説明

有機発光表示装置及びその製造方法

【課題】 制限された空間を効率的に活用して、必要な画素回路を設計できる薄膜トランジスタを備える有機発光表示装置を提供する。また、前記有機発光表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 画素回路設計の空間的な限界を改善した有機発光表示装置及びその製造方法に関する。有機発光表示装置は、第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、有機発光素子を備えており、第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタを通じて有機発光素子に駆動電流を印加して発生した赤色、緑色、及び青色の光によって画像を表示する。第1薄膜トランジスタの第1電極と第2薄膜トランジスタの第2電極とを一個のコンタクト部を通じて電気的に接続させることによって、接触部が画素領域で占める面積を減少させ、高解像度や画素回路の複雑化に伴う画素領域減少による画素回路設計の空間的な限界を改善することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の役割は益々重要になり、各種電子表示装置は、様々な産業分野で広く使われている。
一般に、表示装置は、電気的な信号形態を有する情報を光学イメージ形態でユーザに伝達する装置で、ユーザと電子機器を結びつけるインターフェースとしての役割を果たしている。
【0003】
このような表示装置において、情報を発光現象によって表示するものを発光型表示装置(emissive display device)といい、反射、散乱、干渉現象等による光変調を用いるものを受光型表示装置(non-emissive display device)という。発光型表示装置としては、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、発光ダイオード(LED)及び有機発光表示装置(OLED)等がある。これに対し、液晶表示装置(LCD)、電気化学表示装置(ECD)及び電気泳動表示装置(EPID)等は、受光型表示装置に属する。
【0004】
有機発光表示装置は、発光型表示装置であって、有機発光物質を励起して発光するようにして画像を表示する。有機発光表示装置は、アノード(正孔注入電極)とカソード(電子注入電極)、及び二つの電極の間に位置した有機発光層を備え、二つの電極からそれぞれ電子(electron)及び正孔(hole)を有機発光層内に注入させて、電子と正孔の結合による励起子を生成し、この励起子が励起状態から基底状態になる時に光を発する原理を利用する。
【0005】
アノード、カソード及び発光層をそれぞれ備える有機発光表示装置の画素は、マトリクス状に配列され、能動マトリクス型(または単純マトリクス型)で駆動するか、手動マトリクス型で駆動する。
【0006】
能動マトリクス型有機発光表示装置は、アノード、カソード及び発光層の他にも、スイッチングトランジスタ、駆動トランジスタ及びストレージキャパシタを備える。駆動トランジスタは、スイッチングトランジスタからデータ電圧を受信して、電源電圧等の所定の電圧とデータ電圧との差によって大きさが決定される電流を生成する。駆動トランジスタからの電流が発光層に注入されると、電流の大きさに比例する強さの発光が起こり、駆動トランジスタは、発光状態を維持するために継続して電流を生成する。
【0007】
しかし、駆動トランジスタに長時間制御電圧を印加すると、時間経過に伴い駆動トランジスタのしきい電圧が変化し、このため駆動トランジスタが駆動する電流量が発光層の輝度を変化させる場合がある。これを改善するために、一つの画素に複数の薄膜トランジスタを使用することもできるが、その場合、画素回路が複雑になり、開口率が低下するという問題点がある。特に、解像度が高くなる場合、この開口率の低下は大きな問題となり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような従来問題点を解決するための本発明の目的は、制限された空間を効率的に活用して、必要な画素回路を設計できる薄膜トランジスタを備える有機発光表示装置を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、前記有機発光表示装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置は、有機発光素子、互いに分離されている第1乃至第3信号線、並びに前記第3信号線及び前記有機発光素子と接続されている第1薄膜トランジスタと前記第1及び第2信号線に接続されている第2薄膜トランジスタを有する複数の薄膜トランジスタを備え、前記各薄膜トランジスタはそれぞれ第1電極と第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極は前記第1絶縁層に備えられている第1コンタクトホール(接触孔)を通じて電気的に接続される。
【0011】
前記第1及び第2電極は、各々前記第1絶縁層の下及び上に位置し、前記第2電極は、第2絶縁層で覆われており、前記第2絶縁層は、前記第2電極の少なくとも一部と前記第1コンタクトホールを露出させる第2コンタクトホールを有することができる。
【0012】
前記第2コンタクトホールの内部で、前記第1電極と前記第2電極は重畳することができる。
前記第2コンタクトホールは、前記第1電極周縁の前記第1絶縁層部分を露出させることができる。
【0013】
前記第1及び第2コンタクトホールを通じて、前記第1電極及び前記第2電極と接続されている接続部材を更に備える表示装置。
前記第2電極から前記第1電極まで階段状の傾斜が形成されていることができる。
【0014】
前記有機発光素子は、前記第2薄膜トランジスタに電気的に接続されている画素電極、前記画素電極上に形成されている発光部材、及び前記発光部材に形成されている対向電極を備えることができる。
【0015】
前記接続部材は、前記画素電極と同一層からなることができる。
前記発光部材は、有機物質からなることができる。
前記有機発光表示装置は、前記画素電極上に前記発光部材を閉じ込める隔壁を更に備えることができる。
【0016】
