説明

梅干しの製造方法

【課題】冷凍梅から高品質の梅干しを製造する方法を提供する。
【解決手段】梅の果実を凍結し、凍結した梅の果実を50〜65℃の温水に接触して解凍し、解凍した梅の果実を塩分濃度を調節した常温または常温以下の梅酢液に浸漬して1〜5週間保持し、その後乾燥して梅の果実の重量が85〜50wt%になるまで水分を蒸発させ梅干しとする。低塩分の調味梅干しを製造するには、上記のように乾燥して半乾燥状態になった梅の果実に、その重量の10〜50wt%の糖を混和する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は梅干しの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
梅は6、7月に収穫が集中しているが、生梅は保存が難しい為に梅干しとして保存するのが一般的である。梅干しを製造するには収穫された生梅を時間を置かずに塩蔵品に加工するのが一般的で、その加工方法としては、生梅に18〜23wt%の食塩を加え、重しをして1ヶ月以上塩漬け保存する。塩の浸透圧と重しの圧力で細胞が死んで、好ましくない成分(苦味青臭さ、エグミの基である青酸配糖体等)を酵素で分解して風味の良い有機酸などの有用成分に変える。
この塩漬け法は昔から行われ、現在も広く実施されている。カビの発生・腐敗を抑えるため、多量の食塩を使うので高食塩濃度の梅(18〜20wt%)と梅からの浸出液と食塩の混合した梅酢液(食塩濃度約20wt%)が発生する。
【0003】
消費者の要求である低塩化は高濃度食塩の梅を脱塩処理する事で達成している。一般的には高塩分の梅を3日間程天日干し、流水にさらして塩抜きを行って塩分を5〜10wt%に落として梅干し製品とするか、或いはその後に食品添加物を多量に加えた調味液に浸漬し、液切りして調味梅と称される低塩分の梅干し製品としている。
上述のように梅の収穫時期は短期間でありまた生梅の保存が難しいので、塩蔵品への加工時期が限られてしまう。そのため、熟した梅を凍結した後に解凍して着色、味付けを施す梅干しの製造方法として、特開2005−261276が提案されているが、適当な解凍技術が無く、低品位の加工品しかないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−261276
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者は冷凍梅を原料にすれば、原料確保の問題がなくなり、周年計画的に生産でき、品質の安定、安定供給、コストダウンを通じて生産者、消費者に貢献できることに着目して鋭意研究した結果本願発明を達成したものである。
従って、本願発明の目的は冷凍梅から高品質の梅干しを製造する方法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る梅干しの製造方法は、以下の工程からなっている。
梅の果実を凍結する工程と、
凍結した梅の果実を50〜65℃の温水に接触して解凍する工程と、
解凍した前記梅の果実を食塩濃度を調節した常温または常温以下の梅酢液に浸漬して1〜5週間保持する工程と、
上記梅の果実を乾燥して、その重量が85〜50wt%になるまで水分を蒸発させる工程とからなる。
【0007】
好ましくは、前記のように乾燥して半乾燥状態になった上記梅の果実に、その重量の10〜50wt%の糖を混和する工程を付加することである。
【0008】
また好ましくは、前記梅の果実の乾燥を天日干しにより行うことである。
また好ましくは、前記梅の凍結がIQF(Individual Quick Freezing)凍結によることである。
また、好ましくは、前記梅の果実を解凍する温水の温度を55〜60℃としてなることである。
また、好ましくは、前記梅の果実を浸漬する梅酢液の塩分濃度を2〜12wt%としてなることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の梅干しは冷凍梅を原料としているため、周年計画的に生産でき、品質の安定、安定供給、コストダウンを実現できる。
