説明

文書を伝達するためのシステム及び方法

システムは、電話及びパケット交換網インターフェース並びにトランスレータを有する。トランスレータはメッセージを受信する。発信メッセージは、多機能周辺装置(MFP)から発信され、且つ転送エージェント(TA)を介して受信される。発信Eメールメッセージは、画像ファイルフォーマットの添付ファイルを有する。トランスレータは、ファクシミリフォーマットにおける添付ファイルを除去し且つ配信する。着信ファクスメッセージが、Eメールメッセージに添付される。TAは、識別されたMFPへのEメールメッセージを受信及び中継し、識別されたMFPはEメールメッセージを廃棄し且つ添付ファイルを印刷する。ファクスメッセージを処理する方法は、識別子をMFPと関係付けるステップと、MFP宛てのファクスを受信するステップと、ファクスを表す添付ファイルを有するEメールメッセージを生成するステップと、EメールをMFPに中継する転送エージェントにEメールメッセージを伝達するステップとを有し、MFPは、Eメール本文を廃棄して添付ファイルを印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を伝達するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ(ファクス)技術は、電子的に文書を送信するための手段として成功している。公衆が利用可能なデータネットワーク及び電子メール(Eメール)アプリケーションの出現により、ファクス通信は急速にEメールに取って代わられつつある。しかし、現在では2つの技術が当分の間は共存するであろうことが明らかである。
【0003】
インターネットアクセスを備えたオフィス環境のファクスマシンの展開において、ファクスサーバは、例えばTl/El等の1つ以上の専用線によってPSTN(公衆交換電話網)に接続される。ファクスサーバの観点から観察すると、PSTNは、着信ファクスの発信元であると共に、発信ファクスの宛先でもある。また、ファクスサーバは、ユーザに接続を提供するパケット交換網にも接続される。このようにして、ファクスサーバは、様々なEメールアプリケーションを介してデスクトップファクス機能を提供する。また、ファクスサーバは、ファクスバックによるトランザクション確認、ファクスブロードキャスト又は自動化フォーム処理を提供するためにも使用され得る。
【0004】
ファクスサーバは、ユーザによって伝達されるファクス情報を変換するために専用インターフェース回路を使用する。文書がファクスサーバに到着すると、ファクスサーバは、文書をPSTN上での送信に適したフォーマットに変換する。従って、ファクスサーバは、その専用インターフェース回路を介してPSTN上で変換された文書を送信する。逆に、ファクスサーバに到着するファクスに関しては、ファクスサーバは宛先ユーザを識別し、着信ファクス伝送を宛先ユーザへの配信に適したフォーマットに変換し、内部IPネットワーク上で変換された文書を宛先ユーザに送信する。
【0005】
一般の企業では、ユーザは内部IP(インターネットプロトコル)ネットワークを介してファクスサーバに接続されるだけでなく、内部IPネットワークをインターネットに接続するインターネットワーキングゲートウェイにも接続される。ゲートウェイによって、ユーザはインターネットに接続された相手方と電子的に通信することが出来る。このような電子通信には、ストアアンドフォワードメッセージ(例えば、Eメール)、リアルタイム一方向通信(例えば、ライブTV)、リアルタイム双方向通信(例えば、インターネット電話等)が含まれる。
【0006】
ゲートウェイは、通常はISP(インターネットサービスプロバイダ)に接続される。ゲートウェイとISP又はPSTNとの間の接続は、ファクスサーバとPSTNとの間の接続と同様に、通常は専用Tl/El回線又は他の場合には光ファイバを介して確立される。
【0007】
第1の組の専用Tl/El回線はファクス機能を提供することが要求され、第2の組の専用Tl/El回線又は他のデータ伝送媒体はインターネットアクセスを提供することが要求されることは明らかである。2組の専用データ伝送媒体の使用は、維持するのに費用がかる上に、一方の組の回線が最大容量で使用されている間に、他方の組が使用されていないという状況になる可能性がある。このような状況では、未使用の組の回線の容量が無駄になる。PSTNと相互接続するための専用ハードウェアの必要性は、企業にとって無視できない追加の支出になる。
【0008】
多機能周辺装置により、エンドユーザは、ファクス、印刷、コピー、及びスキャン・ツー・ストア(scan−to−store)機能の多様な組み合わせを使用することが出来る。こうした多機能周辺装置の製造業者は、ネットワークインターフェース又はアダプタを統合することにより、Eメールの添付ファイルとして文書をスキャン及び伝達する機能を統合することにも成功している。こうしたシステムは、多機能周辺装置の操作者に宛先Eメールアドレスを入力するように要求する。電子アドレス帳に宛先アドレスが入力され且つ記憶されている場合であっても、アドレス帳にアクセスし、宛先アドレスを検索し且つ選択することは時間がかかる。
【0009】
従って、ファクス及びEメール機能の統合及び適応性におけるこうした短所を克服するシステム及び方法を開発することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0010】
Eメール、データネットワーク及びファクスサーバを介して多機能周辺装置(MFP)から文書を伝達するシステム及び方法が発明され且つ開示される。MFPは、発信元文書を画像フォーマットファイルにスキャン及び変換するためにファクスエミュレーション又はローカルエリアネットワークファクスモードで使用される。MFPの使用者によって入力される宛先電話番号は、宛先アドレスを生成するためにMTA(Mail Transfer Agent、メール転送エージェント)によって使用される。MTAは、MFPから抽出される識別情報に従って発信元アドレスを生成する。さらに、MTAは、所望のメッセージ処理制御をEメールメッセージの件名に挿入する。発信元文書の画像ファイルフォーマット版が、添付ファイルとして付加されて、EメールメッセージとしてMTAからファクスサーバに伝達される。ファクスサーバは、発信PSTNファクスを生成するために、メッセージ処理制御を識別して添付ファイルに適用する。ファクスサーバは、宛先電話番号に発信PSTNファクスを配信する。
