説明

水量管理システム

【課題】水量管理システムにおいて、無駄な吐水を防ぎ、容易に節水することができるようにする。
【解決手段】水量管理システム1は、一つの供給元から分岐した複数の給水管のそれぞれ流量の設定や表示を行なう設定・表示部3と、流量を検出する流量検出部4と、流量を調整する流量調整部5と、流量調整部5を制御する制御部6を有している。制御部6は、他の給水管に設けられた全ての制御部6と接続されており、他の給水管の流量検出部4が検出した流量を受信する。設定・表示部3は、ユーザによってそれぞれの給水管の流量や合計流量を設定される。設定・表示部3は、設定値をそれぞれの給水管の制御部6に送信する。制御部6は、流量が設定値になるようにそれぞれの流量調整部5を制御する。給水管毎の流量や合計流量を設定することができるので、無駄な吐水が防がれて節水することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水端末毎の使用水量を制限することで節水を図る水量管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一つの供給元から分岐した複数の給水管にそれぞれ給水端末が設けられている給水系においては、それぞれの給水端末に設けられた開閉弁の開度によって流量を制御している。このような給水系について図8及び図9を参照して説明する。図8は給水系の構成を示す。給水系Gは、供給元に繋がる給水管G0と、給水管G0から分岐した複数の給水管G1乃至Gnを有している。給水管G1乃至Gnはそれぞれ水使用機器であるシンクやトイレ等の給水端末Jに接続されている。給水端末Jは、それぞれの給水管を開閉する開閉弁Kを有し、開閉弁Kの開度によって流量を調整している。図9は、それぞれの給水管の開閉弁の開度と、それに対応する流量の推移を示す。ここでは、説明の簡略化のために、給水管G0から分岐した給水管をG1及びG2の2本として説明する。時点t1において、給水管G1、G2の両方の開閉弁の開度が調整されて、給水管G1及びG2において流量L1の水が流れている。その状態から、時点t2において、給水管G2の開閉弁が閉じられると給水管G0の給水圧が増加するので、給水管G1における流量がL2まで増加してしまい無駄に吐水することになる。
【0003】
また、水道管毎に流量センサと流量調整具を取り付け、節水する水道管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような水道管理システムにおいては、取り付ける流量調整具の種類によって調整量が固定されるので、使用状況に合わせて流量調整具を取り替えなければならず、容易に節水をすることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−105138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題を解消するものであり、無駄な吐水を防ぎ、容易に節水することができる水量管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、一つの供給元から分岐した複数の給水管にそれぞれ設けられた給水端末での使用水量を管理する水量管理システムにおいて、前記給水管毎に設けられ該給水管内の流量を検出する流量検出部及び流量を調整する流量調整部と、それぞれの流量調整部の制御を行なう制御部と、を備え、前記制御部は、前記給水端末の開閉弁の開閉操作が行なわれたときに、全ての流量検出部が検出した流量に基づいて、それぞれの給水管における流量が所定の値になるようにそれぞれの流量調整部を制御するものである。給水端末の開閉弁には、水道の端末に取り付けられる蛇口のみならず、給水管や給湯管に取り付けられる食器洗浄機やトイレ便器等において給水や給湯を制御する開閉口を含む。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載された水量管理システムにおいて、前記制御部は、前記給水管の各々に対応して設けられているものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1に記載された水量管理システムにおいて、前記制御部は一つであり、全ての流量検出部と流量調整部とを集中管理するものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された水量管理システムにおいて、前記制御部は、前記給水管の流量が所定の値以上にならないように前記流量調整部を制御するものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された水量管理システムにおいて、前記制御部は、一の給水管における流