説明

有機光−電子装置用積層相互接続

本発明は、相互接続された光−電子装置のカプセル化されたモジュールの製造方法であって、第1の電極の配列を規定するパターンにおいて、基板上にパターニングされた第1電極を形成する工程、前記第1電極の少なくとも主要部分の上を覆うように前記基板上の前記パターニングされた第1電極上に光−電子活性材料層を形成する工程、前記第1電極の配列に対応する第2電極の配列を規定するパターンにおいて、第1電極に対して反対の極性を有するパターニングされた第2電極層を前記第1電極と前記第2電極の間の前記光−電子活性材料層の上に形成し、前記第1電極と前記第2電極の間の前記第1電極、第2電極及び光−電子活性材料は、前記基板上の光−電子活性セルの配列を規定し、前記光−電子活性材料層及び前記パターニングされた第2電極層は各第1電極の主要部を覆うように形成され、各第1電極の微小領域は前記パターニングされた光−電子活性材料層及び前記第2電極層によって覆われていないことを特徴とする工程、露出された第1電極部と隣接する隣接するセルの第2電極を相互接続するために相互接続パッドを規定するパターンにおいてカプセル用シート上にパターニングされた相互接続層を形成する工程、及び前記相互接続されたパッド配列を露出された第1電極部及び隣接するセルの第2電極に接触させるために、前記光−電子活性セルの配列上にパターニングされたカプセル用シートをラミネートし、前記露出された第1電極部は前記相互接続パッドによって前記隣接セルの第2電極に相互接続され、前記相互接続されたセルはカプセル化されたモジュールを形成するために前記カプセル用シートによってカプセル化されることを特徴とする工程を含むモジュールの製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセル型モジュールを形成するために、有機起電装置(PV)又は有機発光ダイオード(OLED)装置のような有機光−電子装置の個々の光−電子的活性セルの相互接続及びカプセル化に関するものである。本発明は、特に、カプセル型有機光−電子装置モジュールを形成する基板上の光−電子装置の配列を相互接続及びカプセル化する1シートラミネーション法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機PV装置及びOLED装置のような有機光−電子装置は、通常、1又は2以上の電子発光又は光吸収材料で形成される光−電子活性層を含み、この活性層は、通常、カソード層とアノード層の間の1又は2以上の正孔輸送層によって挟まれている。有機PV装置の場合には、活性層は典型的には、活性層は、通常、1又は2以上の光吸収層、例えば、US567091に開示されるドナー及びアクセプターポリマーの混合物、ドナーポリマーと[6,6]フェニルC61−ブチル酸メチルエステル(PCBM)又は低分子の化合物の混合物のような低分子アクセプターの混合物の1又は2以上の光吸収層で形成されている。ポリスチレン−スルフォネート添加ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT:PSS)のような光正孔収集層はアノード層及び活性層の間に供給される。OLED装置においては、活性層は、典型的には、発光ポリマー(LEP)、例えば、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、又はアルミニウムトリス(8−ヒドロキシキノリン)(Alq)のような発光低分子(低分子)材料を含む1又は2以上で形成されている。PEDOT:PSS又はポリアニリン誘導体のような材料の正孔注入層がアノード層と活性層の間に選択的に供給することが出来る。
【0003】
有機PV装置及びOLED装置のような有機光−電子装置は、スピンコート、スプレイコート、ディップコート、ドクターブレードコートなどの方法によって機能材料層の蒸着によって、従来技術によって形成される。単一の基板上に複数の装置が形成されると、そのような蒸着に続いて、プラズマエッチング又はレーザーアブレーションなどによって、装置間の望まれない部分の材料を選択的に除去される。例えば、WO01/39287は、プラズマエッチングによって、PEDOT層から材料を選択的に除去することを開示している。
【0004】
あるいは、機能材料は、望まれない領域にのみ選択的に蒸着され得る。このような選択的蒸着の適切な技術としては、EP0880303に開示されるインクジェット印刷、スクリーン印刷及びレーザー誘導熱イメージングを含む。
【0005】
典型的な従来の有機光電子装置の基本構造の断面図が7aに示されている。ガラス又はプラスチック102は、透過導電酸化物(TCO)、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)の透過アノード層104を支持し、その上に、正孔輸送層106、活性層108及びカソード110が蒸着される。正孔輸送層106は、アノード層104と光活性層108の正孔エネルギーレベルを適合するのを助ける。カソード層110は、典型的には、アルミニウムのような金属であり、改良された電子エネルギーレベルの適合のために、活性層108に直接隣接する追加の層、例えば、フッ化リチウム層のようなアルカリハロゲン化層を含むことができる。あるいは、カソード層110は、アルミニウムより低い仕事関数を有するカルシウムのような金属である場合、活性層108に直接接触する位置にあることができる。アノード及びカソードへの接続配線114及び116は、それぞれ電源又は蓄電池118への接続を提供する。
