説明

改善されたチャネル・リファレンスを用いた高データ・レートのための技術

【課題】高データ・レート通信送信のためのパイロット・チャネル最適化スキームを容易にするシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】パイロット・チャネル制御動作が、1または複数の協調する無線端末のため、典型的な基地局によってモニタされ制御される。これによって、1または複数の協調する無線端末の1または複数の電力機能が、1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作条件に応じて変更されうる。例示的な動作では、典型的な基地局が、ジャンプ検出技術を備えるパイロット・チャネル最適化の一部として、1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作を取り扱い、DPCCH以外の他のチャネルで電力制御を行い、遅延電力制御を取り扱い、ブーストしたパイロット・チャネルの事例においてソフト・ハンドオフ電力制御を取り扱い、パイロット・ブーストから生じる許可メッセージにおける曖昧さを解決する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本願は、2007年1月22日に出願され、"BOOSTED UPLINK PILOT IN W-CDMA"と題され、その全体が参照によって本願に組み込まれている米国特許仮出願60/886,085号からの35U.S.C19条の下の優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
以下の記述は、一般に、無線通信に関し、さらに詳しくは、改善されたアップリンク・パイロットに関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、様々なタイプの通信を提供するために広く展開しており、例えば、音声および/またはデータは、そのような無線通信システムによって提供されうる。一般的な無線通信システムまたはネットワークは、1または複数の共有されたリソースへ複数のユーザ・アクセスを提供することができる。例えば、これらのシステムは、利用可能なシステム・リソース(例えば帯域幅および送信電力)を共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含んでいる。
【0004】
データのコーレントな復調は一般に、送信リンクによって導入されたフェーズ変化および増幅変化の起源に依存する。通常、送信リンク上のより高いデータ・レートは、良好に動作するために、より良好なフェーズ・リファレンスおよび増幅リファレンスを必要とする。このフェーズ・リファレンスおよび増幅リファレンスは、通常、パイロット・シーケンスまたはチャネルから与えられる。
【0005】
例として、W−CDMAのアップリンクを送信する毎秒16キロ・ビット(Kb/s)のデータ・レートは、およそEc/Nt=−20dBの信号対雑音比(SNR)を持つパイロット・チャネルを必要とするだろう。一方、データ・レートが毎秒11メガ・ビット(Mbit/s)に上昇される場合、パイロットを搬送するチャネル(「専用物理制御チャネル」またはDPCCHと称される)の信号対雑音比は、およそEc/Nt=−2dBでなければならない。このようなより高いSNRは、送信機においてDPCCHの送信電力を高めることにより達成することができる。
【0006】
W−CDMAの現在のリリースおよび前のリリースでは、ユーザ機器(UE)は、送信データ・レートの増加に適応するためにパイロット・チャネルの送信電力を自律的に変えることはできず非効率的であった。W−CDMAシステムおよび他のシステムにおいて考慮されている将来のリリースにおいて、アップリンク(UL)においてより高いデータ・レートを導入することにより、これらの非効率性がより顕著になり、高データ・レートの通信のためのサポートを妨げている。
【0007】
現行では、高速電力制御の内部ループによって発行されるアップ・コマンドおよびダウン・コマンドは、基地局におけるパイロット・ビットに関するSNR測定に基づく。残念ながら、W−CDMAの現在のバージョンにおける基地局の現在の構成は、以下を互いに区別することはできない。a)(高データ・レート送信によって)UEによって開始されたDPCCHの送信電力における増加、b)ラジオ・リンクにおける向上(良好な経路損失、干渉レベルの低減)。何れのシナリオにおいても、システムは、パイロットのSNRが目標SNRを超えて増加されたことを観察し、ダウン・コマンドを発行する。正しい挙動は、ラジオ・リンクにおける改善があった場合にのみ基地局がダウン・コマンドを発行することである。
【0008】
さらに、現行では、DPCCHの送信電力が増加した場合において基地局がダウン・コマンドを発行すると、基地局は、高データ・レート送信のためのSNRを効率的に低減させるように動作するので、パフォーマンスが低下する。さらに、現行では、UEが高レート・パケットの送信を終了した後、パイロット送信電力における改善効果(例えば、ブースト)が取り除かれる。なぜなら、UEが、好ましくないダウン・コマンドを実行すると、パイロットは、低データ・レート送信が失敗するような低いSNRになるからである。
【0009】
前述の記載から、現行の欠点を改善するシステムおよび方法に対するニーズがあることが認識される。
【発明の概要】
【0010】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、そのような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考慮されるすべての実施形態の広範な概観でなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、任意またはすべての実施形態の範囲を線引きすることでもないことが意図される。その唯一の目的は、1または複数の実施形態の幾つかの概念を、後に示されるより詳細な記述に対する前置きとしてより簡単な形式で表すことである。
【0011】
1または複数の例示的な実施およびその対応する開示によれば、様々な局面が適応アップリンク・パイロット多重化に関連して記述される。様々な実施形態では、パイロット・チャネルで処理された許可メッセージを管理することによって、アップリンク・パイロットが高速送信のために最適化されうる。
【0012】
関連する局面によれば、本明細書では、パイロット効率の向上を容易にする方法が記述される。この方法は、基地局において、アップリンク・パイロット情報を決定することを含む。さらに、この方法は、アップリンク・パイロットを容易にするために、1または複数の協調する無線端末の予め定められた機能にしたがって、アップリンク・パイロット・チャネル情報を、1または複数の協調する無線端末に送信することを含む。例示的な実施において、パイロット・チャネル最適化の一部として、パイロット・チャネル・データが、協調する無線端末によって処理されるように、協調する無線端末間でパイロット・チャネル・データを通信するように動作する基地局が提供される。
【0013】
例示的な動作において、典型的な基地局は、パイロット・チャネルをモニタし、その(信号対雑音比)レベルにおけるジャンプを検出することができる。例示的な動作において、典型的な基地局は、以前に送信されたタイム・スロットから、選択されたデシベル値以上の増加を、パイロット・レベルにおいて検出したのであれば、選択された電力制御モードで動作する。例示的に、選択された電力制御モードは、次の時間送信間隔(TTI)中、SNR測定値を無視することを含む。
【0014】
別の例示的な動作では、典型的な基地局は、パイロット信号に対する典型的なブーストのレベルを知っている場合、パイロット・ブーストを補償するために、測定されたパイロットSNRを規格化するように動作することができる。例示的な実施において、この規格化されたSNRは、典型的な電力制御内部ループによって使用されうる。例示的な動作では、典型的な基地局は、ブーストしたタイム・スロット中に受信されたパイロットSNRを、ブーストしていない時間中に受信されたパイロットSNRと比較することによって、パイロット・ブーストを推定することができる。この評価の結果は、測定されたSNRを規格化するために効率的に使用されうる。
【0015】
別の例示的な動作では、典型的な基地局が、ブーストしたパイロットを有する無線送信の第1のスロットにおける電力制御をディセーブルし、規格化されたSNRが以前のタイム・スロットから変わらないという仮定の下で動作する。例示的に、その後の1または複数のタイム・スロット中は、典型的な基地局が、連続したタイム・スロット間の相違を用いて、規格化されたSNRの推定値を更新することができる。規格化されたSNRは、その後、内部ループ電力制御によって使用されうる。
【0016】
別の例示的な動作では、典型的な基地局が、例えばW−CDMAのエンハンスト専用物理制御チャネル(E−DPDCH)のような制御チャネル上で受信された電力またはSNRを測定することができる。例示的に、典型的な基地局は、無線端末から実質的な電力の存在を検出すると、パイロットがブーストされるように動作し、選択された電力モード動作のうちの1または複数を実行する。
【0017】
別の典型的な動作では、制御チャネルまたはデータ・チャネルの信号のうち、典型的な基地局によって信号が検出されると、電力制御は、制御チャネル上で展開されうる。例えば、W−CDMAでは、制御チャネルは、エンハンスト専用物理制御チャネル(E−DPCCH)であり、データ・チャネルは、エンハンスト専用物理データ・チャネル(E−DPDCH)でありうる。例示的に、制御チャネルのSNRは、典型的な基地局によって推定され、内部ループ電力制御のために使用される。例示的に、制御チャネルのこの推定されたSNRは、規格化されたパイロットの電力を表すように調節され、電力制御は、調節されたSNR推定値を用いて展開されうる。
【0018】
別の例示的な動作では、典型的な基地局は、すべてのTTIの開始時において電力制御をディセーブルし、ユーザ機器(UE)(例えば、1または複数の協調する無線端末)は、ブーストしたパイロットを用いて送信することができる。この典型的な基地局は、UEが、ブーストしたパイロットを用いていつ送信するのかを効果的に判定することができる。なぜなら、この典型的な基地局は、1または複数のメッセージ許可およびDTX制御によって、UE送信にわたった制御を与えることができるからである。例示的に、電力制御は、この典型的な基地局が制御チャネル(W−CDMAにおけるE−DPCCH)を復号する場合に再びイネーブルされうる。例示的な動作では、制御チャネルは、UEがパイロットをブーストしているかのみならず、典型的な基地局および1または複数の無線送信機からどのフォーマットが送信されているかを通信することができる。例示的な動作では、この典型的な基地局は、パイロットSNR推定値を規格化するために、制御チャネルの復号結果を利用することができる。
【0019】
別の例示的な実施では、典型的な基地局は、UEがパイロットをブーストさせるように動作するイベントにおいて、電力制御をディセーブルすることができる。例示的に、この典型的な基地局は、UEがパイロットをブーストさせるように動作する事例をモニタし、1または複数のUEへ許可メッセージを通信することによって、発生頻度を制限することができる。例示的な実施では、典型的な基地局は、1または複数の無線端末へ、絶対的な許可メッセージを送信し、1または複数の無線端末(例えば、UE)は、特定のTTIの間、ブーストされたパイロットを用いて高データ・レートを送信することが可能となる。
【0020】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の例示的な実施は、後に十分に説明され特許請求の範囲において特に指摘される特徴を備える。以下の記述および添付図面は、1または複数の例示的な実施のある例示的な局面をより詳細に述べる。しかしながら、これらの局面は、例示的な様々な実施の原理が適用され、かつ説明された例示的な実施がそのようなすべての局面およびそれらの等価物を含むことが意図されている様々な方式のうちのほんの幾つかを示しているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本明細書に記載された様々な局面にしたがった無線通信システムを例示している。
【図2】図2は、本発明のさらなる局面にしたがった無線通信システムを例示している。
【図3A】図3Aは、本発明の様々な局面にしたがってパイロット・チャネル最適化を容易にするシステムの典型的かつ限定しない高レベル・ブロック図を例示している。
【図3B】図3Bは、本発明の様々な局面にしたがってアップリンク・パイロット信号が最適化されるように、複数のユーザ機器からの信号を受信する基地局を例示している。
【図4】図4は、本発明の様々な局面にしたがう限定しないパイロット最適化スキームを示している。
【図5】図5は、本発明の様々な局面にしたがって無線通信環境内に配置される通信装置を例示する。
【図6】図6は、本明細書に記載された様々な実施形態にしたがうアップリンク・パイロット最適化のための例示的な高次レベル方法論を示す。
【図7】図7は、本明細書に記載された様々な実施形態にしたがうアップリンク・パイロット最適化のための例示的な高次レベル方法論を示す。
【図8】図8は、複数のセルを含む様々な局面にしたがって実現される通信システムの例を示す。
【図9】図9は、様々な実施形態にしたがってユーザ機器に関するパイロット最適化に関連して利用されうるシステムを例示する。
【図10】図10は、本発明の様々な局面にしたがう基地局の典型的な限定しないブロック図を例示する。
【図11】図11は、例示的な様々な実施にしたがうアップリンク・パイロット・チャネル割当に関連して利用されうるシステムを例示する。
【図12】図12は、例示的な様々な実施にしたがって実現される典型的な無線端末(例えば、無線端末、モバイル・デバイス、エンド・ノード等)を例示する。
