説明

水を含む物質を乾燥する方法およびシステム

単一の乾燥生成物に肥料のような物質を含有する水分を乾燥させる方法およびシステムであって、空気流は、湿気を取ることが可能な前記空気流のために調整されており、物質/空気流接触部は、物質を乾燥させ接触部において物質から湿気を取るために空気を与えるために設けられている。
方法は、空気流を加熱する工程と、比較的固形の部分と液体に物質を分離する工程と、第1の静的な物質/空気流の接触部を作るために、比較的固形の部分を用いる工程と、第2の動的な物質/空気流の接触部を作るために、液状部分を用いる工程と、物質を含有する水分の比較的固形部分を乾燥させるために空気流を第1物質/空気流接触部へ導く工程と、その後、物質を含有する水分の液体部分を前乾燥させるために、空気流を第2の物質/空気流接触部へ導く工程と、予め乾燥液体部分と物質とを含有する水分を混合する工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肥料などの水を含む物質を乾燥する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、養豚場は、臭気、害虫、ちりの発生、およびアンモニアの発生に関連する問題に直面している。
臭気、ちり、およびアンモニアの放出に関連する問題に突き当たることなく養豚場を運営するためには、養豚場は、この放出を好ましい制限されたレベルより低く保つためにシステムおよび処理に投資する必要がある。
【0003】
養豚場を運営する上でのさらなる問題のうちの1つは、肥料の産出である。
標準的な養豚場の豚は、年間1〜5立方メートルの肥料を産出する。
この肥料の重要な特徴は、肥料中の固形分が極めて少ない(3〜10%)ということである。したがって、非乾燥肥料の運送は、極めて費用がかかる。
【0004】
肥料中の固形分の量が少ないために、比較的大きなエネルギ量を必要とし、したがって、肥料から水を除去するために資金が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有益となるように運営するために、現代の養豚場が克服しなければならない問題に対して、本発明は、養豚場を運営する際に有利に使用できる、肥料などの水を含む物質を乾燥する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本発明は、肥料などの水を含む物質を単一の乾燥生産物になるように乾燥する方法に関し、この方法は、空気流が水分を取り込むことができるように空気流を調節し、物質が乾燥するように、物質からの水分を空気が接触部で取り込むために、物質/空気流の接触部を提供し、空気流を温める工程と、比較的固形の部分と液体に物質を分離する工程と、第1の静的な物質/空気流の接触部を作るために、比較的固形の部分を用いる工程と、第2の動的な物質/空気流の接触部を作るために、液状部分を用いる工程と、第1の物質/空気流の接触部に空気を導き、水を含む物質の比較的固形の部分を乾燥する工程と、その後に、第2の物質/空気流の接触部に空気流を導き、水を含む物質の液状部分を予備乾燥する工程と、予備乾燥した液状部分を、水を含む物質に混合する工程と、を含む。
本発明に係る肥料などの水を含む物質の乾燥方法は、基本原理として、肥料から空気へ水分を取り込むための、肥料の流れおよび空気流の接触部の利用を有する。
空気が肥料から水分を取り込めるようにするには、空気は調整されていなければならず、さらに具体的には、空気は、空気の乾燥機能を向上するために、比較的低い湿度を有しなければならない。
【0007】
本発明によれば、調整された空気流は、始めに、水を含む物質の比較的固形の部分をさらに乾燥するために用いられる。
その後、一定の量の水をすでに取り込んだ空気流は、水を含む物質の液状部分を予備乾燥するために用いられる。
この液状部分の予備乾燥後、予備乾燥された液状部分を、水を含む物質の固形分を増やすために、水を含む物質と混合する。
【0008】
本発明によれば、空気流は、低いエネルギ熱によって温められる。
この方法が肥料を乾燥するために用いられる場合、この熱は、例えば、豚自体から発生される。
さらなるエネルギは、他の工程からの残留エネルギという形で、または太陽熱エネルギという形で、加えることができる。
肥料の一部を乾燥するために空気を用いた後、空気流中から得られる任意の残留熱は、乾燥工程のさらなる段階において再利用するために、空気流から取り出される。
【0009】
システムの乾燥機能を向上させるために、比較的温かい流動体および肥料を熱交換器に通して好ましくは反対方向に導くことによって、好ましくは温水のようにさらに温かい流動体を、空気流/肥料の接触部の加熱に使用し、したがって、肥料を間接的に温め、加熱された肥料および空気流をパッキング材料を通して導き、このパッキング材料が、その後、空気流を直接温め、この空気流に肥料から水分を取り込ませる。
比較的温かい流動体からの残留熱は、乾燥工程のさらなる段階において再利用するために蓄えられる。
【0010】
本発明によれば、肥料は、肥料の固形分を増やすために予備乾燥される。
その後、比較的湿った肥料は、固形分をさらに増やすために乾燥した肥料と混合され、その後、濃縮された肥料は、紐やペレットなどの円形の肥料要素に成形される。
これらの成形された肥料要素は、その後、比較的乾いた肥料粒子を得るために乾燥される。
【0011】
