説明

歩行体

【課題】多様な動作を実行可能な歩行体を実現すること。
【解決手段】歩行可能な歩行体であって、該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有することを特徴とする。また、整地での車輪走行モ−ドと、階段などの不整地での2足歩行モ−ドとの切り替え機能をも備えた構成としする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行体に関する。
【背景技術】
【0002】
歩行体は、既によく知られている。この歩行体は、歩行するための脚を備えている。
【特許文献1】特開2002−227883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、典型的な従来の歩行体については、その動作の多様性は限られたものであった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多様な動作を実行可能な歩行体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
主たる本発明は、歩行可能な歩行体であって、該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有することを特徴とする歩行体である。
【0005】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0007】
歩行可能な歩行体であって、該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有することを特徴とする歩行体。
このようにすれば、多様な動作を安定的に実行可能な歩行体を実現することが可能となる。
【0008】
また、前記姿勢安定化手段は、コントロールモーメントジャイロであることとしてもよい。
このようにすれば、歩行体に対し、その姿勢を変動させるような大きな外力が働いた場合でも、歩行体の姿勢を適切に安定化させることができる。
【0009】
また、前記コントロールモーメントジャイロを複数有し、該コントロールモーメントジャイロは回転可能なホイールを備え、各々のコントロールモーメントジャイロに備えられた前記ホイールの回転軸の軸方向は互いに異なることとしてもよい。
【0010】
また、前記脚を少なくとも二つ有し、該脚は、脚先と複数の関節部とを備え、該関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて、歩行することとしてもよい。
かかる場合には、歩行動作を適切に実行することができる。
【0011】
また、物体を把持可能な手と、該手に連結された腕と、を有することとしてもよい。
かかる場合には、歩行体の動作のバリエーションがより一層増加する。
【0012】
また、前記手により物体を把持した状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて歩行することとしてもよい。
かかる場合には、物体を適切に搬送することが可能となる。
【0013】
また、歩行可能な歩行体であって、
該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有し、前記姿勢安定化手段は、コントロールモーメントジャイロであり、前記コントロールモーメントジャイロを複数有し、該コントロールモーメントジャイロは回転可能なホイールを備え、各々のコントロールモーメントジャイロに備えられた前記ホイールの回転軸の軸方向は互いに異なり、前記脚を少なくとも二つ有し、該脚は、脚先と複数の関節部とを備え、該関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて、歩行し、物体を把持可能な手と、該手に連結された腕と、を有し、前記手により物体を把持した状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて歩行することを特徴とする歩行体も実現可能である。
【0014】
===車の構成例===
先ず、図1及び図2を用いて、本実施の形態に係る歩行体の一例としての車の構成例について、その概要を説明する。なお、本実施の形態においては、車の一例として、その車輪の数が一つである一輪車2について説明する。図1は、一輪車2の外観構成を示した模式図である。図2は、一輪車2の主要構成要素を示した模式図である。
【0015】
なお、図1及び図2においては、座標軸を示している。ここでは、一例として、一輪車2の移動方向(例えば、走行方向)をX軸、一輪車2の車輪8の回転軸8aの軸方向をY軸、当該車輪8の接地部8bから中心部8cへ向かう方向をZ軸とする。
【0016】
一輪車2は、車体4と、車輪8と、二つの脚10と、姿勢安定化手段の一例としてのコントロールモーメントジャイロ30(以下、省略して、CMGとも呼ぶ)と、検知手段の一例としてのセンサ40と、を有している。
車体4は、一輪車2のボディであり、車輪8の一部分やCMG30等がその内部に収容されている。一方で、脚10は、車体4の外側に設けられている。
車輪8は、回転軸8a回りに回転可能となるように構成されており、当該車輪8が回転することにより一輪車2が走行する。なお、当該一輪車2には、車輪8を回転させる機構として、モータ(不図示)や、モータの駆動力を車輪8に伝えるための、ギア、ベルト等の公知の駆動力伝達手段(不図示)も設けられている。
