説明

板体の搬送方法及びその装置

【課題】 水平面内もしくは高低差を有する搬送領域内において直線状または曲線を含む任意の搬送方向へ搬送される板体を、水平状態から直立状態へ、逆に直立状態から水平状態へその姿勢を変位させ、或いは板体の表裏を反転させる板体の搬送方法及び装置を提供する。
【解決手段】 互いに一対対向して配置された搬送体とこの搬送体の搬送方向と交差する方向の端部に位置する規制体によって板体の搬送路を形成するとともに、この搬送体の一方の裏面側には、搬送路の形態に合致する案内体が設置されている。この一対の搬送体によって形成された板体の搬送路は、その始端から終端に亘る任意の搬送領域において、搬送体の搬送方向に対して任意角度ずつ回転させることにより、前記搬送路へ供給される板体の姿勢へ変位させている、この時、前記搬送体は板体の全幅に対して均等に接することなく板体の概ね中央辺りに部位に接して板体を搬送し、規制体が板体の搬送方向と交差する方向の端部の下面を支持している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板状の板体(ベニヤ単板のような薄板)を任意の姿勢へ変位させながら搬送するものである。例えば、水平状態で搬送されるベニヤ単板を直立状態へその姿勢を変位させたり、逆に直立状態で搬送されるベニヤ単板を水平状態へその姿勢を変位させたり、或いはベニヤ単板の表裏を反転させる板体の搬送方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、合板工場内においては各処理装置への搬送形態によりベニヤ単板の姿勢を変位させながら次段の処理工程へ搬送することがある。通常、原木は定尺に鋸断されてその長手方向の両端木口部をベニヤレースで支持され、長尺の刃物と刃口を原木外表面へ歩送りしてベニヤ単板が回転切削される。ベニヤ単板はその繊維方向を直交した状態で連続状で切削され、そのまま巻取りリールに巻取られて巻玉としてリーリングデッキ上に一旦貯留されるか、或いは定尺長さに切断されて一旦堆積山として堆積される。
【0003】
その後、ベニヤ単板は乾燥工程において仕上がり含水率が8〜12%となるように乾燥される。この乾燥工程に使用されるベニヤドライヤは、上下一対のチエン、金網等を無端状に掛け渡して構成したり、或いは上下一組のロールを搬送方向に多列に配置して構成される。一般的に、前者のベニヤドライヤは巻玉から巻き戻される連続状のベニヤ単板の乾燥に使用され、また後者のベニヤドライヤは2尺、3尺、4尺…等の任意の所定幅に切断された矩形状のベニヤ単板、或いは所定幅に満たない乱尺単板をその繊維方向を搬送方向と平行にした状態で搬送される。
【0004】
そして、ベニヤ単板は初期にその繊維方向を搬送方向と直交した状態で、或る間隔を置いて隣接してベルトコンベヤ上を搬送される。ベルトコンベヤの終端部には、このベルトコンベヤを形成する複数の列間隔内において、ベルトコンベヤの搬送面に対して突出、没入可能となるローラコンベヤが設置されている。ベルトコンベヤ上を或る間隔を置いて隣接して搬送されたベニヤ単板は、ベルトコンベヤの終端部において搬送面上から突出するローラコンベヤによって、ベルトコンベヤ上からローラコンベヤ上へベニヤ単板を任意枚数毎に一組として(例えば4枚一組)載せ替えられる。
【0005】
したがって、ローラコンベヤ上へ載せ替えられたベニヤ単板の繊維方向はローラコンベヤの駆動方向に対して平行状態となり、そのままベニヤドライヤ内の各搬送段へ挿入される。ベニヤドライヤは通常上下方向に複数の段数を有して構成される。そして、各搬送段の複数枚一組のベニヤ単板はベニヤドライヤの各搬送段で搬送されながら乾燥され、その終端部に至る。ベニヤドライヤの終端部において各搬送段の複数枚一組のベニヤ単板は、ローラコンベヤの各間隔内から突出・没入可能に制御されるベルトコンベヤ上へ載せ替えられる。このため、ベニヤ単板は再びその繊維方向が搬送方向と交差した状態で搬送されることになる。
【0006】
そして、乾燥後のベニヤ単板は反転装置によってその表裏を反転されながら次段工程へ搬送される。この反転装置は、例えば図1に示すような大径のドラムプーリ1に巻掛けした上下一対のベルトコンベヤ2、或いは図2に示すような上下の間隔内にそれぞれ設置された反転プーリ3に上下一対のベルトコンベヤ2を巻掛けして構成され、ベニヤ単板4はこの一対のベルトコンベヤ2の間に挟持して搬送されている。
そして、次段工程においてはベニヤ単板4の切断、矧ぎ合わせ等の処理装置が備えられ、ベニヤドライヤへのベニヤ単板4の挿入タイミングと連動して、ベニヤドライヤから排出された乾燥後のベニヤ単板4の処理が実施される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような定尺幅および/または矩形状のベニヤ単板がベニヤドライヤ内へ挿入されるタイミングのずれ、或いは乾燥途上、各搬送段における蛇行、乾燥収縮に伴う詰まり等によって搬送停止されることがある。この時、特に上述の図2に示す場合、反転折り返し途上のベニヤ単板がその挟持力が不足して自由落下することがある。また、上述の図1によれば大径のドラムプーリ1の占有空間が大きくなり、装置の大型化が問題となる。
【0008】
また、前記複数列のベルトコンベヤは各列の搬送速度を同調制御されており、ベニヤ単板は搬送方向と交差する方向に亘る複数部位を各列のベルトに支持されて搬送される。このとき、ベニヤ単板が平坦状であれば各列のベルトがベニヤ単板の複数部位に均等に当接してその姿勢を維持したまま搬送することが可能であり、前後に隣接して搬送されるベニヤ単板は一定間隔に保持されることになる。しかしながら、乾燥後のベニヤ単板に、撓み、端部の波打ち、あばれ、さらには割れ、欠け等がその性状、乾燥応力等によって生じた場合、ベニヤ単板には各列のベルト上に当接しない部位が発生する発生し、ベルトによる搬送力を得られないことになる。その結果、ベルトに当接する部位と当接しない部位には搬送力にバラツキが発生することになり、偏倚搬送の原因となって搬送姿勢が傾いたり、さらには前後に隣接する次位のベニヤ単板と衝突して詰まりの原因となる。
【0009】
また、合板工場内においてはベニヤ単板を反転させながら搬送する他、その搬送姿勢も変位させる場合がある。例えば、複数枚のベニヤ単板に接着剤を塗布して常温にて仮圧締した合板(平行合板)を横型多段プレスへ挿入したり、熱圧締後に取り出す場合においては水平状態から直立状態へ、或いは直立状態から水平状態へその姿勢を変位させることになる。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の板体(ベニヤ単板のような薄板)の搬送方法は、
互いに対向して配置された一対の搬送体によって板体を挟着して搬送する搬送路を形成し、その搬送路の始端から終端に亘る任意の搬送領域において、この一対の搬送体を搬送方向に対して任意角度ずつ回転させることにより、前記搬送路へ供給される板体をその始端位置における姿勢から終端位置における姿勢へ変位させながら搬送するとともに、前記搬送路の端には、前記板体の搬送姿勢を維持するための規制体を前記搬送体に沿って配置しており、前記板体は前記搬送体と前記規制体とによって搬送姿勢を変位しながら搬送されることを特徴とする。
