説明

景品払出システム、景品払出機およびその景品数管理方法

【課題】景品計数機能を有する景品払出機では、特殊景品の数を1枚たりとも違算することなく、景品数の完全管理を行えることが望ましい。
【解決手段】景品払出機のレーンL1〜L5のうち、たとえばレーンL5が切り離し処理され、その後復帰された時には、復帰後のレーンL5の景品数を計数器12で現物カウントする。そしてレーンL5における切り離し前の景品数と、復帰されて現物カウントされたカウント値とを対比する。その結果、両者に差分Aがあれば、景品管理機2のレシート発行部17から差分Aを記録したレシートを発行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に備えられ、パチンコ玉やメダル等の遊技媒体と引き換えられる特定の景品を払い出すための景品払出装置に関する。また、その特定景品の払出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗では、遊技客は、まずパチンコ玉やメダル等の遊技媒体を購入し、その遊技媒体を用いてパチンコ遊技やパチスロ遊技を行う。そして、遊技の成果は獲得したパチンコ玉の数やメダルの枚数となる。獲得したパチンコ玉やメダルは景品と交換できる。景品の中には、特殊景品と称される特定の景品がある。遊技店舗には、かかる特定の景品を払い出すための景品払出機が設置されている。
【0003】
従来の景品払出機の一例は、特許文献1および特許文献2に開示されている。
特許文献1および特許文献2に開示されているように、景品払出機には、通常、カード状をした特定景品を多数枚積層状態で収容するカートリッジまたはカセットと称される景品収容器が複数個内蔵されている。各景品収容器には、種類の異なる景品が収容される。そして遊技客の獲得した遊技媒体の数に応じて、払い出す景品の種類および数が算出され、景品収容器が選択されて、そこに収容された景品の払い出しが行われる。
【0004】
また、特許文献2には、異常の発生した景品収容器を払出動作の対象から切り離す運用が開示されている。
さらに、景品払出機は、景品管理機と接続されている。景品管理機は、遊技媒体を景品に交換する際に使用されるもので、その一例は特許文献3に開示されている。
【特許文献1】特許第3722878号公報
【特許文献2】特開2008−73169号公報
【特許文献3】特開2002−200310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在実用化されている景品払出機は、内部に収容された景品の数を計数する機能は有しておらず、係員の交代時や営業終了時における景品数の確認は専ら人手により行われている。
一方、景品払出機に景品計数機能を組み込み、自動的に景品の数を計数することが検討されている。このような景品計数機能を有する景品払出機を実現した場合、特殊景品の数を1枚たりとも違算することなく、特殊景品の完全管理を行えることが望ましい。 景品計数機能が組み込まれた景品払出機では、景品が収容された時、つまり景品が入庫された時点で景品を計数する。そして、景品払出機が正常に動作をしている場合は、景品が払い出されると、払い出された景品数を減算していく。減算後の値は景品払出機内に収容された景品の数と一致するはずであるから、景品数の管理は正しく行える。ところが、景品詰まりなどで一時的に景品払い出しを中断し、景品収容カセットを電気的に切り離す処理等を行った場合には、切り離し中の景品収容カセットは管理対象外となり、その間に不正や間違いが起こり易くなる。
【0006】
また、遊技客に対して景品が払い出されている最中に景品詰まりなどのトラブルが生じた場合、店員は遊技客を待たせないようにトラブルの生じていない景品カセットから景品の払い出しを行う等の素早い対応が求められる。このため、トラブル発生時には、景品数の管理が確実に行えなくなるおそれがある。
この発明は、このような背景のもとになされたものであり、景品詰まりなどのトラブルがあった場合でも、正しく景品数を計数して管理できる景品払出システム、景品払出機およびその景品数管理方法を提供することを主たる目的とする。
【0007】
また、この発明は、複数の景品収容部のうちの一部が切り離されたときでも、切り離された景品収容部の景品数を正確に管理できる景品払出システム、景品払出機およびその景品数管理方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理が行われた後に、切り離された景品収容部が景品の払い出しが可能な状態に復帰されたことを検出する復帰検出手段と、復帰検出手段の検出出力に応答して、復帰された景品収容部に収容されている景品の数を前記景品計数手段によって計数させ、その計数値を前記記憶手段に記憶されている記憶値と対比する対比手段と、前記対比手段の対比の結果を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出システムである。
【0009】
請求項2記載の発明は、多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理を行う切り離し処理手段と、所定の差分確認開始操作に基づいて、各景品収容部に収容されている景品数を前記景品計数手段により計数させ、その計数値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて景品の増減数を算出する景品増減数算出手段と、算出された増減数を記憶手段に記憶された記憶値と対比する対比手段と、前記対比手段の対比結果を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出システムである。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記所定の差分確認開始操作に先立って与えられる差分確認モード切り換え信号に応答して差分確認モードに切り換わることができ、前記差分確認モードでは、前記所定の差分確認開始操作の前に、景品収容部に収容されている景品数が前記景品計数手段により計数されることを特徴とする、請求項2記載の景品払出システムである。
