説明

検査装置

【課題】印刷された情報要素を容易にかつ短時間に検査する。
【解決手段】印刷システムでは、元画像データ671に従って印刷用紙上に印刷画像が形成され、印刷用紙上において部分的に重なる複数の撮像領域をそれぞれ撮像する複数の撮像部71により、高解像度の複数の撮像画像が取得される。領域切出部62では、複数の撮像画像にて文字、数字もしくは記号またはコードパターンである情報要素の少なくとも一部を含む部分領域を切り出して部分領域画像が取得され、画像合成部64では、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得される場合に、部分領域画像を合成して情報要素画像が生成され、情報比較部65では、元画像データ671の生成時に情報要素に表された元情報673と情報要素画像からの取得情報とが比較される。その結果、印刷システムにおいて、情報要素を容易にかつ短時間に検査することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷媒体上に形成された印刷画像を検査する検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インクジェット方式の印刷装置等を用いて、各印刷用紙(印刷用紙がロール紙である場合には1頁に相当する各部位)に個別の情報を印刷する(すなわち、可変情報を印刷する)ことが行われている。この場合に、文字や数字、バーコードあるいは2次元コード等の情報要素が、文字情報または数値情報を表すものとして印刷画像に含められることがあり、このような印刷画像中の情報要素を検査することも行われている。例えば特許文献1では、用紙上に印刷された印刷文字を認識デコードして文字コードに変換し、印刷すべき文字コードと比較照合して良否判定を行う手法が開示されている。また、特許文献1では、用紙搬送中に頁単位の基準マークをカメラで読み取ることにより、カメラ画像データにおける正確な読み取り位置を特定する手法も開示されている。
【0003】
なお、各種対象物の検査では、複数の撮像部を設けて検査対象物の広範囲を撮像することも行われており、これにより、高解像度の画像に基づく高精度な検査が可能となる(例えば、特許文献2ないし4参照)。
【特許文献1】特開2006−79571号公報
【特許文献2】特開2003−98106号公報
【特許文献3】特開2004−170394号公報
【特許文献4】特開2002−131033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、印刷画像中の情報要素を検査する際には、情報要素の全体を示す高解像度の画像を取得する必要があるが、可変情報の印刷画像では情報要素の位置が必ずしも一定ではないため、情報要素の全体を示す画像の取得が容易ではない。情報要素の位置に合わせて、印刷画像毎に撮像部の位置を変更することも考えられるが、撮像部の移動にもある程度の時間を要するため、情報要素を短時間に検査することが困難となる。また、印刷画像中に複数の情報要素が存在する場合に、当該複数の情報要素の位置によっては、各情報要素の全体を高解像度の1つの画像に含めることができなくなる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、情報要素を容易にかつ短時間に検査することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、元画像データに従って印刷媒体上に形成された印刷画像に含まれる少なくとも1つの文字、数字もしくは記号またはコードパターンである情報要素を検査する検査装置であって、印刷媒体上において部分的に重なる複数の撮像領域をそれぞれ撮像して複数の撮像画像を取得する複数の撮像部と、前記複数の撮像画像において、一の情報要素の少なくとも一部を含む部分領域を切り出して少なくとも1つの部分領域画像を取得する領域切出部と、それぞれが前記情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得される場合に、前記複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねつつ前記複数の部分領域画像を合成することにより、前記情報要素の全体を示す情報要素画像を生成する画像合成部と、前記元画像データの生成時に前記情報要素に表された文字情報または数値情報である元情報と、前記情報要素画像から取得される文字情報または数値情報である取得情報とを比較する情報比較部とを備える。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の検査装置であって、前記印刷媒体の印刷面に平行な移動方向に前記印刷媒体を連続的に移動する移動機構をさらに備え、前記複数の撮像部が、前記印刷面に平行かつ前記移動方向に垂直な幅方向に配列される複数のラインセンサであり、前記複数の撮像領域が、それぞれが前記移動方向に伸びるとともに前記幅方向に配列される複数の帯状領域とされ、前記幅方向に隣接する2つの帯状領域が前記幅方向に関して部分的に重なる重複撮像領域を形成する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の検査装置であって、前記印刷媒体がシート状であり、移動途上の前記印刷媒体のばたつきにより前記重複撮像領域の前記幅方向の長さが変動し、前記画像合成部が、前記複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねる際に、前記幅方向に対応する方向に関して前記重複撮像領域の前記幅方向における変動幅以上の幅の探索範囲を設定する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の検査装置であって、前記印刷画像を印刷する印刷装置および前記複数の撮像部が前記印刷媒体の移動経路に沿って配置される。