また、凍結した梅の果実を50〜65℃の温水に接触して解凍するため、酵素の失活を起こすことなく迅速な解凍が可能となる。
また、梅酢液漬け工程では梅酢液を再利用できるので、梅の有効成分が損なわれることなく、また、廃液(梅酢液、塩抜水、調味の残液など)がないので大幅なコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態をなす梅干しの製造工程図。
【図2】本発明の実施形態において使用される温水解凍機の概略説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明を実施するための具体的な形態について図1に基づいて説明する。
【0012】
先ず、原料梅としては青梅から完熟梅まで使用できる。その原料梅から洗浄工程において土、ほこり、枯枝葉などの狹雑物を水洗いで除く。選別工程では熟度、色、虫喰い、傷、腐敗などを基準にした等級と、サイズをS、M、L〜4Lの各サイズ別に分け、選別、ランク付けをする。なお、使用する梅は大きさの揃った、形の良い、傷の無いものが望ましい。次いで、凍結工程では、−20℃以下の冷凍庫でIQF(Individual Quick Freezing)凍結するのが望ましいが、多少塊になっても使用できる。冷凍保管工程では凍結梅を容器に密閉して冷凍庫で保管する。温度−20℃〜−25℃で倉代がかかるので1年以内の保管が望ましいが、1年以上でも品質上の問題は無い。
【0013】
温水解凍工程では、冷凍梅を温度50〜65℃の温水に接触して解凍する。50℃未満では解凍時間が長く酵素による分解も不充分となり、65℃を超えると酵素の失活が起こり望ましくない。なかでも、55〜60℃の解凍が効果的である。この温水に冷凍梅を接触させる時間は冷凍梅の大きさ、熟度により異なるが、大体10〜30分間である。時間が短いと解凍が不充分で酵素反応が不足するし、逆に長いと皮が軟らかくなり、つぶれ梅となる恐れがある。完熟梅IQF、2Lで15〜25分間が最適である。解凍装置としてはシャワー式、槽式を使用できる。
【0014】
梅酢液漬け工程では、解凍した梅から水道水で粗熱をとり、水切り後、常温または常温以下の梅酢液に浸漬する(梅1kg/梅酢液1リットルの比率で)。量産するときは、20リットルのポリ容器にポリ袋を装入し、中に10リットルの梅酢液を入れ、粗熱をとった梅10kgを投入、空気を抜きながら口を緊縛する。最初の梅酢液は通常塩分が18〜20wt%と高く、そのまま使用すると高塩分のものとなるので、塩分を水で薄める必要がある。好ましくは、塩分濃度が2〜12wt%となるように薄めることである。梅酢液は殺菌力が強く、梅も表面が低温殺菌されているので長期間、常温で放置してもカビの発生はない。漬込みの期間は常温または常温以下(30℃〜5℃)で1〜5週間保持する。この漬込みの期間は熟度の影響を受けるので、熟度の低いものは長く、高いものは短くする。完熟梅の場合は皮が破れやすい為、1〜4週間が適当である。本発明の梅干しの塩分は梅酢液の塩分に由来するものであるので、梅酢液の塩分濃度2〜12wt%で梅干しの塩濃度1〜10wt%、好ましくは梅酢液の塩分濃度約10wt%で塩分濃度5〜6wt%の低塩分の梅干しが作りやすい。なお、梅酢液に紫蘇などで入れた着色も何ら問題はない。
【0015】
目標の漬込み時間がきたら、ザルなどで液切りして梅を取り出す(液切り工程)。分離した梅酢液は食塩や水を補い、希望する塩分濃度に調整、再使用する。同じ条件で複数回使用したものはクエン酸などの有機酸が梅と同程度まで濃縮されており、以降の梅の成分の損失がなく、栄養価も損なわれないし、殺菌力も向上する。塩分も平衡となるので、梅に移行させたい量のみを追加する。梅酢液は完全に再利用できるので、廃液(梅酢液、塩抜水、調味の残液など)がなく、多大な費用をかけている廃液処理が不要となり、大幅なコストダウンが可能となる。又、不法投棄による環境破壊もなくなり、エコロジー面でも貢献する。
