説明

敷地内警戒システム

【課題】防犯性を維持しつつ駐車時の利便性を向上させることのできる敷地内警戒システムを提供する。
【解決手段】敷地内警戒システムは、敷地10内において自動車40をとめる駐車領域30と、敷地10内において駐車領域30とは異なる所定領域とを警戒領域に設定可能である。駐車領域30および所定領域を警戒領域に設定する第1モードと、駐車領域30を警戒領域に設定せず所定領域を警戒領域に設定する第2モードとを切り替える切替スイッチ52及び警戒システム本体50を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、敷地内において車両をとめる駐車領域と、前記敷地内において前記駐車領域とは異なる所定領域とを警戒領域に設定可能な敷地内警戒システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋内に侵入する以前の敷地内に侵入した段階で検知を行うとともに、帰宅時の誤作動を抑制する警戒システムがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の警戒システムは、帰宅者がある時に、在宅者が屋内のコントローラを操作することにより、帰宅に必要な敷地内の経路の警戒を一時的に解除できるようにしている。また、帰宅者が屋外のコントローラを操作することによっても、同様に帰宅に必要な敷地内の経路の警戒を一時的に解除できるようにしている。
【特許文献1】特開2001−266269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に記載のものにおいては、敷地内において車両をとめる駐車領域について何ら考慮されていない。このため、敷地内の駐車領域に車両をとめる際には、在宅者が屋内のコントローラを操作するか、帰宅者が屋外のコントローラを操作するかにより、駐車に必要な敷地内の経路の警戒を一時的に解除する必要があると考えられる。したがって、いずれにしても駐車時に警戒を解除する操作が必要となり、駐車時の利便性が低くなることが避けられない。特に、車両の使用時に警戒を解除するためには、駐車領域に車両をとめる前に車両から降りて操作を行う必要が生じ、利用者に煩わしさを感じさせることとなる。一方、敷地内の駐車領域を警戒領域から除外した場合には、車両の盗難や毀損の被害が生じるおそれがあり、防犯性の面において問題が生じることとなる。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、防犯性を維持しつつ駐車時の利便性を向上させることのできる敷地内警戒システムを提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
【0006】
すなわち、第1の発明は、敷地内において車両をとめる駐車領域と、前記敷地内において前記駐車領域とは異なる所定領域とを警戒領域に設定可能な敷地内警戒システムであって、前記駐車領域および前記所定領域を警戒領域に設定する第1モードと、前記駐車領域を警戒領域に設定せず前記所定領域を警戒領域に設定する第2モードとを切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
【0007】
この第1の発明によれば、敷地内において車両をとめる駐車領域および前記敷地内において前記駐車領域とは異なる所定領域を警戒領域に設定する第1モードに切り替えることにより、駐車領域に車両がとめられている場合に、所定領域と共に駐車領域の警戒を行うことができる。そして、例えば警戒領域に設定された領域において警戒対象が検知された場合には通報等の警戒動作を実行することができる。一方、車両が使用されている場合は、駐車領域に車両が存在しないため、駐車領域の警戒を行う必要性が低い。そこで、前記駐車領域を警戒領域に設定せず前記所定領域を警戒領域に設定する第2モードに切り替えることにより、車両が使用されている場合に、所定領域の警戒を行うとともに警戒を解除する操作なしで駐車領域に車両をとめることができる。その結果、防犯性を維持しつつ駐車時の利便性を向上させることができる。なお、上記車両は、自動車・自動二輪車・自転車等を含むものとする。
【0008】
第2の発明は、前記所定領域は前記敷地内において前記駐車領域を除く全ての領域であり、前記第1モードにおいて、前記敷地外から前記駐車領域への物体の移動、及び前記敷地外から前記所定領域への物体の移動を警戒し、前記駐車領域および前記所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しないことを特徴とする。
【0009】
この第2の発明によれば、前記所定領域は前記敷地内において前記駐車領域を除く全ての領域であるため、前記駐車領域および前記所定領域を警戒領域に設定する第1モードでは敷地全体の警戒が行われる。ここで、前記第1モードにおいて、前記敷地外から前記駐車領域への物体の移動、及び前記敷地外から前記所定領域への物体の移動を警戒し、前記駐車領域および前記所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しないため、第1モードによる警戒中であっても駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されない。このため、利用者が駐車領域に車両をとめて第1モードに切り替えた場合に、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域から所定領域に移動することができる。その結果、駐車時の利便性と併せて、駐車領域から所定領域への移動にかけての利便性を向上させることができる。なお、前記駐車領域および前記所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しない態様としては、物体の移動を検知するセンサを停止させる、物体の移動を検知するセンサによる検知があったとしても警戒動作を実行しない等を採用することができる。
【0010】
具体的には、第3の発明は、第2の発明において、前記切替手段は、前記敷地外と前記駐車領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサ、前記敷地外と前記所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサ、及び前記駐車領域と前記所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサを備え、これらのラインセンサの検知に基づいて前記第1モードにおける警戒を行うことを特徴とする。
【0011】
この第3の発明によれば、物体の移動を検知するセンサとして2つの領域の境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサを採用しているため、特定の領域内における侵入者の有無を検知するエリアセンサを採用した場合と比較して、警戒領域の外縁を明確にすることができる。その結果、第2モードから第1モードに切り替えて駐車領域の警戒が開始された際に、利用者に対して警戒動作が誤って実行されることを抑制することができる。
【0012】
第4の発明は、第2又は第3の発明において、前記切替手段は、前記第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる操作スイッチを備え、前記操作スイッチへの操作に基づいて前記第1モードと第2モードとを切り替え、前記操作スイッチは前記駐車領域に設置されているため、利用者が駐車領域に車両をとめた場合に、駐車領域に設置された操作スイッチを操作することによって第1モードに切り替えることができる。ここで、第2の発明を前提としているため、第1モードによる警戒中であっても駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されない。したがって、利用者が駐車領域に車両をとめて第1モードに切り替えた場合に、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域から所定領域に移動することができる。さらに、第1モードにおいて利用者が所定領域から駐車領域に移動した後に、駐車領域に設置された切替手段を操作することにより、利用者に対して警戒動作が誤って実行されることなく第2モードに切り替えることもできる。その結果、駐車領域に切替手段を1つ設置することにより、警戒を一時的に解除するような操作を行うことなく、第1モードと第2モードとを互いに切り替えることができる。
