説明

検出装置および画像形成装置

【課題】 簡素な構成で、用紙の表面または裏面に画像が形成されているか否かを用紙毎に検知する。
【解決手段】 検出位置Pの用紙に向けて光を発する発光素子アレイ31、検出位置Pから端面322に入射した光を導いて端面323から出射させるシート状導光部材32、及び、端面322からの出射光を受光し、受光した光の強度を示す電気信号を出力するフォトセンサ33を有する検出装置27を提供する。発光素子アレイ31からの光は、検出位置Pの用紙により反射され、シート状導光部材32に導かれてフォトセンサ33により受光される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙の表面または裏面に画像が形成されているか否かを検知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタなどの、用紙に画像を形成して排出する画像形成装置において、給紙カセットや給紙トレイ等の、セットされた用紙を供給する給紙部に、裏面に画像が形成された裏紙をセットして画像形成に用いることが行われている。このような裏紙の使用により、ゴミの減量や資源の有効活用、合理化、コスト低減等の効果が期待される。
【0003】
しかし、裏紙を用紙として用いる画像形成装置の給紙部にセットされる用紙は裏紙だけに限らない。なぜなら、通常、1つの画像形成装置には、画像が裏紙に形成されてもよい非正式文書と、表面および裏面のいずれにも画像が形成されていない未使用紙に画像が形成されねばならない正式文書との2種類の文書を取り扱うことが要求されるからである。よって、画像形成装置の給紙部にセットされている用紙が裏紙(または未使用紙)であるか否かを検知する技術が必要とされる。
【0004】
例えば、特許文献1には、多数(例えば10個)のフォトセンサで用紙からの反射光を受光し、その出力結果を用いて、その用紙が裏紙か否か(あるいは用紙の裏面が汚れているか否か)を検知するシステムが開示されている。フォトセンサは、LEDとフォトトランジスタとを有し、LEDからの光が用紙で反射してフォトトランジスタに入射するように構成されている。
また例えば、特許文献2には、用紙トレイに裏紙がセットされているか否かを、使用者に操作されるレバーの状態に基づいて判断する画像形成装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平6−255842号公報
【特許文献2】特開平9−146420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のシステムでは、用紙が裏紙であるか否かを用紙毎に検知することができるが、多数の光源および受光素子が必要となる。したがって、このシステムを画像形成装置に実装すると、許容し難い大型化やコスト高を招いてしまう。また、特許文献2の画像形成装置では、使用者がレバー操作を誤ると、誤った検知が行われてしまう。また使用者のミスによりトレイ内で表裏面が不揃いの場合、ミスプリントを救うことが出来ない。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑みて為されたものであり、簡素な構成で、用紙の表面または裏面に画像が形成されているか否かを用紙毎に検知することができる技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、線分状の領域を照らす光源と、前記領域に沿って架け渡され、長手方向に略平行で前記領域を向いた光入射面と前記光入射面と異なる方向に1つの光出射面とを有し、前記領域から前記光入射面に入射した光を導いて前記光出射面から出射させる導光部材と、前記光出射面からの出射光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサとを有する検出装置を提供する。
この検出装置では、光源により照らされた線状の領域からの光が導光部材により導かれてフォトセンサにより受光される。用紙等の記録媒体において、画像が形成されている部分と他の部分とでは光学的な特性(反射率および透過率)が相異するから、記録媒体の搬送路に当該領域を設定して記録媒体の表面および/または裏面の全域にわたって受光強度を検知するようにすれば、記録媒体の表面および/または裏面について画像が形成されているか否かを記録媒体毎に検知することができる。また、当該領域からの光は導光部材によって導かれるから、フォトセンサの数を少なくすること、すなわち構成を簡素とすることができる。
【0009】
また、本発明は、光を発する光源と、線分状の領域に沿って架け渡され、前記領域と略平行でない面の光入射面と該領域長手方向に略平行で前記領域を向いた光出射面とを有し、前記光源から前記光入射面に入射した光を内部で散乱させて前記光出射面から光を出射させる導光部材と、前記領域からの光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサとを有する検出装置を提供する。
この検出装置では、光源からの光が導光部材により散乱されて線状の領域に到達し、この領域からの光がフォトセンサにより受光される。よって、記録媒体の搬送路に当該領域を設定して記録媒体の表面および/または裏面の全域にわたって受光強度を検知するようにすれば、記録媒体の表面および/または裏面について画像が形成されているか否かを記録媒体毎に検知することができる。また、光源からの光は散乱されるから、光源の数を少なくすること、すなわち構成を簡素とすることができる。
【0010】