【0011】
文書を伝達する方法の1実施形態は、添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージをMFPから受信するステップであって、MFPが公衆交換電話網の情報を提供するようにMFPがファクスエミュレーションモードで動作するステップと、Eメールメッセージで提供された情報からデータネットワークと互換性のある宛先アドレスを生成するステップと、宛先アドレスと添付ファイルを処理するための少なくとも1つの命令とを有するEメールメッセージをファクスサーバに伝達するステップとを有する。
【0012】
文書処理システムの実施形態は、PSTN(Public−Switched Telephone Network、公衆交換電話網)インターフェース、パケット交換網インターフェース、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol、簡易メール転送プロトコル)サーバ、MTA(Message Transfer Agent、メッセージ転送エージェント)及びファクスサーバ又はトランスレータを有する。PSTNインターフェースは、トランスレータをPSTNに結合する。パケット交換網インターフェースは、トランスレータをMTA及びSMTPサーバに結合する。トランスレータは、PSTNからの着信ファクスメッセージ及びMTAを介してMFPから発信される発信Eメールメッセージを受信する。発信Eメールメッセージは、画像ファイルフォーマットの添付ファイルを有する。トランスレータは、PSTNファクスフォーマットで添付ファイルを除去及び転送する。着信PSTNファクスメッセージは、メールサーバ宛てのEメールメッセージに添付される。MTAは、識別されたMFPにEメールメッセージを転送し、識別されたMFPは、Eメールメッセージ本文を廃棄して添付ファクスメッセージを印刷する。
【0013】
文書を処理する方法の実施形態は、宛先識別子をデータネットワークに結合されるMFPと関係付けるステップと、宛先識別子によって定義されたMFPに向けられたファクシミリフォーマットメッセージを受信するステップと、添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを生成するステップであって、添付ファイルが前記ファクシミリフォーマットメッセージの電子表現を含むステップと、MFPにEメールメッセージを転送するように構成される転送エージェントにEメールメッセージを伝達するステップとを有する。
【0014】
他の装置、方法、特徴及び利点は、以下の図面及び詳細な説明を検討すれば、当業者には明らかであり又は明らかになるであろう。このような全ての追加の装置、方法、特徴及び利点は、添付の請求項によって定義され且つ保護される。
【0015】
請求項に定義された文書を伝達するための本システム及び方法は、以下の図面を参照するとさらに理解することが出来る。図面内の構成要素は必ずしも互いに縮尺で描かれたものではない。その代わりに、多機能周辺装置への文書の送信及び多機能周辺装置からの文書の受信を支援することに関する要素、特徴及び原理を明確に例示することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】例示のネットワーク環境の実施形態を例示する機能ブロック図である。
【図2】図1のネットワーク環境を介する着信ファクスメッセージ処理を例示する機能ブロック図である。
【図3】図1のネットワーク環境を介する発信ファクスメッセージ処理を例示する機能ブロック図である。
【図4】Eメールメッセージの実施形態を例示する機能ブロック図である。
【図5】文書を伝達する方法の実施形態を例示する流れ図である。
【図6】文書を処理する方法の実施形態を例示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
文書を伝達するシステム及び方法が発明され且つ開示される。データネットワークに結合されるMFP(多機能周辺装置)は、ファクスモデム及びPSTNなしでファクスメッセージを送信及び受信する。ファクスメッセージは、ファクスサーバ又はトランスレータで受信される。トランスレータは、受信PSTNファクシミリをEメールメッセージとして画像フォーマットファイルに変換及び添付し、又は画像フォーマットファイル情報を抽出してそれをEメールの添付ファイルとして添付する。TIFF(Tagged Image File Format)及びPDF(Portable Document Format)の両方がサポートされる。代替的な実施形態では、受信ファクスは、PCL(Printer Command Language)を使用してコマンドに変換される。PCLコマンドは、宛先MFPに向けられ、それはコマンドに従ってファクスのハードコピー表現を生成する。添付ファクスメッセージを有するEメールメッセージは、2つの方法のうちの1つを介して転送される。方法はユーザに好みによって選択可能である。
【0018】
第1の方法は、EメールメッセージをトランスレータからEメールサーバに転送するものであり、宛先MFPで動作可能なアプリケーションソフトウェアが、MFPに割り当てられたEメールアカウントを使用して、保存されたEメールメッセージを要求するまで、メッセージは保存される。アプリケーションソフトウェアは、添付ファクスを有するEメールメッセージを受信し、Eメールを破棄し、且つファクスを印刷する。いくつかの実施形態では、MFPは、ファクスが印刷されたことを指定された人物に注意を促す。さもなければ、ファクスは、受取人への集配用又は指定配布用の出力箱にて入手出来る。
【0019】
