説明

放射線画像変換パネルの製造方法、放射線画像変換パネル及び蒸着装置

【課題】 輝尽性蛍光体と支持体との付着性(接着性)が良好で、輝度に優れた放射線画像変換パネルの製造方法、該製造方法で得られる放射線画像変換パネル及び蒸着装置の提供。
【解決手段】 支持体上の輝尽性蛍光体層が気相堆積法(気相法)により形成される放射線画像変換パネルの製造方法において、該支持体を固定設置する支持体ホルダと該輝尽性蛍光体層との間に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は輝尽性蛍光体(以下、単に蛍光体ともいう)を用いた放射線画像(以下、放射線像ともいう)変換パネルの製造方法、放射線画像変換パネル及び蒸着装置に関するものであり、更に詳しくは接着性が改良され、且つ高感度である気相堆積法により形成される放射線画像変換パネルの製造方法、放射線画像変換パネル及び蒸着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、輝尽性蛍光体を利用した放射線画像変換パネルにより放射線像を画像化する方法が用いられるようになってきた。
【0003】
この放射線像変換方法に用いられる放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層には、放射線吸収率及び光変換率が高いこと、画像の粒状性がよく、高鮮鋭性であることが要求される。
【0004】
これらの感度や画質に関する複数の因子を調整して感度、画質を改良するため、これまで様々な検討がされてきており、それらの内、放射線画像の鮮鋭性改善の為の手段として、例えば形成される輝尽性蛍光体の形状そのものをコントロールし感度及び鮮鋭性の改良を図る試みがされている。
【0005】
これらの試みの1つとして、例えば特開昭61−142497号等には微細な凹凸パターンを有する支持体上に輝尽性蛍光体を堆積させ形成した微細な擬柱状ブロックからなる輝尽性蛍光体層を用いる方法がある。
【0006】
又、特開昭61−142500号に記載のように微細なパターンを有する支持体上に、輝尽性蛍光体を堆積させて得た柱状ブロック間のクラックをショック処理を施して更に発達させた輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルを用いる方法、更には、特開昭62−39737号に記載されたような、支持体の面に形成された輝尽性蛍光体層にその表面側から亀裂を生じさせ擬柱状とした放射線画像変換パネルを用いる方法、更には、特開昭62−110200号に記載のように、支持体の上面に蒸着により空洞を有する輝尽性蛍光体層を形成した後、加熱処理によって空洞を成長させ亀裂を設ける方法等も提案されている。
【0007】
又、気相堆積法によって支持体(以下、基板ともう)上に、支持体の法線方向に対し一定の傾きをもった細長い柱状結晶を形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルが提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
これらの輝尽性蛍光体層の形状をコントロールする試みにおいては、いずれも輝尽性蛍光体層を柱状とすることで、輝尽励起光(又輝尽発光)の横方向への拡散を抑える(クラック(柱状結晶)界面において反射を繰り返しながら支持体面まで到達する)ことができるため、輝尽発光による画像の鮮鋭性を著しく増大させることができるという特徴がある。
【0008】
これらの気相成長(堆積)により形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいては前記感度と鮮鋭性の関係が向上するが、また、擬柱状或いは柱状の輝尽性蛍光体結晶からなる蛍光体層に更に低屈折率層を組み合わせることによって、放射線画像変換パネル中の層界面での反射や屈折を抑え、画質を更に向上させるなどの試みがされている。(例えば、特許文献2を参照)
しかしながら、これらの柱状輝尽性蛍光体結晶からなる蛍光体層は、細長い柱状の結晶を基板上に形成しているため、基板への付着性(接着性)が充分でない場合があり、形成後、剥離しやすく、耐久性の改良が必要であった。
【0009】
特に、CsBr輝尽性蛍光体においては、付着性と画質特性(輝度)が両立することが困難であるが、付着性と画質特性が両立するCsBr輝尽性蛍光体を有する放射線画像変換パネル、その製造方法が求められていた。
【特許文献1】特開平2−58000号公報
【特許文献2】特開平1−131498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上述の問題を鑑みてなされたものであり、支持体上に気相堆積法により形成された輝尽性蛍光体と支持体との付着性(接着性)が良好で、輝度に優れた放射線画像変換パネルの製造方法、放射線画像変換パネル及び蒸着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は以下の構成により達成することができる。
【0012】
(請求項1)
