説明

映像監視システム

【課題】 表示している複数の監視カメラの映像から効率よく確実に、監視対象を撮影している監視カメラを探して、その監視カメラで撮影している映像を表示することができる映像監視システムを得る。
【解決手段】 操作部からキーワードが入力されると、該キーワード及びメタデータ記憶部に記憶されているイメージパラメータに基づき監視カメラを検索し、検索された該監視カメラで撮影している映像を映像表示部に表示する制御部を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の監視カメラを制御し、道路、河川又は侵入者等の監視を行う映像監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の映像監視システムには、複数の監視カメラが撮影している映像を表示する映像表示装置を有し、ある監視カメラで撮影している映像を映像表示装置に表示しているときに、ユーザが他の監視カメラを選択操作すると、表示していた映像を他の監視カメラで撮影している映像に切り替えるようにするものがある。
【0003】
この映像監視システムでは、各監視カメラのカメラ名称や各監視カメラの設置場所等のカメラ固有の情報(カメラパラメータ)を予めメタデータとして登録している。映像監視システムは、この登録されているカメラパラメータに基づいて、映像表示装置にカメラ名称の一覧を表示したり、監視カメラの設置場所付近の地図上で各監視カメラの存在する位置に各監視カメラを表すカメラアイコン等の図形を表示したりする。
ユーザがカメラ名称の一覧や地図上のカメラアイコンの表示を参考にして監視カメラを選択操作すると、その選択された監視カメラで撮影している映像を映像表示装置に表示する。
【0004】
映像監視システムが映像蓄積装置を有する場合には、各監視カメラの出力する映像を映像蓄積装置へ蓄積していく。映像蓄積装置に蓄積された映像を表示するためには、ユーザがカメラ名称の一覧や地図上のカメラアイコンの表示を参考にして、映像を再生したい監視カメラを選択操作し、撮影日時などの映像の再生位置を特定する条件を指定すると、選択された監視カメラの指定された映像を映像表示装置に表示する。
【0005】
また、従来技術として、ディスプレイに表示されている地図上の各カメラの設置位置に、各カメラを表すカメラアイコンを重畳して表示し、ディスプレイに表示する監視カメラからの映像に応じて、対応するカメラアイコンを異なる態様で表示することによって、ディスプレイの映像表示画面上に表示されている映像が、該ディスプレイに表示されている地図上のどのカメラアイコンの示すカメラの映像であるかを容易に把握できるようにしたカメラ制御システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−233463号公報(第3−7頁、図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の映像監視システム及び特許文献1においては、監視対象が出現している映像を表示させたい場合には、ユーザが、カメラ名称の一覧や地図上のカメラアイコンの表示を参考にして、監視対象が撮影されていることを推測しながら監視カメラを選択したり、各監視カメラを順番に選択して各監視カメラの撮影している映像を表示することで監視対象が撮影されているかどうかを確認したりしなければならず、ユーザが監視対象を撮影している監視カメラを複数の監視カメラから探すのには非常に手間がかかり、また、監視対象を見逃してしまうという問題点があった。
【0008】
また、映像蓄積装置に蓄積された映像の中から監視対象が撮影された映像を探す場合には、ユーザが、カメラ名称の一覧や地図上のカメラアイコンの表示を参考にして、監視対象が撮影されていることを推測しながら監視カメラの撮影した映像を選択したり、各監視カメラの撮影した映像を順番に選択して再生していくことで監視対象が撮影されているかどうかを確認したりしなければならず、ユーザが映像蓄積装置に蓄積された複数の監視カメラの撮影した映像から監視対象が撮影された映像を探すのは非常に困難であり、また、監視対象を見落としてしまうこともあるという問題点があった。