第2の方法は、トランスレータ内のEメール配信エージェントを使用して、EメールメッセージをMTA(Message Transfer Agent)に転送する。Eメール配信エージェントは、PSTNのファクスから抽出した宛先電話番号を使用して、宛先ドメインを識別する。Eメール配信エージェントは、識別された宛先ドメインと関係付けられた情報に対してDNS(Domain Name System)ルックアップを実行する。ファクスサービスのクライアントによって提供されるMX(Mail Exchange)レコードは、メッセージを処理するメールサーバを識別するために使用される。MTAは、クライアントの内部DNS機構に従ってEメールメッセージを中継する。1実施形態では、特定の装置名が使用される。他の実施形態では、クライアント固有の(内部)IPアドレスが、Eメールメッセージを指定MFPのSMTPサーバにルーティングするために使用される。1つより多くのMXレコードがEメールメッセージと共に含まれる場合、MXレコードは、MFPが使用されるべき順番を示す優先番号で優先され得る。これにより、ファクスを処理するために、プライマリ及びバックアップMFPを使用することが出来る。再度、MFPは、添付ファクスを有するEメールメッセージを受信し、Eメールを破棄し、且つファクスを印刷する。上記のように、MFPは、ファクスがMFPにて入手出来ることを指定された人物に注意を促すように構成され得る。指定された人物は、ファクスにリストされた受取人である必要はない。
【0020】
MFPは、ファクスエミュレーション又はローカルエリアネットワークファクスモードで発信文書をスキャンする。MFPの操作者は、ファクスで行うのと同様に、宛先電話番号を入力する。しかし、顧客宅内でファクスモデム及びPSTNを使用して所定の受信者にファクスメッセージを伝達する代わりに、本システムは、スキャンされた文書をファクスサービス又はトランスレータに宛てられたEメールメッセージに添付される画像フォーマットファイルに変換する。同様に、TIFF及びPDFの両方がサポートされる。MFPの操作者から追加のアドレス情報が要求されることはない。MFPに統合され得る又はローカルエリアネットワーク結合装置で使用可能なMTAは、生成されたEメールメッセージにおいて1つ以上の符号化コマンドを提供するように構成され得る。MTAは、MFPから抽出される識別情報に従って発信元アドレスを生成する。トランスレータは、符号化されたコマンドを識別し且つ添付ファイルに適用して、発信ファクスを生成する。発信ファクスは、PSTNを介して宛先電話番号に送信される。Eメールサーバ又はMTAを介して、送信又は発信元MFPに配信確認が戻される。配信確認は、Eメールメッセージとして、又はEメールメッセージの添付ファイルとして送信されてもよい。
【0021】
1実施形態では、MFP固有識別子の代わりに又は加えて、ユーザ識別子が発信ファクスと関係付けられる。この場合、システムは、ファクスカバーシートを生成するとき及び確認を戻すときに、ユーザ識別子を使用することが出来る。この実施形態では、ファクス確認は、文書をスキャンするのに使用されたMFPではなく又は加えて、特定のユーザのEメールアカウントに転送され得る。ユーザ識別子は、多様なやり方でMFPに伝達され得る。例えば、従業員識別カードで入手可能な情報をスキャンするためにカードリーダが使用されてもよく、従業員識別カードに組み込まれ得るパッシブ若しくはアクティブタグから無線周波識別子をスキャンするために無線周波受信機が使用されてもよく、又はMFPのユーザインターフェースを介してユーザ固有コードが入力されてもよい。好ましくは、MFP又は外部MTAは、MFPのユーザを決定するために使用され得る参照テーブルを有するであろう。トランスレータは、ユーザ情報を使用して、確認メッセージを特定ユーザに転送することが出来る。
【0022】
文書を伝達するためのシステム及び方法の動作が一般的に記載されているが、多様な追加の実施形態が図1−6に関して説明されるであろう。図1は、例示のネットワーク環境の実施形態を例示する機能ブロック図である。ネットワーク環境100は、PSTN10、データネットワーク40及び顧客ネットワーク60を含む。トランスレータ120は、リンク11を介してPSTN10に、且つリンク45を介してデータネットワーク40に結合される。Eメールサーバ50は、リンク47を介してデータネットワーク40に結合される。顧客ネットワーク60は、リンク43を介してデータネットワーク40に結合される。
【0023】
Eメールサーバ50は、POP(Post−Office Protocol)、IMAP(Internet Message Access Protocol)又は他のプロトコルを使用して、Eメールメッセージを保存し且つ顧客のアクセスを支援することにより、Eメールをルーティングし且つEメールを提供するために使用されるデータネットワーク結合MTA又はMTAのシステムである。
【0024】
トランスレータ120は、PSTNインターフェース20、パケット交換インターフェース30及びエンジン125を有する。PSTNインターフェース20は、PSTN10を介してファクス信号伝送を含むデータを送信及び受信するために必要なデータ及び信号の変換を行う。同様に、パケット交換インターフェース30は、データネットワーク40を介してデータパケットを送信及び受信するために必要なデータ及び信号の変換を行う。エンジン125は、着信及び発信ファクス文書の処理を可能にするプロセッサ及びメモリ(図示せず)を有する。
【0025】
顧客ネットワーク60は、MTA110、MFP61、MFP63及びMFP69を含む。顧客ネットワーク60内のMTA及びMFPの数は、支援される企業のファクス通信及び印刷の必要性に見合うように要求に応じて拡張されてもよい。MFP61は、リンク62を介してMTA110に結合される。MFP63は、リンク64を介してMTA110に結合される。MFP69は、リンク66を介してMTA110に結合される。同様に、MTA110は、リンク43を介してデータネットワーク40に結合される。MTA110は、顧客ネットワークのドメインネームシステムに従って着信Eメールメッセージ及び関連する添付ファイルを受信し且つ中継する。ドメインネームシステムは、インターネットプロトコルアドレスを顧客ネットワーク60に結合された各物理装置に割り当てる。さらに、MTA110は、画像フォーマットの添付ファイルを有するEメールメッセージを生成し、且つMFP61、MFP63及びMFP69のいずれかのユーザによって入力された電話番号に従ってEメールメッセージを転送する。MTA110は、生成されたEメールメッセージにおけるMFP識別子及びユーザ識別子の一方又は両方を有するであろう。
【0026】