また、本発明は、上記のいずれかの検出装置と、両面に画像を形成可能な記録媒体を収容するトレイと、前記記録媒体の一方または両方の面に画像を形成する形成手段と、前記記録媒体を前記トレイから前記形成手段へ所定の経路で搬送する搬送手段と、前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断する制御動作を行う制御手段とを有し、前記検出装置は、前記領域が前記経路に直交する1つの平面と前記経路上の前記記録媒体との交差領域を含むように配置されていることを特徴とする画像形成装置を提供する。
この画像形成装置によれば、記録媒体の表面および/または裏面について画像が形成されているか否かを記録媒体毎に検知し、この検知結果と使用者の指示とが適合しない場合に形成手段による画像の形成を中断することができる。つまり、指示に合わない文書の作成を中断することができる。また、フォトセンサまたは光源の数を少なくすること、すなわち構成を簡素とすることができる。
【0011】
また、本発明は、両面に画像を形成可能な記録媒体を収容するトレイと、前記記録媒体の一方または両方の面に画像を形成する形成手段と、前記記録媒体を前記トレイから前記形成手段へ所定の経路で搬送する搬送手段と、前記経路に直交する1つの平面と前記経路上の前記記録媒体の一方または他方の面との交差線を含む線分状の領域を、前記記録媒体の一方の面側から照らす第1の光源と、前記領域を前記記録媒体の他方の面側から照らす第2の光源と、前記領域に沿って架け渡され、長手方向に略平行で前記領域を向いた光入射面と前記光入射面と異なる方向に1つの光出射面とを有し、前記第1の光源および前記第2の光源から前記領域を介して前記光入射面に入射した光を導いて前記光出射面から出射させる導光部材と、前記光出射面からの出射光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサと前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断する制御動作を行う制御手段とを有する画像形成装置を提供する。
この画像形成装置によれば、記録媒体の表面および裏面について画像が形成されているか否かを記録媒体毎に検知し、この検知結果と使用者の指示とが適合しない場合に形成手段による画像の形成を中断することができる。つまり、指示に合わない文書の作成を中断することができる。また、フォトセンサの数を少なくすること、すなわち構成を簡素とすることができる。
【0012】
また、上記の画像形成装置において、前記制御手段が、前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断して不適合の用紙を自動的に排出する制御動作を行うようにしてもよい。
また、上記の画像形成装置において、使用者の指示によって、前記判定動作および前記制御動作の少なくとも一方をキャンセルすることができる、というようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
[構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
この画像形成装置は、プリンタであり、用紙(記録媒体)を自重により積層させて収容する用紙トレイ11,12、各用紙トレイから最上層の用紙を送り出す送出機構13,14、送出機構13により送り出された用紙を搬送する搬送ローラ15,16、及び、送出機構14により送り出された用紙および搬送ローラ15,16により搬送されてきた用紙を更に搬送する搬送ローラ17,18を有する。
【0014】
また、搬送ローラ17,18により搬送されてきた用紙の表面に画像を形成する画像形成部19、画像形成部19により画像が形成された用紙を排出口20から筐体外へ排出する排出ローラ21,22、及び排出口20から排出された用紙を載せる排紙トレイ23を有する。なお、この画像形成装置では、用紙トレイ11,12に収容された用紙の両面のうち、下を向いている面が表面、上を向いている面が裏面として取り扱われる。
【0015】
また、この画像形成装置は、印刷指示aを受信する受信部24、図2の制御処理を行う制御部25、制御部25に制御されて画像を表示する表示部26、及び、用紙の搬送路上の検出位置P近傍に当該用紙の裏面に対向して設けられた検出装置27を有する。印刷指示aは、画像を示す画像データと、当該画像が形成される用紙の供給元の用紙トレイ(用紙トレイ11/用紙トレイ12)を示す選択データと、得ようとする文書の種類(正式文書/非正式文書)を示す種類データとを含む。
【0016】
図3は、第1実施形態における検出装置27の構成を模式的に示す図である。
この図に示すように、当該検出装置27は、発光素子アレイ31、シート状導光部材32及びフォトセンサ33を有する。以降、各部について、図4および図5を参照して説明する。なお、図4は検出位置P付近の構成を示す斜視図であり、図5は発光素子アレイ31及びシート状導光部材32を図4の方向D1から眺めた図である。図4において、搬送方向D2は検出位置Pにおいて用紙が移動する向きであり、幅方向D3は当該用紙上にて搬送方向D2に直交する方向であり、走査方向D4は幅方向D3に平行な、図1における手前から奥への向きである。
【0017】
発光素子アレイ31は、検出位置Pの用紙の裏面を走査方向D4に走査する光を発するものであり、その形状は、長手方向(幅方向D3)の長さが用紙の全幅と略同一の略直方体である。長手方向における一方の端面311から他方の端面312にかけては、対向する検出位置Pに同一光路長で到達する光(例えば赤外光)を発するn個のLED(Light Emitting Diode)チップC1〜Cnが等間隔で並んでいる。検出位置Pは幅方向D3に沿って等間隔で並ぶn個の位置P1〜Pnを含んでおり、LEDチップC1からの光は位置P1に、LEDチップC2からの光は位置P2に、…、LEDチップCnからの光は位置Pnに到達する。また、発光素子アレイ31は、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達すると、当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまで、走査処理を繰り返す。走査処理とは、LEDチップC1〜Cnを排他的に発光させる処理であり、この処理において、発光するLEDチップは予め定められた時間間隔で切り替えられる。この切り替えは、発光位置が走査方向D4に移動していくように行われる。つまり、発光するLEDチップは、LEDチップC1、LEDチップC2、…、LEDチップCnの順に切り替わる。
