説明

有機化合物

式(1)


式中、Rはメチルまたはエチルであり、Rは水素、メチルまたはエチルである
で表される2,2,3−トリメチルシクロペンタン誘導体が記載される。本発明はさらに、それらの生産方法と、それらを含有する芳香組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた天然白檀油の匂いプロフィールを有する、新規なクラスの2,2,3−トリメチルシクロペンタン誘導体に関する。さらに、本発明はかかる誘導体を含有する芳香組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
白檀油、特に東インド産白檀油は、最もその価値が認められた、しかし残念ながら最も希少でもある香料原料に数えられる。その結果、天然物同様の匂いを有する、有効な合成代替物が、特に高級香料の用途で、50年以上にわたって探し求められてきた。
【0003】
飽和環系に基づく化合物、例えば3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−シクロペンチル)ペンタ−3−エン−2−オール(A)などが、例えば、EP 0 466 019に記載されている。明細書によると、その香調(odour notes)は、フルーティー、フラワリーであり、(特に)ウッディな副香調(woody side notes)を伴うと特徴づけられている。Ernst-Joachim Brunkeらによると、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エニル)ブタン−1−オール(式中R=Hである化合物B)のシクロペンテン構造の二重結合を飽和すると、弱いドライウッディの香りを得る(出典 “Fragrance Chemistry, the Science of the Sense of Smell”; Theimer E.T.; Ed., Academic Press, New York, 1982, pages 424-429)。
【化1】

【0004】
Brunkeはまた、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エニル)ペンタン−2−オール(式中Rがメチルである化合物B)、および、4−メチル−6−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エニル)ヘキサン−3−オール(式中Rがエチルである化合物B)の水素付加後に、白檀香の喪失を検知できることを観察している。
【化2】

【0005】
最後にBrunkeは、白檀の香りを得るには環中のC−3の二重結合が必要だが、シクロプロパン環、エーテル基、または立体障害を有する環境によって置き換えることができると述べている。したがって、換言すれば、シクロプロパン環構造の電子密度を高める構造的特徴(これは炭素−炭素二重結合か、等電子シクロプロパン環のいずれかであってもよい)の喪失が、その典型的な白檀香調の喪失または減少を引き起こす可能性が最も高い。
【発明の概要】
【0006】
驚くべきことに、我々は今回、特定の2,2,3−トリメチルシクロペンタン誘導体、すなわち飽和シクロペンタン構造に基づく化合物が、格別にナチュラルな白檀油香を有することを見出した。
【0007】
したがって、本発明はその一側面において、式1
【化3】

式中、
はメチルまたはエチルであり、
は水素、メチルまたはエチルである、
で表される化合物に関する。
【0008】
式1の化合物は複数のキラル中心を含み得るため、立体異性体の混合物として存在し得るか、または、これらは異性体的に純粋な形態に分割され得る。立体異性体の分割は、この化合物の製造および精製の複雑性を高めることから、化合物をその立体異性体の混合物として用いることが単純に経済的な理由から好ましい。しかしながら、個々の立体異性体を調製することを望む場合、これは当該技術分野で既知の方法、例えば、予備HPLCおよびGC、結晶化、または、キラルな出発物質から開始すること、例えば、テルペノイドなどの光学異性体的に純粋なまたは富化された原材料から開始すること、および/または立体選択的な合成を適用することによって達成され得る。
【0009】
したがって、本発明はさらなる側面において、式1Rか、または1Sの化合物について富化された式1の化合物、好ましくは約1:9〜9:1の、例えば約2:3、もしくは約2:7から、約6:1、もしくは約11:1の比率(R/S)で富化された式1の化合物、または式1の化合物の純粋な光学異性体、すなわち式1Rまたは1S
【化4】

