説明

新規な複素環式オキシム誘導体、それらの製造方法及び血糖降下剤又は脂質低下剤としてのそれらの使用

本発明は、式(I)で示される化合物、及びそれらの血糖降下剤又は脂質低下剤としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な複素環式オキシム化合物、それらの製造方法及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【0002】
本発明に記載された化合物は、新規であり、特に興味深い薬理学的特性を有し、つまりそれらは、優れた血糖降下剤及び脂質低下剤である。
【0003】
インスリンの分泌を促し、末梢の標的組織でのその作用を促進させるよう設計された多数の経口血糖降下化合物が、市場に導入されているにもかかわらず、インスリン非依存性II型糖尿病の処置は、依然として不十分である。
【0004】
この10年間に、チアゾリジンジオン構造を有するあるクラスの化合物(US5089514、US5306726)が、インスリン非依存性II型糖尿病を有する動物モデルの標的末梢組織(骨格筋、肝臓、脂肪組織)でのインスリンへの感受性を促進することにより、著しい抗糖尿病活性を示した。それらの化合物は、また同じ動物モデルにおけるインスリンのレベル及び脂質のレベルも低下させ、インビトロでの前脂肪細胞系から脂肪細胞系への分化を誘導する(A. Hiragun et al., J. Cell. Physiol., 1988, 134, 124-130; R.F. Kleitzen et al., Mol. Pharmacol., 1992, 41, 393-398)。前脂肪細胞系をチアゾリジンジオンであるロシグリタゾンで処置することによって、aP2及びアジプシンなど脂質代謝の特異的遺伝子の発現と、グルコース輸送物質GLUT1及びGLUT4の発現とが誘導されたことから、インビボで観察されたチアゾリジンジオンの効果が、脂肪組織によって仲介し得ることが示唆された。その特異的効果は、核転写因子:≪ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ≫(PPAR γ2)の刺激によって得られる。そのような化合物は、脂肪組織又は骨格筋などの末梢組織内のインスリンに対する感受性を回復させることができる(J. E. Gerich, New Engl. Med., 19, 321, 1231-1245)。
【0005】
しかし、チアゾリジンジオン構造を有する化合物(トログリタゾン、ロシグリタゾン)は、ヒトにおいて、副作用、特に肝障害を示した(Script No. 2470, 1999, Sept. 8th, 25)。
【0006】
多数の血糖降下剤は顕著な副作用(肝臓、心臓、造血系)を有するため、インスリン非依存性II型糖尿病の処置でのそれらの長期使用を制限している。
【0007】
毒性が低くかつ長期にわたり活性のある新規な治療剤の開発が、この病気において絶対的に必要とされている。
【0008】
その上、高脂血症が、糖尿病で観察されることが多い(Diabetes Care, 1995, 18 (supplement 1), 86/8/93)。高血糖症と高脂血症とが共存することによって、糖尿病における心臓血管疾患のリスクが上昇する。高血糖症、高脂質血症及び肥満症は、大量の食料摂取及び慢性的運動不足による顕著な現代の病状となった。
【0009】
それらの病状の頻度が高まったことで、そのような障害に活性のある新規な治療剤の開発が求められ、チアゾリジンジオンで観察された副作用を回避しながら、優れた血糖降下及び脂質低下活性を有する化合物は、結果的に、それらの病状の治療及び/又は予防において非常に有利であり、特に、末梢のインスリン抵抗性を低下させ、グルコース調節を正常化するため、インスリン非依存性II型糖尿病の処置において特に必要とされている。
【0010】
それらが新規であるという事実に加えて、本発明の化合物は、上記の薬理学的基準に適合し、かつ優れた血糖降下剤及び脂質低下剤である。
【0011】
本発明は、より特別には、式(I):
【0012】
【化16】

【0013】
{式中、
・ Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
・ Aは、CH基が、場合により、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子によるか、又はNR基(ここで、Rは、水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基を表す)によるか、又はフェニレンもしくはナフチレン基により置き換えられてもよい、(C〜C)アルキレン鎖を表し、
・ R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキニル基、アリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキニル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基、(C〜C)シクロアルキル基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよい(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基、又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル基を表し、
・ R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子あるいはR、OR又はNRR′基(ここで、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキニル基、アリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキニル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基、(C〜C)シクロアルキル基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよい(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基、又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル基を表す)を表すか、
あるいはRとRは、それらが隣接する2個の炭素原子に結合されている場合、それらに結合する炭素原子と一緒になって、5もしくは6個の環員を含み、場合により酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成し、
・ Bは、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基を表し、それらの基は:
◆ 式(II):
【0014】
【化17】

【0015】
[式中、
*Rは、基:
【0016】
【化18】

【0017】
(式中、Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記に定義されたとおりである)を表し、
*そしてRは、アリール基、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を含み直鎖状又は分岐鎖状でもよいアリールアルキル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を含み直鎖状又は分岐鎖状でもよいヘテロアリールアルキル基、CN、テトラゾール、
【0018】
【化19】

【0019】
(式中、Zは前記に定義されたとおりであり、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記定義と同じ意味を有してもよい)を表す]で示される基により置換されているか、又は
◆ 基R[Rは、CN、テトラゾール、以下の基:
【0020】
【化20】

