説明

映画についての海賊行為対策用コーディング

【課題】 媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る方法は、複数の映画シーンを選択するステップを備える。各映画シーンは、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される。映画シーンが選択された後、各映画シーンにおいて、それぞれが複数のフレームを含む複数の場面を定める。例えば、映画は3つのシーンを有し、各シーンが28の場面に分割され、各場面が12のフレームを含む。シーン及び場面が選択された後、各シーンにおいて、少なくとも1の場面が、単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するようにマーキングされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、フィルムを不正コピーから保護するための技術分野に関し、より具体的には、ビデオカメラによって不正にコピーされたフィルムの出所を容易に識別するためにフィルムをコーディングするための改善された方法と、この方法によってコーディングされた媒体とに関する。
【背景技術】
【0002】
映画フィルムの劇場上映に関連した海賊行為が問題となっている。フィルム配給業者が、劇場上映のために映画フィルムの焼き増し版を映画館主に配給した時点で映画に対する一定レベルのコントロールが消失する。例えば、映画の一般興行において、観客が、ビデオカメラ等を用いて密かに映画を録画するおそれがある。より巧妙な場合では、フィルムの焼き増し版の不正コピー品を得ようとしている者が、映画館の従業員と共謀して映写室に侵入し、比較的コントロールが行き届いている営業時間外にフィルムをコピーする。この場合、映写装置からの音が直接的にビデオカメラに録音される。また、クリアで安定した画質を得るため、三脚が利用される。このようにして、不正コピー品が作成される。あるいは、焼き増し版自体が、ビデオマスタの作成のためにスキャンされる場合がある。
【0003】
1982年に、全米映画協会(Motion Picture Association of America: MPAA)は、コダック(登録商標)社とともに、フィルムの焼き増し版を個別に識別するための技術を開発した。この技術は、一般的には、コーデッド・アンチパイラシー(Coded Anti-piracy: CAP)コーディングとして知られている。焼き増し版が作成される際に、連続するぼやけたドットが映像に付加される。100フレーム単位毎のうち、概ね1フレームが、映像に付加された4つの小さなドットを含む。一般的には、映画の焼き増し版のシリアル番号を再生するためには、11のCAPコード化されたフレームが必要である。独特なドット配置は、それぞれ、プリント番号に対応する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アナログ式のビデオカメラを映画館のスクリーンに向けて録画をした場合、得られる映像は、画質が悪く、ちらつく。しかし、不正コピー及び再生の段階においては、コーディングドットは一般的には消去されなかった。一方、デジタル式のビデオカメラの場合では、良好な画質を有する映像が得られ、また、海賊版のフィルムがデジタルフォーマットで保存される際や、インターネット上で伝送される際に一般的に用いられる画像圧縮アルゴリズムによってCAPコードが消去されてしまう。CAPコーディング技術は、映像再生地においてほんのわずかなコーディングドットが失われただけで、その機能が発揮できないものなので、デジタル画像圧縮及び伝送技術の発達に伴い、CAPコーディングは効果的なものではなくなってしまった。
【0005】
CAPコーディング技術の別の問題は、固有のコードパターンの総数が2−23であることである。1982年当時は、この総数は映画館の数と概ね同一であり、また、大規模な映画リリースのためのフィルムの焼き増し数を実質的に超えていたので、これだけのコードパターンで十分だった。しかし、今日では、世界中に20000以上の映画館があり、主要な映画リリースのために5000以上の焼き増し版が通常作成される。従って、配布された焼き増し版を個別に識別するためには、上記のコードパターン数では不十分である。
【0006】
また、CAPコーディング技術のさらに別の問題は、焼き増し版に付加されたコードイメージのサイズに関連している。コードを示すドットは、極めて小さく、かつ、広範囲に分散している。このため、圧縮の際にコードイメージが分散してしまう。CAPコードイメージのパターンは、固有の識別因子なので、全てのコードイメージが失われないようにしなくてはならない。従って、CAPコーディング技術は、100%イメージが残っていることに依拠する。
【0007】
さらに、CAPコーディング技術のコードイメージが頻繁に再生されることにより、観客が視認する可能性が増してしまう。映画の観客が、映像に集中できず、また、特定の映画館は画質が悪い映画を上映しているとの観念を抱いてしまいかねないので、好ましくない。従って、海賊行為からフィルムを保護するための、CAPコード技術に代わるものが至急望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法及び装置を提供する。この方法は、映画の複数のシーンを選択するステップを含む。選択されたシーンは、それぞれ、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を含む。シーンが識別された後、映画シーンのそれぞれから、複数の場面(シーケンス)が決められ、決められた各場面は、複数のフレームを含む。例えば、映画は、3つのシーンを含み、各シーンは、28の場面に分割され、各場面は12のフレームを含む。シーンと場面とが選択された後、媒体上の単一的に識別可能なマーキング配置またはマーキングパターンを集合して形成するため、本発明によって各シーンから少なくとも1の場面がマーキングされる。
【0009】
映画シーンは、映画のバッファ部分によって互いに分離されるように選択される。また、映画シーンは、写し撮りモーション(panning motion)をほとんど含まない映画の部分を特定することによって選択される。さらに、映画シーンは、マーキングパターンを視認可能とする濃度特性、明暗及び/または色彩特性を備える映画の部分を識別することによって識別される。
【0010】
上述したマーキングのステップにおいて、マーキング対象の各場面に含まれる1以上の連続的なフレームがマーキングされてもよい。例えば、各場面中で2〜5のフレームがマーキングされる。さらに、上記のマーキングステップにおいては、マーキングされた各場面中にあらわれる最初のフレームを含むように、少なくとも1のマーキングされたフレームが選択される。マーキングについては、マークが所定のフレームと対応するようにして媒体に変更を加えることによって行われる。このようなフレームに対応するイメージが表示された際にマーキングは視認可能である。形成されたマークは、ドットの集合から構成される。各ドットは、多角形、円形、楕円等の所定の形状に対応する好適な輪郭を有する。マーキングの色彩については、フレームに関連するイメージのコントラストを明確にするようなものが選択されるので、マーキングをより容易に検出することができる。ドットの集合は、生産立地ごとに異なっている。単一的に識別可能なドットの集合が、生産立地番号に対応付けられる。このようにして、ドットの集合から、映画のコピーの出所としての生産立地を個別に識別することが可能である。
【0011】
本発明の1の観点に係る方法によれば、媒体はフィルムの焼き増し版から構成される。この場合は、マーキングステップにおいて、少なくとも1のフレームに対し物理的にマーキングが付される。また、媒体は、デジタル式の記録媒体であってもよい。この場合には、デジタル式の記録媒体に記録されたデジタルデータに変更が加えられる。変更ステップにおいて、デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージに、マーキングがあらわれるように変更がなされる。
【0012】
本発明の別の観点によれば、各シーン中の各場面が、識別番号に対応付けられる。この場合は、マーキングステップにおいて、マーキングされた場面に割り当てられた数字の組み合わせが、所定のコピーに割り当てられたフィルム・プリント識別番号に対応付けられるように、各シーンにおける各場面がマーキングされる。また、本発明に係る方法によれば、生産された映画のコピーごとにマーキングパターンが変更され、同一のマーキングパターンを持つ映画のコピーが重複して存在しないようにされる。
【0013】
特筆すべきは、シーンの第2グループも選択される点である。上述した第1グループと同様に、シーンの第2グループは、それぞれ、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される。映画シーンの第2グループのそれぞれのうちから、複数の場面が選択され、各場面は、複数のフレームからなる。そして、本発明の方法により、各シーンの第2グループから少なくとも1の場面が、単一的に識別可能なマーキングパターンが繰り返されるように選択的にマーキングされる。
