支持軸300への締付が緩む状態となるため、コイルばね400は支持軸300の軸周りを回動することが可能となる。その結果、操作パネル100は支持軸300の周りを回動することが可能となり、支持部500に対する操作パネル100の支持角度を変更することが可能となる。
【0051】
また、操作レバー610が凹部110xの上方(図中矢印P方向)に押し上げられた状態では、係合突起610aが係合凹部120aに嵌め入れられた状態となる。その結果、この状態では、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対するスライドが禁止される。
【0052】
コイルばね400による巻き付け方向の付勢力は、常に可動部材700を上方に押し上げる方向に作用している。したがって、操作者が操作レバー610の操作を解除した場合には、図4および図5に示すように、支持部500に対する操作パネル100の支持角度が固定され、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対してスライド可能な状態、本実施の形態における通常状態に復帰することになる。
【0053】
このように、本実施の形態では、操作パネル100の支持部500に対する角度を変更する際には、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構を有している。
【0054】
操作パネル100に設けられる支持角度可変機構は、図4および図5に示した、支持部500に対する操作パネル100の支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態と、図6から図8に示した、支持部500に対する操作パネル100の支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態とが選択可能に設けられ、この角度変更禁止状態と角度変更可能状態とを切り替える操作レバー610が第1操作パネル110の下面側に設けられている。
【0055】
通常状態においては、支持角度可変機構により、操作パネル100の支持部500に対する角度の変更は禁止され、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドは可能とされている。これにより、必要となるときにのみ、第2操作パネル120をスライドさせて、第1操作パネル110の第1操作キー群10bを露出させることができる。その結果、常時露出される第2操作パネル120に設けられる第2操作キー群10cのハードキーの数量を減らすことが可能となる。
【0056】
これにより、画像形成装置1側の多機能化を維持しながら操作パネル100をコンパクトに構成することが可能となる。また、操作パネル100をコンパクトにすることができる結果、画像形成装置1のトレー19に排紙される記録シートの視認性を向上させることも可能となる。
【0057】
また、支持角度可変機構により、操作者は適切な操作パネル100の支持角度調整が可能となり、操作者に対する操作パネル100の視認性の向上を図ることが可能となる。さらに、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構が作動した場合にのみ、操作パネル100の支持部500に対する角度の変更を可能とすることで、操作パネル100の角度変更時には、第1操作パネル110の第1操作キー群10bは第2操作パネル120に覆われた状態となるため、不用意な誤操作を招くこともない。
【0058】
なお、本実施の形態においては、操作者の操作上の利便性を向上させるために、図9および図10に示す、図7および図10の反対側から示す図に良くあらわれるように、操作者の利き手に合わせて操作レバー610の操作が可能なように、第1操作パネル110の左右方向の幅と同じ幅となるように操作レバー610を設けている。
【0059】
しかし、操作レバー610の第1操作パネル110への設置スペースの制約が生じる場合には、第1操作パネル110の左側または右側のいずれか一方にのみ、操作レバー610を設けることも可能である。
【0060】
また、本実施の形態においては、第2操作パネル120を第1操作パネル110に対して左側にスライドさせる構成を採用しているが、スライド方向の左右を反転させて、第2操作パネル120を第1操作パネル110に対して右側にスライドさせる構成の採用も可能である。また、第2操作パネル120の左方向、右方向だけでなく、前方向または後方向へのスライド、左右の斜め前方または左右の斜め後方へのスライドを可能とするスライド機構の採用も可能である。
【0061】
また、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構である係合凹部120aおよび係合突起610aを含む操作レバー610を、第1操作パネル110に対する第2操作パネル120のスライド方向とは反対側に設けるようにすることで、操作レバー610が第2操作パネル120により覆われることはなく、操作レバー610の操作性を確保することができる。