【0017】
脚10は、一輪車2を歩行させるためのものであり、脚先13と、3つの関節部、すなわち、第一関節部14と、第二関節部16と、第三関節部18と、3つの骨部、すなわち、第一骨部22,第二骨部24、第三骨部26と、を有している。
【0018】
第一関節部14は、人間の肢で言えば股関節に相当する部分であり、当該第一関節部14を介して、一輪車本体と第一骨部22とが連結されている。第一関節部14は、X軸、Y軸、及び、Z軸回りに曲がることができるように構成されており(図2に表された第一関節部14には、これらの軸が示されている)、このことにより、第一骨部22の方向を変えることが可能となっている。第一骨部22は、その一端部で第一関節部14を介して一輪車本体に連結されており、一方、その他端部で第二関節部16を介して第二骨部24に連結されている。
【0019】
第二関節部16は、人間の肢で言えば膝に相当する部分であり、当該第二関節部16を介して、第一骨部22と第二骨部24とが連結されている。第二関節部16は、Y軸回りに曲がることができるように構成されており(図2に表された第二関節部16には、当該軸が示されている)、このことにより、第二骨部24の方向を変えることが可能となっている。第二骨部24は、その一端部で第二関節部16を介して第一骨部22に連結されており、一方、その他端部で第三関節部18を介して第三骨部26に連結されている。
【0020】
第三関節部18は、人間の肢で言えば足首に相当する部分であり、当該第三関節部18を介して、第二骨部24と第三骨部26とが連結されている。第三関節部18は、X軸、及び、Y軸回りに曲がることができるように構成されており(図2に表された第三関節部18には、これらの軸が示されている)、このことにより、第三骨部26の方向を変えることが可能となっている。第三骨部26は、その一端部で第三関節部18を介して第二骨部24に連結されており、一方、その他端部で脚先13に連結されている。
【0021】
脚先13は、一輪車2が歩行する際に、地面に接地する部分である。すなわち、一輪車2は、前述した関節部14、16、18を曲げ伸ばしすることにより当該脚先13を交互に地面に接地させて、歩行する。また、当該脚先13は、指部13aを有しているが、該指部13aは物体を把持することが可能となるように構成されている。
【0022】
なお、当該一輪車2には、前述した関節部14、16、18の曲げ角を制御したり、指部13aを動作させたりするためのモータ(不図示)や、モータの駆動力を関節部14、16、18等に伝えるための、ギア、ベルト等の公知の駆動力伝達手段(不図示)も設けられている。
【0023】
CMG30は、一輪車2の姿勢を安定化させる機能を有している。このCMG30は、回転可能なホイール32と、当該ホイール32を保持し回転可能なジンバル34と、を備えている。ホイール32の回転軸32aの軸方向は、車輪8の接地部8bから中心部8cへ向かう方向、すなわち、Z軸に沿っており、かつ、ジンバル34の回転軸34aの軸方向は、車輪8の回転軸8aの軸方向、すなわちY軸に沿っている。
【0024】
当該CMG30は、そのホイール32が高速に回転することにより、一輪車2の姿勢を安定化させる。すなわち、一輪車2は、その内部でCMG30に備えられたホイール32が高速回転しているため、一輪車2に対しある一定の大きさの外力が働いたとしても、その姿勢を維持することができる。
【0025】
また、一輪車2に対し、その姿勢を変動させるような大きな外力が働いた場合でも、CMG30は一輪車2の姿勢を安定化させる。
例えば、X軸まわりに一輪車2を回転させるような(換言すれば、一輪車2を地面側に倒すような)外力が働いて、一輪車2の姿勢が変動した場合には、当該一輪車2はこの姿勢変動を感知し、ホイール32が高速回転している状態で、当該ホイール32を保持しているジンバル34をその回転軸34aまわりに回転させる。このことにより、X軸まわりに一輪車2を回転させる力が発生し、一輪車2が所望の姿勢に戻される。
【0026】
また、Z軸まわりに一輪車2を回転させるような外力が働いて、一輪車2の姿勢が変動した場合には、当該一輪車2はこの姿勢変動を感知し、ホイール32の速度を変化させる。かかるホイール32の加速又は減速による作用により、Z軸まわりに一輪車2を回転させるような力が発生し、一輪車2が所望の姿勢に戻される。
【0027】
また、Y軸まわりに一輪車2を回転させるような外力が働いて、一輪車2の姿勢が変動した場合には、当該一輪車2はこの姿勢変動を感知し、走行中の一輪車2の車輪8の回転速度を変化させる。かかる車輪8の加速又は減速による作用により、Y軸まわりに一輪車2を回転させるような力が発生し、一輪車2が所望の姿勢に戻される。このように、本実施の形態においては、Y軸まわりに一輪車2を回転させるような外力が働いて、一輪車2の姿勢が変動した場合には、CMG30の機能を用いることなく、一輪車2を所望の姿勢に戻すこととしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ホイール32の回転軸32aの軸方向が互いに異なる複数のCMG30を一輪車2に設けることにより、Y軸まわりに一輪車2を回転させるような外力が働いて、一輪車2の姿勢が変動した場合においても、CMG30を用いて一輪車2を所望の姿勢に戻すようにしてもよい。
【0028】