【図13】図13は、本明細書で記載された例示的な実施および動作の様々な局面にしたがったアップリンク・パイロット最適化を組み込んだ通信システムの典型的な限定しないブロック図を例示する。
【図14】図14は、様々な例示的実施にしたがってパイロット最適化をイネーブルする典型的な限定しない装置を例示する。
【図15】図15は、様々な例示的実施にしたがってパイロット最適化を容易にする典型的な限定しない装置を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
様々な実施形態が、同一要素を参照するために全体を通じて同一符番が用いられている図面を参照して説明される。以下の記載では、説明の目的のために、1または複数の実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明確である。他の事例では、周知の構成およびデバイスが、1または複数の実施形態の説明を容易にするために、ブロック図形式で示される。
【0023】
さらに、本発明の様々な局面が以下に述べられる。本明細書における教示は、広く様々な形態で具体化され、本明細書に記載された任意の具体的な構成および/または機能は単なる代表例であることが明白であるべきである。本明細書に記載の教示に基づいて、当業者であれば、本明細書で開示された局面は、その他任意の局面と独立して実現され、これら局面の2またはそれ以上が、様々な方式で結合されうることを認識すべきである。例えば、本明細書に記載の多くの局面を用いて装置が実現され、および/または、方法が実現されうる。さらに、本明細書で述べられた局面の1または複数に加えて、あるいはそれとは別の他の構成および/または機能を用いて装置および/または方法が実現されうる。例として、本明細書に記載の方法、デバイス、システム、および装置のうちの多くは、W−CDMA通信システムにおいてアップリンク・パイロット信号をブーストする文脈で説明される。当業者であれば、類似の技術が、他の通信環境にも適合することを認識すべきである。
【0024】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、および/または、これらの任意の組み合わせであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図される。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1または複数のコンピュータに局在化されるか、および/または、2またはそれ以上のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を格納して有する様々なコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、例えば1または複数のデータ(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを介して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ)のパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。さらに、本明細書に記載のシステムの構成要素は、様々な局面、目標、利点等、これらに関して説明されたものを達成することを容易にするために、さらなる構成要素によって再構成および/または考慮され、さらに、当業者によって理解されるように、与えられた図面で説明された正確な構成に限定されない。
【0025】
さらに、本明細書では様々な実施形態が、無線端末またはユーザ機器(UE)に関連して記載される。無線端末またはUEはまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、モバイル・デバイス、遠隔局、遠隔端末、UE、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、あるいはユーザ・デバイスとも称されうる。無線端末またはUEは、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピュータ・デバイス、あるいは、無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関して説明される。基地局は、無線端末と通信するために利用され、アクセス・ポイント、ノードB、またはその他幾つかの専門用語で称されうる。
【0026】
さらに、本明細書に記載のさまざまな局面または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、またはメディアからアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVD等)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、カード、スティック、キー・ドライブ等)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表しうる。さらに、例えばセルラ・ネットワークのようなネットワークにアクセスする際、あるいは、指定された機能を実行するようにデバイスに命令する際、例えばボイス・メールの送受信に使用されるようなコンピュータ読取可能電子データまたは命令を搬送するために、搬送波が使用されうることが認識されるべきである。さらに、用語「機械読取可能媒体」は、限定する訳ではないが、無線チャネルを含むのみならず、命令群および/またはデータを格納、包含および/または伝送することが可能なその他様々な媒体を含む。もちろん、当業者であれば、多くの修正が、開示された実施形態に対して、本明細書で説明され特許請求された発明のスコープまたは精神から逸脱することなくなされることを認識するだろう。
【0027】
さらに、用語「典型的な」は、本明細書において、例、事例、または例示となることを意味するために使用される。本明細書で「典型的」と記載される設計の任意の局面は、必ずしも、その他の局面または設計よりも好適であるとか有利であると解釈される必要はない。そうではなく、これら用語の使用は典型的には、具体的な方式で本概念を示すことが意図される。本明細書で使用されるように、用語「または」は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することが意図される。すなわち、もしも特に指定されていないか、あるいは、文脈から明らかなように、「XはAまたはBを適用する」は、通常、包括的な順序のうちの何れかを意味することが意図されている。すなわち、XがAを適用するか、XがBを適用するか、XがAとBとの両方を適用すれば、前述した例のうちの何れかの下で、「XがAまたはBを適用する」が満足される。さらに、本明細書および特許請求の範囲で使用される冠詞「a」および「an」は、一般に、特に指定されていないか、あるいは、単数を示すものであることが文脈から明らかではない場合、「1または複数」を意味すると解釈されるべきである。
【0028】
本明細書に記載されるように、「推論する」または「推論」なる用語は、一般に、イベントおよび/またはデータを介してキャプチャされた観察のセットからの、システム、環境、および/またはユーザに関する推論または推論処理を称する。推測は、特定の文脈または動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば、状態にわたった確率分布を生成することができる。推測は、確率論的であり、データおよびイベントの考慮に基づく当該状態にわたった確率分布の計算である。推測はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構成するために適用される技術をも称しうる。そのような推測によって、観察されたイベントが、時間的に近接して相関付けられていようといまいと、観察されたイベントおよびデータが、1または幾つかのイベントおよびデータ・ソースから由来していようといまいと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作が構築される。
【0029】
本明細書に記載の技術は、例えば、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、単一キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワーク等のような様々な無線通信ネットワークに使用されうる。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えばユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、cdma2000等のようなラジオ技術を実施することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)、TD−SCDMA、およびTD−CDMAを含んでいる。cdma2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、例えば、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実施することができる。OFDMAネットワークは、例えばエボルブドUTRA(E−UTRA)、IEEE 802.11、IEEE 802.16、IEEE 802.20、フラッシュOFDM(登録商標)等のようなラジオ技術を実施することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。ロング・ターム・エボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの最新のリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTS、およびLTEは、「第3世代パートナシップ計画(3GPP)」と命名された組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と命名された組織からの文書に記載されている。これら様々なラジオ技術および規格は、当技術において周知である。明確にするために、上述した技術のある局面は、LETに当てはまるので、以下においてアップリンク・パイロット多重化の文脈で説明される。その結果、適切である場合、以下の説明の多くでは、3GPP用語が使用されうる。
【0030】
(パイロット・チャネル・ブースト)
本明細書に記載されたシステムおよび方法は、パイロット・チャネル動作を最適化するために、および、パイロット・チャネルの電力の制御が欠如して、高データ・レート送信が無駄になる事象を減らすために、現行の欠点を改めることを目的とする。例示的な実施では、UEは、パイロットを搬送するチャネルのレベルを自律的に増加(ブースト)させる能力が与えられる。例えば、W−CDMAでは、このチャネルは、専用物理制御チャネル(DPCCH)と呼ばれる。例示的な動作では、UEは、UEがデータ・チャネル上で使用する送信フォーマットに応じて、すなわち、データ・チャネルのデータ・レートに応じて、DPCCHの送信電力を増加させることができる。例示的に、データ送信の終了後、UEは、通常の電力レベルにおける動作を再開するために、DPCCHの電力を、ブーストした量減少させるように動作する。
【0031】
別の例示的な実施では、例えばW−CDMAにおけるエンハンスト専用物理制御チャネルのような制御チャネルのレベルが増加(ブースト)されうる。例示的な動作では、まずE−DPCCHが復号され、次に、E−DPCCHをパイロット・リファレンスに変換するために、選択されたスキームにしたがって変調シンボルがフリップされる。この例示的な動作ではその後、E−DPCCHがDPCCHと結合され、例えばDPDCHのような他のチャネルを復号するための改善されたフェーズ・リファレンスおよび増幅リファレンスが提供される。
【0032】
例示的な実施では、伝搬チャネルおよび干渉レベルの変動による受信機におけるパイロット・チャネルSNRの急激な変動を緩和するために、高速電力制御が適用されうる。例示的に、W−CDMAのアップリンクにおいて現在使用されているような高速電力制御は一般に、2つのループ、すなわち、内部ループおよび外部ループに依存する。例示的な動作では、内部ループは、典型的な基地局(例えば、ノードB、RNC、またはその他のインフラストラクチャ要素)が、パイロット・ビットのSNRを測定し、測定されたSNRを目標SNRと比較して、この比較に基づいて、測定されたSNRを目標SNRの近くに維持できるようにアップ・コマンドまたはダウン・コマンドを1または複数の協調する無線端末(例えば、ユーザ機器−UE)へ発行する動作を実行することができる。例示的に、UEは、アップ・コマンドを受信すると、そのチャネルの電力を、ステップ・サイズ増加させることができる。例示的に、UEが、協調セルのアクティブ・セット内のセルのうちの何れか(例えば、協調する基地局)からダウン・コマンドを受信した場合、チャネルの電力を、ステップ・サイズ低減させることができる。
【0033】
しかしながら、現行では、高速電力制御の内部ループによって発行されるアップ・コマンドおよびダウン・コマンドは、一般に、基地局におけるパイロット・ビットにおけるSNR測定に基づく。W−CDMA基地局は、下記a)、b)を互いを区別することができない。a)UEによって発行されたDPCCHの送信電力における増加。なぜなら、UEは高データ・レート送信を送るからである。b)ラジオ・リンクにおける改善(良好な経路損失、干渉レベルの低減、その他)。現行では、基地局は、両ケースにおいて、パイロットのSNRが目標SNRよりも増えたことを観察し、ダウン・コマンドを発行する。しかしながら、望ましい挙動は、基地局が、ケース(b)の場合にのみダウン・コマンドを発行することであろう。
【0034】
