説明

水質改善機能付浮桟橋

【課題】船舶の航行や漁業に影響を与えることなく、周辺水域の水質改善(プランクトンの異常発生による赤潮の抑制など)を期待することができ、また、貝や藻を簡単に水中に設置し、簡単に水中から回収することができ、さらに、貝や藻が水中に脱落するのを防ぐことができる水質改善機能付浮桟橋を提供することを課題とする。
【解決手段】水上に浮かべた浮体構造物10によって構成される浮桟橋1であって、浮体構造物10の内部には、上面11及び下面に開口した籠収容部16が形成され、貝や藻が収容される網籠が籠収容部16内に着脱自在に取り付けられることで、網籠20が浸水状態となるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水上に浮かべた浮体構造物によって構成された浮桟橋であって、周辺水域の水質が低下するのを防ぐことができる水質改善機能付浮桟橋に関する。
【背景技術】
【0002】
港湾や湖沼などの閉鎖性水域では、この水域に流入した生活排水や工場排水に含まれる窒素やリンによって、水が富栄養化され易くなっている。富栄養化された水域では、植物プランクトンや微細藻類が増殖して、水面表層に赤潮やアオコが発生し、水中の溶存酸素濃度が低下するため、水質が著しく低下することがある。
【0003】
そこで、水質の低下を防ぐための構造体としては、図8に示すように、柔軟な管状体101の下端部に錘102を取り付けるとともに、管状体101の上端部に浮き部材103を取り付けた水質改善用構造体100がある。この水質改善用構造体100は、錘102が水底に定置し、浮き部材103が水面に浮いた状態で水中に設置される。そして、管状体101の表面に付着させた藻に集まった魚が植物プランクトンや微細藻類を食べることで、水中の溶存酸素濃度が低下するのを防ぐことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2007−330198号公報(段落0035、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、閉鎖性水域のように狭い水域に従来の水質改善用構造体100を設置した場合には、船舶の航行や漁業の障害になる。
また、従来の水質改善用構造体100を水中に設置したり、水中から回収したりする場合には、船舶を利用して水上から作業を行う必要があり、水質改善用構造体100の設置作業や回収作業が煩雑になる。
また、従来の水質改善用構造体100の管状体101の表面に、二枚貝などの貝を付着させた場合には、管状体101から水中に脱落した貝が周辺水域に生息する他の生物に影響を与えるとともに、脱落した貝の死骸によって水質が低下することもある。
【0006】
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、船舶の航行や漁業に影響を与えることなく、周辺水域の水質が低下するのを防ぐことができ、また、貝や藻を簡単に水中に設置し、簡単に水中から回収することができ、さらに、貝や藻が水中に脱落するのを防ぐことができる水質改善機能付浮桟橋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、水上に浮かべた浮体構造物によって構成される浮桟橋であって、前記浮体構造物の内部には、上面及び下面に開口した籠収容部が形成され、貝や藻が収容される網籠が前記籠収容部内に着脱自在に取り付けられることで、前記網籠が浸水状態となるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
この構成では、網籠内に収容された二枚貝などの貝や、網籠内に収容された藻に集まった魚が水中の植物プランクトンや微細藻類を食べることで、水中の溶存酸素濃度が低下するのを防ぐことができ、周辺水域の水質改善(プランクトンの異常発生による赤潮の抑制など)も期待することができる。
また、船舶が接舷するために港湾や湖沼に設置される浮桟橋の内部に、貝や藻が収容される網籠を取り付けることで、浮桟橋の周辺水域に構造物を設置する必要がないため、船舶の航行や漁業に影響を与えることなく、周辺水域の水質が低下するのを防ぐことができる。特に、港湾や湖沼などの閉鎖性水域に、本発明の浮桟橋を設置した場合には、閉鎖性水域のスペースを有効に利用して水質が低下するのを防ぐことができる。
