説明

料金収受システム、料金収受方法

【課題】有料道路を利用する車両に対して確実に通行処理を行うための証拠を低コストに残しつつ、車両が未処理のまま車線を通過した際に、車線内での車両管理データのずれを早期に修正することができる。
【解決手段】この料金収受システムは、車線内でタイムスタンプ付きの映像データを撮影する車両前方撮影用のカメラ11と、映像データを記憶可能なメモリ31と、車線に進入した車両Aに対する通行処理を無線で行うETC路側機器10と、車両検出及び車種判別装置18により車両の先端が検知されたときにカメラ11で撮影された映像データをメモリ31に記憶し始め、車両の後端が検知されたときに映像データの記憶を終了する映像記録ユニット30とを備える。映像記録ユニット30はその間、車軸が検知されたときにそれから所定時間遡った時刻の映像データに強行突破を示すマーク及び発生時刻をインポーズ記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば有料道路に導入される料金収受システム、料金収受方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、有料道路の料金所等における料金収受システムとしては、無線式自動料金収受システム(ETCシステム:Electronic Toll Collection system)が普及している。
【0003】
このETCシステムの場合、利用車両は専用の車載器を搭載し、道路料金所等の入(出)口等に設置されるETCアンテナと無線通信によって自動課金等の処理を行う。
【0004】
ETC処理が正常終了すると、通行レーンを閉じている発進制御装置のバーが開き、利用車両は、通行レーンをノンストップで通過できる。
【0005】
ETC処理された個々の車両の通行情報は、料金所のデータ処理装置等を通じて上位の中央処理装置にあげられ、最終的にクレジット処理等が行われ、通行料金が金融機関の口座から引き落とされて徴収される。
【0006】
本システムの主な目的は、料金所の渋滞緩和および料金収受の自動省力化である。一部の料金所には、車両の通行状況を遠隔監視する目的で、通過車両を撮影するカメラ等が設置されている。
【0007】
ところで、有料道路では、料金所を不正に突破して通行する車両が増加する傾向にある。これを阻止しようとすると、相手が車両なだけに、事故の危険性もある。
【0008】
このため、有料道路の料金所では、安全性の観点から、不正突破しようとする車両に対しても、あえて阻止能力を抑えている。
【0009】
通行ゲートとなる発進制御装置のバーは、上下方向に開く構造になっているが、閉じた状態で車両進行方向に押し広げる(突破)ことも可能であり、約90度開いた位置でバーがロックされる。また、瞬間的にある程度以上の力が加わると、バー自体が折れる構造のため、走行中の車両を停止させる能力はない。
【0010】
このことを悪用し、車載器を搭載しないか、あるいは故意にETCカードを車載器に挿入しないで、課金されないまま料金所の閉じたバーを突破する不正車両が後を経たない。
【0011】
このため、有料道路を運営する事業者としては、膨大が金額の被害が生じている。また、正規料金を支払って利用する大多数の利用者にとっては不公平感があるばかりか、最近では、このような不公正の放置が報道機関によって取り上げられ、社会問題となっている。
【0012】
また、先行車両の不正突破によってバーが開いた状態で固定されてしまうと、後続車両がレーンに進入した際にETC処理異常が発生しても利用者がそのエラーに気付かず、正常処理されて通行が許可されたものと思ったまま有料道路に入ってしまい、出口の料金所でETC専用レーンへ入線した際に異常となり、流動阻害あるいは追突事故等の不安全状況を招く要因の1つとなっていた。
【0013】
従来も、一部の料金所には、車両監視のためのカメラが設置され、料金収受機の表示画面でカメラの映像を収受員がモニタリングし、この中で、強行突破と判断すると、撮影指示となる釦を押下操作することで映像記録が行われていた(例えば特許文献1参照)。
【0014】
しかし、この場合、収受員が判断に要する時間や釦操作およびバーの閉鎖時間などを考慮すると、通行阻止の動作は、該当車両がレーンを通り抜けた後、つまり走り去った後になってしまうことが予想される。
【0015】
また、映像記録に関して確実性を優先すると、カメラの監視映像を常時記録することが考えられるが、車両のナンバーを識別できる程度の高解像度の監視映像を常時記録した場合、記録する情報量が多くなるため、それを常に残しておくことはコスト高になるという新たな問題が生じる。
【特許文献1】特開2002−32890公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
このように従来の技術では、収受員の判断による釦操作のため、撮像指示のトリガが早すぎる、または遅すぎるといった心配があり、トリガの発生が遅れた場合の遡りや、早すぎた場合の溜め取り撮影が必要になり、以下のような課題が生じる。
・遡り再生、溜め取り撮影のために、メモリなどの記録メディアの容量を大容量化する必要がある。
・映像記録時に複数の通過車両が撮影されている可能性があり、突破車両が特定できず、支払いの場面(位置)で該当車両を停止させることができない。この場合、後の映像確認と収受員の供述とをベースに突破車両を特定することになり、手がかかる。
・該当車両の利用者に対して支払いが済んでいないことを明確に示す結果を残せず、証拠として利用できない。
【0017】
また、ETCと従来の通行券などによる通行処理とを行う混在車線では、車両が未処理のまま車線を通過してしまうと、車線内での車両管理、つまり車両センサによる車両検知台数と処理結果の台数との間にずれが生じ、収受員が後続のETC車に対して一旦停止をさせたり、停止させるべき一般車を見送ったりするなどの誤った処理を行ってしまうおそれがある。
【0018】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、有料道路を利用する車両に対して確実に通行処理を行うための証拠を低コストに残しつつ車両が未処理のまま車線を通過した際に、車線内での車両管理データのずれを迅速に修正することのできる料金収受システム、料金収受方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の課題を解決するために本発明の料金収受システムは、車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを出力する撮像装置と、前記銅が映像データを記憶可能な記憶部と、前記車線内の所定位置に配置され、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行う通行処理手段と、前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設され、前記車両の外縁と前記車両の車軸とを検出する車両検出手段と、前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記記憶部に記憶中の映像データに強行突破の証拠となる証拠情報を付加し、前記車両の後端が検知されたときに前記記憶部への映像データの記憶を停止する記録制御手段とを具備することを特徴とする。
【0020】