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の検査装置であって、前記情報要素が、前記移動方向に複数のバーが並ぶバーコードであり、かつ、前記領域切出部にて前記複数の部分領域画像が取得される場合に、前記複数の部分領域画像のうち前記幅方向に対応する方向の幅が最大となるもの、または、前記バーコードを示す部分の前記幅方向に対応する方向の幅が最大となるものを前記情報要素画像として前記情報比較部に出力するバーコード判定部をさらに備える。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の検査装置であって、前記印刷媒体が印刷用紙であり、前記印刷画像がインクジェット方式の印刷装置により形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の撮像画像が取得される場合でも、情報要素を容易にかつ短時間に検査することができる。
【0013】
また、請求項3の発明では、移動途上の印刷媒体がばたつく場合でも、情報要素画像を精度よく生成することができ、請求項5の発明では、情報要素が、移動方向に複数のバーが並ぶバーコードである場合に、情報要素をより短時間に検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明の一の実施の形態に係る印刷システム1の構成を示す図である。印刷システム1は、印刷用紙9上に可変情報を含む画像を印刷する(すなわち、バリアブル印刷を行う)とともに印刷された印刷用紙9上の画像(印刷画像)を自動検査するものである。図1の印刷システム1は、インクジェット方式の印刷装置11、印刷装置11に接続されるコンピュータ5、および、印刷用紙9の印刷面(図1中の(+Z)側の面)上に形成される印刷画像を検査する検査ユニット6を備える。印刷装置11は、インクの微小液滴を印刷用紙9に向けて吐出するヘッドユニット2、ヘッドユニット2の下方((−Z)側)にて図1中のY方向へと印刷用紙9を移動する紙送り機構3、並びに、ヘッドユニット2および紙送り機構3に接続される本体制御部4を備える。
【0015】
紙送り機構3は、図示省略のモータに接続された2つのベルトローラ31、および、2つのベルトローラ31の間に掛けられたベルト32を有する。印刷用紙9は所定の幅の連続紙であるロール紙とされ、(+Y)側のベルトローラ31の上方に設けられたローラ33を介してベルト32上へと導かれて保持され、ベルト32と共にヘッドユニット2の下方を通過して(−Y)側へと移動する。また、紙送り機構3のベルトローラ31にはエンコーダ(図示省略)が設けられる。なお、印刷用紙9を印刷面に平行な移動方向へと連続的に移動する移動機構は、ローラのみの搬送機構等、他の構成により実現されてもよい。
【0016】
ヘッドユニット2には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色のインクをそれぞれ吐出する複数の吐出部21が設けられ、複数の吐出部21はY方向に配列される。図2は1つの吐出部21の底面図であり、図2では印刷用紙9のヘッドユニット2に対する移動方向(すなわち、Y方向)を縦向きに図示している。
【0017】
図2に示すように、各吐出部21には複数のヘッド211が印刷用紙9の移動方向(Y方向)に垂直かつ印刷用紙9の印刷面に平行な方向(図1および図2中のX方向であり、印刷用紙9の幅に対応する方向であるため、以下、「幅方向」という。)に千鳥状に配列されており、各ヘッド211の底面には、複数の吐出口212が幅方向に一定のピッチにて配列形成される。ヘッド211には各吐出口212に対して圧電素子が設けられており、圧電素子を駆動することにより各吐出口212からインクの微小液滴が印刷用紙9に向けて吐出される。実際には、幅方向に関して互いに隣接する2つのヘッド211間の距離も精度よく調整されることにより、吐出部21に含まれる全ての吐出口212は幅方向に関して印刷用紙9上の印刷領域の幅全体に亘って一定のピッチにて並んでおり、印刷システム1では、印刷用紙9がヘッドユニット2の下方を一回通過するのみにて(いわゆる、ワンパスにて)高速な印刷が可能とされる。図2では、各ヘッド211に5個の吐出口212のみが図示されているが、実際には多数の吐出口212が配列形成される。ヘッド211はインクの加熱により微小液滴を吐出するタイプのものであってもよい。
【0018】
図1の印刷システム1では、紙送り機構3による印刷用紙9の(−Y)方向への移動に並行して、本体制御部4が印刷対象の画像(以下、「元画像」という。)のデータに従って、各色のヘッド211からのインクの吐出制御を行うことにより、印刷物の1頁に相当する印刷用紙9上の部位にカラーの印刷画像が形成される。このようにして、印刷システム1におけるインクジェット方式の印刷装置11では、可変情報を含む印刷画像を形成する可変印刷が行われる。