【0006】
OLED装置のような光−電子装置は光−活性セルの配列の基板上に蒸着され得る。例えば、OLED装置の配列の場合、セルは単一又は複数カラー画素ディスプレイを構成する。知られているように、そのような装置において、画素を選択するために列及び/又は行を駆動することにより個々の要素が通常アドレス化され書き込まれる。逆に、PV装置マトリックスの場合、セルはアドレス化された光−活性セルであり、そこからの光起電電流は光−活性セルの列及び/又は行に結合される接続線によって制御される。
【0007】
図7bは、従来の光−電子マトリックス150の断面図を示し、図7aの同じ要素は同じ番号で示されている。マトリックス150において、光−活性層109は、複数の光−活性部位152を含み、カソード層110は、図7bに入り込み、それぞれ接点156に結合する複数の相互電気絶縁導電線154を含む。同様に、アノード層104は複数のアノード線158を含み、そのうちの1つは図7bに示されており、カソード線に右角度で入り込む。接点(図7bに示されていない)も各アノード線に供給される。
【0008】
図7cは、従来の光−電子マトリックスの簡略化した断面図を示す。また、図7a及び7bの同じ要素は同じ番号で示されている。光−電子活性材料は酸化及び湿気の影響を受けやすく、装置は、接着剤113によってコンタクト層105に付着される金属缶中にカプセル化され、接着剤内の微小ガラスビースはコンタクトがショートするのを防いでいる。
【特許文献1】WO01/39287号パンフレット
【特許文献2】EP0880303号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
複数のこのような光−電子装置は、例えば、図7dに示される単一基板上に形成される。この基板はフォトレジストを使用してパターニングされ、カソード層110が適用する前に有機層106、108がスピンコートにより蒸着される。しかしながら、スピンコート技術は非選択的、すなわち、基板を不均一にわたる有機材料の薄膜を蒸着するので、望ましくない部分から材料は除去されなければならない。特に、スピンコート有機材料は、カプセル缶111が基板に付着する領域及び電気接続が装置になされる領域から除去されなければならない。図7dにおいて、水平及び垂直ストリップ又はスクライブ線162は材料が缶11を付着させるために除供されるべき場所を示している。有機材料は、スピンコート、又は湿式化学的フォトリスグラフィープロセスによって除去される(相対的に長くコスト高)が、好ましい有機材料の除去法はレーザーアブレーションである。
【0010】
引用例として本明細書に組み込まれるWO04/057674は、基板上に複数の装置を形成し、金属接続をマスクを通して蒸着することにより隣接する装置を電気的に接続し、配列をエポキシ接着剤を有するガラスカバーによってカプセル化することにより相互接続された装置の配列の形成を開示している。
【0011】
本発明の方法は、1つの工程で相互接続及びカプセル化を可能にし、ロール−ロールプロセスになじみやすい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、第1の側面において、本発明は、次の工程を含む相互接続された光−電子装置のモジュールのカプセル化の製造方法を提供する。
【0013】
第1の電極の配列を規定するパターンにおいて、基板上にパターニングされた第1電極を形成する工程。
【0014】
前記第1電極の少なくとも主要部分の上を覆うように前記基板上の前記パターニングされた第1電極上に光−電子活性材料層を形成する工程。
【0015】
前記第1電極の配列に対応する第2電極の配列を規定するパターンにおいて、第1電極に対して反対の極性を有するパターニングされた第2電極層を前記第1電極と前記第2電極の間の前記光−電子活性材料層の上に形成し、第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極の間の前記光−電子活性材料は前記基板上の光−電子活性セルの配列を規定し、前記光−電子活性材料層及び前記パターニングされた第2電極層は各第1電極の主要部を覆うように形成され、各第1電極の微小領域は前記パターニングされた光−電子活性材料層及び前記第2電極層によって覆われていないことを特徴とする工程。
【0016】
露出された第1電極部と隣接する隣接するセルの第2電極を相互接続するために相互接続パッドの配列を規定するパターンにおいてカプセル用シート上にパターニングされた相互接続層を形成する工程。