【0021】
(式中、Zは前記に定義されたとおりであり、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記定義と同じ意味を有してもよく、nは0、1、2、3、4、5又は6を表し、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基を表し、ここで、R及びRは、同時に水素原子を表すことはできない)を表す]によって置換されているか、
あるいは、Bは、式(II)で示される基、又は前記に定義されたとおりの基Rを表し、
そして、以下であることが理解される:
* オキシムR−C(=N−OR)−は、Z配置又はE配置を有してもよく、
* アリールは、フェニル、ナフチル又はビフェニル基を意味すると理解され、ここで、これらの基は場合により部分的に水素化されていてもよく、
* ヘテロアリールは、5〜10個の環員を含む任意の単環式又は二環式芳香族基を意味すると理解され、二環式へテロアリール基である場合には場合により環の一つが部分的に水素化されていてもよく、そして酸素、窒素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含んでおり、
ここで、そのように定義されているアリール及びヘテロアリール基は、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アシル、アロイル、NR(ここで、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す)、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、及びハロゲン原子から選択される1〜3個の同一又は異なる基で場合により置換されてもよい}で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびにその薬学的に許容される酸又は塩基との付加塩に関する。
【0022】
薬学的に許容される酸としては、非限定的に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸、シュウ酸等が挙げられる。
【0023】
薬学的に許容される塩基としては、非限定的に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、tert-ブチルアミン等が挙げられる。
【0024】
好ましくは、基R−C(=N−OR)−は、b又はcの位置にある。
【0025】
及びRの好ましい基は、水素原子である。
【0026】
好ましくは、Aは、CH基がヘテロ原子で、より特別には酸素原子で置き換えられてもよいアルキレン鎖を表す。
【0027】
本発明は、より特別には、Aがエチレンオキシ基を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0028】
好ましいR基は、水素原子、又は例えばメチル基などのアルキル基である。
【0029】
は、有利には、非置換であるか、又はアルキル、アルコキシ、及びハロゲン原子などの基から選択される一つ若しくはそれ以上の置換基で置換されたフェニル基を表し、更に特別には、Rは非置換のフェニル基を表す。
【0030】
好ましい基Bは、アルキル又はアルケニル基であり、より特別には、
基:
【0031】
【化21】

【0032】
(式中、Rx、Ry及びRzは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ:水素原子;又はアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、もしくはヘキシル基など;ポリハロアルキル基、例えばトリフルオロメチルもしくはトリフルオロエチル基など;又はフェニルもしくはベンジル基を表す)により置換されたアルキル基である。
【0033】
本発明は、より特別には、Bが、
【0034】
【化22】

【0035】
で示される基(式中、Rx及びRyは、前記に定義されたとおりである)で置換された、アルキル又はアルケニル基を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0036】
さらに有利には、Bは、
基:
【0037】
【化23】

【0038】
(式中、n及びRは前記に定義されたとおりである)を表す。
【0039】
よりさらに特別には、Bは、
基:
【0040】
【化24】

【0041】
(式中、R及びRは前記に定義されたとおりである)を表す。
【0042】
本発明は、非常に有利には:
Xが、酸素原子又は硫黄原子を表し、
Aが、
【0043】
【化25】

【0044】
で示される鎖を表し、
及びRが、同時に水素原子を表し、
が、水素原子又はアルキル基を表し、
が非置換のフェニル基を表し、
Bが、
基:
【0045】
【化26】

【0046】
(式中、R及びRは、前記に定義されたとおりである)を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0047】
よりさらに特別に、本発明は、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
* 3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}−エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
* 3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−プロパン酸エチル、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、
* 3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}−エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸、
* 3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、
* 2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸
である、式(I)で示される化合物に関する。
【0048】
本発明の好ましい化合物のエナンチオマー、ジアステレオマー、及び薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩は、本発明の不可欠な部分を形成する。
【0049】
本発明は、また、式(I)で示される化合物の製造方法であって、
式(III):
【0050】
【化27】

【0051】
(式中、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を出発物質として使用し、これを、
式(IV):
【0052】
【化28】

【0053】
(式中、A、B、R及びRは、式(I)で定義されたとおりであり、Halはハロゲン原子を表す)で示される化合物と、塩基性媒体中で縮合させて、
式(V):
【0054】
【化29】

【0055】
(式中、R、R、R、A、B及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を得て、これを、Rが式(I)で定義されたとおりである式RO−NHで示される化合物の作用に付して、
式(I):
【0056】
【化30】

【0057】
で示される化合物を得て、
これを、従来の分離技術に従って精製してもよく、所望であれば薬学的に許容される酸又は塩基との付加塩に変換し、そして場合により従来の分離技術により異性体に分離することを特徴とする方法に関する。
【0058】
有益な変法は、式(I)で示される化合物の製造方法であって、
式(III):
【0059】
【化31】

【0060】
(式中、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を出発物質として使用し、これを、Rが式(I)で定義されたとおりである式RO−NHで示される化合物と縮合させて、
式(VI):
【0061】
【化32】

【0062】
(式中、R、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を得て、これを、
式(IV):
【0063】
【化33】

【0064】
(式中、A、B、R及びRは、式(I)で定義されたとおりであり、Halはハロゲン原子を表す)で示される化合物と塩基性媒体中で縮合させて、
式(I):
【0065】
【化34】