なお、一輪車2は、姿勢ジャイロ等の姿勢センサ(不図示)を備えており、当該姿勢センサにより前述した姿勢変動を感知する。また、一輪車2は、図1に示すように、当該姿勢センサとは異なるセンサ40を備えている。当該センサ40は、地面の状態、例えば、地面の状態が良好か否か(地面が整地されているか整地されていないか)、地面に段差や凹凸があるか等を検出する機能を有している。
【0029】
また、一輪車2は、コントローラ(不図示)を備えている。このコントローラには、CPU、RAM、ROM等が設けられており、当該コントローラは、前記姿勢センサやセンサ40等からの出力に応じて、車輪8、脚10、CMG30等を制御する。
【0030】
===一輪車2の動作例===
上述したとおり、本実施の形態に係る一輪車2は、車輪8と脚10とを備えており、当該車輪8による走行動作と当該脚10による歩行動作を実行することが可能となっている。また、車輪8の動きと脚10の動きとが組み合わされて、一輪車2は多様な動作を実行する。
【0031】
以下、一輪車2の動作の一例について、図3乃至図8を用いて説明する。図3は、地面が整地されている場合と整地されていない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例を説明するための状態遷移図である。図4は、階段がある場合とない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例を説明するための状態遷移図である。図5は、地面に上り段差がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。図6は、地面に下り段差がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。図7は、地面に縁石がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。図8は、地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。
【0032】
なお、これらの図においては、一輪車2の、車輪8による走行動作と脚10による歩行動作、を明示的に表すために、車輪8と脚10のみを模式的に示すこととし、車体4、CMG30等についてはその表示を省略する。
【0033】
<<<前進走行と前進歩行を連続的に実施する一輪車2の動作>>>
先ず、一輪車2が前進走行と前進歩行を連続的に実施する場合について、図3及び図4を用いて説明する。本実施の形態に係る一輪車2は、地面の状態に応じて、車輪8による走行動作と脚10による歩行動作とを切り替えることができる。以下、一輪車2が前進走行と前進歩行を連続的に実施する例として、地面が整地されている場合と整地されていない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例と、階段がある場合とない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例とについて説明する。
【0034】
先ず、地面が整地されている場合と整地されていない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例について、図3を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、地面が整地されているか整地されていないかについての情報を有していることとする。
【0035】
最初の状態A1において、一輪車2が、整地された地面(以下、単に、整地とも呼ぶ)の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態A1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0036】
次に、一輪車2から整地されていない地面(以下、単に、不整地とも呼ぶ)までの距離が所定距離以内となったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、次の動作(すなわち、歩行動作)のための準備を開始する(状態A1→状態A2→状態A3)。すなわち、一輪車2は、脚先13を地面に接地させるために、脚10が折り畳まれている状態を解除する。
【0037】
その後、一輪車2は、脚先13を地面に接地させる一方で、車輪8を地面から離すと共に車輪8の回転を止める(状態A3→状態A4)。このことにより、歩行動作のための準備が完了する。
【0038】
次に、一輪車2は、不整地の上を矢印の方向に前進歩行する(状態A4→状態A5→状態A6→状態A7)。すなわち、一輪車2は、車輪8が地面に接地していない状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより脚先13を交互に地面に接地させて、歩行を行う。
【0039】
次に、一輪車2が整地に差し掛かったところで、一輪車2は、歩行動作から走行動作へと切り替える(状態A7→状態A8)。すなわち、一輪車2は、脚先13が地面に接地している状態で、前記関節部を曲げて車輪8を地面に接地させる。そして、脚先13を地面から離し、かつ、車輪8を回転させる。
【0040】
そして、一輪車2は、整地の上を矢印の方向に前進走行する(状態A8)。なお、一輪車2は、走行動作を実行しながら脚10を折り畳み(状態A8→状態A9→状態A10)、最終的には、脚10が折り畳まれている状態で車輪8による走行動作を実行する(状態A10)。