【0013】
第2の発明を前提とする場合には、第1モードによる警戒中であっても駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されないため、利用者が所定領域から駐車領域に移動して車両を使用する場合は防犯性よりも利便性を優先することが望ましい。
【0014】
この点、第5の発明は、第2乃至第4のいずれかの発明において、前記切替手段は、前記第1モード中に、前記所定領域から前記駐車領域への人の移動を検出した場合に前記第2モードに切り替えるため、防犯性よりも利便性を優先することが望ましい場合には自動的に第2モードに切り替えることにより、発車時の利便性を向上させることができる。
【0015】
さらに、第5の発明を第3の発明に適用した場合には、前記駐車領域と前記所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサを、前記所定領域から前記駐車領域への人の移動を検出するセンサとして兼用することができる。
【0016】
第6の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記切替手段は、前記第1モード中に識別情報の認識された車両が前記駐車領域から前記敷地外へ発進することを検出した場合に前記第2モードに切り替え、前記第2モード中に識別情報の認識された車両が前記駐車領域にとめられたことを検出した場合に前記第1モードに切り替えるため、第1モードと第2モードとの切替を自動的に行うことができる。その結果、駐車時および発車時の利便性を向上させることができる。さらに、いずれのモードに切り替える場合も、駐車領域に車両がとめられた状態で識別情報の認識を行うことができるため、車両が走行している状態で識別情報の認識を行う場合と比較して認識精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1に示すように、敷地10は、矩形状の領域であり、隣地Aと隣地Bとに挟まれるとともに、隣地Cと道路とに挟まれている。すなわち、敷地10は、敷地外との境界である四辺のうち一辺が道路に面している。
【0019】
敷地10内には、車両としての自動車40をとめる駐車領域30が形成されている。駐車領域30は、敷地10のうち道路に面する位置に形成されており、道路との境界が自動車40の出入り口となっている。また、駐車領域30は隣地Aに面しており、隣地Aとの境界は自動車40の出入りが不可となっている。すなわち、矩形状の敷地10の角部分に、矩形状の駐車領域30が形成されている。なお、駐車領域30は自動車40を1台とめることのできる広さとなっている。
【0020】
敷地10内において隣地C寄りの部分には、外周形状が長方形の建物20が建てられている。建物20は、隣地A付近から隣地B付近まで至る横幅を有するとともに、隣地C付近から駐車領域30付近まで至る縦幅を有している。
【0021】
こうした敷地10内を警戒するシステムとして、各所に設置されたセンサと、警戒システム本体50と、切替スイッチ52とが備えられている。
【0022】
センサは、警戒を行う領域とその領域外(隣接する領域)との境界付近に適宜設けられており、2つの領域の境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサである。これらのセンサは、投光機と受光機との組み合わせからなり、投光機から照射される赤外線を受光機が検出するように配置されている。
【0023】
本実施形態では、駐車領域30と、敷地10内において駐車領域30とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域とを警戒領域に設定可能であり、それらの領域と他の領域との境界付近に投光機と受光機とが設けられている。
【0024】
すなわち、敷地10と隣地Aとの境界付近であり且つ敷地10と道路との境界付近である位置に投光機62T,64Tが設置され、敷地10と隣地Bとの境界付近であり且つ敷地10と道路との境界付近である位置に受光機63R,64Rが設置され、敷地10と隣地Aとの境界付近であり且つ敷地10と隣地Cとの境界付近である位置に受光機61R,62Rが設置され、敷地10と隣地Bとの境界付近であり且つ敷地10と隣地Cとの境界付近である位置に投光機61T,63Tが設置されている。そして、敷地10と隣地Aとの境界に沿って互いに対向するように投光機62Tと受光機62Rとが設置され、敷地10と道路との境界に沿って互いに対向するように投光機64Tと受光機64Rとが設置され、敷地10と隣地Bとの境界に沿って互いに対向するように投光機63Tと受光機63Rとが設置され、敷地10と隣地Cとの境界に沿って互いに対向するように投光機61Tと受光機61Rとが設置されている。
【0025】
また、敷地10と隣地Aとの境界付近であり且つ駐車領域30の外縁付近である位置に投光機65Tが設置され、敷地10と道路との境界付近であり且つ駐車領域30の外縁付近である位置に投光機64T’,66Tが設置され、矩形状の駐車領域30において隣地Aとの境界且つ道路との境界となる位置の対角となる位置付近、すなわち矩形状の駐車領域30において投光機62T,64Tと対角となる位置付近に受光機65R,66Rが設置されている。そして、敷地10と道路との境界と平行をなす駐車領域30の外縁に沿って互いに対向するように投光機65Tと受光機65Rとが設置され、敷地10と隣地Aとの境界と平行をなす駐車領域30の外縁に沿って互いに対向するように投光機66Tと受光機66Rとが設置され、敷地10と道路との境界に沿って互いに対向するように投光機64T’と受光機64Rとが設置されている。なお、受光機64Rは、投光機64T及び投光機64T’の双方から照射される赤外線を検出するように設置されている。
【0026】
これらの投光機および受光機は、警戒領域への侵入者を検知することのできる高さに設置されている。例えば、地面から所定の高さに設置したり、外壁の上に設置する場合は外壁の上面から所定の高さに設置したりすることができる。
【0027】
各受光機61R〜66Rには、予め固有の識別情報が設定されており、警戒システム本体50に各受光機の識別情報と設置場所とが対応付けされて予め登録されている。各受光機61R〜66Rは、赤外線の検出が中断すると、自身の識別情報とともに無線による検知信号を送信する。
【0028】
また、建物20内には、警戒システム本体50が設置されている。この警戒システム本体50は、利用者が比較的高い頻度で利用するリビングやキッチン等に設置されている。
【0029】
図2に示すように、警戒システム本体50は、制御部51と、制御部51に接続される無線通信部53、通報部55、操作部57、記憶部59、表示部50Pとを備えて構成されている。
【0030】
制御部51は、CPUで構成され、上記各部の動作を統轄制御する。また、制御部51は異常判定部51aを有している。異常判定部51aは、受光機61R〜66Rからの検知信号を受信すると、記憶部59内に記憶された受光機61R〜66Rの識別情報と現在設定されている警戒モードとに基づいて異常の有無を判定する。なお、受光機61R〜66Rから送信される検知信号の受信は無線通信部53によって行われる。
【0031】
通報部55は、電話回線などの公衆回線網に接続され、遠隔に配置される不図示の監視センターとの間で通信を行う。
【0032】
