説明

新規微生物コンソーシア及び固形有機物の液化のためのその使用

【課題】生物学的方法による固形有機物の液化のための新規な方法を提供する。
【解決手段】固形有機物を、発酵微生物のコンソーシアを含む嫌気性処理水を用いて加水分解することができ、すなわち、利用可能な生成物、すなわち、バイオガスの回収のための嫌気性反応装置に適用すると、容易に消化できる有機液体となる。前記コンソーシアは、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の任意の組み合わせのバクテリアから選択される発酵微生物を含む。この方法は、固形有機物が、それらの除去、加えてそれに伴う環境汚染の主な問題を引き起こす廃棄物として生じる産業であればすべての産業での適用の可能性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規微生物コンソーシア及び固形有機物の液化のためのその使用に関する。より詳細には、本発明は、生物学的方法による固形有機物の液化のための新規な方法に関する。前記方法は、なめし産業における、そうでなくても、汚染負荷物に拍車をかける様々な固形廃棄物の効果的除去のための極めて多くの用途を有すると考えられている。また、と殺場において生じる固形副生成物を処理するために使用できる。さらには、異なる消費者製品産業、食品加工業、サゴ及びデンプン産業において廃棄物として生じる固形有機物の処理において極めて多くの用途を有すると考えられている。さらには、前記方法は、農業廃棄物を効果的に除去するための用途の可能性を有する。また、チキンブロイラー店、食肉店及び魚店、養鶏場、野菜及び果物市場、レストラン、宿泊所、住宅及び複合商業施設から生じる廃棄物の処理においても用途を見出すことができる。前記用途全てに関連して廃棄物として生じ、それらの除去やそれによる環境汚染を加えた重大な問題をもたらす固形有機物質は、本発明の方法により基本的には液体に変換され、故に、前記液化された有機物をさらに好気性又は嫌気性処理して、二酸化炭素、水及びバイオガスとすることができる。このようにして生成される前記バイオガスは、主に、燃料として使用できる。また、大規模では、電力の生成に使用できる。
【背景技術】
【0002】
有機物の除去は、ますます、難しく費用がかかるようになることが広く知られている。なめし革工場、市営汚水処理場、と殺場、養鶏業、生物廃液処理施設等のような多くの産業は、生物分解性有機物を含む廃棄物を産生する。インドでは、一人当たりの平均固形廃棄物生成量は、一日あたり500mgである。クラス1の都市における一日あたりのおおよその廃棄物生成量は、3000万トンである。Contractors FEC Consultants Ltd, Delphi International Ltdによる報告(Evaluation of energy from waste investments opportunities in India, Chapter 5, Page no.18-20)によると、産業から生じる有機固形廃棄物は、1日当たり300,000トンである。固形有機物は、家庭ごみ、及び、と殺場、サゴ及びデンプン産業、皮革産業からのバフならびにカウハイド及びスキンからのなめし削がれた肉、シェービング(削りくず)、ならびになめしたハイド及びスキンの縁断ち、果物及び野菜市場の廃棄物、食品加工廃棄物、チキンブロイラー店からから生じる腸、食肉及び魚店からの廃棄物、宿泊所、レストレン、オフィスビル及び商業地区から生じる調理した食品の残飯からの有機廃棄物のような様々な産業から生じる。
【0003】
皮革産業から生じる主な固形廃棄物は、裏打ち、シェービング、縁断ち及びバフ仕上げのごみである。肉(flesh)は、真皮に付着した薄層である。生のスキンの全体の厚みの約15%は、なめしにおけるビームハウス工程において肉として除去される。スキンの残りの85%は、実際の革形成材料である。肉側の層は、鋭利な獣皮削り取り用ナイフ又は裏打ち機によりスキン/ハイドから除去される。それは、スキンの肉側から皮下脂肪及び結合組織の除去プロセスである。裏打ち処理は、ライミングプロセスの前又は後に行うことができる。主に、削がれた肉は、タンパク質、脂肪及び石灰からなる。なめしにおいて生じる削がれた肉は、長さ30〜45cm及び幅2〜10cmの様々な大きさである。E. Ravindranathらによる報告(Application of fleshing to Upflow Anaerobic Sludge Blanket (UASB) Reactor with tannery effluent for Biogas generation at CLRI, Chennai, India, July-99:非特許文献1)によると、インドにおいて、1年当たり約85%の水分を含む約70,000ないし100,000トンの湿った削がれた肉が生じている。現在、UNIDOによる報告によると(Manual on Design, operation and Maintenance of tannery effluent treatment plants, Based on the papers presented during the UNIDO Regional workshop, Chennai, India. Unit 2: Cleaner technologies in Leather Production& Reduction of Pollution at Source, 13-24 October 1997:非特許文献2)、削がれた肉の約10%が、膠及び動物性タンパク質の製造に使用され、残りはそのほかの固形廃棄物とともに、土壌に廃棄物として廃棄されている。これは、地下水の浸出水問題及び汚染を引き起こす。
