操作入力装置およびこれを用いた電子機器
【課題】ハウジング内への浸水を防止できる操作入力装置を提供する。
【解決手段】プリント基板20と操作リング50との間に弾性防水材40を配置し、前記弾性防水材40の外周縁部に設けた肉厚部47を、ベース10の上面とハウジング80の天井面とで挟持した。
【解決手段】プリント基板20と操作リング50との間に弾性防水材40を配置し、前記弾性防水材40の外周縁部に設けた肉厚部47を、ベース10の上面とハウジング80の天井面とで挟持した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は操作入力装置、特に、携帯電話機、PDA,テレビ,ビデオの電子機器に組み込まれる操作入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作入力装置としては、例えば、特許文献1に示すように、円板状の回転操作子10と、回転操作子10を回転自在に支持するケース部材11と、回転操作子10と対向して配置された回路基板12と、固定接点13及び可動接点14からなる接点接続構造とを備え、回転操作子10と回路基板12との間にゴム状シート15を備え、ゴム状シート15には、回路基板12に対し傾動支持部49を介して傾動自在に支持された傾動押圧部42とを備え、接点接続構造が回路基板12上の傾動押圧部42の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、回転操作子10を回転させ、傾動押圧部42が回路基板12に傾動支持部49を介して支持されて回転操作子10の回転方向側に傾動し、傾動押圧部42が回転方向側に配置された可動接点14を固定接点13側に押圧するようにした回転式入力装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−032118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の回転式入力装置では、その図2および図4に示すように、接触式ジョグで回転動作部と基板との間で弾性部材を挟持して防水性を確保している。このため、近年、より一層高い防水性能が求められているにもかかわらず、電気回路基板の防水対策のみが行われているにすぎず、入力装置を組み付ける筐体(ハウジング)内への浸水を防止できない。
本発明は、ハウジング内への浸水を防止できる操作入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る操作入力装置は、前記課題を解決すべく、天井面に操作孔を有するハウジング内に固定したベースの上面に、複数の押しボタンスイッチを配置したプリント基板を貼着一体化するとともに、前記プリント基板の上方に配置した操作リングの上面に、操作ダイヤルを回動可能に支持する一方、前記ハウジングの操作孔から前記操作ダイヤルを操作可能に露出させ、前記操作ダイヤルを回動操作することにより、前記プリント基板に実装した磁気検出センサーで、前記操作ダイヤルの回動操作に基づく磁界の変化を検出する操作入力装置であって、前記プリント基板と前記操作リングとの間に弾性防水材を配置し、前記弾性防水材の外周縁部に設けた肉厚部を、前記ベースの上面と前記ハウジングの天井面とで挟持した構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、弾性防水材の肉厚部がベースの上面とハウジングの天井面とで挟持され、固定されている。このため、弾性防水材自身に取付孔を設ける必要がないとともに、ハウジング内への浸水を防止でき、高い防水性を有する操作入力装置が得られる。特に、操作ダイヤルに外力が負荷されても、ベースは撓みにくいので、防水性が破壊されることはない。
【0007】
本発明の実施形態としては、前記弾性防水材の上面に環状防水リブを突設し、前記環状防水リブの内周面に操作リングの外周縁部を密着させて固定した構成としてもよい。
本実施形態によれば、2重シール構造となり、防水性がより一層向上する。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、弾性防水材の環状防水リブを断面カギ形とする一方、操作リングの上面縁部に、前記環状防水リブに係合可能な環状防水溝を形成した構成としてもよい。
本実施形態によれば、環状防水リブと操作リングとの接触面積が増大し、沿面距離が長くなるので、更に防水性が向上するとともに、前記操作リングが弾性防水材から外れるおそれがなくなる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、前記操作入力装置うち、操作孔を有するハウジングの一部である操作カバーの裏面を、弾性防水材の外周縁部から延在した防水用シート部材で被覆するとともに、操作リングの上面縁部と前記操作カバーの天井面とで前記弾性防水材の環状防水リブを挟持した構成としてもよい。
本実施形態によれば、部品点数,組立工数が減少し、生産性が向上するとともに、より一層高い防水性を有する操作入力装置がえられる。
【0010】
本発明に係る電子機器は、ハウジングの操作孔から操作ダイヤルを操作可能に組み込んだ構成としてある。
本発明によれば、高い防水性を有する電子機器が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る操作入力装置の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2A,2Bは図1で示した操作入力装置のA−A線,B−B線断面図である。
【図3】図3Aは第1実施形態の斜視図、図3Bは第1実施形態の異なる角度から視た斜視図である。
