説明

水素貯蔵材料およびその製造方法

【課題】生産性の良い水素貯蔵材料を提供する。
【解決手段】一般式RSiO1.5(Rはメチル基またはフェニル基を表す。)で表される3官能型の基本単位と、SiOで表される4官能型の基本単位と、を主体とする構造からなる、表面に微小なポーラス構造を有する水素貯蔵材料である。
表面に微小なポーラス構造が形成されており、このポーラス構造は、マクロ孔と、該マクロ孔内に形成されるメソ孔と、少なくとも該メソ孔の表面に形成され、水素分子を吸着するミクロ孔と、を有している。ミクロ孔は、2つのSi原子の間にシロキサン結合(−O−Si−O−)が挿入され、テトラシクロシロキサン構造を有しており、該テトラシクロシロキサン構造中に水素分子が取り込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に水素自動車用燃料タンク、ケミカルヒートポンプ等のエネルギーの貯蔵・輸送等に使用される水素貯蔵材料、およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水素貯蔵方法としては、既存の技術である高圧水素ボンベや液化水素ボンベ、水素吸蔵合金、炭素系材料、有機系材料等を現状では水素貯蔵媒体として用いている。水素貯蔵合金では、ランタンとニッケルの合金であるLaNiなどが精力的に研究されている(下記非特許文献1参照)。また、炭素系材料ではナノ構造グラファイトなどの研究が進められている(下記非特許文献2参照)。水素の貯蔵・輸送技術の利用の最も好適な例としては、燃料電池自動車における水素燃料タンクへの適用があげられる。燃料電池自動車のような移動媒体においては、電池に安定かつ安全に水素を供給することが要求されているが、高圧ボンベについては、爆発等の危険性があり、水素吸蔵合金については、合金の単位質量あたりの水素吸蔵量が少ないなど、実用化に向けて改善しなければならない点がある。
【0003】
【非特許文献1】大角泰章:「水素エネルギー利用技術」第26頁、アグネ技術センター発行(2002年)。
【非特許文献2】Zuttel,A.ら:MRS BULLETIN,27巻9号(2002年)第705頁。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現状では商用実績のある水素貯蔵合金を使用する場合でも、以下のような問題点がある。
1)高価である。
2)合金であるため重量が大きく、単位当たりの吸蔵量が小さい。
3)吸蔵−放出の繰り返しによる合金の微粉化や構造変化などの劣化を生じる。
4)希少金属を含む場合には将来にわたる資源確保が必要である。
【0005】
また炭素系材料、有機系材料等は商用実績がなく研究開発段階であるが、炭素系材料においては、液体窒素による冷却が必要であり、容器も耐圧性の高いものが必要である。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、生産性の良い水素貯蔵材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、一般式RSiO1.5(Rはメチル基またはフェニル基を表す。)で表される3官能型の基本単位と、SiOで表される4官能型の基本単位と、を主体とする構造からなる、表面に微小なポーラス構造を有する水素貯蔵材料が提供される。
【0008】
上記水素貯蔵材料により、3次元構造が密である堅い皮膜や成型品を形成することができる。但し本発明の上記液体状態とは、ペースト状、ゲル状など高粘度の物質状態も含むものであり、好ましくは粘度を100cps〜10000cps程度に調製したペースト状のものである。
【0009】
前記ポーラス構造は、マクロ孔と、該マクロ孔内に形成されるメソ孔と、少なくとも該メソ孔の表面に形成され、水素分子を吸着するミクロ孔と、を有していることが好ましい。
【0010】
前記ミクロ孔は、化学式(2)における左側と右側の2つのSi原子の間にシロキサン結合(−O−Si−O−)が挿入され、化学式(3)に示されるテトラシクロシロキサン構造を有しており、該テトラシクロシロキサン構造中に水素分子が取り込まれることを特徴とする。
【0011】
【化1】

【0012】
【化2】

但し、化学式(1)及び(2)において、Rはメチル基またはフェニル基を表す。
【0013】
このテトラシクロシロキサン構造の径は約0.4nmであり、これが本発明の水素吸蔵材料におけるミクロ孔に相当し、分子径約0.28nmの水素分子が主にこの孔に吸着されると考えられる。また本発明での水素の吸蔵は、主に水素分子の吸着によるものであるため、水素原子が化学結合を形成する方法と比較して、水素の吸蔵・放出を容易に行うことができる。
【0014】
前記水素貯蔵材料は、前記一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることが好ましい。
【0015】
また、前記金属または金属酸化物系の微粒子を含有させる割合は、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1〜10%であることが好ましい。前記シリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることにより、含有させない場合と比較して、水素貯蔵能力を向上させることができる。0.5%以下では含有する効果がほとんど無く、20%以上では本微粒子の主剤への分散が困難で、均一な混合物にならないためである。
