説明

有機電界発光素子、及びこの発光素子にディスプレイ信号を供給する構造とその形成方法

【課題】スキャンラインの導電層とカソード電極層と間の抵抗を最小化する発光素子を提供する。
【解決手段】アノード電極層200とカソード電極層202が交差して形成される発光領域204を含む発光素子は、アノード電極層と離隔されるように形成され、上面に形成されたビアホール208及びカソード電極層202と同一の導電性を有する物質からなる導電層216を含むスキャンライン201を含み、導電層216はビアホール208を通じてカソード電極層202にそれぞれ電気的に接続される。導電層216とカソード電極層202を全部アルミニウムのような同一物質で形成すれば、抵抗がかなり減少し、広い接触面積を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子等の発光素子及びそれを製造する方法に関し、特に、スキャンラインの導電層とカソード電極層との間の抵抗を最小化する発光素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光素子等の発光素子は、所定の電圧が印加される場合、所定波長の光を発光させる。
図1(a)は、従来の有機電界発光素子を示した平面図である。図示するように、従来の有機電界発光素子は、アノード電極層100、カソード電極層102及びスキャンライン101を含む。
【0003】
複数個のピクセル104は、アノード電極層100とカソード電極層102とが交差する領域である発光領域に形成される。スキャンライン101は、カソード電極層102に連結される。
【0004】
図1(b)は、図1(a)のI-I'線に沿って切り欠いた有機電界発光素子を示した断面図である。図1(a)を参照すると、各ピクセル104は、基板110上に順に積層されたアノード電極層100、有機物層118及びカソード電極層102を含む。
【0005】
図1(b)に示されるように、スキャンライン101は、基板110上に順次に積層されたスキャンライン電極層112及びサブ電極層114を含む。ここで、サブ電極層114はモリブデン(Mo)からなる。サブ電極層114は、カソード電極層102と連結され、これにより、集積回路チップ(未図示)から伝送されるスキャン信号がスキャンライン電極層112及びサブ電極層114を通じてカソード電極層102に伝送される。
【0006】
従来の発光装置は、少なくとも次のような問題点を有していた。
サブ電極層114の抵抗値が相対的に大きい。また、サブ電極層114とカソード電極層102との間の接触面積が相対的に小さい。従って、スキャンライン電極層112及びサブ電極層114を通じて、カソード電極層102に伝送されるスキャン信号は、かなり減衰される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、小さな抵抗値を有するスキャンラインを含む、有機電界発光素子等の発光素子、及びこの発光素子にディスプレイ信号を供給する構造とその形成方法を提供することである。
【0008】
また、本発明の目的は、類似な導電性を有するスキャンラインの導電層とカソード電極層とが広い接触面積を有して電気的に接続され得る発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る、アノード電極層及びこれと交差するカソード電極層によって形成される発光領域を含む発光素子は、前記アノード電極層と離隔されるように形成され、上面に形成された少なくとも一つのビアホール及び前記カソード電極層と実質的に同一の導電性を有する物質からなる導電層を含むスキャンラインを含み、前記導電層は前記少なくとも一つのビアホールを通じて前記カソード電極層にそれぞれ電気的に接続されることを特徴とする。
【0010】
好ましくは前記導電層とカソード電極層は、アルミニウムのような同じ物質からなる。
好ましくは、前記スキャンラインは、スキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層が順次積層され、前記少なくとも一つのビアホールは導電層まで延びるように前記第2サブ電極層に形成される。また、前記導電層とカソード電極層はアルミニウムからなっていてもよく、前記サブ電極層は、モリブデンまたはクロムからなっていてもよい。
【0011】
本発明の多様な実施形態に係る、アノード電極層、絶縁層、有機物層及びカソード電極層が順次積層された発光素子は、前記アノード電極層と離隔されて形成され、前記カソード電極層と実質的に同じ導電性を有する物質からなる導電層を含むスキャンライン、及び前記スキャンラインと前記アノード電極層との間に形成された支持層を含み、前記カソード電極層は前記支持層によって支持されて前記導電層等とそれぞれ電気的に接続されることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記導電層等とカソード電極層は、アルミニウムのような同じ導電性物質からなる。
好ましくは、前記各スキャンラインは、スキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層が順次積層される。また、前記導電層とカソード電極層はアルミニウムからなり、前記サブ電極層は、モリブデンまたはクロムからなる。
【0013】
好ましくは、前記支持層の高さは、前記スキャンライン電極層及び前記第1サブ電極層の高さの和と同一であり、前記支持層は、前記絶縁層と同じ物質からなる。
【0014】
