説明

核酸の分離、精製又は検出用の磁性金属担体

【課題】核酸を効率よく分離するための担体および拡散の分離方法の提供。
【解決手段】磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、下記式(1) (担体の二次粒子径)×(貴金属粒径) ≦ 10000(nm2) (1)の関係を有する担体。標的となる核酸と相補性を有するポリヌクレオチドを結合してなる上記担体を用いた、核酸の分離または検出方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸の分離、精製または検出用担体および修飾担体、並びに該修飾担体を用いた核酸の分離、精製または検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子径が一般に1μm以下のナノサイズの粒子(ナノ粒子)を含む微粒子は、従来、主として吸着剤、電子素子材料、触媒などの用途を期待してその研究・開発がなされてきた。現在知られているナノ粒子には、例えば金属(金、銀、銅、白金など)、半導体(CdSe、CdSなど)、磁性材料(γ-Fe2O3、Fe3O4など)、コロイド材料などがある。また、近年、金属酸化物などの粒子表面に金属粒子を担持させた複合微粒子(複合ナノ粒子)の研究・開発が種々進められている(特許文献1)。
【0003】
このような複合ナノ粒子は、細胞ないし生理活性物質の分離・精製に使用されている。例えばダイナビーズ(登録商標、Dinal Biotech社)は、均一なポリスチレンビーズで,磁性酸化鉄が一様に分布したコアが親水性ポリマーで被われた構造をしており、細胞のタイピングや、生体材料の分離などに使用されている。
【0004】
しかしながら、このような公知の担体は、核酸の分離能力が不十分であり、改善の余地があった。
【特許文献1】WO2004/083124
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、核酸を効率よく分離するための担体および核酸の分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は上記課題に鑑み検討を重ねた結果、担体の二次粒子径が特定の範囲内にあれば、多量の核酸を分離、精製ないし検出することが可能であることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、以下の核酸の分離、精製または検出用担体および核酸の分離、精製または検出方法を提供するものである。
1. 磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、下記式(1)
(担体の二次粒子径)×(貴金属粒径) ≦ 10000(nm2) (1)
の関係を有する、担体。
2. 磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、前記担体の二次粒子径が1000nm以下である担体。
3. 磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、前記担体の二次粒子径が1000nm以下、且つ、貴金属ナノ粒子の粒径が10nm以下である担体。
4. 分散液の形態である、項1〜3のいずれかに記載の担体。
5. 分散剤として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコール−モノステアレート(PEG−MS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリエチレンイミン、グリコールエーテル類、硫酸エステル類、アクリル酸/マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、ジアルキルスルホコハク酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種をさらに含むことを特徴とする項4に記載の担体。
6. 前記担体が、貴金属イオンまたは貴金属錯体と、磁性金属酸化物微粒子または該磁性金属酸化物を与える金属イオンを含む液に超音波または電離放射線を照射することにより得られたものである、項1〜5のいずれかに記載の担体。
7. 分離、精製または検出の標的となる核酸と結合し得る物質を項1〜6のいずれかに記載の担体に結合してなる、核酸の分離、精製または検出用の修飾担体。
8. 前記物質が標的となる核酸と相補性を有するポリヌクレオチドである、項7に記載の修飾担体。
9. 項7又は8に記載の修飾担体を用いて試料を処理することを特徴とする、核酸の分離または検出方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、担体の単位重量当たりに多くの核酸(例えばプローブとなるオリゴヌクレオチド)を単離することができる。
【0009】