ケース(a)の場合にダウン・コマンドを発行することによって、基地局は、高データ・レート送信のためのSNRを低下させ、もって、パフォーマンスを低下させる。さらに、UEが高レート・パケットを送信し終えた後、パイロット送信電力のブーストが止まるだろう。それゆえ、UEが望ましくないダウン・コマンドを実行すると、パイロットは、低いSNRになるので、あらゆる低いデータ・レート送信が失敗しうる。
【0035】
現行の内部ループの欠点を克服するために、本明細書に記載のシステムおよび方法は、典型的な基地局が効率的にパイロットを測定し、そのレベルにおけるジャンプを検出する無線通信システムを提供する。例示的な動作では、典型的な基地局が、パイロット・レベルにおいて、以前に観察されたタイム・スロットからΔdBよりも多く増加したことを検出すると、典型的な基地局は、ブーストしたパイロットを示すデータを格納する。例示的な動作では、典型的な基地局が、電力制御ループを従来方式で動作させ、以下の例示的な動作のうちの1または複数を実行して、可能なブーストしたパイロットを検出し、以下の例示的な動作によって説明されるようなモードのうちの1つで動作するように電力制御を切り換える。
【0036】
例示的な動作では、典型的な基地局は、パイロット・チャネルをモニタし、その(信号対雑音比)レベルにおけるジャンプを検出することができる。この例示的な動作では、典型的な基地局が、パイロット・レベルにおいて、以前に送信されたタイム・スロットから、選択されたデシベル値を超える増加を検出した場合、典型的な基地局は、選択された電力制御モードで動作する。例示的に、この選択された電力制御モードは、次の時間送信間隔(TTI)中、SNR測定を無視することと、1または複数のUEがその平均送信電力を変えることがないように、1または複数のUEへ電力制御コマンドを送信することとを備える。
【0037】
別の例示的な動作では、典型的な基地局が、パイロット信号に対する典型的なブーストのレベルを知っている場合、このパイロット・ブーストを補償するために、測定されたパイロットSNRを規格化するように動作することができる。例示的な実施では、規格化されたSNRはその後、典型的な電力制御内部ループによって使用される。この例示的な動作では、典型的な基地局は、ブーストしたタイム・スロット中に受信されたパイロットSNRを、ブーストしていない時間中に受信されたパイロットSNRと比較することによってパイロット・ブーストを推定することができる。この推定結果は、測定されたSNRを規格化するために使用される。
【0038】
別の例示的な動作では、典型的な基地局が、ブーストしたパイロットを有する無線送信の第1のスロットにおける電力制御をディセーブルし、規格化されたSNRが以前のタイム・スロットから変わらないという仮定の下で動作する。例示的に、その後の1または複数のタイム・スロット中、典型的な基地局は、規格化されたSNRの推定値を更新するために、連続するタイム・スロット間の差分を用いる。規格化されたSNRはその後、内部ループ電力制御によって使用されうる。
【0039】
別の例示的な動作では、典型的な基地局は、エンハンスト専用物理制御チャネル(E−DPDCH)で受信された電力またはSNRを測定する。例示的に、典型的な基地局が1または複数のUEからの実質的な電力が存在すると検知した場合、典型的な基地局は、パイロットをブーストすることができ、1または複数の選択された電力モード動作を実行することができる。
【0040】
別の典型的な動作では、典型的な基地局によって、エンハンスト専用物理制御チャネル(E−DPCCH)またはエンハンスト専用物理データ・チャネル(E−DPDCH)上で信号が検出されると、E−DPCCHで電力制御が行われる。例示的に、E−DPCCHのSNRは、この典型的な基地局によって推定され、内部ループ電力制御のために使用される。例示的に、E−DPCCHの推定されたSNRは、規格化されたDPCCHの電力を表すように調節され、この調節されたSNR推定を用いて電力制御が行われる。
【0041】
別の例示的な動作では、典型的な基地局は、すべてのTTIの開始時において電力制御をディセーブルし、ユーザ機器(UE)は、ブーストしたパイロットを用いて送信することができる。この典型的な基地局は、UEが、ブーストしたパイロットを用いていつ送信するのかを効果的に判定することができる。なぜなら、この典型的な基地局は、1または複数のメッセージ許可およびDTX制御によって、UE送信を介して制御を与えることができるからである。例示的に、電力制御は、この典型的な基地局がE−DPCCHを復号する場合に再びイネーブルされうる。例示的な動作では、E−DPCCHは、E−DPDCHにおいてパイロット・ブーストを用いているかのみならず、典型的な基地局からどのフォーマットが送信されているかを通信することができる。例示的な動作では、典型的な基地局は、DPCCHパイロットSNR推定値を規格化するために、E−DPCCHの結果を利用することができる。
【0042】
別の例示的な実施では、典型的な基地局は、UEがパイロットをブーストさせるようにするイベントにおいて、電力制御をディセーブルすることができる。例示的に、この典型的な基地局は、UEがパイロットをブーストさせる事例をモニタし、許可メッセージを1または複数の協調する無線端末へ通信することによって、発生頻度を制限することができる。例示的な実施では、典型的な基地局は、1または複数の無線端末へ、絶対的な許可メッセージを送信し、1または複数の無線端末(例えば、UE)は、特定のTTIの間、ブーストしたパイロットを用いて高データ・レートを送信することが可能となる。
【0043】
別の例示的な実施では、UEは、ブーストしたパイロットを送信している場合、サービス提供していないセルからの「ダウン」コマンドを無視することができる。
【0044】
例示的な動作では、典型的な基地局が、1または複数の協調する無線端末から受信したサービス品質(QoS)(例えば、ブロック誤り率(BLER)またはビット誤り率(BER))を測定する場合、外部ループが、動作を実行し、必要に応じて、所望のQoSを達成するために、目標SNRを調節することができる。また、例示的な実施では、パイロットにおけるSNRの測定が、UEによって送信されたチャネルの送信電力を調節するために、ラジオ・リンクの品質における変化を導出するために用いられる。
【0045】
W−CDMAのエンハンスト・アップリンク(EUL)機能を用いて、データは、一般に、E−DPDCHという名のチャネルで送信される。例示的に、パイロット・リファレンスがDPCCH上で搬送され、他のチャネルと同様、E−DPDCHのコヒーレントな復調のために使用される。無線システムにおけるアップリンクは、協調するUEによって共有されるリソースである。例示的に、典型的な基地局は、おのおののUEによって使用されるアップリンク・リソースの量を制御することによって、全体的なアップリンク・パフォーマンスを最大化する。例示的な実施では、所望のアップリンク・リソース制御を達成するために、絶対的な許可メッセージが適用されうる。
【0046】
例示的に、絶対的な許可メッセージは、その制御下において、1つのUEの許可されたレートを直接的に調節するために、基地局スケジューラによってダウンリンクで送信されたメッセージである。例示的に、この絶対的な許可メッセージは、ともに多重化され、E−AGCHという名のダウンリンク・チャネルで送信される複数のフィールドを含む。これらのフィールドは、以下を備えることができる。絶対的な許可値:このフィールドは、UEが次の送信で使用することが許可された最大EULデータ対パイロット比(E−DPDCH/DPCCH)を示す。絶対的許可スコープ:このフィールドは、絶対的な許可の適用可能性を示す(それは、2つの異なる値、"Per HARQ process”または“All HARQ processes”をとる。これらは、HARQプロセス・アクティブ化/非アクティブ化が、1またはすべてのプロセスに影響を与えるかを示す)。
【0047】
典型的な基地局および協調する無線端末によって送られた絶対的な許可メッセージの通信をもたらす曖昧さに打ち勝つために、DPDCH対ノミナルDPCCH電力比をもつパイロット・ブーストが、新たな絶対的なメッセージ判定基準へ組み合わされる。ここでは、例示的に、ノミナルDPCCH電力は、ブーストしていないDPCCHの電力である。
【0048】
例示的に、絶対的な許可メッセージ判定基準は、以下のように計算される。
m=[(E−DPDCH電力)+(ブーストDPCCH電力)/[ノミナルDPCCH電力]−1 (式1)、
あるいは、同様に、
【数1】

【0049】
ここで、βedおよびβは、それぞれE−DPDCHおよびDPCCHの増幅ゲインであり、βbcは、ブーストDPCCH対ノミナルDPCCHの増幅比である。これらの方程式は線形および大きさで書かれているが、例えば判定基準における電力のブーストを考慮するなど、他の方法によっても導出されうることが当業者によって良く理解されるべきである。例えば、代わりに電力を用いたり、対数領域で計算がなされうる。
【0050】
パイロット以外のチャネルの電力がブーストする場合における別の例示的な実施において、別のチャネルについてであるが、新たな絶対的なメッセージ判定基準を計算するために同じ手順が使用されうる。E−DPCCHの電力がブーストし、追加のフェーズおよび増幅リファレンスとして使用される特定の実施形態では、判定基準は以下のようにして計算される。
m=[(E−DPDCH電力)+(ブーストE−DPCCH電力)−(正常E−DPCCH電力)]/[ノミナルDPCCH電力] (式3)
あるいは、同様に、
【数2】

【0051】
ここで、βed、β、およびβecは、それぞれE−DPDCH、DPCCH、およびE−DPCCHの増幅ゲインであり、βbecは、ブーストE−DPCCHの増幅ゲインであり、AedおよびAecは、それぞれE−DEDCH対DPCCHおよび非ブーストE−DPCCH対DPCCHの増幅比であり、Ab−ecは、ブーストE−DPCCH対DPCCHの増幅比であり、Bec_boostは、E−DPCCHをブーストさせることによる増幅増加対DPCCHの増幅比である。
【0052】
これらの方程式は線形および大きさで書かれているが、例えば判定基準において電力上昇を考慮するなど、他の方法によっても導出されうることが当業者によって良く理解されるべきである。例えば、代わりに電力を用いたり、対数領域で計算がなされうる。
【0053】
例示的な動作では、DPCCH以外のチャネルの電力が、DPCCHの電力に関して設定されうる。例示的に、DPCCH電力における1dBの増加によって、他のチャネルのための1dBの電力増加になる。例示的な動作では、電力ブーストが適用される場合、UEは、DPCCHの電力がブーストされていないノミナルDPCCHに関して、DPCCH以外のチャネルの電力を設定する。この例示的な動作では、DPCCH電力は、UEによって送信されている他のチャネルの電力に悪影響を与えずに任意にブーストされうる。また、例示的に、E−DPDCHの電力が調節され、ノミナルDPCCH電力に関して、あるいは、ブーストDPCCH電力に関して調節され、指定される。例示的な動作では、データが、E−DPDCHにおいて、(例えば、送信時間間隔(TTI)のような)固定時間間隔で、1または複数の協調する無線端末によって送信されうる。
【0054】
(パイロット・チャネル最適化)
図1に示すように、1つの実施形態にしたがった多元接続無線通信システムが例示される。基地局100(BS)は、複数のアンテナ・グループを含んでおり、1つが104および106を含み、別のものが108および110を含み、さらに別のものが112および114を含んでいる。図1では、各アンテナ・グループについて2つのアンテナしか示されていないが、それより多くまたはそれより少ないアンテナが、おのおののアンテナ・グループのために利用されうる。ユーザ機器116(UE)は、アンテナ112およびアンテナ114と通信しており、アンテナ112およびアンテナ114は、ダウンリンク120によってUE116へ情報を送信し、アップリンク118によってUE116から情報を受信する。UE122はアンテナ106およびアンテナ108と通信しており、アンテナ106および108は、ダウンリンク126でUE122に情報を送信し、アップリンク124でUE122から情報を受信する。FDDシステムでは、通信リンク118、120、124、126は、通信のために異なる周波数を使用することができる。例えば、ダウンリンク120は、アップリンク118によって使用されるものとは異なる周波数を使用することができる。
【0055】
通信するように設計されたアンテナおよび/または領域の各グループはしばしば、基地局のセクタと称される。例示的な実施では、アンテナ・グループはおのおの、基地局100によってカバーされる領域のセクタ内のUEと通信するように設計される。
【0056】
ダウンリンク120、126による通信では、基地局100の送信アンテナは、異なるUE116、124のためのダウンリンクの信号対雑音比を改善するために、ビームフォーミングを利用することができる。
【0057】
上述するように、基地局は、端末との通信のために使用される固定局であることができ、また、アクセス・ポイント、ノードB、あるいはその他幾つかの用語で称されうる。ユーザ機器(UE)はまた、アクセス端末、無線通信デバイス、端末、あるいはその他幾つかの用語で称されうる。
【0058】
