有用ポリペプチド
【課題】抗炎症、抗感染症、癌転移抑制等の医薬品、乳製品等の食品およびタンパク質の改善法、炎症性疾患や癌の悪性度の診断法を提供する。
【解決手段】β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性を有する新規ポリペプチド、該ポリペプチドの製造法、該ポリペプチドをコードするDNA、該DNAが組み込まれた組換え体ベクター、該組換え体ベクターを保有する質転換体、該ポリペプチドを用いた糖鎖または複合糖質の製造法、該形質転換体を利用した糖鎖または複合糖質の製造法、該ポリペプチドを認識する抗体、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる物質のスクリーニング法、該ポリペプチドの有する活性を変動させる物質のスクリーニング法。
【解決手段】β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性を有する新規ポリペプチド、該ポリペプチドの製造法、該ポリペプチドをコードするDNA、該DNAが組み込まれた組換え体ベクター、該組換え体ベクターを保有する質転換体、該ポリペプチドを用いた糖鎖または複合糖質の製造法、該形質転換体を利用した糖鎖または複合糖質の製造法、該ポリペプチドを認識する抗体、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる物質のスクリーニング法、該ポリペプチドの有する活性を変動させる物質のスクリーニング法。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)からなる群より選ばれるポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドを有効成分として含有する、糖鎖合成剤。
(a) 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(e) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項2】
ポリペプチドが、請求項1記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドである、請求項1記載の糖鎖合成剤。
【請求項3】
ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性が、β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性である、請求項1または2記載の糖鎖合成剤。
【請求項4】
以下の(a)、(b)、(c)および(d)からなる群より選ばれるポリペプチド。
(a) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項5】
配列番号4記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項6】
配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含み、かつ配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを含まないポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項7】
ポリペプチドが、請求項6記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項8】
ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性が、β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性である、請求項4〜7いずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項9】
ポリペプチドのβ1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性が、糖鎖の非還元末端に存在するガラクトース残基にβ1,3結合でN−アセチルグルコサミンを転移する活性である請求項8記載のポリペプチド。
【請求項10】
β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性が、 i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)またはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミンまたはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 およびiii) N−アセチルラクトサミンまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質から選ばれる受容基質の非還元末端に存在するガラクトース残基に、β1,3結合でN−アセチルグルコサミンを転移する活性である請求項8または9記載のポリペプチド。
【請求項11】
以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)からなる群より選ばれるポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有する糖転移酵素。
(a) 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(e) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項12】
ポリペプチドが、請求項11記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドである、請求項11記載の糖転移酵素。
【請求項13】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNA。
【請求項14】
配列番号7または8記載の塩基配列を有するDNA。
【請求項15】
配列番号8記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつβ1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNA。
【請求項16】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAを含有する、炎症、癌または癌転移検出剤。
【請求項17】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNA。
【請求項18】
組換え体DNAが、プラスミドpAMo−G4−2、pAMo−G7、pAMoF2−G4、pVL1393−F2G4、pBS−G4−2およびpT7B−G7からなる群より選ばれるプラスミドである、請求項17記載の組換え体DNA。
【請求項19】
請求項17または18記載の組換え体DNAを保有する形質転換体。
【請求項20】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、非ヒトトランスジェニック動物およびトランスジェニック植物からなる群から選ばれる形質転換体である、請求項19記載の形質転換体。
【請求項21】
微生物が、Escherichia属に属する微生物である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項22】
Escherichia coliMM294/pBS-G4(FERM BP-6695)またはEscherichia coliMM294/pT7B-G7(FERM BP-6696)。
【請求項23】
動物細胞が、マウス・ミエローマ細胞、ラット・ミエローマ細胞、マウス・ハイブリドーマ細胞、CHO細胞、BHK細胞、アフリカミドリザル腎臓細胞、Namalwa細胞、Namalwa KJM-1細胞、ヒト胎児腎臓細胞およびヒト白血病細胞からなる群から選ばれる動物細胞である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項24】
昆虫細胞が、Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞、Trichoplusia niの卵巣細胞およびカイコの卵巣細胞からなる群から選ばれる昆虫細胞である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項25】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する形質転換体を培養液中で培養し、該ポリペプチドを該培養物中に生成・蓄積させ、該培養物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項26】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞または昆虫細胞からなる群から選ばれる形質転換体である、請求項25記載の製造法。
【請求項27】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する非ヒトトランスジェニック動物を飼育し、該ポリペプチドを該動物中に生成・蓄積させ、該動物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項28】
