説明

水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータ

【課題】 環境再現試験室内の環境条件を実際の太陽光による環境に近似させることができる水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータを提供すること。
【解決手段】 水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータは、ソーラーシミュレーションのための環境再現試験室において、前記環境再現試験室の上部に装着された複数のハロゲンランプ12、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着された複数のハロゲンフィルタランプ11、及び複数の水銀ランプ13から構成されたランプバンク10と、前記ランプバンク10から発生する高熱を冷却するための空気を排出する冷却装置30、及び前記冷却装置30から放出される空気を分散させる空調機20を含む温度調節部と、前記ランプバンク10及び前記温度調節部の動作を制御する電気パネル40、50、60とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラーシミュレータに関し、特に、市販の水銀ランプ、ハロゲンランプ及びハロゲンランプに赤外線フィルタが装着されたハロゲンフィルタランプを組み合わせて、一日の間に放射される太陽光の変化に近似した照度及び温度環境を再現できる水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自然環境に近似した環境を作ってその内部で被試験体の性能及び耐久性等を試験する環境再現試験室は室内に設けられるが、種々の試料物品及び武器に対して性能及び耐久性を正確に試験するためには、環境再現試験室内に配置する環境再現試験のための設備がさまざまな自然環境をできるだけ忠実に近似、再現できるようにしなければならない。
【0003】
環境再現試験室内に配置される照明装置であるソーラーシミュレータの場合、太陽光を模擬するためにハロゲンランプまたは赤外線ランプを用いているが、ハロゲンランプや赤外線ランプは、太陽光の全スペクトルをそのまま再現することができない。従って、環境再現試験の精度を高めるためには、環境再現試験室よりも実際の太陽光の環境条件下で試料の性能及び耐久性をテストするしかなかった。
【0004】
また、一部のソーラーシミュレータは、メタルハライドランプまたはキセノンアークランプを用いて太陽光のスペクトルを模擬していたが、ランプが高価であり、かつ操作が難しいという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、市販のランプを適切に配置して太陽光に極めて近似した光を照射するランプバンクを設計し、前記ランプバンクが装着された環境再現試験室内部の温度及び照度を制御して、一日の間に放射される太陽光の経時的な変化に近似できるようにした水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明の他の目的は、ハロゲンランプ、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着されたハロゲンフィルタランプ、及び水銀ランプを利用して、室内生活の時間が長い現代人に太陽光に近似した環境を提供できる、太陽光を模擬するランプバンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明による水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータは、ソーラーシミュレーションのための環境再現試験室において、前記環境再現試験室の上部に装着された複数のハロゲンランプ、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着された複数のハロゲンフィルタランプ、及び複数の水銀ランプから構成されたランプバンクと、前記ランプバンクから発生する高熱を冷却するための空気を放出する冷却装置、及び前記冷却装置から放出される空気を分散させる空調機を含む温度調節ユニットと、前記ランプバンク及び前記温度調節ユニットの動作を制御する電気パネルとを具備することを特徴とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するための本発明による水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータは、複数のハロゲンランプ、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着された複数のハロゲンフィルタランプ、及び複数の水銀ランプを用いてランプバンクを構成し、前記複数のハロゲンフィルタランプは、前記ランプバンクの中央に配置し、前記複数のハロゲンランプは、前記ハロゲンフィルタランプの外側に配置し、前記複数の水銀ランプは、前記ハロゲンランプの外側に配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明による水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータにおいては、環境再現試験室内の環境条件を実際の太陽光による環境に近似させることにより、次のような効果を得る。
