説明

放射源、放射源の制御方法、リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法

【課題】本発明の実施形態は、アパーチャの付近におけるビーム位置合わせのリアルタイム測定を提供することを目的とする。
【解決手段】 プラズマの形態であるEUV放射源は、EUVリソグラフィ装置内の放射源コレクタモジュールの出口アパーチャを通過するように仮想放射源点に合焦される。プラズマ位置は、モニタリング信号を用いて3つの方向、X、Y、Zにおいて制御される。光音響効果を利用することによって、モニタリングは、出口アパーチャを囲むコーンの材料に結合された音響センサを用いて非侵入形式で達成される。放射ビームの様々な角度位置を、相対的な到着時間または位相に基づいて様々なセンサからの信号同士を区別することによって、および/または、信号の振幅/強度を比較することによって推定することができる。シーケンサ機能を用いてビーム位置に意図的なオフセットのシーケンスを導入することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、放射源装置、放射源の制御方法、リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法に関する。本発明は、極端紫外線(EUV)用の放射源装置の制御に特に適用できる。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ以上のダイの一部を含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。
【0003】
[0003] リソグラフィは、ICおよび他のデバイスおよび/または構造の製造における重要なステップの1つとして広く認識されている。しかしながら、リソグラフィを使用して作られるフィーチャの寸法が小さくなるにつれて、リソグラフィは小型ICまたは他のデバイスおよび/または構造を製造可能にするためのより重大な要素になりつつある。
【0004】
[0004] パターンプリンティングの限界の理論推定値は、式(1)に示されるような解像度についてのレイリー(Rayleigh)基準によって与えることができる:
【数1】


ここで、λは用いられる放射の波長であり、NAはパターンのプリントに用いられる投影システムの開口数であり、k1は、レイリー定数とも呼ばれる、プロセス依存型調節係数であり、CDはプリントされたフィーチャのフィーチャサイズ(またはクリティカルディメンション)である。式(1)から、フィーチャの最小プリント可能サイズの縮小は、3つの方法、すなわち、露光波長λを短くすること、開口数NAを大きくすること、またはk1の値を小さくすることによって得られることが分かる。
【0005】
[0005] 露光波長を短くする、したがって最小プリント可能なサイズを縮小するために、極端紫外線(EUV)源を使用することが提案されている。EUV放射は、例えば13〜14nmの範囲内である5〜20nmの範囲内の波長を有する電磁放射である。6.7nmまたは6.8nmといった例えば5〜10nmの範囲内である10nm未満の波長を有するEUV放射を用いることがさらに提案されている。このような放射は、極端紫外線または軟X線放射と呼ばれる。可能な放射源としては、例えばレーザ生成プラズマ(LPP)源、放電プラズマ(DPP)源、または電子蓄積リングによって供給されるシンクロトロン放射に基づいた放射源が挙げられる。
【0006】
[0006] EUVリソグラフィ用のLPP源の開発における現在の進歩の一例は、Benjamin Szu-Min Lin、David Brandt、Nigel Farrarによる論文「High power LPP EUV source system development status」、SPIEプロシーディング、第7520号、リソグラフィアジア2009、2009年12月(SPIEデジタルライブラリレファレンスDOI:10.1117/12.839488)に記載される。
【0007】
[0007] リソグラフィ装置、または、EUV放射ビームを用いる任意の光学装置において、放射源装置は、通常、放射源装置自身の真空ハウジング内に入れられている一方で、小さい出口アパーチャが設けられてビームを、放射が用いられるべき光学システム内へと結合する。ビームをアパーチャにおいて維持し、また、そこにビームが確実に留まることは、光学システムの性能に影響を与える。ビーム焦点および位置合わせを制御する方法は本発明には重要ではない。この方法は、光学素子を固定させたままで放射源(例えばプラズマ)を移動することによって行われうるか、または、光学素子を移動させてまたは技術の組み合わせによって行われうる。
【0008】
[0008] 米国特許出願公報US2005/0274897A1(およびCarl ZeissおよびASMLに譲渡された対応する国際特許出願公報WO2004/031854A2)には、EUVリソグラフィ装置のイルミネータにおける光学センサの提供と使用が記載される。ビーム経路に沿って1以上の場所における4象限内にセンサを設けることにより、ビームの強度および位置合わせ(非対称)特性の測定値を得ることを提案する。これらの測定値は、リソグラフィ露光動作の制御に、また、任意選択的に放射源装置の制御に用いられる。
【0009】
[0009] US2005/0274897A1の装置におけるセンサは、アパーチャから離れて、また、アパーチャの「下流」に置かれる。(Carl Zeissに譲渡された)米国特許出願公報US2009/0015814A1は、アパーチャのすぐ近くを含む様々な所望の位置においてビーム内に配置可能であるドープされた光ファイバに基づいたセンサの代替の形態を提案する。これらのセンサも象限配置にあってよく、また、US2005/0274897A1に記載されるのと同じ目的に用いられうる。
【発明の概要】
【0010】
[0010] 本発明の実施形態は、EUVビームの位置合わせおよび他の特性を測定するための代替の感知配置を提供することに関する。本発明の実施形態は、アパーチャの付近におけるビーム位置合わせのリアルタイム測定を提供することを目的とする。このアパーチャを通り、EUV放射ビームが、EUVリソグラフィ装置内の放射源コレクタモジュールといった放射源装置を出る。1つの懸念事項は、この放射源出口アパーチャを囲む材料にビームの相当な部分が衝突すると、材料に熱損傷が引き起こされることである。このような損傷を許してしまうことは、装置の構築および/または操作のコストを増加してしまいうる。通常、複雑および高価な装置に組み合わされた大きい真空チャンバ、水冷ダクト等があるので、損傷によって誘発される故障は危険であり、さらには壊滅的である。
【0011】
[0011] 本発明の実施形態は、アパーチャを通過する放射ビームの位置合わせを測定および制御するための新規の技術を提供することを目的とする。本発明の実施形態は、特に、EUV放射がビーム経路に隣接する材料に衝突しているか否かを直接的かつ迅速に検出することを目的とする。
【0012】
[0012] 本発明の一態様では、放射源装置であって、EUV波長における電磁放射を放出するように構成された放射源と、放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成するように構成された放射コレクタと、仮想放射源点の付近に位置決めされ、EUV放射を放射源装置の内部環境からEUV放射が用いられる光学システムへと送出する出口アパーチャと、出口アパーチャにおいてまたはその近くで放射ビームに隣接して位置する材料に結合された音響センサと、音響センサから受信した信号を処理して、放射ビームの一部が材料に衝突する場合を検出するように構成されたプロセッサと、を含む放射源装置が提供される。
