説明

有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法

【課題】有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板50と、基板上に配される薄膜トランジスタTFTと、薄膜トランジスタ上にピクセルごとに形成される第1電極61と、少なくとも二層を備え、第1電極のエッジを覆うように形成される第1画素定義膜71と、第1画素定義膜上に第1画素定義膜の少なくとも一部を覆うように形成される第2画素定義膜72と、第1電極上に形成され、発光層を備える有機層62と、第1電極と対向するように位置する第2電極63と、を備える有機発光ディスプレイ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に係り、さらに詳細には、ピクセル電極のエッジ領域で不良が改善された有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、平板表示装置(Flat Display Device)は、発光型と非発光型とに大別されうる。発光型としては、平板陰極線管(Flat Cathode Raytube)と、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)と、電界発光素子(Electron Luminescent Device)と、発光ダイオード(LED)と、がある。非発光型としては、液晶ディスプレイ(LCD)が挙げられる。このうち、電界発光素子は、視野角が広く、コントラストが優秀であるだけでなく、応答速度が速いという長所を有して、次世代表示素子として注目されている。このような電子発光素子は、発光層を形成する物質によって、無機電界発光素子と有機電界発光素子とに区分される。
【0003】
このうち、有機電界発光素子は、蛍光性有機化合物を電気的に励起させて発光させる自発光型ディスプレイであって、低い電圧で駆動可能であり、薄型化が容易であり、広視野角、速い応答速度など、液晶ディスプレイにおいて問題点として指摘されていることを解決できる次世代ディスプレイとして注目されている。
【0004】
有機電界発光素子は、アノード電極とカソード電極との間に有機物で形成された発光層を備えている。有機電界発光素子は、これらの電極に正極及び負極電圧がそれぞれ印加されることによって、アノード電極から注入された正孔が正孔輸送層を経由して発光層に移動し、電子は、カソード電極から電子輸送層を経由して発光層に移動し、発光層で電子と正孔とが再結合して励起子を生成する。
【0005】
この励起子が、励起状態から基底状態に変化して、発光層の蛍光性分子が発光することによって画像を形成する。フルカラー型有機電界発光素子の場合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色を発光する画素を備えるようにすることによって、フルカラーを具現する。
【0006】
このような有機電界発光素子で、アノード電極の両端部には、画素定義膜が形成される。そして、この画素定義膜に所定の開口を形成した後、開口が形成されて外部に露出されたアノード電極の上部に発光層及びカソード電極が順次に形成される(たとえば、下記特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−114470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、ピクセル電極のエッジ領域で不良が改善された有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を達成するために、本発明は、基板と、前記基板上に配される薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタ上にピクセルごとに形成される第1電極と、少なくとも二層を備え、前記第1電極のエッジを覆うように形成される第1画素定義膜と、前記第1画素定義膜上に前記第1画素定義膜の少なくとも一部を覆うように形成される第2画素定義膜と、前記第1電極上に形成され、発光層を備える有機層と、前記第1電極と対向するように位置する第2電極と、を備える有機発光ディスプレイ装置を提供する。
【0010】
本発明において、前記第1画素定義膜は、無機物質を含み、前記第2画素定義膜は、有機物質を含みうる。
【0011】
本発明において、前記第1画素定義膜は、前記第1電極と接する第1層と、前記第1層の上部に形成され、前記第2画素定義膜と接する第2層と、を備えうる。
【0012】
ここで、前記第1層は、疎水性材料を含み、前記第2層は、親水性材料を含みうる。
【0013】
ここで、前記第1層は、前記第1電極との間にエッチング選択比のある物質で形成されうる。
【0014】
ここで、前記第1層は、SiNxを含みうる。
【0015】
ここで、前記第2層は、SiOを含みうる。
【0016】
ここで、前記第1層と前記第2層との間に介在され、バッファ層の役割を担う第3層をさらに備えうる。
【0017】
本発明において、前記第1画素定義膜は、前記第2画素定義膜より画素領域側に一定ほど突出して形成されうる。
【0018】
本発明において、前記第2画素定義膜は、前記第1画素定義膜の端部を覆わないように形成されうる。
【0019】
本発明において、前記薄膜トランジスタは、前記基板上に形成される半導体活性層と、前記半導体活性層に絶縁されたゲート電極と、前記半導体活性層にそれぞれ接するソース及びドレイン電極と、を備えうる。
【0020】
ここで、前記ドレイン電極と前記第1電極との間に介在されるパッシベーション膜をさらに備えうる。
【0021】
ここで、前記ドレイン電極と前記第1電極とが直接接触しうる。
【0022】
本発明において、前記第2電極は、前記第2画素定義膜上に前記第2画素定義膜に沿って形成されうる。
【0023】
