説明

水力発電カラム

複動式の垂直に自動調節する、図4Aに示すように水没したカラムプラットフォームを備える自給式重力波水ポンプであって、水没したカラムプラットフォーム22は、錘29に繋ぎ部材28で繋がれる又は旋回軸によって固定される又は水底31に固定されることができる。カラム22は、追加的な水没して水で満たされたカラム室23に組み込むことができ、水圧によって潮位に対して調節可能なカラムプラットフォームとして作動する。重力波ポンプ9は、波エネルギー変換機であり、波動形状の波エネルギーを使用して浮揚部2を変位してポンプの往復ピストン12を上昇させ、また、重力を使用して波の通過に従って錘3によってピストンを下降させる。ポンプは、パイプで送られる水を100メートルまで或いはそれを超える水頭に加圧することができ、また対応して調整されると、平方インチ当たり150ポンドを超える圧力をポンプで送り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水没したカラムプラットフォームを組み込んだ自給式重力波水ポンプに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明は、水没したカラムプラットフォームを組み込んだ自給式重力波水ポンプであり、当該ポンプは波エネルギーによって作動し、前記カラムは、水底に、繋ぎ部材で繋がれるか、旋回軸によって位置決めされるか、固定される。前記水没したカラムプラットフォームは、追加的な水没したカラム室に組み込むことができ、当該自給式・自動調節式・往復式・複動式重力波ポンプを組み込んだ、水圧制御される潮流及び嵐に対して調節可能なカラムプラットフォームとして作動する。当該重力波ポンプは、波エネルギー変換機であり、波動の形で波エネルギーを使用して浮揚部を変位し、ポンプのピストンを上昇させ、また重力を使用して錘にピストンを降下させる。当該ポンプは、100メートルまでの又はそれを越える水頭に水を押し上げることができ、それに応じて調節された際に、平方インチ当たり150ポンド超の圧力を送り出すことができる。
【0003】
当該ポンプは、ほぼ完全に水没し、波高が増加するにつれて浮力の変位を使用した圧力でピストンを上昇させてポンプの水を吸い上げ、また波が引くにつれて重い錘型の重力を使用した圧力でポンプのピストンを下降させ、水を送り出すように設計される。前記ほぼ完全に水没した自動調節式ポンプを支持する水没したプラットフォームを形成する前記水没したカラムを、堅く固定するか、旋回軸に設置するか、繋ぎ部材で繋ぐことができる。
水は、水中又は陸上の給水塔、又は、水源よりも100メートル上位の領域にある陸上の貯水池に送られ、そこで、水は元の水源に戻される前に水力タービンを駆動し、水力発電による電気を生産するか、機械又は逆浸透プラントを駆動することができる。
浮力又は同一サイズのポンプに取り付けられた錘を増大することによって圧力は増加し、それによってより大きな水頭を得る。
個々のポンプ数は増加でき、それによって水の要求量に応じて水の体積を増加し、浮力のある浮揚部及び衝撃保護リングのみが、場合によっては錘もだが、水面上で見られることができ、従って、美観の公害は非常に軽微であり、ポンプに関する全ての水圧動作及び潤滑は、ポンプを通過する水源を利用し、オイルは使用されず、従って、当該ポンプは、オイルによる汚染が100パーセントない。
【0004】
当該ポンプの目立たない浮揚部は、周辺水域においてあまり目立たない。
【0005】
(陸上で製造されて)錘を付けられ、繋ぎ部材で繋がれ、水没した気密カラムプラットフォーム及びポンプを水底に置く作業は、見苦しく高価な固定構造物を沖合で水底に建造するよりもはるかに容易でより経済的である。
【0006】
船舶は、堅い構造物に衝突するよりも、繋ぎ部材で繋がれたポンプに誤って衝突する方がおそらく少ない被害で済むだろう。
【0007】
当該ポンプは、それ自体が送り出す水によって潤滑される。
【0008】
複数の同一ポンプの非常に単純で同類のコンポーネントの利点は、それらのコンポーネントが風力タービンよりもはるかに低いコストで大量生産されることが可能なこと、これらのポンプに含まれるギアボックスや油圧オイルがないこと、及び、電気供給をほとんど或いは全く妨害することなく、またポンプの切り離しによって汚染物質が漏出することなく、これらのポンプを、個々或いは小グループで、上昇、切断、交換、修理、再接続、及び移設することが可能となることである。