【0014】
本発明は、また、媒体上のセキュリティコード化された映画にも関する。映画は、複数のシーンに分割され、各シーンは、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を有する。映画シーンは、映画のバッファ部分によってそれぞれが互いに分離される。さらに、各シーンにおいて、場面が選択され、各場面は複数のフレームからなる。例えば、媒体上の映画は、少なくとも3シーンを有し、各シーンが、少なくとも10の場面に分割され、各場面が少なくとも8フレームを含む。単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するように、各シーンから少なくとも1の場面が優位にマーキングされる。
【0015】
本発明の1の観点によれば、映画シーンは、写し撮りモーションをほとんど含まない。さらに、映画シーンは、マーキングパターンを視認可能とする濃度特性、明暗及び/または色彩特性の少なくとも1つを備える。
【0016】
マーキングされた各場面は、少なくとも1のマーキングされたフレームを含む。1以上のフレームがマーキングされる場合は、それらが連続的となるように配列される。例えば、マーキングされた各場面は、マーキングされた連続的なフレームを2〜5含む。さらに、少なくとも1のマーキングされたフレームが、マーキングされた場面中にあらわれる最初のフレームとなるように優位に選択される。
【0017】
マーキングされたフレームは、意図的に変更が加えられたフレームを含み、この変更により、フレームに関連するイメージに付加されたマーキングが、該イメージが表示される際に視認可能となる。マークは、例えば、上述したように、ドットの集合から構成される。ドットの集合は、複数の生産立地のうちの1つのみに対応し、これによってセキュリティコード化された映画の出所である生産立地の識別が可能となる。
【0018】
媒体がフィルムの焼き増し版である場合、マーキングは、フィルムの焼き増し版に配置されたイメージから構成される。また、媒体は、デジタル式の記録媒体であってもよく、この場合には、記録されているデジタルデータがマーキングを形成するように変更されている。特に、デジタルデータは、デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージにマーキングがあらわれるように変更される。いすれの場合においても、映画の各コピーのマーキングパターンは、様々であり、同一のマーキングパターンを持つ映画のコピーが重複して存在しないようにされる。
【0019】
さらに、映画シーンの第2グループは、媒体上で選択される。第1のグループと同様に、映画シーンの第2グループは、それぞれ、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を含む。映画シーンの第2グループのそれぞれにおいて、複数の場面が選択され、各場面は、多数のフレームを含む。単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するようにするため、第2グループのそれぞれから、少なくとも1の場面にマーキングが付される。
【0020】
本発明のさらに他の観点によれば、媒体上に処理された映画のコピーを個別に識別するための装置が提供される。この装置は、ユーザからの、複数の上述したシーンを識別する入力に応答するコンピュータ・プロセッサを含む。コンピュータ・プロセッサは、映画シーンのそれぞれにおける場面を決めるためにこの入力情報を用いる。この装置は、また、好適な媒体変更装置を含み、媒体変更装置は、単一的に識別可能なマーキングパターンを形成するために各シーンにおいて少なくとも1の場面を選択的にマーキングする。
【0021】
本発明の他の観点によれば、セキュリティコード化された映画は、1以上のフレームから構成される映画の記録を含む。各フレームは、映画に関連したイメージの一部を少なくとも含む。映画中の少なくとも1の参照点フレームは、1以上の他のフレームが別個に識別可能となるように決められる。例えば、参照点フレームは、所定の映画シーンの最初のフレームに対応するものであり、または、映画の一部分を構成する所定のイメージに対応する最初のフレームである。このようにするために、容易に識別可能な映画の一部分が用いられる。さらに、少なくとも1のフレームが、マーキングを含む。1以上の参照点フレームに対するマーキングされたフレームの位置から、映画のコピーを個別に識別することができる。異なる位置に分散された1以上のマーキングされたフレームが、単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成する。さらに、マーキングされたフレームは、それぞれ、連続的にマーキングされたフレームの連続の一部である。例えば、2〜10のマーキングされたフレームが、各フレームの連続に配置される。
【0022】
本発明に係る、映画をセキュリティコード化する方法は、1以上のフレームから構成される映画の記録を媒体に記録するステップを含み、各フレームは、映画に関連したイメージの一部を少なくとも含む。また、この方法は、映画に含まれる1以上の予め決められた参照点フレームに関連した識別可能な位置を有するフレームをマーキングするステップを含み、これにより、少なくとも1のマーキングされたフレームの位置から映画のコピーを個別に識別することができる。
【0023】
本発明の他の実施の形態によれば、映画をセキュリティコード化する装置が提供される。この装置は、複数のフレームを含む映画を媒体に記録するための記録装置を含み、各フレームは、映画に関連したイメージの一部を少なくとも含む。また、この装置は、映画中の予め決められた1以上の参照点フレームに関連した識別可能な位置を有する少なくとも1のフレームをマーキングするためのマーキング装置が備える。参照点フレームに関連した1以上のマーキングされたフレームの位置から、映画のコピーを個別に識別することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法及び装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
一般的に、映画は、上映のために世界中の映画館に配給される。そこで、多くの映画館に映画を配布するために、複数の映画のコピーが好適な媒体に記録される。配布される映画のコピーが記録された媒体としては、フィルムが一般的である。フィルムの長さは、例えば、一般的にはリール5〜8つ分である。なお、映画についての海賊行為を防止することに関する本発明は、フィルム媒体のみに適用されるものではなく、映画を記録可能な媒体であれば適用可能である。また、ここでいう媒体とは、DVD、CD ROM及び磁気ディスク等の既存の技術に関するもののみならず、光学、電気光学、磁気光学系フォーマットの現在または将来的に普及する他の種の記録媒体をいう。
【0026】
図1は、媒体100に記録された映画を示す。映画館に配給するために作成された映画のコピーを個別に識別するためのプロセスは、複数の映画シーンを選択することにより開始される。各映画シーンは、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を含む。図1において、シーン1021〜102nを示す。なお、選択されたシーンの数は、これに限定されるものではない。
【0027】
シーン1021〜102nが選択された後、各シーンにおいて、複数の場面104が選択される。各場面は、好ましくは、同一の長さで、また、それぞれがイメージ情報を含む複数のフレーム106を含む。例えば、1の映画のうちで、3つのシーン1021、1022、1023が選択され、各シーンが、28の場面1041〜10428に分割され、各場面が、12のフレーム1061〜10612を含む。
【0028】
シーン及び関連した場面が選択された後、各シーン中の1以上の選択された場面が、単一的に識別可能なパターンを形成するようにマーキングされる。例えば、図1に示すように、媒体100に記録された映画は、シーン1021、1022、102nで、それぞれ、場面1049、場面10414、場面1047がマーキングされる。この場合、フィルムには、各シーン中のマーキングされた場面の数に対応するシリアル番号9−14−7が付与される。そこで、各シーン中でマーキングされた所定のシーンが、映画の所定のコピーを識別可能とするコードを定義する。
【0029】
再度図1を参照して説明すると、マーキングプロセスは、所定の場面104nに含まれるフレーム106を1つ以上マーキングするステップを含む。好適な実施の形態では、2〜5の連続するフレームが、場面中のいずれかにおいてマーキングされる。例えば、1の場面の最初の3つのフレームがマーキングされる。マーキングは、媒体に、所定のフレームに対応するようにしてマーキングするといった変更を加えることによって行われる。従って、フレームに関連するイメージが表示された場合は、マークを視認することができる。形成されたマーキングは、ドットの集合から構成される。各ドットは、好適な多角形、円形、楕円形等の所定の形状に対応する輪郭を有する。マーキングの色は、該マーキングが容易に検出可能となるように、フレームに関連したイメージのコントラストを強調するように選択される。さらに、ドットの集合は、生産立地ごとに異なる。つまり、単一的に識別可能なドットの集合が、生産立地ごとの番号に対応付けられる。従って、ドットの集合により、コピーのオリジナル版の生産立地としての特定の生産立地を識別することができる。