前記第1及び第2薄膜トランジスタは、それぞれ前記第2電極と前記第1電極を備えることができる。
前記第1薄膜トランジスタは、前記第1及び第2信号線にそれぞれ接続されている第3及び第4電極を更に備えることができる。前記第1薄膜トランジスタは、前記第2信号線を通じて前記第4電極に印加されたデータ信号を前記第1信号線を通じて、前記第3電極に印加されたタイミング信号に従って前記第2電極に出力することができる。前記第2薄膜トランジスタは、前記第3信号線に接続されている第5電極と、前記有機発光素子に接続されている第6電極とを更に有することができる。前記第2薄膜トランジスタは、前記第1電極に印加された前記データ信号のレベルに対応して、駆動電流を前記第6電極に出力する。
【0017】
前記有機発光素子は、前記第2薄膜トランジスタから前記駆動電流の提供を受ける第1表示電極、前記第1表示電極に接続されている有機発光部材、及び前記有機発光部材と接続されている第2表示電極を有することができ、前記第1表示電極及び前記第2表示電極は、前記有機発光部材に電荷を提供し、前記有機発光部材は、前記提供された電荷によって発光することができる。
【0018】
前記第3信号線は、電圧信号を伝達することができる。
前記有機発光表示装置は、前記第5電極と前記第6電極に両端が接続され、前記データ信号及び前記第3信号線からの電圧信号の差を保存及び維持するストレージキャパシタを更に備えることができる。
【0019】
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1コンタクトホールを通じて直接接触することができる。
前記第1絶縁層は、前記第1電極と前記第2電極との間に介在していることができる。
【0020】
本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板は、基板と、前記基板上に形成されている第1導電層と、前記第1導電層上に形成されている第1絶縁層と、前記第1導電層上に形成されている第2導電層と、前記第2導電層上に形成されている第2絶縁層と、前記第1及び第2絶縁層に形成されて前記第1導電層の少なくとも一部と前記第2導電層の少なくとも一部を露出させる接触部と、前記接触部に形成されて前記第1導電層と前記第2導電層を接続する第3導電層とを備えることができる。
【0021】
前記薄膜トランジスタ表示板は、有機発光表示板であることができる。
本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置は、基板上に第1ゲート電極及び第2ゲート電極を形成する段階、前記第1及び第2ゲート電極上に第1絶縁層を形成する段階、前記第1絶縁層上に前記第1及び第2ゲート電極とそれぞれ対応する第1及び第2半導体を形成する段階、前記第1半導体上に互いに分離されている第1ソース電極及び第1ドレイン電極を形成すると同時に、前記第2半導体上に互いに分離されている第2ソース電極及び第2ドレイン電極を形成する段階、第2絶縁層を積層する段階、前記第2及び第1絶縁層をエッチングして、前記第2ゲート電極の少なくとも一部と前記第1ドレイン電極の少なくとも一部を露出させるコンタクトホールを形成する段階、及び前記コンタクトホールを通じて露出した前記第2ゲート電極部分及び前記第1ドレイン電極部分と接触する接続部材を形成する段階を含む。
【0022】
前記有機発光表示装置の製造方法は、前記第2絶縁層上に前記第2ソース電極に接続する有機発光素子を形成する段階をさらに含むことができる。
前記第1ドレイン電極と前記第2ゲート電極は、互いに重畳することができる。
【0023】
前記コンタクトホールの形成段階は、前記コンタクトホールのうち前記ドレイン電極の周縁に対応する第1部分と、前記コンタクトホールのうち前記ドレイン電極の周縁を除いた領域に対応し、前記第1部分より厚い第2部分とを有する感光膜を用いたフォトエッチング工程を実施する段階を含むことができる。
【0024】
前記感光膜は、一つのマスクを用いた露光で形成することができる。
本発明の他の実施形態に係る有機発光表示装置の製造方法は、基板上に第1ゲート電極及び第2ゲート電極を形成する段階、前記第1及び第2ゲート電極上に第1絶縁層を積層する段階、前記第1絶縁層上に前記第1及び第2ゲート電極とそれぞれ対応する第1及び第2半導体を形成する段階、前記第1絶縁層に前記第2ゲート電極の一部を露出させるコンタクトホールを形成する段階、前記第1半導体上に互いに分離されている第1ソース電極及び第1ドレイン電極を形成すると同時に、前記第2半導体上に互いに分離されている第2ソース電極及び第2ドレイン電極を形成する段階、第2絶縁層を形成する段階、並びに前記第2ソース電極に接続される有機発光素子を形成する段階を含み、前記第1ドレイン電極は、前記コンタクトホールを通じて前記第2ゲート電極と接続される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、一つのコンタクトホールを通じてスイッチングトランジスタのドレイン電極と駆動トランジスタのゲート電極を接続することによって、二つの電極の接続に必要な面積を減少させ、開口率を増加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0027】
図面は、各種層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示している。明細書全体を通じて類似した部分については同一の参照符号を付けている。層、膜、領域、板などの部分が、他の部分の“上に”あるとする時、これは他の部分の“すぐ上に”ある場合に限らず、その中間に更に他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の“すぐ上に”あるとする時、これは中間に他の部分がない場合を意味する。
【0028】
次に、添付した図面を参照して本発明の実施形態に係る有機発光表示装置及びその製造方法について詳細に説明する。