【0013】
[0013] 本発明の実施形態は、いわゆる光音響効果を利用し、それにより放射パルスによって生じる局所的および過渡的な加熱によって、材料内に音波が誘発される。
【0014】
[0014] 本発明の一態様では、放射源装置を制御する方法が提供される。この方法は、放射源を用いてEUV波長における電磁放射を放出することと、放射コレクタを用いて放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成することと、EUV放射を、放射源装置の内部環境からEUV放射が用いられる光学システムへと、仮想放射源点の付近に位置決めされた出口アパーチャを通り送出することと、出口アパーチャにおいてまたはその近くで放射ビームに隣接して位置する材料内の音響信号を検出することと、音響信号を処理して、放射ビームの一部が材料に衝突する場合を検出することとを含む。
【0015】
[0015] 本発明の一態様では、上述した本発明の放射源装置を含む放射源コレクタモジュールと、放射源装置の出口アパーチャからのEUV放射ビームを受け取り、ビームを調整してパターニングデバイスを照明するためのイルミネータモジュールと、EUVリソグラフィによってパターニングデバイスからのパターンを基板に転写するために、照明されたパターニングデバイスの像を基板上に生成するための投影システムと、を含むリソグラフィ装置が提供される。
【0016】
[0016] 本発明の一態様では、デバイス、例えば半導体デバイスを製造する方法であって、方法の一部として、パターニングデバイスからのデバイスパターンを基板に転写するために、パターニングデバイスの像が、EUV放射を用いて基板上に投影される、方法が提供され、EUV放射は上述した本発明の方法によって制御される放射源装置によって提供される。
【0017】
[0017] 本発明のこれらの態様、および、これらの態様の様々な任意選択のフィーチャおよび実施形態は、以下の実施例の説明から当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
[0018] 本発明のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。これらの図面において同じ参考符号は対応する部分を示す。
【図1】[0019] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。
【図2】[0020] 図2は、図1の装置のより詳細な図である。
【図3】[0021] 図3は、図1および図2の装置において使用できるEUV放射源の一実施形態を示す。
【図4】[0022] 図4は、EUV放射源用の制御システムの一実施形態を示す。
【図5】[0023] 図5は、光音響効果に基づいた感知および制御装置の一実施形態の略断面図である。
【図6】[0024] 図6は、放射ビームがEUV放射源装置の出口アパーチャの中心にない場合の図5の装置の動作原理を示す。
【図7】[0025] 図7は、Y方向におけるプラズマ位置を制御するための図5の装置におけるサーボループの動作を示す。
【図8】[0025] 図8は、X方向におけるプラズマ位置を制御するための図5の装置におけるサーボループの動作を示す。
【図9】[0026] 図9は、X、Y、およびZ(焦点)方向におけるプラズマ位置を制御するためのサーボループを含む新規の感知および制御装置のさらなる実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0027] 図1は、本発明の一実施形態による放射源装置を形成する放射源コレクタモジュールSOを含むリソグラフィ装置100を概略的に示す。リソグラフィ装置は、放射ビームB(例えばEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスクまたはレチクル)MAを支持するように構成され、かつパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続されたサポート構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば反射投影システム)PSとを含む。
【0020】
[0028] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合せ等の様々なタイプの光コンポーネントを含むことができる。
【0021】
[0029] サポート構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否か等の他の条件に応じた態様でパターニングデバイスを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0022】
[0030] 用語「パターニングデバイス」は、基板のターゲット部分内にパターンを作るように放射ビームの断面にパターンを付与するために使用することのできる任意のデバイスを指していると広く解釈されるべきである。放射ビームに付与されたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応しうる。
【0023】
[0031] パターニングデバイスは、透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは周知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられ、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように各小型ミラーを個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付与する。
【0024】
[0032] 照明システムのような投影システムは、用いられる露光放射に、または真空の使用といった他の要因に適切な屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、または他の型の光学コンポーネント、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の光学コンポーネントを含みうる。他のガスは放射を吸収しすぎることがあるので、EUV放射には真空を用いることが望ましい。したがって、真空壁および真空ポンプを用いてビーム経路全体に真空環境を与えうる。
【0025】
[0033] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は反射型装置であってよい(例えば反射型マスクを採用する)。
【0026】
[0034] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械では、追加のテーブルを並行して使うことができ、すなわち予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
【0027】
