棒状部材用ホルダ及び包装体
【課題】大きさが異なる複数種類の棒状部材に対応可能な棒状部材用ホルダ、並びにこれを備えた包装体を提供する。
【解決手段】箱6内において棒状部材100を該箱6の内面から離間させた状態で支持するために前記箱6に収容される棒状部材用ホルダ4に、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを設け、第1ホルダ部61に、前記棒状部材100の一端部を支持する第1支持部65を設け、第2ホルダ部62に、前記棒状部材100の他端部を支持する第2支持部66を第1支持部65から離間して設けて、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを相互に分離可能とする。
【解決手段】箱6内において棒状部材100を該箱6の内面から離間させた状態で支持するために前記箱6に収容される棒状部材用ホルダ4に、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを設け、第1ホルダ部61に、前記棒状部材100の一端部を支持する第1支持部65を設け、第2ホルダ部62に、前記棒状部材100の他端部を支持する第2支持部66を第1支持部65から離間して設けて、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを相互に分離可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱を用いて包装される棒状部材を該箱内で支持するためのホルダ、及び該ホルダを備えた包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液体クロマトグラフィに用いられるカラムは、1本ずつ紙箱で包装された状態で流通される。この場合、流通段階でカラムが破損することを防止するために、紙箱にはカラムと共に種々の緩衝部材が収容される。
【0003】
この緩衝部材の一例として紙製のホルダを用いて、紙箱内において該ホルダによりカラムを支持することで、カラムを紙箱の内面から離間させた状態が維持されるように包装することが考えられる。
【0004】
この場合、紙以外の材料を包装に用いなくても済むため、材料コストの低減化を図ることができる。また、かかるホルダは一定の形状を有するため、カラムの包装を簡単かつ確実に行うことができる。
【0005】
また、この種のホルダを、カラム以外の棒状部材の包装に使用することも考えられ、この場合も同様の効果を得ることができる。
【0006】
なお、棒状部材を紙箱で包装する技術の一例が特許文献1に開示されているが、特許文献1に開示された技術は、棒状化粧用具を紙箱の内面に押し当てた状態で該紙箱に収容するものであって、棒状部材を紙箱の内面から離間させた状態に維持しつつ包装する技術でなない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−291980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、カラム等の棒状部材は種々の太さおよび長さを有するため、棒状部材の大きさに対応した専用のホルダを棒状部材毎に用意しなければならい問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、大きさが異なる複数種類の棒状部材に対応可能な棒状部材用ホルダ、及び該ホルダを備えた包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明に係る棒状部材用ホルダは、
箱内において棒状部材を該箱の内面から離間させた状態で支持するために前記箱に収容される棒状部材用ホルダであって、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とを備え、
第1ホルダ部に、前記棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられ、
第2ホルダ部に、前記棒状部材の他端部を支持する第2支持部が第1支持部から離間して設けられ、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは相互に分離可能となっていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る包装体は、上記の棒状部材用ホルダと、該ホルダを収容する箱と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられた第1ホルダ部と、棒状部材の他端部を支持する第2支持部が設けられた第2ホルダ部とが相互に分離可能となっているため、必要に応じて第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離することで、第1支持部と第2支持部との距離を変更することができる。そのため、棒状部材の長さに応じて、ホルダの第1支持部と第2支持部との距離を調整することで、長さが異なる種々の棒状部材をホルダにより安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラム用ホルダを示す斜視図である。
【図2】図1に示すホルダとカラムとを収容する紙箱を示す斜視図である。
【図3】図2に示す紙箱の中蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すホルダを形成するためのブランクシートを示す平面図である。
【図5】図4に示すシートを用いてホルダを組み立てる手順を示す斜視図である。
【図6】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを分離することなくホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図7】図6に示す態様において、ホルダのサブ支持部により比較的小径のカラムを支持した状態を示す平面図である。
【図8】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離した状態のホルダを示す斜視図である。
【図9】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離してホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図10】第1ホルダ部の位置決めアームを第2の状態に切り替えてホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図11】第2ホルダ部の位置決めアームを第2の状態に切り替えてホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図12】第1ホルダ部と第2ホルダ部とが分離されていない複数のホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図13】第1ホルダ部と第2ホルダ部とが相互に分離された複数のホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るカラム用ホルダ4を示す斜視図である。このホルダ4と、例えば図2に示す紙箱6とから、液体クロマトグラフィ用カラム100(100a〜100e)を包装する包装体2が構成されている。
【0016】
具体的に、ホルダ4は、紙箱6に収容されて使用され、該紙箱6内において該紙箱6の内面から離間した状態でカラム100を支持するものである。このホルダ4を用いることにより、紙箱6に加えられた外力が該紙箱6内のカラム100に伝わることを抑制することができる。すなわち、ホルダ4の緩衝機能により、流通過程におけるカラム100の破損を防止することができる。
【0017】
ホルダ4は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを有し、第1ホルダ部61には、カラム100の一端部を支持する第1支持部65が設けられ、第2ホルダ部62には、第1支持部65から離間して配置されてカラム100の他端部を支持する第2支持部66が設けられている。これにより、カラム100は、第1支持部65と第2支持部66とに掛け渡された状態でホルダ4に支持されるようになっている。ホルダ4の具体的な構造については後述する。
【0018】
図2に示すように、紙箱6は、底面部71と、該底面部71から立ち上がる周壁部72と、該周壁部72の上端から延びる複数の蓋部77〜80とを有する。底面部71の形状は細長い長方形となっている。周壁部72は、正面部73と、該正面部73に対向する背面部74と、正面部73と背面部74とに跨る一対の側面部75,76とを有する。正面部73と背面部74とは、底面部71の周縁の長辺部分から立ち上がるように設けられ、一対の側面部75,76は、底面部71の周縁の短辺部分から立ち上がるように設けられている。前記複数の蓋部77〜80は、具体的には、正面部73の上端から延びる中蓋77と、各側面部75から延びる内蓋78,79と、背面部74から延びる外蓋80とで構成されている。中蓋77は、折り目85を介して正面部73に連なる折返し部81と、折り目86を介して折返し部81に連なるカバー部82と、折り目87を介してカバー部82に連なる折り曲げ部83とを有する。また、正面部73から折返し部81にかけて例えば円形の穴94が折り目85を横切って形成されている。さらに、折り曲げ部83の長手方向中央部には摘み片84が折り目88を介して連設されている。外蓋80は、折り目91を介して背面部74に連なるカバー部89と、折り目92を介してカバー部89に連なる折り曲げ部90とを有する。
【0019】
次に、包装体2でカラム100を包装する手順について説明する。なお、この説明において、「山折り」及び「谷折り」という蓋部74〜80を折る方向を示す用語は、紙箱6の上方から見たときの方向を指すものとする。
【0020】
先ず、紙箱6にホルダ4を収容するとともに、該ホルダ4にカラム100を支持させた後、図3に示すように、中蓋77を閉じる。具体的には、中蓋77を折り目85に沿って山折りで略直角に折り曲げるとともに2つの折り目86,87に沿ってそれぞれ谷折りで略直角に折り曲げることにより、中蓋77を閉じる。これにより、中蓋77のカバー部82が、周壁部72の上端よりも所定高さだけ低い高さでホルダ4及び該ホルダ4に支持されたカラム100を覆うように配設される。このように配設されたカバー部82により、ホルダ4に支持されたカラム100は上側から押さえ込まれるため、カラム100は一層安定的に支持された状態で紙箱6に収容される。
【0021】
なお、中蓋77を閉じた状態では、中蓋77の摘み片84が周壁部72の上端よりも上側に突出した状態となっている。そのため、開封の際は、この摘み片84を摘んで持ち上げることで、中蓋77を容易に開くことができる。また、中蓋77を閉じた状態では、前記穴94の周壁の上半部が折返し部81と共に折り目85に沿って折り返されているため、周壁部72の正面部73の上端には半円状の凹部94aが形成されている。
【0022】
中蓋77を閉じた後は、一対の内蓋78,79をそれぞれ折り目96,97に沿って内側へ略直角に折り曲げ、これらの内蓋78,79の上側に外蓋80を折り重ねる。具体的には、外蓋80を2つの折り目91,92に沿ってそれぞれ山折りで略直角に折り曲げ、折り曲げ部90を中蓋77の折返し部81の内側に収めることで、外蓋80を閉じる。
