説明

椎骨への切除部の調節可能な切削

切削ブレードを用いて、椎間空間に隣接した椎骨に切除部を切削するための器具、器具システムおよび方法を提供する。前進させて椎骨を切削するための切削ブレードが、支持構造体に装着される。停止機構も、支持構造体に装着され、切削ブレードの椎骨への動きを制限するような位置に、切削ブレードに対して移動し得る。一般に、試用インプラントを用いて、2つの切除部を隣接した椎骨に設けた後、動きを制限して切削を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椎間インプラントに関し、特に、人工椎間板インプラント(以下で単にインプラントと言う場合あり)を受け入れる椎間空間を形成するための、新規で改良された器具および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
隣接した椎骨同士の間の椎間板を完全に除去する必要があるとき、通常の処置では、隣接した椎骨同士を癒合させる。ごく最近、椎間板置換、すなわち、椎間板置換術の分野において重要な開発が行われた。椎間板置換術には、人工椎間板インプラントを、隣接した椎骨同士の間の椎間空間内に挿入することが含まれ、それにより、隣接した椎骨が、限定された範囲で相互に自在動し得る。
【0003】
人工椎間板インプラントを受け入れる椎間空間を形成するための器具が、今までにいくつか開発されてきた。これらの器具は、一組の別のサイズの複数の試用インプラントを含み、適切な大きさの試用インプラントが決まるまで、それらを別々に、除去が行われた椎間空間内に挿入し、それにより、実際に挿入するインプラントの大きさを決定する。試用インプラントは、ピンの形態の固定型止め部材を具え得、この止め部材は、試用インプラントの後端に固定され、椎骨と係合して試用インプラントの椎間空間内への移動を制限するように垂直に延びる。いくつかのインプラントは、起立したキールを有し、当該起立したキールには、これらの起立したキールを受け入れるための切除部または溝穴を、隣接した椎間空間の椎骨に形成する必要がある。これらの切除部を形成するための既知の一構成は、チゼル部を装着し得るチゼルであって、チゼル部は、選択した試用インプラントの上および底の案内用スロットに沿って可動で、隣接した椎骨に切削を行って2つの切除部を形成する。
【0004】
既知の1つの人工椎間板インプラントが、2001年1月11日公開の国際公開第WO01/01893号パンフレットに示されており、また、同人工椎間板インプラントを挿入するための器具が、2001年3月22日公開の国際公開第WO01/19295号パンフレットに示されている。人工椎間板インプラントおよびそれに関連する装置の別の開示が、2003年4月28日出願の米国特許出願第10/423,879号明細書に含まれている。これらの3つの参照文献の教示は、参照することによりここに組み込まれる。
【0005】
これらの既知の器具および方法は、当該技術における実質的な改良に相当するが、人工椎間板インプラントを受け入れる椎間空間を形成するための器具および方法の分野における改良が、引き続き求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特に、試用インプラントを挟んで対向した側に位置する、対向した(対になった)第1および第2の切除部を椎骨に設けるために試用インプラントに関連して切削用具を使用した場合、人工椎間板インプラントを受け入れるための椎間空間を形成するための、新規で改良された器具と関連の方法とを提供することである。このように対になった切除部を形成したとき、通常、これらの切除部の幅、高さ、深さ(長さ)は実質的に同一である。しかしながら、ある場所では、1つの切除部の深さを他の切除部の深さと相違させることが望ましい場合がある。
【0007】
特に腰椎および頸椎を含めて脊椎に沿ったどの場所に椎間空間を形成するために、本発明の器具を使用してよい。しかしながら、頸椎は、腰椎の椎骨に対して非常に小さいので、すなわち、腰椎の椎骨の面積の約20%なので、頸椎用には、ある器具よりも他の器具の方が好ましい場合がある。
【0008】
試用インプラントと椎間インプラントとは、通常、患者の前方から患者の後方に動かして挿入するが、インプラントを横方向にまたは斜めに、すなわち側方から、挿入するように、インプラント、器具および方法を設計し配置してもよいことが理解され、この場合、キールは、インプラント上においてこのように横方向に動くように方向付けられることになり、隣接した椎骨の切除部が、横方向の側部に向かって開かれて、キールを受け入れることになる。患者の人体に関して混乱を避けるために、器具および方法自体に関する、より平易な用語に関して本発明を説明する。例えば、本発明を説明する際に、「正面」または「前方」という用語は、椎骨の方を向いている本器具の部分、または椎骨へ近づく方向に動いている本器具の部分を意味し、また、「背面」、「後」、「後方」という用語は、椎骨から最も遠い本器具の端、または椎骨から遠ざかりつつある本器具の端のことである。さらに、本願では、「上」または「下」、あるいは「最も上の」または「最も下の」という用語、すなわち椎間インプラントまたは本器具の方向、あるいはそれと関連する本方法を説明する他の種々の用語は、説明の都合上使用されるものに過ぎず、どんな限定も示唆しないものと理解される。さらに詳細には、上部に関して本願に記載されるインプラントの部分、本器具および/または本方法は、実際、患者の椎骨内に前方向部または後方向部として、2つの部分の他方を反対側の部分にして配置し得る。