【0062】
また、支持部500を第1操作パネル110に設け、第2操作パネル120を第1操作パネル110に対しスライドさせる構成を採用しているが、支持部500を第2操作パネル120に設け、第1操作パネル110を第2操作パネル120に対しスライドさせる構成を採用してもよい。
【0063】
(実施の形態2)
次に、本実施の形態における操作パネル装置10Bの構成について、図11から図13を参照して説明する。なお、図11および図12は、操作パネル装置10Bの第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドが禁止されていない状態を示す斜視図および断面図、図13は、操作パネル装置10Bの第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドが禁止されている状態を示す断面図である。
【0064】
上記実施の形態1における操作パネル装置10Aにおいては、支持角度可変機構に、操作パネル100の支持部500に対する角度を変更する際には、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構を採用していたが、本実施の形態における操作パネル装置10Bにおいては、操作パネル100の支持角度可変機構と、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドの機構とは何らリンクしていない。
【0065】
操作パネル100の支持角度可変機構は実施の形態1と同じであるため、説明は省略する。ここでは、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する本実施の形態における機構につい説明する。なお、実施の形態1と同一または相当部分については、同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
【0066】
図11および図12を参照して、本実施の形態における操作レバー620は、第1操作パネル110の下面側に設けられた凹部110yにおいて、前後方向(図中矢印S方向)に移動可能に収容されている。したがって、上記実施の形態において、操作レバー610の操作方向(図中矢印P方向)と、操作パネル100の支持角度の変更方向(図中矢印T方向)とは略同じ方向であったが、本実施の形態における操作レバー620の操作方向(図中矢印S方向)と、操作パネル100の支持角度の変更方向(図中矢印T方向)とは異なる方向となる。
【0067】
本実施の形態における操作レバー620には、前方上面から後方下面に向かって傾斜するテーパ溝620mが設けられている。また、凹部110yには、第2操作パネル120に設けられた係合凹部120aに通じる摺動孔110zが設けられている。この摺動孔110zには、係止部材621が嵌め入れられている。係止部材621は、摺動孔110zに沿って摺動する第1摺動部621aと、第1摺動部621aに対して傾斜し操作レバー620のテーパ溝620mに沿って摺動する第2摺動部621bとを有している。
【0068】
図12に示す状態は、操作レバー620が前側に位置する状態であり、係止部材621が押し下げられた状態を示している。図13に示す状態は、凹部110yに沿って操作レバー620を後側方向(図中矢印S1方向)に移動させた状態を示している。操作レバー620を後側に移動させることで、テーパ溝620mに沿って第2摺動部621bが押し上げられる。その結果、第1摺動部621aが第2操作パネル120に設けられた係合凹部120aに嵌合して、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドが禁止される状態となる。
【0069】
(実施の形態3)
次に、本実施の形態における操作パネル装置10Cの構成について、図14から図17を参照して説明する。なお、図14および図15は、操作パネル装置10Cの角度の変更を禁止する機構が作動している状態を示す斜視図および断面図、図16および図17は、操作パネル装置10Cの角度の変更を禁止する機構が作動していない状態を示す斜視図および断面図である。
【0070】
上記実施の形態2における操作パネル装置10Bにおいては、操作パネル100の支持角度可変機構と、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドの機構とは何らリンクしていない構成の一例について説明したが、本実施の形態3においては、再び実施の形態1における操作パネル装置10Aと同様に、支持角度可変機構に、操作パネル100の支持部530に対する角度を変更する際には、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構を採用した場合について説明する。