生成・蓄積が動物のミルク中であることを特徴とする、請求項27記載の製造法。
【請求項29】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有するトランスジェニック植物を栽培し、該ポリペプチドを該植物中に生成蓄積させ、該植物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項30】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAを用い、in vitroでの転写・翻訳系により該ポリペプチドを合成することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項31】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤を酵素源として用い、
(a)該酵素源、
(b)i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAc
またはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 およびiii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質から選ばれる受容基質、および
(c)ウリジン−5’−二リン酸N−アセチルグルコサミンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質のガラクトース残基にβ1,3結合でN−アセチルグルコサミンが付与された糖鎖または複合糖質を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項32】
請求項31記載の方法により得られるN−アセチルグルコサミンが付与された糖鎖または複合糖質を受容基質として用い、
(a)該受容基質、
(b)GlcNAc β1,4-ガラクトース転移酵素、および
(c)ウリジン−5’−二リン酸ガラクトースを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基にβ1,4結合でガラクトースが付与された反応産物を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該ガラクトースが付与された糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該ガラクトースが付与された該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項33】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤を酵素源として用い、
(a)該酵素源、
(b)GlcNAc β1,4-ガラクトース転移酵素、
(c)i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAc
またはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 iii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質、およびiv)請求項31または32記載の方法により得られる糖鎖または複合糖質からなる群より選ばれる受容基質、
(d)ウリジン−5’−二リン酸N−アセチルラクトサミン、および
(e)ウリジン−5’−二リン酸ガラクトースを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質の非還元末端にポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された反応産物を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項34】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する形質転換体を培養液中で培養し、該培養物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該培養物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項35】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞または昆虫細胞である、請求項34記載の製造法。
【請求項36】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する非ヒトトランスジェニック動物を飼育し、該動物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該動物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項37】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有するトランスジェニック植物を栽培し、該植物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該植物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項38】
複合糖質が、糖蛋白質、糖脂質、プロテオグリカン、グリコペプチド、リポ多糖、ペプチドグリカン、およびステロイド化合物等に糖鎖が結合した配糖体から選ばれる複合糖質である、請求項31〜37のいずれか1項に記載の製造法。
【請求項39】
生成・蓄積が動物のミルク中であることを特徴とする、請求項36記載の製造法。
【請求項40】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAを用い、ハイブリダイゼーション法により、配列番号2〜4いずれか1つに記載のアミノ酸配列を有するポリぺプチドをコードする遺伝子の発現量を定量する方法。
【請求項41】
配列番号8記載の塩基配列を有するDNAの連続した25〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド。
【請求項42】
オリゴヌクレオチドの誘導体が、オリゴヌクレオチド中のリン酸ジエステル結合がホスフォロチオエート結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリン酸ジエステル結合がN3’−P5’ホスフォアミデート結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリボースとリン酸ジエステル結合がペプチド核酸結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のウラシルがC−5プロピニルウラシルで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のウラシルがC−5チアゾールウラシルで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のシトシンがC−5プロピニルシトシンで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のシトシンがフェノキサジン修飾シトシン(phenoxazine-modified cytosine)で置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリボースが2’−O−プロピルリボースで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体およびオリゴヌクレオチド中のリボースが2’−メトキシエトキシリボースで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド誘導体である、請求項41記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項43】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAの有する塩基配列の連続した25〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチドを用い、ポリメラーゼ・チェイン・リアクション法により、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする遺伝子の発現量を定量する方法。
【請求項44】
請求項40または43記載の方法を用いた、炎症、癌または癌転移の検出法。
【請求項45】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAの有する塩基配列の連続した6〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチドを用い、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリぺプチドをコードするDNAの転写またはmRNAの翻訳を抑制する方法。