【0018】
シート状導光部材32は、光を導くシート状の部材であり、透過率の高い透明部材から形成されており、斜辺が一本だけの台形に均一の厚みを持たせた形をなしている。斜辺の端面321は反射面が設けてあり、端面321に隣接しない端面322は、発光素子アレイ31のLEDチップC1〜Cnから発せられて検出位置Pで反射された光の主光線に直交する。また、台形の底辺の厚みの端面323は、端面322からの入射光の出射面となっている。
フォトセンサ33は、シート状導光部材32の端面323から出射された光を受光し、受光光の強度(光量)に応じたレベルの信号(電気信号)を出力する。
【0019】
また、図3に示すように、当該検出装置27は判別部34を有する。
判別部34は、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達してから当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまでの間にフォトセンサ33から出力された信号をデジタルデータに変換して走査処理毎に記憶し、記憶したデータを用いて、当該用紙の裏面に画像が形成されているか否かを判別し、判別結果を示す検出信号bを出力する。なお、以降の説明において、「画像」は「汚れ」を含む概念である。
【0020】
[動作]
次に、上記構成の画像形成装置の動作について説明する。
ただし、裏紙を用紙トレイに補給する際には未使用の面を下に向けることが定められており、これに従って、用紙トレイに用紙が補給されるものとする。そして、このような補給により、図1の用紙トレイ11には複数枚の未使用紙が収容され、用紙トレイ12には複数枚の裏紙が収容されているものとする。
【0021】
まず、制御部25は、受信部24が印刷指示aを受信するのを待つ(図2のステップS11:NO)。ここで、受信部24が、ある画像を示す画像データと用紙トレイ11を示す選択データと得ようとする文書が正式文書であることを示す種類データとを含む印刷指示aを受信したとする(ステップS11:YES)。すると、制御部25は、この印刷指示a内の選択データで示される用紙トレイ11に応じた送出機構13および搬送ローラ15〜18を制御する(ステップS12)。この結果、用紙トレイ11内の最上層の用紙が、送出機構13により送り出され、搬送ローラ15〜18により搬送される。
【0022】
この用紙の先端が検出位置Pに達すると、図4の発光素子アレイ31は前述の走査処理を行う。この結果、LEDチップC1〜Cnが順に排他的に光を発する。これらの光の各々は当該用紙の裏面における位置P1〜Pnの部分で反射される。各位置からの反射光の大部分は端面322からシート状導光部材32に入射する。これらの入射光は、シート状導光部材32内を導かれて端面323から出射してフォトセンサ33により受光される。この結果、フォトセンサ33から、これらの受光光の強度に応じたレベルの信号が順に出力され、これらの信号を変換したn個のデジタルデータが判別部34に記憶される。
【0023】
図6は、上記の走査処理によって判別部34に記憶されたデジタルデータが示すレベルと当該デジタルデータが得られたときに発光していたLEDチップとを対応付けたグラフである。図において、実データは実線で、画像が形成されていることを検出するための基準値は一点鎖線で示されている。図に示すように、実データは常に基準値を上回っているから、この走査処理では、画像が形成されていることは検出されない。なお、図において、実データおよび基準値のレベルが線形増加しているのは、フォトセンサ33に近いところから入射した光ほど反射及び導光部透過中の光量損失が少なくて済むためである。
【0024】
上記の走査処理は繰り返し行われる。搬送中の用紙は未使用紙であり、その裏面には画像が形成されていないから、走査処理の繰り返しによって得られるグラフはいずれも図6と同様となる。そして、当該用紙の後端が検出位置Pを通過すると、発光素子アレイ31は走査処理の繰り返しを止め、判別部34は検出信号bを出力する。各走査処理で得られたグラフはいずれも図6と同様であり、実データが基準値以下となることは一度もなかったから、この検出信号bは、当該用紙の裏面に画像が形成されていないことを示すものとなる。
【0025】
制御部25は、この検出信号bを受けて、この検出信号bの内容と当該印刷指示a内の種類データの内容とが適合しているか否かを判定する(ステップS13)。ここでは、検出信号bが、当該用紙の裏面に画像が形成されていないことを示しており、かつ、印刷指示a内の種類データが正式文書を示しているから、この判定結果は「YES」となる。よって、制御部25は、当該用紙が裏紙であるか否かを判定する(ステップS14)。本実施形態では裏紙であるならば裏面に画像が形成されている筈であり、かつ、この時点では裏面に画像が形成されていないことを示す検出信号bが得られているから、この判定結果は「NO」となる。よって、制御部25は、当該用紙に当該印刷指示a内の画像データを用いて画像を形成するように画像形成部19を制御する(ステップS15)。これにより、画像形成部19は当該用紙の表面に印刷指示a内の画像データを用いて画像を形成する。次に、制御部25は、当該用紙が排出口20から排出されるように排出ローラ21,22を制御する(ステップS16)。この結果、当該用紙は排出口20から排出されて排紙トレイ23上に載置される。こうして、正式文書が得られる。以降、処理はステップS11に戻る。