本発明のさらなる態様によれば、本発明は、肥料などの水を含む物質を乾燥するためのシステムに関し、このシステムは、空気流を生成する換気装置と、空気流を調整する空気加熱手段と、物質/空気流の接触部と、を備え、水を含む物質を収容するリザーバを備え、空気が物質から水分を取り込むために、調整された空気流がリザーバを通るように構成され、このシステムは、水を含む物質を、実質的に固形部分を含まない液状部分と、比較的固形の部分とに分離するセパレータと、比較的固形の部分を形状化するプレスと、水を含む物質の成形された比較的固形の部分を乾燥するための、第1の静的な物質/空気流の接触部と、第1の物質/空気流の接触部から下流に、水を含む物質の液状部分を予備乾燥するために備えられた、第2の動的な物質/空気流の接触部と、を含む。
【0012】
本発明に係る物質を乾燥するシステムは、太陽熱加熱システムと組み合わせて使用することができる。
他には、このシステムは、例えば他の工業工程からの残留熱を使用できる。
乾燥肥料の(部分の)燃焼から熱を発生することもできる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態を、従属請求項で説明する。
【0014】
本願明細書において、「比較的固形の部分」および「液状部分」という用語を使用することに注意されたい。
本発明に係る方法およびシステムは、通常、少ない固形分を有する水を含む物質を乾燥する際に有利になる。
本発明に係る方法およびシステムが肥料を乾燥するために使用される場合、液状部分は、通常約4〜5%の固形分を有する。
この部分が、フィルタおよび同様の装置を汚染し得る、毛、爪、および他の固形部などの任意の混入物を含まないことが重要である。
「比較的固形の部分」は、なお、通常10〜40%の固形分を有するスラリーを超えない。
本願明細書において、物質/空気流の接触部について説明する。
本発明によれば、乾燥すべき水を含む物質と乾燥工程を実現するために使用する空気流とは、直接接触する。
水/空気流の接触部において、水を含む物質と空気流との間の接触領域を広げるために、対策を取っている。
液状部分に対しては、液状部分が重力の影響を受けて流れるようにし、空気流にさらされる液状部分のフィルムを生成することで、表面領域を広げることができる。
比較的固形の部分の場合は、表面領域は、例えば、紐またはペレットの形状を有する要素に固形部分を成形することによって広げられる。
【0015】
本発明を、添付の図面を参照して、以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】肥料などの水を含む物質を乾燥する工程の概略図を示す図である。
【図2】本発明に係る工程において使用されるちりフィルタの可能な実施形態を示す図である。
【図3a】肥料をペレットなどの肥料要素に成形するために使用するプレスの可能な実施形態を示す図である。
【図3b】下側が開口している図3aのプレスを示す図である。
【図4】ベッド乾燥機から乾燥肥料を放出するために使用する肥料放出装置の可能な実施形態を示す図である。
【図5】肥料を乾燥するために使用する飽和空気からの残留熱を回収するための冷却塔を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る工程およびシステムの主な原理は、水を含む多量の物質と空気流との間に接触部を作ることである。
空気流の、水を含む物質から水を取り込む機能を向上するために、この空気流は調節される。
【0018】
例として、以下の説明では、肥料を乾燥するための本発明の使用に関して説明する。
本発明に係る工程が、水処理からの泥などの他の水を含む産物、あるいは発酵工程または食品加工処理からの残留水にも使用できることは、理解されなければならない。
【0019】
図に関連して、本発明に係る工程およびシステムを説明する。
パートAでは、工程およびシステムを通る空気の流れについて説明する。
【0020】
パートBでは、工程およびシステムにおける肥料の流れを説明する。
【0021】
<パートA>
図1は、肥料などの水を含む物質を乾燥する工程の概略図を示す。
豚舎2には、多くの動物が収容されている。
これらの動物は、相当量の熱および湿気を生成する。
豚舎2は、換気する必要がある。
動物に新鮮な空気を提供するためだけではなく、豚舎2の温度および相対的な湿度を制御するためでもある。
この換気がなければ、豚舎2の温度および相対的な湿度は、好ましくないレベルに上昇する。
【0022】
周囲空気は、ライン51を介して豚舎2に供給される。
この空気は、通常1〜2m/sの比較的低速で豚舎2に導入される。
【0023】
豚舎2において、流入空気の温度は、動物により生成される熱に起因して上昇する。
豚舎2において、空気流は、ちり、アンモニア、および水分も取り込む。
空気流は、ライン52を介して豚舎2から放出される。
豚舎2から出ていく際、空気流は、豚舎2に供給された周囲空気よりも暖かく、したがって、比較的低い湿度を有する。
これは、豚舎2にいる家畜により生成された熱が、空気流を温める「自由」エネルギ源として使用されることを意味する。
【0024】
ライン52を介して豚舎2から出る空気流は、水分を取り込むことができる。
【0025】
乾燥工程に空気流を用いることができるように、および、乾燥工程後に空気流を放出できるように、空気流は、環境に空気流を放出する前に、ちり粒子およびアンモニアが空気流から必ず除去されるように処理されなければならない。
【0026】
図1によれば、工程およびシステムは、ベッド乾燥機4を含む。
ベッド乾燥機4は、肥料を受けるリザーバを提供する。