で示される化合物を得て、
これを、従来の分離技術に従って精製してもよく、所望であれば薬学的に許容される酸又は塩基との付加塩に変換し、そして場合により従来の分離技術により異性体に分離することを特徴とする方法に関する。
【0066】
式(III)で示される化合物は、市販されている製品か、あるいは従来の化学反応によって当業者が容易に入手可能であるか、あるいは文献に記載されている。
【0067】
本発明の化合物は、非常に価値のある薬理学的特性を有する。
【0068】
その化合物は、血糖レベルを低下させることにおいて特に優れた活性を示す。そのような特性の結果として、それらは高血糖や異脂肪血症の治療及び/又は予防において、より特別にはインスリン非依存性II型糖尿病、グルコース不耐性、X症候群に関連する障害(高血圧、肥満症、インスリン抵抗性、動脈硬化、高脂血症を含む)、冠動脈疾患及び他の心臓血管疾患(動脈性高血圧、心不全、静脈不全を含む)、腎臓障害(糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症を含む)、網膜症、内皮細胞の活性化に関連する障害、乾癬、多嚢性卵巣症候群、痴呆、糖尿病合併症、ならびに骨粗しょう症の処置において治療的に用いることができる。
【0069】
それらは、痴呆における認知機能を改善するため、及び糖尿病の合併症、腸の炎症性障害、筋緊張性ジストロフィー、膵臓炎、動脈硬化、黄色腫のために、アルドースリダクターゼ阻害剤として用いることができる。
【0070】
これらの化合物の活性は、I型糖尿病、高トリグリセリド血症、X症候群、インスリン抵抗性、糖尿病における異脂肪血症、高脂血症、高コレステロール血症、動脈性高血圧、心不全及び心臓血管疾患、特にアテローム性動脈硬化を含む他の疾患の治療及び/又は予防にも推奨される。
【0071】
その化合物は、更に、食欲の調節、特に肥満症、食欲不振、過食症及び拒食症などの疾患に罹った対象における食事摂取量調節の使用のために指示される。
【0072】
したがって、その化合物は、高脂血症、高血糖症、骨粗しょう症、グルコース不耐性、インスリン抵抗性、又はインスリン抵抗性が二次的な生理病理学的機構である障害に有利な作用を有し、高コレステロール血症、肥満症の予防又は治療に使用することが可能である。
【0073】
それらの化合物の使用は、総コレステロール、体重、レプチン抵抗性、血漿グルコース、トリグリセリド、LDL、VLDLおよび血漿遊離脂肪酸を低下させることができる。化合物は、HMG CoAリダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコール、GLP1、メトホルミン、ビグアナイド又はグルコース再吸収阻害剤と併用することができ、一緒に、又は異なる時に投与され、処置された患者において相乗的に作用することができる。
【0074】
それらは、癌疾患、特に乳癌又は結腸癌などのホルモン依存性癌に活性を更に呈し、そのような疾患に関係する血管形成プロセスに対する阻害効果も有する。
【0075】
本発明に係る医薬組成物としては、より特別に、経口、非経口、経鼻、経皮、経腸、舌下、眼内又は呼吸器投与に適したもの、特に錠剤又は糖衣剤、舌下錠、サシェ、パケット、ゼラチンカプセル剤、グロッセ、ロゼンジ、坐剤、クリーム、軟膏、皮膚用ゲル、および内服アンプル又は注射用アンプルが挙げられる。
【0076】
投与量は、患者の性別、年齢および体重、投与経路、治療指示又は任意の関連する処置の性質に応じて変動し、1回又はこれ以上の投与で24時間あたり0.1mg〜1gの範囲内である。
【0077】
本発明は、肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防における使用のための医薬組成物を得るための、前記に定義した式(I)で示される複素環式化合物と、酸化防止剤との新規な組み合わせに関する。
【0078】
本発明に係る酸化防止剤は、より特別には、抗フリーラジカル剤もしくはフリーラジカル捕捉剤、抗脂質過酸化剤、キレート剤、又はグルタチオン、ビタミンCもしくはビタミンEなどの内在の酸化防止剤を再生成可能な薬剤、及びまたその薬学的に許容される酸もしくは塩基との付加塩である。
【0079】
本発明に係る組み合わせの酸化防止剤は、より好ましくはユビキノン又はコエンザイムQ10などのキノン化合物で代表され、フリーラジカル捕捉剤として作用するだけでなくビタミンEを再生成することも可能である。
【0080】
本発明に係る好ましい組み合わせは、3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸とコエンザイムQ10である。
【0081】
さらに、本発明に係る組み合わせは、全く驚くべき薬理学的特性を有する:出願人は、実に、組み合わせを成す2つの化合物との間には相乗作用が存在することを立証し、摂取される体脂肪を非常に顕著に減少させ、したがってこれは肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防に有用である。
【0082】
合衆国においては、20%の男性及び25%の女性が肥満症に罹っている。30に等しいもしくはそれより高いボディー・マス・インデックス(BMI=体重(kg)/身長(m2))を有する患者は肥満症であると考えられる(Int. J. Obes., 1998, 22, 39-47; Obesity Lancet, 19997, 350, 423-426)。肥満症(BMI≧30)及び体重過多(25<BMI<30)は、種々の原因を持つ可能性がある:それらは食物摂取制限の撤廃の後、ホルモン障害の後、又は処置の投与の後に、生じうる:スルホニルウレアによるII型糖尿病の処置は、患者の体重を増加させる。同様に、I型(インスリン依存性の)糖尿病においては、インスリン治療もまた患者の体重増加を引き起こす(In Progress in Obesity Research, 8th International Congress on Obesity, 1999, 739-746; Annals of Internal Medicine, 1998, 128, 165-175)。
【0083】
肥満症及び体重過多は、心臓血管疾患の確立されたリスク因子である:それらは、インスリン抵抗性、異脂肪血症、及び大血管性の疾患(腎障害、網膜症、血管障害)の表面化の素因となるため、脳血管の事故及びインスリン非依存性の糖尿病のリスクの著しい増加に関連付けられている。更なる病理は、肥満症又は体重過多の結果である:特に挙げられるのは、小胞結石、呼吸器機能障害、癌のいくつかの型、及び重篤な肥満症である場合には、早期の死がある(N. Engl. J. Med., 1995, 333, 677-385; JAMA, 1993, 270, 2207-2212)。
【0084】
本発明に係る組み合わせは、体重減少の達成を可能にし、たとえ緩やかであっても肥満症に関連する全てのリスク因子を著しく低下させる(Int. J. Obes., 1997, 21, 55-9; Int. J. Obes., 1992, 21, S5-9)。
【0085】
したがって、本発明に係る組み合わせは、肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防に有用であることが認められる。
【0086】
したがって、本発明は、式(I)で示される化合物と酸化防止剤との組み合わせを、肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るために使用することに関する。
【0087】
特に、本発明に係る組み合わせは、I型又はII型糖尿病の処置などの治療的処置により引き起こされる、肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防に有用である。
【0088】
したがって、本発明は、式(I)で示される化合物と酸化防止剤との組み合わせを、I型又はII型糖尿病の処置などの治療的処置により引き起こされる、肥満症及びボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことで特徴付けられる体重過多の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るために使用することに関する。
【0089】
本発明は、また、上記に定義されるような式(I)で示される化合物と酸化防止剤との組み合わせを、一つ又はそれ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わされて含む医薬組成物に関する。
【0090】
本発明に係る医薬組成物としては、より特別に、経口、非経口又は経鼻投与に適したもの、錠剤又は糖衣剤、舌下錠、ゼラチンカプセル剤、ロゼンジ、坐剤、クリーム、軟膏、皮膚用ゲル等が挙げられる。
【0091】
特に、本発明は、前記に定義した式(I)で示される化合物及びコエンザイムQ10又はビタミンEなどの酸化防止剤を、一つ又はこれ以上薬学的に許容される賦形剤と組み合わされて含む医薬組成物に関する。
【0092】
使用される投与量は、患者の性別、年齢および体重、投与経路、治療指示又は任意の関連する処置の性質に応じて変動し、組み合わせの各構成要素は、1回又はこれ以上の投与で24時間あたり0.1mg〜1gの範囲内である。
【0093】
以下の調製例及び実施例は本発明を説明するものであるが、いかなるようにも本発明を限定するものではない。
【0094】
調製例1:7−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
工程A:7−ベンゾイル−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
安息香酸を7.4g、次に4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン10gをポリリン酸100gに加えた。機械による撹拌をしながら、混合物を160℃で6時間加熱した。
次に溶液を加水分解し、沈殿物を吸引濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次に無水アルコールで洗浄した。得られた個体をトルエンから再結晶して、標記の化合物をベージュの粉末として得た。