【0030】
本発明の1の実施形態では、映画のシーン1021〜102nは、1以上のフレームから構成されるバッファ部103を介して互いに分離されるようにして選択される。さらに、映画のシーン1021〜102nは、映画の観客がマーキングに気付く可能性が低い映画の部分を特定することにより選択される。相当量のアクションを含むシーンは、そのシーン中のアクションが観客の注意を引きやすく、観客がマークに気付きにくいので、好適である。しかし、写し撮りモーション(panning motion)を含むシーンは、カメラの写し撮り動作に関連してシーン中で動く背景にマーキングが静止状態で表示されてしまい、マーキングが観客の注意を引くおそれがあるので、好適ではない。動画シーンは、マーキングパターンの視認性を向上させる、濃度特性、明暗及び/または彩色特性を備える映画の部分を識別することにより優位に選択される。
【0031】
本発明の他の観点によれば、各シーン中の各場面が、識別番号に対応する。この場合には、マーキングステップが、各シーン中の複数の場面のそれぞれをマーキングし、これによってマーキングされた場面に割り当てられた数字の組み合わせが、映画の所定のコピーに割り当てられたフィルム・プリント識別番号に対応付けるようにすることを含む。本発明に係る方法は、また、生産された映画のコピーのそれぞれが、同一のマーキングパターンを重複して持たないように適宜変更するステップを含む。
【0032】
フレームに付されたマーキングは、該フレームが表示された際に視覚的に識別可能な特徴を備える。このような特徴としては、例えば、単一のドット、所定のパターンに配置されたドットの集合、直線あるいは曲線的な形状、または、これらの組み合わせが挙げられる。ドットは、円形、長円形、楕円形、多角形、その他の規則的または不規則な形状等の所定の輪郭を有する。マーキングが、不揃いな引っかき傷のようなものとして表現されるものだとしても、フレームが表示された際に容易に識別可能である。1の実施の形態では、マーキングの選択については、後に識別することができるものである限り、特に制限されない。このようにしてマーキングが形成されることにより、不正コピーをしようとする者が該マーキングを見つけて除去することが比較的困難となるので、特に有用である。なお、マーキング自体は、別の目的のためにエンコードされていてもよい。
【0033】
例えば、映画のコピーを作成するラボや生産施設が1以上ある場合、マーキングは、コピーがどこで作成されたのかを識別するために用いられる。この場合は、場所ごとに異なるマーキングを用いる。これについて、図4A及び図4Bを参照して説明する。図4Aは、ドットの集合から構成されるマーキング108を有するフレーム106を示す。図示するドットの集合の配置は、最初の生産立地を示す。一方、図4Bは、第2の生産立地を識別するために異なる配置を有するドットの集合から構成される第2のマーキング108を有するフレーム106を示す。
【0034】
本発明の1の実施の形態では、マーキングは、映画を見る観客が容易に気付かないようにして選択される。従って、ドットや線等のマーキングの個々の要素が比較的小さなサイズを有するとよい。ただし、マーキングは、フレーム中のイメージが表示された際に確認できる程度のサイズを有していなければならない。さらに、マーキングまたはドットの色として、フレーム中のイメージが表示された際に、マーキングされたフレームの映画イメージが明瞭に識別できるような彩色を与えるものが選択される。また、マーキング等の色は、用途、シーンごとに異なる。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な場面やシーンにあらわれる複数のマーキングに単一色を用いてもよい。
【0035】
単一のフレームが、映画の所定のコピーをコーディングするため、所定の場面のマーキングに用いられる。しかしながら、ある特定のコピー機器に用いられる最近の映像圧縮技術によれば、マーキングが単一のフレームのみにあらわれる場合、マーキングの一部または全部が消去されてしまう。そこで、これに応じ、本発明では、所定の場面104中の連続した複数のフレーム106をマーキングするとともに、各フレーム上で同一の位置に同一のマーキングを付すようにする。連続的にマーキングすることにより、不正コピーの生成及び/または配給に用いられる映像圧縮技術によっても、マーキングは消去されない。
【0036】
しかし、マーキングされた連続的なフレームの数が増加すると、問題が生じる。具体的には、映画を見る観客がマーキングを視認してしまう可能性が増加する。この結果、観客が映画の視聴を楽しむことが妨げられ、また、特定の映画館が画質の劣る映画を上映しているとの印象を与えかねない。さらに、不正コピーをしようとする者に、マーキングの存在を知られてしまうおそれもある。この対策として、マーキングされた連続的なフレームの数が2〜5、より好ましくは3つだと、マーキングされたフレームが視認される可能性と、マーキングの堅牢性とのバランスを取ることができる。なお、フレームの数については、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
同一または異なるマーキングが、異なるシーン102に用いられる。しかし、複数の連続したフレームの所定の場面104中で用いられるマーキングは、後の不正コピーや映画の伝送の際の映像圧縮技術が適用されても除去されないようにするため、互いに識別可能に形成される。
【0038】
フレームは、映画が記録された媒体に応じて適宜マーキングされる。例えば、映画のコピーがフィルム媒体に記録された場合、フィルムのフレーム上のイメージには、既存のCAPコーディング技術と同様にして変更が加えられる。マーキングを付す技術自体は、公知である。なお、フレームが表示された際に識別可能なマーキングを1以上のフレームに付す公知の手法については、種々あり、本発明は特定の手法に限定されるものではない。例えば、マーキングは、フィルムがプリントされた際に該フィルムに付される。マーキングは、レーザーや、未使用の映画フィルムにマーキングを付すフィルムストリッププロジェクタまたはスライドプロジェクタや、フィルム中の所定のフレームに所望のマーキング対応するイメージをプリントするデジタルライトプロジェクタ(DLP)、その他の好適なものによってマーキングが行われる。
【0039】
未使用の映画フィルムにマーキングを付すようにしてもよい。例えば、フィルムの所望の位置に引っかき傷を手作業で付すための道具を用いてもよい。しかし、このような手作業によるマーキングは、マーキングの不一致につながるので、最適なマーキング手法ではない。また、マーキングは、インクを用いてフィルム上に直接形成されるものであってもよい。
【0040】
映画がデジタル技術により記録されたものである場合は、記録媒体上のデジタルデータが、選択されたマーキングを形成するように変更される。例えば、既存のDVD媒体であれば、1以上のフレームに関連するイメージ上に選択されたイメージが重畳されるように変更される。選択されたイメージが好ましいマーキングの場合は、マーキングされた場面中の特定のフレームが、該マーキングが重畳された状態で表示される。このイメージは、映画がハンドビデオやその他のビデオ録画装置によって録画された場合にも再生可能である。特定のタイプの記録媒体及び圧縮手法が、デジタルデータの変更に影響を与える点、また、それらの手法等が公知である点については、当業者にとっては公知の事実である。これらの点に関し、本発明は、特定のデジタル式記録媒体、ビデオ圧縮手法、選択された映画シーンに関連したデジタルデータの変更に限定されるものではない。映画のフレームにマーキングを付すため、記録媒体上のデジタルデータを変更する手法が適宜に用いられる。なお、フレームという語は、インターレースビデオフレームと同様に、否インターレースビデオフレームを含む意である点については、言うまでもない。
【0041】
本実施の形態のコーディングプロセスは、媒体100上に記録された映画の異なる部分で繰り返される。シーン102の第2グループが選択され、各シーンは、映画の他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される。第1の(先の)グループと同様に、映画シーンの第2グループのそれぞれにおいて複数の場面が決められ、各場面が、複数のフレーム106を含む。そして、本発明の方法は上述したように、シーンの第2グループのそれぞれから少なくとも1の場面をマーキングすることを繰り返し、単一的に識別可能なマーキングパターンを繰り返す。または、シーンの第2グループがフィルムの第2のリールに含まれている場合は、異なるコーディングパターンが適用される。
【0042】
