横向きローラベルトコンベアおよびケースを回転させる方法
ケースを回転させるコンベアおよび方法に関する。このコンベアは、好適には異なる速度で進む1組の隣り合ったベルト(18、19)を具える。異なるベルト速度によって、両方のベルトを跨いでいる荷物の前縁部を遅いベルトの方に移動させる。2つのベルト(18、19)は、コンベアに沿って一連の駆動領域を選択的に動作させることができる横方向のローラ(24)を具えており、その上を搬送される荷物を右か左に押し出す。コントローラが、各領域(z)におけるベルトローラ(24)の動作を連続的に制御し、これにより、荷物の前縁部を支持しているベルトローラを遅いベルトの方に押し出し、荷物の後縁部を支持しているベルトローラ(24)は速いベルトに押し出して、ベルトが進行したときに荷物の回転を加速させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、動力駆動コンベアに関し、より具体的には、選択的に駆動するケース支持ローラを有するコンベアベルトを用いてケースを回転させるベルトコンベアおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のケース回転コンベアは、異なる速度で互いに平行に移動する2つの隣り合ったコンベアベルトを使用する。荷物が送られて2つのベルトに跨っている場合、速いベルトが荷物の片側を前方に引っ張り、荷物を回転させながら、前縁部が遅いベルトの方に移動する。荷物はコンベアに沿って搬送されているため回転し続け、最終的には大部分が遅いベルト上に載りながら90°未満で回転する。次いで、コンベアにわたって延在するレールにより、荷物は最終的な向き且つ横方向の位置に進められる。
【0003】
従って、荷物を進ませることなく短い距離で完全に90°回転させることができるケース回転部が必要である。
【発明の概要】
【0004】
この要求および他の要求は、本発明の特徴を具現化するコンベアによって対処される。このようなコンベアの一態様は、ベルトの移動方向に第1の速度で進行する第1のコンベアベルトを具える。第2のコンベアベルトは、第1のコンベアベルトと隣り合って配置される。この第2のコンベアベルトは、ベルトの移動方向に第2の速度で進行する。好適には、第1の速度は第2の速度よりも速い。第1および第2のコンベアベルトは、ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するよう配置された物体支持ローラを有する。連続して動作する一連の駆動領域は、コンベアの長さに沿って連続して配置される。各駆動領域は、駆動領域における第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを総て選択的に動作させるアクチュエータを有し、垂直方向または反対方向に回転させる。
【0005】
本発明の他の態様では、物体を回転させる方法は:第1のコンベアベルトをベルトの移動方向に第1の速度で進行させるステップと;平行の第2のコンベアベルトをベルトの移動方向に第2の速度で進行させるステップと;第1および第2のコンベアベルトに跨っている被搬送物体の前縁部を検出するステップと;被搬送物体の前縁部を支持している第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させてベルトの移動方向に対して垂直方向に回転させ、被搬送物体の前縁部を第2のコンベアベルトの方へ移動させるステップと;物体の後縁部を支持している第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて前縁部を支持しているローラの方向と反対方向に回転させ、物体の後縁部を第1のコンベアベルトの方へ移動させるステップとを具える。
【0006】
本発明のさらに他の態様は、物体を回転させる方法を提供している。この方法は:ベルトの移動方向に異なる速度で進行する1組の隣り合ったコンベアベルト上の物体を搬送すると同時に、物体の前縁部が遅いベルトの方に移動し、物体の後縁部が速いベルトの方に移動するよう物体を回転させるステップと;前縁部下の両コンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて遅いベルトの方へ回転させ、物体の後縁部下の両コンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて速いベルトの方へ回転させることにより、物体の回転を加速させるステップとを具える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のこれらの特徴及び態様は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付図面に更に詳しく例示されている。
【図1】図1は、本発明の特徴を具体化したケース回転コンベアの部分的に切り取った等角図である。
【図2】図2は、図1のコンベアのローラ駆動システムの拡大等角図である。
【図3】図3は、ラックピニオンローラ駆動を示す、図2のローラ駆動システムの一部分の拡大等角図である。
【図4】図4は、図2のローラ駆動システムにおけるラックアクチュエータの底部等角図である。
【図5】図5A乃至図5Cは、ベルトローラを図5Aでは左側に、図5Bでは右側に被搬送荷物を押す方向に回転させ、図5Cではベルトローラを制動させる位置にある駆動ローラを示す、図1のコンベアにおいて上流を見た断面図である。
【図6】図6は、図1のコンベアに使用されるローラ駆動制御システムの概略図である。
【図7】図7A乃至図7Cは、動作を図示した図1のケース回転コンベアの上部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特徴を具体化するケース回転コンベアの一態様を図1に示している。コンベア10は、脚部14に装着されたコンベアフレーム12を具えている。このフレームは、荷物などの被搬送物体を拘束し、様々なコンベアの構成要素の支持台として機能する1組の側壁部16、17を具えている。ベルトの移動方向20に両方とも進行する1組の隣り合ったコンベアベルト18、19によって、コンベアに沿って物体が搬送される。通常、ベルトの一方は速い速度22で移動し、他方は遅い速度23で移動する。しかし、双方のベルトは同じ速度で移動することができる。双方のベルトは、ベルトの移動方向と平行の駆動軸26(図2)に装着された物体支持ローラ24の列を有する。これにより、両方向矢印28に示すように、ローラはベルトの移動方向に対して垂直方向に回転することが可能となる。