操作部57は、解除モードに対応するボタンと、駐車領域30及び所定領域、すなわち敷地10全体を警戒領域に設定する第1モードに対応するボタンと、駐車領域30を警戒領域に設定せず所定領域を警戒領域に設定する第2モードに対応するボタンとを備えている。操作部57では、これらの3つのボタンを操作して警戒モードの変更入力を行う。なお、解除モードに対応するボタンを操作して警戒モード(第1モードまたは第2モード)の解除を行う場合には、予め警戒システム本体50に登録された暗証番号を入力する等の所定の照合確認を伴う。
【0033】
記憶部59は、各受光機61R〜66Rの識別情報、設置場所、及び警戒システム本体50に現在設定されている警戒モード等を記憶する識別情報記憶部59aを有している。
【0034】
表示部50Pは、設定時の操作内容や登録内容を表示する表示パネルやスピーカ等で構成される。
【0035】
また、図1に示すように、駐車領域30には、上記の第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる操作スイッチとしての切替スイッチ52が設置されている。この切替スイッチ52は、駐車領域30内において建物20寄りの部分に設置されており、駐車領域30内の利用者が投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによって検知されることなく操作可能となっている。切替スイッチ52は、受光機61R〜66Rと同様に予め固有の識別情報が設定されており、上記警戒システム本体50に切替スイッチ52の識別情報と設置場所とが対応付けされて予め登録されている。敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ52に挿入されると、切替スイッチ52は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切替スイッチ52からの切り替え信号を受信すると、第1モードと第2モードとを交互に切り替える。なお、本実施形態では、切替スイッチ52、無線通信部53,記憶部59、制御部51等により、第1モードと第2モードとを切り替える切替手段が構成される。
【0036】
次に、上記構成による警戒システムの各モードの動作について説明する。
【0037】
(解除モード)
この解除モードに移行する場合は、警戒システム本体50の操作部57において解除モードに対応するボタンによる操作が行われ、制御部51は予め登録されて記憶部59に記憶されている暗証番号との照合等を行った上で解除モードに移行する。
【0038】
警戒システム本体50は、解除モードになると、受光機61R〜66Rからの検知信号を受信しても監視センターへの通報等を行わない。
【0039】
(第1モード)
この第1モードでは、図1に示すように、敷地10内において自動車40をとめる駐車領域30と、敷地10内において駐車領域30とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域とを警戒領域に設定する。したがって、駐車領域30に自動車40がとめられている場合に、第1モードに切り替えて所定領域と共に駐車領域30の警戒を行う。
【0040】
図1に検知が行われる位置である検知線をグレーの太線で示すように、この第1モードでは、投光機61Tと受光機61R、投光機62Tと受光機62R、投光機63Tと受光機63R、及び投光機64Tと受光機64Rによる検知が有効となる。したがって、警戒システム本体50の異常判定部51aは、無線通信部53により検知信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて受光機61R〜64Rからの検知信号であると認識すると、侵入者によるセンサ検知であると判定し、通報部55により監視センターへの通報等を行う。一方、第1モードでは、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知は無効となる。したがって、警戒システム本体50の異常判定部51aは、検知信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて受光機受光機65R,66Rからの検知信号であると認識すると、利用者によるセンサ検知であると判定し、通報部55による監視センターへの通報等を行わない。すなわち、第1モードにおいては、敷地外から駐車領域30への物体の移動、及び敷地外から所定領域への物体の移動を警戒し、駐車領域30および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しない。なお、第1モードにおいては、投光機64T’から赤外線の照射は行われない。
【0041】
また、敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ52に挿入されると、切替スイッチ52は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切り替え信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて切替スイッチ52からの切り替え信号であると認識すると、第1モードから第2モードへと切り替える。
【0042】
(第2モード)
この第2モードでは、図2に示すように、駐車領域30を警戒領域に設定せず、敷地10内において駐車領域30とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域を警戒領域に設定する。自動車40が使用されている場合は、駐車領域30に自動車40が存在しないため、駐車領域30の警戒を行う必要性が低い。このため、自動車40が使用されている場合に、第2モードに切り替えて所定領域の警戒を行う。
【0043】
図2にグレーの太線で検知線を示すように、この第2モードでは、投光機61Tと受光機61R、投光機62Tと受光機62R、投光機63Tと受光機63R、投光機64T’と受光機64R、投光機65Tと受光機65R、及び投光機66Tと受光機66Rによる検知が有効となる。そして、警戒システム本体50の異常判定部51aは、(第1モード)において受光機61R〜64Rからの検知信号を受信した場合に加えて、受光機65R,66Rからの検知信号を受信した場合に、侵入者によるセンサ検知であると判定し、監視センターへの通報等を行う。なお、第2モードにおいては、投光機64Tから赤外線の照射は行われない。
【0044】
また、敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ52に挿入されると、切替スイッチ52は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切り替え信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて切替スイッチ52からの切り替え信号であると認識すると、第2モードから第1モードへと切り替える。
【0045】
次に、自動車40の発車時および駐車時における利用者の操作と各モードの切り替えについて説明する。
【0046】
(発車時)
図1に示すように、駐車領域30に自動車40がとめられており、利用者は敷地10内の建物20内に居るとする。このとき、警戒モードは第1モードに設定されており、駐車領域30を含む敷地10全体の警戒が行われている。
【0047】
利用者が建物20の外に出て駐車領域30に向かう際に、投光機65Tと受光機65Rによる検知線、又は投光機66Tと受光機66Rによる検知線を利用者は横切ることになるが、第1モードでは投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知は無効とされている。したがって、警戒システム本体50は、受光機65R,66Rからの検知信号を受信しても監視センターへの通報等を行わない。
【0048】