【0009】
複数の類似の仕様のポンプを個別のポンプユニットとして使用することで、それらのポンプを水中に設置することがより容易になるが、それらのポンプは、水底に錘を付けられた硬質又は可撓性のパイプによって連結又はグループ連結されてもされなくてもよく、それらのポンプは、ポンプによって送水される水を100メートルまで、又はそれを越える水頭で給水塔又は陸上の貯水地へ圧送する。
【0010】
水をある水頭までポンプによって押し上げる利点は、貯水が、特に緊急の要求を果たすために、潜在的な利用可能キロワット時の制御可能で一見して既知の備蓄とわかるという利点を有する利用可能なエネルギー源になることである。
【0011】
波のエネルギー源は、太陽と風であり、このエネルギー源を使用して風力タービンも作動するが、当該重力波ポンプによって供給される貯水の水頭を、利用可能なクリーンなエネルギーとして使用し、風力が落ちた後に水力タービンを駆動することができる。
【0012】
水力発電によって発電される電気は、既知の実績のある技術であり、高い水頭の利点は、陸上の施設でギアボックス無しに発電機を直接駆動する高速の水力タービンが発電機のメンテナンス費用を大幅に削減し、より少ない可動部品で済むことである。
【0013】
陸上で発電施設を建造及びメンテナンスする手段は、初期及びランニングコストを大幅に削減する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】波が低い位置で使用される、堅く固定された重力波ポンプを示す図である。
【図2A】錘に固定された、旋回重力波ポンプを示す図である。
【図3A】錘に固定された、繋ぎ部材で繋がれた重力波ポンプを示す図である。
【図4A】繋ぎ部材で繋がれた調節可能なカラム波ポンプを示す図である。
【図5A】水底に旋回軸で固定された重力波ポンプを示す図である。
【図6A】浮揚部内の空気弁及び注水弁を示す図である。
【図7A】ポンプの玉形弁及び弁座を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して説明する。
【0016】
最も単純な形での重力波ポンプを図1Aに示す。木材、金属、コンクリート、又は複合材料やその他の材料で構成された非浮揚性で調節不可の略直立カラムプラットフォーム22は、有効な水面高度01の平均高度より低い予め決定されて固定された高さに、海底、川底、湖底、又は貯水池底31に対して堅く固定又は打ち込まれる。前記カラムの頂部には固定フランジ16があり、周辺の水位に対して自動調節する水没した重力波ポンプ9は、マッチングフランジ15を介してボルトで前記フランジに取り付けられ、固定される。
【0017】
図1A、2A、3A、4A、5A、6Aにおける前記ポンプ9は、金属又は複合材料から構成できる。図1A、2A、3A、4A、5A、6Aにおいて衝撃保護部1を備える浮揚部2は、金属、複合材料、コンクリート、又はその他の材料から構成でき、前記浮揚部2は、旋回軸によって固定でき、或いは往復動接続部材5に堅く固定できる。前記往復動接続部材5は、ピストンの直径の略半分の直径であり、この接続部材5は、シリンダ9の頂部の特殊なスクレーパである水封6を通過し、ピストン12に接続される。前記往復動接続部5は、浮揚部2の浮力変位によって周囲の水位に対して自動調節し、その指定された自動調節の行程は、シリンダ9及びそれに対応する接続部材5の長さを決定する設計パラメータと組み合わせて、選択された場所の水路測量学データによって決定され、ピストン行程の限界は、衝撃保護バッファ4及び11によって保護される。
前記ポンプは、自給式・複動式往復ポンプであり、シリンダ9内の複動式ピストン12に接続された接続部材5で構成され、前記シリンダ9は、図7Aに示すように、海藻や屑を切断する端部が狭まった弁座07及び014に対して閉じる自動始動式・水圧式入口弁7及び14、及び、海藻や屑を切断する端部が狭まった弁座08及び013に対して閉じ、共通のマニホールド10へ入り込んでいる自動始動式水圧式出口弁8及び13を備える。
【0018】