【0004】
養鶏業は、インドにおける主な食品産業である。約1400メートルトンの固形廃棄物が、インドにおいて一年あたりの平均で、家禽から生じる(Technology Information, Forecasting and Assessment Council (TIFAC) /Techno Market Survey (TMS), Utilisation of slaughterhouse waste material for the preparation of animal feed, Pp217-222, 2002:非特許文献3)。各鳥から生じる廃棄物は、約300gmである。このうちの腸廃棄物は、鳥の大きさにもよるが約65〜140gmである。現在、腸廃棄物が、空き地、下水道及び流れる川に廃棄物として捨てられ、下水パイプラインの閉塞を招き、パイプの浸水を引き起こし、悪臭を招く。
【0005】
果物及び野菜市場から生じる廃棄物は、約50,000トン/日である。それは、通常、廃棄された青葉、規格はずれの野菜及び果物、繊維性物質からなる。広場の大部分において、野菜及び果物市場の廃棄物が空き地に捨てられ、浸出及び臭いの問題を引き起こす。
【0006】
Contractors FEC Consultants Ltd, Delphi International Ltd.による報告(Evaluation of energy from waste investments opportunities in India, Chapter 7, Page no.38-42:非特許文献4)によると、好気性消化(堆肥化)及び嫌気性消化(生物メタン生成)が、市場廃棄物の除去に試みられている。好気性方法の制限は、好気性堆肥化が、通常、回収可能なエネルギーを供給できない点である。前記嫌気性消化のためには、嫌気性消化の前に、前記廃棄物を細かく刻み、ついで、水と混合してスラリーを形成しなければならない。それは、バイオガス生成のための嫌気性反応装置で、25日の高水理学的滞留時間(HRT)を必要とする。
【0007】
現在、有機固形廃棄物が空き地に捨てられ、悪臭、浸水物による地下水の汚染及び大きな地域の占有という結果を招いている。前記生物分解性有機固形廃棄物は、バイオガス回収を伴う嫌気性消化により処理される。前記嫌気性消化方法は、有機物のメタン及び二酸化炭素への無機物化を含み、様々な代謝グループの微生物の作用により達成される。嫌気性消化のためには、前記有機固形廃棄物を、野菜についてはカッターを用い、腸廃棄物及びなめし肉については肉ひき器を用いて小片に切断する。前記方法は、前記固形有機物を小さな固形片に変えるだけで、少しの加水分解もない。これらの固形片は、バイオガス回収のために、嫌気性固形消化器において消化される。しかし、この方法の限定は、バイオガス生成のための嫌気性反応器において、25〜40日の高水理学的滞留時間(HRT)を必要とする点である。さらには、供給材料の浮遊に起因するかす形成及び導入管の閉塞が、前記固形消化器の実行効率を減少させる。この方法のその他の制限は、電力及び機械設備のための設備投資、操作及び維持費用を必要とする点である。
【0008】
生物分解性有機廃棄物のための好気及び嫌気性発酵のために、多くの調査が行われている。好気性発酵について公表されている多くの研究は、米国特許第3,462,275号明細書及び米国特許第4,292,328号明細書に記載されているように、約50℃〜80℃の高温の範囲で行われている(特許文献1及び2)。
【0009】
米国特許第5,810,903号明細書には、広範囲な有機廃棄物の、動物飼料、肥料、土壌改良剤等としての使用に適した有用なタンパク質濃縮製品への変換方法が記載されている(特許文献3)。この方法では、まず、水性混合物を形成する前に、前記廃棄物を柔らかくする。この混合物を酸素で処理し、約2〜6日間にわたって高温で加熱する。
【0010】
Annapurnaらは、石灰漬けの削がれた肉を塩酸で4〜6時間処理し、石灰を除去した(Enzymatic hydrolysis of Tannery fleshings using chicken intestine proteases, Animal feed science technology 66 (1997) 139-147:非特許文献5)。石灰を除去した後、削がれた肉を、タンパク質分解酵素を含む粉砕した鶏の腸と混合した。削がれた肉及び鶏の腸は、重量に基づいて4:1以下の割合で混合した。それとともに、また、酸洗い効果を加え、酵素作用に最適なpH2.0〜3.0にするために、ギ酸、酢酸及び硫酸の混合液も加えた。加水分解速度は、解離したチロシンの量を検出することにより測定した。
【0011】