重要なのは、図1に例示されたネットワーク環境100が、考えられる唯一の実施形態ではないということに留意することである。例えば、トランスレータ120及びEメールサーバ50の一方又は両方は、顧客ネットワーク60の管理及び制御の下で実装されてもよい。さらに、顧客ネットワーク60内でMFP61、MFP63及びMFP69と通信する1つのMTA110が例示される。代替的に、MTAの機能性は、例えばSMTPサーバ261、SMTPサーバ262及びSMTPサーバ269等を有するMFP61、MFP63及びMFP69のそれぞれの中で動作可能なアプリケーションソフトウェア及び/又はファームウェアの中に実装される。さらに、それぞれ例示されている、例えばリンク43、リンク45及びリンク47等のデータネットワーク40との通信リンク、又は例えばリンク62、リンク64及びリンク66等の顧客ネットワーク60内の内部リンクは、部分的に又は完全に無線で使用可能にされてもよいことが理解されるべきである。
【0027】
図2は、図1のネットワーク環境100を介する着信ファクスメッセージ処理を例示する機能ブロック図である。図形200は、図を右から左に横断する着信ファクスメッセージの処理を例示する。図2に示されるように、ファクスメッセージ2が、トランスレータ120によって受信される。トランスレータ120は、Eメールメッセージを生成し且つファクスフォーマットのメッセージを画像フォーマットの添付ファイルに変換する。添付ファイルを有する生成されたEメールメッセージは、MTA110又はEメールサーバ50に伝達される。MTA110又はEメールサーバ50は、Eメールメッセージ及び添付ファイルを指定されたMFP(例えばMFP61)に転送する。同様に、MFP61は、受信された添付ファイルからファクスメッセージ2のハードコピー表現3を生成する。上述したように、添付ファイルは、PDF又はTIFFで1つ以上のファイルを含む。代替的に、添付ファイルは、MFPに着信ファクスの表現を与える指示をするPCLコマンドを含む。
【0028】
エンジン125は、受信ファクスメッセージを検出し且つ処理するソフトウェア及び/又はファームウェアを有する。すなわち、エンジン125は、変換論理部222、メッセージ生成論理部224及び通信論理部226を有する。変換論理部222は、ファクスフォーマットのメッセージを画像フォーマットのファイルに変換するように構成される。この点について、変換論理部222は、ファクスをTIFF又はPDFファイルに変換するように構成され得る。メッセージ生成論理部224は、ファクスメッセージの所定の受信者に宛てられるEメールメッセージを生成して、画像フォーマットファイルを添付するように構成される。メッセージ生成論理部224は、メッセージをアドレス指定するために、DNIS(Dialed Number Identification Service)記憶部220及びアカウント記憶部221からの情報を使用する。DNIS記憶部は、着信ファクスメッセージを適切なEメールアドレスに送信するためにメッセージ生成論理部224によって使用される情報を含む。例示の実施形態では、クライアント生成MXレコード225は、EメールメッセージをEメールサーバ50又はMTA110のいずれかに送信するために使用され得る情報を含む。アカウント記憶部221は、システム内の各MFP(例えばMFP61)ごとに一意の電話番号及びEメールアドレスを有する。通信論理部226は、リンク45、リンク40及びリンク43を介してMTA110に適切に構成されたEメールメッセージ及び添付ファイルを転送する。代替的に、通信論理部226は、リンク45、リンク40及びリンク47を介してEメールサーバ50によって使用可能にされるEメールアカウントへとEメールメッセージ及び添付ファイルを送信する。
【0029】
MTA110がEメールメッセージ及び添付ファイルを受信すると、中継論理部230は、宛先MFPの名前を解釈し、且つローカルDNS機構を使用してローカルIPアドレスを識別する。一旦、ローカルIPアドレスが識別されると、それに従ってMTA110はEメールメッセージ及び添付ファイルを転送する。例示の実施形態では、Eメールメッセージ及び添付ファイルは、リンク62を介してMFP61に配信されるように指定される。それに応じて、Eメールサーバ50は、適切にアドレス指定されたEメールメッセージを、添付ファイルと共に、記憶部228からSMTPサーバ261へと転送する。
【0030】
SMTPサーバ261に加えて、MFP61は、受信Eメールメッセージを処理するソフトウェア及び/又はファームウェアを有する。すなわち、MFP61は、Eメール廃棄論理部232及び添付ファイル印刷論理部234を有する。Eメール廃棄論理部232は、ホストEメールメッセージから添付ファイルを取り外す。添付ファイル印刷論理部234は、画像フォーマットファイルの情報を受信ファクスメッセージ2のハードコピー表現3にする。
【0031】
図3は、図1のネットワーク環境100を介する発信ファクスメッセージ処理を例示する機能ブロック図である。図形300は、図を左から右に横断する発信ファクスメッセージの処理を例示する。図3に示されるように、発信元文書5は、MFP61により受信される。MFP61は、ファクスモードで文書をスキャンして画像ファイルを生成する。画像ファイル及び識別情報は、MTA110に伝達される。同様に、MTA110は、画像ファイル及び識別情報を受信して、添付ファイルを有するEメールメッセージを生成する。このEメールメッセージはさらなる処理のためにトランスレータ120に伝達される。トランスレータ120はEメールメッセージを受信して、画像フォーマットファイルをファクスフォーマット情報ストリームに変換する。トランスレータ120のさらなる論理は、カバーシートが付加されるべきかを決定して、以前の保存構成又はEメールメッセージ内の符号化コマンドに従ってカバーシートをフォーマットする。従って、ファクスフォーマット情報ストリーム及び任意のカバーシート情報は、ファクスメッセージ2を所定のファクス装置に配信するためにPSTN10を介して伝達される。
【0032】
MFP61は、文書を処理するソフトウェア及び/又はファームウェアを有する。すなわち、MFP61は、ファクスモードスキャン論理部322及び画像ファイル生成論理部324を有する。ファクスモードスキャン論理部322は、宛先電話番号を受信し、且つ文書5の各ページの画像をキャプチャする。画像ファイル生成論理部324は、キャプチャされた画像を画像フォーマットファイルに変換する。図3にさらに例示されるように、MFP61は、ユーザ識別子340を受信するように構成することが出来る。ユーザ識別子は、MFP61のユーザインターフェースを介して入力することが出来る。ユーザ識別子は、MFP61の操作者に身に付けられ、或は取り付けられたパッシブ又はアクティブ無線周波識別タグを介して受信され得る。さらに、ユーザ識別子は、MFP61に結合されるバッジスキャナから受信され得る。ユーザ識別子を伝達するための機構にかかわらず、MFP61は、リンク62を介して画像ファイル並びにMFP識別子及び/又はユーザ識別子をMTA110に伝達する。
