説明

材料を損傷から保護するためのポリマー類

組成物と、その組成物を植物及び/又はその他の材料に塗布する方法との、ある具体的な実施の形態を開示する。ある具体的な実施の形態は、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含むポリマーを含有する粒子である分散物を含む水滴を含有する組成物を提示する。このポリマーは重合及び/又は共重合により生成可能である。この組成物を材料の表面の少なくとも一部に塗布すると、材料への損傷を少なくすることができる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互引用文献】
【0001】
本出願は、係属中の、2002年10月3日出願、米国仮出願(U.S. Provisional Application)番号第60/415461号、標題“Advanced Frost Freeze and Growth Enhancer Compositions”、及び、係属中の、2003年5月23日出願、米国特許出願番号第10/275978号、標題“Cross-linked Polymerlic Nanoparticles and Metal Nanoparticles Derived Therefrom”に対して優先権を主張するものである。米国特許出願番号第10/275978号は、2001年5月28日出願、PCT国際公開番号第PCT/CA01/00757号である国際出願に対して優先権を主張するものであり、また当該出願である。PCT国際公開番号第PCT/CA01/00757号は、2000年5月26日出願、カナダ国出願番号第2309575号に対して優先権を主張するものである。いずれの出願もその内容を全て本件に引用して援用する。
【発明の開示】
【詳細な説明】
【0002】
本請求及びそれらの様々な潜在的な実施の形態は、以下の詳細な記述及び添付の図を参照することによってより容易に理解されよう。
【0003】
組成物と、その組成物を材料に塗布する方法との、ある具体的な実施の形態を開示する。ある具体的な実施の形態は、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含むポリマーを含む粒子である分散物を含む水滴を含む組成物を提示する。このポリマーは、約40度F(約4.4℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することができる。このポリマーは重合及び/又は共重合により生成可能である。この組成物を材料の表面の少なくとも一部に塗布すると、材料への損傷を少なくでき、及び/又は、著しい氷の生成、霜害、及び/又は凍結による損傷が材料に生じる限界温度を効果的に下げることができる。
【0004】
ある具体的な実施の形態は、植物材料を覆うコーティングとなる、特別な配合のポリマー及び/又は共重合体混合物の水溶液を噴霧塗布することにより、植物(例えば、作物、穀物、たばこ、樹木、堅果、花、野菜、果実、液果、及び/又は農産物、等)、及び/又はそれらの一部のいずれか(すなわち“植物材料”、例えば、種子、苗、萌芽、若枝、地下部、樹皮、枝、茎、芽、葉、花、果実、及び/又は植物の他の部分)を損傷から保護するために有用である。
【0005】
このコーティングは、無毒で、及び/又は、植物への及び/又は植物からの酸素及び/又は二酸化炭素などの気体は透過させるが、植物の冷え、乾燥及び/又はしおれの原因となる、植物からの水の蒸発は制限することができる。このポリマー(プラスティック)コーティングは、水の凝固点又はその僅かに上で発熱性相変化を起こし、植物の被覆部分に熱を与えることができる。
【0006】
このポリマー類は水に可溶及び/又は分散可能であり、及び/又は、その水分散液は比較的低い粘度を持つもので、一般的な市販の噴霧装置で容易に噴霧することができる。
【0007】
いかなる特定の理論によって拘束されるものではないが、ある具体的な実施の形態におけるポリマー類及び/又は共重合体類は、約40〜約20度F(約4.4〜約−6.7℃)の範囲内及び/又は範囲に亘って(その間の全ての値、例えば、約37.78、34、33.54、32.8、32.48、32.2、31.99、31.5、30、28.1、26.5、25、21.23度F(約3.21、1、0.86、0.44、0.27、0.11、−0.01、−0.28、−1.1、−2.17、−3.06、−3.9、−6.0℃)などを含む。またその間の全てのサブレンジ、例えば、約35〜約25度F(約1.67〜約−3.89℃)、約32〜約33度F(約0〜約0.56℃)などを含む)相変化を示すため、この温度範囲に亘って熱が放出されると考えられる。
【0008】
このような具体的なポリマー類及び/又は共重合体類から放出される熱の大部分は植物体に移行し、これにより凍結から守ることができる。またこのコーティング層は植物を覆って、移行した熱をより効果的に植物内に保つことができる。
【0009】
更に、ある具体的な組成物は、植物にこの組成物を塗布した後に植物表面に凝縮及び/又は集まる水の凝固点を下げる能力を持つと考えられる。
【0010】
そのような効果の実際の仕組みにかかわらず、ある具体的な組成物は、この組成物で植物表面の少なくとも一部を被覆するように塗布できる。この組成物の塗布は、特定の植物の種類や植物の特定の成長段階、あるいは植物の特定の部位のいずれにも限られることはない。つまり、ある具体的な組成物は、霜及び/又は凍結からの保護が望ましいと考えられる全ての植物、その全ての成長段階、及びそのあらゆる部分に塗布可能である。このような植物としては、例えば、果実、野菜、草、乾草など、人及び/又は動物による消費を目的とする全ての一般的な農作物、あるいはその他の目的で生育させる植物、例えば、観賞用(花及び灌木など)、植林開発、浸食保護、様々な工業的応用など(但し、これらの限定されない)が挙げられる。
【0011】
ある具体的な組成物は、幼若な植物、例えば、萌芽、苗など、また更により成熟した植物、例えば、芽を出したもの、結実したもの、葉を茂らせたものなどにも塗布できる。
【0012】
更にある具体的な組成物は、成長中の植物への塗布に限られない。つまり、ある具体的な組成物は、土壌からは切り離されたが、まだ霜及び/又は凍結による傷害を受けるおそれのある環境条件にある植物又はその全ての部分に塗布することができる。
【0013】
ある具体的な組成物は、植物表面の少なくとも一部をこの組成物で覆うことのできるものであればどのような手法で植物に塗布しても良い。つまり、どのような特定の塗布法にも限定されない。このため、植物に、液体、半液体、ゲル、固体などを接触させるために用いられるあらゆる一般的方法が使用できる。例えば、ある具体的な組成物は、例えばノズル又は散水装置を用いる噴霧により、散布、ダウジング(水浴:dousing)、ソーキング(浸漬:soaking)、またあらゆる一般的な方法及び装置を用いて塗布可能である。
【0014】
ある具体的な組成物は水溶液の形で塗布できる。例えば水和したポリマーゲルの場合、水和ポリマーゲル水溶液を塗布する。
【0015】
ある具体的な組成物は、ポリマーで覆われた水滴(例えば、マイクロカプセル)の形で塗布することもできる。水滴(water droplet)を覆うポリマーは水和したポリマーゲルでも良い。このような被覆水滴は、水滴をポリマーの層で覆う、マイクロカプセル化法などの通常の方法で形成することができる。マイクロカプセル化は、一般にミクロンサイズの、液体、固体、半固体などの粒子上に薄い被膜を形成する手法である。被覆水滴の生成に用いられるマイクロカプセル化法は、噴霧スプレーガン又は超音波ノズルを用いて水滴のミストを生成する工程と、次に、この水滴の流れと、水和ゲル溶液の液滴の直交する流れとを交差させる工程とを含むことができる。