そして、利用者が駐車領域30に到達すると、切替スイッチ52にキーを挿入することにより、第1モードから、図2に示す第2モードへと切り替わる。その結果、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知が有効になり、それ以後に利用者がこれらによる検知線を横切った場合には侵入者として検知される。なお、利用者は、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rにより検知されることなく、切替スイッチ52の操作を行うことができる。また、投光機64Tからの赤外線の照射が停止されるとともに、投光機64T’からの赤外線の照射が開始される。したがって、駐車領域30と道路との境界、すなわち駐車領域30の出入り口の警戒が解除され、自動車40が発車可能となる。
【0049】
(駐車時)
図2に示すように、駐車領域30に自動車40がとめられておらず、利用者は自動車40を使用して外出しているとする。このとき、警戒モードは第2モードに設定されており、敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域の警戒が行われている。
【0050】
利用者が駐車領域30に自動車40をとめる際に、駐車領域30の出入り口の警戒が解除されているため、利用者はそのまま駐車領域30に自動車をとめることができる。なお、駐車領域30と隣地Aとの境界は、投光機62Tと受光機62Rにより警戒が行われている。
【0051】
利用者は、自動車40から降りた後、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知線を横切ることなく、駐車領域30内に設置された切替スイッチ52まで到達することができる。
【0052】
そして、利用者が切替スイッチ52にキーを挿入することにより、第2モードから、図1に示す第1モードへと切り替わる。その結果、投光機64T’からの赤外線の照射が停止されるとともに、投光機64Tからの赤外線の照射が開始される。したがって、駐車領域30と道路との境界、すなわち駐車領域30の出入り口の警戒が開始され、それ以後に利用者がこの検知線を横切った場合には侵入者として検知される。また、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知が無効とされる。このため、警戒システム本体50は、受光機65R,66Rからの検知信号を受信しても監視センターへの通報等を行わない。したがって、利用者は、切替スイッチ52により第1モードへ切り替えた後に、そのまま駐車領域30から所定領域へと移動することができる。
【0053】
以上の構成により、以下に示す有利な効果が得られる。
【0054】
敷地10内において自動車40をとめる駐車領域30と、敷地10内において駐車領域30とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域 とを警戒領域に設定する第1モードに切り替えることにより、駐車領域30に自動車40がとめられている場合に、所定領域と共に駐車領域30の警戒を行うことができる。そして、所定領域および駐車領域30において警戒対象が検知された場合には通報等の警戒動作を実行することができる。一方、自動車40が使用されている場合は、駐車領域30に自動車40が存在しないため、駐車領域30の警戒を行う必要性が低い。そこで、駐車領域30を警戒領域に設定せず所定領域を警戒領域に設定する第2モードに切り替えることにより、自動車40が使用されている場合に、所定領域の警戒を行うとともに警戒を解除する操作なしで駐車領域30に自動車40をとめることができる。すなわち、利用者は、自動車40から降りて警戒を解除する操作を行うことなく、駐車領域30に自動車40をとめることができる。その結果、防犯性を維持しつつ駐車時の利便性を向上させることができる。
【0055】
所定領域は敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域であるため、駐車領域30および所定領域を警戒領域に設定する第1モードでは敷地10全体の警戒が行われる。ここで、第1モードにおいて、敷地外から駐車領域30への物体の移動、及び敷地外から所定領域への物体の移動を警戒し、駐車領域30および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しないため、第1モードによる警戒中であっても駐車領域30および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されない。このため、利用者が駐車領域30に自動車40をとめて第1モードに切り替えた場合に、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域30から所定領域に移動することができる。その結果、駐車時の利便性と併せて、駐車領域30から所定領域への移動にかけての利便性を向上させることができる。
【0056】
第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる切替スイッチ52を備え、切替スイッチ52への操作に基づいて第1モードと第2モードとを切り替え、切替スイッチ52は駐車領域30に設置されているため、利用者が駐車領域30に自動車40をとめた場合に、駐車領域30に設置された切替スイッチ52を操作することによって第1モードに切り替えることができる。ここで、上記のように、第1モードによる警戒中であっても駐車領域30および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されない。したがって、利用者が駐車領域30に自動車40をとめて第1モードに切り替えた場合に、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域30から所定領域に移動することができる。さらに、第1モードにおいて利用者が所定領域から駐車領域30に移動した後に、駐車領域30に設置された切替スイッチ52を操作することにより、利用者に対して警戒動作が誤って実行されることなく第2モードに切り替えることもできる。その結果、駐車領域30に1つの切替スイッチ52を設置することにより、第1モードと第2モードとを互いに切り替えることができる。換言すれば、切替スイッチを複数設置したり、警戒を一時的に解除するような操作を行ったりする必要がない。
【0057】
駐車領域30に対する警戒設定を解除する態様として、駐車領域30の出入り口の警戒を解除するようにするため、駐車領域のゲートを開くのと同様に、自動車の種類に関係なく適用することができる。すなわち、自動車の無線機能により認証等を行う場合と比較して、警戒システムの汎用性を高くすることができる。
【0058】
駐車領域30と隣地Aとの境界、及び駐車領域30と道路との境界は、敷地10と敷地10外との境界に一致しているため、敷地10外から敷地10への物体の移動を検知する投光機62Tと受光機62R、投光機64Tと受光機64Rを、駐車領域30への物体の移動を検知するセンサとして兼用することができる。このように、駐車領域と駐車領域外との境界の一部を敷地と敷地外との境界に一致させることにより、敷地外から敷地への物体の移動を検知するセンサと駐車領域への物体の移動を検知するセンサとを兼用することができる。
【0059】
第2モードにおいて、投光機64Tからの赤外線の照射を停止するとともに投光機64T’からの赤外線の照射を開始して、駐車領域30と道路との境界の警戒を解除する一方、駐車領域30と隣地Aとの境界の警戒は続行するため、駐車領域30と隣地Aとの境界については第1モードと第2モードとで変更をなくすことができる。すなわち、第2モードにおいて、駐車領域の一部の警戒を解除することにより駐車領域に対する警戒設定を解除するようにすれば、駐車領域の警戒を続行する部分については第1モードと第2モードとで共通のセンサを用いることができる。