【0009】
よって、本発明の目的は、人工椎間板インプラントを受け入れるための椎間空間を形成するための、新規で改良された器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の器具および方法は、上部および下部を有する人工椎間板インプラントを最大限埋め込むことに、特に適しており、当該技術では周知のように、上部の上面および下部の下面が、隣接した椎骨の面と係合して、限定された範囲で相互に自在動する。本発明のこれらの器具および方法は、インプラントが、椎骨との係合面から、隣接した椎骨に形成された溝穴または切除部に延びるキールを有する場合に、特に使用するためのものである。
【0011】
本発明の第1の態様によれば、溝穴または切除部を椎骨に切削するための、またはすでに形成済みの切除部を長くするための器具、器具システムおよび方法が、提供される。
【0012】
本発明の例示的な実施形態によれば、すでに形成済みの切除部をさらに切削するための、または試用インプラントに隣接して位置する第1の椎骨内に最初に切除部を切削するための器具または器具システムが、提供される。第1の椎骨と第2の椎骨との間の椎間空間内に試用インプラントを配置し、当該試用インプラントは、試用インプラントを椎間空間内に保持するための保持装置を有する。保持装置は、試用インプラントと係合し、そこから後方へ延びる軸を含む。次に、1つの切除部を作り出すまたは長くするための切削用具を有する本発明に係る切削器具が、提供される。この切削器具はまた、停止部を含み、当該停止部は、切削用具の前進を制限する。この停止部の位置は、切削用具の切削深さ、よって、切除部の長さすなわち延長予定の長さを調節するように調節可能である。
【0013】
本発明によれば、試用インプラントに隣接して位置する第1の椎骨に切削される第1の切除部の深さを所定の距離延長するための方法が、開示される。この方法では、まず、第1の切除部を第1の椎骨に切削して、それから第2の切除部を第2の椎骨に切削する。これは、第1および第2の切除部を同時に切削する第1および第2のチゼル部を有する第1の切削用具を使用して、行う。次に、軸から第1の切削用具を取り外した後、第2の切削用具を軸に配置する。この第2の切削用具は、第1の切除部(延長予定の切除部)の奥まで受け入れられる単一のチゼル部を有する。次に、または予め、第2の切削用具上の調節可能な停止部を、試用インプラントの隣接面から所定の補正距離離して(換言すると、チゼル部の先端から遠ざけて)調節し、この所定の補正距離は、所定の距離延長する予定の所望の深さと等しい。次に、第2の切削用具を、調節可能な停止部が試用インプラントの隣接する面と接するまで前方に前進させて、このように前方に前進させることによって、椎骨が切削され、よって、第1の切除部が所定の距離深くなる。その後、軸から第2の切削用具を取り外す。
【0014】
したがって、特に、人工椎間板インプラントのキールを受け入れる第1の切除部を、人工椎間板インプラントの対向したキール用の第2の切除部よりも長くする必要がある場合に、人工椎間板インプラントを受け入れる椎間空間を形成するための、新規で改良された器具を提供することが、本発明の目的である。
【0015】
特に、人工椎間板インプラントのキールを受け入れる第1の切除部を、人工椎間板インプラントの対向したキール用の第2の切除部より長くする必要がある場合に、人工椎間板インプラントを受け入れる椎間空間を形成するための、新規で改良された方法を提供することが、本発明の別の目的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のこれらおよび他の目的は、添付の図面とともに、以下の詳細な説明から明らかだろう。
【0017】
ここで、例として添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0018】
最初に、本明細書に記載する器具および方法は、椎間空間を形成し次に広範囲の人工椎間板インプラントを挿入することに適切であることに留意する。本明細書に記載の器具および方法は、起立したキールを受け入れる切除部を形成するという概念を含むが、これらの器具および方法は、このようなキールを有するどんな人工インプラントを試用する場合でも、空間を作り出すことに適合し得ることが、理解されるだろう。
【0019】
ここで、図面全体にわたって同様の部材を同様の番号で示した図面を参照すると、現在のところ好ましい本発明の器具10が、図1〜図4に示されている。図4において最もよく分かるように、器具10は、器具システム12の一部分であって、器具システム12は、第1の椎骨16と第2の椎骨18との間に位置する椎間空間14を形成するために使用されることが一般的である。最初の椎間空間14の形成は、当該技術において既知の多くの器具のどれかで行い、この形成は、試用インプラント24の案内により二叉のチゼル器具が椎骨16および18に同一の2つの切除部20および22を作り出すと終わるのが一般的である。切除部20は、内部に受け入れられる器具10のチゼル部の側面の輪郭と同一なので、切除部20は、チゼル部との間隙がなく図4に示されていることが、理解されるだろう。望ましい場合、椎骨16または18のいずれかに単一の切除部を最初に設け、次いで望ましい場合、他の切除部を別の深さにしてかつ後に明らかになる方法で設けるために、器具10を使用してよいことも理解されるだろう。