また、籠収容部は浮体構造物の上面に開口しており、浮体構造物の上面から網籠を籠収容部内に着脱することができるため、貝や藻を簡単に水中に設置するとともに、簡単に水中から回収することができる。
また、貝や藻は網籠内に収容されているため、貝や藻が水中に脱落するのを防ぐことができる。また、網籠内の貝や藻を回収して、飼料や肥料として再利用することができる。
【0009】
前記した水質改善機能付浮桟橋において、前記浮体構造物には、外側面の喫水部分から前記籠収容部内に連通する喫水開口部が形成されているように構成することができる。
【0010】
この構成では、籠収容部が上下方向の他に側方にも開口しており、籠収容部内の水が循環され易くなっているため、水質改善の効果を高めることができる。
【0011】
前記した水質改善機能付浮桟橋において、前記籠収容部の内側面に突出した支持部材に、前記網籠に設けられた係合部材を上方から係合させることで、前記網籠が前記籠収容部内に着脱自在に取り付けられているように構成することができる。
【0012】
この構成では、網籠を上方から籠収容部内に降ろすことで、網籠を籠収容部内に簡単に取り付けることができる。また、網籠を籠収容部内から上方に引き上げることで、網籠を籠収容部内から簡単に回収することができる。
【0013】
前記した水質改善機能付浮桟橋において、前記網籠が上下方向に伸縮自在となるように構成してもよい。
【0014】
この構成では、網籠を搬送車両の荷台に積載して搬送するときに、網籠を上下方向に収縮させて小さくすることができるため、小型の搬送車両に積載可能な個数を増やすことができ、搬送効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の水質改善機能付浮桟橋では、網籠内に収容された貝や、網籠内に収容された藻に集まった魚などが水中の植物プランクトンを食べることで、水中の溶存酸素濃度が低下するのを防ぐことができ、周辺水域の水質改善(プランクトンの異常発生による赤潮の抑制など)も期待することができる。
また、浮桟橋の内部に網籠を取り付けることで、船舶の航行や漁業に影響を与えることなく、周辺水域の水質が低下するのを防ぐことができる。
また、浮体構造物の上面から網籠を籠収容部内に着脱することで、貝や藻を簡単に水中に設置するとともに、簡単に水中から回収することができる。
また、貝や藻は網籠内に収容されているため、貝や藻が水中に脱落するのを防ぐことができる。また、網籠内の貝や藻を回収して、飼料や肥料として再利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、閉鎖性水域である港湾内に本発明の水質改善機能付浮桟橋(以下、単に「浮桟橋」という)を設置した場合を例として説明する。
【0017】
[浮桟橋の全体構成]
浮桟橋1は、図1に示すように、水上に浮かべた浮体構造物10によって構成されており、この浮体構造物10に船舶が接舷するとともに、浮体構造物10と岸壁2との間に架設された連絡橋3を通じて、人や車両が浮体構造物10と岸壁2との間を往来することができる。なお、以下の説明において、浮体構造物10の岸壁2側を後方とし、浮体構造物10の岸壁2側と反対側を前方としている。
【0018】
(浮体構造物の構成)
浮体構造物10は、図2及び図3に示すように、平面視で長方形に形成されたコンクリート製の中空な箱状の部材であり、上面11、下面12、前面13、後面14、両側面15,15が形成され、前後方向を長手方向としている。この浮体構造物10を水上に浮かべたときには、高さ方向の略半分以上が水中に沈んだ喫水部分Wとなる(図1参照)。
【0019】
浮体構造物10の前部には、図3に示すように、上面11及び下面12に開口することで、浮体構造物10を上下方向に貫通している籠収容部16・・・が形成されている。この籠収容部16は、網籠20を収容する空間であり、図2に示すように、平面視で略正方形に形成されている。本実施形態では、前後左右に並設された四つの籠収容部16・・・が、浮体構造物10の前部において幅方向の中央部に形成されている。
【0020】
四つの籠収容部16・・・は、上部がコンクリート又は鉄骨の梁構造である収容枠体16aによって仕切られている。また、収容枠体16aの上面には、各籠収容部16・・・の上側開口部を閉塞する蓋部材16bが取り付けられている。本実施形態では、蓋部材16bの上面に車両が停車したり、蓋部材16bの上面で各種作業が行われたりすることを考慮して、めっき処理された鋼板によって蓋部材16bを形成することで、蓋部材16bの強度を高めている。