【0011】
請求項4記載の発明は、前記出力手段は、前記対比手段の対比結果に差がある場合に、その差分を出力することを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出システムである。
請求項5記載の発明は、前記出力手段は、前記差分を所定のレシートを印字する印字出力手段を含む、請求項4記載の景品払出システムである。
【0012】
請求項6記載の発明は、前記出力手段は、前記差分を上位装置(管理装置)へ送信するデータ送信手段を含む、請求項4または5記載の景品払出システムである。
請求項7記載の発明は、景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、景品収容部に景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、景品収容部が払い出し動作の対象から切り離された後、切り離しが解除されて払い出し動作の対象に復帰されたときに、景品計数機能によって景品数を数えるステップと、数えた景品数が入庫時に数えた景品数から累積計数された景品数を引いた景品数と差があるときは、その差分を出力するステップと、を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法である。
【0013】
請求項8記載の発明は、景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、景品収容部に景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、景品収容部が払い出し動作の対象から切り離され、景品払出機の営業動作が終了した後に切り離されていない景品収容部の景品数を景品計数機能によって数える現物カウントAステップと、切り離された景品収容部に収容されている景品が景品数が数えられた景品収容部に装填された後に、その景品収容部の景品数を景品計数機能によって数える現物カウントBステップと、現物カウントAステップの計数値と現物カウントBステップの計数値との差を切り離された景品収容部の景品数とするステップと、前記景品収容部の景品数とされた値を前記累積計数された値と対比して、差があるときには、その差分を出力するステップと、を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法である。
【0014】
請求項9記載の発明は、多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理が行われた後に、切り離された景品収容部が景品の払い出しが可能な状態に復帰されたことを検出する復帰検出手段と、復帰検出手段の検出出力に応答して、復帰された景品収容部に収容されている景品の数を前記景品計数手段によって計数させ、その計数値を前記記憶手段に記憶されている記憶値と対比する対比手段と、前記対比手段の対比の結果を上位の管理装置へ出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出機である。
【0015】
請求項10記載の発明は、多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理を行う切り離し処理手段と、所定の差分確認開始操作に基づいて、各景品収容部に収容されている景品数を前記景品計数手段により計数させ、その計数値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて景品の増減数を算出する景品増減数算出手段と、算出された増減数を記憶手段に記憶された記憶値と対比する対比手段と、前記対比手段の対比結果を上位の管理装置へ出力する出力手段と、を含むことを特徴とする景品払出機である。
【0016】
請求項11記載の発明は、前記出力手段は、前記対比手段の対比結果に差がある場合に、その差分を出力することを特徴とする、請求項9または10記載の景品払出機である。
請求項12記載の発明は、前記所定の差分確認開始操作に先立って与えられる差分確認モード切り換え信号に応答して差分確認モードに切り換わることができ、前記差分確認モードでは、前記所定の差分確認開始操作の前に、景品収容部に収容されている景品数が前記景品計数手段により計数されることを特徴とする、請求項10または11記載の景品払出機である。
【発明の効果】
【0017】
この発明に係る景品払出システム、景品払出機および景品数管理方法によれば、景品払出機の中の一部の景品収容部が、景品数管理から切り離された切り離し状態にされ、その後復帰した際に、切り離されていた期間中に景品数が変化したか否かが正確に把握される。このため、一時的に景品収容部が景品数管理下に置かれていない状態が生じても、不正行為等の入り込む余地をなくし、景品数管理を正しく行うことができる。
【0018】
また、景品数の管理は、計数器の計数出力等に基づいて自動的に行われるため、人手による計数に比べて計数間違いがなく、正確な景品数管理を実現することができる。