【0016】
ポリマーで覆われた水滴を形成する他の方法は、例えば、水と、水和ゲルの非水溶液(例えば、懸濁液)との懸濁液を生成する工程と、次に、細いノズルを通してこの懸濁液を噴霧する工程とを含むことができる。水と混和しない揮発性の極性液体中の水和ゲル溶液(又は懸濁液)に水を加えると、この液体はミセル構造を持った懸濁液となる。この方法に有用な極性液体としては、例えば、アセトニトリル、1−ヘキサノール、イソプロピルエーテル、等が挙げられる。極性液体は噴霧すると蒸発する。
【0017】
コーティング層を塗布する前に、ポリマーで被覆すべき水滴の大きさを約0.1〜約1.0mmの範囲(この間の全ての値と、この間の全てのサブレンジ、例えば約0.3〜約0.95mmを含む)とする。水滴を覆うポリマー層の厚さは約100〜約500μmの範囲(この間の全ての値と、この間の全てのサブレンジ、例えば約300〜約500μmを含む)である。
【0018】
被覆水滴を植物に塗布する場合、まず被覆水滴を塗布し、次にポリマーの水溶液を塗布する。しかし、この順序は逆でも良い。被覆水滴とポリマー類の水溶液とを繰り返し塗布することで複数の層が得られる。被覆水滴の形で組成物を塗布すると、植物に水溶液だけを塗布した場合より効果的により大量の水(または貯留水)で植物を覆うことができる。更に、ある科学的モデルにおいては、ゲルが脆くなり、及び/又は、広い温度範囲に亘るその好ましい凍結の挙動が失われるため、水和ポリマーゲルに過剰な水を含ませることは好ましくない。このため、追加の水を水滴で与えるならば、その効果を著しく損なうほどに水和したポリマーの使用が避けられる。いかなる特定の作用理論に拘束するものではないが、ポリマーコーティング層中に閉じ込められた水の水素結合が、封入された水滴を安定化して水の蒸発を遅らせ、及び/又は、使用の数日間に亘ってコーティングの構造完全性を保つと考えられる。水滴の被覆に用いる具体的なポリマー類としては、以下に述べるポリアクリル酸及びポリアミノ酸ゲル類が挙げられる。
【0019】
ある具体的な組成物は、泡の形で塗布することもできる。泡として塗布する場合、ポリマーは、気泡を閉じ込めて安定な泡を形成するために用いられる。ポリマーの内側と外側の表面は水素結合の形成により架橋し、泡に構造完全性を与えると考えられる。この泡はどのような通常の手段でも生成でき、例えば、ポリマーゲルの溶液中で調整された大きさの気泡を発生させ、ゲルで覆われた気泡の安定な懸濁液としても良い。このようにして生成した泡は、噴霧など、前述のいずれの方法でも塗布できる。この泡は、ポリマーに閉じ込められた気泡の大きさ、及び/又はゲルの含水率に応じて、ほぼ透明又は反射性とすることができる。ゲルの含水率は約50〜約90%の範囲(その間の全ての値と全てのサブレンジを含む)とすることができる。泡中の気泡の平均粒径は約10〜約100μmの範囲である。このような気泡を含む泡は、入射する可視放射の約3%を反射し、ポリマーゲルの含水率は約70重量%であり、乾燥ポリマーの屈折率は約1.50である。ある具体的なポリマー類では、乾燥ポリマーの屈折率は望ましくは約1.40〜約1.60の範囲である。
【0020】
ある具体的な泡は、水溶液と被覆水滴と共に用いて組成物とすることができる。このように、例えば、植物表面に最初に被覆水滴の層を、次に水溶液の層を、次に泡の層を塗布しても良い。この順序は単に例であって別の順序も使用でき、またこのようにして複数の層を生成することを理解されたい。
【0021】
ある具体的な組成物は、植物表面の少なくとも一部に塗布すると、ポリマー類に結びついていた水分子の蒸発による脱水のために次第に効力が失われるまでの数日間、霜に対する保護物となる。水分子が蒸発によって失われても、ある具体的なポリマー類は、その構造を再構成することでその被覆としての完全性を保つことができると考えられる。このように、ある具体的なポリマー類は、凍結状態となった際に熱を放出するその能力を潜在的に次第に失っても、植物を覆う保護物としてあり続けることができる。更に、ある具体的なポリマー類は、再加湿されると、例えば、湿潤状態、特に雨に曝され、あるいは植物が灌水されると、凍結状態となった際に熱を放出するその能力を取り戻すことができる。
【0022】
ある具体的な組成物には、組成物の植物表面への接着性を高める、及び/又は、植物表面により薄く、及び/又は、均一なコーティングを形成する能力を向上するポリマー成分を加えても良い。このようにして、ある具体的な組成物を、最良の霜及び/又は凍結に対する保護物とする。ある具体的な組成物では、ポリマーとそれに伴う水とを、被覆すべき植物体の約0.5〜約3重量%の被覆となるような量で植物に塗布する。ある具体的な塗布においては、ゲル材料は、コーティングの約30重量%を占める。このようにするとゲル材料は被覆すべき植物体の約0.15〜約0.9重量%となる。コーティングが植物体の1重量%となるようにコーティングを塗布した場合、ゲル材料は植物体の0.3重量%となる。
【0023】
好ましい重量比は、ある具体的な組成物が約200〜約1,000μmの範囲(その間の全ての値とサブレンジを含む)の厚さを持つコーティングを形成する場合に得られる。この重量及び厚さの範囲はあくまで一例である。このように植物体の重さに対してより大きな重量のコーティング材料を塗布し、コーティングをより厚くすると、霜及び/又は凍結に対してより強力な保護物となる。例えば、植物体に対して2%程度に塗布したコーティングでは、1%程度に塗布したコーティングの約2倍量の熱を放出する。このようにコーティングの量を多くすると、より多くの熱を放出し、またより強力な保護物となる。例えば長期に亘って凍結状態が続くと予想される場合や周囲空気のより広い温度範囲に亘って保護が望まれる場合は、余分に保護することが望ましい。
【0024】
ある具体的な組成物には、ポリマーの他にも、人に対して無毒、生分解性、水溶性、水不溶性などであるその他の成分を加えても良い。このような成分としては、例えば、微量栄養素、多量栄養素、農薬、殺虫剤、除草剤、殺そ剤、殺真菌剤、殺生物剤、植物成長調節剤、肥料、微生物、土壌添加剤、接着促進剤、界面活性剤、凍結点調節剤、などの1つ又はそれ以上の成分が挙げられる。このように、ある具体的な組成物には、植物の処理に通常用いられる殆ど全ての追加成分を加えることができる。このような追加成分としては、人に対して無毒、生分解性、水溶性、水不溶性などの追加成分が挙げられる。更に、この組成物は、肥料、土壌改良材など、土壌の処理に用いられる成分を含んでも良い。このように、ある具体的な組成物は、分散、溶解、又はその他の方法でこの組成物中に加えられたこのような追加成分、あるいはこのような組成物の全ての明瞭な相又は部分に対するキャリヤとして作用することができる。
【0025】
更にある具体的な組成物は、これらの組成物の広い凍結範囲に全く悪影響を与えることなく、コーティング自体の性質を向上させ及び/又は変えるような他の添加剤を加えても良い。このような添加剤は、人に対して無毒、生分解性、水溶性、水不溶性などのものである。例えば、ある具体的な組成物に凍結点調節剤、望ましくは凍結点降下剤を加えて、この組成物の凍結温度を更に下げても良い。このような凍結点降下剤としては、例えば、モノヒドロキシアルコール類、短鎖ジヒドロキシ及びポリヒドロキシアルコール類、特にエチレングリコール及びプロピレングリコール、またポリアルキレングリコール類、特にポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが挙げられる。
【0026】