他の側面に関する本発明は、基板と、前記基板上に形成される半導体活性層と、前記半導体活性層に絶縁されたゲート電極と、前記半導体活性層にそれぞれ接するソース及びドレイン電極と、を備える薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を備える工程と、前記薄膜トランジスタ上に、前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極と電気的に連結されるように第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に前記第1電極のエッジを覆うように、少なくとも二層を備える第1画素定義膜を形成する工程と、前記第1画素定義膜上に前記第1画素定義膜の少なくとも一部を覆うように第2画素定義膜を形成する工程と、前記第1画素定義膜及び前記第2画素定義膜をパターニングして前記第1電極が外部に露出される工程と、前記第1電極上に有機層を形成する工程と、前記第2画素定義膜及び前記有機層上に第2電極を形成する工程と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【0024】
本発明において、前記薄膜トランジスタ上に第1電極を形成する工程は、前記薄膜トランジスタ上にパッシベーション膜を形成する工程と、前記パッシベーション膜をパターニングして所定の開口部を形成する工程と、前記パッシベーション膜上に導電性物質を塗布した後、これをパターニングして第1電極を形成する工程と、を含みうる。
【0025】
本発明において、前記薄膜トランジスタ上に第1電極を形成する工程は、前記薄膜トランジスタ上に導電性物質を塗布した後、これをパターニングして第1電極を形成する工程を含みうる。
【0026】
ここで、前記ドレイン電極と前記第1電極とが直接接触しうる。
【0027】
本発明において、前記第1画素定義膜は無機物質を含み、前記第2画素定義膜は有機物質を含みうる。
【0028】
本発明において、前記第1画素定義膜及び前記第2画素定義膜をパターニングして前記第1電極が外部に露出される工程は、前記第2画素定義膜が前記第1画素定義膜の端部を覆わないようにパターニングされうる。
【0029】
本発明において、前記第1画素定義膜を形成する工程は、前記第1電極と接する第1層を形成する工程と、前記第1層の上部に形成される第2層を形成する工程とを含みうる。
【0030】
ここで、前記第1層は、疎水性材料を含み、前記第2層は、親水性材料を含みうる。
【0031】
ここで、前記第1層は、前記第1電極との間にエッチング選択比のある物質で形成されうる。
【0032】
ここで、前記第1層は、SiNxを含みうる。
【0033】
ここで、前記第2層は、SiOを含みうる。
【0034】
ここで、前記第1層と前記第2層との間に介在されてバッファ層の役割を担う第3層を形成する工程をさらに含みうる。
【0035】
本発明において、前記有機層は、インクジェット(Inkjet)またはノズルプリンティング(Nozzle Printing)方法で形成されうる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、ピクセル電極のエッジ領域で不良が改善される効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置を示す断面図である。
【図2】図1による有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す断面図である。
【図3】図2に後続する断面図である。
【図4】図3に継続する断面図である。
【図5】図4に継続する断面図である。
【図6】図5に後続する断面図である。
【図7】図6に後続する断面図である。
【図8】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置を示す断面図である。
【図9】図8による有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す断面図である。
【図10】図9に後続する断面図である。
【図11】図10に後続する断面図である。
【図12】図11に後続する断面図である。
【図13】図12に後続する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施例についてさらに詳細に説明する。
【0039】
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置を示した断面図である。
【0040】
図1に示したように、ガラス材またはプラスチック材の基板50上に、バッファ層51が形成されており、この上に薄膜トランジスタ(TFT)と、有機電界発光素子(OLED:Organic Light Emitting Diode)とが形成される。
【0041】
基板50上には、バッファ層51が形成され、バッファ層51上には、半導体素材で形成された活性層52が備えられ、この活性層52を覆うようにゲート絶縁膜53が形成される。ゲート絶縁膜53の上部には、ゲート電極54が形成される。ゲート電極54は、TFTのオン/オフ信号を印加するゲートライン(図示せず)と連結されている。そして、ゲート電極54を覆うように層間絶縁膜55が形成され、層間絶縁膜55の上部に、ソース/ドレイン電極56,57が形成される。ソース/ドレイン電極56,57は、ゲート絶縁膜53及び層間絶縁膜55に形成されたコンタクトホールによって活性層52のソース/ドレイン領域52b,52cにそれぞれ接触される。そして、ソース/ドレイン電極56,57の上部には、SiO、SiNxで形成されたパッシベーション膜58が形成される。
【0042】
詳細には、基板50上に備えられる活性層52は、無機半導体または有機半導体から選択されて形成されうるものであって、ソース/ドレイン領域52b,52cにはn型またはp型不純物がドーピングされており、これらのソース領域とドレイン領域とを連結するチャネル領域52aを備える。
【0043】