[0035] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源コレクタモジュールSOから極端紫外線ビームを受け取る。EUV光を生成する方法には、次に必ずしも限定されないが、物質を、EUV範囲内の1本以上の輝線を有する例えばキセノン、リチウム、またはスズである少なくとも1つの元素を有するプラズマ状態に変換することが含まれる。多くの場合、レーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれるこのような方法の1つでは、必要とされるプラズマは、必要な輝線放出元素を有する物質の液滴、ストリーム、またはクラスタといった燃料をレーザビームによって照射することによって生成することができる。放射源コレクタモジュールSOは、燃料を励起するためのレーザビームを提供する、図1には図示しないレーザを含むEUV放射システムの一部であってよい。結果として生じるプラズマは、例えばEUV放射である出力放射を放出し、この放射は、放射源コレクタモジュール内に配置される放射源コレクタを使って集められる。例えばCOレーザを用いて燃料励起のためのレーザビームを提供する場合は、レーザと放射源コレクタモジュールは別個の構成要素であってよい。
【0028】
[0036] その場合、レーザは、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また、放射ビームはレーザから放射源コレクタモジュールへ、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合、例えば放射源が、多くの場合DPP源と呼ばれる放電生成プラズマEUVジェネレータである場合、放射源は放射源コレクタモジュールの一体部分とすることもできる。
【0029】
[0037] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、ファセットフィールドデバイスおよび瞳ミラーデバイスといった様々な他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布を持たせることができる。
【0030】
[0038] 放射ビームBは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えばマスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点を合わせる。第2ポジショナPWおよび位置センサPS2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使い、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサPS1を使い、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2を使って位置合わせされうる。
【0031】
[0039] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
【0032】
[0040] 1.ステップモードでは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それにより別のターゲット部分Cを露光することができる。
【0033】
[0041] 2.スキャンモードでは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。
【0034】
[0042] 3.別のモードでは、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードでは、通常、パルス放射源が採用され、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0035】
[0043] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、或いは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
【0036】
[0044] 図2は、放射源コレクタモジュールSO、照明システムIL、および投影システムPSを含むリソグラフィ装置100をより詳細に示す。放射源コレクタモジュールSOは、放射源コレクタモジュールSOの囲い構造220内に真空環境が維持可能であるように構成される。EUV放射放出プラズマ210が、放電生成プラズマ源によって形成されうる。EUV放射は、例えばXeガス、Li蒸気またはSn蒸気といったガスまたは蒸気によって生成されうる。ガスまたは蒸気内では、非常に高温のプラズマ210が生成されて電磁スペクトルのEUV範囲内の放射を放出する。非常に高温のプラズマ210は、例えば少なくとも部分的にイオン化されたプラズマをもたらす放電によって生成される。例えば10Paの分圧のXe、Li、Sn蒸気または任意の他の適切なガスまたは蒸気が、効率のよい放射の発生に望ましい。一実施形態では、励起されたスズ(Sn)のプラズマが提供されてEUV放射が生成される。
【0037】
[0045] 高温プラズマ210によって放出された放射は、放射源チャンバ211からコレクタチャンバ212内へと、放射源チャンバ211の開口の中または背後に位置決めされる光学ガスバリアまたは汚染物質トラップ230(場合によっては汚染物質バリアまたはフォイルトラップとも呼ばれる)を介して渡される。汚染物質トラップ230はチャネル構造を含みうる。汚染物質トラップ230はさらに、ガスバリア、または、ガスバリアとチャネル構造の組み合わせを含みうる。本明細書において以下に示す汚染物質トラップまたは汚染物質バリア230は、当技術分野において知られているように少なくともチャネル構造を含む。
【0038】
[0046] コレクタチャンバ212は、いわゆるかすめ入射コレクタでありうる放射源コレクタCOを含みうる。放射源コレクタCOは、上流放射コレクタ側251および下流放射コレクタ側252を有する。コレクタCOを通過する放射は、仮想放射源点IFに合焦するように格子スペクトルフィルタ240を反射しうる。仮想放射源点IFは、通常、中間焦点と呼ばれ、放射源コレクタモジュールは、中間焦点IFが囲い構造220内のアパーチャ221にまたはその付近に位置付けられるように構成される。仮想放射源点IFは、放射放出プラズマ210の像である。
【0039】
[0047] 次に、放射は、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21の所望の角分布を、かつ、パターニングデバイスMAにおいて所望の放射強度均一性を与えるように構成されたファセットフィールドミラーデバイス22およびファセット瞳ミラーデバイス24を含みうる照明システムILを通過する。サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21が反射すると、パターン付きビーム26が形成され、このパターン付きビーム26は、投影システムPSによって、反射素子28、30を介して、ウェーハステージまたは基板テーブルWTによって保持される基板W上に結像される。
【0040】
[0048] 通常、図示されるよりも多くの素子が、照明光学ユニットILおよび投影システムPS内にあってよい。格子スペクトルフィルタ240は、リソグラフィ装置の型に応じて任意選択的にあってよい。さらに、図に示すものよりも多くのミラーが存在してよく、例えば、図2に示すものよりも1〜6個多い追加の反射素子が投影システムPS内にあってよい。
【0041】