ベッド乾燥機4の可能な実施形態を、図3a、図3b、および図4を参照して説明する。
ベッド乾燥機の主な原理は、一方では、物質を含む水を収容できることであり、他方では、物質を含む水に空気流を通過させ、物質を含む水と空気流との間に直接的な接触をもたらすことである。
【0027】
図1によれば、豚舎2を出る空気流を、換気シャフト3によって、ベッド乾燥機4へ、ライン53を介して供給できる。
他には、ライン54を介して、太陽熱収集器13に向けて、空気流または空気流の一部を導くことができる。
肥料乾燥機として、豚舎2の屋根の上にこのような太陽熱収集器を配置することは、通常都合がよい。
豚舎の屋根は、太陽熱を受けるために、そして、豚舎が切妻屋根を備える場合、つまり受ける太陽光線に対して屋根の両半分が異なる位置を有する場合に、この受けた太陽熱を変換するために、比較的大きな表面領域を提供する。
これは、屋根の片半分の空気温度がもう半分の空気温度と異なることを意味する。
太陽に対して好ましい位置を有する太陽熱収集器の部分に空気流を通過させるために、温度センサを用いて、太陽熱収集器13を通る空気流を制御する。
【0028】
この太陽熱収集器13は、ライン61を介してベッド乾燥機4に空気流を導く前に、空気流をさらに温めるために用いられる。
太陽熱収集器を介し、ライン60およびライン61を介して、ベッド乾燥機4に新鮮な空気を導くことによって、さらなる空気を乾燥工程に導入することが可能である。
豚舎2を出る空気の量は、豚舎内の状態を調節するのに必要な空気の量に制限されるため、乾燥工程にさらなる空気を供給できることは重要である。
乾燥工程を最適化するために、豚舎2の状態に影響を及ぼすことなく、ライン60を介して、ベッド乾燥機4にさらなる空気を供給できる。
ライン53、54、60、および61には全て、ベッド乾燥機4に向かう空気流を制御するために、弁が備えられている。
【0029】
周囲空気が比較的冷たい(例えば10℃より低い)場合、第1の熱交換器1において余熱してもよい。
この第1の熱交換器1は、図1に係るシステムの換気排気口に接続されている。
この換気排気口は、第3の熱交換器8を備える。
第3の熱交換器8を用いて、システムから周囲に向けて放出される空気からの残留熱を回収する。
【0030】
豚舎2に入る比較的冷たい周囲空気を余熱することで、豚舎2の空気の温度は上昇し、相対的な湿度は下がる。
豚舎2に入る空気の温度を上げること、および相対的な湿度を下げることで、自然に、豚舎2から出る空気の温度は上昇し、相対的な湿度は下がる。
ベッド乾燥機4およびちりフィルタ5(その機能は以下に説明する)は、豚舎2を出る空気が上昇した温度を有する場合、これらの装置は上昇した温度および比較的低い湿度の空気を用いて作動できるため、より効率が上がる。
豚舎2の空気の高い温度および比較的低い湿度は、そこに拘留される動物の状態に対しても有益である。
豚舎2に入る周囲空気の予熱の他の効果は、図1に係る工程が上昇した空気流で稼動できることである。
この理由は、ベッド乾燥機4およびちりフィルタ5において空気を効率的に使用するために必要な温度レベルに、豚舎2に入る比較的温かい空気がより速く到達するためである。
周囲空気を余熱するために用いられる熱は、第3の熱交換器8を用いて回収される。
この第3の熱交換器8は、熱緩衝機20を介して、第1の熱交換器1に接続される。
必要に応じて、この熱は、熱ポンプによって温度を上昇してもよい。
残留熱の使用は、豚舎を温めるために化石燃料またはガスを必要としないというさらなる利点を有する。
【0031】
ベッド乾燥機4は、肥料を受けるリザーバまたはトレイを備える。
このリザーバは、開口部または送り穴を備える底を備え、この底を通して、空気流をリザーバに入れ、上方に流す。
空気流と肥料との間の直接接触が、肥料からの水分を空気に取り込ませ、肥料を乾燥させる。
ベッド乾燥機の可能な実施形態を、図3、図4、および図5を参照して、以下に説明する。
【0032】
ベッド乾燥機4における空気流と肥料の接触によって、空気の相対的な湿度はさらに上がる。
空気流は、部分的に飽和する。
肥料との接触は、空気流から粒子の少なくとも一部分を除去する。
しかしながら、ライン55を介して、ベッド乾燥機4を出る空気流は、まだアンモニアおよびちり粒子を含む。
これらの要素は、空気がシステムから放出される前に、空気流から除去されなければならない。
したがって、空気流を、ちりフィルタ5に供給する。
【0033】
ちりフィルタ5において、空気流を液状肥料の部分に直接接触させる。
以下に説明するように、本発明に係る工程およびシステムにおいて、動物によって産出される肥料を、液状肥料の部分および比較的固形の肥料の部分に、セパレータを用いて分離する。
セパレータは、図1において、参照番号10で示す。
比較的固形の肥料の部分は、全体が固形状の肥料成分、ならびに例えば動物の爪および毛などの他の固形部分を含む。
これらの固形部分は、フィルタ、ライン、およびシステムのほかの部分を詰まらせるかも知れない。
しかしながら、液状部分は、これらの混入物を全く含まず、通常のパイプ、ポンプ、ライン、およびフィルタを用いて、液状部分をシステム内に運ぶことができる。
ちりフィルタ5に供給される液状肥料の部分は、比較的湿っている。
この液状肥料の部分と空気流との間の直接接触によって、2つの工程が同時に行われる。
空気流が液状の肥料から水分を取り込み、したがって、液状肥料の水分を減らす。
液状肥料の部分は、空気流からちり粒子を取り込む。