さらに、払い出し不良等により景品に変形が生じた場合には、変形景品を印字レシート等とともに保管でき、変形景品を用いた不正等の予防ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る景品払出機10を含む景品管理システム100の構成ブロック図である。景品払出機10には通信回線1によって景品管理機2が接続されている。さらに、景品管理機2には通信回線3によって管理コンピュータ4が接続されている。景品管理機2は、景品交換処理、在庫管理(特殊景品および特殊景品以外の一般景品の在庫管理)、帳票印刷等を行うための装置である。図2には示されていないが、1台の景品管理機2に複数台の景品払出機10が接続されていてもよい。管理コンピュータ4は、景品払出機10が設置される遊技店舗全体のデータ管理等を行うためのコンピュータである。このように、この実施形態に係る景品払出機10は、景品管理機2および管理コンピュータ4と通信可能に接続されており、景品管理機2および管理コンピュータ4の管理下に置かれて、取り扱う景品枚数等のデータが管理されている。
【0020】
図2は景品払出機10の構成を示すブロック図である。景品払出機10には景品払出部としてのレーンがたとえば5つ(レーンL1〜レーンL5)備えられている。各レーンL1〜L5には、それぞれ、景品収容部としてのカセット11が備えられている。カセット11は特殊景品を多数枚積層状態で収容することのできるものである。各レーンL1〜L5においては、カセット11に収容された特殊景品が1枚ずつ順次払い出される。
【0021】
特殊景品は、パチンコ玉、メダル等の遊技媒体の数に応じて交換されるものであり、一般に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである。特殊景品には所定の金銭価値を有する物体が内蔵されており、通常、2百円、1千円、5千円といった金銭価値の異なる3種類(小景品、中景品、大景品)が存在する。さらに、特大景品と呼ばれる1万円の金銭価値の景品もある。そして、各景品は、種類ごとの識別を容易にするため、カードの表面に色が付され、あるいは、カードに描かれた模様、図形等も色分けされている。なお、特殊景品は、必ずしもカード状である必要はなく、カード状に限定されるものではない。
【0022】
この種の特殊景品(以下単に「景品」という。)を多数収容しており、収容された景品を景品払出信号に応答して1つずつ繰り出すのが、景品払出機10である。
景品払出機10には、各レーンL1〜L5毎に収容されている景品の数(各カセット11内の景品の数)を計数するための景品計数手段としての計数器12が備えられている。計数器12は計数するレーンの位置へ移動可能に設けられていて、レーンごとに、カセット11に収容されている景品の数を計数することができる。計数器12により景品の数を計数することを、この明細書では「現物カウント」ということがある。
【0023】
なお、計数器を有する景品払出機の具体的な構成例は、特願2008−157914号に開示されている。
レーンL1〜L5および計数器12は制御部13と接続されており、その動作は制御部13により制御される。レーンL1〜L5の景品数が計数器12により計数されると、その計数値(レーンごとの景品数)は制御部13に接続された記憶手段としてのメモリ14に記憶される。
【0024】
メモリ14にはレーンL1のための記憶エリアM1、レーンL2のための記憶エリアM2、レーンL3のための記憶エリアM3、レーンL4のための記憶エリアM4およびレーンL5のための記憶エリアM5が備えられている。各記憶エリアM1〜M5には、それぞれ、計数器12により計数された景品数(現物カウント数)を記憶するための「カウント値」記憶エリア、レーンから繰り出された景品の数を累積記憶するための「払出数」記憶エリア、各レーンのカセット11内に残存している景品数を記憶するための「計算値」記憶エリアおよび後述する切り離しを記憶するための「フラグ」が含まれている。
【0025】
制御部13には、また、表示部15および操作部16が接続されている。表示部15は店員や遊技客に景品払い出しに必要な情報等を表示するためのものである。操作部16は店員が景品払い出しのために操作信号を入力したり、後述する切り離し処理や復旧処理を行うために操作信号を入力するときに使用するものである。
さらに、制御部13には、前述したように、通信回線1を介して景品管理機2が接続されている。景品管理機2にはレシート発行部17が備えられている。
【0026】
図3は、景品払出機10において行われる開店前処理の内容を示すフローチャートである。
景品払出機10の各レーンL1〜L5には、開店前に、それぞれ予め定める種類の景品が入庫される。たとえばレーンL1およびレーンL2には、大景品(5千円の景品)がそれぞれ300枚ずつ入庫され、レーンL3、L4には中景品(1千円の景品)がそれぞれ300枚ずつ入庫され、レーンL5には小景品(2百円の景品)が300枚入庫される。各レーンL1〜L5への景品の入庫は、たとえば各レーンからカセット11が取り出され、そのカセット11に店員が人手により景品を入庫することにより行われる。そして景品が入庫されたカセット11をレーンに装着することにより、景品入庫が完了する。
【0027】
このように店員が人手により景品を入庫した後、景品払出機10は開店前処理として、各レーンL1〜L5に入庫された景品の計数処理(現物カウント処理)を実行する(ステップS1)。
具体的には、計数器12をレーンL1に対向する位置に移動させ、計数器11によりレーンL1のカセット11の景品数を計数させる。そして計数器12が計数したレーンL1の景品数X1 は、メモリ14の記憶エリアM1の「カウント値」に記憶される(ステップS2)。そして制御部13は未計数のレーンがあるか否かの判別をする(ステップS3)。この場合、レーンL1のみが計数されただけであるから、次いで制御部13は計数器12をレーンL2に対向する位置に移動させ、レーンL2の景品数の計数を行わせる(ステップS1)。そして計数器12により計数された計数値X2 はメモリ14の記憶エリアM2の「カウント値」に記憶される(ステップS2)。このような処理が、レーンL1〜レーンL5について行われ、全てのレーンに入庫された景品の現物カウントがされて、各カウント値はメモリ14の対応する記憶エリアMnのカウント値に記憶される。そしてメモリ14に記憶された各レーンのカウント値は、制御部13から景品管理機2へ在庫管理データとして送信される(ステップS4)。