【0019】
ヘッドユニット2の(−Y)側には、印刷用紙9上に形成された直後の印刷画像に照明用の光を照射する照明部72、および、印刷画像を所定の解像度にて撮像するとともに幅方向に配列される複数の撮像部71(ただし、図1では1つの撮像部71のみを図示している。)が設けられ、各撮像部71にて取得される画像(以下、「撮像画像」という。)のデータは検査ユニット6に出力される。ここで、画像の解像度とは、印刷用紙9の移動方向および幅方向のそれぞれにおける印刷用紙9上の単位距離当たりの画素数である。また、以下の説明における画像では、画素の配列方向である行方向および列方向が、それぞれ幅方向および移動方向に対応するものとする。
【0020】
図3は、移動方向に沿って見た場合の複数の撮像部71の配置を示す図である。既述のように、図3に示す複数の撮像部71(図3では2つの撮像部71のみを図示している。)は移動方向に垂直な幅方向に配列されており、各撮像部71は幅方向に複数の受光素子が配列されたラインセンサとされる。隣接する2つの撮像部71の幅方向の撮像範囲(図3中にて符号R1を付す矢印にて示す。)は部分的に重なっており、具体的には、(+X)側の撮像部71の撮像範囲R1の(−X)側の端部と、(−X)側の撮像部71の撮像範囲R1の(+X)側の端部とが互いに重複した重複撮像範囲R2となっている。印刷システム1では、複数の撮像部71の複数の撮像範囲R1は、印刷用紙9上の幅方向の幅全体に亘っている。なお、複数の撮像部71は紙送り機構3に対して相対的に固定される。
【0021】
印刷システム1では、紙送り機構3により印刷用紙9を移動方向に連続的に移動することにより、ラインセンサである各撮像部71により(2次元の)画像が取得されるため、図4に示すように、各撮像部71により撮像される印刷用紙9上の撮像領域A1は移動方向(Y方向)に伸びる帯状領域とされ、複数の撮像部71にそれぞれ対応する複数の帯状領域(撮像領域A1)が幅方向に配列される。また、幅方向に隣接する2つの帯状領域は、幅方向に関して部分的に重なる重複撮像領域A2(図4中にて平行斜線を付す領域)を形成している。実際には、検査ユニット6では、撮像部71から順次入力されるライン(1行の画像)のデータが、移動方向に対応する列方向に関して印刷物の1頁に相当する部分(すなわち、1つの印刷画像)毎に区切られて、1つの撮像画像として扱われる。
【0022】
図5は印刷システム1における印刷画像の検査に係る機能構成を示すブロック図である。図5では、検査ユニット6の機能構成を破線にて囲んでいる。検査ユニット6は、各撮像画像において、一の情報要素の少なくとも一部を含む部分領域(すなわち、当該撮像画像に現れる情報要素の部分の全体を含む領域であり、当該撮像画像に情報要素の全体が現れる場合には、当該情報要素の全体を含む領域)を切り出して部分領域画像を取得する領域切出部62、情報要素が特定のバーコードであるか否かを判定するバーコード判定部63、複数の撮像部71にて取得される複数の撮像画像から同一の情報要素の部分領域を示す複数の部分領域画像が取得される場合に当該情報要素の全体を示す情報要素画像を生成する画像合成部64、情報要素画像を検査する情報比較部65、並びに、検査結果等の情報を記憶する記憶部61を備える。本実施の形態では、検査ユニット6は(もう1つの)コンピュータにより実現されるが、もちろん、検査ユニット6の全部または一部が専用の電気的回路により実現されてもよい。
【0023】
ここで、情報要素について説明する。情報要素は、図6.Aに示すアルファベット等の文字や記号、もしくは、図6.Bに示すアラビア数字等の数字、または、図7.Aないし図7.Cに示すバーコードや、図8.Aないし図8.Cに示す2次元コード等のコードパターンであり、文字情報または数値情報を表すものである。情報要素が文字、数字または記号である場合には、撮像画像中の情報要素がOCR(Optical Character Recognition)により文字情報または数値情報として読み取られ、情報要素がコードパターンである場合には、撮像画像中の情報要素がデコードされて文字情報または数値情報として読み取られる。印刷システム1のコンピュータ5では、印刷物の1頁に相当する各元画像に少なくとも1つの情報要素が含められる。なお、図7.Aないし図7.CはそれぞれEAN128、Code39、NW7の規格に対応するものであり、図8.Aないし図8.CはそれぞれQRコード(登録商標)、Data Matrix、PDF417の規格に対応するものである。コードパターンは、文字情報または数値情報を表す図形であるならば、バーコードや2次元コード以外であってもよい。
【0024】
また、既述のように、各撮像画像は移動方向に対応する列方向に印刷物の1頁に相当する部分(すなわち、印刷画像)毎に区切られた画像であり、印刷画像には少なくとも1つの情報要素が含められるため、領域切出部62では、複数の撮像部71にてほぼ同時に取得される複数の撮像画像において、各情報要素の少なくとも一部を含む部分領域を切り出すことにより、少なくとも1つの部分領域画像が取得されることとなる。
【0025】