【0020】
図4に示した(インプラント24の案内用の面に対して)角度をつけた切除部20の代わりとして、図5に示すように、最初の切除部20A(および図示していない、対向した側の同様の切除部)は、インプラント24と平行であり得ることが、さらに一般的である。この場合、概略を図示したように、器具10により、例えば切除部24Bの長さまで延長されるのは、図4の実施形態におけるのと同じ切除部20Aの高さではなく、全長だけである。望ましい場合、当然だが、切除部20Aを長く高くするために、図4に示すチゼルを切除部20Aに使用し得る。
【0021】
当該技術において知られているように、試用インプラント24は、保持装置26を含み、当該保持装置26には、軸28が、試用インプラント24にろう付けされ(またはその代わりに螺合式に受け入れられ)そこから後方に延びる。保持装置26を使用して、除去が行われた椎間空間14内に試用インプラント24を挿入し、この挿入は、ここに示すように試用インプラント24の1つの側面側に取り付けられたインプラント止め部30が骨16および18と接触する位置まで行う。軸28は、試用インプラント24の所定の場所内への挿入を促進する取っ手29を遠位端に有しており、(後述するように)試用インプラント24を必要とする残りの処置の邪魔にならないように、この取っ手を軸28から取り外すと好都合である。よって、インプラント止め部30が果たす機能は、当業者にはよく分かるように、二叉のチゼル器具を軸28に沿って前方に移動させて二叉のチゼル器具により同一の切除部20および22を切削するときに、試用インプラント24を椎間空間14内に適切に配置しこの位置に維持することである。試用インプラント24の上側に沿って(また一般には同様に二叉のチゼル器具を使用する場所において底側に沿って)配置されているのは、溝32であり、当該溝32内を、器具10のチゼル接合部分が、摺動式に案内され、その間、二叉のチゼル器具を軸28に沿って前進させるにつれて骨16が切削される。
【0022】
図1〜図3に最もよく示されているように、本発明の器具10は、長い切削用シャンク42を有する切削用具40を含む。切削用シャンク42は、正面端部44と、側方に延びるフランジ48が配置された後端部46とを含む。切削用シャンク42は、中空で一般には円筒形の管であることが好ましい。フランジ48から前方において、切削用シャンク42には、図示したように相互に反対の側面側に、平面部50Aおよび50Bが設けられている。平面部50Aおよび50Bを用いることによって、(図示していないが当該技術においては既知の)同様の形状の溝が形成された(U字状の)ハンマーを切削用シャンク42の周りに容易に配置して、望ましい場合、フランジ48に対して軸方向後方に衝撃を与えて、切削用具40を後方へ椎骨16および18から離すことができる。ハンマーの溝が切削用シャンク42の直径より大きい場合(切削用シャンク42がその長さにわたって円形となるように)平面部50Aおよび50Bを省略してよいことが理解されるだろう。
【0023】
切削用シャンク42の正面端部44に設けるのは、チゼル52であり、当該チゼル52は、切削用シャンク42に、銀ろう付けまたは同様の方法で接合面を接合することにより取り付けられる。チゼル52は、正面端部44の上部から前方に延びるように配置されたブレード部54を含む。図1に最もよく示されているように、チゼル52は、平面部55Aおよび55Bを含み、当該平面部55Aおよび55Bは、平面部50Aおよび50Bを含む切削用シャンク42の軸方向の(または正面からの)輪郭が、平面部55Aおよび55Bを含むチゼル52の輪郭とほぼ同じになるように、切削用シャンク42の平面部50Aおよび50Bと接合して一直線上に並べられる。チゼル52が切削用シャンク42の軸方向の輪郭の底半分に垂直方向に延びない(すなわち、チゼル52が、切削用シャンク42の軸方向の輪郭の上半分内に配置される)ように、また、チゼル52が切削用シャンク42の断面の輪郭を超えて横方向に延びないように、チゼル52が構成されることが、理解されるだろう。
【0024】
チゼル52は、下方ガイド部56を有し、当該下ガイド部56は、先行技術の二叉のチゼル器具について上に述べたのと同様の方法で、試用インプラント24の上部に沿って案内しながら摺動させるための溝32内に受け入れられる。チゼル42のブレード部54は、先端58と、ブレード部54に沿った孔または穿孔60とを含み、当該孔または穿孔60内に、(後述するように)切削動作時に切削用シャンク42を前後に動かすにつれて、切除される小さな骨または同様のものを、ブレード部54の切削動作の邪魔にならないように集め得る。正面端部44において切削用シャンク42をこのような形態にすることで、チゼル52を含む正面端部44は、(チゼル52が上向きか下向きかに拘わらず)容易に試用インプラント24の止め部30のそばを通ってうまく収まる。
【0025】