【図4】図3で示した第1実施形態の分解斜視図である。
【図5】図3で示した第1実施形態の下方から視た分解斜視図である。
【図6】図6Aは図3で図示した操作入力装置の平面図、図6B,6C,6Dは図6AのB−B線断面図、C−C線断面図,D−D線断面図である。
【図7】図7A,7Bは第1実施形態の弾性防水材の斜視図である。
【図8】図8Aは図7で図示した弾性防水材の平面図、図8B,8Cは図8AのB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図9】図9A,9Bおよび図9C,9Dは第1実施形態に係るハウジングの斜視図、その断面斜視図、および、下方から視た斜視図およびその断面斜視図である。
【図10】本発明に係る操作入力装置の第2実施形態を示す斜視図である。
【図11】図11A,11Bは図10で示した操作入力装置のA−A線,B−B線断面図である。
【図12】図12Aは図11で図示した弾性防水材の平面図、図12B,12Cは図12AのB−B線部分拡大断面図、C−C線部分拡大断面図である。
【図13】本発明に係る電子機器の第1実施形態を示す斜視図である。
【図14】図14A,図14Bは図13で示したA−A線,B−B線断面図である。
【図15】図15A,図15B,図15Cは図13で図示した操作基板単体の平面図、図15AのB−B線断面図、底面図である。
【図16】図16A,図16B,図16Cは図13で図示した電子機器の弾性防水材を示す平面図、正面図、底面図である。
【図17】図17A,図17Bは図16Aで図示したA−A線,B−B線拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る操作入力装置の実施形態を添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る操作入力装置は、図1ないし図9、特に、図4に図示するように、大略、ベース10と、フレキシブルなプリント基板20と、下面にドーム状可動接点からなる中央の押しボタンスイッチ31aおよび4個の押しボタンスイッチ31b〜31eを貼り付けた樹脂製フィルムカバー30と、弾性防水材40と、前記弾性防水材40に組み付けられる操作リング50と、前記操作リング50に摺動シート58を介して回動可能に載置される操作ダイヤル60と、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61内に嵌め込まれる押しボタン70と、前述の構成部品を収納するハウジング80(図1)とからなるものである。
【0013】
ベース10は、図4および図5に示すように、略方形の金属製薄板からなり、その対角線上に一対の治具孔11a,11bを設けてあるとともに、その周囲に固定孔12を設けてある。さらに、前記ベース10は、その隅部に取付孔13を設けてあるとともに、その一辺中央に接続孔14を設けてある。
【0014】
前記プリント基板20は、フレキシブルな絶縁シートからなり、その中央に中央導電部21aを設けてあるとともに、前記中央導電部21aを中心として同一円周上に均等なピッチで4個の導電部21b〜21eを配置してある。前記中央導電部21aおよび前記導電部21a〜21eは、略C字形状固定接点部と前記略C字固定接点部内に配置された固定接点部とからなるものである。また、前記プリント基板20は、前記中央導電部21aを間にして一対の治具孔23a,23bを設ける一方、ホール素子からなる一対の磁気検出センサー24a,24bを表面実装してある。さらに、前記プリント基板20は、その外周縁部に切り欠き部25を形成してあるとともに、その外周縁部から接続部26を延在してある。
【0015】
樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20に被覆可能な平面形状を有し、接着剤を塗布した裏面のうち、前記中央導電部21aおよび前記導電部21b〜21eに対応する位置に、偏平なドーム状反転バネからなる中央押しボタンスイッチ31aおよび押しボタンスイッチ31b〜31eがそれぞれ貼り付けられている。また、前記樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20の治具孔23a,23bに対応する位置に、治具孔33a,33bをそれぞれ設けてある。さらに、前記樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20に組み付けた磁気検出センサー24,24を被覆しないように逃げ部34を設けてあるとともに、その外周縁部に切り欠き部35を設けてある。
【0016】
弾性防水材40は、図7および図8に示すように、前記プリント基板20を被覆可能な平面形状を有する弾性ゴム材からなり、前記中央導電部21aおよび前記導電部21b〜21eに対応する位置に、操作用中央突起41aおよび操作用突起41b〜41eを、下方側にそれぞれ突き出してある。また、弾性防水材40は、前記操作用中央突起41aを中心として同一円周上に均等のピッチで位置規制用突起42を上方に突設してある。さらに、前記位置規制用突起42を囲むように設けた環状浅溝43の外周側に、前記磁気検出センサー24に嵌合する嵌合用膨出部44を上方に突き出してある。そして、前記弾性防水材40は、前記嵌合用膨出部44の外側に環状防水リブ45を上方に突設してある一方、前記環状防水リブ45の直下に固定用突部46を所定のピッチで下方側に突設してある。前記環状防水リブ45は接触面積を増大させる断面略L字形状である。また、前記弾性防水材40は、その外周縁部に断面円形の肉厚部47を一体成形してある。