【0011】
前記搬送路を形成する前記搬送体はその搬送方向に対して任意角度ずつ回転して設置されており、搬送される板体はその搬送体によって設定された傾斜状態に沿って傾きながらその姿勢を変位させている。
このとき、板体は前記搬送体によって保持されて搬送駆動されているから、板体の周縁部では重力などの外乱条件によって予定した搬送面から外れようとする力を受けることがあり、搬送中の板体の割れや切れがひどくなることがある。
この発明の搬送路の端には、板体の搬送姿勢を維持するための規制体を前記搬送体に沿って配置したから、例えば、板体の周縁が広がろうとする動きはこの規制体に沿わせることで抑制され、割れや切れがひどくなるような動きが止められるから、搬送体による板体の密着保持力が劣る状態が発生しても、板体は何のトラブルも無く正確に方向を変えながら搬送できるようになった。
【0012】
このように、搬送路の搬送面が搬送体の始端位置と搬送体の終端位置の間で変化していても、規制体の働きで確実に板体の搬送ができるようになったから、搬送体の始端位置における設置形態は傾斜状態、垂直状態、水平状態のいずれでも可能であり、その終端位置における設置形態も水平状態、直立状態、傾斜状態のいずれでも可能である。
すなわち、搬送体並びに規制体の始端位置における搬送面を任意の或る傾斜面とし、その終端位置における搬送面を任意の異なる傾斜面に設定することができる。また、搬送体並びに規制体の始端位置における搬送面を垂直面とし、その終端位置における搬送面を水平面に設定することができる。また、搬送体並びに規制体の始端位置における搬送面を水平面とし、その終端位置における搬送面を垂直面に設定することも可能である。これら搬送体並びに規制体の搬送面の設置形態は搬送される板体の変位姿勢に基づいて任意に設定可能である。
【0013】
さらに、これらの設置形態として搬送体並びに規制体をその搬送面が水平面から傾斜しながら反転して再び水平面へ至るように生成し、搬送方向に向かって順次板体の搬送姿勢を変位させながらその表裏面を反転させることも可能である。そして、前記搬送体並びに規制体はその搬送面の高さをその始端位置と終端位置で異なって配置して、搬送される板体がその搬送路の始端から終端へ搬送されたときに、その姿勢が変位されると共にその搬送高さも異なって設置することも可能である。
【0014】
また、前記搬送体は板体の搬送方向と交差する方向の接触領域を減少させて設定することも可能である。すなわち、搬送体は板体の全幅に対して均等に接することなく、板体との接触領域を極めて少なく設定して密着状態を成しており、その接触領域は好適には板体の搬送中心線に該当する搬送方向と交差する方向に亘る概ね中央辺りの部位としている。この場合、板体の挟持状態を確保するために対向する一対の搬送体を緊張状態および/または高摩擦係数の部材で構成することが望ましい。したがって、上述のような偏倚搬送が防止されることになり、板体はその姿勢が維持された状態で搬送され、前後に隣接する次位の板体と衝突する等の不都合は回避される。
【0015】
特に、板体の搬送始端位置と搬送終端位置に高低差があり、搬送体が板体のほぼ全幅に亘って接触していた場合、板体が捻られながら降下する過程においてその内側と外側に周速差が生じる。このため、例えば板体がベニヤ単板等の脆弱な素材である場合、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が発生する原因となる。しかしながら、上述のように搬送体が板体の中央辺りの部位に配置されて板体との接触領域を極めて少なく且つ密着した状態として生成されていれば、板体には周速差に伴う弊害が排除される。
【0016】
また、前記搬送路の始端から終端に亘る任意の搬送領域において、一対の前記搬送体と前記規制体を搬送方向に対して任意角度ずつ回転させながらその終端部においてはほぼ180度回転させた状態で配置し、前記搬送路へ供給される板体の終端位置において、その板体の表裏面を反転させることによっても可能である。
【0017】
また、搬送路の一部を構成する前記規制体は前記搬送体によって挟持搬送される板体の搬送方向の両端の近傍下部を支持する位置に、前記搬送体が搬送方向に向かって変位するその搬送姿態に倣って始端から終端に亘る任意の搬送領域において取り付けられている。
そして、好ましい実施例として、この規制体は好適には低摩擦係数の部材で構成されており、また、この規制体は管状または多角形状の部材で構成され、搬送方向に対して延在して取り付けられている。
【0018】
したがって、前記板体は搬送方向と交差する方向に亘る概ね中央辺りの部位を搬送体によって挟持され、その両端部を規制体によって支持されて搬送されており、このため、搬送体のみによって板体を搬送するときにおいて、その板体がベニヤ単板等の脆弱な素材である場合、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が発生し易いが、引張り力が掛かる搬送方向と交差する方向の板体の端部の下面を規制体が支持しているときには、板体の端部における割れ、切れ目、裂断等の発生を未然に防止できる。
【0019】
特に、板体の搬送始端位置と搬送終端位置に高低差があり、搬送体が板体のほぼ全幅に亘って接触していた場合、板体が捻られながら降下する過程においてその内側と外側に周速差が生じる。このため、例えば板体がベニヤ単板等の脆弱な素材である場合、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が発生する原因となる。しかしながら、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が板体の端部に発生し易いが、引張り力が掛かる搬送方向と交差する方向の板体の端部の下面を規制体が支持しているため、板体の端部における割れ、切れ目、裂断等の発生を未然に防止できる。
【0020】
前記規制体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされたベルトによって配置された規制ベルトコンベヤによって構成されており、この規制ベルトコンベヤによって板体の搬送方向と交差する方向の端部近傍を支持している。すなわち、この規制ベルトコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後プーリの間に中間プーリを介して巻掛けされた規制ベルトコンベヤは、その途中にタイナープーリを配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体の端部近傍を規制ベルトコンベヤのベルトが常時支持しており、板体の端部近傍は確実に支持される。
【0021】
前記規制体は搬送方向に亘って鎖車間に巻掛けされたチエンによって配置された規制チエンコンベヤによって構成されており、この規制チエンコンベヤによって板体の搬送方向と交差する方向の端部近傍を支持している。すなわち、この規制チエンコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後鎖車の間に中間鎖車を介して巻掛けされた規制チエンコンベヤは、その途中にタイナー鎖車を配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体の端部近傍を規制チエンコンベヤのチエンが常時支持しており、板体の端部近傍は確実に支持される。