次に、印刷システム1が印刷用紙9上に画像を印刷して印刷画像を検査する動作について図9を参照して説明する。図1の印刷システム1のコンピュータ5では、まず、印刷対象の元画像のデータ(元画像データ)が生成されて準備される(ステップS11)。このとき、所定の文字情報または数値情報(例えば、元画像が領収書を示す場合には、顧客の名称を示す文字情報や、領収金額を示す数値情報であり、以下、「元情報」という。)が情報要素に表されて当該元画像に含められる。コンピュータ5では、各情報要素に対応付けて元画像中の当該情報要素が配置される領域(範囲)を示す領域データも生成され、元画像データ671、領域データ672および元情報673の集合が画像情報67として検査ユニット6に出力され、図5の記憶部61にて記憶される。実際には、画像情報67は元画像毎に生成され、各情報要素の種類(すなわち、OCR用の情報要素であるか否か、または、コードパターンの種別)を示す情報も画像情報67に含まれている。
【0026】
図1のコンピュータ5にて生成された元画像データは本体制御部4にも出力され、印刷用紙9を(−Y)方向へと連続的に移動しつつ、元画像データに従って各色のヘッド211からのインクの吐出制御が行われることにより、印刷用紙9上に印刷画像が形成される(すなわち、元画像が印刷される。)(ステップS12)。そして、印刷用紙9の進行方向の前方に位置する複数の撮像部71により形成直後の印刷画像が撮像されて複数の撮像画像が取得され、検査ユニット6へと出力される(ステップS13)。
【0027】
例えば、図4に示すように、印刷用紙9上の印刷画像中の情報要素73の一部が重複撮像領域A2に重なる場合には、図10.Aおよび図10.Bに示すように、2つの撮像画像81a,81bのそれぞれに情報要素(印刷用紙9上の情報要素と同じ符号73を付す。)が現れることとなる。実際には、図4に示す重複撮像領域A2を共有する2つの撮像領域A1のそれぞれに情報要素73が部分的に重なることにより、各撮像画像81a,81bには情報要素73の一部のみが現れる。複数の撮像画像データ(図5では符号81を付している。)は記憶部61にて記憶される。
【0028】
複数の撮像画像が取得されると、領域切出部62では、画像情報67の領域データ672が示す各情報要素73に着目して、各撮像画像の当該情報要素73の部分の全体を含む部分領域が切り出され、部分領域画像が取得される(ステップS14)。図10.Aおよび図10.Bの撮像画像81a,81bでは、図11.Aおよび図11.Bにそれぞれ示す2つの部分領域画像82a,82bが取得される。
【0029】
ここで、図1の印刷システム1では、紙送り機構3によりシート状の印刷用紙9を移動方向に連続的に移動しつつ、インクによる印刷画像が撮像されるため、インクを含む印刷用紙9の伸びや、撮像部71の下方における印刷用紙9のばたつき等が生じることがある。この場合、印刷用紙9上における印刷画像の位置や、印刷用紙9上の各撮像領域A1の範囲が変動する。
【0030】
そこで、印刷用紙9のばたつき等を考慮した好ましい部分領域画像の取得手法では、まず、画像情報67の元画像データ671を用いて、各撮像画像と同じ解像度、かつ、およそ同じ領域を示す基準画像が生成される。このとき、基準画像中における情報要素の範囲も領域データ672を参照することにより取得される。
【0031】
続いて、基準画像中に含まれる所定の基準マークの位置、および、撮像画像中の当該基準マークの位置を求めることにより、基準画像と撮像画像との位置合わせが行われる。そして、基準画像中の情報要素の範囲(領域)を行方向および列方向に所定のマージン量だけ広げた範囲に対応する撮像画像中の領域が、情報要素を含む部分領域として特定され、撮像画像から当該部分領域が切り出されて部分領域画像が取得される。基準画像と撮像画像との位置合わせは、例えば、撮像画像を基準画像に対して行方向および列方向に揺すらせた場合の複数の位置のそれぞれにて、撮像画像の画素の値と基準画像の対応する画素の値との差の絶対値の和を評価値として求め、評価値が最小となる位置を特定することにより行われてもよい。
【0032】
また、領域切出部62では、各情報要素に対して複数の部分領域画像が取得されている場合に、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得されていると判定される。ここでは、図4の印刷用紙9上の情報要素73が重複撮像領域A2を跨いでおり、それぞれが同一の情報要素73を部分的に示す複数の部分領域画像82a,82bが取得されている(ステップS15)。なお、実際には、複数の部分領域画像が取得されている場合であっても、情報要素73の全体が1つの部分領域画像に含まれることがあるが、本実施の形態では、この場合も同一の情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得されているものとして扱っている。
【0033】
続いて、バーコード判定部63では、画像情報67を参照して情報要素73の種類を特定することにより、印刷画像中の情報要素73が移動方向に複数のバーが並ぶバーコード(後述の図13に示すバーコードであり、以下、「ラダーバーコード」という。)ではないことが確認され(ステップS16)、その後、画像合成部64では、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す2つの部分領域画像82a,82bにて重複する部分を重ねつつ2つの部分領域画像82a,82bを合成することにより、図12に示すように、情報要素73の全体を示す1つの情報要素画像83が生成される(ステップS17)。