本発明は、また、海賊行為対策用コーディングが付されたフィルム媒体上の映画を作成する装置にも関する。図3に示すように、この装置300は、映画のネガフィルム307から、コーディングされた映画のコピーを作成する。装置300は、エンコーダ316及びマーキング装置312と通信可能な制御コンピュータ314を備える。映画のコピーは、リール302から露光されていない未使用フィルム301を、プリンタ318を通過させることによって作成される。プリンタ318は、ネガフィルム307から映画のフィルムを作成する市販のフィルム・プリント機器である。ネガフィルム307は、プリント対象のネガフィルム307を含むリール306から、プリントされたフィルムを巻き取るためのリール308へと巻き取られる。同様に、未使用フィルム301は、露光されていない未使用フィルムを含むリール302から、プリントされたフィルムを含むリール304へと巻き取られる。未使用フィルム301は、ネガフィルム307とともにプリンタ318を通過し、ネガフィルム307上の各フレームは、当業者によく知られている手法によって露光されていないフィルム301上に転写される。
【0043】
映画のイメージは、ネガフィルム307から未使用フィルム301へとフレーム単位で転写されるため、プリントされたフレームの数をエンコーダ316からの情報を用いてカウントすることができる。エンコーダ316は、フィルムがリール302からリール304へと巻き取られた際にフレーム106の数を数えることができる市販の装置から構成される。例えば、エンコーダ316は、プリントフィルム301の送り孔に係合するスプロケットリールから構成される。シャフト(図示せず)は、その回転が電気工学式センサを用いてカウントされるように、工学的にデータ化される。なお、スプロケットを通過したフィルムのフレーム数に直接的または間接的に関連する情報を、制御コンピュータ314に伝達することができるように、光学式、電気工学式、機械式、電気機械式の他の種のセンサを用いるようにしてもよい。
【0044】
映画の各コピーに対応するコード番号が、映画が媒体に記録された際に該媒体に付加されるようにしてもよい。例えば、1の実施形態では、レーザー310を用いて、未使用のフィルム媒体にスキャン可能なバーコードを付加する。これにより、上述したような海賊行為対策用マーキングを探す必要がなく容易に特定のコピーの識別が可能となる。バーコードは、フィルム・プリントのリールの読み出し領域に配置される。または、バーコードは、フィルムの外側の領域、あるいはフィルムの打ち抜き穴間に配置されてもよい。このようなバーコードの配置は、映画を見る観客が、バーコードを視認することを防止する点で有用である。制御コンピュータ314は、海賊行為対策用マーキングに対応付けられる各フィルムに適切なバーコードを付与するように、レーザー310を制御する。
【0045】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって具現することができる。制御コンピュータ314は、1のコンピュータシステムにおける集中化、または、異なる構成要素が分散された、相互接続された複数のコンピュータシステムにおける分散化によって具現することができる。どのようなタイプのコンピュータでも、あるいは、本発明の方法を実施可能に構成された他の種の装置でも、本発明に適用することができる。ハードウェア及びソフトウェアの一般的な組み合わせとしては、汎用コンピュータシステムと、該コンピュータシステムを、読み出されて実行された際に本発明の方法を実行するように制御するコンピュータプログラムとが挙げられる。
【0046】
本発明は、また、上述した方法を実行することが可能なすべての特徴を有するコンピュータプログラム製品であって、図3に示すコンピュータシステムに読み出された場合に、上記の方法を実行させるものによっても具現される。ここでいうコンピュータプログラムとは、情報処理能力を有するシステムに対して、所定の処理を、直ちに、または、他の言語、コード、表記法への変換処理と、異なる素材形式での再生処理の何れか若しくは両方の後に実行させる命令セットであれば、いかなる表現、言語、コード、表記法のものであっても差し支えない。
【0047】
制御コンピュータ314は、映画のコピーのうち、マーキング対象の所定の部分に関する情報を有する。この情報は、1またはいくつかの異なる手法によって制御コンピュータ314に供給される。1の実施の形態では、制御コンピュータ314は、参照点(例えば、映画の開始部分)に対する、マーキング対象の所定のフレームの数の情報を有する。または、制御コンピュータ314は、フィルム・プリントの最初の部分に対して、マーキング対象の所定の物理的位置の位置情報を有してもよい。所定の物理的位置は、1場面中のマーキング対象のフレームの1セットに対応する。他の実施の形態では、制御コンピュータ314は、フィルム中のマーキングの対象のシーン、各シーン中の場面の数、及び映画の特定のコピーに割り当てられたコード番号を(例えば、フレーム数の範囲により)識別するための情報を有する。制御コンピュータ314は、この情報を、各場面104に関連するフレームの数、及び、コード番号の付与対象の映画の所定のコピーをコード化するためにマーキングされるべきフレームの所定の場面を自動的に識別するために用いる。
【0048】
制御コンピュータ314は、各場面中のマーキング対象の連続的なフレームの数と、各マーキングされた場面中のフレームの位置(例えば、最初の3つのフレーム)との情報がプログラミングされる。制御コンピュータ314は、エンコーダ316及びプリンタ318からの、フィルムの最初の部分等のいくつかの参照点に関連した、プリントされたフレームの数についての情報に基づいて、マーキングされたフレームの選択を制御する。
【0049】
図3に示すマーキングプロセスは、プリントプロセスの後に直ちに行われる。しかし、本発明はこれに限定されないことは、当業者にとって自明である。例えば、マーキングプロセスは、映画が未使用フィルム301に焼き増しされる前または後のいつでも行われてもよい。また、本発明は、図3に示す正確な配置に限定されるものでもない。例えば、マーキング装置は、フィルムがプリンタ318に供給される前に該フィルムにマーキングを付すようにされていてもよい。
【0050】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明についての特許請求の範囲から逸脱しない限り、上記の実施の形態の変形及び応用が可能であることは、当業者にとって明らかである。
【0051】
本出願は、2002年9月27日になされた米国仮特許出願第60/414,179号と、2002年11月1日になされた米国仮特許出願第60/417,455号とに関連し、当該仮出願に基づいて優先権を主張する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明を説明するための概略図であって、媒体に記録された映画を示す図である。
【図2】マーキングされたイメージを含むフレームを示す図である。
【図3】本発明に係る、映画を作成するための装置を説明するためのブロック図である。
【図4】図4A及び図4Bは、異なるフィルムの焼き増し版にどのようにしてマーキングがされるかについてを説明するための図である。
【符号の説明】
【0053】
100 媒体
102 シーン
104 場面
106 フレーム
108 マーキング
300 装置
301 未使用フィルム
302 リール
304 リール
307 ネガフィルム
308 リール
310 レーザー
312 マーキング装置
314 制御コンピュータ
316 エンコーダ
318 プリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の映画シーンを選択するステップと、
各前記映画シーンから、複数のフレームをそれぞれ含む複数の場面を定めるステップと、
単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するように、各前記映画シーン中の複数の場面の少なくとも1つに選択的にマーキングを付すステップと、
を備えることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項2】
複数の前記映画シーンが、それぞれ、映画のバッファセクションによって互いに分離されるように該映画シーンを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項3】
複数の前記映画シーンを選択するステップにおいて、モーションをほとんど含まない映画の部分を選択することを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項4】