まず、図1を参照して本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置について詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置の等価回路図である。同図に示すように、本実施形態に係る有機発光表示装置200は、複数のゲートバス線GBL、複数のデータバス線DBL、複数の電圧供給線PSL、及びこれらに接続されてほぼ行列状に配列された複数の画素を備えている。
【0030】
ゲートバス線GBLは、ゲート信号(走査信号ともいう。)を伝達し、主に行方向に延びて互いにほぼ平行である。
データバス線DBLは、データ信号を伝達し、主に列方向に延びて互いにほぼ平行である。
【0031】
各画素は、ゲートバス線GBL及びデータバス線DBLに接続されている、第1薄膜トランジスタとしてのスイッチングトランジスタQ1、電圧供給線PSL及びスイッチングトランジスタに接続されている、、第2薄膜トランジスタとしての駆動トランジスタQ2とストレージキャパシタCst、並びに駆動トランジスタQ2に接続されている有機発光素子ELを備える。
【0032】
スイッチングトランジスタQ1は、ゲート線GBLに接続されているゲート端子G1、データ線DBLに接続されているソース端子S1及びドレイン端子D1を備え、駆動トランジスタQ2は、スイッチングトランジスタQ1に接続されているゲート端子G2、有機発光素子ELに接続されているソース端子S2、及び電圧供給線PSLに接続されているドレイン端子D2を備えている。ストレージキャパシタCstは、スイッチングトランジスタQ1のドレイン端子D1及び駆動トランジスタQ2のゲート端子G2と電圧供給線PSL(または、駆動トランジスタQ2のドレイン端子D2)に接続されている。
【0033】
次に、このような有機発光表示装置の構造について図1と共に図2及び図3を参照して詳細に説明する。
図2は、図1に示した有機発光表示装置の配置図であり、図3は、図2に示す有機発光表示装置をIII-III線に沿って切断した断面図である。
【0034】
図2及び図3に示すように、基板10上に第1ゲート電極G1を有する複数のゲートバス線GBL、複数の第2ゲート電極G2を有する複数のゲート導電体が形成されている。
ゲートバス線GBLは、主に横方向(行方向)に延びており、第1ゲート電極G1は、各ゲートバス線FBLから上方(列方向上方)に延びている。ゲート線GBLは、延長されて基板10上に集積された駆動回路(図示せず)と接続することもでき、基板10上に付着される可撓性印刷回路膜(flexible printed circuit film)(図示せず)上に装着されたり、基板10上に直接装着される外部の駆動回路と接続したり、他の層と接続するために、幅の広い端部を有することもできる。
【0035】
第2ゲート電極G2は、ゲートバス線GBLと分離され、隣接する二つのゲートバス線GBLの間に位置する。第2ゲート電極G2は、下方向(列方向下方)に延びて、右側へと方向を変えて少し延びた後、再び上方(列方向上方)に向けて長く延びて維持電極SEを構成する。
【0036】
ゲート導電体GBL、G2は、銀(Ag)や銀合金等の銀系金属、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金等のアルミニウム系金属、及び銅(Cu)や銅合金等の銅系金属、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金等からなる導電膜を含む。しかし、これらは物理的な性質が異なる二つの導電膜(図示せず)を有する多層膜構造であってもよい。この場合、一つの導電膜は、信号遅延や電圧降下を抑制できるように、低い比抵抗の金属、例えばAl系金属、Ag系金属またはCu系金属からなる。これに対し、もう一つの導電膜は、他の物質、特にITO(indium tin oxide)及びIZO(indium zinc oxide)との物理的、化学的、電気的な接触特性が優れた物質、例えばCr、Mo、Ti、Taまたはこれらの合金等からなる。このような組み合わせの例としては、Cr下部膜とAl(合金)上部膜、Al(合金)下部膜とMo(合金)上部膜などがある。
【0037】
ゲートバス線GBL及び第2ゲート電極G2の側面は、基板10表面に対して傾斜し、その傾斜角は約30〜80°の範囲である。
ゲートバス線GBL及び第2ゲート電極G2の上には、SiNx、SiOx等の絶縁体や、HfOまたはAl等の高誘電体からなる第1絶縁膜220が形成されている。
【0038】
第1絶縁膜220上には、水素化非晶質シリコン(非晶質シリコンは、a-Siと略称する。)または多結晶シリコン等からなる複数の第1及び第2島状半導体230、240が形成されている。第1島状半導体230は、第1ゲート電極G1上に位置し、第2島状半導体240は、第2ゲート電極G2上に位置する。
【0039】
第1及び第2島状半導体230、240の上には、それぞれ複数の第1及び第2オーミックコンタクト部材242、244と複数の第3及び第4オーミックコンタクト部材246、248が形成されている。オーミックコンタクト部材242、244、246、248は、互いに分離されており、シリサイドまたはn型不純物が高濃度にドーピングされているn水素化非晶質シリコン等の物質からなる。
【0040】
第1及び第2島状半導体230、240及びオーミックコンタクト部材242、244、246、248の側面も基板110表面に対して傾斜し、その傾斜角は30〜80°である。
【0041】
オーミックコンタクト部材242、244、246、248及び第1絶縁膜220の上には、第1ソース電極S1を有する複数のデータ線DBL、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2、及び第2ドレイン電極D2を有する複数の電圧供給線PSLを備える複数のデータ導電体が形成されている。
【0042】
データ信号を伝達するデータバス線DBLは、主に縦方向(列方向)に延びてゲートバス線GBLと交差し、他の層または外部装置との接続のために、面積の広い端部(図示せず)を有することができる。データ信号を生成するデータ駆動回路が基板110に集積されている場合、データバス線DBLが直接データ駆動回路に接続される。各データバス線DBLから第1オーミックコンタクト部材242の上に延びた複数の分岐が第1ソース電極S1を構成し、第1ドレイン電極D1は、第2オーミックコンタクト部材244の上に位置して第1ソース電極S1と対向する。ここで、第1ドレイン電極D1は、第2ゲート電極G2と重畳しているが、そうでない場合もある。