本発明の一実施形態に係る、アノード電極層及びこれと交差するカソード電極層によって形成される発光領域を含む発光素子は、前記カソード電極層と実質的に同じ伝導性を有する物質からなる導電層を含むスキャンラインを含み、前記導電層は、前記スキャンラインの終端に形成された少なくとも一つの切り欠き部によって露出され、切り欠き部を充填するように形成された前記カソード電極層と電気的に接続されることを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記導電層とカソード電極層はアルミニウムのような同じ導電性を有する金属からなる。
好ましくは、前記スキャンラインは、スキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層が順次積層される。また、前記導電層とカソード電極層は、アルミニウムからなり、前記サブ電極層は、モリブデンまたはクロムからなる。
【0016】
本発明の一実施形態に係るアノード電極層及びこれと交差するカソード電極層によって形成される発光領域を含む発光素子は、前記アノード電極層と離隔されて形成され、前記カソード電極層と同じ実質的に同じ伝導性を有する物質からなる導電層を含むスキャンラインを含み、前記導電層及び前記カソード電極層は、前記スキャンラインと前記アノード電極層との間に形成された領域まで延びてそれぞれ連結されることを特徴とする。
【0017】
好ましくは、前記導電層とカソード電極層は、アルミニウム等と同じ導電性を有する物質からなる。
好ましくは、前記スキャンラインは、スキャンライン電極層,第1サブ電極層,前記導電層及び第2サブ電極層が順次積層される。また、前記導電層とカソード電極層は、アルミニウムからなり、前記サブ電極層は、モリブデンまたはクロムからなる。
【0018】
本発明に係る発光素子製造方法は、基板上にアノード電極層及び導電層を含むスキャンラインを相互離隔されるように形成する段階、前記スキャンライン及び前記アノード電極層上に絶縁層を形成する段階、前記絶縁層をパターニングして前記アノード電極層上の発光領域及び前記導電層の一部分を露出させる段階、前記発光領域上に有機物層を形成する段階、及び前記露出された導電層及び前記有機物層上にカソード電極層を形成して相互電気的に連結させる段階、を含むことを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記スキャンラインはスキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層を順次積層する。また、前記カソード電極層は、前記導電層と実質的に同じ導電性を有する物質で形成する。ここで、前記カソード電極層及び前記導電層は、アルミニウムで形成する。
【0020】
本発明の一実施形態に係る発光素子製造方法は、基板上にアノード電極層及び導電層を含むスキャンラインを相互離隔されるように形成する段階、前記アノード電極層上に発光領域が露出されるように絶縁層を形成する段階、前記アノード電極層及び前記スキャンライン間に支持層を形成する段階、前記発光領域に有機物層を形成する段階、及び前記支持層によって支持されて前記導電層と電気的に接続されるカソード電極層を前記有機物層上に形成する段階を含むことを特徴とする。好ましくは、絶縁層及び支持層は、同時に形成される。
【0021】
好ましくは、前記スキャンラインは、スキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層を順次積層することによって形成される。ここで、前記支持層の高さは、前記スキャンライン電極層及び前記第1サブ電極層の高さの和と実質的に同一である。また、前記カソード電極層は前記導電層と実質的に同じ導電性を有する物質で形成され得る。
ここで、前記カソード電極層及び前記導電層は、アルミニウムで形成され得る。
【0022】
本発明の一実施形態に係る発光素子製造方法は、基板上にアノード電極層及び導電層を含むスキャンラインを相互離隔されるように形成する段階、前記スキャンラインの終端に少なくとも一つの切り欠き部を形成して前記導電層を露出させる段階、前記アノード電極層上に発光領域が露出されるように絶縁層を形成する段階、前記発光領域に有機物層を形成する段階、及び前記切り欠き部を充填して前記導電層と電気的に接続されるように前記有機物層上にカソード電極層を形成する段階、を含むことを特徴とする。
【0023】
好ましくは、前記スキャンラインはスキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層を順次積層することによって形成される。また、前記カソード電極層は前記導電層と実質的に同じ導電性を有する物質で形成され得る。ここで、前記カソード電極層及び前記導電層はアルミニウムで形成され得る。
【0024】
本発明の一実施形態に係る発光素子製造方法は、基板上にアノード電極層及び導電層を含むスキャンラインを相互離隔されるように形成し、前記導電層は前記アノード電極層及び前記スキャンライン間の領域に延びるように形成する段階、前記アノード電極層上に発光領域が露出されるように絶縁層を形成する段階、前記発光領域に有機物層を形成する段階、及び前記延びた導電層と直接連結されるように前記有機物層上にカソード電極層を形成する段階、を含むことを特徴とする。
【0025】
好ましくは、前記スキャンラインは、スキャンライン電極層、第1サブ電極層、前記導電層及び第2サブ電極層を順次積層することによって形成される。また、前記カソード電極層は、前記導電層と実質的に同じ導電性を有する物質で形成され得る。前記カソード電極層及び前記導電層は、アルミニウムで形成され得る。
【発明の効果】