活性層52は、無機半導体または有機半導体で形成されうる。活性層52を形成する無機半導体は、CdS、GaS、ZnS、CdSe、CaSe、ZnSe、CdTe、SiC、及びSiを含むものでありうる。そして、活性層52を形成する有機半導体には、高分子として、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリパラフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリパラフェニレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、ポリチオフェンビニレン及びその誘導体、ポリチオフェン−ヘテロ環芳香族共重合体及びその誘導体を含み、低分子として、ペンタセン、テトラセン、ナフタレンのオリゴアセン及びこれらの誘導体;アルファ(α)−6−チオフェン、アルファ(α)−5−チオフェンのオリゴチオフェン及びこれらの誘導体;金属を含有するか、または含有しないフタロシアニン及びこれらの誘導体;ピロメリット酸二無水物またはピロメリット酸ジイミド及びこれらの誘導体;ペリレンテトラカルボン酸二無水物またはペリレンテトラカルボキシ酸ジイミド及びこれらの誘導体を含みうる。
【0044】
活性層52は、ゲート絶縁膜53に覆われ、ゲート絶縁膜53の上部に、ゲート電極54が形成される。ゲート電極54は、MoW、Al、Cr、Al/Cuなどの導電性金属膜で形成されうるが、必ずしもこれに限定されず、導電性ポリマーなど、多様な導電性物質がゲート電極54として使われうる。ゲート電極54は、活性層52のチャネル領域に対応する領域をカバーするように形成される。
【0045】
TFTの上部には、TFTを保護する保護膜の役割を担うことができ、その上面を平坦化させる平坦化膜の役割を担うこともできるパッシベーション膜58が形成される。
【0046】
一方、パッシベーション膜58に所定の開口を形成した後、パッシベーション膜58及び層間絶縁膜55の上部には、OLEDのアノード電極となる第1電極61が形成され、これを覆うように有機物で画素定義膜70が形成される。画素定義膜70に所定の開口を形成した後、画素定義膜70の上部、及び開口が形成されて外部に露出された第1電極61の上部に有機層62を形成する。ここで、有機層62は、発光層を備える。本発明は、必ずしもこのような構造に限定されず、多様な有機発光ディスプレイ装置の構造がそのまま適用されうる。
【0047】
このような本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、画素定義膜70が有機層と無機層とが順次に形成された積層構造に形成され、前記無機層が、再び複数の層が順次に形成された積層構造に形成されることを特徴とするところ、これについては、詳細に後述する。
【0048】
OLEDは、電流の流れによって、赤、緑、青色の光を発光して所定の画像情報を表示するものであって、TFTのドレイン電極57に連結されて、これからプラス(+)電源を供給される第1電極61と、全体画素を覆うように備えられてマイナス(−)電源を供給する第2電極63と、これら第1電極61と第2電極63との間に配されて発光する有機層62と、で構成される。
【0049】
第1電極61と第2電極63とは、有機層62によって相互絶縁されており、有機層62に相異なる極性の電圧を加えて有機層62から発光がなされるようにする。
【0050】
ここで、有機層62は、低分子または高分子有機層が使われうるが、低分子有機層を使用する場合、ホール注入層(HIL:Hole Injection Layer)、ホール輸送層(HTL:Hole Transport Layer)、発光層(EML:Emission Layer)、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)が単一あるいは複合の構造に積層されて形成され、使用可能な有機材料も、銅フタロシアニン(CuPc)、N,N−di(naphthalene−1−yl)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)、トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)などを始めとして、多様に適用可能である。これらの低分子有機層は、真空蒸着法で形成される。
【0051】
高分子有機層の場合には、ふつう、HTL及びEMLを備える構造を有し、この時、HTLにPEDOTを使用し、発光層にPPV(Poly−Phenylenevinylene)系及びポリフルオレン系などの高分子有機物質を使用し、これをスクリーン印刷やインクジェット印刷法で形成できる。
【0052】
このような有機層は、必ずしもこれに限定されず、多様な実施例が適用されうる。
【0053】
第1電極61は、アノード電極の機能を有し、第2電極63は、カソード電極の機能を有するが、もちろん、これらの第1電極61と第2電極63との極性は、逆になってもよい。
【0054】
第1電極61は、透明電極または反射型電極を備えうるが、透明電極として使われる時には、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、またはInで形成され、反射型電極として使われる時には、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、及びこれらの化合物で反射膜を形成した後、その上にITO、IZO、ZnO、またはInを形成できる。
【0055】
一方、第2電極63も、透明電極または反射型電極を備えうるが、透明電極として使われる時には、第2電極63がカソード電極として使われるので、仕事関数の小さい金属、すなわち、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mg、及びこれらの化合物が有機層62の方向に向かうように蒸着された後、その上にITO、IZO、ZnO、またはInなどの透明電極形成用物質で補助電極層やバス電極ラインを形成できる。そして、反射型電極として使われる時には、前記Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mg、及びこれらの化合物を全面蒸着して形成する。