【0033】
MTA110は、文書をさらに処理するソフトウェア又はファームウェアを有する。この点について、MTA110は、メッセージ生成論理部326、添付ファイル論理部328及び通信論理部330を有する。メッセージ生成論理部326は、Eメールメッセージを生成する。Eメールメッセージは、サーバ名に連結されるプレフィックスとして挿入される宛先電話番号及びトランスレータ120と結び付けられるEメールアカウントの拡張子を有する「to」フィールドエントリを含む。添付ファイル論理部328は、画像ファイルを添付ファイルとして生成されたEメールメッセージに付加し、或は結び付ける。通信論理部330は、リンク43、リンク40及びリンク45を介してトランスレータ120に生成されたEメールメッセージ及び添付ファイルを送信する。
【0034】
トランスレータ120内のエンジン125は、受信Eメールメッセージを検出し且つ処理するソフトウェア及び/又はファームウェアを有する。すなわち、エンジン125は、メッセージ廃棄論理部332、フォーマット論理部334及び通信論理部226を有する。メッセージ廃棄論理部332は、受信Eメールメッセージから添付ファイルを取り除く。Eメールメッセージ内の1つ以上の符号化コマンドに従って、フォーマット論理部334は、ファクスメッセージと共に送信されるカバーシートを付加し且つ適切にフォーマットする。通信論理部226は、適切に変換されたファクスフォーマット情報をPSTN10を介して宛先電話番号に転送する。
【0035】
図4は、ディスプレイ装置に与えられる例示のEメールメッセージ400の実施形態を例示する概略図である。Eメールメッセージ400は、タイトルバー410、ドロップダウンメニューバー420、タスクバー430、ヘッダ440、及び本文450を含む。タイトルバー410は、メッセージ400の上部を横断して配置される。タイトルバー410は、左から右に配置され、選択されるとそれぞれが、最小化し、サイズ変更し、及びメッセージアプリケーションウィンドウを閉じるプッシュボタンを有する。タイトルバー410は、Eメールメッセージを他のEメールメッセージから識別する英数字のタイトル(図示せず)を有する。ドロップダウンメニューバー420は、グラフィカルユーザインターフェースで一般に利用可能な個別のドロップダウンメニュー用の1組の英数字のタイトルを有する。
【0036】
タスクバー430は、左から右に配置されて、選択されると、各動作タスクを実行し、ツールを開き、多様なアプリケーションパラメータ等を設定する1組のプッシュボタンを有する。周知のように、各プッシュボタンは、関連動作、ツール、又は操作される設定事項を示すアイコンでラベル付けされてもよい。
【0037】
ヘッダ440は、1組のデータエントリフィールド及び構成又は編集パネルを有する。特に、ヘッダ440は、「From」フィールド441、「To」フィールド442、「CC」フィールド443、「主題」フィールド444及び「添付ファイル」フィールド445を有する。「From」フィールド441、「To」フィールド442、「CC」フィールド443、「主題」フィールド444及び「添付ファイル」フィールド445のそれぞれは、英数字の文字列を受け取り且つ/又は表示するように構成される。「From」フィールド441は、メッセージ本文450におけるメッセージの発信元を識別する第1の英数字の文字列を受け取り且つ表示するように配置される。「To」フィールド442は、メッセージ本文250におけるメッセージの所定の宛先を識別する第2の英数字の文字列を受け取り且つ表示するように配置される。「CC」フィールド443は、メッセージ本文250におけるメッセージのコピーを受信するべき追加の相手又は宛先を識別する第3の英数字の文字列を受け取り且つ表示するように配置される。「主題」フィールド444は、メッセージ本文450におけるメッセージが関係することを開示する第4の英数字の文字列を受け取り且つ表示するように配置される。「添付ファイル」フィールド445は、Eメールメッセージに添付される1つ以上のファイルのファイル名を含む第5の英数字の文字列を受け取り且つ表示するように配置される。ヘッダ440は、プッシュボタンがアクティブであり且つ選択されるときに実行される関連タスクを示すアイコンでラベル付けされる1組のプッシュボタンを含むタスク/構成バー446をさらに有する。例えば、タスク/構成バー446は、印刷、セーブ、編集(選択テキスト文字列のカット、コピー及びペーストを含む)及びフォーマットタスクと関係付けられるプッシュボタンを含んでもよい。例示の実施形態では、「From」フィールド441は、3つのピリオドのインスタンスで区切られた部分列の文字列を含む。第1の部分列「ATL−07−MS3A」は、Eメールメッセージを生成した発信元MFPの場所を識別する。第2の文字列「printers」は、MFPがファイルを印刷可能であり且つ顧客ネットワーク60(図1)に結合されることを示す。第3の部分列「domain」は、顧客のネットワークドメインの名前を示す。第4の部分列「com」は、MFPのアドレスの拡張子を表す。「To」フィールドは、Eメールアドレスを識別する文字列の部分列を含む。第1の部分列「8665551212」は、ファクスメッセージの所定の受信者と関係付けられる宛先電話番号を含む。第2の部分列「servername」は、メッセージを処理するトランスレータのドメイン名を表す。第3の部分列「com」は、トランスレータ120と関係付けられるアドレスの拡張子を表す。「添付ファイル」フィールド445は、Eメールメッセージに添付されるファイルのファイル名を示す文字列を含む。例示のファイル名は、ファイルが2007年8月17日に生成されたことを示す。ファイルは、この日に処理された3回目にスキャンされた文書の結果として生成されており、12ページを有する。
【0038】