切削用シャンク42の後端部46に設けられているのは、ケージ62として形成された衝撃部である。ケージ62は、ピン64を介して後端部46に固定状態に取り付けられ、ピン64は、ここに図示するようにケージ62および後端部46の結合用の孔にぴったり受け入れられる。ケージ62が後端部46に固定されると、ケージ62の前部が、フランジ48と係合して、ケージ62の後部が比較的平坦な打撃面として機能する。この後部に、適切なハンマーまたは同様のものを打ち付けて、切削用シャンク42を、よってチゼル52を前進させて、椎骨16に切除を行う。
【0026】
切削用シャンク42の平面部50Aに沿うが後端部46に接近せずに配置されているのが、窓孔66であって、当該窓孔66は、切削用シャンク42の内側の中空部分へ延びている。窓孔66の場所の切削用シャンク42の円周方向周りには、基準目盛68がある。目盛68は、切削用シャンク42の周りに均等な間隔をあけて連続して配置した同心の印または刻み目により形成され、望ましい場合、ミリメートルまたは同様の単位の間隔をあけるのが好都合である。
【0027】
切削器具10はまた、停止部70を含み、当該停止部は、チゼル52で切削している間切削用具40の前進を制限することに役立つ。停止部70は、正面端部74および後端部76を有する停止用シャンク72を含む。停止用シャンク72は、中空で概ね円筒形の管であることが好ましく、軸28に対する停止用シャンク72の摺動が滑らかで精確になるように、殆ど遊びがなく、その内径は、保持装置26の軸28に摺動式に受け取られるような内径である。さらに、停止用シャンク72の外径または寸法は、停止用シャンク72に対する切削用シャンク42の摺動が滑らかで精確になり、よって、切削用シャンク42が同様に軸28に対して摺動するように、殆ど遊びがなく、停止用シャンク72に摺動式に受け取られるような大きさである。ここに示すように、停止用シャンク72は、2つの部品を接合面で銀ろう付けして形成すると好都合である。
【0028】
図1に最もよく示されているように、正面端部74は、停止部材78を含み、当該停止部材78は、正面端部74の下部から前方に延びるような形状であり、停止面80で終わる。停止部材78は、すぐ上にあるチゼル52の輪郭に適合する縦断面であって、その結果、チゼル52と同様、停止部材78も、試用インプラント24の止め部30のそばを通って移動し得る。次に説明するように、停止部材78が止め部30のそばを通って移動すると、停止面80は、図4に示すように、試用インプラント24に係合し試用インプラント24を押す。止め部30のそばを通って移動するように特定の平坦な形状の停止部材78を示しているが、必要に応じて、停止部材78を引き続き停止用シャンク72の円筒形状にし得る。停止部70はまた、後端部76に隣接した停止用シャンク72の外側の面に基準マーク82を含む。基準マーク82は、切削用シャンク42の窓孔66から見えるように配置され設計され、また、窓孔66に隣接した基準目盛68と関連して使用され、その方法を後述する。
【0029】
切削器具10は、調節機構90をさらに含み、当該調節機構90は、切削用具40に対して停止部材78を調節し得るように連結するように用いられ、これにより、チゼル52の先端58に対する停止部材78の長手方向の位置が、同様に調節され得る。したがって、適切に調節することによって、停止部材78の停止面80が試用インプラント24と係合したとき、先端58が骨16に所定のまた所望の距離切削を行ったかを判断し得る。後述するように切削の所定の距離および長さを測定することに、窓孔66から見える、基準目盛68に対する基準マーク82を使用し得ることが理解されるだろう。
【0030】
この好ましい実施形態では、調節機構90は、切削用シャンク42と停止用シャンク72との、ねじ切りされた相互連結部を含み、一方のねじ切りされた連結部を他方のねじ切りされた連結部に対して相対的に回転させることによって、切削用シャンク42が停止用シャンク72に対して移動する。特に、停止用シャンク72は、後端部76に外側または雄ねじ部92を含み、また、切削用シャンク42は、雄ねじ部92を嵌合式に受け入れる内側または雌ねじ部96を有する反力ボルト94を含む。反力ボルト94は、ヘッド98を含み、当該ヘッド98は、雄ねじ部92と雌ねじ部96とを相対的に動かすように、隣接したケージ62の開口部の内側の端に回転式に当接する。さらに、反力ボルト96を外側シェルまたは回転部材102内に押し込み、次に、固定用ピン100により、反力ボルト96が回転して外側シェル102内に進むことを積極的に妨げる。シェル102は、反力ボルト96がシェル102との係合によりケージ62内において容易に回転するように、ケージ62を超えて径方向外側に延びる。雄ねじおよび雌ねじの位置を逆にしても、同じように作動することが理解されるだろう。
【0031】
調節機構90は、位置調節手段104も含み、当該位置調節手段104は、停止用シャンク72がシェル102および反力ボルト96とともに回転するのを妨げること、および切削用シャンク42を停止用シャンク72に対して円周方向に並べ、よって、使用時に停止部70を適切な位置関係に維持することを目的とする。位置調節手段104は、軸方向のスロット106を含み、当該軸方向のスロット106は、ピン108とともに、停止用シャンク72の後端部76に隣接して(または望ましい場合停止用シャンク72に沿ったどの場所にも)設けられ、ピン108は、切削用シャンク42に固定され、軸方向のスロット106内に摺動式に受け入れられる。シェル102の回転(よって雄ねじ部96の回転)によって、切削用シャンク42に対して、よってチゼル52の先端58に対して、停止用シャンク72の軸方向の位置、よって停止面80の軸方向の位置が調節されることが、理解されるだろう。