融点:211〜213℃
【0095】
工程B:7−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
メタノール40mlに、工程Aで得られた化合物5g、次にメトキシルアミン塩酸塩3g及びピリジン5.7gを溶解した。混合物を撹拌しながら、4時間加熱還流した。加熱を停止した後、生成物を放置して沈殿させた。沈殿物を濾過し、これが標記の化合物の「E」異性体に対応する。濾液を加水分解し、3N HClを用いて酸性にし、標記の化合物の「Z」異性体に対応する沈殿物を濾過した。
融点:214〜216℃(「E」異性体)
138〜140℃(「E」と「Z」の混合物:72/28%)
【0096】
調製例2:6−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
工程A:6−ベンゾイル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
安息香酸を8.2g、次に2H−[1,4]−ベンゾオキサジン−3−オン10gをポリリン酸100gに加えた。機械による撹拌をしながら、混合物を160℃で6時間加熱した。
次に溶液を加水分解し、沈殿物を吸引濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次に無水アルコールで洗浄した。得られた個体をトルエンから再結晶して、標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:154〜156℃
【0097】
工程B:6−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
メタノール40mlに、工程Aで得られた化合物5g、次にメトキシルアミン塩酸塩3g及びピリジン5.7gを溶解した。混合物を撹拌しながら、4時間加熱還流した。加熱を停止した後、濾液を加水分解し、3N HClを用いて酸性にし、標記の化合物に対応する沈殿物を濾過した。
融点:147〜149℃
【0098】
調製例3:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例1の工程Aにおいて得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム1gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−エトキシプロパン酸エチル(1.67g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
【0099】
調製例4:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
調製例1の工程Aにおいて得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム1gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル(1.97g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
【0100】
調製例5:3−{4−[2−(6−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例2の工程Aにおいて得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム1.1gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−エトキシプロパン酸エチル(1.78g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。
次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
【0101】
調製例6:6−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
工程A:6−ベンゾイル−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
工程B:6−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
手順は、調製例2と同様であり、2H−[1,4]−ベンゾオキサジン−3−オンを2H−[1,4]−ベンゾチアジン−3−オンで置き換えた。
【0102】
調製例7:7−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
工程A:7−ベンゾイル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
工程B:7−{[メトキシイミノ]フェニルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
手順は、調製例1と同様であり、4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オンを4H−[1,4]−ベンゾオキサジン−3−オンで置き換えた。
【0103】
調製例8:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は、調製例5と同様であり、調製例2の工程Aで得られた生成物を調製例6の工程Aで得られた生成物で置き換えた。
【0104】
調製例9:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は、調製例4と同様であり、調製例1の工程Aで得られた生成物を調製例6の工程Aで得られた生成物で置き換えた。
【0105】
調製例10:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は、調製例3と同様であり、調製例1の工程Aで得られた生成物を調製例7の工程Aで得られた生成物で置き換えた。
【0106】
調製例11:3−{4−[2−(7−ベンゾイル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は、調製例4と同様であり、調製例1の工程Aで得られた生成物を調製例7の工程Aで得られた生成物で置き換えた。
【0107】
実施例1:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例1で得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム0.92gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−エトキシプロパン酸エチル(1.51g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。
次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 66.17 6.09 4.98
実測値 65.58 6.28 4.71
【0108】
実施例2:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
調製例1で得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム0.91gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル(1.78g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。
次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を緑色の油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 60.38 5.07 4.54
実測値 60.79 5.25 4.34
【0109】
実施例3:3−{4−[6−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例2で得られた化合物1gを、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、次に炭酸カリウム1gを加え、80℃で1時間撹拌した。3−[4−(2−クロロエトキシ)フェニル]−2−エトキシプロパン酸エチル(1.59g)を最少量のジメチルホルムアミドに溶解し、110℃で一晩撹拌した。
次にジエチルホルムアミドを蒸発し、続いて溶液を加水分解して酸性にした。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、有機相を蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を得た。
【0110】
実施例4:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例3で得られた化合物1gを、エタノール20mlに溶解し、次にヒドロキシルアミン塩酸塩0.4g及びピリジン0.6gを加えた。混合物を撹拌しながら、4時間加熱還流した。
混合物を加水分解し、3N HClを用いて酸性にし、溶液を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 65.67 5.88 5.11
実測値 65.85 6.27 5.63
【0111】
実施例5:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
調製例4で得られた化合物1gを、エタノール20mlに溶解し、次にヒドロキシルアミン塩酸塩0.36g及びピリジン0.5gを加えた。混合物を撹拌しながら、4時間加熱還流した。
混合物を加水分解し、3N HClを用いて酸性にし、溶液を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を緑色がかった油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 59.79 4.85 4.65