[0049] 図2に示すようなコレクタCOは、コレクタ(またはコレクタミラー)のほんの一例として、かすめ入射リフレクタ253、254、および255を有するネスト型コレクタとして示される。かすめ入射リフレクタ253、254、および255は、光軸O周りに軸対称に配置され、この型のコレクタCOは、多くの場合DPP源と呼ばれる放電生成プラズマ源と組み合わせて用いられることが好適である。
【0042】
[0050] あるいは、放射源コレクタモジュールSOは、図3に示すようにLPP放射システムの一部であってもよい。レーザLAは、キセノン(Xe)、スズ(Sn)、またはリチウム(Li)といった燃料にレーザエネルギーを堆積するように構成され、それにより、数十eVの電子温度を有する、高度にイオン化されたプラズマ210が生成される。これらのイオンの脱励起および再結合時に発生されたエネルギー放射は、プラズマから放出され、近法線入射コレクタCOによって集められ、囲い構造220にあるアパーチャ221へと合焦される。プラズマ210およびアパーチャ221は、それぞれ、コレクタCOの第1の焦点および第2の焦点に配置される。
【0043】
[0051] 放射源装置の他の実施形態も可能である。例えば、透過型のスペクトル純度フィルタ(SPF)を、図2に示す反射型格子の代わりに用いてもよい。その場合、コレクタCOからの放射は、コレクタから中間焦点(仮想放射源点IF)への直線路に従う。スペクトル純度フィルタは、仮想放射源点の付近か、または、コレクタと仮想放射源点との間の任意の位置に位置決めされうる。フィルタは、例えば仮想放射源点IFの下流といった放射経路の他の位置に配置されてもよい。多数のフィルタを配置してもよい。上述した実施例と同様に、コレクタCOは、かすめ入射型(図2)であっても、直接リフレクタ型(図3)であってもよい。
【0044】
[0052] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者には当然のことであるがそのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0045】
[0053] 本明細書において記載された実施形態は、通常、放射源装置の出口アパーチャとの放射ビームの位置合わせ、例えば、EUVリソグラフィ装置のEUV放射源モジュールからの出口におけるアパーチャ221との仮想放射源点IFとの位置合わせをモニタリングする技術に関する。DPPまたはLPP源に基づいたシステムでは、位置合わせの制御は、通常、コレクタ光学部品を移動させるのではなくてプラズマ210の位置を制御することによって達成される。上述されたUS2005/0274897A1では、ビームの位置合わせは、反射型スペクトル純度フィルタ240の操作によって部分的に制御される。具体的な制御方法および放射源自体の特性は本発明には重要ではない。
【0046】
[0054] 図4は、既存のEUVリソグラフィ装置におけるIF位置合わせに関連付けられるモニタリングおよび制御機構の概略図である。法線入射型コレクタCOを有するLPP放射源コレクタモジュールSOを、ほんの一例として示す。様々なコンポーネントの参照符号は上述された図2〜図3と同様の意味で用いられる。コレクタ光学部品、出口アパーチャ221、およびイルミネータILは、アパーチャ221がコレクタ光学部品の第2の焦点に配置されるように、セットアッププロセス時に正確に位置合わせされる。しかし、放射源光学部品の出口におけるEUV放射によって形成される仮想放射源点IFの具体的な位置は、コレクタ光学部品の第1の焦点に対するプラズマ210または他の放射源の具体的な位置に依存する。放射源が燃料のストリームであろうと放電であろうと、満足のゆく位置合わせを維持するために十分に正確にこの位置を固定するためには、通常、能動的なモニタリングおよび制御が求められる。
【0047】
[0055] このために、本実施例では制御モジュール500が、燃料の注入、さらには例えばレーザLA(図4には図示せず)からのエネルギー付与パルスのタイミングを制御することによってプラズマ210(EUV放射の放射源)の位置を制御する。典型的な例では、エネルギー付与パルスは50kHz(周期20μs)のレートで、かつ、約20msから約20秒間持続するバーストで送出される。各エネルギー付与パルスの継続時間は、約1μsでありうる一方で、結果として得られるEUV放射のパルスは約2μs間持続しうる。適切な制御によって、EUV放射ビームはコレクタCOによってアパーチャ221に正確に合焦されることが維持される。これが達成されない場合、ビームの全体または一部が、囲い構造220、具体的には本実施例ではIFコーン501の周囲材料に衝突することになる。
【0048】
[0056] 現行の実践では、制御モジュール500には、プラズマの位置に関する情報用の第1のフィードバック経路を提供する1つ以上のアレイのセンサ502からのモニタリングデータが供給される。これらのセンサは、例えば冒頭で述べたUS2005/0274897A1に記載されるように様々なタイプであってよい。これらのセンサは、放射ビーム経路に沿って2つ以上の位置に配置されてよい。ここでは、センサは、ほんの一例として、フィールドミラーデバイス22の周りおよび/または背後に配置されるものとして示す。今述べたセンサ信号は、イルミネータILおよび投影システムPSの光学システムの制御に用いることができる。これらのセンサ信号はさらに、フィードバック経路504を介して、放射源コレクタモジュールSOの制御モジュール500を支援して、EUV源の位置を調節するよう用いることができる。センサ信号を処理して、例えば、仮想放射源IFの観察された位置を測定することができ、また、この測定された位置は、EUV源の位置を間接的に測定するために外挿される。仮想放射源の位置がドリフトすると、センサ信号は、IFコーン501上への検出された照明の非対称を示し、制御モジュール500によって補正が適用されてビームをアパーチャ221内に再度センタリングする。
【0049】
[0057] イルミネータセンサ502からの信号に完全に依存するのではなく、追加のセンサ506およびフィードバック経路508が、放射源コレクタモジュールSO自体内に通常設けられて、放射源のより高速で、直接的でかつ内蔵型の制御が提供される。センサ506は、例えばプラズマの位置をモニタリングする1つ以上のカメラを含んでよい。
【0050】
[0058] 今述べた既存の配置は幾つかの欠点を有する。第1のセンサ502が配置されているイルミネータILは、放射源コレクタモジュールとは別個の真空容器内にあり、これらのモジュールは互いにかなり独立して製造されるので、接続およびセットアップの問題が増加し、また、これらの2つのサブシステムが一緒にされない限り検査が完了しない。また、センサ506を用いた位置合わせの測定は、第2のモニタリングおよびフィードバック経路が設けられることを必要とする場合があり、これは、費用を追加しまたは必ずしも情報をリアルタイムで提供することができない。放射源コレクタモジュールの精巧であるが同時に厳しい環境にある複雑かつ感度の高いモジュールセンサ506の位置は、費用のかかる仕様と、ガス放出、サービス供給停止等による汚染の危険性を強いうる。上述されたUS2009/0015814A1の光学センサを用いたとしても、囲い構造220に侵入することが伴う。
【0051】