また、本発明の担体は、超微量の核酸でも検出することができ、極めて高感度な遺伝子検査が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の担体は、磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した構造を有する貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる。
本発明において、貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる担体は、それ自身でも該ナノ粒子と結合できる核酸(例えばチオール基を有する修飾された核酸)を結合できるが、好ましくは該担体に標的となる核酸と結合し得る物質を担持させ、該物質を介して核酸を結合し、分離・精製又は検出する。このような物質としては、標的核酸とハイブリダイズし得る相補的配列を有する核酸プローブ(ポリヌクレオチド)、核酸と結合し得る低分子物質(例えばインターカレーターなど)、核酸結合性の高分子物質(例えばプロモーターと結合する転写因子、リプレッサー、抗体などのタンパク質)、或いはカチオン性ポリマーなどが例示される。
これらの物質は、例えばチオール基などの適当な官能基を介して担体に結合させることができる。
なお、本明細書において「担体」とは、分離対象となる核酸と結合しても結合しなくても良いが、核酸と結合し得る物質を貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子に担持させた場合に、高効率で核酸を分離、精製もしくは検出しうるものをいう。また、「修飾担体」とは、前記担体に核酸と結合し得る物質を担持(例えば共有結合、配位結合あるいは吸着などの物理的ないし化学的結合)させ、それにより標的核酸を結合し得るものをいう。
【0011】
貴金属としては、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、レニウムなどが好ましく例示され、特に金が好ましい。金は、チオール基(SH)と結合するため、目的とする核酸と相補性のオリゴないしポリヌクレオチドを容易に結合することができる。
【0012】
磁性金属酸化物は、磁性を有する限り特に限定されないが、例えば酸化鉄(とりわけ磁鉱、マグヘマイト、フェライトなどのFe2O3を主成分とする磁性酸化物など)、コバルト、ニッケルなどの酸化物、これらの金属の金属間化合物またはこれらの金属と鉄との金属間化合物(例えばCoPt、FePtなど)の酸化物、またはこれら各金属の合金(例えばCo/Ni、Co/Fe、Ni/Feなどの2元合金、Co/Fe/Niなどの3元合金など)の酸化物が例示され、特にγ-Fe2O3、Fe3O4などの磁性酸化鉄が好ましい。
【0013】
本発明の担体は、貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる担体は、担体の二次粒子径と貴金属粒径の積が10000(nm2)以下、好ましくは7000(nm2)以下、より好ましくは5000(nm2)以下、特に好ましくは3000(nm2)以下である。
【0014】
該担体の貴金属粒径は、小さい方が比表面積が大きくなり、貴金属の単位重量当たりより多くの核酸を担持できるため好ましい。一方、担体の二次粒子径が大きくなると、貴金属粒径が小さくても核酸の担持効率は低下する。本発明者は、二次粒子が大きくなると微細な貴金属粒子が二次粒子内部に閉じこめられて、核酸との結合能が低下するためと考えている。担体の二次粒子径と貴金属粒径の積とDNA結合量が非常に明瞭な相関を示すことは図1に示され、特に、この値が10000nmを超えるあたりからDNA結合量が加速度的に増加する。
【0015】
担体の二次粒子の粒径は、通常1000nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは500nm以下である。担体の二次粒子の粒径が1000nmより小さくなると急速にDNA結合量が増加することは、図2に明瞭に示されている。
【0016】
貴金属の粒径は小さい程良く、通常10nm以下、好ましくは7nm以下、より好ましくは5nm以下、特に好ましくは3nm以下である。貴金属の粒径が10nmより小さくなると急速にDNA結合量が増加することは、図3に明瞭に示されている。
【0017】
貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子の一次粒子の粒径は、5〜500nm程度、より好ましくは1〜300nm程度、特に10〜100nm程度である。
【0018】
複合ナノ粒子の一次粒子径および二次粒子径は、動的光散乱法から得られるキュムラント平均粒径である。動的光散乱によるキュムラント平均粒径は、例えばゼータサイザーナノ(登録商標、製造元:Malvern Instruments Ltd)により測定できる。
【0019】
