説明

操作モード選択装置及びこれを用いた電子機器

【課題】操作頻度が多くとも、長期間、接触信頼性が低下しないとともに、所定のクリック感を維持できる操作モード選択装置を提供する。
【解決手段】第1,第2ホールIC33,34を配置したプリント基板30の上方に、異なる磁極を交互に同一円周上に設けたモード選択用マグネット51を配置した操作ダイヤル60を、回動可能に支持し、操作ダイヤル60を回動させて操作することにより、所定の角度毎にクリック感を操作者に付与しつつ、モード選択用マグネット51の磁極を前記第1,第2ホールIC33,34で検出し、操作ダイヤル60の回動位置を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は操作モード選択装置、特に、携帯電話機、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に組み込まれ、操作モードを選択できる操作モード選択装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作モードを選択できる操作モード選択装置としては、例えば、カメラに組み込まれるモード設定ダイヤル3がある(特許文献1参照)。前記モード設定ダイヤル3は、前記特許文献1の図5および図6に示すように、ダイヤル本体5と、サブフレーム6と、クリック板36と、コード板37とを有している。そして、前記モード設定ダイヤル3では、ダイヤル本体5の回転に伴い、ブラシ39が導体パターン371を摺動し、接触抵抗を変化させて出力信号を切り替えることにより、操作モードを選択していた。
【0003】
また、前記モード設定ダイヤル3は、特許文献1の図7に示すように、クリック板36の凹部361とクリックボール38とを組み合わせることにより、モード選択の操作時においてクリック感を得ていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−107810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述のモード設定ダイヤル3では、操作モードの操作頻度が多いと、疲労によってブラシ39のバネ力が低下し、接触圧力が減少して接触信頼性が低下する。
同様に、操作モードの操作頻度が多いと、クリック板36の凹部361の磨耗によってクリック感が弱くなるという問題点がある。
【0006】
本発明は、前記問題点に鑑み、操作頻度が多くとも、長期間、接触信頼性が低下しないとともに、所定のクリック感を維持できる操作モード選択装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる操作モード選択装置は、前記課題を解決すべく、複数の磁極検出素子を配置したプリント基板の上方に、異なる磁極を交互に同一円周上に設けた少なくとも1個のモード選択用マグネットを配置した操作ダイヤルを、回動可能に支持した操作モード選択装置であって、前記操作ダイヤルを回動させて操作することにより、所定の角度毎にクリック感を操作者に付与しつつ、前記モード選択用マグネットの磁極を前記磁界検出素子で検出し、前記操作ダイヤルの回動位置を出力する構成としてある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、モード選択用マグネットの磁極を前記磁界検出素子で検出し、前記操作ダイヤルの回動位置を出力する構成としてある。このため、操作ダイヤルの操作頻度が多くなっても、従来例のようにバネ力の低下による接触圧の減少がなく、接触信頼性が低下することがない。
【0009】
本発明にかかる実施形態としては、操作ダイヤルに、磁極を交互に同一円周上に設けたクリック感用可動マグネットを配置する一方、前記クリック感用可動マグネットと対向する位置に、同一ピッチで異なる磁極を交互に同一円周上に設けたクリック感用固定マグネットを配置し、前記クリック感用可動マグネットと前記クリック感用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって生じるクリック感を、前記操作ダイヤルに付与する構成としてもよい。
本実施形態によれば、クリック感用可動マグネットとクリック感用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって所望のクリック感が得られる。このため、操作ダイヤルの操作頻度が多くとも、従来例のように磨耗によってクリック感が弱くなることがなく、所望のクリック感を維持できる。
【0010】
本発明にかかる別の実施形態としては、操作ダイヤルに、モード選択用マグネットとクリック感用可動マグネットとを同一円周上に配置しておいてもよい。
本実施形態によれば、モード選択用マグネットとクリック感用可動マグネットとの設置スペースを節約できるので、薄型で小径の操作モード選択装置が得られる。
【0011】
本発明にかかる他の実施形態としては、モード選択用マグネットの磁極と、クリック感用可動マグネットの磁極とを異なるピッチとしてもよい。
本実施形態によれば、磁極を異なしめることによって多種多様なモード設定とクリック感触とが得られる。
【0012】
本発明にかかる異なる実施形態としては、クリック感用可動マグネットの全部または一部を、モード選択用マグネットに兼用してもよい。
本実施形態によれば、クリック感用可動マグネットをモード選択用マグネットに兼用することにより、より一層、多種多様なモード設定が可能になる。
【0013】