[0059] 上述したように、ビームの焦点をしっかりと合わせずにビームをアパーチャ内にセンタリングした結果、装置の性能に負の影響を及ぼし、また、そのコンポーネントに潜在的に損傷を与える。これらは例えばIFコーン501の材料が過熱して亀裂または溶解を引き起こす場合、リソグラフィ装置全体に損傷を及ぼしうる。アパーチャ221は、通常、ほんの数ミリメートルの直径を有し、例えば4〜8mmである。合焦された放射ビームにおけるパワーは相当であり、その経路内の任意のコンポーネントに非常に速く損傷を与えてしまうことができる。アパーチャを囲む材料における疲労も、迷放射線、したがって加熱は連続的ではなく、むしろパルス状でバーストであるということによって悪化される。その一方で、発明者は、放射のパルス性質は、IFコーン501の材料に衝突する放射の直接的で、比較的瞬間的なモニタリングを得る機会を作ることを認識している。
【0052】
[0060] 図5は、いわゆる光音響効果に基づいて、EUV放射源装置用の新規のモニタリングおよび制御システムを示す。光音響効果は、金属または他の材料に入力された過渡熱によって、音響エネルギー(音波)を放出させ材料内を進行させる現象である。音は、IFコーン501の材料内を良好かつ迅速に進行し、また、図示する装置は、アパーチャ221の位置またはその付近における軸方向の位置に、IFコーン501の外部に取り付けられる音響センサ(マイクロホン)600N、600E、600S、および600Wのアレイを含む。図示する実施例では、4つのセンサ600N、600E、600S、および600Wが、それぞれ、象限内に配置されるが、単一のセンサまたは複数のセンサの他の配置も考えられる。これらのセンサは例えば圧電センサであってよい。センサは非常に小型でロバストであってよく、また、センサは放射源容器内の特殊な環境に入る必要がない。
【0053】
[0061] 説明および理解を容易にするために、4つのセンサ600N等のラベルの接尾語は羅針盤の東西南北でラベル付けされている。図5では、半径方向断面で示し、また、アパーチャ221内で完全にセンタリングされたEUV放射ビームは602とラベル付けされている。図には、ビーム602を横断する方向のX軸(水平)およびY軸(垂直)がさらにラベル付けされ、一方でZ軸はビームおよび(図面内へと延びる)光軸Oと位置合わせされる。これらの軸は、放射源コレクタモジュールSOおよび/またはイルミネータILの同様の名前が付けられた軸に対応しても、または、本記載の主題であるモニタリングおよび制御システムに完全に局所的であってもよい。本実施例では、簡単にするために、北センサおよび南センサが、Y方向においてアパーチャ221の両側に配置される一方で、東センサおよび西センサが、X方向においてアパーチャ221の両側に配置される。
【0054】
[0062] 当然ながら、ビーム602の全域における強度プロファイルは、ビームのコアにおいて最も強く、図5では明るめの陰影が付けられた周囲部によって示されるように特定の分布(例えばガウス)で減少する。システムは、ビームが正しく合焦され位置合わせされている場合には周囲材料に衝突する検出可能なEUV放射がないように設計されるか、または、少量が常に検出されるように設計されうる。このような選択には、例えばビームを遮らないようにするという要望と、可能な限り放射源環境とイルミネータ環境とを互いから切り離すという要望との妥協に基づく工学上の選択が不可避的に関連する。
【0055】
[0063] 各センサ600N等は、検出および分析モジュール604に接続される。このモジュールの形態は、実施においては自由に変えられてよい。例として、個々のセンサ用のプリプロセッサ606と、結果をまとめて処理するためのアナライザ608を示す。制御モジュール500は順番に検出および分析動作をプラズマ源に印加されたエネルギー付与パルスと同期させる際に用いるタイミング基準SYNCをモジュール604に提供する。本実施例におけるモジュール600は、放射源制御モジュール500にエラーフィードバック信号ERを提供する。モジュール500は、X、Y、および/またはZ方向におけるプラズマ210の位置を制御するように制御信号CTを提供し、それにより、閉ループ制御システム(サーボループ)が完成される。アラーム信号ALも提供されるが、これは、プラズマ制御モジュール500自体によっても同等に出力されうる。
【0056】
[0064] センサ信号の検出および分析は、以下にさらに説明する方法でかなり高度に行うことができる。差し当たり、動作の基本原理のみを説明する。
【0057】
[0065] 図5の状況では、IFコーンの材料に衝突するパルスEUV放射はなく、センサ600N等によって感知される音響信号はなく、モジュール604はゼロのエラー信号ERを生成し、アラーム信号もない。コントローラ500は、プラズマ210を一定の位置に維持する。しかし、図6の状況では、ビーム602は、その理想的な中心位置から離れて「南西」の位置に移動しており、この南西位置では少なくとも周辺光線がコーン501に衝突している。衝突することによるパルス状の加熱効果によって、EUVパルスと同じ周波数における音響エネルギー源610が生じる。この音響エネルギーは、コーン材料内を音波として進行し、1つ以上のセンサ600N等によって検出される。モジュール604は、適宜、フィードバックエラー信号ERおよび/またはアラーム信号ALを出力する。図4を参照して上述した公知の技術と比較して、音響センサを用いた検出の速度は、事実上一瞬である。フィードバックエラーは、個々のパルスの時間規模で提供されることができ、それにより、最も短いバーストの継続時間よりもかなり短いフィードバック応答時間でエラーを補正することができる。その結果、ビームが補正される前に材料に衝突するパルスの数は非常に少なく、したがって、公知のモニタリング技術に比べて損傷を与える加熱効果を最小限にすることができる。
【0058】
[0066] 閉ループ(サーボ)制御のためには、当然ながら、エラー信号ERがエラーの方向を示すことが望ましい。(アラーム信号のみが望ましい場合は、センサおよびモジュール604は方向を区別する必要はない)。したがって、本実施例では、モジュール604は北、東、南、および西センサからの信号の組み合わせまたは比較を用いて、南北(Y)方向および東西(X)方向における位置合わせエラーを区別する。区別は(i)各センサにおける相対音振幅または強度、(ii)各センサにおける音の到着時間の差、または(iii)振幅とタイミングの組み合わせに基づいてなされうる。音が音響エネルギー源610からコーン501の周りを(に沿って)進行するにつれて、音は自然に減衰かつ遅延される。振幅(または強度)の区別について、音エネルギー源610に角度位置において最も近いセンサが、モジュール604に最も強い信号を出力するはずである。北、東、南、および西センサからの信号の振幅または強度は、それぞれ、A(N)、A(E)、A(S)、およびA(W)と称される。図6に示す状況では、したがって、音響信号の強度は、A(W)>A(S)>A(N)>A(E)とランク付けされる。これらの値は、モジュール604のアナライザ608によって様々な方法で処理されることが可能である。好適な方法は、期待される信号レベルおよび雑音レベルと、また、送出されたエラー信号ERに基づいて制御モジュール500によって実施されるサーボ制御ループに必要な出力の種類とに依存する。
【0059】