【0017】
他の側面において、本発明は次のものを含む相互接続された光−電子装置のカプセル化されたモジュールを提供する。
【0018】
基板上の光−電子活性セルの配列であって、各セルは前記基板上の第1電極層、前記第1電極層の主要部上に形成される光−電子活性材料層、前記光−電子活性材料層上に形成され前記第1電極層の主要部を覆う第2電極層を含み、前記第1電極層の微小領域は前記光−電子活性材料層及び前記第2電極層で覆われていないことを特徴とする配列。
【0019】
相互接続の配列を上部に有し、光−電子活性セルの前記配列上にラミネートされるカプセル用シート。
【0020】
前記セルは、1つのセルの前記第1電極の微小領域を他のセルの前記第2電極層に接触させる相互接続によって相互接続される。
【0021】
本発明は、有機光電子装置の全てのタイプの相互接続に及び、これに限定されないが、PV装置、光検出器、トランジスター及びOLEDsを含む。好ましくは、光−電子装置は有機PV装置又はOLED装置である。
【0022】
本発明によれば、装置の配列は、ガラス、プラスチック、ガラス/プラスチックラミネート、セラミック又は他の適切な基板材料から形成される基板上に作成される。もし望むなら、基板はセラミック層のような1又は2以上の障壁層を追加的に含むことができる。
【0023】
好ましくは、第1の電極はアノードであり、第2の電極はカソードであり、本発明は引用例によりこの好ましい実施例に言及する。しかしながら、いわゆる上側ダウン装置は本発明に従って構成され、これにおいては、カソードが第1電極として基板上に蒸着され、及びアノードは第2電極として活性層上に蒸着される。
【0024】
基板はインジウム錫酸化物(ITO)のような透明な導電酸化物から形成されるアノードによって被覆される。アノード層は、個々の装置のアノード及び追加の相互接続トラックを規定するため選択された領域を従来の手法で除去することによりパターニングされる。もし望むなら、基板の選択された領域は基板表面上の追加の接続トラックを供給するためにさらに金属化されることができる。
【0025】
パターニングされたアノード層で被覆された基板は、PEDOT:PSSのような正孔輸送層で被覆され、次いで焼成される。アノード層及び基板上に被覆された正孔輸送層は1又は2以上の活性ポリマー材料で被覆される。活性層は、ドナー及びアクセプターポリマーの混合物、PCBMのような低分子アクセプターとドナーポリマーの混合物、低分子化合物の混合物又は他の適当な光−電子系からなることができる。正孔輸送層(PEDOT:PSSのような導電性ポリマー材料)及び活性ポリマー層は、これに限定されずに、スピンコート、スプレイコート、インクジェット印刷又はスクリーン印刷のような適当な溶液プロセス技術によって蒸着される。
【0026】
次に、例えば、アルミニウムのような1又は2以上の金属層からなるカソードが活性層上に蒸着される。LiFのようなアルカリ金属層は金属カソード層の蒸着の前に活性層に蒸着される。カソード層は、パターニングされたアノード層における各アノードの主要部(ただし、全部ではない)を覆うように、好ましくはシャドウマスクを使用してパターニングされる。装置配列の概略的な断面図が図1に示されている。
【0027】
図1に示される活性ポリマー及び正孔輸送層は基板の表面全体を実質的に覆う。次に、これらの層は、図2に示されるように、相互接続がアノード領域又は他の接続トラック及びパッドに作成される領域を覆うこれら層の一部を選択的に除去することによりパターニングされる。したがって、各アノードの微小領域を露出させるために、カソードによって覆われていない各アノードの一部を覆う活性層の一部が除去される。活性ポリマー及び正孔輸送層をパターニングするポリマー層部分を選択的に除去する適切な技術は、レーザーアブレーションとプラズマエッチングを含む。
【0028】
インクジェットのような選択的蒸着技術がポリマー層部分を除去する工程を避けるために使用できるといえる。
【0029】
好ましい実施態様において、アノード層はインジウム錫酸化物を含み、PEDOT:PSSの正孔輸送層がITO層と活性層の間に存在し、カソード層は1又は2以上の金属層を含む。
【0030】
独立した工程において、又は装置の配列の作成と並行して、カプセル用及び相互接続シートが作成される。このシートは、酸素及び水蒸気の通過性を減らすために選択的に蒸着される障壁層をその上に有する柔軟性のプラスチック基板(例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)又はポリ(エチレンナフタレート)(PEN)からなる。適切な障壁層は、酸素、カーバイド又は窒化物のようなセラミック材料を含む。単一の障壁層も供給される。不透過性を増加させるために、プラスチック材料と障壁材料の交互層がシート上に供給される、導電性相互接続パッド(又はトラック)が図3に示されるように蒸着される。
【0031】