図1A、2A、3A、4A、5A、6Aにおける錘3は、バラスト水で安定される、又は、コンクリート、複合材料、金属、その他の材料、又は重量骨材を含む容器から構成できる。前記錘3は、旋回軸によって往復動接続部材5に固定、或いは堅く固定でき、前記錘3は、浮揚性浮揚部2に接触した波エネルギーによって略垂直に上昇し、ピストン12を上昇させ、入口弁14から水を引き込み、出口弁8から水を圧出する。
波が引くにつれて、前記錘3は、ピストン12を下降させ、入口弁7から水を引き込み、出口弁13から水を圧出する。ピストン12のこの1回の上昇ストロークと1回の下降ストロークが、完全な1サイクルであり、常時前記シリンダが水で充満した状態を維持する一方で、前記ポンプは意図する水没状態になる。
水は、出口弁8及び13から予め決定した最大圧力でマニホールド10を通過し、圧力安全弁101によって制御されて出口管17へ入り、これが水の要求量まで圧力をもって続く。当該ポンプから100メートル水頭が可能である。
【0019】
ピストン12がシリンダ9内を上に移動する距離は、浮揚部2及び錘3が一つの波で略垂直に上昇する距離であり、ピストン12がシリンダ内を下に移動する距離は、浮揚部2及び錘3が、波が通過した後に波と波の谷間のトラフに略垂直に下降する距離である。ポンプ9の設計された長さは、ポンプ9が置かれる予定の地理的場所の波高の水路測量学的記録と適合すると思われ、図1Aに示すような固定されたカラム22上のポンプは、図4Aのポンプが置かれる場所よりも低い波高の地理的場所にのみ置かれると思われる。保護バッファ11は、過大な波が通り過ぎるまでは浮揚部2及び錘3が水没するポイントにピストンの上方への移動を制限し、保護バッファ4は、トラフが深さに関してピストン12のストロークを超えると錘3及び浮揚部2が静止するところで下方の移動を制限する。過大な波や過大なトラフが通り過ぎるとすぐに、自給式水没ポンプは自動的に始動して送水を再開する。
【0020】
図2A、3A、4A、5A、6Aにおける水没した気密カラム22及び図4Aにおける調節可能な浸水カラム23は、金属、複合材料、又はその他の材料によって構成できる。図2Aにおける重力波ポンプ9は、前記水没した気密カラムプラットフォーム22に取り付けられ、前記水没した気密カラムプラットフォームは、錘29に嵌め込まれたカラム脚の旋回軸又は梃子又はU字型金具30によって垂直に制御される。
全浮揚性コンポーネント2、21、22の合計の上昇力を抑えるために、前記錘29は十分に重く、前記旋回軸又は梃子又はU字型金具は十分に強固でなければならず、また前記旋回軸又は梃子又はU字型金具30は、(図5に示すように)海底、川底、湖底、又は貯水池底31に固定される際にも同様に、十分に強固でなければならない。
図2Aに示すように、フランジ16の下方に位置する上端部で、前記水没した気密カラムプラットフォーム22は、前記水没した気密カラムプラットフォーム22の周囲に均一に取り付けられた常時水没の気密環状部21によって水中に略垂直に支持され、この気密環状部21は、前記気密カラムプラットフォーム22の水中重量(もしあれば)と、前記ポンプ9及びその全コンポーネント1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、101、11、12、13、14、15、16、17の総水中重量よりも大きな重量の水を排水する体積でなければならない。
【0021】
図3Aにおける重力波ポンプ9は、前記水没した気密カラムプラットフォーム22に取り付けられ、前記水没した気密カラムプラットフォーム22は、上端がカラム脚に取り付けられた繋ぎ部28によって垂直に制御され、前記繋ぎ部28は、下端が、海底、川底、湖底、又は貯水池底31に置かれたコンクリート又は金属の錘29に固定され、或いは、前記繋ぎ部28は、海底、川底、湖底、又は貯水池底31に固定される。前記繋ぎ部28は、鎖、鋼鉄製ケーブル、ロープ、又はその他の繋ぎ部材であることができ、前記鎖又は鋼鉄製ケーブル又はロープ又はその他の繋ぎ部材は、平均水位の地理的立地の深度に適合するように調節可能であり、このことは、より深度の大きい立地が当該波ポンプアセンブリを設置するのに現実的であり経済的であることを意味する。前記フランジ16下方に位置する上端部では、前記水没した気密カラム22が、前記水没した気密カラムプラットフォーム22の周囲に均一に取り付けられた常時水没の気密環状部21によって水中で略直立に支持され、この気密環状部21は、前記水没した気密カラムプラットフォーム22の水中重量(もしあれば)と、前記ポンプ9及びその全コンポーネント1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、101、11、12、13、14、15、16、17、28の総水中重量よりも大きな重量の水を排水するのに十分な体積でなければならない。全ての浮揚性コンポーネント2、21、22の合計の上昇力を抑えるために、前記繋ぎ部28は十分強固で、前記錘29は十分重くなければならない。