本発明の料金収受システムは、車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを出力する撮像装置と、前記映像データを記憶可能な一時記憶部と、前記映像データを保存可能なデータ保存装置と、前記車線内の所定位置に配置され、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行う通行処理手段と、前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設され、前記車両の外縁と前記車両の車軸とを検出する車両検出手段と、前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記一時記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記一時記憶部に記憶中の映像データより車両先端が映された静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加する付加手段と、前記車両検知手段により前記車両の後端が検知されたときに、前記記憶部への映像データの記憶を停止し、前記付加手段により証拠情報が付加された静止画像を含む映像データを前記一時記憶部から読み出して前記データ保存装置に保存する記録制御手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
本発明の料金収受方法は、車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを撮像装置が出力するステップと、前記車線内の所定位置に配置された通行処理手段が、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行うステップと、前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設された車両検出手段が、前記車両の先端を検出するステップと、前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、記録制御手段が、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記記憶部に記憶中の映像データに強行突破の証拠となる証拠情報を付加し、前記車両の後端が検知されたときに前記記憶部への映像データの記憶を停止するステップとを有することを特徴とする。
【0022】
本発明の料金収受方法は、車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを撮像装置が出力するステップと、前記車線内の所定位置に配置された通行処理手段が、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行うステップと、前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設された車両検出手段が、前記車両の先端を検出するステップと、前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの一時記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、付加手段が、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記一時記憶部に記憶中の映像データより車両先端が映された静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加し、その後、前記車両検知手段により前記車両の後端が検知されたときに、記録制御手段が、前記記憶部への映像データの記憶を停止し、前記付加手段により証拠情報が付加された静止画像を含む映像データを前記一時記憶部から読み出してデータ保存装置に保存するステップとを有することを特徴とする。
【0023】
本発明では、車両先端検知により強行突破車両を自動的に検出してそのタイミングで車線内の該当車両を撮影を記憶し、車軸検知により例えば映像データに証拠情報を重畳させてインポーズ記憶しておき、車両後端検知により映像データの記憶を停止し、で、より確かな証拠を残すことができる。証拠情報としては、強行突破を示すマーク、撮影時刻、発生場所などである。
【0024】
また、車両の先端を検知して撮像装置で撮影した映像データの記憶を開始し、その後、車軸を検知したことで車両の先端位置が検出された時刻まで遡って映像データを残すことで、強行突破を行った瞬間の車両先頭部分の映像を確実に残すことができる。
【0025】
さらに、ETC車と一般車とを処理する混在車線において、車両に対する未処理の発生状況を予測した車両の通行順序のパターンを予めメモリに記憶しておき、車線内の車両管理データがいずれかのパターンに該当した場合に、強行突破の可能性があるものと判定して、その後、所定のタイミング、例えば車線内に車両が存在しなくなったとき等に、車両管理データをリセットすることで、車両管理データのずれを早期に修正し、後続車両に対して誤った処理を行うことを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、有料道路を利用する車両に対して確実に通行処理を行うための証拠を低コストに残しつつ車両が未処理のまま車線を通過した際に、車線内での車両管理データのずれを迅速に修正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一つの実施形態に係る料金収受システムにおける料金所の制御系統図、図2は図1の料金収受システムにおいて出口車線に設置された機器の配置図である。
【0028】
本システムは、有料道路の通行料金の支払いを実施する出口車線、または均一車線等に設置される。出口車線は、走行した距離に応じて通行料金の支払いを実施する、有料道路の出口で、入口で発行された入口情報に基づき通行料金を徴収するために設置される。
また、均一車線は、単区間の通行料金を徴収するタイプの車線である。
【0029】
図1に示すように、この例の有料道路の料金所の車線(料金収受処理のための車両Aの通路)は、車線を分離(区分)するための路側部(以下「アイランド」と称す)を介在させて複数設けられている。この例では、2つのアイランドによって形成された車線25が示されている。
【0030】
一般に、車線は、有料道路に入る車両Aに対して入口処理を行うための入口車線と有料道路から退出する車両Aに対して出口処理を行うための出口車線とがある。車線は、レーン、通路または車道等とも言う。
【0031】
入口処理とは、通行券の発行処理または無線式自動料金収受システム(ETCシステム:Electronic Toll Collection system)による入口処理等である。出口車線は、有料道路を利用した車両Aに対して出口処理を行う車線である。出口処理とは、有料道路を利用した車両Aから利用料金を収受する処理であり、通行券と現金による精算処理、またはETCによる課金処理等である。入口処理と出口処理とをあわせて、車線に進入した車両Aに対して行う通行処理という。
【0032】
この例では、ETC車と一般車とを処理可能な出口車線(混在車線)を例にして説明する。
【0033】
すなわち、この例の料金収受システムは、車載器が搭載された車両(以下「ETC車」という)に対して無線通信で通行処理を行うための設備であるETC路側機器10、撮像装置としての車両前部撮影用カメラ11および車両後部撮影用カメラ12、車種判別及び車種判別装置18、映像記録ユニット30、料金収受機20等を備えている。
【0034】
ETC路側機器10は、ETC処理用のアンテナおよび無線制御部などを備えたETC無線設備、車線内で車両Aを検知する車両センサ類、利用者に処理状況や案内を促すための路側表示器、車線からの未処理車両の退出を規制するための発進制御装置、これらの機器を制御する車線制御装置21などである。
【0035】