【0017】
操作リング50は、図4に示すように、前記弾性防水材40に載置可能な外周形状を有している。そして、前記操作リング50は、図5に示すように、その下面内周縁部にカシメ用リング57を係合できる環状段部51aを形成するとともに、前記環状段部51aの外周縁部に、前記操作用突起41b〜41eに対応する位置に操作用突起51b〜51eを下方側に突設してある。一方、前記操作リング50は、図4に示すように、その上面内周縁部に、環状摺動シート58を載置できる環状突部52を突設してある。また、前記操作リング50は、前記環状突部52の周囲に、前記嵌合用膨出部44に嵌合する一対の嵌合孔53,53を設けてあるとともに、クリック感用マグネット59を位置決めできる位置決め用凹部54を形成してある。
【0018】
操作ダイヤル60は、図4に示すように、前記操作リング50に載置可能な同心円形状であり、その中心に後述する押しボタン70を嵌合できる嵌合孔61を設けてある。また、前記操作ダイヤル60は、図5に示すように、前記嵌合孔61の下面周辺縁部に沿ってカシメ用突条62を所定のピッチで突設してある。さらに、前記操作ダイヤル60は、前記カシメ用突条62の外側に多数の摺動用リブ63を所定のピッチで放射状に設けてあるとともに、その外側に環状溝部64を同心円上に形成してある。前記環状溝部64の底面には図示しない両面接着テープを介して環状マグネット65が組み込まれる。前記環状マグネット65は、N極およびS極を交互に連続的に磁化したものであり、その外周縁部に位置決め突起65aが設けられている。
【0019】
押しボタン70は、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に下方側から嵌合して抜け止めできる外周形状を有し、その下面中央に操作用中央突起71を突設してある。また、前記押しボタン70は、その外周面に切り欠き部72を均等のピッチで形成してある。前記切り欠き部72は前記弾性防水材40の位置規制用突起42に係合して回り止めされる。
【0020】
ハウジング80は、図9に図示するように、取付基板81にカバー82を接合一体化して偏平な空間を形成する。前記ハウジング80は、前記カバー82の上面中央部に設けた操作孔83から前記操作ダイヤル60および押しボタン70が操作可能に露出する。また、前記取付基板81には固定孔84を設けてあるとともに、接続孔85を設けてある。
【0021】
次に、前述の構成部品の組立方法を説明する。
まず、図示しない治具である一対の位置決めピンにベース10の治具孔11a,11bを挿通し、ついで、前記プリント基板20の治具孔23a,23bを挿入して両者を貼着一体化する。そして、前記プリント基板20の接続部26を前記ベース10の接続孔14から引き出す一方、前記プリント基板20に磁気検出センサー24a,24bを設置し、電気接続する。ついで、前記位置決めピンに樹脂製フィルムカバー30の治具孔33a,33bを挿入し、プリント基板20に貼着一体化する。これにより、中央導電部21aおよび導電部21b〜21eに、ドーム状反転バネからなる中央押しボタンスイッチ31aおよび押しボタンスイッチ31b〜31eがそれぞれ接離可能に対向する。
【0022】
そして、位置決めピンを引き抜いた前記ベース10の固定孔12に弾性防水材40の固定用突部46を圧入して固定することにより、前記ベース10と前記弾性防水材40とで前記プリント基板20と前記樹脂製フィルムカバー30とが挟持される。
【0023】
次に、操作リング50の環状突部52の上面に摺動シート58を載置するとともに、位置決め用凹部54にクリック感用マグネット59を嵌合,固定する。一方、操作ダイヤル60の環状溝部64の底面に両面接着テープを介して環状マグネット65を固定する。そして、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に押しボタン70を下方側から嵌合して位置決めするとともに、前記操作リング50を組み付け、前記操作ダイヤル60のカシメ用突起62をカシメ用リング57のカシメ孔57aにカシメ固定する。これにより、操作リング50,操作ダイヤル60および押しボタン70が一体化されるとともに、前記操作ダイヤル60が操作リング50に回動可能に支持される。
【0024】
ついで、前記ベース10に組み付けた弾性防水材40の環状防水リブ45に、操作リング50の外周縁部を嵌合し、仮固定する。そして、ハウジング80の取付基板81に前記ベース10の取付孔13を介して固定し、接続孔14から接続部26を引き出すとともに、前記取付基板81にカバー82を接合一体化する。これにより、図2に示すように、弾性防水材40の厚肉部47が前記カバー82の天井面に圧接して水,塵埃等の侵入を防止する。また、前記弾性防水材40の環状防水リブ45の先端部が操作リング50の上面周辺縁部と前記カバー82の天井面縁部とで挟持され、高い防水性を確保できる。
【0025】
なお、前記操作リング50は弾性防水材40および押しボタン70に付勢されているので、ガタツキが生じない。また、前記押しボタン70は、中央押しボタンスイッチ31aに付勢されているので、ガタツキが生じない。
【0026】
次に、前述の構成からなる操作入力装置を携帯電話機(図示せず)に適用した場合の操作方法について説明する。
操作ダイヤル60を前記操作用リング50の軸心を中心として回動させると、前記操作ダイヤル60は摺動シート58を介して操作リング50上を回動する。そして、前記操作ダイヤル60に取り付けた環状マグネット65の回動に伴い、一対の磁気検出センサー24a,24bが磁界の変化をそれぞれ検知し、これに基づいて回動方向および回動量を検出する。