【0043】
電源電圧Vddを伝達する電圧供給線PSLは、各データバス線DBLと隣接した所に位置し、データバス線DBLと同様に縦方向に延びている。各電圧供給線PSLから第4オーミックコンタクト部材248の上に延びた複数の分岐が、第2ドレイン電極D2を構成し、第2ソース電極S2は、第3オーミックコンタクト部材246上に位置して第2ドレイン電極D2と対向する。一方、電圧供給線PSLは、維持電極SEと重畳してストレージキャパシタCstを構成する。
【0044】
第1ゲート電極G1、第1ソース電極S1及び第1ドレイン電極D1は、第1島状半導体230及び第1及び第2オーミックコンタクト部材242、244と共にスイッチングトランジスタQ1を構成し、スイッチングトランジスタのチャンネルは、第1ソース電極S1と第1ドレイン電極D1との間の第1島状半導体230に形成される。第2ゲート電極G2、第2ソース電極S2及び第2ドレイン電極D2は、第2島状半導体240と第3及び第4オーミックコンタクト部材246、248と共に駆動トランジスタQ2を構成し、駆動トランジスタのチャンネルは、第2ソース電極S2と第2ドレイン電極D2との間の第2島状半導体240に形成される。
【0045】
データバス線DBL、電圧供給線PSL、第2ソース電極S2、第2ドレイン電極D2は、Cr、Ti、Ta、Mo等の耐火性金属またはこれらの合金からなることができるが、これらも低い抵抗値の導電膜と接触特性が良い導電膜を有する多層膜構造であってもよい。多層構造の例としては、Cr/Mo(合金)下部膜とAl(合金)上部膜の二重膜構造と、Mo(合金)下部膜、Al(合金)中間膜、Mo(合金)上部膜の三重膜構造がある。
【0046】
データバス線DBL、電圧供給線PSL、第2ソース電極S2、第2ドレイン電極D2の側面もゲートバス線GBL、第2ゲート電極G2と同様に、基板10表面に対して傾斜し、その傾斜角は約30〜80°の範囲である。
【0047】
オーミックコンタクト部材242、244、246、248は、その下部の各島状半導体230、240とその上部のデータバス線DBL、第2ソース電極S2、電圧供給線PSL、第2ドレイン電極D2との間にのみ存在し、接触抵抗を低くする役割を果たす。第1の島状半導体230は、データバス線DBL、電圧供給線PSL、第1ドレイン電極D1、第2ドレイン電極D2に覆われず露出する部分を有する。
【0048】
データバス線DBL、電圧供給線PSL、第1ドレイン電極D1、第2ドレイン電極D2及び露出した第1及び第2島状半導体230、240部分の上には、第2絶縁膜340が形成されている。第2絶縁膜340は、窒化ケイ素または酸化ケイ素等の無機物、感光性(photosensitivity)を有するか、有しない有機物や、低誘電率絶縁物からなる。低誘電率絶縁物は、誘電常数が約4.0以下であることが好ましく、プラズマ化学気相蒸着(PECVD)で形成されるa-Si:C:O、a-Si:O:F等がその例である。第2絶縁膜180は、下部無機膜と上部有機膜の二重膜構造を有することもできる。
【0049】
第2絶縁膜340は、第2ソース電極S2を露出させる複数のコンタクトホール(接触孔)CT2を有し、第2及び第1絶縁膜340、220は、第2ゲート電極G2と第1ドレイン電極D1の重畳部で第1ドレイン電極G1の周縁部と第2ゲート電極G2を同時に露出させるコンタクトホールCT1を有している。
【0050】
第2絶縁膜340上には、IZO、ITOまたはa-ITO(非晶質ITO)等の透明な導電体からなる複数の画素電極310と複数の接続部材305が形成されている。
画素電極310は、コンタクトホールCT2を通じて露出された第2ソース電極S2と物理的・電気的に接続され、ゲートバス線GBLとデータバス線DBLで囲まれた領域の殆どを占める。
【0051】
接続部材305は、コンタクトホールCT1内に位置し、第1ドレイン電極D1と第2ゲート電極G2を物理的・電気的に接続する。このように接続すべき二つの導電体、つまり第1ドレイン電極D1と第2ゲート電極G2とを重畳し、重畳部に一つのコンタクトホールCT1を形成して、二つの導電体を同時に露出するので、第1ドレイン電極D1と第2ゲート電極G2にそれぞれコンタクトホールを形成して接続する場合に比べて、二つの導電体の接続に必要な面積が減少する。特に、有機発光表示装置の特性改善のためにトランジスタの数を増やす場合、トランジスタが占める面積が増加し、トランジスタの接続のための接触面積も増えて開口率の減少が伴い、解像度を向上させる場合、画素電極310自体の面積が減少して開口率が低下するが、本実施形態のような接触構造を有すると開口率の減少を改善することができる。また、このような接触構造は、スイッチングトランジスタQ1と駆動トランジスタQ2を接続する場合のみならず、他のトランジスタを接続する場合にも適用される。
【0052】
第2絶縁膜340、画素電極310及び接続部材305の上には、絶縁物質からなる隔壁350が形成されている。隔壁350は、画素電極310の一定部分を露出させる複数の開口部を有する。
【0053】
隔壁350の開口部内には、複数の有機発光部材320が形成されている。各有機発光部材320は、赤色、緑色及び青色のいずれか一つの光を放つ有機発光層を有し、正孔注入層、正孔運送層、電子運送層、電子注入層のうち少なくとも一つを更に有することができる。
【0054】
隔壁350及び有機発光部材320の上には、対向電極330が形成されている。対向電極330は、基板10全面を覆い、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)の少なくとも一つの金属からなる。
【0055】
これに対し、画素電極310をアルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)のうち少なくとも一つの金属で形成し、対向電極330を透明導電体で形成することもできる。
【0056】
画素電極310、有機発光部材320及び対向電極330は、有機発光素子ELを構成する。