[0067] 図7および図8を参照するに、プラズマ210は、別個のサーボループによってXおよびY方向において制御されうる。図7では、Yサーボループに関連するコンポーネントおよび信号経路を太線で強調表示する一方で、その他のコンポーネントを破線で示す。モジュール604はYコンポーネントエラー信号ER(Y)を生成し、制御モジュール500はYコンポーネント制御信号CT(Y)を生成する。Yサーボループについては、北および南センサ信号のみが処理される。図示するようにA(S)>A(N)の場合、信号ER(Y)およびCT(Y)は、Yサーボループにおいて補正がなされてビームを「北側」に移動させるような信号である。サーボループは、ビーム602がアパーチャにおいて(少なくともY方向に関して)再びセンタリングされるまでこのように動作し続ける。A(N)>A(S)の場合、ビームを南側に移動させるように補正がなされて再度センタリングさせられうる。
【0060】
[0068] 同様に、図8では、Xサーボループに関連するコンポーネントおよび信号経路を太線で強調表示する一方で、その他のコンポーネントを破線で示す。モジュール604はXコンポーネントエラー信号ER(X)を生成し、制御モジュール500はXコンポーネント制御信号CT(X)を生成する。Xサーボループについては、東および西センサ信号のみが処理される。図示するようにA(W)>A(E)の場合、信号ER(X)およびCT(X)は、Xサーボループにおいて補正がなされてビームを東側に、つまり、中心に戻るように移動させるような信号である。A(E)>A(W)の場合、ビームを西側に移動させるように補正がなされる。
【0061】
[0069] XおよびYサーボループが並列で動作することによって、ビームの任意の横断方向の偏差を補正することができ、それによりビームはアパーチャ221の中心に戻る(またはアパーチャを囲む材料において検出可能な音響エネルギーが生成されなくなるまで)。
【0062】
[0070] 時間の区別に関して、音エネルギー源610に角度位置において最も近いセンサは、他のセンサよりも早くに音のパルスを報告するはずである。一般的な金属材料では、音の速度は6000〜7000ms−1であるので、数ミリメートルの距離を、約1マイクロ秒で遅延を分析することによって解像することができる。図示する状況では、音響信号の到着シーケンスは、西、南、北、および東の順で発生する。これらの遅延はアナライザ608によって幾つかの方法で処理されることが可能である。ここでも、単純な例は、南北および東西の直交対の信号を処理して、図7および図8において既に示したようにYおよびXサーボループに使用するYおよびXエラー信号を生成することである。図7に示すように、特定の音パルスが、センサ600Nによって検出される前にセンサ600Sによって検出される場合、Yサーボループにおいて補正がなされて、ビームがアパーチャ221の中心に戻るまでビームを北側に移動させる。同じパルスが、センサ600Sよりも前にセンサ600Nによって検出される場合、ビームを南側に移動させるように補正がなされうる。同様に、図8を参照するに、パルスは、センサ600Eによって検出される前にセンサ600Wによって検出されるので、Xサーボループにおいて補正がなされてビームを東側に移動させる。
【0063】
[0071] タイミングの区別を支援するために、タイミング基準SYNCを使用することができ、例えば基準パルスを用いて音響パルスの到着に応答してタイマを開始する。音響信号にある周波数に応じて位相および単純なタイミングを比較しうる。
【0064】
[0072] パルスが50kHzで到着し、音響パルスの各セットは潜在的に位置合わせエラーの完全測定を表すので、測定は原則的にパルス毎のフィードバック制御に用いられることが可能である。
【0065】
[0073] 装置およびその環境の詳細に応じて、センサ600に音響信号のみが到着することは、コーン501の壁にEUV放射が衝突するサインでもありえ、これが測定されるべきものである。他の実施例では、他の源から派生した音響信号から所望の信号を分ける必要がありうる。
【0066】
[0074] アパーチャの付近においてコーン501を衝突するEUV放射を表す音響信号を、他の音響信号に対して区別するために、プリプロセッサ606および/またはアナライザ608に様々な方策を適用することができる。EUV発生パルスの周波数が50kHzである場合、例えば、その周波数に同調された位相ロックループを源パルス周波数に同期させることができ、不所望の信号が除去されるまたはゲーティング(gated out)される。単純かつフィルタに基づいた実施形態では、数パルスに亘って測定を平滑化することが可能であり、それにより信号対雑音比(SNR)を向上させる一方で、公知の技術よりも早いフィードバック応答を依然として提供する。
【0067】
[0075] あるいは、または、追加として、時間ゲーティングを各パルスに用いることができる。タイミング信号SYNCに基づいて、モジュール604および500は、特定の音響エネルギー源610によって生成される音響信号を期待するときを「知っている」。コーン501から離れた位置において放射源装置の壁に衝突するEUV光またはIRレーザエネルギーによって生成された信号といった音響的な「雑音」は、プラズマ制御機能によってゲーティングされかつ無視することができる。
【0068】
[0076] 複数のセンサの形態はさらに、それらの複数のセンサが別のセンサよりも1つの方向からの音により敏感であるような形態であってもよい。ビームを囲む材料における特定のZ位置において生成される音波のための方法の選択性を向上させるための追加のオプションは、したがって、音響センサの感知方向を、検出する必要のある音波の伝播方向に位置合わせすることである。例えば圧電トランスデューサでは、最も高い感度は、一般に、音響波面がセンサ面と平行であるときである。
【0069】
[0077] 図9は、モニタリングおよび制御装置のさらなる実施例を示し、この装置では、X、Y、およびZの3つの方向におけるプラズマ位置の制御が、音響センサ600N等の信号を用いて達成される。3つの並列サーボループを実施するために、エラー信号ER(X)、ER(Y)、ER(Z)および制御信号CT(X)、CT(Y)、CT(Z)が、それぞれ、モジュール604および500によって出力される。Z方向におけるプラズマ210の制御は、事実上、プラズマ221、コレクタCO、およびアパーチャ221を含む光学システムの焦点制御である。(当然ながら、他のタイプのセンサおよび処理が追加で与えられてもよい。)ビームがXまたはYにおいて左右非対称である場合を検出するのではなく、センサ信号を異なる方法で分析して、様々な焦点条件を区別して、ビームを合焦条件に誘導する。光学システムの詳細に応じて、仮想放射源点IFの背後または前のビーム602の形状は異なりうる。ビームのサイズも当然ながら異なりうる。タイミング信号SYNCは、雑音を減少するためだけに図9からは省略しており、必要に応じて依然として与えられうる。
【0070】
[0078] 焦点のためのこの第3の制御ループが設けられることに加えて、シーケンサ612が設けられて、ビームがコーン501に衝突していない場合のビーム位置合わせおよび/または焦点の測定を可能にする。シーケンサ612は、ハードウェアまたはソフトウェアでの別個のモジュールであっても、または、アナライザ604および/または制御モジュール500のハードウェアまたはソフトウェアに組み込まれてもよい。ビームが完全に合焦されセンタリングされている場合、コーン501に衝突するEUV放射はほとんどないので、制御動作がそれに基づく音響信号を導出することができない。損傷回避の目的のためには、この信号がないことは全く問題にならない。しかし、他の目的のためには、X、Y、および/またはZ方向における仮想放射源点IFの位置の測定結果を得ることが依然として所望されうる。
【0071】