【0027】
そして、その検出結果が図示しない制御回路を介してモニターの画面表示にスクロールバーの移動として反映される。ついで、所望の位置にスクロールバーが到達した場合に、押しボタン70を押圧することにより、その操作用中央突起71で中央押しボタンスイッチ31aの反転バネを反転させ、対応する中央導電部21aを導通させて選択指令を出力する。
【0028】
また、操作ダイヤル60の周辺部を押し下げ、操作リング50の操作用突起51b〜51eで押しボタンスイッチ31b〜31eの反転バネを適宜反転させることにより、対応する導電部21b〜21eをそれぞれ導通させてもよい。
【0029】
本実施形態では、非接触による回転検知方式であるので、従来例に係る接触による回転検知方式よりも、円滑で良好な操作感触が得られるという利点ある。
【0030】
第2実施形態は、図10ないし図12に図示するように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は図12B,12Cに図示するように、弾性防水材40の上面に断面カギ形の環状防水リブ45を突設した点である。そして、前記弾性防水材40に組み付けられる操作リング50は、その上面縁部に前記環状防水リブ45に係合する環状防水溝50a(図11)を形成してある。
本実施形態によれば、図11A,11Bに図示するように、前記操作リング50の環状防水溝50aに前記環状防水リブ45を係合することにより、沿面距離が長くなり、接触面積が増大するので、より一層優れた防水性を有する操作入力装置が得られるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0031】
第3実施形態は、図13ないし図17に図示するように、携帯電話機の筐体の操作カバー90の裏面側に弾性防水材40を先付けする場合である。特に、第1実施形態と異なる点は、図16および図17に図示するように、弾性防水材40に、操作用突起48aを備えたシート部材48を一体成形した場合である。
【0032】
前記操作カバー90は、図15に図示するように、多数の操作孔91,92,93を設けるとともに、その裏面に前記操作孔91,92,93を包囲するように嵌合用環状溝94を設けてある。
【0033】
一方、前記弾性防水材40は、図16および図17に図示するように、その周辺縁部に前記嵌合用環状溝94に嵌合する環状リブ48bを形成してある。
本実施形態では、筐体の操作カバー90の裏面側に前記弾性防水材40を取り付けることにより、信頼性の高い防水性を有する携帯電話機が得られるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明にかかる操作入力装置は携帯電話機に限らず、他のモバイル機器やその他の電子機器に適用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
10:ベース
12:固定孔
13:取付孔
14:接続孔
20:プリント基板
23a,23b:治具孔
24a,24b:磁気検出センサー
30:樹脂製フィルムカバー
31a:中央押しボタンスイッチ
31b〜31e:押しボタンスイッチ
33a,33b:治具孔
40:弾性防水材
41a:操作用中央突起
41b〜41e:操作用突起
42:位置規制用突起
44:嵌合用膨出部
45:環状防水リブ
46:固定用突起
47:肉厚部
48:防水用シート部材
48a:操作用突起
48b:環状リブ
50:操作用リング
50a:環状防水溝
51b〜51e:操作用突起
59:クリック感用マグネット
60:操作ダイヤル
61:嵌合孔
62:係止用突条
63:環状溝部
64:摺動用リブ
65:環状マグネット
70:押しボタン
71:操作用中央突起
80:ハウジング
81:取付基板
82:カバー
90:操作カバー
91,92,93:操作孔
【技術分野】
【0001】
本発明は操作入力装置、特に、携帯電話機、PDA,テレビ,ビデオの電子機器に組み込まれる操作入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作入力装置としては、例えば、特許文献1に示すように、円板状の回転操作子10と、回転操作子10を回転自在に支持するケース部材11と、回転操作子10と対向して配置された回路基板12と、固定接点13及び可動接点14からなる接点接続構造とを備え、回転操作子10と回路基板12との間にゴム状シート15を備え、ゴム状シート15には、回路基板12に対し傾動支持部49を介して傾動自在に支持された傾動押圧部42とを備え、接点接続構造が回路基板12上の傾動押圧部42の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、回転操作子10を回転させ、傾動押圧部42が回路基板12に傾動支持部49を介して支持されて回転操作子10の回転方向側に傾動し、傾動押圧部42が回転方向側に配置された可動接点14を固定接点13側に押圧するようにした回転式入力装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−032118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の回転式入力装置では、その図2および図4に示すように、接触式ジョグで回転動作部と基板との間で弾性部材を挟持して防水性を確保している。このため、近年、より一層高い防水性能が求められているにもかかわらず、電気回路基板の防水対策のみが行われているにすぎず、入力装置を組み付ける筐体(ハウジング)内への浸水を防止できない。