本発明にかかる新たな実施形態としては、操作ダイヤルに、磁極を交互に同一円周上に設けた自動復帰用可動マグネットを配置する一方、前記自動復帰用可動マグネットと対向する位置に、同一ピッチで異なる磁極を交互に同一円周上に設けた自動復帰用固定マグネットを配置し、前記自動復帰用可動マグネットと前記自動復帰用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって生じる復帰力で、前記操作ダイヤルを操作前の位置に自動復帰させる構成としてもよい。
本実施形態によれば、自動復帰用可動マグネットと自動復帰用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって生じる復帰力で操作ダイヤルを自動復帰させることができる。このため、操作ダイヤルの操作頻度が多くなっても、構成部品の磨耗,疲労による劣化がなく、動作不良が生じにくい。
また、複数のマグネットを対向するように配置するだけでよい。このため、設計の自由度が大きく、設計しやすいだけでなく、大きな設置スペースを必要とせず、構造が簡単で小型の操作モード選択装置が得られる。
【0014】
本発明にかかる電子機器は、前述の操作モード選択装置を、操作ダイヤルを外部から操作できるようにハウジングに露出させて取り付けた構成としてもよい。
【0015】
本発明によれば、操作ダイヤルの操作頻度が多くなっても、従来例のようにバネ力の低下による接触圧の減少がなく、接触信頼性が低下しない電子機器が得られる。
また、操作ダイヤルの操作頻度が多くとも、従来例のように磨耗によってクリック感が弱くなることがなく、所望のクリック感を維持できる電子機器が得られる。
さらに、複数のマグネットを対向するように配置するだけでよい。このため、設計の自由度が大きく、設計しやすいだけでなく、大きな設置スペースを必要とせず、構造が簡単で小型の電子機器が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1A,1Bは本発明に係る操作モード選択装置の第1実施形態を示す斜視図,底面図である。
【図2】図1Aで示した操作モード選択装置の分解斜視図である。
【図3】図1Aで示した操作モード選択装置の異なる角度から視た分解斜視図である。
【図4】図4A,4Bは図2で示した環状ホルダーの平面図、底面図である。
【図5】図5Aは図1で示した操作モード選択装置の平面図、図5B,5Cは図5Aで示した操作モード選択装置のB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図6】図6Aは図2で示したマグネットの磁極を示す説明図、図6Bは図6Aに基づいて選択できるモードを示す表である。
【図7】本発明に係る操作モード選択装置の第2実施形態を示す分解斜視図である。
【図8】図7で示した操作モード選択装置の異なる角度から視た分解斜視図である。
【図9】図9Aは図7で示した操作モード選択装置の平面図、図9B,9Cは図9Aで示した操作モード選択装置のB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図10】図10A,10Bは本発明に係る操作モード選択装置の第3実施形態を示す斜視図,底面図である。
【図11】図10Aで示した操作モード選択装置の分解斜視図である。
【図12】図10Aで示した操作モード選択装置の異なる角度から視た分解斜視図である。
【図13】図13Aは図10で示した操作モード選択装置の平面図、図10B,10Cは図10Aで示した操作モード選択装置のB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図14】図14Aは図11で示したマグネットの磁極を示す説明図、図14Bは図14Aに基づいて選択できるモードを示す表である。
【図15】図15Aは図14で示したマグネットの磁極の変形例を示す説明図、図15Bは図15Aに基づいて選択できるモードを示す表である。
【図16】図16A,16Bは本発明に係る操作モード選択装置の第4実施形態を示す斜視図,底面図である。
【図17】図16Aで示した操作モード選択装置の分解斜視図である。
【図18】図16Aで示した操作モード選択装置の異なる角度から視た分解斜視図である。
【図19】図19Aは図16で示した操作モード選択装置の平面図、図19B,19Cは図19Aで示した操作モード選択装置のB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図20】図20Aは図17で示したマグネットの磁極を示す説明図、図20Bは図20Aに基づいて選択できるモードを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る操作モード選択装置の実施形態を図1ないし図20の添付図面に従って説明する。
第1実施形態は、図1ないし図6に示すように、略C字形の摺動シート20およびフレキシブルな帯状プリント基板30を貼着一体化したベース10と、クリック感用固定マグネット50を装着し、前記ベース10にカシメ固定した環状ホルダー40と、モード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を一体に組み付けた操作ダイヤル60と、押しボタン70と、からなるものである。
【0018】
ベース10は、図2に示すように、薄板金属材からなる円板であり、同一円周上に均等なピッチでカシメ孔11を設けてある。
【0019】
摺動シート20は、前記ベース10を被覆可能な略C字形状を有するとともに、前記ベース10のカシメ孔11に対応する位置にカシメ孔21を設けてある。
【0020】