実測値 60.08 5.13 4.28
【0112】
実施例6:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
調製例5で得られた化合物1gを、エタノール20mlに溶解し、次にヒドロキシルアミン塩酸塩0.41g及びピリジン0.6gを加えた。混合物を撹拌しながら、4時間加熱還流した。
混合物を加水分解し、3N HClを用いて酸性にし、溶液を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、蒸発した。残渣を、トルエンと酢酸エチル(8/2)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を油状物として得た。
【0113】
実施例7:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
実施例4で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.13gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物をベージュの粉末として得た。
融点:74〜76℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 64.60 5.42 5.38
実測値 64.32 5.89 5.02
【0114】
実施例8:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
実施例1で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.13gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を黄色がかった粉末として得た。
融点:77〜79℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 65.15 5.66 5.23
実測値 65.33 5.90 5.57
【0115】
実施例9:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
実施例5で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.12gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を緑色の粉末として得た。
融点:85〜88℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 58.53 4.39 4.88
実測値 58.39 4.68 4.42
【0116】
実施例10:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
実施例2で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.11gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を緑色の粉末として得た。
融点:64〜66℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 59.18 4.62 4.76
実測値 59.53 4.31 4.54
【0117】
実施例11:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
実施例6で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.13gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物をベージュの粉末として得た。
融点:75〜76℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 66.66 5.59 5.55
実測値 66.53 5.31 5.34
【0118】
実施例12:3−{4−[6−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
実施例3で得られた化合物1gをテトラヒドロフラン/水の混合物(12/8ml)に溶解し、次に最少量の水に溶解した水酸化リチウム0.13gを加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。
次にテトラヒドロフランを蒸発し、続いて溶液を加水分解し、それから3N HClで酸性にした。次に酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過して、有機相の蒸発を行った。残渣を、ジクロロメタンとメタノール(95/5)を溶離液としたシリカゲルにより精製して、標記の化合物を黄色がかった粉末として得た。
融点:63〜65℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 67.17 5.83 5.40
実測値 67.53 6.11 5.34
【0119】
実施例13:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は実施例1と同様であり、調製例1で得られた化合物を調製例6で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 66.17 6.09 4.98
実測値 66.53 6.31 4.94
【0120】
実施例14:3−{4−[6−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は実施例2と同様であり、調製例1で得られた化合物を調製例6で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を黄色の油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 60.38 5.07 4.54
実測値 60.69 5.25 4.34
【0121】
実施例15:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は実施例1と同様であり、調製例1で得られた化合物を調製例7で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 68.12 6.27 5.12
【0122】
実施例16:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は実施例2と同様であり、調製例1で得られた化合物を調製例7で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を無色の油状物として得た。
微量元素分析:
% C H N
計算値 62.00 5.20 4.66
実測値 61.79 5.25 4.59
【0123】
実施例17:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[2,3]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は実施例4と同様であり、調製例3で得られた化合物を調製例8で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を黄色の粉末として得た。
融点:65〜66℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 65.67 5.88 5.11
実測値 65.89 5.60 5.75
【0124】
実施例18:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は実施例5と同様であり、調製例4で得られた化合物を調製例9で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:171〜173℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 59.79 4.85 4.65
実測値 60.01 5.07 4.38
【0125】
実施例19:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸エチル
手順は実施例4と同様であり、調製例3で得られた化合物を調製例10で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を黄色の粉末として得た。
融点:84〜86℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 67.66 6.06 5.26
実測値 67.33 6.41 4.90
【0126】
実施例20:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル
手順は実施例5と同様であり、調製例4で得られた化合物を調製例11で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:84〜86℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 61.43 4.98 4.78
実測値 61.08 5.29 4.51
【0127】
実施例21:3−{4−[6−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[2,3]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
手順は実施例8と同様であり、実施例1で得られた化合物を実施例13で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を黄色の粉末として得た。
融点:58〜61℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 65.03 5.83 5.23
実測値 65.13 5.61 5.34
【0128】