ある具体的な組成物には、非イオン、カチオン、アニオン、及び両性界面活性剤などの、人に対して無毒、生分解性、水溶性、水不溶性などである界面活性剤(当該技術において展着剤、塗膜伸展剤、及び/又は湿潤剤としても知られる)を加えても良い。イオン界面活性剤は、例えばある具体的な組成物に加えると、植物表面に塗布した場合にポリマー類の架橋を促進してコーティング層をより安定化する。一方、非イオン界面活性剤は、ある具体的な組成物に加えると、ポリマーの凝集を防いでコーティング層をより均一にする。ポリヒドロキシアルコール類は、水和ゲル粒子の表面エネルギーを下げるために、ある具体的なポリマーゲル類の水溶液に加えられる。使用できるポリヒドロキシアルコール類の例としては、例えば、短鎖ジヒドロキシ及びポリヒドロキシアルコール類、例えば、特にエチレングリコール及びプロピレングリコール、またポリアルキレングリコール類、特にポリエチレングリコール類及びポリプロピレングリコールが挙げられる。このようにして水和ゲル粒子の表面エネルギーを下げて、表面を濡らし、及び/又は覆い易くすることができる。
【0027】
ある具体的な組成物に加えられた成分を、雨、露、及び/又は灌水によって除去されにくくするためにも界面活性剤が用いられる。アニオン界面活性剤は、このような添加剤が植物の上皮から容易に吸収されないよう守る働きがあるため、植物の外側面に添加剤を残留させたい場合に用いられる。一方、非イオン界面活性剤は、植物の上皮を通してこのような添加剤を多く移動させたい場合に有用であるため、浸透除草剤、栄養剤などと共に使用できる。
【0028】
ある具体的な組成物にはまた、組成物又は組成物中の全ての成分の植物表面への接着性を向上させるような、1つ又はそれ以上の物質を加えても良い。このような接着促進物質は、当該技術において“粘着剤”として知られており、人に対して無害、生分解性、水溶性、水不溶性などのものである。粘着剤は、例えば、微粉化した固体や、他の水溶性又は水不溶性材料の植物表面への接着性を向上することができる。このように粘着剤は、植物表面のコーティングとした植物処理材料の、時間、風、水、機械的又は化学的作用に対する耐性を向上する。例えば、粘着剤は、ある具体的な組成物に加えた殺虫剤の接着性を良くして、降雨、大量の露、又は灌水によって洗い流されにくくし、また殺虫剤が風や葉擦れにより失われるのを防ぐ。粘着剤は、ある具体的な組成物に加えた場合に、その中のポリマー成分の効果によってこのような組成物中に本来備わっている接着性を向上するものであることは理解されたい。
【0029】
ある具体的な組成物は、約35度F(約1.7℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出するポリマー類を含むことができる。約35度F(約1.7℃)で始まる周囲温度の範囲に亘って熱を放出するポリマーの一例は、加水分解したポリアクリロニトリルである。水酸化ナトリウム水溶液などの強塩基によってポリアクリロニトリルを加水分解すると、アクリルアミドとアクリル酸との共重合体が生成すると考えられる。この共重合体は、水素結合によって互いに保持されていると考えられる、水溶性で、架橋していないポリアクリルアミド−アクリル酸ゲルである。ポリマーゲルは、ポリマー鎖を取り囲む水和殻(hydration shell)を持ち、この水和殻がポリマーを水溶液中に保っていると考えられる。水溶液のpH範囲が僅かに酸性にあるとポリマーを水溶液中に保ち易い。ポリマーを溶液中に保つため、水溶液のpHを約5〜約7に保つ。こうして生成したポリアクリルアミド−アクリル酸ゲルを水和して、含水率を約70〜約90重量%の範囲とすることができる。先に述べたように、含水率の高過ぎるゲルは脆くなり、及び/又は、広い温度範囲に亘って起こる好ましい凍結挙動を失う。
【0030】
ある具体的なポリマー類は、殆ど架橋していないもの、架橋の量が比較的少ないもの、高度に架橋したもの、及び/又は殆ど架橋したものとすることができる。ある具体的なポリマー類は、幅広い凝固点転移を示すことができる。
【0031】
次の米国特許はその内容を全て本件に引用して援用する。米国特許第2,579,451号(Polson)、米国特許第2,812,317号(Barrett)、米国特許第2,861,059号(Mowry)、米国特許第3,200,102号(Kleiner)、米国特許第3,563,461号(Cole)、米国特許第3,584,412号(Palmer)、米国特許第3,615,972号(Morehouse)、米国特許第3,709,842号(Stoy)、米国特許第3,864,323号(Stoy)、米国3,897,382号(Stoy)、米国特許第4,161,084号(Arny)、米国特許第4,183,884号(Wichterle)、米国特許第4,352,458号(Masel)、米国特許第4,363,760号(Cioca)、米国特許第4,419,288号(Cioca)、米国特許第4,963,656号(Mitani)、米国特許第5,052,618号(Carlon)、米国特許第5,082,177号(Hill)、米国特許第5,185,024号(Siemer)、米国特許第5,285,769号(Wojcicki)、米国特許第5,653,054号(Savignano)、米国特許第5,668,082号(Miller)、米国特許第6,057,266号(Colvin)、米国特許第6,180,562号(Blum)。
【0032】
具体的なポリマーは、例えば、フィブリン、フィブロネクチン、及び/又はエラスチンなどの繊維状タンパク質の加水分解生成物であっても良い。このような加水分解した繊維状タンパク質生成物は、エラスターゼ、ペプシン、及び/又はプロナーゼ(pronase)などの酵素を用いた酵素的加水分解や、例えば酸及びアルカリ加水分解などの非酵素的処理など、公知の方法で調製可能である。このような繊維状タンパク質の加水分解生成物は、ポリアミノ酸部分(すなわちポリペプチド)とアクリルアミド部分とを含むポリマーであると考えられる。具体的な加水分解繊維状タンパク質生成物は、ポリアミノ酸/ポリアクリルアミド共重合体である。
【0033】
使用可能なその他のポリマー類としては、例えば、デンプン、セルロース、及び/又はそれらの誘導体など(但し、これらに限定するものではない)の多糖類の部分加水分解より調製したもの、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース等のポリオール類が挙げられる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、例えば、綿のくず又は木材パルプより得た精製セルロースを水酸化ナトリウム溶液と反応させて膨潤したアルカリセルロースとし、次に、塩化メチルとプロピレンオキシドとで処理してセルロースのメチルヒドロキシプロピルエーテルを生成させて調製することができる。これらのまたその他の多糖類の部分加水分解は、例えばアルカリ又は酸加水分解などの一般的な方法で行うことができる。
【0034】
ある具体的な組成物に用いるある具体的な加水分解ポリアクリロニトリル類は、ポリアクリロニトリル類を酸及びアルカリのいずれかで加水分解し、アクリルアミド及びアクリル酸部分を含むポリマーを生成する方法など、公知の方法で調製可能である。具体的な方法は、水酸化ナトリウムの水溶液などの強塩基でポリアクリロニトリルを加水分解し、殆ど架橋しておらず水に可溶なポリアクリルアミド−アクリル酸ゲルを生成する工程を含むものである。このポリアクリルアミド−アクリル酸ゲルは、水素結合によって互いに結合していると考えられる。前述のように、アルカリ加水分解生成物は、アクリルアミド及びアクリル酸部分の両方を含むが、加水分解していないアクリロニトリル部分も少量含んで良い。
【0035】