【0028】
以上により、開店前処理が終了する。
図4に、景品払出機10により行われる営業中処理のフローチャートを示す。
遊技店舗が営業中には、遊技客が獲得した遊技媒体を景品と交換するように求めるので、景品の払い出しが行われる。
通常、遊技客は、獲得した遊技媒体を景品に交換したい時には、遊技媒体の計数器(図示せず)によって遊技媒体数を計数して遊技媒体を遊技店舗に返却し、代わりに、遊技媒体数が記録された景品交換用レシートを受け取る。
【0029】
景品交換用レシートを受け取った遊技客は、景品交換カウンタにおいて店員に景品交換用レシートを渡し、景品交換処理を依頼する。店員は、通常、景品管理機2を用い、遊技媒体数(玉数またはメダル数)を景品数に換算する。そして、景品管理機2から景品払出機10に景品払出信号が与えられる。
景品払出機10では、景品払出指令を受信すると(ステップS11でYES)、景品を払い出すレーンと、景品の払い出し枚数を決定する(ステップS12)。景品を払い出すレーンは、払い出す景品の総額に応じて1つのレーンの場合もあれば、複数のレーンの場合もある。以下では、説明を簡易にするため、1つのレーンから景品が払い出される場合を例にとって説明する。
【0030】
景品払出機10の制御部13では、払い出しを決定したレーン(たとえばレーンL1)から景品を1枚払い出させ(ステップS13)、景品が正常に払い出されたか否かの判別をする(ステップS14)。この判別は、たとえば払い出し経路に備えられたセンサ等により景品が正常に払い出されたか否かが検出されることにより行われる。あるいは、景品払い出し機構が正常に動作したことにより景品が正常に払い出されたとみなすような構成でもよい。
【0031】
正常に景品が払い出されたときには、制御部13はメモリ14の払い出したレーン(レーンL1)に対応する記憶エリアM1において、「払出数」を+1し、同時に、「カウント値」を−1した値を「計算値」として記憶する。このように「カウント値」「払出数」「計算値」という3つの値を更新記憶する構成に代えて、たとえば「カウント値」を払い出しごとに−1していく処理を行ってもよい。
【0032】
そして制御部13では決定した払い出し枚数を払い出したか否かの判別をし(ステップS16)、払い出し枚数が払い出されるまで、ステップS13→S14→S15→S16の処理を行う。
制御部13では、払い出しが終了すると、メモリ14に記憶されている更新後の値を在庫管理データとして景品管理機2へ送信する(ステップS17)。
【0033】
以上のような正常な払い出しが行われず、たとえばステップS14において、景品が正常に払い出されなかったと判別されたとき、たとえば払い出される景品が払い出し経路に詰まってしまい、払い出し不能になった場合等には、制御部13は払い出しを中止する(ステップS18)。そしてたとえば店員によって切り離し処理(ステップS19)が行われるのを待つ。
【0034】
次に、図5を参照して、遊技店舗において、或る営業日に払い出しレーンの切り離し処理が行われ、その営業日のうちに切り離されたレーンの復旧(復帰)が行われた場合の切り離しレーンに関する景品数の計数および管理処理について概説する。
図5を参照して、たとえばレーンL1〜レーンL4は正常であるが、レーンL5が払い出し不能のレーンとなった場合を想定する。この場合、レーンL5からの払い出しが中止され、レーンL5は景品の払い出し処理から切り離される。この切り離しは、たとえば電気的にレーンL5が切り離されることである。レーンL5が切り離し処理された場合でも、景品払出機10では、正常なレーンL1〜レーンL4からの景品払い出しが引き続き可能である。
【0035】
一方、切り離されたレーンL5では、店員がレーンL5に装着されたカセット11を取り出し(P1)、たとえばカセット11の出口等に引っ掛かって取り出しが不可能になった景品を除去して、払い出しエラーの解除をする(P2)。このとき、出口等に引っ掛かった景品に歪みや変形等が生じている場合は、その景品をカセット11に再収容すると、払い出し不良の原因となるから、変形等した景品はカセット11に戻さず、残りの景品が収容されたカセット11をレーンL5に装着することにより、復帰処理が行われる(P3)。
【0036】
このような切り離しおよび復帰が或るレーン(この場合はレーンL5)に対して行われると、切り離しから復帰までの間にそのレーンに収容された景品数は景品払出機10および景品管理機2の管理下から外れるので、その数を正しく把握することができない。
そこで、この実施形態では、レーンL5が切り離し処理され、その後復帰されたときに、復帰後のレーンL5の景品数(レーンL5に装着されたカセット11に収容されている景品数)を計数器12で現物カウントする。そしてレーンL5における切り離し前の景品数(メモリ14のM5の計算値)と、復帰されて現物カウントされたカウント値とを対比する(P4)。その結果、両者に差分Aがあれば、景品管理機2のレシート発行部17から差分Aを記録したレシートを発行するという処理を行う。
【0037】
レーンが切り離され、払い出し不良が解消される場合は、景品詰まりなどにより払い出し不良が生じていることが多いので、景品詰まりの原因となった景品(たとえば歪んだり変形した景品)をカセット11から除去することが想定される。このため、切り離し前の景品数と、復帰後の景品数との間には、除去された変形景品の数だけ差が生じる。たとえば、変形した1枚分の差分Aが生じる。