【0026】
上述したように、本発明に係る発光素子のスキャンラインがスキャンライン電極層上に形成された多層構造の層を含むので、スキャンラインの抵抗が低減され得るという長所を有する。
【0027】
また、カソード電極層とスキャンラインの導電層は、実質的に同じ導電性を有する広い接触面積を通じて電気的に接続されるので、カソード電極層と導電層との間の接触抵抗が相当に低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下では、添付図面を参照して本発明に係る発光素子及びそれを製造する方法の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0029】
図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係る発光素子を示した平面図である。図2(a)では説明の便宜のために有機電界発光ディスプレイが示される。しかし、本発明は、有機電界発光ディスプレイに限定されるものではない。
【0030】
図2(a)を参照すると、本発明の有機電界発光素子は、アノード電極層200、カソード電極層202及びスキャンライン201を含む。
【0031】
アノード電極層200とカソード電極層202が交差する発光領域には、複数のピクセル204が形成される。アノード電極層200には、ITO層が好ましく、カソード電極層202には、金属層が好ましい。アノード電極層200とカソード電極層202との間に十分な電位差が存在するとき、対応されるピクセル204は所定波長の光を発生させる。例えば、正の電圧がアノード電極層200に印加されてもよく、負の電圧がカソード電極層202に印加されてもよい。スキャンライン201はカソード電極層202にそれぞれ対応される。
【0032】
図2(b)は、図2(a)のII-II'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。
図2(b)を参照すると、各ピクセル204(「ピクセル領域または単位ピクセル」と称する。)はアノード電極層200、発光層222及びカソード電極層202を含む。発光層222として有機物層が例示される。ピクセル領域は、一般に有機物層によって被せられた基板上の領域として理解することができる。有機物層222は正孔輸送層(HTL)、発光層(EML)及び電子輸送層(ETL)を含む。
【0033】
また、図2に示されるように、各スキャンライン201(「スキャンライン領域」と称する。)は、基板210上に形成されるスキャンライン電極層212、第1サブ電極層214、導電層216及び第2サブ電極層218を含む。前記層212、214、216及び218は、図示するように、順次に積層され得る。スキャンライン領域は、一般にスキャンライン電極層212によって被せられた基板上の領域として理解することができる。
【0034】
第1サブ電極層214は、スキャンライン電極層212と導電層216との接触による酸化を防止し、導電層216は金属層でありうる。モリブデン(Mo)またはクロム(Cr)が第1サブ電極層214を形成するために使われ得る。
第2サブ電極層218は、導電層216の酸化を防止する。やはりモリブデンまたはクロムが第2サブ電極層218を形成するために使われ得る。発光素子製造工程で水分が導電層216に浸透するとき、第2サブ電極層218は前記水分が導電層216に浸透することを防止する。
導電層216は、金属、例えば、アルミニウム(Al)からなる。
【0035】
図2(b)に示されるように、スキャンライン201は、スキャンライン電極層上に断層構造の層のみが形成された従来の有機電界発光素子とは違って、スキャンライン電極層212上に多層構造の層を形成している。多層構造は、従来技術と比較して抵抗値を相当低くする。その結果、スキャンライン201及び本発明の多層構造を通してカソード電極層202に伝送されるスキャン信号は、図1(b)に図示された従来のスキャン信号より減衰が小さい。
【0036】
図2(b)をさらに参照すると、絶縁層220は第2サブ電極層218上に形成され、ビアホール208は、絶縁層220及び第2サブ電極層218を通じてスキャンライン201上に形成されて導電層216の一部を露出させる。カソード電極層202は、ビアホール208内に蒸着され得る。従って、導電層216の上面は、ビアホール208を通じてカソード電極層202と直接接触することができる。
【0037】
図2(b)は、層が相互間に表面上に配列された、即ち、相互間に物理的に接触されたものを示す。例えば、第1サブ電極層214はスキャンライン電極層212上に位置されたものとして示され、導電層216は第1サブ電極層214上に位置されたものとして示される。
【0038】
しかし、これは、厳格に制限されるものではない。層は接触されずに他の層上に配置され得る。求められるのは、層間の電気的な連結が存在し、スキャンライン電極層212からのスキャン信号が多層構造を通じてカソード電極層202に伝えられることである。
全体的な抵抗値を低くするために、導電層216とカソード電極層202の導電性が実質的に同じであることが好ましい。例えば、もし導電層216とカソード電極層202の全てがアルミニウムのような同じ物質で形成されるものあれば、2層の導電性は相互間で同一になる。
【0039】
このような多層構造は、全体に抵抗値を低くしてスキャンライン電極層212からのスキャンライン信号が何ら減衰もなく、カソード電極層202に伝えられる。図示されるように、第1サブ電極層214と導電層216との間の接触面積は抵抗を減少させるほど大きい。また、たとえ、第1サブ電極層214と導電層216との間の接触面積が相対的に小さくても、これら層の導電性が実質的に同一であるために、抵抗はやはり減少される。従って、本発明の発光素子は、従来の有機電界発光素子に比べて電力消費をさらに一層低減することができる。