空気流と肥料との間の最適な接触のためには、空気流は、底から上へ(対抗流)、または片側から反対側へ(直行流)、ちりフィルタを通過してもよい。
【0034】
図1に係る工程およびシステムにおいて、第1の液体フィルタ5および第2の液体フィルタ15を示していることに注意しなければならない。
両液体フィルタの機能は、液状肥料の部分から水分を取り込むために空気流を液状肥料の部分に接触させるという点で似ている。
液状肥料の部分から空気流への水分の交換を実現するために、液状肥料の部分は、ライン81を用いて、第1の液体フィルタ5および第2の液体フィルタ15の両方に向けてセパレータ10から送り出される。
第1の液体フィルタ5および第2の液体フィルタ15は、システム内の空気流の異なる部分を使用する。
第1の液体フィルタ5に向けて導かれる空気流は、ベッド乾燥機4から発生し、ライン56を用いて第1の湿度フィルタ5に向けて導かれる。
第2の湿度フィルタ15には、周囲空気が用いられる。
以下に、第2の液体フィルタの使用可能な実施形態を、図2を参照し説明する。
第1の液体フィルタ5の実施形態と似るが、第2の液体フィルタ15に存在する必要性があるいくつかの部分は、第1の液体フィルタ5の実施形態では省略できる。
【0035】
第2の液体フィルタ15の使用可能な実施形態を図2に示す。
液体フィルタ15は、解放構造を有するパッキング材料25を備える。
パッキング材料25は、液状肥料が、液状フィルムとして、パッキング材料の上層部から下層部に向けて、重力の影響を受けて移動するように配置される。
液状肥料(点線22で象徴的に示す)は、パッキング材料25の外側に、ノズル23によって噴霧されるか、または循環ライン内の液状肥料の沈降を防ぐために液状肥料が普遍的に循環している循環ライン内の穴を通してキャリア材料の上に滴る。
これらのノズル23は、再循環ライン94(一部を示す)によって、第2の熱交換器18に接続されている。
比較的温かい、水などの流動体が、再循環ラインを温めるために、ライン91を通して熱交換器18に導かれる。
熱交換器は、液状肥料を液体収集器29から熱交換器18へ送り込むために水中ポンプ28を備える液体収集器29に、ライン96によって接続される。
収集器29は、ライン81によって、セパレータ10に接続される。
液体フィルタ15は、液体フィルタ15に周囲空気を供給するためにライン70をさらに備える。
【0036】
液状肥料22は、液状フィルムとして、パッキング材料の上層部から下層部へ、重力の影響を受けて滴る。
ライン70から発生する空気流は、反対方向に、液体フィルタ15を通して上方へと導かれる。
この比較的温かい空気流は、液状肥料22から水分を取り込むことができ、したがって、液状肥料22を濃縮する。
【0037】
液体フィルタ15を出る際に、通常16%の固形分を有するように、液体フィルタ15によって、液状肥料22を濃縮できる。
同時に、比較的湿った肥料22の存在によって、液体フィルタ15は、空気流からちり粒子を除去することができる動的なフィルタとして機能する。
【0038】
他の実施形態では、液状部分および比較的固形の部分への肥料の分離、ならびに続く液体フィルタ5内の液状部分の予備乾燥は省略される。
この場合、リザーバからの新鮮な肥料は、ベッド乾燥機4において乾燥された肥料の一部と混合される。
パートBで説明するものと同様に、増やされた乾燥固形分を有する混合された肥料は、次に、紐状またはペレット状に成形され、ベッド乾燥機4に蓄積される。
成形された肥料の浸透性によって、ベッドの厚みを、ベッドを通る際の空気流の抵抗を許容できないレベルにまで高めることなく、30〜50cmまで増してもよい。
ベッド上の比較的湿った肥料紐または肥料ペレットの継続的な蓄積は、(比較的乾燥したペレットを含む)底から上へとベッドを通りぬける際に空気流を飽和させる勾配をもたらし、ちりは、ベッドの上層に取り込まれる。
【0039】
図2において、液状肥料22を温めるために用いられる第2の熱交換器18は、第3の熱交換器8に接続されるライン91を通し、熱緩衝機20を介して、温かい水が供給される。
この熱交換器8の機能を、図5を参照して、以下に説明する。
【0040】
第1の液体フィルタ5は、上述したように、第2の液体フィルタ15と同様に動作する。
第2の液体フィルタ15とは反対に、第1の液体フィルタ5は、ベッド乾燥機4から来る空気を液体フィルタへ向けて運ぶライン55によって供給される。
これは、第1の液体フィルタ5に、豚舎2において最初に温められ、ベッド乾燥機4にある肥料の第1の熱交換のためにすでに使用された、比較的温かい空気が供給されることを意味する。
第1の液体フィルタ5において、空気流からの残留熱を、第1の液体フィルタ5内の液状肥料の部分から湿気を取り込むために用いることができる。
理論上、図2の第2の液体フィルタ15に用いられる熱交換器18と同様に、液状肥料の部分を予熱するために、さらなる熱交換器を第1の液体フィルタ5に接続することは可能である。
実際には、このようなさらなる熱交換器は、第1の液体フィルタ5の場合には省略してもよい。
第1の液体フィルタ5および第2の液体フィルタ15に、継続的な肥料の供給を伴い肥料を供給するか、または、代わりに、液体フィルタ5および液体フィルタ15に、液状肥料を周期的に供給することが可能であることに注意されたい。
【0041】
図1に戻って、ライン56を介してちりフィルタを出る空気流は、液体フィルタ5内の水分を取り込んでいる。
空気流は、ちり粒子をもう含んでいない。