【0021】
また、図6(a)に示すように、籠収容部16の内周側面には、内周側面に沿って環状に形成された棒状の支持部材16cが、内周側面から僅かに間隔を離した位置に取り付けられている。
【0022】
浮体構造物10では、図4(a)に示すように、前面13の喫水部分Wから各籠収容部16・・・内に連通する喫水開口部17が形成されている(図3参照)。この喫水開口部17は、前面視で水平方向に幅広な長方形となっており、喫水開口部17を前方から見たときには、各籠収容部16・・・を望むことができる。
【0023】
また、図3に示すように、浮体構造物10の両側面15,15(図2参照)の喫水部分Wよりも上方となる位置には、複数の緩衝部材15a・・・が前後方向に一定の間隔を離して並設されている。この緩衝部材15aは、船舶が浮体構造物10の側面15に接触したときの衝撃を低減するための弾性部材である。
また、図2に示すように、浮体構造物10の上面11の両側縁部には、複数の係船曲柱11aが取り付けられている。
さらに、浮体構造物10の上面11の後部において、図1に示す連絡橋3の前端部が当接する位置には、連絡橋3の接触による損傷を防ぐために保護用鋼板11bが取り付けられている。
【0024】
(網籠の構成)
網籠20は、図4(b)に示すように、浮体構造物10の籠収容部16内に取り付けられる直方体の籠であり、図5(a)に示すように、内部に二枚貝Kが収容されている。この網籠20は、上部21と下部22に分割されており、上部21の下端開口部と下部22の上端開口部とが連通している。
網籠20は、図4(b)に示すように、籠収容部16内に収まる大きさに形成された鋼製の籠である。本実施形態の網籠20は、図7に示すように、小型トラックTの荷台T1に積載可能であるとともに、小型トラックTに搭載されたクレーンT2によって吊り上げ可能な大きさに形成されている。
【0025】
網籠20の上部21は、図5(a)に示すように、直方体の枠組みである籠枠体21aの上面及び各側面に、網板21bを取り付けることで形成されている。
網籠20の下部22は、柔軟な袋状の網であり、網籠20の下部22が折り畳まれることで、網籠20は上下方向に伸縮自在となっている(図5(b)参照)。
【0026】
網籠20では、上部21の上面から複数のロープ23・・・が吊り下げられている。網籠20を水中に設置する前には、ロープ23の表面にムラサキ貝などの二枚貝Kの稚貝が多数取り付けられている。なお、ロープ23の材質は限定されるものではないが、生体親和性に優れた繊維であり、二枚貝Kの成長に伴って消滅するような材質であることが望ましい。
また、網籠20の網目の大きさは、成長した二枚貝Kが網目を通過して水中に脱落しない程度の大きさに設定されている。
【0027】
網籠20の上部21の上面には、上端部が外側に向けて折り曲げられたフック状の係合部材21cの下端部が取り付けられている。係合部材21cは、籠枠体21aの上面の各辺に二体ずつ取り付けられている。そして、図6(b)に示すように、籠収容部16の内側面に突出した支持部材16cに、網籠20に設けられた係合部材21cを上方から係合させることで、網籠20を籠収容部16内に着脱自在に取り付けることができる。
【0028】
網籠20を籠収容部16内に取り付ける場合には、まず、図7に示すように、浮体構造物10の上面11に小型トラックTを配置し、この小型トラックTに搭載されたクレーンT2から吊り下げられたワイヤを、小型トラックTの荷台T1に積載された網籠20の各係合部材21c・・・に取り付けて、網籠20をクレーンT2によって吊り上げる。
なお、小型トラックTの荷台T1に積載された網籠20は、上部21の重量によって下部22が折り畳まれるため、上下方向に収縮した状態となっている。
そして、クレーンT2によって吊り上げられた網籠20を籠収容部16内に降ろすことで、籠収容部16の支持部材16cに、網籠20の各係合部材21c・・・が上方から係合される(図6(b)参照)。このようにして、籠収容部16内に着脱自在に取り付けられた網籠20は、籠収容部16内で浸水状態となっており、網籠20内に収容された二枚貝K(図5(a)参照)が水中に配置される。
【0029】