ETC路側機器10は、車線内を通行する車両Aを停止させることなく無線通信によって通行処理を実行する。出口車線では、料金の収受処理が実行される。処理の結果、ETC車を処理した等の情報は、収受員操作で料金収受機20から通知される支払い区分と同等の支払い情報が車線制御装置21内部で管理される。
【0036】
ETC路側機器10のETC無線設備は、車両進入センサと無線領域通過センサとの間の範囲をカバーするように無線通信エリアを形成する。ETC処理用のアンテナおよび無線制御部は、ETC車に搭載されている車載器と無線通信を行うことで、無線通信による通行処理を行う。
【0037】
ETC路側機器10のセンサ類は、車線への車両Aの進入検知のための車両進入センサ、車両AがETC処理用のアンテナの無線通信領域を通過したことを検知する無線領域通過センサ、車線から退出する車両Aを検知する車両退出センサなどである。
【0038】
これらセンサ類(車両進入センサ、無線領域通過センサ、車両退出センサ)は、車線を挟む両側のアイランドに柱状部材を対向設置し、これらの柱状部材に、複数の発光部と受光部とからなる遮光センサを、所定間隔をおいて異なる高さで設けたものであり、異なる高さの位置から複数の赤外線を車線を横切るように送受し、車両Aが赤外線を遮断することで車両Aの外形(高さ、分離など)および通過を検知する。つまり、これらセンサ類は、この車線に進入した車両Aの位置や外形を検知するものである。
【0039】
車両進入センサは、車線へ進入した車両Aの車載器とETC無線設備と無線通信が行われる無線通信エリアの進入位置に設置されている。この車両進入センサによる車両検知により無線通信が開始される。
【0040】
車両進入センサは、他のセンサと異なり、車種判別を行うため、路面に敷設された踏み板状の感圧センサ(以下「踏板」と称す)を有している。踏板は、車輪の数、つまり車軸数を検知する。このように車両進入センサは、単なる車両通過検出だけでなく車種(車両Aの外形)検出や車両Aの分離検出等も行う。分離検出とは、1台の車両Aがどこで切れているかを検出することである。
【0041】
無線領域通過センサは、ETC無線設備が形成する無線通信エリアの退出位置(車両進行方向終端部分に配置されている。無線領域通過センサは、車両Aが無線通信エリアの終端に到達したことを検知する。
【0042】
車両退出センサは、発進制御装置の直後(車両進行方向X前方)に配置されている。車両退出センサは、車両Aが発進制御装置の位置を通過し車線から退出したことを検知する。これらセンサにより検知された情報は、車線制御装置21が車線内に存在する車両Aの台数管理に利用する。
【0043】
路側表示器は、ブース1の近傍のアイランド上に配置されている。路側表示器は、案内のメッセージなどを表示して利用者に対してETC処理状況および処理結果などを通知(報知)する。
【0044】
発進制御装置は、ブース1よりも車両進行方向Xの先に配置されている。発進制御装置のバーは、車線を横切るように突出、または、またぎ上下方向に開閉自在に設置されている。
【0045】
車両退出センサは、車線の出口に設けられており、車線内から車両Aの通過(発進)を検知し、通過検知信号を車線制御装置21へ出力する。車線制御装置21は、発進検知装置27により検知された時点で、ETC処理またはブース1における収受員処理が行われ、通行処理が完了していない車両Aを「不正車両」と判定する。
【0046】
発進制御装置は、車線の出口付近に設置されている。発進制御装置は、車線制御装置21の制御下で車両Aの進行(発進許可および通行阻止)を、バーを路上から上げ下げすることにより制御する。
【0047】
発進制御装置の動作モードとしては、自動開閉モードと固定モードがある。自動開閉モードは通常はバーを閉じており、収受処理済みの場合にバーを開放するモードである。固定モードは、料金収受機20の表示操作部26の画面のボタンで指定された「開」固定あるいは「閉」固定の各状態に固定される。通常、ETCシステムが設置された車線では、収受員操作を省くため発進制御装置は自動開閉モードで動作されている。
【0048】
車両前部撮影用カメラ11は、車線内の出口付近に設置され、車線を通行する車両Aの前方から車両Aの前部を撮影し、タイムスタンプ付きの映像データ(動画データ)を出力する。車両Aの前部とは、例えばフロントナンバープレート、フロントガラスなどを含む部分である。
【0049】
車両後部撮影用カメラ12は、車線内のほぼ中間位置に設置され、車線を通行する車両Aの後方から車両Aの後部を撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを出力する。車両Aの後部とは例えばリアナンバープレートを含む部分である。
【0050】
車種判別及び車種判別装置18は、ETC路側機器10とは別に車線内のブース1を超えた位置、例えば車線の退出口手前等に設けられたものであり、その機能としては、ETC路側機器10の車両進入センサと同じであり、少なくとも車両Aの先端と後端を検知する。
【0051】
車両検知及び車種判別装置18の位置での視野は、車線の大きさに合わせ、約幅3m×高さ4m程度となるようにセッティングされている。
【0052】
すなわち、車種判別及び車種判別装置18は、発光部14及び受光部15とを有する車両外縁検知ユニット13、路面に敷設された踏板16とを備えている。踏板16は、車両Aの移動方向と直行する形で複数の接点を持つため、接点の開閉する順番を管理することにより、軸の転がり方向、すなわち車両Aの前進、後進などの検出機能を有する。
【0053】
ETC路側機器10および料金収受機20は、車線に進入した車両Aの入退出に関する処理を無線または収受員操作で行う通行処理手段として機能する。
【0054】
車両前部撮影用カメラ11および車両後部撮影用カメラ12は、例えばJPEG2000形式またはMPEG−4形式(3GPP/3GPP2、SD−Video等)で映像データをタイムスタンプ付きで撮像する例えばデジタルビデオカメラ、またはITVカメラ等の映像撮影手段(撮像装置)である。ITVカメラは、1秒間に数十フレーム、例えば30フレーム/秒などの連続した静止画像(JPEG動画)を撮像し、それぞれの画像にタイムスタンプを記録する。この他、撮像装置は、タイムスタンプが記録できれば、アナログ記録方式のビデオカメラであってもよい。
【0055】
車両前部撮影用カメラ11は、車両進行方向Xについて車線出口付近の路側位置に設置されている。車両前部撮影用カメラ11は、撮影方向を車種判別及び車種判別装置18の側へ向けて配置されている。車両前部撮影用カメラ11は、車種判別及び車種判別装置18の位置にさしかかった車両Aのフロントナンバープレート及びフロントガラス付近(運転席部分)を撮像するためのものであり、主に車両Aの強行突破の証拠映像として運転者とナンバーを対応付けて残すためのものである。
【0056】
車両後部撮影用カメラ12は、ブース1の位置から車種判別及び車種判別装置18の側を撮影するように設置されている。車両後部撮影用カメラ12は、車両Aの後部を動画で撮像するためのものであり、主に車種判別及び車種判別装置18の位置にさしかかった車両Aのリアナンバープレート付近を撮像する。
【0057】
つまり、車両後方撮像用カメラ12は、車両背後のナンバープレートの撮影を目的とするカメラであり、前方にナンバープレートの無い二輪車やその他の車両に備えるものである。各カメラ11,12は、車両検知及び車種判別装置18の位置よりそれぞれ約4m程度離して設置されている。
【0058】
各カメラ11,12の設置位置は、側方撮影条件から来る、離した場合の前車による隠れ率と、近づけた場合の画像の歪みのバランスが、経験から均衡する位置として、車両検知及び車種判別装置18からの距離が4m程度が好ましい。なお、図2の網掛け部分は、各カメラ11,12の撮影範囲を示す。