このような有機発光表示装置において、データバス線DBLにデータ電圧が印加され、ゲートバス線GBLにスイッチングトランジスタQ1を導通させるゲートオン電圧が印加されると、スイッチングトランジスタQ1は、データバス線DBLのデータ電圧を駆動トランジスタQ2のゲート端子(またはゲート電極)G2及びストレージキャパシタCstに伝達する。駆動トランジスタQ2は、ゲート端子に印加された電圧とソース電極S2の電圧の差によって電圧供給線PSLからの電流を流し、ストレージキャパシタCstは、次のデータ電圧が入るまで電圧差を保存、維持して、駆動トランジスタQ2が一定の電流を流すようにする。
【0057】
駆動トランジスタQ2が電流を流すと、画素電極310は、有機発光部材320に正孔を注入し、対向電極330は、有機発光部材320に電子を注入する。有機発光部材320に注入された電子と正孔は、互いに出会って励起子を生成し、この励起子が励起状態から基底状態になりながら光エネルギーを発生することによって有機発光部材320が発光する。
【0058】
以下、本発明の一実施形態に係る図2及び図3に示した有機発光表示装置の製造方法について図4乃至図16を参照して詳細に説明する。
図4、図6、図8、図10及び図15は、図2及び図3に示した有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図であり、図5、図7、図9、図11及び図16は、各々図4、図6、図8、図10及び図15の有機発光表示装置をV-V、VII-VII、IX-IX、XI-XI及びXVI-XVI線に沿って切断した断面図である。
【0059】
図4及び図5を参照すれば、透明なガラス等の基板10上にゲート用金属薄膜(図示せず)を化学気相蒸着またはスパッタリング法等で蒸着し、フォトエッチングして、第1ゲート電極G1を有する複数のゲートバス線GBL及び維持電極SEを有する複数の第2ゲート電極G2を備える複数のゲート導電体を形成する。
【0060】
図6及び図7を参照すれば、SiNx、SiOx、またはHfO、Alのような高誘電体膜からなる第1絶縁膜220、真性非晶質シリコン層及び不純物非晶質シリコン層を化学気相蒸着等で連続して積層した後、不純物非晶質シリコン層及び真性非晶質シリコン層をフォトエッチングして、複数の島状不純物半導体243、247と複数の島状真性半導体230、240を形成する。
【0061】
その後、図8及び図9を参照すれば、化学気相蒸着またはスパッタリング法で金属薄膜を積層しフォトエッチングして、第1ソース電極S1を有する複数のデータバス線DBL、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2及び第2ドレイン電極D2を有する複数の電圧供給線PSLを備える複数のデータ導電体を形成する一方、第1ソース電極S1と第1ドレイン電極D1との間及び第2ソース電極S2と第2ドレイン電極D2との間の島状不純物半導体243、247部分を露出させる。
【0062】
次に、データバス線DBL、電圧供給線PSL、第1ドレイン電極D1、第2ドレイン電極D2に覆われず露出した不純物半導体243、247の部分を除去して、複数のオーミックコンタクト部材242、244、246、248を完成する一方、真性半導体230、240の一部を露出する。次いで、露出した島状真性半導体230、240の表面を安定化するために酸素プラズマ処理を施すのが好ましい。
【0063】
このようにして、スイッチングトランジスタQ1及び駆動トランジスタQ2が完成する。
図10及び図11を参照すれば、化学気相蒸着法等で第2絶縁膜340を積層し、第1絶縁膜220と共にフォトエッチングして、第1ドレイン電極D1と第2ゲート電極G2の一部を露出させる第1コンタクトホールCT1及び第2ドレイン電極D2の一部を露出させる第2コンタクトホールCT2を形成する。
【0064】
この時、第1コンタクトホールCT1は、第1ドレイン電極D1の周縁と、その周辺のゲート絶縁膜220及び第2ゲート電極G2を露出させるが、これについて図12乃至図14を参照して詳細に説明する。
【0065】
図12を参照すれば、基板10上に領域によって厚さが異なる感光膜を形成する。感光膜は、第2絶縁膜340上に第1コンタクトホールCT1に対応する領域を除いた残りの領域Aに位置し、厚さT1を有する第1部分342と、第1コンタクトホールCT1に対応する領域のうち第1ドレイン電極D1の周縁Dを含む一部領域Bに位置し、厚さT1より薄い厚さT2を有する第2部分344とを備える。第1コンタクトホールCT1領域のうち残りの領域Cには、感光膜が存在しない。
【0066】
このように、位置によって感光膜の厚さを異ならせる方法には様々な方法があり、露光マスクに透過領域と遮光領域のみならず半透過領域を設けることがその例である。半透過領域には、スリットパターン、格子パターン、または透過率が中間であるか、厚さが中間である薄膜が具備される。スリットパターンを用いる場合、スリットの幅やスリット間の間隔がフォト工程に用いる露光器の分解能より小さいのが好ましい。また、他の例として、リフロー(reflow)が可能な感光膜を用いる方法である。即ち、透過領域と遮光領域のみを有する通常のマスクにリフロー可能な感光膜パターンを形成した後、リフローさせて感光膜が残留しない領域に流れるようにして薄い部分を形成する。
【0067】
図13を参照すれば、感光膜342、344をマスクとして下部の第2絶縁膜340を除去して第1絶縁膜220を露出させた後、感光膜の薄い部分344を除去し、その下の第2絶縁膜340部分を露出させる。
【0068】
次に、図14に示したように、露出した第2絶縁膜340と第1絶縁膜220をエッチングして、第1ドレイン電極D1及び第2ゲート電極G2を露出させる。この時、エッチング終了点を第1ドレイン電極D1及び第2ゲート電極G2が露出する時点にして、第1ドレイン電極D1の周縁付近の第1絶縁膜220が除去されないようにする。これは、第1ドレイン電極D1の周縁付近の第1絶縁膜220がエッチングされながら、第1ドレイン電極D1下部に位置した部分までエッチングされて、アンダーカットが発生することを防ぐためである。
【0069】