本発明の担体に結合される核酸としては、DNAおよびRNAが広く包含され、特にDNAが挙げられる。DNAとしては、例えば疾患の原因遺伝子や体質、代謝、薬剤の有効性などに関係する各種の遺伝子変異、SNPなどの塩基の変異(置換、欠失、挿入等)などに関係する部位に対応するオリゴ又はポリデオキシヌクレオチドが例示される。これらの核酸は、サンプル(例えばヒトを含む哺乳動物などの動物、植物、微生物など)をそのまま使用してもよいが、サンプル中の核酸量が少ないため検出が困難である場合には、遺伝子増幅法(例えばPCR、NASBA、LCR、SDA、RCR、TMAなど)、特にPCR法により予め増幅し、得られた増幅核酸を本発明の担体により分離、精製もしくは検出する。
【0020】
本発明の担体の製造法は任意であるが、例えば特許文献1に記載されるような、超音波または電離放射線(特にγ線)を使用する製造法が好ましい。
【0021】
このような製造法により得られた複合ナノ粒子は、水などの媒体に分散させて、核酸の分離、精製もしくは検出用途に使用する。該複合ナノ粒子は、そのままでも核酸の分離、精製、検出に十分な程度の分散性を有しているが、必要な場合には、粒子の分散を安定化する分散剤を添加することもできる。このような分散剤としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコール−モノステアレート(PEG−MS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリエチレンイミン、グリコールエーテル類、硫酸エステル類、アクリル酸/マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、ジアルキルスルホコハク酸塩などが挙げられ、これら分散剤は単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
【0022】
なお、本発明の担体は、超音波もしくは電離放射線(特にγ線)照射を行った後、永久磁石を使用した磁気分離操作で磁性金属粒子に貴金属微粒子を担持した微粒子を捕集し、捕集されない粒子及び余分なポリマー(分散剤など)を除く操作を1回または複数回行うことで、核酸の結合に十分な分散性を有する。
分散剤の添加量としては、分散液を基準にして10重量%程度以下、好ましくは5重量%程度以下である。
【0023】
本発明の修飾担体は、核酸を分離、精製、検出する際には、検出対象となる核酸を結合できる物質(特に標的核酸と相補的な配列を有するポリヌクレオチド)を担体表面に固定して使用する。該ポリヌクレオチドの担体への結合は、例えばチオール基(SH)を介して行うことができるが、シランカップリング剤などの適当な材料を使用して該物質を結合することもできる。
【0024】
本発明の核酸の分離、精製または検出方法は、核酸を含むサンプルに本発明の修飾担体を0.01〜100mg/ml程度加え、1〜80℃程度の温度下に1分〜24時間程度攪拌ないし静置し、その後磁石によりDNAを結合したナノ粒子を磁石で回収し、ハイブリダイズした標的オリゴヌクレオチドを適切な条件で分離して、目的の核酸を得ることができる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明を実施例によりより詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
(1)複合ナノ粒子の合成方法
金/酸化鉄磁性複合ナノ粒子は、放射線又は超音波を利用して合成した。
放射線を利用した合成
50mlのポリビニルアルコール水溶液に酸化鉄ナノ粒子とHAuCl4、2-プロパノールを入れ、ガラス容器に封入し、撹拌しながらコバルト60ガンマ線を照射した。
【0026】
コバルト60ガンマ線を照射する液体には、上記の磁性酸化鉄とともに、HAuCl4(Auで5mg相当量)、2-プロパノール(0.5ml)、ポリビニルアルコール(1 ~ 5 wt.%)を配合した。
(2)超音波を利用した複合ナノ粒子の合成
ポリエチレングリコールモノステアレート(PEG-MS)水溶液に酸化鉄ナノ粒子とHAuCl4を入れ、ガラス容器に封入し、容器内の空気をアルゴンガスで置換してから超音波照射を行った。
【0027】
合成条件は、50mlの水中に酸化鉄種としてNanoTekのγ-Fe2O3(5mg)、HAuCl4(Auで5mg相当量)、2-プロパノール(0.5ml)、PEG-MS(0.4 ~ 8 mM)を使用し、超音波照射を行った。
(3)磁気分離操作
上記(1)又は(2)で得られた複合ナノ粒子分散液の入った容器に永久磁石をくっつけて、複合ナノ粒子を捕集した後上澄み成分を除去し、捕集された複合ナノ粒子を再度水に分散させた。これを2回繰り返し、得られた複合粒子分散液をDNA結合試験に用いた。
(4)分散状態の評価
得られた複合粒子の水中での分散状態は、動的光散乱法から得られるキュムラント平均粒径で評価した。動的光散乱による分散状態の評価は、以下の装置で行った。
製造元:Malvern Instruments Ltd
製品名:ゼータサイザーナノ
複合粒子の合成条件と、得られた複合粒子のキュムラント平均粒径を以下の表1にまとめた。
(5)DNAの分離