【0023】
このとき、紙箱6の内部には、中蓋77のカバー部82の上方にスペースが形成されるため、このスペースを利用して、例えば、取扱説明書等の添付物を収容することができる。さらに、正面部73の上端には前記の半円状の凹部94aが形成されているため、開封の際は、該凹部94aを通して外蓋80の折り曲げ部90を容易に掴むことができ、外蓋80を容易に開くことができる。
【0024】
ホルダ4は、図4に示す紙製のブランクシート10を折り曲げることで組み立てられる。すなわち、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とは、共通の1つのシート10を折り曲げて形成されている。
【0025】
図4に示すように、シート10は、後述の延出片31(31a,31b),32(32a,32b)を除く部分において、略帯状に形成されている。
【0026】
シート10の長さ方向中央部には、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離するための切り離し部30が形成されている。この切り離し部30は、ミシン目状に配置された複数の切り目で構成されている。この切り離し部30を境界として、シート10は、第1ホルダ部61を形成する第1ホルダ部形成部161と、第2ホルダ部62を形成する第2ホルダ部形成部162とに区分されている。
【0027】
第1ホルダ部形成部161は、第2ホルダ部形成部162に対して遠い側から近い側に向かって順に折り目41〜48を介して直線状に連なる第1〜第9のシート部11〜19を備えている。シート10全体の長さ方向に関して、第2シート部12と第4シート部14と第6シート部16とは略同じ長さを有し、第7シート部17は、第3シート部13よりも長く形成されている。
【0028】
また、第1ホルダ部形成部161には、第3シート部13と第4シート部14とに跨って、第1の穴33が折り目43を横切って形成されている。第1の穴33の形状は細長い矩形であり、該穴33の短手方向の幅はD1となっている。第1の穴33の一端は折り目42に沿って配置されている。また、第4シート部14において、第1の穴33の他端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部34が設けられている。該拡張部34は、前記の幅D1よりも小さい直径D2を有する。
【0029】
さらに、第1ホルダ部形成部161には、第6シート部16と第7シート部17とに跨って、第2の穴35が折り目46を横切って形成されている。第1の穴33と同様、第2の穴35の形状も細長い矩形であり、短手方向に幅D1を有するが、長手方向に関しては第1の穴33よりも長く形成されている。第6シート部16において、第2の穴35の一端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部36が設けられている。該拡張部36の直径は、第1の穴33の拡張部34と同じくD2である。
【0030】
また、第8シート部18には、シート10全体の長さ方向に直角な方向に延びる一対の延出片31a,31bがそれぞれ折り目49,50を介して連設されている。該一対の延出片31a,31bは、互いに同じ長さを有する。
【0031】
同様に、第2ホルダ部形成部162は、第1ホルダ部形成部161に対して遠い側から近い側に向かって順に折り目51〜58を介して直線状に連なる第1〜第9のシート部21〜29を備えている。第2ホルダ部形成部162の第9シート部29と、第1ホルダ部形成部161の第9シート部19とは、一体のシート部であるが、前記切り離し部30により区切られている。また、第1ホルダ部形成部161と同様、シート10全体の長さ方向に関して、第2シート部22と第4シート部24と第6シート部26とは略同じ長さを有し、第7シート部27は第3シート部23よりも長く形成されている。
【0032】
また、第2ホルダ部形成部162には、第1ホルダ部形成部161と同様、第3シート部23と第4シート部24とに跨って、第1の穴37が折り目53を横切って形成されている。第1の穴37の形状は細長い矩形であり、短手方向に幅D1を有する。また、該穴37の一端は折り目52に沿って配置されている。さらに、第4シート部24において、第1の穴37の他端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部38が設けられており、該拡張部38は直径D2を有する。また、第1ホルダ部形成部161と同様、第6シート部26と第7シート部27とに跨って、第2の穴39が折り目56を横切って形成されている。第2の穴39の形状も細長い矩形であり、短手方向に関しては第1の穴37と同じく幅D1を有するが、長手方向に関しては第1の穴37よりも長く形成されている。さらに、第6シート部26において、第2の穴39の一端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部40が設けられており、該拡張部40の直径は、第1の穴37の拡張部38と同じくD2である。
【0033】
このように形成された第2ホルダ部形成部162の第1〜第9のシート部21〜29の形状は、第1ホルダ部形成部161の第1〜第9のシート部11〜19の形状と線対称となっている。
【0034】
また、第1ホルダ部形成部161と同様、第8シート部28には、シート10全体の長さ方向に直角な方向に延びる一対の延出片32a,32bがそれぞれ折り目59,60を介して連設されている。該一対の延出片32(32a,32b)は、互いに同じ長さを有し、第1ホルダ部形成部161の延出片31(31a,31b)よりも短く形成されている。
【0035】
次に、このシート10を用いてホルダ4を組み立てる手順について説明する。なお、この説明において、「山折り」及び「谷折り」というシート10を折る方向を示す用語は、図4に示す状態におけるシート10の上面側から見たときの方向を指すものとする。
【0036】
先ず、図5に示すように、第1ホルダ部形成部161を3つの折り目44〜46に沿って谷折りで略直角に折り曲げるとともに、2つの折り目42,43に沿って山折りで略直角に折り曲げ、第3シート部13を第7シート部17に接着する。このとき、第7シート部17における第2の穴35の周縁と第3シート部13における第1の穴33の周縁とが重なり合うようになっている。
【0037】
続いて、第1ホルダ部形成部161を2つの折り目47,48に沿って谷折りで略直角に折り曲げた後、第1シート部11を折り目41に沿って山折りで略直角に折り曲げながら、第1シート部11と第5シート部15とを第9シート部19に接着することで、第1ホルダ部61が形成される(図1参照)。
【0038】
同様の手順で第2ホルダ部形成部162の折り曲げ及び接着を行うことで、第2ホルダ部62が形成され、これにより、図1に示すホルダ4が完成する。
【0039】
なお、シート10のシート部同士の接着は、例えば、接着が行われるシート部の表面に予め接着剤を塗布しておくことで行われる。
【0040】
再び図1を参照しながら、上記のようにして組み立てられたホルダ4の構造について説明する。
【0041】
図1に示すように、第1ホルダ部61は、第1〜第9のシート部11〜19で形成されたホルダ部本体63と、前記延出片31(31a,31b)からなる一対の位置決めアームとを有する。
【0042】
第1ホルダ部61のホルダ部本体63は、第7シート部17からなる上面部と、第9シート部19からなる底面部と、第6シート部16からなり上面部17と底面部19とに跨る第2ホルダ部62側の第1端面部と、第8シート部18からなり上面部17と底面部19とに跨る第2ホルダ部62側とは反対側の第2端面部とを有する。第1及び第2の端面部16,18間には、第4シート部14からなり上面部17と底面部19とに跨る第1脚部と、第2シート部12からなり上面部17と底面部19とに跨る第2脚部とが設けられている。すなわち、上面部17は、第1及び第2端面部16,18と、第1及び第2脚部12,14とにより支持されている。
【0043】
第1支持部65は、前記穴33,35の拡張部34,36の直径D2よりも大きな太さを有するカラム100a(図6参照)を支持するためのメイン支持部65aと、前記直径D2以下の太さを有するカラム100b(図7参照)を支持するためのサブ支持部65bとを有する。
【0044】
メイン支持部65aは、前記穴33,35のうち拡張部34,36を除く部分の周壁で構成されている。前記穴35は、第1端面部16と上面部17とに跨って設けられ、前記穴33は、第1脚部14と上面部17裏面の第3シート部13とに跨って設けられている。また、前記穴35は、上面部17において第1端面部16との境界部から第2端面部18側に向かって延びるように配置されている。さらに、第3シート部13における前記穴33は、上面部17の穴35の下側に重なるように配置されている。そのため、これらの穴33,35に、上方から容易にカラム100aの一端部を嵌め込むことができる。また、穴33,35に嵌め込まれたカラム100aの一端部を、第1端面部16における穴35の下側周壁部と、第1脚部14における穴33の下側周壁部とにより下側から支持できるとともに、第1端面部16及び上面部17における穴35の側方周壁部と、第1脚部14及び第3シート部13における穴33の側方周壁部とにより側方から支持できる。図6に示すように、前記穴33,35は短手方向に幅D1を有するため、メイン支持部65aは、D2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aを安定して支持することができ、特に、D1と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100aを一層安定して支持することができる。
【0045】
一方、サブ支持部65bは、前記穴33,35の拡張部34,36の周壁で構成されている。拡張部34,36は、第1端面部16と第1脚部14とにおいて前記穴33,35の下端コーナー部に設けられているため、該穴33,35に上方から嵌め込まれた比較的小径のカラム100bの一端部を拡張部34,36に容易に嵌め込むことができる。拡張部34,36は、第1端面部16と第1脚部14とにそれぞれ略円形に形成されているため、拡張部34,36に嵌め込まれたカラム100bの一端部は、該拡張部34,36の下側周壁部により下側から支持されるとともに、該拡張部34,36の側方周壁部により側方から支持される。また、サブ支持部65bは、カラム100bの一端部を拡張部34,36の上側周壁部により上方から覆った状態で支持するため、カラム100bが拡張部34,36から容易に抜け外れることを防止できる。図7に示すように、拡張部34,36の直径はD2であるため、サブ支持部65bは、D2以下の直径を有するカラム100bを支持することができ、特に、D2と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100bを安定して支持することができる。
【0046】
第1ホルダ部61の位置決めアーム31(31a,31b)は、ホルダ部本体63における第2ホルダ部62とは反対側の端部、具体的には第2端面部18から延びるように設けられている。
【0047】