実施例22:3−{4−[6−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
手順は実施例10と同様であり、実施例2で得られた化合物を実施例14で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:66〜68℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 59.18 4.62 4.76
実測値 58.79 4.71 4.62
【0129】
実施例23:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[2,3]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
手順は実施例7と同様であり、実施例4で得られた化合物を実施例17で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物をベージュの粉末として得た。
融点:127〜130℃
【0130】
実施例24:3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
手順は実施例9と同様であり、実施例5で得られた化合物を実施例18で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:97〜99℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 58.53 4.39 4.88
実測値 58.39 4.68 4.72
【0131】
実施例25:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
手順は実施例8と同様であり、実施例1で得られた化合物を実施例15で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:54〜57℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 67.17 5.83 5.40
実測値 67.20 6.08 5.21
【0132】
実施例26:3−{4−[7−(メトキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
手順は実施例10と同様であり、実施例2で得られた化合物を実施例16で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を黄色の粉末として得た。
融点:61〜64℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 60.84 4.75 4.89
実測値 60.53 4.41 4.64
【0133】
実施例27:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸
手順は実施例7と同様であり、実施例4で得られた化合物を実施例19で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:95〜97℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 66.66 5.59 5.55
実測値 66.53 5.31 5.34
【0134】
実施例28:3−{4−[7−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)エトキシ]フェニル}−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸
手順は実施例9と同様であり、実施例5で得られた化合物を実施例20で得られた化合物で置き換えた。標記の化合物を白色の粉末として得た。
融点:86〜88℃
微量元素分析:
% C H N
計算値 60.22 4.51 5.02
実測値 59.86 4.74 4.81
【0135】
薬理学的試験
実施例A:急性毒性試験
マウス8匹(26±2g)を含む各群に経口投与した後、急性毒性を評価した。第1日目は規則的な時間間隔で、そして処置後2週間は1日1回、動物を観察した。LD50(動物の50%を死亡させる用量)を評価して、本発明の化合物の低毒性を実証した。
【0136】
実施例B:遺伝子モデルにおける有効性
実験動物の突然変異及び食餌法に対する異なる感受性を利用して、非インスリン依存性糖尿病と、肥満およびインスリン抵抗性に関連する高脂血症とを有する動物モデルが開発された。遺伝子モデルマウス(ob/ob)(Diabetes, 1982, 31(1), 1-6)およびZucker(fa/fa)ラットが、それらの疾患の生理病理学を理解して、新規な抗糖尿病化合物の有効性を検査するために様々な実験室で開発された(Diabetes, 1983, 32,830-838)。
【0137】
ob/obマウスにおける抗糖尿病および脂質低下効果
10週齢の雌ob/obマウス(Harlan)を、インビボ検査に用いた。動物を、25℃、12時間の明暗周期で飼育した。マウスは、初期に2g/lと高血糖症であった。動物を血糖値に関して無作為に選択し、6群を形成させた。腹腔内経路で検査される化合物を、ジメチルスルホキシド(10%)とSolutol(15%)との混合物に溶解し、2.5ml/kgの容量、10mg/kgで1日あたり2回、4日間投与した。経口投与によって、化合物を1%HECの2.5ml/kgの容量、30mg/kgで1日あたり2回、4日間投与して検査した。対照群には、処置群と同じ条件下で溶媒を投与した。最終投与後24時間目の血中の糖、トリグリセリド及びインスリン値を測定し、1日1回体重を測定することによって、生成物の活性を評価した。
【0138】
本発明の化合物は、血糖症、トリグリセリド血症及びインスリン血症を下げる非常に良好な効力を示した:例えば、実施例11の化合物を3mg/kg投与すると、血糖症を25%低減し、トリグリセリド血症を45%低減し、そしてインスリン血症を22%低減したが、体重変化は有意ではなかった。一方で、同じ条件下では、ロシグリタゾンは4日間で有意な増加を示した。更に、インビボ検査では、副作用は観察されなかった。
【0139】
実施例C:医薬組成物
それぞれが3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸(実施例11)を5mgの用量含む錠剤1000錠 5g
小麦澱粉 ................................................................. 20g
トウモロコシ澱粉 ......................................................... 20g
ラクトース ............................................................... 30g
ステアリン酸マグネシウム ................................................... 2g
シリカ ..................................................................... 1g
ヒドロキシプロピルセルロース ............................................... 2g
【0140】
実施例D:体重の変化
8〜12週齢の雄C57ブラック6ob/obマウスを使用した。1週間検疫を施した後、体重を測定し、体重に関して無作為に選択し、6つの同種群(開始時の体重には有意差はない)を形成した。体重を測定した後、評価対象である異なる組み合わせを7日間、1日1回腹腔内に注入した。溶解を向上するために65℃に加熱した、5%DMSO/15%Solutol/適量のHO溶液中で分子を注入した。さらに、溶液を注入前にあらかじめ加熱した。マウスを毎日計量し、7日間の処置の後に得た体重を記録した。
得られた結果は明確に以下を実証する:
− 式(I)で示される化合物と酸化防止剤との間の本発明に係る組み合わせは、肥満症のマウスの体重において有意な減少をもたらす、
− 組み合わせの2つの構成成分の間には、相乗効果があり、確認された体重減少は、単独で投与されたそれぞれの構成成分を使用した場合より組み合わせを使用した方が著しく大きかった。
【0141】
実施例E:医薬組成物
それぞれが3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸30mg及びコエンザイムQ1010mgの用量含む、錠剤100錠
3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸(実施例11) .................................................................... 3g
コエンザイムQ10 ......................................................... 1g
小麦澱粉 ................................................................ 20g
トウモロコシ澱粉 ........................................................ 20g
ラクトース .............................................................. 30g
ステアリン酸マグネシウム .................................................. 2g
シリカ .................................................................... 1g
ヒドロキシプロピルセルロース .............................................. 2g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