量が変動したときに、その変動量が他の給水管における流量の変動量に較べて少ないときは、前記一の給水管における流量を変動前の流量に戻すように流量調整部を制御するものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された水量管理システムにおいて、前記制御部は、一の給水管における流量が変動したときに、その変動量が他の給水管における流量の変動量以上のときは、前記一の給水管の流量調整部の調整をそのままの状態に維持するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、給水管毎の流量や合計流量を、予め設定した所定の流量に制限するように制御することができ、無駄な吐水が防がれ、節水することができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、給水管毎に流量検出部と流量調整部と制御部を設けるので、これらを一体的にセットしたものとすることにより、水量管理システムの施工を容易にすることができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、制御部が一つなので、水量管理システムを低コストにすることができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、給水管毎に最大流量が設定されるので、無駄な吐水が防がれ、節水することができる。
【0016】
請求項5の発明によれば、一の給水管の流動変動があったときに、その変動量が他の給水管の流動変動と較べて少ないときは、他の給水管の開閉弁の操作によって一の給水管の流動が変動したと判断して一の給水管の流量を変動前の流量に戻すので、給水端末の使用中の吐水量の変動による不快感を少なくすることができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、一の給水管の流動変動があったときにその変動量が他の給水管の流動変動と較べて多いときは、一の給水管の制御部は自身の開閉弁が操作されたと判断するので、自らの意思による吐水量の変動と、他の給水管の開閉弁の操作による変動とを区別することができる。これにより、自らの意思によって吐水量を変動させたのに、他の給水管の開閉弁の操作によって変動したというような誤った判断をし、自身の流量を調整してしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態に係る水量管理システムが取り付けられた給水系及び給湯系の構成図。
【図2】給水系に取り付けられた同水量管理システムの構成図。
【図3】同水量管理システムの第1の変形例において、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す図。
【図4】同水量管理システムの第2の変形例において、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す図。
【図5】同水量管理システムの第3の変形例において、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す図。
【図6】第2の実施形態に係る水量管理システムの構成図。
【図7】第3の実施形態に係る水量管理システムの構成図。
【図8】従来の給水系の構成図。
【図9】同給水系における流量変動の推移図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る水量管理システムについて図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る水量管理システム1が組み込まれた給水系A及び給湯系Bの構成を示し、図2は給水系Aに組み込まれた水量管理システム1の構成を示す。
【0020】
給水系Aは、図1に示されるように、供給元に繋がる給水管A0と、給水管A0から分岐した複数の給水管A1乃至Anを有している。給水管A1乃至Anは、それぞれ水使用機器であるシンクやトイレ等の給水端末Jに接続されている。給湯系Bは、供給元に繋がる給湯管B0と、給湯管B0から分岐した複数の給湯管B1乃至Bnを有している。給湯管B1乃至Bnは、それぞれ湯使用機器であるシンクや食器洗浄機等の給水端末Jに接続されている。給水端末Jは、給水管又は給湯管を開閉する開閉弁Kをそれぞれ有している。請求項に記載した給水管には、これらの給水管(A0,A1,A2,・・An)と給湯管(B0,B1,B2,・・Bn)とを含む。
【0021】