図2は、本明細書に記載のシステムおよび方法の1または複数の局面と連携して利用される複数の基地局210および複数のユーザ機器(UE)220を備えた無線通信システム200を例示する。必ずしも必要ではないが、基地局は、一般に、端末と通信する固定局であり、アクセス・ポイント、ノードB、あるいはその他幾つかの用語で称されうる。おのおのの基地局210は、202a、202b、202cとラベルされた3つの地理的領域に例示するような特定の地理的領域のための通信有効範囲を提供する。用語「セル」は、その用語が使用される文脈に依存して、基地局および/またはその有効範囲領域を称することができる。システム容量を改善するために、基地局有効範囲は、(例えば、図2の有効範囲領域202aにしたがう3つの小さな領域)204a、204b、204cのような複数の小さな領域に分割されうる。おのおのの小さな領域は、それぞれ基地トランシーバ・サブシステム(BTS)によってサービス提供されうる。用語「セクタ」は、その用語が使用される文脈に依存して、BTSおよび/またはその有効範囲領域を称することができる。セクタ化されたセルの場合、そのセルのすべてのセクタのBTSは、一般に、そのセルの基地局内にともに配置される。本明細書に記載の送信技術は、セクタ化されていないセルを備えたシステムと同様、セクタ化されたセルを備えたシステムのためにも使用されうる。簡略化のために、以下の説明では、用語「基地局」は、セルにサービス提供する固定局のみならず、セクタにサービス提供する固定局に対しても総称的に使用される。
【0059】
ユーザ機器220は、一般に、システム中にわたって分散され、おのおののUEは据置式または移動式である。UEはまた、モバイル局、端末、ユーザ・デバイス、あるいはその他幾つかの用語で称されうる。UEは、無線デバイス、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム・カード等でありうる。おのおのの端末220は、与えられた任意の時間において、ダウンリンクおよびアップリンクで、ゼロ、1、または複数の基地局と通信することができる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、基地局から端末への通信リンクを称し。アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、端末から基地局への通信リンクを称する。
【0060】
集中型アーキテクチャの場合、システム・コントローラ230は、基地局210へ連結されており、基地局210のための調整および制御を提供する。分散型アーキテクチャの場合、基地局210は、必要に応じて互いに通信することができる。ダウンリンクの追加チャネル(例えば、制御チャネル)は、複数の基地局から1つのUEへ送信されうる。アップリンク・データ通信は、図1に関連して上述したように、端末220または基地局210において、1または複数のアンテナを経由して、1つのUEから1または複数の基地局へ発生する。
【0061】
図3Aは、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な局面にしたがって、パイロット・チャネル最適化を容易にするシステムの典型的な限定しない高レベル・ブロック図を例示する。システム300Aは、基地局304と無線によって通信可能に接続されたユーザ機器304を含む。言い換えれば、基地局304は、ダウンリンク310でUE302に音声サービスおよび/またはデータ・サービスを提供しており、例えばCDMAまたは単一キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)アップリンクのようなアップリンク312を介してユーザ機器302からの通信を受信している。ユーザ機器302は、本来、移動式であり、UE302が別の地理的領域に移ると、基地局304から受信する信号に関連する品質が変わる。ユーザ機器302は、パイロット・フィードバック・メカニズム306を含む。これは、他の機能のなかでもチャネル条件推定をイネーブルするために、本明細書で記述されたスキームにしたがってパイロット信号を効果的にモニタする基地局304に位置するパイロット制御メカニズム308によって提供される命令群に応答して、ユーザ機器の1または複数の電力制御動作を制御することに応答する。さらに、UE302および/または基地局304は、他の機能のなかでもとりわけ、パイロット割当スキームを適応して決定するために使用される関連情報またはデータの通信を容易にするその他の補助的な構成要素を含むことが認識されるべきである。
【0062】
図3Bは、本明細書で説明したシステムおよび方法の様々な局面にしたがってアップリンク・パイロット信号がモニタされるように、複数のUE302から信号を受信する基地局304を例示する。基地局304は、複数(1からZ、ただしZは整数)のUE302から信号を受信しているものとして示されている。
【0063】
以下の記述は、UMTSの文脈で、ネットワーク(例えば、基地局304および/またはシステム・コントローラ230)と無線端末(例えば、UE302またはUE220)との間のシグナリングに関するさらなる背景情報を提供する。局面では、論理チャネルが、制御チャネルおよびトラフィック・チャネルに分類される。論理制御チャネルは、システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンク(DL)チャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)と、ページング情報を転送するダウンリンク・チャネルであるページング制御チャネル(PCCH)と、1または幾つかのマルチキャスト・トラフィック・チャネル(MTCH)のための制御情報と、マルチメディア・ブロードキャストおよびマルチキャスト・サービス(MBMS)とを送信するために使用されるポイント・トゥ・マルチポイント・ダウンリンク・チャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)とを備える。一般に、ラジオ・リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、MBMSを受信するUE302によってのみ使用される。専用制御チャネル(DCCH)は、専用制御情報を送信するポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するUE302によって使用される。さらなる局面では、論理トラフィック・チャネルは、ポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルでありユーザ情報の転送のために1つのUEに専用の専用トラフィック・チャネル(DTCH)を備える。また、トラフィック・データを送信するポイント・トゥ・マルチポイント・ダウンリンクのためのMTCHを備える。
【0064】
さらなる局面では、輸送チャネルが、ダウンリンクとアップリンクに分類される。ダウンリンク輸送チャネルは、専用チャネル(DCH)、ブロードキャスト・チャネル(BCH)、フォワード・アクセス・チャネル(FACH)、高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)、および、セル全体にブロードキャストされ、他の制御/トラフィック・チャネルのために使用されるPHYリソースへマップされたページング・チャネル(PCH)を備えるアップリンク輸送チャネルは、専用チャンネル(DCH)、エンハンスト専用チャンネル(E−DCH)、およびランダム・アクセス・チャネル(RACH)を備える。PHYチャネルは、DLチャネルおよびULチャネルからなるセットを備える。
【0065】
本発明の特定の限定しない実施形態の記述のために、以下の名称が使用される。当業者であれば、開示した発明の精神から逸脱することなく様々な修正がなされうることを認識するだろう。したがって、本明細書の記載は、特許請求の範囲のスコープを維持しながら実現される多くの実施形態のうちのほんの1つであることが理解されるべきである。HS−DSCHは、高速ダウンリンク共有チャネルであり、CPICHは、共通パイロット・チャネルであり、スロットは、0.666ミリ秒(ms)の時間持続である。
【0066】
図4は、典型的な限定しないパイロット最適化の例示的な実施を示す。図示するように、無線通信システム400は、ユーザ機器402および基地局404を備える。これらは、通信チャネル412、410(例えば、パイロット・チャネル)を介してデータおよび動作信号を通信することができる。例示的な動作では、基地局パイロット制御メカニズム408は、ユーザ機器402においてパイロット・チャネル条件をモニタする。これによって、1または複数の電力条件信号(図示せず)が、1または複数の選択された条件(例えば、高データ・レート)にしたがってユーザ機器402のパイロット・チャネルの電力を制御する(例えば、パイロット・ブーストを実行する)ユーザ機器電力制御メカニズム406へ提供されうる。電力制御は、本明細書に記載された(すなわち、「パイロット・ブースト」セクションで記載されたような)例示される動作のうちの1または複数にしたがって実行されうる。
【0067】
図5に示すように、無線通信環境内で適用される通信装置500が例示される。この装置500は、基地局304あるいはその一部、または、ユーザ機器302あるいはその一部(例えば、プロセッサに接続されたセキュア・デジタル(SD)カード)でありうる。装置500は、信号処理、通信のスケジューリング、測定ギャップの要求等に関する様々な命令群を保持するメモリ502を含みうる。例えば、装置500が、図11、12および15に関して以下に述べるようなユーザ機器である場合、メモリ502は、特定の基地局に関するアップリンク・チャネルおよび/またはダウンリンク・チャネルにおける信号の品質を分析するための命令群を含みうる。さらに、メモリ502は、パイロット・チャネル最適化のための命令群を備えることができる。その目的のために、メモリ502は、予め定められたスキームにしたがったパイロット・チャネル最適化を容易にするために、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な局面にしたがって、基地局304からアップリンク・パイロット・チャネル・データを受信し、それを処理するための命令群を備えうる。さらに、メモリ502は、最適化されたパイロット・チャネルの送信を容易にするための命令群を備えうる。上記命令群の例およびその他適切な命令群は、メモリ502内に保持されうる。そして、プロセッサ504は、(例えば、アクティブなストリームの数、周波数開始位置等に依存して)これら命令群を実行することに関連して利用されうる。
【0068】
また、上述したように、装置500は、図9、10および14に関連して以下に記載するような基地局および/またはその一部でありうる。一例として、メモリ502は、装置500によってサービス提供されているユーザ機器が、他の技術および/または周波数に関する測定を行っていることを示す表示を受信するための命令群を含みうる。メモリ502はさらに、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な局面にしたがって、予め定められたスキームにしたがって、UE302における1または複数の電力制御動作の実行を容易にするために、アップリンク・パイロット・チャネル・データを決定し、それを送信するための命令群を含みうる。その目的のために、メモリ502はさらに、最適化されたパイロット・チャネルの受信を容易にするための命令群を含みうる。プロセッサ504は、メモリ502内に保持された命令群を実行するために使用されうる。幾つかの例が提供されたが、(例えば、図6、7のような)方法論の形態で記述される命令群が、メモリ502内部に含まれ、プロセッサ504によって実行されることが理解される。
【0069】
図6および図7に示すように、様々な例示的な実施にしたがってパイロット・チャネル電力条件を最適化するための特定の高レベルな方法論が例示される。説明を単純にするために、これら方法論は一連の動作として示され説明されているが、これら方法論は、この動作順に限定されず、幾つかの動作が、本明細書で示され説明されたものとは異なる順序でなされたり、および/または、他の動作と同時になされうることが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、方法論は、例えば状態図のような一連の相互関連する状態またはイベントとして表すこともできることを理解し認識するだろう。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法論を実施するために、必ずしも例示されたすべての動作が利用される訳ではない。
【0070】
図6は、本明細書に記載されたパイロット最適化スキームに関するアップリンク・パイロット最適化を容易にする1つの特定の高レベルな方法論600を例示する。604では、パイロット・チャネルの電力の予め定められた関数にしたがって、パイロット最適化スキームを容易にするために、必要なアップリンク・チャネル情報が、基地局304またはその一部によって決定される。606では、1または複数のUE302からのそれぞれのアップリンク・パイロット・チャネル情報が、このパイロット・チャネル条件および/または状態に関連する予め定められた関数にしたがって、UE302パイロット最適化を容易にする。608では、UE302が、予め定められた機能およびそれぞれのアップリンク・パイロット・チャネル情報にしたがって、基地局304またはその一部からパイロット最適化コマンドを受信し、それを処理する。
【0071】
図7は、本明細書に記載されたパイロット最適化スキームに関してアップリンク・パイロット最適化を容易にするための1つの特定の高レベルな方法論700を例示する。704において、基地局304あるいはその一部からそれぞれのアップリンク・パイロット・チャネルを受信すると、UE302あるいはその一部は、706において、アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって、パイロット・チャネルの電力を制御する。706では、UE302あるいはその一部は、電力制御されたパイロットを送信する。
【0072】
図8は、セルI 802およびセルM 804といった複数のセルを含む様々な局面にしたがって実現される通信システム800の一例を示す。近隣セル802、804は、セル境界領域868に示すように、僅かにオーバラップしており、おのおのが2つの隣接セル間で共有される近隣セル境界領域内にある基地局によって送信される信号間で信号干渉が生じる可能性があることに着目されたい。
【0073】