式中、RおよびRは上記式1について与えられたのと同じ意味を有する
で表される化合物に関する。
【0010】
特に好ましい式1の化合物は、[1−エチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]メタノール、[1−メチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]メタノールおよび1−[1−メチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]エタノールである。
【0011】
本発明による化合物は単独で、または、現在利用可能な広範な天然または合成分子から選択される匂い分子、例えば、エッセンシャルオイルおよび抽出物、アルコール、アルデヒドおよびケトン、エーテルおよびアセタール、エステルおよびラクトン、大員環および複素環などと組み合わせて、および/または、芳香組成物において匂い物質とともに慣用的に用いられる1種または2種以上の成分もしくは賦形剤、例えば、キャリア物質、および当該技術分野において一般的に用いられる他の助剤と混合して用いることができる。
【0012】
以下のリストは、本発明の化合物と組み合わせることができる、既知の匂い分子の例を含む:
−エッセンシャルオイルおよび抽出物、例えば、ツリーモスアブソリュート、バジルオイル、果実油、例えばベルガモット油およびマンダリン油、マートル油、パルマローザ油、パチョリ油、プチグレン油、ジャスミン油、バラ油、白檀油、ニガヨモギ油、ラベンダー油またはイランイラン油、
−アルコール、例えば、桂皮アルコール、シス−3−ヘキセノール、シトロネロール、Ebanol(R)(3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール)、オイゲノール、ファルネソール、ゲラニオール、Super MuguetTM(6−エチル−3−メチル−6−オクテン−1−オール)、リナロール、メンソール、ネロール、フェニルエチルアルコール、ロジノール、Sandalore(R)(5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンチル)−3−メチルペンタン−2−オール)、テルピネオールまたはTimberol(R)(1−(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン−3−オール)、
【0013】
−アルデヒドおよびケトン、例えば、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、GeorgywoodTM(1−(1,2,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタノン)、ヒドロキシシトロネラール、Iso E Super(R)(1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタノン)、Isoraldeine(R)(4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキシニル)−3−メチル−3−ブテン−2−オン)、Hedione(R)(メチル(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)アセテート)、Lilial(R)(3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール)、マルトール、メチルセドリルケトン、メチルイオノン、ベルベノンまたはバニリン、
−エーテルおよびアセタール、例えば、Ambrox(R)(3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン)、ゲラニルメチルエーテル、ローズオキシドまたはSpirambrene(2,2,3’,7’,7’−ペンタメチルスピロ(1,3−ジオキサン−5,2’−ノルカラン))、
【0014】
−エステルおよびラクトン、例えば、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、γ−デカラクトン、Helvetolide(R)(2−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロパン−1−オールプロパノエート)、γ−ウンデカラクトンまたはベチベニルアセテート、
−大員環、例えば、アンブリットリド、エチレンブラシレートまたはExaltolide(R)(オキサシクロヘキサデカン−2−オン)、
−複素環、例えば、イソブチルキノリン。
【0015】
本発明の化合物は、広範囲な芳香用品(fragrance application)、例えば、香水、家庭用品、ランドリー製品、ボディーケア製品および化粧品などの、高級香料および機能的香料の任意の分野において用いることができる。この化合物は、具体的な用途および他の匂い成分の性質および量に応じて、様々な量で用いることができる。割合は、典型的には、用品の0.001〜20重量パーセントである。1つの態様では、本発明の化合物は柔軟剤において0.001から0.05重量パーセントの量で用いることができる。別の態様において、本発明の化合物は、アルコール溶液に0.1〜30重量パーセント、より好ましくは5〜20重量パーセントの量で用いることができる。しかしながら、熟練した香水製造者は、より低いまたはより高い濃度、例えば芳香組成物に基づいて約50重量パーセントまでの濃度で効果を達成することもでき、または、新規のアコード(accord)を創出することができるため、これらの値は例示として提供しているに過ぎない。
【0016】
本発明の化合物は、単に芳香組成物と芳香用品とを直接混合することにより芳香用品に用いてもよく、あるいは、これらを、より初期の段階で、封入材料、例えば、ポリマー、カプセル、マイクロカプセルおよびナノカプセル、リポソーム、フィルム形成剤、炭素もしくはゼオライトなどの吸収剤、環状オリゴ糖およびこれらの混合物により封入するか、または、これらを、外的刺激、例えば、光、酵素などの適用により芳香分子を放出するよう適合した担体(substrate)に化学的に結合してから、用品と混合してもよい。
【0017】
したがって、本発明はさらに、これらから得られる芳香用品および消費者製品(consumer product)を製造する方法を提供する。本方法は、慣用の技術および方法を用いて、式1の化合物を用品に直接混合することにより、または、式1の化合物を含む芳香組成物を混合し、これを次に芳香用品に混合することにより、これらに式1の化合物を芳香成分として組み入れることを含む。本発明の化合物を、嗅覚的に許容し得る量で添加することにより、芳香用品の香調は、改善、増強、または改変される。
【0018】
したがって、本発明はさらに、嗅覚的に許容し得る量の式1の化合物またはその混合物を芳香用品に添加することにより、該芳香用品を改善、増強、または改変するための方法を提供する。
本発明はまた、
a)匂い物質として、式1の化合物およびその混合物、および
b)消費者製品基材(base)
を含む芳香用品を提供する。
【0019】
ここで用いる場合、「芳香用品」とは、例えば、高級香料、例えば、オードパルファンおよびオードトワレなど、家庭用品、例えば、食洗器用洗剤、表面クリーナー、エアーフレッシュナーなど、ランドリー製品、例えば、柔軟剤、漂白剤、洗剤など、ボディーケア製品、例えば、アフターシェーブローション、シャンプー、シャワー用ジェル、シャワーソルトおよびバスソルトなど、および化粧品、例えば、デオドラント、バニシングクリームなどの、匂い物質を含む任意の製品を意味する。この製品リストは例示として提供するものであり、いかなる意味においても限定的ではない。
【0020】
ここで用いる場合、「芳香組成物」とは、少なくとも1種の匂い分子と、芳香組成物において匂い物質とともに慣用的に用いられる希釈剤(例えば、ジプロピレングリコール(DPG)、ミリスチン酸イソプロピル(IMP)、クエン酸トリエチル(TEC)およびアルコール(例えば、エタノール)など)とを含む、任意の組成物を意味する。
【0021】
本発明の化合物は、例えばEP 0 466 019に記載されているように、スキーム1により、任意の光学異性体比(純粋な(R)もしくは(S)または両光学異性体の任意の混合物)のα-カンフォレニックアルデヒドから出発し、対応するジヒドロアナログ(2,2,3−トリメチルシクロペンチルアセトアルデヒド、2)を経て調製することができる。後者は、アルデヒドまたはケトンと縮合し、α,β−不飽和アルデヒドまたはケトン3とすることができる。3を対応するアルコール4に還元し、次いでシクロプロパン化することで(例えば、シモンズ−スミス反応、または山本法を用いて)、[2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]メタノール1を立体異性体の混合物として得る。これらは、当該技術分野において周知の方法論で、1つのまたは複数の立体異性体に、分離または富化することができる。
【0022】
【化5】