位置決めアーム31は、紙箱6に収められた第1ホルダ部61のホルダ部本体63を紙箱6の側面部76から所定距離だけ離間した位置に位置決めするために設けられている。この位置決めアーム31は、第2端面部18との境界に設けられた折り目49,50に沿って折り曲げることにより、ホルダ部本体63から第2ホルダ部62とは反対側へ(第2ホルダ部62から離間する方向へ)突出しないように配置される第1の状態と、ホルダ本体63から第2ホルダ部62とは反対側へ(第2ホルダ部62から離間する方向へ)突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっている。
【0048】
第1の状態において、位置決めアーム31は、折り目49,50から第2ホルダ部62側に向かって(第2ホルダ部62に近接する方向へ)ホルダ部本体63に沿って延びるように配置される。また、第1の状態において、位置決めアーム31の先端は、後述の第2ホルダ部62のホルダ本体64の第1端面部26近傍に配置される(図6参照)。この第1の状態にかかる位置決めアーム31は位置決め機能を発揮せず、紙箱6に収容された第1ホルダ部61は、ホルダ部本体63の第2端面部18が紙箱6の側面部76に接する位置に位置決めされる。
【0049】
一方、第2の状態において、位置決めアーム31は、折り目49,50から第2ホルダ部62とは反対側に向かって(第2ホルダ部62から離間する方向へ)延びるように配置される。この第2の状態において、紙箱6に収容された第1ホルダ部61は、位置決めアーム31の先端が紙箱6の側面部76に接する位置に位置決めされる。
【0050】
第2ホルダ部62も、第1ホルダ部61と比べて概ね同様の構造を有し、第1〜第9のシート部21〜29で形成されたホルダ部本体64と、前記延出片32(32a,32b)からなる一対の位置決めアームとを有する。
【0051】
第2ホルダ部62のホルダ部本体64は、第1ホルダ部61のホルダ部本体63と同様、第7シート部27からなる上面部と、第9シート部29からなる底面部と、第6シート部26からなり上面部27と底面部29とに跨る第1ホルダ部61側の第1端面部と、第8シート部28からなり上面部27と底面部29とに跨る第1ホルダ部61側とは反対側の第2端面部とを有する。第1及び第2の端面部26,28間には、第4シート部24からなり上面部27と底面部29とに跨る第1脚部と、第2シート部22からなり上面部27と底面部29とに跨る第2脚部とが設けられている。すなわち、上面部27は、第1及び第2端面部26,28と、第1及び第2脚部22,24とにより支持されている。
【0052】
第2支持部66は、前記穴37,39の拡張部38,40の直径D2よりも大きな太さを有するカラム100a(図6参照)を支持するためのメイン支持部66aと、前記直径D2以下の太さを有するカラム100b(図7参照)を支持するためのサブ支持部66bとを有する。
【0053】
メイン支持部66aは、前記穴37,39のうち拡張部38,40を除く部分の周壁で構成されている。前記穴39は、第1端面部26と上面部27とに跨って設けられ、前記穴37は、第1脚部24と上面部27裏面の第3シート部23とに跨って設けられている。また、前記穴39は、上面部27において第1端面部26との境界部から第2端面部28側に向かって延びるように配置されている。さらに、第3シート部23における前記穴37は、上面部27の穴39の下側に重なるように配置されている。そのため、これらの穴37,39に、上方から容易にカラム100aの一端部を嵌め込むことができる。また、穴37,39に嵌め込まれたカラム100aの一端部を、第1端面部26における穴39の下側周壁部と、第1脚部24における穴37の下側周壁部とにより下側から支持できるとともに、第1端面部26及び上面部27における穴39の側方周壁部と、第1脚部24及び第3シート部23における穴37の側方周壁部とにより側方から支持できる。図6に示すように、前記穴37,39は短手方向に幅D1を有するため、メイン支持部66aは、D2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aを安定して支持することができ、特に、D1と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100aを一層安定して支持することができる。
【0054】
一方、サブ支持部66bは、前記穴37,39の拡張部38,40の周壁で構成されている。拡張部38,40は、第1端面部26と第1脚部24とにおいて前記穴37,39の下端コーナー部に設けられているため、該穴37,39に上方から嵌め込まれた比較的小径のカラム100aの一端部を拡張部38,40に容易に嵌め込むことができる。拡張部38,40は、第1端面部26と第1脚部24とにそれぞれ略円形に形成されているため、拡張部38,40に嵌め込まれたカラム100bの一端部は、該拡張部38,40の下側周壁部により下側から支持されるとともに、該拡張部38,40の側方周壁部により側方から支持される。また、サブ支持部66bは、カラム100bの一端部を拡張部38,40の上側周壁部により上方から覆った状態で支持するため、カラム100bが拡張部38,40から容易に抜け外れることを防止できる。図7に示すように、拡張部38,40の直径はD2であるため、サブ支持部66bは、D2以下の直径を有するカラム100bを支持することができ、特に、D2と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100bを安定して支持することができる。
【0055】
第2ホルダ部62の位置決めアーム32(32a,32b)は、ホルダ部本体64における第1ホルダ部61とは反対側の端部、具体的には第2端面部28から延びるように設けられている。
【0056】
第1ホルダ部61と同様、位置決めアーム32は、紙箱6に収められた第2ホルダ部62のホルダ部本体64を紙箱6の側面部75から所定距離だけ離間した位置に位置決めするために設けられている。この位置決めアーム32は、第2端面部28との境界に設けられた折り目59,60に沿って折り曲げることにより、ホルダ部本体64から第1ホルダ部61とは反対側へ(第1ホルダ部61から離間する方向へ)突出しないように配置される第1の状態と、ホルダ本体64から第1ホルダ部61とは反対側へ(第1ホルダ部61から離間する方向へ)突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっている。
【0057】
第1の状態において、位置決めアーム32は、折り目59,60から第1ホルダ部61側に向かって(第1ホルダ部61に近接する方向へ)ホルダ部本体64に沿って延びるように配置される。また、第1の状態において、位置決めアーム32の先端は、ホルダ本体64の第1脚部24と第1端面部26との中間部近傍に配置され、同じく第1の状態にある第1ホルダ部61の位置決めアーム31と干渉しないようになっている(図6参照)。この第1の状態にかかる位置決めアーム32は位置決め機能を発揮せず、紙箱6に収容された第2ホルダ部62は、ホルダ部本体64の第2端面部28が紙箱6の側面部75に接する位置に位置決めされる。
【0058】
一方、第2の状態において、位置決めアーム32は、折り目59,60から第1ホルダ部61とは反対側に向かって(第1ホルダ部61から離間する方向へ)延びるように配置される。この第2の状態において、紙箱6に収容された第2ホルダ部62は、位置決めアーム32の先端が紙箱6の側面部75に接する位置に位置決めされる。
【0059】
第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とは、底面部19,29においてのみ連なっており、該底面部19,29の上方で且つ第1支持部65と第2支持部66との間にスペースSが形成されている。そのため、カラム100の両端部が第1及び第2の支持部65,66に嵌め込まれて支持された状態において、前記スペースSを利用してカラム100の中央部を容易に掴むことができるため、ホルダ4からカラム100を容易に取り外すことができる。
【0060】
また、第1ホルダ部61の底面部19と第2ホルダ部62の底面部29との境界には切り離し部30が設けられているため、この切り離し部30において両ホルダ部61,62の底面部19,29を容易に切り離すことができる。よって、この切り離し部30における切り離しにより、図8に示すように、両ホルダ部61,62を相互に分離することができる。
【0061】
したがって、ホルダ4は、例えば図6及び図7に示すように第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離しないで使用することも、例えば図9〜図11に示すように両ホルダ部61,62を相互に分離して使用することもできる。一方、ホルダ4を収容する紙箱6は、例えば図6及び図7に示すように第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離されていない状態のホルダ4を該ホルダ4の移動を規制しつつ収容可能な第1の紙箱6aと、第1の紙箱6bよりも大きく、例えば図9〜図11に示すようにホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを離間させた状態で収容可能な第2の箱6bとから選択される。
【0062】
図6及び図7に示すように、第1の紙箱6aの形状は平面視において細長い矩形であり、第1の紙箱6aには、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離しておらず両ホルダ部61,62の位置決めアーム31,32が第1の状態にあるホルダ4が、紙箱6の周壁部72の内面全体に接した状態で収容される。これにより、第1の紙箱6aに収容されたホルダ4は、特に位置決めを行わなくてもあらゆる水平方向の移動が規制されるため、ホルダ4によりカラム100を安定して支持することができる。
【0063】
第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない状態において、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離をL1とすると、図6及び図7に示す状態のホルダ4は、L1と比べて同じか又は僅かに短い長さを有するカラム100a,100bを安定して支持することができる。
【0064】
また、上述した通り、図6に示すようにD2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aは、メイン支持部65a,66aで安定して支持することができ、図7に示すようにD2以下の直径を有するカラム100bは、サブ支持部65b,66bで支持することができる。
【0065】
図9〜図11に示すように、第2の紙箱6bの形状も平面視において細長い矩形であり、平面視の短手方向に関して第2の紙箱6bは第1の紙箱6aと同じ幅を有するが、平面視の長手方向に関して第2の紙箱6bは第1の紙箱6aよりも長く形成されている。第2の紙箱6bには、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが相互に分離したホルダ4が収容される。
【0066】