米国特許第4,473,589号明細書(タンパク質液化方法及び製品)では、魚、鶏、豚及び牛を処理することによる残余及び廃棄物生成物等のタンパク質源のほかに、単一細胞微生物を加水分解し、アミノ酸、脂質及びリンを多く含む液体生成物を準備する(特許文献4)。この方法は、加熱(120〜170°F)及び12を超えるpHでの短いアルカリ処理を含み、これにより液化を促進し、その後の高温(100〜140°F)で2〜48時間の細菌性のタンパク質分解酵素(米国で入手可能なアルカリプロテアーゼ201D、中性プロテアーゼ200又は高アルカリプロテアーゼ)での酵素加水分解に対する反応性を高める。細胞破裂及びタンパク質変性がアルカリ処理の間に起こり、前記酵素が、損なわれていないタンパク質を急激に分解させ、さらに小さくより可溶性の分子とすることを可能かつ容易にする。
【0012】
米国特許第6,013,183号明細書(生物学的廃液処理方法から生じる微生物を液化する方法)では、微生物を液化する方法について明らかにする(特許文献5)。前記方法は、ヘドロのスラリーを、高圧下で狭い流面積を有するノズルを通し、前記ノズルから過度の圧力10000〜20000psiで放出して前記微生物の液化を生じる工程を含む。まず、ヘドロをpH11までアルカリで処理し、続いて浸漬する。ついで、前記スラリーを圧力10000〜20000psiのノズルから大気圧に排出し、前記ヘドロ中の微生物の溶解及び液化を生じさせる。
【0013】
Esa A. Salminenらは、鶏と殺場廃棄物の嫌気性消化について説明している(Semi continuous anaerobic digestion of solid poultry slaughterhouse waste: effect of hydraulic retention time and loading, Water Research 36 (2002) 3175-3182:非特許文献6)。骨及び縁断ち、血液、くず、羽を破砕して混合した部分を含む鶏と殺場廃棄物(120℃で5分間オートクレーブした)を、嫌気性消化のための原材料として使用した。この混合物を、消化のための嫌気性反応装置に入れる前に、まず、粉砕し、バイオガス生成のための嫌気性反応装置に入れる前に、粉砕した混合物を蒸留水で希釈した。反応装置への供給は、フィルアンドドローメソッドにより行った。約13〜100日のHRTを前記反応容器で維持した。
【0014】
L.Masseらは、脂肪球の部分を加水分解する前処理が、と殺場廃液の嫌気性処理を促進できることを提案した(effect of hydrolysis pretreatment on fat degradation during anaerobic digestion of slaughter house wastewater, Process biochemistry 38, (2003),1365-1372:非特許文献7)。すなわち、この研究の目的は、と殺場廃液中の豚の脂肪球の25℃での嫌気性消化における、膵臓リパーゼ(PL-250)での加水分解前処理の効果を評価することであった。
【0015】
J.Rodriquezらは、衛生埋立用地の性質を再生することによる都市固形廃棄物のパイロット規模の研究を行った(solid state anaerobic digestion of unsorted municipal solid waste in a pilot plant scale digester, Bioresource technology, 63(1998) 29-35:非特許文献8)。衛生埋立地全体の降雨量をシミュレートするために、頂上から水を導入した。回収した浸出液を水酸化ナトリウム及び重炭酸ナトリウムで中和し、再利用した。
【0016】
と殺場廃液における脂肪球のサイズの減少を、L.Masseらにより、水酸化ナトリウムならびに植物、バクテリア及び動物由来の3種類のリパーゼを用いて試験した(Testing of alkaline and enzymatic hydrolysis pretreatments for fat particles in slaughterhouse wastewater, Biosource Technology 77 (2001) 145-155:非特許文献9)。これは、不安定なと殺場廃液の嫌気性消化を改善するために行われた。4時間の前処理を、水酸化ナトリウム及び異なるリパーゼを用いて行い、嫌気性消化における前処理効果を研究した。
【0017】
固相床バッチ反応装置(solid bed batch reactor)及び上向流充填床メタン相反応装置からなる実験室規模の装置が、E.R.vieitezらにより導入された(Biogasification of solid wastes by two phase anaerobic fermentation Biomass and bioenergy 16 (1999) 299-309:非特許文献10)。前記反応装置の双方に、都市廃液処理プラントから得られる嫌気性消化装置廃液を播いた。前記固相床反応装置に、2cmに切り刻んだ都市固形廃棄物を詰めた。固相床の約38%を60日で、前記浸出液を断続的に再循環しながら加水分解した。固相床の性能は、最終生成物阻害により影響された。この条件は、メタン生成微生物廃液を前記固相床に運ぶことにより改良した。
【0018】