【0009】
エンドレスベルトは駆動スプロケットおよびアイドラスプロケット30、31の周りに連なっており、これらのスプロケットがコンベアの反対側でベルトと係合してベルトの移動方向に駆動させる。これらのスプロケットは、1組の駆動シャフト32およびアイドラシャフト33に装着される。駆動シャフトの一方およびアイドラシャフトの一方についてスプロケットが一方のコンベアベルトと係合し;他の駆動シャフトおよびアイドラシャフトについてスプロケットは他方のベルトと係合する。アイドラシャフト33は、コンベアの側壁部に装着されたシャフト軸受34における外側端部で支持されている。アイドラおよび駆動シャフトの内側端部用のシャフト軸受(図示せず)は、2つのベルトが隣接する部分の下でコンベアフレームに装着されている。駆動シャフトの外側端部は、歯車ボックス36を通ってモータM1、M2に連結される。モータが駆動シャフトを駆動させて、ベルトをベルトの移動方向に進行させる。
【0010】
これらのベルトは、連続したローラ間のベルトの内面と接触する、狭いレール38上のスプロケットのちょうど内側に支持される。これらのベルトはコンベアの長さの大部分に沿ってローラ駆動機構40に支持されている。コンベアに出入りする物体は、ローラ移動プレート42を越えて載る。光放出部を具えるフォトアイなどのセンサが、コンベアへの入口で側壁の一方に装着される。フォトアイと反対側の側壁にあるリフレクタ45は、光線がコンベアに入る物体で遮られない限り、放出された光をフォトアイへと反射する。しかし、コンベアに入る物体の有無を検知可能な任意のセンサをフォトアイの代わりに使用することができる。さらにコンベアフレームには、コンベアとプログラマブルロジックコントローラ(PLC)の間のインタフェースを構成する、中継ユニットのような入力/出力デバイス46が装着される。
【0011】
図2乃至図4に示すように、ローラ駆動機構40は、歯車の回転キャリア52に支持された駆動軸50に装着されている小型の駆動ローラ48のアレイを具えている。各回転キャリアの底部にあるピニオン歯車54が、駆動プレート58のスロット56に沿って載っている。スロットの片側に形成された歯60がピニオン歯車の歯と噛みあい、駆動プレートがコンベアの幅方向に左右に移動するときに、回転キャリアを回転させて駆動ローラの回転方向を変化させる。スロットの歯は、各回転キャリアに対するラック歯車を形成する。
【0012】
回転キャリアは、コンベアフレームに固定された搬送路パン64の円形穴62を通って延在する。この搬送路パンは駆動ローラの位置を列に固定し、各回転キャリアがその穴の中で回転できるようにしている。このパンは下側の底部プレート66に取り付けられ、さらにコンベアフレームに固定される。各ローラに対する底部プレートの小さい穴67は、各回転キャリアの底部にある下方軸68を回転可能に受けて、安定性をもたらす。パンと底部プレートは共に留め付けられ、スペーサ70で隙間が空いている。一連の駆動プレート58は、パンと底部プレートの間に挟まれる。コンベアの幅にわたって延在する駆動プレートは、矢印72に示すように横方向に自由に移動して、回転キャリアを回転させる。
【0013】
駆動プレート、または歯車ラック58は、線形アクチュエータまたは空気シリンダ74、74’などのアクチュエータによって、左か右に引っ張られるか、中央に配置される。向かい合ったシリンダの各組み合わせのロッド76は調整可能なカップリング78で連結されており、歯車ラックの一方が移動するように構成されている。ピストンロッド76のねじ端部80が、調整可能なカップリングのねじ穴82に収容される。このカップリングにより、シリンダロッドを調整して歯車ラックの正確な移動量を提供することが可能となる。シリンダの閉鎖端部は、U字金具86、87でシリンダ台84、85に取り付けられる。一方のシリンダ台85は、底部プレートの下側に固定して留め付けられる。他方のシリンダ台84は、底部プレートの下側に沿って摺動できるように1組のスロット88を有している。スロットがある台84からスロット92を通って底部プレートに延在するピン89が、対応する歯車ラック58と連結する。この方法では、歯車ラックはスロットがあるシリンダ台と共に移動する。
【0014】
ローラ駆動機構40の1の歯車ラック58の動作が図5A乃至図5Cに図示されており、ベルトの移動方向と反対側の上流を見たコンベアの断面を3つの状態で示している。図5Aでは、ベルトローラ24は、矢印90に示すように被搬送物体を左に押し出す動作をしている。ベルトローラはベルト18、19の厚さを通って突出し、駆動ローラ48の外周と接触しており、駆動ローラ48の回転キャリア52は最大限左回りした位置まで回転して図示されている。この向きでは、斜め向きの駆動ローラ上を回転するベルトローラの上部は、ベルトがベルトの移動方向に進行すると左の方へと回転する。回転キャリアは、空気シリンダ74、74’によって図5Aの左側にシフトする歯車ラック58により、この位置へと回転する。この状態では、両方のピストンロッド76の伸びが短く図示されているように、両方のシリンダは完全に収縮した位置にあり、歯車ラック58をパン64と底部プレート66によって形成されたサンドイッチ状の左側縁部92まで引き寄せる。
【0015】
図5Bでは、ロッド76の双方が完全に伸長し、歯車ラック58がサンドイッチ状の右側端部93における最も右側に位置する状態でシリンダが図示されている。これにより、歯車ラックは回転キャリアを完全に右回りさせて、その向きと駆動ローラ48の回転軸をコンベアの反対側を向いた斜めの方向に変化させる。ここで、ベルトがベルトの移動方向に進行すると、ベルトローラ24の上に支持された物体は、矢印91に示すように右方向に押し出される。
【0016】