本発明は、ハウジング内への浸水を防止できる操作入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る操作入力装置は、前記課題を解決すべく、天井面に操作孔を有するハウジング内に固定したベースの上面に、複数の押しボタンスイッチを配置したプリント基板を貼着一体化するとともに、前記プリント基板の上方に配置した操作リングの上面に、操作ダイヤルを回動可能に支持する一方、前記ハウジングの操作孔から前記操作ダイヤルを操作可能に露出させ、前記操作ダイヤルを回動操作することにより、前記プリント基板に実装した磁気検出センサーで、前記操作ダイヤルの回動操作に基づく磁界の変化を検出する操作入力装置であって、前記プリント基板と前記操作リングとの間に弾性防水材を配置し、前記弾性防水材の外周縁部に設けた肉厚部を、前記ベースの上面と前記ハウジングの天井面とで挟持した構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、弾性防水材の肉厚部がベースの上面とハウジングの天井面とで挟持され、固定されている。このため、弾性防水材自身に取付孔を設ける必要がないとともに、ハウジング内への浸水を防止でき、高い防水性を有する操作入力装置が得られる。特に、操作ダイヤルに外力が負荷されても、ベースは撓みにくいので、防水性が破壊されることはない。
【0007】
本発明の実施形態としては、前記弾性防水材の上面に環状防水リブを突設し、前記環状防水リブの内周面に操作リングの外周縁部を密着させて固定した構成としてもよい。
本実施形態によれば、2重シール構造となり、防水性がより一層向上する。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、弾性防水材の環状防水リブを断面カギ形とする一方、操作リングの上面縁部に、前記環状防水リブに係合可能な環状防水溝を形成した構成としてもよい。
本実施形態によれば、環状防水リブと操作リングとの接触面積が増大し、沿面距離が長くなるので、更に防水性が向上するとともに、前記操作リングが弾性防水材から外れるおそれがなくなる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、前記操作入力装置うち、操作孔を有するハウジングの一部である操作カバーの裏面を、弾性防水材の外周縁部から延在した防水用シート部材で被覆するとともに、操作リングの上面縁部と前記操作カバーの天井面とで前記弾性防水材の環状防水リブを挟持した構成としてもよい。
本実施形態によれば、部品点数,組立工数が減少し、生産性が向上するとともに、より一層高い防水性を有する操作入力装置がえられる。
【0010】
本発明に係る電子機器は、ハウジングの操作孔から操作ダイヤルを操作可能に組み込んだ構成としてある。
本発明によれば、高い防水性を有する電子機器が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る操作入力装置の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2A,2Bは図1で示した操作入力装置のA−A線,B−B線断面図である。
【図3】図3Aは第1実施形態の斜視図、図3Bは第1実施形態の異なる角度から視た斜視図である。
【図4】図3で示した第1実施形態の分解斜視図である。
【図5】図3で示した第1実施形態の下方から視た分解斜視図である。
【図6】図6Aは図3で図示した操作入力装置の平面図、図6B,6C,6Dは図6AのB−B線断面図、C−C線断面図,D−D線断面図である。
【図7】図7A,7Bは第1実施形態の弾性防水材の斜視図である。
【図8】図8Aは図7で図示した弾性防水材の平面図、図8B,8Cは図8AのB−B線断面図、C−C線断面図である。
【図9】図9A,9Bおよび図9C,9Dは第1実施形態に係るハウジングの斜視図、その断面斜視図、および、下方から視た斜視図およびその断面斜視図である。
【図10】本発明に係る操作入力装置の第2実施形態を示す斜視図である。
【図11】図11A,11Bは図10で示した操作入力装置のA−A線,B−B線断面図である。
【図12】図12Aは図11で図示した弾性防水材の平面図、図12B,12Cは図12AのB−B線部分拡大断面図、C−C線部分拡大断面図である。
【図13】本発明に係る電子機器の第1実施形態を示す斜視図である。
【図14】図14A,図14Bは図13で示したA−A線,B−B線断面図である。
【図15】図15A,図15B,図15Cは図13で図示した操作基板単体の平面図、図15AのB−B線断面図、底面図である。
【図16】図16A,図16B,図16Cは図13で図示した電子機器の弾性防水材を示す平面図、正面図、底面図である。
【図17】図17A,図17Bは図16Aで図示したA−A線,B−B線拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る操作入力装置の実施形態を添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る操作入力装置は、図1ないし図9、特に、図4に図示するように、大略、ベース10と、フレキシブルなプリント基板20と、下面にドーム状可動接点からなる中央の押しボタンスイッチ31aおよび4個の押しボタンスイッチ31b〜31eを貼り付けた樹脂製フィルムカバー30と、弾性防水材40と、前記弾性防水材40に組み付けられる操作リング50と、前記操作リング50に摺動シート58を介して回動可能に載置される操作ダイヤル60と、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61内に嵌め込まれる押しボタン70と、前述の構成部品を収納するハウジング80(図1)とからなるものである。