水量管理システム1は、流量を調整する水量調整ユニット2と、流量の設定や表示を行なう設定・表示部3を備えている。水量調整ユニット2は、給水管A1乃至An及び給湯管B1乃至Bnに取り付けられる。水量調整ユニット2は、図2に示されるように、流量を検出する流量検出部4と、流量を調整する流量調整部5と、流量調整部5を制御する制御部6を有している。流量検出部4は検出した流量を制御部6に送信する。流量調整部5は制御部6からの指示によって給水管を開閉し、流量を増減する。制御部6は他の給水管に設けられた全ての制御部6と接続されており、他の給水管の流量検出部4が検出した流量を受信する。設定・表示部3は、全ての制御部6と接続されており、それぞれの給水管の流量や複数の給水管の合計流量等を表示する。また、設定・表示部3は、ダイヤルやテンキー等によりそれぞれの給水管の流量を任意の値に設定される。なお、図2においては、給水系Aに取り付けられた水量管理システム1のみを示し、給湯系Bに取り付けられた水量管理システム1については、給水系Aと同様であるので図示を省いている。
【0022】
次に、給湯システム1の動作について説明する。設定・表示部3は、それぞれの給水管の設定された流量をそれぞれの給水管の制御部6に送信する。制御部6は、流量検出部4が検出する流量が、設定値になるようにそれぞれの流量調整部5を制御する。設定・表示部3は、それぞれの給水管の流量や全ての給水管の合計流量等を表示する。この構成により、開閉弁Kが十分に開けられていれば、供給元の水圧が変動しても制御部6による制御によって流量が設定値に維持される。
【0023】
また、設定・表示部3にそれぞれの給水管の流量と共に全ての給水管の合計流量の最大流量を設定してもよい。設定された最大流量は、設定・表示部3からそれぞれの制御部6に送信される。制御部6は、全ての給水管の合計流量を算出し、合計流量が設定された最大流量を超えている場合には合計流量が設定された最大流量になるまで、自身が取り付けられた給水管の流量調整部5を徐々に閉じる。これにより、合計流量が設定値以下に減少される。
【0024】
本実施形態の水量管理システム1によれば、給水管毎の流量や合計流量を予め定められた値に制御することができるので、無駄な吐水が防がれて節水することができる。また、給水管毎の流量や合計流量の設定値をダイヤルやテンキー等により容易に変更することができるので、水の使用状況に合わせた節水対策が行い易くなる。また、流量が表示されるので、節水対策が行い易くなる。また、給水管毎に流量検出部4と流量調整部5と制御部6を設けるので、これらを一体的にセットしたものとすることにより、水量管理システム1の施工を容易にすることができる。
【0025】
以下、第1の実施形態の各種変形例について、図3乃至図6を参照して説明する。これらの各種変形例の水量管理システムの構成は、第1の実施形態の水量管理システムと同様である。また、図3乃至図6において、説明の簡略化のために給水管A0から分岐した給水管をA1、A2の2本として説明する。
【0026】
(第1の変形例)
第1の変形例では、設定・表示部に、それぞれの給水管の最大流量が設定され、制御部はそれぞれの給水管の流量が最大流量を超えないように流量調整部を制御する。図3は、第1の変形例に係る水量管理システムにおいて、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す。最初、給水管に水が流れていないときは、制御部は、それぞれの流量調整部の開度を、全開と全閉の間の例えば50%にする。時点t1において、給水管A1、A2の開閉弁が全開にされて、それぞれに流量L1の水が流れる。この流量L1は最大流量よりも少ない。時点t2において、給水管A2の開閉弁が全閉にされると、給水管A0の水圧が増加して給水管A1の流量が増え、最大流量を超えて流量L2となる。すると、給水管A1の制御部は、流量が最大流量になるまで流量調整部の開度を徐々に小さくする。時点t3において、流量調整部の開度がW1になり、流量が最大流量にまで減少すると、制御部は流量調整部を開度W1に維持する。時点t4において、給水管A1の開閉弁が全閉にされて流量が0になると、制御部は流量調整部の開度を50%に戻す。
【0027】
このように、給水管毎に最大流量が設定されるので、無駄な吐水が防がれ、節水することができる。
【0028】
(第2の変形例)
第2の変形例では、制御部は、他の給水管の開閉弁の開閉に起因して自身の給水管における流量が変動するのを防ぐように流量調整部を制御する。第1の実施形態のように一つの供給元から分岐した複数の給水管においては、一つの給水管の流量を変えるために開閉弁が操作されると、他の給水管の流量も変動する。このとき、他の給水管における変動量は、開閉弁を操作された給水管における変動量よりも少なくなる。そこで、制御部は、自身が取り付けられた給水管と他の給水管の流量の変動量を比較し、自身が取り付けられた給水管の変動量のほうが少ないときは、他の給水管の開閉弁の操作によって流量が変動したと判断する。