網籠20を籠収容部16内から回収する場合には、小型トラックTのクレーンT2によって、籠収容部16内から網籠20を上方に吊り上げ、小型トラックTの荷台T1に網籠20を積載する。このとき、荷台T1に積載された網籠20は、下部22が上下方向に収縮した状態となる。
【0030】
[水質改善機能付浮桟橋の作用効果]
本実施形態の浮桟橋1では、図4(b)に示すように、浮体構造物10の内部に取り付けられた網籠20内に収容された二枚貝K(図5(a)参照)が、水中の植物プランクトンや微細藻類を食べることで、水中の溶存酸素濃度が低下するのを防ぐことができ、周辺水域の水質改善(プランクトンの異常発生による赤潮の抑制など)も期待することができる。
【0031】
また、図4(b)に示すように、船舶が接舷するために港湾に設置される浮桟橋1(図1参照)の内部に、二枚貝K(図5(a)参照)が収容される網籠20を取り付けることで、浮桟橋1の周辺水域に構造物を設置する必要がないため、船舶の航行や漁業に影響を与えることなく、閉鎖性水域のスペースを有効に利用して、周辺水域の水質が低下するのを防ぐことができる。
【0032】
また、浮体構造物10には、図4(a)に示すように、前面13の喫水部分Wから籠収容部16内に連通する喫水開口部17が形成されており、籠収容部16が上下方向の他に側方にも開口することで、籠収容部16内の水が循環され易くなっているため、水質改善の効果を高めることができる。
【0033】
また、図5(a)に示すように、二枚貝Kは網籠20内に収容されており、二枚貝Kが水中に脱落するのを防ぐことができるため、二枚貝Kが周辺水域に生息する他の生物に影響を与えるのを防ぐとともに、二枚貝Kの死骸によって水質が低下するのを防ぐことができる。また、網籠20内の二枚貝Kを回収して、飼料や肥料として再利用することができる。
【0034】
また、図4(b)に示すように、網籠20が収容される籠収容部16は、浮体構造物10の上面11に開口しており、籠収容部16の内周側面に突出した支持部材16cに、網籠20に設けられた係合部材21c(図6(b)参照)を上方から係合させることで、網籠20を籠収容部16内に着脱自在に取り付けることができるため、網籠20を簡単に水中に設置するとともに、簡単に水中から回収することができる。
【0035】
また、図7に示すように、網籠20が上下方向に伸縮自在となっており、網籠20を小型トラックTの荷台T1に積載して搬送するときに、網籠20を上下方向に収縮させて小さくすることができるため、小型トラックTに積載可能な個数を増やすことができ、搬送効率を高めることができる。
【0036】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
【0037】
例えば、本実施形態では、図1に示すように、浮体構造物10の前部に四つの籠収容部16・・・が形成されているが、籠収容部16の個数及び位置は限定されるものではなく、浮体構造物10の大きさや構造に対応させて適宜に設定することができる。
また、浮体構造物10に形成された全ての籠収容部16に網籠20(図4(b)参照)を収容する必要はなく、周辺水域の汚染状態などを考慮して、周辺水域の水質を改善するために必要な網籠20の個数を設定することが望ましい。
【0038】
また、本実施形態では、籠収容部16の上側開口部を閉塞する蓋部材16bを鋼板によって形成しているが、グレーチングを用いてもよい。さらに、蓋部材16bに大きな荷重が作用しない場合には、木製の蓋部材16bを用いてもよい。
【0039】
また、本実施形態では、浮体構造物10の前面13に喫水開口部17を形成しているが、浮体構造物10の側面15に喫水開口部17を形成してもよい。さらには、浮体構造物10の前面13及び側面15の両方に喫水開口部17を形成してもよく、複数の方向から籠収容部16に通じる喫水開口部17を形成した場合には、籠収容部16内の水の循環効率が向上するため、水質改善の効果を高めることができる。
【0040】
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、網籠20が上部21と下部22に分割されているが、網籠20全体が一体化された構造であってもよい。また、網籠20は伸縮することができない構造であってもよい。さらに、本実施形態では、鋼製の網籠20を用いているが、網籠20の材質は限定されるものではなく、繊維を用いて網籠20を形成してもよい。
【0041】