プリント基板30は、その一端部に接続部31を形成してある一方、その他端部に押しボタンスイッチ32を実装するとともに、前記押しボタンスイッチ32の近傍には第1,第2ホールIC33,34を実装してある。なお、前記摺動シート20と前記プリトン基板30とは、後述する操作ダイヤル60が円滑に摺動できるように、同一厚さ寸法を有している。
【0021】
環状ホルダー40は、図2ないし図4に示すように、大径の外周リング41と小径の内周リング43とを同心円上に配置するとともに、一対の連結部42,42を介して一体化してある。
前記外周リング41は、その上面の内周縁部に環状リブ41aを突設するとともに、その上面にクリック感用固定マグネット50を組み付けるための切り欠き部41bを形成してある。また、前記外周リング41は、図3に示すように、その下面のうち、前記ベース10のカシメ孔11に対応する位置にカシメ突起44を設けてあるとともに、前記第1,第2ホールIC33,34に対応する位置に逃げ部45を形成してある。前記逃げ部45には、外周リング41の強度を確保するための支持突起45aを突設してある。
なお、説明の便宜上、図2ないし図4のカシメ突起44はカシメられた状態を図示している。
【0022】
前記内周リング43は、図4に示すように、その内周縁部に軸心に沿って一対の嵌合用縦溝46,46を対向するように設けるとともに、前記係合用縦溝46,46の近傍に空回り防止用凹部46a,46aをそれぞれ設けてある。また、前記内周リング40は、その外周縁部に軸心に沿って一対の嵌合用縦溝47,47を対向するように設けるとともに、前記嵌合用縦溝47,47に隣接するように抜け止め突起47a,47aをそれぞれ設けてある。
【0023】
前記クリック感用固定マグネット50は、例えば、射出成形用磁性材料を円弧状に成形した後、N極,S極を交互に磁化したものである。例えば、90度の角度を有する円弧形状のクリック感用固定マグネット50に6極の磁極を併存するように磁化してもよい。
なお、操作ダイヤル60の操作感触は、前記クリック感用固定マグネット50の円弧長さを変えて調整できる。また、着磁作業は半径方向に限らず、軸心方向に行ってもよい。
【0024】
前記モード選択用マグネット51は、図6に示すように、半円弧状に形成した磁性材料を60度ずつS極、N極、S極に磁化したものである。一方、前記クリック感用可動マグネット52は、半円弧状に形成した磁性材料を15度ずつS極、N極を交互に磁化し、計12極の極性を有している。
【0025】
前記操作ダイヤル60は、図2に示すように、嵌合孔61を有するとともに、前記ベース10を被覆可能なドーナッツ形状を有している。そして、前記操作ダイヤル60は、その外周面に操作用突起62を設けてあるとともに、目印用切り欠き部63を形成してある。また、前記操作ダイヤル60は、図3に示すように、その底面に前記モード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を嵌合できる環状溝64を有するとともに、前記環状溝64の内周縁部から嵌合用爪部65,65を中心に向けて突設してある。
【0026】
前記押しボタン70は、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に嵌合可能な外径を有し、その下面中央に突設した軸部71の下端面に操作用突起72を突設してあるとともに、前記軸部71の下面縁部から係合用突起73,73を側方に突設してある。
【0027】
次に、前述の構成部品の組立工程について説明する。
まず、ベース10に摺動シート20とプリント基板30とを貼着一体化する。一方、環状ホルダー40の切り欠き部41bにクリック感用固定マグネット50を所定の位置に位置決めして固定する一方、操作ダイヤル60の環状溝64にモード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を嵌合,固定する。そして、環状ホルダー40の嵌合用縦溝47に操作ダイヤル60の嵌合用爪部65を落とし込んだ後、前記操作ダイヤル60を半時計回り方向に回転し、前記嵌合用爪部64を抜け止め用突起47aを乗り越えさせることにより、前記環状ホルダーに40に前記操作ダイヤル60を回動可能に抜け止めする。ついで、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に押しボタン70を嵌合するとともに、環状ホルダー40の係合用縦溝46に押しボタン70の係合用突起73を嵌合する。そして、前記押しボタン70を押し下げつつ、反時計回り方向に回動し、前記係合用突起73を空回り防止用凹部46aに係合する。最後に、環状ホルダー40のカシメ突起44を前記ベース10のカシメ孔11に挿入してカシメ固定することにより、組立作業が完了する。
【0028】
そして、前述の構成からなる操作モード選択装置をデジタルカメラのハウジング(図示せず)に組み付けた場合の操作方法について説明する。
操作ダイヤル60を回すことにより、前記デジタルカメラのハウジングのうち、前記操作ダイヤル60の周囲に表示された操作モード(図示せず)と前記操作ダイヤル60の目印用切り欠き部63とを合わせる。その際に、操作ダイヤル60を前記環状ホルダー40の軸心を中心として回動することにより、摺動シート20およびプリント基板30上を操作ダイヤル60が摺動する。特に、前記操作ダイヤル60を15度ずつ回動することにより、クリック感用固定マグネット50とクリック感用可動マグネット52との相互の反発力および吸引力とでクリック感が得られる。また、図6に示すように、前記操作ダイヤル60と一体なモード選択用マグネット51は一対の第1,第2ホールIC33,34の上方に位置するため、モード選択用マグネット51の磁極を前記第1,第2ホールIC33,34がそれぞれ検知する。