物体支持ベルトローラ24は、図5Cに示すように制動していてもよい。この状態では、一方の空気シリンダ74’のピストンロッド76は収縮され、他方のシリンダ74のロッドは伸長している。これによりサンドイッチ状の歯車ラック58が中心に位置するようにして、駆動ローラの駆動軸を、ベルトローラの駆動軸26へのベルトの移動方向に対して斜めではなく垂直方向に調整する。これにより、ベルトローラは回転することなく直角に位置する駆動ローラに沿って載ることができる。
【0017】
図6に概略的に示すように、コンベアはPLCのようなコントローラ94で制御される。PCまたは特殊用途のプロセッサといった他のコントローラを代わりに使用してもよい。PLCにローカルまたはリモートの入力/出力デバイス46がPLCにセンサ入力を送り、PLCからの信号を制御する。例えば、コンベアの入口を横切る光線が被搬送物体があることで妨げられたときに、フォトアイ44は変化する。フォトアイの信号96を利用して、物体がコンベアに入ったことを示す。PLCは、モータ制御ライン97、97’の信号によってモータM1、M2の速度を変化させることで、2つのコンベアベルトの速度を制御することもできる。各歯車ラックに関連付けられた空気シリンダ74、74’の組み合わせはそれぞれ、中継ユニットのような入力/出力デバイス46を介するPLCからの信号ライン98A、98A’乃至98X、98X’の信号によって制御することができる。
【0018】
本発明による、ケースを90°回転させるプロセスが図7A乃至7Cに図示されている。図7Aでは、両方のベルト18、19に跨り、短い縁部102が先行している状態(簡単な方法)の長方形の荷物100の形状をした物体が、ケース回転コンベア10に入り込んでいる。右側のベルトは、左側のベルト19の速度s2よりも速い第1の速度s1で進行している。荷物の前縁部がコンベアの入口で光線104を遮るとすぐに、フォトアイセンサ44がPLCに信号を送る。荷物の侵入信号を受信すると、PLCは最上流の歯車ラックを駆動させて、関連する回転キャリア50Aおよびその駆動ローラ48Aを、コンベアの(下流を見て)右側104へと45°まで回転させる。最上流の歯車ラックによって制御された駆動ローラは、上流端部106のコンベアの少し下流の幅にわたって延在する第1の駆動領域ZAを形成する。ベルトローラ24Aは、領域ZAにおける斜め向きの駆動ローラ48A上を回転して荷物の前縁部を支持しており、ベルトが進行すると、矢印108に示すようにコンベアの左側105の方へと回転する。前縁部は2つのベルトの速度が異なることによって遅いベルト19の方に押し出され、領域ZAにおける物体支持ローラの回転によって更にこの方向へと押し出される。領域ZBにあるような領域ZAの下流の駆動ローラは総て、ベルトの移動方向に対して垂直方向の軸110を向いている。荷物の前縁部102がコンベアの長さに沿って進行すると、PLCが駆動ローラや次の駆動領域の動作および方向の時間を合わせ、これにより前縁部は支持しているベルトローラによって常に左方向へ横向きの力の影響を受ける。つまり、モータの速度および荷物の回転特性の情報に応じて、PLCは連続した領域を順次駆動させて、荷物の前縁部を左側へ押し出し続けることができる。さらに、前縁部が領域から離れると、PLCは素早くその領域を停止させ、ベルトローラが荷物の中央部を片側または反対側に押し出すのを防ぐことができる。
【0019】
図7Bは、領域ZAにちょうど入った後縁部103を示している。荷物の前縁部102の下のZCにおけるローラは、前縁部を左側の遅いベルト19の方に押し続けるように駆動している。これらのローラの直ぐ後の、荷物の中央部を支持している領域ZBにおけるローラは制動位置で停止しており、荷物に横向きの力は作用していない。領域ZAにおけるローラはPLCによって駆動し、荷物の後縁部をコンベアの右側104の速いベルト18の方に押し出す。その結果、領域ZAにおいては、駆動ローラ48Aはコンベアの左側105に向かって45°に斜めを向き、ベルトローラは荷物の後縁部を矢印109の方向に押し出している。荷物の前縁部の下のベルトローラを駆動させて遅いベルトの方へと回転させ、後縁部の下のローラを駆動させて速いベルトの方へと回転させることにより、PLCはコンベアの長さに沿って短い距離で荷物の回転を加速させることができる。
【0020】
図7Cに示すように、荷物100がほぼ完全に90°回転して長い側面が先行している状態(困難な方法)では、短い前縁102は駆動領域ZEにあり、短い後縁は領域ZDにある。この状態では、領域ZEのベルトローラは短い前縁をコンベアの左側105の方に押し出すよう駆動し、領域ZDのベルトローラは短い後縁を右側104の方に押し出すよう駆動する。さらに、荷物の前方の領域ZF、および荷物の後方にある領域ZCおよびZBにおけるローラは停止しており、新しく駆動する領域ZAにちょうど入ってきた次の荷物100’の前縁部が到着するのを待って、同じケース回転プロセスを実行する。
【0021】
駆動領域のコンベアに沿った全体長さ、荷物の形状、重量、および摩擦特性、ベルトの最大速度、および荷物が回転する所望の角度は総て、コンベアの下流端部に荷物を送る前に必要に応じて荷物を回転させるために、どの速度でベルトを移動させ、どの程度のコンベア長さが必要かを決定する重要な因子である。荷物が所望の目標点を超えて回転するのを防ぐため、荷物の先行部が完全に回転して下流の領域の一方に到達すると、荷物がコンベアの出口端部に到達するまで、PLCはベルトを同じ速度で進行させることができる。次いで、PLCは2つのベルトを平常の異なる速度に戻して、荷物の後方部を回転させることができる。当然ながら、コンベアの適切な長さ、または領域の数を選択して、様々な特徴の荷物を回転させるように駆動することが可能である。
【0022】