先ず第一に、地理的、季節的要因の影響を受けることなく、軍隊による試験で求められる苛酷な環境条件である周囲温度49℃及び放射照度値1120W/m2における太陽熱試験評価を実現できるという効果がある。
【0010】
第2に、市販されている低価格のランプを活用して所望の自然環境を実現できるという効果がある。
第3に、試験のための最適のランプ配列を設計することにより、照射目標領域内の放射均一性を±10%以内に維持し、試験評価期間及び費用を1/3程度に短縮するという効果がある。
【0011】
最後に、ソーラーシミュレータに使用されるランプバンクを実生活で活用して、室外活動の少ない現代人が室内で自然光を体験できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について添付の図面を参照して説明する。
図1は、本発明による環境再現試験室の斜視図である。図1に示すように、本発明による環境再現試験室は、環境再現試験室の上部に設置されて3つの波長の太陽光に近似した光を照射するランプバンク10と、そのランプバンク10から発生する高熱を冷却するための冷気を放出する冷却装置30と、その冷却装置30から送出される冷気を分散させる空調機20と、上記ランプバンク10、空調機20及び冷却装置30を制御する第1、第2及び第3の電気パネル40、50、60と、上記空調機20により分散される冷気が前記ランプバンク10に到達する前に下降しないように、上記ランプバンク10と同一平面上に設置された多孔板70とから構成される。
【0013】
上述のランプバンク10は、太陽光に非常に近似した赤外線、可視光線及び紫外線スペクトルを模擬できるように、複数のハロゲンランプ、ハロゲンフィルタランプ及び水銀ランプが特定の配列で配置されて構成される。
上述の冷却装置30及び空調機20は、環境再現試験室内の温度を制御して再現する環境に合うように調節し、前記ランプバンク10から発生する高熱を冷却、分散させることにより、各ランプの寿命を延長させる。
【0014】
上記の第1、第2及び第3の電気パネル40、50、60は、環境再現試験室内部の照度を調節するために、前記ランプバンク10を構成する各ランプの点灯及び消灯(オン・オフ動作)を制御し、また環境再現試験室内部の温度を調節するために、前記空調機20及び冷却装置30を制御する。
上記の多孔板70は、ランプバンク10と同一平面上に位置し、同ランプバンク10より高い位置から放出される空調機20の冷気が、前記ランプバンク10に達する前に床底部に下降しないように、小径の孔が開けられた板で構成される。
【0015】
図2は、本発明によるソーラーシミュレータを実施する環境再現試験室内におけるランプバンクの構成図である。図2に示すように、ランプバンク10は、市販されているハロゲンフィルタランプ11と、ハロゲンランプ12と、水銀ランプ13とから構成される。
前述したように、ランプバンク10をハロゲンフィルタランプ11、ハロゲンランプ12及び水銀ランプ13を組み合わせて構成したのは、太陽光に極めて近似した紫外線、可視光線及び赤外線領域の放射照度値を得るためである。
【0016】
前記のハロゲンランプ12による光スペクトルでは、短波長から長波長になるにつれて放射照度が高くなるのに対し、実際の太陽光は、短波長から長波長になるにつれて放射照度が低くなる。これにより、前記ハロゲンランプ12のみを使用する場合、太陽光に比べて、紫外線領域の放射照度は低く、赤外線領域の放射照度は高くなる。
従って、前記ハロゲンランプ12による、紫外線領域における不足分の放射照度は、水銀ランプ13により補完し、赤外線領域における過剰分の放射照度は、ハロゲンフィルタランプ11により減少させる。ここで、このハロゲンフィルタランプ11は、ハロゲンランプ12に赤外線フィルタを装着して、ハロゲンランプ12から放出される赤外線の量を減少させたランプである。
【0017】
前記のランプバンク10の波長別放射照度が太陽光の波長別放射照度に近似するという条件と共に、照射される領域における放射照度の均一性を維持するという条件を満たさなければならない。このために、ランプバンク10内の位置が照射される領域における均一性に影響を及ぼすハロゲンランプ12は中央に配置し、ランプバンク10内の位置が照射される領域における均一性に影響を及ぼさない水銀ランプ13は外郭に配置する。また、前記ランプバンク10が実際の太陽光に近似した量の赤外線を放出できるように、ランプバンク10の中心に、つまり上記ハロゲンランプ12の内側にハロゲンフィルタランプ11を配置する。