【0009】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、表示している複数の監視カメラの映像から効率よく確実に、監視対象を撮影している監視カメラを探して、その監視カメラで撮影している映像を表示することができる映像監視システムを得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係る監視システムは、映像を撮影する複数の監視カメラと、この複数の監視カメラで撮影した映像をそれぞれ画像処理し、該映像の特徴をイメージパラメータとして取得する複数の画像処理部と、上記監視カメラで撮影している映像を表示する映像表示部と、上記画像処理部の取得したイメージパラメータを該画像処理部に対応する上記監視カメラを特定する特定情報と対応付けて記憶するメタデータ記憶部と、外部からの指示を入力する操作部と、この操作部からキーワードが入力されると、該キーワード及び上記メタデータ記憶部に記憶されている上記イメージパラメータに基づき上記監視カメラを検索し、検索された該監視カメラで撮影している映像を上記映像表示部に表示する制御部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る監視システムは、画像処理部の取得したイメージパラメータを該画像処理部に対応する監視カメラを特定する特定情報と対応付けて記憶し、操作部から入力されたキーワード及びメタデータ記憶部に記憶されているイメージパラメータに基づき監視カメラを検索し、検索された該監視カメラの撮影している映像を映像表示部に表示するようにしたので、監視者は各監視カメラで撮影している映像から、映像に含まれる特徴(キーワード及びイメージパラメータ)によって監視カメラを検索することができ、ユーザが各監視カメラで撮影している映像の内容を事前に把握することなく効率よく監視対象を監視することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明における映像監視システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】実施の形態1に係る映像監視システムのデータの流れを示すデータフロー図である。
【図3】この発明における気象条件の情報をイメージパラメータとしてメタデータサーバ5へ登録する手順を示すフローチャートである。
【図4】この発明における侵入者情報をイメージパラメータとしてメタデータサーバ5へ登録する手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1に係るカメラ管理サーバ4が、複数のカメラ装置1から目的の映像を撮影しているカメラ装置1を検索する動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2に係る映像監視システムのデータの流れを示すデータフロー図である。
【図7】実施の形態2に係るカメラ管理サーバ4が、映像蓄積装置7に蓄積された映像データから目的の映像データを検索する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明における映像監視システムの構成を示すシステム構成図である。図において、監視カメラ及び各監視カメラを設置した回転台を含むカメラ装置1a、1b及び1cは、管理者が監視したい場所にそれぞれ設置されており、カメラ装置1a、1b及び1cにはそれぞれカメラ装置1a、1b及び1cの監視カメラで撮影した映像を画像処理する画像処理部としての画像処理装置2a、2b及び2cが接続されている。
【0014】
操作部としての監視操作端末3は、監視室等に設置され、ネットワークを介して各画像処理装置2と接続されている。ユーザが監視操作端末3を操作して各カメラ装置1のカメラ名称や各カメラ装置1の設置場所等の情報を入力すると、制御部としてのカメラ管理サーバ4が、入力した各カメラ装置1のカメラ名称や各カメラ装置1の設置場所等の情報をカメラパラメータとしてメタデータサーバ5のデータベースへ登録する。
監視操作端末3には表示モニタ(図示せず)が設けられており、カメラ管理サーバ4からの指示により、メタデータサーバ5に登録された各カメラ装置1のカメラパラメータを監視操作端末3の表示モニタへ表示する。具体的には、表示モニタに、各カメラ装置1のカメラ名称の一覧を表示したり、各カメラ装置1の設置場所付近の地図に各カメラ装置1を示すカメラアイコンを合成した画像を表示したりする。
【0015】
カメラ装置1aの監視カメラで撮影され、画像処理装置2aを介して出力された映像を映像表示部としての映像表示装置6へ表示する場合には、ユーザが監視操作端末3を操作して、表示モニタに表示されるカメラ名称の一覧又は各カメラ装置1の設置場所付近の地図に示されたカメラアイコンからカメラ装置1aを選択し、選択した監視カメラ1aで撮影している映像を表示する指示を入力すると、カメラ管理サーバ4が、カメラ装置1aの映像を表示するよう映像表示装置6へ指示し、映像表示装置6はカメラ装置1aで撮影している映像を表示する。