【0041】
次に、階段がある場合とない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例について、図4を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、階段の位置や高さに関する情報を有していることとする。
【0042】
最初の状態B1において、一輪車2が、地面の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態B1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0043】
次に、一輪車2から階段までの距離が所定距離以内となったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、次の動作(すなわち、歩行動作)のための準備を開始する(状態B1→状態B2→状態B3)。すなわち、一輪車2は、脚先13を地面に接地させるために、脚10が折り畳まれている状態を解除する。
【0044】
その後、一輪車2は、脚先13を地面に接地させる一方で、車輪8を地面から離すと共に車輪8の回転を止める(状態B3→状態B4)。このことにより、歩行動作のための準備が完了する。
【0045】
次に、一輪車2は、歩行動作を実行して、階段を上る(状態B4→状態B5→状態B6→状態B7)。すなわち、一輪車2は、車輪8が階段に接地していない状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより脚先13を交互に階段に接地させて、階段を上る。
【0046】
次に、一輪車2が階段を上り終えたところで、一輪車2は、歩行動作から走行動作へと切り替える(状態B7→状態B8)。すなわち、一輪車2は、脚先13が地面に接地している状態で、前記関節部を曲げて車輪8を地面に接地させる。そして、脚先13を地面から離し、かつ、車輪8を回転させる。
【0047】
そして、一輪車2は、地面の上を矢印の方向に前進走行する(状態B8)。なお、一輪車2は、走行動作を実行しながら脚10を折り畳み(状態B8→状態B9→状態B10)、最終的には、脚10が折り畳まれている状態で車輪8による走行動作を実行する(状態B10)。
【0048】
上述したように、一輪車2は、地面の状態に応じて、車輪8による走行動作と脚10による歩行動作とを切り替えることができる。すなわち、走行動作と歩行動作の双方を実行可能な地面の状態である場合には、移動速度を重視して、走行動作を実行し、走行動作が困難な地面の状態である場合には、歩行動作を実行する。このことにより、一輪車2は効率よく移動することが可能となる。
【0049】
なお、上記においては、一輪車2が、予め、地面の状態(整地か不整地か、階段があるかないか)についての情報を有しており、当該情報に基づいて走行動作と歩行動作とを切り替えることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前述したセンサ40により地面の状態を検知し、当該センサ40の出力に応じて、走行動作と歩行動作とを切り替えることとしてもよい。かかる場合には、地面の状態に関する情報を予め有していなくても、一輪車2が効率よく移動することが可能となる。
【0050】
また、上記においては、階段が上り階段である場合について説明したが、階段が下り階段である場合においても、一輪車2は、階段が無いときには走行動作を行い、階段があるときには歩行動作を行うことが可能である。
【0051】
<<<地面に段差がある場合の一輪車2の動作>>>
次に、地面に段差がある場合の一輪車2の動作について説明する。本実施の形態に係る一輪車2は、車輪8による走行中であって地面に段差がある場合に、当該段差を通過する際に脚先13を地面に接地させる。このことにより、一輪車2に衝撃が加わることを防止することが可能となる。以下、地面に段差がある場合の一輪車2の動作、の一例として、地面に上り段差がある場合の一輪車2の動作と、地面に下り段差がある場合の一輪車2の動作について説明する。
【0052】
先ず、地面に上り段差がある場合の一輪車2の動作について、図5を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、上り段差の位置や高さに関する情報を有していることとする。
【0053】
最初の状態C1において、一輪車2が、平坦な地面(以下、単に、平坦面とも呼ぶ)の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態C1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0054】
次に、一輪車2が上り段差に差し掛かったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、脚先13を地面に接地させる(状態C1→状態C2→状態C3)。すなわち、一輪車2は、脚10が折り畳まれている状態を解除して、脚先13を地面に接地させる。
【0055】
その後、一輪車2は、脚先13を地面に接地させた状態で、脚10により車体4を持ち上げて、車輪8を地面から離す(状態C3→状態C4。なお、かかる際にも、車輪8は回転している)。