【0056】
以下では、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の画素定義膜について説明する。
【0057】
画素定義膜とは、有機発光ディスプレイ装置の製作において、発光領域をさらに正確に定義する役割を担うパターニングされた絶縁層を意味する。従来の有機発光ディスプレイ装置の画素定義膜は、有機物質からなる単層膜で形成されることが一般的であった。一方、このような画素定義膜上に有機層を形成するために、従来では、蒸着方法が一般的に使われたが、マスク工程を減らし、パターン精度を向上させるために、最近は、インクジェットまたはノズルプリンティングなどのプリント技術が開発されている。
【0058】
このようなプリント技術を利用する有機層パターニング工程では、可溶性(Soluble)材料やポリマー系液状物質を画素定義膜が形成されるバンク(bank)の間に注入し、これを乾燥して有機層を形成する。この時、第1電極上に最初にプリントされる物質としては、発光材料と第1電極との間の電流の流れを連結するための導電物質である電子輸送層(ETL)が使われるが、一般的には、PEDOTなどの材料を使用する。このような物質は、水のような性質の材料であって、画素定義膜の材料特性によってその印刷される様相が変わる。例えば、画素定義膜が親水性の物質ならば、有機材料は、広く拡大され、かつよく付き、画素定義膜が疎水性の物質ならば、有機材料が丸くかたまり、かつよく付かない。
【0059】
それにより、従来の画素定義膜の一般的な構造は、疎水性の有機画素定義膜(ポリイミド、アクリルなど)と親水性の第1電極(ITOなど)とでバンクを構成する。すなわち、第1電極は、親水性であって、有機物質がよく付き、有機画素定義膜は、疎水性であって、有機物質がピクセル内にのみよく集まるようにして、乾燥以後に有機物質を第1電極上によく載置させる。しかし、このようなプリント技術を利用する有機層パターニング工程の不良のうち、最も多くの部分を占める項目がエッジ不良である。すなわち、有機層の乾燥過程で、ピクセル内の有機層のエッジ領域が巻き上がりつつ、有機層内に厚さの偏差が発生し、これにより、ピクセルのエッジ領域に不良が発生する。
【0060】
このようなピクセルのエッジ領域での不良を防止するために、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置は、無機膜で形成された第1画素定義膜71と、有機膜で形成された第2画素定義膜72とを備えるが、前記第1画素定義膜71は、さらに無機膜で多層構造に形成されることを一特徴とする。ここで、第1画素定義膜71は、第1電極61の間に形成され、第2画素定義膜72は、第1電極61の外郭部(edge)と第1画素定義膜71とを覆うように形成される。
【0061】
これをさらに詳細に説明すれば、次の通りである。
【0062】
本発明では、ピクセルのエッジ領域での不良を防止するために、無機膜で形成された第1画素定義膜71と、有機膜で形成された第2画素定義膜72とを備えるデュアル画素定義膜(Dual PDL)構造を適用して、不良が発生するエッジ部分を絶縁させることによって、不良を発生させる領域を発光させない。しかし、無機膜で形成される第1画素定義膜71は、厚さが薄く、かつ絶縁性がなければならないので、一般的に、無機酸化膜(SiNx、SiO、SiOxなど)を使用するが、バンクとして使われるためには、親水性の性質を有するSiOが望ましいが、SiOは、第1電極として使用するITOとのエッチング選択比がないので、第1画素定義膜71としてSiNxを使用できる。しかし、SiNxは、疎水性の性質があるので、さらに他の不良を発生させる恐れがある。
【0063】
したがって、本発明では、無機膜で形成される第1画素定義膜71を多層構造に形成し、第1電極61と接触する第1画素定義膜71の下部には、疎水性のSiNxで形成された第1層71aを配置し、前記第1層71aの上部、すなわち、有機層62と接触する第1画素定義膜71の上部には、親水性のSiOで形成された第2層71bを配置できる。すなわち、第1電極61と接触する第1画素定義膜71の下部には、第1電極61との間にエッチング選択比のあるSiNxで形成された第1層71aを配置して、第1画素定義膜71を選択的にエッチングさせると同時に、有機層62と接触する第1画素定義膜71の上部には、親水性のSiOで形成された第2層71bを配置して、第1画素定義膜71がバンクとしての役割を担えるようにする。
【0064】
それと共に、前記第1層71aと第2層71bとの間には、第3層71cがさらに介在されうる。前記第3層71cは、工程のマージンのためのバッファ層として機能できる。
【0065】
一方、このように無機膜で形成された第1画素定義膜71を覆うように、第1画素定義膜71上に有機膜で形成された第2画素定義膜72が形成されうる。このような有機膜で形成された第2画素定義膜72は、疎水性を有し、有機物質がピクセル内にのみよく集まるようにし、乾燥以後に有機物質を第1電極上によく載置させる。
【0066】
このような本発明によって、既存工程の変更をせずに改善された構造の画素定義膜を適用することが可能になる効果が得られる。また、無機膜で形成される第1画素定義膜71を多層構造に形成し、画素領域のエッジ不良が顕著に改善されるだけでなく、不良発光領域を除去することによって、光特性が改善される効果が得られる。
【0067】
以下では、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造方法について詳細に説明する。
【0068】
図2ないし図7は、図1の実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造工程を概略的に示した断面図である。
【0069】