【0026】
次に、受信部24が、ある画像を示す画像データと用紙トレイ12を示す選択データと得ようとする文書が非正式文書であることを示す種類データとを含む印刷指示aを受信したとする(ステップS11:YES)。すると、制御部25は、この印刷指示a内の選択データで示される用紙トレイ12に応じた送出機構14および搬送ローラ17〜18を制御する(ステップS12)。この結果、用紙トレイ12内の最上層の用紙が、送出機構14により送り出され、搬送ローラ17〜18により搬送される。
【0027】
この用紙の先端が検出位置Pに達すると、上述と同様の処理が行われる。ただし、この用紙は裏紙であり、その裏面には反射率の低い部分が存在する。よって、いずれかの走査処理において図7に示すようなグラフが得られる。このグラフでは、実データが基準値以下となっている部分が存在するから、判別部34では画像が形成されていることが検出される。よって、当該用紙の後端が検出位置Pを通過したときに判別部34から出力される検出信号bは、当該用紙の裏面に画像が形成されていることを示すものとなる。
【0028】
制御部25は、この検出信号bの内容と当該印刷指示a内の種類データの内容とが適合しているか否かを判定する(ステップS13)。ここでは、検出信号bが、当該用紙の裏面に画像が形成されていることを示しており、かつ、印刷指示a内の種類データが非正式文書を示しているから、この判定結果は「YES」となる。よって、制御部25は、当該用紙が裏紙であるか否かを判定する(ステップS14)。ここでは、裏面に画像が形成されていることを示す検出信号bが得られているから、この判定結果は「YES」となる。よって、制御部25は、形成される画像の濃度がより高くなるように印刷指示a内の画像データを補正する(ステップS17)。次に、当該用紙に当該印刷指示a内の画像データを用いて画像を形成するように画像形成部19を制御し、次に、当該用紙が排出口20から排出されるように排出ローラ21,22を制御する(ステップS15,S16)。こうして、非正式文書が裏紙を用いて得られる。この非正式文書では表面の画像が高濃度で形成されているため、裏面の画像が透けても表面の画像の見え易さを確保することができる。以降、処理はステップS11に戻る。
【0029】
次に、受信部24が、ある画像を示す画像データと用紙トレイ12を示す選択データと得ようとする文書が正式文書であることを示す種類データとを含む印刷指示aを受信したとする(ステップS11:YES)。すると、制御部25は、この印刷指示a内の選択データの内容に応じた制御を行う(ステップS12)。この結果、用紙トレイ12内の最上層の用紙が、送出機構14により送り出され、搬送ローラ17〜18により搬送される。
【0030】
この用紙の先端が検出位置Pに達すると、上述と同様の処理が行われ、いずれかの走査処理において図7に示すようなグラフが得られる。よって、当該用紙の後端が検出位置Pを通過したときに判別部34から出力される検出信号bは、当該用紙の裏面に画像が形成されていることを示すものとなる。
【0031】
制御部25は、この検出信号bの内容と当該印刷指示a内の種類データの内容とが適合しているか否かを判定する(ステップS13)。ここでは、検出信号bが、当該用紙の裏面に画像が形成されていることを示しており、かつ、印刷指示a内の種類データが正式文書を示しているから、この判定結果は「NO」となる。よって、制御部25は、文書の種類と用紙の種類とが適合していないことを示す画像を表示部26に表示させ(ステップS18)、次に、当該用紙が排出口20から排出されるように排出ローラ21,22を制御する(ステップS16)。つまり、画像が形成されることなく裏紙が排出される。以降、処理はステップS11に戻る。
【0032】
次に、受信部24が、ある画像を示す画像データと用紙トレイ11を示す選択データと得ようとする文書が非正式文書であることを示す種類データとを含む印刷指示aを受信したとする(ステップS11:YES)。すると、制御部25は、この印刷指示a内の選択データの内容に応じた制御を行う(ステップS12)。この結果、用紙トレイ11内の最上層の用紙が、送出機構13により送り出され、搬送ローラ15〜18により搬送される。
【0033】
この用紙の先端が検出位置Pに達すると、上述と同様の処理が行われ、全ての操作処理において図6に示すグラフが得られる。よって、当該用紙の後端が検出位置Pを通過したときに判別部34から出力される検出信号bは、当該用紙の裏面に画像が形成されていないことを示すものとなる。
【0034】
制御部25は、この検出信号bの内容と当該印刷指示a内の種類データの内容とが適合しているか否かを判定する(ステップS13)。ここでは、検出信号bが、当該用紙の裏面に画像が形成されていないことを示しており、かつ、印刷指示a内の種類データが非正式文書を示しているから、この判定結果は「NO」となる。よって、制御部25は、文書の種類と用紙の種類とが適合していないことを示す画像を表示部26に表示させ(ステップS18)、次に、当該用紙が排出口20から排出されるように排出ローラ21,22を制御する(ステップS16)。つまり、画像が形成されることなく未使用紙が排出される。
【0035】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置によれば、用紙の全幅にわたる反射光がシート状導光部材32によりフォトセンサ33に導かれるため、フォトセンサの数を1つとすることができる。また、画像形成のために搬送中の用紙の裏面に光をあてて当該裏面に画像が形成されているか否かを判別するようにしたため、搬送中の用紙が裏紙であるか否かを用紙毎に検知することができる。