【請求項46】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAの有する塩基配列の連続した6〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド。
【請求項47】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを認識する抗体。
【請求項48】
請求項47記載の抗体を用いる、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドの免疫学的検出法。
【請求項49】
請求項47記載の抗体を用い、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを検出することを特徴とする、免疫組織染色法。
【請求項50】
請求項47記載の抗体を含有する、免疫組織染色剤。
【請求項51】
請求項47記載の抗体を含有する、炎症、癌または癌転移の診断薬。
【請求項52】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドと被験試料とを接触させることを特徴とする、該ポリペプチドの有するβ1,3-N−アセチルグルコサミン転移酵素活性を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項53】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する細胞と被験試料とを接触させ、ポリ−N−アセチルラクトサミン糖鎖を認識する抗体またはレクチンを用い、ポリ−N−アセチルラクトサミン糖鎖含量を測定することを特徴とする、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項54】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する細胞と被験試料とを接触させ、請求項47記載の抗体を用い、該ポリペプチド含量を測定することを特徴とする、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項55】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする遺伝子の転写を司るプロモーターDNA。
【請求項56】
プロモーターDNAが、白血球細胞、小腸細胞、大腸細胞、膵臓細胞、胃細胞、大腸癌細胞、膵癌細胞および胃癌細胞から選ばれる細胞で機能しているプロモーターである、請求項55記載のプロモーターDNA。
【請求項57】
プロモーターDNAが、ヒトまたはマウス由来のプロモーターDNAである、請求項55または56記載のプロモーターDNA。
【請求項58】
請求項55〜57のいずれか1項に記載のプロモーターDNAおよび該プロモーターDNAの下流に連結させたレポーター遺伝子を含有するプラスミドを用いて動物細胞を形質転換し、該形質転換体と被検試料とを接触させ、該レポーター遺伝子の翻訳産物の含量を測定することを特徴とする、該プロモーターによる転写の効率を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項59】
レポーター遺伝子が、クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ遺伝子、β−ガラクトシダーゼ遺伝子、β-ラクタマーゼ遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子およびグリーン・フルオレッセント・プロテイン遺伝子より選ばれる遺伝子である、請求項58記載のスクリーニング法。
【請求項60】
請求項52〜54、58および59のいずれか1項に記載のスクリーニング法により得られる化合物。
【請求項61】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAを欠損または変異させたノックアウト非ヒト動物。
【請求項62】
ノックアウト非ヒト動物がマウスである、請求項61記載のノックアウト非ヒト動物。
【請求項1】
以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)からなる群より選ばれるポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドを有効成分として含有する、糖鎖合成剤。
(a) 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(e) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項2】
ポリペプチドが、請求項1記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドである、請求項1記載の糖鎖合成剤。
【請求項3】
ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性が、β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性である、請求項1または2記載の糖鎖合成剤。
【請求項4】
以下の(a)、(b)、(c)および(d)からなる群より選ばれるポリペプチド。
(a) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項5】
配列番号4記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項6】
配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含み、かつ配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを含まないポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項7】
ポリペプチドが、請求項6記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチド。
【請求項8】
ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性が、β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性である、請求項4〜7いずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項9】
ポリペプチドのβ1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性が、糖鎖の非還元末端に存在するガラクトース残基にβ1,3結合でN−アセチルグルコサミンを転移する活性である請求項8記載のポリペプチド。
【請求項10】
β1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性が、 i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)またはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミンまたはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 およびiii) N−アセチルラクトサミンまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質から選ばれる受容基質の非還元末端に存在するガラクトース残基に、β1,3結合でN−アセチルグルコサミンを転移する活性である請求項8または9記載のポリペプチド。
【請求項11】
以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)からなる群より選ばれるポリペプチドであり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有する糖転移酵素。
(a) 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b) 配列番号2記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(c) 配列番号3記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(d) 配列番号3記載のアミノ酸配列の45番目から372番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
(e) 配列番号4記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f) 配列番号4記載のアミノ酸配列の62番目から378番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド
【請求項12】
ポリペプチドが、請求項11記載のポリペプチドの有するアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖の合成に関与する活性を有するポリペプチドである、請求項11記載の糖転移酵素。
【請求項13】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNA。
【請求項14】