したがって、操作ダイヤル60を30度ずつ回動させることにより、クリック感を感じつつ、4つのモードを検出でき、その検出結果は図示しない制御回路を介して出力され、所望のモードを選択できる。
ついで、押しボタン70を押すことにより、押しボタンスイッチ32を駆動し、選択したモードを出力する。
【0029】
第2実施形態は、図7ないし図9に示すように、前述の第1実施形態と動作原理は同じであるが、主に操作ダイヤル60および押しボタン70の取付構造が異なっている。なお、同一部品には同一番号を附して説明を省略する。
すなわち、第2実施形態に係る操作モード選択装置は、略C字形の摺動シート20およびフレキシブルな帯状プリント基板30を貼着一体化したベース10と、クリック感用固定マグネット50を装着し、前記ベース10にカシメ固定した環状ホルダー40と、モード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を一体に組み付けた操作ダイヤル60と、前記ベース10に係合,固定し、前記操作ダイヤル60を抜け止めする固定リング80と、前記固定リング80に押し下げ可能に抜け止めした押しボタン70と、からなるものである。
【0030】
ベース10は、図7に示すように、薄板金属材からなる円板であり、同一円周上に均等なピッチでカシメ孔11を設けてある。また、前記ベース10は軸心を中心にして対向する位置に一対の略T字形状の弾性爪部12,12を切り起こしてある。
【0031】
摺動シート20は、第1実施形態と同様、前記ベース10を被覆可能な略C字形状を有するとともに、前記ベース10のカシメ孔11に対応する位置にカシメ孔21を設けてある。
【0032】
プリント基板30は、その一端部に接続部31を形成してある一方、その他端部に押しボタンスイッチ32を実装するとともに、前記押しボタンスイッチ32の近傍に第1,第2ホールIC33,34を実装してある。なお、前記摺動シート20と前記プリトン基板30とは、後述する操作ダイヤル60が円滑に摺動できるように、同一厚さ寸法を有している。また、前記プリント基板30は、前記ベース10の弾性爪部12,12と対応する位置に切り欠き部35および嵌合孔36を設けてある。
【0033】
環状ホルダー40は、図7に示すように、外周リング41の上面の内周縁部に環状リブ41aを突設するとともに、その上面にクリック感用固定マグネット50を組み付ける切り欠き部41bを形成してある。また、前記外周リング41は、図8に示すように、その下面のうち、前記ベース10のカシメ孔11に対応する位置にカシメ突起44を設けてあるとともに、前記第1,第2ホールIC33,34に対応する位置に逃げ部45を形成してある。前記逃げ部45には、外周リング41の強度を確保するための支持突起45aを突設してある。なお、説明の便宜上、図7および図8におけるカシメ突起44はカシメられた状態で図示されている。
【0034】
前記クリック感用固定マグネット50、前記モード選択用マグネット51、および、前記クリック感用可動マグネット52は、前述の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0035】
前記操作ダイヤル60は、図7に示すように、嵌合孔61を有するとともに、前記ベース10を被覆可能な平面略ドーナッツ形状を有している。そして、前記操作ダイヤル60は、その外周面に操作用突起62を設けてあるとともに、目印用切り欠き部63を形成してある。一方、前記操作ダイヤル60は、図8に示すように、その底面に前記モード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を嵌合できる環状溝64を形成するとともに、前記環状溝64の内周縁部に沿って嵌合用環状リブ66を設けてある。
【0036】
前記固定リング80は、図7に示すように、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に嵌合可能な外径を有し、その内周面に一対の嵌合用縦溝81,81を対向するように設けるとともに、前記係合用縦溝81,81の近傍に空回り防止用凹部82,82をそれぞれ設けてある。さらに、前記固定リング80は、図8に示すように、その内周面の下端縁部から下方に支持突部83,83を突設するとともに、前記支持突部83の外側面に略T字形状の係合溝部84を形成してある。
【0037】
前記押しボタン70は、図7に示すように、操作ダイヤル60の嵌合孔61に嵌合可能な外径を有するとともに、その下面に前記固定リング80に嵌合可能な軸部71を突設してある(図8)。そして、前記軸部71は、その下端面の中央に操作用突起72を突設してあるとともに、前記軸部71の下端面の縁部から係合用突起73,73を側方に突設してある。
【0038】
次に、前述の構成部品の組立工程について説明する。
まず、ベース10に摺動シート20とプリント基板30とを貼着一体化する。一方、環状ホルダー40の切り欠き部41bにクリック感用固定マグネット50を所定の位置に位置決めして固定する。そして、前記環状ホルダー40のカシメ突起44をベース10のカシメ孔11にカシメ固定する。