「主題」フィールド444は、セミコロンで区切られた3つの文字列を含む。第1の文字列「//NOBODY」は、トランスレータ120に、Eメールメッセージ400の本文450における全ての情報を無視するように指示するコマンドである。第2の文字列「//CP=NONE」は、トランスレータ120に、発信ファクスメッセージからカバーシートを省略するように指示するコマンドである。第3の文字列「//REPORT=[NONE|DETAIL|EXCEPTION]」は、トランスレータ120にファクス配信の報告をする方法を指示するために使用される。追加の及び代替の符号化された指示は、発信ファクスメッセージに挿入されるカバーシートを生成し且つフォーマットするために本文450における情報を使用するようにトランスレータ120に指示することが容易に可能にされる。
【0039】
一般に、ハードウェアアーキテクチャに関して、上記のMTA110、トランスレータ120及びSMTPサーバ261のそれぞれは、個々のプロセッサ及びメモリ並びにローカル及び外部インターフェースを有する。各組み合わせのそれぞれは、プロセッサがローカルインターフェースを介してメモリと連絡するように配置される。ローカルインターフェースは、例えば、制限されるわけではないが、当分野で周知のように、1つ以上のバス又は他の有線若しくは無線接続であってもよい。ローカルインターフェースは、通信を可能にするために、例えばコントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータ、及び受信機等の追加の要素を有してもよい。さらに、ローカルインターフェースは、前述の構成要素の中で適切な通信を可能にするために、アドレス、制御、電力及び/又はデータ接続を有してもよい。
【0040】
各プロセッサは、特に関連するメモリ装置に記憶された、ソフトウェアを実行するためのハードウェア装置である。プロセッサは、ソフトウェアの命令を実行するように構成される任意の特別注文の又は市販のプロセッサであってもよい。
【0041】
各メモリは、揮発性メモリ要素(例えばDRAM(Dynamic Random−Access Memory)、SRAM(Static Random−Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dynamic Random−Access Memory)等のRAM(Random−Access Memory))、及び不揮発性メモリ要素(例えば、ROM(Read−Only Memory)、ハードディスク、テープ、CD−ROM(Compact Disk Read−Only Memory)等)の任意の1つ又は組み合わせを含んでもよい。さらに、各メモリは、電子、磁気、光学、及び/又は他の種類の記憶媒体を組み込んでもよい。各メモリは、多様な構成要素が互いから離れて位置するが、関連プロセッサを介してアクセス可能な分散アーキテクチャを有してもよい。
【0042】
それぞれが論理機能を実装するための実行可能命令の順序リストを備える1つ以上のプログラムが、各メモリに記憶され得る。さらに、各メモリは、例示の機能、或は例えばスケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、通信制御及び関連サービス等の追加の機能の実行を基本的に制御するオペレーティングシステムを有してもよい。
【0043】
ソースプログラムとして実装される場合、プログラムは、オペレーティングシステムと関連して適切に動作するためにコンパイラ、アセンブラ、又はインタープリタ等を介して変換される。
【0044】
外部インターフェースは、有線及び無線ネットワークの一方又は両方を介して通信を可能にするために、信号調整及びデータフォーマット変換を実行する。有線インターフェースは、イーサネット(Ethernet)(登録商標)標準及びTCP/IPと互換可能である。有線インターフェースは、無線データ通信プロトコルのIrDA(Infrared Data Association)及びI.E.E.E.(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802ファミリーの1つ以上と互換可能である。他の通信標準及びプロトコルと互換性のある他のデータネットワークインターフェースが使用されてもよいことが理解されるべきである。
【0045】
追加のインターフェース及び機構が、こうした装置を構成するためにMTA110、トランスレータ120、及びSMTPサーバ261の各々に結合されてもよい。こうした機構は、構成パラメータ、データテーブル及び他の情報を外部装置に見せるように構成されるブラウザ又は他のソフトウェア(図示せず)を含んでもよい。さらに、ローカルインターフェースは、例えばキーボード、ディスプレイ、プリンタ等の1つ以上のマン・マシンインターフェースと共に構成され得る。このようなヒューマン・マシンインターフェースは、MTA110、トランスレータ120又はSMTPサーバ261のゲートウェイ121及びゲートウェイ122を構成し、或は修正することを操作者に可能にするために、タッチセンサ式ディスプレイ又はグラフィカルユーザインターフェース及び例えばマウス等の制御可能ポインティングデバイスの組み合わせを含んでもよい。
【0046】
ソフトウェアに命令及びデータ要素が実装される場合、こうしたソフトウェア要素は、任意のコンピュータ関連システム又は方法によって又は関連して使用される任意のコンピュータ可読媒体に記憶され得ることに留意するべきである。この文書の文脈において、「コンピュータ可読媒体」とは、命令実行システム、装置又はデバイスによって又は関連して使用されるプログラムを記憶し、伝達し、伝播し、又は伝送することが出来る任意の手段であり得る。コンピュータ可読媒体は、例えば限定されるわけではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置、デバイス、若しくは伝播媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体のより詳細な例には(完全なリストではないが)、1つ以上の線を有する電気接続(電子)、携帯型コンピュータディスケット(磁気)、RAM(電子)、ROM(電子)、EPROM(Erasable Programmable Read−Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、又はフラッシュメモリ(電子)、光ファイバ(光学)、及びCDROM(光学)が含まれるであろう。プログラムは例えば紙又は他の媒体の光学スキャンを介して電子的にキャプチャされてから、コンパイルされ、解釈され、或は必要であれば適切な方法で処理されて、コンピュータメモリに記憶されるので、コンピュータ可読媒体は、プログラムがプリントされる紙又は別の適切な媒体であってもよいことに留意するべきである。