配列番号7または8記載の塩基配列を有するDNA。
【請求項15】
配列番号8記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつβ1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNA。
【請求項16】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAを含有する、炎症、癌または癌転移検出剤。
【請求項17】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNA。
【請求項18】
組換え体DNAが、プラスミドpAMo−G4−2、pAMo−G7、pAMoF2−G4、pVL1393−F2G4、pBS−G4−2およびpT7B−G7からなる群より選ばれるプラスミドである、請求項17記載の組換え体DNA。
【請求項19】
請求項17または18記載の組換え体DNAを保有する形質転換体。
【請求項20】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、非ヒトトランスジェニック動物およびトランスジェニック植物からなる群から選ばれる形質転換体である、請求項19記載の形質転換体。
【請求項21】
微生物が、Escherichia属に属する微生物である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項22】
Escherichia coliMM294/pBS-G4(FERM BP-6695)またはEscherichia coliMM294/pT7B-G7(FERM BP-6696)。
【請求項23】
動物細胞が、マウス・ミエローマ細胞、ラット・ミエローマ細胞、マウス・ハイブリドーマ細胞、CHO細胞、BHK細胞、アフリカミドリザル腎臓細胞、Namalwa細胞、Namalwa KJM-1細胞、ヒト胎児腎臓細胞およびヒト白血病細胞からなる群から選ばれる動物細胞である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項24】
昆虫細胞が、Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞、Trichoplusia niの卵巣細胞およびカイコの卵巣細胞からなる群から選ばれる昆虫細胞である、請求項20記載の形質転換体。
【請求項25】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する形質転換体を培養液中で培養し、該ポリペプチドを該培養物中に生成・蓄積させ、該培養物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項26】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞または昆虫細胞からなる群から選ばれる形質転換体である、請求項25記載の製造法。
【請求項27】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する非ヒトトランスジェニック動物を飼育し、該ポリペプチドを該動物中に生成・蓄積させ、該動物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項28】
生成・蓄積が動物のミルク中であることを特徴とする、請求項27記載の製造法。
【請求項29】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有するトランスジェニック植物を栽培し、該ポリペプチドを該植物中に生成蓄積させ、該植物中より該ポリペプチドを採取することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項30】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAを用い、in vitroでの転写・翻訳系により該ポリペプチドを合成することを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
【請求項31】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤を酵素源として用い、
(a)該酵素源、
(b)i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAc
またはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 およびiii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質から選ばれる受容基質、および
(c)ウリジン−5’−二リン酸N−アセチルグルコサミンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質のガラクトース残基にβ1,3結合でN−アセチルグルコサミンが付与された糖鎖または複合糖質を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項32】
請求項31記載の方法により得られるN−アセチルグルコサミンが付与された糖鎖または複合糖質を受容基質として用い、
(a)該受容基質、
(b)GlcNAc β1,4-ガラクトース転移酵素、および
(c)ウリジン−5’−二リン酸ガラクトースを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基にβ1,4結合でガラクトースが付与された反応産物を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該ガラクトースが付与された糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該ガラクトースが付与された該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項33】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤を酵素源として用い、
(a)該酵素源、
(b)GlcNAc β1,4-ガラクトース転移酵素、
(c)i)N−アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース(Galβ1-4Glc)、 ii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAc
またはラクトース構造を非還元末端に有するオリゴ糖、 iii) N−アセチルラクトサミン、Galβ1-3GlcNAcまたはラクトース構造を非還元末端に有する複合糖質、およびiv)請求項31または32記載の方法により得られる糖鎖または複合糖質からなる群より選ばれる受容基質、
(d)ウリジン−5’−二リン酸N−アセチルラクトサミン、および
(e)ウリジン−5’−二リン酸ガラクトースを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中に、該受容基質の非還元末端にポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された反応産物を生成・蓄積させ、該水性媒体中より該ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該ポリ-N-アセチルラクトサミン糖鎖が付与された該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項34】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する形質転換体を培養液中で培養し、該培養物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該培養物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項35】
形質転換体が、微生物、動物細胞、植物細胞または昆虫細胞である、請求項34記載の製造法。
【請求項36】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有する非ヒトトランスジェニック動物を飼育し、該動物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該動物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項37】
請求項1または2記載の糖鎖合成剤の有効成分であるポリペプチドをコードするDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有するトランスジェニック植物を栽培し、該植物中に、 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-3GlcNAc構造を有する糖、GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc構造を有する糖、(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4GlcNAc構造を有しnが1以上である糖、および(Galβ1-4GlcNAcβ1-3)nGalβ1-4Glc構造を有しnが1以上である糖からなる群より選ばれる糖よりなる糖鎖、または該糖鎖を含有する複合糖質を生成・蓄積させ、該植物中より該糖鎖または複合糖質を採取することを特徴とする、該糖鎖または複合糖質の製造法。