【0034】
ここで、既述のように、印刷システム1では、移動途上の印刷用紙9がばたつくことがあり、この場合、重複撮像領域A2の幅方向の長さが変動してしまう(すなわち、重複撮像領域A2に含まれる印刷用紙9の印刷面上の領域のX方向の長さが動的に変化する)。具体的には、撮像部71(非テレセントリック光学系を有するものとする。)の下方における印刷用紙9がベルト32から浮き上がった状態では、各撮像部71の幅方向の撮像範囲R1が、印刷用紙9が浮き上がらない正常状態に比べて狭くなり、隣接する2つの撮像領域A1における重複撮像領域A2の幅方向の長さも小さくなる。この場合、2つの部分領域画像82a,82bにおいて重複する部分の行方向の長さが、正常状態に比べて変化する。
【0035】
そこで、画像合成部64では、実際の部分領域画像の画素値等の特徴に基づいて合成が行われる。詳細には、正常状態における重複撮像領域A2の幅方向の長さに相当する幅(画素数)だけ、行方向(図11.Aおよび図11.Bにおける左右方向)に関して図11.Aの部分領域画像82aの右側の端部と、図11.Bの部分領域画像82bの左側の端部とを重ね、かつ、列方向(図11.Aおよび図11.Bにおける上下方向)に関して2つの部分領域画像82a,82bの下側のエッジを重ねた基準位置から、一方の部分領域画像の位置を他方の部分領域画像に対して行方向および列方向に揺すらせた場合の複数の位置のそれぞれにて、一方の部分領域画像の画素の値と他方の部分領域画像の対応する画素の値との差の絶対値の和が評価値として求められる。
【0036】
このとき、印刷システム1では、重複撮像領域A2の幅方向の長さの変動幅(すなわち、最大収縮長さ)が、浮き上がらない正常状態における印刷用紙9上の重複撮像領域A2の幅方向の長さを基準として、実験等により予め求められており、上記基準位置を基準として各方向に一方の部分領域画像の位置を揺すらせる範囲を探索範囲として、行方向の探索範囲が重複撮像領域A2の幅方向の変動幅(に対応する幅)以上の幅(好ましくは、変動幅の2倍以下の幅)に設定される。また、列方向の探索範囲は、部分領域画像の列方向の長さ以下の所定の幅(例えば、部分領域の切り出し時における列方向のマージン量)に設定される。そして、評価値が最小となる位置にて2つの部分領域画像82a,82bの合成が行われ、情報要素画像83が生成される。なお、2つの部分領域画像82a,82bにおける情報要素73の列方向の位置(例えば、下側のエッジからの位置)の相違は、ステップS14にて撮像画像から部分領域画像を取得する際に、部分領域の探索が撮像画像の情報要素毎に個別に行われることに起因している。
【0037】
続いて、図5の情報比較部65のデコード部651では、図12の情報要素画像83の情報要素73から、OCRにより文字情報または数値情報が取得情報として読み取られる。また、情報要素がコードパターンである場合には、記憶部61に記憶されるデコードパラメータ681(コードパターンの種別に応じたデコードパラメータ)を用いて情報要素画像が示す情報要素をデコードして取得情報が読み取られる。そして、取得情報と元情報673とが比較され、両者が完全に一致する場合には正常を示す結果が出力され、完全には一致しない場合には異常(不良)を示す結果が出力され、検査結果データ682として記憶部61にて記憶される(ステップS18)。
【0038】
一方で、図13に示すように、重複撮像領域A2を跨いでいるラダーバーコードが情報要素73aとされる場合には、図14.Aおよび図14.Bに示すように、それぞれが同一の情報要素73aを部分的に示す2つの部分領域画像82c,82dが取得される(ステップS14,S15)。そして、バーコード判定部63では、画像情報67を参照することにより情報要素73aがラダーバーコードであることが確認され(ステップS16)、画像選択部631では、2つの部分領域画像82c,82dのうち行方向の幅が最大となる部分領域画像82cが特定され、情報要素画像として情報比較部65に出力される(ステップS19)。そして、情報要素画像から求められる取得情報と元情報とが比較され、検査結果データ682が取得される(ステップS18)。
【0039】
画像選択部631では、画像情報67の領域データ672を参照して、ラダーバーコードを示す部分の行方向の幅が最大となるものを選択することにより、情報要素画像とされる部分領域画像が特定されてもよい。なお、情報要素が幅方向に複数のバーが並ぶバーコード(ピケとも呼ばれる。)である場合には、画像合成部64にて複数の部分領域画像を合成する処理が行われる。
【0040】
また、ステップS15の処理にて、情報要素に対して1つの部分領域画像のみが取得される場合には、情報要素の全体を示す当該部分領域画像が情報要素画像として情報比較部65に出力され、情報要素画像から求められる取得情報と元情報とが比較される(ステップS18)。
【0041】
図1の印刷システム1では、印刷画像を形成する印刷装置11(のドットの描画に係る構成要素であるヘッドユニット2)および複数の撮像部71が印刷用紙9の移動経路に沿って配置されており、印刷システム1における実際の印刷動作では、それぞれが異なる元情報を表す情報要素を含む多数の元画像に基づいて、印刷装置11にて印刷用紙9上に多数の印刷画像が連続的に形成されるとともに、複数の撮像部71、紙送り機構3および検査ユニット6を有する検査装置にて、各印刷画像中の情報要素が形成直後に検査される。また、検査ユニット6では、各撮像画像を対応する基準画像と比較することにより、印刷画像の情報要素以外の部分の検査も行われ、これにより、印刷画像におけるドット抜け等も検出される。