【0036】
また、得ようとする文書の種類(正式文書/非正式文書)と搬送中の用紙の種類(未使用紙/裏紙)とが適合しない場合には当該用紙が画像形成を経ずに排出されるから、無駄を排除することができる。また、この際、両者が適合していないことを示す画像が表示部26に表示されるから、使用者は、用紙が画像形成を経ずに排出された理由を簡単に把握することができる。
【0037】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。
この画像形成装置の構成は図1に示す通りである。ただし、この画像形成装置における検出装置27は、図8〜図10に示すように構成されている。これらの図に示すように、この検出装置27は、LEDや波長帯域が400〜700nm程度の可視光を発する電球等の光源35と、シート状導光部材32と同様のシート状導光部材36及びシート状導光部材37と、フォトセンサ33と同様のフォトセンサ38と、判別部39とを有する。
【0038】
シート状導光部材36及びシート状導光部材37は、検出位置P付近において用紙の全幅にわたって差し渡されている。また、シート状導光部材36における台形の斜辺の厚みの端面361に隣接しない端面362、及びシート状導光部材37における台形の斜辺の厚みの端面371に隣接しない端面372は検出位置Pを向いている。また、幅方向D3において、シート状導光部材36における台形の上辺の厚みの端面363と底辺の厚みの端面364との位置関係とシート状導光部材37における台形の上辺の厚みの端面373と底辺の厚みの端面374との位置関係とが逆になっている。
【0039】
光源35は、シート状導光部材36の端面364の近傍に配置されており、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達すると、当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまで、発光する。光源35から発せられた光は、端面364からシート状導光部材36に入射し、シート状導光部材36内で散乱され、端面362から板状の光として出射する。この板状光は検出位置Pの用紙の裏面により反射され、端面372からシート状導光部材37に入射する。この入射光は、シート状導光部材37に導かれ、端面374から出射する。
【0040】
フォトセンサ38はシート状導光部材37の端面374の近傍に配置されており、端面374から出射された光を受光する。フォトセンサ38から出力される信号のレベルは、検出位置Pの用紙の裏面に画像が形成されていない場合には最初から最後まで一定レベルであり、形成されている場合には途中または全期間で当該一定レベルよりも低くなる。
【0041】
判別部39は、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達してから当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまでの間にフォトセンサ33から出力された信号をデジタルデータに変換して記憶し、記憶したデータを用いて、当該用紙の裏面に画像が形成されているか否かを判別し、判別結果を示す検出信号bを出力する。この判別は、当該用紙について記憶したデータに、予め定められた基準値(一定値)よりも低いレベルを示すデータが含まれているか否かを調べることにより行われる。
【0042】
このように、第2実施形態における検出装置27は、第1実施形態における検出装置27と同様の機能を提供する。よって、第2実施形態に係る画像形成装置によれば、第1実施形態に係る画像形成装置と同様の効果を得ることができる。加えて、第2実施形態によれば、走査処理における制御が第1実施形態よりも簡素となる。よって、裏紙の検知に高速性が要求される場合にも対応し易い。また、第2実施形態によれば、シート状導光部材36とシート状導光部材37とを逆向きに配置したから、フォトセンサ33に受光される光の光路長は反射位置に依存せずに一定となる。よって、用紙の裏面のいずれの位置に画像が形成されていても、偏りなく、これを検知することができる。
なお、第2実施形態に対する第1実施形態の顕著な効果としては、より小さな画像の存在を正確に検出することができる、ということが挙げられる。
【0043】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置について説明する。
この画像形成装置の構成は図1に示す通りである。ただし、この画像形成装置における検出装置27は図11及び図12に示すように構成されている。これらの図に示すように、この検出装置27は、図4の発光素子アレイ31と同様の発光素子アレイ40と、シート状導光部材41,42と、フォトセンサ33と同様のフォトセンサ43,44と、判別部45とを有する。
【0044】
シート状導光部材41及び42は、図4のシート状導光部材32に代わるものであり、検出位置P付近において用紙の全幅にわたって連ねて差し渡されている。シート状導光部材41及び42の形状は、それぞれ、シート状導光部材32を端面323に平行な断面で分断したときの端面323を持たない部分と同一である。シート状導光部材41は、搬送方向D2において、シート状導光部材42よりも下流側に配置されており、その上流側の端面411の一部はシート状導光部材42の下流側の端面421の一部に重なっている。つまり、シート状導光部材41及び42は互いにオーバーラップして配置されている。また、幅方向D3において、シート状導光部材41における台形の上辺の厚みの端面412と底辺の厚みの端面413との位置関係とシート状導光部材42における台形の上辺の厚みの端面422と底辺の厚みの端面423との位置関係は逆になっている。なお、両者における台形の斜辺の厚みの端面414,424に隣接しない端面415,425は、シート状導光部材32の端面322と同様に検出位置Pを向いている。