支持体上の輝尽性蛍光体層が気相堆積法(気相法)により形成される放射線画像変換パネルの製造方法において、該支持体を固定設置する支持体ホルダと該輝尽性蛍光体層との間に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
【0013】
(請求項2)
支持体を固定設置するための支持体ホルダを有する蒸着装置において、該支持体ホルダの支持体接面に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴とする蒸着装置。
【0014】
(請求項3)
支持体、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、支持体ホルダと輝尽性蛍光体層との間に磁性材料又は磁性材料を含有する層を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0015】
(請求項4)
支持体、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、該支持体が磁性材料又は磁性材料を含有する層を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0016】
(請求項5)
輝尽性蛍光体層が、下記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体を含有することを特徴とする請求項3又は4に記載の放射線画像変換パネル。
【0017】
一般式(1)
1X・aM2X′2・bM3X″3:eA
〔式中、M1はLi、Na、K、RbおよびCsから選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子であり、M2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、CuおよびNiから選ばれる少なくとも一種の二価金属原子であり、M3はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、GaおよびInから選ばれる少なくとも1種の三価金属原子であり、X、X′およびX″は各々F原子、Cl原子、Br原子およびI原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子であり、Aは、Eu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgから選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、また、a、b、eはそれぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を表す。〕
即ち、本発明者らは、種々検討した結果、輝尽性蛍光体層と支持体ホルダとの間に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることにより、支持体と支持体ホルダとの密着が充分になされ蒸着時の基板温度が均一となるために、支持体上に気相堆積法により形成された輝尽性蛍光体層と支持体との付着性(接着性)が良好で、且つ、輝度に優れた放射線画像変換パネルが得られる放射線画像変換パネルの製造方法及び蒸着装置を見いだした。
【発明の効果】
【0018】
本発明による放射線画像変換パネルの製造方法、放射線画像変換パネル及び蒸着装置は、支持体上に気相堆積法により形成された輝尽性蛍光体と支持体との付着性(接着性)が良好で、輝度に優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を更に詳細に述べる。
【0020】
支持体と支持体ホルダとの関係を表す一例を図1を用いて説明する。
【0021】
図1(b)〜(e)が本願発明の支持体(基板)ホルダ2と支持体1との間に磁性材料又は磁性材料を含有する層(磁性シート3)を有する輝尽性蛍光体の一例を示す断面図である。
【0022】
図1(b)は支持体1層上に磁性材料を含有する磁性シート3を有することを示す図である。
【0023】
図1(c)は支持体1中に磁性材料を有することを示す図である。
【0024】
図1(d)は支持体1中の周縁部に磁性シート3を有することを示す図である。
【0025】
図1(e)は支持体(基板)ホルダ2の下面と支持体1層の表面に磁性シート3を有することを示す図である。
【0026】
また、図1(a)は支持体(基板)2と支持体1との間に磁性材料を含有する磁性シート3がない、比較例の一例を示す図である。
【0027】
次に、本発明の輝尽性蛍光体層を気相堆積法(気相法)で作製する方法を挙げる。
【0028】
尚、本発明の基板ホルダーとしては、
(1).真空中で放出ガスが少ないこと
(2).基板を設置して室温〜300℃程度の温度に対して変形等を起こさない強度を有すること
(3).基板と基板ホルダーの密着を確保するために表面平滑性を有すること
(4).高温時や腐食性ガスに対して耐食性を有すること等が要求され、一般的には腐食性に強いSUS304等のステンレス材や、Al等が用いられる。