【0013】
ベース10は、図4および図5に示すように、略方形の金属製薄板からなり、その対角線上に一対の治具孔11a,11bを設けてあるとともに、その周囲に固定孔12を設けてある。さらに、前記ベース10は、その隅部に取付孔13を設けてあるとともに、その一辺中央に接続孔14を設けてある。
【0014】
前記プリント基板20は、フレキシブルな絶縁シートからなり、その中央に中央導電部21aを設けてあるとともに、前記中央導電部21aを中心として同一円周上に均等なピッチで4個の導電部21b〜21eを配置してある。前記中央導電部21aおよび前記導電部21a〜21eは、略C字形状固定接点部と前記略C字固定接点部内に配置された固定接点部とからなるものである。また、前記プリント基板20は、前記中央導電部21aを間にして一対の治具孔23a,23bを設ける一方、ホール素子からなる一対の磁気検出センサー24a,24bを表面実装してある。さらに、前記プリント基板20は、その外周縁部に切り欠き部25を形成してあるとともに、その外周縁部から接続部26を延在してある。
【0015】
樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20に被覆可能な平面形状を有し、接着剤を塗布した裏面のうち、前記中央導電部21aおよび前記導電部21b〜21eに対応する位置に、偏平なドーム状反転バネからなる中央押しボタンスイッチ31aおよび押しボタンスイッチ31b〜31eがそれぞれ貼り付けられている。また、前記樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20の治具孔23a,23bに対応する位置に、治具孔33a,33bをそれぞれ設けてある。さらに、前記樹脂製フィルムカバー30は、前記プリント基板20に組み付けた磁気検出センサー24,24を被覆しないように逃げ部34を設けてあるとともに、その外周縁部に切り欠き部35を設けてある。
【0016】
弾性防水材40は、図7および図8に示すように、前記プリント基板20を被覆可能な平面形状を有する弾性ゴム材からなり、前記中央導電部21aおよび前記導電部21b〜21eに対応する位置に、操作用中央突起41aおよび操作用突起41b〜41eを、下方側にそれぞれ突き出してある。また、弾性防水材40は、前記操作用中央突起41aを中心として同一円周上に均等のピッチで位置規制用突起42を上方に突設してある。さらに、前記位置規制用突起42を囲むように設けた環状浅溝43の外周側に、前記磁気検出センサー24に嵌合する嵌合用膨出部44を上方に突き出してある。そして、前記弾性防水材40は、前記嵌合用膨出部44の外側に環状防水リブ45を上方に突設してある一方、前記環状防水リブ45の直下に固定用突部46を所定のピッチで下方側に突設してある。前記環状防水リブ45は接触面積を増大させる断面略L字形状である。また、前記弾性防水材40は、その外周縁部に断面円形の肉厚部47を一体成形してある。
【0017】
操作リング50は、図4に示すように、前記弾性防水材40に載置可能な外周形状を有している。そして、前記操作リング50は、図5に示すように、その下面内周縁部にカシメ用リング57を係合できる環状段部51aを形成するとともに、前記環状段部51aの外周縁部に、前記操作用突起41b〜41eに対応する位置に操作用突起51b〜51eを下方側に突設してある。一方、前記操作リング50は、図4に示すように、その上面内周縁部に、環状摺動シート58を載置できる環状突部52を突設してある。また、前記操作リング50は、前記環状突部52の周囲に、前記嵌合用膨出部44に嵌合する一対の嵌合孔53,53を設けてあるとともに、クリック感用マグネット59を位置決めできる位置決め用凹部54を形成してある。
【0018】
操作ダイヤル60は、図4に示すように、前記操作リング50に載置可能な同心円形状であり、その中心に後述する押しボタン70を嵌合できる嵌合孔61を設けてある。また、前記操作ダイヤル60は、図5に示すように、前記嵌合孔61の下面周辺縁部に沿ってカシメ用突条62を所定のピッチで突設してある。さらに、前記操作ダイヤル60は、前記カシメ用突条62の外側に多数の摺動用リブ63を所定のピッチで放射状に設けてあるとともに、その外側に環状溝部64を同心円上に形成してある。前記環状溝部64の底面には図示しない両面接着テープを介して環状マグネット65が組み込まれる。前記環状マグネット65は、N極およびS極を交互に連続的に磁化したものであり、その外周縁部に位置決め突起65aが設けられている。
【0019】
押しボタン70は、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に下方側から嵌合して抜け止めできる外周形状を有し、その下面中央に操作用中央突起71を突設してある。また、前記押しボタン70は、その外周面に切り欠き部72を均等のピッチで形成してある。前記切り欠き部72は前記弾性防水材40の位置規制用突起42に係合して回り止めされる。
【0020】
ハウジング80は、図9に図示するように、取付基板81にカバー82を接合一体化して偏平な空間を形成する。前記ハウジング80は、前記カバー82の上面中央部に設けた操作孔83から前記操作ダイヤル60および押しボタン70が操作可能に露出する。また、前記取付基板81には固定孔84を設けてあるとともに、接続孔85を設けてある。
【0021】
次に、前述の構成部品の組立方法を説明する。