【0022】
前記規制体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされた規制コロ付きチエンによって配置された規制コロ付きコンベヤによって構成されており、この規制コロ付きコンベヤによって板体の搬送方向と交差する方向の端部近傍を支持している。すなわち、この規制コロ付きコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後プーリの間に中間プーリを介して巻掛けされた規制コロ付きコンベヤは、その途中にタイナープーリを配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体の端部近傍を規制コロ付きコンベヤのコロ付きチエンが常時支持しており、板体の端部近傍は確実に支持される。
【0023】
前記規制体は搬送方向と交差する方向を回転軸方向として互いに隣接して配置された複数本のロールから成る規制ローラコンベヤによって構成されており、この規制ローラコンベヤによって板体の搬送方向と交差する方向の端部近傍を支持している。すなわち、この規制ローラコンベヤを構成するロールの回転軸は搬送方向と交差する方向であるから、搬送される板体は回転するロールによってその上を移動できるようになっている。このため、搬送される板体の端部近傍は規制ローラコンベヤのロールによって、この板体の端部近傍が確実に支持されるようになった。
【0024】
また、上記問題を解決するために本発明の板体の搬送装置は、
板体の搬送路が互いに対向して配置された一対の搬送体によって形成され、前記搬送路は前記板体を一対の搬送体の間に位置させて搬送しており、前記搬送路の搬送面は、その始端から終端に亘る任意の搬送領域において、搬送方向に対して任意角度ずつ回転してその搬送面が搬送方向に亘って捻れ状態を発生させ、前記搬送路へ供給される板体は、その始端位置における姿勢から終端位置における姿勢へ変位させながら搬送されるとともに、前記搬送路を形成する前記搬送体は、前記板体の中央辺りを保持して搬送しており、前記搬送路の端には、前記板体の搬送方向と交差する方向の端部に位置してその板体の搬送姿勢を維持するための規制体を前記搬送体に沿って配置し、前記板体は前記搬送体と前記規制体とによって搬送姿勢を変位しながら搬送されることを特徴とする。
【0025】
この搬送される板体がその搬送路の始端から終端へその姿勢を変位させながら搬送されるときにおいて、前記搬送体と規制体によって形成された板体の搬送路は、その始端位置と終端位置とでその搬送高さが異なって配置することも可能であり、搬送路の始端の高さ位置と、搬送される板体が受け渡される高さ位置に違いがあるときに、この搬送路は姿勢を変位させながら高さの違いにも対応可能になる。
また、前記搬送体は板体の搬送方向と交差する方向の接触領域を減少させて設定することも可能である。すなわち、搬送体は板体の全幅に対して均等に接することなく、板体との接触領域を極めて少なく設定しており、その接触領域は好適には板体の搬送中心線に該当する搬送方向と交差する方向に亘る概ね板体の中央辺りの部位としている。このため、各コンベヤは板体の搬送方向と交差する方向に亘る概ね中央辺りの部位に限定的に密着状態をなして配置されることになる。
【0026】
また好適には、本発明の板体の搬送装置は、
板体の搬送路は互いに対向して配置された一対の搬送体と、前記板体の搬送方向と交差する方向の端部に位置する規制体によって形成され、その搬送体は、搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされた一対のベルトを互いに対向させたベルトコンベヤによって構成され、この一対のベルトコンベヤは前記板体の中央辺りの部位に配置して、板体との間で少ない接触領域を形成し、互いに密着状態の一対の前記ベルトコンベヤ間に前記板体が挟持状態となって搬送されており、前記規制体は管状または多角形状の部材で構成されて前記一対のベルトコンベヤとほぼ同一の搬送面に配置され、この規制体によって板体の搬送方向に交差する端部の下面が支持されることになり、前記ベルトコンベヤの一方には始端から終端に至る搬送方向に亘って捻れ状態の搬送路を生成する案内体を設置し、その案内体の長手方向には任意間隔を置いてガイドプーリを回転可能に取り付け、前記ガイドプーリは前記ベルトコンベヤの裏面を支持し、そのベルトコンベヤを搬送方向に対して任意角度ずつ回転させながら、終端部においてほぼ180度回転させて、板体の表裏面を反転させることを特徴とする。
【0027】
また、前記搬送体によって形成された搬送路の始端から終端にいたる搬送領域において、板体の挟持状態を確保するために対向する一対の搬送体の板体を搬送する搬送面は高摩擦係数の部材で構成することは望ましい手段である。さらに、搬送路の始端から終端にいたる搬送領域において、少なくとも搬送体は一方には、搬送方向に亘って捻れ状態の搬送路を生成する案内体が設置され、その案内体は長手方向に沿って前記搬送体の裏面を支持することも可能であり、この案内体によって正確な搬送路が構成できて、確実に板体を搬送できることになる。
【0028】
また、前記搬送体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされた一対のベルトを互いに対向させたベルトコンベヤによって構成され、その互いに対向して配置したベルトコンベヤによって、搬送面に対してある一定の圧力で板体を押し付ける搬送路が形成されている。すなわち、この一対のベルトコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後プーリの間に中間プーリを介して巻掛けされているベルトコンベヤのベルトは、その途中にタイナープーリを配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体に対してベルトコンベヤのベルトが常時密着しており、板体はスリップせずに確実に搬送される。
【0029】
前記搬送体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされた一対のコロ付きチエンを互いに対向させたコロ付きコンベヤによって構成され、その互いに対向して配置したコロ付きコンベヤによって、搬送面に対してある一定の圧力で板体を押し付ける搬送路が形成されている。すなわち、この一対のコロ付きコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後プーリの間に中間プーリを介して巻掛けされているコロ付きコンベヤのコロ付きチエンは、その途中にタイナープーリを配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体に対してコロ付きコンベヤのコロ付きチエンが常時密着しており、板体はスリップせずに確実に搬送される。
【0030】