【0059】
車両前部撮影用カメラ11と車両後部撮影用カメラ12は、車種判別及び車種判別装置18の位置を挟んで前後に配置されており、それぞれの方向から証拠映像を撮像する。
【0060】
アイランドには、収受員が業務を行うブース1が設置されている。ブース1は、収受員が待機(滞在)し、車線に進入した車両Aの運転者等の利用者から手渡されたICカード、通行券等のカード媒体を処理するための場所である。
【0061】
ブース1内には、料金収受機20、ETCによる無線通行処理を行うための車線制御装置21及び映像記録ユニット30などの機器が設けられている。
【0062】
映像記録ユニット30は、車両前部撮影用カメラ11および車両後部撮影用カメラ12により撮像された映像データを、常に数秒程度繰り返し記憶可能な小容量のメモリ31と、例えばハードディスク装置などの主記憶装置32と、これらメモリ31および主記憶装置32への映像データの記憶と読み出しとを制御する記録制御ユニット33とを有している。
【0063】
メモリ31は、例えばRAM等であり、映像データを記憶可能な一時記憶部として機能する。メモリ31は、カメラ11,12から入力された映像データを一定量、一時的に保持する。主記憶装置32は、記録制御ユニット33より制御されて、メモリ31に保持されていた映像データを保存(記録および保管)する。主記憶装置32は、メモリ31から読み出された映像データを保存可能なデータ保存装置として機能する。
【0064】
記録制御ユニット33は、車種判別及び車種判別装置18によりその位置で車両Aの先端が検知されたときに、車両前部撮影用カメラ11および車両後部撮影用カメラ12から入力された映像データをメモリ31へ記憶し始めると共に、その時点でETC路側機器10または料金収受機20等の通行処理手段による車両Aの通行処理が完了していなかった場合、車種判別及び車種判別装置18により車軸が検知された時点から所定時間遡ってメモリ31に記憶中の映像データより車両先端(車両Aの先頭部分)が映された静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加し、前記車両の後端が検知されたときにメモリ31への映像データの記憶を停止する付加手段として機能する。
記録制御ユニット33は、カメラ11,12により撮影された映像データの入力の制御、映像記録開始、終了指示受信、映像記録の処理を実施する。
本構成では、映像記録ユニット30を車線上のブース1に設置したが、例えば図示しない料金所の事務室などに配置しても良い。記録制御ユニット33について今回は映像データの記録機能に注目したが、記録した映像を管理、表示、出力する機能を持つものとする。
【0065】
車種判別及び車種判別装置18では、車両外縁検知ユニット13と車軸検出ユニット17とがほぼ同じ位置に設けられていることから、車両Aの先端部が検出されてから、車軸が検出されるまでに若干の遅延が生じる。また車軸を検出するまでは車両外縁検知ユニット13が検出した物体が車両Aであると判定することができない。
【0066】
そこで、車線制御装置21は、車種判別及び車種判別装置18により車軸が検知された時点でトリガ信号を映像記録ユニット30へ出力する。
【0067】
所定時間とは、車両Aの進行速度を、例えば20km/hと想定したときの車両先端から車軸までの平均的な間隔から導き出した車両Aの移動時間である。
【0068】
映像記録ユニット30の記録制御ユニット33は、車線制御装置21からトリガ信号が入力されると、その時点から所定時間遡ってメモリ31に記憶中のし、の中から静止画を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加する。
【0069】
記録制御ユニット33は、証拠情報が付加された静止画像を含む映像データをメモリ31から読み出して主記憶装置32に保存する保存制御手段として機能する。
【0070】
記録制御ユニット33は、車線制御装置21からトリガ信号が入力されると、メモリ31に記憶中の映像データを読み出し、その映像データからトリガ信号が入力された時刻の静止画像を抽出してその静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報として、発生時刻、不正を示すマークなどを付加する。
【0071】
記録制御ユニット33は、その後、車線制御装置21から記録停止を示すトリガ信号が入力されると、メモリ31への記憶を停止してメモリ31に保持された1秒から数秒程度の映像データを読み出して主記憶装置32に保存する。映像記録ユニット30と車線制御装置21とは、通信線で接続されている。
【0072】
車線制御装置21は、装置の処理を制御する制御ユニット23、制御ユニット23に処理を実行させる制御プログラムや各種データ類を記憶する記憶装置であるメモリ22等を備えている。
【0073】
この他、車線制御装置21は、センサ類やETC無線設備等との入出力を制御する入出力制御部、ICカードリーダや料金収受機20等の機器との通信を制御する通信制御部などを備えている。メモリ22には、車両管理テーブルや支払い明細データなどが記憶される。
【0074】
制御ユニット23は、センサ類やETC無線設備等から取得した情報によって車両管理テーブルを更新する。
【0075】
車両管理テーブルには、車両Aが車線内に進入したときに車両Aのレコードが1つ登録されて、車両Aが車線から退出したときに該当レコードが1つ削除される。メモリ22は、判別した車種を含む車両の情報が登録可能な車両管理テーブルとして機能する。
【0076】
制御ユニット23は、車両管理テーブルの内容、つまり車両の情報を監視して現在の車線内の車両台数を管理し、料金収受機20へ、どういった車種、支払い区分の車両がブース1の位置を通過するかを通知し、操作表示部26の画面に表示する。
【0077】
制御ユニット23は、例えば料金収受機20の画面操作により精算を実行する操作がなされ、料金計算処理が実行された結果の通知を料金収受機20から受けて処理完了と判定し、発進制御装置に対してバーを上げるよう制御する。
【0078】
制御ユニット23は、車両退出センサにより車両Aの退出が検知されたときに、通行処理手段(ETC路側機器10または料金収受機20)による車両Aの処理が完了していなかった場合、その車両Aを強行突破車両と判定し、その時刻をメモリ22に記憶すると共に、トリガ信号を通信線を通じて映像記録ユニット30へ出力し証拠用の映像を記録させる。
【0079】
制御ユニット23は、車両検知及び車種判別装置18により検出された車両Aの先端と車軸とから車両の車種を判別する車種判別手段として機能する。制御ユニット23は、判定した車両Aの情報をメモリ22の車両管理テーブルに順次登録し、車線に入退出する車両の状況を管理する車両管理手段として機能する。
【0080】
制御ユニット23は、ETC無線設備や料金収受機20で通行処理された車両Aの情報(車種、支払い区分など)と、車両管理テーブルに登録された退出車両の車両情報(車種など)との対応を示す順序パターンが、予め設定された、ずれ検出用の順序パターン(図5−図7参照)に合致するか否かによって車線内の車両管理ずれの有無を判定する判定手段として機能する。
【0081】
制御ユニット23は、車両管理ずれがあるものと判定した場合、所定のタイミングで車両管理テーブルに登録された車両Aの情報をリセットするリセット手段として機能する。
【0082】
料金収受機20は、通行券を読み取って、精算金額を算出し、現金や現金に相当する磁気記憶式のカード媒体(プリペイドカード、回数券、クレジットカードなど)を処理するための端末であり、収受員によって操作される。