【0071】
まず、図14および図15を参照して、この操作パネル装置10Cは、画像形成装置1に対して取り付けられる支持部530と、この支持部530に支持される操作パネル100とを備える。操作パネル100の構成は、実施の形態1と同じである。
【0072】
図15を参照して、第1操作パネル110の下面側には、この操作パネル装置10Cを画像形成装置1に対して固定するための支持部530が設けられている。支持部530は、操作パネル装置10Cの操作者側の前寄りに設けられ、支持部530に対して操作パネル装置10Cが操作者側に回動(図中矢印T方向)するように、操作パネル装置10Cの支持角度を変更するための支持角度可変機構を有する。
【0073】
支持部530は、画像形成装置1側に固定される支持部材530aと、第1操作パネル110の下面側に固定される被支持部130と、支持軸330とを有する。支持軸330の外表面には、歯車330aが形成されている。
【0074】
支持軸330は、操作者から見て左右方向に延び、支持部材530aに対して固定され、被支持部130には回動可能に貫通している。これにより、支持軸330を回転中心として、操作パネル装置10Cが支持軸330の軸芯周りを回動(図中矢印T方向)する。
【0075】
また、第1操作パネル110の下面側には、操作レバー630が設けられている。本実施の形態における操作レバー630は、第1操作パネル110の後端側において前後方向に移動可能に設けられている。操作レバー630の前側には、ロック部材900が設けられている。このロック部材900は、下方に延びる第1延在部910と前方に延びる第2延在部920とを有する。
【0076】
第1延在部910には、支持軸330に設けられた歯車330aに係合する突起部910aが設けられている。歯車330aに突起部910aが当接する状態では、操作パネル装置10Cの支持軸330の軸芯周りの回動が禁止される。
【0077】
第2延在部920の第1延在部910との連結部近傍には、上方に延びるロック片930が設けられている。このロック片930の上面には、前側上方から後側下方に向かって傾斜する第1テーパ930tが設けられている。また、ロック片930の第1テーパ930tに対して当接する第2テーパ950tを有するロックピン950が、第1操作パネル110に設けられたピン孔110hに挿入されている。第2テーパ950tは、第1操作パネル110の下面に対して、第1テーパ930tとは逆の傾斜面を有している。なお、ロックピン950には、図示しない付勢手段により、ロック部材900側に付勢される力が作用している。
【0078】
一方、第2操作パネル120には、ロックピン950が対向する位置に、ロックピン950の挿入が可能な係合凹部120aが設けられている。なお、操作レバー630とロック部材900とは、凹部110xの内部において一体的に移動するように連結されている。
【0079】
(動作)
次に、図14から図17を参照して、支持部530における、支持軸330に設けられた歯車330a、操作レバー630、ロック部材900に設けられた突起部910a、およびロックピン950を用いた支持角度可変機構の動作について説明する。
【0080】
(通常状態、角度変更禁止、スライド可)
まず、図14および図15を参照して、この状態では、操作レバー630が、凹部110xの内部において、最も前側(図中矢印S2方向側)に位置し、当接するロック部材900も最も前側に位置している。これにより、ロック部材900の突起部910aが歯車330aに当接する状態となる。その結果、操作パネル装置10Cの支持軸330の軸芯周りの回動が禁止される。
【0081】
また、ロック片930の第1テーパ930tと、ロックピン950の第2テーパ950tとが最も重なる位置となり、ロックピン950は第2操作パネル120に設けた係合凹部120aに嵌め入れられていない。その結果、この状態では、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対してスライド可能な状態となる。
【0082】
(角度変更禁止解除、スライド不可)
次に、図16および図17を参照して、操作者により操作レバー630が後側にスライド(図中矢印S1方向)された状態について説明する。この状態では、ロック部材900の突起部910aの歯車330aへの当接が解除される。その結果、操作パネル100は支持軸330の周りを回動することが可能となり、支持部530に対する操作パネル100の支持角度を変更することが可能となる。
【0083】
また、操作レバー630が後側にスライドされた状態では、ロック片930の第1テーパ930tが後側に移動するにしたがい、第1テーパ930tにより第2テーパ950tが押し上げられ、ロックピン950がピン孔110hに沿って第2操作パネル120側に移動し、ロックピン950が、係合凹部120aに嵌め入れられた状態となる。その結果、この状態では、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対するスライドが禁止される。