複数の前記映画シーンを選択するステップにおいて、前記マーキングの視認性を向上させる明暗特性及び色彩特性のうち少なくとも1つを備える映画の部分を選択することを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項5】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各前記場面中で複数の連続的なフレームを選択的にマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項6】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各場面中で少なくとも1つのフレームを選択的にマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項7】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各場面中で3つの連続的なフレームを選択することを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項8】
マーキングされた各前記場面で表示される最初のフレームを含むように、マーキングされたフレームを少なくとも1つ選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項9】
前記マーキングを付すステップにおいて、前記フレームに関連するイメージが表示された際に前記マーキングが視認されるように、記録媒体に変更を加えることを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項10】
ドットの集合として前記マーキングを形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項11】
単一的に識別可能なドットの集合と、生産立地のそれぞれとを対応付けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項12】
各ドットが所定の形状を有するように該ドットを形成することを特徴とする請求項10に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項13】
前記フレームに関連した前記イメージのコントラストを明確にするように、前記マーキングの色を選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項14】
前記映画が3つの前記シーンを含み、各前記シーンが28の前記場面に分割され、各前記場面が12の前記フレームを含むように選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項15】
媒体としてフィルム・プリントを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項16】
前記マーキングを付すステップにおいて、少なくとも1の前記フレーム上に物理的に前記マーキングを形成することを特徴とする請求項15に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項17】
媒体としてデジタル式の記録媒体を選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項18】
前記マーキングを付すステップにおいて、デジタル式の記録媒体上のデジタルデータに変更を加えることを含む、ことを特徴とする請求項17に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項19】
前記デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージ中に、前記マーキングがあらわれるようにして変更を加えることを特徴とする請求項18に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項20】
各場面が1の数字に対応付けられ、さらに、前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた前記場面に対応付けられた複数の数字の組み合わせが、映画のコピーに割り当てられたフィルム・プリント識別番号に対応するように、各前記シーン中の複数の前記場面のそれぞれをマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項21】
同一のマーキングパターンを持つ映画のコピーが重複して存在しないように、マーキングパターンを各前記映画のコピーごとに変更させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項22】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の第2映画シーンを選択するステップと、
各前記第2映画シーンから、複数のフレームをそれぞれ含む複数の場面を定めるステップと、
単一的に識別可能なマーキングパターンを繰り返すように、各前記映画シーン中の複数の場面の少なくとも1つに選択的にマーキングを付すステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項23】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を含む複数の映画シーンと、それぞれが複数のフレームを備えており、各前記映画シーン中で定められた複数の場面とを備え、
各前記映画シーン中の少なくとも1の前記場面にマーキングが付され、複数の前記マーキングの配置が、単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成することを特徴とする媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項24】
複数の前記映画シーンが、それぞれ、映画のバッファセクションによって互いに分離されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項25】
複数の前記映画シーンが、モーションをほとんど含まない映画の部分から構成されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項26】
前記映画シーンが、前記マーキングの視認性を向上させる濃度特性、明暗特性及び色彩特性のうち少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項27】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた複数の連続的なフレームを備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項28】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた前記フレーム少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項29】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた連続的なフレームを3つ備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項30】
マーキングされた前記フレームの少なくとも1つが、マーキングされた前記場面中で最初に表示されるフレームであることを特徴とする請求項28に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項31】
前記フレームの少なくとも1つに関連するイメージが表示された際に前記マーキングが視認されるように、マーキングされた前記フレームが、前記イメージ上に重畳された該マーキングを備えることを特徴とする請求項28に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項32】
前記マーキングがドットの集合から構成されることを特徴とする請求項31に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項33】
前記ドットの集合が、複数の生産立地のうちの1つに単一的に対応付けられていることを特徴とする請求項32に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項34】
各前記ドットが、所定の形状を備えることを特徴とする請求項32に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項35】
前記マーキングの色が、後に容易に検出されるように1のフレームに関連するイメージに対して明暗を有することを特徴とする請求項31に記載の媒体上に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項36】
前記映画が少なくとも3つの前記映画シーンを含み、各前記映画シーンが少なくとも10の前記場面に分割され、各前記場面が少なくとも8の前記フレームを含むことを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項37】
媒体がフィルム・プリントであることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項38】