これらの固形廃棄物の処理のために、焼却、堆肥化、好気及び嫌気性消化などの様々な処理方法が利用できる。ヘドロの浸漬は、温熱条件前に行われる。焼却については、固形廃棄物を焼却するために、エネルギー入力が必要である。好気性及び嫌気性方法による堆肥化は、長いHRTを必要とする。好気性消化装置の多くは、好熱性である。反応装置の温度を、約50℃〜80℃に維持しなければならない。消化については、酸素の連続的供給を必要とする。都市固形廃棄物、鶏廃棄物、と殺場廃棄物などの固形廃棄物の嫌気性消化については、基質に作用する微生物が容易に利用されるように、粒子の粉砕を反応装置に投入する前の前処理として行う。消化速度をさせるために、酵素の外部からの添加を行う。反応装置に再循環させる前に、廃液を中和するために化学物質を使用した。嫌気性消化前の前処理として、脂肪球のサイズを小さくするために、リパーゼ又は水酸化ナトリウムの添加を行う。固形廃棄物の好気性及び嫌気性消化の全てにおいて、廃液の再循環を中和の有無に関らず行う。
【特許文献1】米国特許第3,462,275号明細書
【特許文献2】米国特許第4,292,328号明細書
【特許文献3】米国特許第5,810,903号明細書
【特許文献4】米国特許第4,473,589号明細書
【特許文献5】米国特許第6,013,183号明細書
【非特許文献1】Application of fleshing to Upflow Anaerobic Sludge Blanket (UASB) Reactor with tannery effluent for Biogas generation at CLRI, Chennai, India, July-99
【非特許文献2】Manual on Design, operation and Maintenance of tannery effluent treatment plants, Based on the papers presented during the UNIDO Regional workshop, Chennai, India. Unit 2: Cleaner technologies in Leather Production& Reduction of Pollution at Source, 13-24 October 1997
【非特許文献3】Technology Information, Forecasting and Assessment Council (TIFAC) /Techno Market Survey (TMS), Utilisation of slaughterhouse waste material for the preparation of animal feed, Pp217-222, 2002
【非特許文献4】Evaluation of energy from waste investments opportunities in India, Chapter 7, Page no.38-42
【非特許文献5】Enzymatic hydrolysis of Tannery fleshings using chicken intestine proteases, Animal feed science technology 66 (1997) 139-147
【非特許文献6】Semi continuous anaerobic digestion of solid poultry slaughterhouse waste: effect of hydraulic retention time and loading, Water Research 36 (2002) 3175-3182
【非特許文献7】effect of hydrolysis pretreatment on fat degradation during anaerobic digestion of slaughter house wastewater, Process biochemistry 38, (2003),1365-1372
【非特許文献8】solid state anaerobic digestion of unsorted municipal solid waste in a pilot plant scale digester, Bioresource technology, 63(1998) 29-35
【非特許文献9】Testing of alkaline and enzymatic hydrolysis pretreatments for fat particles in slaughterhouse wastewater, Biosource Technology 77 (2001) 145-155
【非特許文献10】Biogasification of solid wastes by two phase anaerobic fermentation Biomass and bioenergy 16 (1999) 299-309
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
中国特許第1460423号明細書で使用される微生物は、バシラス属、光合成細菌、発酵微生物、アスペルギルス・オリザ及び単子菌類である。この特許では、廃棄物わら及び茎原料を前記微生物に接種させ、固形発酵を行う。彼らは、種成分の1つとして、光合成細菌を使用したため、この研究は日光の存在下、かつ、大気開放で行われた。本発明の方法は、大気開放及び日光なく、嫌気性条件下で行う。
【0020】
