説明

水中油型気泡含有化粧料

【課題】肌にしなやかさを付与する液状油剤を配合しながらも、気泡を安定、且つ均一に分散含有させ、手に取った際や肌に塗布した際のふわりとした軽い感触や、のびの軽さ等の使用感において、従来にない新規な感触を有する気泡含有化粧料を提供すること。
【解決手段】(A)メチルセルロース、(B)乳化剤、(C)液状油剤、(D)電解質を配合し、化粧料内部に気泡が安定に分散されている水中油型気泡含有化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料内部に気泡が安定に分散されている水中油型気泡含有化粧料に関し、更に詳細には、気泡の安定性に優れ、手に取った際や肌に塗布した際のふわりとした軽い感触や、抵抗感のないのびの軽さ等の使用感において、従来にない新規な感触を有する水中油型気泡含有化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、気泡を含有する食品として、ホイップクリームやホイップドマーガリン等が知られている。
また、気泡を含有する化粧料としては、特定油剤を配合し、空気を巻き込ませ、オーバーラン処理したホイップド化粧料(例えば、特許文献1参照)や、界面活性剤の存在下で起泡化したゲル状パック料(例えば、特許文献2参照)、20μ未満の気泡を安定に含有した化粧品組成物(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
さらに、気泡を含有し、実際に商品化されている化粧料として、エアゾールのように使用時に液体化粧料に気泡を巻き込ませる機構のもの等が知られている。
【特許文献1】特公昭63−23962号公報
【特許文献2】特開平5−32523号公報
【特許文献3】特表平8−503936号公報
【0003】
しかしながら、高融点ワックスを配合してホイップ処理した油中水型のホイップド化粧料では、使用時の感触が重くなり、気泡が入っていても、その特徴を使用感に反映し難いという問題を有していた。また、感触、使用感を優先し、高融点ワックスの配合量を低下させると、40℃以上の高温域における泡の安定性が低下するために、肌のしなやかさを付与する油剤等を配合が困難であった。
【0004】
また、特定の水溶性高分子等を組み合わせて気泡化したゲル状パック料も、泡の安定性が不十分であり、気泡を含有させた感触的な特徴も少ないものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、肌のしなやかさを付与する液状油剤を配合しながらも、化粧料内部に気泡を安定に、且つ均一に分散含有させ、気泡の特性(感触のやわらかさ、ふわりとした軽さ、肌に塗布した時の軽快なのび等)を十分に生かした良好な使用感を有する化粧料を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記実情に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果、メチルセルロースが高温域において熱ゲル化能を発現することを利用し、更に、アミノ酸又はアミノ酸塩等の電解質を添加することにより、熱ゲル化能の発現温度を30〜50℃付近まで低下させ、化粧料中に気泡を安定且つ均一に分散させることができるため、気泡の特性を生かした全く新しい使用感を有する化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、成分(A)メチルセルロース、(B)乳化剤、(C)液状油剤、(D)電解質を配合し、化粧料内部に気泡が安定に分散されている水中油型気泡含有化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の水中油型気泡含有化粧料は、気泡を安定に、且つ均一に分散含有させ、気泡の特性(ふわりとした柔らかで軽い感触、肌に塗布した時の軽快なのび等)を十分に生かした良好な使用感を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の水中油型気泡含有化粧料に用いられる成分(A)のメチルセルロースは、化粧料中に気泡を安定的に保持するために用いられるものであり、非イオン性の水溶性セルロースメチルエーテルであれば、その起源物質や由来、製法等は特に問わず、例えば、天然に広く存在するセルロース(パルプ)を原料とし、苛性ソーダで処理した後、塩化メチルと反応させることにより得られる。
上記成分(A)メチルセルロースとしては、例えば、メトローズSMシリーズ(信越化学製)等の市販品を有利に利用できる。
【0009】
本発明における成分(A)メチルセルロースの配合量は特に限定されるものではないが、好ましくは0.01〜1.0質量%(以下、単に「%」で示す)、より好ましくは0.1〜0.5%である。成分(A)をこの範囲で配合すると、ゲル化能の発現によって、高温域における気泡の安定性が特に良好な水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0010】
本発明の水中油型気泡含有化粧料における成分(B)乳化剤は、通常水中油型乳化化粧料に用いられる乳化剤であれば特に限定されず、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