前記マーキングが、前記フィルム・プリントに記録されたイメージから構成されることを特徴とする請求項37に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項39】
媒体がデジタル式の記録媒体であることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項40】
前記デジタル式の記録媒体上のデジタルデータが、前記マーキングを形成するように変更を加えられていることを特徴とする請求項39に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項41】
前記デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージ中に前記マーキングがあらわれるように前記デジタルデータに変更が加えられていることを特徴とする請求項40に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項42】
各前記場面が1の数字に対応付けられ、複数の前記数字の組み合わせが、映画の特定のコピーに割り当てられたフィルム・プリント番号に対応することを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項43】
各前記映画のコピー用のマーキングパターンが、該映画コピーごとに異なることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項44】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の第2映画シーンと、
それぞれが複数のフレームを備え、各前記第2映画シーンに含まれる複数の場面と、
をさらに備え、
各第2映画シーン中の少なくとも1の場面が、単一的に識別可能なマーキングパターンを繰り返すようにしてマーキングが付されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項45】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の映画シーンを選択するための手段と、
それぞれが複数のフレームを備える複数の場面を、各前記映画シーンにおいて定めるための手段と、
単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するように、各映画シーンから複数の場面の少なくとも1つを選択的にマーキングするための手段と、
を備えることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項46】
複数の映画シーンを識別するためのユーザからの入力に応答し、それぞれが複数のフレームを備える複数の場面を各前記シーンにおいて定めるための手段と、
単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するように、各前記映画シーンから複数の前記場面の少なくとも1つを選択的にマーキングするための手段と、
を備え、
各前記映画シーンが、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成されることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項47】
前記選択的にマーキングをするための手段が、マーキングされた各場面中の3つの連続的なフレームにマーキングを付すことを特徴とする請求項46に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項48】
前記選択的にマーキングをするための手段が、マーキングされた各前記場面において少なくとも1のフレームに選択的にマーキングを付すことを特徴とする請求項46に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項49】
各前記場面中の少なくとも1のフレームが、各場面の最初に表示されるフレームを含むことを特徴とする請求項48に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項50】
前記選択的にマーキングをするための手段が、イメージが表示された際に前記マーキングが付された各フレームに関連するマーキングが視認可能となるように、前記媒体に変更を加えることを特徴とする請求項48に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項51】
それぞれが映画に関連するイメージの一部を含んでおり、映画の記録を構成する複数のフレームのうち、少なくとも1のフレームが他の複数のフレームに対して識別可能な参照点を定め、
少なくとも1のフレームが、マーキングを含み、前記参照点に対する少なくとも1のマーキングされたフレームの位置から、単一的に映画の所定のコピーを識別することが可能なことを特徴とするセキュリティコード化された映画。
【請求項52】
マーキングされた複数の前記フレームが、単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成することを特徴とする請求項51に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項53】
マーキングされた各前記フレームが、連続するマーキングされたフレームの連続の一部を構成することを特徴とする請求項51に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項54】
各前記連続には、2〜10のマーキングされたフレームが存在することを特徴とする請求項53に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項55】
映画に関連するイメージの少なくとも一部をそれぞれ含む複数のフレームからなる映画の記録を媒体に記録するステップと、
前記映画中の少なくとも1の所定の参照点フレームに対し、所定のマーキングとともに識別可能な位置を有する少なくとも1の前記フレームをマーキングするステップと、
を備え、前記少なくとも1のフレームの前記位置から、映画のコピーを識別することが可能なことを特徴とする映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項56】
映画の各コピーについて単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するようにマーキングされた複数の前記フレームを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項55に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項57】
マーキングされた各前記フレームを、連続的にマーキングされたフレームの連続の一部を構成するように形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項55に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項58】
各前記連続において2〜10のマーキングされたフレームを形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項57に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項59】
映画に関連するイメージの少なくとも一部をそれぞれ含む複数のフレームから構成される映画の記録を媒体に記録するための手段と、
前記映画中の少なくとも1の所定の参照点フレームに対し、所定のマーキングとともに識別可能な位置を有する少なくとも1の前記フレームをマーキングするための手段と、
を備え、前記少なくとも1のフレームの前記位置が、映画のコピーを識別することを特徴とする映画をセキュリティコード化するための装置。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の映画シーンを選択するステップと、
各前記映画シーンから、複数のフレームをそれぞれ含む複数の場面を選択的に定めるステップと、
各シーン中の前記場面のうちの選択されたもののみにマーキングを付すことによって単一的に識別可能なマーキングパターンを形成するステップと、
を備え、選択されたシーン中のマーキングされた場面の選択によって前記識別可能なマーキングパターンが特徴づけられることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項2】
複数の前記映画シーンが、それぞれ、映画のバッファセクションによって互いに分離されるように該映画シーンを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項3】
複数の前記映画シーンを選択するステップにおいて、モーションをほとんど含まない映画の部分を選択することを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項4】