【0016】
前記金属または金属酸化物系の微粒子が、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなることが好ましい。
【0017】
上記に挙げた金属または金属酸化物系の微粒子は、前記のシリコーンレジンを主剤とする前駆体に混合させた場合、微粒子同士で凝集せずに、均一に分散して混同させることが可能なものである。
【0018】
前記金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれることが好ましい。超微粒子の平均粒径は約1nm〜約50nmのもの、それ以外の微粒子としては平均粒径が約50nm〜約1mm程度のものが一般に市販されており本発明に利用できる。前記水素貯蔵材料は、少なくとも1回は、前記水素貯蔵材料が硬化する温度以下で真空加熱処理をしてなることを特徴とするものである。真空加熱処理は、230℃以下で、シリコーンレジンが液体状態になる温度であれば良いが、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度が用いられる。230℃以上では、液化したシリコーンレジンが熱硬化を開始する場合がある。60℃以下ではシリコーンレジンが液体状態にならない場合がある。真空排気は減圧であれば真空度が数1000Pa程度の低真空度でも構わないが、好ましくは真空度が1Pa〜100Pa程度の減圧下で行う。前記真空加熱処理により、原料の脱泡処理が十分に進み、水素貯蔵材料にした時に材料の表面の微小なポーラス構造の密度が増加すると考えられている。これにより真空加熱処理のない場合と比較して水素貯蔵能力を向上させることができる。
【0019】
前記水素貯蔵材料は、0.05mm〜5mm程度、より好ましくは0.1mm〜2mm程度の粒径を有する粉体材料であることが好ましい。前記熱硬化させる工程の後に機械的な粉砕処理をしてなることを特徴とするものであり、熱硬化させる工程の後の材料は、乳鉢あるいはボールミルなどの機械的な粉砕処理をすることにより単位質量当たりの表面積が増大し、機械的な粉砕処理をしない場合と比較して水素貯蔵能力を向上させることができる。また粉砕処理をした材料は、使用方法に応じて粒度を分級して用いることが好ましい。好ましくは0.05mm〜5mm程度、より好ましくは0.1mm〜2mm程度の粒径が用いられる。一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることを特徴とする。
【0020】
本発明の他の観点によれば、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を準備する工程と、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程と、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程と、を有することを特徴とする水素貯蔵材料の製造方法が提供される。
【0021】
前記一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることを特徴とする。前記金属または金属酸化物系の微粒子は、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなることが好ましい。
【0022】
前記金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれることが好ましい。少なくとも1回は、前記シリコーンレジンを主剤とする前駆体が硬化する温度以下で真空加熱処理を行う工程を含むことが好ましい。前記熱硬化させる工程の後に、機械的な粉砕処理を行う工程を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、本発明によれば、表面に微小なポーラス構造を有し、300℃以上の耐熱性を持ち、かつ、耐水性に優れた水素吸蔵材料を提供することができる。
【0024】
これにより、常温、常圧から大きく外れない条件で、効率良く水素貯蔵が可能でかつ安全に取り扱うことが可能な水素貯蔵材料を提供することができる。そのため、燃料電池自動車の電源である燃料電池への水素燃料タンクへの適用が高められることになり、その工業的な有益性は極めて大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態による水素貯蔵材料の製造方法および水素貯蔵特性の測定方法について、図面を参照しながら説明を行う。前記水素貯蔵材料とは「水素を貯蔵しやすいように、材料と構造を工夫した材料」である。
【0026】
本発明に係る水素貯蔵材料は、(3)で表される化学式で例示されるように、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程と、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程により形成される。
【0027】
【化3】

【0028】