{式中、
・ Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
・ Aは、CH基が、場合により、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子によるか、又はNR基(ここで、Rは、水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基を表す)によるか、又はフェニレンもしくはナフチレン基により置き換えられてもよい、(C〜C)アルキレン鎖を表し、
・ R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキニル基、アリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキニル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基、(C〜C)シクロアルキル基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよい(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基、又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル基を表し、
・ R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子あるいはR、OR又はNRR′基(ここで、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキニル基、アリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいアリール−(C〜C)アルキニル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキル基、アルケニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルケニル基、アルキニル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよいヘテロアリール−(C〜C)アルキニル基、(C〜C)シクロアルキル基、アルキル部分が直鎖状もしくは分岐鎖状でもよい(C〜C)シクロアルキル−(C〜C)アルキル基、又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル基を表す)を表すか、
あるいはRとRは、それらが隣接する2個の炭素原子に結合されている場合、それらに結合する炭素原子と一緒になって、5もしくは6個の環員を含み、場合により酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成し、
・ Bは、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルケニル基を表し、それらの基は:
◆ 式(II):
【化2】


[式中、
* Rは、基:
【化3】


(式中、Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記に定義されたとおりである)を表し、
*そしてRは、アリール基、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を含み直鎖状又は分岐鎖状でもよいアリールアルキル基、ヘテロアリール基、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を含み直鎖状又は分岐鎖状でもよいヘテロアリールアルキル基、CN、テトラゾール、
【化4】


(式中、Zは前記に定義されたとおりであり、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記定義と同じ意味を有してもよい)を表す]で示される基によって置換されているか、又は
◆ 基R[Rは、CN、テトラゾール、以下の基:
【化5】


(式中、Zは前記に定義されたとおりであり、R及びR′は、同一又は異なっていてもよく、前記定義と同じ意味を有してもよく、nは0、1、2、3、4、5又は6を表し、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基を表し、ここで、R及びRは、同時に水素原子を表すことはできない)を表す]によって置換されているか、
あるいは、Bは、式(II)で示される基、又は前記に定義されたとおりの基Rを表し、
そして、以下であることが理解される:
* オキシムR−C(=N−OR)−は、Z配置又はE配置を有してもよく、
* アリールは、フェニル、ナフチル又はビフェニル基を意味すると理解され、ここで、これらの基は場合により部分的に水素化されていてもよく、
* ヘテロアリールは、5〜10個の環員を含む任意の単環式又は二環式芳香族基を意味すると理解され、二環式へテロアリール基である場合には場合により環の一つが部分的に水素化されていてもよく、そして酸素、窒素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含んでおり、
ここで、そのように定義されているアリール及びヘテロアリール基は、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)ポリハロアルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アシル、アロイル、NR(ここで、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、直鎖状もしくは分岐鎖状(C〜C)アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す)、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、及びハロゲン原子から選択される1〜3個の同一又は異なる基で場合により置換されてもよい}で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項2】
基R−C(=N−OR)−がb又はcの位置にある請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項3】
及びRが水素原子を表す請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項4】
Aがエチレンオキシ基を表す請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項5】
が水素原子を表す請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項6】
がアルキル基を表す請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項7】
が非置換又は置換されたフェニル基を表す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項8】
Bが、下記基:
【化6】