1mgの金/酸化鉄複合ナノ粒子が含まれる分散液1mlに、5’末端をチオール(SH)修飾したオリゴヌクレオチド(dT15:プローブ) 4nmolを添加し、20℃で24時間撹拌して粒子に結合させた。つづいて、10mMリン酸バッファー、0.1M NaClとなるようにそれぞれ添加し、再び20℃で48時間撹拌した。磁石により粒子を回収し、PBS溶液(10mMリン酸バッファー、0.3M NaCl)で粒子を分散させ再び磁石で回収し洗浄した。PBS溶液1mlに再分散させ、5’末端を蛍光標識(FITC)したオリゴヌクレオチド(dA15:ターゲット) (dT15と相補的)4nmolを添加した。20℃で24時間撹拌した後、磁気分離によって上澄みを取り除きPBS溶液で再分散させた。この分散液を60℃で10分加熱してdA15を解離させ、磁石によって分離した上澄み溶液に含まれるdA15の量を蛍光分光光度計により測定した。使用した金/酸化鉄複合ナノ粒子の二次粒径、金粒径、二次粒子径×金粒径と、dA15の吸着量を表1と図4に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
表中のDNA吸着量は上記(5)項に示す手順で求めた。
【0030】
この結果から二次粒径、金粒径、[二次粒子径×金粒径]は核酸吸着量と非常によい相関を示し、これらが特定の値以下になると、吸着量が急速に増加することがわかる。つまり、ターゲットDNAの吸着量を向上させ、高感度な検出を行うには二次粒径、金粒径、[二次粒子径×金粒径]を制御することが重要である。
【0031】
また、金/酸化鉄複合ナノ粒子にプローブDNA(dT15)を結合させないと、ターゲットDNA (dA15)が吸着しない。
【0032】
プローブDNA(dT15)を結合した後に、ターゲットDNA(dT15)と共に、ミスマッチDNA(dG15)を添加してもミスマッチDNAは吸着せず、ターゲットDNAだけが吸着する。
【0033】
これらの結果から、金/酸化鉄複合ナノ粒子は非特異的な吸着がなく、プローブと特異的なターゲットDNAだけを吸着することがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】DNAの吸着量と本発明の担体の、[二次粒子径×金粒径]の関係を示す
【図2】DNAの吸着量と本発明の担体の二次粒径の関係を示す
【図3】DNAの吸着量と本発明の担体の貴金属の粒径の関係を示す
【図4】本発明の複合ナノ粒子がDNAを結合する模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、下記式(1)
(担体の二次粒子径)×(貴金属粒径) ≦ 10000(nm2) (1)
の関係を有する、担体。
【請求項2】
磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、前記担体の二次粒子径が1000nm以下である担体。
【請求項3】
磁性金属酸化物微粒子表面に貴金属ナノ粒子が複合化した貴金属・磁性金属酸化物複合ナノ粒子からなる核酸の分離、精製または検出用担体であって、前記担体の二次粒子径が1000nm以下、且つ、貴金属ナノ粒子の粒径が10nm以下である担体。
【請求項4】
分散液の形態である、請求項1〜3のいずれかに記載の担体。
【請求項5】
分散剤として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコール−モノステアレート(PEG−MS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリエチレンイミン、グリコールエーテル類、硫酸エステル類、アクリル酸/マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、ジアルキルスルホコハク酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の担体。
【請求項6】
前記担体が、貴金属イオンまたは貴金属錯体と、磁性金属酸化物微粒子または該磁性金属酸化物を与える金属イオンを含む液に超音波または電離放射線を照射することにより得られたものである、請求項1〜5のいずれかに記載の担体。
【請求項7】
分離、精製または検出の標的となる核酸と結合し得る物質を請求項1〜6のいずれかに記載の担体に結合してなる、核酸の分離、精製または検出用の修飾担体。
【請求項8】
前記物質が標的となる核酸と相補性を有するポリヌクレオチドである、請求項7に記載の修飾担体。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の修飾担体を用いて試料を処理することを特徴とする、核酸の分離または検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−263896(P2006−263896A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−89886(P2005−89886)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(899000046)関西ティー・エル・オー株式会社 (75)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【Fターム(参考)】