【0018】
具体的には、前記ランプバンク10の形状を決定するために、被試験体(試料)と中心ランプの中心との間の距離(H)、ランプの行方向及び列方向の間隔、ランプバンクの横及び縦の長さ、行方向及び列方向のランプ個数、並びに、天頂角に関するデータを既開発のシミュレーションプログラムに入力して、ランプバンク10を構成する各ランプのX、Y座標を計算する。本発明においては、前記入力データのうち、天頂角の値を0゜にして、ランプバンク10が被試験体と水平になるように設定する。これは、ランプバンク10が水平状でない場合、つまり天頂角が0°でない場合、天頂角の中心に熱が集まってランプの寿命が短縮する問題が発生するので、ランプバンク10が被試験体と垂直平面をなすようにするのである。従って、ランプバンク10のZ座標はHとなり、X、Y座標は、ランプの行方向及び列方向の間隔、ランプバンクの横及び縦の長さ、行方向及び列方向のランプ個数の入力データに対する前記シミュレーションの計算結果となる。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、ランプバンク10を構成するハロゲンフィルタランプ11、ハロゲンランプ12及び水銀ランプ13を、図2に示すように配置することができ、ここで、実験による波長別放射照度は次の表1に示すとおりである。
【0020】
【表1】

即ち、表1に示すように、全放射照度は、苛酷な環境でのテストのための放射照度値である1120W/m2の±10%の範囲内に該当する約1106W/m2であった。また、実験により、定義された面積(60cm×60cm)内で、放射照度が1120W/m2の±10%以内で均一であることを確認することができた。
【0021】
前記のランプバンク10と同一平面上の該ランプバンク10以外の領域には、多孔板70が形成されており、前記多孔板70の孔の直径は、前記ランプバンク10を構成する各ランプ間の距離より小さく設計して、前記空調機20から放出される多量の空気が前記ランプバンク10まで届くようにする。即ち、空調機20により環境再現試験室の天頂部に向けて放出される冷気が、ランプバンク10に届く前に下降することを防止するために、孔の直径が小さい多孔板70を設置することにより、多くの空気がランプバンク10を通過するようにする。
【0022】
図3は、本発明によるソーラーシミュレータを備えた環境再現試験室の内部配列図である。図3に示すように、環境再現試験室のランプバンク10から放射される光が照射される領域の中央に被試験体を配置し、前記光が照射される領域における照度の均一性を高めるために、外郭に位置したランプは所定の角度だけ中心方向に傾ける。
前記環境再現試験室の内部には、環境再現試験室の内部温度を維持し、前記のランプバンク10の温度が上昇してランプの寿命を短縮することを防止するために、高熱を冷却、分散させる冷却装置30及び空調機20を装着する。前記の冷却装置30は、圧縮器、凝縮器及び毛細管を含み、前記の冷却装置30で凝縮された流体冷媒は、前記空調機20内部の蒸発器23で気化されて送風機21を通じて排出される。ここで、前記の空調機20内部のヒータ22は、前記蒸発器23から発散する冷気(ガス冷媒)の温度を調節する。
【0023】
図4(A)は、本発明によるソーラーシミュレータを具備した環境再現試験室の側面図である。図4(A)に示すように、環境再現試験室の側面には、ランプバンク10、空調機20及び冷却装置30をそれぞれ制御する第1、第2及び第3の電気パネル40、50、60が備えられる。
図4(B)は、第1の電気パネルの正面図及び左側面図である。図4(B)に示すように、前記の第1の電気パネル40は、送風機21及び冷却装置30が稼動されているか否かが点灯状態で確認できる送風機/冷却装置稼動確認ランプ41と、前記の送風機21及び冷却装置30を稼動させるための送風機/冷却装置稼動スイッチ42と、前記の送風機21及び冷却装置30を制御するための基準値並びに前記のランプバンク10の点灯/消灯を制御するための基準値が格納、設定されて、内部信号及びタイム信号により温度制御及び照度制御を行う制御器43と、環境再現試験室の照度、温度、湿度及び風速をそれぞれ測定して表示するための照度表示部44、温度表示部45、湿度表示部46、風速表示部47と、環境再現試験室の照度、温度、湿度及び風速の変化を記録する記録計48とを含んで構成されている。
【0024】
前記の制御器43は、温度制御及び照度制御を行うための基準となる、日の出時から日没時までの温度基準値及び照度基準値が設定されており、これらの温度基準値及び照度基準値を基準にして環境再現試験室の温度制御及び照度制御を行う。
一実施形態として、前記制御器43には、OYO社製の制御器(モデル名:U−6622P−CH3)を使用することができ、前記の記録計48には、市販されている横河電機株式会社製のμR1800を使用することができる。