【0056】
次に、車輪8が上り段差を通り過ぎたところで、一輪車2は、車輪8を地面に接地させる(状態C4→状態C5)。すなわち、一輪車2は、脚先13が地面に接地している状態で、前記関節部を曲げて車輪8を地面に接地させる。
【0057】
そして、一輪車2は、脚先13を地面から離し、走行動作を継続する(状態C5→状態C6)。なお、一輪車2は、走行動作を実行しながら脚10を折り畳み(状態C6→状態C7)、最終的には、脚10が折り畳まれている状態で車輪8による走行動作を実行する(状態C7)。
【0058】
上述したように、一輪車2は、上り段差を通過する際に脚先13を地面に接地させる。このことにより、上り段差との衝突を回避することが可能となり、一輪車2に過度な衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0059】
次に、地面に下り段差がある場合の一輪車2の動作について、図6を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、下り段差の位置や高さに関する情報を有していることとする。
【0060】
最初の状態D1において、一輪車2が、平坦面の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態D1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0061】
次に、一輪車2が下り段差に差し掛かったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、脚先13を地面に接地させるために脚10が折り畳まれている状態を解除する(状態D1→状態D2→状態D3)。
【0062】
そして、下り段差を通過する際に、一輪車2は落下するが、この際に、一輪車2は、車輪8よりも先に脚先13を接地させる(状態D3→状態D4)。さらに、一輪車2は、脚先13が地面に接地している状態で、前記関節部を曲げて車輪8を地面に接地させる(状態D4→状態D5)。
【0063】
そして、一輪車2は、脚先13を地面から離し、走行動作を継続する(状態D5→状態D6)。なお、一輪車2は、走行動作を実行しながら脚10を折り畳み(状態D6→状態D7)、最終的には、脚10が折り畳まれている状態で車輪8による走行動作を実行する(状態D7)。
【0064】
上述したように、一輪車2は、下り段差を通過する際に脚先13を地面に接地させる。このことにより、一輪車2が下り段差を通過して地面に落下する際に、当該一輪車2に過度な衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0065】
なお、上記においては、一輪車2が、予め、段差の位置や高さに関する情報を有しており、当該情報に基づいて脚先13を地面に接地させることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前述したセンサ40により段差の位置や高さを検知し、当該センサ40の出力に応じて、脚先13を地面に接地させることとしてもよい。かかる場合には、段差の位置や高さに関する情報を予め有していなくても、一輪車2に過度な衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0066】
<<<地面に凹凸がある場合の一輪車2の動作>>>
次に、地面に凹凸がある場合の一輪車2の動作について説明する。本実施の形態に係る一輪車2は、車輪8による走行中であって地面に凹凸がある場合に、当該凹凸を通過する際に脚先13を地面に接地させる。このことにより、一輪車2に衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0067】
以下、地面に凹凸がある場合の一輪車2の動作、の一例として、地面に縁石がある場合の一輪車2の動作について、図7を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、縁石の位置や高さに関する情報を有していることとする。
【0068】
最初の状態E1において、一輪車2が、平坦面の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態E1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0069】
次に、一輪車2が縁石に差し掛かったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、脚先13を地面に接地させる(状態E1→状態E2→状態E3)。すなわち、一輪車2は、脚10が折り畳まれている状態を解除して、脚先13を地面に接地させる。
【0070】
その後、一輪車2は、脚先13を地面に接地させた状態で、脚10により車体4を持ち上げて、車輪8を地面から離す(状態E3→状態E4。なお、かかる際にも、車輪8は回転している)。
【0071】
次に、車輪8が縁石を通り過ぎたところで、一輪車2は、車輪8を地面に接地させる(状態E4→状態E5)。すなわち、一輪車2は、脚先13が地面に接地している状態で、前記関節部を曲げて車輪8を地面に接地させる。
【0072】
そして、一輪車2は、脚先13を地面から離し、走行動作を継続する(状態E5→状態E6)。なお、一輪車2は、走行動作を実行しながら脚10を折り畳み(状態E6→状態E7)、最終的には、脚10が折り畳まれている状態で車輪8による走行動作を実行する(状態E7)。