【0029】
図4は、第2の変形例に係る水量管理システムにおいて、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す。時点t1において、給水管A1は、開閉弁が全開であって流量L1の水が流れており、流量調整部は開度W1に制御されている。給水管A2は、開閉弁が全閉であって水は流れていない。このとき、給水管A2の制御部は、水が流れていないので、流量調整部の開度を全開と全閉の間の例えば50%にする。時点t2において、給水管A2の開閉弁が開度V1まで開かれ流量L2の水が流れると、給水管A0の水圧が減少して給水管A1の流量がL3まで減少する。このときの給水管A1における流量の変動量Δ1は給水管A2における流量の変動量Δ2よりも小さくなる。給水管A1の制御部は、給水管A1とA2における流量の変動量を算出し、給水管A1における変動量が給水管A2における変動量よりも少ないので、給水管A2の開閉弁の操作によって給水管A1の流量が変動したと判断し、給水管A1における流量を変動前の流量L1になるように流量調整部の開度を大きくする。時点t3において、流量調整部の開度がW2になり、流量がL1にまで増加すると、制御部は流量調整部を開度W2に維持する。
【0030】
続いて、時点t4において、給水管A2の開閉弁が全閉にされると、給水管A0の水圧が増加して給水管A1における流量がL4まで増加する。このときの給水管A1における流量の変動量Δ3は給水管A2における流量の変動量Δ4よりも少ない。給水管A1の制御部は、給水管A1とA2における流量の変動量を算出し、給水管A1における変動量が給水管A2における変動量よりも少ないので、給水管A2の開閉弁の操作によって給水管A1の流量が変動したと判断し、給水管A1における流量を変動前の流量L1になるように流量調整部を調整する。時点t5において、流量調整部の開度がW3になり、流量がL1にまで減少すると、給水管A1の制御部は流量調整部を開度W3に維持する。時点t6において、給水管A1の開閉弁が全閉にされて流量が0になると、給水管A1の制御部は流量調整部の開度を50%に戻す。
【0031】
本変形例によれば、一の給水管の流動変動があったときに、その変動量が他の給水管の流動変動と較べて少ないときは、他の給水管の開閉弁の操作によって一の給水管の流動が変動したと判断して一の給水管の流量を変動前の流量に戻すので、給水端末の使用中の吐水量の変動による不快感を少なくすることができる。
【0032】
(第3の変形例)
第3の変形例では、制御部は、自身の給水管の開閉弁が開閉されたときには流量調整部の開度を維持する。図5は、水量管理システムにおいて、開閉弁の開閉に伴う流量と流量調整部の開度の推移を示す。時点t1において、給水管A1は開閉弁が全閉であり水は流れていない。このとき、給水管A1の制御部は、水が流れていないので流量調整部の開度を全開と全閉の間の例えば50%にする。給水管A2は、開閉弁が開度V1に開かれて流量L1の水が流れており、流量調整部は開度W1に制御されている。時点t2において、給水管A1の開閉弁が全開まで開かれ流量L2の水が流れると、給水管A0の水圧が減少し、給水管A2における流量はL3まで減少する。このときの給水管A1における流量の変動量Δ1は給水管A2における流量の変動量Δ2よりも多い。給水管A1の制御部は、給水管A1とA2における流量の変動量を算出し、給水管A1における変動量が給水管A2における変動量よりも多いので、給水管A1の開閉弁の操作によって給水管A1における流量が変動したと判断し、流量調整部の開度をそのまま維持する。
【0033】
続いて、時点t3において、給水管A1の開閉弁が開度V2にまで閉じられ流量がL4にまで減少すると、給水管A0の水圧が増加して給水管A2の流量がL5まで増加する。このときの給水管A1における流量の変動量Δ3は給水管A2における流量の変動量Δ4よりも多い。給水管A1の制御部は、給水管A1とA2における流量の変動量を算出し、給水管A1における変動量が給水管A2における変動量よりも多いので、給水管A1の開閉弁の操作によって給水管A1における流量が変動したと判断し、流量調整部の開度をそのまま維持する。
【0034】
本変形例によれば、一の給水管の流動変動があったときに、その変動量が他の給水管の流動変動と較べて多いときは、一の給水管の制御部は自身の開閉弁が操作されたと判断するので、自らの意思による吐水量の変動と、他の給水管の開閉弁の操作による変動とを区別することができる。これにより、自らの意思によって吐水量を変動させたのに、他の給水管の開閉弁の操作によって変動したというような誤った判断をし、自身の流量を調整してしまうことを防ぐことができる。