【0084】
なお、凹部110xにおいて、操作レバー630およびロック部材900に対して常に前側(図14および図15中の矢印S2方向)に移動させる付勢力を与えておくことで、操作者が操作レバー630の操作を解除した場合には、図14および図15に示す、支持部530に対する操作パネル100の支持角度が固定され、第2操作パネル120は、第1操作パネル110に対してスライド可能な状態、本実施の形態における通常状態に復帰させることができる。
【0085】
以上、本実施の形態における操作パネル装置10Cによっても、操作パネル100の支持部530に対する角度を変更する際には、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構が採用されている。
【0086】
操作パネル100に設けられる支持角度可変機構は、図14および図15に示した、支持部530に対する操作パネル100の支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態と、図16および図17に示した、支持部530に対する操作パネル100の支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態とが選択可能に設けられ、この角度変更禁止状態と角度変更可能状態とを切り替える操作レバー630が第1操作パネル110の下面側に設けられている。
【0087】
通常状態においては、支持角度可変機構により、操作パネル100の支持部530に対する角度の変更は禁止され、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドは可能とされている。これにより、必要となるときにのみ、第2操作パネル120をスライドさせて、第1操作パネル110の第1操作キー群10bを露出させることができる。その結果、常時露出される第2操作パネル120に設けられる第2操作キー群10cのハードキーの数量を減らすことが可能となる。
【0088】
これにより、画像形成装置1側の多機能化を維持しながら操作パネル100をコンパクトに構成することが可能となる。また、操作パネル100をコンパクトにすることができる結果、画像形成装置1のトレー19に排紙される記録シートの視認性を向上させることも可能となる。
【0089】
また、支持角度可変機構により、操作者は適切な操作パネル100の支持角度調整が可能となり、操作者に対する操作パネル100の視認性の向上を図ることが可能となる。さらに、第1操作パネル110と第2操作パネル120との相対的なスライドを禁止する機構が作動した場合にのみ、操作パネル100の支持部530に対する角度の変更を可能とすることで、操作パネル100の角度変更時には、第1操作パネル110の第1操作キー群10bは第2操作パネル120に覆われた状態となるため、不用意な誤操作を招くこともない。
【0090】
なお、本実施の形態において、操作者の利き手に合わせて操作レバー630の操作が可能なように、第1操作パネル110の左右方向の幅と同じ幅となるように操作レバー630を設けてもよい。また、操作レバー630の第1操作パネル110への設置スペースの制約が生じる場合には、第1操作パネル110の左側または右側のいずれか一方にのみ、操作レバー630を設けることも可能である。
【0091】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 画像形成装置、10,10A,10B,10C 操作パネル装置、10a 操作ディスプレイ、10b 第1操作キー群、10c 第2操作キー群、10d 前面操作キー群、13 スキャナ部、14 プリンタ部、17 フィーダ部、18 給紙部、19 トレー、100 操作パネル、110 第1操作パネル、110a,110b,130 被支持部、110b ガイド凸部、110h ピン孔、110x,110y 凹部、110z 摺動孔、120 第2操作パネル、120a 係合凹部、120b ガイド凹部、300,330 支持軸、330a 歯車、400 コイルばね、500,530 支持部、500a,500b,530a 支持部材、610,620,630 操作レバー、610a 係合突起、620m テーパ溝、621 係止部材、621a 第1摺動部、621b 第2摺動部、700 可動部材、800 シーソ部材、800a 後端、800b 前端、900 ロック部材、910 第1延在部、910a 突起部、920 第2延在部、930 ロック片、930t 第1テーパ、950 ロックピン、950t 第2テーパ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に対して取り付けられる支持部と、
前記支持部に支持され、前記画像形成装置を操作する操作パネルと、を備える、画像形成装置に用いられる操作パネル装置であって、