一方、操作ダイヤル60の環状溝64にモード選択用マグネット51およびクリック感用可動マグネット52を嵌合,固定する。そして、固定リング80の嵌合用縦溝81に押しボタン70の係合用突起73を係合し、反時計方向に回すことにより、前記係合用突起73を空回り防止用凹部82,82に係合して回り止めする。さらに、前記環状ホルダー40内に操作ダイヤル60の嵌合用環状リブ66を嵌合して位置決めする。ついで、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に前記固定リング80を嵌合し、固定リング80の支持突部83,83で前記ベース10の弾性爪部12,12を外方に押し広げつつ、前記支持突部83の係合溝部84に弾性爪部12を弾性係合させる。これにより、前記操作ダイヤル60が回動可能に抜け止めされ、組立作業が完了する。
【0039】
なお、操作方法は、前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【0040】
第3実施形態は、図10ないし図15に示すように、クリック感用固定マグネット110を組み付けたベース100と、前記ベース100に貼着一体化されるプリント基板120と、クリック感用可動マグネット140およびモード選択用マグネット141を組み付けた操作ダイヤル150と、前記ベース100にカシメ固定され、前記操作ダイヤル150を抜け止めする筒状カシメ用リング161と、筒状カシメ用リング161を目隠しするドーナッツ状カバー164と、からなる。
【0041】
前記ベース100は、図11に示すように、金属成形品であり、その中央部に設けた貫通孔101の外周縁部に突設した環状リブ102の外側に、後述するクリック感用固定マグネット110を嵌め込める嵌合溝105と、逃げ部106,107,108を形成してある。さらに、前記ベース10は、その上面の外周縁部に、位置規制用突条103,104を設けてある。
【0042】
クリック感用固定マグネット110は、前述の第1実施形態と同様であり、例えば、射出成形用磁性材料を円弧状に成形した後、N極,S極を着磁したものである。例えば、図14に示すように、90度の角度を有する円弧形状のクリック感用固定マグネット110に6極の磁極を交互に着磁してもよい。
なお、操作ダイヤル150の操作感触は、前記クリック感用マグネット110の円弧長さを変えて調整できる。また、着磁作業は半径方向に限らず、軸心方向に行ってもよい。
【0043】
プリント基板120は平面略C字形状を有し、接続部121を延在したものである。特に、前記プリント基板120は、図12に示すように、前記ベース100の逃げ部106,107,108に対応する位置に第1,第2,第3ホールIC122,123,124を装着してある。
【0044】
前記ベース100に貼着一体化されたプリント基板120上に摺動シート131が配置されるとともに、前記環状リブ102の外周面に摺動リング130が組み付けられる。
【0045】
前記クリック感用およびモード選択用可動マグネット140は、図14に示すように、210度の半円弧状に形成した磁性材料を15度ずつS極、N極を交互に着磁し、計14極の極性を有している。一方、前記モード選択用マグネット141は、120度の半円弧状に形成した磁性材料を60度ずつS極、N極に着磁したものである。
【0046】
前記操作ダイヤル150は、図11に示すように、嵌合孔151を有するとともに、前記ベース100を被覆可能な平面略ドーナッツ形状を有している。そして、前記操作ダイヤル150は、前記嵌合孔151の外周縁部に嵌合用段部152,153を順次形成してあるとともに、その外側面に回り止め用突起154を突設してある。一方、前記操作ダイヤル60は、図12に示すように、その底面に、前記クリック感用およびモード選択用可動マグネット140およびモード選択用可動マグネット141を嵌合できる円弧溝155,156を形成してある。
【0047】
前記筒状カシメ用リング161は、前記操作ダイヤル150の嵌合孔151に嵌合可能であり、その上端部に嵌合用段部152に摺動シート160を介して係合可能な抜け止め用リブ162を形成するとともに、その下端部をカシメ部163としてある。そして、前記操作ダイヤル150の嵌合用段部にカバー164を貼着一体化することにより、前記筒状カシメ用リング161を目隠しできる。なお、説明の便宜上、図11および図12には、カシメ部163をカシメた状態で図示してある。
【0048】
次に、前述の構成部品の組立工程について説明する。
まず、ベース100の嵌合溝105にクリック感用固定マグネット110を嵌合,固定するとともに、プリント基板120を所定の位置に貼着一体化した後、摺動シート131および摺動リング130を組み付ける。一方、操作ダイヤル150の嵌合溝155,156にクリック感用およびモード選択用可動マグネット140,モード選択用マグネット141を嵌合,固定する。ついで、前記操作ダイヤル150の嵌合孔151に摺動シート160を介して筒状カシメ用リング161を嵌合するとともに、ベース100の嵌合孔101に嵌合してカシメ固定する。最後に、前記操作ダイヤル150の嵌合用段部153にカバー164を貼り付けることにより、組立作業が完了する。
【0049】
そして、前述の構成からなる操作モード選択装置をデジタルカメラのハウジング(図示せず)に組み付けた場合の操作方法について説明する。なお、前記操作ダイヤル150の嵌合孔151には、図示しない撮影用レンズが組み付けられている。
まず、操作ダイヤル150を回すことにより、前記デジタルカメラのハウジングのうち、前記操作ダイヤル150の周囲に表示された操作モード(図示せず)と前記操作ダイヤル150の回り止め用突起154とを合わせる。その際に、操作ダイヤル150は前記ベース100の軸心を中心として回動するとともに、摺動シート131、摺動リング130および摺動シート160の表面を摺動する。特に、前記操作ダイヤル150を15度ずつ回動することにより、クリック感用固定マグネット110とクリック感用およびモード選択用可動マグネット140との相互の反発力および吸引力でクリック感が発生する。