【0029】
図1(a)〜(d)においては、磁性を有するステンレス材からなることが好ましく、SUS405、SUS410、SUS430等のフェライト系ステンレス材が好ましい。また、図1(e)においては、ホルダー自身は磁性を有している必要はなく、一般的な素材であるSUS304、SUS316等でも構わない。
【0030】
本発明の磁性材料としては、マグネット、磁性体シートや磁性体を含有するシート状材料、フェライトメッキ等の薄膜磁性膜等が好ましいが、これらに限られることはなく磁性を有する材料であれば特に限定はされない。
【0031】
マグネットとしては、フェライト系マグネット(TDK製FBシリーズ)や、サマリウム−コバルト系マグネット(TDK製 RECシリーズ)等がある。磁性体を含有するシート状材料としてはTDK製フェライトラバーマグネットBQL15に代表されるラバーマグネットが好ましい。薄膜磁性膜としては、フェライト材料を気相堆積法に形成する方法や、メッキ等により形成する方法がある。
【0032】
本手段によれば、支持体の輝尽性蛍光体層を形成する面とは反対側の面に直接磁性膜を形成することができるため、軽量で取り扱い易い輝尽性蛍光体プレートの作成が可能となる。
【0033】
この中でも近年研究が進んでいるフェライトメッキは、
1.低温プロセスなのでプラスチック等の耐熱性のない物質を基板として用いることができる。
【0034】
2.水溶液中で作製されるため得られたフェライト膜は親水性が高く生体適合性がよく生物医学的応用に適している。
【0035】
3.真空プロセスを用いないため製造装置を低コストで実現できる等の特長を有しており好ましい。
【0036】
1)低速度で蒸着する方法
従って、本発明においては、低速度で蒸着することにより、蒸発源から輻射熱、蒸気の凝集熱による基板温度上昇を制御することにより該基板温度を50〜150℃に制御することが好ましい。
【0037】
2)基板−蒸発源距離を調整して蒸着する方法
基板−蒸発源距離を調整して、上記1)と同様に蒸発源から輻射熱、蒸気の凝集熱による基板温度上昇を制御することにより該基板温度を50〜150℃に制御することが好ましい。
【0038】
3)蒸発源を基板中心から離して蒸着する方法
後述する図2中の蒸発源7と支持体(基板)1との距離を調整することにより、蒸発源からの輻射熱を調整して、基板温度を50〜150℃に制御することが好ましい。
【0039】
4)加熱ランプの出力を調整して蒸着し、基板温度を50〜150℃に制御する方法が好ましい。
【0040】
5)基板を冷却して蒸着する方法
冷却水、冷媒ガス等を支持体ホルダに流して、該支持体ホルダに基板を密着、設置することにより、基板温度を冷却、調整することにより、該基板温度を50〜150℃に制御することが好ましい。
【0041】
次に、本発明に好ましく用いられる前記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体について説明する。
【0042】
前記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体において、MIは、Na、K、Rb及びCs等の各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子を表し、中でもRb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属原子が好ましく、更に好ましくはCs原子である。
【0043】
2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNi等の各原子から選ばれる少なくとも1種の二価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのは、Be、Mg、Ca、Sr及びBa等の各原子から選ばれる二価の金属原子である。
【0044】
3はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びIn等の各原子から選ばれる少なくとも1種の三価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのはY、Ce、Sm、Eu、Al、La、Gd、Lu、Ga及びIn等の各原子から選ばれる三価の金属原子である。
【0045】
AはEu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の金属原子である。
【0046】
輝尽性蛍光体の輝尽発光輝度向上の観点から、X、X′及びX″はF、Cl、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子を表すが、F、Cl及びBrから選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が好ましく、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が更に好ましい。