図2を参照すれば、まず、TFTを形成する。詳細には、基板50上に、バッファ層51が形成され、バッファ層51上には、半導体素材で形成された活性層52が備えられ、この活性層52を覆うようにゲート絶縁膜53が形成される。ゲート絶縁膜53の上部には、ゲート電極54が形成される。そして、ゲート電極54を覆うように層間絶縁膜55が形成され、層間絶縁膜55の上部にソース/ドレイン電極56,57が形成される。ソース/ドレイン電極56,57は、ゲート絶縁膜53及び層間絶縁膜55に形成されたコンタクトホールによって活性層52のソース/ドレイン領域にそれぞれ接触する。そして、ソース/ドレイン電極56,57の上部には、SiO、SiNxで形成されたパッシベーション膜58が形成される。
【0070】
次いで、図3及び図4を参照すれば、TFT上に第1電極61が形成される。詳細には、図3に示したように、パッシベーション膜58をパターニングして画素領域に当たる開口部58a及びコンタクトホール58bが形成された後、図4に示したように、パッシベーション膜58上に金属または導電性金属酸化物などの導電性物質を塗布した後、これをパターニングすることによって第1電極61を形成する。
【0071】
次いで、図5を参照すれば、パッシベーション膜58及び第1電極61上に無機膜で多層構造に形成される第1画素定義膜71が形成され、その上に有機膜で形成される第2画素定義膜72が形成される。
【0072】
まず、第1電極61と接触するように、疎水性のSiNxで形成された第1層71aが配される。次いで、第1層71a上には、工程のマージンのためのバッファ層として機能する第3層71cが配される。最後に、第3層71c上には、親水性のSiOで形成された第2層71bが配される。すなわち、第1電極61と接触する第1画素定義膜71の下部には、第1電極61との間にエッチング選択比のあるSiNxで形成された第1層71aを配置して、第1画素定義膜71を選択的にエッチングさせると同時に、有機層62(図1)と接触する第1画素定義膜71の上部には、親水性のSiOで形成された第2層71bを配置して、第1画素定義膜71がバンクとしての役割を担えるようにする。
【0073】
ここで、前記第1画素定義膜71の第1層71aの材料としては、SiNxを例示しており、第2層71bの材料としては、SiOを例示しているが、本発明の思想は、これに制限されず、第1画素定義膜71は、絶縁特性を有するSiO、SiNx、Al、CuOx、Tb、Y、Nb、Prから選択された無機材料で形成されうる。また、第1画素定義膜71は、スパッタ法、化学真空蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、蒸着法によって形成されうる。
【0074】
また、前記第1画素定義膜71は、三層を備えると示されているが、本発明の思想は、これに制限されず、画素定義膜に要求される仕様によって、二層以上の多様な多層構造に形成されうる。
【0075】
一方、第1画素定義膜71上に有機膜で形成される第2画素定義膜72が形成される。第2画素定義膜72は、絶縁特性を有する有機系であって、ポリアクリル、ポリイミド、ポリアミド(PA)、ベンゾシクロブテン(BCB)及びフェノール樹脂で形成された群から選択される一つで形成されうる。ここで、第2画素定義膜72は、スピンコーティング、スロットコーティングなどのコーティング法によって形成されうる。
【0076】
次いで、図6を参照すれば、第1画素定義膜71及び第2画素定義膜72がパターニングされて第1電極61が外部に露出される。第1画素定義膜71は、スパッタ法、CVD法、蒸着法によって形成され、第2画素定義膜72は、スピンコーティング、スロットコーティングなどのコーティング法によって形成された後、フォトリソグラフィ工程を通じて第1電極61を露出させるように、第1画素定義膜71及び第2画素定義膜72がパターニングされうる。または、第1画素定義膜71及び第2画素定義膜72は、インクジェットなどの方法でパターニングされることも可能である。
【0077】
この時、エッチング選択比を調節して、第1画素定義膜71が第2画素定義膜72より画素領域側に一定ほど突出するように形成できる。すなわち、第2画素定義膜72が第1画素定義膜71の端部を覆わないように、第2画素定義膜72が形成されうる。このように、第1画素定義膜71が第2画素定義膜72より画素領域側に一定ほど突出するように形成されることによって、疎水性の第2画素定義膜72及び第1画素定義膜71の最上層に形成された親水性の第2層71bによって、画素定義膜がバンクの役割をさらに確実に担える。
【0078】
次いで、図7に示したように、第1電極61の上部に有機層62を形成する。この時、マスク工程を減らしてパターンの精密度を向上させるために、インクジェットまたはノズルプリンティングなどのプリント技術が使われうる。
【0079】
そして、有機層62上に第2電極63を形成すれば、図1に示したような本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造が完了する。
【0080】
このような本発明によって、既存工程の変更をせずに改善された構造の画素定義膜を適用することが可能になる効果が得られる。また、無機膜で形成される第1画素定義膜71を多層構造に形成し、画素領域のエッジ不良が顕著に改善されるだけでなく、不良発光領域を除去することによって、光特性改善の効果が得られる。
【0081】
(第2実施例)
図8は、本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置を示した断面図である。
【0082】
図8に示したように、ガラス材またはプラスチック材の基板150上にバッファ層151が形成されており、この上にTFTと、有機電界発光素子(OLED)とが形成される。
【0083】
基板150上には、バッファ層151が形成され、バッファ層151上には、半導体素材で形成された活性層152が備えられ、この活性層152を覆うようにゲート絶縁膜153が形成される。ゲート絶縁膜153の上部には、ゲート電極154が形成される。ゲート電極154は、TFTのオン/オフ信号を印加するゲートライン(図示せず)と連結されている。そして、ゲート電極154を覆うように層間絶縁膜155が形成され、層間絶縁膜155の上部にソース/ドレイン電極156,157が形成される。ソース/ドレイン電極156,157は、ゲート絶縁膜153及び層間絶縁膜155に形成されたコンタクトホールによって活性層152のソース/ドレイン領域152b,152cにそれぞれ接触される。そして、ドレイン電極157の上部には、ドレイン電極157と接触するように、第1電極161が形成される。