図9に示す態様において、第2の紙箱6bに収容されたホルダ4は、両ホルダ部61,62の位置決めアーム31,32が第1の状態にあり、第1ホルダ部61のホルダ部本体63が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62のホルダ部本体64が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0067】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L2は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1よりも長くなるため、図6に示す場合よりも長いカラム100cをホルダ4により支持することができる。特に、L2と比べて同じか又は僅かに短いカラム100cをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100cとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100cを安定して支持することができる。
【0068】
なお、図9は、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100cを支持した状態を示しているが、図9に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0069】
図10は、図9に示す態様と異なり、第1ホルダ部61の位置決めアーム31を第2の状態に切り替えてホルダ4を紙箱6bに収容した態様を示す。図10に示す態様において、ホルダ4は、第1ホルダ部61の位置決めアーム31の先端が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62のホルダ部本体64が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0070】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L3が、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1よりも長く、且つ、図9に示す態様における前記距離L2よりも短くなる。そのため、図6に示す場合よりも長く且つ図9に示す場合よりも短いカラム100dをホルダ4により支持することができる。特に、L3と比べて同じか又は僅かに短いカラム100dをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100dとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100dを安定して支持することができる。
【0071】
なお、図10も、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100dを支持した状態を示しているが、図10に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0072】
図11は、図9及び図10に示す態様と異なり、第1ホルダ部61の位置決めアーム31を第1の状態とするとともに、第2ホルダ部62の位置決めアーム32を第2の状態として、ホルダ4を紙箱6bに収容した態様を示す。図11に示す態様において、ホルダ4は、第1ホルダ部61のホルダ部本体63が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62の位置決めアーム32の先端が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0073】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L4が、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1、及び図10に示す態様における前記距離L3よりも長く、且つ、図9に示す態様における前記距離L2よりも短くなる。そのため、図6に示す場合及び図10に示す場合よりも長く且つ図9に示す場合よりも短いカラム100eをホルダ4により支持することができる。特に、L4と比べて同じか又は僅かに短いカラム100eをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100eとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100eを安定して支持することができる。
【0074】
なお、図11も、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100eを支持した状態を示しているが、図11に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0075】
以上のように、包装されるカラム100の長さに応じて、使用する紙箱6を第1の紙箱6aと第2の紙箱6bとの間で切り替えたり、ホルダ4の状態を分離状態と非分離状態との間で切り替えたり、ホルダ4の第1及び第2のホルダ部61,62の位置決めアーム31,32の状態を第1の状態と第2の状態との間で切り替えたりすることにより、種々の長さのカラム100をホルダ4で安定して支持することができる。
【0076】
なお、図9〜図11の態様では、いずれの対応においても同じ長さの第2の紙箱6bが使用されているが、各態様における第2の紙箱6bの長さは、第1の紙箱6aの長さよりも大きければ、カラム100の長さに応じて適宜変更することができる。
【0077】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0078】
例えば、上述の実施形態では、紙箱6にホルダ4及びカラム100を1つずつ収容する構成について説明したが、本発明は、例えば図12及び図13に示すように、1つの紙箱6に複数のホルダ4及びカラム100を収容するようにしてもよい。この場合、具体的には、図12及び図13に示すように、複数のホルダ4を横に並べて配置した状態で紙箱6に収容してもよいし、図示は省略するが、複数のホルダ4を上下に重ねて配置した状態で収容するようにしてもよい。また、複数のホルダ4を収容する場合、図12に示すように全てのホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離しない状態で紙箱6cに収容するようにしてもよい。さらに、図13に示すように、全部または一部のホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが相互に分離した状態で紙箱6dに収容してもよいし、全部または一部のホルダ4の位置決めアーム31,32を第2の状態に切り替えた状態で紙箱6dに収容するようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施形態では、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62の両方に位置決めアーム31,32を設ける場合について説明したが、第1ホルダ部61又は第2ホルダ部62の一方にのみ位置決めアームを設けるようにしてもよい。
【0080】
さらに、上述の実施形態では、第1及び第2の支持部65,66の全体を穴33,35,37,39の周壁で構成する場合について説明したが、第1及び第2の支持部65,66の一部を穴33,35,37,39の周壁で構成するとともに、残りの部分は前記周壁以外のシート部分で構成するようにしてもよい。
【0081】
さらにまた、上述の実施形態では、ミシン目状に配置された切り目により切り離し部30を構成する場合について説明したが、切り離し部30の構成は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離可能なものであれば特に限定されるものでない。
【0082】
また、上述の実施形態では、液体クロマトグラフィ用のカラムを支持するホルダ4及び該ホルダを備えた包装体2について説明したが、本発明は、カラム以外の棒状部材を支持するホルダ及び該ホルダを備えた包装体にも同様に適用することができる。
【0083】
さらに、上述の実施形態では、包装体を構成する箱が紙箱である場合について説明したが、本発明は、紙箱以外の箱を用いることを妨げるものでない。
【0084】
さらにまた、上述の実施形態では、ホルダ4を紙製シート10で形成する場合について説明したが、本発明に係るホルダは、紙以外の材料からなるシートで形成されるものであってもよく、さらには、シートの折り曲げ以外の方法で形成されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
2:包装体、4:カラム用ホルダ、6:紙箱、10:シート、30:切り離し部、31a,31b:第1ホルダ部の位置決めアーム、32a,32b:第2ホルダ部の位置決めアーム、61:第1ホルダ部、62:第2ホルダ部、63,64:ホルダ部本体、65:第1支持部、66:第2支持部、65a,66a:メイン支持部、65b,66b:サブ支持部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱を用いて包装される棒状部材を該箱内で支持するためのホルダ、及び該ホルダを備えた包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液体クロマトグラフィに用いられるカラムは、1本ずつ紙箱で包装された状態で流通される。この場合、流通段階でカラムが破損することを防止するために、紙箱にはカラムと共に種々の緩衝部材が収容される。
【0003】
この緩衝部材の一例として紙製のホルダを用いて、紙箱内において該ホルダによりカラムを支持することで、カラムを紙箱の内面から離間させた状態が維持されるように包装することが考えられる。
【0004】
この場合、紙以外の材料を包装に用いなくても済むため、材料コストの低減化を図ることができる。また、かかるホルダは一定の形状を有するため、カラムの包装を簡単かつ確実に行うことができる。
【0005】
また、この種のホルダを、カラム以外の棒状部材の包装に使用することも考えられ、この場合も同様の効果を得ることができる。
【0006】
なお、棒状部材を紙箱で包装する技術の一例が特許文献1に開示されているが、特許文献1に開示された技術は、棒状化粧用具を紙箱の内面に押し当てた状態で該紙箱に収容するものであって、棒状部材を紙箱の内面から離間させた状態に維持しつつ包装する技術でなない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−291980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、カラム等の棒状部材は種々の太さおよび長さを有するため、棒状部材の大きさに対応した専用のホルダを棒状部材毎に用意しなければならい問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、大きさが異なる複数種類の棒状部材に対応可能な棒状部材用ホルダ、及び該ホルダを備えた包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明に係る棒状部材用ホルダは、
箱内において棒状部材を該箱の内面から離間させた状態で支持するために前記箱に収容される棒状部材用ホルダであって、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とを備え、
第1ホルダ部に、前記棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられ、