ポリアクリロニトリルを加水分解して、アクリルアミドとアクリル酸とのランダム共重合体を生成することができる。アクリルアミドとアクリル酸との相対比は加水分解条件により大きく変えることができる。これらの組成物の調節は、いずれも市販品として入手可能なアクリル酸とアクリルアミドとを直接共重合させることで行っても良い。
【0036】
このようなポリマー及び共重合体混合物は、水中で比較的低い粘度を持つ、及び/又は水溶液として比較的噴霧し易い、内部で架橋した粒子の分散物として供給可能である。このようなポリマー類は、オカラハン(O'Callaghan)らにより述べられた方法(その内容を全て本件に引用して援用する、“Journal of Polymer Science A, vol. 33, page 1849, 1995”)で調製可能である。生成した粒子はいずれも内部で架橋している。この粒子はいずれも殆ど固体(solid)、つまり中空ではなく、また液体で囲まれていることもない。この粒子はいずれも約50万〜約5,000万(この間の全ての値と全てのサブレンジを含む)の分子量を持つことができる。各粒子はナノ粒子である。本件で用いるナノ粒子とは、平均外径が約2〜約1,000nm(この間の全ての値、例えば、約11、20、30、41、48、101、198、235、250、301.4、375、450、502、625、761.5、850、999nmなど、及び、この間の全てのサブレンジ、例えば、約2〜約200nm、約200nm以下、約199〜約500nm、約11〜約450nm、約450nm以下、約500nm以下、約1,000nm以下などを含む)の固体粒子を意味する。図1は、本件に示す作業で生成した、内部で架橋したナノ粒子の原子間力顕微鏡写真である。このナノ粒子は、約230nmの平均粒径を持つ。
【実施例】
【0037】
<実施例1>
内部架橋ポリマー分散物の調製
界面活性剤を用いないエマルション重合法によって微小ポリマー懸濁液及び/又は分散液を調製するため、次のような操作を行った。窒素流入口の付いた冷却器と撹拌機とラバーセプタムとを取り付けた、1リットルの三つ口丸底フラスコ(フラスコA)に、220mlの脱イオン水を入れた。このフラスコを、80℃に設定した温度コントローラの付いた水浴中に置いた。水浴のスイッチを入れ、フラスコの脱イオン水に窒素を約1.5時間バブリングさせた。水浴の温度が80℃に達したら(約1.5時間)、20mlの脱イオン水に溶解した過硫酸アンモニウム(1.0g)溶液をフラスコAに加えた。一旦、フラスコAから窒素流入口を外し、窒素気流中でモノマー混合物を調製した別のフラスコ(フラスコB)に差し込んだ。窒素を約3〜5分間、フラスコ、ポンプ、及び配管に通して空気を除いた。
【0038】
フラスコBに、180mlの水と、20gのN−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)モノマーと、3.72mlのアクリロニトリルモノマーと、0.6g(モノマー類の2.5%)の、架橋剤として作用するN,N−メチレンビスアクリルアミドモノマーとを加えてモノマー混合物とした。次に、フラスコBのモノマー混合物を、窒素雰囲気中で、ゆっくりと(6ml/分の速度で)フラスコBからフラスコAへポンプで送った。フラスコBの中身をフラスコAへ連続的に加えている間に、すぐに重合が起き、ほぼ均一な濃度のポリマーが生成した。ポリマーは、NIPAMとアクリロニトリルとの内部で架橋した共重合体であり、ポリマーは粒子の分散物として水中に存在する。モノマーを加え終えた後、フラスコAの中身を更に2時間、80℃で反応させた。フラスコA中での重合の間、反応混合物を300rpmで撹拌した。モノマー類及びその他の試薬は全て、アルドリッチ(Aldrich)、カレドン(Caledon)、又はイーストマン(Eastman)より購入したものであり、いずれも更に精製を行うことなく用いた。
【0039】
ある具体的な実施の形態では、NIPAMを、例えば、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、及び/又はスチレンなどの疎水性モノマーと共重合しても良い。ポリ(NIPAM)は31℃で可逆相転移を起こす。水溶液又は分散液中のこのポリマーを冷やすと、この温度において熱を放出する。しかし、NIPAMを疎水性モノマーと共重合させると、この相転移の起こる温度を0℃又は水の凝固点付近まで下げることができる。NIPAMと疎水性モノマーとの比を慎重に調整することで、この相転移の起こる温度を精密に調整できる。更に、1種類以上の疎水性モノマー類の量を変えた1種類以上の共重合体の混合物を生成することによって相転移の範囲を広くし、0℃又はその付近の広い温度範囲に亘って熱を放出することができる。こうして、水の凝固点及びその上下での植物又は作物の霜に対する範囲の広い防護物が得られる。
【0040】
更に、それぞれ異なる温度範囲に亘って熱を放出する、複数のポリマー類及び/又は共重合体類が製造可能である。例えば、第1の共重合体は、約40度〜約32度F(約4.4〜約0℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することができる。第2の共重合体は、約34度〜約25度F(約1.1〜約−4.0℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することができる。追加の共重合体は、要求に応じて様々な対象の温度範囲でそれぞれ熱発生効果を持つよう、水溶液として調製して植物に塗布することができる。このように、あるポリマー類及び/又は共重合体類を、軽度又は短期間の凍結に対する保護物とし、別のポリマー類及び/又は共重合体を、より重度の又はより長期に亘る凍結に対する保護物とする、などとすることができる。同様に、所望に応じてあるポリマー類及び/又は共重合体を選定し、製造し、及び/又は塗布して、様々な絶縁性、様々な蒸発減性、及び/又は、様々な物質移動性とすることができる。
【0041】
前述のように、疎水性モノマーの相対量を変えて、共重合体が相転移を起こして熱を放出する温度を変える。ある具体的な実施の形態では、混合物中の共重合体類が異なる量の特定の疎水性モノマーを含むようにして、様々な量の共重合体を含む混合物を生成することができる。例えば、疎水性モノマーを共重合体の約1〜約50%(この間の全てのサブレンジを含む。例えば、混合物中に使用される共重合体の約10〜約40%、約20〜約39.9%、及び/又は約20.1〜約30.2%)とすることができる。
【0042】
本件では2つの特定の例について述べているが、ポリマー類のその他の組み合わせも可能であり、これらも添付の請求項の範囲に含まれるものとする。更に疎水性モノマー類のその他の比も可能であり、これらも添付の請求項の範囲に含まれるものとする。場合により、分子量が多少大きく、架橋していない水溶性のポリマー類を加えて、コーティングの植物表面への接着性を良くすることが望ましい。
【0043】
<実施例2>
アクリル酸メチルとN−イソプロピルアクリルアミドとの共重合体の調製
5個の、20mlのねじ込み口金の付いたパイレックス(登録商標)製バイアル中、室温(25℃)で、水溶液(又はエマルション)中において重合させることにより、アクリル酸メチル(MA)とN−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)との共重合体を生成した。2mgのラウリン酸ナトリウムを含む10mlの水を入れたバイアルに、NIPAM (イーストマン製)とMA(BDH製)とを表1に示す重量比で加えた。次に各バイアルをアルゴンでフラッシュした後、5mgの過硫酸アンモニウム(アルドリッチ製)と、5mgの重亜硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)との水溶液(水10mlを使用)を加えた。更にアルゴンでフラッシュ後、各バイアルを密閉して25℃で一晩(14時間)置いた。