【0045】
このような構成であるから、発光素子アレイ40から発せられて用紙により反射された光は、端面415からシート状導光部材41に入射して端面413から出射するか、または、端面425からシート状導光部材42に入射して端面423から出射することになる。また、フォトセンサ43はシート状導光部材41からの出射光を受光するように配置され、フォトセンサ44はシート状導光部材42からの出射光を受光するように配置されている。
【0046】
判別部45は、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達してから当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまでの間にフォトセンサ43及び44から出力された信号をデジタルデータに変換して走査処理毎に記憶し、記憶したデータを用いて、当該用紙の裏面に画像が形成されているか否かを判別し、判別結果を示す検出信号bを出力する。つまり、図3の判別部34と同様の処理を行う。ただし、本実施形態では、走査処理において、前半に得られる信号のレベルは線形減少し、後半に得られる信号のレベルは線形増加するから、線形減少してから線形増加する基準値が採用されている。
【0047】
このように、第3実施形態における検出装置27は、第1実施形態における検出装置27と同様の機能を提供する。よって、第3実施形態に係る画像形成装置によれば、第1実施形態に係る画像形成装置と同様の効果を得ることができる。加えて、第3実施形態によれば、各シート状導光部材の長さが用紙の幅よりも短いから、光の減衰を抑えて高精度の検知を行うことができる。また、第3実施形態によれば、検出位置Pの用紙に垂直な方向におけるシート状導光部材の長さが第1実施形態に比較して短くなるから、より省スペースとなる。また、第3実施形態によれば、シート状導光部材41及びシート状導光部材42が互いにオーバーラップしているから、光の取りこぼしを防止することができる。
【0048】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置について説明する。
この画像形成装置の構成は図1に示す通りである。ただし、この画像形成装置における検出装置27は図13〜17に示すように構成されている。これらの図に示すように、この検出装置27は、図4の発光素子アレイ31と同様の発光素子アレイ46と、円柱状導光部材47と、フォトセンサ33と同様のフォトセンサ48と、判別部34と同様の判別部49とを有する。
【0049】
円柱状導光部材47は、シート状導光部材32に代わるものであり、検出位置P付近において用紙の全幅にわたって差し渡されている。この円柱状導光部材47は円柱状の外周が全て反射部材である円柱部471及び略直方体状の方形部472を有する。円柱部471及び方形部472は、透過率の高い透明部材から形成されており、両者の長手方向の長さ及び向きは一致している。また、方形部472の、円柱部471に接触していない端面4721は、シート状導光部材32の端面322と同様に検出位置Pに向けられている。
【0050】
図15は、円柱状導光部材47の軸を通って方形部472を2等分する面で切断したときの断面図であり、この図に示すように、円柱部471の、方形部472と接する部分には、プリズムPRが埋め込まれている。プリズムPRは、方形部472からの入射光を、円柱部471の、フォトセンサ48に対向している端面4711の方向へ屈折させる。
【0051】
図16及び17は、円柱状導光部材47による導光の様子を示す図である。発光素子アレイ46から発せられた光は検出位置Pの用紙の裏面で反射されて端面4721から方形部472に入射し、更に円柱部471に入射する。円柱部471において、この光は、端面4711に向かうようにプリズムPRで屈折し、円柱部471内を螺旋状に反射しながら進み、端面4711から出射する。この出射光はフォトセンサ48により受光される。そして、判別部49は、フォトセンサ48から出力される信号を用いて前述の処理を行う。円柱状導光部材は、前述のシート状導光部材と比べ、入射光が入射面に当たる確率が低くなる分、光量損失は少なくなるという利点がある。また図は円柱状としているが、楕円や、複雑な不定形断面形状のバリエーションも考えられる。
【0052】
このように、第4実施形態における検出装置27は、第1実施形態における検出装置27と同様の機能を提供する。よって、第4実施形態に係る画像形成装置によれば、第1実施形態に係る画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
なお、図18に示すように、方形部472を断面が台形となるように形成して、より多くの反射光がプリズムPRに入射するようにしてもよい。これは、特に、光源がLEDアレイの場合に好適である。
また、図19に示すように、プリズムPRを円柱部における入射位置と反対側に設け、プリズムPRでの反射を利用して入射光の向きを変えるようにしてもよい。
また、シート状導光部材について図12に示す態様が有り得るように、用紙の全幅に満たない長さの2つの円柱状導光部材を用いて用紙の全幅をカバーするようにしてもよい。
【0053】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図20は、この画像形成装置の構成を示す図であり、この画像形成装置が図1のものと異なる点は、検出装置27及び制御部25に代えて検出装置28及び制御部29を有する点のみである。