第2ホルダ部に、前記棒状部材の他端部を支持する第2支持部が第1支持部から離間して設けられ、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは相互に分離可能となっていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る包装体は、上記の棒状部材用ホルダと、該ホルダを収容する箱と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられた第1ホルダ部と、棒状部材の他端部を支持する第2支持部が設けられた第2ホルダ部とが相互に分離可能となっているため、必要に応じて第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離することで、第1支持部と第2支持部との距離を変更することができる。そのため、棒状部材の長さに応じて、ホルダの第1支持部と第2支持部との距離を調整することで、長さが異なる種々の棒状部材をホルダにより安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラム用ホルダを示す斜視図である。
【図2】図1に示すホルダとカラムとを収容する紙箱を示す斜視図である。
【図3】図2に示す紙箱の中蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すホルダを形成するためのブランクシートを示す平面図である。
【図5】図4に示すシートを用いてホルダを組み立てる手順を示す斜視図である。
【図6】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを分離することなくホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図7】図6に示す態様において、ホルダのサブ支持部により比較的小径のカラムを支持した状態を示す平面図である。
【図8】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離した状態のホルダを示す斜視図である。
【図9】第1ホルダ部と第2ホルダ部とを相互に分離してホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図10】第1ホルダ部の位置決めアームを第2の状態に切り替えてホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図11】第2ホルダ部の位置決めアームを第2の状態に切り替えてホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図12】第1ホルダ部と第2ホルダ部とが分離されていない複数のホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【図13】第1ホルダ部と第2ホルダ部とが相互に分離された複数のホルダを紙箱に収容した態様を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るカラム用ホルダ4を示す斜視図である。このホルダ4と、例えば図2に示す紙箱6とから、液体クロマトグラフィ用カラム100(100a〜100e)を包装する包装体2が構成されている。
【0016】
具体的に、ホルダ4は、紙箱6に収容されて使用され、該紙箱6内において該紙箱6の内面から離間した状態でカラム100を支持するものである。このホルダ4を用いることにより、紙箱6に加えられた外力が該紙箱6内のカラム100に伝わることを抑制することができる。すなわち、ホルダ4の緩衝機能により、流通過程におけるカラム100の破損を防止することができる。
【0017】
ホルダ4は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを有し、第1ホルダ部61には、カラム100の一端部を支持する第1支持部65が設けられ、第2ホルダ部62には、第1支持部65から離間して配置されてカラム100の他端部を支持する第2支持部66が設けられている。これにより、カラム100は、第1支持部65と第2支持部66とに掛け渡された状態でホルダ4に支持されるようになっている。ホルダ4の具体的な構造については後述する。
【0018】
図2に示すように、紙箱6は、底面部71と、該底面部71から立ち上がる周壁部72と、該周壁部72の上端から延びる複数の蓋部77〜80とを有する。底面部71の形状は細長い長方形となっている。周壁部72は、正面部73と、該正面部73に対向する背面部74と、正面部73と背面部74とに跨る一対の側面部75,76とを有する。正面部73と背面部74とは、底面部71の周縁の長辺部分から立ち上がるように設けられ、一対の側面部75,76は、底面部71の周縁の短辺部分から立ち上がるように設けられている。前記複数の蓋部77〜80は、具体的には、正面部73の上端から延びる中蓋77と、各側面部75から延びる内蓋78,79と、背面部74から延びる外蓋80とで構成されている。中蓋77は、折り目85を介して正面部73に連なる折返し部81と、折り目86を介して折返し部81に連なるカバー部82と、折り目87を介してカバー部82に連なる折り曲げ部83とを有する。また、正面部73から折返し部81にかけて例えば円形の穴94が折り目85を横切って形成されている。さらに、折り曲げ部83の長手方向中央部には摘み片84が折り目88を介して連設されている。外蓋80は、折り目91を介して背面部74に連なるカバー部89と、折り目92を介してカバー部89に連なる折り曲げ部90とを有する。
【0019】
次に、包装体2でカラム100を包装する手順について説明する。なお、この説明において、「山折り」及び「谷折り」という蓋部74〜80を折る方向を示す用語は、紙箱6の上方から見たときの方向を指すものとする。
【0020】
先ず、紙箱6にホルダ4を収容するとともに、該ホルダ4にカラム100を支持させた後、図3に示すように、中蓋77を閉じる。具体的には、中蓋77を折り目85に沿って山折りで略直角に折り曲げるとともに2つの折り目86,87に沿ってそれぞれ谷折りで略直角に折り曲げることにより、中蓋77を閉じる。これにより、中蓋77のカバー部82が、周壁部72の上端よりも所定高さだけ低い高さでホルダ4及び該ホルダ4に支持されたカラム100を覆うように配設される。このように配設されたカバー部82により、ホルダ4に支持されたカラム100は上側から押さえ込まれるため、カラム100は一層安定的に支持された状態で紙箱6に収容される。
【0021】
なお、中蓋77を閉じた状態では、中蓋77の摘み片84が周壁部72の上端よりも上側に突出した状態となっている。そのため、開封の際は、この摘み片84を摘んで持ち上げることで、中蓋77を容易に開くことができる。また、中蓋77を閉じた状態では、前記穴94の周壁の上半部が折返し部81と共に折り目85に沿って折り返されているため、周壁部72の正面部73の上端には半円状の凹部94aが形成されている。
【0022】
中蓋77を閉じた後は、一対の内蓋78,79をそれぞれ折り目96,97に沿って内側へ略直角に折り曲げ、これらの内蓋78,79の上側に外蓋80を折り重ねる。具体的には、外蓋80を2つの折り目91,92に沿ってそれぞれ山折りで略直角に折り曲げ、折り曲げ部90を中蓋77の折返し部81の内側に収めることで、外蓋80を閉じる。
【0023】
このとき、紙箱6の内部には、中蓋77のカバー部82の上方にスペースが形成されるため、このスペースを利用して、例えば、取扱説明書等の添付物を収容することができる。さらに、正面部73の上端には前記の半円状の凹部94aが形成されているため、開封の際は、該凹部94aを通して外蓋80の折り曲げ部90を容易に掴むことができ、外蓋80を容易に開くことができる。
【0024】
ホルダ4は、図4に示す紙製のブランクシート10を折り曲げることで組み立てられる。すなわち、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とは、共通の1つのシート10を折り曲げて形成されている。
【0025】
図4に示すように、シート10は、後述の延出片31(31a,31b),32(32a,32b)を除く部分において、略帯状に形成されている。
【0026】
シート10の長さ方向中央部には、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離するための切り離し部30が形成されている。この切り離し部30は、ミシン目状に配置された複数の切り目で構成されている。この切り離し部30を境界として、シート10は、第1ホルダ部61を形成する第1ホルダ部形成部161と、第2ホルダ部62を形成する第2ホルダ部形成部162とに区分されている。
【0027】
第1ホルダ部形成部161は、第2ホルダ部形成部162に対して遠い側から近い側に向かって順に折り目41〜48を介して直線状に連なる第1〜第9のシート部11〜19を備えている。シート10全体の長さ方向に関して、第2シート部12と第4シート部14と第6シート部16とは略同じ長さを有し、第7シート部17は、第3シート部13よりも長く形成されている。
【0028】
また、第1ホルダ部形成部161には、第3シート部13と第4シート部14とに跨って、第1の穴33が折り目43を横切って形成されている。第1の穴33の形状は細長い矩形であり、該穴33の短手方向の幅はD1となっている。第1の穴33の一端は折り目42に沿って配置されている。また、第4シート部14において、第1の穴33の他端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部34が設けられている。該拡張部34は、前記の幅D1よりも小さい直径D2を有する。
【0029】
さらに、第1ホルダ部形成部161には、第6シート部16と第7シート部17とに跨って、第2の穴35が折り目46を横切って形成されている。第1の穴33と同様、第2の穴35の形状も細長い矩形であり、短手方向に幅D1を有するが、長手方向に関しては第1の穴33よりも長く形成されている。第6シート部16において、第2の穴35の一端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部36が設けられている。該拡張部36の直径は、第1の穴33の拡張部34と同じくD2である。
【0030】
また、第8シート部18には、シート10全体の長さ方向に直角な方向に延びる一対の延出片31a,31bがそれぞれ折り目49,50を介して連設されている。該一対の延出片31a,31bは、互いに同じ長さを有する。
【0031】
同様に、第2ホルダ部形成部162は、第1ホルダ部形成部161に対して遠い側から近い側に向かって順に折り目51〜58を介して直線状に連なる第1〜第9のシート部21〜29を備えている。第2ホルダ部形成部162の第9シート部29と、第1ホルダ部形成部161の第9シート部19とは、一体のシート部であるが、前記切り離し部30により区切られている。また、第1ホルダ部形成部161と同様、シート10全体の長さ方向に関して、第2シート部22と第4シート部24と第6シート部26とは略同じ長さを有し、第7シート部27は第3シート部23よりも長く形成されている。
【0032】