【0016】
また、カメラ装置1aの監視カメラ及び回転台を制御する場合には、ユーザが監視操作端末3を操作して、表示モニタに表示されるカメラ名称の一覧又は各カメラ装置1の設置場所付近の地図に示されたカメラアイコンからカメラ装置1aを選択し、パン・チルト・ズームなどの制御指示を入力すると、カメラ管理サーバ4が監視操作端末3から入力された各制御指示をカメラ装置1aに送信する。カメラ装置1aは、カメラ管理サーバ4からの制御指示に基づき監視カメラ及び回転台を制御し、パン・チルト・ズームなどを実行する。
【0017】
さらに、また、カメラ管理サーバ4は、カメラ装置1aの監視カメラで撮影された映像を、映像データとして映像蓄積装置7に蓄積し、映像データの蓄積と同時にカメラ装置1aを特定する特定情報及び録画日時の情報も蓄積する。
日時Aに録画されたカメラ装置1aの映像を映像表示装置6へ表示する場合には、ユーザは監視操作端末3を操作して、表示モニタに表示されるカメラ名称の一覧又は各カメラ装置1の設置場所付近の地図に示されたカメラアイコンからカメラ装置1aを選択し、日時Aを指定すると、カメラ管理サーバ4は、映像蓄積装置7に映像データとともに蓄積されたカメラ装置1aの特定情報及び録画日時情報から日時Aにカメラ装置1aで撮影された映像データを検索し、映像表示装置6にその映像を再生表示させる。
【0018】
次に、映像を撮影している複数のカメラ装置1の中から、ユーザが所望する条件に合致する映像を撮影しているカメラ装置1を検索し、検索したカメラ装置1で撮影している映像を映像表示装置6に表示する場合について、図2〜5を用いて説明する。
【0019】
図2は、実施の形態1に係る映像監視システムのデータの流れを示すデータフロー図であり、図1の構成に対し、メタデータサーバ5にイメージパラメータが追加されている。
【0020】
図3は、気象条件の情報をイメージパラメータとしてメタデータサーバ5へ登録する手順を示すフローチャートである。
まず、ユーザが、監視操作端末3からイメージパラメータを取得する時間間隔、例えば1時間を入力し、カメラ管理サーバ4に設定する(S3−1)。ユーザが監視操作端末3からイメージパラメータの取得の中止又はカメラ装置1の監視カメラによる撮影の中止を指示するまでイメージパラメータの取得は継続する。
カメラ管理サーバ4は、現在時刻を取得して時間を管理し(S3−2)、設定した1時間が経過したかどうかを判断する(S3−3)。設定した1時間が経過していなければS3−6へ進む。
【0021】
設定した1時間が経過していれば、カメラ管理サーバ4は、画像処理装置2にイメージパラメータの取得を指示する。指示を受けた画像処理装置2は、カメラ装置1の監視カメラで撮影した映像を入力し、入力した映像を画像処理して、映像の特徴から晴れ、雨、曇り等の気象条件の情報を取得し出力する(S3−4)。カメラ管理サーバ4は、画像処理装置2から出力された気象条件の情報を現在時刻(取得日時情報)及び撮影しているカメラ装置1を特定する特定情報と対応付けてメタデータサーバ5のデータベースへ追加登録する(S3−5)。
カメラ管理サーバ4は、イメージパラメータの取得を継続するかどうかを判断する(S3−6)。設定した時間間隔でイメージパラメータを取得するときにはS3−2へ戻る。設定した時間間隔でのイメージパラメータの取得が中止又はカメラ装置1の監視カメラによる撮影が中止されたときには、イメージパラメータの取得を中止して処理を終了する。
【0022】
図4は、侵入者情報をイメージパラメータとしてメタデータサーバ5へ登録する手順を示すフローチャートである。
まず、カメラ管理サーバ4は、画像処理装置2にイメージパラメータの取得を指示する。指示を受けた画像処理装置2は、カメラ装置1から入力した映像を画像処理して、映像の特徴から侵入者がいるかどうかの侵入者情報を取得し出力する(S4−1)。
【0023】
カメラ管理サーバ4は、入力した侵入者情報に基づき侵入者がいるかどうかを判断する(S4−2)。
カメラ管理サーバ4は、侵入者がいたと判断した場合は、現在時刻を取得し(S4−3)、侵入者情報を、侵入者情報を取得した現在時刻(取得日時情報)及び侵入者情報を撮影したカメラ装置1を特定する特定情報と対応付けてメタデータサーバ5のデータベースへ追加登録する(S4−4)。
【0024】
S4−2で、カメラ管理サーバ4が、取得した侵入者情報から侵入者がいなかったと判断した場合は、処理を終了する。
イメージパラメータの取得が中止又はカメラ装置1の監視カメラによる撮影が中止されるまで図4の処理を繰り返す。
【0025】