一方、第2絶縁膜340、感光膜の薄い部分344及び第1絶縁膜220のエッチングは、連続的に行うことができる。感光膜342、344及び絶縁膜220、340をいずれもエッチングできるエッチング条件を選択してエッチングを施せば、これらが同時にエッチングされる。この場合、感光膜の厚い部分342の厚さT1が減少することがあるので、第1ドレイン電極D1及び第2ゲート電極G2が露出するまで厚い部分342が除去されないよう厚さを定めることが好ましい。感光膜342、344の厚さは、露光時間、露光量、若しくは感光膜と第1/第2絶縁膜のエッチング選択比によって調節される。
【0070】
図15及び図16を参照すれば、ITO、IZO等の透明導電膜をスパッタリング法等で積層した後、フォトエッチングして、複数の画素電極310及び複数の接続部材305を形成する。画素電極310は、第2コンタクトホールCT2を通じて第2ドレイン電極D2に接続され、接続部材305は、第1コンタクトホールCT1の内部で第1ドレイン電極D1及び第2ゲート電極G2に接続されるが、この時、第1コンタクトホールCT1で第1ドレイン電極D1の下にアンダーカットがある場合には、この部分で接続部材305が切れる可能性があるが、本実施形態の場合、第1ドレイン電極D1の下のゲート絶縁膜220を残し階段状の段差を形成するので、接続部材305が切れるおそれが無い。
【0071】
図2及び図3を再び参照すれば、無機絶縁物質または有機絶縁物質を積層し、無機絶縁物質層または有機絶縁物質層をパターニングして、画素電極310を部分的に露出する隔壁350を形成する。
【0072】
画素電極310の上面に赤色、緑色、及び青色の光を放出できる有機発光部材320を形成し、その上に対向電極330を形成する。本実施形態において画素電極310は、透明なITO或いはIZOを用いて有機発光部材に正孔を注入し、対向電極350は、Al、Ca、Ba、Mgのうち少なくとも一つを含む金属薄膜で有機発光部材に電子を注入する。
【0073】
対向電極330上面には、有機発光層320を酸素または水分から保護するための密封キャップや保護層等を更に形成することが好ましい。保護層(図示せず)としては、有機膜、無機膜、またはその積層膜を用いることができる。
【0074】
以下、本発明の他の実施形態に係る有機発光表示装置について図17乃至図20を参照して詳細に説明する。
図17は、本発明の他の実施形態による有機発光表示装置の配置図であり、図18は、図17に示す有機発光表示装置をXVIII-XVIII線に沿って切断した断面図である。
【0075】
図17及び図18に示した有機発光表示装置の構造は、図2及び図3に示した有機発光表示装置とほぼ同様である。
即ち、基板10上に第1ゲート電極G1を有する複数のゲート線GBLと、複数の維持電極SEを有する複数の第2ゲート電極G2が形成されており、その上に第1絶縁層220が形成されている。第1絶縁層220上には、複数の第1及び第2島状半導体230、240と複数の第1乃至第4島状オーミックコンタクト部材242、244、246、248が順に形成されており、その上には、第1ソース電極S1を有する複数のデータバス線DBL、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2、及び第2ドレイン電極D2を有する複数の電圧供給線PSLが形成されており、これらの上には、第2絶縁膜340が形成されている。第2絶縁膜340は、第2ソース電極S2の一部を露出させるコンタクトホールCT2を有し、その上には、複数の画素電極310が形成されている。第2絶縁膜340、画素電極310の上には、隔壁350、複数の有機発光部材320及び対向電極330が形成されている。
【0076】
しかし、図2及び図3に示した有機発光表示装置とは異なって、本実施形態の有機発光表示装置では、第1絶縁膜220が第2ゲート電極G2を露出させるコンタクトホールCT3を有し、第1ドレイン電極D1がこのコンタクトホールCT3を通じて第2ゲート電極G2と直接接続されている。また、接続部材が別に存在しない。
【0077】
この他に図2及び図3に示した有機発光表示装置の特徴は、図17及び図18に示した有機発光表示装置にも適用される。
次に、図17及び図18に示した有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法について図19及び図20を参照して詳細に説明する。
【0078】
図19は、図17及び図18に示した有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における配置図であり、図20は、図19に示す有機発光表示装置をXX-XX線に沿って切断した断面図である。
【0079】
図19及び図20を参照すれば、基板10上に複数の第1ゲート電極G1を有する複数のゲートバス線GBLと維持電極SEを有する複数の第2ゲート電極G2を形成する。
次に、第1絶縁膜220、真性非晶質シリコン層、不純物非晶質シリコン層をスパッタリング法等で順次に積層する。図12乃至図14を参照して、前述したように、スリット等が備えられた光マスクを用いて厚さが異なる二つの部分からなる感光膜(図示せず)を形成した後、これらをエッチングして、複数のコンタクトホールCT3と複数の真性半導体230、240、及び複数の不純物半導体243、247を形成する。この時、コンタクトホールCT3が形成される部分の上には感光膜が無く、真性半導体230、240及び不純物半導体243、247に対応する領域には、感光膜の厚い部分が位置し、その他の部分には、感光膜の薄い部分が位置する。感光膜の厚さを適切に選択することによって、第1絶縁膜220、真性非晶質シリコン層、不純物非晶質シリコン層を選択的にエッチングすることができる。その結果、図20に示すように、第1絶縁膜220を一部除去しコンタクトホールCT3を形成しながらも、その他の領域の第1絶縁膜220部分が除去されないようにすることができる。
【0080】
次に、図17に示すように、複数の第1ソース電極S1を有する複数のデータ線DBL、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2、及び複数の第2ドレイン電極D2を有する複数の電圧供給線PSLを形成する。この時、第1ドレイン電極D1の一部がコンタクトホールCT3を通じて第2ゲート電極G2と接続するようにする。
【0081】