【0025】
前記の第2の電気パネル50は、ランプ点灯確認部51とランプスイッチ52とから構成され、上記のランプバンク10の各ランプの点灯及び消灯を制御すると共に、各ランプの点灯状態を確認できるようにする。
以下、一日の間に空気温度が30℃から44℃の範囲で変動し、放射照度が0W/m2から1120W/m2の範囲で変動する領域の環境を再現するための本発明の制御過程を説明する。
【0026】
まず、再現しようとする前記領域の温度変化値及び照度変化値を制御器43に入力し、電源を投入すると、ランプバンク10、空調機20、冷却装置30、並びに、第1、第2及び第3の電気パネル40、50、60に電源が供給され、前記の第1の電気パネル40の制御器43は、タイム信号に従って環境再現試験室内の照度を調節する。
ここで、タイム信号は、段階1から段階4までの4つに区分され、前記第1の電気パネル40の制御器43は、タイム信号の段階が段階1から段階4に進むにつれて点灯するランプの個数が増加するように前記ランプバンク10を制御する。また、上位段階(例えば、段階3)のタイム信号により点灯するランプは、下位段階(例えば、段階2)のタイム信号により点灯するランプを含み、前記の各段階のタイム信号は、それぞれ少なくとも1つ以上のハロゲンフィルタランプ11、ハロゲンランプ12及び水銀ランプ13を点灯させる。
【0027】
例えば、日の出時間から1時間30分間を段階1、次の1時間30分間を段階2、次の2時間を段階3、そして、温度及び照度の最も高い午前11時から午後3時までを段階4に設定し、それ以後日没時間に近づくほどタイム信号の段階を次第に下げる。ここで、その領域における実際の照度変化にさらに近似した環境を実現するために、前記タイム信号の段階を時間帯によってさらに細かく区分するようにもできる。
【0028】
また、前記制御器43は、環境再現試験室内部の温度センサ(図示せず)により測定された室内温度が基準の温度値に接近、近似するように、前記空調機20及び冷却装置30を制御する。
前記第3の電気パネル60は、各水銀ランプ13の電圧を一定にする水銀ランプ安定器(図示せず)を内蔵しており、放射照度を一定に維持する。
【0029】
図5の(A)、(B)は、実際の太陽光の放射照度と本発明によるソーラーシミュレータによる光の放射照度とを示すグラフである。図5の(A)は、実際の太陽光の放射照度を示すグラフで、本発明により再現しようとする領域の一日の間における温度及び放射照度の変化を示すものであり、一日に温度が30℃から44℃の範囲で変動し、放射照度が0W/m2から1120W/m2の範囲で変動する。図5の(B)は、本発明によるソーラーシミュレータを備えた環境再現試験室内部の温度及び放射照度の変化を示すグラフで、前記の制御器43によりランプバンク10、空調機20及び冷却装置30を制御することによって、図5(A)のグラフと近似したグラフが得られたことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による環境再現試験室の斜視図である。
【図2】本発明による環境再現試験室のランプバンクの構成図である。
【図3】本発明による環境再現試験室の内部配列図である。
【図4】(A)は、本発明による環境再現試験室の側面図、(B)は、本発明による第1の電気パネルの詳細構成図である。
【図5】(A)、(B)は、実際の太陽光の放射照度と本発明による放射照度とを示すグラフである。
【符号の説明】
【0031】
10 ランプバンク
11 ハロゲンフィルタランプ
12 ハロゲンランプ
13 水銀ランプ
20 空調機
21 送風機
22 ヒータ
23 蒸発器
30 冷却装置
40 第1の電気パネル
41 送風機/冷却装置稼動確認ランプ
42 送風機/冷却装置稼動スイッチ
43 制御器
44 照度表示部
45 温度表示部
46 湿度表示部
47 風速表示部
48 記録計
50 第2の電気パネル
51 ランプ点灯確認部
52 ランプスイッチ
60 第3の電気パネル
70 多孔板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境再現試験室において水銀ランプ、ハロゲンランプを組み合わせ方式に使用してソーラーシミュレーションをするソーラーシミュレータにおいて、
前記環境再現試験室の上部に装着された複数のハロゲンランプ、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着された複数のハロゲンフィルタランプ、及び複数の水銀ランプから構成されたランプバンクと、
前記ランプバンクから発生する高熱を冷却するための空気を放出する冷却装置と前記冷却装置から放出される空気を前記ランプバンクに向けて分散させる空調機を含む温度調節部と、
前記ランプバンク及び前記温度調節部の動作を制御する電気パネルと、
を備えて構成されることを特徴とするソーラーシミュレータ。