スパッタリング、シャドウ蒸着又はスクリーン印刷のような技術によって導電性パッドが基板上に形成される。例えば、シャドウ蒸着又はスパッタリングによって蒸着される金属(例えば、アルミニウム)。スパッタリングによって蒸着され、フォトリソグラフィープロセスによってパターニングされたITO又はTCO。
【0032】
スクリーン印刷又は他の印刷技術によって蒸着されたコロイド金属懸濁液。
【0033】
スクリーン印刷又は他の印刷技術によって蒸着されたPEDOT:PSSのような高導電性プラスチック。
【0034】
好ましい実施態様において、相互接続パッドはアルミニウム、ITO、懸濁金属及びPEDOT:PSSから選択される導電性材料からなる。
【0035】
次いで、完成した装置の配列は、図4に示されるように、2つのシートを一緒にラミネートするように好ましくは圧力又は熱の導入のもとに相互接続/カプセル用シート及びこれらのラミネートに接して配置される。ポリマー結合材中コロイド金属懸濁液のような導電性接着剤が相互接続と装置層の適当な領域の良好な接続を確保するために使用される。
【0036】
したがって、相互接続はカソードと露出されたITOアノード又は装置の配列の金属化されたトラックとの接触を作成し、カプセル用層は追加的に装置の配列を保護し、環境保護を与え、頑丈さを増す。完成したラミネート構造は図5に示されている。
【0037】
本発明のカプセル用モジュールは、例えば、図7bに示されるような装置の配列を含むが、カソードを隣接のアノードに接触するようにコンタクト156が配列する変更がなされている。本発明のカプセル化されたモジュールにおける装置は、例えば、図7dに示される2次元の配列又は1次元の列としていずれの望まれる配置に相互接続される。
【0038】
太陽電池配列の場合、相互接続パッドは電池の連続した接続に増大した電流出力を与えることを可能にする。モジュールは、任意の応用についての最適なモジュール出力を与える並行で連続した接続を含む。電池アノードとカソードの間の追加の相互接続及びモジュールへの外部接続も供給される。
【0039】
本発明のラミネーション技術は、堅固な基板(例えば、ガラス)に適用される装置の相互接続の配列を形成する単純化した方法を提供する(例えば、プラスチック、プラスチック/薄膜ガラス又はプラスチック/セラミック)。さらに、基板及びカプセル化されたシートが柔軟性であれば、この製造技術は高スピードに従順で、図6に示されるように大きな容量がロール−ロール製造によって製造される。したがって、パターンニングされたカプセル用シートは、ロール−ロール製造技術によって光−電子活性セルの前記配列上にラミネートされる。
【0040】
図1は、活性層108の一部の選択的除去の前の装置の配列100の概略的断面図を示す。基板102は透明導電性酸化物(TCO)で形成されるアノード層104で被覆されている。アノード層104は個々の装置アノード及び追加の導電性トラックを規定するために従来の手法でパターニングされる。次いで、パターニングされたアノード層104で被覆された基板102は、PEDOT:PSSのような正孔輸送層を蒸着し、焼成し、焼成された正孔輸送層を、例えば、1又は2以上のポリマー又は低分子光−活性材料で形成される光−電子活性層で被覆することによって、被覆される。正孔輸送層及び活性層108を適用する適切な技術は、スピンコート、スプレイコート、インクジェット及びスクリーン印刷を含む。適当なポリマー又は低分子光−活性材料は、US4,539,507に開示されるAlqのような低分子材料、WO90/13148に開示されるポリ(フェニレンビニレン)のようなポリマー、例えば、Adv.Mater.2000,12(23),1237−1750に開示されるポリフェニレン及びポリフルオレンのようなポリアリーレン及びWO02/067343に開示されるデンドリマーを含む。本発明の装置がOLEDである場合、光−活性材料から形成される電子発光層は蛍光性又は燐光性である。
【0041】
ハロゲン化アルカリ介入層の蒸着後選択的に、金属アノード層110が活性層108上に蒸着される。カソードがパターニングされたアノード層中の各アノードの全部ではなく少なくとも主要部を覆うように、カソード層110が、好ましくはシャドウマスクを使用してパターニングされる。
【0042】
図2を参照すると、相互接続がアノード領域又は他の導電性トラック及びパッドになされる領域を覆う正孔輸送層及び活性層108を選択的に除去することにより、装置の配列100中の正孔輸送層と活性層108がパターニングされる。したがって、カソード110によって覆われていない各アノード104の一部を覆う正孔輸送層及び活性層108の一部は除去され、各アノードの微小領域104aを露出させる。加えて、正孔輸送層の一部及びカソード110によって覆われていない基板102の一部を覆う活性層108も除去すべきである。活性層108を選択的に除去する適切な技術はレーザーアブレーション及びプラズマエッチングを含む。あるいは、アノードの微小領域を露出させるために正孔輸送及び活性層の事前の選択的蒸着により選択的除去工程を省略することができる。
【0043】