本発明は好適な態様について詳しく記載されてきたが、他の態様も可能である。例えば、コンベアの入口における1つの荷物センサのみで起動するタイミングシーケンスに依拠するPLCを具える代わりに、複数のセンサを駆動領域に1つというようにコンベアの長さに沿って間隔をあけて配置し、荷物の位置のリアルタイム表示をPLCに送り、駆動領域を制御することもできる。同様に、PLCは2つのベルトの絶対速度、更には相対速度を制御することもできる。つまり、これらの幾つかの例が示すように、特許請求の範囲が詳しく記載された好適な態様に限定されるということを意味するものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、動力駆動コンベアに関し、より具体的には、選択的に駆動するケース支持ローラを有するコンベアベルトを用いてケースを回転させるベルトコンベアおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のケース回転コンベアは、異なる速度で互いに平行に移動する2つの隣り合ったコンベアベルトを使用する。荷物が送られて2つのベルトに跨っている場合、速いベルトが荷物の片側を前方に引っ張り、荷物を回転させながら、前縁部が遅いベルトの方に移動する。荷物はコンベアに沿って搬送されているため回転し続け、最終的には大部分が遅いベルト上に載りながら90°未満で回転する。次いで、コンベアにわたって延在するレールにより、荷物は最終的な向き且つ横方向の位置に進められる。
【0003】
従って、荷物を進ませることなく短い距離で完全に90°回転させることができるケース回転部が必要である。
【発明の概要】
【0004】
この要求および他の要求は、本発明の特徴を具現化するコンベアによって対処される。このようなコンベアの一態様は、ベルトの移動方向に第1の速度で進行する第1のコンベアベルトを具える。第2のコンベアベルトは、第1のコンベアベルトと隣り合って配置される。この第2のコンベアベルトは、ベルトの移動方向に第2の速度で進行する。好適には、第1の速度は第2の速度よりも速い。第1および第2のコンベアベルトは、ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するよう配置された物体支持ローラを有する。連続して動作する一連の駆動領域は、コンベアの長さに沿って連続して配置される。各駆動領域は、駆動領域における第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを総て選択的に動作させるアクチュエータを有し、垂直方向または反対方向に回転させる。
【0005】
本発明の他の態様では、物体を回転させる方法は:第1のコンベアベルトをベルトの移動方向に第1の速度で進行させるステップと;平行の第2のコンベアベルトをベルトの移動方向に第2の速度で進行させるステップと;第1および第2のコンベアベルトに跨っている被搬送物体の前縁部を検出するステップと;被搬送物体の前縁部を支持している第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させてベルトの移動方向に対して垂直方向に回転させ、被搬送物体の前縁部を第2のコンベアベルトの方へ移動させるステップと;物体の後縁部を支持している第1および第2のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて前縁部を支持しているローラの方向と反対方向に回転させ、物体の後縁部を第1のコンベアベルトの方へ移動させるステップとを具える。
【0006】
本発明のさらに他の態様は、物体を回転させる方法を提供している。この方法は:ベルトの移動方向に異なる速度で進行する1組の隣り合ったコンベアベルト上の物体を搬送すると同時に、物体の前縁部が遅いベルトの方に移動し、物体の後縁部が速いベルトの方に移動するよう物体を回転させるステップと;前縁部下の両コンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて遅いベルトの方へ回転させ、物体の後縁部下の両コンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて速いベルトの方へ回転させることにより、物体の回転を加速させるステップとを具える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のこれらの特徴及び態様は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付図面に更に詳しく例示されている。
【図1】図1は、本発明の特徴を具体化したケース回転コンベアの部分的に切り取った等角図である。
【図2】図2は、図1のコンベアのローラ駆動システムの拡大等角図である。
【図3】図3は、ラックピニオンローラ駆動を示す、図2のローラ駆動システムの一部分の拡大等角図である。
【図4】図4は、図2のローラ駆動システムにおけるラックアクチュエータの底部等角図である。
【図5】図5A乃至図5Cは、ベルトローラを図5Aでは左側に、図5Bでは右側に被搬送荷物を押す方向に回転させ、図5Cではベルトローラを制動させる位置にある駆動ローラを示す、図1のコンベアにおいて上流を見た断面図である。
【図6】図6は、図1のコンベアに使用されるローラ駆動制御システムの概略図である。
【図7】図7A乃至図7Cは、動作を図示した図1のケース回転コンベアの上部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特徴を具体化するケース回転コンベアの一態様を図1に示している。コンベア10は、脚部14に装着されたコンベアフレーム12を具えている。このフレームは、荷物などの被搬送物体を拘束し、様々なコンベアの構成要素の支持台として機能する1組の側壁部16、17を具えている。ベルトの移動方向20に両方とも進行する1組の隣り合ったコンベアベルト18、19によって、コンベアに沿って物体が搬送される。通常、ベルトの一方は速い速度22で移動し、他方は遅い速度23で移動する。しかし、双方のベルトは同じ速度で移動することができる。双方のベルトは、ベルトの移動方向と平行の駆動軸26(図2)に装着された物体支持ローラ24の列を有する。これにより、両方向矢印28に示すように、ローラはベルトの移動方向に対して垂直方向に回転することが可能となる。
【0009】