【0047】
代替的な実施形態では、MTA110、トランスレータ120及びSMTPサーバ261内で動作可能な1つ以上の命令がハードウェアに実装されている場合に、その命令は、いずれも当技術分野では周知の以下の、データ信号に対する論理機能を実装するための論理ゲートを有する離散論理回路、適切な組み合わせの論理ゲートを有するASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PGA(Programmable Gate Array)、FGPA(Field−Programmable Gate Array)等の技術のいずれか又は組み合わせによって実装され得る。
【0048】
図5は、文書を伝達する方法の実施形態を例示する流れ図である。図5の流れ図は、通信可能に結合される装置と関係付けられたソフトウェア及び/又はファームウェアを介して実装可能なアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点について、各ブロックは、特定の機能を実装する1つ以上の実行可能命令を備えるコードのモジュール、セグメント、又は部分を表す。
【0049】
方法500は、宛先識別子がデータネットワークに結合される特定のMFPと関係付けられるブロック502で開始する。その後、入力/出力ブロック520で示されるように、宛先識別子により定義されるMFPに向けられたファクスメッセージが受信される。ファクスの受信に応じて、ブロック530に示されるように、Eメールメッセージが画像フォーマットの添付ファイルと共に生成される。ブロック530でさらに示されるように、添付ファイルは、ファクスメッセージの電子表現を含む。次に、入力/出力ブロック540で示されるように、Eメールメッセージは、MFPにEメールメッセージを転送又は中継するように構成される転送エージェントに伝達される。
【0050】
図6は、文書を処理する方法の実施形態を例示する流れ図である。図6の流れ図は、通信可能に結合される装置と関係付けられたソフトウェア及び/又はファームウェアを介して実装可能なアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点について、各ブロックは、特定の機能を実装する1つ以上の実行可能命令を備えるコードのモジュール、セグメント、又は部分を表す。
【0051】
方法600は、画像ファイルフォーマットの添付ファイルを有するEメールメッセージがファクシミリモードで動作するMFPから受信され、MFPがEメールメッセージにおけるPSTN情報を提供する入力/出力ブロック610で開始する。その後、ブロック620に示されるように、データネットワークと互換性のある宛先アドレスが、Eメールメッセージで提供される情報に従って生成される。次に、入力/出力ブロック630で示されるように、Eメールメッセージが、宛先アドレス及び添付ファイルを処理する少なくとも1つの命令と共に伝達される。
【0052】
上述したように、図4及び5の流れ図は、文書を伝達する例示の方法を実装するアーキテクチャ、機能性及び動作を示す。記載された機能は、例えばコンピュータシステムにおけるプロセッサ等の適切な実行可能システムによって認識可能な命令を備えるプログラム言語又はマシンコードで記述される人間が読取り可能なステートメントを含むソースコードで具現化され得る。マシンコードは、ソースコード等から変換されてもよい。ハードウェアで具現される場合、各ブロックは、特定の論理機能を実装する1つの回路又は複数の相互接続される回路を表す。前述の記載は、例示及び説明のために提示されており、網羅的であり又は開示された厳密な形式に特許請求の範囲を限定することを意図していない。上記の教示に照らして、修正又は変更することが可能である。しかし、検討された実施形態は、当業者が本システム及び方法の多用な実施形態を利用することが出来るように選択され且つ記載されている。このような全ての修正及び変更は、公平且つ法律的に与えられた幅に従って解釈される場合、添付の請求項の範囲の中にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を伝達する方法において、
添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを多機能周辺装置から受信するステップであって、前記多機能周辺装置が公衆交換電話網の情報を提供するように前記多機能周辺装置がファクシミリモードをエミュレートするステップと、
前記Eメールメッセージで提供された情報からデータネットワークと互換性のある宛先アドレスを生成するステップと、
前記宛先アドレスと前記添付ファイルを処理するための少なくとも1つの命令とを有する前記Eメールメッセージをサーバに伝達するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
Eメールメッセージを受信するステップが、添付ファイルをTIFF(Tagged Image File Format)で受信するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Eメールメッセージを受信するステップが、添付ファイルをPDF(Portable Document Format)で受信するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
宛先アドレスを生成するステップが、前記サーバと関係付けられるドメイン識別子をユーザネームに付加するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
宛先アドレスを生成するステップが、前記ユーザネームを宛先電話番号と置換するステップを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
宛先アドレスを生成するステップが、多機能周辺装置インターフェースを介して受信される電話番号に対応する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