【0016】
乾燥工程では、液切りした梅を天日で乾燥させ、梅の果実の重量が85〜50wt%になるまで水分を蒸発させる。梅は紫外線でポリフェノールが褐変して梅干の色(茶褐色)になり、また水分が多いと糖を混ぜた時ドリップが発生し、見映えが悪くなる。この二つの事から、乾燥手段としては天日干しが本発明では好ましい。天日干しにより、梅の重量の15〜50wt%の水分を除去する。天日干しでは、晴天直射日光下で15〜25wt%/日の水分が蒸発するので、1〜2日間の天日干しで目的の梅干しとなる。水分が少なすぎると硬くなり、歩留りが悪くなる。梅の熟度にもよるが、1日の天日干しで水分を20wt%程度減少させたものが品質、作業の手間、歩留りからみて好ましい。いずれにしても従来の天日干し期間が3日間であったのに比べ、大幅な短縮となり、手返しの必要も無く、省力化が可能となる。なお、乾燥手段としては、大量生産時には天日干しの代わりに、紫外線・遠赤外線乾燥機を使用することが可能である。
【0017】
低塩分の調味梅と称されている梅干しを製造するには、上記のように乾燥した梅に粉・粒状の糖(例えば砂糖、麦芽糖、トレハロース、粉飴など)をまぶし、ゆっくり混和する。水飴、ハチミツ、液糖、異性化糖などの水分の多いものはドリップが多く発生するので好ましくない。混和する糖の量は10〜50wt%(対乾燥梅)がよい。調味梅としては砂糖10wt%以下では酸味が強く、40wt%以上では甘味が強い。酸/塩/甘のバランスは塩分5wt%程度の時、砂糖が20〜25wt%が適当である。いずれにしても、味は好みにより自由に調整できる。低塩分・高糖度(例えば半乾燥の梅で塩分1%、糖度50wt%)の梅干しは甘梅として菓子などの分野で使用できる。混和機としてはステンレス製のドラム、木製の樽、プラスチック製密閉容器などが便利である。いずれにしても梅がつぶれないよう、ゆっくり回転・天地替を数回/時間行うとよい。
【0018】
上記乾燥工程を経た梅には水分が残っており、糖を加えると浸透圧の差で、水分が糖に溶出、ドリップとなる。糖は数時間で透明な液に変わり容器の底に留まるので、時々容器をゆっくり動かし均一化する事が必要である。1日位で梅/ドリップの状態が安定するので、梅とドリップを分離する(ドリップ除去工程)。ドリップは水分を蒸発・濃縮して再利用する。濃縮は液量が1/2〜1/4になるようにすると使い易い。また、このドリップは高い糖度と適度の食塩を含む、梅の香り豊かなものであり、青魚の煮物などの調味料としても好適である。
【0019】
ドリップを除去した梅は検品、計量して容器に詰める(容器詰め工程)。容器としては現在市場で使われているプラスチック製の容器・袋が適している。
【0020】
容器に詰められた梅干しはダンボール梱包、常温倉庫に保管し、常温流通で随時出荷される(保管・出荷工程)。
【0021】
以上のような工程で作られた本発明の梅干しは、保存料を使用しないで、常温・1年間はカビの発生もなく、保存が可能である。
【0022】
==実施例1==
食品低温加熱装置(実用新案登録第3116321号の寸胴鍋(220φ×300(H))に温調器付の投げ込みヒーター(1kw)を設置、水を8リットル張り込み、65℃まで加熱した。寸胴鍋の上部に設置された収納篭に冷凍南高梅(2〜3L、IQF)1,030g(32粒)を入れ浸漬した。槽内の温度は2分後に58℃まで低下したので、58〜60°Cで更に13分間継続して解凍を終了した。液切り後の梅の重量は995g(97%対冷凍梅)であった。これを常温の梅酢原液(塩分20%)800mlに浸漬し、14日間保持した。浸漬後の梅を網上に放置し液切りした。その重量は1,040g(101%対冷凍梅)であった。液切り後の梅を紙タオルを敷いたザル上に並べて天日干し(6時間/日×2日間)を行った。乾燥後の重量は525g(乾燥収率50.5%)であった。
【0023】