【0083】
料金収受機20は、収受員によって各種操作が行われる操作表示部26、料金計算のための作業領域となるメモリ27、この装置を統括制御する制御部28、警報部29などを有している。この他、図示はしていないが料金収受機20は、通行券を読み取る通行券読取部、ICカードリーダとの通信インタフェース(通信I/F)、領収書発行部等を有している。
【0084】
メモリ27には、車両Aに対する通行料金算出のための料金テーブル等が記憶されている。料金テーブルには、自料金所から他の料金所間の料金情報が格納されている。メモリ27には、上記の他、操作の案内、指示操作を促すメッセージ等が多数登録されている。
【0085】
制御部28は、例えば通行券の情報を読み取った場合に通行券の情報に含まれる入口情報、または、通信I/Fを通じてICカードのカード情報に含まれる入口情報が得られた場合、精算を行うか否かの指示操作を促し、収受員によって精算を行う操作がなされた場合、料金計算を実行する一方、精算処理を取り消す操作がなされた場合、ICカードと通行券等のカード媒体とで別個の料金収受処理を行う。精算を行う操作とは、表示操作部26に設けられた精算釦を収受員が押す操作である。
【0086】
つまり、制御部28は、表示操作部26により精算処理を実行するための操作が行われた場合、入口情報を持つカード媒体(通行券、非接触ICカード等)の通行料金を計算し、画面に表示する。
【0087】
警報部29は、制御部28により制御されてアラーム音を発報したり、操作表示部26の画面に注意を促すメッセージを表示する。
【0088】
すなわち、料金収受機20は、通行処理のための画面を表示すると共に収受員によって操作される釦類を含む表示操作部26を備えており、現金や現金に相当するカード媒体(プリペイドカード、回数券、クレジットカードなど)での従来型システムにおける通行料金の収受処理を行う。料金収受機20は、通行券、プリペイドカード等から情報を読み取るカード媒体情報読取機能と、車両A(の利用者)から通行料金を収受するための精算機能とを備えている。
【0089】
ブース1内には、料金収受機20の他、ブース内表示器、車線監視制御盤、現金や現金に相当するICカード型の電子記憶式カード媒体(ETCカードおよび非接触ICカード)の処理を行うICカードリーダ等が備えられている。これらの機器は通信線を介して料金収受機20に接続されており、互いに連携して車両Aに対する通行料金の収受処理(通行処理)を行う。
【0090】
ブース内表示器は、収受員に対してETC処理状況および処理結果などを通知(報知)する。ETC処理状況および処理結果などは、ブース内表示器に表示する以外に音声で報知してもよい。
【0091】
車線監視制御盤は、機器の故障等の不調をメッセージ画面上に表示してブース1内の収受員に通知(報知)したり、システムの運用形態の切り替えを行う。
【0092】
ICカードリーダは、ETCカード、非接触ICカード等のカード媒体のリード・ライトを行うものであり、カードスロットに挿入されたカード媒体から情報を読み取り、カード処理後、必要な情報を書き込む。
【0093】
例えばICカードリーダは、有料道路の出口から退出する車両Aに保持されていた料金収受用の複数のカード媒体(通行券、ETCカード、非接触ICカード等)から有料道路の入口でカード媒体に書き込まれた入口情報を読み取るカード媒体情報読取手段として機能する。
【0094】
ICカードの種類としては、ETCシステム用のICカード(料金後納方式のETCカード)と、非接触料金収受システム用のICカード(プリペイド方式で料金チャージ可能な狭域無線通信可能な非接触ICカード)がある。
【0095】
非接触ICカードは、有料道路の料金を支払うための金額データ(残額情報)とカードID(カード識別情報)を記憶した記憶手段としてのフラッシュメモリと、有料道路を利用したときのICカードリーダからの金額データ読み出し要求に従ってフラッシュメモリより金額データおよびカードIDを読み出して送信する一方、ICカードリーダより入口情報(車両情報を含む)、出口情報等の利用履歴情報、チャージする金額データ等を受信するアンテナと、このアンテナで受信された入口情報(車両情報を含む)、出口情報等の利用履歴情報をフラッシュメモリに記憶すると共に支払い結果のデータを集計および記憶するMPU(マイクロプロセッサユニット)とを備えている。
【0096】
車載器は、ICカード(ETCカードとも言う)を収容するカード収容部と、ICカードとのインタフェース部と、このインタフェース部を通じて読出した情報を処理すると共に、処理結果をメモリに記憶するICカード処理部と、メモリに記憶されている情報を車載器アンテナから送信すると共に車載器アンテナで受信した情報をメモリに記憶させる無線制御部と、利用者に操作され、その操作内容を案内する表示操作部と、各部を統括して制御する制御部とから構成されている。
【0097】
メモリには、この車載器が搭載される車両Aの車長・車高・軸数・重量・用途・特長等の車両情報に加え、車載器を他の車載器と識別するためのID番号(以下「車載器ID」と称す)が予め記憶されている。
【0098】
操作表示部には、利用者に操作されるキー操作部等を備えた操作部と、操作内容を案内する文字表示およびLEDランプ等を備えた表示部と、ICカードを挿入および取り出すICカード挿入口とが備えられている。表示部は、無線処理情報等の各種情報を表示し利用者(運転者等)に通知するものである。
【0099】
ETCカードには、情報を記憶・読み出し可能なフラッシュメモリ、車載器のインタフェース部との間でデータのやり取りを行うインタフェース部と、このインタフェース部およびフラッシュメモリを制御するCPUとが設けられている。
【0100】
フラッシュメモリには、ユーザの銀行引き落とし口座に対応するカード識別情報(以下「カードID」と称す)、割引適用の可否等を示す特殊契約情報、および契約の有効期限などの課金情報が記憶されている。また、このフラッシュメモリには、車両Aが入口料金所の入口レーンを通過する際に、通過日時、料金所を特定するための料金所番号、車両Aの車種等の利用履歴情報が入口情報としてカードIDに関連付けられて記憶される。
【0101】
ETCカードは、車載器に装着されると、車載器のICカード処理部を介した制御部との信号のやり取りで車載器の正当性を確認して初めて車載器側のメモリに自身のフラッシュメモリに記憶されている課金情報を送る。
【0102】
以下、この料金収受システムの動作を説明する。なお、有料道路の料金課金方式としては、対距離制と均一制がある。対距離制の課金方式は、入口から出口までの区間または距離に応じて通行料金が変わる方式であり、入口と出口の双方での処理が必要になる。均一制の課金方式は、入口または出口で一定の通行料金を徴収する方式であり、入口または出口いずれか一方の処理でよい。対距離制および均一制とも車種毎に料金は異なる。車種とは有料道路を運営する事業者が取り決めた車種であり、例えば普通車、大型車、2輪車等である。
【0103】
通常、対距離制の課金方式を採用している有料道路の場合、車両Aは、入口料金所で入口のチェックを受けてから有料道路内に入り、有料道路を通行した後、出口料金所で、入口料金所からこの出口料金所までの通行料金を支払って退出する。
【0104】
以下では、対距離制の課金方式を採用している有料道路において、ETC用の車載器を搭載した車両Aが、入口料金所の入口車線でETCの無線通信による入口処理を行って有料道路に入り、有料道路を通行した後、所望の料金所の出口車線へ進入し出口処理を行い該車線から退出する際の動作について説明する。
【0105】