次に、図5は、カメラ管理サーバ4が、複数のカメラ装置1の中から目的の映像を撮影しているカメラ装置1を検索する動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザが、監視操作端末3からキーワードを入力する(S5−1)。キーワードは1つであっても複数であってもよい。複数のキーワードを入力する場合には、AND条件又はOR条件といった検索条件についてユーザが監視操作端末3から入力できるようにしてもよい。
【0026】
カメラ管理サーバ4は、メタデータサーバ5のデータベースに登録された各カメラ装置1に対応する最新のイメージパラメータから、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータを検索し(S5−2)、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータがあるかどうかを判断する(S5−3)。
キーワードと一致するイメージパラメータがあった場合、カメラ管理サーバ4は、該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1がいくつあるかを判断する(S5−4)。該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1が1つの場合には、カメラ管理サーバ4は、該当するカメラ装置1の監視カメラで撮影している映像を映像表示装置6へ表示するよう指示し、映像表示装置6は、該当するカメラ装置1の監視カメラが撮影している映像を表示する(S5−5)。
【0027】
S5−4で、該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1が複数存在する場合には、カメラ管理サーバ4は、該当する複数のカメラ装置1のカメラ名称等を監視操作端末3の表示モニタにリスト表示させ(S5−6)、表示しているリストの順番に従って、該当する複数のカメラ装置1の監視カメラが撮影している映像を定期的に切り替えながら映像表示装置6に表示させる(S5−7)。このとき、カメラ管理サーバ4は、表示している映像の下にその映像を撮影しているカメラ装置1のカメラ名称を表示したり、監視操作端末3の表示モニタに各カメラ装置1の設置場所付近の地図に示され、表示している映像を撮影しているカメラ装置1に対応するカメラアイコンの色を他のカメラ装置1と変えて表示させたりすることで、映像表示装置6に映像を表示しているカメラ装置1がどのカメラ装置1であるかの情報をユーザへ通知する。
【0028】
S5−3で、キーワードと一致するイメージパラメータがない場合、カメラ管理サーバ4は、ユーザの入力したキーワードと一致するイメージパラメータと一致するカメラ装置1が存在しないことを監視操作端末3へ通知し、監視操作端末3は、該当するカメラ装置1が存在しないことを表示モニタに表示する。
【0029】
このように、複数のカメラ装置1で撮影している映像から、映像の特徴となるイメージパラメータをそれぞれ取得及び登録するようにしたので、映像の特徴に基づいて多数あるカメラ装置1の中からユーザ所望のカメラ装置1を検索し、そのカメラ装置1で撮影している映像を表示することができる。
【0030】
また、例えば、河川を監視する場合には、図3のように気象条件の情報をイメージパラメータとして取得及び登録し、図5で、メタデータサーバ5に数日間にわたり気象条件の情報が雨と登録されているカメラ装置1を検索するようにすると、増水の危険性がある河川を素早く監視することができる。
さらに、例えば、道路を監視する場合には、画像処理装置2により事故発生を検出し、事故発生の情報をイメージパラメータとしてメタデータサーバ5へ登録し、図5で、一定期間内に事故を検知したカメラ装置1又は複数回の事故を検知したカメラ装置1などの様々なキーワードから所望のカメラ装置1を検索するようにすると、事故が発生する危険性の高い道路を素早く監視することができる。
【0031】
また、上記実施の形態1のS5−7では、表示しているリストの順番に従って、該当する複数のカメラ装置1の監視カメラで撮影している映像を定期的に切り替えながら映像表示装置6に表示させるようにしたが、監視操作端末3の表示モニタにリスト表示させた複数のカメラ装置1のカメラ名称等の中からユーザが確認したいカメラ装置1を選択することで、カメラ管理サーバ4は、選択されたカメラ装置1の監視カメラが撮影している映像を映像表示装置6に切り替え表示するようにしてもよい。
または、該当する複数のカメラ装置1の監視カメラで撮影している映像をそれぞれサムネイル化して映像表示装置6に同時に表示させるようにしてもよい。
【0032】
実施の形態2.