【0011】
本発明における成分(B)乳化剤の配合量は、成分(C)の液状油剤を安定に水中に乳化できる量であれば、特に限定されないが、0.05〜10.0%が好ましく、更には0.1〜5%が好ましい。成分(B)をこの範囲で配合すると、乳化性及び経時安定性が特に良好な水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0012】
本発明の水中油型気泡含有化粧料に用いられる成分(C)液状油剤は、不揮発性油分が好ましく、例えばスクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油、ミリスチン酸イソステアリル、ノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸イソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル、オクチルドデシル)、パラメトキシ桂皮酸オクチル等のエステル油、ひまし油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、月見草油、オリーブ油、ハッカ油、液状ラノリン等の動植物油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーン等のフッ素化油剤、ジグリセライド、トリグリセライド等が挙げられ、これらの一種又は二種以上用いることができる。
【0013】
本発明化粧料における成分(C)液状油剤の配合量は、特に限定されないが、0.1〜30.0%が好ましく、更には1.0〜15.0%が好ましい。成分(C)をこの範囲で配合すると、肌にしなやかさを与える効果に優れた水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0014】
本発明における成分(D)の電解質は、通常の化粧料に使用されるものであり、有機酸及び/又は無機酸、更にはそれらの塩類、アミノ酸及びその水溶性の誘導体類が挙げられる。具体的には、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム、コハク酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、スルホ石炭酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)等が、アミノ酸及びその水溶性の誘導体類としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、チロキシン、メチオニン、シスチン、システィン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸及びこれらの塩類、トリメチルグリシン、N−アセチル−グルタミン酸等のアミノ酸の水溶性誘導体類及びこれらの塩類が挙げられ、これらは、必要に応じて一種、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの中でも、アミノ酸及びこれらの塩は、成分(A)の熱ゲル化能の発現温度を30〜50℃付近まで低下させ、気泡の安定性を向上させるだけでなく、肌をしなやかに潤すので、より好ましい。
【0015】
本発明化粧料における成分(D)の電解質の配合量は、特に限定されないが、0.01〜7.0%が好ましく、更には0.1〜3.5%が好ましい。成分(D)をこの範囲で配合すると、熱ゲル化能の発現温度を30〜50℃付近まで低下させ、気泡の安定性を向上させるとともに乳化安定性も良好な水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0016】
本発明の水中油型気泡含有化粧料において更なる成分として用いられる成分(E)の高級アルコールは、本発明の水中油型気泡含有化粧料において、乳化助剤として機能するものであり、通常の化粧料に用いられる高級アルコールであれば何れのものも用いることができる。具体的には、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これらの中でも、成分(E)として、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、コレステロール、フィトステロールの何れかを選択すると、より微細な乳化滴を得易く、よりみずみずしく、経時安定性が特に良好な水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0017】
本発明化粧料における成分(E)高級アルコールの配合量は、0.1〜10%が好ましく、0.1〜5%がより好ましい。成分(E)の配合量がこの範囲であると、より乳化性が良好であり、より経時安定性に優れる水中油型気泡含有化粧料を得ることができる。
【0018】
本発明の水中油型気泡含有化粧料の製造法としては、(A)メチルセルロース、(B)乳化剤、(C)液状油剤、(D)電解質を配合し、化粧料中に気泡を分散させる以外は常法に従い製造することができる。