複数の前記映画シーンを選択するステップにおいて、前記マーキングの視認性を向上させる明暗特性及び色彩特性のうち少なくとも1つを備える映画の部分を選択することを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項5】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各前記場面中で複数の連続的なフレームを選択的にマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項6】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各場面中で少なくとも1つのフレームを選択的にマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項7】
前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた各場面中で3つの連続的なフレームを選択することを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項8】
マーキングされた各前記場面で表示される最初のフレームを含むように、マーキングされたフレームを少なくとも1つ選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項9】
前記マーキングを付すステップにおいて、前記フレームに関連するイメージが表示された際に前記マーキングが視認されるように、記録媒体に変更を加えることを特徴とする請求項6に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項10】
ドットの集合として前記マーキングを形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項11】
単一的に識別可能なドットの集合と、生産立地のそれぞれとを対応付けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項12】
各ドットが所定の形状を有するように該ドットを形成することを特徴とする請求項10に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項13】
前記フレームに関連した前記イメージのコントラストを明確にするように、前記マーキングの色を選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項14】
前記映画が3つの前記シーンを含み、各前記シーンが28の前記場面に分割され、各前記場面が12の前記フレームを含むように選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項15】
媒体としてフィルム・プリントを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項16】
前記マーキングを付すステップにおいて、少なくとも1の前記フレーム上に物理的に前記マーキングを形成することを特徴とする請求項15に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項17】
媒体としてデジタル式の記録媒体を選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項18】
前記マーキングを付すステップにおいて、デジタル式の記録媒体上のデジタルデータに変更を加えることを含む、ことを特徴とする請求項17に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項19】
前記デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージ中に、前記マーキングがあらわれるようにして変更を加えることを特徴とする請求項18に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項20】
各場面が1のナンバーに対応付けられ、さらに、前記選択的にマーキングを付すステップにおいて、マーキングされた前記場面に対応付けられた複数のナンバーの組み合わせが、映画のコピーに割り当てられたフィルム・プリント識別ナンバーに対応するように、各前記シーン中の複数の前記場面のそれぞれをマーキングすることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項21】
同一のマーキングパターンを持つ映画のコピーが重複して存在しないように、マーキングパターンを各前記映画のコピーごとに変更させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項22】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の第2映画シーンを選択するステップと、
各前記第2映画シーンから、複数のフレームをそれぞれ含む複数の場面を定めるステップと、
単一的に識別可能なマーキングパターンを繰り返すように、各前記映画シーン中の複数の場面の少なくとも1つに選択的にマーキングを付すステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための方法。
【請求項23】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分を含む複数の映画シーンと、それぞれが複数のフレームを備えており、各前記映画シーン中で定められた複数の場面とを備え、
各前記シーン中の前記場面のうち、選択されたもののみがマーキングされ、それぞれの映画シーン中の前記場面のうちの選択されたものに付されたマーキングの組み合わせにより、単一的に識別可能なマーキングパターンが形成されることを特徴とする媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項24】
複数の前記映画シーンが、それぞれ、映画のバッファセクションによって互いに分離されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項25】
複数の前記映画シーンが、モーションをほとんど含まない映画の部分から構成されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項26】
前記映画シーンが、前記マーキングの視認性を向上させる濃度特性、明暗特性及び色彩特性のうち少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項27】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた複数の連続的なフレームを備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項28】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた前記フレーム少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項29】
マーキングされた各前記場面が、マーキングされた連続的なフレームを3つ備えることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項30】
マーキングされた前記フレームの少なくとも1つが、マーキングされた前記場面中で最初に表示されるフレームであることを特徴とする請求項28に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項31】
前記フレームの少なくとも1つに関連するイメージが表示された際に前記マーキングが視認されるように、マーキングされた前記フレームが、前記イメージ上に重畳された該マーキングを備えることを特徴とする請求項28に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項32】
前記マーキングがドットの集合から構成されることを特徴とする請求項31に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項33】
前記ドットの集合が、複数の生産立地のうちの1つに単一的に対応付けられていることを特徴とする請求項32に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項34】
各前記ドットが、所定の形状を備えることを特徴とする請求項32に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項35】
前記マーキングの色が、後に容易に検出されるように1のフレームに関連するイメージに対して明暗を有することを特徴とする請求項31に記載の媒体上に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項36】