【0042】
ところで、1つの撮像部のみが設けられる比較例の印刷システムを想定した場合に、当該印刷システムにて印刷用紙上の印刷画像の全体を撮像するときには、撮像画像の解像度が低くなり、細い線や互いに近接する部位を多く含む情報要素を精度よく検査することができなくなる。また、比較例の印刷システムにて撮像部の撮像領域を頁毎に設定することにより、印刷画像中の情報要素を含む領域のみを高解像度にて撮像することも考えられるが、印刷画像中に複数の情報要素が存在する場合や、印刷画像の情報要素以外の部分の検査にも撮像画像を用いる場合には、検査を効率よく行うことができない。さらに、複数の撮像部を用いる際には、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の撮像画像が取得される(すなわち、情報要素が複数の画像に分かれて現れる)ことがあり、この場合に、複数の撮像画像を合成して情報要素の全体を示す画像を生成することも考えられるが、通常、撮像画像は大きなサイズとされるため、合成処理に長時間を要してしまう。
【0043】
これに対し、印刷システム1では、印刷用紙9上において部分的に重なる複数の撮像領域A1をそれぞれ撮像する複数の撮像部71が設けられ、高解像度の複数の撮像画像が取得されるとともに、複数の撮像画像において情報要素の少なくとも一部を含む部分領域が切り出される。そして、それぞれが情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得される場合に、当該複数の部分領域画像を合成した情報要素画像が生成され、情報要素画像からの取得情報が元情報と比較される。このように、印刷システム1では、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の撮像画像が取得される場合でも、情報要素の全体を示す画像を効率よく生成することができ、情報要素を容易にかつ短時間に検査することが可能となる。
【0044】
また、印刷システム1では、情報要素がラダーバーコードであり、かつ、領域切出部62にてそれぞれが同一のラダーバーコードを部分的に示す複数の部分領域画像が取得される場合に、バーコード判定部63により、行方向の幅が最大となる部分領域画像、または、ラダーバーコードを示す部分の行方向の幅が最大となる部分領域画像が情報要素画像として情報比較部65に出力される。これにより、複数の部分領域画像を合成する処理を省略して、ラダーバーコードである情報要素をより短時間に検査することができる。
【0045】
さらに、移動途上の印刷用紙9のばたつきにより重複撮像領域A2の幅方向の長さが変動する場合に、画像合成部64では、複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねる際の探索範囲が、重複撮像領域A2の幅方向における変動幅以上の幅に設定される。その結果、移動途上の印刷用紙9がばたつく場合でも、情報要素画像を精度よく生成することができ、高精度な情報要素の検査を実現することができる。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0047】
上記実施の形態では、印刷用紙9の変形等を考慮して部分領域画像が取得されるが、印刷システム1において、変形に対する剛性が高い印刷媒体が用いられる場合には、画像情報67の領域データ672が示す情報要素の領域に対応する領域を撮像画像から切り出すことにより部分領域画像が取得されてもよい。また、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す2つの部分領域画像の合成を、一方の部分領域画像の端部と他方の部分領域画像の端部とを正常状態における重複撮像領域A2に対応する幅(画素数)だけ行方向に重ねることにより行うことも可能である。
【0048】
また、複数の撮像部71が複数のコンピュータにそれぞれ接続されて各コンピュータにて部分領域画像を取得し、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像を1つのコンピュータ(一の撮像部71に接続されるコンピュータ、または、他のコンピュータ)に入力して、部分領域画像の合成による情報要素画像の生成、および、情報要素画像が示す情報要素の検査が行われてもよい。
【0049】
印刷システムでは、例えばステージ上に載置された1つの印刷媒体の上方に複数の撮像部が2方向に配列されてもよい。この場合も、印刷媒体上における複数の撮像部の複数の撮像領域が部分的に重なるものとされ、それぞれが同一の情報要素を部分的に示す複数(3以上であってもよい。)の部分領域画像が取得される場合に、当該複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねつつ当該複数の部分領域画像を合成することにより、情報要素の全体を示す情報要素画像が生成される。
【0050】