前記搬送体は搬送方向に亘って鎖車間に巻掛けされた一対のチエンを互いに対向させたチエンコンベヤによって構成され、その互いに対向して配置したチエンコンベヤによって搬送面に対してある一定の圧力で板体を押し付ける搬送路が形成されている。すなわち、この一対のチエンコンベヤは互いに緊張状態に維持されており、例えば、前後鎖車の間に中間鎖車を介して巻掛けされているチエンコンベヤのチエンは、その途中にタイナー鎖車を配置して押圧され、常に緊張状態となっている。このため、搬送される板体に対してチエンコンベヤのチエンが常時密着しており、板体はスリップせずに確実に搬送される。
【0031】
前記搬送体は搬送方向と交差する方向へ互いに対向して配置された複数本のロールからなるローラコンベヤによって構成され、その互いに対向して配置したローラコンベヤによって、搬送面に対してある一定の圧力で板体を押し付ける搬送路が形成されている。例えば、前記板体を押し付ける搬送路はローラコンベヤを構成する各ロールの両端軸受部において、ねじりコイルバネに弾発的に支承することによって対向する一対のロールを備え、その対向したロールを前記ねじりコイルバネによって互いに押し付けた状態としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
一般にベニヤ単板10を乾燥させるベニヤドライヤ(図示せず)は通常上下方向に複数の段数を有して構成される。そして、任意寸法幅(2尺幅、3尺幅、4尺幅…)のいずれかのベニヤ単板10は、その繊維方向が搬送方向と平行する方向を成して、任意枚数毎に一組として(例えば4枚一組)前記ベニヤドライヤの各搬送段に挿入される。そのベニヤドライヤの各搬送段の複数枚一組のベニヤ単板10は、ベニヤドライヤの各搬送段で搬送されながら乾燥され、その終端部において接続された搬送コンベヤ11上へ載せ替えられる。
前記ベニヤドライヤの終端部側において接続される搬送コンベヤ11は、ローラコンベヤによって構成され、そのローラコンベヤのロール間隔内には、突出・没入可能に制御されるベルトコンベヤが配置されており、前記ローランコンベヤの各間隔内から上方に突出したベルトコンベヤへ載せ替えられる。このため、ベニヤ単板10は再びその繊維方向を搬送方向と交差した状態で、ベルトコンベヤで構成された搬送コンベヤ11上を複数枚一組毎のベニヤ単板10が直列して搬送されることになる。
そして、この搬送コンベヤ11の終端部において、乾燥されたベニヤ単板10を一枚ずつ裏返すなど任意の姿勢に変位させながら、第2搬送コンベヤ12によって次段の処理工程へ搬送する搬送路13が接続されている。
【0033】
この搬送路13の従来例は図1と図2に示しているが、本発明の実施の各形態に係る図3から図20を参照して説明するように、本発明はこの搬送路13を改善するものである。この搬送路13は互いに対向して配置された一対の搬送体14と、ベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の端部に位置する規制体60によって構成されている。そして、この搬送体14によってベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の中央部位が挟持され、一方ベニヤ単板10の端部の下面を規制体60が支持して次段の処理工程へ搬送するための第2搬送コンベヤ12に向けて一枚ずつ送り出されることになる。
図3は本発明の一形態である搬送体14部分の実施例を示すものであり、この実施例の一対の前記搬送体14は、図示しない駆動装置によって連動駆動される内側ベルト16と外側ベルト17から成るベルトコンベヤ15によって構成されている。前記搬送コンベヤ11側には一対の前プーリ18が配置され、また処理工程側には一対の後プーリ19が配置され、この前後プーリ18・19の間にそれぞれ中間プーリ20が介在され、前後プーリ18・19若しくは中間プーリ20いずれかが図示しない駆動装置によって回転されることによって、一対のベルトコンベヤ15が駆動している。
そして、前記ベニヤ単板10の搬送面において、一対のベルトコンベヤ15はこの前後プーリ18・19と中間プーリ20に巻き掛けされた内側ベルト16と外側ベルト17とを互いに対向させている。
また、ベルトコンベヤ15の中間プーリ20などの固定されたプーリの間の内・外側ベルト16・17を、内装するバネ装置によって押圧して、このベルトコンベヤ15に巻き掛けされた内・外側ベルト16・17の緊張状態を維持するために適宜タイナープーリ21が配置されている。
【0034】
前記搬送体14を構成する一対のベルトコンベヤ15は、始端位置において前記搬送コンベヤ11側からベニヤ単板10の搬送を受けて、終端において第2搬送コンベヤ12にベニヤ単板10を受け渡すことになる。この間のベニヤ単板10の搬送路13は、始端位置と終端位置に高低差が設けられたり搬送方向がL状に曲げられて変換されたり、搬送方向が直交した状態に変換されたり、搬送方向に捻りが加えられて表裏面が反転されるなどの形態を備えている。
図6・図7の実施例に示すように、搬送コンベヤ11の下方に配置された第2搬送コンベヤ12が、搬送コンベヤ11とは逆方向にベニヤ単板10を搬送するものであって、始端位置と終端位置に高低差を有して搬送方向が逆転して生成された搬送路13の一形態を構成している。前記搬送路13を構成する搬送体14はその始端から高低差を有して配置された下方の終端に至るまでの任意の搬送領域において、半円状の曲率を有して形成されており、その始端から終端にいたってほぼ180度搬送体14の搬送面の位置が変位することになる。このため、ベニヤ単板10は搬送コンベヤ11において搬送される上面が第2搬送コンベヤ12において下面となり、ベニヤ単板10はこの搬送体14によって表裏反転させて搬送することができ、ベニヤ単板10は確実に一対のベルトコンベヤ15によって挟持されて搬送形態が乱れることなく、第2搬送コンベヤ12に向けて搬送できるようになった。
【0035】
また、このように搬送路13がU字形に反転したり、その他の形態としてL字形に曲げられた半円状の曲率に沿った一対の搬送体14で構成されるときには、図6の実施例のように反転させるだけでなく、図3の実施例のように更に捻りを加えた搬送路13を構成することができる。
すなわち、一対の湾曲した搬送面を有するベルトコンベヤ15などで構成する搬送体14では、ベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の接触領域を減少させて構成しており、この搬送面に捻りを加えた状態としても一対のベルトコンベヤ15は運転することができる。
この搬送形態であればベルトコンベヤ15はベニヤ単板10の全幅に対して均等に接することなく、ベニヤ単板10との接触領域を極めて少なく設定することができ、その接触領域は、好適にはベニヤ単板の搬送中心線に該当する搬送方向と交差する方向に亘る概ね中央辺りの部位が密着状態となってベルトコンベヤ15のベルトに挟持しており、搬送面が捻りを有していても確実にベニヤ単板10を搬送できるようになる。
このように、ベルトコンベヤ15がベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向に亘る概ね中央辺りの部位に限定的に配置されるときには、捻りをもった搬送面であっても確実に搬送することができ、このベニヤ単板10の挟持状態を確保するためには、対向する一対のベルトコンベヤ15がベニヤ単板10の搬送する搬送面をゴム、さらには表面を凹凸状に形成する等の、ベニヤ単板10の搬送保持力を高めた高摩擦係数の部材で構成することが望ましい。