また、前記操作ダイヤル150と一体なモード選択用可動マグネット141は第1,第2,第3ホールIC122,123,124上に位置するため、前記第1,第2,第3ホールIC122,123,124が直上の磁極をそれぞれ検出する。
したがって、図14に図示するように、操作ダイヤル150を30度ずつ回動することにより、クリック感を感じつつ、5つのモードを検出でき、その検出結果は図示しない制御回路を介して出力され、所望のモードを選択できる。そして、図示しないハウジングに取り付けたシャッタースイッチを押すことにより、撮影できる。
なお、本実施形態では、操作ダイヤル150の回り止め用突起154がベース100の位置規制用突条103,104にそれぞれ当接することにより、過回転による故障を防止できる。
【0050】
また、本実施形態の応用例としては、例えば、図15に示すように、ベース100に対する前記第1,第2,第3ホールIC122,123,124の取付位置を調整する。一方、操作ダイヤル150にクリック感用およびモード選択用可動マグネット140、モード選択用可動マグネット141,142を組み付けることにより、6つの操作モードを選択できる操作モード選択装置が得られる。
【0051】
第4実施形態は、図16ないし図20に示すように、自動復帰用マグネット210およびクリック感用固定マグネット211を組み付けたベース200と、前記ベース200に貼着一体化されるプリント基板220と、クリック感用およびモード選択用可動マグネット255,256を下面に同一円周上に組み付けた操作ダイヤル受け具250と、下面に信号用可動マグネットとしても機能する自動復帰用可動マグネット267,268を同一円周上に配置し、前記操作ダイヤル受け具250に回動自在に支持される環状の操作ダイヤル260と、前記操作ダイヤル260の嵌合孔261に嵌合され、前記ベース200の嵌合孔201にカシメ固定される筒状カシメ用リング271と、前記筒状カシメ用リング271を目隠しするためのドーナッツ状カバー274と、からなる。
【0052】
前記ベース200は、図17および図18に示すように、平面略ドーナッツ形状の金属成形品であり、嵌合孔201の外周縁部に形成した環状リブ202の外側に、円弧状の仕切り壁203および前記仕切り壁203と同一円周上に支持用突起208を不連続に突設してある。さらに、前記ベース200の上面外周縁部には回り止め用突起204および回り止め用突条205を突設してある。また、前記環状リブ202と仕切り壁203との間に円弧状の嵌合溝206を形成してあるとともに、前記仕切り壁203と回り止め用突条205との間に円弧状の嵌合溝207を形成してある。また、前記ベース200は、その外周縁部に後述するホールICを嵌合できるように逃げ部209a、209b、209c、209dを形成してある。
【0053】
前記ベース200の円弧状嵌合溝206,207には、円弧状の自動復帰用固定マグネット210,クリック感用固定マグネット211をそれぞれ嵌合一体化してある。前記自動復帰用固定マグネット210,前記クリック感用固定マグネット211は、射出成形用磁性材で円弧状に成形した後、均等のピッチでN極,S極を交互に磁化してある。そして、前記自動復帰用マグネット210,前記クリック感用固定マグネット211は所定のピッチずらして組み付けられている。
【0054】
前記プリント基板220は平面略C字形状を有し、接続部221を外方に延在したものである。特に、前記プリント基板220は、図18に示すように、前記ベース200の逃げ部209a,209b,209c,209dに対応する位置に、第1,第2,第3,第4ホールIC222,223,224,225を、それぞれ装着してある。ただし、第4ホールIC225は、同一円周上に配置された第1,第2,第3ホールIC222,223,224よりも内側に配置され、前記ベース200の嵌合溝206と同一円周上に位置する配置となっている。また、前記ベース200の支持用突起208に対応する位置に嵌合用スリット226をそれぞれ形成してある。
【0055】
前記プリント基板220、自動復帰用固定マグネット210およびクリック感用固定マグネット211は摺動シート230で被覆される。一方、前記環状リブ202および前記仕切り壁203の外周面には摺動リング240,241がそれぞれ組み付けられる。
【0056】
操作ダイヤル受け具250は、前記ベース200の回り止め用突条205および回り止め用突起204の内側に嵌合可能な外径を有するとともに、その内周縁部に後述する操作ダイヤル260を嵌合できる環状段部251を有している。また、前記操作ダイヤル受け具250は、その外側面にモード選択用突起252を突設してある。さらに、前記操作ダイヤル250は、その下面に、円弧状のクリック感用およびモード選択用可動マグネット255,256を同一円周上に配置できる嵌合溝253,254を形成してある。前記クリック感用およびモード選択用可動マグネット255,256は、射出成形用磁性材で円弧状に成形した後、それぞれ均等のピッチでN極,S極を交互に着磁してある。
【0057】
前記操作ダイヤル260は、図17に示すように、前記操作ダイヤル受け具250に組み付け可能な平面略ドーナッツ形状を有し、その上面に一対の操作用突起264,264を突設するとともに、その内周縁部に係合用段部262および嵌合用段部263を設けてある。また、前記操作ダイヤル260は、図18に示すように、その下面の内周近傍に、信号用可動マグネットとしても機能する自動復帰用可動マグネット267,268を嵌合するための嵌合溝265,266を同一円周上に形成してある。さらに、前記操作ダイヤル260は、前記操作用突起264の直下に位置するように位置規制用突起264aを側方に突設してある。そして、前記操作ダイヤル260は、リング状摺動シート257を介して操作ダイヤル受け具250に回動可能に配置されている。