【0038】
そこで、この実施形態では、景品管理機2から保存出力として差分Aを記録したレシートを発行し、レシートに記載された枚数、たとえば1枚という差分と、変形した景品とを一緒に保管、管理できるようにした。
このような構成にしたので、レーンの切り離しがあり、その後復帰した場合に、レーンの切り離しから復帰までの間に景品数が変動しても、その変動した景品数を確実にかつ正しく管理できる。
【0039】
図6は、景品払出機10の制御部13により実行される切り離し処理時の制御を表わすフローチャートである。また、図7は、制御部13により実行される復帰処理時の制御を表わすフローチャートである。
次に、図6および図7を参照して、図5において概説した切り離し処理および復帰処理の制御動作を説明する。
【0040】
図6を参照して、切り離し処理では、まず、表示部15にエラー解除画面の表示がされる(ステップS21)。
エラー解除画面とは、たとえば景品払出不良が生じたときに、その景品払出不良を生じたレーンを店員に知らせるとともに、景品払出不良(エラー)を解除するように報知するための表示である。
【0041】
店員は、エラー解除画面を確認し、その内容に従って、払い出し不良を起こしたレーンの切り離しを行う。切り離しでは、たとえば操作部16の切り離しボタンによりエラーレーンの切り離し信号が入力され、次いで操作部16から確認信号が入力される。制御部13ではその入力信号に応答して、エラーを生じた正常に払い出しを行わなかったレーンを管理から外すように切り離す(ステップS22)。そして制御部13はメモリ14の記憶エリアM5に備えられた切り離したレーン(たとえばレーンL5)のフラグをオンにする(ステップS23)。そして表示部15に切り離したレーンの「休止」を表示する。
【0042】
切り離し処理が行われると、店員は切り離されたレーン(たとえばレーンL5)からカセット11を取り出すことができ、前述したように変形した景品を出口等から外す等のエラー解除処理を行うことができる。
図7を参照して、復帰処理について説明する。
切り離したレーンを復帰させ、そのレーンから景品を払い出したい場合は、景品払出機10の電源スイッチを一旦切り、再度入れ直す。
【0043】
制御部13では、電源が再投入(オン→オフ→オン)されたか否かの判別をする(ステップS31)。そして電源が再投入された場合は、フラグオンのレーンの有無を判別する(ステップS32)。フラグは、切り離し中のレーンが存在するか否かを識別するためのものであり、図6のステップS23で説明したように、切り離されたレーン(たとえばレーンL5)がある場合は、レーンL5のフラグ(記憶エリアM5のフラグ)がオンされている。
【0044】
そこで、フラグオンのレーンがある場合は、そのレーンのフラグをオフにし(ステップS33)、復帰したレーンの景品の現物カウントを行う(ステップS34)。
たとえば、レーンL5が切り離されていて復帰された場合には、計数器12をその復帰したレーンL5に対向する位置に移動させ、計数器12によりレーンL5のカセット11に収容されている景品数を計数させる。
【0045】
そして計数器12が計数したカウント値(景品数)Yを、メモリ14のエリアM5に記憶されている「計算値」Xと対比する(ステップS35)。
対比の結果、カウント値Yが記憶エリアM5の計算値Xと等しくない場合には、カウント値Yを記憶エリアM5の「計算値」に上書きする。またカウント値Yと計算値Xとの差分Aを保存出力データとして生成する(ステップS37)。
【0046】
カウント値Yと計算値Xとが等しい場合は、切り離しから復帰の間でレーンL5に収容されている景品数は変化がないから、ステップS37の処理はスキップされる。
そして更新後のメモリ14のデータを在庫管理データとして景品管理機2へ送信する。またステップS37で生成した保存出力データ(差分A)を景品管理機2へ送信する(ステップS38)。
【0047】
景品管理機2では送信されてきた在庫管理データを記憶するとともに保存出力データ(差分A)をレシート発行部17からプリントアウトする(ステップS39)。
次に、図8を参照して、営業日中に切り離したレーンの復旧が不可能だった場合の処理について概説をする。
たとえばレーンL5で払い出し不良が生じ、レーンL5を切り離したとする。そして切り離したレーンL5のカセット11を取り出し(P1)、復旧処理を行おうとしたが、何らかの原因、たとえばカセットの出口が歪んでしまった等の原因により、切り離したレーンL5が営業時間内に復帰できなかったとする。
【0048】
この場合は、営業終了後に、切り離したレーンL5のカセット11の中の景品を全て取り出す(P2)。また、正常なレーンL1〜L4に収容されている景品の現物カウントを行う(P3)。つまり、振分け前の現物確定をする。その後、取り出した景品を正常なレーンL1〜L4のカセット11内へ移す(P4)。どのレーンのカセットへ移すかは任意でよいが、景品の種類が同じカセットに移すのが望ましい。
【0049】
そして景品を移した(景品を振分け補充した)正常レーンL1〜L4につき、計数器12により現物カウントを行う(P5)。景品を移したレーン(景品を振分け補充したレーン)については、景品を移す前(振分け補充前)の収容景品数はメモリ14に記憶されており、景品の振分け補充後の景品数は計数器12で計数されるから、移しかえた景品の数(振分け補充した景品数)はメモリ14の記憶値と計数器12で計数したカウント値との差数として確認することができる。
【0050】