【0036】
図3に示す実施例において、前記搬送コンベヤ11からこの一対の搬送体14に水平状態で挿入されるベニヤ単板10は、半円状の曲率に沿った搬送体14に案内されて180度捻られながら搬送され、終端部に至るときにはそのベニヤ単板10はその表裏面が反転している。すなわち、ベニヤ単板10は半円状の曲率に沿って搬送されることによって必然的に反転することになり、実質上、ベニヤ単板10が第2搬送コンベヤ12に受け渡された時には搬送路13の始端位置と同様に、挿入された水平状態に戻ることになる。
さらに、この図3の実施例では、第2搬送コンベヤ12の搬送方向を搬送コンベヤ11とは90度異なった方向となるように捻られており、この図3の実施例の形態においてはベニヤ単板10の姿勢を元の水平状態としながら、ベニヤ単板10の搬送方向を任意の方向に搬送できるようになり、非常に汎用性ある搬送路13を開示している。
【0037】
また、搬送体14の始端位置における設置形態は、搬送コンベヤ11の形態によっては図示されたベニヤ単板10のような水平状態の他に、ベニヤ単板10を傾斜状態や水平状態に保持して搬送する搬送コンベヤ10が公知であり、この発明の搬送装置はベニヤ単板10を、傾斜状態、垂直状態、水平状態のいずれでも可能である。
すなわち、搬送体14はベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の接触領域を減少させて構成しているから、その搬送体14の始端位置における搬送面を任意の搬送コンベヤ11に合わせた或る傾斜面としてベニヤ単板10の搬送を受けることができる。また、その終端位置における搬送面を任意の第2搬送コンベヤ12に合わせた他の傾斜面に設定することができる。
このとき、搬送体14の始端位置における搬送面を垂直面とし、その終端位置における搬送面を水平面に設定することができる。また、ベルトコンベヤ15の始端位置における搬送面を水平面とし、その終端位置における搬送面を垂直面に設定することも可能である。このような垂直状態から垂直状態へのベニヤ単板10の姿勢の変位については、特に横型多段プレスへの挿入・取り出しに有効である。これら搬送体14の搬送面の設置形態は搬送されるベニヤ単板10の変位姿勢に基づいて任意に設定可能である。
【0038】
このように搬送体14の始端位置から終端位置において、高低差を有し、捻りが加えられた搬送面を構成するために、一対のベルトコンベヤ15を用いる実施例を図3から図5によって開示している。
すなわち、搬送体14の高低差を有し、捻りが加えられた搬送面を構成するため、少なくとも湾曲した一方のベルトコンベヤ15の裏面側には、その搬送体14の搬送面の形態に合致する案内体22が設置されている。この案内体22はベニヤ単板10の搬送変位する姿勢に基づいて形成され、その長尺の棒状体を搬送体14の搬送面の形態に合致する或る曲率のもとに変形させて構成されている。そして、その始端は前記搬送コンベヤ11の終端部に臨ませてあり、その他端は前記第2搬送コンベヤの前端部に臨ませ、次段のベニヤ単板10の処理工程へ向けられている。
【0039】
この長尺の棒状体で構成する案内体22は、前記ベニヤ単板10の搬送路13の始端から、高低差を有して配置された下方の終端に至るまでの任意の搬送領域において或る曲率を有しながら平面視がL状に湾曲して形成され、搬送コンベヤ11から搬送方向を変えた第2搬送コンベヤ12に向けてベニヤ単板10が搬送されている。
そして、この湾曲した案内体22は図3においては前記ベルトコンベヤ15の内側ベルト16の裏面側に配置されている。図4・図5に詳記しているようにその内側ベルト16と前記案内体22との間には、その案内体22の長手方向に亘って任意間隔をおいて複数個のガイドプーリ23がブラケット24を介して回転可能に取り付けられている。図3に示すように、このガイドプーリ23は湾曲した案内体22の外側に位置して前記内側ベルト16の裏面を支持している。
この内側ベルト16の裏面を支持する各ガイドプーリ23は、案内体22の長手方向に沿って任意角度ずつ回転させて取り付けることにより、前記搬送体14の搬送面が搬送方向に亘って捻れ状態を発生させるように生成することが可能となる。
すなわち、図3に示す実施例の形態では、前記ガイドプーリ23はその搬送路13の搬送コンベヤ11側の始端位置においては案内体22よりも上方に位置して搬送されるベニヤ単板10の下側に位置している。しかしながら、その終端部においては案内体22よりも下方に位置して搬送されるベニヤ単板10の上方に位置しており、前記ガイドプーリ23は搬送路13の始端位置から終端位置に至るまでにほぼ180度回転した状態で取り付けられることになる。
【0040】
さらに、前記案内体22は半円状の曲率に沿って生成され、その長手方向に亘って任意間隔を置いて複数個のガイドプーリ23がブラケット24を介して回転可能に取り付けてある。このため、このガイドプーリ23は前記ベルトコンベヤ15の内側ベルト16の裏面を支持すると共に、外側ベルト17も半円状の曲率に外側から沿って、この内側ベルト16とは密接した状態でガイドプーリ23に支持されている。
このとき、各ガイドプーリ23は案内体22の長手方向に対して任意角度ずつ回転させて取り付けることにより、そのベルトコンベヤ15の搬送面が搬送方向に亘って捻れ状態を発生させ、その上向きの始端から下向きの終端に至ってほぼ180度ガイドプーリ23の位置が変位すると共に、第2搬送コンベヤ12の搬送方向に向けてベニヤ単板10の搬送面を捻らせることができた。
【0041】
前記搬送体14の搬送面は前記案内体22とこの案内体22に取り付けられたガイドプーリ23によってその搬送面を変位させて反転させている。したがって、前記搬送コンベヤ11から一対のベルトコンベヤ15へ挿入された前記ベニヤ単板10は、各ガイドプーリ23からの押圧状態により、捻れ状態に形成された搬送路13に沿って捻れ状に回転しながら降下して、その終端位置において搬送方向の変位と共にほぼ180度回転され、その表裏面が反転されることになる。
このように、ベニヤ単板10の搬送始端位置と搬送終端位置に高低差があり、その搬送経路に弧状の曲率が形成されている場合、ベニヤ単板10が捻られながら降下する過程においてその内側と外側に周速差が生じる。
しかしながら、上述のようにベルトコンベヤ15がベニヤ単板10の中央辺りの部位に配置されてベニヤ単板10との接触領域を極めて少なく且つ密着した状態として生成されていれば、曲率に伴う外側と内側の周速差に起因する弊害が排除される。すなわち、ベニヤ単板10の搬送方向の外側に位置する部位に発生する引っ張り力が減少してベニヤ単板10の繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等を防止することが可能となる。
【0042】
図3の実施例の一対のベルトコンベヤ15に代えて、図8に示す実施例において、前記搬送体14は搬送方向に亘ってプーリ30間に巻掛けされたコロ付きチエン31を互いに対向して一対配置されたコロ付きコンベヤ32によっても構成することができる。