【0054】
図21および22は検出装置28の構成を示す図である。
これらの図に示すように、検出装置28は、図8〜10の光源35、シート状導光部材36,37及びフォトセンサ38を有し、更に、光源35から発せられる光と波長帯域が異なる光を光源35と同期して発する光源61と、シート状導光部材36と同様のシート状導光部材62とを用紙の表面側に備え、更に、判別部63を有する。
【0055】
シート状導光部材62は、検出位置Pを回転軸としてシート状導光部材36を回転移動させ、用紙を挟んでシート状導光部材37と正対したところで止めたように配置されている。また、光源61とシート状導光部材62との相対的な位置関係は、光源35とシート状導光部材36との相対的な位置関係と同様である。よって、光源61から光が発せられると、この光はシート状導光部材62に入射し、シート状導光部材62から板状光として出射され、検出位置Pの用紙を透過して進み、フォトセンサ38により、光源35からの光とともに受光される。
【0056】
判別部63は、搬送ローラ17,18からの用紙の先端が検出位置Pに達してから当該用紙の後端が検出位置Pを通過するまでの間にフォトセンサ33から出力された信号から、光源35からの光の受光強度(レベル)を示すデジタルデータと光源61からの光の受光強度(レベル)とを示すデジタルデータを生成して走査処理毎に記憶し、記憶したデータを用いて、当該用紙の使用状態を判別し、判別結果を示す検出信号dを出力する。ここで判別される使用状態には、用紙に画像が形成されていない状態、用紙の裏面のみに画像が形成されている状態、用紙の表面のみに画像が形成されている状態、用紙の表面および裏面に画像が形成されている状態の4種類がある。
【0057】
制御部29は、図1の制御部25と同様の制御処理を行う。ただし、図2のステップS13では、検出信号bではなく、検出装置27からの検出信号dの内容と印刷指示a内の種類データの内容とが適合しているか否かを判定する。この判定結果が「YES」となるのは、検出信号dが、用紙に画像が形成されていない状態を示し、かつ、印刷指示a内の種類データが正式文書を示す場合と、検出信号dが、用紙の裏面のみに画像が形成されている状態を示し、かつ、印刷指示a内の種類データが非正式文書を示す場合のみである。また、ステップS14の判定結果が「YES」となるのは、検出信号dが、用紙の裏面のみに画像が形成されている状態を示す場合のみである。
【0058】
このように、第5実施形態に係る画像形成装置によれば、第1実施形態に係る画像形成装置と同様の効果を得ることができる。さらに、第5実施形態に係る画像形成装置によれば、用紙の表面に画像が形成されている場合には当該用紙に画像が形成されることはない。したがって、使用者は、用紙の向きを気にすることなく、裏紙を用紙トレイに補給することができる。なお、第1〜第4実施形態における検出装置27を用紙の裏面側のみならず、表面側にも配置することにより、この効果を得ることができるが、第5実施形態では、この効果を得つつ、加えて、受光側の構成を簡素とすることができる。
【0059】
本発明の実施形態は上述の通りであるが、複数の実施形態を組み合わせて検出装置や画像形成装置を構成してもよい。
また、各実施形態を任意に変形してもよい。例えば、搬送ローラ17,18の上流側に用紙トレイ毎に検出装置を設けてもよいし、各用紙トレイ内に検出装置を配してもよい。また例えば、適合しない場合に、画像形成を継続するか否かを使用者に確認するようにしてもよい。また、例えば、使用者が基準値を設定できるようにしてもよい。また例えば、未使用紙を用いて非正式文書を得ることを許容するようにしてもよい。また例えば、シート状導光部材を発光側のみに用いてもよい。また例えば、用紙の全幅の両端または片端に画像を形成することができない画像形成装置に適用する場合に、画像を形成可能な領域のみに光を当てるようにしてもよい。また例えば、基準値を用いることなく、実データの変化のみに着目して上記の判別を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1〜第4実施形態に係る画像形成装置内の制御部25が行う制御処理のフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置内の検出装置27の構成を模式的に示す図である。
【図4】同検出装置27を構成する各部の形状および配置を示す斜視図である。
【図5】図4中の発光素子アレイ31及びシート状導光部材32を方向D1から眺めた図である。
【図6】発光中のLEDチップと受光強度のレベルとの関係の一例を示す図である。
【図7】発光中のLEDチップと受光強度のレベルとの関係の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置内の検出装置27の構成を模式的に示す図である。
【図9】同検出装置27を構成する各部の形状および配置を示す斜視図である。
【図10】図9中のシート状導光部材36及び37を方向D1から眺めた図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置内の検出装置27の構成を模式的に示す図である。
【図12】同検出装置27を構成する各部の形状および配置を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置内の検出装置27の構成を模式的に示す図である。
【図14】同検出装置27を構成する円柱状導光部材47の形状および配置を示す斜視図である。
【図15】同円柱状導光部材47の断面図である。
【図16】同円柱状導光部材47による導光の様子を示す図である。