しかしながら、空気流は、まだアンモニアを含んでいる。
したがって、空気流は、空気洗浄器6に向けて導かれる。
空気洗浄器6において、空気流は、ちりフィルタ5に関連して説明したものと同様のパッキング材料に強制的に通され送られる。
硫酸を含有する流動体は、パッキング材料に噴霧される。
空気流中のアンモニア(NH)は、パッキング材料を滴り流れる流動体中の硫酸(HSO)によって結合され、硫酸アンモニウム((NHSO)を形成する。
この硫酸アンモニウムは、空気洗浄器に用いられる流動体中に溶ける。
この流動体が硫酸アンモニウムで飽和されると、流動体を空気洗浄器から除去でき、流動体中の任意の残留硫酸を中和するために、流動体を中和装置7に置いてもよい。
中和装置7は、空気洗浄器に非常によく似ており、空気流が、流動体を含むパッキング材料内を強制的に通され送られる空気洗浄器6の上流に位置づけられる。
空気流中のアンモニア(NH)は、流動体中の残留硫酸(HSO)を中和し、さらなる硫酸アンモニウムを形成する。
流動体が中和されると、流動体は、中和装置から除去され、肥料として使用される。
他には、肥料の不可欠な部分として乾燥するために、流動体を肥料緩衝機17に加えてもよい。
【0042】
空気洗浄器6は、生物濾過器(図に示さない)に接続されていてもよい。
この任意の生物濾過器は、空気流から臭気を除去するために用いられる。
空気流は、臭気を、揮発性脂肪酸の形で含有する。
生物濾過器は、脂肪酸を分解できる微生物を含む。
【0043】
空気洗浄器6を出る空気流は、ライン58を介して、熱交換器8に向かって流れる。
空気洗浄器6を出る空気は飽和している。
熱交換器は、空気流の熱含量および空気流中の水蒸気の凝縮熱から成る空気流からの残留熱を、ライン59を介して空気流を周囲に放出する前に取り出す。
空気流はちり粒子を含まないため、熱交換器8が詰まったり、熱交換器に貼りつくちり粒子によって次第に妨げられたりすることはない。
【0044】
熱交換器8において、水回路は、熱交換器8を通る空気流から熱を取り込むために用いられる。
このようにして温められた水は、ちりフィルタ15に噴霧される液状肥料22を温める他の熱交換器18に、ライン91を通して供給される。
熱交換器8からの水の別の部分は、それが、ライン50(一部を示す)を介して豚舎に加えられる周囲空気を温めるために用いられる熱交換器1に、ライン92を通して供給される。
【0045】
熱交換器8内の水回路は、熱緩衝機20に接続されている。
太陽熱収集器13において生成された余分な熱および乾燥工程で直接使用されない余分な熱は、この熱緩衝機20に蓄積できる。
太陽熱収集器13によって熱を生成でき、日中に蓄積できる。
この熱を、夜間に、熱交換器18に熱を供給するために用いることができ、その後、熱交換器18は、ちりフィルタ15に噴霧される液状肥料22を温める。
このようにして、水分を、日中に収集された太陽熱を用いて夜間に蒸発できる。
【0046】
熱交換器8における、空気流58からの熱の取り出しに起因して、飽和した空気流中の水分の一部は凝縮し水を生成する。
この凝縮した水は、水リザーバ21に収集され、かんがい目的のために、またはプロセス水として使用することができる。
【0047】
<パートB>
上記の本発明に係る工程を、工程を通る空気流に関連して説明した。
以下に、図1の工程を通る肥料などの水を含む物質の流れを詳細に説明する。
【0048】
家畜によって産出された肥料は、肥料リザーバ17に収集される。
肥料を処理するために、第1ステップとして、肥料をセパレータ10に向けて導く。
このセパレータ内で、肥料は、通常4〜5%の固形分を有する液状部分、および通常10%〜15%の固形分を有する比較的固形の部分に分離される。
【0049】
液状部分は、ライン81を介して、ちりフィルタ5に向けて供給される。
ちりフィルタ5において、肥料は、上述のように濃縮される。
ちりフィルタ5を出る際に、肥料は、肥料リザーバ17に向けて、ライン87を介して戻される。
これは、ちりフィルタ内で形成され、分解する泡も許容する。
再循環した濃縮肥料は、新鮮な肥料中の混入物に対する接着剤として作用することで、上述の分離工程を向上させてもよい。
ライン88を介して、中和装置7からの任意の飽和液体を、この濃縮肥料に加えることもできる。
【0050】
比較的固形の部分は、ライン82を介して、ミキサ11に向けて供給される。
比較的固形の部分は、毛および爪などの肥料の混入物を含む。
これらの混入物は、ちりフィルタ5のライン、および続く工程の要素を詰まらせる可能性があり、したがって、肥料の液状部分から取り出されるべきである。
【0051】
ミキサ11において、比較的固形の部分にベッド乾燥機4から取り入れられたちり粒子および乾燥肥料を混合することで、肥料の固形分を増加する。
【0052】
比較的固形の部分は、ライン83を介して、プレスまたは細断機に向けて運ばれる。
プレス12において、肥料の比較的固形の部分を、機械的操作によって押圧し、同様の直径の肥料要素にする。
肥料要素は、紐またはペレットの形状であってもよい。
同様の直径の肥料要素に肥料を形成する目的は、ベッド乾燥機4に肥料要素を蓄積できるようにし、したがって、空気流が通過できる比較的解放された均一の肥料ベッドを形成することである。
つまり、目的は、空気流と肥料との間の接触を促進する大きな接触領域を有する均一なポーラス層を提供し、均一な乾燥処理をもたらすことである。
【0053】
濃縮肥料を紐状またはペレット状に押圧できるようにするためには、肥料は、約25%の最小固形分を有するべきである。