このコロ付きコンベヤ32は始端位置である搬送コンベヤ11側と終端位置にある第2搬送コンベヤ12側に前記プーリ30がそれぞれ一対配置され、このプーリ30間に巻掛けされた一対のコロ付きチエン31は、始端位置から終端位置に至る半円状の曲率に沿ったベニヤ単板10の搬送面を形成しており、このベニヤ単板10の搬送面に対して、一対のコロ付きチエン31が或る一定の圧力で押し付けられてその間にベニヤ単板10を挟持している。
すなわち、プーリ30間に巻掛けされたそれぞれのコロ付きチエン31には中間プーリ33が配置され、前記プーリ30若しくは中間プーリ33などの固定されたプーリの付近に、内装するバネ装置によってコロ付きチエン31を押圧するタイナープーリ34によって一対のコロ付きコンベヤ32は互いに緊張状態および/または押圧状態に維持され、搬送されるベニヤ単板10に対してコロ付きチエン31を常時密着させながらそのベニヤ単板10を搬送させている。
また、図9に詳細構造を示すように、前記搬送体14を構成するコロ付きチエン31の裏面側に、その搬送面の形態に合致する案内体35を設置しており、この案内体35の外表面に沿ってコロ付きチエン31が回転可能に支承することで、コロ付きコンベヤ32の裏面を案内体35に押圧状態で支持させている。
このため、一対の前記コロ付きコンベヤ32が図示せざる駆動装置によって連動駆動されると、内側で案内体35側のコロ付きコンベヤ32は、その案内体35の外表面をコロ付きチエン31が回転しながら駆動される。また他方のコロ付きコンベヤ32は、内側に配置されたコロ付きコンベヤ32の外側に位置して、一対のコロ付きチエン31の間でベニヤ単板10を挟持している。
したがって、前記案内体35の外表面に沿って回転するコロ付きチエン31は、挟持したベニヤ単板10の搬送速度を前記コロ付きコンベヤ32の移動速度よりも早めながらベニヤ単板10を次段の処理工程に臨ませた前記第2搬送コンベヤ12の前端部へ搬送することができる。
【0043】
図3の実施例の一対のベルトコンベヤ15に代えて、図10に示す実施例において、前記搬送体14は搬送方向に亘って鎖車40間に巻掛けされたチエン41を互いに対向させた一対のチエンコンベヤ42によっても構成することができる。
このチエンコンベヤ42は始端位置である搬送コンベヤ11側と終端位置にある第2搬送コンベヤ12側にそれぞれ一対前記鎖車40が配置され、この鎖車40間に巻掛けされた一対のチエンコンベヤ42は、始端位置から終端位置に至る半円状の曲率に沿ったベニヤ単板10の搬送面を形成しており、このベニヤ単板10の搬送面に対して、一対チエンコンベヤ42が或る一定の圧力で押し付けられてその間にベニヤ単板10を挟持している。
すなわち、鎖車40間に巻掛けされたチエン41の間には中間鎖車43が配置され、前記鎖車40若しくは中間鎖車43などの固定された鎖車の付近には内装するバネ装置によってチエン41を押圧するタイナー鎖車44によって一対のチエンコンベヤ42は互いに緊張状態および/または押圧状態に維持され、搬送されるベニヤ単板10に対してチエン41を常時密着させながらそのベニヤ単板10を搬送させている。
また、図11に詳細構造を示すように、前記搬送体14を構成するチエン41の裏面側に、その搬送面の形態に合致する案内体45を設置しており、この案内体45はその長手方向に亘って任意間隔を置いてガイドコロ46を回転可能に支承することしてチエンコンベヤ42の裏面を前記案内体45に押圧状態で支持させている。
このため、一対の前記チエンコンベヤ42が図示せざる駆動装置によって連動駆動されると、チエン41の裏面側が前記ガイドコロ46で支承されたまま、一対のチエン31の間で挟持されたベニヤ単板10は、次段の処理工程に臨ませた前記第2搬送コンベヤ12の前端部へ搬送される。
【0044】
図3の実施例の一対のベルトコンベヤ15に代えて、図12に示す実施例において、前記搬送体14は搬送方向と交差する方向へ互いに対向して配置された複数本のロール50から成る一対のローラコンベヤ51によって構成することができる。
このローラコンベヤ51は始端位置である搬送コンベヤ11側と終端位置にある第2搬送コンベヤ12側との間でベニヤ単板10の受け渡しができるように、図3の実施例の搬送体14の搬送面と類似する形態をなして一対配置され、そのローラコンベヤ51は、U字形に反転したり、L字形に曲げられたり、捻られたりしながら、前記ロール50同士がベニヤ単板10の搬送面に対して或る一定の圧力で押し付けられてその間にベニヤ単板10を挟持して搬送できるようになっている。
また、図13・14に詳細構造を示すように、それぞれのローラコンベヤ51は前記搬送体14の搬送面の形態に合致する二本の案内体52を備え、前記ロール50はその両端に配置した軸受部53に支持されている。この軸受部53は前記案内体52に捻りコイルバネ54を介して弾発的に支承されている。したがって、前記一対のローラコンベヤ51は対向する一対のロール50同士が接触するように捻りコイルバネ54によって、互いに押し付けた状態となっている。
このため、一対の前記ローラコンベヤ51の個々のロール50が図示せざる駆動装置によって回転駆動されると、捻りコイルバネ54を介して弾発的に支承されたロール50は、搬送コンベヤ11から搬送された前記ベニヤ単板10を前端側のロール50が回転動作しながら挟持して受け取る。そして、前記ロール50の回転駆動によって一対のロール50の間をベニヤ単板10が移動して、次段のベニヤ単板10の処理工程に臨ませた前記第2搬送コンベヤ12の前端部へ搬送することができる。
【0045】
一方、搬送路13の端には、搬送されるベニヤ単板10の搬送姿勢を維持するための規制体60が搬送路13を構成する搬送体14に沿って配置してある。
すなわち、この搬送路13の一部を構成する規制体60は、搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向の両端の近傍下部を支持する位置であって、搬送体14が搬送方向に向かって変位するその搬送姿態に倣って始端から終端に亘る任意の搬送領域において取り付けられている。
このため、挟持搬送されるベニヤ単板10は搬送方向に対して捻れ状態が発生して反転を開始する前後の表裏面が逆転するときにおいて、規制体60は挟持搬送されるベニヤ単板10の下面を支持しているから、このベニヤ単板10の搬送姿勢をスムーズに変位させながら搬送できるようになった。
【0046】
ベニヤ単板10の搬送姿勢を維持するための規制体60の形態について、添付図面を参照しながら説明する。まず、図15に示す実施例において、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向の両端の近傍下部を支持する位置に、前記規制体60である規制管状部材61が搬送体14に沿って取り付けている。
すなわち、前記搬送路13の構成部品である搬送体14は一対のベルトコンベヤ15によって構成され、その外側ベルト17が位置する捻れ状態の面に沿って、前記規制管状部材61がベルトコンベヤ15で搬送されるベニヤ単板10の搬送方向に対して延在して取り付けている。