2つの部分領域画像の合成は、例えば、重複撮像領域A2に含まれる情報要素の部分において、複数の特徴的な部位(例えば、図11.Aおよび図11.Bに示す部分領域画像82a,82b中の情報要素73の「C」において、符号Fを付す丸にて示す4個のコーナー部)の位置を抽出し、これらの部位が互いに重なるように、2つの部分領域画像を配置して部分領域画像の合成が行われてもよい。このように、部分領域画像の合成を、重複撮像領域A2に含まれる部位の特徴を用いて行うことにより、複数の撮像部71により取得される複数の撮像画像の解像度が僅かに相違する場合や、撮像画像にて部分的に僅かに歪みが生じている場合でも、部分領域画像を適切に合成することができる。
【0051】
図4では複数の文字にて情報要素73が構成されるが、情報要素は1つの文字、数字、または、記号であってもよく、印刷システム1では、少なくとも1つの文字、数字もしくは記号またはコードパターンである情報要素の検査が行われる。
【0052】
印刷システム1は、インクジェット方式の印刷装置以外の無版印刷装置(例えば、電子写真方式の印刷装置)を有するものであってもよく、この場合も、撮像部71、紙送り機構3および検査ユニット6を有する検査装置により、印刷画像中の情報要素を容易にかつ短時間に検査することが可能となる。また、検査装置は、必ずしも印刷装置と一体的に設けられる必要はなく、検査装置が印刷装置から独立して設けられてもよい。
【0053】
ところで、印刷用紙上にインクジェット方式の印刷装置により印刷画像を形成する場合には、印刷用紙が伸縮しやすくなり、撮像画像中の情報要素が領域データから求められる位置(設計上の位置)からずれてしまう。このような場合でも、本検査装置では、複数の撮像部71により印刷用紙9上の広範囲(上記実施の形態では、全体)が撮像可能とされるため、情報要素を適切に検査することができる。したがって、本検査装置は、インクジェット方式の印刷装置により形成された印刷用紙上の印刷画像に含まれる情報要素の検査に特に適しているといえる。
【0054】
印刷システム1における印刷媒体は、印刷用紙以外に、フィルムや板状の部材等であってもよい。例えば、後の工程にて複数のカードに分断される板状部材が印刷媒体とされる場合には、各カードに相当する部位に形成される情報要素が検査される。また、各種基板が印刷媒体とされる場合には、基板上に形成されるレジストパターンも印刷画像とみなして、レジストパターンに含まれる情報要素が検査される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】印刷システムの構成を示す図である。
【図2】吐出部の底面図である。
【図3】複数の撮像部の配置を示す図である。
【図4】印刷用紙上の撮像領域を示す図である。
【図5】印刷画像の検査に係る機能構成を示すブロック図である。
【図6.A】情報要素の一例を示す図である。
【図6.B】情報要素の他の例を示す図である。
【図7.A】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図7.B】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図7.C】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図8.A】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図8.B】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図8.C】情報要素のさらに他の例を示す図である。
【図9】印刷用紙上に画像を印刷して印刷画像を検査する動作の流れを示す図である。
【図10.A】撮像画像を示す図である。
【図10.B】撮像画像を示す図である。
【図11.A】部分領域画像を示す図である。
【図11.B】部分領域画像を示す図である。
【図12】情報要素画像を示す図である。
【図13】印刷用紙上の情報要素を示す図である。
【図14.A】部分領域画像を示す図である。
【図14.B】部分領域画像を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
3 紙送り機構
6 検査ユニット
9 印刷用紙
11 印刷装置
62 領域切出部
63 バーコード判定部
64 画像合成部
65 情報比較部
71 撮像部
73,73a 情報要素
81,81a,81b 撮像画像(データ)
82a,82b,82c,82d 部分領域画像
83 情報要素画像
671 元画像データ
673 元情報
A1 撮像領域
A2 重複撮像領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
元画像データに従って印刷媒体上に形成された印刷画像に含まれる少なくとも1つの文字、数字もしくは記号またはコードパターンである情報要素を検査する検査装置であって、
印刷媒体上において部分的に重なる複数の撮像領域をそれぞれ撮像して複数の撮像画像を取得する複数の撮像部と、
前記複数の撮像画像において、一の情報要素の少なくとも一部を含む部分領域を切り出して少なくとも1つの部分領域画像を取得する領域切出部と、
それぞれが前記情報要素を部分的に示す複数の部分領域画像が取得される場合に、前記複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねつつ前記複数の部分領域画像を合成することにより、前記情報要素の全体を示す情報要素画像を生成する画像合成部と、