エンドレスベルトは駆動スプロケットおよびアイドラスプロケット30、31の周りに連なっており、これらのスプロケットがコンベアの反対側でベルトと係合してベルトの移動方向に駆動させる。これらのスプロケットは、1組の駆動シャフト32およびアイドラシャフト33に装着される。駆動シャフトの一方およびアイドラシャフトの一方についてスプロケットが一方のコンベアベルトと係合し;他の駆動シャフトおよびアイドラシャフトについてスプロケットは他方のベルトと係合する。アイドラシャフト33は、コンベアの側壁部に装着されたシャフト軸受34における外側端部で支持されている。アイドラおよび駆動シャフトの内側端部用のシャフト軸受(図示せず)は、2つのベルトが隣接する部分の下でコンベアフレームに装着されている。駆動シャフトの外側端部は、歯車ボックス36を通ってモータM1、M2に連結される。モータが駆動シャフトを駆動させて、ベルトをベルトの移動方向に進行させる。
【0010】
これらのベルトは、連続したローラ間のベルトの内面と接触する、狭いレール38上のスプロケットのちょうど内側に支持される。これらのベルトはコンベアの長さの大部分に沿ってローラ駆動機構40に支持されている。コンベアに出入りする物体は、ローラ移動プレート42を越えて載る。光放出部を具えるフォトアイなどのセンサが、コンベアへの入口で側壁の一方に装着される。フォトアイと反対側の側壁にあるリフレクタ45は、光線がコンベアに入る物体で遮られない限り、放出された光をフォトアイへと反射する。しかし、コンベアに入る物体の有無を検知可能な任意のセンサをフォトアイの代わりに使用することができる。さらにコンベアフレームには、コンベアとプログラマブルロジックコントローラ(PLC)の間のインタフェースを構成する、中継ユニットのような入力/出力デバイス46が装着される。
【0011】
図2乃至図4に示すように、ローラ駆動機構40は、歯車の回転キャリア52に支持された駆動軸50に装着されている小型の駆動ローラ48のアレイを具えている。各回転キャリアの底部にあるピニオン歯車54が、駆動プレート58のスロット56に沿って載っている。スロットの片側に形成された歯60がピニオン歯車の歯と噛みあい、駆動プレートがコンベアの幅方向に左右に移動するときに、回転キャリアを回転させて駆動ローラの回転方向を変化させる。スロットの歯は、各回転キャリアに対するラック歯車を形成する。
【0012】
回転キャリアは、コンベアフレームに固定された搬送路パン64の円形穴62を通って延在する。この搬送路パンは駆動ローラの位置を列に固定し、各回転キャリアがその穴の中で回転できるようにしている。このパンは下側の底部プレート66に取り付けられ、さらにコンベアフレームに固定される。各ローラに対する底部プレートの小さい穴67は、各回転キャリアの底部にある下方軸68を回転可能に受けて、安定性をもたらす。パンと底部プレートは共に留め付けられ、スペーサ70で隙間が空いている。一連の駆動プレート58は、パンと底部プレートの間に挟まれる。コンベアの幅にわたって延在する駆動プレートは、矢印72に示すように横方向に自由に移動して、回転キャリアを回転させる。
【0013】
駆動プレート、または歯車ラック58は、線形アクチュエータまたは空気シリンダ74、74’などのアクチュエータによって、左か右に引っ張られるか、中央に配置される。向かい合ったシリンダの各組み合わせのロッド76は調整可能なカップリング78で連結されており、歯車ラックの一方が移動するように構成されている。ピストンロッド76のねじ端部80が、調整可能なカップリングのねじ穴82に収容される。このカップリングにより、シリンダロッドを調整して歯車ラックの正確な移動量を提供することが可能となる。シリンダの閉鎖端部は、U字金具86、87でシリンダ台84、85に取り付けられる。一方のシリンダ台85は、底部プレートの下側に固定して留め付けられる。他方のシリンダ台84は、底部プレートの下側に沿って摺動できるように1組のスロット88を有している。スロットがある台84からスロット92を通って底部プレートに延在するピン89が、対応する歯車ラック58と連結する。この方法では、歯車ラックはスロットがあるシリンダ台と共に移動する。
【0014】
ローラ駆動機構40の1の歯車ラック58の動作が図5A乃至図5Cに図示されており、ベルトの移動方向と反対側の上流を見たコンベアの断面を3つの状態で示している。図5Aでは、ベルトローラ24は、矢印90に示すように被搬送物体を左に押し出す動作をしている。ベルトローラはベルト18、19の厚さを通って突出し、駆動ローラ48の外周と接触しており、駆動ローラ48の回転キャリア52は最大限左回りした位置まで回転して図示されている。この向きでは、斜め向きの駆動ローラ上を回転するベルトローラの上部は、ベルトがベルトの移動方向に進行すると左の方へと回転する。回転キャリアは、空気シリンダ74、74’によって図5Aの左側にシフトする歯車ラック58により、この位置へと回転する。この状態では、両方のピストンロッド76の伸びが短く図示されているように、両方のシリンダは完全に収縮した位置にあり、歯車ラック58をパン64と底部プレート66によって形成されたサンドイッチ状の左側縁部92まで引き寄せる。
【0015】
図5Bでは、ロッド76の双方が完全に伸長し、歯車ラック58がサンドイッチ状の右側端部93における最も右側に位置する状態でシリンダが図示されている。これにより、歯車ラックは回転キャリアを完全に右回りさせて、その向きと駆動ローラ48の回転軸をコンベアの反対側を向いた斜めの方向に変化させる。ここで、ベルトがベルトの移動方向に進行すると、ベルトローラ24の上に支持された物体は、矢印91に示すように右方向に押し出される。
【0016】
物体支持ベルトローラ24は、図5Cに示すように制動していてもよい。この状態では、一方の空気シリンダ74’のピストンロッド76は収縮され、他方のシリンダ74のロッドは伸長している。これによりサンドイッチ状の歯車ラック58が中心に位置するようにして、駆動ローラの駆動軸を、ベルトローラの駆動軸26へのベルトの移動方向に対して斜めではなく垂直方向に調整する。これにより、ベルトローラは回転することなく直角に位置する駆動ローラに沿って載ることができる。
【0017】