まず、図示しない治具である一対の位置決めピンにベース10の治具孔11a,11bを挿通し、ついで、前記プリント基板20の治具孔23a,23bを挿入して両者を貼着一体化する。そして、前記プリント基板20の接続部26を前記ベース10の接続孔14から引き出す一方、前記プリント基板20に磁気検出センサー24a,24bを設置し、電気接続する。ついで、前記位置決めピンに樹脂製フィルムカバー30の治具孔33a,33bを挿入し、プリント基板20に貼着一体化する。これにより、中央導電部21aおよび導電部21b〜21eに、ドーム状反転バネからなる中央押しボタンスイッチ31aおよび押しボタンスイッチ31b〜31eがそれぞれ接離可能に対向する。
【0022】
そして、位置決めピンを引き抜いた前記ベース10の固定孔12に弾性防水材40の固定用突部46を圧入して固定することにより、前記ベース10と前記弾性防水材40とで前記プリント基板20と前記樹脂製フィルムカバー30とが挟持される。
【0023】
次に、操作リング50の環状突部52の上面に摺動シート58を載置するとともに、位置決め用凹部54にクリック感用マグネット59を嵌合,固定する。一方、操作ダイヤル60の環状溝部64の底面に両面接着テープを介して環状マグネット65を固定する。そして、前記操作ダイヤル60の嵌合孔61に押しボタン70を下方側から嵌合して位置決めするとともに、前記操作リング50を組み付け、前記操作ダイヤル60のカシメ用突起62をカシメ用リング57のカシメ孔57aにカシメ固定する。これにより、操作リング50,操作ダイヤル60および押しボタン70が一体化されるとともに、前記操作ダイヤル60が操作リング50に回動可能に支持される。
【0024】
ついで、前記ベース10に組み付けた弾性防水材40の環状防水リブ45に、操作リング50の外周縁部を嵌合し、仮固定する。そして、ハウジング80の取付基板81に前記ベース10の取付孔13を介して固定し、接続孔14から接続部26を引き出すとともに、前記取付基板81にカバー82を接合一体化する。これにより、図2に示すように、弾性防水材40の厚肉部47が前記カバー82の天井面に圧接して水,塵埃等の侵入を防止する。また、前記弾性防水材40の環状防水リブ45の先端部が操作リング50の上面周辺縁部と前記カバー82の天井面縁部とで挟持され、高い防水性を確保できる。
【0025】
なお、前記操作リング50は弾性防水材40および押しボタン70に付勢されているので、ガタツキが生じない。また、前記押しボタン70は、中央押しボタンスイッチ31aに付勢されているので、ガタツキが生じない。
【0026】
次に、前述の構成からなる操作入力装置を携帯電話機(図示せず)に適用した場合の操作方法について説明する。
操作ダイヤル60を前記操作用リング50の軸心を中心として回動させると、前記操作ダイヤル60は摺動シート58を介して操作リング50上を回動する。そして、前記操作ダイヤル60に取り付けた環状マグネット65の回動に伴い、一対の磁気検出センサー24a,24bが磁界の変化をそれぞれ検知し、これに基づいて回動方向および回動量を検出する。
【0027】
そして、その検出結果が図示しない制御回路を介してモニターの画面表示にスクロールバーの移動として反映される。ついで、所望の位置にスクロールバーが到達した場合に、押しボタン70を押圧することにより、その操作用中央突起71で中央押しボタンスイッチ31aの反転バネを反転させ、対応する中央導電部21aを導通させて選択指令を出力する。
【0028】
また、操作ダイヤル60の周辺部を押し下げ、操作リング50の操作用突起51b〜51eで押しボタンスイッチ31b〜31eの反転バネを適宜反転させることにより、対応する導電部21b〜21eをそれぞれ導通させてもよい。
【0029】
本実施形態では、非接触による回転検知方式であるので、従来例に係る接触による回転検知方式よりも、円滑で良好な操作感触が得られるという利点ある。
【0030】
第2実施形態は、図10ないし図12に図示するように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は図12B,12Cに図示するように、弾性防水材40の上面に断面カギ形の環状防水リブ45を突設した点である。そして、前記弾性防水材40に組み付けられる操作リング50は、その上面縁部に前記環状防水リブ45に係合する環状防水溝50a(図11)を形成してある。
本実施形態によれば、図11A,11Bに図示するように、前記操作リング50の環状防水溝50aに前記環状防水リブ45を係合することにより、沿面距離が長くなり、接触面積が増大するので、より一層優れた防水性を有する操作入力装置が得られるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0031】
第3実施形態は、図13ないし図17に図示するように、携帯電話機の筐体の操作カバー90の裏面側に弾性防水材40を先付けする場合である。特に、第1実施形態と異なる点は、図16および図17に図示するように、弾性防水材40に、操作用突起48aを備えたシート部材48を一体成形した場合である。
【0032】
前記操作カバー90は、図15に図示するように、多数の操作孔91,92,93を設けるとともに、その裏面に前記操作孔91,92,93を包囲するように嵌合用環状溝94を設けてある。
【0033】
一方、前記弾性防水材40は、図16および図17に図示するように、その周辺縁部に前記嵌合用環状溝94に嵌合する環状リブ48bを形成してある。