【0022】
図4Aにおける重力波ポンプ9は、前記水没した調節可能な気密カラムプラットフォーム22に取り付けられる。前記水没した浸水カラム23は、カラム23の脚部に取り付けられた(図2A及び5Aにおけるカラム22の旋回軸のような)旋回軸又は梃子又はU字型金具又は図4Aにおけるような繋ぎ部28によって垂直に制御される。前記繋ぎ部28は、海底、川底、湖底、又は貯水池底31に置かれたコンクリート又は金属の錘29に固定され、或いは、前記繋ぎ部28は、海底、川底、湖底、又は貯水池底31に固定される。前記繋ぎ部28は、鎖、鋼鉄製ケーブル、ロープ、又はその他の繋ぎ部材であることができ、前記鎖、鋼鉄製ケーブル、ロープ、又はその他の繋ぎ部材は、平均水位の地理的立地の深度に適合するように調節可能であり、このことは、より深度の大きい立地が当該波ポンプアセンブリを設置するのに現実的であり経済的であることを意味する。
【0023】
図4Aは、前記フランジ16下方に位置する上端部において、前記水没して浸水したカラムプラットフォーム23が、前記水没して浸水したカラム23の周囲に均一に取り付けられた常時水没の気密環状部21によって水中で略直立に支持されることを示し、前記気密環状部21は、前記水没して浸水したカラムプラットフォーム23の水中重量と、前記水没した調節可能な気密カラムプラットフォーム22の水中重量(もしあれば)と、前記ポンプ9及びその全コンポーネント1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、101、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、24、25、26、27、28の総水中重量よりも大きい重量の水を排水するのに十分な容積でなければならない。完全に水没した状態における全ての浮揚性コンポーネント2、21、22の合計の上昇力を抑えるために、前記繋ぎ部28は十分強固で、前記錘29は十分重くなければならない。
【0024】
図4Aは、当該重力波ポンプ9を支持する伸長性の略直立カラムプラットフォームとして、固定された水没して浸水したカラムプラットフォーム23から上昇する前記調節可能な気密カラムプラットフォーム22を示す。前記垂直に伸長するカラムプラットフォーム22は、周囲の水の表面水位又は潮流の高さにそれ自体を位置決めする浮揚部2の浮力変位によって、ポンプ9が常に垂直に自動で位置決めすることを可能にし、これによって、当該ポンプが潮流01のあらゆる高さで利用可能な波を最大限に利用することを可能にする。
図4Aは、前記浸水したカラム室23の上部内壁に固定された案内軸受20及び前記カラム室23の頂部に位置するスクレーパ水封19を介して、どのように前記気密カラムプラットフォーム22が上下動可能かを示す。カラム22の脚部の周囲には、浸水したカラム室23の内壁を上下動する案内軸受24が固定されている。
【0025】
図4Aは、前記水没して浸水したカラムプラットフォーム23の脚部において、圧力安全出口弁26及び吸水安全入口弁25によってどのように前記気密カラム22の垂直移動が制御されるかを示し、これらの弁25及び26は、前記浸水したカラム室23に引き込まれる水の抵抗及び前記浸水したカラム室23から排出される水の圧力を制御し、この状況は流体固着現象を作り出し、弁25及び26の予め決定した設定に対応する荷重値で必要な位置にカラム22を保持するが、その荷重値は、前記カラム室23が入口弁25を吸い込んで開口し水を室23に進入させる前に前記浮揚部2が完全に水中に引き込まれることなく前記浮揚部2及び前記錘3がカラム22の位置を調整する設定で、且つ、室23から水をいくらか吐き出す出口弁26を加圧する前に水01上で錘3が空気中で浮遊しない設定で、最高圧力で動作するポンプ9が必要とする力よりも大きい。