独立して、図3に示される柔軟性プラスチック基板172からなるカプセル用及び相互接続シート170が作成され、この上には酸素及び水蒸気に対する透過性を減らすために障壁層が選択的に蒸着されることができ、また、接続用相互接続パッド171がスパッタリング、シャドウ蒸着又はスクリーン印刷のような技術によって蒸着される。
【0044】
次いで、図2に示される完成装置の配列100は、図3に示される相互接続/カプセル用シート170に接触するように配置され、図4に示されるように2シートを一緒にラミネートするために、好ましくは圧力又は熱の導入のもとにそこにラミネートされる。
【0045】
このように、図5に示されるような完全にラミネートされた構造が製造され、この上では、相互接続パッド171がカソード110及び隣接する装置セルの露出したアノード部分104a、又は装置の配列の金属化トラックに接触する。プラスチックシート172は、追加的に装置の配列を保護し、環境に対する保護及び堅固さが得られる。この方法は、図6に示されるように、ロール−ロール製造技術によってラミネートされる。
【0046】
配列が太陽電池配列である場合、直列接続は増大した電圧出力を提供する。
【0047】
配列がOLED配列である場合、個々のOLEDは固定した画像を形成するため、英数字ディスプレイのような単純な動きのディスプレイ、又は照明の目的のために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の活性層除去前の装置配列の概略的な断面図を示す。
【図2】本発明の装置配列のパターニング箇所を示す。
【図3】本発明の導電性相互接続パッドを示す。
【図4】本発明の完成した装置の配列を示す。
【図5】本発明の完成したラミネート構造を示す。
【図6】ロール−ロール法によるラミネートを示す。
【図7a】従来の光−電子装置を示す。
【図7b】従来のカプセル用モジュールを示す。
【図7c】従来の光−電子マトリックスの簡略化した断面図を示す。
【図7d】従来の光−電子装置の基板上の相互接続を示す。
【符号の説明】
【0049】
100 活性層の一部除去前の装置配列
102 基板
104 アノード
106 正孔輸送層
108 活性層
110 カソード
114 接続配線
116 接続配線
118 電源
152 光−活性部位
154 そうご電器絶縁導電線
156 コンタクト
158 アノード線
170 相互接続シート
171 相互接続パッド
172 柔軟性プラスチック基板




【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互接続された光−電子装置のカプセル化されたモジュールの製造方法であって、
第1の電極の配列を規定するパターンにおいて、基板上にパターニングされた第1電極を形成する工程、
前記第1電極の少なくとも主要部分の上を覆うように前記基板上の前記パターニングされた第1電極上に光−電子活性材料層を形成する工程、
前記第1電極の配列に対応する第2電極の配列を規定するパターンにおいて、第1電極に対して反対の極性を有するパターニングされた第2電極層を前記第1電極と前記第2電極の間の前記光−電子活性材料層の上に形成し、第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極の間の前記光−電子活性材料は前記基板上の光−電子活性セルの配列を規定し、前記光−電子活性材料層及び前記パターニングされた第2電極層は各第1電極の主要部を覆うように形成され、各第1電極の微小領域は前記パターニングされた光−電子活性材料層及び前記第2電極層によって覆われていないことを特徴とする工程、
露出された第1電極部と隣接するセルの第2電極を相互接続するために相互接続パッドの配列を規定するパターンにおいてカプセル用シート上にパターニングされた相互接続層を形成する工程、及び
前記相互接続されたパッド配列を露出された第1電極部及び隣接するセルの第2電極に接触させるために、前記光−電子活性セルの配列上にパターニングされたカプセル用シートをラミネートし、前記露出された第1電極部は前記相互接続パッドによって前記隣接セルの第2電極に相互接続され、前記相互接続されたセルはカプセル化されたモジュールを形成するために前記カプセル用シートによってカプセル化される工程、
を含む相互接続された光−電子装置のカプセル化されたモジュールの製造方法。
【請求項2】