車両Aが出口車線へ進入すると、ETC無線設備の手前に設置された車両進入センサにより、車両Aの進入が検知され、さらに車種が判別され、車両Aの進入を検知した検知信号と車種情報とが当該車線の車線制御装置21へ送信される。
【0106】
車線制御装置21は、車両進入センサから受信された検知信号によって、車両AがETC無線設備の無線通信エリアに入ったことを検知し、ETC無線設備を制御して電波を発信させる。
【0107】
これにより、その車両Aが、ETC車であれば、ETC無線設備と車載器との間で無線通信を行うことによって、車載器からETC処理のための情報が得られ、これを基に出口処理を行う。
【0108】
出口処理とは、車載器から得られた車両情報、車載器IDおよびカードIDから車両A、車載器及びETCカードの正当性を判定し、正当であるものと判定された場合は、車載器から得られた入口情報と予め記憶されている料金テーブルの料金表を基に料金計算を行い、出口情報(当該料金所の料金所番号、通過時刻、利用料金等)を車載器を通じてETCカード(ICカード)へ書き込む等の処理である。
【0109】
ETC無線設備は、車載器に対して出口処理結果の情報を正常記録したことを確認すると、それを車線制御装置21へ通知する。これにより車線制御装置21は、出口処理が終了したことを判定する。
【0110】
出口車線に進入した車両Aが車載器を搭載していない車両(これを「非ETC車」と言う)、または、なんらかの原因によりETC処理が行われなった場合、車線制御装置21は、無線領域通過センサにより車両Aの通過が検知された時点で、ブース1で処理を行うよう路側表示器にメッセージを表示するので、車両Aの運転者は、車両Aをブース1の位置で停止させて、収受員対応の処理により出口処理を済ませる。
【0111】
車両Aの運転者が通行券を収受員に手渡すと、収受員は、通行券を料金収受機20にかけることで、通行料金が算出されて、表示操作部26の画面に料金が表示される。収受員は、その該当金額を車両Aの運転者から収受した後、料金収受機20の表示操作部26に収受金額をキー入力することで、料金収受機20から領収書が発行されると同時に、料金収受機20で処理された処理結果の情報が車線制御装置21へ送信されて通知される。
【0112】
車線制御装置21は、この通知を受けて処理終了と判定し、メモリに、該当車両Aの情報を記憶すると共にその車両Aの情報に料金支払い済みフラグを付与する。
【0113】
収受員は、料金収受機20から発行された領収書を車両Aの運転者へ渡すことで収受員としての一連の通行処理が終了する。
【0114】
また、利用者である運転者または同乗者がETCカードを所持していた場合は、ETCカードを収受員に手渡す。収受員は、受け取ったETCカードをブース1内のICカードリーダにかけることで、ICカードリーダは、ETCカードから入口情報を読み出して通行料金を算出し、出口情報と共にETCカードへ書き込む。その後、収受員はETCカードを車側の利用者へ返却して出口処理が終了する。ICカードリーダから書き込み完了の通知が料金収受機20の制御部に受信されると、制御部は、その旨を車線制御装置21へ送信し通知する。
【0115】
車線制御装置21は、この通知を受けて処理終了と判定し、メモリに、該当車両Aの情報を記憶すると共にその車両Aの情報に料金支払い済みフラグを付与する。
【0116】
車線制御装置21は、車両進入センサからの情報(進入検知信号及び車種情報)と、ETC無線設備から得られたETC処理結果と車載器からの車両情報とを照合し、ETC処理が正常に終了し、かつ互いの車種が一致した場合、当該車両Aの通過を許可するように発進制御装置を制御する。
【0117】
発進制御装置は、車線制御装置21から制御を受け、バーを開放して、当該車両Aの通過を許可する。そして、車両退出センサが当該車両Aの通過を検知して、その検知信号が車線制御装置21へ通知されることで、一台の車両Aの処理を終了する。
【0118】
ここで、図3及び図4を参照して車種判別及び車種判別装置18の位置で突破車両が検出された場合の証拠情報記録処理について説明する。
【0119】
車両外縁検知ユニット13の受光部15が発光部14から発光された赤外線の遮蔽を検出すると(S101)、車線制御装置21は、タイマ機能をON動作させて、遮蔽開始からの時間計測を行うと共に(S102)、映像記録ユニット30へ映像記録の開始を指示する制御信号を送り、映像記録を実施させる。
【0120】
時間計測を開始後、予め設定された許容時間を越えても車軸の検出がなく遮蔽解除されない場合(S103のNo、S104のNo)、車線制御装置21は、システムの異常の可能性があるため、アラーム発生信号を料金収受機20へ送出し、このアラーム発生信号を受信した料金収受機20の警報部29は、アラームを発報させて(S105)、収受員に対してシステム状態の確認を促す。
【0121】
また、許容時間内に車軸が検出されず、遮蔽が解除されていた場合(S103のNo、S104のYes)は、人またはごみ等、車両A以外の遮蔽が発生したものとして車両外縁検知がなかったものとして、本処理フローの先頭に戻る。
【0122】
そして、時間計測を開始後、予め設定された許容時間内に、車軸検出ユニット17の踏板16により車軸が検出された場合(S103のYes)、車線制御装置21は、その検出物体を車両Aと判定する。
【0123】
このように車種判別及び車種判別装置18により検出された遮蔽物体が車両Aであることが確定した場合、車線制御装置21は、映像記録ユニット30へ映像データへの証拠情報の付加を指示する制御信号を送る。これと共に、車線制御装置21は、直前にETC処理を含む通行処理、つまり通行料金の収受処理が完了しているか否かを、メモリ22の処理結果の情報を参照してチェックする。
【0124】
チェックの結果、通行処理が済んでいた場合(S106のYes)、車線制御装置21は、通常の処理済み車両Aの発進であるため、発進制御装置を制御して車線の出口を開放し、その後、車両退出センサにより車両Aの退出が検知されると、発進制御装置を制御して車線の出口を閉鎖して本処理フローの先頭に戻る。
【0125】
一方、通行処理が未処理の場合(S106のNo)、車線制御装置21は、支払いが済んでいない車両Aが車種判別及び車種判別装置18に位置を通過したものとして、自身のメモリ22に、不正車両の通行明細として、発生時刻、事前の払いデータ無し、車両通過時に計測した軸数(車種)などを記録する(S107)。
【0126】
映像記録ユニット30では、証拠情報の付加を指示する制御信号が入力されると、記録制御ユニット33がメモリ31に記憶中の映像データ(映像データ)を読み出して、車軸検出時点からタイマ機能をONした時刻、つまり時間計測を開始した遮蔽時刻までの時間分(タイマカウント分だけ)遡った時刻の静止画像を映像データから抽出し、その静止画像に証拠情報をインポーズ記録する。
【0127】
その後、車尾の検出により車線制御装置21からの記録停止を指示する制御信号の入力をもって映像データの記憶を停止し、その映像データをメモリ31から読み出し、主記憶装置32へ保存する。これにより、該当車両Aの突破の瞬間の静止画を含んだ車頭から車尾までの短時間(小容量)の映像データを正確に残すことができる。
【0128】
なお、この例では、映像データを一時記憶するためのメモリ31と、データ保存用の主記憶装置33とに記憶装置を分けたが、映像データの記憶と保存とを一つ記憶装置で行っても良い。
【0129】
図4に示すように、主記憶装置32に保存する映像データ40には、証拠情報として、例えば不正突破車両を示すマーク(V.NG)41と、発生時刻42(日時分秒)等が記録される。この他、予め設定されている料金所番号等の発生場所の情報をさらに映像データ40に追記しても良い。
【0130】