【0084】
一方、第1電極161の上部には、TFTを保護する保護膜の役割を担うことができ、その上面を平坦化させる平坦化膜の役割を担うこともでき、さらに、発光領域を定義する画素定義膜の役割まで担う第1画素定義膜171が形成される。また、第1画素定義膜171の上部には、第1画素定義膜171を覆うように第2画素定義膜172が形成される。
【0085】
このような第1画素定義膜171と第2画素定義膜172とを備える画素定義膜170上に所定の開口を形成した後、画素定義膜170の上部、及び開口が形成されて外部に露出された第1電極161の上部に有機層162を形成する。ここで、有機層162は、発光層を備える。そして、有機層162上には、全体画素を覆うように備えられてマイナス電源を供給する第2電極163が形成される。本発明は、必ずしもこのような構造に限定されず、多様な有機発光ディスプレイ装置の構造がそのまま適用されうる。
【0086】
このような本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、画素定義膜170が、有機層と無機層とが順次に形成された積層構造に形成され、前記無機層が、さらに複数の層が順次に形成された積層構造に形成されることを一特徴とし、特に、第1電極161が形成された後、第1画素定義膜171が形成されるという点で、前述した第1実施例と区別される。
【0087】
すなわち、前述した第1実施例では、有機物質で形成されたパッシベーション膜(図1の58を参照)が別途に備えられ、パッシベーション膜58(図1)の上部に第1電極61(図1)が形成された後、その上に無機膜で多層構造に形成された第1画素定義膜71(図1)と、有機膜で形成された第2画素定義膜72(図1)とが順次に形成された。一方、本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置では、別途のパッシベーション膜を備えておらず、無機膜の多層構造に形成された第1画素定義膜171がパッシベーション膜の役割まで同時に担うことを一特徴とする。すなわち、ドレイン電極157の上部に、ドレイン電極157と接触するように第1電極161を先に形成した後、前記第1電極161を覆うように無機膜の多層構造に形成された第1画素定義膜171と、有機膜で形成された第2画素定義膜172とを形成した後、第1電極161が外部に露出されるように画素定義膜170上に所定の開口を形成し、その上部に有機層162及び第2電極163を形成する。
【0088】
このような本発明によって、無機膜で形成される第1画素定義膜171を多層構造に形成し、画素領域のエッジ不良が顕著に改善されるだけでなく、不良発光領域を除去することによって、光特性の改善効果が得られる。さらに、パッシベーション膜と第1画素定義膜との機能を統合することによって、製造工程が簡単になり、製造コストが節減される効果が得られる。
【0089】
以下では、本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造方法について詳細に説明する。
【0090】
図9ないし図13は、図8の実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造工程を概略的に示した断面図である。
【0091】
図9を参照すれば、まず、TFTを備える。詳細には、基板150上に、バッファ層151が形成され、バッファ層151上には、半導体素材で形成された活性層152が備えられ、この活性層152を覆うようにゲート絶縁膜153が形成される。ゲート絶縁膜153の上部には、ゲート電極154が形成される。そして、ゲート電極154を覆うように層間絶縁膜155が形成され、層間絶縁膜155の上部にソース/ドレイン電極156,157が形成される。ソース/ドレイン電極156,157は、ゲート絶縁膜153及び層間絶縁膜155に形成されたコンタクトホールによって、活性層152のソース/ドレイン領域にそれぞれ接触される。
【0092】
次いで、図10を参照すれば、TFT上に第1電極161が形成される。詳細には、ソース/ドレイン電極156,157及び層間絶縁膜155の上部に、直接、金属または導電性金属酸化物のような導電性物質を塗布した後、これをパターニングすることによって、ドレイン電極157と接触する第1電極161が形成される。このように、本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造方法は、ドレイン電極157と第1電極161との間に別途のパッシベーション膜58(図1)を介在せず、第1電極161がドレイン電極157と直接接触するという点で、前述した第1実施例と区別される。
【0093】
次いで、図11を参照すれば、ソース/ドレイン電極156,157、第1電極161及び層間絶縁膜155上に、無機膜の多層構造に形成される第1画素定義膜171が形成され、その上に有機膜で形成される第2画素定義膜172が形成される。
【0094】
まず、第1電極161と接触するように、疎水性のSiNxで形成された第1層171aを配する。次いで、第1層171a上には、工程のマージンのためのバッファ層として機能する第3層171cが配される。最後に、第3層171c上には、親水性のSiOで形成された第2層171bが配される。すなわち、第1電極161と接触する第1画素定義膜171の下部には、第1電極161との間にエッチング選択比のあるSiNxで形成された第1層171aを配置して、第1画素定義膜171を選択的にエッチングさせると同時に、有機層162(図8)と接触する第1画素定義膜171の上部には、親水性のSiOで形成された第2層171bを配置して、第1画素定義膜171がバンクとしての役割を担えるようにする。
【0095】