【0040】
本発明の第1の実施形態に係る発光素子のスキャンライン201の構造は、データラインにも適用することができる。
【0041】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る発光素子の平面図である。説明の便宜のために有機電界発光素子が例示される。図示されるように、有機電界発光素子は、アノード電極層200、カソード電極層202及びスキャンライン201を含む。残りの構成要素は、図2(a)の構成要素と同一なので、同じ構成要素に対しては説明を省略する。
【0042】
図3で、各スキャンライン201には、図2(a)及び2(b)の一つのビアホール208とは違って、複数個のビアホール308が形成される。従って、カソード電極層が電気的に接続するビアホール308を通じて露出した導電層の総面積が、図2(a)に示された第1の実施形態の接触面積より大きい。第2の実施形態は、導電層216とカソード電極層202との間の接触抵抗値がさらに低くなるようにする。
【0043】
図4(a)〜(c)は、発光素子を製造する過程を示した断面図である。
図4(a)に示されるように、基板400上にアノード電極層402及びスキャンライン電極層404が蒸着される。例えば、基板400上にITO層が蒸着され、その後、前記ITO層がパターニングされて、アノード電極層402及びスキャンライン電極層404が形成される。
【0044】
次いで、スキャンライン電極層404上に、第1サブ電極層406、導電層408及び第2サブ電極物質410が順次に蒸着される。ここで、導電層408は、アルミニウムが好ましく、第1サブ電極層406及び/または第2サブ電極物質410は、モリブデンまたはクロムが好ましい。続いて、絶縁物質412が、アノード電極層402、第2サブ電極物質410及び基板400上に蒸着される。
【0045】
図4(b)に示されるように、第2サブ電極物質410及び絶縁物質412がエッチングされて絶縁層414、第2サブ電極層416及びビアホール418を形成する。また、前記エッチングによって、スキャンライン領域の導電層408の一部分が露出される。また、ピクセル領域のアノード電極層402の一部が、エッチング工程を通じて露出され得る。
【0046】
図4(c)に示されるように、アノード電極層402上に有機物層420が蒸着される。次いで、図4(c)に示されるように、カソード電極層422が、導電層408中の露出された部分、絶縁層414及び有機物層420上に蒸着され、これにより、有機物層420と導電層408とが電気的に接続される。
【0047】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る発光素子を示した断面図である。第3の実施形態の発光素子は、アノード電極層502、カソード電極層524及びスキャンライン501を含む。スキャンライン501を除いた残りの構成要素は図2(a)に示された第1の実施形態の構成要素等と同一なので、同じ構成要素に対しては同じ用語を使用し、反復的な説明を省略する。
【0048】
スキャンライン501は、基板500上に形成されるスキャンライン電極層512、第1サブ電極層506、導電層508及び第2サブ電極層516を含む。
【0049】
スキャンライン501とアノード電極層502との間、即ち、スキャンライン領域とピクセル領域との間の空間には、支持層514が形成される。支持層514の高さは、カソード電極層524が支持層514によって支持され、導電層508の高さと実質的に同一の高さでスキャンラインから水平に延びるように形成される。支持層514は、アノード電極層502と有機物層520との間に形成された絶縁層を延ばすことによって、形成することができる。
【0050】
カソード電極層524は、導電層508の側部を通じて導電層508に電気的に接続される。また、カソード電極層524は、導電層508の側部と直接的に連結され得る。
【0051】
上述したように、導電層508とカソード電極層524は、実質的に同一の導電性を有する。これは、2層全てをアルミニウムのような同じ金属を使用することで達成できる。従って、導電層508とカソード電極層524との間の接触抵抗が低い。これは、従来の有機電界発光素子に比してより電力消費を低減できる。
【0052】
本発明の第3の実施形態に係る有機電界発光素子を製造する過程は、次のとおりである。
基板500上に、アノード電極層502及びスキャンライン501を相互離隔されるように形成する。スキャンライン501は、スキャンライン電極層512、第1サブ電極層506、導電層508及び第2サブ電極層516を順次積層して形成する。ここで、導電層508は、アルミニウムが好ましく、第1サブ電極層506及び/または第2サブ電極層516は、モリブデン(Mo)またはクロムが好ましい。
【0053】
次いで、アノード電極層502上に絶縁層が形成される。絶縁層をパターニングすることによってアノード電極層502上の発光領域が露出される。
【0054】
支持層514は、絶縁層514をスキャンライン501とアノード電極層502との間の空間を充填することによって形成される。支持層514は、スキャンライン電極層512及び第1サブ電極層506の高さの和と同一の高さで形成される。
【0055】