記録制御ユニット33は、車両外縁検知ユニット13の遮蔽が解除されるまで映像データ40を記録し続け(S109)、遮蔽解除、すなわち車尾が車両外縁検知ユニット13の位置を通過した時点で、車線制御装置21から記録停止を指示する制御信号が入力されるので、映像データ40の記録を停止する(S110)。
【0131】
また、撮影開始から終了までの撮像期間の最短を狙い過ぎて、車頭、車尾を撮り漏らすという懸念がある場合は、例えば、強行突破を目論む車両Aの通過速度は20Km/hを下回らないものとし、撮像開始の前、撮像終了の後、1秒程度の余裕を見込むようにすれば、最低でも車種判別及び車種判別装置18の位置から5m手前および5m先に、当該車両Aが存在する映像が記録可能である。
【0132】
但し、本余裕の前後1秒の静止画像には、当該車両A以外の車両が映っている可能性があるため、不確かな画像には前述した突破車を示すマークをインポーズ記録しない。
【0133】
なお、回数券、現金車の釣銭無し、緊急車などは、収受員の操作が、車種判別及び車種判別装置18による車両Aの検出より遅れることが懸念され、突破車両として扱われ可能性がある(車両Aの停止が無い、もしくは極端に少ないため、操作が追いつかない場合を想定)。
【0134】
本状況が発生したことを確認するため、S107の突破発生明細データの記録処理に加え、後に送達された、支払い区分が回数券、現金車、緊急車等の場合は、支払い明細を記録することにより、上記疑義を、映像、収受員からのヒヤリングなどから、強行突破か、上記収受操作の遅れかを判定することができる。
【0135】
さらに、考えを進めると、このような事象が発生する実際の支払い状況を仮定する。この場合、車両Aによる支払いが、回数券、クレジットカード払いと続いた場合、車両検知と支払い区分データの送達状況は、車両発進検知、回数券処理登録、クレジットカード処理登録、車両発進検知という順序となり、通常の支払い登録、車両発進検知が、連続して出現する順序パターンに対して、支払いの登録が連続する特徴がある。
【0136】
この特徴を利用して、実際は強行突破の発生ではないことを監査するため、支払い種類登録、車両発進検知の明細データを連続的にメモリに記憶してゆき、車両の順序パターンを残す。そして、予め強行突破の順序パターンと収受操作の遅れで生じる順序パターンとを様々な組み合わせで設定しておき、実際の明細データの順序パターンと比較して、合致したか否かによって、強行突破か収受操作の遅れかを判定する。
【0137】
この判定結果、支払い区分の登録情報のみが連続した場合に警報部からアラームを発報させたり、車両管理にずれが生じる可能性がある情報としてメモリに記録する。
【0138】
車線制御装置21は、車両管理にずれが生じる可能性があるものと判定した場合、車両管理テーブルの車両情報を所定のタイミングでリセットする。
【0139】
所定のタイミングとは、例えば収受員による目視確認で車線内に車両が存在しないにもかかわらず、車両管理テーブルのデータ上は、車線内に車両が存在している場合に、収受員操作で操作表示部29のリセット釦を押したタイミング等であり、それをトリガに車線制御装置21が車両管理テーブルのデータをリセットしてもよい。
【0140】
また、車両の通行量がそれほど多くない車線では、車線制御装置21が車両管理にずれが生じる可能性があるものと判定した場合に、車両管理テーブルの車両情報を監視する中で、車線内に車両が1台だけ存在していることが確認されたときに、タイマカウントを開始して、その時間が所定期間以上(例えば数分以上)続いた場合に車両管理テーブルのデータをリセットしても良い。
【0141】
ここで、図5乃至図7を参照して順序パターンの対比による判定例について説明する。
【0142】
例えば図5に示すように、メモリ22の支払い明細データに、車両A1,車両A2,車両A3,車両A4とあり、車両管理テーブルの車両退出状況が車両(A1),車両(A2),車両(A3),車両(A4)というように対応している順序パターンの場合は、車両管理にずれは生じていない。
【0143】
これに対して、図6に示すように、はじめに車両退出状況に車両(A1)があり、対応する支払い明細がその後に車両A1となり、その後も順にずれて支払い明細が車両A3で終わっている状況の場合、はじめの車両(A1)に対して収受操作ミスなどの軽いずれが生じている可能性がある。この場合、車両管理テーブルの車両の情報を単にリセットすれば済む。
【0144】
また、図7に示す順序パターンの例では、図6と同じようなずれではあるものの、支払い明細の車両の数よりも、車両退出台数の方が多くなっている。このような順序パターンでは、強行突破が行われた可能性があり、このような順序パターンが生じた場合、アラームを発報する必要がある。
【0145】
このようにこの実施形態の料金収受システムによれば、強行突破車両の撮影開始、終了のタイミングを車両の挙動と整合させることで、突破車両の映像データをピンポイントで少ない容量で、しかも突破マーク付きで残すことができるので、映像記録のためのシステム負担を軽減することができる。また、映像データが突破マーク付きのため、突破車両か否かを判定するための後処理作業を効率よく行うことができる。
【0146】
人、ごみの遮蔽による、車両検知装置遮蔽によって、撮影を開始することなく、車軸の検出をもって、すなわち車両進入を確定して記録を開始し、かつ最もベストな撮影位置から撮像を開始できるように、車頭遮蔽〜軸検知までを計時し、遡り記録を行うことができる。
【0147】
また、車頭の検知で撮影データの取り込みを開始し、車尾の検知で撮像データの記録を終了することにより、必要十分な期間の映像記録が可能となり、メモリ、主記憶装置の負担を軽減できる。
さらに、強行突破としてみなした理由、支払い区分の登録なく、車両発進した明細を保持しておくことで、撮像の正当性を補完できる。
【0148】
また、撮像する映像が強行突破車にほぼ限定できるため、その時刻の映像データに、強行突破マークをスーパーインポーズ記録することで、強行突破の瞬間を証拠映像として残すことができる。
つまり発生時刻、ナンバー、発生場所などの証拠能力のある情報を映像データにインポーズ記録して残すことで、後に、強行突破車両の利用者にその証拠映像を提示することで、通行料金の事後徴収をスムーズに行うことができる。
【0149】
さらに、収受員の支払い区分登録が、車両検知より遅れる可能性があるケース、回数券、緊急車、現金釣銭無しなどについては、擬似強行突破として映像記録するので、後の映像確認、収受員からの聞き取り確認備え、支払い区分登録情報、車両検知情報明細を保管管理し、かつ擬似強行突破の可能性が高い、支払い区分登録が連続して出現するパターンで、アラームなどをマーキングできる。
【0150】
なお、本願発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形してもよい。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の発明を構成できる。
【0151】
例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の一つの実施の形態の料金収受システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の料金収受システムにおいて出口車線に設置された機器の配置図である。
【図3】この料金収受システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】証拠情報がインポーズ記録された映像データの一例を示す図である。
【図5】車両の正常な通行状態を示す順序パターンの一例を示す図である。