米国特許第3711392号明細書では、セルロース、硫黄又は硫黄化合物、発酵タンク内の炭化水素油などの生物分解性廃棄物原料の機械的に粉砕された水性懸濁液であって、酢酸、四塩化炭素、ステアリング剤、乳化剤及び1つ以上の抗生物質の誘導体で補われた水性懸濁液を開示する。これを、セルロース分解性微生物、原虫、チーズ硬化細菌、かび、水素細菌、酵母、硫細菌及び抗生物質耐性接種材料などの様々な種類の細菌と混合した。固形タンパク質原料を、高圧交互電位で自家融解することにより、タンパク質の等電点で分離し、タンパク質を凝集させ、食物に加工する。その他の化合物を、電気透析及びイオン選択膜を用いて種々の化合物に分離する。中和剤を加え、溶液を再循環させる。本発明の方法において、様々な化合物の分離は行わない。固形有機物の全ての成分を、5日以上の間、3以上のpHで、嫌気性条件下で液化させる。外部からの化学物質/中和物は添加しない。液化は、機械設備の助力なしに行う。
【0021】
中国特許第1500862号明細書は、1種類の微生物固形発酵剤と、有機肥料、タンパク質飼料等を生成するための調製方法とに関し、この方法では、培養した微生物種を廃棄物処理に使用する。中和剤も加える。本発明の方法では、培養した微生物種は使用しない。廃棄物中に存在するバクテロイド、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属などの発酵性バクテリアの任意の組み合わせが、液化に使用される。
【0022】
特開2002-102896号公報は、有機ヘドロの効果的な分離及び脱水特性の改善を扱う。この方法は、生物学的、生理化学的及び機械的液化処理を使用する。ヘドロを再循環させる。本発明の方法では、固形有機物の生物学的液化のみを行う。ヘドロの再循環は必要ではない。
【0023】
特開平7-002589号公報は、高活性酸化カルシウムの存在下、pH12を有するアルカリ環境下で生存できる微生物を使用することにより、高い水保持能力及び透水性を有し、遅効性施肥成分を含む発酵生成物を開示する。本発明の方法では、有機物の生物学的液化は、pH3以上で行われる。
【0024】
特開2004-042008号公報は、ごみを発酵させることにより生じる廃液を同時に処理可能なごみ処理装置を扱う。微生物培養を取り入れる。発生した水分を有する二酸化炭素をポンプを用いて脱ガスパイプを通じて除去し、混合物は冷却浴により冷却し、水を分離する。前記CO2を再び発酵槽に戻し、前記水をエアレーションにより処理する。クレームされた発明では、固形物が液体に変換されるだけであるため、気体又は水の再循環が含まれない。これは、液化方法である。
【0025】
中国特許第1511940号明細書の方法では、脱水された動物の排泄物の発酵を、バシラス属、非胞子軸バシラス属、サッカロミセス属、放線菌、光合成細菌、菌糸真菌及び乳酸桿菌属の第1の種培養及び第2の増殖性培養を用いて行い、ある割合で固形物と混合した。また、補助材料を添加し、活性微生物発酵生成物を生成した。しかしながら、本発明の方法では、培養した微生物種を使用しない。水中に存在するバクテロイド、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属などの発酵性バクテリアの任意の組み合わせが、固形有機物の液化に使用される。補助材料は必要ではない。
【0026】
本発明の方法と一般的な既知の浄化槽装置の詳細な比較を、以下のような表1にする。
【0027】
【表1】

【0028】
Shefali Vermaによる表題"anaerobic digestion of Biodegradable organics in municipal waste"の論文では、重要な特徴として、前処理又は、有機物の選別及び破砕、反応装置の温度を維持するための熱交換器、石灰の添加によるpH制御を含む。これに対し、本発明の方法では、前処理又は選別又は破砕を行わない。熱交換器も必要ではない。pH修正のための石灰の添加を必要としない。
【0029】
米国特許第6,013,183号明細書では、10000〜20000psiの高圧での微生物の液化の後にアルカリでの処理を行う。これに対し、本発明では、化学物質の添加又は高圧での微生物の液化を行わない。前記研究は、常圧下で行われる。
【0030】
すなわち、前記文献に報告されている全ての事項に鑑み、本発明者等は、固形有機廃棄物を有益な目的のために利用する、単純で環境にやさしい生物学的方法を提供する極端な必要性が存在することを理解した。
【0031】
本発明で使用される微生物のいずれもが、従来の方法における固形物有機物の液体への変換について報告されていない。本発明では、これらの微生物を固形物有機物の液体への変換にのみ使用する。102/mLの最小微生物個体群密度が必要とされる。
【0032】
本発明の新規性及び非自明性は、固形有機物の破砕等の前処理、化学物質の添加、酵素、水の再循環及び熱交換器での反応装置の温度を維持することなく、糖、脂肪酸、アミノ酸、アルコールへ、嫌気性処理された廃液を用いて嫌気性条件下で固形有機物を液体へ生物学的に液化させることにある。また、本発明の新規性は、本願明細書に記載の発酵微生物での、前記固形有機物を液体に変換するための嫌気性条件下での固形有機物の処理にあり、それにより、固形有機廃物を有用な目的に利用する単純で環境にやさしい生物学的方法を提供する。
【0033】
本発明の目的は、前記した欠点を除く、固形有機物の液化のための新規な方法を提供することである。
【0034】
本発明のその他の目的は、固形有機物の液化のための新規な微生物コンソーシア(MTCC 5186)を提供することである。
【0035】