実施の形態2では、複数のカメラ装置1で撮影され、映像蓄積装置7に蓄積された映像データの中から、ユーザの所望する条件に合致する映像データを検索し、検索した映像データの映像を映像表示装置6に再生表示する場合について図3〜7を用いて説明する。
【0033】
図6は、実施の形態2に係る映像監視システムのデータの流れを示すデータフロー図であり、図2の構成に対し、映像蓄積装置7及び映像蓄積装置7に蓄積された映像データが追加されている。
【0034】
図7は、カメラ管理サーバ4が、映像蓄積装置7に蓄積している複数のカメラ装置1で撮影した映像データから目的の映像が蓄積されている映像データを検索する動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザが、監視操作端末3からキーワードを入力する(S7−1)。キーワードは1つであっても複数であってもよい。また、複数のキーワードを入力する場合には、AND条件又はOR条件といった検索条件についてユーザが監視操作端末3から入力できるようにしてもよい。
【0035】
カメラ管理サーバ4は、メタデータサーバ5のデータベースに登録された各カメラ装置1の特定情報に対応するイメージパラメータから、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータを検索し(S7−2)、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータがあるかどうかをカメラ装置1毎に判断する(S7−3)。
キーワードと一致するイメージパラメータを有するカメラ装置1があった場合、カメラ管理サーバ4は、該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1がいくつあるかを判断する(S7−4)。
【0036】
該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1が1つの場合には、カメラ管理サーバ4は、メタデータサーバ5のデータベースに登録され、該当するカメラ装置1の特定情報に対応するイメージパラメータから、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータを検索し(S7−5)、該当するカメラ装置1の特定情報に対応するイメージパラメータに対応する映像データがいくつあるかを判断する(S7−6)。
【0037】
該当するイメージパラメータに対応する映像データが1つの場合には、カメラ管理サーバ4は、該当するイメージパラメータに対応する取得日時情報及び映像蓄積装置7に蓄積された録画日時情報に基づき映像データを検索し、映像表示装置6にその映像を再生表示するよう指示すると、映像表示装置6は該当する映像を再生表示する(S7−7)。
S7−6で、該当するイメージパラメータに対応する映像データが複数存在する場合には、カメラ管理サーバ4は、該当する複数の映像データの該当する取得日時情報及び映像蓄積装置7に蓄積された録画日時情報に基づき映像データを検索し、それらの映像をサムネイル化して映像表示装置6に一覧表示させる。ユーザが監視操作端末3から目的の映像を選択すると、カメラ管理サーバ4は、該当する映像を映像表示装置6の画面全体に表示させる(S7−8)。カメラ管理サーバ4は、該当する複数の映像データの該当する取得日時情報及び映像蓄積装置7に蓄積された録画日時情報に基づき検索した映像の表示時間を短く区切り一定周期で切り替えながら、各映像を映像表示装置6へ表示させるようにしてもよく、ユーザが監視操作端末3により切り替え操作することで、カメラ管理サーバ4は、該当する複数の映像データの該当する取得日時情報及び映像蓄積装置7に蓄積された録画日時情報に基づき検索した映像を順次切り替えて映像表示装置6に切り替え表示するようにしてもよい。
【0038】