【0054】
肥料要素は、ライン84を介して、ベッド乾燥機4に向けて供給される。
ベッド乾燥機の可能な実施形態を、図3、図4および図5を参照して、以下に説明する。
【0055】
ベッド乾燥機において乾燥された肥料要素は、ベッド乾燥機4から、ライン85を介して除去される。
乾燥した肥料は、並ぶ篩過器14を介して、一時的な保管のために、緩衝機18に向けて運ばれる。
直列の篩過器14は、大きな乾燥肥料要素から、肥料ちり粒子を分離する。
大きな乾燥肥料要素は緩衝機から除去でき、リザーバ19に蓄えることができる。
これらの乾燥要素は、乾燥工程の最終産物を提供する。
この最終産物は、肥料として用いられるか、または燃料として用いられることができる。
【0056】
緩衝機18において収集されたちり粒子は、ミキサ11に向けて供給でき、ミキサ内の肥料の固形分を増加するために使用できる。
必要に応じて、大きな乾燥肥料要素の一部を、同様の目的のために使用できる。
【0057】
図3aは、プレス12の可能な実施形態の略断面を示す。
プレスは、車輪(図示しない)を備える台車(図示しない)に置かれる。
台車は、ベッド乾燥機4の壁の端で作動するように構成される。
プレス12の幅は、ベッド乾燥機4の幅と一致する。
【0058】
プレス12は、2つの傾斜壁を有する本質的にV形状(一部を示す)の受容部151を有する。
この受容部は、底に、シャックルで閉鎖できるプレート153を備える。
このようなプレートは必ずしも必要ではないが、使用時に非常に実用的である。
このプレートは、細長でも、図3aおよび図3bに示すように半円であってもよい。
プレート153の全長にわたって、開口部または穿孔155が備えられ、これらは好ましくは均等の距離に備えられる。
半円プレートは、細長の歯車157を備える。
歯車157は、回転の第1の方向、例えば左方向、および回転の第2の方向、例えば右方向の両方向に、中心回転シャフトの周りを自由に回転するように構成されている。
自由回転とは、プレート153が回転中に接触しないことを意味する。
歯車157の回転シャフトが、電動モータ駆動などの駆動手段を有するギアを介してどのように駆動できるかは、当業者に周知である。
肥料は、受容部151の中に挿入され、歯車157の回転によって、半円プレート153の穿孔155から押し出される。
歯車157は肥料を圧縮する。
歯車157および穿孔155の組み合わせが、肥料を、円筒状に成形された肥料紐にする。
重力の影響を受けて、紐は砕け、肥料ペレットを形成する。
歯車157は、穿孔155で捕らえた毛などの任意の混入物を放出するために、2つの反対方向に回転できる。
【0059】
図3bは、ナット159を解放することでプレート153が開口している図3aのプレス12の略断面を示す。
開口位置では、歯車157を詰まらせるかも知れない石、爪などの混入物を容易に除去できる。
さらに、歯車157の保守管理が容易となる。
混入物の除去または保守管理の後、プレートは、ナット159をシャックル160の上に位置付け、ナット159を締めることによって、再び閉鎖される。
【0060】
台車は、ベッド乾燥機4の側壁の上を片端から反対側の端まで台車を動かすための車輪およびモータ駆動を備える。
台車は、ベッド乾燥機4内の肥料要素を蓄積する間に、配分のためのさらなる機械的手段を用いず、したがって比較的柔らかい肥料紐およびペレットを汚したり、ベッド乾燥機を詰まらせたりするリスクを制限し、台車が肥料ベッド4の全長および幅にわたって肥料を均等に配分するように動かされる。
【0061】
上述したように、乾燥機ベッド4内の肥料は、ベッドの底から上に向かう空気流によって乾燥される。
比較的温かい空気流は、肥料ペレットの底層に加えられ、肥料乾燥機の上層部に向けてペレットを通して上方に運ばれる。
これは、最も乾燥していて最も硬い肥料部分がベッド乾燥機4の底にあることを意味する。
ベッド乾燥機4からのこの乾燥した部分を放出するために、図4において縮小した透視図に示すように、台車は1つ以上の羽根車181を備える。
各羽根車80は、モータ81を備え、羽82を穏やかに回転させる。
羽根車80は、ベッド乾燥機の底から離れた第1の位置から、ベッド乾燥機の底に近い第2の位置に向けて、羽82を動かす手段も備えている。
この第2の位置において、羽82は、ベッド乾燥機の底を通して肥料を放出するために用いることができる。
大きな乾燥肥料部分は、羽によって小さな要素に分解される。
ベッド乾燥機4から放出された乾燥肥料要素は、通常、85%の最小固形分を有し、したがって、菌は形成されない。
【0062】
上述の乾燥工程は、連続的な状態で行われる。
乾燥肥料の部分は、一定の間隔でベッド乾燥機の底から放出される一方で、湿った肥料要素は、ベッド乾燥機の上部に加えられる。
【0063】
図5は、冷却塔として形成された熱交換器8の実施形態の略断面を示す。
冷却塔8は、パッキング材料35の層を備える。
比較的冷たい水などの冷却媒体33は、パッキング材料に、ライン32を通して供給される。
ラインは、ちりフィルタ5に関連して説明したものと同様の噴霧ノズルまたは穴を備えていてよく、重力の影響を受けて、流動体は流動体フィルムとしてパッキング材料を流れ落ちる。
パッキング材料の底で、流動体は液体収集器36の中に滴り落ちる。
パッキング材料35の下には、空気37のための流入口を備える。
この冷却塔は、比較的温かい冷却水が周囲空気を用いた強制対流によって冷却される標準の冷却塔とは異なる。