【0047】
本発明の一般式(1)で表される輝尽性蛍光体は、例えば以下に述べる製造方法により製造される。
【0048】
蛍光体原料としては、例えば、
(a)NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物が用いられる。
【0049】
(b)MgF2、MgCl2、MgBr2、MgI2、CaF2、CaCl2、CaBr2、CaI2、SrF2、SrCI2、SrBr2、SrI2、BaF2、BaCl2、BaBr2、BaBr2・2H2O、BaI2、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2、CdF2、CdCl2、CdBr2、CdI2、CuF2、CuCl2、CuBr2、CuI、NiF2、NiCl2、NiBr2及びNiI2の化合物から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の化合物が用いられる。
【0050】
(c)AlCl3、GaBr3及びInCl3の化合物から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の化合物が用いられる。
【0051】
(d)賦活部の原料としては、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMg等の各原子から選ばれる金属原子を有する化合物が用いられる。
【0052】
また、一般式(I)で表される化合物において、aは0≦a<0.5、好ましくは0≦a<0.01、bは0≦b<0.5、好ましくは0≦b≦10−2、eは0<e≦0.2、好ましくは0<e≦0.1である。
【0053】
上記の数値範囲の混合組成になるように前記(a)〜(d)の蛍光体原料を秤量し、乳鉢、ボールミル、ミキサーミル等を用いて充分に混合する。
【0054】
尚、前記の焼成条件で一度焼成した後、焼成物を電気炉から取り出して粉砕し、しかる後、焼成物粉末を再び耐熱性容器に充填して電気炉に入れ、前記と同じ焼成条件で再焼成を行えば蛍光体の発光輝度を更に高めることができる、また、焼成物を焼成温度より室温に冷却する際、焼成物を電気炉から取り出して空気中で放冷することによっても所望の蛍光体を得ることができるが、焼成時と同じ、弱還元性雰囲気もしくは中性雰囲気のままで冷却してもよい。また、焼成物を電気炉内で加熱部より冷却部へ移動させて、弱還元性雰囲気、中性雰囲気もしくは弱酸化性雰囲気で急冷することにより、得られた蛍光体の輝尽による発光輝度をより一層高めることができる。
【0055】
また、本発明の輝尽性蛍光体層は気相成長法によって形成される。
【0056】
輝尽性蛍光体の気相成長法としては蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、その他を用いることができる。
【0057】
本発明においては、例えば、以下の方法が挙げられる。
【0058】
第1の方法の蒸着法は、まず、支持体を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して1.333×10-4Pa程度の真空度とする。
【0059】
次いで、前記輝尽性蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱蒸発させて前記支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに成長させる。
【0060】
この結果、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層が形成されるが、前記蒸着工程では複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
【0061】
また、前記蒸着工程では複数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
【0062】
蒸着終了後、必要に応じて前記輝尽性蛍光体層の支持体側とは反対の側に保護層を設けることにより本発明の放射線画像変換パネルが製造される。尚、保護層上に輝尽性蛍光体層を形成した後、支持体を設ける手順をとってもよい。
【0063】
さらに、前記蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて被蒸着体(支持体、保護層又は中間層)を冷却あるいは加熱してもよい。
【0064】
また、蒸着終了後輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。また、前記蒸着法においては必要に応じてO2、H2等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行ってもよい。
【0065】