本発明のさらにその他の目的は、既存の廃液処理装置で処理できるため、単純かつ経済的に実行可能な固形有機物を液化するための方法を提供することである。
【0036】
本発明のさらにその他の目的は、より少ない水理学的滞留時間を必要とし、従来の方法と比較して全体の空間及び必要な時間を減らす方法を提供することである。
【0037】
本発明の更なる目的は、固形有機物を粉砕するための肉ひき機及びホモジナイザーのようないかなる設備をも必要としない簡単な生物学的方法であって、それにより、電力のための費用を削減する方法を提供することである。
【0038】
本発明のその他の目的は、液化の間に固形物有機物をより簡単な有機酸に加水分解しながら、水理学的滞留時間を、最低35%まで減らす方法を提供することである。
【0039】
本発明のさらにその他の目的は、約25℃〜40℃の周囲温度で液化を行うため、いかなる温度調節をも必要としない方法を提供することである。
【0040】
本発明のさらにその他の目的は、かす形成、不完全な消化を引き起こす供給材料の浮遊、導入及び排出管の閉塞のような従来の方法で遭遇していた問題を回避する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0041】
したがって、本発明は、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属及びこれらの任意の組み合わせのバクテリアを含む、固形物の液化のための新規微生物コンソーシアを提供する。
【0042】
また、本発明は、固形有機物の液化のための新規な方法であって、発酵微生物を最小個体群密度102/mLで含む100w/v%〜300w/v%の水で、嫌気性条件下、pH3.0以上で、最低5日間、好ましくは断続的に攪拌しながら、25〜40℃の範囲の温度で固形有機物を処理し、液化された有機物を得ることを含む方法を提供する。
【0043】
本発明の実施形態において、液化に使用される発酵微生物は、任意の組み合わせで、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属から選択されてもよい。
【0044】
本発明のその他の実施形態において、前記固形有機物を、最小個体群密度102/mLで前記コンソーシアを含む100w/v%〜300w/v%の水で、嫌気性条件下で処理する。
【0045】
本発明の更なる実施形態において、前記固形有機物は、なめし産業、養鶏場、食品加工業、サゴ及びデンプン産業、農業、と殺場、食肉店及び魚店、チキンブロイラー店、野菜及び果物市場、レストラン、宿泊所、住宅及び複合商業施設から生じる家庭及び産業有機固形物が好ましい。
【0046】
本発明のさらにその他の実施形態において、前記微生物コンソーシアの個体群密度は、103〜104/mLが好ましい。
【0047】
本発明のその他の実施形態において、液化は、好ましくはpH10〜12で行われる。
【0048】
本発明の更なる実施形態において、前記方法は、既存の廃棄物処理装置、好ましくは浄化槽装置と連結できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
(発明の詳細な説明)
前記微生物コンソーシアは、皮なめし廃液を処理するパイロット規模の上向流嫌気性汚泥床(UASB)反応装置から出る処理された廃液排水から採取した。容量12.5m3のUASB反応装置は、CLRI、チェンナイを前提にする。UASB反応装置のための原材料は、タンパク質、脂肪、ケラチン等を含む皮なめしからの複合廃液を含む。前記UASB反応装置からの廃液は、本発明の目的のために利用される微生物を有する。前記廃液における微生物の割合は、注入する原材料の特性に応じて、バッチによって差がある。しかしながら、前記割合は、処理方法の品質に多少なりとも影響を与えず、すなわち、明細書に反映されていない。本発明に使用する細菌の主な特徴を、以下の表2に示す。本発明の目的に使用する微生物は、アクセッションNo.MTCC5186のコンソーシアとして寄託されている。
【0050】
【表2】

【0051】
固形物有機物を、発酵微生物を含む100%〜300%の水で、pH3.0以上で、嫌気性条件下、最低5日間、好ましくは断続的に攪拌しながら、25〜40℃の範囲の温度で処理する。複合有機物を、前記発酵微生物によってより単純な化合物に加水分解し、液化された有機物を生成する。液化された有機物は、細胞壁を通ることができる可溶性ポリマー又は低分子量を有するモノマーとして定義される。液化された有機物は、糖、脂肪酸、アミノ酸、アルコール等のような可溶性の単純な化合物を含む。
【0052】
以下の実施例は、例として示すものであって、本発明の範囲を制限するために構成すべきではない。
【実施例1】
【0053】
容量120Lの容器内で、ハイド由来の皮なめし石灰漬けの削がれた肉50kgを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度102/mLで含む嫌気性反応装置からの廃液50Lで処理した。前記混合物のpHは、12.0であった。内容物は、嫌気性条件のために、密閉された容器内に保持した。10分間15rpmで、6時間ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は12日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の80%が液化されたことが観察された。液化された石灰漬けの削がれた肉のCODは、75g/Lであった。