【0060】
駐車領域30の一部を敷地10の外縁に沿って形成するとともに、敷地10の外縁(敷地10と道路との境界)に沿って、駐車領域30への物体の移動を検知する投光機64Tと敷地10への物体の移動を検知する64T’とを共に受光機64Rに対向するように設置したため、これら投光機64T,64T’の受光機64Rを共通にすることができる。
【0061】
警戒領域外から警戒領域への物体の移動を検知するセンサとして、2つの領域の境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサ、具体的には投光機と受光機との組み合わせからなり検知線を物体が横切ることを検知するラインセンサを用いたため、特定の領域内における侵入者の有無を検知するエリアセンサを用いる場合と比較して、警戒領域の外縁を明確にすることができる。すなわち、モードの切り替えに伴って警戒領域の境界位置を変更する構成であるため、警戒領域を明確に変更することができる。その結果、第2モードから第1モードに切り替えて駐車領域30の警戒が開始された際に、利用者に対して警戒動作が誤って実行されることを抑制することができる。
【0062】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
図3に示すように、敷地10内には、自動車40を2台とめることのできる広さの駐車領域32が形成されている。駐車領域32は、敷地10のうち道路に面する位置に形成されており、道路との境界が自動車40のそれぞれの出入り口となっている。
【0064】
また、敷地10内を警戒するシステムとして、各所に設置されたセンサと、警戒システム本体50と、駐車領域内の切替スイッチ56と、所定領域内の切替スイッチ58とが備えられている。なお、警戒システム本体50の基本的な構成は第1実施形態と同様である。
【0065】
本実施形態では、駐車領域32と、敷地10内において駐車領域32とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域とを警戒領域に設定可能であり、それらの領域と他の領域との境界付近に投光機と受光機とが設けられている。
【0066】
敷地10と隣地Aとの境界付近であり且つ駐車領域32の外縁付近である位置に投光機65Tが設置され、敷地10と道路との境界付近であり且つ駐車領域32の外縁付近である位置に投光機64T’,66Tが設置され、矩形状の駐車領域32において隣地Aとの境界且つ道路との境界となる位置の対角となる位置付近、すなわち矩形状の駐車領域32において投光機62T,64Tと対角となる位置付近に受光機65R,66Rが設置されている。そして、敷地10と道路との境界と平行をなす駐車領域32の外縁に沿って互いに対向するように投光機65Tと受光機65Rとが設置され、敷地10と隣地Aとの境界と平行をなす駐車領域32の外縁に沿って互いに対向するように投光機66Tと受光機66Rとが設置され、敷地10と道路との境界に沿って互いに対向するように投光機64T’と受光機64Rとが設置されている。なお、受光機64Rは、投光機64T及び投光機64T’の双方から照射される赤外線を検出するように設置されている。
【0067】
また、駐車領域32には、上記の第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる操作スイッチとしての駐車領域内の切替スイッチ56が設置されている。この切替スイッチ56は、駐車領域32内において建物20寄りの部分に設置されており、駐車領域32内の利用者が投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによって検知されることなく操作可能となっている。
【0068】
さらに、投光機66Tと受光機66Rによる検知線を挟んで切替スイッチ56と反対側には、上記の第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる操作スイッチとしての所定領域内の切替スイッチ58が設置されている。この切替スイッチ58は、所定領域内において駐車領域32寄りの部分に設置されており、所定領域内の利用者が投光機66Tと受光機66Rによって検知されることなく操作可能となっている。
【0069】
切替スイッチ56,58は、予め固有の識別情報が設定されており、上記警戒システム本体50に切替スイッチ56,58の識別情報と設置場所とが対応付けされて予め登録されている。敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ56,58に挿入されると、切替スイッチ56,58は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切替スイッチ56,58からの切り替え信号を受信すると、第1モードと第2モードとを交互に切り替える。なお、本実施形態では、切替スイッチ56,58、無線通信部53,記憶部59、制御部51等により、第1モードと第2モードとを切り替える切替手段が構成される。
【0070】
次に、上記構成による警戒システムの各モードの動作について説明する。
【0071】
(解除モード)
第1実施形態と同様である。
【0072】
(第1モード)
この第1モードでは、図3に示すように、敷地10内において自動車40をとめる駐車領域32と、敷地10内において駐車領域32とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域とを警戒領域に設定する。本実施形態では、駐車領域32に自動車40が2台とめられている場合に、第1モードに切り替えて所定領域と共に駐車領域32の警戒を行う。なお、駐車領域32に自動車40が1台とめられている場合には、第2モードに切り替えて所定領域の警戒を行う。
【0073】
図3に検知が行われる位置である検知線をグレーの太線で示すように、この第1モードでは、投光機61Tと受光機61R、投光機62Tと受光機62R、投光機63Tと受光機63R、及び投光機64Tと受光機64Rによる検知が有効となる。したがって、警戒システム本体50の異常判定部51aは、無線通信部53により検知信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて受光機61R〜64Rからの検知信号であると認識すると、侵入者によるセンサ検知であると判定し、通報部55により監視センターへの通報等を行う。一方、第1モードでは、投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知は無効となる。したがって、警戒システム本体50の異常判定部51aは、検知信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて受光機受光機65R,66Rからの検知信号であると認識すると、利用者によるセンサ検知であると判定し、通報部55による監視センターへの通報等を行わない。すなわち、第1モードにおいては、敷地外から駐車領域32への物体の移動、及び敷地外から所定領域への物体の移動を警戒し、駐車領域32および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しない。なお、第1モードにおいては、投光機64T’から赤外線の照射は行われない。
【0074】