第2の方法としてのスパッタリング法は、蒸着法と同様、保護層又は中間層を有する支持体をスパッタリング装置内に設置した後、装置内を一旦排気して1.333×10-4Pa程度の真空度とし、次いでスパッタリング用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスをスパッタリング装置内に導入して1.333×10-1Pa程度のガス圧とする。次に、前記輝尽性蛍光体をターゲットとして、スパッタリングすることにより、前記支持体上に輝尽性蛍光体層を所望の厚さに成長させる。
【0066】
前記スパッタリング工程では蒸着法と同様に各種の応用処理を用いることができる。
【0067】
第3の方法としてCVD法があり、又、第4の方法としてイオンプレーティング法がある。
【0068】
また、前記気相成長における輝尽性蛍光体層の成長速度は0.05μm/分〜300μm/分であることが好ましい。成長速度が0.05μm/分未満の場合には本発明の放射線画像変換パネルの生産性が低く好ましくない。また成長速度が300μm/分を越える場合には成長速度のコントロールがむずかしく好ましくない。
【0069】
放射線画像変換パネルを、前記の真空蒸着法、スパッタリイング法などにより得る場合には、結着剤が存在しないので輝尽性蛍光体の充填密度を増大でき、感度、解像力の上で好ましい放射線画像変換パネルが得られ、好ましい。
【0070】
蒸着を行うるつぼは蒸着方式を抵抗加熱方式、ハロゲン加熱方式EB(エレクトロンビーム)方式などの加熱方式によって異なる。
【0071】
前記輝尽性蛍光体層の膜厚は、放射線画像変換パネルの使用目的によって、また輝尽性蛍光体の種類により異なるが、本発明に記載の効果を得る観点から50μm〜1mmが好ましく、より好ましくは50〜800μmである。
【0072】
又、柱状結晶間の間隙に結着剤等充填物を充填してもよく、輝尽性蛍光体層の補強となるほか、高光吸収の物質、高光反射率の物質等を充填してもよい、これにより前記補強効果をもたせるほか、輝尽性蛍光体層に入射した輝尽励起光の横方向への光拡散の低減に有効である。
【0073】
次に、本発明の輝尽性蛍光体層の形成を図2を用いて説明する。
【0074】
図2は、上記記載の気相成長法を用いて、支持体上に輝尽性蛍光体層を設ける本発明の蒸着装置の一例を示す概略図である。
【0075】
図2に示すように、蒸着装置4は真空容器5を備えており、真空容器5には真空容器5の内部の排気及び大気の導入を行う真空ポンプ6を備えている。
【0076】
真空容器5の内部の底面付近には輝尽性蛍光体を蒸気として蒸着させる蒸発源7が備えられている。蒸発源7は輝尽性蛍光体を収容して抵抗加熱法で加熱させものであり、ヒータを巻いたアルミナ製のルツボから構成されていても良く、ボートや高融点金属からなるヒータから構成されていても良い。
【0077】
真空容器5の内部の上面付近には支持体1を固定設置する支持体ホルダ2が備えられている。
【0078】
支持体1としては、一般に各種のガラス、高分子材料、金属等が用いられるが、本発明においては、特に樹脂等の高分子材料又はアルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シートが好ましい。また、支持体1の厚さは、通常80〜5000μmであり、取り扱い上の点から50〜3000μmであることが好ましい。
【0079】
尚、支持体ホルダ2には、支持体1を加熱する加熱ヒータ(図示せず)を備えることがことが好ましい。この加熱ヒータで支持体1を加熱することによって、支持体1の支持体ホルダ2に対する密着性強化や、輝尽性蛍光体層の膜質調整を行う。また、支持体1の表面の吸着物を離脱・除去し、支持体1の表面と輝尽性蛍光体との間に不純物層が発生することを防止する。
【0080】
また支持体1と蒸発源7との間隔は、100mm〜1500mmにするのが好ましく、さらに、支持体1と蒸発源7との間の空間を遮断するシャッタ(図示せず)を設けても良い。シャッタによって輝尽性蛍光体の表面に付着した目的物以外の物質が蒸着の初期段階で蒸発し、支持体1に付着するのを防ぐことができる。
【0081】
次に、図2の蒸着措置を用いて形成される本発明の輝尽性蛍光体層の製造方法について述べる。
【0082】
支持体ホルダ2に固定設置した支持体1上に輝尽性蛍光体を収容した蒸発源7を加熱蒸着し輝尽性蛍光体層10を設ける。
【0083】
本発明においては、この様にして支持体上に形成した輝尽性蛍光体層10と支持体1との間に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴としており、即ちあらかじめ、支持体中に磁性材料を含有させて、該支持体上に蒸着して輝尽性蛍光体層を設けても良く又は支持体1上に磁性材料を有する層(磁性シート)3を設けた後に輝尽性蛍光体層10を蒸着して設けても良い。
【0084】
また、本発明においては、支持体ホルダ2を蒸発源7に対して回転させ、蒸着可能な真空度に達したら、加熱された蒸発源7から輝尽性蛍光体を蒸発させて、支持体1上に輝尽性蛍光体層を所望の厚さに成長させる。
【0085】
該輝尽性蛍光体層10の厚さは通常10〜1000μm、好ましくは10〜500μmに形成する。
【0086】
本発明において、支持体1上に輝尽性蛍光体層10を設けたものを蛍光体シートという。また、該蛍光体シートに磁性材料又は磁性材料を有する層(磁性シート)を設けたものも蛍光体シートという。