また、本実施形態では、図6(b)に示すように、網籠20の上面に取り付けられたフック状の係合部材21cを、籠収容部16内の支持部材16cに係合させることで、網籠20を籠収容部16内に取り付けているが、網籠20と籠収容部16との取り付け構造は限定されるものではなく、籠収容部16に対して網籠20が着脱自在であればよい。例えば、籠収容部16の内部に突設されたフック状の支持部材に、網籠20に設けられた水平な棒状の係合部材を係合させることもできる。
【0042】
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、網籠20内のロープ23の表面にムラサキ貝などの二枚貝Kを取り付けているが、網籠20内のロープ23の表面に藻を取り付けてもよい。このように、網籠20内に藻を収容した場合には、藻に集まった魚が植物プランクトンを食べることで、水中の溶存酸素濃度が低下するのを防ぐことができ、周辺水域の水質改善(プランクトンの異常発生による赤潮の抑制など)も期待することができる。この場合は、魚が網籠20内に侵入することができるように、網籠20の網目を大きくする。
【0043】
また、本実施形態では、図1に示す浮桟橋1を港湾に設置しているが、浮桟橋1を設置する場所は、湖沼や河川など限定されるものではない。
【0044】
また、本実施形態では、網籠20内に収容した二枚貝K(図5(a)参照)によって、周辺水域の水質を改善することを目的としているが、周辺水域の水質が良い場合には、網籠20内で貝や魚などを養殖することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施形態の浮桟橋を示した全体斜視図である。
【図2】本実施形態の浮体構造物を示した平面図である。
【図3】本実施形態の浮体構造物を示した側面図である。
【図4】本実施形態の浮体構造物を示した図で、(a)は正面図、(b)は図2のA−A断面図である。
【図5】本実施形態の網籠を示した図で、(a)は全体斜視図、(b)は網籠を伸縮させたときの各状態を示した側面図である。
【図6】本実施形態の籠収容部を示した図で、(a)は平面図、(b)は籠収容部の支持部材と網籠の係合部材との係合状態を示した図である。
【図7】本実施形態の網籠を籠収容部に取り付ける態様を示した側面図である。
【図8】従来の水質改善用構造体を示した側面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 浮桟橋
10 浮体構造物
16 籠収容部
16a 収容枠体
16b 蓋部材
16c 支持部材
17 喫水開口部
20 網籠
21c 係合部材
23 ロープ
K 二枚貝
T 小型トラック
T1 荷台
T2 クレーン
W 喫水部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水上に浮かべた浮体構造物によって構成される浮桟橋であって、
前記浮体構造物の内部には、上面及び下面に開口した籠収容部が形成され、
貝や藻が収容される網籠が前記籠収容部内に着脱自在に取り付けられることで、前記網籠が浸水状態となるように構成されていることを特徴とする水質改善機能付浮桟橋。
【請求項2】
前記浮体構造物には、外側面の喫水部分から前記籠収容部内に連通する喫水開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水質改善機能付浮桟橋。
【請求項3】
前記籠収容部の内側面に突出した支持部材に、前記網籠に設けられた係合部材を上方から係合させることで、前記網籠が前記籠収容部内に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水質改善機能付浮桟橋。
【請求項4】
前記網籠が上下方向に伸縮自在となっていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の水質改善機能付浮桟橋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−22231(P2010−22231A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184924(P2008−184924)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】