【0058】
前記筒状カシメリング271は、その上方開口縁部に環状リブ272を側方に延在してある一方、その下端部を前記ベース200の嵌合孔201に嵌合してカシメ可能なカシメ部273としてある。なお、説明の便宜上、図17および図18において、カシメ部273はカシメた状態で図示されている。
【0059】
前記ドーナッツ状カバー274は、筒状カシメリング271を被覆可能な内径寸法を有するとともに、前記操作ダイヤル260の嵌合用段部263に嵌合可能な外径寸法を有している。
【0060】
次に、前述の構成部品の組立工程について説明する。
まず、前記ベース200の嵌合溝206,207に自動復帰用固定マグネット210,クリック感用固定マグネット211をそれぞれ嵌合,固定する。一方、前記ベース200のプリント基板220の嵌合用スリット226を支持用突起208に嵌合して貼着一体化することにより、前記ベース200の逃げ部209a、209b、209c、209dに第1,第2,第3,第4ホールIC222,223,224,225をそれぞれ嵌合する。
【0061】
ついで、摺動シート230の嵌合用スリット231,232を仕切り壁203および支持用突起208にそれぞれ嵌合して位置決めする。さらに、前記環状リブ202の外周面に摺動リング240を嵌合するとともに、前記仕切り壁203の外周面に摺動リング241を嵌合する。
【0062】
前記クリック感用およびモード選択用可動マグネット255,256を組み込んだ操作ダイヤル受け具250を、前記ベース200の仕切り壁203と回り止め用突条205との間に嵌合する。そして、前記自動復帰用(信号用)可動マグネット267,268を組み込んだ操作ダイヤル260を、リング状摺動シート257を介し、前記操作ダイヤル受け具250の環状段部251に嵌合する。ついで、前記操作ダイヤル260の嵌合用段部262に摺動リング270を位置決めし、嵌合孔261に筒状カシメリング271を嵌め込んだ状態でベース200の嵌合孔201からカシメ部273を突出させ、カシメ固定する。これにより、操作ダイヤル260の嵌合用段部262に筒状カシメリング271の環状リブ272が係合し、前記ベース200に操作ダイヤル260が回動可能に抜け止めされる。最後に、筒状カシメリング271の環状リブ272にドーナッツ状カバー274を貼着一体化することにより、組立作業が完了する。
【0063】
これにより、図19に示すように、モード選択用可動マグネット255,256および自動復帰用(信号用)可動マグネット267,268は同一平面に位置する。そして、第1,第2,第3ホールIC222,223,224の上方をモード選択用可動マグネット255,256が回動可能である。一方、第4ホールIC225の上方および自動復帰用マグネット210の上方を、自動復帰用(信号用)可動マグネット267,268がそれぞれ回動可能である。また、操作ダイヤル260の位置規制用突起264a,264aは、仕切り壁203,支持用突起208の端部にそれぞれ当接可能となっている。
【0064】
次に、前述構成からなる操作モード選択装置をデジタルカメラのハウジング(図示せず)内に組み付けた場合の操作方法について説明する。なお、前記操作ダイヤル260の嵌合孔261には、図示しない撮影用レンズが組み付けられている。
まず、操作ダイヤル受け具250を回すことにより、前記デジタルカメラのハウジングのうち、前記操作ダイヤル受け具250の周囲に表示された操作モード(図示せず)と、前記操作ダイヤル受け具250のモード選択用突起252とを合わせる。その際に、クリック感用固定マグネット211とクリック感用およびモード選択用マグネット255,256との間の吸引力,反発力によって所望のクリック感が得られる。また、前記クリック感用およびモード選択用マグネット255,256の磁極を、その下方側に位置するホールIC222,223,224がそれぞれ検出し、制御回路を介して所定の信号を出力する。このため、前述の実施形態と同様、多数の操作モードから所望の操作モードを選択できる。
なお、本実施形態では、操作ダイヤル受け具250を所定の角度以上に回動すると、そのモード選択用突起252が、回り止め用突起204または回り止め用突条205に当接し、過回転による故障を防止できる。
【0065】
また、位置規制用突起264aが仕切り壁203または支持用突起208の端部にそれぞれ当接するまで操作ダイヤル260を回動させる。例えば、図20Aに示すように、操作ダイヤル260を方向1に回動させると、自動復帰用マグネット268のN極がホールIC225の上方に位置する。このため、前記ホールIC225がN極を検出し、信号を出力する。一方、操作ダイヤル260を方向2に回動させると、自動復帰用マグネット267のS極がホールIC225の上方に位置する。このため、前記ホールIC225がS極を検出し、信号を出力する。このため、本実施形態に係るモード選択装置によれば、回動方向に基づいて異なる信号を出力できる。この結果、例えば、デジタルカメラのレンズをズームアップあるいはズームダウンさせることが可能となる。
【0066】
さらに、前記位置規制用突起264aが仕切り壁203または支持用突起208の端部にそれぞれ当接する位置まで操作ダイヤル260を回動すると、自動復帰用固定マグネット210と自動復帰用可動マグネット267あるいは自動復帰用可動マグネット268とが同極同士で対向する。このため、元の状態に操作ダイヤル260を復帰させようとする復帰力が発生する。この結果、前記操作ダイヤル260から操作者が手を離すと、操作ダイヤル260は摺動シート257を介して操作ダイヤル受け具250上を摺動し、元の状態に復帰する。