図6に概略的に示すように、コンベアはPLCのようなコントローラ94で制御される。PCまたは特殊用途のプロセッサといった他のコントローラを代わりに使用してもよい。PLCにローカルまたはリモートの入力/出力デバイス46がPLCにセンサ入力を送り、PLCからの信号を制御する。例えば、コンベアの入口を横切る光線が被搬送物体があることで妨げられたときに、フォトアイ44は変化する。フォトアイの信号96を利用して、物体がコンベアに入ったことを示す。PLCは、モータ制御ライン97、97’の信号によってモータM1、M2の速度を変化させることで、2つのコンベアベルトの速度を制御することもできる。各歯車ラックに関連付けられた空気シリンダ74、74’の組み合わせはそれぞれ、中継ユニットのような入力/出力デバイス46を介するPLCからの信号ライン98A、98A’乃至98X、98X’の信号によって制御することができる。
【0018】
本発明による、ケースを90°回転させるプロセスが図7A乃至7Cに図示されている。図7Aでは、両方のベルト18、19に跨り、短い縁部102が先行している状態(簡単な方法)の長方形の荷物100の形状をした物体が、ケース回転コンベア10に入り込んでいる。右側のベルトは、左側のベルト19の速度s2よりも速い第1の速度s1で進行している。荷物の前縁部がコンベアの入口で光線104を遮るとすぐに、フォトアイセンサ44がPLCに信号を送る。荷物の侵入信号を受信すると、PLCは最上流の歯車ラックを駆動させて、関連する回転キャリア50Aおよびその駆動ローラ48Aを、コンベアの(下流を見て)右側104へと45°まで回転させる。最上流の歯車ラックによって制御された駆動ローラは、上流端部106のコンベアの少し下流の幅にわたって延在する第1の駆動領域ZAを形成する。ベルトローラ24Aは、領域ZAにおける斜め向きの駆動ローラ48A上を回転して荷物の前縁部を支持しており、ベルトが進行すると、矢印108に示すようにコンベアの左側105の方へと回転する。前縁部は2つのベルトの速度が異なることによって遅いベルト19の方に押し出され、領域ZAにおける物体支持ローラの回転によって更にこの方向へと押し出される。領域ZBにあるような領域ZAの下流の駆動ローラは総て、ベルトの移動方向に対して垂直方向の軸110を向いている。荷物の前縁部102がコンベアの長さに沿って進行すると、PLCが駆動ローラや次の駆動領域の動作および方向の時間を合わせ、これにより前縁部は支持しているベルトローラによって常に左方向へ横向きの力の影響を受ける。つまり、モータの速度および荷物の回転特性の情報に応じて、PLCは連続した領域を順次駆動させて、荷物の前縁部を左側へ押し出し続けることができる。さらに、前縁部が領域から離れると、PLCは素早くその領域を停止させ、ベルトローラが荷物の中央部を片側または反対側に押し出すのを防ぐことができる。
【0019】
図7Bは、領域ZAにちょうど入った後縁部103を示している。荷物の前縁部102の下のZCにおけるローラは、前縁部を左側の遅いベルト19の方に押し続けるように駆動している。これらのローラの直ぐ後の、荷物の中央部を支持している領域ZBにおけるローラは制動位置で停止しており、荷物に横向きの力は作用していない。領域ZAにおけるローラはPLCによって駆動し、荷物の後縁部をコンベアの右側104の速いベルト18の方に押し出す。その結果、領域ZAにおいては、駆動ローラ48Aはコンベアの左側105に向かって45°に斜めを向き、ベルトローラは荷物の後縁部を矢印109の方向に押し出している。荷物の前縁部の下のベルトローラを駆動させて遅いベルトの方へと回転させ、後縁部の下のローラを駆動させて速いベルトの方へと回転させることにより、PLCはコンベアの長さに沿って短い距離で荷物の回転を加速させることができる。
【0020】
図7Cに示すように、荷物100がほぼ完全に90°回転して長い側面が先行している状態(困難な方法)では、短い前縁102は駆動領域ZEにあり、短い後縁は領域ZDにある。この状態では、領域ZEのベルトローラは短い前縁をコンベアの左側105の方に押し出すよう駆動し、領域ZDのベルトローラは短い後縁を右側104の方に押し出すよう駆動する。さらに、荷物の前方の領域ZF、および荷物の後方にある領域ZCおよびZBにおけるローラは停止しており、新しく駆動する領域ZAにちょうど入ってきた次の荷物100’の前縁部が到着するのを待って、同じケース回転プロセスを実行する。
【0021】
駆動領域のコンベアに沿った全体長さ、荷物の形状、重量、および摩擦特性、ベルトの最大速度、および荷物が回転する所望の角度は総て、コンベアの下流端部に荷物を送る前に必要に応じて荷物を回転させるために、どの速度でベルトを移動させ、どの程度のコンベア長さが必要かを決定する重要な因子である。荷物が所望の目標点を超えて回転するのを防ぐため、荷物の先行部が完全に回転して下流の領域の一方に到達すると、荷物がコンベアの出口端部に到達するまで、PLCはベルトを同じ速度で進行させることができる。次いで、PLCは2つのベルトを平常の異なる速度に戻して、荷物の後方部を回転させることができる。当然ながら、コンベアの適切な長さ、または領域の数を選択して、様々な特徴の荷物を回転させるように駆動することが可能である。
【0022】
本発明は好適な態様について詳しく記載されてきたが、他の態様も可能である。例えば、コンベアの入口における1つの荷物センサのみで起動するタイミングシーケンスに依拠するPLCを具える代わりに、複数のセンサを駆動領域に1つというようにコンベアの長さに沿って間隔をあけて配置し、荷物の位置のリアルタイム表示をPLCに送り、駆動領域を制御することもできる。同様に、PLCは2つのベルトの絶対速度、更には相対速度を制御することもできる。つまり、これらの幾つかの例が示すように、特許請求の範囲が詳しく記載された好適な態様に限定されるということを意味するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアであって、
ベルトの移動方向に第1の速度で進行し、前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するように配置された物体支持ローラを有する第1のコンベアベルトと;
前記第1のコンベアベルトと隣り合って配置され、前記ベルトの移動方向に第2の速度で進行し、前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するように配置された物体支持ローラを有する第2のコンベアベルトと;