【0032】
手術時に、器具10は、以下の方法で使用し、器具システム12は、以下のように機能する。まず、(当該技術において周知のように)椎間空間14を適切に形成した後、試用インプラント24を内部に挿入する。保持装置26により、特に、そこから後方に延び使用者が手にし得る軸28を操作することにより、試用インプラント24を適切に配置する。一般には、椎骨16および18内への切除部の望ましい所定の長さによって、使用者が二叉または二重チゼル切除式のチゼル装置(図示せず)を選択する。この二重チゼル装置を、使用者が、各チゼル部分の対応の案内用の部分を試用インプラント24の対応の案内用の溝32の中に配置することにより、軸28に配置し、試用インプラント24上に前進させる。二重チゼル装置を正面から後に(衝撃により)移動させるにつれて、2つの対向した切除部が、隣接した椎骨16および18に形成される。二重チゼル装置は、チゼル部分同士の間に中央橋形結合部分を有しており、その結果、切除部の切削は、二重チゼル装置の中央部分が試用インプラント24と係合するまで続けられ、その時点で、図4に示すように、2つの対向した望ましい長さの切除部20および22が、椎骨16および18に形成される。次に、軸28の周りから二重チゼル装置を取り外し、一般には、次に、永久の、また対応のサイズの人工インプラントを埋め込む。
【0033】
上の処置は、殆どの場合満足のいくものだったが、脊柱前彎の角度または後方すべりの程度が大きい場合などのある場合には、二重チゼルにより形成した切除部の一方が、短すぎる(永久インプラントのキールには深さが不十分である)場合がある。このような場合、一方の切除部のみ延長する必要がある。本明細書では、それを、図4に上の切除部20として、または図5に上の切除部20Aとして示している。したがって、切削器具10を使用して、器具10で切削する前に透視検査などによって前もって決定した量だけ上の切除部20を延長する。
【0034】
切除部20に必要な追加の長さを決定するために、二重チゼル装置を所定の位置にしたままで切除部20を見て、次に、切除部20を、例えば2mmだけ、延長する必要があることを判断し得る。あるいは、二重チゼルを取り外した後切除部20を見て、このように決定する。したがって、切削位置以外の場所(患者の体外、または椎骨16から離れた軸28の位置)に器具10を置いて、シェル102および基準マーク82を用いて、二重チゼルの中央橋形結合部分から対応の先端58までの隔たりよりも、さらに2mm、先端から遠く(すなわち、所定の距離プラス二重チゼルの切削予定深さに)なるように停止面80を調節し得る。停止面80のこのような調節は、二重チゼル自体(または上のチゼル部分と橋形部分)に関連して行い得る。したがって、すでに切除した部分の長さへのガイドとして二重チゼルを使用する場合、先端から橋形部分までの距離を直接比較または測定する。基準マーク82および基準目盛68を使用して、これ以上測定を行わずに、望ましい場合、切除部の追加の長さを正確に調節してもよい。
【0035】
使用できるときは、その代わりに、また好ましいことだが、器具10を軸28に沿って、ブレード部54が上の切除部20の奥に達するまで移動させ、次に、使用者は、切除部20をさらにどの程度(例えば、2mm)延長すべきかを放射性X線透視検査を用いて判断し得る。次に、これに伴って、望ましい場合基準マーク82および基準目盛68に注意してシェル102を用いて停止面80を調節する。当然ながら、使用者は、放射性X線透視検査を用いて所定位置のブレード部54を単に見て、十分と思える量だけ(例えば、2mm)、停止面80を試用インプラント24から(よってチゼル先端58から遠ざけて)後退させる。
【0036】
一旦、停止面80を望ましいように配置し器具10を所定の位置にすると、適切なハンマーなどによりケージ62の衝撃面に衝撃を与えて、切削用シャンク42を前進させ、停止面80が試用インプラント24と係合するまで椎骨16を切削する。この時点で、チゼル52をこれ以上前進させることはできず、したがって、図4に点線で示した、延長した切除部20’により示した量など、前もって決めた分切除部20を延長するのに十分な量チゼル52を前に押しやる。
【0037】
上述のように、さらに一般的な場合、二重チゼルにより設けた切除部の切削深さを延長することが望まれるだけであり、これを図5に示している。したがって、チゼル52で切削深さを切除部20Aから切除部20Bへ延長するために、チゼル52Aのブレード部54Aを上記と同様に使用する。しかしながら、ブレード部54Aの上部はインプラント24と平行なので、一緒に器具10を使用しても、さらに高くする切削は行われず、さらに長くする切削が行われるだけである。
【0038】