【0044】
重合の完了は、全てのバイアルで臭い(MA)が全くなく、またMAの含有率の最も高い2つのバイアルでのエマルションの凝集より確認した。室温より高い温度に暖めると、全てのバイアルで凝集したエマルション粒子の存在が認められ、−10℃まで冷却すると再び溶解した。
【0045】
表1に示すように、温度が上がるにつれて共重合体類は温度範囲に亘って再び沈殿した。
【0046】
【表1】

【0047】
NIPAMに対するMAの割合を表1に示した。更に、沈殿が初めて認められた上昇温度(℃)を“曇り点”として示した。また、少量(1mg)の試料の溶液を示差走査熱量測定法(DSC)で分析して、表に示すような発熱の開始及び終了する降下周囲温度をそれぞれ求めた。
【0048】
図2は、DSC装置で求めた、NIPAMにおける熱流対温度をプロットしたものである。図3は、DSC装置で求めた、20%MA/80%NIPAMにおける熱流対温度をプロットしたものである。図4は、DSC装置で求めた、30%MA/70%NIPAMにおける熱流対温度をプロットしたものである。図2及び図3はいずれも、発熱がそれぞれ31℃及び27℃で始まり0℃付近で終わることを示しているが、図4のポリマー類はどの温度でも発熱を示さなかった。
【0049】
この実施例で用いた重合法では、各試料における共重合体組成の範囲は比較的広くなる。しかし実施例1に示した重合法を用いると、分散が狭く、0℃により近くなるため、この用途により有用となる。
【0050】
異なるモノマー類をNIPAMと共重合体させると、発熱範囲を大きく動かし、ピーク発熱温度を大きく下げることができる。例えば、異なるモノマー類、すなわち、水に加えた23%のアクリロニトリルと87%のNIPAMとを用いた同様な実験では、より低い温度(約−12.5℃)で、またより狭い温度範囲(約−14〜約−17.5℃)に亘って発熱が起きた。図5は、DSC装置より求めた、23%アクリロニトリル/87%NIPAMにおける熱流対温度をプロットしたものである。
【0051】
これらのデータより、(a)例えば、NIPAM、アクリル酸、メタクリルアミド、及び/又はアクリルアミドなどの親水性モノマー類を、例えば、MA、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、及び/又はアクリロニトリルなどの疎水性モノマー類と共重合させると、沈殿温度を0℃付近とすることができ、(b)このようなポリマー類を噴霧剤に配合すると、傷つき易い植物を霜から防護するために有用である、と結論できる。
【0052】
更に、追加のポリマー類も用いることができる。例えば、ポリマーは、疎水性置換基(例えば、メチル)と親水性置換基(例えば、アルコール)とを持つ1種類のモノマー(例えば、ビニル−メチルアルコール)から生成したホモポリマーであっても良い。
【0053】
図6は、具体的な方法6000に関する簡略化した流れ図である。作業6100では、疎水性モノマー及び/又は置換基を選び、また親水性モノマー及び/又は置換基を選ぶことができる。作業6200では、モノマー類及び/又は置換基類を、重合、共重合、及び/又は少なくとも部分的に架橋することができる。作業6300では、ポリマー粒子及び/又はナノ粒子の水溶液を生成することができる。
【0054】
作業6400では、所望の添加剤を水溶液に加えることができる。所望の添加剤としては、例えば、微量栄養素、多量栄養素、農薬、殺虫剤、除草剤、殺そ剤、殺真菌剤、殺生物剤、植物成長調節剤、肥料、微生物、土壌添加剤、接着促進剤、界面活性剤、凍結点調節剤、熱放出物質、水和ポリマーゲル類、水和ポリマーゲルを含む泡、などの1つまたはそれ以上が挙げられる。水和ポリマーゲル類は、加水分解したポリアクリロニトリル、架橋していない加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解した繊維状タンパク質、アミノ酸及びアクリルアミド部分を含む加水分解繊維状タンパク質、及び/又は、加水分解フィブロネクチン、加水分解フィブリン、及び加水分解エラスチンより選ばれる、加水分解繊維状タンパク質などの、いずれも含むことができる。あるいは、このような添加剤を、溶液を塗布する前、塗布の間、及び/又は塗布後に、植物に塗布しても良い。
【0055】
作業6500では、溶液(溶液と別に塗布する場合は、及び/又は添加剤)を、例えば、植物の一部、航空機、道路及び線路、歩道などの1つまたはそれ以上の所望の表面に噴霧し、あるいは別の方法で向けることができる。この溶液(及び/又は添加剤)は、ポリマー粒子の分散物を含む水滴、及び/又は、水和ポリマーゲルなどのポリマーで覆った水滴を含むことができる。この溶液(及び/又は添加剤)は、約10〜約100μmの範囲の直径を持つ気泡を含む泡として製造できる。作業6600では、表面の少なくとも一部をこの溶液(及び/又は添加剤)で覆うことができる。溶液(及び/又は添加剤)を塗布した後、乾燥、硬化(cure,harden)、固化、粘稠化、泡化、重合などを行っても良い。
【0056】
作業6700では、塗布した材料(例えば、溶液、添加剤、等)を、悪条件、例えば、降下する周囲温度、霜、凍結、露、干魃、低湿度、高湿度、及び/又は、高温などに曝すことができる。作業6800では、ポリマー粒子及び/又は塗布した材料は、被覆表面への、及び/又は被覆表面からの、熱を放出し、氷の生成を予防し、絶縁物となり、衝撃防護物となり、蒸発減を少なくし、蒸散させ、蒸散を制限し、物質移動を制限し、及び/又は、病気及び/又は有害生物を、遮断し、及び/又は、これらに対して耐性とし、及び/又は撃退することができる。このように、塗布した材料は、氷の生成、及び/又は、霜、凍結、乾燥、しおれ、運搬、衝撃、押し傷、擦り傷、振動、早期成熟、腐れ、病気、及び/又は、有害生物などによる損傷から、被覆表面、及び/又は、その一部を保護することができる。
【0057】
先に挙げたある具体的な実施の形態の詳細な記述及び図面を読むことにより、当業者には更にその他の実施の形態も容易に明らかとなろう。数多くの変更、変形、及び追加の実施の形態が可能であり、従ってこのような変更、変形、及び実施の形態も全て添付の請求項の意図及び範囲内にあるものと見なされることは理解すべきである。例えば、本出願のあらゆる部分(例えば、標題、分野、背景、概略、要約、図面、等)の内容にかかわらず、それとは異なることが明記されない限り、特定の記述され又は図示された作業又は要素、このような作業の特定の手順、又はこのような要素の特定の相互関係は、いずれも無条件に本出願の請求項のいずれかに含まれる。更に、いずれの作業も繰り返すことができ、いずれの作業も多数の実体により実行でき、及び/又は、いずれの要素も再現できる。更に、作業又は要素のいずれかを省き、作業の手順を変え、及び/又は、要素の相互関係を変えることができる。従って、記述及び図面は本質的に説明のためのものであって、制限するものではない。更に、本件に何らかの数又は範囲が示されている場合、別に明示のない限りこの数又は範囲は近似値である。本件に何らかの範囲が示されている場合、別に明示のない限りこの範囲はその中の全ての値とその中の全てのサブレンジを含む。本件に引用して援用する全ての材料(例えば、米国特許、米国特許出願、書籍、論文、等)の情報はいずれも、これらの情報と本件に示した他の記述及び図面との間に矛盾が生じない場合に限り引用して援用する。矛盾が生じた場合は、引用して援用するこれらの材料のこのような矛盾する情報はいずれも特に本件に引用して援用しない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】内部で架橋したナノ粒子の原子間力顕微鏡画像の写真である。