【図17】同円柱状導光部材47による導光の様子を示す図である。
【図18】円柱状導光部材の別の例を示す図である。
【図19】円柱状導光部材の更に別の例を示す図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図21】同画像形成装置内の検出装置28の構成を模式的に示す図である。
【図22】図21中のシート状導光部材36、37及び62の配置を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
11,12…用紙トレイ、19…画像形成部、24…受信部、25,29…制御部、26…表示部、27,28…検出装置、31,40,46…発光素子アレイ、32,36,37,41,42,62…シート状導光部材、33,38,43,44,48…フォトセンサ、34,39,45,49,63…判別部、35,61…光源、47…円柱状導光部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線分状の領域を照らす光源と、
前記領域に沿って架け渡され、長手方向に略平行で前記領域を向いた光入射面と、前記光入射面と異なる方向に1つの光出射面とを有し、前記領域から前記光入射面に入射した光を導いて前記光出射面から出射させる導光部材と、
前記光出射面からの出射光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサと
を有する検出装置。
【請求項2】
前記光源は、複数の発光素子を前記領域に沿って並べた発光素子アレイであり、各発光素子を予め定められた順に排他的に点灯させることにより前記領域を照らす
ことを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
光を発する光源と、
線分状の領域に沿って架け渡され、前記領域と略平行でない面の光入射面と、前記領域長手方向に略平行で前記領域を向いた光出射面とを有し、前記光源から前記光入射面に入射した光を内部で散乱させて前記光出射面から光を出射させる導光部材と、
前記領域からの光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサと
を有する検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の検出装置と、
両面に画像を形成可能な記録媒体を収容するトレイと、
前記記録媒体の一方または両方の面に画像を形成する形成手段と、
前記記録媒体を前記トレイから前記形成手段へ所定の経路で搬送する搬送手段と、
前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断する制御動作を行う制御手段とを有し、
前記検出装置は、前記領域が、前記経路に直交する1つの平面と前記経路上の前記記録媒体との交差領域を含むように配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
両面に画像を形成可能な記録媒体を収容するトレイと、
前記記録媒体の一方または両方の面に画像を形成する形成手段と、
前記記録媒体を前記トレイから前記形成手段へ所定の経路で搬送する搬送手段と、
前記経路に直交する1つの平面と前記経路上の前記記録媒体の一方または他方の面との交差線を含む線分状の領域を、前記記録媒体の一方の面側から照らす第1の光源と、
前記領域を前記記録媒体の他方の面側から照らす第2の光源と、
前記領域に沿って架け渡され、長手方向に略平行で前記領域を向いた光入射面と、前記光入射面と異なる方向に1つの光出射面とを有し、前記第1の光源および前記第2の光源から前記領域を介して前記光入射面に入射した光を導いて前記光出射面から出射させる導光部材と、
前記光出射面からの出射光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトセンサと
前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断する制御動作を行う制御手段と
を有する画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断して不適合の旨を通知する制御動作を行う
ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記フォトセンサから出力された電気信号を用いて、前記形成手段により画像が形成される面の裏面画像の有無、及び裏面画像有りの場合はその状態を判定する判定動作を行い、この判定結果に応じて前記形成手段による画像の形成条件を制御する制御動作を行う形成制御手段
を更に有することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記フォトセンサから出力された電気信号と使用者の指示とが適合するか否かを判定する判定動作を行い、不適合と判定した場合には前記形成手段による画像の形成を中断して不適合の用紙を自動的に排出する制御動作を行うことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
使用者の指示によって、前記判定動作および前記制御動作の少なくとも一方をキャンセルすることが可能な請求項4乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−13807(P2006−13807A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−186875(P2004−186875)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】