切削済みの切除部を、反対側の椎骨の同様の切除部と一緒に長くするための応用とともに、まず本発明を上に述べてきたが、試用インプラントとともに器具10を使用して、試用インプラントの一方の側の一方の椎骨に所定の長さの第1の切除部を形成し、次に、器具10の位置を逆にすることにより、器具10で、反対側の椎骨に別のまたは同じ所定の長さの第2の切除部を形成してもよいことが理解されるだろう。
【0039】
望ましい場合、ケージ62と関連して適切なボールプランジャまたは他の触覚式または視覚式の機構を使用して、ケージ62が、10分の1ミリメートルなどある量回転したことを、使用者に常時表示し得ることも理解されるだろう。これによって、望ましい場合停止部材78の停止面80を移動させるために、ケージ62をどの程度回転させるべきかを判断しやすくなる。
【0040】
停止用シャンク72が切削用シャンク42内の軸28周りにあるという配置を、逆に、切削用シャンク42が停止用シャンク72内の軸28周りにあるという配置にし得ることがさらに理解されるだろう。
【0041】
好ましい実施形態に関して本発明をかなり詳細に述べてきたが、当業者に明らかな多数の変更および変形を本発明に行い得ることが明らかだろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の切削器具の拡大した正面、上面、左側からの斜視図である。
【図2】図1に示す切削器具の左側面図である。
【図3】図1に示す切削器具の平面図である。
【図4】図1に示す切削器具の切除部の右側面図と、隣接した椎骨同士の間に配置された試用インプラントの概略断面図とを示す図である。
【図5】図1に示した切削器具の代替切削器具の切除部の右側面図と、試用インプラントの上部と隣接した椎骨との概略断面図とである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間空間に隣接した椎骨に切除部を切削するための器具であって、
切削ブレードと、
前進して椎骨を切削するための前記切削ブレードを装着する支持構造体と、
前記支持構造体に装着され、椎骨内への前記切削ブレードの移動を制限する位置まで前記切削ブレードに対して移動し得る停止機構と、
を備える器具。
【請求項2】
前記停止機構は、
前記切削ブレードを椎骨に向かってそれ以上移動させないような係合をする停止部材と、
前記切削ブレードに対して前記停止部材を移動させる調節機構と、
を含む請求項1に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項3】
前記切削ブレードは、前記支持構造体の遠位端に隣接して配置され、前記調節機構は、前記支持構造体の近位端に隣接して配置される請求項2に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項4】
前記調節機構は、椎骨を切削するために前記切削ブレードを移動させるように衝撃が与えられる衝撃面をさらに含む請求項2に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項5】
前記調節機構は、前記停止部材が前記切削ブレードに対して移動した距離が見えるようにする参照機構を含む請求項2に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項6】
前記支持構造体は、椎骨に隣接して配置された試用インプラントから延びる長い軸であり、
前記停止機構は、前記軸に摺動式に装着される停止用シャンクを含み、
前記切削ブレードは、切削用シャンクを含み、当該切削用シャンクも、前記軸に摺動式に装着され、前記停止用シャンクに対して摺動式に装着され、
前記調節機構は、前記切削用シャンクに対して前記停止用シャンクを移動させる請求項2に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項7】
前記停止部材は、前記停止用シャンクの正面端部に設けられ、前記切削ブレードによる切削を制限するように試用インプラントと係合する請求項6に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項8】
前記切削用シャンクおよび停止用シャンクの一方は、基準マークを含み、
前記切削用シャンクおよび切削用シャンクの他方の1つは、骨の切削を開始するために前記切削ブレードを前方に配置したとき、前記基準マークに隣接して配置される基準目盛を含み、その結果、前記切削ブレードに対する前記停止部材の長手方向の位置、よって、前記停止部材により制限される切削距離が、前記基準マークおよび前記基準目盛を用いて調節され得る請求項7に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項9】
前記調節機構は、前記切削用シャンクと前記停止用シャンクとの、ねじ切りされた相互連結部を含み、前記ねじ切りされた相互連結部は、前記切削用シャンクおよび停止用シャンクの一方の雄ねじ部と、前記切削用シャンクおよび停止用シャンクの他方の嵌合用の雌ねじ部とを含み、これにより、前記雄ねじ部および雌ねじ部の一方の回転が、前記停止部材に対して前記雄ねじ部および雌ねじ部の他方を移動させ、したがって、前記切削ブレードに対する前記停止部材の位置を、よって前記所定の切削距離を調節することに役立つ請求項7に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項10】