【0054】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。55Lのバイオガスが、ハイドから生じた水分率85%を有する湿った削がれた肉1kgあたり産生された。
【実施例2】
【0055】
容量130Lの容器内で、ハイド由来の皮なめし石灰漬けの削がれた肉40kgを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度104/mLで含む嫌気性処理された水80Lで処理した。前記混合物のpH値は、約11.0であった。内容物は、嫌気性条件のために、密閉された容器内に保持した。10分間15rpmで、6時間ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は10日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の90%が液化されたことが観察された。液化された石灰漬けの削がれた肉のCODは、55g/Lであった。
【0056】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。58Lのバイオガスが、ハイドから生じた水分率85%を有する湿った削がれた肉1kgあたり産生された。
【実施例3】
【0057】
容量130Lの容器内で、スキン由来の皮なめし石灰漬けの削がれた肉40kgを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度103/mLで含む水80Lで処理した。前記混合物のpHは、約11.0であった。内容物は、嫌気性条件のために、密閉された容器内に保持した。10分間15rpmで、6時間ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は8日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の90%が液化されたことが観察された。液化された石灰漬けの削がれた肉のCODは、58g/Lであった。
【0058】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。60Lのバイオガスが、スキンから生じた水分率85%を有する湿った石灰漬けの削がれた肉1kgあたり産生された。
【実施例4】
【0059】
容量2Lの容器内で、スキン由来の石灰漬けの削がれた肉500gを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度102/mLで含む水1.5Lで処理した。温度は、30℃に制御した。前記混合物のpHは、約10.0であった。60秒間50rpmで、12分ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は6日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の90%が液化されたことが観察された。液化された石灰漬けの削がれた肉のCODは、38g/Lであった。
【0060】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。59Lのバイオガスが、スキンから生じた水分率85%を有する湿った石灰漬けの削がれた肉1kgあたり産生された。
【実施例5】
【0061】
容量5Lの容器内で、鶏の腸廃棄物500gを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度102/mLで含む嫌気性処理された水1.5Lで処理した。実験は、制御温度30℃で行った。前記混合物のpHは、約6.30であった。60秒間50rpmで、12分ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は12日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の88%が液化されたことが観察された。液化された鶏の腸廃棄物のCODは、62g/Lであった。
【0062】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。66Lのバイオガスが、73%の水分含量を有する湿った鶏の腸廃棄物1kgあたり産生された。
【実施例6】
【0063】
容量5Lの容器内で、鶏の腸廃棄物1000gを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度102/mLで含む水2.0Lで処理した。温度は、30℃に制御した。前記混合物のpHは、約3.50であった。60秒間50rpmで、12分ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は13日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の93%が液化されたことが観察された。液化した鶏の腸廃棄物のCODは、132g/Lであった。
【0064】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。60Lのバイオガスが、73%の水分含量を有する湿った鶏の腸廃棄物1kgあたり産生された。
【実施例7】