当該コンベアの長さに沿って連続的に配置された一連の連続して駆動する駆動領域とを具えており、各駆動領域は当該各駆動領域における前記第1および第2のコンベアベルトの総ての前記物体支持ローラを駆動させて、垂直方向またはその反対方向に回転させるアクチュエータを有することを特徴とするコンベア。
【請求項2】
請求項1に記載のコンベアにおいて、被搬送物体の前縁部が駆動領域にある場合に、この駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させて垂直方向に回転させて、前記被搬送物体の前縁部を前記第2のコンベアベルトの方へ押し出すことを特徴とするコンベア。
【請求項3】
請求項2に記載のコンベアにおいて、前記被搬送物体の後縁部が駆動領域にある場合に、この駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させて垂直方向に回転させて、前記被搬送物体の後縁部を前記第1のコンベアベルトの方へ押し出すことを特徴とするコンベア。
【請求項4】
請求項3に記載のコンベアにおいて、前記被搬送物体の前縁部と後縁部の間の駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを停止させて、垂直方向に回転できないようにすることを特徴とするコンベア。
【請求項5】
請求項1に記載のコンベアにおいて、前記第1の速度が、前記第2の速度よりも大きいことを特徴とするコンベア。
【請求項6】
請求項1に記載のコンベアがさらに、第1の駆動領域に入る被搬送物体の前縁部を検知し、前記物体の前縁部を前記第2のコンベアの方へ押し出すように、前記第1の駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させるための信号を送信するセンサを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項7】
請求項1に記載のコンベアにおいて、各駆動領域が、前記第1および第2のコンベアベルトの下に位置し、当該コンベアの長さの一部に沿って物体を搬送しているローラと接触する駆動ローラのアレイと、前記駆動ローラの回転角度を変えて前記物体支持ローラの回転方向を変える手段とを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項8】
請求項7に記載のコンベアにおいて、前記駆動ローラがピニオン歯車を具え、前記駆動ローラの回転角度を変える手段が、前記駆動ローラの回転角度を回転させるため、対応するラック歯車のピニオン歯車と係合するラック歯車のアセンブリを具えること特徴とするコンベア。
【請求項9】
請求項1に記載のコンベアがさらに、前記駆動領域の一連の動作のタイミングと、前記駆動領域における前記物体支持ローラの回転方向とを制御するコントローラを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項10】
物体を回転させる方法において:
第1のコンベアベルトをベルトの移動方向に第1の速度で進行させるステップと;
平行の第2のコンベアベルトを前記ベルトの移動方向に第2の速度で進行させるステップと;
前記第1および第2のコンベアベルトを跨いでいる被搬送物体の前縁部を検知するステップと;
前記被搬送物体の前縁部を支持している前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転させ、前記被搬送物体の前縁部を前記第2のコンベアベルトの方へ移動させるステップと;
前記物体の後縁部を支持している前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記前縁部を支持しているローラと反対方向に回転させ、前記物体の後縁部を前記第1のコンベアベルトの方へ移動させるステップとを具えることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法がさらに:
前記被搬送物体の前縁部と後縁部の間の前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを停止させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法がさらに、前記物体を90°回転させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、前記第1の速度が、前記第2の速度よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項14】
物体を回転させる方法において:
ベルトの移動方向に異なる速度で進行する1組の隣り合ったコンベアベルト上の物体を搬送すると同時に、前記物体の前縁部が遅いベルトの方に移動し、前記物体の後縁部が速いベルトの方に移動するように前記物体を回転させるステップと;
前記前縁部下の両方のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記遅いベルトの方へ回転させ、前記物体の後縁部下の両方のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて前記速いベルトの方へ回転させることにより、前記物体の回転を加速させるステップとを具えることを特徴とする方法。
【請求項1】
コンベアであって、
ベルトの移動方向に第1の速度で進行し、前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するように配置された物体支持ローラを有する第1のコンベアベルトと;
前記第1のコンベアベルトと隣り合って配置され、前記ベルトの移動方向に第2の速度で進行し、前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転するように配置された物体支持ローラを有する第2のコンベアベルトと;