【0035】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る水量管理システムについて、図6を参照して説明する。水量管理システム1は、第1の実施形態と、制御部6の配置が異なっている。水量調整ユニット2は流量検出部4と流量調整部5を有しており、制御部6は水量調整ユニット2とは別に一つ設けられている。制御部6は全ての流量検出部4と流量調整部5に接続されており、全ての流量検出部4が検出した流量に基づいて全ての流量調整部5を制御する集中制御を行ない、第1の実施形態と同様の動作を行なう。このような構成にすることにより、制御部6が一つなので、水量管理システム1を低コストにすることができる。
【0036】
図7は流量の表示だけを行なう水量管理システム1を示す。この水量管理システム1は、給水管A1乃至Anに取り付けられ流量を測定する水量測定ユニット21と、流量の表示を行なう表示部31とを備えている。水量測定ユニット21は、流量を検出する流量検出部4と、流量検出部4が検出した流量を演算する演算部61とを有している。この構成においては、流量検出部4は検出した流量を演算部61に送信する。演算部61は、受信した流量から時間平均流量等を演算し、流量と共に演算した結果を表示部31に送信する。表示部31は、全ての演算部61と接続されており、それぞれの給水管の流量や時間平均流量等の演算した結果、また、複数の給水管の合計流量等を演算して表示する。表示する内容は、表示部31に設けられたダイヤルや釦スイッチ等によって選択される。この構成によれば、それぞれの給水管の流量や合計水量等が表示されるので、節水活動が行い易い。また、流量調整部を備えないので水量管理システム1を低コストにすることができる。
【0037】
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、設定・表示部の表示部を無くして設定部とし、流量の設定だけを行なうようにしてもよい。表示部を無くすので水量管理システムを低コストにすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 水量管理システム
4 流量検出部
5 流量調整部
6 制御部
A0、A1乃至An 給水管
B0、B1乃至Bn 給湯管(給水管)
J 給水端末
K 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの供給元から分岐した複数の給水管にそれぞれ設けられた給水端末での使用水量を管理する水量管理システムにおいて、
前記給水管毎に設けられ該給水管内の流量を検出する流量検出部及び流量を調整する流量調整部と、
それぞれの流量調整部の制御を行なう制御部と、を備え、
前記制御部は、前記給水端末の開閉弁の開閉操作が行なわれたときに、全ての流量検出部が検出した流量に基づいて、それぞれの給水管における流量が所定の値になるようにそれぞれの流量調整部を制御することを特徴とする水量管理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記給水管の各々に対応して設けられていることを特徴とする請求項1に記載された水量管理システム。
【請求項3】
前記制御部は一つであり、全ての流量検出部と流量調整部とを集中管理することを特徴とする請求項1に記載された水量管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記給水管の流量が所定の値以上にならないように前記流量調整部を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された水量管理システム。
【請求項5】
前記制御部は、一の給水管における流量が変動したときに、その変動量が他の給水管における流量の変動量に較べて少ないときは、前記一の給水管における流量を変動前の流量に戻すように流量調整部を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された水量管理システム。
【請求項6】
前記制御部は、一の給水管における流量が変動したときに、その変動量が他の給水管における流量の変動量以上のときは、前記一の給水管の流量調整部の調整をそのままの状態に維持することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された水量管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−231331(P2010−231331A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−76063(P2009−76063)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】