前記元画像データの生成時に前記情報要素に表された文字情報または数値情報である元情報と、前記情報要素画像から取得される文字情報または数値情報である取得情報とを比較する情報比較部と、
を備えることを特徴とする検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検査装置であって、
前記印刷媒体の印刷面に平行な移動方向に前記印刷媒体を連続的に移動する移動機構をさらに備え、
前記複数の撮像部が、前記印刷面に平行かつ前記移動方向に垂直な幅方向に配列される複数のラインセンサであり、
前記複数の撮像領域が、それぞれが前記移動方向に伸びるとともに前記幅方向に配列される複数の帯状領域とされ、前記幅方向に隣接する2つの帯状領域が前記幅方向に関して部分的に重なる重複撮像領域を形成することを特徴とする検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載の検査装置であって、
前記印刷媒体がシート状であり、移動途上の前記印刷媒体のばたつきにより前記重複撮像領域の前記幅方向の長さが変動し、
前記画像合成部が、前記複数の部分領域画像にて重複する部分を重ねる際に、前記幅方向に対応する方向に関して前記重複撮像領域の前記幅方向における変動幅以上の幅の探索範囲を設定することを特徴とする検査装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の検査装置であって、
前記印刷画像を印刷する印刷装置および前記複数の撮像部が前記印刷媒体の移動経路に沿って配置されることを特徴とする検査装置。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれかに記載の検査装置であって、
前記情報要素が、前記移動方向に複数のバーが並ぶバーコードであり、かつ、前記領域切出部にて前記複数の部分領域画像が取得される場合に、前記複数の部分領域画像のうち前記幅方向に対応する方向の幅が最大となるもの、または、前記バーコードを示す部分の前記幅方向に対応する方向の幅が最大となるものを前記情報要素画像として前記情報比較部に出力するバーコード判定部をさらに備えることを特徴とする検査装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の検査装置であって、
前記印刷媒体が印刷用紙であり、
前記印刷画像がインクジェット方式の印刷装置により形成されることを特徴とする検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6.A】
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【図6.B】
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【図7.A】
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【図7.B】
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【図7.C】
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【図8.A】
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【図8.B】
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【図8.C】
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【図9】
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【図10.A】
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【図10.B】
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【図11.A】
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【図11.B】
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【図12】
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【図13】
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【図14.A】
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【図14.B】
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【公開番号】特開2010−66822(P2010−66822A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230089(P2008−230089)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】