[0079] このような測定に音響センサ600N等を用いるために、シーケンサ612装置は、エラー信号ER(X)、ER(Y)、ER(Z)に変動を誘発するように意図的な摂動またはオフセットOF(X)、OF(Y)、OF(Z)を導入し、それにより、仮想放射源点の位置を測定するようにプログラムされることが可能である。図9の概略図では、シーケンサはオフセットを出力し、モジュール604からの測定結果を受信し、各オフセットにおいて観察された音響信号に応じたデータ信号D(X)、D(Y)、およびD(Z)を生成する。望ましくは、これらをステッピングまたはスキャンする間に、EUV源は、低エネルギーおよび/またはデューティサイクルで動作されてコーン501を破壊する危険性を軽減する。実際には、シーケンサ612の機能は、好適なプログラミングによって制御モジュール500またはモジュール604内に組み込まれることが可能である。オフセットは、露光間の間隔を利用して高頻度でまたは低頻度でトリガされうる。一連のオフセット位置をステッピングまたはスキャンすることによって、最善の位置合わせの位置をプロットすることができる。
【0072】
[0080] 摂動(オフセット)が2つ以上の方向(X、Y、Z)において導入される場合、これらはオフセットを2または3次元で組み合わせる単一のシーケンスで導入されるか、または、各次元は別個のシーケンスによってテストされうる。後者の解決手法は、例えば1次元における仮想放射源点IFの位置が別の次元よりも不安定である場合には適切である。オフセットシーケンスは、他の次元よりも当該1次元に対してより定期的に行うことができる。
【0073】
[0081] 実施例におけるセンサの数は4であるが、任意の適切な数を選択してよい。角度位置で間隔があけられた3つ以上のセンサが、音響エネルギー源610の角度位置を解像することができる。4つの象限の位置において感知することは精度を向上し、また、上述したように制御タスクが直交するX軸およびY軸を参照して対処されるのならば、処理を簡略化する。センサは、IFコーン501における最も細いアパーチャにおいて厳密に軸(Z)方向において位置決めされる必要はない。ビームおよびコーンの幾何学形状および強度に応じて、アパーチャからある距離において感知することが有用でありうる。より良好な精度のためにおよび/または追加の異常な条件を検出するために、様々な軸方向位置にセンサを設けることが有用でありうる。光音響効果は高速加熱に依存するので、音響信号は、ビームのエネルギー密度が最大である仮想放射源位置IFの付近において最も強いはずである。より多い数のセンサを配置していずれかが故障した場合に冗長性を与えるか、または、平均化によってSNRを向上させてもよい。
【0074】
[0082] アラーム信号ALは、ビーム位置合わせまたは焦点におけるエラーをある時間間隔内で修正できない場合に、放射源をシャットダウンすることを含む安全のための介入を適用するために用いられうる。アラームおよびシャットダウン挙動は、様々な閾値を参照して規定され、それにより小さい偏差は可能である場合には制御モジュール500によって対処され、アラーム/シャットダウン条件はエラーサイズおよび継続時間の特定の閾値を超える場合に適用される。したがって、同じ装置が、正常動作における放射源の微細制御と、故障状況での高速検出および損傷防止のために機能することができる。音響センサを用いることは、従来の実施例において用いられたタイプの追加の熱センサまたは光学センサを設けることを排除するものではない。熱センサは、音響センサよりも遅い応答を有するが、例えばアパーチャ付近の装置の壁内の冷却機構の制御に有用である。
【0075】
[0083] 光音響効果がEUV放射用のディテクタとしての機能を果たすためには、放射は可変であるべきであり、このことは本質的にパルス放射源の場合である。シンクロトロン放射源といった非パルス放射源の場合、パルシングまたは他の変動を意図的に導入して光音響的感知を可能にすることができる。このことは、例えば放射源の制御によって、または、ビーム経路にチョッピングブレードまたはホイールを断続的に導入することによって達成されうる。このような動作が露光時のリアルタイムモニタリングに適合する可能性はなさそうであるが、光音響的感知の他の利点は依然として得られる。潜在的に、ビームの周辺部分のみを遮断することが考えられ、それによりリソグラフィ露光と同時の測定を可能にする。
【0076】
[0084] 特定の実施例においてどのような変形および修正が用いられようとも、音響センサを用いることによって、EUV源およびより大型のEUV光リソグラフィ装置の設計者は幾つかの利点が得られることが認識されよう。センサは重大な放射源環境の外側に配置されることが可能であり、それにより真空、H、またはEUV適合性を確実にするために望まれる高価な予防措置が回避される。センサは、公知の解決手法よりも小型で、高速で、安価で、また、より正確でありうる。センサは、任意の特定の形態の放射源に限定されないが、パルス放射源はモニタリングするのが特に容易である。パルス放射源は保守管理または交換するのも容易である。モニタリングおよび測定の精度は、機械損傷問題を解決し、さらに、潜在的にイルミネータIL内の位置合わせセンサを不要とする。このことは、放射源モジュールを、自身の性能を制御可能な自己完結型の「プラグアンドプレイ」モジュールにすることを可能にする。
【0077】
[0085] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。装置の挙動の大部分は、上に開示した方法特定のステップを実施するための機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、または、かかるコンピュータプログラムを格納したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)によって定義されうる。上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射源装置であって、
EUV波長における電磁放射を放出する放射源と、
前記放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成する放射コレクタと、
前記仮想放射源点の付近に位置決めされ、前記EUV放射を前記放射源装置の内部環境から前記EUV放射が用いられる光学システムへと送出する出口アパーチャと、
前記出口アパーチャにおいてまたはその近くで前記放射ビームに隣接して位置する材料に結合された音響センサと、
前記音響センサから受信した信号を処理して、前記放射ビームの一部が前記材料に衝突する場合を検出するプロセッサと、
を含む、放射源装置。
【請求項2】
前記音響センサは、前記ビーム周りの様々な角度位置において前記材料に結合された複数の音響センサのうちの1つであり、前記プロセッサは、前記複数の音響センサからの信号を一緒に分析して、前記材料における様々な角度位置において生じる音響信号同士を区別する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数の音響センサは、前記ビーム周りの様々な角度位置において前記材料に結合された少なくとも3つの音響センサを含み、前記プロセッサは、前記複数の音響センサからの信号を処理しかつ前記ビームの公称軸を横断する少なくとも2つの次元における前記位置を区別する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