ここで、前記第1画素定義膜171の第1層171aの材料としては、SiNxを例示しており、第2層171bの材料としては、SiOを例示しているが、本発明の思想は、これに制限されず、第1画素定義膜171は、絶縁特性を有するSiO、SiNx、Al、CuOx、Tb、Y、Nb、Prから選択された無機材料で形成されうる。また、第1画素定義膜171は、スパッタ法、CVD法、蒸着法によって形成されうる。
【0096】
また、前記第1画素定義膜171は、三層を備えると図示されているが、本発明の思想は、これに制限されず、画素定義膜に要求される仕様によって、二層以上の多様な多層構造に形成されうる。
【0097】
一方、第1画素定義膜171上に、有機膜で形成される第2画素定義膜172が形成される。第2画素定義膜172は、絶縁特性を有する有機系として、ポリアクリル、ポリイミド、ポリアミド(PA)、ベンゾシクロブテン(BCB)及びフェノール樹脂で形成された群から選択される一つで形成されうる。ここで、第2画素定義膜172は、スピンコーティング、スロットコーティングなどのコーティング法によって形成されうる。
【0098】
次いで、図12を参照すれば、第1画素定義膜171及び第2画素定義膜172がパターニングされて第1電極161が外部に露出される。第1画素定義膜171は、スパッタ法、CVD法、蒸着法によって形成され、第2画素定義膜172は、スピンコーティング、スロットコーティングなどのコーティング法によって形成された後、フォトリソグラフィ工程を通じて第1電極161を露出させるように、第1画素定義膜171及び第2画素定義膜172がパターニングされうる。または、第1画素定義膜171及び第2画素定義膜172は、インクジェットなどの方法でパターニングされることも可能である。
【0099】
この時、エッチング選択比を調節して、第1画素定義膜171が第2画素定義膜172より画素領域側に一定ほど突出するように形成できる。すなわち、第2画素定義膜172が第1画素定義膜171の端部を覆わないように、第2画素定義膜172が形成されうる。このように、第1画素定義膜171を第2画素定義膜172より画素領域側に一定ほど突出させることによって、疎水性の第2画素定義膜172と、第1画素定義膜171の最上層に形成された親水性の第2層171bとによって、画素定義膜がバンクの役割をさらに確実に担える。
【0100】
次いで、図13に示したように、第1電極161の上部に有機層162を形成する。この時、マスク工程を減らし、パターンの精密度を向上させるために、インクジェットまたはノズルプリンティングなどのプリント技術が使われうる。
【0101】
そして、有機層162上に第2電極163を形成すれば、図8に示したような本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の製造が完了する。
【0102】
このような本発明によって、無機膜で形成される第1画素定義膜171を多層構造に形成し、画素領域のエッジ不良が顕著に改善されるだけでなく、不良発光領域を除去することによって、光特性の改善効果が得られる。さらに、パッシベーション膜と第1画素定義膜との機能を統合することによって、製造工程が簡単になり、製造コストが節減される効果が得られる。
【0103】
本明細書では、本発明を限定された実施例を中心に説明したが、本発明の範囲内で多様な実施例が可能である。また、説明されていないが、均等な手段も、本発明にそのまま結合されると言える。したがって、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、ディスプレイ装置関連の技術分野に好適に適用可能である。
【符号の説明】
【0105】
50,150 基板、
51,151 バッファ層、
52,152 活性層、
53,153 ゲート絶縁膜、
54,154 ゲート電極、
55,155 層間絶縁膜、
56,156 ソース電極、
57,157 ドレイン電極、
58 パッシベーション膜、
70,170 画素定義膜、
61,161 画素電極(第1電極)、
62,162 有機層、
63,163 対向電極(第2電極)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配される薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタ上にピクセルごとに形成される第1電極と、
少なくとも二層を備え、前記第1電極のエッジを覆うように形成される第1画素定義膜と、
前記第1画素定義膜上に、前記第1画素定義膜の少なくとも一部を覆うように形成される第2画素定義膜と、
前記第1電極上に形成され、発光層を備える有機層と、
前記第1電極と対向するように位置する第2電極と、を備える有機発光ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1画素定義膜は、無機物質を含み、前記第2画素定義膜は、有機物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第1画素定義膜は、前記第1電極と接する第1層と、前記第1層の上部に形成され、前記第2画素定義膜と接する第2層と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第1層は、疎水性材料を含み、前記第2層は、親水性材料を含むことを特徴とする請求項3に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1層は、前記第1電極との間にエッチング選択比のある物質で形成されることを特徴とする請求項3に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1層は、SiNxを含むことを特徴とする請求項3に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第2層は、SiOを含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1層と前記第2層との間に介在され、バッファ層の役割を担う第3層をさらに備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第1画素定義膜は、前記第2画素定義膜より画素領域側に一定の長さだけ突出するように形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第2画素定義膜は、前記第1画素定義膜の端部を覆わないように形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項11】