主題フィールドにおいてコマンドを符号化するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記Eメールメッセージの本文において情報を符号化するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記Eメールメッセージを伝達するステップが、個人の識別に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
文書を処理する方法において、
宛先識別子をデータネットワークに結合される多機能周辺装置と関係付けるステップと、
前記宛先識別子によって定義された前記多機能周辺装置に向けられたファクシミリフォーマットメッセージを受信するステップと、
添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを生成するステップであって、前記添付ファイルが前記ファクシミリフォーマットメッセージの電子表現を含むステップと、
前記多機能周辺装置に前記Eメールメッセージを転送するように構成される転送エージェントに前記Eメールメッセージを伝達するステップと
を備える、方法。
【請求項11】
宛先識別子を関係付けるステップが、電話番号を前記多機能周辺装置に割り当てるステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを生成するステップが、前記ファクシミリフォーマットメッセージをPDF(Portable Document Format)画像に変換するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを生成するステップが、TIFF(Tagged Image File Format)情報の受信ストリームを収集するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
添付ファイルに画像フォーマットファイルを有するEメールメッセージを生成するステップが、プリンタコマンド言語と互換性のあるコマンドの受信ストリームを収集するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
転送エージェントに前記Eメールメッセージを伝達するステップが、クライアント提供のメールエクスチェンジレコードの情報に従って遂行される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
転送エージェントに前記Eメールメッセージを伝達するステップが、Eメールサーバ上のアカウントに前記Eメールメッセージを送信するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記多機能周辺装置を使用して前記ファクシミリフォーマットメッセージのハードコピー表現を生成するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記多機能周辺装置による前記ファクシミリフォーマットメッセージの生成が成功したことの確認を受信するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
確認を受信するステップが、個人宛のメッセージを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
PSTNと連絡するPSTN(Public−Switched Telephone Network)インターフェースと、
メッセージ転送エージェントを介して簡易メール転送プロトコルサーバに通信可能に結合されるパケット交換網インターフェースと、
前記PSTNインターフェース及び前記パケット交換網インターフェースに通信可能に結合されるトランスレータと
を備えるシステムであって、
前記トランスレータが前記メッセージ転送エージェントを介して多機能周辺装置から発信される発信Eメールメッセージを受信するように構成され、
前記発信Eメールメッセージが添付ファイルに画像フォーマットファイルを有し、
前記トランスレータがファクシミリフォーマットにおける添付ファイルを除去し且つ配信するようにさらに構成される、システム。
【請求項21】
前記多機能周辺装置がファクシミリエミュレーションモードで動作している場合、前記メッセージ転送エージェントが前記多機能周辺装置のユーザによって入力される宛先電話番号をEメールアドレスに挿入する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記メッセージ転送エージェントが、前記多機能周辺装置と関係付けられる発信元識別子を挿入する、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記メッセージ転送エージェントが、前記多機能周辺装置の操作者と関係付けられる発信元識別子を挿入する、請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記ソース識別子が、ユーザアカウントを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記メッセージ転送エージェントが、識別された多機能周辺装置に画像フォーマットの添付ファイルを有する着信Eメールメッセージを中継し、前記識別された多機能周辺装置が、前記Eメールメッセージを廃棄し且つ前記画像フォーマットファイルにおける情報のハードコピー表現を生成する、請求項20に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−539564(P2010−539564A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524127(P2010−524127)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/075173
【国際公開番号】WO2009/032872
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(510065816)アメリカン テレカンファレンシング サービシーズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】