セクタ境界領域は、近隣セクタにある基地局によって送信された信号間での信号干渉が生じる可能性がある。ライン816は、セクタI 810とセクタII 812との間のセクタ境界領域を表し、ライン818は、セクタII 812とセクタIII 814との間のセクタ境界領域を表し、ライン820は、セクタIII 814とセクタI 810との間のセクタ境界領域を表す。同様に、セルM 804は、第1のセクタであるセクタI 822、第2のセクタであるセクタII 824、および第3のセクタであるセクタIII 826を含んでいる。ライン828は、セクタI 822とセクタII 824との間のセクタ境界領域を表し、ライン830は、セクタII 824とセクタIIII 826との間のセクタ境界領域を表し、ライン832は、セクタIII 826とセクタI 822との間のセクタ境界領域を表す。セルI 802は、基地局(BS)である基地局I 806と、セクタ810、812、814のおのおのにおける複数のエンド・ノード(EN)(例えば、無線端末)を含んでいる。セクタI 810は、無線リンク840、842それぞれを介してBS806に接続されたEN(1)836とEN(X)838とを含む。セクタII 812は、無線リンク848、850それぞれを介してBS806に接続されたEN(1’)844とEN(X’)846とを含む。セクタIII 814は、無線リンク856、858それぞれを介してBS806に接続されたEN(1’’)852とEN(X’’)854とを含む。同様に、セルM 804は、基地局M 808と、セクタ822、824、826のおのおのにおける複数のエンド・ノード(EN)を含んでいる。セクタI 822は、無線リンク840’、842’それぞれを経由してBS M 808に接続されたEN(1)836’およびEN(X)838’を含む。セクタII 824は、無線リンク848’、850’それぞれを経由してBS M 808に接続されたEN(1’)844’、EN(X’)846’を含む。セクタIII 826は、無線リンク856’、858’それぞれを経由してBS 808に接続されたEN(1’’)852’、EN(X’’)854’を含む。
【0074】
システム800はまた、ネットワーク・リンク862、864それぞれを経由してBS I 806およびBS M 808に接続されたネットワーク・ノード860を含む。ネットワーク・ノード860はまた、ネットワーク・リンク866を経由して、例えば他の基地局、AAAサーバ・ノード、中間ノード、ルータ等のようなその他のネットワーク・ノードおよびインターネットにも接続される。ネットワーク・リンク862、864、866は、例えば光ファイバ・ケーブルでありうる。例えばEN(1)836のような各エンド・ノードは、受信機のみならず送信機をも含む無線端末でありうる。例えばEN(1)836のような無線端末は、システム800中を移動することができ、無線リンクを経由して、ENが現在位置しているセル内の基地局と通信することができる。例えばEN(1)836のような無線端末は、例えばBS806のような基地局および/またはネットワーク・ノード860を経由して、例えばシステム800内あるいはシステム800外の他のWTのようなピア・ノードと通信することができる。例えば、EN(1)836のようなWTは、セル電話、無線モデムを備えた情報携帯端末等のようなモバイル通信デバイスでありうる。それぞれの基地局またはそれらの一部は、パイロット・アップリンク・チャネル情報の決定および送信を実行することができる。さらに、それぞれの基地局またはそれらの一部は、本明細書で提供された様々な局面にしたがってアップリンク・パイロット・デマルチプレクスを実行することができる。無線端末またはそれらの一部は、本明細書で提供された様々な局面にしたがった多くのアクティブ・ストリームの予め定められた関数にしたがって、一度にパイロット・チャネル帯域幅および周波数位置をSB402毎に変えることによってパイロットの適応的な多重化を容易にするために、提供されたそれぞれのアップリンク・パイロット・チャネル情報を用いうる。さらに、無線端末およびそれらの一部は、多重化されたパイロットをそれぞれの基地局へ送信することができる。
【0075】
図9は、ユーザ機器に関する適応アップリンク・パイロット多重化スキームに関連して利用されるシステムを例示する。システム900は、1または複数の受信アンテナ906を経由して1または複数のユーザ・デバイス904から信号を受信し、複数の送信アンテナ908を介して1または複数のユーザ・デバイス904へ送る受信機910を備えうる。一例において、受信アンテナ906および送信アンテナ908は、1セットのアンテナを用いて実現されうる。受信機910は、受信アンテナ906から情報を受信し、受信した情報を復調する復調器912と動作可能に関連している。受信機910は、当業者によって認識されるように、例えば、レーキ受信機(例えば、複数のベースバンド相関を用いてマルチ・パス信号成分を個別に処理する技術、等)。MMSEベース受信機、あるいは、割り当てられたユーザ・デバイスを分けるその他幾つかの適切な受信機でありうる。例えば、(例えば、受信アンテナについて1つの)複数の受信機が適用され、そのような受信機が、互いに通信して、改善されたユーザ・データ推定値を提供する。復調されたシンボルは、図11に関して後述するようなプロセッサ1106に類似しメモリ916に接続されたプロセッサ914によって分析される。メモリ916は、ユーザ・デバイス割当、関連するルックアップ・テーブル等に関する情報を格納する。おのおののアンテナの受信機出力は、受信機910および/またはプロセッサ914によって共同して処理されうる。変調器918は、送信アンテナ908を介して送信機920によってユーザ・デバイス904へ送信される信号を多重化する。
【0076】
図10は、本発明の様々な局面にしたがった基地局1000の一例を例示する。基地局1000あるいはそれらの一部は、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な局面を実施する。例えば、基地局1000は、関連するユーザ機器において、適応パイロット多重化を容易にするために、次の送信のためのパイロット・アップリンク・チャネル情報を決定することができる。基地局1000は、図8のシステム800の基地局806、808のうちの任意の1つとして使用されうる。基地局1000は、様々な要素1002、1004、1006、1008、1010がデータおよび情報を交換するバス1009に共に接続された受信機1002、送信機1004、例えばCPUのようなプロセッサ1006、入力/出力インタフェース1008、メモリ1010を含む。
【0077】
1または複数の受信アンテナを備えうる受信機1002に接続されたセクタ化アンテナ1003は、基地局のセル内のおのおののセクタからの無線端末送信から、データや例えばチャネル・レポートのようなその他の信号を受信するために使用される。送信機1004に接続されたセクタ化アンテナ1005は、基地局のセルのおのおののセクタ内の無線端末1200(図12参照)へ、データおよび例えば制御信号、パイロット信号、ビーコン信号等のようなその他の信号を送信するために使用される。様々な局面において、基地局1000は、例えばおのおののセクタ用の個々の受信機1002、およびおのおののセクタ用の個々の送信機1004のように、複数の受信機1002と複数の送信機1004とを用いる。上述したように、様々な変形が可能であることが認識されるべきである。例えば、SU−MIMOシステムでは、基地局およびユーザ機器において、複数の送信アンテナおよび受信アンテナ等が使用されうる。同様に、SDMAシステムの場合、複数のユーザが、複数の送信アンテナ、受信アンテナ、および受信機を有する基地局からの信号を送受信することができる。プロセッサ1006は、例えば汎用中央処理装置(CPU)でありうる。プロセッサ1006は、メモリ1010に格納された1または複数のルーチン1018の指示の下、基地局1000の動作を制御し、方法を実施する。I/Oインタフェース1008は、他のネットワーク・ノードへの接続を提供し、BS1000を他の基地局、アクセス・ルータ、AAAサーバ・ノード等や、他のネットワーク、およびインターネットへ接続する。メモリ1010は、ルーチン1018およびデータ/情報1020を含む。
【0078】
データ/情報1020は、データ1036、ダウンリンク・ストリップ・シンボル時間情報1040とダウンリンク・トーン情報1042とを含むトーン・サブセット割当シーケンス情報1038、WT 1情報1046およびWT N情報1060からなるWT情報の複数のセットを含む無線端末(WT)データ/情報1044を含む。例えばWT 1情報1046のようなWT情報のおのおののセットは、データ1048、端末ID1050、セクタID1052、アップリンク・チャネル情報1054、ダウンリンク・チャネル情報1056、およびモード情報1058を含む。
【0079】
ルーチン1018は、通信ルーチン1022および基地局制御ルーチン1024を含む。基地局制御ルーチン1024は、ストリップ・シンボル期間のためのトーン・サブセット割当ルーチン1030、残りのシンボル期間のためのその他のダウンリンク・トーン割当ホッピング・ルーチン1032、およびビーコン・ルーチン1034を含むシグナリング・ルーチン1028と、スケジューラ・モジュール1026とを含む。
【0080】
データ1036は、WTへの送信前の符号化のために送信機1004のエンコーダ1014へ送られる送信用データと、受信にしたがって受信機1002のデコーダ1012によって処理されたWTからの受信データとを含む。ダウンリンク・ストリップ・シンボル時間情報1040は、例えばスーパスロット構造情報、ビーコンスロット構造情報、およびウルトラ・スロット構造情報のようなフレーム同期構造情報と、与えられたシンボル期間がストリップ・シンボル期間であるかを指定し、もしもそうであれば、ストリップ・シンボル期間のインデクスであり、さらに、このストリップ・シンボルが基地局によって使用されるトーン・サブセット割当シーケンスを切り詰めるリセット・ポイントであるかを指定する情報とを含む。ダウンリンク・トーン情報1042は、基地局1000に割り当てられたキャリア周波数と、トーンの数および周波数と、ストリップ・シンボル期間に割り当てられるトーン・サブセットのセットと、例えばスロープ、スロープ・インデクス、およびセクタ・タイプのようにその他のセルおよびセクタに特有の値とを含む。
【0081】
データ1048は、WT1 1200がピア・ノードから受信したデータ、WT1 1200がピア・ノードへ送信されることを望むデータ、および、チャネル品質レポート・フィードバック情報を含む。端末ID 1050は、基地局1000に割り当てられたIDであり、WT1 1200を識別する。セクタID 1052は、WT1 1200が動作しているセクタを識別する情報を含む。セクタID 1052は、例えば、セクタ・タイプを判定するために使用されうる。アップリンク・チャネル情報1054は、例えば、データのためのアップリンク・トラフィック・チャネル・セグメント、要求のための専用アップリンク制御チャネル、電力制御、タイミング制御、アクティブ・ストリームの数等のように、WT1 1200が使用するためにスケジューラ1026によって割り当てられたチャネル・セグメントを識別する情報を含む。WT1 1200に割り当てられたおのおののアップリンク・チャネルは、1または複数の論理トーンを含む。おのおのの論理トーンは、本発明の様々な局面にしたがうアップリンク・ホッピング・シーケンスにしたがう。ダウンリンク・チャネル情報1056は、例えばユーザ・データのためのダウンリンク・トラフィック制御セグメントのようなデータおよび/または情報をWT1 1200へ搬送するために、スケジューラ1026によって割り当てられたチャネル・セグメントを識別する情報を含む。WT1 1200に割り当てられたおのおののダウンリンク・チャネルは、おのおのダウンリンク・ホッピング・シーケンスにしたがう1または複数の論理トーンを含む。モード情報1058は、例えばスリープ、ホールド、オン等のようなWT1 1200の動作状態を識別する情報を含む。
【0082】
通信ルーチン1022は、様々な通信動作の実行、および様々な通信プロトコルの実施を行う基地局1000を制御する。基地局制御ルーチン1024は、例えば信号生成、受信、およびスケジューリングのような基本的な基地局機能タスクの実行、および、ストリップ・シンボル期間中にトーン・サブセット割当シーケンスを用いて信号を無線端末へ送信することを含む幾つかの局面の方法ステップの実施を行う基地局1000を制御するために使用される。
【0083】
シグナリング・ルーチン1028は、デコーダ1012を備えた受信機1002、および、エンコーダ1014を備えた送信機1004の動作を制御する。シグナリング・ルーチン1028は、送信されるデータ1036および制御情報の生成を制御することを担当する。トーン・サブセット割当ルーチン1030は、本局面の方法を用いて、および、ダウンリンク・ストリップ・シンボル時間情報1040およびセクタID1052を含むデータ/情報1020を用いて、ストリップ・シンボル期間において使用されるトーン・サブセットを構築する。ダウンリンク・トーン・サブセット割当シーケンスは、セル内のおのおののセクタ・タイプで、および、隣接セルで異なるであろう。WT1200は、ダウンリンク・トーン・サブセット割当シーケンスにしたがって、ストリップ・シンボル期間において信号を受信し、基地局1000は、送信される信号を生成するために、同一のダウンリンク・トーン・サブセット割当シーケンスを用いる。その他のダウンリンク・トーン割当ホッピング・ルーチン1032は、ストリップ・シンボル期間以外のシンボル期間のために、ダウンリンク・トーン情報1042およびダウンリンク・チャネル情報1056を含む情報を用いて、ダウンリンク・トーン・ホッピング・シーケンスを構築する。ダウンリンク・データ・トーン・ホッピング・シーケンスは、セルのセクタにわたって同期化される。ビーコン・ルーチン1034は、例えばダウンリンク信号のフレーム・タイミング構造を同期化するために、例えば、1または少数のトーンに集中された比較的高い電力信号のシグナルのように、同期化目的のために使用されるビーコン信号の送信、つまり、ウルトラ・スロット境界に関するトーン・サブセット割当シーケンスを制御する。