【図2】NIPAMにおける熱流対温度の示差走査熱量測定法(DSC)プロットである。
【図3】20%MA/80%NIPAMにおける熱流対温度のDSCプロットである。
【図4】30%MA/70%NIPAMにおける熱流対温度のDSCプロットである。
【図5】23%アクリロニトリル/77%NIPAMにおける熱流対温度のDSCプロットである。
【図6】具体的な方法6000に関する簡略化した流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業を含む方法であって、
水と、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含むポリマーを含む固体粒子である分散物と、を含む溶液を製造する工程と、
植物の表面の少なくとも一部に前記溶液を被覆する工程と、
を含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子を重合可能なモノマーから生成する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子を重合可能な水溶性モノマーから生成する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子を重合可能な疎水性モノマーから生成する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子を重合可能な親水性モノマーから生成する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1種類の疎水性モノマーを重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1種類の親水性モノマーを重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1種類の水溶性モノマーを重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1種類の水溶性モノマーを疎水性モノマーと共に重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1種類の親水性モノマーを疎水性モノマーと共に重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、
アクリル酸とアクリルアミドとを重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、
メタクリルアミドを重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、
NIPAM(N−イソプロピルアクリルアミド)を重合する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
NIPAM(N−イソプロピルアクリルアミド)を疎水性モノマーと共に重合して粒子を生成する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子はナノ粒子であることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは約50万〜約5,000万の分子量を持つことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約2〜約1,000nmの平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約200〜約500nmの平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約2〜約200nmの平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約1,000nm以下の平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約500nm以下の平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は約200nm以下の平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは内部で架橋した共重合体を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは内部で架橋したポリマーを含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは内部で架橋したポリマーと内部で架橋していないポリマーとの混合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは架橋していない共重合体を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは架橋していないポリマーを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれはポリNIPAMを含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子はポリNIPAM共重合体類を含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、少なくとも約40〜約20度F(約4.4〜約−6.7℃)の降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、少なくとも約35〜約25度F(約1.7〜約−4.0℃)の降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、少なくとも約34〜約30度F(約1.1〜約−1.1℃)の降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、少なくとも約33〜約31度F(約0.56〜約−0.56℃)の降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約40度F(約4.4℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約36度F(約2.2℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約34度F(約1.1℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約32度F(約0℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約30度F(約−1.1℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約28度F(約−2.2℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項1に記載の方法であって、
前記粒子は、約26度F(約−3.3℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液は、微量栄養素、多量栄養素、農薬、殺虫剤、除草剤、殺そ剤、殺真菌剤、殺生物剤、植物成長調節剤、肥料、微生物、土壌添加剤、接着促進剤、界面活性剤、及び凍結点調節剤より選ばれる、1つ又はそれ以上の成分を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液を植物の表面に向けて噴霧する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項43】