次に、コンタクトホールCT2を有する第2絶縁膜340、画素電極310、隔壁350、有機発光部材320、及び共通電極330を既に説明した実施形態と同様の方法で順次に形成する。
【0082】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものでなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明による有機発光表示装置の等価回路図である。
【図2】図1に示す有機発光表示装置を示した配置図である。
【図3】図2に示す有機発光表示装置をIII-III線に沿って切断した断面図である。
【図4】図2及び図3に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図である。
【図5】図4に示す有機発光表示装置をV-V線に沿って切断した断面図である。
【図6】図2及び図3に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図である。
【図7】図6に示す有機発光表示装置をVII-VII線に沿って切断した断面図である。
【図8】図2及び図3に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図である。
【図9】図8に示す有機発光表示装置をIX-IX線に沿って切断した断面図である。
【図10】図2及び図3に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図である。
【図11】図10に示す有機発光表示装置をXI-XI線に沿って切断した断面図である。
【図12】本発明の一実施形態によってコンタクトホールを形成する段階を工程順で示した断面図である。
【図13】本発明の一実施形態によってコンタクトホールを形成する段階を工程順で示した断面図である。
【図14】本発明の一実施形態によってコンタクトホールを形成する段階を工程順で示した断面図である。
【図15】図2及び図3に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における有機発光表示装置の配置図である。
【図16】図15に示す有機発光表示装置をXVI-XVI線に沿って切断した断面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る有機発光表示装置の配置図である。
【図18】図17に示す有機発光表示装置をXVII-XVII線に沿って切断した断面図である。
【図19】図17及び図18に示す有機発光表示装置を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階における配置図である。
【図20】図19に示す有機発光表示装置をXX-XX線に沿って切断した断面図である。
【符号の説明】
【0084】
10 基板
200 有機発光表示装置
220、340 絶縁膜
230、240 半導体
242、244、246、248 オーミックコンタクト部材
243、247 不純物半導体
305 接続部材
310 画素電極
320 有機発光部材
330 対向電極
342、344 感光膜
350 隔壁
Cst ストレージキャパシタ
CT1、CT2、CT3 コンタクトホール(接触孔)
D、E 境界
D1、D2 ドレイン電極
DBL データバス線
EL 有機発光素子
G1、G2 ゲート電極
GBL ゲートバス線
PSL 電圧供給線
Q1 スイッチングトランジスタ
Q2 駆動トランジスタ
S1、S2 ソース電極
SE 維持電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光素子と、
互いに分離されている第1乃至第3信号線と、
前記第3信号線及び前記有機発光素子と接続されている第1薄膜トランジスタと、前記第1及び第2信号線に接続されている第2薄膜トランジスタを有する複数の薄膜トランジスタとを備え、
前記各薄膜トランジスタは、それぞれ第1電極及び第2電極を有し、
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1絶縁層に備えられている第1コンタクトホールを通じて電気的に接続されている有機発光表示装置。
【請求項2】
前記第1及び第2電極は、それぞれ前記第1絶縁層の下及び上に位置し、前記第2電極は、第2絶縁層で覆われており、前記第2絶縁層は、前記第2電極の少なくとも一部と前記第1コンタクトホールを露出させる第2コンタクトホールを有している請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記第2コンタクトホールの内部で前記第1電極と前記第2電極が重畳している請求項2に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記第2コンタクトホールは、前記第1電極周縁の前記第1絶縁層部分を露出させる請求項3に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記第1及び第2コンタクトホールを通じて前記第1電極及び前記第2電極と接続されている接続部材を更に備える請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2電極から前記第1電極まで階段状の傾斜が形成されている請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記有機発光素子は、
前記第2薄膜トランジスタに電気的に接続されている画素電極と、
前記画素電極上に設けられている発光部材と、
前記発光部材に設けられている対向電極と、
を備える請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記接続部材は、前記画素電極と同一層からなる請求項7に記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