容器詰め1日目より蜜状のドリップが出て全体がしっとりした柔らかい梅干しとなった。色は外皮・果肉とも梅干し色(茶)で、種のまわりの繊維に黄色味がなく、生っぽいところはなかった。味は酸味・塩味強く昔風の梅干しであった。可食部の食塩分13.5%、クエン酸分7.2%であった。
【0024】
==実施例2==
実施例1の解凍器を用い、水を8リットル張り込み、62℃まで加熱した。寸胴鍋の上部に設置された収納篭に冷凍青梅(神奈川県産十郎梅 L、IQF、10ヶ月冷凍保管)1,200gを入れ浸漬した。槽内の温度は2分後に52℃まで低下、その間ヒーター加熱により12分後に60℃まで回復したので、そのまま5分間60℃を維持し、解凍を終了させた。水道水で粗熱を取った梅を塩分10%に調整した梅酢液1.2リットルに投入し、室温で25日間保管した。
【0025】
次いで、梅酢液と分離した梅を紙タオルを敷いたザルの上で1日天日干しを行った。乾燥重量は998gであり、約半量の500gに上白糖100g(20wt%)を混ぜ、1リットルビンに入れ、転がして均一化をはかった。最初は粉状の糖が残っていたが、数時間後に完全に溶解したので時々転がして、1日放置した。ビン底にドリップが溜まったので、梅と分離してその重量を量った。調味梅(低塩分梅干し)425g、ドリップ175gであった。原料梅に対する収率は71%と29%であった。製品は色、艶がよく、酸/塩/甘のバランスもよかった。残り半量は乾燥を続けて、全体のマテリアルバランスを算出した。
IQF梅 100
解凍後 98
梅酢液25日浸漬 102 梅酢液膨潤
天日干し1日 83 柔かく半乾燥状態
天日干し2日 68 柔かく半乾燥状態
天日干し3日 59 梅干し状
天日干し4日 53 硬くてミイラ状
【0026】
==実施例3==
完熟南高梅(和歌山県産 3L、15ヶ月冷凍保管)810gを実施例1の解凍器で解凍した。温度63℃まで加温した8リットルの温水に浸漬した。温度は56℃まで降下、ヒーターでの加熱により、5分後に60℃になり、そのままの温度を15分維持した。3回使用の梅酢液0.8リットルに食塩41g(810g×5%)を溶解し、2リットルガラスビンに注入した。梅は水道水で粗熱を取り、紙タオルで水分をふき取って、投入、口を閉めて室温保管した。14日後取り出し、液切り後2分して紙タオルを敷いたザルの上で、1日天日干しと2日天日干しを行った。
【0027】
<1日天日干し>
梅酢液に2週間浸漬した梅450g(冷凍梅410g)を1日間天日干しした。重量は345g(77wt%)に減少した。これに上白糖69g(半乾燥梅の20wt%)を添加して、500ミリリットルガラスビンに入れた。軽くころがして梅と糖の均一化をはかり、そのまま室温で放置し、時々転がしたり天地替を行った。5時間で砂糖が完全に溶解、糖蜜状(ドリップ)となり、1日放置後の梅の重量は302g、ドリップの重量は112gであった。原料梅の収率は302/410=74wt%であった。
ドリップ発生は原料梅に対して112/410=27wt%であった。
製品としては、色は通常の調味梅と同じ茶色、艶があり、ふっくらしている。食感は柔かく、塩味の薄い酸/甘のバランスのとれたものとなった。
【0028】
<2日天日干し>
梅酢液に2週間浸漬した梅440gを1日乾燥後、手返して天地を逆にして2日目の乾燥を行った。乾燥後の重量は284g(63wt%)であった。
上記の梅を2分して132gに対して20g(15wt%)と152gに対して38g(25wt%)の上白糖を混和し、それぞれを300ミリリットルビンに入れ、密閉した。時々転がしたり、天地替えなどして、溶け具合を観察・測定した。
15wt%添加品は約4時間で砂糖が溶け、透明なドリップとなった。25wt%添加品は約8時間後砂糖が完全に溶け、透明のドリップとなった。1日室温で放置後の測定値と評価を記す。
a.15wt% 糖添加品
調味梅の重量118g、ドリップ量34gであり、原料梅に対する収率は57wt%と17wt%であった。製品としては色が茶色で少ししぼんだ感じで皮がやや硬く、塩味の有るものであった。
b.25wt% 糖添加品