ここで、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンは、一般には塗料用の展色材等に用いられシリコーンワニスと呼ばれる物質を100℃前後の温度で長時間、攪拌・脱気することにより得られる物質であり、水や酸素の透過をさえぎる物質である。これは通常室温で固体の物質であるため、230℃以下の温度に加熱して液体状態に調整した後、200℃〜500℃の温度で熱硬化させると、一般式RSiO1.5(Rはメチル基またはフェニル基で、上記一般式のx=1、y=1.5に相当)で表される3官能型と呼ばれる基本単位やSiO(上記一般式のx=0、y=2に相当)で表される4官能型と呼ばれる基本単位を主体とした、3次元構造が密である堅い皮膜や成型品を形成することができる。尚、一般式RSiO1.5は、例えば、化学式(4)により例示される。
【0029】
【化4】

(但し、III、IVの比率は、上記一般式のxの値と、熱硬化させる工程の温度と時間が反映され、xが小さいほど、また熱硬化させる工程の温度が高く時間が長いほど、IV、IIIの順で比率が小さくなる。)
【0030】
但し、上記液体状態とは、ペースト状、ゲル状など高粘度の物質状態も含むものであり、好ましくは粘度を100cps〜10000cps程度に調製したペースト状のものである。
【0031】
上記一般式の一例を構造式で表すと、上記化学式(3)(Rはメチル基またはフェニル基、IIは2官能型(RSiO)の基本構造、IIIは3官能型(RSiO1.5)の基本構造、IVは4官能型(SiO)の基本構造)のようになる。ここでII、III、IVの順序および比率などは、それぞれ適切に場合に決めることができる。尚、化学式(3)における、II、III、IVの比率は、上記一般式のxの値が反映され、xが小さいほど、IV、III、IIの順で比率が小さくなる。II、III、IVの順序は、特に一般的な規則は無い。
【0032】
本発明者らは、上記の熱硬化した後の皮膜や成型品が、表面に微小なポーラス構造を有し、300℃以上の耐熱性を持ちかつ耐水性に優れた水素吸蔵材料として得られることを知見し本発明に到達した。
【0033】
表面の微小なポーラス構造11は、一例を挙げれば、図2に示すようにグラファイト炭素系材料では>50nmのマクロ孔15の中にさらに2〜50nmのメソ孔17が存在し、それらの表面には<2nmのミクロ孔21が存在し、このミクロ孔中に水素分子が吸着すると考えられる。
【0034】
但し、上記ミクロ孔はグラファイト炭素系材料ではアモルファスやカーボンナノチューブなどそれぞれの材料により構造が異なるが、本発明の水素吸蔵材料におけるミクロ孔は上記化学式(3)に示すようなものが考えられる。一般のポリシロキサン構造は上記化学式(2)のような構造であるが、本発明の水素吸蔵材料には、化学式(2)に示すように、左側と右側の2つのSi原子の間にシロキサン結合(−O−Si−O−)が挿入し、化学式(3)に示すようなテトラシクロシロキサン構造が多く含まれる構造になっている。このテトラシクロシロキサン構造の径は約0.4nmであり、これが本発明の水素吸蔵材料におけるミクロ孔に相当し、分子径約0.28nmの水素分子が主にこの孔に吸着されると考えられる。また本発明での水素の吸蔵は、主に水素分子の吸着によるものであるため、水素原子が化学結合を形成する方法と比較して、水素の吸蔵・放出が容易に行うことができる。
【0035】
上記一般式のうち、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数である。また好ましくは、m+n=1でかつ0.2≦n≦0.4の範囲である数である。nが0.1以下、あるいは0.6以上の場合は、シリコーンレジンの耐熱性が劣化し表面の微小なポーラス構造が減少するため、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程において十分な特性のある材料を得ることができなくなる場合がある。またx、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数である。xが0.2以下の場合、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程で、固体のシリコーンレジンを次の熱硬化工程に必要な液体状態に調製できない場合がある。またxが1.5以上の場合、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程において、熱硬化が不十分になり機械的強度が低下し、十分な特性のある材料を得ることができなくなる場合がある。またzはz≧25の整数である。zが25未満の場合、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程において、熱硬化が不十分になり機械的強度が低下し、十分な特性のある材料を得ることができなくなる場合がある。
【0036】
また230℃以下の温度で液体状態に調整する工程の温度は、230℃以下で、通常室温では固体のシリコーンレジンが液体状態になる温度であれば良いが、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度が用いられる。230℃以上では、液化したシリコーンレジンがさらに熱硬化を開始する場合がある。60℃以下ではシリコーンレジンが液体状態にならない場合がある。200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程の温度は、200℃〜500℃の範囲で硬化する温度であればよいが、好ましくは300℃〜450℃の温度が用いられる。200℃以下では硬化が十分に進まない場合があり、500℃以上では得られた材料が熱分解し、単体の炭素を遊離する場合がある。