【請求項38】
複合糖質が、糖蛋白質、糖脂質、プロテオグリカン、グリコペプチド、リポ多糖、ペプチドグリカン、およびステロイド化合物等に糖鎖が結合した配糖体から選ばれる複合糖質である、請求項31〜37のいずれか1項に記載の製造法。
【請求項39】
生成・蓄積が動物のミルク中であることを特徴とする、請求項36記載の製造法。
【請求項40】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAを用い、ハイブリダイゼーション法により、配列番号2〜4いずれか1つに記載のアミノ酸配列を有するポリぺプチドをコードする遺伝子の発現量を定量する方法。
【請求項41】
配列番号8記載の塩基配列を有するDNAの連続した25〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド。
【請求項42】
オリゴヌクレオチドの誘導体が、オリゴヌクレオチド中のリン酸ジエステル結合がホスフォロチオエート結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリン酸ジエステル結合がN3’−P5’ホスフォアミデート結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリボースとリン酸ジエステル結合がペプチド核酸結合に変換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のウラシルがC−5プロピニルウラシルで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のウラシルがC−5チアゾールウラシルで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のシトシンがC−5プロピニルシトシンで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のシトシンがフェノキサジン修飾シトシン(phenoxazine-modified cytosine)で置換されたオリゴヌクレオチド誘導体、オリゴヌクレオチド中のリボースが2’−O−プロピルリボースで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体およびオリゴヌクレオチド中のリボースが2’−メトキシエトキシリボースで置換されたオリゴヌクレオチド誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド誘導体である、請求項41記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項43】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAの有する塩基配列の連続した25〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチドを用い、ポリメラーゼ・チェイン・リアクション法により、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする遺伝子の発現量を定量する方法。
【請求項44】
請求項40または43記載の方法を用いた、炎症、癌または癌転移の検出法。
【請求項45】
請求項13〜15いずれか1項に記載のDNAの有する塩基配列の連続した6〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチドを用い、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリぺプチドをコードするDNAの転写またはmRNAの翻訳を抑制する方法。
【請求項46】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAの有する塩基配列の連続した6〜60塩基と同じ配列を有するオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド、および該オリゴヌクレオチドの誘導体から選ばれるオリゴヌクレオチド。
【請求項47】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを認識する抗体。
【請求項48】
請求項47記載の抗体を用いる、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドの免疫学的検出法。
【請求項49】
請求項47記載の抗体を用い、請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを検出することを特徴とする、免疫組織染色法。
【請求項50】
請求項47記載の抗体を含有する、免疫組織染色剤。
【請求項51】
請求項47記載の抗体を含有する、炎症、癌または癌転移の診断薬。
【請求項52】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドと被験試料とを接触させることを特徴とする、該ポリペプチドの有するβ1,3-N−アセチルグルコサミン転移酵素活性を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項53】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する細胞と被験試料とを接触させ、ポリ−N−アセチルラクトサミン糖鎖を認識する抗体またはレクチンを用い、ポリ−N−アセチルラクトサミン糖鎖含量を測定することを特徴とする、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項54】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する細胞と被験試料とを接触させ、請求項47記載の抗体を用い、該ポリペプチド含量を測定することを特徴とする、該ポリぺプチドをコードする遺伝子の発現を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項55】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする遺伝子の転写を司るプロモーターDNA。
【請求項56】
プロモーターDNAが、白血球細胞、小腸細胞、大腸細胞、膵臓細胞、胃細胞、大腸癌細胞、膵癌細胞および胃癌細胞から選ばれる細胞で機能しているプロモーターである、請求項55記載のプロモーターDNA。
【請求項57】
プロモーターDNAが、ヒトまたはマウス由来のプロモーターDNAである、請求項55または56記載のプロモーターDNA。
【請求項58】
請求項55〜57のいずれか1項に記載のプロモーターDNAおよび該プロモーターDNAの下流に連結させたレポーター遺伝子を含有するプラスミドを用いて動物細胞を形質転換し、該形質転換体と被検試料とを接触させ、該レポーター遺伝子の翻訳産物の含量を測定することを特徴とする、該プロモーターによる転写の効率を変動させる化合物のスクリーニング法。
【請求項59】
レポーター遺伝子が、クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ遺伝子、β−ガラクトシダーゼ遺伝子、β-ラクタマーゼ遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子およびグリーン・フルオレッセント・プロテイン遺伝子より選ばれる遺伝子である、請求項58記載のスクリーニング法。
【請求項60】
請求項52〜54、58および59のいずれか1項に記載のスクリーニング法により得られる化合物。
【請求項61】
請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするDNAを欠損または変異させたノックアウト非ヒト動物。
【請求項62】
ノックアウト非ヒト動物がマウスである、請求項61記載のノックアウト非ヒト動物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−154857(P2010−154857A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4295(P2010−4295)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【分割の表示】特願2001−506840(P2001−506840)の分割
【原出願日】平成12年6月29日(2000.6.29)
【出願人】(000001029)協和発酵キリン株式会社 (276)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【分割の表示】特願2001−506840(P2001−506840)の分割
【原出願日】平成12年6月29日(2000.6.29)
【出願人】(000001029)協和発酵キリン株式会社 (276)
【Fターム(参考)】
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