a)RCHC(O)R、塩基、例えばMeONa、b)NaBHまたはLiAlH、c)CHBr、Zn、CuBrまたはCH、EtAl。
およびRは上記の式1について上記に与えられたのと同じ意味を有する。
【0023】
本発明を、以下の非限定的な例を参照してさらに説明する。これらの例は、例証の目的のためだけのものであり、当業者による変形および改変がなされ得ることが理解される。
例に記載された全ての生成物は、市販の品質の、約9:1または2:3(R/S)の光学異性体比のα−カンフォレニックアルデヒドから出発して得た。これらを、既知のα−カンフォレニックアルデヒド(2)の対応する光学異性体混合物に変換した。フラッシュクロマトグラフィー:メルクシリカゲル60(230〜400メッシュ)。記録されたNMRスペクトルはCDClで測定した。化学シフト(δ)はTMSからのppmダウンフィールドで記録した。結合定数JはHzで表す。
【実施例】
【0024】
例1:[1−エチル−2−[[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]シクロプロピル]メタノール(1a)、e.e.(光学異性体過剰率)=80%
a)2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エナール(3a)
メタノール(100ml)に、(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル−アセトアルデヒド(2、e.e.=80%、25.0g、0.16mol)を溶解した撹拌された溶液に、ナトリウムメチラート(0.75g、14mmol)およびブタナール(21.6g、0.30mol、2時間かけて滴下)を5〜10℃で連続して加えた。常温でさらに18時間撹拌した後、酢酸(3ml)を加えて、反応混合物をMTBE(200ml)で抽出した。抽出物を氷冷塩水で洗い(5×150ml)、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮し、残留物を減圧下で蒸留して、未反応の2(14g)と2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エナール(3a、95°C/0.08mbar)を得、これをフラッシュクロマトグラフィーでさらに精製した(MTBE/ヘキサン1:15、8.7g、収率29%、無色液体、GC/MS:2つの光学異性体対 3.5+91%)。
【0025】
【数1】

【0026】
b)2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エン−1−オール(4a)
エタノール(100ml)に、水素化ホウ素ナトリウム(1.9g、50mmol)を懸濁した撹拌された懸濁液に、2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エナール(3a、8.5g、41mmol)を5〜10℃にて10分以内に滴加した。常温でさらに2時間撹拌した後、反応混合物を氷冷した0.1N HCl溶液に注ぎ、MTBE(200ml)で抽出した。抽出物を氷冷塩水で洗い(2×100ml)、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮し、残留物を減圧下で蒸留して、2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エン−1−オール(4a)を得、これをフラッシュクロマトグラフィーでさらに精製した(MTBE/ヘキサン1:5、5.8g、収率68%、無色液体、GC/MS:2つの光学異性体対 0.5+88.5%)。
【0027】
【数2】