【0037】
また、上記水素貯蔵材料は、上記一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることもできる。
【0038】
このシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることにより、含有させない場合と比較して、水素貯蔵能力を向上させることができる。含有させる割合は好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1〜10%が用いられる。0.5%以下では含有する効果がほとんど無く、20%以上では本微粒子の主剤への分散が困難で、均一な混合物にならないためである。
【0039】
上記水素貯蔵材料は、上記金属または金属酸化物系の微粒子が、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなるようにすると良い。この場合において、金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれる。超微粒子の平均粒径は、約1nm〜約50nmのもの、それ以外の微粒子としては平均粒径が約50nm〜約1mm程度のものが一般に市販されており入手が可能であり利用できる。
【0040】
水素貯蔵材料は、少なくとも1回は、水素貯蔵材料が硬化する温度以下で真空加熱処理をすることを特徴とするものである。真空加熱処理は、230℃以下で、シリコーンレジンが液体状態になる温度であれば良いが、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度が用いられる。230℃以上では、液化したシリコーンレジンが熱硬化を開始する場合がある。60℃以下ではシリコーンレジンが液体状態にならない場合がある。真空排気は減圧であれば真空度が数1000Pa程度の低真空度でも構わないが、好ましくは真空度が1Pa〜100Pa程度の減圧下で行う。上記真空加熱処理により、原料の脱泡処理が十分に進み、水素貯蔵材料にした時に材料の表面の微小なポーラス構造の密度が増加すると考えられている。これにより真空加熱処理のない場合と比較して水素貯蔵能力を向上させることができる。
【0041】
上記水素貯蔵材料は、上記熱硬化させる工程の後に機械的な粉砕処理を行っても良い。熱硬化させる工程の後の材料は、乳鉢あるいはボールミルなどを用いて機械的な粉砕処理をすることにより、単位質量当たりの表面積が増大し、機械的な粉砕処理をしない場合と比較して水素貯蔵能力をさらに向上させることができる。
【0042】
また、粉砕処理をした材料は、使用方法に応じて粒度を分級して用いることが好ましい。好ましくは0.05mm〜5mm程度、より好ましくは0.1mm〜2mm程度の粒径が用いられる。
【0043】
次に、本実施の形態による水素貯蔵材料の製造方法について説明する。本実施の形態による製造方法は、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程と、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程と、を有することを特徴とする。ここで、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させる工程を追加しても良い。この際、金属または金属酸化物系の微粒子が、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなる。ここに列挙した金属または金属酸化物系の微粒子は、上記のシリコーンレジンを主剤とする前駆体に混合させた場合、微粒子同士で凝集せずに、均一に分散して混同させることが可能なものの例である。金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれる。
【0044】
以下に、本発明の実施例について、より具体的に説明する。
図1は、本発明の形態による、水素貯蔵特性評価用容器の一例の概略構成を示す図である。図1に示す水素貯蔵特性評価用容器において、耐圧容器1には、秤量された水素貯蔵材料を充填した後、本水素貯蔵特性評価用容器を秤量する。また耐圧容器1は図示していないが、冷却装置などにより必要に応じて一定温度に冷却するようにしても良い。耐圧容器1にはバルブ2を通じて、図示していないが水素ボンベを接続し、バルブ2を開けて白抜き矢印の向きより水素ガスが所定の圧力まで充填される。圧力は圧力計3によって測定され、所定の圧力において所定の時間保持した後、バルブ2を閉じる。次に水素ボンベをとりはずした後、本水素貯蔵特性評価用容器を秤量し、水素通気前の重量との差から水素貯蔵量を求め、水素貯蔵能力を算出する。
【0045】
本実施例では、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジン、もしくはこれに金属または金属酸化物系の微粒子を含有させたものを前駆体として用いる。
【0046】