次いで、露出された発光領域に有機物層520を形成する。カソード電極層524は、有機物層520の上に形成され、スキャンライン501まで延びるように形成され、支持層514によって支持状態で導電層508と電気的に接続、例えば、直接的な接触によって連結される。
【0056】
図6は、本発明の第4の実施形態に係る発光素子を示した平面図である。図7は、図6のVII−VII'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。図8は、図6のVIII−VIII'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。
【0057】
図6を参照すると、発光素子は、アノード電極層702、カソード電極層722及びスキャンライン701を含む。残りの構成要素は、図2(a)に示された第1の実施形態の構成要素等と同一なので、同じ構成要素に対しては、同じ用語を使用し、反復的な説明を省略する。
【0058】
図7に示されるように、スキャンライン701は、基板700上に形成されるスキャンライン電極層704、第1サブ電極層706、導電層708及び第2サブ電極層716を含む。カソード電極層722は、スキャンライン701の終端を被せるように延びる。カソード電極層722と導電層708の導電性は、実質的に同一である。また、カソード電極層722と導電層708は、スキャンライン701の終端から相互間に実質的に電気的に接続される。
【0059】
図8に示されるように、カソード電極層722と導電層708の接触面積を増加するためにスキャンライン701の終端には、少なくとも一つの切り欠き部712が形成される。カソード電極層722は、切り欠き部712を充填するように形成され、導電層708との接触面積を増加させる。
【0060】
導電層708とカソード電極層722は、アルミニウムのように同じ金属で形成され得る。これは、従来のサブ電極層とカソード電極層との間の接触抵抗と比較するとき、導電層708とカソード電極層722との間の接触抵抗をかなり減少させている。従って、本実施形態の発光素子は、従来の素子より電力消費を低減することができる。
【0061】
図8には、切り欠き部712が基板700を露出するように形成されて、カソード電極層722が基板700まで充填される。これは、スキャン信号がスキャンライン電極層704からカソード電極層722まで伝えられて接触抵抗をさらに低くすることができるという点で付加的な効果を奏する。
【0062】
しかし、切り欠き部712が基板700を露出するように形成されなければならないことが必要条件ではない。切り欠き部712に導電層708を露出させて、カソード電極層722が導電層708と電気的に接続できる程度に形成されるようにすればよい。
【0063】
本発明の第4の実施形態に係る発光素子を製造する過程は、次のとおりである。
基板700上に、アノード電極層702及びスキャンライン701を相互離隔するように形成する。スキャンライン701は、スキャンライン電極層704、第1サブ電極層706、導電層708及び第2サブ電極層716を順次積層して形成される。ここで、導電層708は、アルミニウムが好ましく、第1サブ電極層706及び/または第2サブ電極層716は、モリブデンまたはクロムが好ましい。次いで、スキャンライン701の終端一部がエッチングされて導電層708が露出するように、切り欠き部712が形成される。
【0064】
続いて、アノード電極層702上に、絶縁層714が形成される。絶縁層714をパターニングすることによって、アノード電極層702上の発光領域710(ピクセル領域)が露出される。次に、露出した発光領域710に有機物層720を形成する。
【0065】
カソード電極層722は、スキャンライン701の終端を被せるように形成され、切り欠き部712を充填して導電層708との電気的な接続がなされる。図7及び図8では、電気的な接続は直接的な接触によってなされる。しかし、これは、必ず要求されるものでない。
【0066】
図9は、本発明の第5の実施形態に係る発光素子を示した断面図である。図示するように、発光素子は、アノード電極層802、カソード電極層822及びスキャンライン801を含む。残りの構成要素は、図2(a)に示された第1の実施形態の構成要素と同一なので、同じ構成要素に対しては同じ用語を使用し、反復的な説明を省略する。
【0067】
スキャンライン801は、基板800上に形成されるスキャンライン電極層804、第1サブ電極層806、導電層808及び第2サブ電極層816を含む。導電層808は、スキャンライン801とアノード電極層802との間の空間、即ち、スキャンライン領域とピクセル領域との間の空間まで延びる。また、カソード電極層822も同じ空間まで延び、導電層808と電気的な連結がなされる。直接的な物理的な接触は、このような電気的な接続の一方法である。
【0068】
導電層808とカソード電極層822は、同じ金属、例えば、アルミニウムで形成され得るので、2層の導電性は、実質的に同一である。従って、導電層808とカソード電極層822との間の接触抵抗がかなり減少され、従来の素子と比較するとき、電力消費を低減することができる。
【0069】
本発明の第5の実施形態に係る発光素子を製造する過程は、次のとおりである。
基板800上にアノード電極層802及びスキャンライン801を相互離隔するように形成する。スキャンライン801は、スキャンライン電極層804、第1サブ電極層806、導電層808及び第2サブ電極層816を順次積層して形成される。ここで、導電層808は、アルミニウムが好ましく、第1サブ電極層806及び/または第2サブ電極層816はモリブデンまたはクロムが好ましい。導電層808は、スキャンライン801とアノード電極層802との間の空間まで延びるように形成される。