このため、一対のベルトコンベヤ15へ挿入された前記ベニヤ単板10は、捻れ状態に形成された搬送路13に沿って捻れ状に回転しながら、その途上、反転されることになるが、この場合には前記ベルトコンベヤ15も前記規制管状部材61も、ベルトコンベヤ15のその外側ベルト17と同じように反転されることになり、搬送されるベニヤ単板10の両端に位置する規制管状部材61と中央の外側ベルト17とによって形成されるねじれ状態の面によって搬送される前記ベニヤ単板10が支持されることになる。
前記ベルトコンベヤ15で搬送される前記ベニヤ単板10は脆弱な素材であるため、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が発生し易いが、引張り力が掛かる搬送方向と交差する方向のベニヤ単板10の端部の下面を規制管状部材61が線状に摺接支持しているため、ベニヤ単板10の端部における割れ、切れ目、裂断等の発生を未然に防止できる。
【0047】
図16に示す実施例は、図15の前記規制体60の実施例である規制管状部材61に代えて、その規制体60を断面形状が多角形状のもの、図示例では六角形状とした規制多角形部材62によって構成したものであり、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向の両端の近傍下部を支持する位置に、前記規制体60である規制多角形部材62が搬送体14に沿って取り付けている。
すなわち、前記搬送路13の構成部品である搬送体14は一対のベルトコンベヤ15によって構成され、その外側ベルト17が位置する捻れ状態の面に沿って、前記規制多角形部材62がベルトコンベヤ15で搬送されるベニヤ単板10の搬送方向に対して延在して取り付けている。
このため、一対のベルトコンベヤ15へ挿入された前記ベニヤ単板10は、捻れ状態に形成された搬送路13に沿って捻れ状に回転しながら、その途上、反転されることになるが、この場合には前記ベルトコンベヤ15も前記規制多角形部材62も、ベルトコンベヤ15のその外側ベルト17と同じように反転されることになり、搬送されるベニヤ単板10の両端に位置する規制多角形部材62と中央の外側ベルト17とによって形成されるねじれ状態の面によって搬送される前記ベニヤ単板10が支持されることになる。
前記ベルトコンベヤ15で搬送される前記ベニヤ単板10は脆弱な素材であるため、搬送方向の外側に位置する部位ほど引っ張り力が発生して繊維方向に対しての割れ、切れ目、裂断等が発生し易いが、引張り力が掛かる搬送方向と交差する方向のベニヤ単板10の端部の下面を規制多角形部材62が線状に摺接支持しているため、ベニヤ単板10の端部における割れ、切れ目、裂断等の発生を未然に防止できる。
【0048】
図17に示す実施例は、図15の前記規制体60の実施例である規制管状部材61に代えて、前記搬送体14を挟む両側で一対となる規制ベルトコンベヤ71によって構成したものであり、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の両端の近傍下部を支持する位置に、前記規制体60である規制ベルトコンベヤ71が前記搬送体14に沿って取り付けられ、この規制ベルトコンベヤ71は複数個連続して配置されて、捻れ状態に形成される搬送路13を構成している。
前記規制ベルトコンベヤ71は搬送方向に亘ってプーリ72間に巻掛けされたベルト73からなるベルトコンベヤによって構成されており、前後に配置したプーリ72の間に中間プーリを介してベルト73を巻掛け渡し、その途中にはタイナープーリを配置してベルト73を押圧することで常に緊張状態を維持している。
このため、搬送されるベニヤ単板10の端部近傍には前記規制ベルトコンベヤ71のベルト73が常時支持しており、ベニヤ単板10の端部近傍は確実に支持される。
【0049】
図18に示す実施例は、図17の前記規制体60の実施例である規制ベルトコンベヤ71に代えて、前記搬送体14を挟む両側で一対となる規制チエンコンベヤ81によって構成したものであり、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の両端部近傍下部を支持する位置に、前記規制体60である規制チエンコンベヤ81が前記搬送体14に沿って取り付けられ、この規制チエンコンベヤ81は複数個連続して配置されて、捻れ状態に形成される搬送路13を構成している。
前記規制チエンコンベヤ81は搬送方向に亘って鎖車82間に巻掛けされたチエン83からなるチエンコンベヤによって構成されており、前後に配置した鎖車82の間に中間鎖車を介してチエン83を巻掛け渡し、その途中にはタイナー鎖車を配置してチエン83を押圧することで常に緊張状態を維持している。
このため、搬送されるベニヤ単板10の端部近傍には前記チエンコンベヤ81のチエン83が常時支持しており、ベニヤ単板10の端部近傍は確実に支持される。
【0050】
図19に示す実施例は、図17の前記規制体60の実施例である規制ベルトコンベヤ71に代えて、前記搬送体14を挟む両側で一対となる規制コロ付きコンベヤ91によって構成したものであり、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の両端部近傍下部を支持する位置に、前記規制体60である規制コロ付きコンベヤ91が前記搬送体14に沿って取り付けられ、この規制コロ付きコンベヤ91は複数個連続して配置されて、捻れ状態に形成される搬送路13を構成している。
前記規制コロ付きコンベヤ91は搬送方向に亘ってプーリ92間に巻掛けされたコロ付きチエン93からなるコロ付きチエンコンベヤによって構成されており、前後に配置したプーリ92の間に中間プーリを介してコロ付きチエン93を巻掛け渡し、その途中にはタイナープーリを配置してコロ付きチエン93を押圧することで常に緊張状態を維持している。
このため、搬送されるベニヤ単板10の端部近傍には前記コロ付きチエン93が常時支持しており、ベニヤ単板10の端部近傍は確実に支持される。
【0051】
図20に示す実施例は、図17の前記規制体60の実施例である規制ベルトコンベヤ71に代えて、前記搬送体14を挟む両側で一対となる規制ローラコンベヤ95によって構成したものであり、前記搬送体14によって挟持搬送されるベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向の両端部近傍下部を支持する位置に、搬送路13の始端から終端に亘る搬送領域において捻られた搬送体14の搬送姿態に倣ってローラガイド96が取り付けられている。
このローラガイド96にはベニヤ単板10の搬送方向と交差する方向を回転軸方向とした複数本のロール97が互いに隣接して配置されており、このローラガイド96に沿って配置された複数本のロール97が捻れ状態の搬送路13が構成されている。
このため、搬送されるベニヤ単板10の端部近傍を前記搬送体14によって搬送されるベニヤ単板10の両端に位置する規制ローラコンベヤ95のロール97が常時支持しており、ベニヤ単板10はこのロール97で端部近傍を確実に支持されて、捻れ状態の前記搬送路13を割れ、切れ目、裂断等を発生させずに搬送される。
【0052】
本発明は、その根本的技術的思想を踏襲し、発明の効果を著しく損なわない限度において、前記の実施態様の一部を変更して実施でき、それらの変更態様も当然に本発明の技術的範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の反転装置を示す斜視図。