上記前駆体は、通常上記一般式においてm、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6程度、x、yはx+2y=4でかつ1≦x≦2程度、zは3000≧z≧20程度で表されるシリコーンレジンもしくはこれをトルエンやキシレン等の有機溶媒に溶解した溶液、もしくはこれに金属または金属酸化物系の微粒子を加えたものを原料として、230℃以下で、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度で数時間〜数10時間加熱し、溶媒を蒸発させながら縮重合反応させ、もしくはその間に少なくとも1回は真空加熱処理を、230℃以下で、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度で、真空度は数1000Pa程度の低真空度でも構わないが、好ましくは真空度が100Pa〜1Pa程度の減圧下で行うことによって得られる。トルエンやキシレン等の有機溶媒に溶解した溶液を用いる場合、上記前駆体にはシリコーンレジンの主剤以外に約10%以下の有機溶媒が残存する場合があるが、得られる水素貯蔵材料の特性を劣化させるものではない。
【0047】
次に上記の前駆体を、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程では、230℃以下で、通常室温では固体のシリコーンレジンが液体状態になる温度であれば良いが、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは60〜160℃の温度に保ち、好ましくは粘度を100cps〜10000cps程度のペースト状に調製する。
【0048】
次に上記の粘度調製した前駆体を任意の型にディスペンサー、またはスプレー、またはスクリーン印刷等の公知の方法により注型し、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる。
【0049】
200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程の温度は、200℃〜500℃の範囲で硬化する温度であればよいが、好ましくは300℃〜450℃の温度が用いられる。上記の前駆体に金属または金属酸化物系の微粒子を加えない場合は300℃前後、金属または金属酸化物系の微粒子を加えた場合は400℃前後が一般に用いられる。
【0050】
前記熱硬化させる工程により水素貯蔵材料が得られる。その後、使用方法によるが前記熱硬化させる工程の後に、機械的な粉砕処理により粒状にして用いられる。乳鉢あるいはボールミルなどの機械的な粉砕処理した材料は、使用方法に応じて粒度を分級して用いる。好ましくは0.05mm〜5mm程度、より好ましくは0.1mm〜2mm程度の粒径が用いられる。最終的に得られた粒状の材料を、所定のボンベに充填し所望の装置に組み込んで使用することができる。
【0051】
以下に、好ましい実施例を挙げて、本発明をさらに詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置換や設計変更、工程順の変更がなされたものをも包含する。
【0052】
(実施例1)
(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.3、x、yはx+2y=4でかつxが約1.3、zは約20〜80程度の整数で表されるシリコーンレジン120gを、トルエン80gに溶解した溶液を、120℃に加熱しながらトルエンを蒸発させ、約10時間縮重合反応させる。次いで、この反応生成物を真空チャンバー中のホットプレート上に移し、ホットプレートを加熱しながら真空排気を行う。真空チャンバーの真空度が1Pa程度、ホットプレートの温度140℃で60分間、脱泡処理を行う。これにより(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.3、x、yはx+2y=4でかつxが約0.7、zはz≧25の整数で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を得る。次いで、ホットプレートを冷却しながら雰囲気を大気に戻した後、100℃に再度加熱し、粘度数100cpsのペースト状の前駆体にした。このペースト状の前駆体を厚さ5mmのテフロンシート上に、べた印刷塗布し、焼成炉に入れて大気中一度220℃で1時間加熱した後、300℃に昇温しさらに1時間焼成し厚さ約2mmのひび割れの無いシート状の膜を作成した。次いで、得られた膜を乳鉢で機械的に粉砕処理し、得られた粒状の材料を、ふるいにより粒度を約0.1mm〜1mmに分級した。次いで、最終的に得られた粒状の材料を40g秤量し、耐圧容器1に充填して水素貯蔵特性を評価した。測定は前記の図1(本発明の形態による、水素貯蔵特性評価用容器の一例の概略構成を示す図)の説明のようにして行った。ここで耐圧容器1は、冷却装置により−20℃に冷却した。耐圧容器1にはバルブ2を開けて白抜き矢印の向きより水素ガスを0.8MPaの圧力まで充填した。圧力は圧力計3によって測定され、0.8MPaの圧力において30分間保持した後、バルブ2を閉じた。次に水素ボンベをとりはずした後、本水素貯蔵特性評価用容器を秤量し、水素通気前の重量との差から水素貯蔵量を求め、水素貯蔵能力を算出した。測定結果を表1に示す。
【0053】
(実施例2)
