説明

検体分析において拡張ダイナミックレンジを提供する方法

【課題】仕様が容易で、検出感度が高く、検体の測定が広範囲の濃度に適用できる光散乱による診断測定方法を提供する。
【解決手段】散乱光で検出可能な粒子標識を使用する分析において、1つまたは複数の検体を特異的に検出するためのダイナミックレンジを拡大する方法であり、共振光散乱粒子標識とともに用いる。低濃度側および高濃度側のいずれかまたは両方にダイナミックレンジを拡張するために、集積光強度に比例するように集積光を2つ以上の露光時間で検出し、これらの信号を合成して光を定量する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサイトで光散乱粒子から集光した光を信号として使用する検体分析において拡張線形ダイナミックレンジを提供するための方法であって、
(a)センサーによって生成される信号が、極端な集積光強度を有する1つまたは複数のサイトで検出された集積光強度に線形に比例するように、複数のサイトからの集積光を2つ以上の露光時間を用いてセンサーで検出し、かつ
(b)異なる露光時間のうちの少なくとも2つの露光時間による信号を合成して、極端な集積光強度を有する1つまたは複数のサイトからの光を定量することによって、拡張線形ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項2】
光散乱粒子から集光した光を使用する検体分析において拡張ダイナミックレンジを提供するための方法であって、
(a)個々の画素または画素群からの信号の非破壊的読出しを提供するセンサーを用いて、単一露光時間に対して集積光を検出し、
(b)飽和状態に近づく任意の画素がリセットされるような時間間隔で画素からの信号を読み出し、かつ
(c)リセットされた画素毎に前記時間間隔で読み出された信号を合成して、検出された集積光を定量することによって、拡張ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項3】
光散乱粒子からの光を信号として使用する検体分析において拡張線形ダイナミックレンジを提供するための方法であって、
(a)集積光をセンサーで検出し、センサーによって生成された信号が検出された集積光に線形に比例する程度まで、1つまたは複数の分析サイトからの集積光の強度を1つまたは複数の光フィルターによって低減し、かつ
(b)前記1つまたは複数のフィルターが透過させた光によって決定づけられる係数で信号を拡大縮小して、1つまたは複数のサイトからの集積光を定量することによって、拡張ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項4】
光散乱粒子から集光した光を信号として使用する検体分析において拡張線形ダイナミックレンジを提供するための方法であって、
(a)複数のサイトからの集積光強度をセンサーで検出し、
(b)センサーによって生成された信号が、高集積光強度を有する1つまたは複数のサイトで検出された集積光に線形に比例するように、1つまたは複数の光フィルターを使用して検出を繰り返し、かつ
(c)前記1つまたは複数のサイトからの信号を前記1つまたは複数のフィルターが透過させた光に基づく係数で拡大縮小して、1つまたは複数のサイトからの集積光を定量することによって、拡張ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項5】
複数のサイトで光散乱粒子から収集した光を信号として使用する検体分析において拡張線形ダイナミックレンジを提供するための方法であって、
(a)複数のサイトからの集積光をセンサーで検出し、
(b)低集積光強度を有する1つまたは複数のサイトにおける粒子の数をカウントし、センサーによって生成された信号は、低集積光強度を有する1つまたは複数のサイトで検出された集積光に線形に比例せず、かつ
(c)低集積光強度を有する1つまたは複数のサイトに対して該サイトの粒子の数で集積光強度からの信号を正規化することによって、拡張線形ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項6】
あるサイトの光散乱粒子から集光した光を信号として使用する検体分析において拡張ダイナミックレンジを提供するための方法において、前記光散乱粒子から集光した光は、該サイトの粒子の数に線形に比例しない方法であって、
(a)集積光をセンサーで検出し、
(b)集積光強度と光散乱粒子の数との関係を示す標準曲線を生成し、かつ
(c)標準曲線を適用して、検出された集積光に基づくサイトの粒子の数を計算することによって、検体分析の拡張ダイナミックレンジを提供することを含む方法。
【請求項7】
工程(b)は、露光時間に基づく変換係数によって信号を拡大縮小することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
露光時間は、少なくとも10ミリ秒、100ミリ秒、1秒、10秒、1000秒および3600秒よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの異なる露光時間の合計を用いて集積光を検出する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
個々の画素または画素群によって検出される集積光は、1つまたは複数の分析サイトからのものである、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
工程(c)は、前記時間間隔で読み出される信号を合計し、または前記時間間隔で読み出される信号を平均化する、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
記録された時間間隔で個々の画素または画素群をリセットする、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
個々の画素または画素群をランダムにまたは個別にリセットすることができる、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
個々の画素または画素群をリセットする時間間隔は、画素により生成される信号をセンサーの線形応答レンジ内に維持するように選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
センサーは電荷注入デバイスである、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