前記光−電子活性層は、スピンコート、スプレイコート、インクジェット印刷又はスクリーン印刷によって形成される請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記光−電子活性材料は、前記第1電極の主要部のみを覆い、前記第1電極の微小領域を露出させるように蒸着される請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記光−電子活性材料は、前記第1電極の主要部及び微小領域を覆うように蒸着され、前記第1電極の前記微小領域を覆う光−電子活性材料の層の一部は、前記微小領域を露出するためにラミネート工程の前にレーザーアブレーション又はプラズマエッチングにより除去される請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1電極はアノードであり、前記第2電極はカソードである請求項1ないし4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記カソード層はシャドウマスクを使用してパターニングされる請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記パターニングされた相互接続層は、スパッタリング、シャドウ蒸着又はスクリーン印刷によって前記カプセル用シート上に形成される請求項1ないし6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記パターニングされたカプセル用シートは、圧力、熱又はその両者の導入のものに光−電子活性セルの前記配列上にラミネートされる請求項1ないし7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
前記パターニングされたカプセル用シートは、接着剤を使用して光−電子活性セルの前記配列上にラミネートされる請求項1ないし8のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
前記パターニングされたカプセル用シートはロール−ロール製造技術によって光−電子活性セル上にラミネートされる請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
相互接続された光−電子装置のカプセル化されたモジュールであって、
基板上の光−電子活性セルの配列であって、各セルは前記基板上に形成された第1電極層、前記第1電極層の主要部上の光−電子活性層、光−電子活性層の前記層の上に形成され前記第1電極層の主要部を覆う第2電極層を含み、前記第1電極層の微小領域は前記光−電子活性材料層及び前記第2電極層で覆われていない配列、
その上に相互接続の配列を有し、光−電子活性セルの前記配列上にラミネートされるカプセル用シート
を含み、
前記セルは、1つのセルの前記第1電極の微小領域及び他のセルの前記第2電極層に接する前記相互接続によって相互接続されているモジュール。
【請求項12】
前記光−電子装置は、有機光起電(PV)装置又は有機発光ダイオード(OLED)装置である請求項11に記載のカプセル化されたモジュール。
【請求項13】
前記カプセル用シートは柔軟性プラスチックシートである請求項11又は12に記載のカプセル化されたモジュール。
【請求項14】
前記柔軟性カプセル用シートは、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)又はポリ(エチレンナフタレート)(PEN)である請求項13に記載のカプセル用モジュール。
【請求項15】
前記基板はガラス若しくはプラスチック又はガラス/プラスチックラミネートである請求項11ないし14のいずれかに記載のカプセル用モジュール。
【請求項16】
前記第1電極はアノードであり、前記第2電極はカソードである請求項11ないし15のいずれかに記載のカプセル用モジュール。
【請求項17】
前記アノード層はインジウム錫酸化物(ITO)を含み、前記カソード層は1又は2以上の金属層を含む請求項16に記載のカプセル用モジュール。
【請求項18】
前記相互接続パッドは、アルミニウム、ITO,コロイド金属及びPEDOT:PSSから選ばれる導電性材料である請求項11ないし17のいずれかに記載のカプセル用モジュール。
【請求項19】
前記セルは直列配列で前記相互接続パッドにより相互接続される請求項11ないし18のいずれかに記載のカプセル化されたモジュール。
【請求項20】
前記セルは並列配列で前記相互接続パッドにより相互接続される請求項11ないし18のいずれかに記載のカプセル化されたモジュール。
【請求項21】
前記セルの一部は直列配列で前記相互接続パッドにより相互接続され、前記セルの他の部分は並列配列で前記相互接続パッドにより相互接続される請求項11ないし18のいずれかに記載のカプセル化されたモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【公表番号】特表2008−508673(P2008−508673A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523148(P2007−523148)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002903
【国際公開番号】WO2006/010911
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(597063048)ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド (152)
【Fターム(参考)】