本実施形態では、マグネット同士の磁力を利用して操作ダイヤル260を復帰させることができる。このため、例えば、弾性バネ材のバネ力を利用する場合よりも、磨耗や疲労による劣化がなく、設計が容易であるとともに、構造が簡単で小型の操作モード選択装置を得られるという利点がある。
【0067】
なお、前述の実施形態では、操作ダイヤルあるいは操作ダイヤル受け具のクリック感をマグネットの磁力で得る場合について説明したが、必ずしもこれに限らず、クリック感を機械的構造で得るようにしてもよい。例えば、操作ダイヤルあるいは操作ダイヤル受け具に設けた凹凸部を、ベースに設けた凸凹部に係合してクリック感を得るとともに、位置決めできるようにしてもよい。
また、磁界検出素子は、磁力の変化を検出できるものであればよく、必ずしもホールICに限定するものではなく、他の検出素子を使用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明に係る操作モード選択装置は、携帯電話機に限らず、デジタルカメラ、ビデオカメラ、オーディオ機器等の電子機器に適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0069】
10:ベース
20:摺動シート
30:プリント基板
33,34:第1,第2ホールIC
40:環状ホルダー
50:クリック感用固定マグネット
51:モード選択用マグネット
52:クリック感用可動マグネット
60:操作ダイヤル
70:押しボタン
100:ベース
110:クリック感用固定マグネット
120:プリント基板
131:摺動シート
140:クリック感用およびモード選択用可動マグネット
141:モード選択用可動マグネット
150:操作ダイヤル
161:筒状カシメ用リング
200:ベース
210:自動復帰用固定マグネット
211:クリック感用固定マグネット
220:プリント基板
230:摺動シート
222,223,224,225:第1,第2,第3,第4ホールIC
255,256:モード選択用可動マグネット
250:操作ダイヤル受け具
257:摺動シート
260:操作ダイヤル
264a:位置規制用突起
267,268:自動復帰用(信号用)可動マグネット
271:筒状カシメ用リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁極検出素子を配置したプリント基板の上方に、異なる磁極を交互に同一円周上に設けた少なくとも1個のモード選択用マグネットを配置した操作ダイヤルを、回動可能に支持した操作モード選択装置であって、
前記操作ダイヤルを回動させて操作することにより、所定の角度毎にクリック感を操作者に付与しつつ、前記モード選択用マグネットの磁極を前記磁界検出素子で検出し、前記操作ダイヤルの回動位置を出力することを特徴とする操作モード選択装置。
【請求項2】
操作ダイヤルに、磁極を交互に同一円周上に設けたクリック感用可動マグネットを配置する一方、前記クリック感用可動マグネットと対向する位置に、同一ピッチで異なる磁極を交互に同一円周上に設けたクリック感用固定マグネットを配置し、
前記クリック感用可動マグネットと前記クリック感用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって生じるクリック感を、前記操作ダイヤルに付与することを特徴とする請求項1に記載の操作モード選択装置。
【請求項3】
操作ダイヤルに、モード選択用マグネットとクリック感用可動マグネットとを同一円周上に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の操作モード選択装置。
【請求項4】
モード選択用マグネットの磁極と、クリック感用可動マグネットの磁極とを異なるピッチとしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の操作モード選択装置。
【請求項5】
クリック感用可動マグネットの全部または一部を、モード選択用マグネットに兼用することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の操作モード選択装置。
【請求項6】
操作ダイヤルに、磁極を交互に同一円周上に設けた自動復帰用可動マグネットを配置する一方、前記自動復帰用可動マグネットと対向する位置に、同一ピッチで異なる磁極を交互に同一円周上に設けた自動復帰用固定マグネットを配置し、
前記自動復帰用可動マグネットと前記自動復帰用固定マグネットとの間の吸引力,反発力によって生じる復帰力で、前記操作ダイヤルを操作前の位置に自動復帰させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の操作モード選択装置。
【請求項7】
請求項1ないし6に記載の操作モード選択装置を、操作ダイヤルを外部から操作できるようにハウジングに露出させて取り付けたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−176971(P2010−176971A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16971(P2009−16971)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】