(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.5、x、yはx+2y=4でかつxが約1.9、zは約1000〜2000程度の整数で表されるシリコーンレジン100gを、キシレン100gに溶解した溶液を、100℃に加熱しながらキシレンを蒸発させ、約10時間縮重合反応させる。次いで、この反応生成物を真空チャンバー中のホットプレート上に移し、ホットプレートを加熱しながら真空排気を行う。真空チャンバーの真空度が1Pa程度、ホットプレートの温度120℃で60分間、脱泡処理を行う。これにより(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.5、x、yはx+2y=4でかつxが約1.0、zはz≧1000の整数で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を得る。次いで、ホットプレートを冷却しながら雰囲気を大気に戻した後、120℃に再度加熱し、粘度数100cpsのペースト状の前駆体にした。このペースト状の前駆体を厚さ5mmのテフロンシート上にべた印刷塗布し、焼成炉に入れて大気中一度220℃で1時間加熱した後、350℃に昇温しさらに1時間焼成し厚さ約2mmのひび割れの無いシート状の膜を作成した。次いで、得られた膜を乳鉢で機械的に粉砕処理し、得られた粒状の材料を、ふるいにより粒度を約0.1mm〜1mmに分級した。次いで、最終的に得られた粒状の材料を30g秤量し、耐圧容器1に充填して実施例1と同様にして水素貯蔵特性を評価した。測定結果を表1に示す。
【0054】
(実施例3)
(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.3、x、yはx+2y=4でかつxが約1.3、zは約20〜80程度の整数で表されるシリコーンレジン120gを、トルエン80gに溶解し、この溶液に平均粒径約12nmの超微粒子状シリカ(SiO)(商品名:アエロジル デグッサ社商品)4gを加え、この溶液を120℃に加熱しながらトルエンを蒸発させ、約10時間縮重合反応させる。次いで、この反応生成物を真空チャンバー中のホットプレート上に移し、ホットプレートを加熱しながら真空排気を行う。真空チャンバーの真空度が1Pa程度、ホットプレートの温度140℃で60分間、脱泡処理を行う。これにより(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.3、x、yはx+2y=4でかつxが約0.7、zはz≧25の整数で表されるシリコーンレジンを主剤とし超微粒子状シリカを含有させた前駆体を得る。次いで、ホットプレートを冷却しながら雰囲気を大気に戻した後、100℃に再度加熱し、粘度数100cpsのペースト状の前駆体にした。このペースト状の前駆体を厚さ5mmのテフロンシート上に、べた印刷塗布し、焼成炉に入れて大気中一度220℃で1時間加熱した後、400℃に昇温しさらに1時間焼成し厚さ約2mmのひび割れの無いシート状の膜を作成した。次いで、得られた膜を乳鉢で機械的に粉砕処理し、得られた粒状の材料を、ふるいにより粒度を約0.1mm〜1mmに分級した。次いで、最終的に得られた粒状の材料を40g秤量し、耐圧容器1に充填して実施例1と同様にして水素貯蔵特性を評価した。測定結果を表1に示す。
【0055】
(実施例4)
(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基)で、m、nはm+n=1でかつnが約0.3、x、yはx+2y=4でかつxが約1.3、zは約20〜80程度の整数で表されるシリコーンレジン120gを、トルエン80gに溶解し、この溶液に平均粒径約20μmのシリカ微粒子20gを加えた以外は実施例3と同様にして本発明の水素貯蔵材料を作成し、水素貯蔵特性を評価した。測定結果を表1に示す。
【0056】
次に、規格例について説明する。
(比較例)
市販の粒状活性炭を40g秤量し、耐圧容器1に充填して実施例1と同様にして水素貯蔵特性を評価した。測定結果を表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
以上の例より、市販の活性炭と比較して、本発明の水素貯蔵材料では格段に大きな水素貯蔵能力を示した。さらにシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属酸化物系の微粒子を含有させた場合(実施例3、4)は、含有させない場合(実施例1、2)と比較して水素貯蔵能力が向上した。
【0059】
本発明では、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程と、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程により形成することで、表面に微小なポーラス構造を有し、300℃以上の耐熱性を持ちかつ耐水性に優れた水素吸蔵材料を提供することができる。
【0060】
これにより常温、常圧から大きく外れない条件で、効率良く水素貯蔵が可能でかつ安全に取り扱うことが可能な水素貯蔵材料を提供することができる。そのため、燃料電池自動車の電源である燃料電池への水素燃料タンクへの適用が高められることになり、その工業的な有益性は極めて大きい。
【0061】