そしてその後、確認された切り離しレーンに収容されている景品数が、切り離し直前の数から変化しているのであれば、景品管理機2からその差分Bをプリントしたレシートを発行する(P6)。かかる差分Bも、前述した営業日中に復帰できた場合と同様、変形したり傷んだ景品の数が差分Bとして現れることが想定できる。よってその変形した景品等をレシートと共に管理保管することにより、景品数を1枚たりとも違わないように正しく管理することができる。
【0051】
図9は、景品払出機10により実行される閉店後処理の制御内容を表わすフローチャートである。
図9を参照して、閉店後処理では、まず、制御部13は切り離しレーンがあるか否かの判別をする(ステップS41)。この判別は、フラグオンのレーンがあるか否かにより行われる。
【0052】
そして切り離しレーンがある場合には(ステップS41でYES)、正常レーンの現物カウント処理を行う(ステップS42)。すなわち正常なレーン毎に、収容されている景品数を計数器12を用いて計数する。
そして計数された各正常レーンのカウント値は、振分け前景品数N1 としてメモリ14に記憶する(ステップS43)。
【0053】
その後、店員により正常レーンへ切り離しレーンの景品が移されたか否か、すなわち切り離しレーンの景品の振分け補充が行われて、それが完了したか否かを判別する(ステップS44)。たとえば店員は正常レーンへ切り離しレーンの景品の振分け補充を完了したことにより、操作部16を操作して信号を入力する。制御部13では、景品の振分け補充完了の入力を受けると、正常レーンの現物カウントを実行する(ステップS45)。すなわち正常レーンに対し、計数器12により収容されている景品数の計数を行う。そして各正常レーンにつき、カウント値を振分け後景品数N2 としてメモリ4にストアする(ステップS46)。
【0054】
ステップS43でメモリ4にストアされた振分け前景品数N1 と、ステップS46でメモリ14にストアされた振分け後景品数N2 とは、切り離されたレーンから振分け補充された景品の数だけ差がある。そこで、この差(N2 −N1 )が、メモリ14の記憶エリアM5に記憶されている計算値Xと対比される(ステップS47)。もし、N2 −N1 =Xであれば、切り離されたレーンL5の景品数は、切り離しの前と、閉店後のこの時点とで変化がないことになる。一方、変形した景品等が抜き取られた場合には、その値に変化がある(差分B)から、変化がある場合は差分Bを示す保存出力データが生成される(ステップS48)。
【0055】
そして制御部13から景品管理機2へメモリ14に記憶されている在庫管理データおよび生成した保存出力データが送信される(ステップS49)。
景品管理機2では、在庫管理データをストアするとともに、保存出力データが送られてきたときには、それをプリントアウトする(ステップS50)。プリントアウトされた保存出力データ、すなわち計数器12で現物カウントされたカウント値との差分Bは、変形した景品等と一緒に保管、保存することが可能である。
【0056】
この実施形態によれば、景品払出機10が景品管理機2の管理下に置かれていないような場合、すなわち切り離されたレーンが生じた場合においても、切り離しと復帰の際に切り離されたレーンに収容されている景品数が正確に把握されるため、不正行為を行う余地がない。また、各カセットに収容した景品の数は、計数器12によって自動的に計数(現物カウント)され、人為的な計数ではないので、計数間違い等が生じず、景品数管理を正確に行うことができる。
【0057】
また、差分をレシートとして出力するため、払い出し不良等により変形した景品が生じた場合も、その変形景品をレシートと共に保存、保管することにより、変形景品を用いた不正等が生じる余地もない。
つまり、この実施形態によれば、景品数の管理を装置の出力に基づいて自動的に行うことができ、店員による手管理を無くすことができる。このため、不正行為が行われる余地がなく、しかも景品管理が正確にかつ迅速にできるという顕著な効果を奏する。
【0058】
次に、特許請求の範囲に含まれる変形例について説明をする。
上述した実施形態では、景品収容部としてカセット11が備えられており、カセット11に収容された景品は景品払出部としてのレーンにより1枚ずつ順次払い出される構成を説明した(図2の説明参照)。
しかし、景品収容部(カセット11)から景品を払い出す方式としては、上記実施形態記載の景品を1枚ずつ繰り出す方式に限らず、複数枚の景品をまとめて挟持して払い出す方式であってもよいし、積層された複数枚の景品をまとめて押し出す方式であってもよい。
【0059】
また、記憶手段(メモリ14)に景品数を記憶する方法としては、景品収容部(カセット11)ごとの景品数を記憶する方法(上記実施形態記載の方法)に限らず、複数の景品収容部(カセット)を含むレーン単位の景品数を記憶する方法としてもよい。すなわち、1つのレーンに1つの景品収容部(カセット)が設けられているのではなく、複数の景品収容部(カセット)に対して共通の景品払出部(レーン)が備えられている場合に、レーン単位で景品数を管理し、レーン単位で景品数を記憶する構成としてもよい。
【0060】
かかるレーン単位の景品管理方法を採用した場合であっても、切り離し処理を行った際に、切り離された部分に収容された景品数が確認できる構成であればよい。
さらに、記憶手段(メモリ14)に関連して、景品数の減算タイミングの変形例を説明する。景品払出動作に伴って、景品数を減算するタイミングとしては、1枚ずつ景品が繰り出されるごとに減算してもよいし、一定のタイミングで、払い出された景品数をまとめて減算する処理を行ってもよい。
【0061】
いずれであっても、記憶手段(メモリ14)に正しい払出数が記憶される処理であれば、減算タイミングについては種々の変更が可能である。