【0084】
図11は、本明細書に記載されるようなパイロット最適化スキームに関連して利用されうるシステム1100を例示する。システム1100は、例えば1または複数の受信アンテナからの信号の受信、受信した信号に対する一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)、これら調整された信号のデジタル化、ならびに、サンプルの取得を行う受信機1102を備える。パイロット制御メカニズム1104は、チャネル推定のために、受信したパイロット・シンボルをプロセッサ1106へ提供する。
【0085】
プロセッサ1106は、受信機構成要素1102によって受信された情報の分析、および/または、送信機1114による送信のための情報の生成に特化されたプロセッサでありうる。プロセッサ1106は、システム1100の1または複数の部分を制御するプロセッサ、および/または、受信機1102によって受信された情報の分析、送信機1114によって送信される情報の生成、システム1100のうちの1または複数の部分の制御を行うプロセッサでありうる。システム1100は、1または複数の技術および/または周波数に関する測定の実行前、実行中、および/または実行後に、ユーザ機器のパフォーマンスを最適化することができる。最適化構成要素1108は、プロセッサ1106に組み込まれうる。最適化構成要素1108は、要求する測定ギャップに関連してユーティリィ・ベースの分析を実行する最適化コードを含みうることが認識されるべきである。この最適化コードは、推論実行に関連する人工知能ベースの方法、および/または、スキームの符号化および復号に関連する確率論的判定および/または統計ベースの判定を利用しうる。
【0086】
システム(ユーザ機器)1100はさらに、動作可能にプロセッサ1106に接続され例えば測定ギャップ情報、スケジューリング情報等のような情報を格納するメモリ1110を備えうる。これらの情報は、要求する測定ギャップを割り当てることと、測定ギャップ中に測定を実行することとに関連して適用されうる。メモリ1110はさらに、ルックアップ・テーブル等を生成することに関連するプロトコルを格納し、これによって、システム1100は、システム容量を高めるために、格納されたプロトコルおよび/またはアルゴリズムを適用することができる。本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ)構成要素は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリの何れかであるか、あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方でありうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プロラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能ROM(EEPROM)、またはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM(登録商標))のような多くの形態で利用可能である。メモリ1110は、限定される訳ではないが、これらのタイプのメモリ、あるいはその他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図される。プロセッサ1106は、シンボル・パイロット・フィードバック・メカニズム1112と、変調された信号を送信する送信機1114とに接続される。
【0087】
図12は、無線端末(例えば、図8のシステム800のEN(1)836)のうちの任意の1つとして使用されうる典型的な無線端末(例えば、エンド・ノード、モバイル・デバイス等)1200を例示する。無線端末1200は、様々な要素1202、1204、1206、1208がデータおよび情報を交換することができるバス1210によって共に接続された、デコーダ1212を含む受信機1202と、エンコーダ1214を含む送信機1204と、プロセッサ1206と、メモリ1208とを含む。基地局からの信号を受信するために使用されるアンテナ1203が、受信機1202に接続される。例えば基地局へ信号を送信するために使用されるアンテナ1205が、送信機1204に接続される。上述したように、様々な変形が可能であることが認識されるべきである。例えば、SU−MIMOシステムでは、基地局およびユーザ機器において、複数の送信アンテナおよび受信アンテナが使用されうる。同様に、SDMAシステムの場合、複数のユーザが、複数の送信アンテナおよび受信アンテナを有する基地局から信号を送信および受信等することができる。
【0088】
例えばCPUのようなプロセッサ1206が無線端末1200の動作を制御する。そして、メモリ1208内のルーチン1220を実行し、データ/情報1222を用いることによって方法を実施する。
【0089】
データ/情報1222は、OFDMA通信システムの例の場合、ユーザ・データ1234、ユーザ情報1236、およびトーン・サブセット割当シーケンス情報1250を含む。ユーザ・データ1234は、送信機1204によって基地局100へ送信される前に符号化されるためにエンコーダ1214へと送られる、ピア・ノードに向けられたデータと、基地局1000から送られ受信機1202内のデコーダ1212によって処理されたデータとを含みうる。ユーザ情報1236は、アップリンク・チャネル情報1238、ダウンリンク・チャネル情報1240、端末ID情報1242、基地局ID情報1244、セクタID情報1246、およびモード情報1248を含む。アップリンク・チャネル情報1238は、無線端末1200が基地局1000へ送信する場合に利用するために、基地局1000によって割り当てられたアップリンク・チャネル・セグメントを識別する情報を含む。アップリンク・チャネルは、アップリンク・トラフィック・チャネルや、例えば要求チャネル、電力制御チャネル、およびタイミング制御チャネルのような専用アップリンク制御チャネルを含みうる。OFDMA通信システムの典型的な場合では、おのおののアップリンク・チャネルは、1または複数の論理トーンを含む。おのおのの論理トーンは、アップリンク・トーン・ホッピング・シーケンスにしたがう。幾つかの実施形態では、アップリンク・ホッピング・シーケンスは、セルの各セクタ・タイプで、および、隣接セル間で異なる。
【0090】
ダウンリンク・チャネル情報1240は、基地局がデータ/情報をWT1200へ送信しているとき、WT1200が使用するために基地局によって割り当てられたダウンリンク・チャネル・セグメントを識別する情報を含む。ダウンリンク・チャネルは、ダウンリンク・トラフィック・チャネルおよび割当チャネルを含む。これらはおのおの1または複数の論理トーンを含み、おのおのの論理トーンは、セルの各セクタの間で同期化されるダウンリンク・ホッピング・シーケンスにしたがう。
【0091】
ユーザ情報1236はまた、基地局1000が割り当てた識別情報である端末ID情報1242と、WTが通信を確立した特定の基地局1000を識別する基地局ID情報1244と、WT1200が現在位置しているセルの特定のセクタを識別するセクタID情報1246とを含む。OFDMA通信システムの例では、基地局ID1244が、セル・スロープ値を提供し、セクタID情報1246が、セクタ・インデクス・タイプを提供し、セル・スロープ値およびセクタ・インデクス・タイプが、トーン・ホッピング・シーケンスを導出するために使用される。ユーザ情報1236には、WT1200がスリープ・モードであるか、ホールド・モードであるか、あるいはオン・モードであるかを識別するモード情報1248が含まれる。
【0092】
幾つかのOFDMA実施形態では、トーン・サブセット割当シーケンス情報1250が、ダウンリンク・ストリップ・シンボル時間情報1252と、ダウンリンク・トーン情報1254とを含む。ダウンリンク・トーン情報1254は、基地局1000に割り当てられたキャリア周波数を含む情報と、トーンの周波数および数、ストリップ・シンボル期間に割り当てられるべきトーン・サブセットのセットの数、および他のセルの数と、例えばスロープ、スロープ・インデクス、およびセクタ・タイプのようなセクタ特有の値とを含む。
【0093】
ルーチン1220は、通信ルーチン1224および無線端末制御ルーチン1226を含む。通信ルーチン1224は、WT1200によって使用される様々な通信プロトコルを制御する。無線端末制御ルーチン1226は、受信機1202および送信機1204の制御を含む基本的無線端末1200の機能を制御する。無線端末制御ルーチン1226は、シグナリング・ルーチン1228を含む。幾つかのOFDMA実施形態では、トーン・サブセット割当ルーチン1230は、幾つかの実施形態にしたがってダウンリンク・トーン・サブセット割当シーケンスを生成し、かつ、基地局1000から送信された受信データを処理するために、ダウンリンク・チャネル情報1240、例えばスロープ・インデクスおよびセクタ・タイプのような基地局ID情報1244、および、ダウンリンク・トーン情報1254を含むユーザ・データ/情報1222を使用する。
【0094】
幾つかの例示的な実施の技術は、ソフトウェア、ハードウェア、および/または、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを用いて実施されうる。幾つかの実施形態は、例えばモバイル端末、基地局、または、幾つかの例示的な実装を実現する通信システムのようなモバイル・ノードである装置に向けられる。幾つかの例示的な実施はまた、幾つかの例示的な実施にしたがって、例えばホストのような通信システム、基地局、および/またはモバイル・ノードの制御および/または操作を行う方法のような方法に向けられる。幾つかの例示的な実施はまた、幾つかの例示的な実施にしたがって1または複数のステップを実施する機械を制御するための機械読取可能な命令群を含む例えばROM、RAM、CD、ハード・ディスク等のような機械読取可能媒体にも向けられる。
【0095】
本明細書に記載された例示的な様々なノードは、例えば信号処理、メッセージ生成および/または送信のような幾つかの例示的な実施からなる1または複数の方法に対応するステップを実行する1または複数のモジュールを用いて実現される。したがって、幾つかの例示的な実施では、幾つかの例示的な実施の様々な特徴が、モジュールを用いて実現される。そのようなモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用して実現することができる。上述された方法または方法ステップの多くは、例えば1または複数のノードのような上述したノードのすべてまたは一部を実現する追加ハードウェアを備えたあるいは備えていない汎用コンピュータのような機械を制御するために、例えばRAM、フロッピー(登録商標)ディスク等のメモリ・デバイスのような機械読取可能媒体に含まれた例えばソフトウェアのような機械実行可能命令群を用いて実現されうる。したがって、幾つかの実施形態は、例えばプロセッサや関連ハードウェアのような機械に対して、上述した方法のステップのうちの1または複数を実行させる機械読取可能命令群を含む機械読取可能媒体に向けられる。
【0096】
上述した例示的な実施からなる方法および装置に関する多くのさらなるバリエーションが、幾つかの例示的な実施の記述を参照して、当業者に明らかになるであろう。そのようなバリエーションは、それぞれの例示的な実施のスコープ内にあると考えられるべきである。幾つかの例示的な実施、および幾つかの実施形態における方法および装置は、CDMA、直交周波数分割多重化(OFDM)、SC−FDMA、および/または、アクセス・ノードとモバイル・ノードとの間の無線通信リンクを提供するために使用されるその他の様々なタイプの通信技術と共に使用されうる。幾つかの例示的な実施では、アクセス・ノードは、OFDMおよび/またはCDMAを用いてモバイル・ノードと通信リンクを確立する基地局として実現される。様々な実施形態では、モバイル・ノードは、ノートブック・コンピュータ、情報携帯端末(PDA)、あるいは、これら幾つかの実施形態の方法を実現するための受信機回路/送信機回路およびロジックおよび/またはルーチンを含むその他のポータブル・デバイスとして実現されうる。
【0097】
本明細書に記載の1または複数の局面にしたがって、アップリンク・パイロット・チャネル情報を決定することに関する推論がなされることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる用語は一般に、イベントおよび/またはデータを介して取得された観察のセットから、システム、環境および/またはユーザ、モバイル・デバイス、アクティブ・アップリンク・ストリーム、および基地局の状態を推論するか、あるいはそれに関する理由付けをする処理を称する。推論は、特定の文脈または動作を識別するために使用することができるか、あるいは、例えば、状態にわたった確率分布を生成することができる。推論は、確率論的である。すなわち、データおよびイベントの考慮に基づく当該状態にわたる確率分布の計算である。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高レベルのイベントを構成するために適用される技術をも称する。そのような推論の結果、これらイベントが時間的に近接して相関してようといまいと、これらイベントおよびデータが、1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースから由来していようといまいと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたはアクションを構築することができる。