本発明に係る肥料乾燥機の実施形態において使用される冷却塔8では、しかしながら、比較的冷たい水が、比較的温かく飽和している空気流から熱を取り出すために使用される。
比較的冷たい水は、したがって温められ、比較的温かい腹水と混合される。
空気洗浄器6からの比較的温かい飽和した空気は、ライン58を通って、流入口37に供給され、パッキング材料35を通って上方に向けて通過する。
比較的冷たい水33は、前述のようにパッキング材料に加えられ、流入口37に供給される際の比較的温かい空気流の温度に極めて近い温度まで温められる。
収集器36からの温かい流動体は、熱緩衝機20に一次的に蓄えられるか、または、前述のように、熱交換器18で直接使用され、熱交換器1で部分的に使用されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料のような物質を含む水分を単一の乾燥生産物になるように乾燥する方法であって、空気流が水分を取り込むことができるように前記空気流を調節し、物質が乾燥するように、前記物質からの水分を空気が接触部で取り込むために、物質/空気流の前記接触部を提供する方法であって、
前記空気流を温める工程と、
比較的固形の部分と液体とに前記物質を分離する工程と、
第1の静的な物質/空気流の接触部を作るために、前記比較的固形の部分を用いる工程と、
第2の動的な物質/空気流の接触部を作るために、液状部分を用いる工程と、
前記第1の物質/空気流の接触部に前記空気を導き、水を含む物質の前記比較的固形の部分を乾燥する工程と、
前記第2の物質/空気流の接触部に前記空気流を導き、水を含む物質の前記液状部分を予備乾燥する工程と、
前記予備乾燥した液状部分を、水を含む物質に混合する工程と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
低いエネルギ熱によって前記空気流を温める工程を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
厩舎の中に拘束される動物により発生される熱を用いて前記空気流を加熱するために、前記厩舎の動物に前記空気流を導いて前記空気流を加熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
太陽熱収集器によって厩舎の前記動物から前記空気流を内部へ導いて更に前記空気流を加熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
太陽熱収集器を通った前記空気流を内部へ導いて前記空気流を加熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
環境に前記空気流を噴出する前に前記空気流からアンモニアを除去するための空気洗浄器を通って密閉した導管またはラインを介して、前記空気流によって物質を含有する水分を乾燥させる工程の後に、前記空気流を内部へ導く工程を含む、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記空気流によって物質を含有する前記水分を乾燥させる前記工程の後で、かつ、空気洗浄器を通って空気流を導く前記工程より前に、前記空気流の中で前記アンモニアを有する前記空気洗浄器から洗浄水の残留酸を中和するための中和剤により密閉した導管またはラインを介して、前記空気流を導く工程を含む、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
物質を含有する水分を有する前記中和剤から前記中和された洗浄水を混合する工程を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
環境に前記空気流を噴出する前に前記空気流から匂いを除去するための生物学フィルタを通って密閉した導管またはラインを介して、前記空気流によって物質を含有する前記水分を乾燥させる前記工程の後に、前記空気流を導く工程を含む、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
環境に前記空気流を噴出する前に、前記空気流から残存する熱を除去するために熱交換器による密閉した導管またはラインを介して、前記空気流によって物質を含有する前記水分を乾燥させる前記工程の後に、前記空気流を導く工程を含む、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
比較的暖かい水のような流体による熱を導いて面の一方を加熱し、前記空気流を予熱するために前記熱を導いて前記面の反対側を用いて、厩舎の動物に前記空気流を導く前記工程より前に前記空気流を予熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1物質/空気流の接触部の方へ比較的固形部分および乾燥部分の形成された混合物を導く前に、セパレータから出る前記比較的固形の乾燥部分を加えるために、前記第1物質/空気流の中の乾燥した前記比較的固形の部分をミキサに向けて導く工程を含む、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
押圧において比較的固形部分を成形するためにプレスを介して、前記第1物質/空気流接触部に向けてセパレータから出る比較的固形部分を導く工程と、
前記第1物質/空気流接触部の前記成形された比較的固形部分を乾燥する工程とを含む、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1つに記載の方法。