(式中、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す)で置換されているアルキル基を表す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項9】
Bが、下記基:
【化7】


(式中、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す)を表す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項10】
2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸エチル、2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−プロパン酸エチル、2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、2−エトキシ−3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、3−[4−(2−{7−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸、3−[4−(2−{7−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル}エトキシ)フェニル]−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロパン酸、2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸、2−エトキシ−3−[4−(2−{6−[(メトキシイミノ)(フェニル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル}エトキシ)フェニル]プロパン酸である、請求項1記載の式(I)の化合物、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項11】
請求項1記載の式(I)で示される化合物の製造方法であって、
式(III):
【化8】


(式中、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を出発物質として使用し、これを、
式(IV):
【化9】


(式中、A、B、R及びRは、式(I)で定義されたとおりであり、Halはハロゲン原子を表す)で示される化合物と、塩基性媒体中で縮合させて、
式(V):
【化10】


(式中、R、R、R、A、B及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を得て、これを、Rが式(I)で定義されたとおりである式RO−NHで示される化合物の作用に付して、
式(I):
【化11】


で示される化合物を得て、
これを、従来の分離技術に従って精製してもよく、所望であれば薬学的に許容される酸又は塩基との付加塩に変換し、そして場合により従来の分離技術により異性体に分離することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(III):
【化12】


(式中、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を出発物質として使用し、これを、Rが式(I)で定義されたとおりである式RO−NHで示される化合物と縮合させて、
式(VI):
【化13】


(式中、R、R及びXは、式(I)で定義されたとおりである)で示される化合物を得て、これを、
式(IV):
【化14】


(式中、A、B、R及びRは、式(I)で定義されたとおりであり、Halはハロゲン原子を表す)で示される化合物と塩基性媒体中で縮合させて、
式(I):
【化15】


で示される化合物を得て、
これを、従来の分離技術に従って精製してもよく、所望であれば薬学的に許容される酸又は塩基との付加塩に変換し、そして場合により従来の分離技術により異性体に分離することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物のうち少なくとも一つ又は薬学的に許容される酸若しくは塩基とのその付加塩を、活性成分として、単独で又は一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される賦形剤との組み合わせで含む医薬組成物。
【請求項14】
高血糖、異脂肪血症の治療及び/又は予防のための医薬の製造における使用のための、より特別にはインスリン非依存性II型糖尿病、インスリン抵抗性、グルコース不耐性、シンドロームXに関連する疾患、冠動脈疾患及び他の心血管疾患、腎臓疾患、網膜症、内皮細胞の活性化に関連する疾患、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群、認知症、骨粗鬆症、腸の炎症疾患、筋緊張性ジストロフィー、膵炎、動脈硬化症、黄色腫の治療における使用のための、そしてまたがん症状、特に乳がん及び大腸がんなどのホルモン依存性のがんはもとよりI型糖尿病、肥満症、食欲の制御、食欲不振、過食症、拒食症の治療又は予防における使用のための、そして血管新生抑制剤としての使用のための、請求項13記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物と酸化防止剤とを含む組み合わせ。
【請求項16】
式(I)で示される化合物が、3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸、そのエナンチオマー及びジアステレオマー、ならびに薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩である、請求項15記載の組み合わせ。
【請求項17】
酸化防止剤がコエンザイムQ10である、請求項15又は16記載の組み合わせ。
【請求項18】
酸化防止剤がビタミンEである、請求項15又は16記載の組み合わせ。
【請求項19】
3−{4−[6−(ヒドロキシイミノフェニル)メチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−イル)エトキシ]フェニル}−2−エトキシプロパン酸とコエンザイムQ10である、請求項15又は16記載の組み合わせ。
【請求項20】
活性成分として請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせを、単独で又は一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される賦形剤との組み合わせで含む医薬組成物。
【請求項21】
肥満症の治療及び/又は予防のための医薬の製造における使用のための、請求項20記載の医薬組成物。
【請求項22】
ボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことを特徴とする体重過多の治療及び/又は予防のための医薬の製造における使用のための、請求項20記載の医薬組成物。
【請求項23】
肥満症の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。
【請求項24】
治療的処置により引き起こされる肥満症の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。
【請求項25】
I型又はII型糖尿病の処置により引き起こされる肥満症の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。
【請求項26】
ボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことを特徴とする体重過多の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。
【請求項27】
治療的処置により引き起こされる、ボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことを特徴とする体重過多の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。
【請求項28】
I型又はII型糖尿病の処置により引き起こされる、ボディー・マス・インデックスが25より高く30より低いことを特徴とする体重過多の治療及び/又は予防を意図した医薬組成物を得るための、請求項15〜19のいずれか一項記載の組み合わせの使用。

【公表番号】特表2008−528561(P2008−528561A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552680(P2007−552680)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000175
【国際公開番号】WO2006/079720
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【Fターム(参考)】