また、第2ホルダ部形成部162には、第1ホルダ部形成部161と同様、第3シート部23と第4シート部24とに跨って、第1の穴37が折り目53を横切って形成されている。第1の穴37の形状は細長い矩形であり、短手方向に幅D1を有する。また、該穴37の一端は折り目52に沿って配置されている。さらに、第4シート部24において、第1の穴37の他端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部38が設けられており、該拡張部38は直径D2を有する。また、第1ホルダ部形成部161と同様、第6シート部26と第7シート部27とに跨って、第2の穴39が折り目56を横切って形成されている。第2の穴39の形状も細長い矩形であり、短手方向に関しては第1の穴37と同じく幅D1を有するが、長手方向に関しては第1の穴37よりも長く形成されている。さらに、第6シート部26において、第2の穴39の一端のコーナー部には、例えば略円形の拡張部40が設けられており、該拡張部40の直径は、第1の穴37の拡張部38と同じくD2である。
【0033】
このように形成された第2ホルダ部形成部162の第1〜第9のシート部21〜29の形状は、第1ホルダ部形成部161の第1〜第9のシート部11〜19の形状と線対称となっている。
【0034】
また、第1ホルダ部形成部161と同様、第8シート部28には、シート10全体の長さ方向に直角な方向に延びる一対の延出片32a,32bがそれぞれ折り目59,60を介して連設されている。該一対の延出片32(32a,32b)は、互いに同じ長さを有し、第1ホルダ部形成部161の延出片31(31a,31b)よりも短く形成されている。
【0035】
次に、このシート10を用いてホルダ4を組み立てる手順について説明する。なお、この説明において、「山折り」及び「谷折り」というシート10を折る方向を示す用語は、図4に示す状態におけるシート10の上面側から見たときの方向を指すものとする。
【0036】
先ず、図5に示すように、第1ホルダ部形成部161を3つの折り目44〜46に沿って谷折りで略直角に折り曲げるとともに、2つの折り目42,43に沿って山折りで略直角に折り曲げ、第3シート部13を第7シート部17に接着する。このとき、第7シート部17における第2の穴35の周縁と第3シート部13における第1の穴33の周縁とが重なり合うようになっている。
【0037】
続いて、第1ホルダ部形成部161を2つの折り目47,48に沿って谷折りで略直角に折り曲げた後、第1シート部11を折り目41に沿って山折りで略直角に折り曲げながら、第1シート部11と第5シート部15とを第9シート部19に接着することで、第1ホルダ部61が形成される(図1参照)。
【0038】
同様の手順で第2ホルダ部形成部162の折り曲げ及び接着を行うことで、第2ホルダ部62が形成され、これにより、図1に示すホルダ4が完成する。
【0039】
なお、シート10のシート部同士の接着は、例えば、接着が行われるシート部の表面に予め接着剤を塗布しておくことで行われる。
【0040】
再び図1を参照しながら、上記のようにして組み立てられたホルダ4の構造について説明する。
【0041】
図1に示すように、第1ホルダ部61は、第1〜第9のシート部11〜19で形成されたホルダ部本体63と、前記延出片31(31a,31b)からなる一対の位置決めアームとを有する。
【0042】
第1ホルダ部61のホルダ部本体63は、第7シート部17からなる上面部と、第9シート部19からなる底面部と、第6シート部16からなり上面部17と底面部19とに跨る第2ホルダ部62側の第1端面部と、第8シート部18からなり上面部17と底面部19とに跨る第2ホルダ部62側とは反対側の第2端面部とを有する。第1及び第2の端面部16,18間には、第4シート部14からなり上面部17と底面部19とに跨る第1脚部と、第2シート部12からなり上面部17と底面部19とに跨る第2脚部とが設けられている。すなわち、上面部17は、第1及び第2端面部16,18と、第1及び第2脚部12,14とにより支持されている。
【0043】
第1支持部65は、前記穴33,35の拡張部34,36の直径D2よりも大きな太さを有するカラム100a(図6参照)を支持するためのメイン支持部65aと、前記直径D2以下の太さを有するカラム100b(図7参照)を支持するためのサブ支持部65bとを有する。
【0044】
メイン支持部65aは、前記穴33,35のうち拡張部34,36を除く部分の周壁で構成されている。前記穴35は、第1端面部16と上面部17とに跨って設けられ、前記穴33は、第1脚部14と上面部17裏面の第3シート部13とに跨って設けられている。また、前記穴35は、上面部17において第1端面部16との境界部から第2端面部18側に向かって延びるように配置されている。さらに、第3シート部13における前記穴33は、上面部17の穴35の下側に重なるように配置されている。そのため、これらの穴33,35に、上方から容易にカラム100aの一端部を嵌め込むことができる。また、穴33,35に嵌め込まれたカラム100aの一端部を、第1端面部16における穴35の下側周壁部と、第1脚部14における穴33の下側周壁部とにより下側から支持できるとともに、第1端面部16及び上面部17における穴35の側方周壁部と、第1脚部14及び第3シート部13における穴33の側方周壁部とにより側方から支持できる。図6に示すように、前記穴33,35は短手方向に幅D1を有するため、メイン支持部65aは、D2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aを安定して支持することができ、特に、D1と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100aを一層安定して支持することができる。
【0045】
一方、サブ支持部65bは、前記穴33,35の拡張部34,36の周壁で構成されている。拡張部34,36は、第1端面部16と第1脚部14とにおいて前記穴33,35の下端コーナー部に設けられているため、該穴33,35に上方から嵌め込まれた比較的小径のカラム100bの一端部を拡張部34,36に容易に嵌め込むことができる。拡張部34,36は、第1端面部16と第1脚部14とにそれぞれ略円形に形成されているため、拡張部34,36に嵌め込まれたカラム100bの一端部は、該拡張部34,36の下側周壁部により下側から支持されるとともに、該拡張部34,36の側方周壁部により側方から支持される。また、サブ支持部65bは、カラム100bの一端部を拡張部34,36の上側周壁部により上方から覆った状態で支持するため、カラム100bが拡張部34,36から容易に抜け外れることを防止できる。図7に示すように、拡張部34,36の直径はD2であるため、サブ支持部65bは、D2以下の直径を有するカラム100bを支持することができ、特に、D2と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100bを安定して支持することができる。
【0046】
第1ホルダ部61の位置決めアーム31(31a,31b)は、ホルダ部本体63における第2ホルダ部62とは反対側の端部、具体的には第2端面部18から延びるように設けられている。
【0047】
位置決めアーム31は、紙箱6に収められた第1ホルダ部61のホルダ部本体63を紙箱6の側面部76から所定距離だけ離間した位置に位置決めするために設けられている。この位置決めアーム31は、第2端面部18との境界に設けられた折り目49,50に沿って折り曲げることにより、ホルダ部本体63から第2ホルダ部62とは反対側へ(第2ホルダ部62から離間する方向へ)突出しないように配置される第1の状態と、ホルダ本体63から第2ホルダ部62とは反対側へ(第2ホルダ部62から離間する方向へ)突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっている。
【0048】
第1の状態において、位置決めアーム31は、折り目49,50から第2ホルダ部62側に向かって(第2ホルダ部62に近接する方向へ)ホルダ部本体63に沿って延びるように配置される。また、第1の状態において、位置決めアーム31の先端は、後述の第2ホルダ部62のホルダ本体64の第1端面部26近傍に配置される(図6参照)。この第1の状態にかかる位置決めアーム31は位置決め機能を発揮せず、紙箱6に収容された第1ホルダ部61は、ホルダ部本体63の第2端面部18が紙箱6の側面部76に接する位置に位置決めされる。
【0049】
一方、第2の状態において、位置決めアーム31は、折り目49,50から第2ホルダ部62とは反対側に向かって(第2ホルダ部62から離間する方向へ)延びるように配置される。この第2の状態において、紙箱6に収容された第1ホルダ部61は、位置決めアーム31の先端が紙箱6の側面部76に接する位置に位置決めされる。
【0050】
第2ホルダ部62も、第1ホルダ部61と比べて概ね同様の構造を有し、第1〜第9のシート部21〜29で形成されたホルダ部本体64と、前記延出片32(32a,32b)からなる一対の位置決めアームとを有する。
【0051】
第2ホルダ部62のホルダ部本体64は、第1ホルダ部61のホルダ部本体63と同様、第7シート部27からなる上面部と、第9シート部29からなる底面部と、第6シート部26からなり上面部27と底面部29とに跨る第1ホルダ部61側の第1端面部と、第8シート部28からなり上面部27と底面部29とに跨る第1ホルダ部61側とは反対側の第2端面部とを有する。第1及び第2の端面部26,28間には、第4シート部24からなり上面部27と底面部29とに跨る第1脚部と、第2シート部22からなり上面部27と底面部29とに跨る第2脚部とが設けられている。すなわち、上面部27は、第1及び第2端面部26,28と、第1及び第2脚部22,24とにより支持されている。
【0052】
第2支持部66は、前記穴37,39の拡張部38,40の直径D2よりも大きな太さを有するカラム100a(図6参照)を支持するためのメイン支持部66aと、前記直径D2以下の太さを有するカラム100b(図7参照)を支持するためのサブ支持部66bとを有する。
【0053】
メイン支持部66aは、前記穴37,39のうち拡張部38,40を除く部分の周壁で構成されている。前記穴39は、第1端面部26と上面部27とに跨って設けられ、前記穴37は、第1脚部24と上面部27裏面の第3シート部23とに跨って設けられている。また、前記穴39は、上面部27において第1端面部26との境界部から第2端面部28側に向かって延びるように配置されている。さらに、第3シート部23における前記穴37は、上面部27の穴39の下側に重なるように配置されている。そのため、これらの穴37,39に、上方から容易にカラム100aの一端部を嵌め込むことができる。また、穴37,39に嵌め込まれたカラム100aの一端部を、第1端面部26における穴39の下側周壁部と、第1脚部24における穴37の下側周壁部とにより下側から支持できるとともに、第1端面部26及び上面部27における穴39の側方周壁部と、第1脚部24及び第3シート部23における穴37の側方周壁部とにより側方から支持できる。図6に示すように、前記穴37,39は短手方向に幅D1を有するため、メイン支持部66aは、D2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aを安定して支持することができ、特に、D1と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100aを一層安定して支持することができる。