【請求項14】
水のような比較的暖かい流体により熱を導いている面の一方を加熱することによって、前記第2の物質/空気流接触部に向かって液体部分を導く前に、物質を含有する前記水分の前記液体部分を予熱する工程を含み、
物質を含有する前記水分の前記液体部分を予熱するために前記熱を導く面の反対側を用いて、前記空気流を加熱して前記予熱された液体部分を可能にし、同時に、前記液体部分から水分を取り込むために前記加熱された空気流を可能にする、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
環境に前記空気流を放出する前に前記空気流から残存熱を除去する工程と、
水分のように流体を加熱するために前記空気流から取り出される残留熱を用いる工程と、
前記第2の物質/空気流接触部に向けて液体部分を導く前に、物質を含有する前記水分の前記液体部分を予熱するために前記加熱された流体を用いる工程とを含む、ことを特徴とする請求項10又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記環境に前記空気流を放出する前に前記空気流から残留熱を除去する工程と、
水分のように流体を加熱するために前記空気流から取り出される残留熱を用いる工程と、
動物厩舎を通して前記空気流を導く前に、前記空気流を予熱するために前記加熱された流体を用いる工程とを含む、ことを特徴とする請求項10又は11に記載の方法。
【請求項17】
肥料のような物質を含有する水分を乾燥させるためのシステムであって、
空気流を発生するためのベンチレータと、
前記空気流を調節するための空気加熱手段と、
前記物質を含有する水分を収容するためのリザーバに設けられ、前記物質から水分を取り去るための空気を与えるように前記リザーバを通過させ、調整された空気流を与えるように適合された物質/空気流の接触部とを備え、
前記水分を含む物質を、実質的に固形部分を含まない液状部分と、比較的固形の部分とに分離するセパレータと、
前記比較的固形の部分を形状化するプレスと、
前記水分を含む物質の成形された比較的固形の部分を乾燥するための、第1の静的な物質/空気流の接触部と、
第1の物質/空気流の接触部から下流に、前記水分を含む物質の前記液状部分を予備乾燥するために備えられた、第2の動的な物質/空気流の接触部と、を備えることを特徴とするシステム。
【請求項18】
太陽エネルギによって前記空気流を加熱するために太陽熱収集器を備える、ことを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の物質/空気流接触部から下流、かつ、環境に前記空気流を放出するための出口から上流に設けられ、前記空気流からアンモニアを除去するための空気洗浄器を備える、ことを特徴とする請求項17又は18に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2の物質/空気流接触部の下流、かつ、前記空気洗浄器から上流に設けられ、空気流中の前記アンモニアを有する前記空気洗浄器から洗浄水の残留酸を中和するための中和剤を備える、ことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2の物質/空気流の下流、かつ、環境に前記空気流を放出するための出口から上流に設けられ、前記空気流から臭気を除去するための生物濾過器を備える、ことを特徴とする請求項17、18、19または20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の物質/空気流接触部の下流、かつ、環境に前記空気流を放出するための出口から上流に設けられ、前記空気流から残留熱を除去するための熱交換器を備える、ことを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項23】
暖かい空気流によって水分のような冷気の流体分を有して直接に加熱するための空気冷却器のような直接接触熱交換器を備える、ことを特徴とする請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
比較的固形部分を有する物質を含有する前記水分の乾燥部分を混合するためのミキサを備える、ことを特徴とする請求項21、22又は23に記載のシステム。
【請求項25】
1つ以上のプレートを設けたプレート熱交換器を備え、
前記プレートの内部または外部の1つは、液体部分を運ぶためのラインによって接続され、もう一方は、水のような暖かい流体を運ぶためのラインによって接続され、
前記暖かい流体によって物質を含有する前記水分の前記液体部分を間接的に加熱する、ことを特徴とする請求項22又は23に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−508494(P2010−508494A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535028(P2009−535028)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009524
【国際公開番号】WO2008/052792
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509123828)レーダル ホールディング ベー. ヴィ. (1)
【Fターム(参考)】