【0087】
このようにして設けた輝尽性蛍光体層は結着剤を含有していないので、指向性に優れており、輝尽励起光及び輝尽発光の指向性が高く、輝尽性蛍光体を結着剤中に分散した分散型の輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルより層厚を厚くすることができる。更に輝尽励起光の輝尽性蛍光体層中での散乱が減少することで画像の鮮鋭性に優れ、蛍光体層と支持体との付着性を改良することができる。
【0088】
また、柱状結晶間の間隙に結着剤等充填物を充填してもよく、輝尽性蛍光体層の補強となるほか、高光吸収の物質、高光反射率の物質等を充填してもよい、これにより前記補強効果をもたせるほか、輝尽性蛍光体層に入射した輝尽励起光の横方向への光拡散の低減に有効である。
【0089】
高反射率の物質とは、輝尽励起光(500〜900nm、特に600〜800nm)に対する反射率の高い物質のことをいい、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銀、インジウム、その他の金属等、白色顔料及び緑色〜赤色領域の色材を用いることができる。白色顔料は輝尽発光も反射することができる。
【0090】
白色顔料としては、例えば、TiO2(アナターゼ型、ルチル型)、MgO、PbCO3・Pb(OH)2、BaSO4、Al23、M(II)FX(但し、M(II)はBa、Sr及びCaの各原子から選ばれるの少なくとも一種の原子であり、XはCl原子又はBr原子である。)、CaCO3、ZnO、Sb23、SiO2、ZrO2、リトポン(BaSO4・ZnS)、珪酸マグネシウム、塩基性珪硫酸塩、塩基性燐酸鉛、珪酸アルミニウムなどがあげられる。
【0091】
これらの白色顔料は隠蔽力が強く、屈折率が大きいため、光を反射したり、屈折させることにより輝尽発光を容易に散乱し、得られる放射線画像変換パネルの感度を顕著に向上させることができる。
【0092】
また、高光吸収率の物質としては、例えば、カーボンブラック、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄など及び青の色材が用いられる。このうちカーボンブラックは輝尽発光も吸収する。
【0093】
また、色材は、有機又は無機系色材のいずれでもよい。
【0094】
有機系色材としては、例えば、ザボンファーストブルー3G(ヘキスト製)、エストロールブリルブルーN−3RL(住友化学製)、D&CブルーNo.1(ナショナルアニリン製)、スピリットブルー(保土谷化学製)、オイルブルーNo.603(オリエント製)、キトンブルーA(チバガイギー製)、アイゼンカチロンブルーGLH(保土ヶ谷化学製)、レイクブルーAFH(協和産業製)、プリモシアニン6GX(稲畑産業製)、ブリルアシッドグリーン6BH(保土谷化学製)、シアンブルーBNRCS(東洋インク製)、ライオノイルブルーSL(東洋インク製)等が用いられる。
【0095】
また、カラーインデクスNo.24411、23160、74180、74200、22800、23154、23155、24401、14830、15050、15760、15707、17941、74220、13425、13361、13420、11836、74140、74380、74350、74460等の有機系金属錯塩色材もあげられる。
【0096】
無機系色材としては群青、例えば、コバルトブルー、セルリアンブルー、酸化クロム、TiO2−ZnO−Co−NiO系等の無機顔料があげられる。
【0097】
即ち、これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的で支持体の表面をマット面としてもよい。
【0098】
また、本発明においては、支持体と輝尽性蛍光体層の接着性を向上させるために、必要に応じて支持体の表面に予め接着層を設けてもよい。
【0099】
これら支持体の厚みは用いる支持体の材質等によって異なるが、一般的には80〜2000μmであり、取り扱い上の観点から、更に好ましいのは80〜1000μmである。
【0100】
また、本発明の輝尽性蛍光体層は保護層を有していても良い。
【0101】
保護層は保護層用塗布液を輝尽性蛍光体層上に直接塗布して形成してもよいし、あらかじめ別途形成した保護層を輝尽性蛍光体層上に接着してもよい。あるいは別途形成した保護層上に輝尽性蛍光体層を形成する手段を取ってもよい。
【0102】
保護層の材料としては、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の通常の保護層用材料が用いられる。他に透明なガラス基板を保護層としてもちいることもできる。
【0103】
また、この保護層は蒸着法、スパッタリング法等により、SiC、SiO2、SiN、Al23等の無機物質を積層して形成してもよい。
【0104】
これらの保護層の層厚は0.1〜2000μmが好ましい。
【0105】