【0054】
一方、サブ支持部66bは、前記穴37,39の拡張部38,40の周壁で構成されている。拡張部38,40は、第1端面部26と第1脚部24とにおいて前記穴37,39の下端コーナー部に設けられているため、該穴37,39に上方から嵌め込まれた比較的小径のカラム100aの一端部を拡張部38,40に容易に嵌め込むことができる。拡張部38,40は、第1端面部26と第1脚部24とにそれぞれ略円形に形成されているため、拡張部38,40に嵌め込まれたカラム100bの一端部は、該拡張部38,40の下側周壁部により下側から支持されるとともに、該拡張部38,40の側方周壁部により側方から支持される。また、サブ支持部66bは、カラム100bの一端部を拡張部38,40の上側周壁部により上方から覆った状態で支持するため、カラム100bが拡張部38,40から容易に抜け外れることを防止できる。図7に示すように、拡張部38,40の直径はD2であるため、サブ支持部66bは、D2以下の直径を有するカラム100bを支持することができ、特に、D2と比べて同じか又は僅かに小さい直径を有するカラム100bを安定して支持することができる。
【0055】
第2ホルダ部62の位置決めアーム32(32a,32b)は、ホルダ部本体64における第1ホルダ部61とは反対側の端部、具体的には第2端面部28から延びるように設けられている。
【0056】
第1ホルダ部61と同様、位置決めアーム32は、紙箱6に収められた第2ホルダ部62のホルダ部本体64を紙箱6の側面部75から所定距離だけ離間した位置に位置決めするために設けられている。この位置決めアーム32は、第2端面部28との境界に設けられた折り目59,60に沿って折り曲げることにより、ホルダ部本体64から第1ホルダ部61とは反対側へ(第1ホルダ部61から離間する方向へ)突出しないように配置される第1の状態と、ホルダ本体64から第1ホルダ部61とは反対側へ(第1ホルダ部61から離間する方向へ)突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっている。
【0057】
第1の状態において、位置決めアーム32は、折り目59,60から第1ホルダ部61側に向かって(第1ホルダ部61に近接する方向へ)ホルダ部本体64に沿って延びるように配置される。また、第1の状態において、位置決めアーム32の先端は、ホルダ本体64の第1脚部24と第1端面部26との中間部近傍に配置され、同じく第1の状態にある第1ホルダ部61の位置決めアーム31と干渉しないようになっている(図6参照)。この第1の状態にかかる位置決めアーム32は位置決め機能を発揮せず、紙箱6に収容された第2ホルダ部62は、ホルダ部本体64の第2端面部28が紙箱6の側面部75に接する位置に位置決めされる。
【0058】
一方、第2の状態において、位置決めアーム32は、折り目59,60から第1ホルダ部61とは反対側に向かって(第1ホルダ部61から離間する方向へ)延びるように配置される。この第2の状態において、紙箱6に収容された第2ホルダ部62は、位置決めアーム32の先端が紙箱6の側面部75に接する位置に位置決めされる。
【0059】
第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とは、底面部19,29においてのみ連なっており、該底面部19,29の上方で且つ第1支持部65と第2支持部66との間にスペースSが形成されている。そのため、カラム100の両端部が第1及び第2の支持部65,66に嵌め込まれて支持された状態において、前記スペースSを利用してカラム100の中央部を容易に掴むことができるため、ホルダ4からカラム100を容易に取り外すことができる。
【0060】
また、第1ホルダ部61の底面部19と第2ホルダ部62の底面部29との境界には切り離し部30が設けられているため、この切り離し部30において両ホルダ部61,62の底面部19,29を容易に切り離すことができる。よって、この切り離し部30における切り離しにより、図8に示すように、両ホルダ部61,62を相互に分離することができる。
【0061】
したがって、ホルダ4は、例えば図6及び図7に示すように第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離しないで使用することも、例えば図9〜図11に示すように両ホルダ部61,62を相互に分離して使用することもできる。一方、ホルダ4を収容する紙箱6は、例えば図6及び図7に示すように第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離されていない状態のホルダ4を該ホルダ4の移動を規制しつつ収容可能な第1の紙箱6aと、第1の紙箱6bよりも大きく、例えば図9〜図11に示すようにホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを離間させた状態で収容可能な第2の箱6bとから選択される。
【0062】
図6及び図7に示すように、第1の紙箱6aの形状は平面視において細長い矩形であり、第1の紙箱6aには、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離しておらず両ホルダ部61,62の位置決めアーム31,32が第1の状態にあるホルダ4が、紙箱6の周壁部72の内面全体に接した状態で収容される。これにより、第1の紙箱6aに収容されたホルダ4は、特に位置決めを行わなくてもあらゆる水平方向の移動が規制されるため、ホルダ4によりカラム100を安定して支持することができる。
【0063】
第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない状態において、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離をL1とすると、図6及び図7に示す状態のホルダ4は、L1と比べて同じか又は僅かに短い長さを有するカラム100a,100bを安定して支持することができる。
【0064】
また、上述した通り、図6に示すようにD2よりも大きく且つD1以下である直径を有するカラム100aは、メイン支持部65a,66aで安定して支持することができ、図7に示すようにD2以下の直径を有するカラム100bは、サブ支持部65b,66bで支持することができる。
【0065】
図9〜図11に示すように、第2の紙箱6bの形状も平面視において細長い矩形であり、平面視の短手方向に関して第2の紙箱6bは第1の紙箱6aと同じ幅を有するが、平面視の長手方向に関して第2の紙箱6bは第1の紙箱6aよりも長く形成されている。第2の紙箱6bには、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが相互に分離したホルダ4が収容される。
【0066】
図9に示す態様において、第2の紙箱6bに収容されたホルダ4は、両ホルダ部61,62の位置決めアーム31,32が第1の状態にあり、第1ホルダ部61のホルダ部本体63が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62のホルダ部本体64が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0067】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L2は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1よりも長くなるため、図6に示す場合よりも長いカラム100cをホルダ4により支持することができる。特に、L2と比べて同じか又は僅かに短いカラム100cをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100cとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100cを安定して支持することができる。
【0068】
なお、図9は、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100cを支持した状態を示しているが、図9に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0069】
図10は、図9に示す態様と異なり、第1ホルダ部61の位置決めアーム31を第2の状態に切り替えてホルダ4を紙箱6bに収容した態様を示す。図10に示す態様において、ホルダ4は、第1ホルダ部61の位置決めアーム31の先端が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62のホルダ部本体64が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0070】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L3が、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1よりも長く、且つ、図9に示す態様における前記距離L2よりも短くなる。そのため、図6に示す場合よりも長く且つ図9に示す場合よりも短いカラム100dをホルダ4により支持することができる。特に、L3と比べて同じか又は僅かに短いカラム100dをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100dとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100dを安定して支持することができる。
【0071】
なお、図10も、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100dを支持した状態を示しているが、図10に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0072】
図11は、図9及び図10に示す態様と異なり、第1ホルダ部61の位置決めアーム31を第1の状態とするとともに、第2ホルダ部62の位置決めアーム32を第2の状態として、ホルダ4を紙箱6bに収容した態様を示す。図11に示す態様において、ホルダ4は、第1ホルダ部61のホルダ部本体63が紙箱6bの一方の側面部76に接するとともに、第2ホルダ部62の位置決めアーム32の先端が紙箱6bの他方の側面部75に接するように位置決めされている。
【0073】
この場合、第1支持部65における第2支持部66とは反対側の端部から第2支持部66における第1支持部65とは反対側の端部までの距離L4が、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離していない場合の前記距離L1、及び図10に示す態様における前記距離L3よりも長く、且つ、図9に示す態様における前記距離L2よりも短くなる。そのため、図6に示す場合及び図10に示す場合よりも長く且つ図9に示す場合よりも短いカラム100eをホルダ4により支持することができる。特に、L4と比べて同じか又は僅かに短いカラム100eをホルダ4で支持することで、ホルダ4とカラム100eとを紙箱6b内で突っ張らせるように収容することができ、これにより、紙箱6b内でのホルダ4の移動を規制して、カラム100eを安定して支持することができる。
【0074】