さらに、上述した実施形態では、切り離し復旧時や、閉店処理時の確認において、切り離された景品収容部(カセット11)に収容されている景品数の確認を行い、管理している景品数との間に「差分」がある場合に、その差分をレシートに印字出力する構成を説明した。
【0062】
しかしながら、この発明は、差分がある場合にのみレシートを発行する構成に限定されるものではなく、差分がない場合、すなわち切り離されたカセットの景品数が管理していた景品数と一致する場合であっても、景品数が正しい旨のレシートを発行する構成としてもよい。
さらに、「差分」(差分がない場合も含む)等の出力方法としては、レシートを印字出力する構成に限定されるものではなく、たとえば、
(1)レシート印字、画面表示、警報音または確認音の出力を景品管理機2において行うこと、
(2)上記レシート印字、画面表示、警報音または確認音の出力を、景品管理機2ではなく、景品払出機10自体で行うこと、
(3)出力データを、上位の管理装置(景品管理機、T/C(管理コンピュータ)等)に通知すること(データを送信すること)、
(4)景品払出機10のメモリ14内に「差分」データを記憶しておき、閉店処理の日計に反映させる。あるいは、専用の差分結果報告を印字する。
等の出力態様としてもよい。
【0063】
その他、この発明は、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】この発明の一実施形態に係る景品払出機10を含む景品管理システム100の構成ブロック図である。
【図2】景品払出機10の構成を示すブロック図である。
【図3】景品払出機10において行われる開店前処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】景品払出機10により行われる営業中処理のフローチャートである。
【図5】レーンの切り離し処理が行われ、切り離されたレーンの復旧(復帰)が行われた場合の切り離しレーンに関する景品数の計数および管理処理を説明するための図である。
【図6】景品払出機10により実行される切り離し処理時の制御を表わすフローチャートである。
【図7】景品払出機10により実行される復帰処理時の制御を表わすフローチャートである。
【図8】営業中に切り離したレーンの復旧が不可能だった場合の処理を説明するための図である。
【図9】景品払出機10により実行される閉店後処理の制御内容を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
2 景品管理機
10 景品払出機
11 カセット
12 計数器
13 制御部
14 メモリ
15 表示部
16 操作部
17 レシート発行部
100 景品管理システム
L1、L2、L3、L4、L5 レーン(景品払出部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、
各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、
一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、
景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、
任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理が行われた後に、切り離された景品収容部が景品の払い出しが可能な状態に復帰されたことを検出する復帰検出手段と、
復帰検出手段の検出出力に応答して、復帰された景品収容部に収容されている景品の数を前記景品計数手段によって計数させ、その計数値を前記記憶手段に記憶されている記憶値と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比の結果を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出システム。
【請求項2】
多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、
各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、
一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、
景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、
任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理を行う切り離し処理手段と、
所定の差分確認開始操作に基づいて、各景品収容部に収容されている景品数を前記景品計数手段により計数させ、その計数値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて景品の増減数を算出する景品増減数算出手段と、
算出された増減数を記憶手段に記憶された記憶値と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比結果を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出システム。
【請求項3】
前記所定の差分確認開始操作に先立って与えられる差分確認モード切り換え信号に応答して差分確認モードに切り換わることができ、前記差分確認モードでは、前記所定の差分確認開始操作の前に、景品収容部に収容されている景品数が前記景品計数手段により計数されることを特徴とする、請求項2記載の景品払出システム。
【請求項4】
前記出力手段は、前記対比手段の対比結果に差がある場合に、その差分を出力することを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出システム。