本実施形態では、筐体の操作カバー90の裏面側に前記弾性防水材40を取り付けることにより、信頼性の高い防水性を有する携帯電話機が得られるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明にかかる操作入力装置は携帯電話機に限らず、他のモバイル機器やその他の電子機器に適用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
10:ベース
12:固定孔
13:取付孔
14:接続孔
20:プリント基板
23a,23b:治具孔
24a,24b:磁気検出センサー
30:樹脂製フィルムカバー
31a:中央押しボタンスイッチ
31b〜31e:押しボタンスイッチ
33a,33b:治具孔
40:弾性防水材
41a:操作用中央突起
41b〜41e:操作用突起
42:位置規制用突起
44:嵌合用膨出部
45:環状防水リブ
46:固定用突起
47:肉厚部
48:防水用シート部材
48a:操作用突起
48b:環状リブ
50:操作用リング
50a:環状防水溝
51b〜51e:操作用突起
59:クリック感用マグネット
60:操作ダイヤル
61:嵌合孔
62:係止用突条
63:環状溝部
64:摺動用リブ
65:環状マグネット
70:押しボタン
71:操作用中央突起
80:ハウジング
81:取付基板
82:カバー
90:操作カバー
91,92,93:操作孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井面に操作孔を有するハウジング内に固定したベースの上面に、複数の押しボタンスイッチを配置したプリント基板を貼着一体化するとともに、前記プリント基板の上方に配置した操作リングの上面に、操作ダイヤルを回動可能に支持する一方、前記ハウジングの操作孔から前記操作ダイヤルを操作可能に露出させ、
前記操作ダイヤルを回動操作することにより、前記プリント基板に実装した磁気検出センサーで、前記操作ダイヤルの回動操作に基づく磁界の変化を検出する操作入力装置であって、
前記プリント基板と前記操作リングとの間に弾性防水材を配置し、前記弾性防水材の外周縁部に設けた肉厚部を、前記ベースの上面と前記ハウジングの天井面とで挟持したことを特徴とする操作入力装置。
【請求項2】
前記弾性防水材の上面に環状防水リブを突設し、前記環状防水リブの内周面に操作リングの外周縁部を密着させて固定したことを特徴とする請求項1に記載の操作入力装置。
【請求項3】
前記弾性防水材の環状防水リブを断面カギ形とする一方、操作リングの上面縁部に、前記環状防水リブに係合可能な環状防水溝を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の操作入力装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の操作入力装置うち、操作孔を有するハウジングの一部である操作カバーの裏面を、弾性防水材の外周縁部から延在した防水用シート部材で被覆するとともに、操作リングの上面縁部と前記操作カバーの天井面とで前記弾性防水材の環状防水リブを挟持したことを特徴とする操作入力装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の操作入力装置を、ハウジングの操作孔から操作ダイヤルを操作可能に組み込んだことを特徴とする電子機器。
【請求項1】
天井面に操作孔を有するハウジング内に固定したベースの上面に、複数の押しボタンスイッチを配置したプリント基板を貼着一体化するとともに、前記プリント基板の上方に配置した操作リングの上面に、操作ダイヤルを回動可能に支持する一方、前記ハウジングの操作孔から前記操作ダイヤルを操作可能に露出させ、
前記操作ダイヤルを回動操作することにより、前記プリント基板に実装した磁気検出センサーで、前記操作ダイヤルの回動操作に基づく磁界の変化を検出する操作入力装置であって、
前記プリント基板と前記操作リングとの間に弾性防水材を配置し、前記弾性防水材の外周縁部に設けた肉厚部を、前記ベースの上面と前記ハウジングの天井面とで挟持したことを特徴とする操作入力装置。
【請求項2】
前記弾性防水材の上面に環状防水リブを突設し、前記環状防水リブの内周面に操作リングの外周縁部を密着させて固定したことを特徴とする請求項1に記載の操作入力装置。
【請求項3】
前記弾性防水材の環状防水リブを断面カギ形とする一方、操作リングの上面縁部に、前記環状防水リブに係合可能な環状防水溝を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の操作入力装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の操作入力装置うち、操作孔を有するハウジングの一部である操作カバーの裏面を、弾性防水材の外周縁部から延在した防水用シート部材で被覆するとともに、操作リングの上面縁部と前記操作カバーの天井面とで前記弾性防水材の環状防水リブを挟持したことを特徴とする操作入力装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の操作入力装置を、ハウジングの操作孔から操作ダイヤルを操作可能に組み込んだことを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−175938(P2011−175938A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40828(P2010−40828)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
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