前記切削用シャンクは、背面端部に隣接したケージを含み、前記ケージの後面は、衝撃部を構成し、
前記調節機構は、回転部材を含み、当該回転部材は、回転はするが軸方向には移動しないように前記ケージ内に配置され、また、前記ケージの外側に延び、よって外側で作動し得る部分を有し、
前記回転部材の回転によって前記停止用シャンクが軸方向に移動するように、前記回転部材は、前記雄ねじ部または雌ねじ部の一方を含み、前記停止用シャンクは、前記雄ねじ部および雌ねじ部の他方を含む請求項9に記載の切除部を切削するための器具。
【請求項11】
椎間空間に隣接した第1の椎骨に切除部を切削するための器具システムであって、
前記第1の椎骨と第2の椎骨との間の前記椎間空間内に配置される試用インプラントと、
前記試用インプラントと係合しそこから後方に延びて、前記試用インプラントを前記空間内に保持するための保持軸と、
前記軸に沿って移動するように装着された切削部材と、
前記保持軸に沿って移動するように装着され、前記試用インプラントと接触することにより椎骨内への前記切削ブレードの移動を制限するような位置まで、前記切削ブレードに対して移動し得る停止機構と、
を備える器具システム。
【請求項12】
前記停止機構は、
前記切削ブレードが椎骨に向かってそれ以上移動しないように、前記試用インプラントと係合する停止部材と、
前記切削ブレードに対して前記停止部材を移動させる調節機構と、
を含む請求項11に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項13】
前記切削ブレードおよび停止部材は、前記軸の遠位端に隣接して配置され、
前記調節機構は、前記軸の近位端に隣接して配置される請求項12に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項14】
前記調節機構は、椎骨を切削するために前記切削ブレードを移動させるように衝撃を与えられる衝撃面をさらに含む請求項13に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項15】
前記調節機構は、前記停止部材が前記切削ブレードに対して移動した距離が見えるようにする参照機構を含む請求項14に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項16】
前記停止機構は、前記軸周りに摺動式に装着される停止用シャンクを含み、
前記切削ブレードは、前記軸周りに摺動式に装着され、管に対して摺動式に装着される切削用シャンクを含み、
前記調節機構は、前記切削用シャンクに対して前記停止用シャンクを移動させる請求項15に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項17】
前記参照機構は、
前記切削用シャンクおよび前記停止用シャンクの一方に配置された基準マークと、
前記基準マークに隣接して配置され、前記切削用シャンクおよび前記切削用シャンクの他方の1つに配置された基準目盛と、
を含み、
それらにより、骨の切削を開始するために前記切削ブレードを前方に配置したとき、前記切削ブレードに対する前記停止部材の長手方向の位置、よって、停止部材により制限される切削距離が、前記基準マークおよび前記基準目盛を用いて調節され得る請求項16に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項18】
前記調節機構は、前記切削用シャンクと前記停止用シャンクとの、ねじ切りされた相互連結部を含み、前記ねじ切りされた相互連結部は、前記切削用シャンクおよび停止用シャンクの一方の雄ねじ部と、前記切削用シャンクおよび停止用シャンクの他方の嵌合用の雌ねじ部と、を含み、これにより、前記雄ねじ部および雌ねじ部の一方の回転が、前記雄ねじ部および雌ねじ部の一方に対して前記雄ねじ部および雌ねじ部の他方を動かし、したがって、前記切削ブレードに対する前記停止部材の位置を、よって切削距離を調節することに役立つ請求項17に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項19】
前記切削用シャンクは、切削用管と、当該切削用管の背面端部に隣接したケージとを含み、前記ケージの後面は、前記衝撃部を構成し、
前記停止用シャンクは、停止用管を含み、
前記停止用管および切削用管の一方は、前記停止用管および前記切削用管の他方内に同軸に受け入れられ、
前記停止用管および切削用管の他方内に同軸に受け入れられた前記停止用管および切削用管の一方は、内部に前記軸を同軸に受け入れ、
前記調節機構は、回転するが軸方向に移動はしないように前記ケージ内に配置された回転部材を含み、当該回転部材は、前記ケージの外側に延び、外側において作動し得る面の部分を有し、
前記回転部材の回転によって、前記停止用管が前記切削用管に対して軸方向に移動するように、前記回転部材は、前記雄ねじ部または雌ねじ部の一方を含み、前記停止用管は、前記雄ねじ部および雌ねじ部の他方を含む請求項18に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項20】
前記切削用管は、外側の面に対向した平面部を有する軸部分を含み、
前記切削用管は、前記切削ブレードのチゼルを有し、当該チゼルは、前記切削用管の正面端部の上部から前方に延び、