化粧料に気泡を含有分散させる方法は特に限定されるものではなく、例えば化粧料の製造中に空気や不活性ガスをバブリングしながら混合攪拌する方法や、気泡を巻き込み易い構造を有した攪拌ミキサー等を用いホイッピングする方法、また、起泡剤を用いて気泡を生じさせる方法等が挙げられる。
【0019】
本発明の水中油型気泡含有化粧料に配合する気泡の量は、気泡内包率として下記式で求められる。すなわち、同一処方の化粧料を、上記のような気泡を含有させる処理をしないものと、気泡を含有させる処理をしたものを、同一容積の容器に入れ質量を測定し求められる。
気泡内包率(%)=((A-B)/A)×100
A:気泡含有処理をしない化粧料の質量
B:気泡含有処理をした化粧料の質量
上記式に基づき求められる本発明の水中油型気泡含有化粧料の気泡内包率は、5〜70%の範囲が好ましく、15〜50%の範囲がより好ましい。この範囲であれば、ふわりとした感触で指にとれ、のびが軽く、肌等に対する気泡独特の良好な感触のものが得られる。
また、化粧料中の気泡の径は、1〜5000ミクロンの範囲が好ましく、平均径が10〜100ミクロンの範囲であれば安定で良好な感触なものが得られ、より好ましい。
【0020】
本発明では、化粧料中に分散させた気泡は、そのままの状態で安定的に保たれる。すなわち、化粧料が流通、保管される通常の温度、圧力、振動、衝撃等の条件下で、化粧料中の気泡が系外へ放出されることによりその数が著しく減少したり、気泡同士が融合して気泡の大きさにばらつきが生じたりすることなく、ほぼ一定の気泡数と大きさが維持される。また経時的にも、通常の流通、保管および使用期間において安定的な分散状態が維持される。
【0021】
本発明の水中油型気泡含有化粧料には、上記成分(A)〜(D)、更に必要に応じて成分(E)に加え、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、水溶性高分子、pH調整剤、水性成分、紫外線吸収剤、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、エタノール等の溶剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、保湿剤、香料、殺菌剤、酸化防止剤等を適宜配合することができる。
【0022】
水溶性高分子は、安定性向上、感触改良等を目的として配合されるものである。具体的には、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル,ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上用いることができる。
【0023】
本発明の水中油型気泡含有化粧料は、例えばスキンケア化粧料として、乳液、クリーム、洗顔料、クレンジング、マッサージ料等、メーキャップ化粧料として、ファンデーション、アイシャドウ、口紅等、頭髪化粧料として、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアクリーム等の用途に使用することができる。
【実施例】
【0024】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら制約されるものではない。
【0025】
実施例1〜6および比較例1〜5:水中油型気泡含有スキンクリーム
表1に示す組成および以下に示す製造方法に従ってスキンクリームを調製した。得られたスキンクリームについて、気泡安定性および官能評価(ふわりとした軽い感触、のびの軽さ、使用後の肌のしなやかさ)を行った。その結果を併せて表1に示す。
【0026】
【表1】

【0027】
<製造方法>
A:1〜5、10〜13を加温溶解する。
B:6〜9を加熱混合する。
C:AにBを加え、乳化、ホイッピング処理をし、冷却する。
【0028】
<気泡安定性>
実施例1〜6および比較例1〜5の水中油型気泡含有スキンクリームについて、製造直後、室温(25℃)にて気泡内包率を測定し、更に40℃で1ヶ月間保管した後、室温(25℃)に戻し気泡内包率を測定し、次式に基づいて気泡安定性のスコアを算出し、下記判断基準に従って評価を行った。
気泡安定性スコア=(D/C)×100
C:製造直後の気泡内包率
D:40℃1ケ月保管後の気泡内包率
(判定基準)
安定性スコア
90以上 ; ◎
80以上90未満 ; ○
40以上80未満 ; △
40未満 ; ×
【0029】
<官能評価>
実施例1〜6および比較例1〜5の各化粧料について、女性専門パネル10名により、ふわりした軽い感触、のびの軽さ、使用後の肌のしなやかさについて感じる(+)か、感じない(−)か、評価してもらい、更に感じる(+)とした人数を以下の基準に従って判定を行った。
【0030】
(評価項目)
・指にとる時にふわりとした軽い感触を感じる(+)か、感じない(−)か
・肌上で伸ばす時にのびが軽いと感じる(+)か、感じない(−)か
・使用後の肌をしなやかに感じる(+)か、感じない(−)か
【0031】
(判定基準)
8名以上が+と感じる ; ◎
6〜7名が+と感じる ; ○
3〜5名が+と感じる ; △
2名以下が+と感じる ; ×
【0032】
表1より明らかなように、実施例1〜6の水中油型気泡含有スキンクリームは、いずれもふわりとした軽い感触で、のびも軽く、使用後の肌にしなやかさを付与する効果、気泡安定性に優れたものであった。