調味梅の重量125g、ドリップ量65gであり、原料梅に対して53wt%と28wt%であった。製品としては色、艶がよく、ふっくらして柔かく、塩味の薄い、酸/塩/甘のバランスのよいものであった。
以上の結果により、1日天日干し、水分を20〜25wt%蒸発させ半乾燥梅とし、これに上白糖20〜25%(半乾燥梅に対して)を添加したものが収率、姿、形、色、味のバランスが最もよかった。
【0029】
==実施例4==
追熟した南高梅(奈良県産 2L、IQF、3ヶ月冷凍保管)を図2に示すコンベアー付シャワー式温水解凍機((株)フェニックス 横浜市都筑区)で解凍した。この解凍機は前長3m・幅50cm、温水シャワー部は2mである。この解凍機では、凍結した梅の果実1がホッパー2からベルトコンベアー3に供給され、梅の果実1がベルトコンベアー3で搬送される間に、その上方より温水HWがシャワー4から散布される。散布された温水はベルトコンベアー3の下部で回収され、加熱器5に戻され、循環ポンプ6を通って循環される。加熱器には蒸気Stが吹き込まれ、温度調節ができる構造となっている。ベルトコンベアー3の下流側の温水シャワー4の進行方向後方には水道水CWの散布シャワー7とドライエアーDA吹き付けノズル8が設けられている。解凍された梅1aはベルトコンベアー3の終端から収納籠9に回収される。
【0030】
上記の解凍装置によりIQF梅を60kg/Hの速度で供給し、60℃の温水をシャワーリングし、接触時間20分で解凍、粗熱をとり空気で水を除去し、予め食塩10wt%に調整した梅酢液が10リットル入ったポリ容器に10kgを投入、密閉保管した。
3週間後容器から取り出し、天日1日乾燥し、半乾燥の梅干を作った。
半乾燥した梅に上白糖20wt%添加、軽く混和して、調味梅とした。色は茶色で艶があり、酸/塩/甘のバランスが良く、柔かく、風味の良い製品ができた。
【符号の説明】
【0031】
1 凍結した梅の果実
1a 解凍した梅の果実
3 ベルトコンベアー
4 温水シャワー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梅の果実を凍結し、凍結した前記梅の果実を50〜65℃の温水に接触して解凍し、解凍した前記梅の果実を塩分濃度を調節した常温または常温以下の梅酢液に浸漬して1〜5週間保持し、その後乾燥して上記梅の果実の重量が85〜50wt%になるまで水分を蒸発させてなることを特徴とする梅干しの製造方法。
【請求項2】
前記のように乾燥して半乾燥状態になった上記梅の果実に、その重量の10〜50wt%の糖を混和してなることを特徴とする請求項1記載の梅干しの製造方法。
【請求項3】
前記乾燥が天日干しによることを特徴とする請求項1または2に記載の梅干しの製造方法。
【請求項4】
前記梅の凍結がIQF(Individual Quick Freezing)凍結によることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の梅干しの製造方法。
【請求項5】
前記梅の果実を解凍する温水の温度を55〜60℃としてなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の梅干しの製造方法。
【請求項6】
前記梅の果実を浸漬する梅酢液の塩分濃度を2〜12wt%としてなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の梅干しの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−131000(P2010−131000A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201872(P2009−201872)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(595012800)有限会社ジーエフ技術開発 (4)
【出願人】(505331731)株式会社 健康食彩研究所 (4)
【Fターム(参考)】