前記発光部材は、有機物質からなることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記画素電極上に前記発光部材を閉じ込める隔壁を更に備える請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1及び第2薄膜トランジスタが、それぞれ前記第2電極と前記第1電極を有する請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項12】
前記第1薄膜トランジスタは、前記第1及び第2信号線にそれぞれ接続されている第3及び第4電極を更に有し、前記第2信号線を通じて前記第4電極に印加されたデータ信号を前記第1信号線を通じて前記第3電極に印加されたタイミング信号に従って前記第2電極に出力し、
前記第2薄膜トランジスタは、前記第3信号線に接続されている第5電極と前記有機発光素子に接続されている第6電極を更に有し、前記第1電極に印加された前記データ信号のレベルに対応して駆動電流を前記第6電極に出力する請求項11に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記有機発光素子は、
前記第2薄膜トランジスタから前記駆動電流の供給を受ける第1表示電極と、
前記第1表示電極に接続されている有機発光部材と、
前記有機発光部材と接続されている第2表示電極と、
を備え、
前記第1表示電極及び前記第2表示電極は、前記有機発光部材に電荷を提供し、前記有機発光部材は、前記提供された電荷によって発光する請求項12に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記第3信号線は、電圧信号を伝達する請求項13に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記第5電極及び前記第6電極に両端が接続され、前記データ信号と前記第3信号線からの電圧信号の差を保存及び維持するストレージキャパシタを更に備える請求項14に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1コンタクトホールを通じて直接接触する請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項17】
前記第1絶縁層は、前記第1電極と前記第2電極との間に介在している請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に形成されている第1導電層と、
前記第1導電層上に形成されている第1絶縁層と、
前記第1導電層上に形成されている第2導電層と、
前記第2導電層上に形成されている第2絶縁層と、
前記第1及び第2絶縁層に形成され、前記第1導電層の少なくとも一部と前記第2導電層の少なくとも一部を露出させる接触部と、
前記接触部に形成されて前記第1導電層と前記第2導電層を接続する第3導電層とを備える薄膜トランジスタ表示板。
【請求項19】
前記薄膜トランジスタ表示板は有機発光表示板である請求項18に記載の薄膜トランジスタ表示板。
【請求項20】
基板上に第1ゲート電極及び第2ゲート電極を形成する段階と、
前記第1及び第2ゲート電極上に第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁層上に前記第1及び第2ゲート電極とそれぞれ対応する第1及び第2半導体を形成する段階と、
前記第1半導体上に互いに分離されている第1ソース電極及び第1ドレイン電極を形成すると同時に、前記第2半導体上に互いに分離されている第2ソース電極及び第2ドレイン電極を形成する段階と、
第2絶縁層を積層する段階と、
前記第2及び第1絶縁層をエッチングして、前記第2ゲート電極の少なくとも一部と前記第1ドレイン電極の少なくとも一部を露出させるコンタクトホールを形成する段階と、
前記コンタクトホールを通じて露出した前記第2ゲート電極部分及び前記第1ドレイン電極部分と接触する接続部材を形成する段階と、
を含む有機発光表示装置の製造方法。
【請求項21】
前記第2絶縁層上に前記第2ソース電極に接続する有機発光素子を形成する段階をさらに含む請求項20に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項22】
前記第1ドレイン電極と前記第2ゲート電極は互いに重畳する請求項20に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項23】
前記コンタクトホールの形成段階は、前記コンタクトホールのうち前記ドレイン電極の周縁に対応する第1部分と、前記コンタクトホールのうち前記ドレイン電極の周縁を除く領域に対応し、前記第1部分より厚い第2部分とを有する感光膜を用いたフォトエッチング工程を実施する段階を含む請求項20に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項24】
前記感光膜は、一つのマスクを用いた露光で形成する請求項23に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項25】
基板上に第1ゲート電極及び第2ゲート電極を形成する段階と、
前記第1及び第2ゲート電極上に第1絶縁層を積層する段階と、
前記第1絶縁層上に前記第1及び第2ゲート電極とそれぞれ対応する第1及び第2半導体を形成する段階と、
前記第1絶縁層に前記第2ゲート電極の一部を露出させるコンタクトホールを形成する段階と、
前記第1半導体上に互いに分離されている第1ソース電極及び第1ドレイン電極を形成すると同時に、前記第2半導体上に互いに分離されている第2ソース電極及び第2ドレイン電極を形成する段階と、
第2絶縁層を形成する段階と、
前記第2ソース電極に接続される有機発光素子を形成する段階と、
を含み、
前記第1ドレイン電極は、前記コンタクトホールを通じて前記第2ゲート電極と接続される有機発光表示装置の製造方法。

【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−66917(P2006−66917A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246273(P2005−246273)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】