【図6】疑義の弱い順序パターンの一例を示す図である。
【図7】疑義の強い順序パターンの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0153】
1…ブース、11…車両前部撮影用カメラ、12…車両後部撮影用カメラ、13…車両外縁検知ユニット、14…発光部、15…受光部、16…踏板、17…車軸検知ユニット、18…車両検知及び車種判別装置、20…料金収受機、21…車線制御装置、22…メモリ、23…制御ユニット、26…操作表示部、27…メモリ、28…制御部、29…警報部、30…映像記録ユニット、31…メモリ、32…主記憶装置、33…記録制御ユニット、A…車両、X…車両進行方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを出力する撮像装置と、
前記銅が映像データを記憶可能な記憶部と、
前記車線内の所定位置に配置され、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行う通行処理手段と、
前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設され、前記車両の外縁と前記車両の車軸とを検出する車両検出手段と、
前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記記憶部に記憶中の映像データに強行突破の証拠となる証拠情報を付加し、前記車両の後端が検知されたときに前記記憶部への映像データの記憶を停止する記録制御手段と
を具備することを特徴とする料金収受システム。
【請求項2】
車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを出力する撮像装置と、
前記映像データを記憶可能な一時記憶部と、
前記映像データを保存可能なデータ保存装置と、
前記車線内の所定位置に配置され、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行う通行処理手段と、
前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設され、前記車両の外縁と前記車両の車軸とを検出する車両検出手段と、
前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記一時記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記一時記憶部に記憶中の映像データより車両先端が映された静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加する付加手段と、
前記車両検知手段により前記車両の後端が検知されたときに、前記記憶部への映像データの記憶を停止し、前記付加手段により証拠情報が付加された静止画像を含む映像データを前記一時記憶部から読み出して前記データ保存装置に保存する記録制御手段と
を具備することを特徴とする料金収受システム。
【請求項3】
前記車両検知手段により検出された前記車両の外縁と車軸とから車両の車種を判別する車種判別手段と、
前記車種判別手段により判別された車種を含む車両の情報が登録可能な車両管理テーブルと、
前記車種判別手段により判定された車両の情報を前記車両管理テーブルに順次登録し、前記車線に入退出する車両の状況を管理する車両管理手段と、
前記通行処理手段により通行処理された車両の情報と前記車両管理テーブルに登録された退出車両の車両情報との対応を示す順序パターンが、予め設定された、ずれ検出用の順序パターンに合致するか否かによって前記車線内の車両管理ずれの有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により車両管理ずれがあるものと判定された場合、所定のタイミングで前記車両管理テーブルに登録された車両の情報をリセットするリセット手段と
を具備することを特徴とする請求項1または2いずれか記載の料金収受システム。
【請求項4】
車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを撮像装置が出力するステップと、
前記車線内の所定位置に配置された通行処理手段が、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行うステップと、
前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設された車両検出手段が、前記車両の先端を検出するステップと、
前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの前記記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、記録制御手段が、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記記憶部に記憶中の映像データに強行突破の証拠となる証拠情報を付加し、前記車両の後端が検知されたときに前記記憶部への映像データの記憶を停止するステップと
を有することを特徴とする料金収受方法。
【請求項5】
車線内を前方および・または後方より撮影し、タイムスタンプ付きの映像データを撮像装置が出力するステップと、
前記車線内の所定位置に配置された通行処理手段が、前記車線に進入した車両に関する通行処理を無線または収受員操作で行うステップと、
前記車線内の前記通行処理手段の設置位置よりも進んだ位置に配設された車両検出手段が、前記車両の先端を検出するステップと、
前記車両検知手段により前記車両の先端が検知されたときに、前記撮像装置から入力された映像データの一時記憶部への記憶を開始すると共に、その時点で前記通行処理手段による前記車両の通行処理が未完了の場合、付加手段が、前記車両検出手段により車軸が検知された時点から所定時間遡って前記一時記憶部に記憶中の映像データより車両先端が映された静止画像を抽出し、その静止画像に不正突破の証拠となる証拠情報を付加し、その後、前記車両検知手段により前記車両の後端が検知されたときに、記録制御手段が、前記記憶部への映像データの記憶を停止し、前記付加手段により証拠情報が付加された静止画像を含む映像データを前記一時記憶部から読み出してデータ保存装置に保存するステップと
を有することを特徴とする料金収受方法。
【請求項6】
前記車両検知手段により検出された前記車両の外縁と車軸とから車種判別手段が車両の車種を判別するステップと、
前記車種判別手段により判定された車両の情報を、車両管理手段が車両管理テーブルに順次登録し、前記車線に入退出する車両の状況を管理するステップと、
前記通行処理手段により通行処理された車両の情報と前記車両管理テーブルに登録された退出車両の車両情報との対応を示す順序パターンが、予め設定された、ずれ検出用の順序パターンに合致するか否かによって判定手段が前記車線内の車両管理ずれの有無を判定するステップと、
前記判定手段により車両管理ずれがあるものと判定された場合、リセット手段が、所定のタイミングで前記車両管理テーブルに登録された車両の情報をリセットするステップと
を有することを特徴とする料金収受方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−197738(P2008−197738A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−29500(P2007−29500)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】