なお、図11も、メイン支持部65a,66aにより比較的大径のカラム100eを支持した状態を示しているが、図11に示す態様で紙箱6bにホルダ4を収容する場合においても、サブ支持部65b,66bにより図7に示すカラム100bと同様の比較的小径のカラムを支持することができる。
【0075】
以上のように、包装されるカラム100の長さに応じて、使用する紙箱6を第1の紙箱6aと第2の紙箱6bとの間で切り替えたり、ホルダ4の状態を分離状態と非分離状態との間で切り替えたり、ホルダ4の第1及び第2のホルダ部61,62の位置決めアーム31,32の状態を第1の状態と第2の状態との間で切り替えたりすることにより、種々の長さのカラム100をホルダ4で安定して支持することができる。
【0076】
なお、図9〜図11の態様では、いずれの対応においても同じ長さの第2の紙箱6bが使用されているが、各態様における第2の紙箱6bの長さは、第1の紙箱6aの長さよりも大きければ、カラム100の長さに応じて適宜変更することができる。
【0077】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0078】
例えば、上述の実施形態では、紙箱6にホルダ4及びカラム100を1つずつ収容する構成について説明したが、本発明は、例えば図12及び図13に示すように、1つの紙箱6に複数のホルダ4及びカラム100を収容するようにしてもよい。この場合、具体的には、図12及び図13に示すように、複数のホルダ4を横に並べて配置した状態で紙箱6に収容してもよいし、図示は省略するが、複数のホルダ4を上下に重ねて配置した状態で収容するようにしてもよい。また、複数のホルダ4を収容する場合、図12に示すように全てのホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが分離しない状態で紙箱6cに収容するようにしてもよい。さらに、図13に示すように、全部または一部のホルダ4を第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とが相互に分離した状態で紙箱6dに収容してもよいし、全部または一部のホルダ4の位置決めアーム31,32を第2の状態に切り替えた状態で紙箱6dに収容するようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施形態では、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62の両方に位置決めアーム31,32を設ける場合について説明したが、第1ホルダ部61又は第2ホルダ部62の一方にのみ位置決めアームを設けるようにしてもよい。
【0080】
さらに、上述の実施形態では、第1及び第2の支持部65,66の全体を穴33,35,37,39の周壁で構成する場合について説明したが、第1及び第2の支持部65,66の一部を穴33,35,37,39の周壁で構成するとともに、残りの部分は前記周壁以外のシート部分で構成するようにしてもよい。
【0081】
さらにまた、上述の実施形態では、ミシン目状に配置された切り目により切り離し部30を構成する場合について説明したが、切り離し部30の構成は、第1ホルダ部61と第2ホルダ部62とを分離可能なものであれば特に限定されるものでない。
【0082】
また、上述の実施形態では、液体クロマトグラフィ用のカラムを支持するホルダ4及び該ホルダを備えた包装体2について説明したが、本発明は、カラム以外の棒状部材を支持するホルダ及び該ホルダを備えた包装体にも同様に適用することができる。
【0083】
さらに、上述の実施形態では、包装体を構成する箱が紙箱である場合について説明したが、本発明は、紙箱以外の箱を用いることを妨げるものでない。
【0084】
さらにまた、上述の実施形態では、ホルダ4を紙製シート10で形成する場合について説明したが、本発明に係るホルダは、紙以外の材料からなるシートで形成されるものであってもよく、さらには、シートの折り曲げ以外の方法で形成されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
2:包装体、4:カラム用ホルダ、6:紙箱、10:シート、30:切り離し部、31a,31b:第1ホルダ部の位置決めアーム、32a,32b:第2ホルダ部の位置決めアーム、61:第1ホルダ部、62:第2ホルダ部、63,64:ホルダ部本体、65:第1支持部、66:第2支持部、65a,66a:メイン支持部、65b,66b:サブ支持部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱内において棒状部材を該箱の内面から離間させた状態で支持するために前記箱に収容される棒状部材用ホルダであって、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とを備え、
第1ホルダ部に、前記棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられ、
第2ホルダ部に、前記棒状部材の他端部を支持する第2支持部が第1支持部から離間して設けられ、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは相互に分離可能となっていることを特徴とする棒状部材用ホルダ。
【請求項2】
第1ホルダ部または第2ホルダ部の少なくとも一方のホルダ部は、ホルダ部本体の所定位置から延びる位置決めアームを備え、
該位置決めアームは、前記ホルダ部本体から他方のホルダ部とは反対側へ突出しないように配置される第1の状態と、前記ホルダ本体から他方のホルダ部とは反対側へ突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項3】
第1ホルダ部および第2ホルダ部の両方が前記位置決めアームを備え、
一方のホルダ部の位置決めアームは他方のホルダ部の位置決めアームよりも長く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項4】
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは、1つのシートを折り曲げて形成されており、
該シートに、第1ホルダ部と第2ホルダ部とを分離するための切り離し部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項5】
前記シートに複数の穴が形成されており、
第1及び第2の支持部の全部または一部は、前記穴の周壁で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項6】
第1及び第2の支持部は、所定幅よりも大きな太さを有する棒状部材を支持するためのメイン支持部と、前記所定幅以下の太さを有する棒状部材を支持するためのサブ支持部と、を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の棒状部材用ホルダと、
該ホルダを収容する箱と、を備えたことを特徴とする包装体。
【請求項8】
前記箱は、第1ホルダ部と第2ホルダ部とが分離されていない状態の前記ホルダを該ホルダの移動を規制しつつ収容可能な第1の箱と、第1の箱よりも大きく、前記ホルダを第1ホルダ部と第2ホルダ部とを離間させた状態で収容可能な第2の箱とから選択されることを特徴とする請求項7に記載の包装体。
【請求項1】
箱内において棒状部材を該箱の内面から離間させた状態で支持するために前記箱に収容される棒状部材用ホルダであって、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とを備え、
第1ホルダ部に、前記棒状部材の一端部を支持する第1支持部が設けられ、
第2ホルダ部に、前記棒状部材の他端部を支持する第2支持部が第1支持部から離間して設けられ、
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは相互に分離可能となっていることを特徴とする棒状部材用ホルダ。
【請求項2】
第1ホルダ部または第2ホルダ部の少なくとも一方のホルダ部は、ホルダ部本体の所定位置から延びる位置決めアームを備え、
該位置決めアームは、前記ホルダ部本体から他方のホルダ部とは反対側へ突出しないように配置される第1の状態と、前記ホルダ本体から他方のホルダ部とは反対側へ突出するように配置される第2の状態との間で切り替え可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項3】
第1ホルダ部および第2ホルダ部の両方が前記位置決めアームを備え、
一方のホルダ部の位置決めアームは他方のホルダ部の位置決めアームよりも長く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項4】
第1ホルダ部と第2ホルダ部とは、1つのシートを折り曲げて形成されており、
該シートに、第1ホルダ部と第2ホルダ部とを分離するための切り離し部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項5】
前記シートに複数の穴が形成されており、
第1及び第2の支持部の全部または一部は、前記穴の周壁で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項6】
第1及び第2の支持部は、所定幅よりも大きな太さを有する棒状部材を支持するためのメイン支持部と、前記所定幅以下の太さを有する棒状部材を支持するためのサブ支持部と、を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の棒状部材用ホルダ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の棒状部材用ホルダと、
該ホルダを収容する箱と、を備えたことを特徴とする包装体。
【請求項8】
前記箱は、第1ホルダ部と第2ホルダ部とが分離されていない状態の前記ホルダを該ホルダの移動を規制しつつ収容可能な第1の箱と、第1の箱よりも大きく、前記ホルダを第1ホルダ部と第2ホルダ部とを離間させた状態で収容可能な第2の箱とから選択されることを特徴とする請求項7に記載の包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−206758(P2012−206758A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74789(P2011−74789)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【特許番号】特許第4800448号(P4800448)
【特許公報発行日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000156846)カンナル印刷株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【特許番号】特許第4800448号(P4800448)
【特許公報発行日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000156846)カンナル印刷株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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