また、敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ56に挿入されると、切替スイッチ56は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切り替え信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて切替スイッチ56からの切り替え信号であると認識すると、第1モードから第2モードへと切り替える。なお、敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ58に挿入されると、切替スイッチ58は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。しかしながら、所定領域内の切替スイッチ58が操作された場合に第2モードに切り替えると、利用者が所定領域から駐車領域に移動する際に警戒動作が誤って実行されることとなる。このため、警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切り替え信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて切替スイッチ58からの切り替え信号であると認識した場合には、第1モードから第2モードへの切り替えを行わない。
【0075】
(第2モード)
この第2モードでは、図4に示すように、駐車領域32を警戒領域に設定せず、敷地10内において駐車領域32とは異なる所定領域、具体的には敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域を警戒領域に設定する。自動車40が2台とも使用されている場合は、駐車領域32に自動車40が存在しないため、駐車領域32の警戒を行う必要性が低い。このため、自動車40が2台とも使用されている場合に、第2モードに切り替えて所定領域の警戒を行う。また、自動車40が1台使用されている場合は、駐車領域32に自動車40が1台存在することとなるが、駐車領域32の警戒を行うことよりも利用者の駐車時の利便性を優先して、第2モードに切り替えて所定領域の警戒を行う。
【0076】
図4にグレーの太線で検知線を示すように、この第2モードでは、投光機61Tと受光機61R、投光機62Tと受光機62R、投光機63Tと受光機63R、投光機64T’と受光機64R、投光機65Tと受光機65R、及び投光機66Tと受光機66Rによる検知が有効となる。そして、警戒システム本体50の異常判定部51aは、(第1モード)において受光機61R〜64Rからの検知信号を受信した場合に加えて、受光機65R,66Rからの検知信号を受信した場合に、侵入者によるセンサ検知であると判定し、監視センターへの通報等を行う。なお、第2モードにおいては、投光機64Tから赤外線の照射は行われない。
【0077】
また、敷地10の利用者が所有するキーが切替スイッチ56又は切替スイッチ58に挿入されると、これら切替スイッチ56,58は自身の識別情報とともに無線による切り替え信号を送信する。警戒システム本体50の制御部51は、無線通信部53により切り替え信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて切替スイッチ56又は切替スイッチ58からの切り替え信号であると認識すると、第2モードから第1モードへと切り替える。
【0078】
次に、自動車40の発車時および駐車時における利用者の操作と各モードの切り替えについて説明する。
【0079】
(1台目の発車時)
図3に示すように、駐車領域32に自動車40が2台とめられており、それぞれの利用者は敷地10内の建物20内に居るとする。このとき、警戒モードは第1モードに設定されており、駐車領域32を含む敷地10全体の警戒が行われている。
【0080】
1台目の利用者が建物20の外に出て駐車領域32に向かう際は、第1実施形態の(発車時)と同様に、利用者が駐車領域32に到達して駐車領域32内の切替スイッチ56にキーを挿入することにより、第1モードから、図4に示す第2モードへと切り替わる。そして、駐車領域32と道路との境界、すなわち駐車領域32の出入り口の警戒が解除され、自動車40が発車可能となる。
【0081】
(2台目の発車時)
図4に示すように、1台目の利用者は自動車40を使用して外出しており、2台目の利用者は敷地10内の建物20内に居るため、駐車領域32に自動車40が1台とめられている。このとき、警戒モードは第2モードに設定されており、敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域の警戒が行われている。
【0082】
2台目の利用者が建物20の外に出て駐車領域32に向かう際に、投光機65Tと受光機65Rによる検知線、又は投光機66Tと受光機66Rによる検知線を利用者は横切ることとなる。ここで、第2モードでは投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rによる検知が有効とされている。したがって、警戒システム本体50は、受光機65R,66Rからの検知信号を受信すると監視センターへの通報等を行うこととなる。このため、2台目の利用者は、このような通報がなされないようにした上で駐車領域32に向かう必要がある。
【0083】
そこで、本実施形態では、投光機66Tと受光機66Rによる検知線を挟んで駐車領域内の切替スイッチ56と反対側に、所定領域内の切替スイッチ58が設置されている。この切替スイッチ58は、所定領域内の利用者が投光機66Tと受光機66Rによって検知されることなく操作可能な位置に配置されている。したがって、2台目の利用者が所有するキーを切替スイッチ58に挿入することにより、第2モードから、図3に示す第1モードへと切り替えることができる。なお、警戒システム本体50の操作部を操作することによっても、第2モードから第1モードへと切り替えることができる。
【0084】
このように第1モードへと切り替えた後は、(1台目の発車時)と同様に、2台目の利用者が駐車領域32に到達して駐車領域内の切替スイッチ56にキーを挿入することにより、第1モードから、図4に示す第2モードへと切り替わる。そして、駐車領域32と道路との境界、すなわち駐車領域32の出入り口の警戒が解除され、2台目の自動車40が発車可能となる。
【0085】
(1台目の駐車時)
駐車領域32に自動車40が1台もとめられておらず、それぞれの利用者は自動車40を使用して外出しているとする。このとき、警戒モードは第2モードに設定されており、敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域の警戒が行われている。
【0086】
1台目の利用者が駐車領域32に自動車40をとめて、駐車領域32内に設置された切替スイッチ56にキーを挿入することにより、第2モードから、図3に示す第1モードへと切り替わるまでは第1実施形態の(駐車時)と同様である。
【0087】
その後、1台目の利用者が所定領域内の切替スイッチ58まで到達し、切替スイッチ58を操作することにより、第2モードから、図4に示す第2モードへと切り替わる。これにより、駐車領域32の警戒が解除されるため、2台目の利用者はそのまま駐車領域32に自動車をとめることができるようになる。なお、1台目の利用者は、所定領域内を自由に移動することができる。
【0088】
(2台目の駐車時)
図4に示すように、駐車領域32に自動車40が1台とめられているが、利用者の操作と第1モードへの切り替えは第1実施形態の(駐車時)と同様である。
【0089】
以上の構成により、以下に示す有利な効果が得られる。なお、第1実施形態と同様の効果については省略する。
【0090】
2台目の利用者が駐車領域32に2台目の自動車40をとめて第1モードに切り替えた場合には、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域32から所定領域に移動することができる。その結果、駐車時の利便性と併せて、駐車領域32から所定領域への移動にかけての利便性を向上させることができる。
【0091】
投光機66Tと受光機66Rによる検知線を挟んで駐車領域内の切替スイッチ56と反対側に、所定領域内の切替スイッチ58が設置されているため、2台目の発車時に、2台目の利用者が所有するキーを切替スイッチ58に挿入することにより、第2モードから、図3に示す第1モードへと切り替えることができる。第1モードへと切り替えた後は、(1台目の発車時)と同様に、2台目の利用者が駐車領域32に到達して駐車領域内の切替スイッチ56にキーを挿入することにより、第1モードから、図4に示す第2モードへと切り替えることができる。その結果、2台目が発車するまでに1台目の利用者が帰宅して駐車する場合の利便性を確保しつつ、1つの操作を追加するだけで2台目の利用者が1台目の利用者と同様に発車することができる。