前記弁によって制御される流体固着現象は、前記重力波ポンプ9が通常の自動調節ストローク以内で作動できる位置にカラム22を保持するが、もし満潮や高波によってポンプ9内のピストンがバッファ11に衝突すると、前記浮揚部2にかかるより大きな水の変位の極度の上昇力が入口弁25を開口してより多くの水が室23に進入し、前記浮揚部2が通常の変位に到達して吸水が少なくなり弁25が閉じるまでカラム22を上昇させ、同様に、もし前記錘3がバッファ4をポンプ9の頂部に押し付けると、更なる負荷が前記圧力安全出口弁26を開口して室23から水が排出され、前記浮揚部2の変位が通常に戻り出口弁26が閉じるまで前記カラム22を垂直に下降する(保護バッファ27も存在する)。そして、当該重力波ポンプ9は正しい位置になり、最大圧まで通常に動作するが、もしより高い波や深いトラフが通過する場合は、その位置を常に垂直方向へ微調整することができる。
【0026】
図4Aは、制御可能な圧力で前記浸水するカラム室23へ水を押し入れ、水圧でカラムプラットフォーム22を上昇することによって自動又は手動で制御される、陸上の制御室又は浮揚する制御室から制御することができる圧力送水管を、入口弁25に接続することによって、且つ、制御可能な空気圧又は水圧を運搬する小口径の高圧管を接続することによって、弁26を空気圧又は水圧で作動しカラム室23から水を放出してカラムプラットフォーム22を下降することによって、或いは、嵐の際にはカラムプラットフォーム22をバッファ27上で係止し、その状態を図6Aにおける弁02及び002及び2本の空気圧ラインを使用して錘のついた浮揚部2を浸水させることによって、気密カラム22の垂直な位置決めが制御されることも可能であることを示す。
【0027】
図4Aにおいて、前記浮揚部2は、必要水頭を達成するのに必要な水圧でピストン12を上昇させ、更に、室23内の予め設定された入口制限弁25を介して水圧で前記水没した気密カラム22及び以下の全コンポーネント1、3、4、5、6、7、8、9、10、101、11、12、13、14、15、16、17、18、24を上昇させる排水能力を有してなければならない。前記浮揚部2は、当該ポンプ9及び非常に高波の際にはカラム22の完全に伸長したコンポーネントによって水面下に保持されることによって図4Aにおける浮揚部2が水没する必要があるため、上記の上昇力を達成するのに必要な排水量よりも多少大きな排水量でなくてはならない。
【0028】
図2A、3A、4A、5A、6Aにおいて、前記水没した気密環状部21は前記水没したカラムプラットフォームの水平方向緩衝装置として動作し、前記環状部21自体が前記カラムを略直立に立て直す前に、前記水没したカラム22及び23を様々な角度に傾けることによって、波や船舶からのポンプの浮揚部2及び錘3に対する側方の衝撃を吸収する。当該ポンプ9及びそのコンポーネントへの垂直方向の減衰、垂直方向の衝撃負荷の吸収は、波によって差動される浮揚部を介して水圧弁を通して水などの液体をポンプで送水する場合に自然的に発生する。
【0029】
図1A、2A、3A、5A、6Aにおける浮揚部2は、必要水頭を達成するのに必要な水圧でポンプのピストン12を上昇させ、更に以下のコンポーネント1、3、4、5、11、12を上昇する排水能力を有していなければならない。前記浮揚部2は、非常に高波の際、当該ポンプ9の完全に伸長したコンポーネントによって水面下に保持されることによって図1A、2A、3A、5A、6Aにおける浮揚部2が水没する必要があるため、上記を達成する排水量よりも多少大きな排水量でなくてはならない。
【0030】
ある状況において、必要な場合、嵐の際には陸上の制御室から手動又は自動で制御可能な、図6Aに示すような浸水弁02、排水弁002及び2本の空気圧ライン34が取り付けられれば、図1A、2A、3A、5A、6Aにおける浮揚部2を水で充満して水没させることで、閉じた位置で嵐を切り抜けることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直に自動的に位置決めされ且つ水位又は潮位に適合するように水圧で位置決めされる、完全に水没した垂直の浸水した室カラム内に組み込まれた完全に水没した気密カラムピストンプラットフォームを備え、重力及び波エネルギーによって作動する往復式・複動式ピストンを利用する自給式重力波水ポンプであって、
前記完全に水没した垂直の浸水した室カラムが、前記浸水した室カラムの上端部に取り付けられた完全に水没した頑丈な気密支持環状部、及び、