また、光エネルギーで励起する際、輝尽励起光の反射光と輝尽性蛍光体層から放出される輝尽発光とを分離する必要があることと、輝尽性蛍光体層から放出される発光を受光する光電変換器は一般に600nm以下の短波長の光エネルギーに対して感度が高くなるという理由から、輝尽性蛍光体層から放射される輝尽発光はできるだけ短波長領域にスペクトル分布を持ったものが望ましい。
【0106】
本発明の輝尽性蛍光体の発光波長域は300〜500nmであり、一方輝尽励起波長域は500〜900nmであるので前記の条件を同時に満たすが、最近、診断装置のダウンサイジング化が進み、放射画像変換パネルの画像読み取りに用いられる励起波長は高出力で、且つ、コンパクト化が容易な半導体レーザが好まれ、そのレーザ光の波長は680nmであることが好ましく、本発明の放射線画像変換パネルに組み込まれた輝尽性蛍光体は、680nmの励起波長を用いた時に、極めて良好な鮮鋭性を示すものである。
【0107】
即ち、本発明の輝尽性蛍光体はいずれも500nm以下に主ピークを有する発光を示し、輝尽励起光の分離が容易でしかも受光器の分光感度とよく一致するため、効率よく受光できる結果、受像系の感度を高めることができる。
【0108】
レーザとしては、例えば、He−Neレーザ、He−Cdレーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、N2レーザ、YAGレーザ及びその第2高調波、ルビーレーザ、半導体レーザ、各種の色素レーザ、銅蒸気レーザ等の金属蒸気レーザ等がある。通常はHe−NeレーザやArイオンレーザのような連続発振のレーザが望ましいが、パネル1画素の走査時間とパルスを同期させればパルス発振のレーザを用いることもできる。
【0109】
また、特開昭59−22046号に示されるような、発光の遅延を利用して分離する方法によるときは、連続発振レーザを用いて変調するよりもパルス発振のレーザを用いる方が好ましい。
【0110】
上記の各種レーザ光源の中でも、半導体レーザは小型で安価であり、しかも変調器が不要であるので特に好ましく用いられる。
【0111】
例えば、輝尽励起波長が500〜900nmで輝尽発光波長が300〜500nmにあるような実用上好ましい組合わせの場合、フィルタとしては例えば東芝社製C−39、C−40、V−40、V−42、V−44、コーニング社製7−54、7−59、スペクトロフィルム社製BG−1、BG−3、BG−25、BG−37、BG−38等の紫〜青色ガラスフィルタを用いることができる。又、干渉フィルタを用いると、ある程度、任意の特性のフィルタを選択して使用できる。光電変換装置としては、光電管、光電子倍増管、フォトダイオード、フォトトランジスタ、太陽電池、光導電素子等光量の変化を電子信号の変化に変換し得るものなら何れでもよい。
【実施例】
【0112】
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0113】
実施例1
《放射線画像変換パネル(試料)1〜7(実施例1a、1b、2〜4、比較例1、2)の作製》
0.5mm厚の表1に記載の支持体及び支持体ホルダを用いて、該支持体の表面に図2に示した蒸着装置を用いて輝尽性蛍光体(CsBr:Eu)を有する輝尽性蛍光体層を形成した。
【0114】
尚、支持体温度の制御は、図示しないランプ等の加熱手段を用いて100℃に制御し、該支持体上の表面に蒸着を行ない、輝尽性蛍光体層の厚みが300μmになるように調整した。
【0115】
尚、蒸着にあたっては、前記支持体を蒸着機内に設置し、次いで蛍光体原料(CsBr:Eu)を蒸着源としてプレス成形し抵抗加熱蒸着用タングステンボートに入れた。
【0116】
その後、蒸着装置内を一旦排気し、その後Arガスを導入して0.133Paに真空度を調整した後、支持体温度を100℃温度に保持しながら蒸着した。
【0117】
輝尽性蛍光体層の膜厚が5μmとなったところで蒸着を終了させ、次いでこの蛍光体層を温度150℃で加熱処理(アニール処理)を施した。
【0118】
次に、乾燥空気の雰囲気内で、支持体及び硼珪酸ガラスからなる保護層周縁部を接着剤で封入して、輝尽性、蛍光体層が密閉された構造の放射線画像変換パネル(試料)1(実施例1a)を得た。次に、試料1の作製において、支持体の組成及び支持体ホルダの組成を表1に示すように変更した以外は試料1と同様にして放射線画像変換パネル(試料)2〜7(実施例1b、2〜4、比較例1、2)を作製した。
【0119】
得られた放射線画像変換パネル試料1〜7について、下記のような評価を行った。
【0120】
(付着性の評価)(膜付)
ガラス基板上に有する作製した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネル試料1〜4の保護層周縁部を接着剤で封入して、輝尽性、蛍光体層が密閉される前の各々の試料を用いて、以下の試験を行い基板に対する付着性を評価した。
【0121】
各、密封する前の放射線画像変換パネル試料1〜4の蛍光体層塗設面に接着テープを張り付け、テープをはがしたときに蛍光体層が基板に付着した面積%を測定し、以下に示す基準により付着性の評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0122】