【図2】従来の反転装置を示す斜視図。
【図3】本発明の一形態を示す斜視図。
【図4】図3の要部拡大斜視図。
【図5】図4の側面図。
【図6】本発明の他の形態を示す側面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】本発明の他の形態を示す斜視図。
【図9】図8の要部拡大側面図。
【図10】本発明の他の形態を示す斜視図。
【図11】図10の要部拡大側面図。
【図12】本発明の他の形態を示す斜視図。
【図13】図12の要部拡大斜視図。
【図14】図13の側面図。
【図15】本発明の一形態を示す斜視図。
【図16】図15の他の形態を示す斜視図。
【図17】図15の他の形態を示す斜視図。
【図18】図17の他の形態を示す斜視図。
【図19】図17の他の形態を示す斜視図。
【図20】図17の他の形態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0054】
10 板体(ベニヤ単板)
11 搬送コンベヤ
12 第2搬送コンベヤ
13 搬送路
14 搬送体
15 ベルトコンベヤ
16 内側ベルト
17 外側ベルト
22 案内体
23 ガイドプーリ
31 コロ付きチエン
32 コロ付きコンベヤ
41 チエン
42 チエンコンベヤ
50 ロール
51 ローラコンベヤ
60 規制体
61 規制管状部材
62 規制多角形部材
71 規制ベルトコンベヤ
81 規制チエンコンベヤ
91 規制コロ付きコンベヤ
95 規制ローラコンベヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向して配置された一対の搬送体によって板体を狭着して搬送する搬送路を形成し、
その搬送路の始端から終端に亘る任意の搬送領域において、この一対の搬送体を搬送方向に対して任意角度ずつ回転させることにより、前記搬送路へ供給される板体をその始端位置における姿勢から終端位置における姿勢へ変位させながら搬送するとともに、
前記搬送路の端には、前記板体の搬送姿勢を維持するための規制体を前記搬送体に沿って配置しており、
前記板体は前記搬送体と前記規制体とによって搬送姿勢を変位しながら搬送されることを特徴とすることを特徴とする板体の搬送方法。
【請求項2】
前記搬送路の始端から終端に亘る任意の搬送領域において、一対の前記搬送体と前記規制体を搬送方向に対して任意角度ずつ回転させながらその終端部においてはほぼ180度回転させた状態で配置し、前記搬送路へ供給される板体の終端位置において、その板体の表裏面を反転させる請求項1に記載の板体の搬送方法。
【請求項3】
前記規制体は前記搬送体によって挟持搬送される板体の搬送方向の両端の近傍下部を支持する位置に、前記搬送体が搬送方向に向かって変位するその搬送姿態に倣って始端から終端に亘る任意の搬送領域において取り付けられている請求項1又は2に記載の板体の搬送方法。
【請求項4】
前記規制体は低摩擦係数の部材で構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項5】
前記規制体は管状または多角形状の部材で構成され、搬送方向に対して延在して取り付けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項6】
前記規制体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされたベルトによって配置された規制ベルトコンベヤによって構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項7】
前記規制体は搬送方向に亘って鎖車間に巻掛けされたチエンによって配置された規制チエンコンベヤによって構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項8】
前記規制体は搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされたコロ付きチエンによって配置された規制コロ付きコンベヤによって構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項9】
前記規制体は搬送方向と交差する方向を回転軸方向として互いに隣接して配置された複数本のロールから成る規制ローラコンベヤによって構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の板体の搬送方法。
【請求項10】
板体の搬送路が互いに対向して配置された一対の搬送体によって形成され、前記搬送路は前記板体を一対の搬送体の間に位置させて搬送しており、
前記搬送路の搬送面は、その始端から終端に亘る任意の搬送領域において、搬送方向に対して任意角度ずつ回転してその搬送面が搬送方向に亘って捻れ状態を発生させ、
前記搬送路へ供給される板体は、その始端位置における姿勢から終端位置における姿勢へ変位させながら搬送されるとともに、
前記搬送路を形成する前記搬送体は、前記板体の中央辺りを保持して搬送しており、
前記搬送路の端には、前記板体の搬送方向と交差する方向の端部に位置してその板体の搬送姿勢を維持するための規制体を前記搬送体に沿って配置し、
前記板体は前記搬送体と前記規制体とによって搬送姿勢を変位しながら搬送されることを特徴とする板体の搬送装置。
【請求項11】
前記搬送体と規制体によって形成された板体の搬送路は、その始端位置と終端位置とでその搬送高さが異なって配置されている請求項10記載の板体の搬送装置。
【請求項12】
板体の搬送路は互いに対向して配置された一対の搬送体と、前記板体の搬送方向と交差する方向の端部に位置する規制体によって形成され、
その搬送体は、搬送方向に亘ってプーリ間に巻掛けされた一対のベルトを互いに対向させたベルトコンベヤによって構成され、この一対のベルトコンベヤは前記板体の中央辺りの部位に配置して、板体との間で少ない接触領域を形成し、互いに密着状態の一対の前記ベルトコンベヤ間に前記板体が挟持状態となって搬送されており、
前記規制体は管状または多角形状の部材で構成されて前記一対のベルトコンベヤとほぼ同一の搬送面に配置され、この規制体によって板体の搬送方向に交差する端部の下面が支持されることになり、
前記ベルトコンベヤの一方には始端から終端に至る搬送方向に亘って捻れ状態の搬送路を生成する案内体を設置し、その案内体の長手方向には任意間隔を置いてガイドプーリを回転可能に取り付け、
前記ガイドプーリは前記ベルトコンベヤの裏面を支持し、そのベルトコンベヤを搬送方向に対して任意角度ずつ回転させながら、終端部においてほぼ180度回転させて、板体の表裏面を反転させることを特徴とする板体の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−101555(P2009−101555A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274338(P2007−274338)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(000148818)株式会社太平製作所 (37)
【Fターム(参考)】