また、S7−8で該当する映像を表示しているとき、カメラ管理サーバ4は、監視操作端末3の表示モニタに映像を撮影したカメラ装置1のカメラ名称及び映像データの録画日時を表示したり、表示している映像の下にその映像を撮影したカメラ装置1のカメラ名称及び映像データの録画日時を表示したり、表示している映像を撮影したカメラ装置1に対応するカメラアイコンの色を他のカメラ装置1と変えて表示モニタに表示させたりして、表示している映像データを撮影したカメラ装置1及び録画された日時の情報をユーザへ通知する。
【0039】
S7−4で、該当するイメージパラメータに対応するカメラ装置1が複数存在する場合には、カメラ管理サーバ4は、該当する複数のカメラ装置1のカメラ名称等を監視操作端末3の表示モニタにリスト表示させ(S7−9)、表示しているリストの順番に従って、該当する複数のカメラ装置1の監視カメラが撮影し映像蓄積装置7に蓄積している映像データのうち該当するイメージパラメータに対応する最新の映像データの映像を定期的に切り替えながら映像表示装置6に表示させる(S7−10)。このとき、カメラ管理サーバ4は、表示している映像の下にその映像を撮影したカメラ装置1のカメラ名称を表示したり、監視操作端末3の表示モニタに各カメラ装置1の設置場所付近の地図に示され、表示している映像を撮影したカメラ装置1に対応するカメラアイコンの色を他のカメラ装置1と変えて表示させたりすることで、映像表示装置6に映像を表示しているカメラ装置1がどのカメラ装置1であったかの情報をユーザへ通知する。
【0040】
ユーザが、監視操作端末3の表示モニタを見ながら確認したい映像を撮影したカメラ装置1を選択し(S7−11)、S7−6へ進む。
【0041】
S7−3で、入力されたキーワードと一致するイメージパラメータを有するカメラ装置1が存在しない場合、カメラ管理サーバ4は、ユーザの入力したキーワードと一致するイメージパラメータと一致する映像データが存在しないことを監視操作端末3へ通知し、監視操作端末3は表示モニタに該当する映像データが存在しないことを表示する。
【0042】
このように、複数のカメラ装置1で撮影した映像から、映像の特徴となるイメージパラメータをそれぞれ取得及び登録するようにしたので、ユーザが映像の特徴に基づいて多数あるカメラ装置1で撮影し蓄積した映像データの中からユーザ所望の映像データを検索して、その映像を表示することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 カメラ装置
2 画像処理装置
3 監視操作端末
4 カメラ管理サーバ
5 メタデータサーバ
6 映像表示装置
7 映像蓄積装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を撮影する複数の監視カメラと、
この複数の監視カメラで撮影した映像をそれぞれ画像処理し、該映像の特徴をイメージパラメータとして取得する複数の画像処理部と、
上記監視カメラで撮影している映像を表示する映像表示部と、
上記画像処理部の取得したイメージパラメータを該画像処理部に対応する上記監視カメラを特定する特定情報と対応付けて記憶するメタデータ記憶部と、
外部からの指示を入力する操作部と、
この操作部からキーワードが入力されると、該キーワード及び上記メタデータ記憶部に記憶されている上記イメージパラメータに基づき上記監視カメラを検索し、検索された該監視カメラで撮影している映像を上記映像表示部に表示する制御部とを備えたことを特徴とする映像監視システム。
【請求項2】
上記制御部は、上記操作部から複数の上記キーワードが入力されると、複数の上記キーワードに基づき上記監視カメラを検索することを特徴とする請求項1記載の映像監視システム。
【請求項3】
上記制御部は、上記操作部から複数の上記キーワードに対する検索条件が入力されると、複数の上記キーワード及び上記検索条件に基づき上記監視カメラを検索することを特徴とする請求項2記載の映像監視システム。
【請求項4】
上記制御部は、二つ以上の上記監視カメラを検索した場合には、検索した二つ以上の該監視カメラの映像を切り替えて上記映像表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の映像監視システム。