【0073】
上述したように、一輪車2は、縁石を通過する際に脚先13を地面に接地させる。このことにより、縁石との接触を回避することが可能となり、一輪車2に過度な衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0074】
なお、上記においては、一輪車2が、予め、縁石の位置や高さに関する情報を有しており、当該情報に基づいて脚先13を地面に接地させることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前述したセンサ40により縁石の位置や高さを検知し、当該センサ40の出力に応じて、脚先13を地面に接地させることとしてもよい。かかる場合には、縁石の位置や高さに関する情報を予め有していなくても、一輪車2に過度な衝撃が加わることを防止することが可能となる。
【0075】
また、上記においては、凹凸が縁石(凸部)である場合について説明したが、例えば、凹凸が窪み(凹部)である場合においても、一輪車2は、窪みを通過する際に脚先13を地面に接地させることにより、窪みとの接触を回避することが可能となる。
【0076】
<<<地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作>>>
次に、地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作について説明する。本実施の形態に係る一輪車2は、脚先13に備えられた指部13aにより物体の一例としての運搬対象物を把持し、当該運搬対象物を把持したまま車輪8による走行動作を実行することができる。以下、地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作について、図8を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る一輪車2は、予め、運搬対象物の位置や大きさに関する情報を有していることとする。
【0077】
最初の状態F1において、一輪車2が、平坦面の上を矢印の方向に前進走行しているものとする。すなわち、車輪8が地面に接地した状態で回転しており、車輪8による走行動作が実行されている。なお、当該状態F1において、一輪車2は、前記関節部を曲げて脚10を折り畳んだ状態で、走行している。
【0078】
次に、一輪車2から運搬対象物までの距離が所定距離以内となったところで、一輪車2は、車輪8による走行動作を実行しつつ、次の動作(すなわち、運搬対象物を把持する動作)のための準備を開始する(状態F1→状態F2)。すなわち、一輪車2は、運搬対象物を把持するために、脚10が折り畳まれている状態を解除し、かつ、車輪8の回転速度を下げて減速する。
【0079】
次に、一輪車2が運搬対象物に差し掛かったところで、一輪車2は、脚先13に備えられた指部13aにより運搬対象物を把持する(状態F2→状態F3)。すなわち、一輪車2は、脚10を腕として用いることにより、運搬対象物を把持する。
【0080】
その後、一輪車2は、運搬対象物を持ち上げて、車輪8の回転速度を上げて加速し、当該運搬対象物を把持したまま走行動作を継続する(状態F3→状態F4)。
【0081】
上述したように、一輪車2は、指部13aにより運搬対象物を把持し、当該運搬対象物を把持したまま車輪8による走行動作を実行することができる。このことにより、運搬対象物を適切に搬送することが可能となる。
【0082】
なお、上記においては、一輪車2が、予め、運搬対象物の位置や大きさに関する情報を有しており、当該情報に基づいて運搬対象物を把持することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前述したセンサ40により運搬対象物の位置や大きさを検知し、当該センサ40の出力に応じて、運搬対象物を把持することとしてもよい。
【0083】
従来の車は、回転可能な車輪を備え、当該車輪を回転させて、所定の進行方向に走行する。かかる車は、車輪の向きを変えて曲がったり、車輪を逆方向に回転させてバックしたりすることができるものの、その動作の多様性は限られたものとなる。
【0084】
一方、本実施の形態に係る車は、車輪8に加えて、当該車が歩行するための脚10を備えているから、車輪8と脚10を用いて上述したような多様な動作を実行することができる。
【0085】
また、車が上述したような多様な動作を実行する際には、その姿勢が不安定となる状況が発生しやすくなるが、本実施の形態に係る車は、姿勢安定化手段としてのCMG30を備えているから、上述したような多様な動作を安定的に実行することができる。換言すれば、当該車がCMG30を備えることにより、その姿勢を不安定にすることなく実行できる動作のバリエーション、を拡大させることができる。
【0086】
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る車を説明したが、上記発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0087】