【0070】
次いで、アノード電極層802上に絶縁層814が形成される。絶縁層814をパターニングすることによって、アノード電極層802上の発光領域が露出される。続いて、露出された発光領域に有機物層820を形成する。
【0071】
カソード電極層822は、スキャンライン801とアノード電極層802との間の空間まで延びるように形成され、導電層808と電気的な接続、例えば、直接的な接触がなされる。
【0072】
以上説明した本発明は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に対する通常の知識を有した当業者であれば、本発明の技術的思想の範囲内で様々な修正、変更、付加が可能である。従って、このような修正、変更及び付加は、本発明の特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】(a)は従来の有機電界発光素子を示した平面図で、(b)は(a)のI-I'線に沿って切欠した有機電界発光素子を示した断面図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る発光素子を示した平面図で、(b)は(a)のII-II'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る発光素子の平面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を示した断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る発光素子を示した断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る発光素子を示した平面図である。
【図7】図6のVII−VII'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII'線に沿って切欠した発光素子を示した断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る発光素子を示した断面図である。
【符号の説明】
【0074】
200 アノード電極層
201 スキャンライン
202 カソード電極層
204 ピクセル
208 ビアホール
212 スキャンライン電極層
214 第1サブ電極層
216 導電層
218 第2サブ電極層
220 絶縁層
222 発光層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
該基板のスキャンライン領域内で前記基板上に配置されたスキャンライン電極層、
前記スキャンライン領域内で前記スキャンライン電極層上に配置され、前記スキャンライン電極層と電気的に接続するように構成された第1サブ電極層と、
前記スキャンライン領域内で前記第1サブ電極層上に配置され、前記第1サブ電極層と電気的に接続するように構成された導電層と、
前記スキャンライン領域で前記導電層上に配置された第2サブ電極層と、
前記基板のピクセル領域内で前記基板上に配置されたアノード電極層と、
前記ピクセル領域内で前記アノード電極層上に配置された有機物層と、
前記ピクセル領域内で有機物層上に配置されたカソード電極層とを含み、
前記スキャンライン領域は、前記スキャンライン電極層によって被せられた基板領域として形成され、前記ピクセル領域は、前記有機物層によって被せられた基板領域として形成され、
前記カソード電極層は、前記ピクセル領域から前記スキャンライン領域に向かって延びて前記導電層と電気的に接続され、
前記導電層の電気導電性は、前記カソード電極層の電気導電性と実質的に同一であることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記カソード電極層は、前記導電層と直接的に接触するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記スキャンライン領域内で前記第2サブ電極層上に配置される絶縁層をさらに含み、
少なくとも一つのビアホールが前記絶縁層及び前記第2サブ電極層に形成されて、前記導電層の一部を露出させ、
前記カソード電極層は、前記導電層上及び前記少なくとも一つのビアホール内に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記絶縁層は前記スキャンライン領域から前記ピクセル領域まで前記基板上に配置され、
前記カソード電極層は、前記絶縁層上に配置されることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記カソード電極層は、前記導電層の側部と電気的に接続するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記カソード電極層は、前記導電層の高さと実質的に同一の高さで、前記スキャンライン領域から前記ピクセル領域まで水平に延びることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記スキャンライン領域から前記ピクセル領域まで前記基板上に配置され、前記導電層の高さと実質的に同一の高さで、前記カソード電極層を支持する支持層をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記スキャンライン電極層、第1サブ電極層、導電層及び第2サブ電極層は、全部前記スキャンライン領域上で、少なくとも前記基板の一部を露出するように配置され、