【請求項2】
前記ランプバンクは、中央に前記複数のハロゲンフィルタランプが配置され、前記複数のハロゲンフィルタランプの外側に前記複数のハロゲンランプが配置され、前記複数のハロゲンランプの外側に前記複数の水銀ランプが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項3】
前記ランプバンクが、天頂角が0°となる水平状に構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項4】
前記電気パネルが、前記水銀ランプの電圧を一定に維持する水銀ランプ安定器を含むことを特徴とする請求項1に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項5】
前記電気パネルが、内部信号によって前記温度調節部の動作を制御し、タイム信号によって前記ランプバンクを構成する前記ランプの点灯及び消灯を制御する制御器をさらに含み、前記制御器には、温度変化基準値及び照度変化基準値が格納、設定されていることを特徴とする請求項1に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項6】
前記タイム信号の段階を区分して、前記照度変化基準値に応じて所定のランプを任意に選択して点灯させることを特徴とする請求項5に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項7】
前記タイム信号の各段階で点灯させるランプは、1つ以上のハロゲンフィルタランプと、1つ以上のハロゲンランプと、1つ以上の水銀ランプとから構成されることを特徴とする請求項6に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項8】
前記タイム信号の下位段階から上位段階に進むにつれて放射照度が増加するように設定された場合、下位段階のタイム信号により点灯するランプが、上位段階のタイム信号により点灯するランプに含まれることを特徴とする請求項6または7に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項9】
前記内部信号は、環境再現試験室内部の温度が前記温度変化基準値と一致するように、前記空調機及び冷却装置を制御することを特徴とする請求項5に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項10】
前記ランプバンクと同一平面上の該ランプバンク以外の領域に配置される多孔板をさらに含み、前記多孔板の孔の直径が、前記ランプバンク内の各ランプの間隔より小さいことを特徴とする請求項1に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項11】
複数のハロゲンランプ、ハロゲンランプに赤外線フィルタが装着された複数のハロゲンフィルタランプ、及び複数の水銀ランプを用いてランプバンクを構成し、
前記複数のハロゲンフィルタランプは、前記ランプバンクの中央に配置し、前記複数のハロゲンランプは、前記ハロゲンフィルタランプの外側に配置し、前記複数の水銀ランプは、前記ハロゲンランプの外側に配置することを特徴とする水銀ランプとハロゲンランプの組み合わせ方式を利用したソーラーシミュレータ。
【請求項12】
前記ランプバンクを構成する複数のランプが相互に平行配列をなすことを特徴とする請求項11に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項13】
実際の放射照度の一日の間の変化に対応するように、前記ランプバンクを構成するランプを任意に選択して点灯させることを特徴とする請求項11に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項14】
実際の放射照度の一日の間の変化によってランプ点灯段階を区分し、各ランプ点灯段階で、1つ以上のハロゲンフィルタランプ、1つ以上のハロゲンランプ、及び1つ以上の水銀ランプを点灯させることを特徴とする請求項11に記載のソーラーシミュレータ。
【請求項15】
実際の放射照度の一日の間の変化によってランプ点灯段階を区分する際に、放射照度の低い下位段階で点灯するランプが放射照度の高い上位段階でも点灯することを特徴とする請求項11または14に記載のソーラーシミュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−215015(P2006−215015A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−229781(P2005−229781)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【出願人】(592127297)国防科学研究所 (6)
【Fターム(参考)】