なお、上記実施の形態においては、姿勢安定化手段としてCMG30を例にとって説明したが、これに限定されるものではない。他の姿勢安定化手段としては、単に一定速で回転する(回転速度を制御することが不可能な)ホイールや、回転速度を制御することが可能なホイール(一般的にリアクションホイールと呼ばれているもの等)等が挙げられ、これらを車に設けてもよい。
ただし、車に対し、その姿勢を変動させるような大きな外力が働いた場合でも、車の姿勢を適切に安定化させることができる点で、上記実施の形態(すなわち、CMG30)の方がより望ましい。
【0088】
また、上記実施の形態において、CMG30は、回転可能なホイール32を有し、該ホイール32の回転軸32aの軸方向は、車輪8の接地部8bから中心部8cへ向かう方向(Z軸)に沿うこととしたが、これに限定されるものではない。例えば、車の移動方向(X軸)に沿うこととしてもよいし、車輪8の回転軸8aの軸方向(Y軸)に沿うこととしてもよい。
【0089】
また、上記実施の形態において、前記車輪8の数は一つであることとしたが、これに限定されるものではなく、当該車輪8の数は複数であってもよい。すなわち、上記実施の形態においては、車として一輪車2を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、二輪車、三輪車、四輪車等にも本発明を適用可能である。
ただし、車輪8の数が一つである場合には、複数である場合に比べて、車の姿勢が不安定になり易い。したがって、車輪8の数が一つである場合には、CMG30による上述した効果、すなわち、車が多様な動作を安定的に実行できるようにするという効果、がより有効に発揮されることとなり、かかる点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【0090】
また、車は、人が乗車することが可能な一輪乗用車であることとしてもよい。
かかる場合に、当該一輪乗用車は、多様な動作を実行することができるから、利便性の高い一輪乗用車が実現される。
【0091】
また、上記実施の形態において、車は、脚10を二つ有し、該脚10は、脚先13と複数の関節部とを備え、該関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先13を交互に地面に接地させて、歩行することとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、脚10は、車を歩行させる機能を有していれば、どのような構造のものでもよい。例えば、脚10は、関節部を必ずしも複数有している必要はない。
ただし、歩行動作を適切に実行することができる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0092】
また、上記実施の形態において、脚10の数は二つとしたが、これに限定されるものではなく、三つ以上であってもよい。
【0093】
また、上記実施の形態において、前記脚先13は、物体を把持可能な指部13aを有することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、脚先13は、当該指部13aを有しないこととしてもよい。
ただし、車の動作のバリエーション(物体を運搬する前述した動作や障害物となっている物体を取り除く動作等)が増加する点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0094】
また、車は、物体を把持可能な手と、該手に連結された腕と、を有することとしてもよい。例えば、図9に示すように、脚10には、物体を把持するための指部が設けられておらず、その代わりに、物体を把持可能な手50と、該手50に連結された腕52とを有していることとしてもよい。
かかる場合には、物体を把持可能な手50を、脚10の動作と切り離して動かすことができるため、車の動作のバリエーションがより一層増加することとなる。
【0095】
例えば、手50により物体を把持した状態で車輪8を回転させることにより走行することだけでなく、手50により物体を把持した状態で前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先13を交互に地面に接地させて歩行することも可能となる。
【0096】
また、上記実施の形態において、車は、前記関節部を曲げて前記脚10を折り畳んだ状態で、前記車輪8を回転させることによって走行することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記脚10を折り畳まない状態で、走行することとしてもよい。
ただし、脚10が車の走行動作を阻害する可能性が低くなる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0097】
また、上記実施の形態において、車は、前記車輪8が地面に接地していない状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先13を交互に地面に接地させて、歩行することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記車輪8が地面に接地している状態で、歩行することとしてもよい。
ただし、車輪8が車の歩行動作を阻害する可能性が低くなる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0098】