一方、成分(D)を含有しない比較例1は、製造直後の気泡内包率は高いが、経時での気泡安定性に乏しく、のびの軽さも劣るものであった。また、成分(A)の代わりに他の高分子を配合した比較例2、3は製造直後の気泡内包率が低く、気泡の特性であるふわりとした軽い感触、のびの軽さを生かした化粧料を提供することができず、比較例4、5は経時での気泡安定性に乏しく、のびの軽さにも劣るものであった。
【0033】
実施例7 水中油型気泡含有ファンデーション:
< 成 分 > (%)
1.メチルセルロース 注1 0.5
2.1,3-ブチレングリコール 12.0
3.プロピレングリコール 3.0
4.グリセリン 3.0
5.アミノ酢酸 注2 2.0
6.流動パラフィン 5.0
7.水添レシチン 2.0
8.タルク 12.0
9.酸化チタン 8.0
10.黄色酸化鉄 1.0
11.ベンガラ 0.2
12.黒色酸化鉄 0.05
13.パラベン 0.1
14.香料 0.05
15.精製水 残 量
注2:味の素社製
【0034】
<製造方法>
A:1〜5、15を加温溶解する。
B:6〜13を加熱混合する。
C:AにBを加え乳化し、14を加え、ホイッピング処理をし、冷却する。
【0035】
得られた水中油型気泡含有ファンデ−ションは、気泡内包率30%で、ふわりとした感触でのびの軽い、経時安定性にも優れたものであった。
【0036】
実施例8 水中油型気泡含有マッサージクリーム:
< 成 分 > (%)
1.メチルセルロース 注3 0.6
2.プロピレングリコール 5.0
3.1,3-ブチレングリコール 10.0
4.グリセリン 10.0
5.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2.0
6.塩化ナトリウム 1.0
7.流動パラフィン 5.0
8.スクワラン 5.0
9.イソノナン酸イソトリデシル 5.0
10.セトステアリルアルコール 2.0
11.香料 0.2
12.精製水 残 量
注3:信越化学工業社製 メトローズSM1500
【0037】
<製造方法>
A:1〜6、12を加温溶解する。
B:7〜11を加温溶解する。
C:AにBを加え、乳化、ホイッピング処理し、冷却する。
【0038】
得られた水中油型気泡含有マッサージクリームは、気泡内包率50%で、ふわりと軽い感触で指にとれ、のび広がりも軽く、また経時安定性にも優れたものであった。
【0039】
実施例9 水中油型気泡含有ヘアクリーム:
< 成 分 > (%)
1.メチルセルロース 注4 0.3
2.プロピレングリコール 5.0
3.1,3-ブチレングリコール 10.0
4.グリセリン 10.0
5.モノステアリン酸グリセリン 2.0
6.2-エチルヘキサン酸セチル 3.0
7.ワセリン 5.0
8.スクワラン 2.0
9.香料 0.2
10. N−アセチル−L−グルタミン酸 注5 1.0
11. 精製水 残 量
注4:信越化学工業社製 メトローズSM4000
注5:味の素社製
【0040】
<製造方法>
A:1〜5、10、11を加温溶解する。
B:6〜9を加温溶解する。
C:AにBを加え、乳化、ホイッピング処理し、冷却する。
【0041】
得られた水中油型気泡含有ヘアクリ−ムは、気泡内包率10%で、ふわりとした感触で、のびが軽く良好な使用感を有し、経時安定性に優れたものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(C);
(A)メチルセルロース、(B)乳化剤、(C)液状油剤、(D)電解質を配合し、化粧料内部に気泡が安定に分散されていることを特徴とする水中油型気泡含有化粧料。
【請求項2】
更に、成分(E)として、高級アルコールを配合することを特徴とする請求項1記載の水中油型気泡含有化粧料。
【請求項3】
成分(A)のメチルセルロースを、0.01〜1.0質量%配合することを特徴とする請求項1または2記載の水中油型気泡含有化粧料。
【請求項4】
成分(B)の乳化剤を、0.05〜10.0質量%配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項記載の水中油型気泡含有化粧料。
【請求項5】
成分(C)の液状油剤を、0.1〜30.0質量%配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項記載の水中油型気泡含有化粧料。
【請求項6】
成分(D)の電解質を0.01〜7.0質量%配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項記載の水中油型気泡含有化粧料。
【請求項7】
成分(E)の高級アルコールを0.1〜10.0質量%配合することを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項記載の水中油型気泡含有化粧料。

【公開番号】特開2006−273752(P2006−273752A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−95174(P2005−95174)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】