前記カソード電極層は、前記スキャンライン領域上で、少なくとも前記基板の一部を充填するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
前記導電層は、前記スキャンライン領域から前記スキャンライン領域と前記ピクセル領域との間の一部の前記基板上に延びるように配置され、
前記カソード電極層は、前記ピクセル領域から前記スキャンライン領域と前記ピクセル領域との間の一部の前記基板上に延びるように配置され、前記スキャンライン領域と前記ピクセル領域との間の一部で、前記導電層と電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
前記スキャンライン領域内では、前記スキャンライン電極層は前記基板上に配置され、前記第1サブ電極層は前記スキャンライン電極層上に配置され、前記導電層は前記第1サブ電極層上に配置され、前記第2サブ電極層は前記導電層上に配置され、
前記ピクセル領域では、前記アノード電極層は前記基板上に配置され、前記有機物層は前記アノード電極層上に配置され、前記カソード電極層は前記有機物層上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項11】
前記カソード電極層及び前記導電層は、同じ導電性物質で形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項12】
前記導電性物質はアルミニウムであることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光素子。
【請求項13】
前記第1サブ電極層及び第2サブ電極層の両方またはいずれか一つは、モリブデンまたはクロムで形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項14】
発光素子にディスプレイ信号を供給するための構造であって、
基板上に配置されるスキャンライン電極層と、
前記スキャンライン電極層上に配置され、前記スキャンライン電極層と電気的に接続するように構成された導電層と、
発光素子のピクセル領域から延びるように前記基板上に配置されるカソード電極層とを含み、
前記導電層及び前記カソード電極層は、相互間に電気的に接続するように構成され、
前記導電層の電気導電性は、前記カソード電極層の電気導電性と実質的に同一であることを特徴とする構造。
【請求項15】
前記カソード電極層は、前記導電層と直接的に接触するように配置されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項16】
前記カソード電極層及び前記導電層は、同じ導電性物質で形成されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項17】
前記導電性物質はアルミニウムであることを特徴とする請求項16に記載の構造。
【請求項18】
導電層上に配置されたサブ電極層をさらに含み、
前記サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項19】
前記サブ電極層は、モリブデンまたはクロムで形成されることを特徴とする請求項18に記載の構造。
【請求項20】
前記サブ電極層は第2サブ電極層であり、さらに、
前記スキャンライン電極層と前記導電層との間に配置される第1サブ電極層を含み、
該第1サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項18に記載の構造。
【請求項21】
第1サブ電極層は、モリブデンまたはクロムで形成されることを特徴とする請求項20に記載の構造。
【請求項22】
少なくとも一つのビアホールが前記サブ電極層に形成されて、前記導電層の一部を露出させ、前記カソード電極層は、前記少なくとも一つのビアホール内に配置されることを特徴とする請求項18に記載の構造。
【請求項23】
前記サブ電極層上に配置された絶縁層をさらに含み、
前記少なくとも一つのビアホールは、前記絶縁層にも形成されることを特徴とする請求項22に記載の構造。
【請求項24】
前記絶縁層は、前記発光素子の前記ピクセル領域まで延びるように前記基板上に配置され、
前記カソード電極層は、前記絶縁層上に配置されることを特徴とする請求項23に記載の構造。
【請求項25】
前記カソード電極層は、前記導電層の側部と電気的に接続するように配置されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項26】
前記カソード電極層は、前記導電層の高さと実質的に同一の高さで、水平に延びるように配置されることを特徴とする請求項25に記載の構造。
【請求項27】
前記導電層の高さと実質的に同一の高さで、前記カソード電極層を支持するように前記基板上に配置される支持層をさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の構造。
【請求項28】
前記スキャンライン電極層と前記導電層との間に配置される第1サブ電極層と、
前記導電層上に配置された第2サブ電極層とをさらに含み、
前記第1及び第2サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項26に記載の構造。
【請求項29】
前記スキャンライン電極層及び前記導電層は、全部少なくとも前記基板の一部を露出させるように配置され、
前記カソード電極層は、少なくとも前記基板の一部を充填するように配置されることを特徴とする請求項25に記載の構造。