【請求項5】
前記出力手段は、前記差分を所定のレシートを印字する印字出力手段を含む、請求項4記載の景品払出システム。
【請求項6】
前記出力手段は、前記差分を上位装置(管理装置)へ送信するデータ送信手段を含む、請求項4または5記載の景品払出システム。
【請求項7】
景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、
景品収容部に景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、
景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、
景品収容部が払い出し動作の対象から切り離された後、切り離しが解除されて払い出し動作の対象に復帰されたときに、景品計数機能によって景品数を数えるステップと、
数えた景品数が入庫時に数えた景品数から累積計数された景品数を引いた景品数と差があるときは、その差分を出力するステップと、
を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法。
【請求項8】
景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、
景品収容部に景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、
景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、
景品収容部が払い出し動作の対象から切り離され、景品払出機の営業動作が終了した後に切り離されていない景品収容部の景品数を景品計数機能によって数える現物カウントAステップと、
切り離された景品収容部に収容されている景品が景品数が数えられた景品収容部に装填された後に、その景品収容部の景品数を景品計数機能によって数える現物カウントBステップと、
現物カウントAステップの計数値と現物カウントBステップの計数値との差を切り離された景品収容部の景品数とするステップと、
前記景品収容部の景品数とされた値を前記累積計数された値と対比して、差があるときには、その差分を出力するステップと、
を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法。
【請求項9】
多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、
各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、
一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、
景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、
任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理が行われた後に、切り離された景品収容部が景品の払い出しが可能な状態に復帰されたことを検出する復帰検出手段と、
復帰検出手段の検出出力に応答して、復帰された景品収容部に収容されている景品の数を前記景品計数手段によって計数させ、その計数値を前記記憶手段に記憶されている記憶値と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比の結果を上位の管理装置へ出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出機。
【請求項10】
多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、
各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、
一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段により計数された景品数を記憶する記憶手段と、
景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、
任意の景品収容部からの景品払い出しを休止させる切り離し処理を行う切り離し処理手段と、
所定の差分確認開始操作に基づいて、各景品収容部に収容されている景品数を前記景品計数手段により計数させ、その計数値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて景品の増減数を算出する景品増減数算出手段と、
算出された増減数を記憶手段に記憶された記憶値と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比結果を上位の管理装置へ出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする景品払出機。
【請求項11】
前記出力手段は、前記対比手段の対比結果に差がある場合に、その差分を出力することを特徴とする、請求項9または10記載の景品払出機。
【請求項12】
前記所定の差分確認開始操作に先立って与えられる差分確認モード切換信号に応答して差分確認モードに切り換わることができ、
前記差分確認モードでは、前記所定の差分確認開始操作の前に、景品収容部に収容されている景品数が前記景品計数手段により計数されることを特徴とする、請求項10または11記載の景品払出機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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