フィルターが透過させる光は、白色光源を使用して測定される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項17】
信号を拡大縮小するための係数は、フィルターに対する透過曲線から計算される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項18】
信号の拡大縮小は、
(a)画像を収集するのに使用される1つまたは複数のフィルターの波長依存透過曲線により分析のそれを分割する工程と、
(b)飽和した画素からの値をゼロに設定する工程と、
(c)2つ以上の信号を合成する工程とを含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項19】
1つまたは複数のフィルターは、長域フィルター、短域フィルター、帯域干渉フィルター、フィルター・ホイール、中性密度フィルター、カラー・フィルター、ノッチ・フィルター、スーパーノッチ・フィルター、スーパーノッチ・プラス・フィルターおよびフィルター・モノクロメータよりなる群から選択される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項20】
1つまたは複数のフィルターが透過させる光の量は、フィルターに入射する光の1%、3.2%、6.3%、10%、13%、16%、20%、25%、32%、40%、50%、63%、70%および80%よりなる群から選択される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項21】
1つまたは複数のサイトの倍率を上げることによって粒子をカウントする、請求項6に記載の方法。
【請求項22】
粒子は複数の視野でカウントされ、カウントされた視野は1つまたは複数のサイトの統計的に有効な部分を構成する、請求項6に記載の方法。
【請求項23】
標準曲線は、単位面積または単位体積当たりの粒子の数が異なるサイトを含む希釈系列から生成される、請求項6に記載の方法。
【請求項24】
希釈系列を含むサイトは、すべて同一の物理的形態の検体分析に関連づけられる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
標準曲線は、1つまたは複数のデコンボルーション方程式に対する当てはめから解析的に生成される、請求項6に記載の方法。
【請求項26】
検体分析は複数の分析サイトを使用する、請求項3に記載の方法。
【請求項27】
光散乱粒子からの光は、光散乱粒子によって散乱される粒子、光散乱粒子上の蛍光体によって出射される粒子、またはその両方を含む、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
1つのサイトにおける極端な集積光強度は、高集積光強度、低集積光強度、または2つ以上の信号が該サイトから検出されるその両方である、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
拡張ダイナミックレンジは、少なくとも4、5、6または7桁にわたって定量される集積光強度を含む、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
ダイナミックレンジは、ダイナミックレンジの拡張を伴わない分析のダイナミックレンジに対して少なくとも1桁拡張され、拡張ダイナミックレンジは線形になる、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
合成信号で1つまたは複数のサイトの画像を形成することをさらに含む、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
画像の形成は、画像の背景部を識別する工程と、画像の背景部に対応する信号を除去する工程とを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
センサーは、カメラ、写真フィルム、ビデオ・カメラ、電荷結合素子、電荷注入デバイス、フォトダイオード、フォトダイオード・アレイおよび光電増倍管よりなる群から選択される、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記複数のサイトは個別的アドレス可能サイトである、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記複数のサイトは、スライド、膜、フィルター、試験管、バイアル、マイクロタイター・プレート、マイクロアレイ、小容量デバイスまたはゲルよりなる群から選択される物理的形態に関連づけられる、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記複数のサイトは、組織、組織切片、細胞培養、細胞、細胞オルガネラ、染色体調製物および染色体よりなる群から選択される試料中に存在する、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
工程(b)は、検出される光のスペクトルの背景部に対応する信号を除去することを含む、請求項1に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4−1】
image rotate

【図4−2】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12−1】
image rotate

【図12−2】
image rotate

【図12−3】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15−1】
image rotate

【図15−2】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26−1】
image rotate

【図26−2】
image rotate

【図26−3】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate


【公開番号】特開2009−244270(P2009−244270A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118156(P2009−118156)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【分割の表示】特願2002−567802(P2002−567802)の分割
【原出願日】平成14年2月25日(2002.2.25)
【出願人】(502221282)ライフ テクノロジーズ コーポレーション (113)
【Fターム(参考)】