【0065】
容量5Lの容器内で、野菜市場廃棄物1000gを、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の発酵微生物を微生物個体群密度103/mLで含む水2.5Lで処理した。温度を、30℃に制御した。前記混合物のpHは、約6.50であった。60秒間50rpmで、12分ごとに断続的に攪拌を行った。液化にかかった時間は5日であった。ついで、それを、5mmのふるいを通してろ過し、石灰漬けの削がれた肉の90%が液化されたことが観察された。液化された野菜市場廃棄物のCODは、45g/Lであった。
【0066】
液化された材料を嫌気性反応装置内で消化することにより、これらをバイオガス生成に直接使用できる。生成されたバイオガスの量は、気体流量計を用いて測定した。70Lのバイオガスが、野菜市場廃棄物1kgあたり産生された。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の主な利点は以下のとおりである。
1.この方法は、既存の廃液処理装置において処理できるため、簡単かつ経済的に実行可能な固形有機物を液化するための方法である。
2.この液化方法を導入した後、固形有機物を空き地に無差別に捨てることにより生じる汚染から地下水が守られる。
3.この技術は、なめし産業、養鶏場、食品加工業、サゴ及びデンプン産業、農業、と殺場、食肉店及び魚店、チキンブロイラー店、野菜及び果物市場、レストラン、宿泊所、住宅及び複合商業施設から生じる家庭及び産業有機固形物に対して容易に導入できる。
4.より少ない水理学的滞留時間により、従来の方法と比較して全体のスペース及び所要時間を減少する。
5.この方法は、空き地に放置された固形有機物の腐敗による空気汚染の撤廃に役立つ。
6.これは、簡単な生物学的方法であり、固形有機物を粉砕するための肉ひき機及びホモジナイザーのようないかなる設備を必要としないため、それにより、電力原価が大いに削減される。
7.液化方法が、発酵微生物を含む嫌気性処理された廃液で加速される。
8.この方法は、石灰処理後に生じる肉が高pHであるため、嫌気性処理装置におけるアンモニアに起因したメタン生成微生物に対する毒性が回避され、故に、液化の間の遊離アンモニアを回避し、それにより、バイオガス産生のための更なる処理を保障する。
9.この方法によれば、液化の間に固形物有機物をより簡単な有機酸に加水分解しながら、水理学的滞留時間が、最低35%まで減される。
10.前記方法は、液化を約28〜40℃の周囲温度で行うため、いかなる温度調節条件を必要としない。
11.前記方法の後に得られる液化された有機固形物は、電気的エネルギーを生み出すバイオガスを産生する。
12.この方法によれば、かす形成、不完全な消化を引き起こす供給材料の浮遊、導入及び排出管の閉塞のような従来の方法では遭遇していた問題を完全に回避する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属の任意の組み合わせのバクテリアを含む、固形有機物の液化のための新規微生物コンソーシアMTCC5186。
【請求項2】
前記固形有機物を、前記コンソーシアを最小個体群密度102/mLで含む100w/v%〜300w/v%の水で、嫌気性条件下で処理する請求項1記載のコンソーシア。
【請求項3】
固形有機物の液化のための新規な方法であって、発酵微生物を最小個体群密度102/mLで含む100w/v%〜300w/v%の水で、嫌気性条件下、pH3.0以上で、最低5日間、好ましくは断続的に攪拌しながら、25〜40℃の範囲の温度で固形有機物を処理し、液化された有機物を得ることを含む方法。
【請求項4】
前記固形有機物が、好ましくは、なめし産業、養鶏場、食品加工業、サゴ及びデンプン産業、農業、と殺場、食肉店及び魚店、チキンブロイラー店、野菜及び果物市場、レストラン、宿泊所、住宅及び複合商業施設から生じる家庭及び産業有機固形物である請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記液化のために使用される発酵微生物が、バクテロイデス属、クロストリジウム属、乳酸桿菌属、連鎖球菌、ペプトコッカス属、セレモナス属のバクテリアから、任意の組み合わせで選択される請求項3記載の方法。
【請求項6】
微生物コンソーシアの個体群密度が、好ましくは103〜104/mLである請求項3記載の方法。
【請求項7】
前記液化が、好ましくはpH10〜12で行われる請求項3記載の方法。
【請求項8】
前記液化が、好ましくは30℃〜35℃の温度で行われる請求項3記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、いかなる既存の廃棄物処理装置、好ましくは浄化槽装置と連結できる請求項3記載の方法。
【請求項10】
実質的には、以下の実施例に記載されているような新規微生物コンソーシアMTCC5186。


【公開番号】特開2007−143542(P2007−143542A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−58000(P2006−58000)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(595059872)カウンシル オブ サイエンティフィク アンド インダストリアル リサーチ (81)
【Fターム(参考)】