また、上記においては、車の動作の一例として、前進走行と前進歩行を連続的に実施する一輪車2の動作、地面に段差がある場合の一輪車2の動作、地面に凹凸がある場合の一輪車2の動作、及び、地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作について説明したが、車の動作はこれらに限定されるものではない。
例えば、車は、前進走行中に前述したCMG30のジンバル34を回転させることにより、方向転換することができるし、また、停止中に前述したホイール32の回転速度を変化させることにより、その場で転回することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】一輪車2の外観構成を示した模式図である。
【図2】一輪車2の主要構成要素を示した模式図である。
【図3】地面が整地されている場合と整地されていない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例を説明するための状態遷移図である。
【図4】階段がある場合とない場合とで走行動作と歩行動作とが切り替わる例を説明するための状態遷移図である。
【図5】地面に上り段差がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。
【図6】地面に下り段差がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。
【図7】地面に縁石がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。
【図8】地面に運搬対象物がある場合の一輪車2の動作を説明するための状態遷移図である。
【図9】その他の実施の形態に係る一輪車2の外観構成を示した模式図である。
【符号の説明】
【0100】
2 一輪車 4 車体
8 車輪 8a 回転軸
8b 接地部 8c 中心部
10 脚 13 脚先
13a 指部 14 第一関節部
16 第二関節部 18 第三関節部
22 第一骨部 24 第二骨部
26 第三骨部 30 コントロールモーメントジャイロ(CMG)
32 ホイール 32a 回転軸
34 ジンバル 34a 回転軸
40 センサ 50 手
52 腕

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩行可能な歩行体であって、
該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有することを特徴とする歩行体。
【請求項2】
請求項1に記載の歩行体において、
前記姿勢安定化手段は、コントロールモーメントジャイロであることを特徴とする歩行体。
【請求項3】
請求項2に記載の歩行体において、
前記コントロールモーメントジャイロを複数有し、
該コントロールモーメントジャイロは回転可能なホイールを備え、
各々のコントロールモーメントジャイロに備えられた前記ホイールの回転軸の軸方向は互いに異なることを特徴とする歩行体。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の歩行体において、
前記脚を少なくとも二つ有し、
該脚は、脚先と複数の関節部とを備え、
該関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて、歩行することを特徴とする歩行体。
【請求項5】
請求項4に記載の歩行体において、
物体を把持可能な手と、該手に連結された腕と、を有することを特徴とする歩行体。
【請求項6】
請求項5に記載の歩行体において、
前記手により物体を把持した状態で、
前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて歩行することを特徴とする歩行体。
【請求項7】
歩行可能な歩行体であって、
該歩行体が歩行するための脚と、該歩行体の姿勢を安定化させるための姿勢安定化手段と、を有し、
前記姿勢安定化手段は、コントロールモーメントジャイロであり、
前記コントロールモーメントジャイロを複数有し、該コントロールモーメントジャイロは回転可能なホイールを備え、各々のコントロールモーメントジャイロに備えられた前記ホイールの回転軸の軸方向は互いに異なり、
前記脚を少なくとも二つ有し、該脚は、脚先と複数の関節部とを備え、該関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて、歩行し、
物体を把持可能な手と、該手に連結された腕と、を有し、
前記手により物体を把持した状態で、前記関節部を曲げ伸ばしすることにより前記脚先を交互に地面に接地させて歩行することを特徴とする歩行体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−185761(P2007−185761A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129079(P2006−129079)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【分割の表示】特願2004−156073(P2004−156073)の分割
【原出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【出願人】(598163064)学校法人千葉工業大学 (101)
【Fターム(参考)】