【請求項5】
上記制御部は、検索した二つ以上の上記監視カメラの映像を上記操作部から入力された指示に基づき切り替えることを特徴とする請求項4記載の映像監視システム。
【請求項6】
上記制御部は、検索した二つ以上の上記監視カメラの映像を所定時間毎に切り替えることを特徴とする請求項4記載の映像監視システム。
【請求項7】
上記制御部は、二つ以上の上記監視カメラを検索した場合には、上記映像表示部の画面をサムネイル化して、検索した二つ以上の該監視カメラの映像を表示することを特徴とする請求項1記載の映像監視システム。
【請求項8】
上記メタデータ記憶部は、上記イメージパラメータとともに、該イメージパラメータを取得した取得日時を記憶し、
上記制御部は、上記イメージパラメータの取得日時に基づき上記監視カメラを検索することを特徴とする請求項1記載の映像監視システム。
【請求項9】
上記制御部は、所定期間内の上記イメージパラメータが全て所定の該イメージパラメータである上記監視カメラを検索することを特徴とする請求項8記載の映像監視システム。
【請求項10】
上記制御部は、所定の期間内に上記イメージパラメータが所定の回数記憶された上記監視カメラを検索することを特徴とする請求項8記載の映像監視システム。
【請求項11】
映像を撮影する複数の監視カメラと、
この複数の監視カメラで撮影した映像をそれぞれ画像処理し、該映像の特徴をイメージパラメータとして取得する複数の画像処理部と、
上記複数の監視カメラで撮影した映像、録画日時情報及び上記監視カメラを特定する特定情報を蓄積する映像蓄積部と、
この映像蓄積部に蓄積した映像を表示する映像表示部と、
上記画像処理部の取得したイメージパラメータを、該イメージパラメータを取得した取得日時情報及び上記監視カメラを特定する特定情報と対応付けて記憶するメタデータ記憶部と、
外部からの指示を入力する操作部と、
この操作部からキーワードが入力されると、該キーワード及び上記メタデータ記憶部に記憶されている上記イメージパラメータに基づき上記映像の上記取得日時及び上記監視カメラを検索し、検索された該取得日時及び該監視カメラに対応し、上記映像蓄積部に蓄積された映像データの映像を上記映像表示部に表示する制御部とを備えたことを特徴とする映像監視システム。
【請求項12】
上記制御部は、上記操作部から複数の上記キーワードが入力されると、複数の上記キーワードに基づき上記映像を検索することを特徴とする請求項11記載の映像監視システム。
【請求項13】
上記制御部は、上記操作部から複数の上記キーワードに対する検索条件が入力されると、複数の上記キーワード及び上記検索条件に基づき上記映像を検索することを特徴とする請求項12記載の映像監視システム。
【請求項14】
上記制御部は、二つ以上の上記映像を検索した場合には、検索した二つ以上の該映像を切り替えて上記映像表示部に表示することを特徴とする請求項11記載の映像監視システム。
【請求項15】
上記制御部は、検索した二つ以上の上記映像を上記操作部から入力された指示に基づき切り替えることを特徴とする請求項14記載の映像監視システム。
【請求項16】
上記制御部は、検索した二つ以上の上記映像を所定時間毎に切り替えることを特徴とする請求項14記載の映像監視システム。
【請求項17】
上記制御部は、二つ以上の上記映像を検索した場合には、上記映像表示部の画面をサムネイル化して、検索した二つ以上の該映像を表示することを特徴とする請求項11記載の映像監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−183334(P2010−183334A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−24746(P2009−24746)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】