【0098】
例によれば、上述した1または複数の方法は、適応性のあるアップリンク・パイロット多重化を容易にするアクティブなアップリンク・ストリームを決定することに関する推論を行うことを含む。別の例によれば、推論は、アップリンク・パイロット信号のセットに基づいて、1または複数の望まれない信号から弁別可能な所望の信号の確率を推定することに関連してなされる。前述した例は本質的に例示的であり、なされうる推論の数、あるいは、そのような推論が本明細書に記載の様々な実施形態および/または方法に関連してなされる方法に限定されることは意図されていないことが認識されるだろう。
【0099】
図13は、本発明の様々な局面にしたがったパイロット最適化を組み込んだ通信システムの限定しない典型的なブロック図を例示しており、MIMOシステム1300における送信機システム1310(例えば、基地局、基地局等)と受信機システム1350(UE、ユーザ機器、モバイル・ノード)がある。送信機システム1310では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース1312から送信(TX)データ・プロセッサ1314へ提供される。例示的な実施では、おのおののデータ・ストリームが、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ1314は、符号化されたデータを提供するために、そのデータ・ストリームのために選択された特定の符号化スキームに基づいて、おのおののデータ・ストリームのためのトラフィック・データをフォーマットし、符号化し、インタリーブする。本明細書に記述されたシステムおよび方法の例示的な様々な実施にしたがって、送信機システム1310は、受信機システム1350にアップリンク・パイロット・チャネル情報を送信することによって、パイロット最適化スキームを容易にする。
【0100】
おのおののデータ・ストリームのための符号化されたデータは、OFDM技術を用いて、パイロット・データと多重化されうる。パイロット・データは、一般に、既知の方法で処理された既知のデータ・パターンであり、受信機システムにおいて、チャネル応答を推定するために使用されうる。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ1330によって実行される命令群によって決定されうる。
【0101】
すべてのデータ・ストリームのための変調シンボルは、その後、TXプロセッサ1320へ提供される。TXプロセッサ1320はさらに、(例えば、OFDMのために)この変調シンボルを処理する。TXプロセッサ1320はその後、N個の変調シンボル・ストリームを、N個の送信機(TMTR)1322a乃至1322tへ提供する。ある実施形態では、TXプロセッサ1320は、ビームフォーミング重みを、データ・ストリームのシンボル、および、このシンボルが送信されるアンテナへ適用する。
【0102】
おのおのの送信機1322は、シンボル・ストリームをそれぞれ受信して処理し、1または複数のアナログ信号を提供する。そして、さらに、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)し、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を提供する。その後、送信機1322a乃至1322tからN個の変調信号が、N個のアンテナ1324a乃至1324tからそれぞれ送信される。
【0103】
受信機システム1350では、この送信された変調信号がN個のアンテナ1352a乃至1352rによって受信され、おのおののアンテナ1352からの受信信号が、それぞれの受信機(RCVR)1354a乃至1354rへ提供される。おのおのの受信機1354は、それぞれの受信信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、調整した信号をデジタル化して、サンプルを提供する。そしてさらに、このサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0104】
その後、RXデータ・プロセッサ1360が、N個の受信機1354からN個の受信されたシンボル・ストリームを受け取り、特定の受信機処理技術に基づいて処理し、N個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ1360は、その後、検出されたシンボル・ストリームのおのおのを復調、デインタリーブ、および復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ1360による処理は、送信機システム1310のTX MIMOプロセッサ1320およびTXデータ・プロセッサ1314によって行なわれる処理と相補的である。
【0105】
プロセッサ1370は、上述したようにして、どの事前符号化行列を用いるべきかを定期的に決定する。プロセッサ1370は、行列インデクス部とランク値部とを備える逆方向リンク・メッセージを規定する。逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関する様々なタイプの情報を備える。本発明の様々な局面によれば、送信機システム1310からアップリンク・パイロット・チャネル情報をそれぞれ受信することに応答して、受信機システム1350は、予め定めた機能にしたがってパイロット・チャネルを最適化する。逆方向リンク・メッセージはその後、多くのデータ・ストリームのトラフィック・データをデータ・ソース1336から受信するTXデータ・プロセッサ1338によって処理され、変調器1380によって変調され、送信機1354a乃至1354rによって調整され、送信機システム1310へ送り戻される。
【0106】
送信機システム1310では、受信機システム1350からの変調信号が、アンテナ1324によって受信され、受信機1322によって調整され、復調器1340によって復調され、RXデータ・プロセッサ1342によって処理されて、受信機システム1350によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。その後、プロセッサ1330が、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符号化行列を用いるのかを決定し、その後、この抽出されたメッセージを処理する。本発明の様々な局面によれば、受信機システム1350からの多重化パイロットを受信することに応答して、送信機システム1310は、予め定めた機能およびそれぞれのアップリンク・パイロット・チャネル情報にしたがって、この多重化パイロット・チャネルをデマルチプレクスする。
【0107】
図14に示すように、本明細書に記載のシステムおよび方法の限定しない様々な例示的実施にしたがって、パイロット最適化を容易にする装置1400が例示される。例えば、装置1400は、基地局内に少なくとも部分的に存在しうる。装置1400は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えばファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして表されることが認識されるべきである。装置1400は、連携して動作する電子構成要素の論理グループ1402を含む。例えば、論理グループ1402は、アップリンク・パイロット・チャネル情報の決定および送信のための基地局における電子構成要素1404を含む。例示であり限定しない目的で、アップリンク・パイロット・チャネル情報は、多重化される1または複数のアクティブ・ストリームの数、利用可能なリソース・ブロックの数、および/または、パイロット開始周波数位置、これらの任意の組み合わせ等を含みうる。さらに、論理グループ1402は、図4、6−7に関連して既により詳細に説明したように、パイロット制御を表す信号を受信する電子構成要素1406を含みうる。論理グループ1402はさらに、アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって、パイロット制御信号を処理する電子構成要素1408を含みうる。さらに、装置1400は、電子構成要素1404、1406、1408に関連する機能を実行するための命令群を保持するメモリ1410を含みうる。メモリ1410の外側にあるように示されているが、電子構成要素1404、1406、1408のうちの1または複数は、メモリ1410内に存在しうることが理解されるべきである。
【0108】
図15に示すように、本明細書に記載のシステムおよび方法の限定しない様々な例示的実施にしたがってパイロット最適化をイネーブルする装置1500が例示される。装置1500は、例えば、無線端末内に少なくとも部分的に存在することができる。装置1500は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えばファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして表されることが認識されるべきである。装置1500は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1502を含む。例えば、論理グループ1502は、アップリンク・パイロット・チャネル情報を受信し処理する電子構成要素1504を含みうる。例えば、電子構成要素1504は、図14に関して上述したように、アップリンク・パイロット・チャネルを受信して処理する電子構成要素を含みうる。さらに、論理グループ1502は、図4、6−7に関連して既に詳細に説明したように、アップリンク・パイロット・チャネル情報に基づいてパイロット制御データを処理する電子構成要素1506を含みうる。さらに、論理グループ1502は、パイロット・フィードバック・データを送信する電子構成要素1508を含みうる。さらに、装置1500は、電子構成要素1504、1506、1508に関連する機能を実行するための命令群を保持するメモリ1510を含むことができる。メモリ1510の外側にあるとして示されているが、電子構成要素1504、1506、1508の1または複数は、メモリ1510内に存在することができると理解されるべきである。
【0109】
本明細書で説明された例示的な実施は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはこれら任意の組み合わせによって実現されうる
ことが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、ユーザ機器またはネットワーク・デバイス内の処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するように設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0110】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアまたはマイクロコード、プログラム・コード、あるいはコード・セグメントで実現される場合、例えばストレージ構成要素のような機械読取可能媒体に格納されうる。コード・セグメントは、手順、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、あるいは命令群の組み合わせ、データ構造、またはプログラム・ステートメントを表しうる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいはメモリ・コンテンツの引き渡しおよび/または受け取りによって、別のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡し、ネットワーク送信等を含む任意の適切な手段を用いて引き渡し、転送、あるいは送信されうる。
【0111】
ソフトウェアによって実現する場合、本明細書に記載の技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手順、関数等)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニットに格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部あるいはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、様々な手段によってプロセッサに通信可能に接続されうる。
【0112】
上述したものは、開示された主題の一例しか含んでいない。もちろん、そのような主題を記述するために、構成要素または方法論からなる考えられるすべての組み合わせを記述することは不可能であるが、当業者であれば、多くのさらなる組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、主題は、特許請求の範囲の精神およびスコープ内にあるそのようなすべての変形、修正、および変更を包含することが意図される。さらに、用語「含む」が詳細説明または請求項の何れかで用いられている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として使用されている場合に「備える」と解釈されるのと同様に、包括的であることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるパイロット最適化のための方法であって、
基地局においてアップリンク・パイロット・チャネル情報を決定することと、
1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作を行うことによって、パイロット最適化を容易にするために、前記アップリンク・パイロット・チャネル情報を、1または複数の無線端末へ送信することと、
前記1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作にしたがって、1または複数の協調する無線端末で実行される電力制御動作のモニタおよび指示を行うこととを備え、