また、常温、常圧から大きく外れない条件で、効率良く水素貯蔵が可能でかつ安全に取り扱うことが可能な水素貯蔵材料を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、水素貯蔵材料として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に使用できる、水素貯蔵特性評価用容器の一例の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態による水素貯蔵材料の表面におけるミクロ孔に対応する構造を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1‥耐圧容器、2‥バルブ、3‥圧力計。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式RSiO1.5(Rはメチル基またはフェニル基を表す。)で表される3官能型の基本単位と、SiOで表される4官能型の基本単位と、を主体とする構造からなる、表面に微小なポーラス構造を有する水素貯蔵材料。
【請求項2】
前記ポーラス構造は、マクロ孔と、該マクロ孔内に形成されるメソ孔と、少なくとも該メソ孔の表面に形成され、水素分子を吸着するミクロ孔と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵材料。
【請求項3】
前記ミクロ孔は、化学式(1)における左側と右側の2つのSi原子の間にシロキサン結合(−O−Si−O−)が挿入され、化学式(2)に示されるテトラシクロシロキサン構造を有しており、該テトラシクロシロキサン構造中に水素分子が取り込まれることを特徴とする請求項2に記載の水素貯蔵材料。
【化1】

【化2】

【請求項4】
前記水素貯蔵材料は、一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の水素貯蔵材料。
【請求項5】
前記金属または金属酸化物系の微粒子を含有させる割合は、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1〜10%であることを特徴とする請求項4に記載の水素貯蔵材料。
【請求項6】
前記金属または金属酸化物系の微粒子が、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなることを特徴とする請求項5に記載の水素貯蔵材料。
【請求項7】
前記金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれることを特徴とする請求項6に記載の水素貯蔵材料。
【請求項8】
前記水素貯蔵材料は、0.05mm〜5mm程度、より好ましくは0.1mm〜2mm程度の粒径を有する粉体材料であることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の水素貯蔵材料。
【請求項9】
一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体を準備する工程と、230℃以下の温度で液体状態に調整する工程と、200℃〜500℃の温度で熱硬化させる工程と、を有することを特徴とする水素貯蔵材料の製造方法。
【請求項10】
前記一般式(Si(MePh(ただし、Meはメチル基、Phはフェニル基を表し、m、nはm+n=1でかつ0.1≦n≦0.6の範囲である数、x、yはx+2y=4でかつ0.2≦x≦1.5の範囲である数、zはz≧25の整数)で表されるシリコーンレジンを主剤とする前駆体に、金属または金属酸化物系の微粒子を含有させることを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
【請求項11】
前記金属または金属酸化物系の微粒子は、Al、Ti、Si、Ag、アルミナ、チタン酸化物およびSiOのいずれか1つ以上の微粒子からなることを特徴とする請求項9又は10に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
【請求項12】
前記金属または金属酸化物系の微粒子には、平均粒径約1nm〜約50nmの超微粒子が含まれることを特徴とする請求項11に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
【請求項13】
少なくとも1回は、前記シリコーンレジンを主剤とする前駆体が硬化する温度以下で真空加熱処理を行う工程を含むことを特徴とする請求項9から12までのいずれか1項に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
【請求項14】
前記熱硬化させる工程の後に、機械的な粉砕処理を行う工程を有することを特徴とする請求項9から13までのいずれか1項に記載の水素貯蔵材料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−91208(P2009−91208A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264649(P2007−264649)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(500357552)株式会社エス・エフ・シー (20)
【Fターム(参考)】