【0092】
なお、警戒システム本体50の操作部を操作することによっても、第2モードから第1モードへと切り替えることができるが、切替スイッチ58は建物20から駐車領域32へ至る経路に設置されているため、利用者は無駄な移動をする必要がないとともに、警戒の解除を忘れることを抑制することができる。さらに、第1モードと第2モードとを切り替えるだけであれば、警戒システム本体50を所定の手順で操作して切り替えるよりも、切替スイッチ58にキーを挿入して切り替える方が容易である。
【0093】
1台目の利用者が駐車領域32に自動車40をとめて、駐車領域32内に設置された切替スイッチ56にキーを挿入することにより、第2モードから、図3に示す第1モードへと切り替わる。その後、1台目の利用者が所定領域内の切替スイッチ58まで到達し、切替スイッチ58を操作することにより、第2モードから、図4に示す第2モードへと切り替わる。これにより、駐車領域32の警戒が解除されるため、2台目の利用者はそのまま駐車領域32に自動車をとめることができるようになる。その結果、複数台の自動車40をとめる駐車領域32であっても、防犯性の低下を抑制しつつ駐車時の利便性を向上させることができる。
【0094】
所定領域は敷地10内において駐車領域32を除く全ての領域であるため、駐車領域32および所定領域を警戒領域に設定する第1モードでは敷地10全体の警戒が行われる。ここで、第1モードにおいて、敷地外から駐車領域32への物体の移動、及び敷地外から所定領域への物体の移動を警戒し、駐車領域32および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しないため、第1モードによる警戒中であっても駐車領域32および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されない。このため、2台目の利用者が駐車領域32に2台目の自動車40をとめて第1モードに切り替えた場合に、所定領域の警戒を解除する操作を行う必要がなく、そのまま駐車領域32から所定領域に移動することができる。その結果、駐車時の利便性と併せて、駐車領域32から所定領域への移動にかけての利便性を向上させることができる。
【0095】
(別例)
なお、以上説明した実施の形態に限らず、例えば以下に示した形態で実施することもできる。
【0096】
第1及び第2実施形態では、敷地10の利用者が所有するキーを切替スイッチ52,56,58に挿入することにより、第1モードと第2モードとが交互に切り替わるようにしたが、切替スイッチ52,56,58において、予め警戒システム本体50に登録された暗証番号等を入力することにより、第1モードと第2モードとが交互に切り替わるようにしてもよい。
【0097】
第1及び第2実施形態では、駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しない態様として、警戒システム本体50の異常判定部51aは、検知信号を受信して識別情報記憶部59aに記憶された識別情報に基づいて受光機受光機65R,66Rからの検知信号であると認識すると、利用者によるセンサ検知であると判定し、通報部55による監視センターへの通報等を行わないようにした。しかしながら、駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しない態様としては、物体の移動を検知するセンサによる検知があったとしても検知信号を送信しない、物体の移動を検知するセンサを停止させて検知を行わない等の態様を採用することもできる。
【0098】
駐車領域30,32は、屋根付きの駐車領域や、車庫のようなものであってもよい。そして、駐車領域30と所定領域との間に扉が設けられている場合には、この扉に切替スイッチ52を設置してもよい。このような構成によれば、駐車領域30から扉を開けて所定領域に移動する際に切替スイッチ52にキーを挿入して第1モードから第2モードに切り替え、所定領域から駐車領域30に移動して扉を閉める際に切替スイッチ52にキーを挿入して第2モードから第1モードに切り替えることができる。その結果、扉の施錠と開錠とに近い操作感覚で第1モードと第2モードとの切り替えを行うことができるため、利用者が違和感なく操作を行うことができる。
【0099】
第1及び第2実施形態では、発車時に利用者が切替スイッチ52,56にキーを挿入することにより第1モードから第2モードへと切り替わるようにした。しかしながら、第1及び第2実施形態では、第1モードによる警戒中であっても駐車領域および所定領域の一方の領域から他方の領域への利用者の移動は警戒システムにより警戒されないため、利用者が所定領域から駐車領域に移動して自動車40を使用する場合は防犯性よりも利便性を優先することが望ましい。
【0100】
そこで、図5に示すように、投光機65Tと受光機65R、又は投光機66Tと受光機66Rにより、第1モード中に、所定領域から駐車領域30への人の移動を検出した場合に第2モードに切り替えることにより、防犯性よりも利便性を優先することが望ましい場合には自動的に第2モードに切り替えて発車時の利便性を向上させることができる。なお、駐車領域30から所定領域へと人が移動した場合も、投光機65Tと受光機65R、又は投光機66Tと受光機66Rにより検知されることとなるが、その場合は直前に切替スイッチ52が操作されているため、例えば切替スイッチ52が直前に操作されていないことを条件とすることにより、所定領域から駐車領域30への人の移動を検出することができる。この場合は、切替スイッチ52、無線通信部53,記憶部59、制御部51、投光機65T,66T、受光機65R,66R等により、第1モードと第2モードとを切り替える切替手段が構成される。さらに、駐車領域30と所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知する投光機65Tと受光機65R、投光機66Tと受光機66Rを、所定領域から駐車領域30への人の移動を検出するセンサとして兼用することができる。また、人の移動方向を検知することのできるセンサを用いれば、所定領域から駐車領域30への人の移動を容易に検出することができる。
【0101】
第1及び第2実施形態では、第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる切替スイッチ52,56,58を設置するようにしたが、図6に示すように、登録番号等の識別情報を発信することのできる自動車44を採用し、自動車44から発信される識別情報の受信および照合を行う認証部と、検知対象との距離を検知することにより自動車44の接近および離間を検知するセンサとを備える切替装置54を設置してもよい。そして、切替装置54は、第1モード中に識別情報の認識された自動車44が駐車領域30から敷地外へ発進(停止状態から離間)することを検出した場合に切り替え信号を送信し、第2モード中に識別情報の認識された自動車44が駐車領域30にとめられたこと(接近から停止状態)を検出した場合に切り替え信号を送信することにより、第1モードと第2モードとの切替を自動的に行うことができる。その結果、駐車時および発車時の利便性を向上させることができる。さらに、いずれのモードに切り替える場合も、駐車領域30に車両がとめられた状態(停止状態)で識別情報の認識を行うことができるため、自動車44が走行している状態で識別情報の認識を行う場合と比較して認識精度を向上させることができる。なお、この場合は、切替装置54、無線通信部53,記憶部59、制御部51等により、第1モードと第2モードとを切り替える切替手段が構成される。
【0102】