当該コンベアの長さに沿って連続的に配置された一連の連続して駆動する駆動領域とを具えており、各駆動領域は当該各駆動領域における前記第1および第2のコンベアベルトの総ての前記物体支持ローラを駆動させて、垂直方向またはその反対方向に回転させるアクチュエータを有することを特徴とするコンベア。
【請求項2】
請求項1に記載のコンベアにおいて、被搬送物体の前縁部が駆動領域にある場合に、この駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させて垂直方向に回転させて、前記被搬送物体の前縁部を前記第2のコンベアベルトの方へ押し出すことを特徴とするコンベア。
【請求項3】
請求項2に記載のコンベアにおいて、前記被搬送物体の後縁部が駆動領域にある場合に、この駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させて垂直方向に回転させて、前記被搬送物体の後縁部を前記第1のコンベアベルトの方へ押し出すことを特徴とするコンベア。
【請求項4】
請求項3に記載のコンベアにおいて、前記被搬送物体の前縁部と後縁部の間の駆動領域の前記アクチュエータが当該駆動領域における前記物体支持ローラを停止させて、垂直方向に回転できないようにすることを特徴とするコンベア。
【請求項5】
請求項1に記載のコンベアにおいて、前記第1の速度が、前記第2の速度よりも大きいことを特徴とするコンベア。
【請求項6】
請求項1に記載のコンベアがさらに、第1の駆動領域に入る被搬送物体の前縁部を検知し、前記物体の前縁部を前記第2のコンベアの方へ押し出すように、前記第1の駆動領域における前記物体支持ローラを駆動させるための信号を送信するセンサを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項7】
請求項1に記載のコンベアにおいて、各駆動領域が、前記第1および第2のコンベアベルトの下に位置し、当該コンベアの長さの一部に沿って物体を搬送しているローラと接触する駆動ローラのアレイと、前記駆動ローラの回転角度を変えて前記物体支持ローラの回転方向を変える手段とを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項8】
請求項7に記載のコンベアにおいて、前記駆動ローラがピニオン歯車を具え、前記駆動ローラの回転角度を変える手段が、前記駆動ローラの回転角度を回転させるため、対応するラック歯車のピニオン歯車と係合するラック歯車のアセンブリを具えること特徴とするコンベア。
【請求項9】
請求項1に記載のコンベアがさらに、前記駆動領域の一連の動作のタイミングと、前記駆動領域における前記物体支持ローラの回転方向とを制御するコントローラを具えることを特徴とするコンベア。
【請求項10】
物体を回転させる方法において:
第1のコンベアベルトをベルトの移動方向に第1の速度で進行させるステップと;
平行の第2のコンベアベルトを前記ベルトの移動方向に第2の速度で進行させるステップと;
前記第1および第2のコンベアベルトを跨いでいる被搬送物体の前縁部を検知するステップと;
前記被搬送物体の前縁部を支持している前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記ベルトの移動方向に対して垂直方向に回転させ、前記被搬送物体の前縁部を前記第2のコンベアベルトの方へ移動させるステップと;
前記物体の後縁部を支持している前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記前縁部を支持しているローラと反対方向に回転させ、前記物体の後縁部を前記第1のコンベアベルトの方へ移動させるステップとを具えることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法がさらに:
前記被搬送物体の前縁部と後縁部の間の前記第1および第2のコンベアベルトにおける物体支持ローラを停止させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法がさらに、前記物体を90°回転させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、前記第1の速度が、前記第2の速度よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項14】
物体を回転させる方法において:
ベルトの移動方向に異なる速度で進行する1組の隣り合ったコンベアベルト上の物体を搬送すると同時に、前記物体の前縁部が遅いベルトの方に移動し、前記物体の後縁部が速いベルトの方に移動するように前記物体を回転させるステップと;
前記前縁部下の両方のコンベアベルトにおける物体支持ローラを駆動させて前記遅いベルトの方へ回転させ、前記物体の後縁部下の両方のコンベアベルトの物体支持ローラを駆動させて前記速いベルトの方へ回転させることにより、前記物体の回転を加速させるステップとを具えることを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【公表番号】特表2012−507454(P2012−507454A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534653(P2011−534653)
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2009/061999
【国際公開番号】WO2010/056494
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(508181663)レイトラム,エル.エル.シー. (43)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2009/061999
【国際公開番号】WO2010/056494
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(508181663)レイトラム,エル.エル.シー. (43)
【Fターム(参考)】
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