前記電力制御動作は、前記1または複数の無線端末のパイロット・チャネル状態および/またはデータ・レートに関連する1または複数の無線端末に対して実行される方法。
【請求項2】
1または複数の制御チャネルの電力レベルを自律的に上昇させることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
データ・チャネルのデータ・レートに応じて、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ、1または複数の制御チャネルの電力レベルを自律的に上昇させることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1または複数の制御チャネルの電力レベルを、前記閾電力レベルへ減少させることをさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
1または複数の高められた制御チャネルの電力レベルを、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ上昇させることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1または複数の高められた制御チャネルを復号することと、
前記1または複数の高められた制御チャネルをパイロット・リファレンスに変換するために、変調信号をフリップすることと
をさらに備える請求項5に記載の方法。
【請求項7】
別の1または複数の制御チャネルを復調するために、前記パイロット・リファレンスを1または複数の制御チャネルと結合して、フェーズ・リファレンスおよび/または増幅リファレンスを提供することさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
無線通信システムにおけるパイロット最適化のための方法であって、
基地局からアップリンク・パイロット・チャネル情報を受信することと、
1または複数の電力制御動作を制御するために、前記受信したアップリンク・パイロット・チャネル情報を、協調する1または複数の無線端末において、前記アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって処理することと、
パイロット・チャネルの動作状態を表すパイロット・フィードバック・データを前記基地局へ送信することと
を備える方法。
【請求項9】
前記1または複数の無線端末で実行される電力制御動作は、前記1または複数の無線端末と基地局との間の送信データ・レートに応じている請求項8に記載の方法。
【請求項10】
閾値データ・レートを超えて送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を上昇させることをさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項11】
閾値データ・レート未満で送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を減少させることをさらに備える請求項10に記載の方法。
【請求項12】
サービス提供していないセルからのパイロット・コマンドを無視することをさらに備える請求項10に記載の方法。
【請求項13】
アップリンク・パイロット・チャネル情報を決定して送信し、電力制御動作のために最適化されたパイロット信号を送信し、前記アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって、前記送信された最適化されたパイロット信号をモニタするための命令群を保持するメモリと、
前記メモリ内で前記命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える通信装置。
【請求項14】
1または複数の高められた制御チャネルの電力レベルを、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ上昇させる請求項13に記載の通信装置。
【請求項15】
前記1または複数の高められた制御チャネルを復号し、前記1または複数の高められた制御チャネルをパイロット・リファレンスに変換するために変調信号をフリップする請求項14に記載の通信装置。
【請求項16】
別の1または複数の制御チャネルを復調するために、前記パイロット・リファレンスを1または複数の制御チャネルと結合して、フェーズ・リファレンスおよび/または増幅リファレンスを提供する請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
アップリンク・パイロット・チャネル情報を受信して処理し、前記受信したパイロット・チャネル情報にしたがって、1または複数のパイロット制御動作を実行し、パイロット制御動作および状態データを送信するための命令群を保持するメモリと、
前記メモリ内で前記命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える通信装置。
【請求項18】
前記1または複数の電力制御動作は、前記送信データ・レートに応じている請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
閾値データ・レートを超えて送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を上昇させる請求項17に記載の通信装置。
【請求項20】
閾値データ・レート未満で送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を減少させる請求項17に記載の通信装置。
【請求項21】
基地局においてアップリンク・パイロット・チャネル情報を決定する手段と、
電力制御動作のために最適化されたパイロット信号を送信する手段と、
前記アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって、前記送信された最適化されたパイロット信号をモニタする手段と
を備える通信装置。
【請求項22】
1または複数の高められた制御チャネルの電力レベルを、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ上昇させる請求項21に記載の通信装置。
【請求項23】
前記1または複数の高められた制御チャネルを復号し、前記1または複数の高められた制御チャネルをパイロット・リファレンスに変換するために、変調信号をフリップする請求項21に記載の通信装置。
【請求項24】
別の1または複数の制御チャネルを復調するために、前記パイロット・リファレンスを1または複数の制御チャネルと結合して、フェーズ・リファレンスおよび/または増幅リファレンスを提供する請求項21に記載の通信装置。
【請求項25】
アップリンク・パイロット・チャネル情報を受信し処理する手段と、
前記受信したパイロット・チャネル情報にしたがって、1または複数の電力制御動作を実行する手段と、
パイロット制御動作および状態データを送信する手段と
を備える通信装置。
【請求項26】
前記1または複数の電力制御動作は、前記送信データ・レートに応じている請求項25に記載の通信装置。
【請求項27】
閾値データ・レートを超えて送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を上昇させる請求項25に記載の通信装置。
【請求項28】
閾値データ・レート未満で送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を減少させる請求項25に記載の通信装置。
【請求項29】
アップリンク・パイロット・チャネル情報を決定して送信し、
電力制御動作のために最適化されたパイロット信号を送信し、
前記アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって、前記送信された最適化されたパイロット信号をモニタする
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、格納して有する機械読取可能媒体。
【請求項30】
1または複数の高められた制御チャネルの電力レベルを、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ上昇させる
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項29に記載の機械読取可能媒体。
【請求項31】
前記1または複数の高められた制御チャネルを復号し、前記1または複数の高められた制御チャネルをパイロット・リファレンスに変換するために変調信号をフリップする
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項29に記載の機械読取可能媒体。
【請求項32】
別の1または複数の制御チャネルを復調するために、前記パイロット・リファレンスを1または複数の制御チャネルと結合して、フェーズ・リファレンスおよび/または増幅リファレンスを提供する
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項30に記載の機械読取可能媒体。
【請求項33】
アップリンク・パイロット・チャネル情報を受信して処理し、前記受信したパイロット・チャネル情報にしたがって1または複数のパイロット制御動作を実行し、パイロット制御動作および状態データを送信する
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、格納して有する機械読取可能媒体。
【請求項34】
閾値データ・レートを超えて送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を上昇させる
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項33に記載の機械読取可能媒体。
【請求項35】
閾値データ・レート未満で送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を減少させる
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項33に記載の機械読取可能媒体。
【請求項36】
サービス提供していないセルからのパイロット・コマンドを無視する
ためのコンピュータ実行可能な命令群を、さらに格納して有する請求項33に記載の機械読取可能媒体。
【請求項37】
無線通信システムにおける通信装置であって、
基地局においてアップリンク・パイロット・チャネル情報を決定し、1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作を行うことによって、パイロット最適化を容易にするために、前記アップリンク・パイロット・チャネル情報を、1または複数の協調する無線端末へ送信し、前記1または複数の選択されたパイロット・チャネル制御動作にしたがって、前記1または複数の協調する無線端末で実行される電力制御動作のモニタおよび指示を行うように構成されたプロセッサを備え、
前記電力制御動作は、前記1または複数の協調する無線端末のパイロット・チャネル状態および/またはデータ・レートに関連する1または複数の協調する無線端末に対して実行される通信装置。
【請求項38】
前記プロセッサは、1または複数の高められた制御チャネルの電力レベルを、閾電力レベルよりも高い選択された電力レベルへ上昇させるためのシグナルを提供する請求項37に記載の通信装置。
【請求項39】
前記プロセッサは、前記1または複数の高められた制御チャネルを復号させ、前記1または複数の高められた制御チャネルをパイロット・リファレンスに変換するために変調信号をフリップさせるためのシグナルを提供する請求項37に記載の通信装置。
【請求項40】
前記プロセッサは、別の1または複数の制御チャネルを復調するために、前記パイロット・リファレンスを1または複数の制御チャネルと結合させ、フェーズ・リファレンスおよび/または増幅リファレンスを提供させるためのシグナルを提供する請求項38に記載の通信装置。
【請求項41】
無線通信システムにおける通信装置であって、
基地局からアップリンク・パイロット・チャネル情報を受信し、1または複数の電力制御動作を制御するために、前記受信したパイロット・チャネル情報を、協調する1または複数の無線端末において、前記アップリンク・パイロット・チャネル情報の予め定めた関数にしたがって処理し、パイロット・チャネルの動作状態を表すパイロット・フィードバック・データを前記基地局へ送信するように構成されたプロセッサを備える通信装置。
【請求項42】
前記プロセッサは、閾値データ・レートを超えて送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を上昇させるためのシグナルを提供する請求項41に記載の通信装置。
【請求項43】
前記プロセッサは、閾値データ・レート未満で送信している場合、前記パイロット・チャネルの電力を減少させるためのシグナルを提供する請求項41に記載の通信装置。
【請求項44】
前記プロセッサは、サービス提供していないセルからのパイロット・コマンドを無視させるためのシグナルを提供する請求項41に記載の通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−199952(P2012−199952A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−109409(P2012−109409)
【出願日】平成24年5月11日(2012.5.11)
【分割の表示】特願2009−547382(P2009−547382)の分割
【原出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】