前記操作パネルは、
上面に第1操作キー群が配置された第1操作パネルと、
前記第1操作パネルの前記上面に対して相対的にスライド可能に設けられ、上面に第2操作キー群が配置された第2操作パネルと、を含み、
前記支持部と前記操作パネルとの間には、
前記支持部に対する前記操作パネルの支持角度を変更するための支持角度可変機構が設けられる、操作パネル装置。
【請求項2】
前記支持角度可変機構は、
前記操作パネルの前記支持部に対する支持角度を変更する際には、前記第1操作パネルと前記第2操作パネルとの相対的なスライドを禁止する機構を含む、請求項1に記載の操作パネル装置。
【請求項3】
前記支持角度可変機構は、
前記支持部に対する前記操作パネルの支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態と、
前記支持部に対する前記操作パネルの支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態と、が選択可能に設けられ、
前記角度変更禁止状態と前記角度変更可能状態とを切り替えるレバーを含む、請求項2に記載の操作パネル装置。
【請求項4】
前記レバーは、前記第1操作パネルに設けられる、請求項3に記載の操作パネル装置。
【請求項5】
前記レバーの操作方向と、前記操作パネルの支持角度の変更方向とが異なる方向である、請求項4に記載の操作パネル装置。
【請求項6】
当該操作パネル装置の操作者から見て、前記レバーは前記第1操作パネルの右側および左側の両側に設けられる、請求項4または5に記載の操作パネル装置。
【請求項7】
前記レバーは、前記第1操作パネルに対する前記第2操作パネルのスライド方向とは反対側に設けられる、請求項4または5に記載の操作パネル装置。
【請求項8】
通常状態においては、前記支持角度可変機構により、前記操作パネルの前記支持部に対する角度の変更は禁止され、
前記第1操作パネルと前記第2操作パネルとの相対的なスライドを禁止する機構が作動した場合にのみ、前記操作パネルの前記支持部に対する角度の変更を可能とする、請求項2に記載の操作パネル装置。
【請求項9】
前記支持角度可変機構による、前記操作パネルの前記支持部に対する角度の変更を禁止する機構が前記第1操作パネルに設けられる、請求項8に記載の操作パネル装置。
【請求項10】
前記第1操作パネルと前記第2操作パネルとの相対的な移動を禁止する機構が、前記第1操作パネルに対する前記第2操作パネルのスライド方向とは反対側に設けられる、請求項7から9のいずれかに記載の操作パネル装置。
【請求項11】
前記支持部は、前記第1操作パネルを支持する、請求項1から10のいずれかに記載の操作パネル装置。
【請求項12】
前記第2操作パネルは、前記第1操作パネルの前記第1操作キー群を覆う位置と、前記第1操作キー群を露出する位置との間をスライドする、請求項1から11のいずれかに記載の操作パネル装置。
【請求項13】
前記支持部は、支持軸と、
一端および他端が前記第1操作パネルの下面側に向けて延びるように成形され、前記支持軸が嵌め入れられるコイルばねと、有し、
前記第1操作パネルの下面には、凹部が設けられ、
前記凹部の前側には、その下面に前記コイルばねの一端が固定され、上下方向に移動可能な可動部材が配置され、
前記凹部の後側には、上下方向に移動可能な操作レバーが配置され、
前記可動部材と前記操作レバーとの間に回転中心を有し、その前端が前記可動部材の上面に当接し、その後端が前記操作レバーの上面に当接するシーソ部材が配置され、
前記コイルばねの巻き付け力により、前記可動部材が上方に押し上げられた状態では、前記コイルばねは前記支持軸を締付ける状態となり、前記コイルばねは前記支持軸の軸周りを回動しないため、前記支持部に対する前記操作パネルの支持角度の変更を禁止する角度変更禁止状態が選択され、
前記操作レバーが上方に押し上げられた状態では、前記操作レバーにより、前記シーソ部材の前記後端が、前記回転中心を中心に押し上げられて、前記シーソ部材の前記前端が、前記可動部材を下方に押し下げることにより、前記コイルばねの前記支持軸への締付が緩む状態となり、前記コイルばねは前記支持軸の軸周りを回動することが可能となるため、前記支持部に対する前記操作パネルの支持角度の変更を可能とする角度変更可能状態が選択される、請求項1に記載の操作パネル装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載の操作パネル装置を有する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−198296(P2012−198296A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60966(P2011−60966)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】