第1実施形態では、矩形状の敷地10の角部分に矩形状の駐車領域30が形成されていたが、図7に示すように、矩形状の敷地10のうち道路に面する部分の中間に矩形状の駐車領域30を形成してもよい。このような、駐車領域30の配置であっても、駐車領域30の外縁に沿って投光機66Tと受光機66R、投光機68Tと受光機68R、及び投光機69Tと受光機69Rを設置するとともに、敷地10の道路に面する部分の一部を警戒するための投光機67Tと受光機67Rを設置することにより、駐車領域30と、敷地10内において駐車領域30を除く全ての領域とを警戒領域に設定することができる。具体的には、投光機61T〜63Tと受光機61R〜63Rにより常に検知を行い、第1モードではそれらに加えて投光機64Tと受光機64Rにより検知を行い、第2モードではそれらに加えて投光機66T〜69Tと受光機66R〜69Rにより検知を行う。そして、駐車領域30に設けられた切替スイッチ56により、第1モードと第2モードとを切り替える切り替え信号を送信することができる。また、敷地10及び駐車領域30は矩形状に限らず、その他の形状の敷地10及び駐車領域30に本発明を適用することもできる。
【0103】
第1及び第2実施形態では、駐車領域30,32内に切替スイッチ52,56を設置したが、必ずしも駐車領域30,32内に切替スイッチ52,56を設置しなくてもよく、例えば所定領域内において駐車領域30,32の近傍に切替スイッチ52,56を設置することもできる。この場合は、利用者が駐車を行った後に所定領域内に移動して投光機66Tと受光機66Rにより検知されたとしても直ちに通報等を行うのではなく、通報等を行うまでに所定の猶予期間を与えて、その猶予期間内に切替スイッチ52,56にキーが挿入されたことにより第1モードに切り替えることができる。
【0104】
第1及び第2実施形態では、敷地10内において駐車領域30,32とは異なる所定領域として、敷地10内において駐車領域30,32を除く全ての領域を設定したが、図8,9に示すように、敷地10内において駐車領域30を除く領域のうちの一部を所定領域に設定してもよい。例えば、敷地10の道路に面する部分のうち駐車領域30を除く部分の警戒を行う必要がない場合に、建物20を囲む領域を所定領域に設定してもよい。この場合は、第1モードでは投光機64Tと受光機64Rによる検知を有効にするとともに投光機65T’と受光機65Rによる検知を有効にし、第2モードでは投光機64Tと受光機64Rによる検知を無効にするとともに投光機65Tと受光機65Rによる検知を有効にすればよい。なお、投光機65T及び投光機65T’は、一方のみが赤外線の照射を行うこととする。このように、敷地10内の警戒すべき領域に応じて所定領域を設定することができる。
【0105】
第1及び第2実施形態では、警戒領域外から警戒領域への物体の移動を検知するセンサとして、投光機と受光機との組み合わせからなり検知線を物体が横切ることを検知するラインセンサを用いたが、比較的狭い領域内における侵入者の有無を検知するエリアセンサを複数並べてそれらの検知に基づいて警戒領域外から警戒領域への物体の移動を検知してもよい。また、入力画像と背景画像との差分から移動体の有無を検知する画像センサ等のように、移動体を検知するその他の公知の検出手段を採用することができる。
【0106】
第1及び第2実施形態では、駐車領域にとめる車両として自動車を採用したが、自動二輪車や自転車等を採用することもできる。この場合であっても、利用者は、自動二輪車や自転車等から降りて警戒を解除する操作を行うことなく、駐車領域に自動二輪車や自転車等をとめることができる。その結果、防犯性を維持しつつ駐車時の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】第1実施形態に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図2】敷地内警戒システムの構成を示すブロック図。
【図3】敷地内警戒システムの動作態様を示す模式図。
【図4】第2実施形態に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図5】敷地内警戒システムの動作態様を示す模式図。
【図6】別例に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図7】他の別例に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図8】他の別例に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図9】他の別例に係る敷地内警戒システムの概要を示す模式図。
【図10】敷地内警戒システムの動作態様を示す模式図。
【符号の説明】
【0108】
10…敷地、30,32…駐車領域、40,44…車両としての自動車、50…警戒システム本体、52,56,58…操作スイッチとしての切替スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷地内において車両をとめる駐車領域と、前記敷地内において前記駐車領域とは異なる所定領域とを警戒領域に設定可能な敷地内警戒システムであって、
前記駐車領域および前記所定領域を警戒領域に設定する第1モードと、前記駐車領域を警戒領域に設定せず前記所定領域を警戒領域に設定する第2モードとを切り替える切替手段を備えることを特徴とする敷地内警戒システム。
【請求項2】
前記所定領域は前記敷地内において前記駐車領域を除く全ての領域であり、
前記第1モードにおいて、前記敷地外から前記駐車領域への物体の移動、及び前記敷地外から前記所定領域への物体の移動を警戒し、前記駐車領域および前記所定領域の一方の領域から他方の領域への物体の移動を警戒しないことを特徴とする請求項1に記載の敷地内警戒システム。
【請求項3】
前記切替手段は、前記敷地外と前記駐車領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサ、前記敷地外と前記所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサ、及び前記駐車領域と前記所定領域との境界における一方の領域から他方の領域への物体の移動を検知するラインセンサを備え、これらのラインセンサの検知に基づいて前記第1モードにおける警戒を行うことを特徴とする請求項2に記載の敷地内警戒システム。
【請求項4】
前記切替手段は、前記第1モードと第2モードとを切り替える操作が行われる操作スイッチを備え、前記操作部への操作に基づいて前記第1モードと第2モードとを切り替え、
前記操作スイッチは前記駐車領域に設置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の敷地内警戒システム。
【請求項5】
前記切替手段は、前記第1モード中に、前記所定領域から前記駐車領域への人の移動を検出した場合に前記第2モードに切り替えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の敷地内警戒システム。
【請求項6】
前記切替手段は、前記第1モード中に識別情報の認識された車両が前記駐車領域から前記敷地外へ発進することを検出した場合に前記第2モードに切り替え、前記第2モード中に識別情報の認識された車両が前記駐車領域にとめられたことを検出した場合に前記第1モードに切り替えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の敷地内警戒システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−102611(P2010−102611A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275190(P2008−275190)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】