◎:蛍光体層が基板に付着した面積が100%
○:蛍光体層が基板に付着した面積が80%以上100%未満
△:蛍光体層が基板に付着した面積が60%以上80%未満
×:蛍光体層が基板に付着した面積が60%未満
《輝度分布の評価》
輝度はコニカミノルタ(株)製Regius350を用いて評価を行った。
【0123】
X線をタングステン管球にて80kVp、10mAsで爆射線源とプレート間距離2mで照射した後、Regius350にプレートを設置して読みとった。得られたフォトマルからの電気信号を元に評価を行った。
【0124】
撮影された面内のフォトマルからの電気信号分布を相対評価し、標準偏差を求め、それぞれ各試料の輝度分布(S.D.)とした。値が小さい程、賦活剤の均一性に優れている。
【0125】
これらの結果を表1に示した。
【0126】
【表1】

【0127】
表中、
ラバーマット:TDK製 フェライトラバーマットマグネットBQL15
ラバーマット:TDK製 フェライト系 FBシリーズ
サマリウム−コバルト系 RECシリーズ
フェライトメッキ:Al基板フェライト基板
表1から明らかなように、本発明が比較に比して、本願の目的を達成することに優れていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】支持体と支持体ホルダとの関係を表す概略図である。
【図2】本発明の蛍光体シートを形成するのに用いられる本発明の蒸着装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0129】
1 支持体
2 支持体(基板)ホルダ
3 磁性シート
4 蒸着装置
5 真空容器
6 真空ポンプ
7 蒸発源
8 ガス導入口
10 輝尽性蛍光体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上の輝尽性蛍光体層が気相堆積法(気相法)により形成される放射線画像変換パネルの製造方法において、該支持体を固定設置する支持体ホルダと該輝尽性蛍光体層との間に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
【請求項2】
支持体を固定設置するための支持体ホルダを有する蒸着装置において、該支持体ホルダの支持体接面に磁性材料又は磁性材料を有する層を設けることを特徴とする蒸着装置。
【請求項3】
支持体、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、支持体ホルダと輝尽性蛍光体層との間に磁性材料又は磁性材料を含有する層を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
【請求項4】
支持体、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、該支持体が磁性材料又は磁性材料を含有する層を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
【請求項5】
輝尽性蛍光体層が、下記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体を含有することを特徴とする請求項3又は4に記載の放射線画像変換パネル。
一般式(1)
1X・aM2X′2・bM3X″3:eA
〔式中、M1はLi、Na、K、RbおよびCsから選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子であり、M2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、CuおよびNiから選ばれる少なくとも一種の二価金属原子であり、M3はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、GaおよびInから選ばれる少なくとも1種の三価金属原子であり、X、X′およびX″は各々F原子、Cl原子、Br原子およびI原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子であり、Aは、Eu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgから選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、また、a、b、eはそれぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を表す。〕

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−10616(P2006−10616A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191109(P2004−191109)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】