前記停止用管は、前記停止用管の正面端部の下部から前方に延びる前記停止部材を有し、
前記停止部材の横方向の最大寸法は、前記切削用管の横方向の最大寸法ほど大きくない請求項19に記載の切除部を切削するための器具システム。
【請求項21】
椎間空間に隣接した椎骨の切除部を延長する方法であって、
切削ブレードを支持構造体に沿って前記切除部内に移動させるステップと、
前記切除部内への前記切削ブレードのそれ以上の移動を制限し得るように、停止構造体が前記切削ブレードに対して移動する位置を調節するステップと、
前記切削ブレードで椎骨を、前記停止構造体の位置により許容される範囲さらに切削するステップと、
を含む方法。
【請求項22】
前記調節ステップは、前記切削ブレードを椎骨と係合させながら行う請求項21に記載の切除部を延長する方法。
【請求項23】
前記調節ステップは、前記切削ブレードを椎骨から遠くに離して置いたまま行う請求項21に記載の切除部を延長する方法。
【請求項24】
前記第1の切除部を試用インプラントに隣接して配置し、前記試用インプラントを前記第1の椎骨と第2の椎骨との間の椎間空間内に提供し、前記試用インプラントに、後方へ延びる保持軸を具え、当該保持軸は前記支持構造体であり、
前記移動ステップは、
前記第1の椎骨に第1の切除部を切削し、前記第2の椎骨に第2の切除部を切削する第1のステップと、
前記第1の切削用具を前記軸から取り外すステップと、
前記第1の切除部内に受け入れられる単一のチゼルを有する第2の切削用具を前記軸に配置するステップと、
前記第1の切除部内の奥まで前記単一のチゼルを挿入するステップと、
を含み、
前記第1の切削ステップは、
a)前記第1および第2の切除部を同時に切削するために第1および第2のチゼルを第1の切削用具に設けるステップと、
b)前記第1および第2の切除部に対する前記切削が所定の深さ行われるまで、前記第1の切削用具を前記軸に沿って前進させるステップと、
を含み、
前記調節ステップは、前記第2の切削用具において前記停止構造体の調節可能な停止部を、前記単一のチゼルの先端から所定の補正距離離すように調節するステップを含み、前記所定の補正距離は、延長予定の前記所定の深さの距離と等しく、
前記追加の切削ステップは、前記第1の切除部の深さを前記所定の深さの距離延長するために、前記調節可能な停止部が前記試用インプラントの隣接面と接するまで前記第2の切削用具を前進させるステップを含む請求項21に記載の切除部を延長する方法。
【請求項25】
前記調節ステップは、前記単一のチゼルの挿入ステップの後に行われ、さらに、
前記前進ステップの前に前記所定の距離に適合させるために、前記試用インプラントから前記調節可能な停止部までの距離を調節するステップを含む請求項24に記載の切除部を延長する方法。
【請求項26】
前記距離調節ステップは、前記チゼルおよび第1の椎骨を積極的に観察するステップを含む請求項25に記載の切除部を延長する方法。
【請求項27】
前記距離調節ステップは、
前記調節可能な停止部が前記試用インプラントと係合するまで、前記調節可能な停止部を調節するステップと、
前記第2の切削用具または調節可能な停止部の一方に接合された前記基準目盛に対して、前記第2の切削用具または調節可能な停止部の他方に接合された基準マークを、前記所定の距離と等しい基準距離移動するステップと、
を含む、請求項26に記載の切除部を延長する方法。
【請求項28】
前記調節ステップは、前記単一のチゼルの挿入ステップの前に行われ、さらに、
前記所定の距離を視認するステップと、
前記第1のチゼルの切削深さに前記所定の距離を足して適合させるように、前記単一のチゼルの先端から前記調節可能な停止部までの距離を調節するステップと、を含む請求項24に記載の切除部を延長する方法。
【請求項29】
前記前進ステップの後、前記第1の切除部を延長した深さが十分か否かを視認するステップと、
前記第1の切除部を延長した深さが不十分であると判断した場合、
前記試用インプラントの隣接面から十分な補正距離を離すために、前記第2の切削用具において前記調節可能な停止部の二度目の調節を行うステップと、
前記第1の切除部の深さの二度目の延長を行うために、前記調節可能な停止部が前記試用インプラントの隣接面に再度接するまで、前記第2の切削用具の二度目の前進を行うステップと、
をさらに含む請求項28に記載の切除部を延長する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−513123(P2008−513123A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532472(P2007−532472)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/033007
【国際公開番号】WO2006/036580
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(502005899)スパイン ソリューションズ インコーポレイテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】SPINE SOLUTIONS INC.
【Fターム(参考)】