【請求項30】
少なくとも前記基板の一部の上を除いて、前記スキャンライン電極層と前記導電層との間に配置される第1サブ電極層と、
少なくとも前記基板の一部の上を除いて前記導電層上に配置される第2サブ電極層とをさらに含み、
第1及び第2サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項29に記載の構造。
【請求項31】
前記導電層は、前記スキャンライン電極層によって被せられない前記基板の領域内で前記基板上に延びるように配置され、
前記カソード電極層は、前記基板上の前記ピクセル領域から延びるように配置され、前記スキャンライン電極層によって被せられない前記基板の領域で前記導電層と電気的に接続することを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項32】
前記スキャンライン電極層と前記導電層との間に配置される第1サブ電極層と、
前記導電層上に配置される第2サブ電極層とをさらに含み、
前記第1及び第2サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項31に記載の構造。
【請求項33】
前記発光素子の前記ピクセル領域から延びるように前記基板上に配置されたアノード電極層と、
前記アノード電極層上に配置される発光層とをさらに含み、
前記カソード電極層は、前記発光層上に配置されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項34】
前記発光層は有機物層であることを特徴とする請求項33に記載の構造。
【請求項35】
前記発光素子は有機電界発光素子であることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項36】
前記スキャンライン電極層は前記基板上に配置されることを特徴とする請求項14に記載の構造。
【請求項37】
前記スキャンライン電極層上に配置される第1サブ電極層と、
前記導電層上に配置される第2サブ電極層とをさらに含み、
前記導電層は前記第1サブ電極層上に配置され、
前記第1及び第2サブ電極層は、前記導電層と異なる物質で形成されることを特徴とする請求項36に記載の構造。
【請求項38】
発光素子にディスプレイ信号を供給するための構造を形成する方法であって、
基板上にスキャンライン電極層を形成する段階、
前記スキャンライン電極層と電気的に接続するように前記スキャンライン電極層上に導電層を形成する段階、及び
前記導電層の導電性と実質的に同じ導電性を有する物質を使用して、発光素子のピクセル領域から延びるように前記基板上にカソード電極層を形成して、前記導電層及び前記カソード電極層が相互間に電気的に接続する段階、を含むことを特徴とする構造形成方法。
【請求項39】
前記カソード電極層は、前記導電層と直接的に接触するように形成されることを特徴とする請求項38に記載の構造形成方法。
【請求項40】
前記カソード電極層を形成するために使われた物質は、前記導電層を形成するために使われた物質と同一であることを特徴とする請求項38に記載の構造形成方法。
【請求項41】
前記導電層と異なる物質を使用して前記導電層上にサブ電極を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の構造形成方法。
【請求項42】
前記サブ電極層は第2サブ電極層であり、さらに、
前記導電層と異なる物質を使用して、前記スキャンライン電極層と前記導電層との間に第1サブ電極層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項41に記載の構造形成方法。
【請求項43】
前記導電層の一部を露出させるように前記サブ電極層に少なくとも一つのビアホールを形成する段階をさらに含み、
前記カソード電極層を形成する段階は、前記少なくとも一つのビアホール中にカソード電極層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項41に記載の構造形成方法。
【請求項44】
前記カソード電極層を形成する段階は、前記導電層の側部と電気的に接続するように前記カソード電極層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項38に記載の構造形成方法。
【請求項45】
前記カソード電極層を形成する段階は、前記導電層の高さと実質的に同一の高さで、水平に延びるように前記カソード電極層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項44に記載の構造形成方法。
【請求項46】
前記導電層の側部と電気的に接続するように前記カソード電極層を形成する段階は、
少なくとも前記基板の一部が露出するように前記スキャンライン電極層及び前記導電層を形成する段階、及び
少なくとも前記基板の一部分を充填するように前記カソード電極層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項44に記載の構造形成方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−301580(P2006−301580A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374760(P2005−374760)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】