前記薄膜トランジスタは、
前記基板上に形成される半導体活性層と、前記半導体活性層と絶縁されたゲート電極と、前記半導体活性層にそれぞれ接するソース及びドレイン電極と、を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項12】
前記ドレイン電極と前記第1電極との間に介在されるパッシベーション膜をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項13】
前記ドレイン電極と前記第1電極とが直接接触することを特徴とする請求項11に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第2電極は、前記第2画素定義膜上に前記第2画素定義膜に沿って形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項15】
基板と、前記基板上に形成される半導体活性層と、前記半導体活性層と絶縁されたゲート電極と、前記半導体活性層にそれぞれ接するソース及びドレイン電極と、を備える薄膜トランジスタを備える工程と、
前記薄膜トランジスタ上に、前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極と電気的に連結されるように第1電極を形成する工程と、
前記第1電極上に前記第1電極のエッジを覆うように、少なくとも二層を備える第1画素定義膜を形成する工程と、
前記第1画素定義膜上に前記第1画素定義膜の少なくとも一部を覆うように第2画素定義膜を形成する工程と、
前記第1画素定義膜及び前記第2画素定義膜をパターニングして、前記第1電極が外部に露出される工程と、
前記第1電極上に有機層を形成する工程と、
前記第2画素定義膜及び前記有機層上に第2電極を形成する工程と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項16】
前記薄膜トランジスタ上に第1電極を形成する工程は、
前記薄膜トランジスタ上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜をパターニングして所定の開口部を形成する工程と、
前記パッシベーション膜上に導電性物質を塗布した後、これをパターニングして第1電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項17】
前記薄膜トランジスタ上に第1電極を形成する工程は、
前記薄膜トランジスタ上に導電性物質を塗布した後、これをパターニングして第1電極を形成する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項18】
前記ドレイン電極と前記第1電極とが直接接触することを特徴とする請求項17に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1画素定義膜は、無機物質を含み、前記第2画素定義膜は、有機物質を含むことを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1画素定義膜及び前記第2画素定義膜をパターニングして、前記第1電極が外部に露出される工程は、
前記第2画素定義膜が前記第1画素定義膜の端部を覆わないようにパターニングされることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項21】
前記第1画素定義膜を形成する工程は、
前記第1電極と接する第1層を形成する工程と、
前記第1層の上部に形成される第2層を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項15〜20のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項22】
前記第1層は、疎水性材料を含み、前記第2層は、親水性材料を含むことを特徴とする請求項21に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1層は、前記第1電極との間にエッチング選択比のある物質で形成されることを特徴とする請求項21に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1層は、SiNxを含むことを特徴とする請求項21に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項25】
前記第2層は、SiOを含むことを特徴とする請求項21〜24のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項26】
前記第1層と前記第2層との間に介在され、バッファ層の役割を担う第3層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項21〜25のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項27】
前記有機層は、インクジェットまたはノズルプリンティング方法で形成されることを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−171300(P2011−171300A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29011(P2011−29011)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】