前記映画が少なくとも3つの前記映画シーンを含み、各前記映画シーンが少なくとも10の前記場面に分割され、各前記場面が少なくとも8の前記フレームを含むことを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項37】
媒体がフィルム・プリントであることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項38】
前記マーキングが、前記フィルム・プリントに記録されたイメージから構成されることを特徴とする請求項37に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項39】
媒体がデジタル式の記録媒体であることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項40】
前記デジタル式の記録媒体上のデジタルデータが、前記マーキングを生成するように変更を加えられていることを特徴とする請求項39に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項41】
前記デジタル式の記録媒体に記録された映画の再生時に表示される少なくとも1のイメージ中に前記マーキングがあらわれるように前記デジタルデータに変更が加えられていることを特徴とする請求項40に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項42】
各前記場面が1のナンバーに対応付けられ、複数の前記ナンバーの組み合わせが、映画の特定のコピーに割り当てられたフィルム・プリントナンバーに対応することを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項43】
各前記映画のコピー用のマーキングパターンが、該映画コピーごとに異なることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項44】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の第2映画シーンと、
それぞれが複数のフレームを備え、各前記第2映画シーンに含まれる複数の場面と、
をさらに備え、
各第2映画シーン中の少なくとも1の場面が、単一的に識別可能なマーキングパターンを繰り返すようにしてマーキングが付されることを特徴とする請求項23に記載の媒体に記録されたセキュリティコード化された映画。
【請求項45】
それぞれが他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成される複数の映画シーンを選択するための手段と、
それぞれが複数のフレームを備える複数の場面を、各前記映画シーンにおいて定めるための手段と、
単一的に識別可能なマーキングパターンを集合的に形成するように、各映画シーン中の複数の場面のうちの選択されたもののみを排他的にマーキングするための手段と、
を備え、
前記識別可能なマーキングパターンが、各映画シーン中のマーキングされた場面の所定の選択に基づいて識別可能であることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項46】
複数の映画シーンを識別するためのユーザからの入力に応答し、それぞれが複数のフレームを備える複数の場面を各前記シーンにおいて定めるための手段と、
単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成するように、各前記映画シーンから複数の前記場面の少なくとも1つを選択的にマーキングするための手段と、
を備え、
各前記映画シーンが、他の部分とは別個に識別可能な映画の一部分から構成され、各シーン中の場面のうち、選択されたもののみがマーキングされ、各シーン中の前記場面のうちの選択されたものに付されたマーキングの組み合わせにより、単一的に識別可能なマーキングパターンが形成されることを特徴とする媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項47】
前記選択的にマーキングをするための手段が、マーキングされた各場面中の3つの連続的なフレームにマーキングを付すことを特徴とする請求項46に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項48】
前記選択的にマーキングをするための手段が、マーキングされた各前記場面において少なくとも1のフレームに選択的にマーキングを付すことを特徴とする請求項46に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項49】
各前記場面中の少なくとも1のフレームが、各場面の最初に表示されるフレームを含むことを特徴とする請求項48に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項50】
前記選択的にマーキングをするための手段が、イメージが表示された際に前記マーキングが付された各フレームに関連するマーキングが視認可能となるように、前記媒体に変更を加えることを特徴とする請求項48に記載の媒体に記録された映画のコピーを個別に識別するための装置。
【請求項51】
それぞれが映画に関連するイメージの一部を含んでおり、映画の記録を構成する複数のフレームのうち、少なくとも1のフレームが他の複数のフレームに対して識別可能な参照点を定め、
少なくとも1のフレームが、マーキングを含み、前記参照点に対する少なくとも1のマーキングされたフレームの位置から、単一的に映画の所定のコピーを識別することが可能なことを特徴とするセキュリティコード化された映画。
【請求項52】
マーキングされた複数の前記フレームが、単一的に識別可能なマーキングパターンを集合して形成することを特徴とする請求項51に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項53】
マーキングされた各前記フレームが、連続するマーキングされたフレームの連続の一部を構成することを特徴とする請求項51に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項54】
各前記連続には、2〜10のマーキングされたフレームが存在することを特徴とする請求項53に記載のセキュリティコード化された映画。
【請求項55】
映画に関連するイメージの少なくとも一部をそれぞれ含む複数のフレームからなる映画の記録を媒体に記録するステップと、
前記映画中の少なくとも1の所定の参照点フレームに対し、所定のマーキングとともに識別可能な位置を有する少なくとも1の前記フレームをマーキングするステップと、
を備え、前記少なくとも1のフレームの前記位置から、映画のコピーを識別することが可能なことを特徴とする映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項56】
映画の各コピーについて単一的に識別可能なマーキングパターンを集合的に形成するようにマーキングされた複数の前記フレームを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項55に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項57】
マーキングされた各前記フレームを、連続的にマーキングされたフレームの連続の一部を構成するように形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項55に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項58】
各前記連続において2〜10のマーキングされたフレームを形成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項57に記載の映画をセキュリティコード化するための方法。
【請求項59】
映画に関連するイメージの少なくとも一部をそれぞれ含む複数のフレームから構成される映画の記録を媒体に記録するための手段と、
前記映画中の少なくとも1の所定の参照点フレームに対し、所定のマーキングとともに識別可能な位置を有する少なくとも1の前記フレームをマーキングするための手段と、
を備え、前記少なくとも1のフレームの前記位置が、映画のコピーを識別することを特徴とする映画をセキュリティコード化するための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−517357(P2006−517357A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501994(P2005−501994)
【出願日】平成15年9月25日(2003.9.25)
【国際出願番号】PCT/US2003/030486
【国際公開番号】WO2004/030339
【国際公開日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(505110169)テクニカラー,インク. (1)
【出願人】(505110170)ワーナー ブロス.エンターテイメント,インク. (2)
【Fターム(参考)】