請求項1に記載の方法であって、
水和したポリマーゲルの溶液を含む組成物を用いて植物の少なくとも一部を被覆する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項1に記載の方法であって、
水和ポリマーゲルを含む泡を含む組成物を用いて植物の少なくとも一部を被覆する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項1に記載の方法であって、
約10〜約100μmの範囲の直径を持つ気泡を含む泡を用いて植物の少なくとも一部を被覆する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項46】
請求項1に記載の方法であって、
水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項47】
請求項1に記載の方法であって、
約35度F(約1.7℃)で始まる降下周囲温度の範囲に亘って熱を放出する組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項1に記載の方法であって、
加水分解したポリマーを含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項1に記載の方法であって、
加水分解したポリアクリロニトリルを含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項1に記載の方法であって、
アクリル酸及びアクリルアミド部分を含む加水分解したポリアクリロニトリルを含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項51】
請求項1に記載の方法であって、
架橋していない加水分解したポリアクリロニトリルを含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項1に記載の方法であって、
加水分解した繊維状タンパク質を含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項1に記載の方法であって、
アミノ酸及びアクリルアミド部分を含む加水分解した繊維状タンパク質を含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項1に記載の方法であって、
加水分解したフィブロネクチン、加水分解したフィブリン、及び加水分解したエラスチンより選ばれる、加水分解した繊維状タンパク質を含む水和ポリマーゲルで覆った水滴を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項55】
請求項1に記載の方法であって、
微量栄養素、多量栄養素、農薬、殺虫剤、除草剤、殺そ剤、殺真菌剤、殺生物剤、植物成長調節剤、肥料、微生物、土壌添加剤、接着促進剤、界面活性剤、凍結点調節剤、及び熱放出物質より選ばれる1つ又はそれ以上の成分を含む組成物を、植物の少なくとも一部に塗布する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項56】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への損傷を防止する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項57】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への損傷を、溶液を用いて防止する工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への霜害を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項60】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への干害を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項61】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への蒸発による損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項62】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への衝撃による損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項63】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への運搬による損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項64】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への病害を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項65】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への有害生物による損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項1に記載の方法であって、
植物の少なくとも一部への腐れによる損傷を少なくする工程を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項67】
複数の作業を含む方法であって、
水と、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含むポリマーを含む固体粒子である分散物と、を含む溶液を製造する工程と、
表面の少なくとも一部に前記溶液を被覆する工程と、
前記表面上での氷の生成を防止する工程と、
を含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。
【請求項68】
複数の作業を含む方法であって、
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを重合させて、約11〜約450nmの平均粒径を持つ固体ナノ粒子を生成する工程と、
水と、前記固体ナノ粒子である分散物と、を含む溶液を生成する工程と、
を含み、
前記ナノ粒子は、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含むポリマーを含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。
【請求項69】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水溶液を含むことを特徴とする組成物。
【請求項70】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水滴を含むことを特徴とする組成物。
【請求項71】
請求項70に記載の組成物であって、
共重合体は、約40度F(約4.4℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする組成物。
【請求項72】
請求項70に記載の組成物であって、
前記親水性モノマーは水溶性であることを特徴とする組成物。
【請求項73】
請求項70に記載の組成物であって、
前記親水性モノマーはNIPAMであることを特徴とする組成物。