受信したセンサ信号を参照することによって前記放射源を制御して、前記仮想放射源点を前記出口アパーチャ内に維持するコントローラをさらに含み、前記コントローラによって使用される前記センサ信号は、前記音響センサから前記プロセッサによって導出された信号を含む、請求項1、2、または3に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記ビームの軸を横断する2つの次元における前記仮想放射源点の位置を制御する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記コレクタの光軸に平行な焦点方向において前記放射源の位置を制御する、請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
前記仮想放射源点の位置に既知のオフセットのシーケンスを導入するシーケンサと、前記シーケンスにおける各オフセットに対して前記センサまたは前記複数のセンサから受信した信号を分析し、分析された信号の結果として得られたシーケンスから前記放射ビームの追加の特徴を導出するプロセッサと、をさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、前記オフセットのシーケンスが適用されている間は、前記放射源を低減された電力レベルで動作させる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記放射源は、エネルギーパルスを燃料物質に適用して、前記EUV波長における電磁放射のパルスを放出するプラズマを発生させるプラズマジェネレータを含む、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
放射源装置を制御する方法であって、
放射源を用いてEUV波長における電磁放射を放出することと、
放射コレクタを用いて前記放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成することと、
前記EUV放射を、前記放射源装置の内部環境から前記EUV放射が用いられる光学システムへと、前記仮想放射源点の付近に位置決めされた出口アパーチャを通り送出することと、
前記出口アパーチャにおいてまたはその近くで前記放射ビームに隣接して位置する材料内の音響信号を検出することと、
前記音響信号を処理して、前記放射ビームの一部が前記材料に衝突する場合を検出することと、
を含む方法。
【請求項11】
複数の音響信号が前記ビーム周りの様々な角度位置において別個に検出され、前記複数の音響信号は一緒に処理されて前記材料における様々な角度位置において生じる音響信号同士を区別する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
観察された状況を参照することによって前記放射源を制御して、前記仮想放射源点を前記出口アパーチャ内に維持することをさらに含み、前記コントローラによって観察された前記観察された状況は前記音響信号を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記仮想放射源点の位置は、前記ビームの軸を横断する少なくとも2つの次元において制御される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記仮想放射源点の位置は、前記コントローラの光軸に平行な焦点方向において制御される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記仮想放射源点の位置に既知のオフセットのシーケンスを導入することと、
前記シーケンスにおける各オフセットに対して前記材料において検出された音響信号を分析して前記放射ビームの追加の特徴を導出することと、
をさらに含む、請求項10から14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記放射源は、前記オフセットが適用されている間は、低減された電力レベルで動作される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項1から9のいずれかに記載の放射源装置を含む放射源コレクタモジュールと、前記放射源装置の前記出口アパーチャからの前記EUV放射ビームを受け取り、前記ビームを調整してパターニングデバイスを照明するためのイルミネータモジュールと、EUVリソグラフィによって前記パターニングデバイスからのパターンを基板に転写するために、前記照明されたパターニングデバイスの像を前記基板上に生成するための投影システムと、を含むリソグラフィ装置。
【請求項18】
デバイスを製造する方法であって、前記方法の一部として、パターニングデバイスからのデバイスパターンを基板に転写するために、前記パターニングデバイスの像が、EUV放射を用いて前記基板上に投影され、前記EUV放射は、請求項10から16のいずれかに記載する方法によって制御される放射源装置によって提供される、方法。
【請求項19】
リソグラフィ装置であって、
放射源装置であって、
EUV波長における電磁放射を放出する放射源と、
前記放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成する放射コレクタと、
前記仮想放射源点の付近に位置決めされ、前記EUV放射を前記放射源装置の内部環境から前記EUV放射が用いられる光学システムへと送出する出口アパーチャと、
前記出口アパーチャにおいてまたはその近くで前記放射ビームに隣接して位置する材料に結合された音響センサと、
前記音響センサから受信した信号を処理して、前記放射ビームの一部が前記材料に衝突する場合を検出するプロセッサと、
を含む放射源装置と、
前記放射源装置の前記出口アパーチャからの前記EUV放射ビームを受け取り、前記EUV放射ビームを調整するイルミネータモジュールと、
前記EUV放射ビームによって照明されるパターニングデバイスを支持するサポートと、
EUVリソグラフィによって、前記パターニングデバイスからのパターンを基板に転写するために前記照明されたパターニングデバイスの像を前記基板上に生成する投影システムと、
を含む、リソグラフィ装置。
【請求項20】
放射源を用いてEUV波長における電磁放射を放出することと、
放射コレクタを用いて前記放出された放射を受け取り、仮想放射源点に合焦されたEUV放射ビームを形成することと、
前記EUV放射を、前記放射源装置の内部環境から前記EUV放射が用いられる光学システムへと、前記仮想放射源点の付近に位置決めされた出口アパーチャを通り送出することと、
前記出口アパーチャにおいてまたはその近くで前記放射ビームに隣接して位置する材料内の音響信号を検出することと、
前記音響信号を処理して、前記放射ビームの一部が前記材料に衝突する場合を検出することと、
前記光学システムを用いて前記EUV放射をパターニングデバイスに送出することと、
前記パターニングデバイスの像を基板上に投影することと、
を含む、デバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−238921(P2011−238921A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−99047(P2011−99047)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】