【0028】
c)[1−エチル−2−[[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]シクロプロピル]メタノール(1a)
ジエチルエーテル(40ml)中の、亜鉛(6.5g、0.10mol)と臭化第一銅(0.86g、6mmol)との粉砕混合物の懸濁液に、ジブロモメタン(2ml)と臭化アセチル(1滴)とを加えた。フラスコを、ヒートガンで熱することにより反応を開始した。10分後に、ジエチルエーテル(50ml)中の2−エチル−4−[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]ブタ−2−エン−1−オール(4a、5.0g、24mmol)溶液を加え、続いて同じ溶媒(30ml)に溶解したジブロモメタンをさらに加えた(合計17.4g、0.10mol、6時間かけて)。常温でさらに18時間撹拌した後、反応混合物をMTBE(100ml)で希釈し、Celite(R)で濾過した。濾液を、冷却1N HCl(50ml)および塩水(2×100ml)で洗い、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮し、残留物(4.8g)をフラッシュクロマトグラフィー(MTBE/ヘキサン1:5)で精製し、[1−エチル−2−[[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]シクロプロピル]メタノールを得た(1a、2.9g、収率54%、無色液体、GC/MS:2つの主要なジアステレオ異性の光学異性体対 49.5+47.5%)。
【0029】
【数3】

【0030】
【数4】

香りの説明:白檀、ナチュラル、ドライ。
【0031】
例2:[1−メチル−2−[[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]シクロプロピル]メタノール(1b)、e.e.=80%
例1c)に記載した実験手順に従って、既知の2−メチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)ブタ−2−エン−1−オール(4b)から始めて、無色液体として調製。GC/MS:2つの主要なジアステレオ異性の光学異性体対 47+50%。
【0032】
【数5】

【0033】
香りの説明:白檀、クリーミー、極めてナチュラル、アトラスシダーウッドを想起。
【0034】
例3:1−[1−メチル−2−[[(1S)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]シクロプロピル]エタノール(1c)、e.e.=25%
例1c)に記載した実験手順に従って、既知の3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)ペンタ−3−エン−2−オール(4c)から始めて、無色液体として調製。GC/MS:4つの主要なジアステレオ異性の光学異性体対(19.5+21+20.5+25.5%)を、フラッシュクロマトグラフィー(MTBE/ヘキサン1:5)で、2つずつ2組の画分に分離。
【0035】
【数6】

【0036】
香りの説明:白檀、ウッディ、バルサム様。
【0037】
例4:女性用高級香料のためのフローラルウッディ組成物
【表1】

【0038】
このアコードに、100重量部の[1−メチル−2−[[(1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル]メチル]−シクロプロピル]メタノール(1b)を加えると、よりナチュラルで円熟したものとなる。これは、フローラルなバラ様のアコードの新鮮さを高め、芳香の心地よさと官能性の展開を促進する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】

式中、
はメチルまたはエチルであり、
は水素、メチルまたはエチルである、
で表される化合物。
【請求項2】
[1−エチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]メタノール、[1−メチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]メタノールおよび1−[1−メチル−2−[(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)メチル]シクロプロピル]エタノールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物を含む、芳香組成物。
【請求項4】
a)請求項1または2に記載の式1の化合物、および
b)消費者製品基材
を含む、芳香用品。
【請求項5】
消費者製品基材が、高級香料、家庭用品、ランドリー製品、ボディーケア製品および化粧品からなる群から選択される、請求項4に記載の芳香用品。
【請求項6】
請求項1または2に記載の化合物の、芳香成分としての使用。
【請求項7】
請求項1または2に記載の式1の化合物またはその混合物の有効量を、基礎材料に組み入れることを含む、芳香組成物を製造する方法。
【請求項8】
請求項1または2に記載の式1の化合物またはその混合物の有効量を、基礎材料に組み入れる工程を含む、芳香組成物または芳香用品の芳香を改善、増強または改変する方法。

【公表番号】特表2010−508310(P2010−508310A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−534975(P2009−534975)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000545
【国際公開番号】WO2008/052379
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(501105842)ジボダン エス エー (158)
【Fターム(参考)】