【請求項74】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子はナノ粒子であることを特徴とする組成物。
【請求項75】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子のそれぞれは約50万〜約5,000万の分子量を持つことを特徴とする組成物。
【請求項76】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約2〜約1,000μmの平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項77】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約2〜約500μmの平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項78】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約200〜約500μmの平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項79】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約2〜約200μmの平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項80】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約1,000μm以下の平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項81】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約500μm以下の平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項82】
請求項70に記載の組成物であって、
前記粒子は約200μm以下の平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項83】
請求項70に記載の組成物であって、
前記水滴は水和したポリマーゲルで覆われていることを特徴とする組成物。
【請求項84】
請求項70に記載の組成物であって、
前記水滴は水和ポリマーゲルで覆われており、
前記水滴を植物の表面の少なくとも一部に塗布すると、約35度F(約1.7℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする組成物。
【請求項85】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水溶液を含む泡を含むことを特徴とする組成物。
【請求項86】
請求項85に記載の組成物であって、
前記泡は水和したポリマーゲルを含むことを特徴とする組成物。
【請求項87】
請求項85に記載の組成物であって、
前記泡は気泡を含むことを特徴とする組成物。
【請求項88】
請求項85に記載の組成物であって、
前記泡は約10〜約100μmの範囲の直径を持つ気泡を含むことを特徴とする組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水溶液を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、
共重合体は、約40度F(約4.4℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、
前記粒子はナノ粒子であることを特徴とする組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物であって、
前記粒子のそれぞれは約50万〜約5,000万の分子量を持つことを特徴とする組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物であって、
前記粒子は約2〜約1,000nmの平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、
前記粒子は約200nm以下の平均粒径を持つことを特徴とする組成物。
【請求項7】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水滴を含むことを特徴とする組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の組成物であって、
前記水滴は水和ポリマーゲルで覆われており、
前記水滴を植物の表面の少なくとも一部に塗布すると、約35度F(約1.7℃)で始まる降下する周囲温度の範囲に亘って熱を放出することを特徴とする組成物。
【請求項9】
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物を含有する水溶液を含む泡を含むことを特徴とする組成物。
【請求項10】
複数の作業を含む方法であって、
水と、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物と、を含む溶液を製造する工程と、
植物の表面の少なくとも一部に前記溶液を被覆する工程と、
を含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記粒子はナノ粒子であることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
前記粒子のそれぞれは約50万〜約5,000万の分子量を持つことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記粒子は約2〜約1,000nmの平均粒径を持つことを特徴とする方法。
【請求項14】
複数の作業を含む方法であって、
水と、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含む固体粒子である分散物と、を含む溶液を製造する工程と、
表面の少なくとも一部に前記溶液を被覆する工程と、
前記表面上での氷の生成を防止する工程と、
を含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。
【請求項15】
複数の作業を含む方法であって、
少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを重合させて、約11〜約450nmの平均粒径を持つ固体ナノ粒子を生成する工程と、
水と、前記固体ナノ粒子である分散物と、を含む溶液を生成する工程と、
を含み、
前記ナノ粒子は、少なくとも1つの疎水性置換基と少なくとも1つの親水性置換基とを含む、内部で架橋したポリマーを含むことを特徴とする複数の作業を含む方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【公表番号】特表2006−501824(P2006−501824A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−541659(P2004−541659)
【出願日】平成15年10月2日(2003.10.2)
【国際出願番号】PCT/US2003/031385
【国際公開番号】WO2004/030455
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(505123000)アグロシールド リミテッド ライアビリティー カンパニー (2)
【Fターム(参考)】