前記浸水した室カラムの下端部に取り付けられ下方へ伸長して水底に取り付けられた鎖、ケーブル、ロープ、又はその他の繋ぎ部材の形態の繋ぎ部、又は、
下方へ伸長して水底の錘に取り付けられた鎖、ケーブル、ロープ、又はその他の繋ぎ部材の形態の繋ぎ部によって、水底から垂直に固定したステーションで支持される、自給式重力波水ポンプ。
【請求項2】
前記完全に水没した頑丈な気密支持環状部は、前記完全に水没して浸水した室カラムに付着して、前記繋ぎ部によって垂直に固定されたステーションで垂直に支持し、
前記水没した頑丈な気密支持環状部は、自身の重力による下方ストロークの際のそのポンプのピストン、及び水ポンプと組み込まれたカラムプラットフォームと繋ぎ部材の水要素よりも重い全ての他の関連要素によって課される下向きの力に抗して打ち勝つのに十分な排水量である請求項1に記載の自給式重力波水ポンプ。
【請求項3】
前記組み込まれた完全に水没して浸水した室カラムは、前記気密カラムピストンプラットフォームに対して前記浸水した室カラムを封止する少なくとも一つのスクレーパ水封を有し、
前記浸水した室カラムは、前記室内に少なくとも2つの案内軸受を有し、
前記浸水した室カラムは、少なくとも一つの自動制御された又は制御可能な水入口減圧調整可能安全弁、及び少なくとも一つの自動制御された又は制御可能な水出口圧力調整可能安全弁にその室を適合させ、
これらの弁は、前記浸水した室の圧力及び減圧、及び前記浸水した室内に含まれる前記気密カラムピストンプラットフォームに対する流体固着現象を制御し、これによって前記気密カラムピストンプラットフォームの制御された垂直な位置決め及び係止を可能にし、
前記制御可能な弁は、手動又は自動制御を可能にし、且つ圧力管を介して前記気密ピストンプラットフォームを上下動し、嵐の際には前記気密ピストンプラットフォームを下降して係止することができ、水圧又は空気圧弁が、浮揚している又は陸上にある制御室からの動作を制御する請求項1又は2に記載の自給式重力波水ポンプ。
【請求項4】
前記複動式ポンプが、少なくとも2つの入口弁及び少なくとも2つの出口弁を備えるマニホールドを有するシリンダ内にある複動式ピストンに接続された垂直に往復動する部材に接続された錘の付いた水面浮揚部を有する請求項1に記載の自給式重力波水ポンプ。
【請求項5】
前記ポンプの玉形弁が、非常に狭い弁座上に向かって閉じ、屑カッター及び海藻カッターとして働く請求項4に記載の自給式重力波水ポンプ。
【請求項6】
コンポーネントが、金属、又は複合材料、又は再生利用可能な材料からなる請求項1〜5の何れか一項に記載の自給式重力波水ポンプ。

【図1A】
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【図2A】
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【図3A】
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【図4A】
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【図5A】
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【図6A】
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【図7A】
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【公表番号】特表2010−516943(P2010−516943A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546804(P2009−546804)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004366
【国際公開番号】WO2008/090302
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(509209144)ダートマス・ウェーブ・エナジー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】